JP2017113681A - 海水の処理方法及び処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】RO膜による海水の淡水化処理における前処理凝集剤としては適用されていないメラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイドを用いて効率的な凝集処理を行って、RO膜汚染、及びそれによる透過水量の低下、膜閉塞を防止し、膜の洗浄頻度を低減して、安定かつ効率的な処理を継続する。
【解決手段】海水にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド溶液を樹脂成分として0.15mg/L以上1.0mg/L未満添加して凝集処理した後、濾過処理し、得られた濾過水を逆浸透膜処理する海水の処理方法。
【選択図】図6
【解決手段】海水にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド溶液を樹脂成分として0.15mg/L以上1.0mg/L未満添加して凝集処理した後、濾過処理し、得られた濾過水を逆浸透膜処理する海水の処理方法。
【選択図】図6
Description
本発明は、海水を逆浸透(RO)膜により脱塩して淡水化処理(以下「SWRO」と略記する。)することで飲料水等の生活用水や産業用水を製造する際に、RO膜分離処理に先立って行われる凝集処理の効率を高め、RO膜汚染の防止、透過水量(透過流束)低下の抑制、膜の洗浄頻度の低減を図る技術に関する。
本発明はまた、古くから凝集剤として公知でありながら、効果・コストの総合評価、及びホルムアルデヒド残留の問題から、廃水凝集剤としての利用が極く限られ、飲料水など飲食用の浄水処理への適用の事例や試みは皆無であった、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド(以下「MFRAC」と略記する。)溶液の新規用途開発に関する。
本発明はまた、古くから凝集剤として公知でありながら、効果・コストの総合評価、及びホルムアルデヒド残留の問題から、廃水凝集剤としての利用が極く限られ、飲料水など飲食用の浄水処理への適用の事例や試みは皆無であった、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド(以下「MFRAC」と略記する。)溶液の新規用途開発に関する。
[海水の淡水化]
生活用水及び産業用水製造のためのRO膜分離処理による海水の淡水化(SWRO)は、淡水を得難い中東地域や、近年では中国、オーストラリアなどで広く行われるようになっている。
生活用水及び産業用水製造のためのRO膜分離処理による海水の淡水化(SWRO)は、淡水を得難い中東地域や、近年では中国、オーストラリアなどで広く行われるようになっている。
SWROでのRO膜汚染、閉塞の要因は、RO膜分離される被処理水(以下「RO給水」と称す場合がある。)から持ち込まれる微粒子等による直接的な膜汚染、RO給水に含まれる栄養源で膜内で繁殖する微生物に起因する汚染(バイオファウリング)に加えて、RO膜による塩類濃縮で不溶性塩(スケール)が析出することによる閉塞がある。
SWROでは、RO膜分離の前処理として、海水に、凝集剤として38%塩化第二鉄溶液を5〜15ppm、鉄として0.6〜2mg/L程度添加して凝集処理した後、通常は、重力式二層濾過を行うことで、海水中の微細粘土粒子や、微生物類、及び微生物代謝生産物等の、膜に付着して、透過流束(フラックス)を低下させる汚濁成分の除去が行われる。
この際、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド(DADMAC)やエピクロルヒドリン・ジアミンの縮合物といったカチオン系水溶性有機凝結剤が、塩化第二鉄を補完する凝集助剤として用いられることもあるが、従来、鉄系、一部アルミニウム系の無機凝集剤と、上記のようなカチオン系水溶性有機凝結剤以外の凝集薬剤が、SWROの実施設の前処理に使用された実績はなく、本発明で用いるMFRACについては、特許を含む文献類での適用事例、記述は確認されていない。
[SWROの前処理の課題]
SWROの前処理凝集に使用される塩化第二鉄は、海水中の微細粘土粒子や、微生物類、及び微生物代謝生産物を凝集させ、濾過処理で分離するための凝集剤として有効である。
しかし、海水に溶解している微生物代謝生産物(通称バイオポリマー)の一部は凝集できずに残留する。
SWROの前処理凝集に使用される塩化第二鉄は、海水中の微細粘土粒子や、微生物類、及び微生物代謝生産物を凝集させ、濾過処理で分離するための凝集剤として有効である。
しかし、海水に溶解している微生物代謝生産物(通称バイオポリマー)の一部は凝集できずに残留する。
溶解性バイオポリマーは数100万から1000万を超える分子量を有し、0.1ppm未満の微量でも、RO膜面から拡散せずに濃縮し、それ自体がRO膜面に付着して膜を汚染すると共にバイオファウリングの要因であるバイオフィルム形成材料となる。
海水中の溶解性バイオポリマーの濃度はLCOCD(液体クロマトグラフ分離−有機炭素検出器)で測定できる。Dr.Fuberは、重度のRO膜汚染を引き起こす海水では122ppb asCのバイオポリマー(TEP:transparent extracellular polymer substance)が検出された一方で、RO膜汚染がない海水ではこの濃度が2ppb asC以下であったこと、また、塩化第二鉄による凝集、濾過で、バイオポリマーをRO膜汚染に問題がない程度に除去できることを報告している(非特許文献1)。
しかし、塩化第二鉄による凝集、濾過を行っても、海水から持ち込まれる物質によるRO膜汚染を十分に抑制できない場合があり、その要因は無機凝集剤では凝集処理が難しいバイオポリマーであると考えられる。
[RO膜汚染性の判定]
SWROのRO給水のRO膜汚染性の判定、前処理による汚濁成分の除去効果の評価には、ASTM D4189に定義されているSDI(Silt Density Index)値、JIS K 3802に定義されているFI(Fouling Index)値、MF値(非特許文献2)、及びMF値の誤差を少ない方向に発展させたMFF(MF Factor)値がある。これらの値は、いずれもRO給水を精密濾過(MF)膜で所定の濾過を行った時の濾過時間の測定値に基づいて求められる値である。なお、SDI値とFI値は同義である。
SWROのRO給水のRO膜汚染性の判定、前処理による汚濁成分の除去効果の評価には、ASTM D4189に定義されているSDI(Silt Density Index)値、JIS K 3802に定義されているFI(Fouling Index)値、MF値(非特許文献2)、及びMF値の誤差を少ない方向に発展させたMFF(MF Factor)値がある。これらの値は、いずれもRO給水を精密濾過(MF)膜で所定の濾過を行った時の濾過時間の測定値に基づいて求められる値である。なお、SDI値とFI値は同義である。
SDIは濁度としては検出が難しい約0.1度未満の微少汚濁をも間接的に計測できる指標である。しかし、「シルト」の名の通り、粘土鉱物などの微粒子を検出する方法であり、前記のバイオポリマー汚濁を検出できるものではない。
バイオポリマーのRO膜汚染に与える影響は、その量に分子量を乗じた値で決定される。バイオポリマーの量は、前述の通り、LCOCDで計測できるが、その分子量は液体クロマトグラフの排除限界分子量(分子量分画できる最大分子量)以上は分画できないため、それ以上の分子量のバイオポリマーは排除限界分子量付近に集約されて検出される。
このようなことから、本発明者は、バイオポリマーのRO膜に対する影響をSFF(Soluble Polymer Fouling Factor)という指標で判定することを提案した(特許文献1、非特許文献3)。
SDI(FI)、MF、MFF、SFFの測定手段は以下の通りである。SWROにおいて、以下の試料水として、凝集処理及び濾過を行った凝集、濾過水であるRO給水を用いる。
<SDI(FI)>
