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JP2017029041A - 板チョコレートおよびファットブルーム防止剤 - Google Patents

板チョコレートおよびファットブルーム防止剤 Download PDF

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広明 直井
雅喜 中山
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雅喜 中山
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Tomoaki Akiba
友明 秋葉
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Abstract

【課題】ラウリン系ハードバターとカカオバターを含有する板チョコレートにおいて、長期間、ファットブルームを抑制する。【解決手段】板チョコレートは、油脂および乳化剤を含有する板チョコレートであって、油脂として、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有し、ラウリン系ハードバターの含有量が、30質量%以上であり、ココアバターの含有量が、30質量%未満であり、乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステルを1質量%以上含有し、ショ糖脂肪酸エステルのうち50質量%以上は、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルであることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ラウリン系ハードバターを含有する板チョコレートおよびラウリン系ハードバターを含有する板チョコレートに混合されるファットブルーム防止剤に関する。
チョコレートには、ココアバターの代わりにラウリン系ハードバターを使用したものがある。ラウリン系ハードバターは、煩雑な処理工程であるテンパリングを必要とせず、口どけのよいチョコレートを作ることが可能である。また、ラウリン系ハードバターは、ココアバターよりも安価であるため、安価なチョコレートを作ることができるという利点もある。
ところが、ラウリン系ハードバターは、ココアバターとの相溶性が悪いため、ラウリン系ハードバターを使用したチョコレートにおいて、油脂結晶の不具合であるファットブルームが発生しやすい。そのため、ココアバターおよびココアバターを多く含むカカオマスを、ラウリン系ハードバターを含有するチョコレートに多く配合することが難しい。しかしながら、ココアバターやカカオマスの量を減らしてしまうと、ココアバターやカカオマスを多く含むチョコレートよりも風味が劣ってしまう。
そこで、従来、ラウリン系ハードバターとココアバターを含有するチョコレートにおいてファットブルームが発生するのを抑制するために、乳化剤を添加したものが知られている。例えば、特許文献1で開示されているチョコレートは、主にパンや菓子を被覆するのに用いられるコーティング用のチョコレートであり、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルを含有している。
特開2014−103875号公報
ところで、各種のチョコレート製品の原料とされる板チョコレートは、長期間保存されることが多く、長期間、ファットブルームを抑制できることが望まれる。
そこで、本発明は、ラウリン系ハードバターとカカオバターを含有する板チョコレートにおいて、長期間、ファットブルームを抑制することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の板チョコレートは、油脂および乳化剤を含有する板チョコレートであって、前記油脂として、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有し、ラウリン系ハードバターの含有量が、30質量%以上であり、ココアバターの含有量が、30質量%未満であり、前記乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステルを1質量%以上含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルのうち50質量%以上は、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルであることを特徴とする。
このように構成された板チョコレートによれば、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有する板チョコレートにおいて、長期間、ファットブルームを抑制することができる。
