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JP2017035855A - 粘着剤層付積層体の製造方法 - Google Patents

粘着剤層付積層体の製造方法 Download PDF

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JP2017035855A
JP2017035855A JP2015159822A JP2015159822A JP2017035855A JP 2017035855 A JP2017035855 A JP 2017035855A JP 2015159822 A JP2015159822 A JP 2015159822A JP 2015159822 A JP2015159822 A JP 2015159822A JP 2017035855 A JP2017035855 A JP 2017035855A
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大希 野澤
Daiki Nozawa
大希 野澤
純 松井
Jun Matsui
純 松井
谷口 浩一郎
Koichiro Taniguchi
浩一郎 谷口
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

【課題】前面板樹脂基材の少なくとも裏面にハードコート層を備え、該ハードコート層の裏面にさらに透明粘着剤層を積層してなる構成を備えた粘着剤層付積層体の製造方法に関し、高温高湿な環境下における形状安定性を高めることができ、ハードコート層と透明粘着剤層との接着強度を高めることもできる新たな製造方法を提供する。
【解決手段】ハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させて、乾燥或いは光硬化によって1次硬化させてハードコート予備層を形成した後、該ハードコート予備層の裏面に、粘着剤樹脂組成物を付着して粘着剤予備層を形成し、次に、光を照射して、前記ハードコート予備層と前記粘着剤予備層を同時に光硬化させて粘着剤層付積層体を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば画像表示装置などの前面板を構成する樹脂基材(「前面板樹脂基材」と称する)の表裏面にハードコート層を備え、該ハードコート層の裏面にさらに透明粘着剤層を積層してなる構成を備えた粘着剤層付積層体の製造方法に関する。
従来から、画像表示装置のカバー材、すなわち前面板としてガラスが主に用いられてきた。しかし、ガラスは、衝撃により割れやすく、重いことから、樹脂材料での代替が検討されている。
このようなガラス代替材料としての樹脂材料には、耐衝撃性、表面硬度、さらには高温高湿環境下での形状安定性が主に求められる。
ポリカーボネート樹脂板は、透明性を有し、耐衝撃性や耐熱性に優れているため、防音隔壁やカーポート、看板、グレージング材、照明器具などに利用されている。しかし、表面硬度が低いために傷がつきやすいという欠点を抱えていた。
この欠点を改良するため、例えば特許文献1には、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂を共押出した積層体にハードコート処理を施した樹脂積層体が開示されている。
また、ポリカーボネート樹脂板の反りを抑制する方法として、例えば特許文献2には、ポリカーボネート樹脂上にメチルメタクリレート−スチレン共重合体樹脂(MS樹脂)を積層した樹脂積層体が開示されている。
同じくポリカーボネート樹脂板の反りを抑制する方法として、特許文献3には、ポリカーボネート系樹脂を積層した各層のガラス転移温度差と吸水率差を規定した樹脂積層体が開示されている。
特開2006−103169号公報 特開2010−167659号公報 WO2014/061817
上述のように、画像表示装置などの前面板として樹脂基材を用いる場合には、例えば該樹脂基材の表裏面にハードコート層を形成し、該ハードコート層の裏面にさらに透明粘着剤層を形成し、該透明粘着剤層を介して、適宜偏光板やタッチセンサー、液晶パネルなどの部材を貼合するようにして、画像表示装置の表面保護パネルやカバー材として使用されている。
しかし、樹脂基材は、ガラスに比べると高温高湿環境下での寸法安定性に劣るため、画像表示装置などの前面板として樹脂基材を用いた場合、高温高湿環境下に置かれると、樹脂基材の吸湿による反りなどの寸法変化のために、前面板樹脂基材と粘着剤層との界面に剥がれが生じるという課題を抱えていた。
このような高温高湿環境下での前面板樹脂基材と粘着剤層との剥がれを防ぐ方法としては、前面板樹脂基材裏面のハードコート層と粘着剤層との接着強度を高めることが有効である。
そこで本発明は、前面板樹脂基材の少なくとも裏面にハードコート層を備え、該ハードコート層の裏面にさらに透明粘着剤層を積層してなる構成を備えた粘着剤層付積層体の製造方法に関し、高温高湿環境下における形状安定性を高めることができ、さらには、ハードコート層と透明粘着剤層との接着強度を高めることもできる、新たな製造方法を提供せんとするものである。
本発明は、前面板樹脂基材の少なくとも裏面にハードコート層を備え、該ハードコート層の裏面にさらに透明粘着剤層を積層してなる構成を備えた粘着剤層付積層体の製造方法に関し、光硬化可能なハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させてハードコート予備層を形成した後、該ハードコート予備層の裏面に、光硬化可能な粘着剤樹脂組成物を付着して粘着剤予備層を形成し、次に、該粘着剤予備層の裏面側から光を照射して、ハードコート予備層のハードコート樹脂組成物と、前記粘着剤予備層の粘着剤樹脂組成物とを同時に光硬化させることを特徴とする、粘着剤層付積層体の製造方法を提案する。
本発明が提案する製造方法によれば、ハードコート層と透明粘着剤層との接着強度を高めることができる。これは、ハードコート樹脂組成物と粘着剤樹脂組成物を同時に光硬化させることにより、ハードコート層と透明粘着剤層との界面に共有結合が生じ、この共有結合によってハードコート層と透明粘着剤層との接着強度が高まるからであると推察される。