0.2MPaの加圧下、試料水を最大孔径0.45μm、47mmφのMF膜を通水させ、最初の500mLの透過時間T0を測定し、15分通水後、次の500mLの透過水が得られる時間T15を測定し、この測定値から下記式でSDI(FI)を算出する。
SDI(FI)=(T15−T0)/T15×100/15(min)
ここで、(T15−T0)/T15×100は、15分の通水で、濾過速度が何%低下したかを示し、SDI(FI)は、これを15分で割るので、1分当たり、何%濾過速度が低下するかを示す。
RO給水として推奨されるSDI(FI)値は文献にもよるが、3ないし4以下とされている。
0.2MPaの加圧下、試料水を最大孔径0.45μm、47mmφのMF膜を通水させ、最初の500mLの透過時間T0を測定し、15分通水後、次の500mLの透過水が得られる時間T15を測定し、この測定値から下記式でSDI(FI)を算出する。
SDI(FI)=(T15−T0)/T15×100/15(min)
ここで、(T15−T0)/T15×100は、15分の通水で、濾過速度が何%低下したかを示し、SDI(FI)は、これを15分で割るので、1分当たり、何%濾過速度が低下するかを示す。
RO給水として推奨されるSDI(FI)値は文献にもよるが、3ないし4以下とされている。
<MF・MFF>
MF値は、500mmHgの減圧下(−67kPa)で試料水1LがMF膜を透過する時間を秒数でそのまま表示したものである。ただし、通水抵抗に関係する水の粘性は水温により大きく異なり、MF膜の通水性の個体差がある。これを相殺するのがMFF値である。
MF値は、500mmHgの減圧下(−67kPa)で試料水1LがMF膜を透過する時間を秒数でそのまま表示したものである。ただし、通水抵抗に関係する水の粘性は水温により大きく異なり、MF膜の通水性の個体差がある。これを相殺するのがMFF値である。
MFF値は、試料水1Lを500mLずつ分けて、MF膜を透過させ、それぞれの濾過時間T0、T1を測定し、この測定値から、下記式で算出される。
MFF=T1/T0
試料水温と測定室内温度が大きく変わらなければ、試料水の水温は同一とみなすことができるため、温度−粘性係数補正は行わなくて良い。
RO給水として推奨されるMFF値は1.1以下、許容されるMFF値は1.2未満とされる。なお、MFF=1.10はSDI=4.0に相当する(非特許文献3)。
MFF=T1/T0
試料水温と測定室内温度が大きく変わらなければ、試料水の水温は同一とみなすことができるため、温度−粘性係数補正は行わなくて良い。
RO給水として推奨されるMFF値は1.1以下、許容されるMFF値は1.2未満とされる。なお、MFF=1.10はSDI=4.0に相当する(非特許文献3)。
<SFF>
SFF値はバイオポリマーの微小粘性を基準水(清澄水)のMF膜透過時間T0と試料水のMF膜透過時間T1との比T1/T0から判定するものである。
SFFの測定には、SDI値、MF値、及びMFF値の測定で使用するMF膜と同様のMF膜、具体的に、直径47mm、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを使用する。
SFF値はバイオポリマーの微小粘性を基準水(清澄水)のMF膜透過時間T0と試料水のMF膜透過時間T1との比T1/T0から判定するものである。
SFFの測定には、SDI値、MF値、及びMFF値の測定で使用するMF膜と同様のMF膜、具体的に、直径47mm、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを使用する。
まず、基準水の水温Tm0を測定した後、基準水500mLを500mmHgの減圧下(−67kPa)でMF膜に透過させ、濾過時間T0を測定する。濾過時間T0の測定に使用する基準水は、RO膜透過水、蒸留水、超純水等の膜汚染物質(溶解性ポリマーや微粒子汚濁成分)を含まない清澄水を用いる。水道水等をイオン交換して得られた純水は、MF膜に対し非イオン性の濾過抵抗物質(例えば、中性多糖類等の水溶性高分子)を含むことがあるため、好ましくない。RO給水の評価には、基準水としてRO膜透過水を用いることが実用的である。これは、RO膜等を汚染する被処理水中に含まれる膜汚染物質は、RO膜で阻止されるため、RO膜を透過した透過水中にはRO膜汚染物質は存在しないからである。
次に、試料水の水温Tm1を測定した後、試料水500mLを基準水透過時と同様にMF膜で減圧濾過し、試料水の濾過時間T1を測定する。
必要に応じて、上記の試料水と同じ試料水の水温のTm2を測定した後、この試料水500mLを同様に減圧濾過し、濾過時間T2を測定することで、T2/T1からMFF値を求めることができる。
なお、試料水の濾過時間T1とT2を測定する際の試料水の水温の差は、室温と試料水の水温とをほぼ等しくしておくことで、0.1℃程度とすることができるので、平均値を共通の水温とすることができる。
なお、試料水の濾過時間T1とT2を測定する際の試料水の水温の差は、室温と試料水の水温とをほぼ等しくしておくことで、0.1℃程度とすることができるので、平均値を共通の水温とすることができる。
次に、基準水の濾過時間T0、及び試料水の濾過時間T1、T2を補正係数を用いて補正し、補正後の濾過時間T0c、T1c、T2cを求める。この補正係数として、粘性補正係数を用いる。粘性補正係数を用いるのは、温度によって水の粘性が異なり、粘性の違いにより濾過性、即ち、濾過時間、濾過速度、単位時間当たりの濾液量等も異なるためである。水温1℃の違いで水の粘性係数は2.4%異なるので、基準水の濾過時間T0、試料水の濾過時間T1、T2を水温25℃基準で補正する。
補正後の基準水の濾過時間T0cは、T0c=T0×(1/1.024(25−Tm0))となり、試料水の補正後の濾過時間T1cは、T1c=T1×(1/1.024(25−Tm1))、濾過時間T2cは、T2c=T2×(1/1.024(25−Tm2))となる(なお、補正する水の温度は25℃に限られず、所定の温度となるように補正するようにしてもよい。)。ここで、SFF値は、T1c/T0cから求められる。
補正後の基準水の濾過時間T0cは、T0c=T0×(1/1.024(25−Tm0))となり、試料水の補正後の濾過時間T1cは、T1c=T1×(1/1.024(25−Tm1))、濾過時間T2cは、T2c=T2×(1/1.024(25−Tm2))となる(なお、補正する水の温度は25℃に限られず、所定の温度となるように補正するようにしてもよい。)。ここで、SFF値は、T1c/T0cから求められる。
試料水中の微粒子汚濁が微弱(概ねMFF=1.05未満)の場合で、試料水中にバイオポリマーが存在しなければ、25℃補正後の基準水の透過時間T0c=25℃補正後の基準水の透過時間T1cであり、SFF=1.00となる。
実際にはSFF=0.98と1.00未満を示すこともあるが、これは基準水の電気伝導率が試料水の電気伝導率より低い場合に得られる値で、1.00未満の理由は溶解塩類での水浸透促進効果のためと判断される。
実際にはSFF=0.98と1.00未満を示すこともあるが、これは基準水の電気伝導率が試料水の電気伝導率より低い場合に得られる値で、1.00未満の理由は溶解塩類での水浸透促進効果のためと判断される。
測定値からのSFF値の計算方法の具体例を表1に示す。
上記のMF膜補正係数として、MF膜に水透過性の個体差があるため、これを基準水の25℃における透過秒数を40秒として、40/T0cで補正係数を算出するものである。
補正MF値は、全試料水の透過時間の合計を水温とMF膜の補正係数で補正したものであり、(T1c+T2c)×(40/T0c)で算出される。この値は基準水であれば40+40=80となる。
RO給水として好ましいMFF値は、SDI=4.0に相当するMFF=1.10以下であり、より好ましくはMFF=1.06以下である。MFF=1.06はSDI=3.0に相当する。
[MFRASC溶液]
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド(MFRASC)溶液は、古くから知られた物質で10重量%樹脂成分含有の液体品として上市されている。実際の用途は、自動車塗装ブースの塗料不粘着剤としての使用が多く、水処理凝集剤としては一般的ではない。