前記した板チョコレートは、前記ショ糖脂肪酸エステルとして、ショ糖ラウリン酸エステルをさらに含有することが望ましい。
これによれば、ショ糖ラウリン酸エステルを含まない場合に比べて、ファットブルームをより長期間にわたって抑制することができる。
前記した板チョコレートは、前記ショ糖脂肪酸エステルのうち20〜50質量%が、ショ糖ラウリン酸エステルであってもよい。
また、本発明のファットブルーム防止剤は、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含む油脂を含有する板チョコレートに混合されるファットブルーム防止剤であって、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルと、ショ糖ラウリン酸エステルとを含有し、前記ショ糖混合脂肪酸エステルの含有量が、50質量%以上であることを特徴とする。
このように構成されたファットブルーム防止剤によれば、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含む油脂を含有する板チョコレートに混合することで、長期間ファットブルームを抑制することができる。
前記したファットブルーム防止剤は、前記ショ糖ラウリン酸エステルの含有量が、20〜50質量%であってもよい。
本発明によれば、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有する板チョコレートにおいて、長期間、ファットブルームを抑制することができる。
実験1の結果をまとめた表である。 実験2の結果をまとめた表である。 実験3の結果をまとめた表である。 実験4の結果をまとめた表である。
次に本発明の一実施形態について説明する。
なお、本発明におけるチョコレートは、公正取引規約乃至法規上の規定により限定されるものではなく、チョコレート様の物性を持つ油脂加工品を包含した意味で使用する。
また、本願でいう板チョコレートは、そのまま食べるのに適した固形の(クリーム状などではない)チョコレートであり、形状は必ずしも板状でなくてもよい。例えば、板チョコレートは、いわゆる板チョコのような板状であってもよいし、粒状のチョコレートであってもよい。
板チョコレートは、カカオ分、油脂、砂糖類、乳製品、乳化剤および香料を主原料として含有している。カカオ分は、例えば、カカオマス、ココアバター、ココアパウダーである。なお、本実施形態において、板チョコレートは、小麦粉等のでんぷん性原料は含有していない。もっとも、板チョコレートには、味に影響の無い範囲で、でんぷん性材料が入っていても構わない。
本実施形態の板チョコレートは、油脂として、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有している。ココアバターは、カカオマス中のココアバターも含む。ラウリン系ハードバターは、ヤシ油やパーム核油から製造される油脂であり、ココアバターの代用油脂として利用されている。
本実施形態において、板チョコレートは、ラウリン系ハードバターの含有量が、30質量%以上であり、ココアバターの含有量が30質量%未満である。板チョコレート中のココアバターの含有量は、1質量%以上がよく、望ましくは3質量%以上である。なお、安価な商品を作るためには、ココアバターの含有量を少なくするとよい。また、風味をよくするためには、ココアバターの含有量を多めにするとよい。
砂糖類は、例えば、ショ糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、オリゴ糖、キシリトール等の一般的にチョコレートに混合される甘味料を使用することができる。乳製品は、全脂粉乳や脱脂粉乳等を使用することができる。なお、板チョコレート中の砂糖類や乳製品の含有量は、目的の板チョコレートの味に合わせて適宜変更するとよい。
本実施形態の板チョコレートは、ファットブルームを防止するための乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステルを1質量%以上含有している。
板チョコレートに含まれるショ糖脂肪酸エステルは、ファットブルーム防止剤である。板チョコレートに含まれるショ糖脂肪酸エステルのうち50質量%以上は、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルである。このショ糖混合脂肪酸エステルは、ショ糖1分子に、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸がエステル結合したものである。
例えば、板チョコレートに含まれるショ糖脂肪酸エステル中の、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルの含有量は、50〜100質量%であってもよく、50〜80質量%がより好ましい。
