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JP2017179039A - 紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液 - Google Patents

紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液 Download PDF

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JP2017179039A JP2016065285A JP2016065285A JP2017179039A JP 2017179039 A JP2017179039 A JP 2017179039A JP 2016065285 A JP2016065285 A JP 2016065285A JP 2016065285 A JP2016065285 A JP 2016065285A JP 2017179039 A JP2017179039 A JP 2017179039A
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Abstract

【課題】紫外線吸収剤を含有しつつ、紫外線吸収剤による人体への悪影響を回避し、熱履歴や機械摩擦に対しても安定なウレタン系樹脂分散液を提供することを目的とする。【解決手段】(A)疎水性紫外線吸収剤と、(B)ウレタン樹脂、又はウレタン樹脂成分とポリスチレン及び/又は(メタ)アクリル系樹脂成分とを複合化したウレタン系複合樹脂、とが、水性媒体中に混合分散されてなる紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液を用いる。【選択図】なし

Description

この発明は、疎水性紫外線吸収剤とウレタン系樹脂とを複合化させた複合分散液に関する。
化粧料に用いられる合成樹脂としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、或いは両性等の各種イオン性を有するアクリル系、酢酸ビニル系、ビニルピロリドン系、ビニルメチルエーテル系等のポリマーが広く知られている。これらはいずれも樹脂の皮膜形成性を利用して、毛髪の形状維持や皮膚の保護等を目的として用いられているが、樹脂によっては皮膜が硬すぎたり、或いはべたついたりする等の問題点が指摘されていた。
上記の樹脂のごわつきや吸湿性などの欠点を改良した化粧料用樹脂として、ウレタン−アクリル系複合樹脂を含む水性分散液が提案されている(特許文献1、2)。
しかし、これらの水性分散液は、柔軟性やソフト感が不十分となる場合がある。これに対し、ポリウレタンを構成するポリオール成分として、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールを用いたり等することにより、柔軟性やソフト感を付与することが提案されている(特許文献3)。またフタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも一種のジカルボン酸由来の構成単位を有するポリエステルポリオールを用いることにより、湿度だけでなく油への耐性を発現させることも提案されている(特許文献4)。
特許第2587801号公報 特許第5281232号公報 特開2015−052105号公報 特開2016−028110号公報
とはいえ、ウレタン樹脂は必ずしも紫外線に対して耐久性が高いとは言えない樹脂である。そこで、化粧料用のウレタン樹脂等に紫外線吸収剤を含有させることで、紫外線に対する皮膚の保護と併せて好ましい効果を得ることが考えられる。
しかし、紫外線吸収剤の中には、皮膚に直接触れることが好ましくない薬剤もあり、単純に両者を混合することでは目的を満たさず、また疎水性であることが多い紫外線吸収剤は混合する事そのものが困難な場合がある。
そこで、この発明は、紫外線吸収剤を含有しつつ、紫外線吸収剤による人体への悪影響を回避し、熱履歴や機械摩擦に対しても安定なウレタン系樹脂分散液を提供することを目的とする。
この発明の要旨は、下記の[1]〜[8]に存する。
[1](A)疎水性紫外線吸収剤と、(B)ウレタン樹脂、又はウレタン樹脂成分とポリスチレン及び/又は(メタ)アクリル系樹脂成分とを複合化したウレタン系複合樹脂、とが、水性媒体中に混合分散されてなる紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
[2]前記(B)成分のウレタン樹脂又はウレタン樹脂成分を構成するポリオール成分が、ポリエーテルポリオール由来のポリオール成分であることを特徴とする[1]に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
[3]前記(B)成分100重量部あたり前記(A)成分を0.001〜300重量部含有してなる、[1]又は[2]に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
[4]複合分散液の水性媒体100重量部あたりの(A)成分の含有割合が、0.02〜30重量部である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
[5]前記(B)成分が、ウレタン系複合樹脂である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
