以下に図面を参照して、実施形態にかかる固体撮像装置を詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の固体撮像装置のブロック図である。図2は、図1に示す固体撮像装置を備えるカメラシステムのブロック図である。カメラシステム1は、カメラモジュール2を備える電子機器であって、例えば車載カメラである。カメラシステム1は、カメラ付き携帯端末、デジタルカメラ等の電子機器であっても良い。
カメラシステム1は、カメラモジュール2および後段処理部3を備える。カメラモジュール2は、撮像光学系4および固体撮像装置5を備える。後段処理部3は、イメージシグナルプロセッサ(ISP)6、記録部7および表示部8を備える。
撮像光学系4は、被写体からの光を取り込む。撮像光学系4は、被写体像を結像させる撮像レンズ(図示省略)を備える。固体撮像装置5は、被写体像を撮像する。固体撮像装置5は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。固体撮像装置5は、CCD(Charge Coupled Device)であっても良い。
ISP6は、固体撮像装置5からの画像信号への信号処理を実施する。ISP6は、デモザイク処理、ホワイトバランス調整、カラーマトリクス処理、ガンマ補正等の各種信号処理を実施する。記録部7は、ISP6での信号処理を経た画像を記憶媒体等へ記録する。記録部7は、ユーザの操作等に応じて、表示部8へ画像信号を出力する。
表示部8は、ISP6からの画像信号、あるいは記録部7から読み出された画像信号に応じて、画像を表示する。表示部8は、例えば、液晶ディスプレイである。カメラシステム1は、ISP6での信号処理を経たデータに基づき、カメラモジュール2のフィードバック制御を実施する。
固体撮像装置5は、画素領域11、制御回路12、行走査回路13、列走査回路14、カラム処理回路15および撮像処理回路16を備える。画素領域11は、複数の画素で構成される画素群が行列状に配列された領域である。各画素は、光電変換素子であるフォトダイオードを備える。画素は、光電変換素子への入射光が通過する開口領域を備える。光電変換素子は、入射光量に応じた信号電荷を生成する。画素は、入射光量に応じて生成された信号電荷を蓄積する。
制御回路12、行走査回路13、列走査回路14、カラム処理回路15および撮像処理回路16は、画素領域11が実装されているチップ上に集積された周辺回路部を構成する。固体撮像装置5の駆動のための各種データおよびクロック信号は、チップ外部のISP6から、撮像処理回路16を経て制御回路12へ供給される。
制御回路12は、クロック信号に応じて、周辺回路部の駆動を制御するための各種パルス信号を生成する。制御回路12は、駆動タイミングを指示するパルス信号を、行走査回路13、列走査回路14、カラム処理回路15および撮像処理回路16のそれぞれに供給する。
行走査回路13は、シフトレジスタおよびアドレスデコーダ等を備える。画素駆動回路である行走査回路13は、画素領域11の画素へ駆動信号を供給する。制御回路12は、垂直同期信号に応じたパルス信号を、行走査回路13へ供給する。行走査回路13は、画素信号が読み出される画素行を、制御回路12からのパルス信号に応じて順次選択する。行走査回路13は、選択された画素行において画素ごとに順次読み出し信号を供給することによる読み出し走査を行う。読み出し信号は、入射光量に応じて生成された画素信号を画素から読み出すための駆動信号である。
行走査回路13は、画素ごとへの読み出し信号の供給に先行して、各画素へのリセット信号の供給による掃き出し走査を行う。リセット信号は、光電変換素子に残存されている電荷を排出させるための駆動信号である。各画素は、リセット信号が供給されたときから読み出し信号が供給されるまでの間、入射光量に応じて生成された信号電荷を蓄積する。
駆動信号は、行走査回路13から各画素へ、画素駆動線18を通じて伝送される。画素駆動線18は、画素領域11の画素行ごとに設けられている。画素行は、行方向(水平方向)へ配列された画素からなる。
画素信号は、各画素からカラム処理回路15へ、垂直信号線19を通じて伝送される。垂直信号線19は、画素群の列ごとに設けられている。カラム処理回路15は、垂直信号線19を伝送した画素信号を単位回路(図示省略)にて処理する。単位回路は、画素群の列ごとに設けられている。