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド(MFRASC)溶液は、古くから知られた物質で10重量%樹脂成分含有の液体品として上市されている。実際の用途は、自動車塗装ブースの塗料不粘着剤としての使用が多く、水処理凝集剤としては一般的ではない。
MFRASCの水処理凝集剤としての特性は、糊化でんぷんやポリビニルアルコールのような非イオン性で、分子量1000以上の高分子溶解性物質を凝集除去できることである(特許文献2)。
MFRASCが水処理凝集剤として、使用事例が少ない理由としては、凝集対象廃水の汚濁成分が加工澱粉やポリビニルアルコール等に限定される廃水が少ないこと、また、本発明者による評価では、一般濁質の清澄化効果はポリアルミニウムクロライド(PAC)(Al2O310%含有液体製品)と効果がほぼ同じで、経済理由で見合わないことが挙げられる。
さらに、問題とされた課題は、MFRASC溶液は、ホルムアルデヒドを3000ppm含有することである。廃水の凝集処理で必要なMFRASCは、樹脂成分として10〜100mg/L、MFRASC溶液製品で100〜1000mg/Lの添加量が必要である。この結果、処理水中のホルムアルデヒド濃度は0.3〜3.0ppmに達するが、ホルムアルデヒドは人体に悪影響を及ぼす物質で、飲料水での限度はWHO勧告で0.9ppm以下、日本の厚生省基準では0.08ppm以下となっている。
ホルムアルデヒドを低減する方策も試みられているが、樹脂と遊離ホルムアルデヒドは平衡反応で、一度消失させても再生成するため、その低減は困難である。
ホルムアルデヒドを低減する方策も試みられているが、樹脂と遊離ホルムアルデヒドは平衡反応で、一度消失させても再生成するため、その低減は困難である。
このようにMFRASCは、一般的除濁効果はPAC等の無機凝集剤と同等で製品単価は高く、さらにホルムアルデヒド残留の課題があるので、従来、浄水の凝集処理は無論のこと、工業用水の凝集処理に使用及び使用を試みた事例はなく、飲料水として使用されることが多いSWROの前処理凝集では全く採用されていない。
Marine Chemistry 82 (2003) 115-123
Desalination,vol.20,p.353-364,1977
「分離技術」、第45巻、4号(2015)、p.216-223
本発明は、従来、RO膜による海水の淡水化処理における前処理凝集剤としては適用されていないメラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイドを用いて、SWROの前処理凝集としての凝集処理効率を高め、RO膜汚染、及びそれによる透過水量の低下、膜閉塞を防止し、膜の洗浄頻度を低減して、安定かつ効率的な処理を継続することができる海水の処理方法及び処理装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイドを、残留ホルムアルデヒドが問題とならない範囲で添加して、SWROにおける前処理凝集を効率的に行うことができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 海水にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド溶液を樹脂成分として0.15mg/L以上1.0mg/L未満添加して凝集処理した後、濾過処理し、得られた濾過水を逆浸透膜処理することを特徴とする海水の処理方法。
[2] 海水に、鉄系凝集剤を鉄換算の添加量で0.5〜2mg/L添加した後、前記メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイドを添加する[1]に記載の海水の処理方法。
[3] 前記濾過処理を、濾過装置、精密濾過膜、及び限外濾過膜のいずれか1以上で行う[1]又は[2]に記載の海水の処理方法。
[4] 前記メラミン・ホルムアルデヒド酸コロイド溶液の添加量を、以下の手順で求められる塩類濃度補正SFF値を基準として制御する[1]ないし[3]に記載の海水の処理方法。
<塩類補正SFF値>
(1) 膜汚染物質を含まない清澄水を基準水とし、温度既知の該基準水を精密濾過膜に透過させて濾過性を測定する。
(2) 温度既知の試料水である前記濾過水を該精密濾過膜に同一条件で透過させて濾過性を測定する。
(3) 測定された基準水の濾過性と試料水の濾過性をそれぞれ水温補正する。
(4) 水温補正した基準水の濾過性に対する試料水の濾過性の比からSFF値を算出する。
(5) 算出されたSFF値から、試料水の塩類濃度により規定される補正値を差し引いて塩類補正SFF値とする。
<塩類補正SFF値>
(1) 膜汚染物質を含まない清澄水を基準水とし、温度既知の該基準水を精密濾過膜に透過させて濾過性を測定する。
(2) 温度既知の試料水である前記濾過水を該精密濾過膜に同一条件で透過させて濾過性を測定する。
(3) 測定された基準水の濾過性と試料水の濾過性をそれぞれ水温補正する。
(4) 水温補正した基準水の濾過性に対する試料水の濾過性の比からSFF値を算出する。
(5) 算出されたSFF値から、試料水の塩類濃度により規定される補正値を差し引いて塩類補正SFF値とする。
[5] 海水に鉄系凝集剤を添加して凝集処理する第1の凝集処理手段と、該第1の凝集処理手段で得られた凝集処理水に、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド溶液を添加して凝集処理する第2の凝集処理手段と、該第2の凝集処理手段で得られた凝集処理水を、濾過処理する濾過装置、精密濾過膜、及び限外濾過膜のいずれか1以上よりなる濾過手段と、該濾過手段で得られた濾過水を逆浸透膜分離処理する逆浸透膜分離装置とを有する海水の処理装置。
本発明によれば、従来、RO膜による海水の淡水化処理における前処理凝集剤としては適用されていないメラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイドを用いて、SWROの膜凝集としての凝集処理効率を高め、RO膜汚染、及びそれによる透過水量の低下、膜閉塞を防止し、膜の洗浄頻度を低減して、安定かつ効率的な処理を継続することが可能となる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
以下においては、本発明者が本発明に到った検討経過に従って、本発明を説明する。
なお、以下において、鉄系凝集剤として主として塩化第二鉄を用いた場合を例示して説明するが、後述の通り、本発明で用いる鉄系凝集剤は塩化第二鉄に限定されるものではない。
なお、以下において、鉄系凝集剤として主として塩化第二鉄を用いた場合を例示して説明するが、後述の通り、本発明で用いる鉄系凝集剤は塩化第二鉄に限定されるものではない。
[水溶性ポリマーのSFF値とMFF値]
超純水中のグアーガム(分子量約500万)の濃度と、SFF値及びMFF値との関係を図1に示す。
測定に用いたグアーガム溶液は、グアーガムを超純水に1000mg/Lの濃度に溶解させた溶液に3000rpmで10分間遠心分離を施し、これを所定濃度に希釈して調製した。
超純水中のグアーガム(分子量約500万)の濃度と、SFF値及びMFF値との関係を図1に示す。
測定に用いたグアーガム溶液は、グアーガムを超純水に1000mg/Lの濃度に溶解させた溶液に3000rpmで10分間遠心分離を施し、これを所定濃度に希釈して調製した。
図1より、グアーガムのような溶解性ポリマーでは、濃度を増やしても微粒子指標MFF値はわずかの増加であるが、SFF値は濃度に応じて大きく増加することが分かる。
この増加は液粘性増加に伴うものであるが、粘度測定法ではその変化は小さく検出困難である。
よって、水溶性ポリマーの濃度の評価にはMFF値よりもSFF値の方が有効であることが分かる。
この増加は液粘性増加に伴うものであるが、粘度測定法ではその変化は小さく検出困難である。