[6]前記(B)成分のウレタン系複合樹脂が、ウレタン樹脂成分と(メタ)アクリル系樹脂成分とを複合化したウレタン系複合樹脂であって、その(メタ)アクリル系樹脂成分が、アルキル基の炭素原子数が1〜5の(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体であることを特徴とする、[5]に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
[7]コーティング剤、化粧料、医薬品、医薬部外品、医療機器に用いられる[1]〜[6]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
紫外線吸収剤として疎水性のものを用いるので、ウレタン樹脂やウレタン系複合樹脂との親和性が向上し、ウレタン樹脂やウレタン系複合樹脂内での紫外線吸収剤の保持性が向上するので、分散性が保持される。
さらに、化粧料として用いた場合は、紫外線吸収剤が水性媒体中に移行するのを抑制でき、人体に影響を与えるのを抑止できる。
特に、ウレタン樹脂やウレタン系複合樹脂を構成するポリオール成分としてポリエーテルポリオールを用いると、分散性や水性媒体への移行抑制の効果を更に向上させることができる。
また、実使用時に違和感のない自然な感触で使用が可能であり、実使用品に配合する場合紫外線吸収剤を単独で配合するより安定により多く配合できる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明に係る紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液は、特定の紫外線吸収剤(以下、「(A)成分」と称する場合がある。)と、特定のウレタン系樹脂(以下、「(B)成分」と称する場合がある。)とが水性媒体中に混合分散されてなる複合分散液である。
((A)成分)
上記(A)成分は、上記の通り、特定の紫外線吸収剤であり、具体的には、疎水性の紫外線吸収剤である。疎水性とは、水への溶解度が1g/100g水以下のものをいう。
このような疎水性紫外線吸収剤の例としては、(ジ)ベンゾイルメタン類又はベンゾフェノン類からなる疎水性紫外線吸収剤、メトキシケイヒ酸エステル類からなる疎水性紫外線吸収剤等があげられる。
上記(ジ)ベンゾイルメタン類又はベンゾフェノン類からなる疎水性紫外線吸収剤としては、1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびそのナトリウム塩等があげられる。
また、メトキシケイヒ酸エステル類からなる疎水性紫外線吸収剤としては、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、p-メトキシケイヒ酸イソアミル、メトキシケイヒ酸オクチル、各異性体の混合物としての4−メトキシケイヒ酸イソペンチル等があげられる。
上記した疎水性紫外線吸収剤は、人体に触れると何らかの作用を生じるおそれがあるが、この発明に係る紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液を用いることで、水性媒体への溶出を抑えることができるようになり、好ましい。
((B)成分)
上記(B)成分は、上記の通り、特定のウレタン系樹脂であり、具体的には、ウレタン樹脂、又はウレタン樹脂成分とポリスチレン及び/又は(メタ)アクリル系樹脂成分とを複合化したウレタン系複合樹脂である。
(ウレタン樹脂、ウレタン樹脂成分)
上記ウレタン樹脂及びウレタン樹脂成分は、ポリイソシアネートとポリオールとの重縮合体である。上記ポリイソシアネートとしては、各種の脂肪族、脂環式、芳香族等の有機系のポリイソシアネート化合物等の多価イソシアネート化合物を用いることができる。このポリイソシアネート化合物の具体例としては、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。
上記ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、メチルペンタンジオールアジペート等の比較的低分子量のポリオールや、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリアクリル酸エステルポリオール等を用いることができる。
上記ポリエステルポリオールは、ポリオール成分由来の構成単位とジカルボン酸成分由来の構成単位とからなる化合物である。上記のポリオール成分由来の構成単位とは、1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有する有機化合物からなる単位であり、ポリオール単位を構成するポリオールの具体例としては、上記した比較的低分子量のポリオールの少なくとも一種と、アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸の少なくとも一種とを重縮合して得られる化合物が挙げられる。
このようなポリエステルポリオールのうち、構成単位としてイソフタル酸を用いたポリエステルポリオールとしては、例えばクラレポリオールP−1012、2012、530、1030、2030等((株)クラレ製、商品名)、テスラック2474(日本化成ポリマー(株)製、商品名)、OD−X−2560(DIC(株)製、商品名)、HS2F−136P(豊国製油(株)製、商品名)等を挙げることができ、また、テレフタル酸由来の構成単位を有するポリエステルポリオールとしては、例えばクラレポリオールP−1011、2011、2013、520、1020、2020等((株)クラレ製、商品名)を挙げることができる。
