JP2017160171A - がん細胞におけるPpIX蓄積増強剤 - Google Patents
がん細胞におけるPpIX蓄積増強剤 Download PDFInfo
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Abstract
Description
(a)下記式(I)で示される化合物:
又はその塩、および、
(b)細胞増殖を阻害する薬剤、
を含むことを特徴とする、
医薬に関する。
(a)下記式(I)で示される化合物:
又はその塩、を含み、
前記医薬は、
(b)がん細胞において、上記化合物から誘導されるPpIXの蓄積を増強するための、細胞増殖を阻害する薬剤と併用される
ことを特徴とする、医薬に関する。
(b)細胞増殖を阻害する薬剤を含み、
前記医薬は、
(a)下記式(I)で示される化合物:
又はその塩
と併用されることを特徴とする、医薬に関する。
(A)治療上有効量の、下記式(I)で示される化合物を前記がん患者に投与するステップ、
又はその塩、および、
(B)治療上有効量の、細胞増殖を阻害する薬剤を前記がん患者に投与するステップ、
を前記がん患者に適用するステップ、を含む、方法に関する。
5.0×105個のPC−3細胞を35mmのEZSPHERE(商標)に播種し、4日間培養することによってがん細胞スフェロイドを形成した。1つの培養皿に2,300個のスフェロイドが形成され、それらの平均直径は、189±30.1μmであった(図1(a))。細胞の播種数を減らすことで、培養4日後にEZSPHERE(商標)とほぼ同じ細胞数が存在するように調整した2次元培養体と比較すると、スフェロイドの細胞密度の高さが際立った(図1(a))。さらに、スフェロイドの全体像を得るためにHoechstを用いて核染色を行い、共焦点レーザー顕微鏡にてZ軸断面を取得した。形成されたスフェロイドはXY断面においては円状、XZ断面もしくはYZ断面においては緩やかな三日月状であった(図1(b))。このことから、スフェロイドの全体像はお椀型であると示唆された。同様にして、EZSPHER(商標)に播種する細胞数を減らすことにより、最も大きいスフェロイドであるS500に加えてS250、S125の合計3段階の大きさのスフェロイドを形成した(図1(c))。
休眠がん細胞に対する一般的な抗がん剤(DNA合成を阻害する薬剤)の効能を調査するために、シスプラチン(CDDP)および5−フルオロウラシル(5−FU)を用いた。CDDPは2本鎖DNAのグアニン同士を架橋することで、DNA複製を阻害する薬剤である。一方で、5−FUはチミジル酸シンターゼを阻害することでチミジンの合成を抑制し、DNA合成を阻害する薬剤である。2次元培養の異なる細胞密度下において薬剤をそれぞれ72時間添加し、MTT法にて細胞生存率を測定した。全ての濃度のCDDPにおいて、細胞密度依存的に殺細胞効果が低下した(図8(a))。特に、6.25 μMではその差が顕著であった(図8(b)(c))。同様に、5−FU 50μMにおいても細胞密度依存的な殺細胞効果の低下が認められた(図9)。細胞密度が高い環境下では休眠がん細胞の割合も高いと考えられるため、休眠がん細胞に対して一般的な抗がん剤の効果が現れにくいことが明らかとなった。
ALA添加後のPpIX蓄積と休眠性との関係性を検証するために、共焦点レーザー顕微鏡およびHPLCを用いてPpIX蓄積を解析した。ALAを添加する濃度・時間は1mM・24時間とし、がん患者にALAを投与する場合と比較して特異な条件にならないよう配慮した。生細胞内のPpIX蓄積を解析するために正立の共焦点レーザー顕微鏡を用い、観察のための検出プログラムを作成した。作成したプログラムはZ軸に対して0.7μmの厚みで写真を撮影するため、細胞の大きさ(約10μm)と比較しても十分な薄さを確保できた。一般的に共焦点レーザー顕微鏡によるスフェロイドの観察は細胞を有機溶媒で固定してから行うことが多い。しかし、固定を行うと疎水性であるPpIXは細胞外へ流出してしまうため、PpIX蓄積を観察するためには生細胞で行う必要がある。一方で、他の3次元培養法であるマトリゲルなどでは、スフェロイドに対して対物レンズが十分に接近できない。これらのことをふまえ、本研究では3次元培養法としてEZSPHER(商標)を選択し、正立の共焦点レーザー顕微鏡を用いて培養皿の上部から撮影を行うことで、上記の問題を克服した。
休眠がん細胞におけるALA−PDTの殺細胞効果を検証するために、PpIX蓄積後の細胞に赤色光を照射した。アポトーシスを待つために、光照射後はインキュベーターで一晩培養し、MTT法によって細胞生存率を算出した。2次元培養において細胞密度依存的に、細胞生存率が低下した(図12(a))。同様に3次元培養においても、スフェロイドの大きさ依存的に細胞生存率が低下した(図12(b))。これらの結果は、細胞内のPpIX蓄積量が細胞密度依存的に増加したためであると考えられる。以上のことから、休眠がん細胞に対してALA−PDTは特に有効な治療法であると示唆された。
ALA添加後のPpIX蓄積と強い相関がある3つのトランスポーター、PEPT1,ABCB6,ABCG2の発現をタンパク質レベルで解析した。なお、発現解析は細胞にALAを添加せずに行った。2次元培養において、細胞密度依存的にPEPT1およびABCB6の発現は亢進し、ABCG2の発現は低下した(図13(a)(b))。スフェロイドにおいても、細胞密度依存的に上記の傾向が認められた(図14(a)(b))。すなわち、細胞密度が高い休眠がん細胞はALAを取り込みやすく、中間体であるCPgenIIIのミトコンドリアへの輸送も速い一方で、ABCG2によるPpIXの排出は遅いため細胞内のPpIX蓄積が増加したと考えられる(図15)。このことは、休眠性依存的にPpIX蓄積が増加したことやALA−PDT効果が亢進したことと一致する。