カラム処理回路15は、画素信号へ、固定パターンノイズの低減のための相関二重サンプリング処理(CDS)を施す。カラム処理回路15は、アナログ信号である画素信号へ、デジタル信号への変換であるAD変換を施す。カラム処理回路15は、CDSおよびAD変換以外の処理を実施しても良い。カラム処理回路15は、CDSおよびAD変換を経た画素信号を、単位回路ごとに保持する。
列走査回路14は、シフトレジスタおよびアドレスデコーダ等を備える。制御回路12は、水平同期信号に応じたパルス信号を、列走査回路14へ供給する。列走査回路14は、画素信号を読み出す画素列を、制御回路12からのパルス信号に応じて順次選択する。カラム処理回路15は、列走査回路14による選択走査に応じて、各単位回路に保持されている信号を順次出力する。
撮像処理回路16は、カラム処理回路15からの信号を成分とする画像信号を処理する処理回路である。撮像処理回路16は、キズ補正、ノイズリダクション、シェーディング補正、ホワイトバランス調整およびハイダイナミックレンジ(HDR)合成等の各種信号処理を実施する。
固体撮像装置5は、撮像処理回路16での処理を経た画像信号をチップ外部へ出力する。カメラシステム1は、本実施形態において固体撮像装置5内で実施するものとした信号処理を、画素領域11と同じチップ上の周辺回路部以外の回路で実施しても良い。信号処理は、周辺回路部に代えて、例えば後段処理部3のISP6が実施しても良い。カメラシステム1は、周辺回路部で実施するものとした信号処理を、周辺回路部とISP6の双方で実施しても良い。周辺回路部およびISP6は、本実施形態で説明する信号処理以外の信号処理を実施しても良い。
図3は、図1に示す画素領域に配列される画素群の模式図である。画素群20は、4個の画素を備える。4個の画素は、行方向へ2個、および列方向へ2個の行列をなす。4個の画素は、3個の通常画素21と1個の遮光画素22である。第2画素である遮光画素22は、遮光部25を備える。遮光部25は、遮光画素22の入射面に設けられている。
遮光画素22は、第2の開口領域24を備える。遮光部25は、第2の開口領域24の周囲の領域を遮光する。3個の通常画素21は、それぞれ第1の開口領域23を備える。第2の開口領域24は、第1の開口領域23より小さい。第2の開口領域24の面積は、第1の開口領域23の面積の半分未満とする。画素群20内における遮光画素22の位置は、各画素群20において共通である。
遮光部25は、光を反射させる材料、例えばタングステンおよびアルミニウム等の金属材料で構成されている。遮光部25は、金属材料以外の反射性部材であっても良い。遮光部25は、光吸収性の材料、例えば黒色の顔料を含む部材であっても良い。
画素群20を構成する4個の画素は、画素の構成要素であるMOSトランジスタを共有している。4個の画素は、いわゆる2V2Hの画素共有構造を構成する。4個の画素は、例えば、MOSトランジスタである転送トランジスタ、フローティングディフュージョン(FD)、リセットトランジスタ、増幅トランジスタおよび行選択トランジスタを共有している。
画素群20は、画素ごとの光電変換素子である4個のフォトダイオード(PD)を備える。PDは、入射光量に応じた信号電荷を生成する。転送トランジスタは、行走査回路13からの駆動信号である読み出し信号に応じて、PDからFDへ信号電荷を転送する。FDは、転送トランジスタによって転送された信号電荷を、電位へ変換する。
増幅トランジスタは、FDの電位変化を増幅し、画素信号とする。リセットトランジスタは、行走査回路13からの駆動信号であるリセット信号に応じて、FDの電荷を排出するとともに、FDの電位を一定レベルに初期化する。固体撮像装置5は、画素共有構造を備えることで、画素ごとにMOSトランジスタを配置する場合に比べて、画素ピッチを縮小できる。
画素は、PDで発生させた信号電荷が蓄積容量に達することで、さらに光を入射させても出力電荷が一定となる飽和状態となる。画素群20に光を照射させ続けた場合に、遮光画素22は、遮光部25で光が遮蔽される分、通常画素21より遅れて出力電荷が飽和することになる。遮光画素22は、通常画素21に比べて、高い輝度の被写体に対する出力電荷の飽和を低減可能とする。通常画素21は、遮光画素22に比べて多くの光が取り込まれる。通常画素21は、遮光画素22に比べて高い感度で光を検出できる。