ポリエーテルポリオールは、エーテル基を有するポリアルキレングリコール由来の構成単位を主成分とするポリオール、すなわち、ポリアルキレングリコールエーテル系ポリオールである。具体例としては、上記した比較的低分子量のポリオール等を重縮合させたポリエーテルポリオール類、すなわち、ポリエチレングリコールエーテル、ポリプロピレングリコールエーテル、ポリブチレングリコールエーテル、ポリペンタンジオールエーテル、ポリヘキサンジオールエーテル、ポリヘプタンジオールエーテル、ポリオクタンジオールエーテル等があげられる。なお、ポリアルキレングリコールエーテル成分として、単独のジオールの重縮合物を例示したが、複数種のジオールの重縮合物を用いてもよい。
また、上記の比較的低分子量のポリオール等と共に、ジメチロールプロパン酸等のカルボキシル基含有ジオールを用いると、カルボキシル基含有ポリエーテルポリオールを得ることができる。
このポリアルキレングリコールエーテル成分の分子量は、250以上がよく、500以上が好ましい。250より小さいと、柔軟性が不足する場合がある。一方、分子量の上限は、3000がよく、2500が好ましい。3000より大きいと、分散安定性が低下するという問題点を生じる場合がある。
(ウレタン系複合樹脂)
上記ウレタン系複合樹脂は、上記のウレタン樹脂成分とポリスチレン及び/又は(メタ)アクリル系樹脂成分とを複合化した樹脂である。
このポリスチレンとは、スチレンの単独重合体をいう。また、この(メタ)アクリル系樹脂成分は、(メタ)アクリル系単量体の単独重合体又は共重合体をいう。
なお、この明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味する。また、スチレン及び/又は(メタ)アクリル系単量体をまとめて「不飽和単量体」と称することがある。
上記(メタ)アクリル系単量体とは、(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物等をいい、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル等があげられ、その1種を用いても、それらの2種以上の混合物を用いてもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等があげられ、これらの中でも、炭素原子数が1〜5の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸2− メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル等があげられる。
上記の(メタ)アクリル系単量体に、さらに、ハロゲン化ビニル系化合物、芳香族ビニル化合物、多官能性不飽和単量体、その他の不飽和単量体等を共重合させてもよい。上記ハロゲン化ビニル系化合物としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等があげられ、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン等があげられる。
また、上記多官能性不飽和単量体としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン及びそれらの誘導体等等の芳香族ジビニル化合物等があげられる。さらに、上記のその他の不飽和単量体としては、N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンや、3個以上のビニル基を持つ化合物があげられる。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステル及びスチレンからなる群から選ばれる少なくとも一種の単量体の重合体、すなわち、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体又は共重合体、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共重合体、スチレンの単独重合体、(メタ)アクリル酸アクリルエステルとスチレンとの共重合体がより好ましく、中でもアルキル基の炭素原子数が1〜5の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体又は共重合体がより好ましい。
この不飽和単量体を用いる場合、ウレタン樹脂成分のとの混合割合(重量比)は、ウレタン樹脂成分/不飽和単量体として99.9/0.1〜20/80がよく、99.5/0.5〜30/70が好ましい。99.9/0.1を超過してウレタン樹脂成分が多くなると、不飽和単量体を用いることによる効果が十分得られない場合がある。一方、20/80よりもウレタン樹脂が少なくなると、成膜時の触感が悪化する場合がある。
(紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液の製造方法)
次に、この発明にかかる紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液の好ましい製造方法について説明する。
