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JP2017024371A - 加飾部品の製造方法及び加飾部品の製造装置 - Google Patents

加飾部品の製造方法及び加飾部品の製造装置 Download PDF

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JP2017024371A JP2015148267A JP2015148267A JP2017024371A JP 2017024371 A JP2017024371 A JP 2017024371A JP 2015148267 A JP2015148267 A JP 2015148267A JP 2015148267 A JP2015148267 A JP 2015148267A JP 2017024371 A JP2017024371 A JP 2017024371A
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征弘 後藤
Masahiro Goto
征弘 後藤
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Trinity Industrial Corp
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Abstract

【課題】多品種少量生産に対応することができる加飾部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】加飾部品1は、レーザ加飾工程とインモールド成形工程とを経て製造される。レーザ加飾工程では、加飾フィルム10の柄層11側にレーザを照射して柄層11に凹部17を形成することにより、加飾フィルム10を加飾する。レーザ加飾工程後のインモールド成形工程では、成形品2となる材料と凹部17が形成された加飾フィルム10とを成形型内に配置した状態でインモールド成形を行う。その結果、柄層11が被加飾面3に付着して加飾フィルム10が成形品2に一体化されるとともに、成形品2の一部が凹部17に充填された加飾部品1が得られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、柄層上にクリア層を有する加飾フィルムを成形品の被加飾面上に設けてなる加飾部品の製造方法及び加飾部品の製造装置に関するものである。
自動車の内装部品などでは、デザイン性や品質を高めるために樹脂成形品の外表面(被加飾面)に装飾を加えるようにした加飾部品(例えば、コンソールボックス、インストルメントパネル、アームレストなど)が多く実用化されている。このような加飾部品に装飾を加える方法としては、例えば、樹脂成形品となる樹脂材料と装飾用の加飾フィルムとを成形型内に配置した状態で射出成形(インモールド成形)を行うことにより、被加飾面上に加飾フィルムが設けられた樹脂成形品を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、柄が描画された加飾フィルムを用いているため、多彩な色や高精細な模様からなる柄による加飾が可能である。また、柄が描画された加飾フィルムは、製版を用いた印刷によって得られるものであるため、少品種大量生産に好適である。
特開平7−329112号公報(図11等)
しかしながら、従来のインモールド成形による加飾部品の製造方法では、柄の描画を印刷で行うため、柄の変更時に製版の設計変更等が必要となり手間が掛かってしまう。よって、インモールド成形では、多品種少量生産に対応できないという問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、多品種少量生産に対応することができる加飾部品の製造方法及び加飾部品の製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、手段1に記載の発明は、柄層上にクリア層を有する加飾フィルムを成形品の被加飾面上に設けてなる加飾部品を製造する方法であって、前記加飾フィルムの前記柄層側にレーザを照射して前記柄層に凹部を形成することにより、前記加飾フィルムを加飾するレーザ加飾工程と、前記レーザ加飾工程後、前記成形品となる材料と前記凹部が形成された前記加飾フィルムとを成形型内に配置した状態でインモールド成形を行うことにより、前記柄層が前記被加飾面に付着して前記加飾フィルムが前記成形品に一体化されるとともに、前記成形品の一部が前記凹部に充填された前記加飾部品を得るインモールド成形工程とを含むことを特徴とする加飾部品の製造方法をその要旨とする。