また、本発明が提案する製造方法によれば、ハードコート樹脂組成物と粘着剤樹脂組成物を同時に光硬化させることにより、高温高湿な環境下における形状安定性を高められるという効果を享受することもできる。
よって、本発明が提案する製造方法によって得られる粘着剤層付積層体は、各種基板材料や保護材料などとして好適に用いることができる。例えば携帯電話端末、スマートフォン、携帯型電子遊具、携帯情報端末、タブレット機器、モバイルパソコン、ウェアラブル端末などの携帯型ディスプレイデバイスの構成材料としての各種基板材料や保護材料のほか、液晶テレビ、液晶モニター、デスクトップパソコン、カーナビゲーション、自動車計器など設置型ディスプレイデバイスの構成材料としての各種基板材料や保護材料として好適に用いることができる。
以下、本発明の実施形態の一例について詳しく説明する。
[本製造方法]
本発明の実施形態の一例に係る粘着剤層付積層体(「本粘着剤層付積層体」と称する)の製造方法(「本製造方法」と称する)は、ハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させてハードコート予備層を形成する工程(「ハードコート予備層形成工程」と称する)と、前記工程で得られた該ハードコート予備層の裏面に、光硬化可能な粘着剤樹脂組成物を付着させて粘着剤予備層を形成する工程(「粘着剤予備層形成工程」と称する)と、前記工程で形成した該粘着剤予備層の裏面側から光を照射して、ハードコート予備層のハードコート樹脂組成物と前記粘着剤予備層の粘着剤樹脂組成物とを同時に光硬化させる工程(「2層同時硬化工程」と称する)と、を備えた製造方法である。
本製造方法は、上記のハードコート予備層形成工程、粘着剤予備層形成工程及び2層同時硬化工程を備えていれば、他の工程や他の処理を適宜追加することが可能である。
以下、本製造方法で用いる前面板樹脂基材について説明した後、ハードコート予備層形成工程、粘着剤予備層形成工程及び2層同時硬化工程について順次説明する。
<前面板樹脂基材>
本製造方法で用いる前面板樹脂基材は、画像表示装置などの前面板の基材すなわち前面板を構成する基材として使用可能であれば、特に組成や構成を限定するものではない。
前面板は、基材の表面側に適宜任意の層を備えていてもよい。
(アクリル系樹脂層及びポリカーボネート系樹脂層を備えた積層体)
前面板樹脂基材の一例として、アクリル系樹脂を主成分樹脂として含有するアクリル系樹脂層(「A層」とも称する)と、ポリカーボネート系樹脂を主成分樹脂として含有するポリカーボネート系樹脂層(「B層」とも称する)とを備えた積層体を挙げることができる。例えば、ポリカーボネート系樹脂層(B層)の片面側又は両面側にアクリル系樹脂層(A層)を形成してなる構成の前面板を挙げることができる。
ここで、上記に「主成分樹脂」とは、各層を形成する樹脂組成物の主成分を為す樹脂の意味である。主成分樹脂の具体的な含有量を規定するものではないが、目安としては、各層を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂の50質量%以上、中でも80質量%以上、その中でも90質量%以上(100質量%を含む)を占める樹脂である。なお、主成分樹脂が2種類以上の場合は、それらの合計量が前記含有量に該当すればよい。後で登場する主成分樹脂についても同様である。
(アクリル系樹脂層(A層))
上記のアクリル系樹脂層(A層)としては、アクリル系樹脂(a1)を主成分樹脂として含有する層、又は、アクリル系樹脂(a1)と、芳香族ビニル単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位及び不飽和ジカルボン酸無水物単量体単位を有する共重合体(a2)とを主成分樹脂として含有する層を挙げることができる。
アクリル系樹脂(a1)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を主成分として重合してなる(共)重合体およびその誘導体である。
ここで、当該「主成分」とは、上記(共)重合体およびその誘導体を構成する単量体単位の中で最も割合が高い単量体であることを意味する。
また、「(メタ)アクリル酸エステル単量体単位」とは、アクリル酸エステル単量体単位又はメタクリル酸エステル単量体単位を包含する意である。
上記共重合体(a2)は、芳香族ビニル単量体単位と、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位と、不飽和ジカルボン酸無水物単量体単位とを有する共重合体である。
アクリル系樹脂層において、共重合体(a2)を混合する場合には、アクリル系樹脂(a1)と共重合体(a2)との混合質量比は、(a1)/(a2)=80/20〜20/80であるのが好ましい。アクリル系樹脂(a1)と共重合体(a2)の混合割合が上記範囲内であれば、ポリカーボネート系樹脂層との層間密着性に優れ、アクリル系樹脂の特徴である表面硬度や透明性を維持しつつ、耐熱性の向上や吸水性が抑制されるため好ましい。
アクリル系樹脂層(A層)は、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜、種々の添加剤や他の樹脂を含有することができる。ここで添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、難燃剤、着色剤などを挙げることができる。また、他の樹脂としては、メタクリル酸メチル−無水マレイン酸共重合体などを挙げることができる。
(ポリカーボネート系樹脂層(B層))
他方、ポリカーボネート系樹脂層(B層)は、ポリカーボネート系樹脂(b1)を単独で主成分樹脂として含有する層や、ポリカーボネート系樹脂(b1)に後述する種々の改質剤(b2)を混合して主成分樹脂として含有する層を挙げることができる。
ポリカーボネート系樹脂(b1)としては、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び脂肪族ポリカーボネート系樹脂を挙げることができる。ポリカーボネート系樹脂(b1)は、単独重合体でもよいし、また、他の共重合可能なモノマーとの共重合体であってもよい。
さらに、ポリカーボネート系樹脂(b1)の構造は、分岐構造であってもよいし、直鎖構造であってもよいし、分岐構造と直鎖構造の混合物であってもよい。
