JP2017170854A - 加飾品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】縫目状部の形状が変形しない加飾品の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の加飾品の製造方法は、複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して加飾シートの複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を加飾シートと一体成形し、金型を型開きし、加飾シートの表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すように構成した。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の加飾品の製造方法は、複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して加飾シートの複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を加飾シートと一体成形し、金型を型開きし、加飾シートの表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すように構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、加飾品の製造方法に関する。
自動車などにおいて、インストルメントパネルやフロアコンソールなどの車両内装部材は、本革または本革に似せて成形された樹脂シートからなる複数の表皮片を糸で縫合した表皮材を基材の表面に設置することで、デザイン面での質感向上を図ったものがある。近年では、表皮片を縫合することは手間やコストがかかることから、縫目を樹脂成形により再現した車両内装部材が提案されている。たとえば特許文献1には、まず、凸形状の縫目状部を含む第一部材を第一樹脂で成形し、次に、第一部材の縫目状部以外を覆うように第二部材を第二樹脂で成形し、縫目状部を有する成形品を製造するものである。
しかし、上記の製造方法においては、第二樹脂の射出圧力および熱によって、先に成形した凸形状の縫目状部が変形してしまうという問題がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、製造時に縫目状部の形状が変形しない加飾品の製造方法を提供することを目的とする。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は必要に応じて任意に組み合わせることができる。
本発明の加飾品の製造方法は、
複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、
金型を型閉じし、
金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して加飾シートの複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を加飾シートと一体成形し、金型を型開きし、
加飾シートの表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、
金型を型閉じし、
金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して加飾シートの複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を加飾シートと一体成形し、金型を型開きし、
加飾シートの表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
また、本発明の加飾品の製造方法は、
加飾シートと成形樹脂からなり複数の穴が形成された成形品を一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、
金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して成形品の複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を成形品と一体成形し、
金型を型開きし、
成形品の表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
加飾シートと成形樹脂からなり複数の穴が形成された成形品を一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、
金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して成形品の複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を成形品と一体成形し、
金型を型開きし、
成形品の表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
好ましくは、加飾シートまたは成形品が配置された成形面における加飾シートまたは成形品に形成された複数の穴が位置する箇所に凹部が形成されているものである。
さらに好ましくは、加飾シートは基材シートを含み、基材シートが加飾品の最表面にあるものである
また、好ましくは、キャビティ内に射出される溶融樹脂は、熱可塑性エラストマーである。
また、好ましくは、キャビティ内に射出される溶融樹脂は、熱可塑性透光性樹脂である。