手段1に記載の発明によれば、レーザ加飾工程を行い、加飾フィルムにレーザを照射して柄層に凹部を形成することにより、加飾フィルムを加飾すれば、柄の変更が可能である。即ち、柄の変更時において、例えば製版の設計変更等の大掛かりな作業を行わなくても済むため、柄の変更を容易に行うことができ、ひいては、多品種少量生産に対応させることが可能である。しかも、手段1に記載の発明では、インモールド成形を行う前に、加飾フィルムの柄層側にレーザを照射して凹部を形成することにより、柄の変更を行っている。この場合、凹部の形成部位にクリア層のみを残すことができるため、インモールド成形後には、凹部の形成部位に成形品となる材料の色がそのまま現れるようになる。従って、凹部の形成部位に現れた色を柄の一部として用いることができる。
ここで、加飾部品は、柄層上にクリア層を有する加飾フィルムを成形品の被加飾面上に設けてなる。クリア層の形成材料としては、PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、PC樹脂(ポリカーボネート樹脂)、PMMA樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)などを用いることができる。また、柄層の形成材料としては、アクリル樹脂、塩素化ポリエステル樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体などをバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色材として含有する着色インクを用いることができる。
また、レーザ加飾工程において照射されるレーザとしては、例えば、YAGレーザ、COレーザ、UVレーザなどを用いることができる。さらに、レーザの波長は0.5μm以上1.1μm以下であることが好ましい。レーザの波長が0.5μm未満であると、レーザの焦点径が小さくなるため、所望の加工径を得ようとすると長い加工時間が必要となる。よって、柄層に対して効率的に凹部を形成できないおそれがある。一方、レーザの波長が1.1μmよりも長くなると、レーザの焦点径が大きくなりすぎるため、所望の加工径を得ることができない可能性がある。
なお、レーザ加飾工程では、柄層を貫通する一方、クリア層を貫通しない凹部を形成するようにしてもよい。このようにした場合、凹部の形成部位の少なくとも一部にクリア層のみが残る領域が生じるため、インモールド成形後には、凹部の形成部位の少なくとも一部に成形品となる材料の色がそのまま現れるようになる。従って、凹部の形成部位に現れた色を柄の一部として用いることができる。
さらに、柄層を貫通する一方、クリア層を貫通しない凹部を形成する場合、レーザ加飾工程では、レーザの出力を柄層の貫通に必要な出力よりも大きくした状態でレーザを照射することにより、クリア層の表面の一部と、クリア層の表面に対して垂直な内壁面とからなる凹部を形成することが好ましい。なお、レーザとしては、上記のクリア層を加工不能なものを用いることがよく、例えば、YAGレーザなどを用いることができる。このようにした場合、レーザの出力を大きくすることにより、凹部の形成部位となるクリア層の表面から柄層が確実に除去される。これに伴い、凹部の内壁面がクリア層の表面に対して垂直なものとなる。また、クリア層を加工不能なレーザを用いることにより、凹部の形成部位に露出するクリア層の表面が平坦になる。以上の結果、インモールド成形を行うことによって成形品の一部が凹部に充填されると、凹部の形成部位に外形が明瞭な成形品の一部が現れるようになる。従って、凹部の形成部位に現れた成形品の材料の色を、シャープに見せることができる。しかも、凹部の形成部位から柄層が確実に除去されることにより、凹部の幅が小さい場合であっても、凹部の形成部位から成形品の一部を確実に見せることができる。
また、レーザ加飾工程では、柄層を貫通し、さらにクリア層の一部を除去する凹部を形成してもよい。この場合、凹部の形成部位にある柄層が確実に除去され、かつ、クリア層のみが確実に残るため、インモールド成形後には、凹部の形成部位の全体に成形品となる材料の色が確実に現れるようになる。従って、凹部の形成部位に現れた色を、確実に柄の一部として用いることができる。また、凹部が柄層を貫通し、さらに凹部の底部がクリア層内に到達している。従って、成形品の一部が凹部に充填されると、凹部に充填された成形品の先端部が柄層から突出するため、立体感のある意匠を得ることができる。しかも、凹部の底部がクリア層内に到達しているため、凹部に充填された成形品の一部とクリア層との接触面積が大きくなって両者の密着強度が高くなる。その結果、成形品とクリア層を有する加飾フィルムとがより確実に密着するようになる。ゆえに、デラミネーション等の発生を防止することができるため、信頼性に優れた加飾部品を得ることができる。この場合、レーザとしては、上記のクリア層を加工可能なものを用いることがよく、例えば、COレーザやUVレーザなどを用いることができる。