(ウレタン樹脂を用いた紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液の製造方法)
(B)成分としてウレタン樹脂を用いた前記紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液は、前記のポリオールとポリイソシアネートとをウレタン化反応させることにより、ウレタンプレポリマーを製造し、次いで、後述する水性媒体を加えることにより鎖延長反応を行い、ポリウレタンを調製することによって製造することができる。
上記ウレタン化反応は、無溶剤下でも行い得るが、反応をより均一に行わせるために、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のイソシアネート基に対して不活性で水との親和性の大きい有機溶剤を使用してもよい。
上記のポリオールとポリイソシアネートとの使用割合は、当量比として、ポリオール:ポリイソシアネート=1:1.1〜1:2.5がよく、1:1.2〜1:2.0が好ましい。ポリオールが少なすぎると、未反応のイソシアネートが多く残留し、水分散時に、凝集したり、粗大粒子を生成することがある。一方、ポリオールが多すぎると、反応時の粘度が高くなり、水への良好な分散が困難となることがある。
上記のウレタン化反応は、通常、30〜120℃で0.1〜20時間、好ましくは、50〜100℃で0.5〜10時間行なえばよい。
前記の(A)成分の含有量は、上記のウレタン化反応で得られる(B)成分100重量部あたり、300重量部以下がよく、100重量部以下が好ましく、60重量部以下がより好ましい。300重量部より多いと、成膜性が不足する場合がある。一方、(A)成分の含有量の下限は、0.001重量部がよく、0.01重量部が好ましく、0.1重量部がより好ましい。0.001重量部より少ないと、(A)成分を用いることによる効果が十分に得られない場合がある。
上記のウレタン化反応で得られる反応液は、水や水とメタノールやエタノール等の水溶性溶媒等混合液である水性媒体と混合することにより、このウレタンプレポリマーを水性分散液中に分散させて、複合分散液とすることができる。また、水や活性水素を一分子中に2個以上有する物質によって鎖延長反応を行うことができ、この鎖延長反応は、40〜90℃で0.5〜5時間撹拌することで行うことができる。
なお、上記の活性水素を一分子中に2個以上有する物質としては、多価アルコール類、ポリオール類、ジアミン類、ポリアミン類等が例示できる。
具体的には、上記多価アルコールとしては、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
上記ポリオール類としては低分子ジオールが脱水縮合した構造を持つ、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等が挙げられ、その繰り返し単位数としては、常温での取扱い性等の点から、2〜20程度が好ましく用いられる。
上記ジアミン類としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ジエチレントリアミン、N−アミノエチル−N−エタノールアミン等が挙げられる。
また、一分子中に2以上のアミノ基を有するポリアミンとしては、ポリエチレンイミンが例示でき、例えばエポミンSP−003、同SP−006(商品名、いずれも日本触媒(株)製)等が挙げられる。
さらに、上記した鎖延長剤以外に、水、ヒドラジン等も鎖延長剤として用いることができる。
この鎖延長・分散工程において、必要に応じて乳化剤が用いられる。この乳化剤としては、例えば、アニオン性、カチオン性、両イオン性等のイオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等があげられる。
また、ポリオールとしてカルボキシル基を有するポリオールを用いる場合、このポリオールの中のカルボキシル基を中和することが好ましい。これにより、得られる複合分散液がより安定化する。
(ウレタン系複合樹脂を用いた紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液の製造方法)
(B)成分としてウレタン系複合樹脂を用いた前記紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液は、前記(A)成分に前記の不飽和単量体を混合し、ウレタン化反応、及び水性媒体への分散工程(兼鎖延長反応工程)を行った後、この水分散液中の不飽和単量体を重合する工程(重合工程)に供される。
この重合工程において、乳化重合は、通常、重合開始剤を用いて行われる。この重合開始剤としては、通常の乳化重合で使用される重合開始剤を特に限定することなく使用することができる。重合開始剤の例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物等のラジカル重合開始剤が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、これらラジカル重合開始剤と、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、酒石酸、L−アスコルビン酸等の還元剤とを併用してレドックス系重合開始剤として用いることもできる。
上記乳化重合の重合温度は通常40〜100℃ 程度、反応時間は通常2〜16時間程度とすることが好ましい。
