JP2017034451A - 電子部品及び電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】銀を主材料とする励振電極が設けられた水晶振動子を備えた振動子パッケージにおいて、周波数の経時変化を抑制する。【解決手段】水晶片10にAgを主材料とし、Mnを添加した主電極層300を設けて水晶振動子を構成し、容器に水晶振動子を固定した後、当該主電極層300の表面を削ることにより周波数調整を行う。その後、容器を加熱封止し、Mnを主電極層300の表面に偏析させる。そのため周波数調整後に、表面にMnの層51が形成された状態の励振電極を得ることができる。【選択図】図8
Description
本発明は、銀電極を備えた圧電振動子を容器に気密に封止した電子部品に関する。
圧電振動子、例えばATカット水晶振動子をセラミックパッケージに搭載した振動子パッケージは、小型、高精度、高安定であることから、移動体通信端末をはじめとする様々な周波数制御デバイスとして広範に使用されている。表面実装型水晶振動子(SMD水晶振動子)は、以下のようにセラミックパッケージに水晶振動子が気密封止された構造を有する。即ち水晶振動子は、短冊状に切り出された水晶片の両主面の対向する位置に、励振電極とこの励振電極から水晶片端部に向かって延伸された引出電極とが形成され、該水晶振動子の引出電極とセラミックパッケージ(ベース)内の引き回し配線端子が導電性接着剤等を用いて導通固定され、該セラミックパッケージ(ベース)と、セラミックや金属製のリッドを低融点ガラスあるいは金属シール材料により気密に封止されている。封止に用いる低融点ガラスや金属シール材料の種類によるが、気密封止工程においては、水晶振動子や振動子パッケージが300〜400℃の高温状態に置かれる。
電極材料としては、蒸着法やスパッタ法により形成した金(Au)や銀(Ag)が使用されている。Au電極の水晶振動子は高い長期周波数安定性を有するものの材料コストが高いという問題がある。一方で、Ag電極の水晶振動子では、Au電極に比べ安価ではあるものの、長期周波数安定性(エージング特性)が劣っているという問題がある。
純Ag電極の水晶振動子における周波数の経時変化は、気密封止工程時の熱によりAgが凝集することが原因と考えられる。即ち、パッケージ内壁や接着剤、封止雰囲気からのガスの吸着や酸化による励振電極の質量変化が知られているが、凝集によりAg電極の表面積が増加し、ガスの吸着や表面酸化量が増えたことが周波数変動の原因であると推定される。
純Ag電極の水晶振動子における周波数の経時変化は、気密封止工程時の熱によりAgが凝集することが原因と考えられる。即ち、パッケージ内壁や接着剤、封止雰囲気からのガスの吸着や酸化による励振電極の質量変化が知られているが、凝集によりAg電極の表面積が増加し、ガスの吸着や表面酸化量が増えたことが周波数変動の原因であると推定される。
純Ag薄膜における凝集を抑えるためには、微量金属の添加が有効であることが知られている。例えば特許文献1では、ビスマス(Bi)及び、またはアンチモン(Sb)を合計で0.005〜0.40%(原子%:構成原子数を100%としたときの当該原子の数の%)含有するAg基合金が開示されている。また一方特許文献2では、インジウム(In)を0.1〜1.8原子%含有し、残部がAg及び不可避不純物からなる成分組成のAg−In合金が開示されている。いずれもAgの凝集による光の反射率劣化を抑えることを目的とした特許であるが、添加した金属(Bi、SbあるいはIn)を薄膜表面上に偏析層として析出させ、該表面偏析層が大気中の酸素に曝されることによって安定した酸化膜が形成されることで凝集が抑制され、反射率劣化が防止できるというものである。
水晶振動子の製造に際しては、電極膜をイオンビームやレーザーによって削ることによって、振動子の共振周波数を調整する工程があるために特許文献1や特許文献2のようなAg合金を水晶振動子電極として用いると、凝集抑制として形成されている表面偏析層が周波数調整時に削り取られてしまい、凝集抑制の効果が大きく低下してしまい、経時変化による周波数変動が小さくならない。
一方、特許文献3には、Agを主成分としパラジウム(Pd)と銅(Cu)を添加したAg合金、あるいはAgを主成分としPdとチタン(Ti)を添加したAg合金を用いた圧電振動子が開示されている。これらのAg合金を電極に用いることによって、良好なエージング特性が得られるものの、高価なパラジウムを用いるため、Au電極振動子と同程度の原価となってしまうという問題がある。
一方、特許文献3には、Agを主成分としパラジウム(Pd)と銅(Cu)を添加したAg合金、あるいはAgを主成分としPdとチタン(Ti)を添加したAg合金を用いた圧電振動子が開示されている。これらのAg合金を電極に用いることによって、良好なエージング特性が得られるものの、高価なパラジウムを用いるため、Au電極振動子と同程度の原価となってしまうという問題がある。
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、銀を主材料とする励振電極が設けられた圧電振動子を備えた電子部品において、周波数の経時変化を抑制する技術を提供することにある。
本発明の電子部品は、圧電片に励振電極が設けられ、励振電極を削ることにより周波数調整がされた圧電振動子を容器に気密に封止して構成された電子部品において、
前記励振電極は、銀を主材料とする主電極層を密着層を介して前記圧電片に形成して構成され、