また、ポリカーボネート系樹脂(b1)は、ホスゲン法やエステル交換法、ピリジン法など、公知のいずれの製造方法で得られたものであってもよい。
改質剤(b2)としては、例えば芳香族(メタ)アクリレート単量体単位5〜80質量%およびメチルメタクリレート単量体単位95〜20質量%からなるアクリル系共重合体などを挙げることができる。
ポリカーボネート系樹脂層(B層)において、改質剤(b2)を混合する場合、 ポリカーボネート系樹脂(b1)と上記アクリル系樹脂(b2)の混合質量比は、特に制限されるものではなく、(b1)/(b2)=99〜65/1〜35であることが好ましい。両者の混合割合が該範囲内にあれば、得られるポリカーボネート系樹脂層の成形性や表面硬度向上効果および外観などに優れるため好ましい。
かかる観点から、(b1)/(b2)=95/5〜70/30であることがより好ましい。
ポリカーボネート系樹脂層(B層)は、本発明の効果を阻害しない範囲で、前記した種々の添加剤や他の樹脂を配合することができる。
該添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、難燃剤、着色剤、加水分解防止剤などを挙げることができる。
(A層及びB層の積層構成)
アクリル系樹脂層(A層)とポリカーボネート系樹脂層(B層)とを備えた前面板樹脂基材の層構成としては、(A)/(B)、(A)/(B)/(A)などを例示することができる。但し、この層構成に限定されるものではない。ここで、層構成の中に同一分類層を2層以上有する場合には、該層は同一組成でもよいし、異なった組成でもよい。
<ハードコート予備層形成工程>
本工程では、ハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させて、必要に応じて乾燥させてハードコート予備層を形成すればよい。すなわち、本工程では、光硬化させることができる光硬化性を残しているハードコート予備層、言い換えれば潜在的な光硬化性を有するハードコート予備層、すなわちハードコート層の前駆体としてのハードコート予備層を形成すればよい。
(ハードコート樹脂組成物)
ハードコート樹脂組成物は、ハードコート層を形成可能な樹脂組成物であり、且つ、乾燥によって1次硬化させることができ、さらに光硬化によって2次硬化させることができる樹脂組成物であるのが好ましい。
このようなハードコート樹脂組成物の一例として、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物であって、光重合開始剤を含有する樹脂組成物を挙げることができる。
上記の硬化性樹脂の具体例としては、例えばアクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、エポキシアクリレート化合物、カルボキシル基変性エポキシアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物、共重合系アクリレート、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などを例示することができる。これらの硬化性樹脂は、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
より優れた表面硬度を付与する硬化性樹脂としては、多官能アクリレート化合物、多官能ウレタンアクリレート化合物、多官能エポキシアクリレート化合物など、ラジカル重合系の硬化性化合物や、アルコキシシラン、アルキルアルコキシシランなど、熱重合系の硬化性化合物を挙げることができ、さらに、前記硬化性樹脂に無機成分を含有させてなる有機・無機複合系硬化性樹脂組成物であってもよい。
特に優れた表面硬度を付与するハードコート樹脂組成物として、有機・無機ハイブリッド系硬化性樹脂組成物を挙げることができる。有機・無機ハイブリッド系硬化性樹脂組成物としては、前記硬化性樹脂に反応性官能基を有する無機成分を含有させた硬化性樹脂組成物から構成されるものを挙げることができる。
このような反応性官能基を有する無機成分を有していることにより、例えば、この無機成分がラジカル重合性モノマーと共重合および架橋することで、単に有機バインダーに無機成分を含有させてなる有機・無機複合系硬化性樹脂組成物に比べて、硬化収縮が生じにくく、かつ高い表面硬度を発現することができるので好ましい。さらに、硬化収縮の低減の観点からは、反応性官能基を有する無機成分として紫外線反応性のコロイダルシリカを含む有機・無機ハイブリッド系硬化性樹脂組成物をより好ましい例として挙げることができる。
また、ハードコート層に特に優れた表面硬度を付与するため、ハードコート層に含有される無機成分、特に反応性官能基を有する無機成分の濃度を調整することが好ましい。
かかる観点から、ハードコート層に含有される無機成分、特に反応性官能基を有する無機成分の濃度を10〜65質量%とするのが好ましい。当該濃度が10質量%以上であれば、ハードコート層に優れた表面硬度を付与する効果が得られるので好ましい。他方、当該濃度が65質量%以下であれば、ハードコート層(C層)において、無機成分、特に反応性官能基を有する無機成分を最密に充填することが可能になり、優れた表面硬度を効果的に付与することができるので好ましい。
かかる観点から、当該無機成分の濃度は10〜65質量%であるのが好ましく、中でも20質量%以上或いは60質量%以下、その中でも40質量%以上或いは55質量%以下であるのがさらに好ましい。
また、透明粘着剤層との接着性を高める観点から、ハードコート層の主成分樹脂は、粘着シートの主成分樹脂と同一樹脂であるのが好ましい。例えば、透明粘着剤層の主成分樹脂がアクリル系樹脂の場合、ハードコート層の主成分樹脂もアクリル系樹脂であるのが好ましい。
ハードコート樹脂組成物は、光重合開始剤を含有し、該光重合開始剤が紫外線を吸収して、励起、活性化されることで重合反応を起こし、紫外線硬化性樹脂の硬化反応が起こるものが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンジル、ベンゾフェノンやその誘導体、チオキサントン類、ベンジルジメチルケタール類、αヒドロキシアルキルフェノン類、α−ヒドロキシアセトフェノン類、ヒドロキシケトン類、アミノアルキルフェノン類、アシルホスフィンオキサイド類などを挙げることができる。中でも、α−ヒドロキシアルキルフェノン類は硬化時に黄変を起こしにくく、透明な硬化物が得られるので好ましい。また、アミノアルキルフェノン類は、非常に高い反応性を備え、優れた硬度の硬化物が得られるので好ましい。上記光重合開始剤は、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤の添加量は、硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部添加することが好ましい。