よって、水溶性ポリマーの濃度の評価にはMFF値よりもSFF値の方が有効であることが分かる。
[海水でのSFF値補正]
海水では塩類濃度が、塩類が少ない海域でも3%以上、濃い海域では4%程度存在する。
海水では塩類濃度が、塩類が少ない海域でも3%以上、濃い海域では4%程度存在する。
この濃度の塩水は、20℃の水の粘性係数1.002に対して、1.04〜1.05の粘性係数を有し、SFF値測定時のSFFに加算される。即ち、海水中の塩類は、前処理凝集で処理されることなく、そのまま凝集、濾過水中に持ち込まれるため、SFF値測定時に影響する。
この加算値は化学便覧のNaCl濃度と粘性係数の関係から計算して、下記表2のようになる。
この加算値は化学便覧のNaCl濃度と粘性係数の関係から計算して、下記表2のようになる。
表2中、粘性係数比Aとは、20℃の水の粘性係数1.002に対する20℃のNaCl溶液の粘性係数の割合である。
NaCl濃度3.4重量%の事例では、粘性係数1.0457で、水に対する粘性係数比Aは1.0436(=1.0457/1.002)となる。
よって、海水濃度3.4重量%の場合、溶解性ポリマー及び微粒子汚濁とも含まないものであれば、SFF=1.0436になると想定される。
従って、得られたSFF値から塩類に由来するSFF加算値0.0436を差し引いた値を塩類補正SFF値(以下「netSFF」と称す場合がある。)として算出することで、塩類の影響を排除したSFF値として評価することができる。
例えば、netSFF=1.00であれば、海水中のバイオポリマーによるRO膜汚染性はゼロと判定できる。
よって、海水濃度3.4重量%の場合、溶解性ポリマー及び微粒子汚濁とも含まないものであれば、SFF=1.0436になると想定される。
従って、得られたSFF値から塩類に由来するSFF加算値0.0436を差し引いた値を塩類補正SFF値(以下「netSFF」と称す場合がある。)として算出することで、塩類の影響を排除したSFF値として評価することができる。
例えば、netSFF=1.00であれば、海水中のバイオポリマーによるRO膜汚染性はゼロと判定できる。
なお、上記表2のNaCl濃度と粘性係数比Aとの関係をグラフ化すると図2の通りであり、x=NaCl濃度(重量%)とy=粘性係数比Aとの関係は下記式で表される。
y=0.00082x2+0.01036x+0.99890
y=0.00082x2+0.01036x+0.99890
従って、海水の塩類濃度x(重量%)をこの式に代入して粘性係数比Aであるyを算出し、この値から補正値(A−1)を算出することもできる。
[MFRACによる凝集処理]
SWROの前処理凝集において、現在使用されている塩化第二鉄では処理が不十分になる原因は、海水に含まれるバイオポリマーで、その中でも無機凝集剤で処理し難いのはイオン性が微弱又はイオン性を持たない中性多糖類と想定された。
SWROの前処理凝集において、現在使用されている塩化第二鉄では処理が不十分になる原因は、海水に含まれるバイオポリマーで、その中でも無機凝集剤で処理し難いのはイオン性が微弱又はイオン性を持たない中性多糖類と想定された。
本発明者は、中性多糖類に対して凝集特性を有する物質を探索する中で、無機凝集剤では凝集処理し難い非イオン性の加工でんぷんやポリビニルアルコールに凝集特性のあるMFRACの適用について検討した。
海水にMFRACを添加する場合、汚染された海水であってもバイオポリマーの存在量は数100ppb程度(0.1mg/Lオーダー)であることから、ホルムアルデヒドの残留が現実的に問題とならない程度の少ないMFRAC添加量で処理できる可能性が想定された。
海水にMFRACを添加する場合、汚染された海水であってもバイオポリマーの存在量は数100ppb程度(0.1mg/Lオーダー)であることから、ホルムアルデヒドの残留が現実的に問題とならない程度の少ないMFRAC添加量で処理できる可能性が想定された。
本発明者はまた、MFRACの海水中のバイオポリマーに対する凝集処理効果を、海水の塩類濃度を補正した後述のnetSFFで評価する手法を編み出し、MFFを含めて判定することとした。
比較的バイオポリマー汚染の大きい瀬戸内海海水のSWRO前処理凝集をMFRAC溶液で行ったところ、樹脂成分として0.6mg/Lの添加で、netSFF=1.01と非常に良い結果が得られ、添加濃度に応じてnetSFFが良くなることが判明した。
これに対して、同一の海水で行った塩化第二鉄による凝集処理では、実用の1〜2mg/L asFeの添加量でnetSFF=1.06で、添加量を大きく増加させてもnetSFF=1.04で、それ以上の改善は認められなかった。
同一の海水でMFRAC溶液を適用する際に塩化第二鉄を併用すると、塩化第二鉄を1.3mg/L asFe添加して凝集処理した後に、MFRAC溶液を樹脂成分として0.4mg/L添加することで、netSFF=1.01強の非常に良好な結果が得られた。
MFRACの樹脂成分としての添加量はMFRAC単独処理時で最適値0.6mg/Lで有効範囲は0.2〜1mg/L、塩化第二鉄1.3mg/L asFe併用処理時は、最適添加量0.4mg/L、有効範囲0.2〜0.7mg/Lであった。
MFRAC単独処理時も、塩化第二鉄併用処理時も、MFRACの添加量に対するnetSFFの値は、グラフ化(MFRAC添加量を横軸、netSFFを縦軸)すると下に凸の曲線になり、添加量の増加に伴ってnetSFFは小さくなるが、MFRACの添加量が多くなり過ぎるとnetSFFは大きくなり、MFRACの過剰添加は効果を低下させることが確認された。
MFRAC単独処理時も、塩化第二鉄併用処理時も、MFRACの添加量に対するnetSFFの値は、グラフ化(MFRAC添加量を横軸、netSFFを縦軸)すると下に凸の曲線になり、添加量の増加に伴ってnetSFFは小さくなるが、MFRACの添加量が多くなり過ぎるとnetSFFは大きくなり、MFRACの過剰添加は効果を低下させることが確認された。
MFRACの樹脂成分としての添加量として有効な範囲は、海水数例の試験結果から、0.15〜1.0mg/Lと判断された(以下、MFRACの樹脂成分としての添加量(mg/L)を「mg/L−R」と記載する。)。MFRACの最大添加量1.0mg/L−R(10重量%MFRAC溶液製品で10mg/L)の場合の処理水中のホルムアルデヒド濃度は0.025ppmで、WHO基準0.9ppm、厳しい日本厚生省基準0.08ppmを大きく下回る。
塩化第二鉄はSWROの前処理凝集で一般的に採用されていること、また、netSFFの低下効果不十分の場合にあっても、微粒子汚濁を確実に軽減できていることから、処理安定性の面からMFRACと塩化第二鉄の併用処理が好ましい。MFRACと塩化第二鉄との併用でMFRACの必要添加量を下げることができ、残留ホルムアルデヒド濃度の低減の観点からも好ましい。
上記の通り、MFRACの最大添加量の樹脂成分として1mg/Lでもホルムアルデヒド残留濃度は飲料水として問題のない値になるが、より少ない方が好ましい。
MFRACの必要添加量を下げる方法としては、塩化第二鉄の併用の他、前処理水準を判断してMFRACの添加を行わない場合を含め、添加量を調整する方法が挙げられる。
MFRACの必要添加量を下げる方法としては、塩化第二鉄の併用の他、前処理水準を判断してMFRACの添加を行わない場合を含め、添加量を調整する方法が挙げられる。
処理水準の判断の指標としては、netSFF=1.04以下が目安となる。
具体的には、塩化第二鉄による処理でnetSFF=1.04未満であればMFRACの添加を停止し、netSFF=1.04以上であれば、MFRACを少ない添加量から添加し、netSFF=1.04未満が未達成なら順次、MFRAC添加量を増やしてゆくという方法である。
具体的には、塩化第二鉄による処理でnetSFF=1.04未満であればMFRACの添加を停止し、netSFF=1.04以上であれば、MFRACを少ない添加量から添加し、netSFF=1.04未満が未達成なら順次、MFRAC添加量を増やしてゆくという方法である。
[比較的清澄な海水での塩化第二鉄処理によるnetSFF]