前記主電極層は、銀に対して共晶を形成する金属であって、加熱による凝集性が銀よりも小さい金属と銀との合金からなり、前記周波数調整後に前記金属が表面に偏析した状態になっていることを特徴とする。
前記励振電極は、銀を主材料とする主電極層を密着層を介して前記圧電片に形成して構成され、
前記主電極層は、銀に対して共晶を形成する金属であって、加熱による凝集性が銀よりも小さい金属と銀との合金からなり、前記周波数調整後に前記金属が表面に偏析した状態になっていることを特徴とする。
また本発明の電子部品は、前記金属は、イットリウム、セリウム、銅、シリコン、ゲルマニウム、鉛、ビスマス及びマンガンから選ばれる金属であることを特徴としてもよい。また前記主電極層は、マンガンを1.0〜5.0原子%含有してもよく、前記主電極層は、マンガンを1.0〜5.0原子%含有し、ビスマスを0.5〜3.0原子%含有することを特徴としてもよい。
本発明の電子部品の製造方法は、励振電極が設けられた圧電振動子を容器に気密に封止して構成された電子部品を製造する方法において、
銀を主材料とし、銀に対して共晶を形成する金属であって、加熱による凝集性が銀よりも小さい金属と銀との合金からなる主電極層を密着層を介して圧電片に形成する工程と、
その後、前記主電極層の表面を削って圧電振動子の周波数調整を行う工程と、
次に前記圧電振動子を加熱して、前記金属が主電極層の表面に偏析した状態になった励振電極を得る工程と、を含むことを特徴とする。
銀を主材料とし、銀に対して共晶を形成する金属であって、加熱による凝集性が銀よりも小さい金属と銀との合金からなる主電極層を密着層を介して圧電片に形成する工程と、
その後、前記主電極層の表面を削って圧電振動子の周波数調整を行う工程と、
次に前記圧電振動子を加熱して、前記金属が主電極層の表面に偏析した状態になった励振電極を得る工程と、を含むことを特徴とする。
また本発明の電子部品の製造方法は、前記周波数調整後に圧電振動子を加熱する工程は、容器を気密に封止するために加熱する工程であることを特徴としてもよい。
本発明は、銀を主材料とする励振電極が設けられた圧電振動子を備えた電子部品において、銀に対して共晶を形成する金属であって、加熱による凝集性が銀よりも小さい金属を添加した励振電極を設けて圧電振動子を構成し、圧電振動子の周波数調整した後、励振電極を加熱している。そのため周波数調整後において前記金属が励振電極の表面に偏析した状態となる。従って励振電極の表面の凹凸が少なくなり、ガスの吸着や酸化が抑制されるため、圧電振動子の周波数の経時変化を抑制することができる。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態に係る電子部品である振動子パッケージについて説明する。図1に示すように振動子パッケージは、容器2と、27MHzの水晶振動子1と、を備えている。容器2は、上方が開口し、概略箱形に形成されたセラミック製のベース体20と、ベース体20の開口を塞ぐセラミック製の蓋体21と、を備えている。ベース体20の内側底面には、ベース体20の底面下面側に設けられた図示しない電極パッドに電気的に接続された電極22が形成されている。
本発明の第1の実施の形態に係る電子部品である振動子パッケージについて説明する。図1に示すように振動子パッケージは、容器2と、27MHzの水晶振動子1と、を備えている。容器2は、上方が開口し、概略箱形に形成されたセラミック製のベース体20と、ベース体20の開口を塞ぐセラミック製の蓋体21と、を備えている。ベース体20の内側底面には、ベース体20の底面下面側に設けられた図示しない電極パッドに電気的に接続された電極22が形成されている。
水晶振動子1は、図2、図3に示すように短冊状に切り出されたATカットの水晶片10の一面側の主面及び他面側の主面に励振電極31、32が互いに対向するように設けられている。一面側の励振電極31の一部には、水晶片10の一方側の周縁に向かって引き出されるように引き出し電極33の一端が接続されており、引き出し電極33の他端は、水晶片10の一方側の側面を介して水晶片10の他面側の一方側周縁に引き回され、電極端35が形成されている。また他面側の励振電極32の一部にも一方側の周縁に向かって引き出されるように引き出し電極34の一端が接続され、引き出し電極34の他端側は、水晶片10の他面側の一方側周縁に引き回され、電極端36が形成されている。
励振電極31、32について振動子パッケージの製造方法に沿って説明する。引き出し電極33、34及び電極端35、36についても励振電極31、32と同様の工程により形成されるが、励振電極31、32を例にとって説明する。図4に示すように、水晶片10の表面及び裏面にクロム(Cr)からなる密着層4と、Agを主体とする主電極層30と、がこの順に積層されている。主電極層30はマンガン(Mn)を1.0〜5.0原子%(主電極層30の総原子数を100としたときのMnの原子数の比率)好ましくは、2.0〜4.5原子%添加したAg及びMnの合金(Agを基体とする合金)からなり、例えば3.0原子量のMnが添加されたAg基体合金からなる。
密着層4の膜厚は特に限定されないが、0.5〜10nmの範囲内であれば十分な密着性が得られる。Mnを添加したAgを主成分とする主電極層30の膜厚は、水晶振動子1の特性を左右し、水晶振動子1のサイズや共振周波数などの振動子特性によって決定される。典型的には100〜数100nmである。密着層4は抵抗加熱式の蒸着法、電子ビーム式の蒸着法、スパッタ法などにより成膜される。密着層4は、例えばチタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ニッケルタングステン(NiW)、アルミニウム(Al)などでもよい。