このようなショ糖脂肪酸エステルを板チョコレートに1質量%以上混合することにより、板チョコレートがラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有していても、長期間、ファットブルームを抑制することができる。また、ココアバター(カカオマス)を多く配合することができるので、風味が良い板チョコレートを作ることができる。
そして、板チョコレートは、ショ糖脂肪酸エステル(ファットブルーム防止剤)として、ショ糖ラウリン酸エステルをさらに含有していてもよい。板チョコレートに含まれるショ糖脂肪酸エステル中のショ糖ラウリン酸エステルの含有量は、0.1〜50質量%であってもよく、1〜50質量%であるのが望ましく、10〜50質量%であるのがより望ましく、20〜50質量%であるのがさらに望ましい。
このように、板チョコレートに混合されるファットブルーム防止剤が、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルに加えて、ショ糖ラウリン酸エステルを含有することで、約6ヶ月以上の長期間、ファットブルームの発生を抑制することができる。これにより、板チョコレートを商品とするとき、賞味期限を長く設定することができる。
<実験1>
次に、ファットブルームを抑制する効果のあるショ糖脂肪酸エステルの種類を検討した実験について説明する。
1.板チョコレートの作成
実験で使用する板チョコレートは、以下のように作成した。
(1)下記に示すベース生地の材料をすべて混ぜ合わせた。
(2)(1)で混合した生地を約50℃に温めて融解させ、融解した生地に、ショ糖脂肪酸エステルを混合した。ショ糖脂肪酸エステルは、ベース生地に対して、(ベース生地の質量):(ショ糖脂肪酸エステルの質量)=100:0.5となるように混合した。
(3)45度で容器に充填し、約1時間、冷蔵庫で冷却後、20℃の保管倉庫に1日間保管し、固形の板チョコレートを得た。
2.材料
(1)ベース生地
ベース生地の材料は以下の通りである。
カカオマス 3.5質量%
ココアパウダー 10.5質量%
(ココアパウダーのココアバター含有量 11質量%)
ラウリン系ハードバター(パームカーネルステアリン)
32.4質量%
(乳化剤を含んだ状態で30.86質量%)
脱脂粉乳 9.3質量%
砂糖 43.9質量%
レシチン 0.4質量%
(2)ショ糖脂肪酸エステル
各比較例において混合したショ糖脂肪酸エステルは、以下のとおりである。
比較例1 ショ糖混合脂肪酸エステル
(ショ糖1分子に結合した脂肪酸:パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸)
比較例2 ショ糖ラウリン酸エステル
比較例3 ショ糖ステアリン酸エステル
比較例4 なし
3.保管テスト
(1)方法
保管テストでは、作成した板チョコレートを下記のいずれかの条件下で保管した。そして、保管開始から1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後および6ヶ月後に、目視にてファットブルームの発生を確認した。
(2)条件
12時間サイクル:保管温度を10℃と18℃とに12時間おきに切り替えた。
定温:保管温度を20℃に保った。
4.結果
保管テストの結果を図1に示す。なお、図1の表において、「−」は、ファットブルームが確認されなかったことを示し、「+」は、少量のファットブルームが確認されたことを示し、「++」は、ファットブルームを確認したことを示し、「+++」は、多量のファットブルームを確認したことを示している。
比較例1(ショ糖混合脂肪酸エステル、0.5質量%)では、いずれの条件下においても、保管開始から2ヶ月経過後まではファットブルームが発生していなかったが、3ヶ月経過後にわずかにファットブルームが発生し始め、6ヶ月経過後にはファットブルームが粗大化しているのが確認された。
比較例2(ショ糖ラウリン酸エステル、0.5質量%)では、比較例1と同様に、いずれの条件下においても、保管開始から2ヶ月経過後まではファットブルームが発生していなかったが、3ヶ月経過後にファットブルームが発生しはじめ、6ヶ月後にはファットブルームが粗大化しているのが確認された。なお、いずれの条件下においても、比較例2において、3ヶ月経過後のファットブルームの量は、比較例1の3ヶ月経過後のものより多かったが、6ヶ月経過後のファットブルームの量は、比較例1の6ヶ月経過後のものとほぼ同程度であった。
比較例3(ショ糖ステアリン酸エステル、0.5質量%)と比較例4(ショ糖脂肪酸エステルなし)では、保管開始から1ヶ月経過後に多少のファットブルームが発生し、2ヶ月経過後にははっきりとしたファットブルームが確認された。なお、2ヶ月経過後においては、比較例4よりも比較例3の方がより多くのファットブルームが発生していた。