固体撮像装置5は、画素群20にて行方向へ配列された2個の画素からの信号をそれぞれ異なるタイミングで読み出し可能とされている。固体撮像装置5は、例えば、画素行ごとに2つの画素駆動線18が配置されている。画素群20のうち同時に駆動信号が供給された画素からは、同時に信号が読み出される。画素群20は、駆動信号が供給された画素からの電荷が互いに足し合されてなる画素信号を、垂直信号線19へ出力する。撮像処理回路16には、画素群20を構成する画素の信号成分が統合された画像信号が入力される。
なお、固体撮像装置5は、画素群20の各画素からの電荷が画素共有構造によって足し合わせられるものに限られない。固体撮像装置5は、画素群20の各画素から垂直信号線19へ個別に読み出された画素信号の電圧を互いに平均化させるものであっても良い。固体撮像装置5は、カラム処理回路15の単位回路あるいは撮像処理回路16にて、画素群20の各画素からの画素信号の電圧を平均化させても良い。いずれの場合も、撮像処理回路16は、画素群20を構成する画素の信号成分が統合された画像信号を出力する。
図4は、図3に示す画素群を備える単位配列の模式図である。4個の画素群20は、画素領域11における単位配列30を構成する。4個の画素群20は、行方向へ2個、および列方向へ2個の行列をなす。画素領域11には、行方向および列方向へ複数の単位配列30が配列されている。
単位配列30は、2個のW画素群20W、1個のR画素群20Rおよび1個のB画素群20Bを備える。2個のW画素群20Wは、単位配列30において互いに斜向かいに配置される。R画素群20RおよびB画素群20Bは、単位配列30において互いに斜向かいに配置される。単位配列30は、ベイヤー配列のG画素、R画素およびB画素が、それぞれW画素群20W、R画素群20RおよびB画素群20Bに置き換えられたものである。
第1画素群であるR画素群20Rは、3個の通常画素21Rと1個の遮光画素22Rを備える画素群20である。通常画素21Rおよび遮光画素22Rは、いずれも第1色光である赤色光を検出する画素である。通常画素21Rおよび遮光画素22Rは、赤色光を選択的に透過させるカラーフィルタ(図示省略)を備える。
第2画素群であるB画素群20Bは、3個の通常画素21Bと1個の遮光画素22Bを備える画素群20である。通常画素21Bおよび遮光画素22Bは、いずれも第2色光である青色光を検出する画素である。通常画素21Bおよび遮光画素22Bは、青色光を選択的に透過させるカラーフィルタ(図示省略)を備える。
第3画素群であるW画素群20Wは、3個の通常画素21Wと1個の遮光画素22Wを備える画素群20である。通常画素21Wおよび遮光画素22Wは、いずれも白色光を検出する画素である。白色光は、可視領域全般における波長の光を含む。通常画素21Wおよび遮光画素22Wは、白色光を透過させる透明フィルタ(図示省略)を備える。
通常画素21Wは、他の通常画素21Rおよび21Bに比べて、広い波長域の光を検出する。通常画素21Wは、単位配列30を構成する画素のうち光感度が最も高い輝度検出画素である。なお、本実施形態において、単位領域30は、第3色光である緑色光を検出する画素を含まない。
固体撮像装置5は、画素群20の4つの画素のうち信号が読み出される画素の選択を互いに異ならせた複数のモードでの撮像を行う。ISP6は、例えばプログラムに応じたモード信号を固体撮像装置5へ供給する。固体撮像装置5は、モード信号に応じて撮像モードを切り換える。制御回路12は、モード信号に応じて、周辺回路部の制御を切り換える。
固体撮像装置5は、例えば、ISP6で実行されるプログラムに応じて、第1モードと第2モードを交互に切り換える。固体撮像装置5は、カメラシステム1へのユーザの操作に応じてISP6から供給されたモード信号により、モードを切り換え可能としても良い。
固体撮像装置5は、第1モードでは、画素群20の4つの画素すべてからの信号を読み出す。第1モードを指示するモード信号が制御回路12へ入力されると、制御回路12は、画素群20の2つの画素行を同時に選択させるパルス信号を、行走査回路13へ供給する。行走査回路13は、制御回路12からのパルス信号に応じて、2つの画素行を同時に選択する。行走査回路13は、画素領域12の画素行を2つずつ順次選択する選択走査を行う。行走査回路13は、選択された2つの画素行の画素へ駆動信号を供給する。