主電極層30はAgの紛体とMnの紛体とを所定の比率で混合し、溶融して生成した合金を用い、この合金を抵抗加熱式の蒸着法、電子ビーム式の蒸着法、スパッタ法などにより成膜する。
主電極層30はAgの紛体とMnの紛体とを所定の比率で混合し、溶融して生成した合金を用い、この合金を抵抗加熱式の蒸着法、電子ビーム式の蒸着法、スパッタ法などにより成膜する。
ここで主電極層30の主成分であるAgと、Mnと、の相図によれば、Mnの添加量が概ね10原子%以下であればMnはAgに固溶、即ち面心立方格子を構成するAg原子の一部がMn原子で置換された固溶体となることが予想される。しかしながらAgを主成分とし、Mnを添加したAg−Mn合金電極膜を形成すると、図5の模式図に示すようにMnの原子5の一部が主電極層30の表層に偏析する。
続いて図1に示すようにベース体20側の電極22と、水晶振動子1の電極端35、36とを導電性接着剤6により電気的に接続する。その後例えば200℃で30分加熱することにより導電性接着剤6が硬化し、水晶振動子1がベース体20に固定される(導電性接着剤6を硬化する加熱工程)。導電性接着剤6を硬化する加熱工程において、水晶振動子1が加熱されたとき図6の模式図に示すように、主電極層30中にMnの原子5の主電極層30の表面への偏析がさらに進む。この時主電極層30における表層のMnの原子5の偏析した層の下方には、Mnの原子5の残る層が形成されている。
その後イオンビームあるいはレーザーにより、主電極層30の表面を削って、水晶振動子1の共振周波数が調整される。なお水晶片10の他面側の主電極層30の表面は水晶片10を透過したレーザー等により削られる。この時図7に示すように主電極層30においては、表層側に偏析したMnの原子5の一部も除去される。
続いて図1に示すようにベース体20側の電極22と、水晶振動子1の電極端35、36とを導電性接着剤6により電気的に接続する。その後例えば200℃で30分加熱することにより導電性接着剤6が硬化し、水晶振動子1がベース体20に固定される(導電性接着剤6を硬化する加熱工程)。導電性接着剤6を硬化する加熱工程において、水晶振動子1が加熱されたとき図6の模式図に示すように、主電極層30中にMnの原子5の主電極層30の表面への偏析がさらに進む。この時主電極層30における表層のMnの原子5の偏析した層の下方には、Mnの原子5の残る層が形成されている。
その後イオンビームあるいはレーザーにより、主電極層30の表面を削って、水晶振動子1の共振周波数が調整される。なお水晶片10の他面側の主電極層30の表面は水晶片10を透過したレーザー等により削られる。この時図7に示すように主電極層30においては、表層側に偏析したMnの原子5の一部も除去される。
その後図1に示すように蓋体21の下面側の周縁に低融点ガラスあるいは金属シール材などの接着剤23を塗布し、窒素ガス雰囲気下において、当該蓋体21をベース体20の側壁上に載置し、例えば360℃、30分の熱処理を行い、容器2を気密に封止する(容器2を気密封止する加熱工程)。なお容器2を気密に封止する雰囲気は真空雰囲気であってもよく、この場合には封止後の容器2内は真空雰囲気となる。この時の加熱処理により、主電極層30において、周波数調整前に表面のMnの原子5が偏析した層より深いところに残っているMnの原子5が偏析するため、図8に示すように主電極層30の表面にMnの層50が形成される。この結果、水晶片10上に密着層4及び表面にMnの層50が形成された主電極層300がこの順に形成され、励振電極31、32が構成される。
Agは、水晶に対して密着性が低く、水晶片10上に直接AgあるいはAgを主成分とするAg基合金からなる主電極層30を設けたときに主電極層30が剥離しやすくなる。そのため密着層4を設けることにより、主電極層30の剥離を抑制することができる。
背景技術に述べたようにAgは、加熱により凝集する性質がある。そのため、容器2を気密に封止するために加熱をしたときに、Agの凝集により励振電極31、32の表面の凹凸が大きくなり表面積が大きくなる。この結果、励振電極31、32の表面にガスが吸着しやすくなり、表面の酸化量が多くなり、水晶振動子1の周波数が変化しやすくなる。
これに対して、Agを主成分としてMnを添加したAg−Mn合金は、Agと比較して加熱により凝集しにくい性質がある。さらにAg中のMnは表面偏析しやすい性質を有し、またMnの偏析層は速やかに酸化される。そのため表面にMnの偏析層が形成された励振電極31、32は、容器2を気密に封止するために加熱をしたときに、表面の凹凸が小さくなり、表面積が小さくなると共に表面にMnの酸化層が形成され、励振電極31、32の表面のガスの吸着が抑制される。従って水晶振動子1の周波数の経時変化が抑制される。
これに対して、Agを主成分としてMnを添加したAg−Mn合金は、Agと比較して加熱により凝集しにくい性質がある。さらにAg中のMnは表面偏析しやすい性質を有し、またMnの偏析層は速やかに酸化される。そのため表面にMnの偏析層が形成された励振電極31、32は、容器2を気密に封止するために加熱をしたときに、表面の凹凸が小さくなり、表面積が小さくなると共に表面にMnの酸化層が形成され、励振電極31、32の表面のガスの吸着が抑制される。従って水晶振動子1の周波数の経時変化が抑制される。