以上の結果から、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステル(比較例1)とショ糖ラウリン酸エステル(比較例2)に、ファットブルームを抑制する効果があることがわかった。また、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルの方が、ショ糖ラウリン酸エステルよりも保管開始からファットブルームが発生しはじめるまでの期間が長いことがわかった。
<実験2>
次に、板チョコレートに混合するショ糖脂肪酸エステルの組み合わせについて検討した実験について説明する。
1.板チョコレートの作成
実験で使用する板チョコレートは、以下のように作成した。なお、本実験では、ショ糖脂肪酸エステルを1.0質量%となるように混合した。
2.材料
(1)ベース生地
ベース生地の材料は以下の通りである。
カカオマス 3.5質量%
ココアパウダー 10.5質量%
(ココアパウダーのココアバター含有量 11質量%)
ラウリン系ハードバター(パームカーネルステアリン)
32.4質量%
(乳化剤を含んだ状態で32.08質量%)
砂糖 53.2質量%
レシチン 0.4質量%
(2)ショ糖脂肪酸エステル
実施例1および各比較例におけるショ糖脂肪酸エステルは、以下のとおりである。
実施例1 ショ糖混合脂肪酸エステル
(ショ糖1分子に結合した脂肪酸:パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸)
実施例2 下記の2つのショ糖脂肪酸エステルを1:1の質量比で混合したもの
ショ糖混合脂肪酸エステル
ショ糖ラウリン酸エステル
比較例5 下記の3つのショ糖脂肪酸エステルを1:1:1の質量比で混合したもの
ショ糖パルミチン酸エステル
ショ糖オレイン酸エステル
ショ糖ステアリン酸エステル
3.保管テスト
(1)方法
保管テストでは、作成した板チョコレートを下記のいずれかの条件下で保管した。そして、保管開始から一定期間経過後に、目視にてファットブルームの発生を確認した。
(2)条件
12時間サイクル:保管温度を10℃と18℃とに12時間おきに切り替えた。
不定期サイクル:保管温度を10℃と25℃とに不定期に切り替えた。
定温:保管温度を20℃に保った。
4.結果
保管テストの結果を図2に示す。なお、図2の表において、「−」は、ファットブルームが確認されなかったことを示し、「+」は、少量のファットブルームが確認されたことを示し、「++」は、ファットブルームを確認したことを示している。
実施例1(ショ糖混合脂肪酸エステル、1.0質量%)と実施例2(ショ糖混合脂肪酸エステル,ショ糖ラウリン酸エステルを1:1で混合、合計1.0質量%)では、12時間サイクルで保管したもので、保管開始から8ヶ月経過後にファットブルームが発生し始めた。また、実施例1と実施例2では、不定期サイクルと定温で保管したもので、保管開始から9ヶ月経過後にファットブルームが発生し始めた。
そして、保管開始から12ヶ月経過後において、実施例1と実施例2とでは、実施例2の方が実施例1よりもファットブルームの量が少なかった。
比較例5(ショ糖パルミチン酸エステル,ショ糖オレイン酸エステル,ショ糖ステアリン酸エステルを1:1:1で混合、合計1.0質量%)では、いずれの条件下においても、保管開始から1ヶ月経過後に、ファットブルームが発生し始めた。
以上より、比較例5のように3種類のショ糖脂肪酸エステルを混合した乳化剤よりも、実施例1,2のように構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルを含むショ糖脂肪酸エステルにファットブルームを抑制する効果があることが確認された。
また、実験1と実験2とを比較すると、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルを含むショ糖脂肪酸エステルをチョコレートに1質量%混合することで、長期間、ファットブルームを抑制することが可能であることがわかった。
そして、実施例1のように、ショ糖脂肪酸エステルとして、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルのみからなるものよりも、実施例2のようにショ糖脂肪酸エステルとして、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルと、ショ糖ラウリン酸エステルとを混合したものの方が、より長期間、ファットブルームを抑制することが可能であることがわかった。
<実験3>
次に、ショ糖脂肪酸エステルをチョコレートに1質量%未満で混合した場合のファットブルームの抑制効果を確認した実験について説明する。
1.板チョコレートの作成
実験で使用する板チョコレートは、以下のように作成した。なお、本実験では、ショ糖脂肪酸エステルを0.8質量%となるように混合した。
