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JP2017167371A - ネガ型レジストパターン形成方法 - Google Patents

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JP2017167371A
JP2017167371A JP2016053147A JP2016053147A JP2017167371A JP 2017167371 A JP2017167371 A JP 2017167371A JP 2016053147 A JP2016053147 A JP 2016053147A JP 2016053147 A JP2016053147 A JP 2016053147A JP 2017167371 A JP2017167371 A JP 2017167371A
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泰一 古川
Taiichi Furukawa
泰一 古川
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JSR Corp
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Abstract

【課題】上層膜表面の良好な撥水性を維持しつつ、現像欠陥の少ないレジストパターンを形成することができるネガ型レジストパターン形成方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜を形成する工程、レジスト膜の一方の面に上層膜形成用組成物により上層膜を形成する工程、上層膜が形成されたレジスト膜を液浸露光する工程、及び有機溶媒を含有する現像液で液浸露光されたレジスト膜を現像する工程を備え、感放射線性樹脂組成物が、フッ素原子を含む重合体、酸解離性基を有する重合体及び感放射線性酸発生体を含有するネガ型レジストパターン形成方法である。上層膜形成用組成物は、[J]重合体を含有し、下記(i)及び(ii)からなる群より選ばれる少なくとも1種を満たすとよい。(i)上記上層膜形成用組成物が酸拡散抑制化合物をさらに含有する(ii)上記[J]重合体が酸拡散抑制基を有する構造単位を含む【選択図】なし

Description

本発明は、ネガ型レジストパターン形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス構造の微細化に伴って、リソグラフィ工程におけるレジストパターンの微細化が要求されている。現在、例えばArFエキシマレーザーを用いて線幅90nm程度の微細なレジストパターンを形成することができるが、今後はさらに微細なレジストパターン形成が要求される。
上記要求に対し、既存の装置を用い工程を増やすことなく、従来の化学増幅型感放射線性樹脂組成物の解像力を高める技術として、現像液にアルカリ水溶液よりも極性の低い有機溶媒を用いてネガ型レジストパターンを形成する技術が知られている(特開2000−199953号公報参照)。すなわち、現像液にアルカリ水溶液を用いてレジストパターンを形成する際には、光学コントラストが乏しいために微細なレジストパターンを形成することが困難であるのに対し、この技術により有機溶媒を用いた場合には光学コントラストを高くすることができるために、より微細なレジストパターンを形成することが可能となる。
かかる有機溶媒を用いた現像の際にも、より微細なレジストパターンを形成するために液浸露光が用いられ、この液浸露光の際に、レジスト膜上に上層膜(トップコート)を形成することが行われる(特開2008−309878号参照)。
しかし、上述のように有機溶媒を現像液に用いる場合、レジストパターンの形成の際に、レジストパターン同士の一部が繋がるブリッジ欠陥やレジスト膜、上層膜の現像液への溶解性が高いことに起因すると考えられる断線欠陥等の現像欠陥が発生する不都合がある。
かかる不都合に対してレジスト組成を変更し、レジスト膜の疎水性を高める対応が考えられるが、このような変更はDOF(Depth Of Focus)、CDU(Critical Dimension Uniformity)、LWR(Line Width Roughness)性能等のリソグラフィ特性の低減を引き起こし、良好なレジストパターンを形成できない傾向がある。
特開2000−199953号公報 特開2008−309878号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は上層膜表面の良好な撥水性を維持しつつ、優れたリソグラフィ特性を備え、現像欠陥の少ないレジストパターンを形成することができるネガ型レジストパターン形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜を形成する工程(以下、「レジスト膜形成工程」ともいう)、上記レジスト膜の一方の面に上層膜形成用組成物により上層膜を形成する工程(以下、「上層膜形成工程」ともいう)、上記上層膜が形成されたレジスト膜を液浸露光する工程(以下、「液浸露光工程」ともいう)、及び有機溶媒を含有する現像液で上記液浸露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)を備え、上記感放射線性樹脂組成物が、フッ素原子を含む[A]重合体、酸解離性基を有する[B]重合体及び[C]感放射線性酸発生体を含有するネガ型レジストパターン形成方法である。
ここで、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
本発明のネガ型レジストパターン形成方法によれば、上層膜表面の良好な撥水性を維持しつつ、優れたリソグラフィ特性を備え、欠陥の少ないレジストパターンを形成することができるネガ型レジストパターン形成することができる。従って、当該ネガ型レジストパターン形成方法は、今後さらに微細化及び高品質化が要求される半導体デバイス分野等におけるパターン形成に好適に用いることができる。
<ネガ型レジストパターン形成方法>
本発明のネガ型レジストパターン形成方法は、レジスト膜形成工程、上層膜形成工程、液浸露光工程、及び現像工程を備える。当該ネガ型レジストパターン形成方法においては、上記感放射線性樹脂組成物として感放射線性樹脂組成物(Z)を用い、上層膜形成用組成物として上層膜形成用組成物(S)を用いる。
当該ネガ型レジストパターン形成方法によれば、感放射線性樹脂組成物(Z)及び上層膜形成用組成物(S)を用いるので、上層膜表面の撥水性を高めることができ、かつ現像欠陥の少ないレジストパターンを形成することができる。以下、当該ネガ型レジストパターン形成方法の各工程、感放射線性樹脂組成物(Z)及び上層膜形成用組成物(S)について説明する。
[レジスト膜形成工程]
本工程では、レジスト膜を形成する。上記レジスト膜は、感放射線性樹脂組成物(Z)を用い、基板上に形成される。用いる基板としては、通常、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆したシリコンウェハ等が挙げられる。また、形成するレジスト膜の特性を最大限に引き出すため、基板の表面に、例えば特公平6−12452号公報等に記載されている有機系又は無機系の反射防止膜を予め形成しておくことが好ましい。
<感放射線性樹脂組成物(Z)>
感放射線性樹脂組成物(Z)は、フッ素原子を含む[A]重合体を含有する。また、感放射線性樹脂組成物(Z)は、[A]重合体よりもフッ素原子含有率の小さい重合体であって、酸解離性基を有する重合体である[B]重合体及び[C]感放射線性酸発生体を含有すると好ましい。さらに当該感放射線性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。
[[A]重合体]
[A]重合体は、フッ素原子を含む重合体である。[A]重合体は、下記構造単位(I)を有することが好ましい。また[A]重合体は、構造単位(I)以外にも、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥抑制性向上の観点から、後述する[B]重合体における各構造単位のいずれかを有することが好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体を含有することで、レジスト膜を形成した際に、[A]重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表層に偏在化する傾向があり、液浸露光時における酸発生剤や酸拡散制御剤等が液浸液に溶出することを抑制することができる。また、電子線露光やEUV露光においても、[A]重合体の撥水性的特徴により、レジスト膜の現像欠陥抑制性を向上させることができる。このように当該感放射線性樹脂組成物が[A]重合体を含有することにより、液浸露光、電子線露光、EUV露光等に好適なレジスト膜を形成することができる。
当該ネガ型レジストパターン形成方法が、フッ素原子を含む[A]重合体を含有する感放射線性樹脂組成物(Z)を用いてレジスト膜を形成する工程及び上記レジスト膜の一方の面に上層膜形成用組成物(S)により上層膜を形成する工程等の上記構成を有することで、上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが例えば以下のように推察することができる。すなわち、すなわち、レジスト膜を構成する感放射線性樹脂組成物(Z)に含有される[A]重合体がフッ素原子を含むことで、[A]重合体の低表面自由エネルギーの特徴により、その分布がレジスト膜表層に偏在化する傾向があり、[A]重合体のフッ素原子による撥油性的特徴により、レジスト膜の一方の面に形成される上層膜の撥水性をより高めることができると考えられる。
[A]重合体としては、当該感放射線性樹脂組成物中の[B]重合体よりも、フッ素原子の質量含有率が大きいことが好ましい。[A]重合体は、[B]重合体よりもフッ素原子の質量含有率が大きいことで上述の偏在化の度合いがより高くなり、得られるレジスト膜表面の撥水性及び溶出抑制性等の特性をより向上させることができる。
[A]重合体のフッ素原子の質量含有率の下限としては、1質量%が好ましく、2質量%がより好ましく、4質量%がさらに好ましく、7質量%が特に好ましい。上記合計質量含有率の上限としては、60質量%が好ましく、40質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。重合体のフッ素原子の質量含有率は、13C−NMRスペクトル測定等により重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
[A]重合体におけるフッ素原子の含有形態は特に限定されず、主鎖、側鎖及び末端のいずれに結合するものでもよいが、フッ素原子を含む構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)を有することが好ましい。[A]重合体は、構造単位(I)以外にその他の構造単位を有してもよい。その他の構造単位としては、例えば極性基を含む構造単位、非解離性の一価の脂環式炭化水素基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位等が挙げられる。上記極性基としては、例えばアルコール性水酸基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基等が挙げられる。また、[A]重合体を構成する全構造単位に対する上記その他の構造単位の含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、85モル%がより好ましい。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、下記式(F)で表される構造単位である。[A]重合体は構造単位(I)を有することでフッ素原子含有率を調整することができる。
Figure 2017167371
上記式(F)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。Rは、炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基である。
上記Rとしては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記Gとしては、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−が好ましく、−CO−O−がより好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロi−プロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロi−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基としては、例えばモノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、フッ素化鎖状炭化水素基が好ましく、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基がより好ましく、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基がさらに好ましい。
構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%〜100モル%が好ましく、30モル%〜95モル%がより好ましく、50モル%〜90モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、[A]重合体のフッ素原子含有率をより適度に調整することができる。
[A]重合体の含有量の下限としては、後述する[B]重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.2質量部がより好ましく、0.5質量部がさらに好ましく、1質量部が特に好ましい。[A]重合体の含有量の上限としては、[B]重合体100質量部に対して、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、15質量部がさらに好ましく、10質量部が特に好ましい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤等を用い、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤等が挙げられる。これらの中で、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの重合に使用される溶媒は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間、1時間〜24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、2,500以上20,000以下がさらに好ましく、3,000以上15,000以下が特に好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[A]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[A]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3以下が好ましく、1以上2以下がさらに好ましい。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:東ソー社の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[B]重合体>
[B]重合体は、[A]重合体よりもフッ素原子含有率の小さい重合体であって、酸解離性基を有する重合体である。[B]重合体は、通常、当該感放射線性樹脂組成物におけるベース重合体となる。「ベース重合体」とは、レジストパターンを構成する重合体のうちの主成分となる重合体であって、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上を占める重合体をいう。
[B]重合体は、上記酸解離性基を含む構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう)以外にも、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位(III)を有することが好ましく、これらの構造単位以外のその他の構造単位を有していてもよい。[B]重合体は、これらの構造単位を1種又は2種以上有していてもよい。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、酸解離性基を含む構造単位である。当該感放射線性樹脂組成物は、[B]重合体が構造単位(II)を有することで、感度及び解像性が向上し、結果として、リソグラフィ性能を向上させることができる。「酸解離性基」とは、カルボキシ基、ヒドロキシ基等が有する水素原子を置換する基であって、酸の作用により解離する基をいう。
上記構造単位(II)としては、例えば、下記式(4)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1)」ともいう)等が挙げられる。構造単位(II−1)の式(4)における−CRで表される基は、酸解離性基である。
Figure 2017167371
上記式(4)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Y’は、単結合、炭素数2〜20のカルボニルオキシアルカンジイル基、炭素数4〜20のカルボニルオキシシクロアルカンジイル基、炭素数4〜20のカルボニルオキシシクロアルカンジイルオキシ基、炭素数6〜20のアレーンジイル基又は炭素数7〜20のカルボニルオキシアレーンジイル基である。Rは、水素原子又は炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造を表す。
上記Y’で表される炭素数2〜20のカルボニルオキシアルカンジイル基としては、例えばカルボニルオキシメタンジイル基、カルボニルオキシエタンジイル基、カルボニルオキシプロパンジイル基等が挙げられる。
上記Y’で表される炭素数4〜20のカルボニルオキシシクロアルカンジイル基としては、例えば
カルボニルオキシシクロプロパンジイル基、カルボニルオキシシクロブタンジイル基、カルボニルオキシシクロペンタンジイル基、カルボニルオキシシクロヘキサンジイル基等の単環のカルボニルオキシシクロアルカンジイル基;
カルボニルオキシノルボルナンジイル基、カルボニルオキシアダマンタンジイル基、カルボニルオキシトリシクロデカンジイル基、カルボニルオキシテトラシクロドデカンジイル基等の多環のカルボニルオキシシクロアルカンジイル基等が挙げられる。
上記Y’で表される炭素数4〜20のカルボニルオキシシクロアルカンジイルオキシ基としては、例えば
カルボニルオキシシクロプロパンジイルオキシ基、カルボニルオキシシクロブタンジイルオキシ基、カルボニルオキシシクロペンタンジイルオキシ基、カルボニルオキシシクロヘキサンジイルオキシ基等の単環のカルボニルオキシシクロアルカンジイルオキシ基;
カルボニルオキシノルボルナンジイルオキシ基、カルボニルオキシアダマンタンジイルオキシ基、カルボニルオキシトリシクロデカンジイルオキシ基、カルボニルオキシテトラシクロドデカンジイルオキシ基等の多環のカルボニルオキシシクロアルカンジイルオキシ基等が挙げられる。
上記Y’で表される炭素数6〜20のアレーンジイル基としては、例えば
ベンゼンジイル基、トルエンジイル基、キシレンジイル基、メシチレンジイル基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基等が挙げられる。
上記Y’で表される炭素数6〜20のカルボニルオキシアレーンジイル基としては、例えば
カルボニルオキシベンゼンジイル基、カルボニルオキシトルエンジイル基、カルボニルオキシキシレンジイル基、カルボニルオキシメシチレンオキシ基、カルボニルオキシナフタレンジイル基、カルボニルオキシアントラセンジイル基等が挙げられる。