ハードコート樹脂組成物は、表面調整成分としてレベリング剤を含むことができる。
レベリング剤としては、シリコーン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤などを挙げることができ、特に、末端に反応性の官能基を有するものが好ましく、2官能以上の反応性の官能基を有するものがより好ましい。
具体的には、両末端に2重結合を有するアクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンや、2重結合を末端に2個ずつ計4個有するアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンなどを挙げることができる。
これらの中でも、ヘイズの値が安定し、かつ耐擦傷性の向上に寄与するアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンが特に好ましい。
ハードコート樹脂組成物は、硬化性樹脂成分のほかに、例えば、ケイ素系化合物、フッ素系化合物、またはこれらの混合化合物などの滑剤や、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、シリコーン系化合物などの難燃剤、フィラー、ガラス繊維、耐衝撃性改質剤等の各種添加剤を本発明の効果を阻害しない範囲で含有することができる。
上記ハードコート樹脂組成物の中でも、乾燥によってハードコート樹脂組成物を1次硬化させるのに適したハードコート樹脂組成物としては、紫外線による光硬化前でも、塗布-乾燥の工程のみで一定以上の硬度を有する“タックフリー”の塗膜を形成し、その後の紫外線照射による硬化を経て最終的な使用形態となる、いわゆる“アフターキュアタイプ”のコート剤が特に好ましい。
ここで、“タックフリー”とは、例えばエタノールなどで清浄した指先で硬塗膜表面に軽く触れたときに、指先に硬化性樹脂組成物が付着しない状態を指す。紫外線硬化前の状態でタックフリーであることで、塗膜形成から粘着剤層との貼合わせ工程までの間に、塗膜の外観不良、付着物による汚染を防ぐのが容易になる点で好ましい。
“アフターキュアタイプ”のコート剤を裏面ハードコート層として使用する場合には、乾燥のみの工程で、塗膜表面がべたつかない状態、すなわち保護フィルムの貼付、保管、運搬などの工程が容易な状態となるため、例えば樹脂前面板の製造と粘着剤層の貼付の工程を別の工場で実施する場合にも対応でき、裏面ハードコート層を形成させる工程と、粘着剤層を貼合せる工程を非連続的な別工程とするのが容易となる点で好ましい。
“アフターキュア”タイプ以外のコート剤、すなわち乾燥後にタック性が残るコート剤を、乾燥のみの工程で粘着剤層と貼合せて同時硬化させる場合は、裏面ハードコート層を形成させる工程と、粘着剤層を貼合せる工程とを連続的な工程とするのが好ましい。
上述の“アフターキュアタイプ”のコート剤は、硬化前の状態でのタックフリー性発現のために、ベースポリマーが高分子量であることを特徴としており、重量平均分子量で10000〜100000のアクリレート系ポリマーをベースポリマーとして使用するのが好ましい。
このようなアフターキュアタイプのコート剤として市販されているものとして、例えば“コンポブリッド IM−357H”、“コンポブリッド IM−557H”、“コンポブリッド IM−357RP”、“コンポブリッド IM−557RP”〔以上のコンポブリッドシリーズは、アトミクス社で販売〕、“ユニディク RC29−120”、“ユニディク EKC−1054”〔以上のユニディックシリーズは、DIC社で販売〕などを挙げることができる。
(ハードコート予備層の形成)
ハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させて、必要に応じて乾燥させ一次硬化させるなどして、ハードコート予備層を形成することができる。
ハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させる方法としては、ハードコート樹脂組成物を有機溶剤に溶解或いは分散させた塗料として塗工すればよい。但し、この方法に限定されるものではない。
この際の塗工方法としては、公知の方法が使用可能である。例えば、カバーフィルムを使用するラミネート方式、ディップコート法、ナチュラルコート法、リバースコート法、カンマコーター法、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤーバー法、エクストルージョン法、カーテンコート法、スプレコート法、グラビアコート法等を挙げることができる。
また、ハードコート層と前面板樹脂基材表面との密着性を向上させる目的で、前面板樹脂基材表面にコロナ処理やプラズマ処理及びプライマー処理などの各種表面処理を行うことができる。
乾燥によってハードコート予備層を形成する場合の乾燥条件は、使用した溶媒の種類、量、その他のハードコート層の処方により適宜決定すればよい。例えば乾燥温度として40〜150℃、乾燥時間として10秒〜5分を挙げることができる。
なお、ハードコート予備層の形成工程では、光硬化させることができる光硬化性を残してハードコート予備層を形成することができればよいから、例えばハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させて、必要に応じて乾燥させた後、光を照射して該ハードコート樹脂組成物を1次硬化させて、光硬化性を残してハードコート予備層を形成するようにしてもよい。
<粘着剤予備層形成工程>
本工程では、前記工程で得られた該ハードコート予備層の裏面に、光硬化可能な粘着剤樹脂組成物を付着して粘着剤予備層を形成する。
(粘着剤樹脂組成物)
本製造方法に用いる粘着剤樹脂組成物は、光硬化可能な粘着剤樹脂組成物であればその組成を特に限定するものではない。但し、粘着性、透明性及び耐候性などの観点から、アクリル系樹脂を主成分樹脂とする粘着剤組成物を架橋してなる透明粘着剤層を用いるのが好ましい。