不飽和単量体を用いる場合、ウレタン樹脂との混合割合(重量比)は、ウレタン樹脂/不飽和単量体として99.9/0.1〜20/80がよく、99.5/0.5〜30/70が好ましい。99.9/0.1を超過してウレタン樹脂が多くなると、不飽和単量体を用いることによる効果が十分得られない場合がある。一方、20/80よりもウレタン樹脂が少なくなると、成膜時の触感が悪化する場合がある。
また、(B)成分を、この不飽和単量体を用いてウレタン系複合樹脂とした場合も、(B)成分100重量部当たりの紫外性吸収剤((A)成分)含有量は、0.001〜300重量部とすることが好ましく、0.01〜100重量部とすることがより好ましく、0.1〜60重量部とすることが特に好ましい。この範囲を超過して(A)成分が多くなると、成膜性が悪化することがある。一方、この範囲の下限よりも(A)成分が少なくなると、(A)成分による効果が十分得られない場合がある。
(紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液)
このようにして得られた紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液は、水に分散されたエマルジョンとなっており、そのまま、又は必要に応じて、水をさらに加えて、濃度を調整した上で使用することができる。さらに、得られたエマルジョンから紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂を分取し、別の水や、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール等のグリコール類、これらと水との混合液等の液体媒体中に分散させて用いてもよい。
この複合分散液中に含まれる水100重量部あたりの(A)成分の含有量は、0.02重量部以上がよく、1重量部以上が好ましい。0.02重量部より少ないと、(A)成分を添加した効果が十分得られない場合がある。一方、含有量の上限は、50重量部がよく、30重量部が好ましい。50重量部より多いと、複合化しても分散液の安定性が不十分となる場合がある。
上記の方法で得られるエマルジョン中の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂の平均粒子径は、10nm以上がよく、30nm以上が好ましい。10nmより小さいと、経時安定性が不足し凝集等が起こる場合がある。一方、平均粒子径の上限は、5000nmがよく、2000nmが好ましく更には1000nm以下が好ましい。5000nmより大きいと、経時安定性が不足し沈降等の現象が発生する場合がある。
なお、この複合粒子の粒子径は、例えば、(A)成分の種類や含有量を変更したり、(B)成分の種類や組成比を変更したりする等の方法によって調整することができる。
上記の方法で得られた紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液は、化粧料組成物、接着剤組成物、塗料組成物、コーティング剤組成物、シーリング剤組成物、医薬品組成物、医用部外品組成物等に用いたり、絆創膏、カテーテル、ディスポーザブル注射器等の医療機器に用いたりすることにより、それぞれの用途において、紫外線に対する保護効果を得ることができる。
なお、本発明の方法は、紫外線吸収剤とウレタン系樹脂との複合分散液を得るために用いる以外にも、他の油溶性成分とウレタン系樹脂との複合化にも適用することが可能である。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
まず、評価方法及び使用した原材料について説明する。
(評価方法)
[貯蔵安定性1]
得られた水性分散液を初期と、室温で1か月間保管した後に、外観を目視判定した。
○:変化なし。
△:沈降物や濃度勾配等が僅かに確認されるが、再撹拌することにより元の分散状態に戻った。
×:沈殿物・凝集物等の異物が明らかに確認された。
[貯蔵安定性2]
得られた水性分散液を初期と、室温で1か月間保管した後に、それぞれ360nmにおける吸光度を測定し、変化を確認した。
○:吸光度に大差がない(維持率80%以上)。
△:吸光度がやや低下した (維持率31〜79%)。
×:吸光度が明らかに低下した(維持率30%未満)。
なお、維持率は、下記の式から算出した。
維持率(%)=1か月後吸光度/初期吸光度×100
[水分散性]
イオン交換水100ml中に得られた水性分散液を50ml(固形分として20g含有)滴下し、ディスパーを用いて500rpmにて30秒間撹拌・均一化した後、目視判定した。
○:問題なく希釈分散した。
×:分散しないか、すぐに分離した。
[効果持続性]
JIS L 0849を参考に測定した。すなわち、得られた水性分散液をガラス板に塗布・乾燥し、吸光度を測定した。次いで、金巾にて0.3kg/cmで塗膜の表面を10往復させて表面を摩擦した。摩擦前後で吸光度を測定し、360nmでの吸光量の変化を確認した。
○:吸光度はほとんど変化しない。(変化率30%未満)
△:吸光度がやや低下した。(変化率30〜70%)
×:吸光度が明らかに低下した。(変化率70%超)
なお、変化率は、下記の式から算出した。
変化率(%)=[(|摩擦後吸光度−摩擦前吸光度|)/摩擦前吸光度]×100
(原材料)
[ウレタン原料]
・PPG2000…三洋化成工業(株)製:ポリプロピレングリコール、数平均分子量:2000