さらに好ましくは、加飾シートまたは成形樹脂の少なくとも一方が着色されているものである。
また、好ましくは、加飾シートは図柄層を含み、図柄層には、加飾シートに形成された複数の穴によって区分された2以上の領域において、互いに異なる図柄が形成されているものである。
さらに好ましくは、加飾シートまたは成形品を配置した金型の成形面には、加飾シートまたは成形品に形成された複数の穴が位置する箇所を境に、互いに異なる凹凸形状が形成されているものである。
本発明の加飾品の製造方法は、複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して加飾シートの複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を加飾シートと一体成形し、金型を型開きし、加飾シートの表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すように構成した。
また、本発明の加飾品の製造方法は、加飾シートと成形樹脂からなり複数の穴が形成された成形品を一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して成形品の複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を成形品と一体成形し、金型を型開きし、成形品の表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すように構成した。
したがって、本発明によれば、製造時に縫目状部の形状が変形しない加飾品を得ることができる。
以下、本発明の加飾品の製造方法について、実施形態の一例を説明する。
<第一実施形態>
本発明の加飾品の製造方法は、複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して加飾シートの複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を加飾シートと一体成形し、金型を型開きし、加飾シートの表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
本発明の加飾品の製造方法は、複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して加飾シートの複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を加飾シートと一体成形し、金型を型開きし、加飾シートの表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
まず、複数の穴5が形成された加飾シート2を、金型3の可動型30の成形面に配置する(図1参照)。加飾シート2は、基体シート20上に、保護層、図柄層、接着層などを含む加飾層21を積層したものを用いることができる。加飾シート2は、基体シート20と加飾層21の両方を貫通する複数の穴5が形成されたものを用いる。
基体シート20の材質は特に限定されず、たとえば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩ビ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ABS系樹脂などの熱可塑性樹脂およびこれらの積層品を挙げることができる。基体シート20の厚みは、20μm〜600μmとすることができる。
保護層、図柄層、接着層の形成方法としては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの通常の印刷法や、グラビアコート法、ロールコート法、ダイコート法などのコート法を用いるとよい。
なお、基体シート20を加飾品から剥離しない場合において、保護層、図柄層、接着層は基体シート20の表裏に振り分けて形成してもよい。たとえば、保護層のみを基体シートの一方の面に電離放射線硬化型樹脂を用いて形成し、図柄層と接着層を基体シートの他方の面に形成してもよい。このようにすると、基体シートよりも硬度の高い保護層が加飾品の表面となるため、加飾品の摩耗や傷付きなどをより有効に防止することができる。また、保護層に表皮に似た柔らかい触感層を形成することや、防指紋性や反射防止性を付与することもできる。
なお、上記の各層を形成する際の乾燥温度は、たとえば、50℃〜200℃にすることができる。
上記の加飾シート2を、可動型30の成形面に配置する(図1参照)。可動型30の成形面には、吸引孔を設けるとよい(図示せず)。このようにすると、可動型30と加飾シート2との間の空気を吸引孔から吸引でき、加飾シート2を可動型30の成形面に密着することができる。加飾シート2は枚葉で供給する。なお、加飾シート2は、たとえば、加飾シート2を長尺で成形面に送り込む装置を用いて金型内に供給することもできる。上記した内容は、加飾シート2を固定型31の成形面に配置する場合も適用できる。吸引孔は、加飾シート2に跡が残らないように成形面外周にスリット状に形成してもよい。
なお、加飾シート2は金型外で予備賦形してから金型内に配置してもよく、金型内に供給した後に加飾シート2を加熱し賦形することで配置してもよい。
また、加飾シート2を可動型30と固定型31の両方の成形面に長尺で供給する場合は、それぞれの加飾シートを送り込む方向を90度ずらすとよい。つまり、可動型30側の加飾シートは図1の上から下へ送り込まれ、固定型31側の加飾シートは図1の奥から手前(または手前から奥)へ送り込まれるよう配置する。