上記Y’としては、単結合、炭素数2〜20のカルボニルオキシアルカンジイル基、炭素数4〜20のカルボニルオキシシクロアルカンジイルオキシ基、炭素数6〜20のアレーンジイル基が好ましく、単結合、カルボニルオキシメタンジイル基、多環のカルボニルオキシシクロアルカンジイルオキシ基、ベンゼンジイル基がより好ましく、単結合、カルボニルオキシメタンジイル基がさらに好ましい。
上記Rとしては、構造単位(II)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記R、R及びRで表される炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基等が挙げられる。
上記R、R及びRで表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環の脂環式飽和炭化水素基;
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環の脂環式不飽和炭化水素基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基等が挙げられる。
上記これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数3〜20の脂環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造等の単環の脂環式飽和炭化水素構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環の脂環式飽和炭化水素構造等が挙げられる。
構造単位(II−1)としては、下記式(4−1)〜(4−5)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1−1)〜(II−1−5)」ともいう)が好ましい。
Figure 2017167371
上記式(4−1)〜(4−5)中、R〜Rは、上記式(4)と同義である。i及びjは、それぞれ独立して、1〜4の整数である。
構造単位(II−1−1)〜(II−1−5)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017167371
Figure 2017167371
Figure 2017167371
Figure 2017167371
上記式中、Rは、上記式(4)と同義である。
構造単位(II)としては、1−アルキル−単環シクロアルカン−1−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−アルキル−多環シクロアルカン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−(シクロアルカン−イル)プロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−アルキル−単環シクロアルカン−1−イルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が好ましく、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−i−プロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−(アダマンタン−1−イル)プロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−(シクロヘキサン−1−イル)プロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−エチルシクロペンタン−1−イルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましい。
構造単位(II)の含有割合としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%〜80モル%が好ましく、20モル%〜75モル%がより好ましく、30モル%〜70モル%がさらに好ましく、35モル%〜60モル%が特に好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のリソグラフィ性能をより向上させることができる。上記含有割合が上記下限未満であると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。上記含有割合が上記上限を超えるとレジストパターンの基板への密着性が低下する場合がある。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位である。[B]重合体は、構造単位(III)をさらに有することで現像液への溶解性をより調整することができ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物のリソグラフィ性能を向上させることができる。また当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジストパターンと基板との密着性を向上させることができる。
ラクトン構造を含む構造単位(III)としては、例えば、下記式で表される式(5−1−1)〜(5−1−19)で表される構造単位(以下、「構造単位(III−1−1)〜(III−1−19)」ともいう)等が、環状カーボネート構造を含む構造単位(III)としては、例えば、下記式(5−2−1)〜(5−2−17)で表される構造単位(以下、「構造単位(III−2−1)〜(III−2−17)」ともいう)等が、スルトン構造を含む構造単位(III)としては、例えば、下記式(5−3−1)〜(5−3−11)で表される構造単位(以下、「構造単位(III−3−1)〜(III−3−11)」ともいう)等がそれぞれ挙げられる。
Figure 2017167371
Figure 2017167371
Figure 2017167371
Figure 2017167371
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
構造単位(III)としては、構造単位(III−1−1)、(III−1−2)、(III−1−5)、(III−1−7)、(III−1−10)、(III−1−13)、(III−1−19)、(III−2−1)、(III−3−1)がより好ましい。
上記構造単位(III)の含有割合としては、[B]重合体における全構造単位に対して80モル%以下が好ましく、10モル%〜70モル%がより好ましく、20モル%〜60モル%がさらに好ましい。構造単位(III)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のリソグラフィ性能をより向上させることができる。また、得られるレジストパターンと基板との密着性をより向上させることができる。
[B]重合体は、上記構造単位(II)及び(III)以外にもその他の構造単位を有してもよい。上記その他の構造単位としては、例えばヒドロキシ基、ケトン性カルボニル基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する構造単位、トリシクロデシル(メタ)アクリレートに由来する構造単位等の非酸解離性の脂環式炭化水素基を含む構造単位等が挙げられる。これらの中で、ヒドロキシ基を有する構造単位が好ましく、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−オキサ−2−オキソ−3−メチレン−8−ヒドロキシスピロ[4,5]デカンに由来する構造単位が好ましい。これらの構造単位の含有割合としては、30モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましい。
[B]重合体の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、1500質量部が好ましく、2000質量部がより好ましく、2500質量部がさらに好ましい。[B]重合体の含有量の上限としては、[A]重合体100質量部に対して、9000質量部が好ましく、7000質量部がより好ましく、4000質量部がさらに好ましい。
また、[B]重合体の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。
[B]重合体は、上述した[A]重合体と同様の方法で合成することができる。
[B]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、3,000以上20,000以下がさらに好ましく、3,500以上15,000が特に好ましい。[B]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[B]重合体のMwが上記下限未満だと、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[B]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[B]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3以下が好ましく、1以上2以下がさらに好ましい。
<[C]感放射線性酸発生体>
[C]感放射線性酸発生体は、露光により酸を発生する物質である。この発生した酸により[B]重合体等が有する酸解離性基が解離してカルボキシ基等が生じ、これらの重合体の現像液への溶解性が変化するため、当該感放射線性樹脂組成物から、レジストパターンを形成することができる、当該感放射線性樹脂組成物における[C]感放射線性酸発生体の含有形態としては、後述するような低分子化合物の形態(以下、適宜「[C]感放射線性酸発生剤」と称する)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[C]感放射線性酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
[C]感放射線性酸発生剤の具体例としては、例えば、特開2009−134088号公報の段落[0080]〜[0113]に記載されている化合物等が挙げられる。
[C]感放射線性酸発生体としては、下記式(CC)で表される化合物が好ましい。[C]感放射線性酸発生剤を下記式(CC)で表される化合物とすることで、[A]重合体又は[B]重合体が有する極性構造との相互作用等により、露光により発生する酸のレジスト膜中の拡散長がより適度に短くなると考えられ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物のリソグラフィ性能をより向上させることができる。
Figure 2017167371
上記式(CC)中、Rb1は、環員数6以上の脂環構造を含む1価の基又は環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基である。Rb2は、炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基である。Mは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。
上記Rb1における「環員数」とは、脂環構造及び脂肪族複素環構造の環を構成する原子数をいい、多環の脂環構造及び多環の脂肪族複素環構造の場合は、この多環を構成する原子数をいう。
上記Rb1で表される環員数6以上の脂環構造を含む1価の基としては、例えば
シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環の脂環式飽和炭化水素基;
シクロオクテニル基、シクロデセニル基等の単環の脂環式不飽和炭化水素基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基等が挙げられる。
上記Rb1で表される環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基としては、例えば
ノルボルナンラクトン−イル基等のラクトン構造を含む基;
ノルボルナンスルトン−イル基等のスルトン構造を含む基;
オキサシクロヘプチル基、オキサノルボルニル基等の酸素原子含有複素環基;
アザシクロヘキシル基、アザシクロヘプチル基、ジアザビシクロオクタン−イル基等の窒素原子含有複素環基;
チアシクロヘプチル基、チアノルボルニル基等のイオウ原子含有複素環基等が挙げられる。
上記Rb1で表される基の環員数としては、上述の酸の拡散長がさらに適度になる観点から、8以上が好ましく、9〜15がより好ましく、10〜13がさらに好ましい。
上記Rb1としては、これらの中で、環員数9以上の脂環構造を含む1価の基、環員数9以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基が好ましく、アダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、ノルボルナンラクトン−イル基、5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−イル基がより好ましく、アダマンチル基がさらに好ましい。
上記Rb2で表される炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基としては、例えばメタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基等の炭素数1〜10のアルカンジイル基が有する水素原子の1個以上をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
これらの中で、SO 基に隣接する炭素原子にフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基が好ましく、SO 基に隣接する炭素原子に2個のフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基がより好ましく、1,1−ジフルオロメタンジイル基、1,1−ジフルオロエタンジイル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1,2−プロパンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロエタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロブタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロヘキサンジイル基がさらに好ましい。
上記Mで表される1価の放射線分解性オニウムカチオンは、露光光の照射により分解するカチオンである。露光部では、この放射線分解性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、スルホネートアニオンとからスルホン酸を生じる。上記Mで表される1価の放射線分解性オニウムカチオンとしては、例えば、S、I、O、N、P、Cl、Br、F、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi等の元素を含む放射線分解性オニウムカチオンが挙げられる。元素としてS(イオウ)を含むカチオンとしては、例えば、スルホニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムカチオン等が挙げられ、元素としてI(ヨウ素)を含むカチオンとしては、ヨードニウムカチオン等が挙げられる。これらの中で、スルホニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムカチオン、ヨードニウムカチオンが好ましい。
[C]感放射線性酸発生剤としては、例えば、下記式(CC−1)〜(CC−17)で表される化合物(以下、「化合物(CC−1)〜(CC−17)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
Figure 2017167371
[C]感放射線性酸発生剤としては、これらの中で、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩がより好ましく、化合物(CC−1)〜(CC−3)、化合物(CC−13)〜(CC−17)がさらに好ましい。
[C]感放射線性酸発生体の含有量としては、[C]感放射線性酸発生体が[C]感放射線性酸発生剤の場合、当該感放射線性樹脂組成物の感度及び現像性の向上の観点から、[B]化合物100質量部に対して、10質量部〜1000質量部が好ましく、30質量部〜800質量部がより好ましく、50質量部〜500質量部がさらに好ましい。
また、[C]感放射線性酸発生剤の含有量としては、[B]重合体100質量部に対して、0.1質量部〜30質量部が好ましく、0.5質量部〜20質量部がより好ましく、1質量部〜15質量部がさらに好ましく、3質量部〜15質量部が特に好ましい。[C]感放射線性酸発生体は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[D]溶媒>
当該感放射線性樹脂組成物は、通常[D]溶媒を含有する。[D]溶媒は、少なくとも[A]化合物、[B]重合体、必要に応じて含有される[C]感放射線性酸発生剤等を溶解又は分散可能な溶媒であれば特に限定されない。
[D]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、
4−メチル−2−ペンタノール、n−ヘキサノール等の炭素数1〜18の脂肪族モノアルコール系溶媒;
シクロヘキサノール等の炭素数3〜18の脂環式モノアルコール系溶媒;
1,2−プロピレングリコール等の炭素数2〜18の多価アルコール系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテル等の炭素数3〜19の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール(メチルフェニルエーテル)等の芳香環含有エーテル系溶媒などが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン(メチル−n−ペンチルケトン)、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒:
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒:
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒などが挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、
酢酸n−ブチル、乳酸エチル等のモノカルボン酸エステル系溶媒;
プロピレングリコールアセテート等の多価アルコールカルボキシレート系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒;
γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
シュウ酸ジエチル等の多価カルボン酸ジエステル系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカートネート等のカーボネート系溶媒などが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば、
n−ペンタン、n−ヘキサン等の炭素数5〜12の脂肪族炭化水素系溶媒;
トルエン、キシレン等の炭素数6〜16の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、[D]溶媒としては、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒、ラクトン系溶媒、環状ケトン系溶媒がより好ましく、多価アルコール部分アルキルエーテルアセテート、ラクトン系溶媒、シクロアルカノンがさらに好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノンが特に好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、[D]溶媒を1種又は2種以上含有していてもよい。
<その他の任意成分>