2.材料
(1)ベース生地
ベース生地の材料は以下の通りである。
カカオマス 3.5質量%
ココアパウダー 10.5質量%
(ココアパウダーのココアバター含有量 11質量%)
ラウリン系ハードバター(パームカーネルステアリン)
32.4質量%
(乳化剤を含んだ状態で32.14質量%)
砂糖 53.2質量%
レシチン 0.4質量%
(2)ショ糖脂肪酸エステル
ショ糖脂肪酸エステルとして、ショ糖混合脂肪酸エステル(ショ糖1分子に結合した脂肪酸:パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸)を使用したものを比較例6とした。
3.保管テスト
(1)方法
保管テストでは、作成した板チョコレートを下記のいずれかの条件下で保管した。そして、保管開始から一定期間経過後に、目視にてファットブルームの発生を確認した。
(2)条件
12時間サイクル:保管温度を10℃と18℃とに12時間おきに切り替えた。
定温:保管温度を20℃に保った。
4.結果
保管テストの結果を図3に示す。なお、図3の表において、「−」は、ファットブルームが確認されなかったことを示し、「+」は、少量のファットブルームが確認されたことを示している。
比較例6(ショ糖混合脂肪酸エステル、0.8質量%)では、12時間サイクルで保管した場合、保管開始から2ヶ月後にファットブルームが発生し始めた。また、定温で保管した場合も、保管開始から4ヶ月後にファットブルームが発生し始めた。したがって、実験1,2の実験とあわせて考えると、チョコレートの商品化にあたっては、ショ糖脂肪酸エステルを1.0質量%以上含有していることが望ましいことがわかった。
<実験4>
次に、実験2の結果を受けて、ファットブルームを抑制するために最適なショ糖混合脂肪酸エステルとショ糖ラウリン酸エステルの比率を検討した実験について説明する。
1.板チョコレートの作成
実験で使用する板チョコレートは、以下のように作成した。なお、本実験では、ショ糖脂肪酸エステルを1.0質量%となるように混合した。
2.材料
(1)ベース生地
ベース生地の材料は以下の通りである。
カカオマス 3.5質量%
ココアパウダー 10.5質量%
(ココアパウダーのココアバター含有量 11質量%)
ラウリン系ハードバター(パームカーネルステアリン)
32.4質量%
(乳化剤を含んだ状態で32.08質量%)
砂糖 53.2質量%
レシチン 0.4質量%
(2)ショ糖脂肪酸エステル
各実施例および各比較例において使用したショ糖脂肪酸エステルおよび比率は以下の通りである。
(2−1)使用したショ糖脂肪酸エステル
ショ糖混合脂肪酸エステル
(結合脂肪酸:パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸)
ショ糖ラウリン酸エステル
(2−2)各実施例および各比較例
実施例3 ショ糖混合脂肪酸エステル 0.8質量%
ショ糖ラウリン酸エステル 0.2質量%
(ショ糖混合脂肪酸エステル:ショ糖ラウリン酸エステル=4:1)
実施例4 ショ糖混合脂肪酸エステル 0.5質量%
ショ糖ラウリン酸エステル 0.5質量%
(ショ糖混合脂肪酸エステル:ショ糖ラウリン酸エステル=1:1)
比較例7 ショ糖混合脂肪酸エステル 0.2質量%
ショ糖ラウリン酸エステル 0.8質量%
(ショ糖混合脂肪酸エステル:ショ糖ラウリン酸エステル=1:4)
比較例8 ショ糖ラウリン酸エステル 1.0質量%
比較例9 なし
3.保管テスト
(1)方法
保管テストでは、作成した板チョコレートを下記のいずれかの条件下で保管した。そして、保管開始から3ヶ月経過後と5ヶ月経過後に、目視にてファットブルームの発生を確認した。
(2)条件
12時間サイクル:保管温度を10℃と18℃とに12時間おきに切り替えた。
不定期サイクル:保管温度を10℃と25℃とに不定期に切り替えた。
定温:保管温度を20℃に保った。
4.結果
保管テストの結果を図4に示す。なお、図2の表において、「−」は、ファットブルームが確認されなかったことを示し、「+」は、少量のファットブルームが確認されたことを示し、「++」は、ファットブルームを確認したことを示している。
実施例3(ショ糖混合脂肪酸エステル:ショ糖ラウリン酸エステル=4:1)と実施例4(ショ糖混合脂肪酸エステル:ショ糖ラウリン酸エステル=1:1)では、いずれの条件下においても、ファットブルームが発生していなかった。
比較例7(ショ糖混合脂肪酸エステル:ショ糖ラウリン酸エステル=1:4)では、5ヶ月経過後、12時間サイクルにおいて、わずかにファットブルームが確認された。
比較例8(ショ糖ラウリン酸エステルのみ)では、3ヶ月経過後、12時間サイクルにおいて、ファットブルームが確認された。比較例9(ショ糖脂肪酸エステルなし)では、3ヶ月経過後にいずれの条件下においても、ファットブルームが確認された。