上述の実施の形態によれば、Mnを添加したAgを主材料とするAg基合金からなる主電極層30を密着層4を介して水晶片10に積層して水晶振動子1を構成している。そして水晶振動子1を容器2に固定し、当該主電極層30の表面を削ることにより周波数調整を行った後、容器2を封止するために容器2を加熱し、主電極層30の表面にMnを偏析させている。従って周波数調整後に主電極層30の表面にMnの層50が形成された励振電極31、32が得られる。そのため励振電極31、32の表面の凹凸が少なくなり、ガスの吸着や酸化量の変化が抑制されるため、水晶振動子1の周波数の経時変化を抑制することができる。
[第2の実施の形態]
また加熱による凝集性を抑えるのに有効な添加金属はMnに限らない。例えば第1の実施の形態に示した主電極層30において、Mnに代えてBiを2.0原子%となるように添加したAg基体合金を用いてもよい。このような場合においても周波数調整後に表面にBiが偏析した励振電極31、32を得ることができるため同様の効果を得ることができる。
また加熱による凝集性を抑えるのに有効な添加金属はMnに限らない。例えば第1の実施の形態に示した主電極層30において、Mnに代えてBiを2.0原子%となるように添加したAg基体合金を用いてもよい。このような場合においても周波数調整後に表面にBiが偏析した励振電極31、32を得ることができるため同様の効果を得ることができる。
さらに第1の実施の形態に示した主電極層30において、Mnと、Biと、を添加したAg基体合金を用いてもよい。この場合には、マンガンを1.0〜5.0原子%含有し、ビスマスを0.5〜3.0原子%含有することが好ましい。
後述の実施例に示すようにBiを0.6原子%以上添加した主電極層30を用いた場合において、経時変化を測定したときに初期にマイナス側に変動し、その後プラス側に変動する傾向があり、経時変化が小さくなる傾向にある。これに対してAgにMnを添加した主電極層を用いた場合には、経過時間に比例して、周波数変動が増加するが、周波数の変動率が一定になる傾向にある。そのため、AgにBiとMnとを添加して主電極層30を形成した場合には、周波数の経時変化を小さく抑えることができる。
後述の実施例に示すようにBiを0.6原子%以上添加した主電極層30を用いた場合において、経時変化を測定したときに初期にマイナス側に変動し、その後プラス側に変動する傾向があり、経時変化が小さくなる傾向にある。これに対してAgにMnを添加した主電極層を用いた場合には、経過時間に比例して、周波数変動が増加するが、周波数の変動率が一定になる傾向にある。そのため、AgにBiとMnとを添加して主電極層30を形成した場合には、周波数の経時変化を小さく抑えることができる。
またAgに添加して主電極層30の表面に偏析させる金属は、Agに対して共晶を形成する金属であればよく、Y(イットリウム)、セリウム(Ce)、銅(Cu)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、鉛(Pb)などを用いることができる。またこれらの金属を複数種添加してもよい。
また圧電片はATカットの水晶片10に限らず、DTカットなどの異なるカットの水晶片であってもよく、タンタル酸リチウムや、ニオブ酸リチウムなどで構成された圧電体を用いてもよい。
また圧電片はATカットの水晶片10に限らず、DTカットなどの異なるカットの水晶片であってもよく、タンタル酸リチウムや、ニオブ酸リチウムなどで構成された圧電体を用いてもよい。
[検証試験1]
本発明の実施の形態の効果を調べるため、以下の試験を行った。
[実施例1]
水晶片10に励振電極31、32を形成し、一面側の励振電極31の深さ方向における原子の組成比について調べた。ATカットの水晶片10に密着層4となるCrを2nm、AgにMnを2.9原子%となるように添加したAg基体合金からなる主電極層30を200nmの順にスパッタ法により成膜して27MHzの水晶振動子を形成した。その後、第1の実施の形態に示した工程に従い、導電性接着剤6による固定後に200℃で30分加熱を行い加熱硬化し、続いて周波数調整工程に相当する工程を行うために、主電極層30の表面にイオンビームを照射し、表面をエッチングした。更にその後、360℃で30分加熱して容器2を封止して振動子パッケージを構成した。密着層4及び主電極層30を積層した直後の積層体をサンプル1−1とし、200℃で30分加熱を行った直後で、積層体の表面をエッチングする前の励振電極31、32をサンプル1−2、360℃で30分加熱後の積層体をサンプル1−3とした。サンプル1−1〜1−3の夫々の深さ方向におけるオージェ電子分析を行い、Ag、酸素(O)及びMnの各原子の比率を調べた。なおサンプル1−3の測定にあたっては、蓋部21を取り外して測定した。
本発明の実施の形態の効果を調べるため、以下の試験を行った。
[実施例1]
水晶片10に励振電極31、32を形成し、一面側の励振電極31の深さ方向における原子の組成比について調べた。ATカットの水晶片10に密着層4となるCrを2nm、AgにMnを2.9原子%となるように添加したAg基体合金からなる主電極層30を200nmの順にスパッタ法により成膜して27MHzの水晶振動子を形成した。その後、第1の実施の形態に示した工程に従い、導電性接着剤6による固定後に200℃で30分加熱を行い加熱硬化し、続いて周波数調整工程に相当する工程を行うために、主電極層30の表面にイオンビームを照射し、表面をエッチングした。更にその後、360℃で30分加熱して容器2を封止して振動子パッケージを構成した。密着層4及び主電極層30を積層した直後の積層体をサンプル1−1とし、200℃で30分加熱を行った直後で、積層体の表面をエッチングする前の励振電極31、32をサンプル1−2、360℃で30分加熱後の積層体をサンプル1−3とした。サンプル1−1〜1−3の夫々の深さ方向におけるオージェ電子分析を行い、Ag、酸素(O)及びMnの各原子の比率を調べた。なおサンプル1−3の測定にあたっては、蓋部21を取り外して測定した。