画素群20の3つの通常画素21と1つの遮光画素22からは、同時に信号が読み出される。画素群20は、3つの通常画素21と1つの遮光画素22からの各電荷が加算されてなる画素信号を、垂直信号線19へ出力する。撮像処理回路16は、画素群20を構成する3つの通常画素21および1つの遮光画素22の信号成分を統合させた画像信号を処理し、処理された画像信号を出力する。
固体撮像装置5は、第1モードでは、画素群20の全ての画素にて取り込まれた光を検出する。固体撮像装置5は、高い感度で被写体像を取り込むことができる。第1モードでの撮像は、低照度環境にある被写体を撮像する場合に適している。カメラシステム1は、第1モードでの撮像により、暗いところにある物体を高い精度で認識することが可能となる。
固体撮像装置5は、第2モードでは、画素群20の4つの画素のうち、遮光画素22からの信号を読み出す。第2モードを指示するモード信号が制御回路12へ入力されると、制御回路12は、画素群20のうち遮光画素22を含む1つの画素行を選択させるパルス信号を、行走査回路13へ供給する。
行走査回路13は、制御回路12からのパルス信号に応じて、遮光画素22を含む1つの画素行を選択する。行走査回路13は、遮光画素22を含む画素行の選択と遮光画素22を含まない画素行のスキップとを繰り返す選択走査を行う。行走査回路13は、選択された画素行のうち、遮光画素22へ駆動信号を供給する。行走査回路13は、選択された画素行のうち、通常画素21へは駆動信号を供給しない。
画素群20では、1つの遮光画素22からは信号が読み出される一方、3つの通常画素21からは信号が読み出されない。画素群20は、1つの遮光画素22からの画素信号を、垂直信号線19へ出力する。撮像処理回路16は、画素群20のうち1つの遮光画素22からの信号成分からなる画像信号を処理し、処理された画像信号を出力する。
固体撮像装置5は、第2モードでは、画素群20のうち遮光画素22で取り込まれた光を検出する。固体撮像装置5は、入射光に対する出力電荷の飽和を低減することができる。第2モードでの撮像は、高い輝度の被写体を撮像する場合に適している。カメラシステム1は、第2モードでの撮像により、光を発生する物体および光を反射する物体を、高い精度で認識することが可能となる。
カメラシステム1は、光を発生する物体での電源周波数に起因して画像の明暗が変化する、いわゆるフリッカを生じさせることがある。カメラシステム1は、電子シャッタ時間を調節することで、フリッカを低減させることがある。固体撮像装置5は、フリッカ低減のために電子シャッタ時間を長くした場合に、各画素群20の遮光画素22を使用することで、出力電荷の飽和を効果的に抑制させることができる。
通常画素21Wの信号成分をwH、遮光画素22Wの信号成分をwLとすると、第1モードでの撮像の場合、W画素群20Wにより検出された画素信号は、3wH+wLと表される。通常画素21Rの信号成分をrH、遮光画素22Rの信号成分をrLとすると、R画素群20Rにより検出された画素信号は、3rH+rLと表される。通常画素21Bの信号成分をbH、遮光画素22Bの信号成分をbLとすると、B画素群20Bにより検出された画素信号は、3bH+bLと表される。
第2モードでの撮像の場合、wH=0,rH=0,bH=0である。W画素群20W、R画素群20RおよびB画素群20Bにより検出された画素信号は、それぞれwL,rL,bLと表される。カラム処理回路15は、W画素群20W、R画素群20RおよびB画素群20Bからの画素信号を成分とする画像信号を出力する。
撮像処理回路16は、W(白),R(赤)およびB(青)の各色成分の光の検出結果である画像信号を、ベイヤー配列に応じたRAW画像信号へ変換する。RAW画像信号は、R(赤),G(緑)およびB(青)の信号成分からなる。
撮像処理回路16は、次に説明する第1手法および第2手法のいずれかを選択して、W,RおよびBの画像信号からR,GおよびBの画像信号への変換を行う。撮像処理回路16は、第1手法を選択する場合、W画素群20Wにより検出された画素信号をそのままGの信号成分として使用する。撮像処理回路16は、W画素群20Wにより検出された画素信号が、W光に含まれる第3色光であるG光の信号成分として用いられた画像信号を出力する。
撮像処理回路16は、例えば第1のモードの撮像にて、第1手法による信号変換を実施したとする。撮像処理回路16は、W画素群20WにおけるGの信号成分gとして、W画素群20Wにより検出された画素信号である3wH+wLを使用する。