手段2に記載の発明は、柄層上にクリア層を有する加飾フィルムを成形品の被加飾面上に設けてなる加飾部品を製造する装置であって、前記加飾フィルムを連続的に繰り出すフィルム繰出ロールと、前記フィルム繰出ロールから繰り出された前記加飾フィルムの前記柄層側にレーザを照射することにより、前記柄層に凹部を形成して前記加飾フィルムを加飾するレーザ照射装置と、前記成形品となる材料と前記凹部が形成された前記加飾フィルムとを配置した状態でインモールド成形を行うことにより、前記柄層が前記被加飾面に付着して前記加飾フィルムが前記成形品に一体化されるとともに、前記成形品の一部が前記凹部に充填された前記加飾部品を得る成形型とを備えることを特徴とする加飾部品の製造装置をその要旨とする。
手段2に記載の発明によると、レーザ照射装置からレーザを照射することにより、フィルム繰出ロールから繰り出された加飾フィルムの柄層に凹部を形成して加飾フィルムを加飾すれば、柄の変更が可能である。即ち、柄の変更時において、例えば製版の設計変更等の大掛かりな作業を行わなくても済むため、柄の変更を容易に行うことができ、ひいては、多品種少量生産に対応させることが可能である。しかも、手段2に記載の発明では、成形型を用いたインモールド成形を行う前に、加飾フィルムの柄層側にレーザを照射して凹部を形成することにより、柄の変更を行っている。この場合、凹部の形成部位にクリア層のみを残すことができるため、インモールド成形後には、凹部の形成部位に成形品となる材料の色がそのまま現れるようになる。従って、凹部の形成部位に現れた色を柄の一部として用いることができる。
以上詳述したように、請求項1〜6に記載の発明によると、多品種少量生産に対応することができる。
本実施形態における車両用加飾部品を示す要部平面図。 車両用加飾部品を示す概略断面図。 車両用加飾部品を示す要部断面図。 車両用加飾部品の製造装置を示す概略構成図。 レーザ加飾工程を示す説明図。 レーザ加飾工程後の加飾フィルムを示す説明図。 (a)は、木目模様と麻の葉柄との組み合わせによって表現される柄を示す説明図、(b)は、無地とヘアラインとの組み合わせによって表現される柄を示す説明図、(c)は、無地とヘリンボーンとの組み合わせによって表現される柄を示す説明図。 他の実施形態における車両用加飾部品を示す要部断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図3に示されるように、車両用加飾部品1は、立体形状をなす樹脂成形品2を備えている。本実施形態の車両用加飾部品1は、自動車のドアに設けられたアームレストの上面を覆う装飾パネルである。また、樹脂成形品2は、凸状に湾曲した曲面である被加飾面3(外表面)を有している。車両用加飾部品1は、加飾フィルム10を、インモールド成形法によって樹脂成形品2の被加飾面3上に一体的に設けたものである。
図3に示されるように、加飾フィルム10は、柄層11上にクリア層12を有するものである。詳述すると、柄層11は、樹脂成形品2の被加飾面3上に形成されている。本実施形態の柄層11は、色合いが下層側ほど濃くなるように3色(下層側から順に、こげ茶色、茶色、薄茶色)のインク層13,14,15を積層することによって形成されている。そして、第1層のインク層13が被加飾面3全体に形成される一方、第2層のインク層14が第1層のインク層13の表面に対して部分的に形成され、かつ、第3層のインク層15が第2層のインク層14の表面に対して部分的に形成されることにより、柄16の木目模様の部分が描画される。なお、各インク層13〜15の厚さの最小値は、それぞれ5μm以上15μm以下(本実施形態では6μm)に設定されている。なお、加飾フィルム10は、柄層11の裏面(クリア層12を有しない側の面)に接着層(図示略)を有していてもよい。ここで、樹脂成形品2の形成材料が、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)、PC樹脂、PMMA樹脂のいずれかである場合、接着層の形成材料としては、アクリル樹脂や塩化ビニル酢酸ビニル共重合体などを用いることができる。また、樹脂成形品2の形成材料が、PP樹脂(ポリプロピレン樹脂)またはPE樹脂(ポリエチレン樹脂)である場合、接着層の形成材料としては、塩素化ポリプロピレン樹脂を用いることができる。