図9〜図11は実施例1の結果を示し、夫々サンプル1−1〜1−3におけるエッチング時間(主電極層30の表面からの深さ)に対するAg、O及びMnの各原子の構成比率を示す特性図である。図9に示すように電極成膜後のサンプル1−1の最表面においては、25原子%のMnと52原子%の酸素と、23原子%のAgとが観察されている。また図10に示すように周波数調整前のサンプル1−2の最表面においては、38原子%のMnと62原子%の酸素と、とが観察されている。もともとAgに添加しているMnは2.9原子%であることからMnが主電極層30の表面に偏析していることが分かる。また酸素については、Mnと類似の濃度変化をしていることから、主電極層30の表面はMnの酸化物と考えられる。
また図11に示すように周波数調整後のエッチングにより新たに表れたトリミング電極面においても37原子%のMnと63原子%の酸素とが観測されていることから、周波数調整のためのエッチングにより、周波数調整前に形成されていたMnの偏析した層が除去されたとしても、周波数調整後の容器2の封止工程における加熱により、Mnが表面に再偏析したものと考えられる。
[検証試験2]
AgにBi及びMnを添加し、Biを1.0原子%及びMnを2.9原子%となるように添加した合金からなる主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージについて、200℃で30分加熱を行い導電性接着剤6を加熱硬化した直後の水晶振動子をサンプル2−2とし、360℃で30分加熱して容器2を封止した直後の水晶振動子1をサンプル2−3とした。サンプル2−2及び2−3についての深さ方向におけるオージェ電子分析を行い、Ag、Bi、Mn、O及びSiの各原子の比率を調べた。
AgにBi及びMnを添加し、Biを1.0原子%及びMnを2.9原子%となるように添加した合金からなる主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージについて、200℃で30分加熱を行い導電性接着剤6を加熱硬化した直後の水晶振動子をサンプル2−2とし、360℃で30分加熱して容器2を封止した直後の水晶振動子1をサンプル2−3とした。サンプル2−2及び2−3についての深さ方向におけるオージェ電子分析を行い、Ag、Bi、Mn、O及びSiの各原子の比率を調べた。
図12に示すように主電極層30の最表面において25原子%のBiと、15原子%のMnと、40原子%のOと、20原子%のAgとが観測されている。Agに添加したBi及びMnの量は、夫々1.0原子%及び2.9原子%であることから、Bi及びMnが主電極層30の表面に偏析していることが分かる。とりわけBiの濃度はエッチング時間に対し急激に減衰することからBiは主電極層30の表面にのみ偏在していることが分かる。一方Mnはエッチング時間が1分で20原子%まで高くなった後、5分程度まで有限の濃度を保っていることから、20〜30nmの深さまでMnの高濃度層が形成されていることが分かる。またOについては、図9〜11と同様にMnと類似の濃度変化をしていることから、主電極層30の表面はMnの酸化物と考えられる。
また図12にて確認されたBiの表面層及びMnの酸化物の層の大部分は、周波数調整におけるイオンビームの照射により、エッチングされているが、図13に示すようにイオンビーム照射後の主電極層30におけるトリミング最表面には、20原子%のBiと、10原子%のMnと、が観察される。このことから、周波数調整前にMnの酸化物の層が厚く形成され、下層側にBiが残されていたことで、周波数調整後もBi、Mnが表面に偏析した状態で残っているものと考えられる。
[検証試験3]
上述の実施例1について、窒素雰囲気中にて、200℃で30分加熱の前後において、主電極層30の表面の状態について原子間力顕微鏡により観察した。図14、図15は夫々実施例1における加熱の前後の表面構造を示す。また主電極層30を純Agにより構成したことを除いて、実施例1と同様に構成した振動子パッケージを比較例とし、比較例について、窒素雰囲気中にて、200℃で30分加熱の前後において、主電極層30の表面の状態について原子間力顕微鏡により観察した。図16、図17は夫々比較例における加熱の前後の表面構造を示す。
[検証試験3]
上述の実施例1について、窒素雰囲気中にて、200℃で30分加熱の前後において、主電極層30の表面の状態について原子間力顕微鏡により観察した。図14、図15は夫々実施例1における加熱の前後の表面構造を示す。また主電極層30を純Agにより構成したことを除いて、実施例1と同様に構成した振動子パッケージを比較例とし、比較例について、窒素雰囲気中にて、200℃で30分加熱の前後において、主電極層30の表面の状態について原子間力顕微鏡により観察した。図16、図17は夫々比較例における加熱の前後の表面構造を示す。
図14、図15に示すように実施例1においては、主電極層30の表面構造は、加熱の前後において凹凸の大きさに変化は見られていないが、図16、図17に示すように比較例における主電極層30の表面構造は、加熱の後における、凹凸の大きさが、加熱の前における凹凸の大きさよりも大きくなっており、凝集が起こっていた。