沖縄北谷のSWROでは、塩化第二鉄を0.66mg/L asFe添加して前処理凝集を行っており、RO膜給水から持ち込まれる汚濁によるRO膜の透過流束(フラックス)の低下は非常に微弱で、RO膜の洗浄頻度はおおよそ1年に1回或いはそれ以下である。
沖縄北谷のSWROでは、塩化第二鉄を0.66mg/L asFe添加して前処理凝集を行っており、RO膜給水から持ち込まれる汚濁によるRO膜の透過流束(フラックス)の低下は非常に微弱で、RO膜の洗浄頻度はおおよそ1年に1回或いはそれ以下である。
この海水で、室内試験で塩化第二鉄添加量を変化させてnetSFF(=SFF−0.0452)とMFFを評価した結果を下記表3に、塩化第二鉄添加量とnetSFFとの関係を図3に示す。
この場合、塩化第二鉄添加量0.2mg/L asFeでnetSFF=1.04(MFF=1.063)未満が得られる。
同じ海水で、塩化第二鉄添加量0.26mg/L asFeで凝集させた後にMFRACを0.2mg/L−R添加した場合は、netSFF=1.013、MFF=1.047にいずれも低下した。
この場合、塩化第二鉄添加量0.2mg/L asFeでnetSFF=1.04(MFF=1.063)未満が得られる。
同じ海水で、塩化第二鉄添加量0.26mg/L asFeで凝集させた後にMFRACを0.2mg/L−R添加した場合は、netSFF=1.013、MFF=1.047にいずれも低下した。
MFRAC添加量0.7mg/L−Rを超えた状態でnetSFFが1.04以上の場合は、過剰添加の可能性もあり、添加量を低下させてnetSFFの確認を行うようにする。
また、netSFFが1.01に近い状況が続いているようであれば、MFRAC添加量をnetSFFが1.04を十分下回る条件で低減することが好ましい。
また、netSFFが1.01に近い状況が続いているようであれば、MFRAC添加量をnetSFFが1.04を十分下回る条件で低減することが好ましい。
[塩化第二鉄とMFRACの添加順序]
塩化第二鉄とMFRACの添加順序は、両者の同時(同箇所)添加を除き、MFRACの前添加、後添加いずれもが採用できるが、試験結果では後添加が優れる。これは、塩化第二鉄での凝集対象とMFRACの凝集対象汚濁物が一部重なるため、あらかじめ塩化第二鉄で凝集できるものを凝集した後にMFRACを反応させる方が効率的なためと考えられる。
塩化第二鉄とMFRACの添加順序は、両者の同時(同箇所)添加を除き、MFRACの前添加、後添加いずれもが採用できるが、試験結果では後添加が優れる。これは、塩化第二鉄での凝集対象とMFRACの凝集対象汚濁物が一部重なるため、あらかじめ塩化第二鉄で凝集できるものを凝集した後にMFRACを反応させる方が効率的なためと考えられる。
[pH調整]
SWROでは、一般的にRO給水となる海水に硫酸を添加してpH6.5〜7.0程度にpH調整することが多い。これはRO膜処理における炭酸カルシウムスケールの発生を防止するためである。
MFRACのSWRO前処理効果は、pH調整なしのpH=8程度、pH調整した場合のpH=6.7のいずれでも有効である。
したがって、pH調整を行う場合、調整箇所は前処理凝集前、前処理及び濾過処理完了後のRO膜供給時のいずれでも良い。
SWROでは、一般的にRO給水となる海水に硫酸を添加してpH6.5〜7.0程度にpH調整することが多い。これはRO膜処理における炭酸カルシウムスケールの発生を防止するためである。
MFRACのSWRO前処理効果は、pH調整なしのpH=8程度、pH調整した場合のpH=6.7のいずれでも有効である。
したがって、pH調整を行う場合、調整箇所は前処理凝集前、前処理及び濾過処理完了後のRO膜供給時のいずれでも良い。
[本発明の実施形態のまとめ]
以上より、本発明においては、SWROにおける前処理凝集として、MFRACを0.15mg/L−R以上1.0mg/L−R未満添加して凝集処理した後、濾過処理し、得られた濾過水をRO膜分離処理する。或いは、塩化第二鉄を0.5〜2mg/L as Fe添加して凝集処理した後、MFRACによる凝集処理、濾過処理を行い、得られた濾過水をRO膜分離処理する。
以上より、本発明においては、SWROにおける前処理凝集として、MFRACを0.15mg/L−R以上1.0mg/L−R未満添加して凝集処理した後、濾過処理し、得られた濾過水をRO膜分離処理する。或いは、塩化第二鉄を0.5〜2mg/L as Fe添加して凝集処理した後、MFRACによる凝集処理、濾過処理を行い、得られた濾過水をRO膜分離処理する。
<MFRAC>
MFRACとしては、市販品をいずれも好適に用いることができるが、MFRACを製造する場合、例えば以下のように製造することができる。
MFRACとしては、市販品をいずれも好適に用いることができるが、MFRACを製造する場合、例えば以下のように製造することができる。
MFRACは、メラミンとアルデヒドを反応させて得られたメチロールメラミンにさらに酸を添加することで製造されるが、必要に応じて、メチロールメラミンをさらにアルキルエーテル化したものに酸を加えても良い。
反応に用いられるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどが挙げられ、その中でも、ホルムアルデヒドやパラホルムアルデヒドが反応効率や取り扱い性の面で好ましい。
メチロールメラミンを製造する際のメラミンとアルデヒドとの仕込み割合は、メラミン1モルに対してアルデヒド1〜6モルとするのが好ましい。但し、メラミン1モルに対してアルデヒドが2.5モルを超えると酸コロイド溶液としたときに遊離のアルデヒド量が多くなるので、アルデヒドはメラミン1モルに対して2.5モル以下とするのが好ましい。
得られたメチロールメラミンは水には溶解しないが、酸溶液にはコロイド状となって溶解する。メチロールメラミンをさらにアルキルエーテル化して得られるアルキル化メチロールメラミンは水溶性であり、酸を加えるとコロイド状になる。
ここで用いる酸としては、一塩基性酸が適している。具体的には、塩酸、硝酸等の鉱酸の他、蟻酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸等の有機酸が挙げられる。とりわけ塩酸は安定したコロイド溶液が得られるので好ましい。
一塩基性酸、特に塩酸の添加量は、メラミン1モルに対し、0.5〜1.5モル程度、好ましくは0.7〜1.3モルとするのが好適である。
コロイド溶液調製初期においては、遊離のアルデヒドが多く存在するが、調整後、室温で放置して熟成すると、遊離のアルデヒドが減少する。熟成時間は、室温の場合には5日〜3ケ月、加熱する場合には50℃で2〜3時間程度が適当である。
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂(メラミン・アルデヒド縮合物)の酸溶液のメラミン・ホルムアルデヒド樹脂の含有量は、通常5〜20重量%、pHは1.5〜2.5程度である。
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂(メラミン・アルデヒド縮合物)の酸溶液のメラミン・ホルムアルデヒド樹脂の含有量は、通常5〜20重量%、pHは1.5〜2.5程度である。
本発明で用いるメラミン・ホルムアルデヒド樹脂は、分子量が400〜10,000,000、特に1,000〜100,000の範囲であることが好ましい。メラミン・ホルムアルデヒド樹脂の分子量が大きい方が凝集効果に優れる傾向があるが、過度に大きいと、酸溶液とする際にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂の溶解性が低下する。
また、本発明で用いるメラミン・ホルムアルデヒド樹脂は、酸コロイド溶液としたときのコロイド粒径が5〜50nm、特に10〜30nmであることが好ましい。このコロイド粒径が大きい方が凝集効果に優れるが、大き過ぎるものは添加したコロイドの総表面積が小さくなるため、効率が悪くなる。メラミン・ホルムアルデヒド樹脂の酸コロイド溶液のコロイド粒径は例えば動的光散乱法により測定し、その平均値として求めることができる。