次に、可動型30と固定型31とを型閉じする(図2参照)。このとき、可動型30と固定型31との間には、キャビティ4が形成される。
次に、キャビティ4内に溶融樹脂を射出する(図3参照)。樹脂としては、たとえば、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。さらに、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
射出した溶融樹脂は、加飾シート2に形成された複数の穴5を通って、可動型30の成形面に到達する。つまり溶融樹脂は、複数の穴5をふさぎ、加飾層21の側に複数の縫目状部11が並ぶように加飾シート2と一体成形される(図3、図6参照)。
次いで、金型を型開きする(図4参照)。固定型31には、溶融樹脂が加飾シート2と一体成形された加飾品1が残る。加飾品1の加飾面側には、加飾シート2の複数の穴5によって形成された複数の縫目状部11が並んでいる(図6参照)。
最後に、加飾品1を金型から取り出す(図5参照)。本実施形態では、加飾シート2の基体シート20は加飾層21から剥離しない。そのため、基体シート20が加飾品1の最表面となる。また、図示したように、複数の縫目状部11は加飾シート2の表面から飛び出さないため、加飾品1の表面は平滑となる。なお、後述する第二実施形態などにおいて、基体シート20が加飾層21から剥離されている場合は、基体シート20の厚み分だけ加飾層21から複数の縫目状部11が飛び出した加飾品1を得ることができる。
また、本発明の加飾品の製造方法の変形例としては、加飾シート2が配置された成形面における加飾シート2に形成された複数の穴5が位置する箇所に凹部30aが形成されているものである(図7、図8参照)。さらに、キャビティ4内に射出される溶融樹脂は、熱可塑性エラストマーである。
加飾シート2は上記実施形態と同様のものを用い、可動型30の成形面に配置する。このとき、加飾シート2が配置された成形面には、加飾シート2に形成された複数の穴5が位置する箇所に凹部30aを形成する。次に、型締めを行い、熱可塑性エラストマー樹脂をキャビティ4内に射出する。図7の態様においては、可動型30の成形面に凹部30aが形成されているため、得られる加飾品1の表面からは、凹部30aの深さ分だけ複数の縫目状部11が突出する。柔軟な熱可塑性エラストマーを成形して縫目状部11を形成しているため、縫目状部が糸で形成された従来の加飾品よりも、縫目状部11の触感が柔らかい加飾品1を得ることができる。図8の態様においては、加飾品1の表面と同じかそれよりも低い位置に縫目状部11の頭頂部分が形成された加飾品1を得ることができる。このようにすると、表皮を糸できつく縫合したとき縫目が表皮に食い込んだような形状の縫目状部を形成することができる。つまり、糸で形成した縫目により近い縫目状部を形成することができる。
また、透光性を有する熱可塑性エラストマーを用いれば、加飾品1の加飾面側とは反対側に光源を含む電子部品などを配置することで、複数の縫目状部11を発光させることができる。たとえば、複数のLEDを含む電子部品を加飾品1と組み合せてオーディオパネルとして用いれば、オーディオの使用者はそのときの気分によって任意に縫目状部の色を変えることができる。また、複数のLEDと温度センサを含む電子部品を加飾品1と組み合せて自動車の内装部材として用いれば、車内の温度の変化に応じて縫目状部の色を変化させることができる。透光性を有する熱可塑性エラストマーを用いる場合、加飾シート2は着色されていることが好ましい。着色された基体シート20を用いてもよいし、着色樹脂によって加飾層21を形成してもよい。このようにすると、光源からの光が加飾品1から漏れることを抑制することができる。
本実施形態で用いる加飾シート2の変形例としては、複数の穴5によって区分された2以上の領域において、互いに異なる図柄が形成されているものである(図9参照)。図9(a)においては、複数の穴5によって囲まれているほぼ長方形の領域内には図柄21bを形成し、領域外には図柄21cを形成する。この態様では、異なる図柄21b、21cを縫い合わせたような加飾シート2を得ることができる。なお、図柄21bの領域は、複数の穴5によって形成される領域よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。このようにすると、複数の図柄を組み合わせられるため、多様な表現が可能となる。
また、本実施形態で用いる金型の変形例としては、可動型30の成形面には、加飾シート2に形成された複数の穴5が位置する箇所を境に、互いに異なる凹凸形状が形成されているものである(図9、図10参照)。成形面における加飾シート2に形成された複数の穴5が位置する箇所には、凹部30aが形成されている。凹部30aによって形成される領域内には凹凸形状30bを形成し、領域外には凹凸形状30cを形成する(図10(a)、(b)、(c)参照)。凹凸形状30bと凹凸形状30cは互いに異なる形状である。なお、本明細書においては、凹凸がない平滑な面も凹凸形状に含むものとする。図10(a)に示す可動型30の成形面に、たとえば、図9(a)に示す加飾シート2を配置すると、加飾シート2に形成された複数の穴5が可動型30の成形面に形成された凹部30aに位置する。このとき、凹凸形状30bが形成された成形面には図柄21bが配置され、凹凸形状30cが形成された成形面には図柄21cが配置される。たとえば、図柄21bが皮革調で凹凸形状30bがシボ加工による形状であり、図柄21cが金属調で凹凸形状30cが平滑面である場合、皮革調の部材と金属調の部材とを縫合したような意外性のある加飾品1を得ることができる。上記のように、成形面の凹凸形状と加飾シートの図柄とを同期することによって、より質感の高い加飾品を得ることができる。