この結果によれば、AgにMnを添加した主電極層30を用いることで、加熱による主電極層30の表面の凝集を抑制することができると言える。
この結果によれば、AgにMnを添加した主電極層30を用いることで、加熱による主電極層30の表面の凝集を抑制することができると言える。
[検証試験4]
実施例1及び比較例について、各10個の振動子パッケージを作成し、85℃の温度条件下にて保管した。実施例1に係る振動子パッケージについては、1日、2日、3日、5日、9日、11日及び21日経過後に発振周波数Faを測定した。また比較例に係る振動子パッケージについては、1日、2日、5日、8日、11日、21日、31日及び41日経過後に発振周波数Faを測定した。
実施例1及び比較例について、各10個の振動子パッケージを作成し、85℃の温度条件下にて保管した。実施例1に係る振動子パッケージについては、1日、2日、3日、5日、9日、11日及び21日経過後に発振周波数Faを測定した。また比較例に係る振動子パッケージについては、1日、2日、5日、8日、11日、21日、31日及び41日経過後に発振周波数Faを測定した。
実施例1及び比較例の各々において、0日目の周波数Fに対する周波数差ΔF(=Fa−F)を求め、周波数変動量(ΔF/F)を求めた。なお高温環境保管下における水晶振動子の周波数変動は、エージング劣化と呼ばれる現象であるが、エージング劣化は保管温度が高い程、周波数変動量が大きくなる、いわゆる熱活性過程であり、85℃にて21日間保管後の周波数変動量は室温(25℃)にて1年間経過したときの周波数変動量に相当する。実施例1及び比較例における水晶振動子の周波数変動量の経時変化について図示の便宜上各10個のデータの内、各3個を代表して周波数変動量の経時変化を図18及び図19に示す。
図18に示すように、実施例1における水晶振動子1については、21日経過時点において、10個の振動子パッケージの平均周波数変動量については、−1.0ppm未満であるのに対し、図19に示す比較例における水晶振動子1については、21日経過時点において、各振動子パッケージの平均周波数変動量は、最大で−5ppmであった。従ってAgにMnを添加して主電極層30とすることで発振周波数の経時変化を抑制することができると言える。
[検証試験5]
AgにMnを添加して主電極層30を形成した実施例1において、Mnの適切な添加量を調べるために以下の試験を行った。
Mnの添加量を夫々0原子%、0.6原子%、1.0原子%、2.0原子%、2.9原子%、3.5原子%、4.5原子%、5.0原子%及び7.4原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルA−1〜A−9とした。サンプルA−1〜A−9において各々の10個のサンプルについて、21日間85℃の温度条件下にて保管した後に発振周波数Faを測定し、0日目の周波数Fに対する周波数差ΔF(=Fa−F)を求め、周波数変動量(ΔF/F)を求めた。
[検証試験5]
AgにMnを添加して主電極層30を形成した実施例1において、Mnの適切な添加量を調べるために以下の試験を行った。
Mnの添加量を夫々0原子%、0.6原子%、1.0原子%、2.0原子%、2.9原子%、3.5原子%、4.5原子%、5.0原子%及び7.4原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルA−1〜A−9とした。サンプルA−1〜A−9において各々の10個のサンプルについて、21日間85℃の温度条件下にて保管した後に発振周波数Faを測定し、0日目の周波数Fに対する周波数差ΔF(=Fa−F)を求め、周波数変動量(ΔF/F)を求めた。
表1はこの結果を示し、周波数変動量は10個のサンプルの平均値を示す。
[表1]
この結果によれば、Mnの添加量が1.0原子%以上のときに平均周波数変動量が顕著に小さくなることが分かる。一方Mnの添加量が5.0原子%を越えると、主電極層30の表面が白濁して見えるようになる。走査型電子顕微鏡にて、主電極層30の表面を観察するとMnが粒状に析出しており、主電極層30の表面にこのような粒が存在するような状態は、水晶振動子1の信頼性上問題がある。従って発振周波数の経時変化を抑制することができ、かつMnの粒状析出が生じない範囲として、Mnの添加量は、1.0〜5.0原子%の範囲であることが好ましい。更に21日間85℃に保存した場合における周波数変動量を−1.0ppm以下になるように抑制するには、Mnの添加量は、2.0〜4.5原子%の範囲であることが好ましい。
[表1]
この結果によれば、Mnの添加量が1.0原子%以上のときに平均周波数変動量が顕著に小さくなることが分かる。一方Mnの添加量が5.0原子%を越えると、主電極層30の表面が白濁して見えるようになる。走査型電子顕微鏡にて、主電極層30の表面を観察するとMnが粒状に析出しており、主電極層30の表面にこのような粒が存在するような状態は、水晶振動子1の信頼性上問題がある。従って発振周波数の経時変化を抑制することができ、かつMnの粒状析出が生じない範囲として、Mnの添加量は、1.0〜5.0原子%の範囲であることが好ましい。更に21日間85℃に保存した場合における周波数変動量を−1.0ppm以下になるように抑制するには、Mnの添加量は、2.0〜4.5原子%の範囲であることが好ましい。
[検証試験6]
続いて主電極層30にBiを添加した例及び主電極層30にMnとBiとを添加した例における効果を検証するために以下の実施例2〜5の振動子パッケージを用いて試験を行った。
[実施例2]