海水へのMFRACの添加量は、0.15mg/L−R以上1.0mg/L−R未満の範囲で海水の膜汚染性や鉄系凝集剤の併用の有無等により適宜決定される。MFRACの添加量が少な過ぎるとMFRACを添加することによる凝集性の向上効果を十分に得ることができず、多過ぎても、前述の通り、凝集処理水の膜汚染性が高まるおそれがある。MFRACは後述の鉄系凝集剤との併用で、0.2〜0.7mg/L−R、特に0.3〜0.7mg/L−R、とりわけ0.4〜0.6mg/L−Rの範囲で、後述の通りnetSFFに基づいて添加量を制御することが好ましい。
<鉄系凝集剤>
本発明で用いる鉄系凝集剤としては、その代表例として塩化第二鉄が挙げられるが、何ら塩化第二鉄に限定されるものではなく、塩化第一鉄、ポリ硫酸第二鉄などの他の鉄系凝集剤を用いることもできる。これらの鉄系凝集剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明で用いる鉄系凝集剤としては、その代表例として塩化第二鉄が挙げられるが、何ら塩化第二鉄に限定されるものではなく、塩化第一鉄、ポリ硫酸第二鉄などの他の鉄系凝集剤を用いることもできる。これらの鉄系凝集剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
鉄系凝集剤の添加量は、海水の海域による水質によっても異なるが、鉄換算の添加量で、0.5〜2mg/L、即ち、0.5〜2mg/L asFeの範囲とすることが好ましく、特に1.0〜1.7mg/L asFeの範囲とすることが好ましいが、0.5〜1.0mg/L asFe程度でも十分な凝集処理効果を得ることができる海域もある。
前述の通り、鉄系凝集剤による凝集処理と、MFRACによる凝集処理は、どちらを先に行ってもよいが、好ましくは鉄系凝集剤による凝集処理後に、MFRACを添加して凝集処理することが、鉄系凝集剤で凝集処理できるものを凝集処理した後、鉄系凝集剤で凝集処理できない残余のものをMFRACで凝集処理することで、MFRACの添加効果を有効に活用できる観点から好ましい。
<pH調整>
前述の通り、SWROにおけるpH調整は、必ずしも必要とされていないが、RO膜処理におけるスケール障害を防止するために、凝集処理前からRO膜処理に到るまでのいずれかの工程で、硫酸等の酸を添加してpH6.5〜7.0程度にpH調整してもよい。
なお、通常、pH調整されていない海水のpHは8程度である。
前述の通り、SWROにおけるpH調整は、必ずしも必要とされていないが、RO膜処理におけるスケール障害を防止するために、凝集処理前からRO膜処理に到るまでのいずれかの工程で、硫酸等の酸を添加してpH6.5〜7.0程度にpH調整してもよい。
なお、通常、pH調整されていない海水のpHは8程度である。
<RO膜汚染性の指標>
本発明では、MFRACの添加量を必要最低限に抑えるために、前述のnetSFFに基づいて、或いはnetSFFとMFFとに基づいて、MFRACの添加量の制御を行い、また、これらの指標が、RO膜汚染性として問題のない程度に低いものであれば、MFRACの添加を中断するなどの制御を行うことが好ましい。
本発明では、MFRACの添加量を必要最低限に抑えるために、前述のnetSFFに基づいて、或いはnetSFFとMFFとに基づいて、MFRACの添加量の制御を行い、また、これらの指標が、RO膜汚染性として問題のない程度に低いものであれば、MFRACの添加を中断するなどの制御を行うことが好ましい。
このnetSFFは、以下の手順で求められる。
(1) 膜汚染物質を含まない清澄水を基準水とし、温度既知の該基準水を精密濾過膜に透過させて濾過性を測定する。
(2) 温度既知の試料水であるSWROの前処理凝集、濾過水を該精密濾過膜に同一条件で透過させて濾過性を測定する。
(3) 測定された基準水の濾過性と試料水の濾過性をそれぞれ水温補正する。
(4) 水温補正した基準水の濾過性に対する試料水の濾過性の比からSFF値を算出する。
(5) 算出されたSFF値から、試料水の塩類濃度により規定される補正値を差し引いて塩類補正SFF値とする。
(2) 温度既知の試料水であるSWROの前処理凝集、濾過水を該精密濾過膜に同一条件で透過させて濾過性を測定する。
(3) 測定された基準水の濾過性と試料水の濾過性をそれぞれ水温補正する。
(4) 水温補正した基準水の濾過性に対する試料水の濾過性の比からSFF値を算出する。
(5) 算出されたSFF値から、試料水の塩類濃度により規定される補正値を差し引いて塩類補正SFF値とする。
より具体的にはまず、以下の操作手順でSFF値を求める。
SFFの測定方法については、前述の通りであるが、基準水の水温Tm0を測定した後、基準水500mLを−500mmHgの減圧下(−67kPa)でMF膜に透過させ、濾過時間T0を測定する。濾過時間T0の測定に使用する基準水は、RO膜透過水、蒸留水、超純水等の膜汚染物質(溶解性ポリマーや微粒子汚濁成分)を含まない水、好ましくはRO膜透過水を用いる。
次に、試料水である海水の凝集処理、濾過水の水温Tm1を測定した後、試料水500mLを基準水透過時と同様にMF膜で減圧濾過し、試料水の濾過時間T1を測定する。
MFFも測定する場合は、上記の試料水と同じ試料水の水温Tm2を測定した後、この試料水500mLを同様に減圧濾過し、濾過時間T2を測定する。
次に、試料水である海水の凝集処理、濾過水の水温Tm1を測定した後、試料水500mLを基準水透過時と同様にMF膜で減圧濾過し、試料水の濾過時間T1を測定する。
MFFも測定する場合は、上記の試料水と同じ試料水の水温Tm2を測定した後、この試料水500mLを同様に減圧濾過し、濾過時間T2を測定する。
次に、基準水の濾過時間T0、及び試料水の濾過時間T1、T2を、以下の通り、補正係数を用いて水温補正し、補正後の濾過時間T0c、T1c、T2cを求める。
T0c=T0×(1/1.024(25−Tm0))
T1c=T1×(1/1.024(25−Tm1))
T2c=T2×(1/1.024(25−Tm2))
なお、SFFのみ求める場合、Tm2、T2,T2cは必ずしも必要としない。
T0c=T0×(1/1.024(25−Tm0))
T1c=T1×(1/1.024(25−Tm1))
T2c=T2×(1/1.024(25−Tm2))
なお、SFFのみ求める場合、Tm2、T2,T2cは必ずしも必要としない。
SFFは下記式で算出される。
SFF=T1c/T0c
SFF=T1c/T0c
次に、上記のSFF値から、海水の塩類濃度により規定される補正値を差し引いてnetSFFを求める。
このnetSFFの算出方法については、前述の通りである。
このnetSFFの算出方法については、前述の通りである。
本発明においては、このようにして求められたnetSFF=1.04を基準とし、凝集処理水を濾過処理して得られた濾過水であるRO給水のnetSFFが1.04以下、好ましくは1.025以下となるようにMFRACの添加量を制御することが好ましい。
例えば、netSFFが上記上限値1.04を超える場合にはMFRACの添加量を増やし、netSFFが上記上限を十分下回る場合には、MFRACの添加量を徐々に低減してゆき、netSFFが予め設定した値を超えないように、必要最低限のMFRAC添加量でMFRACの添加量を制御する方法が挙げられる。
また、netSFFが予め設定した値よりも低い場合には、netSFFを無添加とし、netSFFが設定値を超える場合にMFRACを添加する制御を行ってもよい。
ただし、netSFFはMFRAC添加量が多過ぎるために高い値となっている場合もあることから、MFRAC添加量が比較的に多いにもかかわらず、更にその量を増やしてもnetSFFが低下しない場合は、MFRAC添加量を低減してみる。
また、netSFFが予め設定した値よりも低い場合には、netSFFを無添加とし、netSFFが設定値を超える場合にMFRACを添加する制御を行ってもよい。
ただし、netSFFはMFRAC添加量が多過ぎるために高い値となっている場合もあることから、MFRAC添加量が比較的に多いにもかかわらず、更にその量を増やしてもnetSFFが低下しない場合は、MFRAC添加量を低減してみる。