当該感放射線性樹脂組成物は、上記[A]〜[D]成分以外のその他の任意成分を含有していてもよい。上記その他の任意成分としては、例えば、[E]酸拡散制御剤、界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤等が挙げられる。これらのその他の任意成分は、それぞれ1種又は2種以上を併用してもよい。
[E]酸拡散制御剤
[E]酸拡散制御剤は、露光により[C]感放射線性酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御する。その結果非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏する。また、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上する。またレジストとしての解像度がさらに向上すると共に、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れた感放射線性樹脂組成物が得られる。
[E]酸拡散制御剤としては、例えば下記式(EE−1)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(EE−1)中、Rf1、Rf2及びRf3は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えばn−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリn−ペンチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン等の芳香族アミン類等が挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えばエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えばピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類;N−プロピルモルホリン、N−(ウンデカン−1−イルカルボニルオキシエチル)モルホリン等のモルホリン類;ピラジン、ピラゾール等が挙げられる。
また、[E]酸拡散制御剤として、塩基性を有する化合物であって、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基の一例としては、露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物がある。オニウム塩化合物としては、例えば下記式(EE−2)で表されるスルホニウム塩化合物、下記式(EE−3)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(EE−2)及び式(EE−3)中、R40〜R44は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は−SO−Rである。Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアリール基である。Zは、OH、R50−COO、R−SO−N−R50、R50−SO 又は下記式(EE−4)で示されるアニオンである。R50及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜30の1価の有機基である。
Figure 2017167371
上記式(EE−4)中、R45は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシ基である。uは0〜2の整数である。
50及びRで表される炭素数1〜30の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜30の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基の水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。R50及びRで表される上記炭化水素基としては、直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素基、または脂環式炭化水素基であることが好ましい。
上記式(EE−2)で表されるスルホニウム塩化合物としては、例えば下記式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記光崩壊性塩基としては、上記式(EE−2)で表されるスルホニウム塩化合物が好ましい。
当該感放射線性樹脂組成物が[E]酸拡散制御剤を含有する場合、[E]酸拡散制御剤の含有量としては、[B]重合体100質量部に対して、通常10質量部以下である。[E]酸拡散制御剤の含有量が10質量部を超えると、レジストとしての感度が低下する傾向にある。
感放射線性樹脂組成物(Z)は、例えば[A]重合体、[B]重合体、[C]感放射線性酸発生剤及び必要に応じて[E]酸拡散制御剤等を[D]溶媒に溶解させ、好ましくは、得られた混合物を孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することにより調製することができる。感放射線性樹脂組成物(Z)の全固形分濃度の下限としては、塗布容易性の観点から、0.2質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましく、1質量%がさらに好ましい。上記全固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。
感放射線性樹脂組成物(Z)の塗布方法としては、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の従来公知の塗布方法等が挙げられる。基板上に塗布した後、溶媒を揮発させるために、プレベーク(PB)を行ってもよい。PBの温度の下限としては、50℃が好ましく、80℃がより好ましい。上記温度の上限としては、150℃が好ましく、120℃がより好ましい。PBの時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。形成されるレジスト膜の平均厚さの下限としては、10nmが好ましく、20nmがより好ましく、50nmがさらに好ましい。上記平均厚さの上限としては、1,000nmが好ましく、500nmがより好ましく、200nmがさらに好ましい。
[上層膜形成工程]
本工程では、上記レジスト膜の一方の面に上層膜形成用組成物(S)により上層膜を形成する。上層膜形成用組成物(S)の塗布方法としては、レジスト膜形成工程における感放射線性樹脂組成物(Z)の塗布方法と同様の方法が挙げられる。本工程においては、上層膜形成用組成物(S)を塗布した後、プレベーク(PB)を行うことが好ましい。PBの温度の下限としては、50℃が好ましく、80℃がより好ましい。上記温度の上限としては、150℃が好ましく、120℃がより好ましい。PBの時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。形成される上層膜の膜厚の下限としては、10nmが好ましく、20nmがより好ましく、50nmがさらに好ましい。上記膜厚の上限としては、300nmが好ましく、200nmがより好ましく、150nmがさらに好ましい。また、形成される上層膜の膜厚は、λ/4m(λ:放射線の波長、m:上層膜の屈折率)の奇数倍にできる限り近づけることが好ましい。このようにすることで、レジスト膜の上側界面における反射抑制効果を大きくすることができる。
レジスト膜の一方の面に上層膜を形成することによって、液浸液とレジスト膜とが直接接触しなくなるため、液浸液がレジスト膜に浸透することに起因してレジスト膜のリソグラフィ性能が低下したり、レジスト膜から液浸液に溶出した成分によって投影露光装置のレンズが汚染されたりすることが効果的に抑制される。
[液浸露光工程]
本工程では、上記上層膜が形成されたレジスト膜を液浸露光する。この液浸露光は、上記上層膜上に液浸液を配置し、この液浸液を介して露光することにより行う。
液浸液としては、通常、空気より屈折率の高い液体を使用する。液浸液としては、水を用いることが好ましく、純水を用いることがさらに好ましい。なお必要に応じて液浸液のpHを調整してもよい。この液浸液を介在させた状態で、すなわち、露光装置のレンズと上層膜との間に液浸液を満たした状態で、露光装置から露光光を照射し、所定のパターンを有するマスクを介してレジスト膜を露光する。
この液浸露光に用いる露光光は、レジスト膜や上層膜の種類に応じて適宜選択することができ、例えば可視光線;g線、i線等の紫外線;エキシマレーザー光等の遠紫外線;シンクロトロン放射線等のX線などの電磁波;電子線等の荷電粒子線などの粒子線が挙げられる。これらの中でも、遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)及びKrFエキシマレーザー光(波長248nm)がより好ましく、ArFエキシマレーザー光がさらに好ましい。また、露光光の照射条件、例えば露光量等は、感放射線性樹脂組成物(Z)や上層膜形成用組成物(S)の配合組成、これらに含まれる添加剤の種類等に応じて適宜設定することができる。
液浸露光後、得られるレジストパターンの解像度、パターン形状、現像性等を向上させるために、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行うことが好ましい。PEBの温度は、使用される感放射線性樹脂組成物(Z)や上層膜形成用組成物の種類等によって適宜設定することができる。PEBの温度の下限としては、30℃が好ましく、50℃がより好ましい。上記温度の上限としては、200℃が好ましく、150℃がより好ましい。PEBの時間の下限としては、5秒が好ましく、10秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
[現像工程]
本工程では、有機溶媒を含有する現像液で上記液浸露光されたレジスト膜を現像する。これにより、所望のネガ型レジストパターンを得ることができる。
現像液に含有される有機溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。上記現像液の有機溶媒としては、エステル系溶媒、ケトン系溶媒又はこれらの組み合わせを含むものが好ましい。上記現像液は、有機溶媒を1種単独で含有していてもよく、2種以上を含有していてもよい。
アルコール系溶媒としては、例えば
4−メチル−2−ペンタノール、n−ヘキサノール等の炭素数1〜18の脂肪族モノアルコール系溶媒;
シクロヘキサノール等の炭素数3〜18の脂環式モノアルコール系溶媒;
1,2−プロピレングリコール等の炭素数2〜18の多価アルコール系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテル等の炭素数3〜19の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール等の芳香環含有エーテル系溶媒などが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒:
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒:
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒などが挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば
酢酸n−ブチル、乳酸エチル等のモノカルボン酸エステル系溶媒;
プロピレングリコールアセテート等の多価アルコールカルボキシレート系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒;
シュウ酸ジエチル等の多価カルボン酸ジエステル系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒などが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン等の炭素数5〜12の脂肪族炭化水素系溶媒;
トルエン、キシレン等の炭素数6〜16の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒及びこれらの組み合わせが好ましく、エステル系溶媒、ケトン系溶媒及びこれらの組み合わせがより好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸n−ブチル、酢酸イソプロピル及び酢酸アミルが好ましい。ケトン系溶媒としては、2−ブタノン、メチル−n−ブチルケトン及びメチル−n−アミルケトンが好ましい。エーテル系溶媒としては、アニソールが好ましい。
現像液中の有機溶媒の含有量の下限としては、80質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、99質量%がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量を上記範囲とすることで、露光部と未露光部との間の溶解コントラストを向上させることができ、その結果、リソグラフィ性能により優れたレジストパターンを形成することができる。有機溶媒以外の成分としては、例えば水、シリコンオイル等が挙げられる。
現像液は含窒素化合物を含有していてもよい。上記現像液が含窒素化合物を含有することで、形成されるレジストパターンにおける膜減りをより低減させることができる。
含窒素化合物としては、例えば後述する上層膜形成用組成物(S)の[K]酸拡散抑制化合物として例示した化合物等が挙げられる。
現像液には、必要に応じて界面活性剤を適当量添加することができる。界面活性剤としては、例えばイオン性や非イオン性のフッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等が挙げられる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
現像工程において、上記現像の後に、レジスト膜をリンス液により洗浄することが好ましい。リンス液としては、有機溶媒を使用することができる。リンス液として、有機溶媒を使用することで、発生したスカムを効率よく洗浄することができる。
リンス液として使用する有機溶媒としては、例えば炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒等が挙げられる。これらのうちアルコール系溶媒及びエステル系溶媒が好ましく、アルコール系溶媒がより好ましい。アルコール系溶媒としては、炭素数6〜8の1価のアルコール系溶媒が好ましい。
炭素数6〜8の1価のアルコール系溶媒としては、例えば直鎖状、分岐状又は環状の1価のアルコール等が挙げられ、具体的には、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。これらのうち、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール及び4−メチル−2−ペンタノールが好ましい。
リンス液に含有される有機溶媒は、1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。リンス液中の含水率の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましい。リンス液中の含水率を上記上限以下にすることで、良好な現像特性を得ることができる。なお、リンス液には界面活性剤を添加できる。
リンス液による洗浄処理の方法としては、例えば一定速度で回転している基板上にリンス液を塗出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)等が挙げられる。
[上層膜除去工程]
本工程においては、上記液浸露光工程後、上記現像工程と同時又はその前に、上記上層膜形成工程において形成した上層膜を除去する。
上層膜を除去する方法は特に限定されないが、レジストパターンのリソグラフィ性能を損なわない方法であることが好ましい。当該ネガ型レジストパターン形成方法によれば、上層膜形成用組成物(S)を用いて上層膜を形成しているので、上記現像工程においては現像液及び/又はリンス液によって、上層膜を容易に除去することができる。すなわち、現像工程において上層膜の除去を行うことができ、現像工程とは別に上層膜を除去する工程を必要としない。
<上層膜形成用組成物(S)>
上層膜形成用組成物(S)は、[J]重合体及び[P]溶媒を含有し、また、上層膜形成用組成物(S)は、下記(i)及び(ii)からなる群より選ばれる少なくとも1種を満たす。
(i)上記上層膜形成用組成物が[K]酸拡散抑制化合物をさらに含有する
(ii)上記[J]重合体が酸拡散抑制基を有する構造単位(VI)を含む
上記[K]酸拡散抑制化合物は、下記式(1)で表される化合物、下記式(2)で表される化合物、下記式(3)で表される化合物、又はこれらの組み合わせを含む。
Figure 2017167371
上記式(1)中、R及びRは、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表す。Rは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。
上記式(2)中、Xは、1価のオニウムカチオンである。Yは、1価の弱酸アニオンである。
上記式(3)中、R18、R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
上記酸拡散抑制基は、下記式(1’)で表される基、下記式(2’−1)で表される基、下記式(2’−2)で表される基、下記式(3’)で表される基、又はこれらの組み合わせを含む。
Figure 2017167371
上記式(1’)中、Eは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。Rは、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基である。RJ及びEは、互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表してもよい。R’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。
上記式(2’−1)中、X’は、1価のオニウムカチオンを含む1価の基である。Y’は、1価の弱酸アニオンである。
上記式(2’−2)中、Y’’は、1価の弱酸アニオンを含む1価の基である。X’’は、1価のオニウムカチオンである。
上記式(3’)中、E’は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。R28及びR29は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基である。R28、R29及びE’は、これらの基のうちのいずれか2つが互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表してもよい。
上層膜形成用組成物(S)は、有機溶媒を含有する現像液を用いるネガ型レジストパターン形成方法に用いられる。有機溶媒を含有する現像液を用いるネガ型レジストパターン形成方法によれば、アルカリ水溶液等の現像液を用いるポジ型レジストパターン形成方法に比べて、光学コントラストを高くすることができること等により、より微細なレジストパターンを形成することができる。また、「(i)上記上層膜形成用組成物が[K]酸拡散抑制化合物をさらに含有する」、及び「(ii)上記[J]重合体が酸拡散抑制基を有する構造単位(VI)を含む」、からなる群より選ばれる少なくとも1種を満たすことにより、未露光部への酸の拡散および脱保護反応を抑制し、高い溶解コントラストを付与できる。特に、デフォーカスなどの光学コントラストが低い状態下でも所望の線幅を解像でき、プロセスウィンドウの向上を可能とする。以下、各成分について説明する。
<[J]重合体>
[J]重合体は、構造単位(IV)を有する。また、[J]重合体は、後述するフッ素原子を含む構造単位(V)(但し、構造単位(IV)を除く)、酸拡散抑制基を有する構造単位(VI)又はこれらの組み合わせを有すると好ましい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(IV)]