また、撮像処理回路16は、R画素群20RにおけるRの信号成分rには、R画素群20Rにより検出された画素信号である3rH+rLを使用する。撮像処理回路16は、B画素群20BにおけるBの信号成分bには、B画素群20Bにより検出された画素信号である3bH+bLを使用する。
第1手法による信号変換の場合、RAW画像信号のうちGの信号成分に、W画素群20Wで検出された信号のうちG以外の色成分についての輝度情報が残存される。固体撮像装置5は、W画素群20Wで検出された輝度情報の損失を低減できる。
撮像処理回路16は、第2手法を選択する場合、W画素群20Wにより検出された画素信号から、W画素群20Wの位置におけるRおよびBの信号成分を減算する。W画素群20Wの位置におけるRの信号成分は、R画素群20Rにより検出された画素信号の補間により求められる。W画素群20Wの位置におけるBの信号成分は、B画素群20Bにより検出された画素信号の補間により求められる。
撮像処理回路16は、例えば第1のモードの撮像にて、第2手法による信号変換を実施したとする。撮像処理回路16は、W画素群20WにおけるGの信号成分gとして、g=w−r’−b’を使用する。wは、W画素群20WにおけるWの信号成分であって、3wH+wLとする。r’は、W画素群20Wの位置におけるRの信号成分とする。b’は、W画素群20Wの位置におけるBの信号成分とする。R画素群20Rの位置におけるRの信号成分r、およびB画素群20Bの位置におけるBの信号成分bについては、第1手法の場合と同様とする。
第2手法による信号変換の場合、W画素群20Wで検出された信号から、演算によりGの信号成分を求める。カメラシステム1は、ISP6での信号処理を経て、高い色再現性を備える画像を得ることができる。第2手法による信号変換は、感度より色再現性の重視が望まれる場合に適している。第1手法による信号変換は、色再現性より感度の重視が望まれる場合に適している。
固体撮像装置5は、撮影時の照度に応じて、第1手法および第2手法のいずれかを選択しても良い。固体撮像装置5は、照度センサ(図示省略)による照度の検出結果、あるいはアナログゲイン等に応じて、第1手法および第2手法の選択を行っても良い。
固体撮像装置5は、低照度環境では、第1手法による信号変換を実施する。これにより、固体撮像装置5は、暗いところにある被写体を高い感度で撮像できる。固体撮像装置5は、高照度環境では、第2手法による信号変換を実施する。これにより、固体撮像装置5は、明るいところにある被写体に対し高い色再現性を得るための撮像が可能となる。
固体撮像装置5は、感度向上と出力電荷の飽和の低減とを、画素群20のうち信号が読み出される画素の選択と、HDR合成の組み合わせによって実現しても良い。固体撮像装置5は、電子シャッタ時間あるいはアナログゲイン等に応じて感度を異ならせた撮像を実施する。固体撮像装置5は、HDR合成により、露出不足および露出過多との双方を低減させることができる。
ISP6は、撮像処理回路16からのRAW画像信号へのデモザイク処理により、カラーのビットマップ画像を生成する。ISP6は、デモザイク処理として、各色の信号成分の補間により、各画素群20の位置における各色の信号値を生成する。ISP6は、デモザイク処理後の画像信号へのカラーマトリクス処理により、色再現性を高めるための調整を行う。
第1の実施形態によれば、固体撮像装置5は、画素群20に通常画素21と遮光画素22とを設け、信号が読み出される画素の選択を異ならせて撮像を行う。固体撮像装置5は、画素群20の多くの画素が選択されることで、高い感度での撮像ができる。固体撮像装置5は、遮光画素22を使用することで、入射光に対する出力電荷の飽和を低減することができる。固体撮像装置5は、単位配列30にW画素群21Wを含めたことで、高い感度での撮像ができる。これにより、固体撮像装置5は、感度の向上と、出力電荷の飽和の低減という効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態の固体撮像装置における単位配列を示す模式図である。第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態の固体撮像装置5の画素領域11は、図5に示す単位領域40が行方向および列方向へ配列されて構成されている。単位配列40は、4個の画素群20を備える。4個の画素群20は、行方向へ2個、および列方向へ2個の行列をなす。