なお、粘着剤組成物は液状、ペースト状、シート状などその形態は任意である。扱い易さの点では、シート状の粘着剤組成物であるのが特に好ましい。
上記粘着剤組成物の好適な一例として、アクリル系樹脂と、架橋モノマーと、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などとを含有する粘着剤樹脂組成物を挙げることができる。
主成分樹脂としてのアクリル系樹脂としては、アクリル酸エステル重合体(共重合体を含む)が好ましい。
アクリル酸エステル重合体(共重合体を含む)は、これを重合するために用いられるアクリルモノマーやメタクリルモノマーの種類、組成比率、さらには重合条件等によって、ガラス転移温度(Tg)等の特性を適宜調整することが可能である。
アクリル酸エステル重合体を重合するために用いられるアクリルモノマーやメタクリルモノマーとしては、例えば2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリート、n−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート等を挙げることができる。これらに親水基や有機官能基などを共重合させた酢酸ビニル、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸、グリシジルアクリレート、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、フッ素アクリレート、シリコーンアクリレートなども用いることができる。
アクリル酸エステル重合体の中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体が特に好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体を形成するために用いる(メタ)アクリレート、即ち、アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート成分としては、アルキル基がn−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、n−ブチル、イソブチル、メチル、エチル、イソプロピルのうちのいずれか1つであるアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートの1種又はこれらから選ばれた2種以上の混合物であるのが好ましい。
その他の成分として、カルボキシル基、水酸基、グリシジル基等の有機官能基を有するアクリレート又はメタクリレートを共重合させてもよい。具体的には、前記アルキル(メタ)アクリレート成分と有機官能基を有する(メタ)アクリレート成分とを適宜に選択的に組み合わせたモノマー成分を出発原料として加熱重合して(メタ)アクリル酸エステル系共重合体ポリマーを得ることができる。
中でも好ましくは、イソ−オクチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートの1種又はこれらから選ばれた2種以上の混合物か、或いは、イソ−オクチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等から少なくとも1種類以上と、アクリル酸とを共重合させたものを挙げることができる。
架橋モノマー(「架橋剤」とも称する)としては、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能(メタ)アクリレート、イソシアネート基、エポキシ基、メラミン基、グリコール基、シロキサン基、アミノ基などの有機官能基を2個以上有する多官能有機官能基樹脂、亜鉛、アルミ、ナトリウム、ジルコニウム、カルシウムなどの金属錯体を有する有機金属化合物を用いることができる。
上記の多官能(メタ)アクリレートの例を挙げると、例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどを挙げることができる。
架橋モノマーの含有量は、所望の保持力が得られるよう他の要因と併せて調整すればよいが、一般的には主成分樹脂100質量部に対し0.01〜40.0質量部、好ましくは0.1〜30.0質量部、中でも0.5〜30.0質量部の割合の範囲内で調整するのがよい。但し、他の要素とのバランスでこの範囲を超えてもよい。
アクリル酸エステル重合体を架橋する際には、架橋開始剤(過酸化開始剤、光重合開始剤)や反応触媒(三級アミン系化合物、四級アンモニウム系化合物、ラウリル酸スズ化合物など)を適宜添加すると効果的である。
紫外線を照射して硬化する場合、すなわち紫外線架橋(「UV架橋」とも称する)する場合には、光重合開始剤を配合するのが好ましい。
光重合開始剤としては、開裂型光重合開始剤及び水素引抜型光重合開始剤のいずれを使用してもよいが、両者を併用してもよい。
開裂型光重合開始剤としては、例えばベンゾインブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシアセトフェノンなどを挙げることができる。
他方、水素引抜型光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ジベンゾスベロン、2−エチルアントラキノン、イソブチルチオキサンソンなどを挙げルことができる。
但し、前記に挙げた物質に限定するものではない。
なお、ハードコート樹脂組成物中の光重合開始剤と、粘着剤樹脂組成物中の光重合開始剤は同じものであっても、異なるものであってもよい。中でも、紫外線照射工程において工程中の光源の種類が単一の場合であっても、ハードコート層と粘着剤層における硬化を両方十分に進行させることができるようにする観点から、照射光源種の出光波長に対応した光吸収能を有する同じ光重合開始剤を用いるのが好ましい。
光重合開始剤の添加量は、適宜調整すればよいが、一般的には主成分樹脂100質量部に対し0.05〜5.0質量部の割合の範囲内で調整するのがよく、水素引抜型と開裂型の各光重合開始剤を1:1の割合で併用するのがよい。但し、他の要素とのバランスでこの範囲を超えてもよい。