構造単位(IV)は、炭化水素構造を含む構造単位である。
炭化水素構造としては、例えば鎖状炭化水素構造、脂環式炭化水素構造、芳香族炭化水素構造等の炭化水素構造が挙げられる。ここで、鎖状炭化水素構造、脂環式炭化水素構造及び芳香族炭化水素構造とは、それぞれ、鎖状炭化水素、脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素に由来する構造をいう。
上記鎖状炭化水素構造としては、例えば
n−プロピル構造、i−プロピル構造、n−ブチル構造、i−ブチル構造、sec−ブチル構造、t−ブチル構造等のアルキル構造;
プロペニル構造、ブテニル構造等のアルケニル構造;
プロピニル構造、ブチニル構造等のアルキニル構造等が挙げられる。
上記アルキル構造、アルケニル構造、アルキニル構造としては、炭素数2〜20であると好ましい。
上記芳香族炭化水素構造としては、例えば
フェニル構造、トリル構造、キシリル構造、ナフチル構造、アントリル構造等のアリール構造基;
ベンジル構造、フェネチル構造、フェニルプロピル構造、ナフチルメチル構造等のアラルキル構造等が挙げられる。
脂環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造、シクロデカン構造、シクロドデカン構造等の単環の脂環式飽和炭化水素構造;
シクロプロペン構造、シクロブテン構造、シクロペンテン構造、シクロヘキセン構造、シクロオクテン構造、シクロデセン構造、シクロドデセン構造等の単環の脂環式不飽和炭化水素構造などの単環構造、
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環の脂環式飽和炭化水素構造;
ノルボルネン構造、トリシクロデセン構造、テトラシクロドデセン構造等の多環の脂環式不飽和炭化水素構造などの多環構造などが挙げられる。
構造単位(IV)としては、上層膜と液浸液との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる点から脂環構造が好ましく、多環の脂環構造がより好ましく、多環の脂環式飽和炭化水素構造がさらに好ましい。
構造単位(IV)としては、例えば脂環構造を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位(以下、「構造単位(IV−1)」ともいう)、脂環構造を有するexo−メチレンラクトンに由来する構造単位(以下、「構造単位(IV−2)」ともいう)、シクロオレフィンに由来する構造単位(以下、「構造単位(IV−3)」ともいう)等が挙げられる。構造単位(IV−1)としては、下記式(6−1)で表される構造単位(以下、「構造単位(IV−1a)」ともいう)等が挙げられる。構造単位(IV−2)としては、下記式(6−2)で表される構造単位(以下、「構造単位(IV−2a)」ともいう)等が挙げられる。上記シクロオレフィンとしては、置換又は非置換のノルボルネン、置換又は非置換のトリシクロデセン、置換又は非置換のテトラシクロドデセン等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(6−1)中、R21は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Lは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。R22は、置換又は非置換の環員数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。
上記式(6−2)中、R21’は、水素原子又はメチル基である。Y、Y及びYは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。aは、1〜4の整数である。aが2以上の場合、複数のYは同一でも異なっていてもよく、複数のYは同一でも異なっていてもよい。L’は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。R22’は、置換又は非置換の環員数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。
21としては、構造単位(IV−1)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。R21’としては、構造単位(IV−2)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子が好ましい。
L及びL’で表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の2価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む基(α)、上記炭化水素基及び上記基(α)が有する水素原子の一部又は全部を1価のヘテロ原子含有基で置換した基等が挙げられる。
L及びL’としては、単結合及び炭素数1〜5の鎖状炭化水素基が好ましく、単結合及びメタンジイル基がより好ましく、単結合がさらに好ましい。
22及びR22’で表される環員数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環の脂環式飽和炭化水素基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基、シクロドデセニル基等の単環の脂環式不飽和炭化水素基などの単環の脂環式炭化水素基、
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデシル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基などの多環の脂環式炭化水素基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば炭素数1〜10の炭化水素基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、スルファニル基等が挙げられる。
22及びR22’としては、非置換の脂環式炭化水素基が好ましく、多環の脂環式炭化水素基がより好ましく、多環の脂環式飽和炭化水素基がさらに好ましく、3つの環を有する脂環式飽和炭化水素基がさらに好ましく、トリシクロデカニル基が特に好ましく、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基がさらに特に好ましい。
構造単位(IV−1)としては、例えば下記式(6−1−1)〜(6−1−9)で表される構造単位(以下、「構造単位(IV−1a−1)〜(IV−1a−9)」ともいう)等が挙げられる。構造単位(IV−2)としては、例えば下記式(6−2−1)、(6−2−2)で表される構造単位(以下、「構造単位(IV−2a−1)、(IV−2a−2)」等が挙げられる。構造単位(IV−3)としては、例えば下記式(6−3−1)、(6−3−2)で表される構造単位(以下、「構造単位(IV−3−1)、(IV−3−2)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(6−1−1)〜(6−1−9)中、R21は、上記式(6−1)と同義である。
構造単位(IV)としては、構造単位(IV−1)及び(IV−2)が好ましく、構造単位(IV−1a−1)〜(IV−1a−9)、(IV−2a−1)及び(IV−2a−2)がより好ましく、構造単位(IV−1a−1)、(IV−1a−9)及び(IV−2a−1)がさらに好ましい。
[J]重合体における構造単位(IV)の含有割合の下限としては、[J]重合体を構成する全構造単位に対して、50モル%が好ましく、65モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましく、75モル%が特に好ましく、80モル%が最も好ましい。
構造単位(IV)の含有割合を上記範囲とすることで、[J]重合体の現像液への溶解性をより適度に調整することができ、その結果、当該レジストパターン形成方法によれば、上層膜表面の撥水性と現像欠陥の抑制性とを共により高めることができる。
[構造単位(V)]
構造単位(V)は、構造単位(IV)以外のフッ素原子を含む構造単位である。すなわち、脂環構造を有し、かつフッ素原子を含む構造単位は、構造単位(IV)に含まれるものとする。
[J]重合体が構造単位(V)を有する場合、[J]重合体は、同一又は異なる重合体中に、構造単位(IV)と構造単位(V)とを有する。[J]重合体が構造単位(V)を有する場合の態様としては、例えば下記[J1]重合体、[J2]重合体等が挙げられる。
[J1]重合体:構造単位(IV)を有する重合体(a)と、構造単位(V)を有する重合体(b)とを含む。
[J2]重合体:構造単位(IV)と構造単位(V)とを有する「重合体(c)」を含む。
[J1]重合体は、重合体(a)及び重合体(b)以外の他の重合体を含んでいてもよい。[J2]重合体は、重合体(c)以外の他の重合体を含んでいてもよい。
構造単位(V)としては、例えば下記式(7)で表される基を含む構造単位(V−1)、フッ素化アルキル基を含む構造単位(V−2)等が挙げられる。
(構造単位(V−1))
構造単位(V−1)は、下記式(7)で表される基(以下、「基(7)」ともいう)を含む構造単位である。[J]重合体は、構造単位(V−1)を有することで、撥水性と現像液に対する溶解性とをより適度に調整することができる。その結果、上層膜表面の撥水性と欠陥抑制性とをより向上させることができる。
Figure 2017167371
上記式(7)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜20のフッ素化アルキル基である。
で表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基の水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。
としては、現像液への溶解性をより適度なものに調整し、現像欠陥の抑制性をより向上させる観点からは、水素原子が好ましい。
及びRで表される炭素数1〜20のフッ素化アルキル基としては、例えば
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基、ペンタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロブチル基、ノナフルオロペンチル基等の部分フルオロ置換アルキル基;
トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基等のパーフルオロアルキル基などが挙げられる。これらの中で、パーフルオロアルキル基が好ましく、トリフルオロメチル基がより好ましい。
基(7)としては、例えば下記式(7−1)〜(7−8)で表される基(以下、「基(7−1)〜(7−8)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
基(7)としては、ヒドロキシビス(パーフルオロアルキル)メチル基が好ましく、基(7−1)〜(7−3)がより好ましく、基(7−1)で表される基がさらに好ましい。
構造単位(V−1)としては、例えば下記式(7−a)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−1a)」ともいう)、下記式(7−b)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−1b)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(7−a)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、2価の連結基である。Rは、上記基(7)である。
上記式(7−b)中、Rは、上記基(7)である。Rは、単結合又は2価の連結基である。Rは、水素原子又は1価の有機基である。
としては、構造単位(V−1a)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
で表される2価の連結基としては、例えば炭素数1〜6の2価の鎖状炭化水素基、炭素数4〜12の2価の脂環式炭化水素基、上記鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−O−、−D−、−CO−、−CD−又はこれらを組み合わせた基を含む基等が挙げられる。
炭素数1〜6の2価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メタンジイル基、1,1−エタンジイル基、1,2−エタンジイル基、1,1−プロパンジイル基、1,2−プロパンジイル基、1,3−プロパンジイル基、2,2−プロパンジイル基、1,4−プロパンジイル基、1,5−ペンタンジイル基、1,6−ヘキサンジイル基、1−メチル−1,3−プロパンジイル基、2−メチル−1,3−プロパンジイル基、2−メチル−1,2−プロパンジイル基、1−メチル−1,4−ブタンジイル基、2−メチル−1,4−ブタンジイル基等のアルカンジイル基;
1,2−エテンジイル基、1,3−プロペンジイル基、1,2−プロペンジイル基等のアルケンジイル基;
1,2−エチンジイル基、1,3−プロピンジイル基等のアルキンジイル基等が挙げられる。
これらの中で、アルカンジイル基が好ましく、メタンジイル基、エタンジイル基及びプロパンジイル基がより好ましく、メタンジイル基、1,1−エタンジイル基、1,2−エタンジイル基、1,2−プロパンジイル基及び1,3−プロパンジイル基がさらに好ましく、1,2−プロパンジイル基が特に好ましい。
炭素数4〜12の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば
1,3−シクロブタンジイル基等のシクロブタンジイル基、1,3−シクロペンタンジイル基等のシクロペンタンジイル基、1,4−シクロヘキサンジイル基、1,2−シクロヘキサンジイル基等のシクロヘキサンジイル基、1,5−シクロオクタンジイル基等のシクロオクタンジイル基、1,1−シクロペンチルエタンジイル基、1,2−シクロペンチルエタンジイル基等のシクロペンチルエタンジイル基、1,1−シクロヘキシルエタンジイル基、1,2−シクロヘキシルエタンジイル基等のシクロヘキシルエタンジイル基などの単環シクロアルカンジイル基;
1,4−ノルボルナンジイル基、2,5−ノルボルナンジイル基等のノルボルナンジイル基、1,3−アダマンタンジイル基、2,4−アダマンタンジイル基等のアダマンタンジイル基、2,7−テトラシクロドデカンジイル基等のテトラシクロドデカンジイル基、ノルボルニルメタンジイル基、アダマンチルメタンジイル基などの多環シクロアルカンジイル基等が挙げられる。
これらの中で、ノルボルナンジイル基、テトラシクロドデカンジイル基及びシクロヘキシルエタンジイル基が好ましく、2,5−ノルボルナンジイル基、2,7−テトラシクロドデカンジイル基及び1,2−シクロヘキシルエタンジイル基がより好ましく、1,2−シクロヘキシルエタンジイル基がさらに好ましい。
構造単位(V−1a)としては、例えば下記式(7−a−1)〜(7−a−5)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−1a−1)〜(V−1a−5)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(7−a−1)〜(7−a−5)中、Rは、上記式(7)と同義である。Rは、上記式(7−a)と同義である。
で表される2価の連結基としては、例えば炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、上記鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基のうちの1種又は2種以上と、−O−とを組み合わせた基等が挙げられる。
炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基としては、例えばメタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基、オクタンジイル基、デカンジイル基、ドデカンジイル基、テトラデカンジイル基、ヘキサデカンジイル基、オクタデカンジイル基、イコサンジイル基等が挙げられる。
炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基、シクロデカンジイル基等が挙げられる。
鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基のうちの1種又は2種以上と−O−とを組み合わせた基としては、例えばメタンジイルオキシ基、エタンジイルオキシ基、プロパンジイルオキシ基、ブタンジイルオキシ基、ペンタンジイルオキシ基、ヘキサンジイルオキシ基、オクタンジイルオキシ基等のアルカンジイルオキシ基;メタンジイルオキシメタンジイル基、メタンジイルオキシエタンジイル基、メタンジイルオキシ(6,2−プロパンジイル)基、メタンジイルオキシブタンジイル基、メタンジイルオキシシクロヘキサンジイル基等の1個の−O−を含む基;プロパンジイルオキシエタンジイルオキシエタンジイル基等の2個以上の−O−を含む基などが挙げられる。
としては、これらの中で、単結合、メタンジイル基、炭素数2〜4のアルカンジイルオキシ基及び炭素数7〜10のシクロアルカンジイルオキシ基が好ましく、単結合、メタンジイル基、1,2−エタンジイルオキシ基、1,2−プロパンジイルオキシ基及び2,6−ノルボルナンジイルオキシ基がより好ましく、1,2−エタンジイルオキシ基がさらに好ましい。
で表される1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基又はこれらのうちの1種若しくは2種以上と、−O−、−CO−、−OCO−、−COO−、−D−等のヘテロ原子を含む連結基とを組み合わせた基等が挙げられる。これらの基が有する水素原子の一部又は全部は、フッ素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基等で置換されていてもよい。
としては、水素原子、1価の鎖状炭化水素基、1価の脂環式炭化水素基、1価のフッ素化鎖状炭化水素基、1価のフッ素化脂環式炭化水素基、1価のヒドロキシ鎖状炭化水素基、ヒドロキシビス(パーフルオロアルキル)メチル基を含む基及び1価のラクトン構造を有する基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ブチル基、シクロヘキシルメチル基、ヘキサフルオロ−2−プロピル基、2−ヒドロキシエチル基、ヒドロキシビス(パーフルオロアルキル)ブチル基、ヒドロキシビス(パーフルオロアルキル)メチルノルボルニル基、α−ブチロラクトン−イル基、ノルボルナンラクトン−イル基及びトリフルオロメチルノルボルナンラクトン−イル基がより好ましく、メチル基及びエチル基がさらに好ましい。
構造単位(V−1b)としては、例えば下記式(7−b−1)〜(7−b−13)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−1b−1)〜(V−1b−13)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(7−b−1)〜(7−b−13)中、Rは、上記式(7)と同義である。
これらの中で、構造単位(V−1b−1)〜(V−1b−9)、構造単位(V−1b−13)及び構造単位(V−1b−16)が好ましく、構造単位(V−1b−1)及び構造単位(V−1b−2)がより好ましい。
[J]重合体における構造単位(V−1)の含有割合の下限としては、[J]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、35モル%がさらに好ましく、45モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、75モル%がさらに好ましく、60モル%が特に好ましい。
[J]重合体が[J1]重合体である場合、構造単位(V−1)の含有割合の下限としては、重合体(b)を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましく、40モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、100モル%が好ましく、90モル%がより好ましく、80モル%がさらに好ましく、75モル%が特に好ましい。