また、柄層11における所定位置には、複数の凹部17が形成されている。各凹部17は、クリア層12の表面12aの一部と、クリア層12の表面12aに対して垂直な内壁面17aとからなっている。即ち、各凹部17は、柄層11を貫通する一方、クリア層12を貫通しない凹部である。なお、各凹部17は、柄16の一部である格子柄18(図1参照)を構成している。そして、各凹部17には、樹脂成形品2の一部が充填されている。
図3に示されるように、クリア層12は、PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂)からなる層であり、各インク層13〜15を保護するようになっている。なお、クリア層12の厚さは、20μm以上500μm以下(クリア層12がPET樹脂からなる本実施形態では20μm以上100μm以下)に設定されている。
次に、車両用加飾部品1の製造装置20について説明する。
図4に示されるように、製造装置20は成形装置21を備えている。成形装置21は、インモールド成形法により、加飾フィルム10を樹脂成形品2の被加飾面3上に設けてなる車両用加飾部品1を製造する装置である。また、成形装置21は、支持台31、フィルム送出装置32、レーザ照射装置33、成形型34及び樹脂充填装置35を備えている。フィルム送出装置32は、支持台31を構成する天板36の上方に配置されたフィルム繰出ロール37と、天板36の下方に配置されたフィルム巻取ロール38とを備えている。フィルム繰出ロール37には、加飾フィルム10が巻回されている。このフィルム送出装置32は、フィルム繰出ロール37から加飾フィルム10を垂下させて連続的に繰り出すとともに、繰り出された加飾フィルム10をフィルム巻取ロール38によって巻き取る機能を有している。
また、レーザ照射装置33は、後述するレーザ加飾工程を実施するためにレーザL1を照射する装置である。具体的に言うと、レーザ照射装置33は、フィルム繰出ロール37から繰り出された加飾フィルム10の柄層11側にレーザL1を照射することにより、柄層11に凹部17を形成して加飾フィルム10を加飾するようになっている(図5,図6参照)。
なお、図4に示されるように、レーザ照射装置33は、レーザL1を発生させるレーザ発生部41と、レーザL1を偏向させるレーザ偏向部42と、レーザ発生部41及びレーザ偏向部42を制御するレーザ制御部43とを備えている。本実施形態のレーザL1は、波長が0.5μm以上1.1μm以下(例えば、1.064μm(=1064nm)または0.532μm(=532nm))のYAGレーザである。また、レーザ偏向部42は、レンズ44と反射ミラー45とを複合させてなる光学系であり、これらレンズ44及び反射ミラー45の位置を変更することにより、レーザL1の照射位置や焦点位置を調整するようになっている。即ち、本実施形態のレーザ照射装置33は、ガルバノミラー式のレーザ照射装置である。また、レーザ制御部43は、レーザL1の照射時間変調、照射強度変調、照射面積変調などの制御を行う。
さらに、成形型34は、支持台31の天板36上に設置されており、可動型51及び固定型52からなっている。この成形型34は、レーザL1の照射によって凹部17が形成された加飾フィルム10が可動型51の成形面上に配置された状態で、加飾フィルム10の周縁部を可動型51と固定型52とで挟持するようになっている。そして、成形型34内の成形空間(キャビティ)に樹脂成形品2となる樹脂材料を充填するインモールド成形を行えば、柄層11が被加飾面3に付着して加飾フィルム10が樹脂成形品2に一体化されるとともに、樹脂成形品2の一部が凹部17に充填された車両用加飾部品1を得ることができる。また、樹脂充填装置35は、天板36上において固定型52の側方に配置されており、固定型52側からキャビティ内に樹脂材料を充填するためのものである。なお、成形型34とフィルム巻取ロール38との間には、切断刃などを備えた切断機構(図示略)が設けられている。切断機構は、インモールド成形によって加飾フィルム10が形成された樹脂成形品2を切り離すためのものである。
次に、製造装置20の電気的構成について説明する。
図4に示されるように、製造装置20は、装置全体を統括的に制御する制御装置22を備えている。制御装置22は、CPU60、メモリ61及び入出力ポート62等からなる周知のコンピュータにより構成されている。CPU60は、フィルム送出装置32、レーザ照射装置33、成形型34及び樹脂充填装置35に電気的に接続されており、各種の駆動信号によってそれらを制御する。
なお、メモリ61には、レーザ照射を行うためのレーザ照射データが記憶されている。また、メモリ61には、レーザ照射に用いられるレーザ照射パラメータ(レーザL1の照射位置、焦点位置、照射角度、照射面積、照射時間、照射強度、照射周期、照射ピッチなど)を示すデータが記憶されている。
次に、車両用加飾部品1の製造方法を説明する。