上記成分のほか、必要に応じて、近赤外線吸収特性を有する顔料や染料などの色素、粘着付与剤、酸化防止剤、老化防止剤、吸湿剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、天然物や合成物の樹脂類、ガラス繊維やガラスビーズなどの各種の添加剤を適宜配合することもできる。
上記の透明粘着剤層は、主成分樹脂としてのアクリル系樹脂と、必要に応じて架橋剤及び反応開始剤或いは反応触媒等を添加して攪拌混合し、離型フィルム上に目的の厚さになるように製膜し、加熱乾燥或いは紫外線照射して架橋させることで透明粘着剤層とすることができる。
(粘着剤予備層の形成)
前記工程で得られた該ハードコート予備層の裏面に、上記粘着剤樹脂組成物を塗付して、必要に応じて乾燥又は加熱して粘着剤予備層を形成する。
また、粘着剤樹脂組成物をシート状に成形してなる粘着剤シートを、該ハードコート予備層の裏面に貼り付けて、粘着剤予備層を形成するようにしてもよい。
<2層同時硬化工程>
本工程では、前記工程で形成した該粘着剤予備層の裏面側から光を照射して、ハードコート予備層のハードコート樹脂組成物と、前記粘着剤予備層の粘着剤樹脂組成物を同時に光硬化させる。
照射する光としては、電子線、放射線、紫外線などのエネルギー線を照射すればよい。中でも、成形時間および生産性の観点から、紫外線照射によって硬化させるのが好ましい。
2層同時硬化工程での積算光量は、紫外線照射の場合であれば、例えば200〜10000mJ/cmの紫外線を照射するのが好ましく、中でも400mJ/cm以上或いは6000mJ/cm以下、その中でも1000mJ/cm以上或いは4000mJ/cm以下の紫外線を照射するのがより一層好ましい。
ここで、紫外線を発する光源としては、例えば無電極高圧水銀灯、有電極高圧水銀灯、無電極メタルハライドランプ、有電極メタルハライドランプ、キセノンランプ、超高圧水銀灯または水銀キセノンランプ等を用いることができる。中でも、無電極高圧水銀灯は、高照度の紫外線を得られやすく、紫外線硬化性樹脂の硬化には有利となるから、好ましい。
ハードコート樹脂組成物が紫外線硬化性樹脂からなり紫外線を照射することにより硬化させる場合、紫外線に対して透明度が高いため、硬化性樹脂組成物の内部の硬化は速やかに進行する反面、酸素による硬化阻害作用(酸素障害と称する)のため、硬化性樹脂組成物の表面では硬化が滞る場合がある。この酸素障害に対しては、窒素ガスの供給により樹脂組成物周囲を窒素ガス雰囲気下とした上で紫外線を照射すると、樹脂組成物の内部とともに表面の硬化を速やかに進行させることができるので好ましい。
<さらなる処理>
前面板樹脂基材の表面は、反射防止処理、防汚処理、帯電防止処理、耐候性処理および防眩処理のうちに何れか一つ以上の処理を施すようにしてもよい。
各々の処理の方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば反射低減塗料を塗布する方法、誘電体薄膜を蒸着する方法、帯電防止塗料を塗布する方法などが例示できる。
<本粘着剤層付積層体における積層構成>
本製造方法によって製造される本粘着剤層付積層体は、前面板樹脂基材の少なくとも裏面にハードコート層が積層し、さらに該ハードコート層の裏面に透明粘着剤層が積層してなる構成を備えていればよい。よって、他の層をさらに備えていてもよい。例えば、前面板樹脂基材の両面にハードコート層が積層してなる構成のものでもよい。
(前面板樹脂基材の厚み)
本粘着剤層付積層体において、前面板樹脂基材の厚みは、特に制限されるものではない。例えば0.1mm〜3.0mmであるのが好ましく、中でも1.5mm以下、その中でも0.15mm以上或いは1.2mm以下であるのがさらに好ましい。
中でも、各種画像表示装置のフロントカバー材に適用する場合には、前面板樹脂基材の厚みは0.5〜1.5mmであるのが好ましく、中でも0.6mm以上或いは1.2mm以下、その中でも0.7mm以上或いは1.1mm以下であるのがさらに好ましい。該範囲内であれば、軽量性と剛性および高温や高湿な環境における形状安定性に優れるため好ましい。
また、本積層体に粘着層などを積層し、ガラスなどの表面の汚れや傷付きから保護したり、破壊した破片などの飛散を防止したりする用途に適用する場合には、前面板樹脂基材の厚みは0.1mm〜0.6mmであることが好ましく、中でも0.15mm以上或いは0.5mm以下であることがより好ましい。
本粘着剤層付積層体において、ハードコート層の厚みは、特に制限されるものではない。例えば1μm〜30μmであるのが好ましく、中でも3μm以上或いは25μm以下、その中でも5μm以上或いは20μm以下、その中でも7μm以上或いは15μm以下であるのが特に好ましい。
ここで、ハードコート層の厚みが上記範囲にあれば、耐擦傷性が付与でき、また、応力によるクラックが発生し難いため好ましい。
また、前面板樹脂基材の両面にハードコート層を形成する場合には、各ハードコート層の厚みは、同一でもよいし異なっていてもよい。中でも、各ハードコート層の厚みは、共に7μm〜15μmの範囲であるのが好ましい。
他方、透明粘着剤層の厚みは、本粘着剤層付積層体の内部応力を低減して、高温高湿環境における形状安定性を高める観点から、10μm〜300μmであるのが好ましく、中でも30μm以上或いは250μm以下、その中でも50μm以上或いは200μm以下であるのが特に好ましい。
<本粘着剤層付積層体の用途>
以上説明したように、本粘着剤層付積層体は、高温高湿環境下における形状安定性に優れるほか、透明性、耐衝撃性、表面硬度などを備えることも可能である。よって、本粘着剤層付積層体は、種々の用途、例えば基材に貼り合わせるなどして、各種基板材料や保護材料などとして好適に用いることができる。例えば携帯電話端末、スマートフォン、携帯型電子遊具、携帯情報端末、タブレット機器、モバイルパソコン、ウェアラブル端末などの画像表示装置の構成材料としての各種基板材料や保護材料のほか、液晶テレビ、液晶モニター、デスクトップパソコン、カーナビゲーション、自動車計器など設置型ディスプレイデバイスの構成材料としての各種基板材料や保護材料として好適に用いることができる。
本粘着剤層付積層体はまた、種々の加工方法で形状を付与することもできる。例えば、金型を用いて加熱・加圧する方法のほか、圧空成型法、真空成型法、ロールホーミング法などを成形方法として例示することができる。本積層体に形状を付与することで、曲面を有する画像表示装置や各種フレキシブル機器へ利用することが可能となる。