[J]重合体が[J2]重合体である場合、構造単位(V−1)の含有割合の下限としては、重合体(c)を構成する全構造単位に対して、0.5モル%が好ましく、1モル%がより好ましく、1.5モル%がさらに好ましく、2モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、50モル%が好ましく、40モル%がより好ましく、35モル%がさらに好ましく、30モル%が特に好ましい。
構造単位(V−1)の含有割合を上記範囲とすることで、上層膜表面の撥水性と欠陥抑制性とを共にさらに高めることができる。
(構造単位(V−2))
構造単位(V−2)は、フッ素化アルキル基を含む構造単位である。[J]重合体は、構造単位(V−2)を有することで上層膜の撥水性をより高めることができる。
フッ素化アルキル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、フルオロ−n−プロピル基、ジフルオロ−n−プロピル基、トリフルオロ−n−プロピル基、ペンタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、フルオロ−i−プロピル基、トリフルオロ−i−プロピル基、ヘキサフルオロ−i−プロピル基、フルオロ−n−ブチル基、オクタフルオロ−n−ブチル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、ウンデカフルオロ−n−ペンチル基、ヘプタデカフルオロ−n−デシル基等が挙げられる。
構造単位(V−2)としては、構造単位(V−2)を与える単量体の共重合性の観点から、下記式(8)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−2a)」ともいう)が好ましい。
Figure 2017167371
上記式(8)中、Rは、水素原子、メチル基、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Rは、1価のフッ素化アルキル基である。
上記Rとしては、構造単位(IV−2a)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記Rで表される1価のフッ素化アルキル基としては、例えば上述のフッ素化アルキル基として例示した基等が挙げられる。
構造単位(V−2a)としては、例えば下記式(8−1)〜(8−6)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−2a−1)〜(V−2a−6)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(8−1)〜(8−6)中、Rは、上記式(8)と同義である。
[J]重合体における構造単位(V−2)の含有割合の下限としては、[J]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、80モルが好ましく、70モル%がより好ましく、60モル%がさらに好ましい。
[J]重合体が[J1]重合体である場合、構造単位(V−2)の含有割合の下限としては、重合体(b)を構成する全構造単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましく、40モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、100モル%が好ましく、90モル%がより好ましく、80モル%がさらに好ましく、75モル%が特に好ましい。
[J]重合体が[J2]重合体である場合、構造単位(V−2)の含有割合の下限としては、重合体(c)を構成する全構造単位に対して、0.5モル%が好ましく、1モル%がより好ましく、1.5モル%がさらに好ましく、2モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、50モル%が好ましく、40モル%がより好ましく、35モル%がさらに好ましく、30モル%が特に好ましい。
構造単位(V−2)の含有割合を上記範囲とすることで、上層膜表面の撥水性をさらに高めることができる。
[構造単位(VI)]
構造単位(VI)は、酸拡散抑制基を有する構造単位である。[J]重合体成分が構造単位(VI)を有することで、酸拡散抑制基の作用により、酸の未露光部への過剰な拡散が抑制され、リソグラフィ特性を向上することができる。
酸拡散抑制基としては、例えばアミノ基、モノ炭化水素基置換アミノ基、ジ炭化水素基置換アミノ基、環状アミノ基、アミド基等の塩基性を有する基が挙げられる。
モノ炭化水素基置換アミノ基としては、例えば
メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;
シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のモノシクロアルキルアミノ基;
フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等のモノアリールアミノ基;
ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基等のモノアラルキルアミノ基等が挙げられる。
ジ炭化水素基置換アミノ基としては、例えば
ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;
ジシクロペンチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジノルボルニルアミノ基等のジシクロアルキルアミノ基;
ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジナフチルアミノ基、フェニルトリルアミノ基等のジアリールアミノ基;
ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基、ジ(ナフチルメチル)アミノ基等のジアラルキルアミノ基等が挙げられる。
環状アミノ基としては、例えばアザシクロペンチル基(ピロリジニル基)、アザシクロヘキシル基(ピペリジニル基)、アザシクロオクチル基等が挙げられる。
アミド基としては、例えばジメチルアミド基、ジエチルアミド基等が挙げられる。
酸拡散抑制基としては、酸解離性基を有する基を用いることもできる。このような酸解離性基を有する酸拡散抑制基としては、例えばN−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジニル基、N−(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール基、N−(t−アミルオキシカルボニル)メチルエチルアミノ基等が挙げられる。
酸拡散抑制基としては、これらの中で、ジ炭化水素基置換アミノ基が好ましく、ジアルキルアミノ基がより好ましく、ジメチルアミノ基がさらに好ましい。
構造単位(VI)としては、例えば下記式(9)で表される構造単位(以下、「構造単位(VI−a)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(9)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Wは、−COO−又は−NH−である。Rは、酸拡散抑制基を含む基である。
としては、構造単位(VIII)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
で表される酸拡散抑制基を含む基としては、例えば上述の酸拡散抑制基が結合した1価の炭化水素基等が挙げられる。これらの中で、ジ炭化水素基置換アミノ炭化水素基及びN−t−アルコキシカルボニル置換環状アミノ基が好ましく、ジアルキルアミノアルキル基及びN−t−アルコキシカルボニルアザシクロアルキル基がより好ましく、ジメチルアミノエチル基及びN−t−ブトキシカルボニルアザシクロヘキシル基がさらに好ましい。
上記酸拡散抑制基としては、例えば下記式(1’)、下記式(2’−1)、下記式(2’−2)、下記式(3’)で表される基等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(1’)中、Eは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。Rは、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基である。R及びEは、互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表してもよい。R’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。
上記Eで表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の2価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む基(α)、上記炭化水素基及び上記基(α)が有する水素原子の一部又は全部を1価のヘテロ原子含有基で置換した基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基の水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。
上記R及びEの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造としては、例えば、
アザシクロプロパン構造、アザシクロブタン構造、アザシクロペンタン構造、アザシクロヘキサン構造、アザシクロオクタン構造、アザシクロデカン構造、アザノルボルナン構造、アザアダマンタン構造等のアザシクロアルカン構造;
アザオキサシクロペンタン構造、アザオキサシクロヘキサン構造、アザオキサシクロオクタン構造、アザオキサノルボルナン構造等のアザオキサシクロアルカン構造;
ジアザシクロペンタン構造、ジアザシクロヘキサン構造、ジアザシクロオクタン構造、ジアザシクロデカン構造、ジアザノルボルナン構造等のジアザシクロアルカン構造などが挙げられる。
上記R’で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の直鎖状又は分枝鎖状の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記鎖状炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基;エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環の脂環式飽和炭化水素基;ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環の脂環式不飽和炭化水素基;ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントリルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記式(2’−1)中、X’は、1価のオニウムカチオンを含む1価の基である。Y’は、1価の弱酸アニオンである。
上記X’で表される1価の基に含まれる1価のオニウムカチオンとしては、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン等が挙げられる。
上記Y’で表される1価の弱酸アニオンとしては、例えば1価のカルボキシレートアニオン又は1価のスルホンアミドアニオンが挙げられる。
上記Y’で表される1価のカルボキシレートアニオンとしては、サリチレートアニオン等が挙げられる。上記Y−で表される1価のスルホンアミドアニオンとしては、例えばトリフルオロメチルスルホンアミドイオン等が挙げられる。
上記Y’で表される1価の弱酸アニオンは、上記[C]感放射線性酸発生体から発生する酸よりも弱い酸であることが好ましい。
上記式(2’−2)中、Y’’は、1価の弱酸アニオンを含む1価の基である。X’’は、1価のオニウムカチオンである。
上記Y’’で表される1価の基に含まれる1価の弱酸アニオンとしては、例えば上記Y’として例示したアニオン等が挙げられる。
上記Y’’で表される1価の基に含まれる1価の弱酸アニオンは、上記[C]感放射線性酸発生体から発生する酸よりも弱い酸であることが好ましい。
上記X’’で表される1価のオニウムカチオンとしては、例えば上記X’で表される1価の基に含まれる1価のオニウムカチオンとして例示したカチオン等が挙げられる。
上記式(3’)中、E’は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。R28及びR29は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基である。R28、R29及びE’は、これらの基のうちのいずれか2つが互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表してもよい。
上記E’で表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば上記Eの基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
28及びR29で表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば上記Rの基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記R28、R29及びE’の基のうちのいずれか2つが互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造としては、例えば上記R及びEの基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
構造単位(VI)としては、例えば下記式(9−1)〜(9−9)で表される構造単位(以下、「構造単位(VI−a−1)〜(VI−a−9)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(9−1)〜(9−9)中、Rは、上記式(9)と同義である。
上記構造単位(VI−a−1)〜(VI−a−9))の中で、構造単位(VI−a−1)〜(VI−a−5)、構造単位(VI−a−8)及び構造単位(VI−a−9)が好ましく、構造単位(VI−a−1)〜構造単位(VI−a−5)及び構造単位(VI−a−9)がより好ましく、構造単位(VI−a−1)及び(VI−a−9)がさらに好ましい。
また、構造単位(VI)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017167371
Figure 2017167371
Figure 2017167371
上記式中、R及びX’’は、上記式(9)と同義である。
[J]重合体成分が構造単位(VI)を有する場合、構造単位(VI)の含有割合の上限としては、30モル%が好ましく、25モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましく、15モル%が特に好ましい。
構造単位(VI)の含有割合を上記範囲とすることで、[J]重合体の現像液への溶解性をより適度に調整することができると共に、酸の未露光部への過剰な拡散が抑制され、リソグラフィ特性をより向上させることができる。
[他の構造単位]
他の構造単位としては、例えばカルボキシ基、スルホ基又はこれらの組み合わせを含む構造単位(VII)、下記式(8)で表される基を含む構造単位(VIII)、ラクトン構造、環状カーボネート構造、スルトン構造又はこれらの組み合わせを含む構造単位(IX)等が挙げられる。
(構造単位(VII))
構造単位(VII)は、カルボキシ基、スルホ基又はこれらの組み合わせを含む構造単位である。
カルボキシ基を含む構造単位(以下、「構造単位(VII−1)」ともいう)としては、例えば下記式(10−1)〜(10−3)で表される構造単位(以下、「構造単位(VII−1−1)〜(VII−1−3)」等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(10−1)〜(10−3)中、R”は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記式(10−1)及び(10−2)中、Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状の2価の炭化水素基、炭素数4〜12の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基である。
c1及びRc2で表される炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の2価の炭化水素基、炭素数4〜12の2価の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基としては、後述する式(11)のLの例と同じものが挙げられる。
構造単位(VII−1−1)としては、例えば下記式(10−1−1)及び(10−1−2)で表される構造単位が、構造単位(VII−1−2)としては、下記式(10−1−3)で表される構造単位が、構造単位(VII−1−3)としては、下記式(10−2−1)及び(10−2−2)で表される構造単位がそれぞれ挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(10−1−1)〜(10−2−2)中、R”は、上記式(10−1)〜(10−3)と同義である。
スルホ基を含む構造単位(以下、「構造単位(VII−2)」ともいう)としては、例えば下記式(11)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(11)中、Rは、水素原子、メチル基、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Lは、単結合、酸素原子、硫黄原子、炭素数1〜6の2価の直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基、炭素数4〜12の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基又は−C(=O)−X−R−基である。Xは、酸素原子、硫黄原子又はNH基である。Rは、単結合、炭素数1〜6の2価の直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基、炭素数4〜12の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基である。
及びRで表される炭素数1〜6の2価の直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基としては、飽和炭化水素基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,2−プロピレン基、1,1−プロピレン基、2,2−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基等が挙げられる。
及びRで表される炭素数4〜12の2価の脂環式炭化水素基としては、単環式でも多環式でもよく、多環式においては架橋構造を有していてもよい。単環式炭化水素基としては、例えば、1,3−シクロブチレン基等のシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基等のシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基等のシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等のシクロオクチレン基等が挙げられる。多環式炭化水素基としては、例えば、2〜4員環を有する炭化水素基が挙げられ、1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基等のノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等のアダマンチレン基等が挙げられる。