単位配列40は、2個のG画素群41G、1個のR画素群41Rおよび1個のB画素群41Bを備える。2個のG画素群41Gは、単位配列40において互いに斜向かいに配置される。R画素群41RおよびB画素群41Bは、単位配列40において互いに斜向かいに配置される。単位配列40は、ベイヤー配列のG画素、R画素およびB画素が、それぞれG画素群20G、R画素群20RおよびB画素群20Bに置き換えられたものである。
G画素群41Gは、1個の通常画素21W、2個の通常画素21Gおよび1個の遮光画素22Gを備える画素群20である。通常画素21Gおよび遮光画素22Gは、いずれも緑色光を検出する画素である。通常画素21Gおよび遮光画素22Gは、緑色光を選択的に透過させるカラーフィルタ(図示省略)を備える。
R画素群41Rは、1個の通常画素21W、2個の通常画素21Rおよび1個の遮光画素22Rを備える画素群20である。B画素群41Bは、1個の通常画素21W、2個の通常画素21Bおよび1個の遮光画素22Bを備える画素群20である。画素群20内における通常画素21Wの位置は、各画素群20において共通である。
本実施形態でも、固体撮像装置5は、画素群20の4つの画素のうち信号が読み出される画素の選択を互いに異ならせた複数のモードでの撮像を行う。固体撮像装置5は、第1モードでは、画素群20の4つの画素すべてからの信号を読み出す。固体撮像装置5は、第2モードでは、画素群20の4つの画素のうち、遮光画素22からの信号を読み出す。
第1モードでの撮像の場合、G画素群20Gにより検出された画素信号は、2gH+gL+wHと表される。gHは通常画素21Gの信号成分とする。gLは遮光画素22Gの信号成分とする。wHは通常画素21Wの信号成分とする。R画素群20Rにより検出された画素信号は、2rH+rL+wHと表される。rHは通常画素21Rの信号成分とする。rLは遮光画素22Rの信号成分とする。B画素群20Bにより検出された画素信号は、2bH+bL+wHと表される。bHは通常画素21Bの信号成分とする。bLは遮光画素22Bの信号成分とする。
第2モードでの撮像の場合、gH=0,rH=0,bH=0,wH=0である。G画素群20G、R画素群20RおよびB画素群20Bにより検出された画素信号は、それぞれgL,rL,bLと表される。カラム処理回路15は、G画素群20G、R画素群20RおよびB画素群20Bからの画素信号を成分とする画像信号を出力する。撮像処理回路16は、R,GおよびBの信号成分からなるRAW画像信号が、カラム処理回路15から入力される。
図6は、第2の実施形態における単位配列の第1変形例を示す模式図である。画素領域11には、本変形例の単位配列42が、図5に示す単位配列40に代えて配列される。単位配列42は、2個のG画素群43G、1個のR画素群43Rおよび1個のB画素群43Bを備える。
G画素群43Gは、1個の通常画素21G、2個の通常画素21Wおよび1個の遮光画素22Gを備える画素群20である。R画素群43Rは、1個の通常画素21R、2個の通常画素21Wおよび1個の遮光画素22Rを備える画素群20である。B画素群43Bは、1個の通常画素21B、2個の通常画素21Wおよび1個の遮光画素22Bを備える画素群である。画素群20内における2つの通常画素21Wの位置は、各画素群20において共通である。
固体撮像装置5は、画素群20に2つの通常画素21Wが設けられることで、画素群20に1つの通常画素21Wが設けられる場合に比べて、さらに高い感度での撮像が可能となる。
図7は、第2の実施形態における単位配列の第2変形例を示す模式図である。画素領域11には、本変形例の単位配列44が、図5に示す単位配列40に代えて配列される。単位配列44は、2個のG画素群45G、1個のR画素群45Rおよび1個のB画素群45Bを備える。
G画素群45Gは、3個の通常画素21Wおよび1個の遮光画素22Gを備える画素群20である。R画素群45Rは、3個の通常画素21Wおよび1個の遮光画素22Rを備える画素群20である。B画素群45Bは、3個の通常画素21Wおよび1個の遮光画素22Bを備える画素群20である。画素群20内における3つの通常画素21Wの位置は、各画素群20において共通である。