AgにBiを0.2原子%となるように添加して250nmの膜厚の主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例2とした。
[実施例3]
AgにBiを0.6原子%となるように添加して250nmの膜厚の主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例3とした。
[実施例4]
AgにBiを2.0原子%となるように添加して250nmの膜厚の主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例4とした。
[実施例5]
AgにBiを1.0原子%及びMnを2.9原子%となるように添加して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例5とした。
続いて主電極層30にBiを添加した例及び主電極層30にMnとBiとを添加した例における効果を検証するために以下の実施例2〜5の振動子パッケージを用いて試験を行った。
[実施例2]
AgにBiを0.2原子%となるように添加して250nmの膜厚の主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例2とした。
[実施例3]
AgにBiを0.6原子%となるように添加して250nmの膜厚の主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例3とした。
[実施例4]
AgにBiを2.0原子%となるように添加して250nmの膜厚の主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例4とした。
[実施例5]
AgにBiを1.0原子%及びMnを2.9原子%となるように添加して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージを実施例5とした。
実施例2〜5について、各10個の振動子パッケージを作成し、85℃の温度条件下にて保管した。実施例2、4に係る振動子パッケージについては、1日、2日、5日、8日、11日、21日、31日及び41日経過後に発振周波数Faを測定した。また実施例3に係る振動子パッケージについては、1日、2日、3日、5日、8日、11日、21日、31日及び51日経過後に発振周波数Faを測定した。また実施例5に係る振動子パッケージについては、1日、2日、4日、8日、11日及び21日経過後に発振周波数Faを測定した。
実施例2〜5の各々において、0日目の周波数Fに対する周波数差ΔF(=Fa−F)を求め、周波数変動量(ΔF/F)を求めた。なお高温環境保管下における水晶振動子の周波数変動は、エージング劣化と呼ばれる現象であるが、エージング劣化は保管温度が高い程、周波数変動量が大きくなる、いわゆる熱活性過程であり、85℃にて21日間保管後の周波数変動量は室温(25℃)にて1年間経過したときの周波数変動量に相当する。実施例2〜5における水晶振動子の周波数変動量の経時変化について図示の便宜上各10個のデータの内、各3個を代表して周波数変動量の経時変化を図20〜23に示す。
図20に示すように実施例2における水晶振動子1は、21日経過時点において、10個の振動子パッケージの平均周波数変動量は、−4.0ppm程度で比較例と同等であったが、実施例2では、図19に示した比較例と比べて周波数変動量のばらつきが小さくなっていることが分かる。更に図21に示すように実施例3における水晶振動子1では、試験開始直後にマイナス側に大きく変動した後、10日経過付近で変動量が−2ppmの極小となり、その後プラス側に変動していた。更に図22に示すようにBiの添加量を増やした実施例4における水晶振動子では、−2ppmの変動で飽和していた。このようにBiの添加量を増やすことで発振周波数の経時変化を抑制することができるが、Biの添加量を2.0原子%以上に増やしたとしても−2ppm以下に変動を改善することはできなかった。
さらに図23に示すように実施例5における水晶振動子は、21日経過時点において、10個の振動子パッケージの平均周波数変動量は、±0.5ppm未満であり、本発明の発振周波数の経時変化を更に抑制することができると言える。
[検証試験7]
次にAgと、Mnと、Biとを添加して主電極層30を形成するにあたって、Mnの添加量が1.0原子%から6.5原子%の範囲である場合において、Biの適切な添加量を調べるために以下の試験を行った。
(サンプルB−1〜B−9)
Mnの添加量を1.0原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルB−1〜B−9とした。
(サンプルC−1〜C−9)
Mnの添加量を2.0原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルC−1〜C−9とした。
(サンプルD−1〜D−9)
Mnの添加量を3.0原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルD−1〜D−9とした。
(サンプルE−1〜E−9)
Mnの添加量を3.6原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルE−1〜E−9とした。
(サンプルF−1〜F−9)
Mnの添加量を4.5原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルF−1〜F−9とした。
(サンプルG−1〜G−9)