これまでの実験結果より、「細胞密度依存的にがん細胞の細胞増殖が抑制され、休眠状態へ移行すること」および「休眠性の高いがん細胞においてはPpIX蓄積が多く、ALA−PDT効果も顕著に現れること」の2つを明らかにした。そこで、細胞密度が低い非休眠がん細胞に対して細胞増殖を抑制した擬似的な休眠状態にすることで、ALA添加後のPpIX蓄積を増加させることができるという仮説を立てた。本仮説を検証するために、PC−3細胞の細胞周期をG0/G1期で止める薬剤として報告されているMethotrexate(MTX)およびCycloheximide(CHX)を用いた。非休眠がん細胞モデルは、2次元培養において細胞密度を低くすることで構築した。
Claims (11)
- がん細胞におけるPpIX蓄積増強用組み合わせ医薬であって、
前記医薬は、順次または同時に適用される、
(a)下記式(I)で示される化合物:
(式中、R1は、水素原子又はアシル基を表し、R2は、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
又はその塩、および、
(b)細胞増殖を阻害する薬剤、
を含むことを特徴とする、
医薬。 - 請求項1に記載の組み合わせ医薬であって、
前記細胞増殖を阻害する薬剤は、アルキル化薬、白金製剤、タンパク質合成阻害薬、代謝拮抗薬、トポイソメラーゼ阻害薬、微小管重合阻害剤、微小管脱重合阻害薬、トポイソメラーゼ阻害剤、抗腫瘍性抗生物質、細胞周期を調節する因子に対する分子標的薬、アロマターゼ阻害剤、および、ホルモン剤からなる群から選択される薬剤であることを特徴とする、
組み合わせ医薬。 - 請求項2に記載の組み合わせ医薬であって、
前記タンパク質合成阻害薬が、シクロヘキシミドまたはその誘導体であることを特徴とする、
組み合わせ医薬。 - 請求項1〜3に記載の組み合わせ医薬であって、
前記(b)の適用の後に、前記(a)が適用されることを特徴とする、
組み合わせ医薬。 - 請求項1〜3に記載の組み合わせ医薬であって、
前記組み合わせの態様が、配合剤であることを特徴とする、
組合せ医薬。 - 請求項1〜3に記載の組み合わせ医薬であって、
前記組み合わせの態様が、キットであることを特徴とする、
組合せ医薬。 - 請求項1〜3に記載の組合せ医薬であって、
前記「がん細胞におけるPpIX蓄積増強」が、前記(a)の単独投与の場合のがん細胞におけるPpIXの蓄積に比較して、PpIXの蓄積が増強されている
ことを特徴とする、
組合せ医薬。 - がんに対する光線力学的治療用医薬または光線力学的診断用医薬であって、
前記医薬は、
(a)下記式(I)で示される化合物:
(式中、R1は、水素原子又はアシル基を表し、R2は、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
又はその塩、を含み、
前記医薬は、
(b)がん細胞において、上記化合物から誘導されるPpIXの蓄積を増強するための、細胞増殖を阻害する薬剤と併用される
ことを特徴とする、
医薬。 - がん細胞におけるPpIX蓄積増強用医薬であって、
前記医薬は、(b)細胞増殖を阻害する薬剤を含み、
前記医薬は、(a)下記式(I)で示される化合物:
(式中、R1は、水素原子又はアシル基を表し、R2は、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
又はその塩
と併用されることを特徴とする、
医薬。 - がん患者のがん細胞においてPpIXの蓄積を増強させる方法であって、
(A)治療上有効量の、下記式(I)で示される化合物を前記がん患者に投与するステップ、
(式中、R1は、水素原子又はアシル基を表し、R2は、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
又はその塩、および、
(B)治療上有効量の、細胞増殖を阻害する薬剤を前記がん患者に投与するステップ、
を前記がん患者に適用するステップ、を含む、
方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
前記ステップ(B)の後に、前記ステップ(A)が実行される
ことを特徴とする、
方法。
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|---|---|---|---|---|
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| JP2012012305A (ja) * | 2010-06-29 | 2012-01-19 | Kanazawa Univ | 抗がん剤の作用増強剤 |
| WO2015125732A1 (ja) * | 2014-02-21 | 2015-08-27 | Sbiファーマ株式会社 | 治療抵抗性がんの予防用又は治療用組成物 |
| JP2016006121A (ja) * | 2011-10-12 | 2016-01-14 | Sbiファーマ株式会社 | 抗ガン剤の副作用の予防剤及び/又は治療剤 |
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- 2016-03-11 JP JP2016048300A patent/JP6649817B2/ja active Active
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Non-Patent Citations (2)
| Title |
|---|
| CLIN CANCER RES, 2009, VOL.15(10), P.3333-3343, JPN6019034051, ISSN: 0004107694 * |
| 日本臨床分子形態学会総会, 2011, VOL.43RD, P.64, JPN6019034052, ISSN: 0004107695 * |
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