なお、凹凸形状30bが形成された成形面と、凹凸形状30cが形成された成形面とは、必ずしも同一平面状に形成しなくてもよい。たとえば、図10(b)を参照して、凹凸形状30bが形成された成形面を、凹凸形状30cが形成された成形面よりも全体的に深く形成してもよい。このようにすると、凹凸形状30bが形成された成形面が凸形状となり、立体感のある加飾品を得ることができる。
なお、加飾シート2に形成された複数の穴5は必ずしも環状になっていなくてもよい。このような加飾シート2を用いれば、たとえば、図11に示すような加飾品1を得ることができる。図11(a)の加飾品1は、直線状の1つの縫目状部11によって区分された領域にそれぞれ図柄21b、21cを有している。図11(b)の加飾品1は、斜め状の2つの縫目状部11によって区分された3つの領域にそれぞれ図柄21b、21cを有している。図11(c)の加飾品1は、直線状の交差する縫目状部11によって区分された4つの領域に、それぞれ図柄21b、21c、21d、21eを有している。
本実施形態は、基体シート20と加飾層21の両方を貫通する複数の穴5を有する加飾シート2を可動型30の成形面に配置した後、溶融樹脂によって縫目状部11を形成するものである。したがって、従来の製造方法のような2色成形法を用いるものではないため、本実施形態の製造方法では縫目状部11が変形しにくい。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について説明する。本発明の加飾品の製造方法は、加飾シートと成形樹脂からなり複数の穴が形成された成形品を一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して成形品の複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を成形品と一体成形し、金型を型開きし、成形品の表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。本発明の加飾品の製造方法は、加飾シートと成形樹脂からなり複数の穴が形成された成形品を一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、金型を型閉じし、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して成形品の複数の穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように溶融樹脂を成形品と一体成形し、金型を型開きし、成形品の表面に露出する複数の縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とするものである。
まず、加飾シート2Aと成形樹脂10Aからなり複数の穴5Aが形成された成形品6を、可動型30Aの成形面に配置する(図12参照)。加飾シート2Aは第一実施形態と同様のものを用いることができる。成形品6は加飾シート2Aと成形樹脂10Aとを一体成形したものを用いる。成形品6には、加飾シート2Aと成形樹脂10Aの両方に貫通する複数の穴5Aを形成する。成形品6は、可動型30Aの成形面に設けた吸引孔を介して、または固定用治具などを用いて、可動型30Aの成形面に固定することができる。なお、成形品6は、成形品6を成形した後に加飾シート2Aの基体シートを剥離したものを用いてもよい。
次に、可動型30Aと固定型31Aとを型閉じする(図13参照)。このとき、可動型30Aと固定型31Aとの間には、キャビティ4Aが形成される。
次に、キャビティ4A内に溶融樹脂を射出する(図14参照)。樹脂としては、第一実施形態と同様のものを使用することができる。射出した溶融樹脂は、成形品6に形成された複数の穴5Aを通って、可動型30Aの成形面に到達する。つまり溶融樹脂は、複数の穴5Aをふさぎ、加飾シート2Aの側に複数の縫目状部11Aが並ぶように成形品6と一体成形される(図14、図17参照)。
本実施形態において、可動型30Aの成形面には、成形品6に形成された複数の穴5が位置する箇所に凹部30a´を形成することが好ましい(図19(a)、(b)参照)。図19(a)の態様においては、加飾シート2Aの表面と同じかそれよりも低い位置に縫目状部11Aの頭頂部分が形成された加飾品1Aを得ることができる。このようにすると、表皮片を糸できつく縫合したとき縫目が表皮に食い込んだような形状の縫目状部を形成することができる。つまり、糸で形成した縫目により近い縫目状部を形成することができる。また、図19(a)においては、穴5Aに対応する位置に可動型30Aの成形面から突出した部分があり、その端面に凹部30a´が形成されているということもできる。したがって、凹部30a´を含む突出部を穴5Aの位置決め手段として用い、成形品6を可動型30Aの成形面に配置することができる。図19(b)の態様においては、凹部30a´の深さ分だけ縫目状部が突出した加飾品1Aを得ることができる。いずれの態様においても、表皮片に糸で縫目を形成したような、高級感のある加飾品を得ることができる。
次いで、金型を型開きする(図15参照)。固定型31Aには、成形樹脂10Bが成形品6と一体成形された加飾品1Aが残る。加飾面側には、複数の穴5Aによって形成された複数の縫目状部11Aが並んでいる(図17参照)。
最後に、加飾品1Aを金型から取り出す(図16参照)。