<語句の説明など>
一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シートおよびフィルム、又はこれらの積層体を包含するものである。
本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意を包含する。
以下に実施例でさらに詳しく説明する。但し、本発明が、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
<実施例・比較例>
実施例、比較例に用いた主な原料、材料について説明する。
(アクリル系樹脂(a1−1))
アクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリペット VH001、密度:1.19g/cm、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル=99/1質量%、立体規則性(トリアッド分率):mm(9.2モル%)、mr(41.8モル%)、rr(49.0モル%)、Tg:111℃、MFR(温度:230℃、荷重:37.3N):2.0g/10min)
(アクリル系樹脂(a2−1))
共重合体(電気化学工業(株)製、商品名:レジスファイ R−100、密度:1.14g/cm、スチレン/メタクリル酸メチル/マレイン酸無水物=75/15/10質量%、Tg:127℃、MFR(温度:230℃、荷重:37.3N):4.2g/10min)
(ポリカーボネート系樹脂(b1−1))
住化スタイロンポリカーボネート(株)製、商品名:カリバー 301−15、密度:1.20g/cm、Tg:149℃、MFR(温度:300℃、荷重:11.8N):15.0g/10min)
(ハードコート樹脂組成物(c−1))
多官能アクリレートポリマーからなる硬化性樹脂に、無機成分として光重合開始剤を含有させてなる有機・無機複合系硬化性樹脂組成物(MOMENTIVE社製、商品名「UVHC7800G」、光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン株式会社製、商品名;イルガキュア184)
(ハードコート樹脂組成物(c−2))
アルコキシシラン含有アクリレートポリマーからなる硬化性樹脂に、無機成分として光重合開始剤を含有させてなる有機・無機複合系硬化性樹脂組成物(アトミクス社製、「コンポブリッドHUV IM−557RP」、アフターキュアタイプコート剤、光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン株式会社製、商品名;イルガキュア184)
(粘着シート)
粘着シートとして、アクリル酸エステル共重合体、架橋剤及び光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア184)からなる粘着剤樹脂組成物を、剥離処理された2枚のポリエチレンテレフタレートフィルム間に挟み、厚さ150μとなるようシート状に賦形してなるものを用いた。
(ガラス板)
ガラス板として、市販のソーダライムガラス(幅:100mm×長さ:100mm×厚み:0.5mm)を用いた。
<実施例1>
アクリル系樹脂(a1−1)60質量部及び共重合体アクリル系樹脂(a2−1)40質量部を混合して得られた樹脂組成物100質量部と、ポリカーボネート系樹脂(b1−1)100質量部とをそれぞれ、ベント機能及びフィルター機能を有する別々の押出機に供給し、樹脂温度240〜265℃で溶融混練し、フィードブロックで(アクリル系樹脂層)/(ポリカーボネート系樹脂層)の積層構成となるように、260℃のTダイにて共押出成形した後、100℃に設定した第1冷却ロール、110℃に設定した第2冷却ロール及び150℃に設定した第3冷却ロールに順次通して冷却し、総厚みが0.575mm、各層厚みが(アクリル系樹脂層(A層))/(ポリカーボネート系樹脂層(B層))=0.070mm/0.500mmである前面板樹脂基材を得た。
次に、ハードコート樹脂組成物(c−1)100質量部からなるハードコート樹脂組成物を、バーコーターを用いて、前記前面板樹脂基材のアクリル系樹脂層(A層)の面に塗布し、その状態のまま90℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプにより700mJ/cmの積算光量で紫外線を露光して硬化性樹脂組成物(c)を硬化させて、前記前面板樹脂基材のアクリル系樹脂層(A層)にハードコート層(Cf)を形成した。
次に、ハードコート樹脂組成(c−2)100質量部からなるハードコート樹脂組成物を、バーコーターを用いて、前記前面板樹脂基材のポリカーボネート系樹脂層(B層)の面に塗布し、その状態のまま90℃で1分間乾燥し、ハードコート予備層(Cb)を形成して、(Cf)/(A)/(B)/(Cb)の積層構成からなる樹脂積層体を作製した。この段階では紫外線照射は行わず、ハードコート予備層(Cb)は未硬化の状態とした。
次に、上記樹脂積層体において、粘着シートの一方の剥離フィルムを剥がして露出した粘着面を、前記の樹脂積層体のハードコート予備層(Cb)の表面に重ねてハンドローラにて貼着し、次いで、残る剥離フィルムを剥がして粘着剤予備層を形成して積層体を形成した。
そして、この積層体に対し、粘着剤予備層の側から、2000mJ/cmの積算光量の紫外線を照射して、前記ハードコート予備層と前記粘着剤予備層とを同時に光硬化させて、ハードコート層(Cf)/(A)/(B)/ハードコート層(Cb)/透明粘着剤層からなる粘着剤層付積層体(サンプル)を作製した。
さらに、該粘着剤層付積層体(サンプル)における透明粘着剤層の粘着面を、前記ガラス板の表面に重ねてハンドローラにて貼着し、樹脂積層体/透明粘着剤層/ガラス積層体(貼合サンプル)を作製した。
<実施例2>
実施例1において、ハードコート予備層(Cb)を形成する際、ハードコート樹脂組成(c−2)100質量部からなるハードコート樹脂組成物の代わりに、ハードコート樹脂組成(c−1)100質量部からなるハードコート樹脂組成物を用いて、ハードコート予備層(Cb)を形成した以外、実施例1と同様にして粘着剤層付積層体(サンプル)、及び、樹脂積層体/透明粘着剤層/ガラス積層体(貼合サンプル)を作製した。