Mnの添加量を6.5原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルG−1〜G−9とした。
次にAgと、Mnと、Biとを添加して主電極層30を形成するにあたって、Mnの添加量が1.0原子%から6.5原子%の範囲である場合において、Biの適切な添加量を調べるために以下の試験を行った。
(サンプルB−1〜B−9)
Mnの添加量を1.0原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルB−1〜B−9とした。
(サンプルC−1〜C−9)
Mnの添加量を2.0原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルC−1〜C−9とした。
(サンプルD−1〜D−9)
Mnの添加量を3.0原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルD−1〜D−9とした。
(サンプルE−1〜E−9)
Mnの添加量を3.6原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルE−1〜E−9とした。
(サンプルF−1〜F−9)
Mnの添加量を4.5原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルF−1〜F−9とした。
(サンプルG−1〜G−9)
Mnの添加量を6.5原子%に設定した振動子パッケージにおいて、Biの添加量を0.2原子%、0.5原子%、1.0原子%、1.3原子%、2.0原子%、2.4原子%、2.8原子%、3.0原子%及び3.9原子%に設定して主電極層30を形成したことを除いて実施例1と同様に構成した振動子パッケージをサンプルG−1〜G−9とした。
サンプルB−1〜G−9において各々の10個のサンプルについて、21日間85℃の温度条件下にて保管した後に発振周波数Faを測定し、0日目の周波数Fに対する周波数差ΔF(=Fa−F)を求め、周波数変動量(ΔF/F)を求めた。
表2〜表7はこの結果を示し、夫々(サンプルB−1〜B−9)〜(サンプルG−1〜G−9)における周波数変動量(ΔF/F)を示す。
[表2]
[表3]
[表4]
[表5]
[表6]
[表7]
[表2]
[表3]
[表4]
[表5]
[表6]
[表7]
この結果によればMnの添加量が1.0〜5.0原子%でかつ、Biの添加量が0.5〜3.0原子%に設定したサンプルにおいて、平均周波数変動量は−1ppm以下と経時変化が小さくなり、良好になっていることが分かる。更にMnの添加量が1.0〜2.0原子%でかつ、Biの添加量が2.0〜4.5原子%のサンプルの平均周波数変動量は−0.5ppmと更に経時変化が小さくなり、より良好になっていることが分かる。
1 水晶振動子
2 容器
4 密着層
5 Mnの原子
6 導電性接着剤
10 水晶片
30 主電極層
31、32 励振電極
50 Mnの層
2 容器
4 密着層
5 Mnの原子
6 導電性接着剤
10 水晶片
30 主電極層
31、32 励振電極
50 Mnの層
Claims (6)
- 圧電片に励振電極が設けられ、励振電極を削ることにより周波数調整がされた圧電振動子を容器に気密に封止して構成された電子部品において、
前記励振電極は、銀を主材料とする主電極層を密着層を介して前記圧電片に形成して構成され、
前記主電極層は、銀に対して共晶を形成する金属であって、加熱による凝集性が銀よりも小さい金属と銀との合金からなり、前記周波数調整後に前記金属が表面に偏析した状態になっていることを特徴とする電子部品。 - 前記金属は、イットリウム、セリウム、銅、シリコン、ゲルマニウム、鉛、ビスマス及びマンガンから選ばれる金属であることを特徴とする請求項1記載の電子部品。
- 前記主電極層は、マンガンを1.0〜5.0原子%含有することを特徴とする請求項1記載の電子部品。
- 前記主電極層は、マンガンを1.0〜5.0原子%含有し、ビスマスを0.5〜3.0原子%含有することを特徴とする請求項1記載の電子部品。
- 励振電極が設けられた圧電振動子を容器に気密に封止して構成された電子部品を製造する方法において、
銀を主材料とし、銀に対して共晶を形成する金属であって、加熱による凝集性が銀よりも小さい金属と銀との合金からなる主電極層を密着層を介して圧電片に形成する工程と、
その後、前記主電極層の表面を削って圧電振動子の周波数調整を行う工程と、
次に前記圧電振動子を加熱して、前記金属が主電極層の表面に偏析した状態になった励振電極を得る工程と、を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。 - 前記周波数調整後に圧電振動子を加熱する工程は、容器を気密に封止するために加熱する工程であることを特徴とする請求項5に記載の電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2015152001A JP2017034451A (ja) | 2015-07-31 | 2015-07-31 | 電子部品及び電子部品の製造方法 |
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Family Applications (1)
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-
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