及びRで表される炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基等のアリーレン基等が挙げられる。なお、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。
として、単結合、炭素数1〜6の2価の直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基、炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素、又はRが炭素数1〜6の2価の直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基である−C(=O)−NH−Rが好ましく、単結合、メチレン基、フェニレン基、−C(=O)−NH−C(CH−CH−がより好ましい。
構造単位(VII−2)としては、例えば、下記式(11−1)〜(11−4)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2017167371
上記式(11−1)〜(11−4)中、Rは、上記式(11)と同義である。
構造単位(VII)としては、[J]重合体成分の現像液への溶解性をより適度に調整できる観点から、構造単位(VII−1)が好ましい。
[J]重合体成分が構造単位(VII)を有する場合、構造単位(VII)の含有割合の上限としては、[J]重合体成分を構成する全構造単位に対して、70モル%が好ましく、65モル%がより好ましく、60モル%がさらに好ましく、55モル%が特に好ましい。
(構造単位(VIII))
構造単位(VIII)は、下記式(12)で表される基(以下、「基(12)」ともいう)を含む構造単位である。上層膜形成用組成物(S)は、[J]重合体成分が構造単位(VIII)を有することで、より現像欠陥の少ないレジストパターンを形成することができる。
Figure 2017167371
上記式(12)中、R34は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、1価の脂環式炭化水素基、アルコキシ基、アシル基、アラルキル基又はアリール基である。上記アルキル基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、アシル基、アラルキル基及びアリール基が有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。R35は、−C(=O)−R36、−S(=O)−R37、−R38−CN又は−R39−NOである。R36及びR37は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、フッ素化アルキル基、1価の脂環式炭化水素基、アルコキシ基、シアノ基、シアノメチル基、アラルキル基又はアリール基である。但し、R36又はR37とR34とが互いに結合して環構造を形成していてもよい。R38及びR39は、それぞれ独立して、単結合、メチレン基又は炭素数2〜5のアルキレン基である。
34で表されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。この中で、フッ素原子及び塩素原子が好ましい。
34で表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状のアルキル基;i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の分岐状のアルキル基等が挙げられる。アルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。
34で表される1価の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環の脂環式炭化水素基;アダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基等の多環の脂環式炭化水素基等が挙げられる。脂環式炭化水素基としては、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基が好ましい。
34で表されるアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましい。
34で表されるアシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基等が挙げられる。アシル基としては、炭素数2〜20のアシル基が好ましい。
34で表されるアラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましい。
34で表されるアリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。
34で表されるアルキル基、1価の脂環式炭化水素基、アルコキシ基、アシル基、アラルキル基及びアリール基が有していてもよい置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
34としては、上層膜形成用組成物(S)から形成される上層膜の現像液溶解性と剥がれ耐性とをバランスさせる観点から、この中でも、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基及び炭素数2〜5のアシル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基及びアセチル基がさらに好ましい。
35が−C(=O)−R36及び−S(=O)−R37の場合、R及びRで表されるアルキル基、1価の脂環式炭化水素基、アルコキシ基、アラルキル基及びアリール基としては、例えば上記R34のそれぞれの基として例示したものと同様の基等が挙げられる。また、R36及びR37で表されるフッ素化アルキル基としては、例えば上記R34のアルキル基として例示した基の水素原子の少なくとも1つがフッ素原子で置換された基等が挙げられる。これらの中でも、R36及びR37としては、水素原子及びアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基及びエチル基がより好ましい。
36又はR37とR34とが互いに結合して形成する環構造を含む基としては、R336又はR37とR34とがそれぞれ結合する炭素原子を含み、かつオキソ基を有する炭素数5〜12の2価の脂環式炭化水素基が好ましい。
35が、−R38−CN及び−R39−NOの場合、R38及びR39としては、単結合、メタンジイル基及びエタンジイル基が好ましい。
基(12)としては、下記式(12−1)〜(12−8)で表される基(以下、「基(12−1)〜(12−8)」ともいう)が好ましい。
Figure 2017167371
上記式(12−1)〜(12−8)中、*は結合部位を示す。
構造単位(VIII)としては、例えば基(12)を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体、(メタ)アクリルアミド誘導体、ビニルエーテル誘導体、オレフィン誘導体、スチレン誘導体に由来する構造単位等が挙げられる。この中で、構造単位(VII)を与える単量体の共重合性の観点から、基(12)を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体由来の構造単位が好ましい。すなわち、構造単位(VIII)としては、下記式(12−a)で表される構造単位(以下、「構造単位(VIII−a)」ともいう)が好ましい。
Figure 2017167371
上記式(12−a)中、Rは、水素原子、メチル基、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Rは、(m+1)価の連結基である。R14及びR15は、上記式(12)と同義である。mは、1〜3の整数である。R34及びR35がそれぞれ複数の場合、複数のR34及びR35はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
としては、構造単位(12−a)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
で表される(m+1)価の連結基としては、例えば2価の連結基(nが1の場合)としては、アルカンジイル基、2価の脂環式炭化水素基、アルケンジイル基、アレーンジイル基等が挙げられる。なお、これらの基が有する水素原子の一部又は全部は、フッ素原子や塩素原子等のハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよい。
アルカンジイル基としては、例えばメタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ヘキサンジイル基、オクタンジイル基等が挙げられる。アルカンジイル基としては、炭素数1〜8のアルカンジイル基が好ましい。
2価の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基等の単環の脂環式炭化水素基;ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基等の多環の脂環式炭化水素等が挙げられる。2価の脂環式炭化水素基としては、炭素数5〜12の脂環式炭化水素基が好ましい。
アルケンジイル基としては、例えばエテンジイル基、プロペンジイル基、ブテンジイル基等が挙げられる。アルケンジイル基としては、炭素数2〜6のアルケンジイル基が好ましい。
アレーンジイル基としては、例えばフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等が挙げられる。アレーンジイル基としては、炭素数6〜15のアレーンジイル基が好ましい。
これらのうち、Rとしては、アルカンジイル基、2価の脂環式炭化水素基が好ましく、炭素数1〜4のアルカンジイル基、炭素数6〜11の2価の脂環式炭化水素基がより好ましい。Rが2価の脂環式炭化水素基である場合は、得られる上層膜の撥水性を高めることができる観点から好ましい。
構造単位(VIII−a)としては、下記式(12−a−1)〜(12−a−8)で表される構造単位(以下、「構造単位(VIII−a−1)〜(VIII−a−8)」ともいう)が好ましい。
Figure 2017167371
上記式(12−a−1)〜(12−a−10)中、Rは上記式(12−a)と同義である。
[J]重合体成分が構造単位(VIII)を有する場合、構造単位(VIII)の含有割合の上限としては、[J]重合体成分を構成する全構造単位に対して、70モル%が好ましく、65モル%がより好ましく、60モル%がさらに好ましく、55モル%が特に好ましい。
構造単位(VIII)の含有割合を上記範囲とすることで、[J]重合体の現像液への溶解性をより適度に調整することができると共に、さらに現像欠陥の少ないレジストパターンを形成することができる。
(構造単位(IX))
構造単位(IX)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造、スルトン構造又はこれらの組み合わせを含む構造単位である。
構造単位(IX)としては、例えば上述の感放射線性樹脂組成物(Z)の[B]重合体の構造単位(III)等が挙げられる。
構造単位(IX)としては、ラクトン構造を含む構造単位が好ましく、ブチロラクトン構造を含む構造単位がより好ましく、ブチロラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましい。
[J]重合体成分が構造単位(IX)を有する場合、構造単位(IX)の含有割合の上限としては、[J]重合体成分を構成する全構造単位に対して、70モル%が好ましく、65モル%がより好ましく、60モル%がさらに好ましく、55モル%が特に好ましい。
[J]重合体成分は、構造単位(IV)〜(IX)以外にその他の構造単位を有していてもよい。その他の構造単位としては、例えば非解離性の鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基を含む構造単位、ヒドロキシ基を含む構造単位等が挙げられる。非解離性の鎖状炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。その他の構造単位の含有割合の上限としては、[J]重合体成分を構成する全構造単位に対して、60モル%が好ましく、55モル%がより好ましい。
[J1]重合体成分における重合体(a)に対する重合体(b)の質量比の上限としては、50/50が好ましく、45/55がより好ましく、40/60がさらに好ましく、35/65が特に好ましく、30/70が最も好ましい。重合体(a)と重合体(b)との質量比を上記範囲とすることで、[J1]重合体成分を含有する上層膜形成用組成物(S)によれば、上層膜表面の撥水性と現像欠陥抑制性とを共にさらに高めることができる。
[他の重合体]
上層膜形成用組成物(S)は、[J1]重合体成分として、重合体(a)及び重合体(b)以外の他の重合体を含んでいてもよい。上層膜形成用組成物(S)は、[J2]重合体成分として、重合体(c)以外の他の重合体を含んでいてもよい。他の重合体としては、例えば構造単位(IV)及び構造単位(V)を有さない重合体等が挙げられ、構造単位(VI)〜(IX)及びその他の構造単位の少なくとも1つからなる重合体等が挙げられる。
[J]重合体が、フッ素原子を含有する場合、[J]重合体中のフッ素原子含有率の下限としては、2質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、7質量%がさらに好ましく、10質量%が特に好ましい。上記フッ素原子含有率の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましく、20質量%がさらに好ましく、15質量%が特に好ましい。[J]重合体のフッ素原子含有率を上記範囲とすることで、上層膜表面の撥水性と現像欠陥抑制性とを共により高めることができる。[J]重合体中のフッ素原子含有率(質量%)は、H−NMR、13C−NMR、19F−NMR等により[J]重合体を構成する重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
<[J]重合体の合成方法>
[J]重合体を構成する重合体(a)、重合体(b)、重合体(c)及び他の重合体は、例えば所定の単量体を、適宜選択された重合開始剤や連鎖移動剤の存在下、重合溶媒中でラジカル重合等の重合をさせることによって合成することができる。
重合溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類;
エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコール等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル等のエステル類等が挙げられる。この中で、環状エーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類、ケトン類又はエステル類が好ましい。なお、上記重合溶媒は1種又は2種以上を用いることができる。
[J]重合体のMwの下限としては、2,000が好ましく、3,000がより好ましく、4,000がさらに好ましく、5,000が特に好ましい。上記Mwの上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、10,000が特に好ましい。
[J]重合体が[J1]重合体である場合、重合体(a)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の下限としては、2,000が好ましく、3,000がより好ましく、4,000がさらに好ましく、5,000が特に好ましい。上記Mwの上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、10,000が特に好ましい。また、重合体(b)のMwの下限としては、2,000が好ましく、3,000がより好ましく、4,000がさらに好ましく、5,000が特に好ましい。上記Mwの上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、10,000が特に好ましい。
[J]重合体が[J2]重合体である場合、重合体(c)のMwの下限としては、2,000が好ましく、3,000がより好ましく、4,000がさらに好ましく、5,000が特に好ましい。上記Mwの上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、10,000が特に好ましい。
[J]重合体における重合体のMwを上記範囲とすることで、重合体の現像液に対する溶解性を適度に調整することができ、その結果、レジストパターンにおける現像欠陥の発生をより抑制させることができる。
[J]重合体のMw/Mn比の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2.5がさらに好ましく、2が特に好ましい。上記比の下限としては、通常1であり、1.1が好ましい。
[J]重合体が[J1]重合体である場合、重合体(a)のMwのGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mw)に対する比(Mw/Mn)の上限としては、5が好ましく、3.5がより好ましく、3.0がさらに好ましく、2.5が特に好ましい。上記比の下限としては、通常1であり、1.1が好ましい。また、重合体(b)のMw/Mn比の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2.5がさらに好ましく、2が特に好ましい。上記比の下限としては、通常1であり、1.1が好ましい。
[J]重合体が[J2]重合体である場合、重合体(c)のMw/Mn比の上限としては、5が好ましく、3.5がより好ましく、3.0がさらに好ましく、2.5が特に好ましい。上記比の下限としては、通常1であり、1.1が好ましい。
上記Mw/Mn比を上記範囲とすることで、重合体の現像液に対する溶解性をより高めることができ、その結果、上層膜表面の撥水性と現像欠陥抑制性とを共にさらに高めることができる。
上層膜形成用組成物(S)は、ハロゲンイオン、金属等の不純物が少ないほど好ましい。不純物を少なくすることにより、上層膜形成用組成物(S)としての塗布性と上層膜の有機溶媒を含有する現像液への均一な溶解性とを改善することができる。不純物を少なくするために[J]重合体を精製する方法としては、例えば水洗、液々抽出、脱メタルフィルター通液等の化学的精製法、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等が挙げられる。
[J]重合体の含有量の下限としては、上層膜形成用組成物(S)中の全固形分に対して、90質量%が好ましく、95質量%がより好ましく、99質量%がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、通常100質量%である。ここで、「全固形分」とは、上層膜形成用組成物(S)の溶媒以外の成分をいう。
<[P]溶媒>
上層膜形成用組成物(S)は、[P]溶媒を含有する。[P]溶媒は、[J]重合体及び必要に応じて含有される[K]酸拡散抑制化合物の他の成分を溶解又は分散できれば特に限定されない。
[P]溶媒としては、例えば現像工程の現像液に含有される有機溶媒として例示した溶媒等が挙げられる。上層膜形成用組成物(S)は、[P]溶媒を1種単独で、又は2種以上を混合して含有することができる。
[P]溶媒としては、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒及びこれらの組み合わせからなるものが好ましい。
これらの有機溶媒としては、例えば上述の感放射線性樹脂組成物の[C]溶媒として例示した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。
これらの中で、[P]溶媒としては、レジスト膜成分の溶出抑制の観点から、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒又はこれらの組み合わせが好ましい。アルコール系溶媒としては、炭素数7以下の1価のアルコールがより好ましい。エーテル系溶媒としては、多価アルコールのアルキルエーテルがより好ましい。