<比較例1>
実施例1において、(Cf)/(A)/(B)/(Cb)の積層構成からなる樹脂積層体を作製した後に、高圧水銀ランプにより700mJ/cmの積算光量の紫外線を照射して、ハードコート予備層(Cb)を硬化させた。
次に、上記樹脂積層体において、粘着シートの一方の剥離フィルムを剥がして露出した粘着面を、前記の樹脂積層体のハードコート予備層(Cb)を硬化させた後の表面に重ねてハンドローラにて貼着し、次いで、残る剥離フィルムを剥がして粘着剤予備層を形成して積層体を形成した。
そして、この積層体に対し、粘着剤予備層の側から、2000mJ/cmの積算光量の紫外線を照射して、前記粘着剤予備層を硬化させて、ハードコート層(Cf)/(A)/(B)/ハードコート層(Cb)/透明粘着剤層からなる粘着剤層付積層体(サンプル)を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、樹脂積層体/透明粘着剤層/ガラス積層体(貼合サンプル)を作製した。
<比較例2>
実施例2において、(Cf)/(A)/(B)/(Cb)の積層構成からなる樹脂積層体を作製した後に、高圧水銀ランプにより700mJ/cmの積算光量の紫外線を照射して、ハードコート予備層(Cb)を硬化させた。
次に、上記樹脂積層体において、粘着シートの一方の剥離フィルムを剥がして露出した粘着面を、前記の樹脂積層体のハードコート予備層(Cb)を硬化させた後の表面に重ねてハンドローラにて貼着し、次いで、残る剥離フィルムを剥がして粘着剤予備層を形成して積層体を形成した。
そして、この積層体に対し、粘着剤予備層の側から、2000mJ/cmの積算光量の紫外線を照射して、前記粘着剤予備層を硬化させて、ハードコート層(Cf)/(A)/(B)/ハードコート層(Cb)/透明粘着剤層からなる粘着剤層付積層体(サンプル)を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、樹脂積層体/透明粘着剤層/ガラス積層体(貼合サンプル)を作製した。
<評価試験>
実施例及び比較例で得られた粘着剤層付積層体(サンプル)又は樹脂積層体/粘着シート/ガラス積層体(貼合サンプル)について、次のように評価試験を行った。
(1)接着強度試験
実施例及び比較例で得られた粘着剤層付積層体(サンプル)について、引っ張り試験機((株)インテスコ社製205X)を用いて、引っ張り速度200mm/分の条件で、180度方向に粘着シートをハードコート層(Cb)から引き剥がし、粘着シートとハードコート層(Cb)の接着強度を測定した。サンプル幅は10mmとした。
(2)樹脂積層体/粘着シート/ガラス板積層体の湿熱暴露試験
実施例及び比較例で得られた樹脂積層体/粘着シート/ガラス板積層体(貼合サンプル)を、温度85℃湿度85%RHに設定した恒温恒湿槽中に120時間放置し、次いで温度23℃、湿度50%RH環境に設定した恒温恒湿槽中に4時間放置した直後、試験片の外観を目視で観察した。
この時、前面板樹脂基材と透明粘着剤層との接着強度が十分でないと、前面板と粘着シートの界面に剥がれが発生し、剥がれた箇所の気泡(エア)混入により外観不良が生じるため、外観不良部の大きさを目視で測定し、下記の基準で評価した。
○(good):外観不良部の面積割合が10%未満
×(poor):外観不良部の面積割合が10%以上
Figure 2017035855
表1から、裏面ハードコート層を未硬化あるいは半硬化の状態にしたまま透明粘着剤層と貼合し、ハードコート層と透明粘着剤層を同時に紫外線照射し硬化させることで、接着強度を高めることができ、湿熱環境下に曝露した後の外観も良好にすることができることが分かった。
また、ハードコート樹脂組成物としてアフターキュアタイプのコート剤を使用することで、裏面ハードコート層を未硬化のまま外観不良を抑制して取り扱うことが容易となり、裏面ハードコート層の製造と粘着剤層の貼合工程を別工程とする場合など、未硬化のまま保管、運搬が必要となる場合にも対応できることが分かった。但し、アフターキュアタイプ以外のコート剤であっても、裏面ハードコート層の製造と粘着剤層の貼合が連続的な工程である場合は問題なく使用できることが分かった。
上記実施例及びこれまで発明者が行ってきた試験結果から、前面板樹脂基材の裏面にハードコート予備層を形成し、ハードコート樹脂組成物と粘着剤樹脂組成物を貼合わせて両樹脂組成物を同時に光硬化させるようにすれば、ハードコート層と透明粘着剤層との接着強度を高めることができるばかりか、高温高湿環境下におけるハードコート層と透明粘着剤層の剥がれを抑制できることが分かった。
また、ハードコート予備層を形成する際は、光硬化型ハードコート樹脂組成物に対して紫外線照射を行わず、乾燥のみの工程でハードコート予備層を形成し、2層同時硬化させるまでは、光硬化型ハードコート樹脂組成物を未硬化の状態のままとするのが好ましいことが分かった。
ハードコート層と透明粘着剤層との接着強度を高めることができるのは、ハードコート樹脂組成物と粘着剤樹脂組成物を同時に光硬化させることにより、ハードコート層のアクリルモノマ―と、透明粘着剤層のアクリルモノマ―との架橋反応が進行し、ハードコート層と透明粘着剤層との接着強度が高まるからであると推察することができる。

Claims (2)

  1. 前面板の樹脂基材(「前面板樹脂基材」と称する)の少なくとも裏面にハードコート層を備え、該ハードコート層の裏面にさらに透明粘着剤層を積層してなる構成を備えた粘着剤層付積層体の製造方法において、
    光硬化可能なハードコート樹脂組成物を前面板樹脂基材の裏面に付着させてハードコート予備層を形成した後、該ハードコート予備層の裏面に、光硬化可能な粘着剤樹脂組成物を付着して粘着剤予備層を形成し、次に、該粘着剤予備層の裏面側から光を照射して、ハードコート予備層のハードコート樹脂組成物と、前記粘着剤予備層の粘着剤樹脂組成物とを同時に光硬化させることを特徴とする、粘着剤層付積層体の製造方法。
  2. 前記のようにハードコート予備層を形成した後、ハードコート予備層を紫外線硬化させる工程を経ずに、該ハードコート予備層の裏面に、光硬化可能な粘着剤樹脂組成物を付着して粘着剤予備層を形成することを特徴とする請求項1に記載の粘着剤層付積層体の製造方法。
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