まず、PET樹脂からなるクリア層12上に柄層11をグラビア印刷してなる加飾フィルム10を準備する。加飾フィルム10は、ロールtoロール方式で印刷されているため、フィルム繰出ロール37に巻回された状態でフィルム送出装置32(図4参照)にセットされる。なお、クリア層12に対する柄層11の形成方法としては、グラビア印刷以外にスクリーン印刷などの周知の印刷法を使用することができる。
次に、CPU60は、メモリ61に記憶されている射出成形データを読み出し、読み出した射出成形データに基づいてローラ駆動信号を生成し、生成したローラ駆動信号をフィルム送出装置32に出力する。フィルム送出装置32は、CPU60から出力されたローラ駆動信号に基づいてフィルム繰出ロール37を駆動することにより、フィルム繰出ロール37に巻回されている加飾フィルム10を成形型34側に連続的に繰り出す。
そして、フィルム繰出ロール37から繰り出された加飾フィルム10の先端部分がレーザ照射装置33の側方に到達すると、レーザ加飾工程が実施される。レーザ加飾工程では、加飾フィルム10の柄層11側にレーザL1を照射して柄層11に凹部17を形成することにより、加飾フィルム10を加飾する。詳述すると、まず、CPU60は、メモリ61に記憶されているレーザ照射データを読み出し、読み出したレーザ照射データに基づいて凹部形成用の駆動信号である凹部形成信号を生成し、生成した凹部形成信号をレーザ照射装置33に出力する。レーザ照射装置33は、CPU60から出力された凹部形成信号に基づいて、加飾フィルム10にレーザL1を照射する(図4,図5参照)。
なお、レーザ照射装置33のレーザ制御部43は、レーザ発生部41からレーザL1を照射させ、凹部17のパターンに応じてレーザ偏向部42を制御する。この制御により、レーザL1の照射位置が決定されるとともに、レーザL1の焦点位置が柄層11に決定される。この場合、レーザL1のエネルギが柄層11に集中して熱量が多くなるため、柄層11が昇華して除去されることにより、凹部17が形成される。また、本実施形態では、クリア層12を加工不能なYAGレーザをレーザL1として用いているため、柄層11を貫通する一方、クリア層12を貫通しない凹部17が形成される。
さらに、本実施形態のレーザ加飾工程では、レーザL1の出力を柄層11の貫通に必要な出力よりも大きくした状態で、レーザL1を照射している。その結果、レーザL1の照射領域内にある柄層11が確実に除去されるため、クリア層12の表面12aの一部と、クリア層12の表面12aに対して垂直な内壁面17aとからなる凹部17が形成される。なお、柄層11の貫通に最低限必要なレーザL1の出力は3MW/cmであり、レーザ加飾工程において照射されるレーザL1の出力は8MW/cmとなっている。
レーザ加飾工程後のインモールド成形工程では、樹脂成形品2となる樹脂材料と凹部17が形成された加飾フィルム10とを成形型34内に配置した状態でインモールド成形を行う。詳述すると、まず、熱可塑性を有する樹脂材料(例えばABS樹脂)を用いて、被加飾面3上に加飾フィルム10が設けられた樹脂成形品2を形成する。具体的に言うと、加飾フィルム10において凹部17が形成された部分が可動型51と固定型52との間に到達すると、真空引きが行われる。なお、真空引きを行うと、加飾フィルム10が、可動型51に設けられた図示しない吸着流路を介して吸引保持され、可動型51の成形面上に配置されるようになる。
このとき、CPU60は、メモリ61に記憶されている射出成形データを読み出し、読み出した射出成形データに基づいて加熱信号を生成し、生成した加熱信号を成形型34に設けられたヒータ(図示略)に出力する。ヒータは、CPU60から出力された加熱信号に基づいて加飾フィルム10を加熱する。次に、CPU60は、メモリ61に記憶されているレーザ照射データを読み出し、読み出したレーザ照射データに基づいて可動型駆動信号を生成し、生成した可動型駆動信号を成形型34に出力する。成形型34は、CPU60から出力された可動型駆動信号に基づいて可動型51を駆動することにより、加飾フィルム10の周縁部を可動型51と固定型52とで挟持する。この時点で、内部に樹脂成形品2と同一形状かつ同一体積のキャビティが構成される。
そして、CPU60は、メモリ61に記憶されているレーザ照射データを読み出し、読み出したレーザ照射データに基づいて樹脂充填信号を生成し、生成した樹脂充填信号を樹脂充填装置35に出力する。樹脂充填装置35は、CPU60から出力された樹脂充填信号に基づいて、所定量の樹脂材料を加熱した状態でキャビティ内に充填する。このとき、樹脂成形品2の一部が凹部17に充填される。その結果、柄層11が被加飾面3に付着して加飾フィルム10が樹脂成形品2に一体化されるとともに、樹脂成形品2の一部が凹部17に充填された車両用加飾部品1が得られる。また、凹部17に充填された樹脂成形品2の一部は、加飾フィルム10の装飾の一部となる。