固体撮像装置5は、画素群20に3つの通常画素21Wが設けられることで、画素群20に1つあるいは2つの通常画素21Wが設けられる場合に比べて、さらに高い感度での撮像が可能となる。
第2の実施形態によれば、固体撮像装置5は、画素群20の多くの画素が選択されることによる高い感度での撮像ができる。固体撮像装置5は、遮光画素22を使用することで、入射光に対する出力電荷の飽和を低減することができる。固体撮像装置5は、各画素群20に通常画素21Wを含めたことで、高い感度での撮像ができる。これにより、固体撮像装置5は、感度の向上と、出力電荷の飽和の低減という効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態の固体撮像装置における単位配列を示す模式図である。第1および第2の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態の固体撮像装置5の画素領域11は、図8に示す単位領域50が行方向および列方向へ配列されて構成されている。単位配列50は、4個の画素群20を備える。4個の画素群20は、行方向へ2個、および列方向へ2個の行列をなす。単位配列50は、2個のG画素群51G、1個のR画素群51Rおよび1個のB画素群51Bを備える。
G画素群51Gは、3個の通常画素21Gおよび1個の遮光画素22Gを備える画素群20である。R画素群51Rは、3個の通常画素21Rおよび1個の遮光画素22Rを備える画素群20である。B画素群51Bは、3個の通常画素21Bおよび1個の遮光画素22Bを備える画素群20である。
本実施形態でも、固体撮像装置5は、画素群20の4つの画素のうち信号が読み出される画素の選択を互いに異ならせた複数のモードでの撮像を行う。固体撮像装置5は、第1モードでは、画素群20の4つの画素すべてからの信号を読み出す。固体撮像装置5は、第2モードでは、画素群20の4つの画素のうち、遮光画素22からの信号を読み出す。
第1モードでの撮像の場合、G画素群20Gにより検出された画素信号は、3gH+gLと表される。gHは通常画素21Gの信号成分とする。gLは遮光画素22Gの信号成分とする。R画素群20Rにより検出された画素信号は、3rH+rLと表される。rHは通常画素21Rの信号成分とする。rLは遮光画素22Rの信号成分とする。B画素群20Bにより検出された画素信号は、3bH+bLと表される。bHは通常画素21Bの信号成分とする。bLは遮光画素22Bの信号成分とする。
第3の実施形態の単位配列50は、図4に示す単位配列30のうち2つのW画素群20WをいずれもG画素群51Gに置き換えたものである。単位配列50では、通常画素21Gが、他の画素に比べて最も光感度を持つ輝度検出画素とされる。
なお、第3の実施形態の単位配列50は、2つのG画素群51Gの一方を、W画素群20Gに置き換えたものであっても良い。
第1、第2および第3の実施形態において、固体撮像装置5は、輝度検出画素である通常画素21Wおよび通常画素21Gの少なくともいずれかに代えて、G光より広い波長域の光を検出するワイドグリーン(WG)画素を備えていても良い。WG画素は、G画素と同様に、例えば波長550nm付近において最大感度を示す。WG画素の分光感度特性を表す関数の半値幅は、G画素の分光感度特性を表す半値幅より大きい。固体撮像装置5は、WG画素を備える場合も、高い感度での撮像が可能となる。
第3の実施形態によれば、固体撮像装置5は、画素群20の多くの画素が選択されることによる高い感度での撮像ができる。固体撮像装置5は、遮光画素22を使用することで、入射光に対する出力電荷の飽和を低減することができる。これにより、固体撮像装置5は、感度の向上と、出力電荷の飽和の低減という効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第1、第2および第3の実施形態の固体撮像装置5における撮像モードの用途について説明する。ここでは、固体撮像装置5を備えるカメラシステム1が、自動車の前方における物体を検出する車載カメラである場合を例とする。
図9は、第4の実施形態におけるカメラシステムの機能と、固体撮像装置の撮像モードとの関係の例を示す図である。カメラシステム1は、連続する4つのフレームF1〜F4において、検知対象とする物を変更しながら、自動車の前方空間を監視する。カメラシステム1は、4つのフレームF1〜F4の取り込みを順次繰り返し、前方空間の監視を継続する。