上記上層膜形成用組成物中の溶媒に対する上記アルコール系溶媒の含有量の下限としては、70質量%が好ましく、75質量%がより好ましく、80質量%がさらに好ましい。上記上層膜形成用組成物中の溶媒に対する上記エーテル系溶媒の含有量の下限としては、70質量%が好ましく、75質量%がより好ましく、80質量%がさらに好ましい。上記上層膜形成用組成物中の溶媒に対する上記アルコール系溶媒及び上記エーテル系溶媒の合計含有量の下限としては、70質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、95質量%がさらに好ましい。
<[K]酸拡散抑制化合物>
上層膜形成用組成物(S)は、上記[J]重合体の構造単位(VI)の有無にかかわらず[K]酸拡散抑制化合物を含有すると好ましい。上記[J]重合体が構造単位(VI)を有していない場合には、上層膜形成用組成物(S)は[K]酸拡散抑制化合物を含有する。[K]酸拡散抑制化合物は、形成される上層膜下のレジスト膜の露光部に作用することで酸の未露光部への過剰な拡散が抑制され、リソグラフィ特性を向上することができる。[K]酸拡散抑制化合物は、[k1]化合物、[k2]化合物、[k3]化合物又はこれらの組み合わせを含む。
[k1]化合物は、下記式(1)で表される化合物である。
Figure 2017167371
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表す。Rは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。
上記R及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、これらの炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基の水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。
上記ヘテロ原子含有基とは、構造中に2価以上のヘテロ原子を有する基をいう。上記ヘテロ原子含有基はヘテロ原子を1個有していてもよく、2個以上有していてもよい。
上記ヘテロ原子含有基が有する2価以上のへテロ原子としては、2価以上の原子価を有するヘテロ原子であれば特に限定されず、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子等が挙げられる。
上記これらの基の水素原子の一部又は全部を置換する置換基としては、例えば
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;
ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、オキソ基(=O)などが挙げられる。
上記R及びRの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造としては、例えば、
アザシクロプロパン構造、アザシクロブタン構造、アザシクロペンタン構造、アザシクロヘキサン構造、アザシクロオクタン構造、アザシクロデカン構造、アザノルボルナン構造、アザアダマンタン構造等のアザシクロアルカン構造;
アザオキサシクロペンタン構造、アザオキサシクロヘキサン構造、アザオキサシクロオクタン構造、アザオキサノルボルナン構造等のアザオキサシクロアルカン構造;
ジアザシクロペンタン構造、ジアザシクロヘキサン構造、ジアザシクロオクタン構造、ジアザシクロデカン構造、ジアザノルボルナン構造等のジアザシクロアルカン構造などが挙げられる。
上記Rで表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば上記R’の基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記鎖状炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基;エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環の脂環式飽和炭化水素基;ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環の脂環式飽和炭化水素基;シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環の脂環式不飽和炭化水素基;ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環の脂環式不飽和炭化水素基などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントリルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記[k1]化合物としては、例えばN−t−ブトキシカルボニルピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニルベンゾイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンゾイミダゾールベンゾイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−アミルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−(ウンデカン−1−イルカルボニルオキシエチル)モルホリン等が挙げられる。
[k2]化合物は、下記式(2)で表される化合物である。
Figure 2017167371
上記式(2)中、Xは、1価のオニウムカチオンである。Yは、1価の弱酸アニオンである。
上記Xで表される1価のオニウムカチオンとしては、例えばスルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン等が挙げられる。
上記Yで表される1価の弱酸アニオンとしては、例えば1価のカルボキシレートアニオン又は1価のスルホンアミドアニオンが挙げられる。
上記Yで表される1価のカルボキシレートアニオンとしては、サリチレートアニオン等が挙げられる。上記Y−で表される1価のスルホンアミドアニオンとしては、例えばトリフルオロメチルスルホンアミドイオン等が挙げられる。
上記Yで表される1価の弱酸アニオンは、上記[C]感放射線性酸発生体から発生する酸よりも弱い酸であることが好ましい。
上記[k2]化合物としては、塩基性を有する化合物であって、露光により感光し弱酸を生じ、塩基性が低下する化合物である光崩壊性塩基も含まれる。光崩壊性塩基としては、上記[E]酸拡散制御剤で挙げたものと同じものが挙げられる。
Figure 2017167371
また、上記[k2]化合物としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
Figure 2017167371
[k3]化合物は、下記式(3)で表される化合物である。
Figure 2017167371
上記式(3)中、R18、R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
[k3]化合物としては、例えばn−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン等の芳香族アミン類等が挙げられる。
[E]酸拡散制御剤としては、上記[k1]化合物、[k2]化合物及び[k3]化合物以外にも、例えば同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えばエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えばピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類;N−プロピルモルホリン、N−(ウンデシルカルボニルオキシエチル)モルホリン等のモルホリン類;ピラジン、ピラゾール等が挙げられる。
[K]酸拡散抑制化合物としては、テトラブチルアンモニウムカンファースルホン酸及びトリフェニルスルホニウムサリチル酸等が好ましい。
上層膜形成用組成物(S)が[K]酸拡散抑制化合物を含有する場合、[K]酸拡散抑制化合物の含有量の下限としては、[J]重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましく、0.8質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、20質量部が好ましく、15質量部がより好ましく、12質量部がさらに好ましい。[K]酸拡散抑制化合物の含有量を上記範囲とすることで、レジストパターン形成における膜減りをより低減することができる。[K]酸拡散抑制化合物は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
<他の成分>
上層膜形成用組成物(S)は、[J]重合体、[P]溶媒及び[K]酸拡散抑制化合物以外に他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば界面活性剤等が挙げられる。
[界面活性剤]
界面活性剤は、上層膜形成用組成物(S)の塗布性を改善するための成分である。上記界面活性剤としては、市販品を用いることもできる。上記界面活性剤の含有量の上限としては、[J]重合体100質量部に対して、5質量部が好ましく、2質量部がより好ましい。
<上層膜形成用組成物(S)の調製方法>
上層膜形成用組成物(S)は、例えば[J]重合体、及び必要に応じて[K]酸拡散抑制化合物等の他の成分を、[P]溶媒と混合し、溶解させ、好ましくは、得られた混合物を0.2μm程度のメンブランフィルターで濾過することにより調製することができる。上層膜形成用組成物(S)の固形分濃度の下限としては、0.1質量%が好ましく、0.3質量%がより好ましく、0.5質量%がさらに好ましい。上記固形分濃度の上限としては、30質量%が好ましく、20質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各種物性値の測定方法を以下に示す。
[Mw及びMnの測定]
重合体のMw及びMnは、下記条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
GPCカラム:東ソー社の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本及び「G4000HXL」1本
溶出溶媒 :テトラヒドロフラン
流量 :1.0mL/分
カラム温度 :40℃
標準物質 :単分散ポリスチレン
検出器 :示差屈折計
H−NMR、13C−NMR分析及び19F−NMR分析]
重合体のH−NMR及び13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(日本電子社の「JNM−ECX400」)を使用し、測定溶媒としてアセトン−d6を用いて、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準として測定した。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
レジスト膜形成に用いる感放射線性樹脂組成物を以下の方法により調製した。
<[A]重合体及び[B]重合体の合成>
[A]重合体及び[B]重合体の合成に用いた単量体を以下に示す。
Figure 2017167371
なお、単量体(M−1)〜(M−3)は構造単位(II)を、単量体(M−4)はヒドロキシ基を有する構造単位を、単量体(M−5)及び(M−6)は構造単位(III)を、(M−7)は構造単位(I)を、(M−8)は非解離性の一価の脂環式炭化水素基を含む構造単位をそれぞれ与える。
[[A]重合体の合成]
[合成例1]重合体(A−1)の合成
表1に示すように、化合物(M−7)50モル%及び化合物(M−8)50モル%を2−ブタノン20gに溶解させ、さらに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーに対して7モル%溶解させ、単量体溶液を調製した。使用する単量体の合計質量は、100gとした。次に、2−ブタノン100gを入れた500mL三口フラスコを窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃に加熱し、調製した単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間、80℃で加熱することにより重合反応を行った。重合反応終了後、反応溶液を室温に冷却した。反応溶液を分液漏斗に移液した後、300gのn−ヘキサンで上記反応溶液を均一に希釈し、1200gのメタノールを投入して混合した。次に、60gの蒸留水を投入し、さらに攪拌して30分静置した。次に、下層を回収し、溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに置換することで、固形分である重合体(A−1)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た(収率75.5%)。重合体(A−1)のMwは5,000であり、Mw/Mnは1.50であった。
Figure 2017167371
[[B]重合体の合成]
[合成例2]重合体(B−1)の合成
下記表2に示すように、化合物(M−2)50モル%、化合物(M−4)25モル%及び化合物(M−5)25モル%を2−ブタノン40gに溶解させ、さらに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーに対して3モル%を溶解させ、単量体溶液を調製した。使用する単量体の合計質量は、100gとした。次に、2−ブタノン100gを入れた500mL三口フラスコを窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃に加熱し、調製した単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間、80℃で加熱することにより重合反応を行った。重合反応終了後、反応溶液を室温に冷却し、メタノール2000g中に投入して析出した固体を濾別した。濾別した固体をメタノール400gで2回洗浄し、濾別した後、減圧下、50℃で15時間乾燥させ、重合体(B−1)を合成した(収率66.5%)。重合体(B−1)のMwは9,100であり、Mw/Mnは1.75であった。
[合成例3]重合体(B−2)の合成
下記表2に示すように、化合物(M−1)40モル%、化合物(M−3)10モル%、化合物(M−4)20モル%、化合物(M−5)20モル%、化合物(M−6)10モル%、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーに対して3モル%を2−ブタノン100gに溶解させた。使用する単量体の合計質量は、100gとした。次に、2−ブタノン100gを入れた500mL三口フラスコを窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃に加熱し、調製した単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間、80℃で加熱することにより重合反応を行った。重合反応終了後、重合溶液を2000gのメタノール中に滴下して析出した固体を濾別した。ろ別した固体をメタノール400gで2回洗浄し、濾別した後、減圧下、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(B−2)を得た(収率70.5%)。重合体(B−2)のMwは8700であり、Mw/Mnは1.78であった。
Figure 2017167371
<感放射線性樹脂組成物の調製>
感放射線性樹脂組成物の調製に用いた[C]感放射線性酸発生剤、[E]酸拡散制御剤及び[D]溶媒について以下に示す。
[[C]感放射線性酸発生剤]
C−1:下記式(C−1)で表される化合物
C−2:下記式(C−2)で表される化合物
Figure 2017167371
[[E]酸拡散制御剤]
E−1:下記式(E−1)で表される化合物
E−2:下記式(E−2)で表される化合物
Figure 2017167371
[[D]溶媒]
D−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
D−2:シクロヘキサノン
D−3:γ−ブチロラクトン
[感放射線性樹脂組成物(Z−1)]
下記表3に示すように、[A]重合体(A−1)3質量部、[B]重合体(B−1)100質量部、[C]感放射線性酸発生剤(C−1)10質量部、[E]酸拡散制御剤(E−1)8.7質量部並びに[D]溶媒(D−1)2,640質量部、(D−2)1,130質量部及び(D−3)30質量部を混合し、得られた混合物を孔径0.2μmのメンブレンフィルターでろ過することにより、感放射線性樹脂組成物(Z−1)を調製した。
[感放射線性樹脂組成物(Z−2)〜(Z−4)の調製]
下記表3に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、感放射線性樹脂組成物(Z−1)1と同様に操作して、(Z−2)〜(Z−4)の感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 2017167371
<上層膜形成用組成物用[J]重合体の合成>
[J]重合体の合成に用いた単量体を以下に示す。
Figure 2017167371
なお、単量体(M−9)〜(M−11)は構造単位(IV)を、単量体(M−12)及び(M−13)は構造単位(VI)を、(M−14)は構造単位(IX)を、単量体(M−15)及び(M−16)は構造単位(V)をそれぞれ与える。
[合成例4]
下記表4に示すように、上記化合物(M−9)25モル%及び化合物(M−10)75モル%を200gの2−ブタノンに溶解した。使用する単量体の合計質量は、100gとした。次に、ラジカル重合開始剤としての2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル)4.11g(単量体の合計に対して5モル%)を添加して単量体溶液を調製した。100gの2−ブタノンを入れた1,000mLの三口フラスコを30分間窒素パージした後、フラスコ内をマグネティックスターラーで撹拌しながら80℃に加熱し、調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合反応液を水冷して30℃以下に冷却した。2,000gのメタノール中に冷却した重合反応液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を400gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、60℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(J−1)を得た(収率77.0%)。得られた重合体(J−1)のMwは9,200であり、Mw/Mnは1.60であった。
[合成例5〜8]
下記表4に記載の種類及び使用量の単量体を用いた以外は、合成例4と同様にして、重合体(J−2)〜(J−5)をそれぞれ合成した。使用する単量体の合計質量は、100gとした。なお、表1中の「−」は、該当する成分を用いなかったことを示す。得られた重合体の収率、Mw及びMw/Mnの値を表4に合わせて示す。
[合成例9]
下記表4に示すように、上記化合物(M−15)50モル%及び化合物(M−16)50%を200gの2−ブタノンに溶解した。使用する単量体の合計質量は、100gとした。次に、ラジカル重合開始剤としての2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル)2.99g(単量体の合計に対して3モル%)を添加して単量体溶液を調製した。100gの2−ブタノンを入れた1,000mLの三口フラスコを30分間窒素パージした後、フラスコ内をマグネティックスターラーで撹拌しながら80℃に加熱し、調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。次に、得られた重合反応液を分液漏斗に移し、この分液漏斗にメタノール56g及びヘプタン240gを投入し、分液精製を実施した。分離後、下層液を回収した。回収した下層液を4−メチル−2−ペンタノールに置換し、重合体(J−1)を含む液を得た。この重合体(J−1)を含む液0.5gをアルミ皿にのせ、155℃に加熱したホットプレート上で30分間加熱した後の残渣の質量から上記重合体(J−1)を含む液の固形分濃度を算出し、その固形分濃度の値をその後の上層膜形成用組成物の調製及び収率計算の際に用いた。得られた重合体(J−6)の収率71.2%、Mwは11,000であり、Mw/Mnは1.65であった。