・PPG1000…三洋化成工業(株)製:ポリプロピレングリコール、数平均分子量:1000
・DMPA…パーストープ社製:ジメチロールプロパン酸。
・IPDI…(株)テグサジャパン製:イソホロンジイソシアネート、商品名:ベスタナートIPDI。
[ラジカル重合性単量体]
・MMA…三菱レイヨン(株)製、メタクリル酸メチル。
・SM…旭化成ケミカルズ(株)製、スチレンモノマー。
[重合触媒]
・AIBN…和光純薬工業(株)製:試薬、アゾビスイソブチロニトリル
・tBPO…和光純薬工業(株)製:試薬、t−ブチルハイドロパーオキサイド
・AsA…和光純薬工業(株)製:試薬、L−アスコルビン酸
[重合安定剤]
・HQ…和光純薬工業(株)製:試薬、ハイドロキノン
[疎水性紫外線吸収剤]
・ESCALOL557:ISPジャパン(株)製、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・パルソール1789:DSM ニュートリション ジャパン(株)製、t−ブチルメトキシベンゾイルメタン
[中和剤]
・KOH…和光純薬工業(株)製:試薬、水酸化カリウム
(実施例1〜4)
温度計、撹拌装置及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコに、ジオール成分としてPPG2000及びPPG1000、MMA、SM、HQ、及び疎水性紫外線吸収剤を表1に記載の量ずつ加えた。そして、内温50℃とし、IPDIを表1に記載の量を加えた。次に、内温を90℃に加温し、この温度で5時間反応させて、ウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマー溶液に、50℃にて、表1に記載の量のKOHを加えて、この反応生成物中のカルボキシル基を中和した。そして、この溶液に同じく表1に記載の量の蒸留水を50℃で15分間かけて滴下し、乳白色の透明性がある分散液を得た。
得られた分散液を50℃に保温し、AIBN、又は7重量%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液4.6重量部と、1重量%アスコルビン酸水溶液16.6重量部からなるレドックス開始剤を表1に記載の所定量添加して、ラジカル重合性単量体の重合を開始した。発熱終了後、さらに80℃に昇温して2時間保持して、(A)成分であるポリウレタンと(B)成分であるビニル重合体とを含む複合分散液を得た。得られた複合分散液を用いて上記の評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、実施例4は、複合樹脂ではなく、ウレタン樹脂を単独で用いた例である。
(比較例1、2)
表1に記載の疎水性紫外線吸収剤のみを用いて、上記の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例3)
市販のウレタン−アクリル複合樹脂(リカボンド(商標)SU−100、ジャパンコーティングレジン(株)製)と疎水性紫外線吸収剤(パルソール1789)を50/50(重量比)で配合し、撹拌して混合液を作成しようとしたが、良好な混合・分散液は得られなかった。よって、それ以上の評価は行わなかった。
Figure 2017179039

Claims (7)

  1. (A)疎水性紫外線吸収剤と、
    (B)ウレタン樹脂、又はウレタン樹脂成分とポリスチレン及び/又は(メタ)アクリル系樹脂成分とを複合化したウレタン系複合樹脂、
    とが、水性媒体中に混合分散されてなる紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
  2. 前記(B)成分のウレタン樹脂又はウレタン樹脂成分を構成するポリオール成分が、ポリエーテルポリオール由来のポリオール成分であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
  3. 前記(B)成分100重量部あたり前記(A)成分を0.001〜300重量部含有してなる、請求項1又は2に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
  4. 複合分散液の水性媒体100重量部あたりの(A)成分の含有割合が、0.02〜30重量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
  5. 前記(B)成分が、ウレタン系複合樹脂である請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
  6. 前記(B)成分のウレタン系複合樹脂が、ウレタン樹脂成分と(メタ)アクリル系樹脂成分とを複合化したウレタン系複合樹脂であって、その(メタ)アクリル系樹脂成分が、アルキル基の炭素原子数が1〜5の(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体であることを特徴とする、請求項5に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
  7. コーティング剤、化粧料、医薬品、医薬部外品、医療機器に用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤−ウレタン系樹脂複合分散液。
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