netSFFは、低い程、RO膜汚染防止の観点からは有利であるが、RO膜処理の要求特性等に応じて、例えばnetSFFが1.04〜1.015程度の範囲となるようにMFRACの添加量を制御することが好ましい。
なお、netSFFとMFFとの両方で制御することも可能であり、この場合にはnetSFFが1.04以下で、MFFが1.06以下となるようにMFRACの添加量を制御することが好ましい。
<濾過処理>
本発明においては、上述のように、MFRAC或いは鉄系凝集剤とMFRACとで凝集処理して得られた凝集処理水を、好ましくは濾過装置、精密濾過(MF)膜、限外濾過(UF)膜のいずれか1以上で濾過処理する。ここで、濾過装置とは、重力式二層濾過、圧力式二層濾過、アンスラサイト等の粗目濾材の単層濾過と砂濾材の単層濾過の組み合わせであり、MF膜分離装置、UF膜分離装置とは区別される。
本発明においては、上述のように、MFRAC或いは鉄系凝集剤とMFRACとで凝集処理して得られた凝集処理水を、好ましくは濾過装置、精密濾過(MF)膜、限外濾過(UF)膜のいずれか1以上で濾過処理する。ここで、濾過装置とは、重力式二層濾過、圧力式二層濾過、アンスラサイト等の粗目濾材の単層濾過と砂濾材の単層濾過の組み合わせであり、MF膜分離装置、UF膜分離装置とは区別される。
<RO膜分離処理>
上記の濾過処理で得られた濾過水をRO膜分離処理して脱塩することにより処理水が得られる。
ここで使用されるRO膜には特に制限はなく、通常のSWROに使用されるRO膜をいずれも好適に用いることができる。
上記の濾過処理で得られた濾過水をRO膜分離処理して脱塩することにより処理水が得られる。
ここで使用されるRO膜には特に制限はなく、通常のSWROに使用されるRO膜をいずれも好適に用いることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
以下においては、海水を凝集処理して得られた凝集処理水を濾過した実験結果を実施例及び比較例として示すが、以下の実験結果で示される濾過水の水質の良否から、RO膜分離処理した場合の膜汚染の防止、フラックスの維持、膜の洗浄頻度の低減という本発明の効果を確認することができる。
[実施例、比較例の試験方法]
原海水は、水温22±2℃に調整し、その1100mLをビーカーに取り、宮本製作所製ジャーテスター「MJS−6」でジャーテストを行った。反応は、塩化第二鉄を所定量添加して150rpmで2分間反応後、或いは塩化第二鉄を添加せずに、MFRAC10重量%溶液を所定量添加し、或いはMFRACを添加せずに、150rpmで7分、次いで50rpmで7分攪拌して行った。硫酸は海水のpHが6.7となる必要量をあらかじめ求めておき、塩化第二鉄添加前に添加した。
MFRAC10重量%溶液は栗田工業製塗装ブース用薬剤の「クリスタックB−100」製品を使用した。
凝集処理水は、2枚重ねの185mmφ、No.5A濾紙で濾過した。この濾過条件は重力式二層濾過と圧力式二層濾過の中間の濾過捕捉能力に相当する。
得られた濾過水について、本明細書記載の試験方法に従いSFF、netSFF(SFF−0.0436)、MFFを求めた。
なお、RO給水として適当とされるnetSFFは、1.04以下と判断している。MFFについては、従前の知見からMFF=1.10が必要で、MFF=1.06以下が好ましい。
原海水は、水温22±2℃に調整し、その1100mLをビーカーに取り、宮本製作所製ジャーテスター「MJS−6」でジャーテストを行った。反応は、塩化第二鉄を所定量添加して150rpmで2分間反応後、或いは塩化第二鉄を添加せずに、MFRAC10重量%溶液を所定量添加し、或いはMFRACを添加せずに、150rpmで7分、次いで50rpmで7分攪拌して行った。硫酸は海水のpHが6.7となる必要量をあらかじめ求めておき、塩化第二鉄添加前に添加した。
MFRAC10重量%溶液は栗田工業製塗装ブース用薬剤の「クリスタックB−100」製品を使用した。
凝集処理水は、2枚重ねの185mmφ、No.5A濾紙で濾過した。この濾過条件は重力式二層濾過と圧力式二層濾過の中間の濾過捕捉能力に相当する。
得られた濾過水について、本明細書記載の試験方法に従いSFF、netSFF(SFF−0.0436)、MFFを求めた。
なお、RO給水として適当とされるnetSFFは、1.04以下と判断している。MFFについては、従前の知見からMFF=1.10が必要で、MFF=1.06以下が好ましい。
[試験に供した海水]
原海水として試験に供した海水は、瀬戸内海直島の海岸から2014年11月20日に採取し、試験は同年11月27日〜28日に実施した。試験に供するまでは5℃に保管した。この海水の塩類濃度は3.4重量%で、前掲の表2に示される補正値(A−1)は0.0436である。
バイオポリマーは主として植物性プランクトンの代謝生産物として海水中に溶解放出される。
瀬戸内海では過去時々赤潮発生があったが、現在はほとんど発生していない。しかしながら、SWROの原海水としては植物プランクトンの発生が多いと考えられ、比較的バイオポリマー汚染の大きい海水である。言い換えれば栄養が多い豊潤な海域である。
原海水として試験に供した海水は、瀬戸内海直島の海岸から2014年11月20日に採取し、試験は同年11月27日〜28日に実施した。試験に供するまでは5℃に保管した。この海水の塩類濃度は3.4重量%で、前掲の表2に示される補正値(A−1)は0.0436である。
バイオポリマーは主として植物性プランクトンの代謝生産物として海水中に溶解放出される。
瀬戸内海では過去時々赤潮発生があったが、現在はほとんど発生していない。しかしながら、SWROの原海水としては植物プランクトンの発生が多いと考えられ、比較的バイオポリマー汚染の大きい海水である。言い換えれば栄養が多い豊潤な海域である。
[実施例1〜10及び比較例1〜7]
硫酸、塩化第二鉄及びMFRACの添加量を表4に示す量として試験を行い、結果を表4に示した。
硫酸、塩化第二鉄及びMFRACの添加量を表4に示す量として試験を行い、結果を表4に示した。
[考察]
<実施例1〜4・比較例1,2>
実施例1〜4では、MFRAC 0.2〜0.6mg/L−Rを添加、反応させることで添加量の増加に従いnetSFFは1.075〜1.008と大きく良化した。微粒子汚濁指標のMFFも良化した。
比較例1の薬注なしではnetSFF≒1.15 MFF≒1.25と不良で、RO給水として不適当である。
比較例2のMFRAC添加量0.1mg/L−Rでは効果が発揮されず、MFFはむしろ悪化する。
MFRACの添加量とnetSFF及びMFFとの関係を図4に示す。
<実施例1〜4・比較例1,2>
実施例1〜4では、MFRAC 0.2〜0.6mg/L−Rを添加、反応させることで添加量の増加に従いnetSFFは1.075〜1.008と大きく良化した。微粒子汚濁指標のMFFも良化した。
比較例1の薬注なしではnetSFF≒1.15 MFF≒1.25と不良で、RO給水として不適当である。
比較例2のMFRAC添加量0.1mg/L−Rでは効果が発揮されず、MFFはむしろ悪化する。
MFRACの添加量とnetSFF及びMFFとの関係を図4に示す。
図4より次のことが分かる。
MFRAC添加量0.1mg/L−RではnetSFFの良化は微弱で、MFF値はむしろ悪くなる(大きくなる)。これはバイオポリマー存在量に対するMFRACの反応量が余りにも少なく、バイオポリマーを凝集するに至らず、むしろ橋掛けして大きくし、半溶存状態で濾紙を通過したためと思われる。
MFRAC添加量を0.2mg/L−Rから0.6mg/L−Rに増加するとnetSFFは添加量に応じて良くなる。
図4から、MFRAC添加量0.6mg/L−Rが最良効果(netSFF=1.00)に近くなり、これ以上のMFRACの添加は不必要と判断できる。
MFRAC添加量0.1mg/L−RではnetSFFの良化は微弱で、MFF値はむしろ悪くなる(大きくなる)。これはバイオポリマー存在量に対するMFRACの反応量が余りにも少なく、バイオポリマーを凝集するに至らず、むしろ橋掛けして大きくし、半溶存状態で濾紙を通過したためと思われる。