[合成例10]
下記表4に記載の種類及び使用量の単量体を用いた以外は、合成例9と同様にして、重合体(J−7)を合成した。使用する単量体の合計質量は、100gとした。なお、表4中の「―」は、該当する成分を用いなかったことを示す。得られた重合体の収率、Mw及びMw/Mnの値を表4に合わせて示す。
Figure 2017167371
<上層膜形成用組成物の調製>
上層膜形成用組成物の調製に用いた[K]酸拡散抑制化合物及び[P]溶媒について以下に示す。
[[K]酸拡散抑制化合物]
K−1:下記式(K−1)で表される化合物
K−2:下記式(K−2)で表される化合物
K−3:下記式(K−3)で表される化合物
E−4:下記式(K−4)で表される化合物
Figure 2017167371
[[P]溶媒]
P−1:4−メチル−2−ペンタノール
P−2:2−ヘプタノール
P−3:ジイソアミルエーテル
P−4:n−デカン
P−5:γ−ブチロラクトン
[上層膜形成用組成物(S−1)]
[J]重合体としての重合体(J−1)95質量部、及び重合体(J−6)5質量部を含む液、並びに[P]溶媒としての(P−1)11,350質量部及び(P−3)2,840質量部を混合し、得られた混合物を0.2μmのメンブレンフィルターで濾過することにより上層膜形成用組成物(S−1)を調製した。
[上層膜形成用組成物(S−2)〜(S−13)の調製]
下記表5に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は上層膜形成用組成物(S−1)と同様にして、上層膜形成用組成物(S−2)〜(S−13)を調製した。上層膜形成用組成物の[J]重合体中のフッ素原子の質量含有率(質量%)の値を表5に合わせて示す。
Figure 2017167371
<評価>
下記表6に示すように、上記調製した感放射線性樹脂組成物(Z−1)〜(Z−4)及び上層膜形成用組成物(S−1)〜(S−13)の種類の組み合わせについて以下に示す各種評価を行った。なお、表6中の「−」は、上層膜形成用組成物を用いなかったことを示す。評価結果を下記表6に示す。
[後退接触角]
上層膜表面における水の後退接触角値を測定した。8インチシリコンウェハ上に、感放射性樹脂組成物を塗布し、PB(90℃,60秒間)した後、23℃30秒間冷却することにより膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、上層膜形成用組成物をスピンコートし、ホットプレート上において90℃で60秒間PBを行い、膜厚30nmの上層膜を形成した。その後、接触角計(DSA−10、KRUS社製)を用いて、速やかに、室温23℃、湿度45%、常圧の環境下で、以下の手順により後退接触角を測定した。始めに、上記接触角計のウェハステージ位置を調整し、この調整したステージ上に上記ウェハをセットした。次に、針に水を注入し、上記セットしたウェハ上に水滴を形成可能な初期位置に針の位置を微調整した。その後、この針から水を排出させてウェハ上に25μLの水滴を形成し、一旦、この水滴から針を引き抜き、再び初期位置で針を引き下げて水滴内に配置した。続いて、10μL/minの速度で90秒間、針によって水滴を吸引すると同時に接触角を毎秒1回合計90回測定した。このうち、接触角の測定値が安定した時点から20秒間の接触角についての平均値を算出して後退接触角(単位:度(°))とした。後退接触角は70°以上の場合は「良好」と、70°未満の場合は「不良」と判断した。
[DOF(フォーカス余裕度)]
12インチのリコンウェハ上に、下層反射防止膜(ARC66,日産化学工業社製)をスピンコーター(CLEAN TRACK Lithius Proi,東京エレクトロン製)を使用して塗布した後、205℃60秒間加熱することにより膜厚105nmの下層反射防止膜を形成した。次に、上記スピンコーターを用いて、感放射性樹脂組成物を塗布し、PB(90℃,60秒間)した後、23℃30秒間冷却することにより膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、上記スピンコーターを用いて、上層膜形成組成物を塗布し、PB(90℃、60秒間)した後、23℃30秒間冷却することにより膜厚30nmの上層膜を形成した。次に、ArF液浸露光装置(S610C、ニコン製)を使用し、NA:1.30、Crosspole光学条件にて、45nmホール/800nmピッチのパターン形成用のマスクを介して露光した。次に、上記「Lithius Pro−i」のホットプレート上において90℃で60秒間PEBを行い、23℃で30秒間冷却した後、酢酸ブチルを現像液として30秒間パドル現像を行った。
次に、4−メチルー2−ペンタノールを用いて7秒間リンスした後、2,000rpmで15秒間スピンドライすることにより、45nmホール/800nmピッチのレジストパターンを形成した。このとき、45nmのホールを形成する露光量を最適露光量(Eop)とした。そして、得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製,CG4000)を用いて測長した。形成されるホールパターンサイズが45nmの±10%以内となる場合のフォーカスの振れ幅をDOFとした。DOFの値が大きいほど、フォーカス変化に対するパターニング性能の変量が小さく良好であると判断した。
[CDU性能]
12インチのリコンウェハ上に、下層反射防止膜(ARC66,日産化学工業社製)をスピンコーター(CLEAN TRACK Lithius Proi,東京エレクトロン製)を使用して塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより膜厚105nmの下層反射防止膜を形成した。次に、上記スピンコーターを用いて、感放射性樹脂組成物を塗布し、PB(90℃,60秒間)した後、23℃で30秒間冷却することにより膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、上記スピンコーターを用いて、上層膜形成組成物を塗布し、PB(90℃、60秒間)した後、23℃で30秒間冷却することにより膜厚30nmの上層膜を形成した。次に、ArF液浸露光装置(S610C、ニコン製)を使用し、NA:1.30、Crosspole光学条件にて、45nmホール/90nmピッチのパターン形成用のマスクを介して露光した。次に、上記「Lithius Pro−i」のホットプレート上において90℃で60秒間PEBを行い、23℃で30秒間冷却した後、酢酸ブチルを現像液として30秒間パドル現像を行った。次に、4−メチル−2−ペンタノールを用いて7秒間リンスした後、2,000rpmで15秒間スピンドライすることにより、45nmホール/90nmピッチのレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製、CG4000)を用いて測長した。形成したホールパターン1800個についてホール径のバラつき(3σ)をCDUとした。CDUが6.5nm以下の場合を「良好」、6.5nmを超える場合を「不良」と判断した。
[LWR性能]確認
12インチのリコンウェハ上に、下層反射防止膜(ARC66、日産化学工業社製)をスピンコーター(CLEAN TRACK Lithius Proi、東京エレクトロン製)を使用して塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより膜厚105nmの下層反射防止膜を形成した。次に、上記スピンコーターを用いて、感放射性樹脂組成物を塗布し、PB(90℃、60秒間)した後、23℃で30秒間冷却することにより膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、上記スピンコーターを用いて、上層膜形成組成物を塗布し、PB(90℃、60秒間)した後、23℃で30秒間冷却することにより膜厚30nmの上層膜を形成した。次に、ArF液浸露光装置(S610C、ニコン製)を使用し、NA:1.30、Crosspole光学条件にて45nmスペース/100nmピッチのパターン形成用のマスクを介して露光した。次に上記「Lithius Pro−i」のホットプレート上において90℃で60秒間PEBを行った。そして、23℃で30秒間冷却した後、酢酸ブチルを現像液として30秒間パドル現像を行った。次に、4−メチル−2−ペンタノールを用いて7秒間リンスした後、2,000rpmで15秒間スピンドライすることにより、45nmスペース/100nmピッチレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製、CG4000)を用いて測長した。形成したスペースパターン20カ所についてスペース幅のバラつき(3σ)をLWRとした。LWRが5.5nm以下の場合は「良好」、5.5nmを超える場合は「不良」と判断した。
[ブリッジ欠陥抑制性及び断線欠陥抑制性]
上層膜を形成したレジスト膜を露光及び現像して得られるレジストパターンにおけるブリッジ欠陥及び断線欠陥の発生数を評価した。12インチシリコンウェハ表面に、下層反射防止膜形成用組成物(日産化学社の「ARC66」)を塗布/現像装置(東京エレクトロン社の「Lithius Pro−i」)を使用してスピンコートした後、PBを行うことにより平均厚み105nmの下層反射防止膜を形成した。次に、上記塗布/現像装置を使用して、感放射線性樹脂組成物(α)をスピンコートし、90℃で60秒間PBを行った後、23℃で30秒間冷却することにより平均厚み90nmのレジスト膜を形成した。その後、このレジスト膜上に上層膜形成用組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行うことにより平均厚み30nmの上層膜を形成した。
次に、ArF液浸露光装置(NIKON社の「S610C」)を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、45nmライン/90nmピッチのパターン形成用のマスクを介して露光した。次に上記塗布/現像装置のホットプレート上において90℃で60秒間PEBを行い、23℃で30秒間冷却した後、酢酸ブチルを現像液として30秒間パドル現像を行った。この後、2,000rpm、15秒間の振り切りでスピンドライすることにより、レジストパターンが形成された基板を得た。得られたレジストパターンが形成された基板を、欠陥検査装置(KLA−Tencor社の「KLA2810」)を用いて欠陥検査を行い、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「RS6000」)を用いて観察し、ブリッジ欠陥及び断線欠陥を測定した。ブリッジ欠陥抑制性及び断線欠陥抑制性は、各欠陥数が1ウェハあたり100個未満の場合は「良好」と、100個以上の場合は「不良」と評価することができる。
Figure 2017167371
表6の結果から、実施例のネガ型レジストパターン形成方法によれば、上層膜表面の良好な後退接触角を維持しつつ、DOF、CDU、LWR性能等のリソグラフィ特性が良好となり、特にブリッジ欠陥抑制性及び断線欠陥抑制性が優れるレジストパターンを形成することができることが示された。特に実施例7は、上層膜形成用組成物にフッ素原子が含有されていないにも係らず、フッ素原子を含む感放射線性樹脂組成物から構成されるレジスト膜との組み合わせにより、後退接触角、DOF、CDU、LWR等について良好な結果が得られるとともに、現像欠陥抑制性に優れていた。また、実施例1〜4は、上層膜形成用組成物のフッ素原子の質量含有率が小さいにも係らず、後退接触角が良好であった。従って、当該ネガ型レジストパターン形成方法によれば、ブリッジ欠陥の要因となる上層膜中のフッ素原子の含有量を低減させても、液浸露光に求められる良好な撥水性を維持できることが確認された。一方、比較例の上層膜が形成されないネガ型レジストパターン形成方法、又はフッ素原子を含む重合体を含有する感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜が形成されていないネガ型レジストパターン形成方法においては、後退接触角、DOF、CDU、LWR、現像欠陥抑制性の少なくともいずれかが不良であった。
本発明のネガ型レジストパターン形成方法によれば、上層膜表面の良好な撥水性を維持しつつ、優れたリソグラフィ特性を備え、現像欠陥の少ないレジストパターンを形成することができるネガ型レジストパターン形成することができる。従って、当該ネガ型レジストパターン形成方法は、今後さらに微細化及び高品質化が要求される半導体デバイス分野等におけるパターン形成に好適に用いることができる。

Claims (17)

  1. 感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜の一方の面に上層膜形成用組成物により上層膜を形成する工程、
    上記上層膜が形成されたレジスト膜を液浸露光する工程、及び
    有機溶媒を含有する現像液で上記液浸露光されたレジスト膜を現像する工程
    を備え、
    上記感放射線性樹脂組成物が、フッ素原子を含む[A]重合体、酸解離性基を有する[B]重合体及び[C]感放射線性酸発生体を含有するネガ型レジストパターン形成方法。
  2. 上記上層膜形成用組成物が、
    [J]重合体と、
    [P]溶媒と
    を含有し、
    下記(i)及び(ii)からなる群より選ばれる少なくとも1種を満たし、
    (i)上記上層膜形成用組成物が[K]酸拡散抑制化合物をさらに含有する
    (ii)上記[J]重合体が酸拡散抑制基を有する構造単位(VI)を含む
    上記[K]酸拡散抑制化合物が、下記式(1)で表される化合物、下記式(2)で表される化合物、下記式(3)で表される化合物、又はこれらの組み合わせを含み、
    上記酸拡散抑制基が、下記式(1’)で表される基、下記式(2’−1)で表される基、下記式(2’−2)で表される基、下記式(3’)で表される基、又はこれらの組み合わせを含む請求項1に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
    Figure 2017167371
    Figure 2017167371
    (式(1)中、R及びRは、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表す。Rは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。
    式(2)中、Xは、1価のオニウムカチオンである。Yは、1価の弱酸アニオンである。
    式(3)中、R18、R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
    式(1’)中、Eは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。Rは、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基である。R及びEは、互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表してもよい。R’は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。
    式(2’−1)中、X’は、1価のオニウムカチオンを含む1価の基である。Y’は、1価の弱酸アニオンである。
    式(2’−2)中、Y’’は、1価の弱酸アニオンを含む1価の基である。X’’は、1価のオニウムカチオンである。
    式(3’)中、E’は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。R28及びR29は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基である。R28、R29及びE’は、これらの基のうちのいずれか2つが互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の脂肪族複素環構造を表してもよい。)
  3. 上記[K]酸拡散抑制化合物が、上記式(1)で表される化合物である請求項2に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  4. 上記[K]酸拡散抑制化合物が、上記式(2)で表される化合物であって、上記1価の弱酸アニオンが上記[C]感放射線性酸発生体から発生する酸よりも弱い酸である請求項2に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  5. 上記[K]酸拡散抑制化合物が、上記式(3)で表される化合物である請求項2に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  6. 上記酸拡散抑制基が、上記式(2’−1)又は上記式(2’−2)で表される化合物であって、上記1価の弱酸アニオンが上記[C]感放射線性酸発生体から発生する酸よりも弱い酸である請求項2に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  7. 上記上層膜形成用組成物中の[J]重合体が、炭化水素構造を含む構造単位(IV)を有する請求項2から請求項6のいずれか1項に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  8. 上記炭化水素構造が、脂環構造である請求項7に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  9. 上記上層膜形成用組成物中の[J]重合体に対する構造単位(IV)の含有率が50モル%以上である請求項7又は請求項8に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  10. 上記上層膜形成用組成物中の[J]重合体に対する構造単位(IV)の含有率が70モル%以上である請求項7又は請求項8に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  11. 上記上層膜形成用組成物の全固形分に対するフッ素原子の含有量が、2質量%以上30質量%以下である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  12. 上記上層膜形成用組成物中の溶媒が、アルコール系溶媒を含む請求項2から請求項11のいずれか1項に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  13. 上記上層膜形成用組成物中の溶媒が、エーテル系溶媒を含む請求項2から請求項11のいずれか1項に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  14. 上記上層膜形成用組成物中の溶媒が、アルコール系溶媒及びエーテル系溶媒を含む請求項2から請求項11のいずれか1項に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  15. 上記上層膜形成用組成物中の溶媒に対する上記アルコール系溶媒の含有量が、70質量%以上である請求項12に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
  16. 上記上層膜形成用組成物中の溶媒に対する上記エーテル系溶媒の含有量が、70質量%以上である請求項13のネガ型レジストパターン形成方法。
  17. 上記上層膜形成用組成物中の溶媒に対する上記アルコール系溶媒及び上記エーテル系溶媒の合計含有量が、70質量%以上である請求項14に記載のネガ型レジストパターン形成方法。
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