また、本発明の加飾品の製造方法の変形例として、キャビティ4A内に射出する溶融樹脂は、熱可塑性エラストマーである。特に加飾品が車載用途である場合には、100℃以上の耐熱使用温度を有するポリエステル系またはポリアミド系エラストマーが有効である。従来の製造方法は、複数の縫目状部を一次樹脂で成形し、その後に二次樹脂で成形を行うものであった。したがって、従来の製造方法において熱可塑性エラストマーを一次樹脂に使用した場合は、二次成形における樹脂圧や樹脂熱により、熱可塑性エラストマーが変形する。これに対して本発明の製造方法では、成形品6に複数の貫通穴を形成した後、熱可塑性エラストマーを二次樹脂として使用し、複数の縫目状部11Aを形成する。したがって、熱可塑性エラストマーで形成される複数の縫目状部11Aが変形しにくい。
また、透光性を有する熱可塑性エラストマーを用いる場合、加飾シート2Aまたは成形樹脂10Aの少なくとも一方は着色されていることが好ましい。加飾シート2Aが基体シートを含む場合は、着色された基体シートを用いるとよい。加飾シート2Aが基体シートを含まない場合は、着色樹脂によって加飾層を形成してもよい。また、着色された成形樹脂10Aを用いてもよい。着色された加飾シート2Aと、着色された成形樹脂10Aとを用いてもよい。このようにすると、光源からの光が加飾品1Aから漏れることを抑制することができる。
なお、第二実施形態においては、成形樹脂10Bを、成形樹脂10Aの裏側全面に筐体状で形成した。成形樹脂10Bの形状はこれに限定されず、図18に示すように、成形品6の裏側の一部に成形樹脂10Bを形成することもできる。
なお、成形樹脂10Bの成形において、圧縮成形を組み合わせて低圧成形にすることで、射出時に発生する成形品6の変形をより有効に抑制することができる。
以上のようにして、本発明の加飾品を得ることができる。
1、1A :加飾品
10、10A、10B:成形樹脂
11、11A :縫目状部
2、2A :加飾シート
20 :基体シート
21 :加飾層
22 :保護層
23 :接着層
3、3A :金型
30、30A :可動型
31、31A :固定型
30a、30a´ :凹部
4、4A :キャビティ
5、5A :穴
6 :成形品
10、10A、10B:成形樹脂
11、11A :縫目状部
2、2A :加飾シート
20 :基体シート
21 :加飾層
22 :保護層
23 :接着層
3、3A :金型
30、30A :可動型
31、31A :固定型
30a、30a´ :凹部
4、4A :キャビティ
5、5A :穴
6 :成形品
Claims (9)
- 複数の穴が形成された加飾シートを一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、
前記金型を型閉じし、
前記金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して前記加飾シートの複数の前記穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように前記溶融樹脂を前記加飾シートと一体成形し、前記金型を型開きし、
前記加飾シートの表面に露出する複数の前記縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とする加飾品の製造方法。 - 加飾シートと成形樹脂からなり複数の穴が形成された成形品を一対の金型の一方または両方の成形面に配置し、前記金型を型閉じし、
前記金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出して前記成形品の複数の前記穴をふさいでなる複数の縫目状部が加飾面側に並ぶように前記溶融樹脂を前記成形品と一体成形し、
前記金型を型開きし、
前記成形品の表面に露出する複数の前記縫目状部が形成された加飾品を取り出すことを特徴とする加飾品の製造方法。 - 前記加飾シートまたは前記成形品が配置された前記成形面における前記加飾シートまたは前記成形品に形成された複数の前記穴が位置する箇所に凹部が形成されているものである請求項1または2に記載の加飾品の製造方法。
- 前記加飾シートは基材シートを含み、前記基材シートが前記加飾品の最表面にあるものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の加飾品の製造方法。
- 前記キャビティ内に射出される溶融樹脂は、熱可塑性エラストマーである請求項1〜4のいずれか一項に記載の加飾品の製造方法。
- 前記キャビティ内に射出される溶融樹脂は、熱可塑性透光性樹脂である請求項1〜5のいずれか一項に記載の加飾品の製造方法。
- 前記加飾シートまたは前記成形樹脂の少なくとも一方が着色されているものである請求項6に記載の加飾品の製造方法。
- 前記加飾シートは図柄層を含み、前記図柄層には、前記加飾シートに形成された複数の前記穴によって区分された2以上の領域において、互いに異なる図柄が形成されているものである請求項1〜7のいずれか一項に記載の加飾品の製造方法。
- 前記加飾シートまたは前記成形品を配置した前記金型の前記成形面には、前記加飾シートまたは前記成形品に形成された複数の前記穴が位置する箇所を境に、互いに異なる凹凸形状が形成されているものである請求項8に記載の加飾品の製造方法。
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-
2016
- 2016-03-25 JP JP2016062409A patent/JP2017170854A/ja active Pending
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