以上より、ショ糖脂肪酸エステルをチョコレートに1質量%混合する場合には、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルを0.5質量%以上含有することが望ましいことがわかった。
前記した目的を達成するため、本発明の板チョコレートは、油脂および乳化剤を含有する板チョコレートであって、前記油脂として、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有し、ラウリン系ハードバターの含有量が、30質量%以上であり、ココアバターの含有量が、30質量%未満であり、前記乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステルを1質量%以上含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルは、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルからなることを特徴とする。
また、前記した目的を達成するため、本発明の板チョコレートは、油脂および乳化剤を含有する板チョコレートであって、前記油脂として、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有し、ラウリン系ハードバターの含有量が、30質量%以上であり、ココアバターの含有量が、30質量%未満であり、前記乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステルを1質量%以上含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルは、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルを50質量%以上含み、ショ糖ラウリン酸エステルを20〜50質量%含むことを特徴とする。
このように構成された板チョコレートによれば、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有する板チョコレートにおいて、長期間、ファットブルームを抑制することができる。また、ショ糖ラウリン酸エステルを含まない場合に比べて、ファットブルームをより長期間にわたって抑制することができる。
また、本発明のファットブルーム防止剤は、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含む油脂を含有する板チョコレートに混合されるファットブルーム防止剤であって、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルと、ショ糖ラウリン酸エステルとを含有し、前記ショ糖混合脂肪酸エステルが、50質量%以上であり、前記ショ糖ラウリン酸エステルが、20〜50質量%であることを特徴とする。

Claims (5)

  1. 油脂および乳化剤を含有する板チョコレートであって、
    前記油脂として、ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含有し、
    ラウリン系ハードバターの含有量が、30質量%以上であり、
    ココアバターの含有量が、30質量%未満であり、
    前記乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステルを1質量%以上含有し、
    前記ショ糖脂肪酸エステルのうち50質量%以上は、構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルであることを特徴とする板チョコレート。
  2. 前記ショ糖脂肪酸エステルとして、ショ糖ラウリン酸エステルをさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の板チョコレート。
  3. 前記ショ糖脂肪酸エステルのうち20〜50質量%が、ショ糖ラウリン酸エステルであることを特徴とする請求項2に記載の板チョコレート。
  4. ラウリン系ハードバターおよびココアバターを含む油脂を含有する板チョコレートに混合されるファットブルーム防止剤であって、
    構成する脂肪酸が、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸であるショ糖混合脂肪酸エステルと、ショ糖ラウリン酸エステルとを含有し、
    前記ショ糖混合脂肪酸エステルの含有量が、50質量%以上であることを特徴とするファットブルーム防止剤。
  5. 前記ショ糖ラウリン酸エステルの含有量が、20〜50質量%であることを特徴とする請求項4に記載のファットブルーム防止剤。
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