MFRAC添加量を0.2mg/L−Rから0.6mg/L−Rに増加するとnetSFFは添加量に応じて良くなる。
図4から、MFRAC添加量0.6mg/L−Rが最良効果(netSFF=1.00)に近くなり、これ以上のMFRACの添加は不必要と判断できる。
<比較例3〜6>
SWROの前処理で広く普及している塩化第二鉄による処理結果である。
微粒子汚濁指標のMFFは1.10以下を満足するが、実用添加量をはるかに上回る塩化第二鉄添加量10.5mg/L asFeを除き、netSFFを1.04以下にすることはできない。
塩化第二鉄添加量とnetSFF及びMFFとの関係を図5に示す。
SWROの前処理で広く普及している塩化第二鉄による処理結果である。
微粒子汚濁指標のMFFは1.10以下を満足するが、実用添加量をはるかに上回る塩化第二鉄添加量10.5mg/L asFeを除き、netSFFを1.04以下にすることはできない。
塩化第二鉄添加量とnetSFF及びMFFとの関係を図5に示す。
図5より次のことが分かる。
SWROの前処理凝集で一般的な塩化第二鉄による場合、添加量1〜2mg/L asFeでのnetSFFは約1.05〜1.06である。
図5で塩化第二鉄添加量9mg/L asFeでnetSFF=1.04となるが、SS量(水酸化第二鉄)が多くなり、後段の濾過装置(一般的に濾過装置前に沈殿、浮上などの事前の固液分離装置はない)の負荷を著しく増加させる。また処理、廃棄するスラッジ量が増加する。
SWROの前処理凝集で一般的な塩化第二鉄による場合、添加量1〜2mg/L asFeでのnetSFFは約1.05〜1.06である。
図5で塩化第二鉄添加量9mg/L asFeでnetSFF=1.04となるが、SS量(水酸化第二鉄)が多くなり、後段の濾過装置(一般的に濾過装置前に沈殿、浮上などの事前の固液分離装置はない)の負荷を著しく増加させる。また処理、廃棄するスラッジ量が増加する。
<実施例6〜8・比較例7>
塩化第二鉄1.3mg/L asFeの併用添加で、MFRACを0.2〜0.7mg/L−R添加した場合であり、netSFF=1.027〜1.013の良い結果が得られる。
塩化第二鉄1.3mg/L asFeの併用添加で、MFRACを0.2〜0.7mg/L−R添加した場合であり、netSFF=1.027〜1.013の良い結果が得られる。
塩化第二鉄併用でMFRAC添加量を0.7mg/L−Rに増加すると、MFRAC0.4mg/L−Rに対して、netSFF、MFFとも値が増加し、過剰添加が生じていると判断できる。
塩化第二鉄1.3mg/L asFe併用時のMFRAC添加量とnetSFF及びMFFとの関係を図6に示す。
図6より、次のことが分かる。
MFRAC添加量0.4mg/L−Rまでは、添加量に応じてnetSFFが良くなり、0.4mg/L−Rで最良値となる。
MFRAC添加量を0.7mg/L−Rに増加するとnetSFF及びMFFとも上昇(悪い値)に転じ、1.0mg/L−Rではさらに上昇する。
塩化第二鉄1.3mg/L asFe併用時のMFRAC添加量とnetSFF及びMFFとの関係を図6に示す。
図6より、次のことが分かる。
MFRAC添加量0.4mg/L−Rまでは、添加量に応じてnetSFFが良くなり、0.4mg/L−Rで最良値となる。
MFRAC添加量を0.7mg/L−Rに増加するとnetSFF及びMFFとも上昇(悪い値)に転じ、1.0mg/L−Rではさらに上昇する。
図4(塩化第二鉄添加なし)と比較すると、netSFFの最良値を示すMFRAC添加量は0.6mg/L−Rから0.4mg/L−Rに減少する。これは塩化第二鉄がバイオポリマーの一部を凝集させ、その分MFRACの必要添加量が減少したためと解釈できる。
図4(塩化第二鉄添加なし)で、MFRAC0.6mg/L−Rで最良効果(netSFF=1.00)に近くなることと照らし合わせると、MFRAC1.0mg/L−Rは明らかな過剰添加域に入り、これが添加量上限と判断できる。
図4(塩化第二鉄添加なし)で、MFRAC0.6mg/L−Rで最良効果(netSFF=1.00)に近くなることと照らし合わせると、MFRAC1.0mg/L−Rは明らかな過剰添加域に入り、これが添加量上限と判断できる。
Claims (5)
- 海水にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド溶液を樹脂成分として0.15mg/L以上1.0mg/L未満添加して凝集処理した後、濾過処理し、得られた濾過水を逆浸透膜処理することを特徴とする海水の処理方法。
- 海水に、鉄系凝集剤を鉄換算の添加量で0.5〜2mg/L添加した後、前記メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイドを添加する請求項1に記載の海水の処理方法。
- 前記濾過処理を、濾過装置、精密濾過膜、及び限外濾過膜のいずれか1以上で行う請求項1又は2に記載の海水の処理方法。
- 前記メラミン・ホルムアルデヒド酸コロイド溶液の添加量を、以下の手順で求められる塩類濃度補正SFF値を基準として制御する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の海水の処理方法。
<塩類補正SFF値>
(1) 膜汚染物質を含まない清澄水を基準水とし、温度既知の該基準水を精密濾過膜に透過させて濾過性を測定する。
(2) 温度既知の試料水である前記濾過水を該精密濾過膜に同一条件で透過させて濾過性を測定する。
(3) 測定された基準水の濾過性と試料水の濾過性をそれぞれ水温補正する。
(4) 水温補正した基準水の濾過性に対する試料水の濾過性の比からSFF値を算出する。
(5) 算出されたSFF値から、試料水の塩類濃度により規定される補正値を差し引いて塩類補正SFF値とする。 - 海水に鉄系凝集剤を添加して凝集処理する第1の凝集処理手段と、該第1の凝集処理手段で得られた凝集処理水に、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド溶液を添加して凝集処理する第2の凝集処理手段と、該第2の凝集処理手段で得られた凝集処理水を、濾過処理する濾過装置、精密濾過膜、及び限外濾過膜のいずれか1以上よりなる濾過手段と、該濾過手段で得られた濾過水を逆浸透膜分離処理する逆浸透膜分離装置とを有する海水の処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015250055A JP2017113681A (ja) | 2015-12-22 | 2015-12-22 | 海水の処理方法及び処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017113681A true JP2017113681A (ja) | 2017-06-29 |
Family
ID=59231026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2015250055A Pending JP2017113681A (ja) | 2015-12-22 | 2015-12-22 | 海水の処理方法及び処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2017113681A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2024150589A1 (ja) * | 2023-01-12 | 2024-07-18 | 栗田工業株式会社 | 逆浸透膜を用いた排水処理方法及び装置 |
| CN118724324A (zh) * | 2024-06-07 | 2024-10-01 | 天津美天水环境科技有限公司 | 一种有效清除膜有机污染的清洗方法 |
-
2015
- 2015-12-22 JP JP2015250055A patent/JP2017113681A/ja active Pending
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