カメラシステム1は、フレームF1の撮影により、自動車が車線を大きく逸脱したときに警報を発生させる車線逸脱警報機能のための動作を行う。カメラシステム1は、道路の車線を検知対象とする。固体撮像装置5は、フレームF1では、第3モードでの撮像を実施する。
固体撮像装置5は、第3モードでは、画素群20のうち3つの通常画素21からの信号を読み出し、遮光画素22からの信号の読み出しを停止する。固体撮像装置5は、3つの通常画素21を使用することで、道路における車線の像を高いコントラストで検出可能とする。固体撮像装置5は、車線を正確に識別可能な画像を取得できる。
カメラシステム1は、フレームF2の撮影により、前方の道路標識への注意を音声あるいはディスプレイ表示等により運転者へ促す道路標識認識機能のための動作を行う。カメラシステム1は、自動車の前方にある道路標識あるいは信号機等を検知対象とする。
固体撮像装置5は、フレームF2では、第2モードでの撮像を実施する。第2モードは、第1の実施形態における第2モードと同様とする。固体撮像装置5は、第2モードでは、画素群20のうち遮光画素22からの信号を読み出し、3つ通常画素21からの信号の読み出しを停止する。
固体撮像装置5は、光に照らされた道路標識あるいは光を射出する信号機の像を検出する場合に、出力電荷の飽和を抑制できる。固体撮像装置5は、道路標識および信号機を正確に識別可能な画像を取得できる。固体撮像装置5は、フリッカ低減のために電子シャッタ時間を長くした場合も、出力電荷の飽和を効果的に抑制させることができる。
カメラシステム1は、フレームF3の撮影により、オートマチックハイビーム機能のための動作を行う。カメラシステム1は、オートマチックハイビーム機能では、検知対象である物体が認識された場合に、自動車に搭載されているヘッドライトのハイビームとロービームとを自動で切り換える。カメラシステム1は、前方を走る自動車、および対向車線を走る自動車等を検知対象とする。
固体撮像装置5は、フレームF3では、第1モードでの撮像を実施する。第1モードは、第1の実施形態における第1モードと同様とする。固体撮像装置5は、第1モードでは、画素群20の4つの画素すべてからの信号を読み出す。
固体撮像装置5は、かかる第1モードでの撮像により、夜間における自動車等の検知対象を正確に識別可能な画像を取得できる。第1の実施形態の場合、固体撮像装置5は、フレームF3では、第1手法による信号変換を実施しても良い。撮像処理回路16は、第1手法による信号変換では、W画素群20Wにより検出された画素信号をそのままGの信号成分として使用する。これにより、固体撮像装置5は、夜間において対象物を高い感度で撮像できる。
カメラシステム1は、フレームF4の撮影により、前方の歩行者への注意を音声あるいはディスプレイ表示等により運転者へ促す歩行者検知機能のための動作を行う。カメラシステム1は、歩行者を検知対象とする。
固体撮像装置5は、フレームF4では、第1モードでの撮像を実施する。固体撮像装置5は、かかる第1モードでの撮像により、歩行者を正確に識別可能な画像を取得できる。第1の実施形態の場合、固体撮像装置5は、夜間において第1手法による信号変換を実施し、昼間において第2手法による信号変換を実施しても良い。撮像処理回路16は、第2手法による信号変換では、W画素群20Wで検出された信号からRおよびBの信号成分を減算することで、Gの信号成分を求める。
固体撮像装置5は、夜間において第1手法による信号変換を実施することで、歩行者を高い感度で撮像できる。カメラシステム1は、暗い場所の歩行者を正確に識別することができる。カメラシステム1は、昼間において第2手法による信号変換を実施することで、歩行者を高い色再現性で撮影できる。カメラシステム1は、日中の明るい場所の歩行者を正確に識別することができる。
本実施形態で説明するカメラシステム1の機能と画素群20における画素の選択との関係は、適宜変更しても良い。固体撮像装置5は、本実施形態で説明するカメラシステム1の機能以外に対しても、所望とする画像を撮影するために画素群20の画素を適宜選択するものであっても良い。第4の実施形態によれば、固体撮像装置5は、カメラシステム1による検知対象を正確に識別可能な画像を取得できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。