その後、可動型51及び固定型52を互いに離間させれば、加飾フィルム10が設けられた樹脂成形品2が取り出される。さらに、取り出された樹脂成形品2(及び加飾フィルム10)は、図示しない切断機構によって切り離される。以上の工程を経て、本実施形態の車両用加飾部品1が製造される。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の車両用加飾部品1の製造方法において、レーザ加飾工程を行い、加飾フィルム10にレーザL1を照射して柄層11に凹部17を形成することにより、加飾フィルム10を加飾すれば、柄16の変更が可能である。即ち、柄16の変更時においては、メモリ61に記憶されているレーザ照射データや、レーザ照射パラメータを変更するだけでよいため、例えば製版の設計変更等の大掛かりな作業を行わなくても済む。例えば、柄16が異なる複数種類の加飾フィルム10を製造する場合、全ての種類の加飾フィルム10において共通の意匠となる領域(柄16)を柄層11によって形成し、加飾フィルム10の種類に応じて異なる意匠となる領域(柄16)を凹部17によって形成すれば、柄16の変更を容易に行うことができる。従って、柄16の変更を容易に行うことができ、ひいては、多品種少量生産に対応させることが可能である。
(2)本実施形態では、インモールド成形工程前のレーザ加飾工程において、柄層11を貫通する一方、クリア層12を貫通しない凹部17を形成している。その結果、レーザ加飾工程が終了した時点で、凹部17の形成部位がクリア層12のみが残る領域となるため、インモールド成形工程後には、凹部17の形成部位に樹脂成形品2となる樹脂材料の色がそのまま現れるようになる。従って、凹部17の形成部位に現れた色を柄16の一部として用いることができる。
(3)例えば、加飾フィルム10のクリア層12側(表側)にレーザL1を照射することにより、クリア層12及び柄層11を貫通する凹部を形成することが考えられる。ところが、この場合、凹部の形成に伴ってクリア層12に貫通部分が生じるため、貫通部分を介して水等の異物が加飾フィルム10と樹脂成形品2との間に侵入すると、クリア層12が剥れてしまうおそれがある。一方、本実施形態では、加飾フィルム10の柄層11側(裏側)にレーザL1を照射することにより、柄層11のみを貫通する凹部17を形成している。この場合、クリア層12に上記の貫通部分が生じなくなるため、貫通部分からの異物の侵入を起因とするクリア層12の剥れを防止することができる。よって、車両用加飾部品1の外観品質を長期間に亘って保つことができる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の車両用加飾部品1は、木目模様を構成するこげ茶色、茶色、薄茶色の3色のインク層13,14,15と、格子柄18を構成する凹部17との組み合わせによって柄16を表現していたが、インク層の色及び層数や凹部によって形成される柄の種類は、適宜変更することが可能である。例えば、図7(a)に示されるように、木目模様71を構成する3色のインク層と、麻の葉柄72を構成する凹部との組み合わせによって柄73を表現してもよい。また、図7(b)に示されるように、無地74と、ヘアライン75を構成する凹部との組み合わせによって柄76を表現してもよいし、図7(c)に示されるように、無地74と、ヘリンボーン77を構成する凹部との組み合わせによって柄78を表現してもよい。
・上記実施形態のレーザ照射工程では、格子柄18を構成する凹部17を形成していたが、ロゴなどの他のものを構成する凹部を形成してもよい。
・上記実施形態のレーザ加飾工程では、柄層11を貫通する一方、クリア層12を貫通しない凹部17が形成されていた。しかし、レーザ加飾工程では、柄層81を貫通し、さらにクリア層82の一部を除去する凹部83(図8参照)を形成してもよい。なお、この場合、クリア層82を加工可能なCOレーザやUVレーザなどをレーザL1として用いることがよい。また、凹部83においてクリア層82を除去する部分の深さは、クリア層82の厚さの1/2以下であることが好ましく、特には、クリア層82の厚さの1/5以上1/3以下であることが好ましい。仮に、凹部83においてクリア層82を除去する部分の深さが、クリア層82の厚さの1/2よりも大きくなると、クリア層82が破れやすくなるため、クリア層82によって柄層81を保護できない可能性がある。
・上記実施形態では、インモールド成形を行うことによって樹脂成形品2に一体化された加飾フィルム10が、切断機構によって切り離されていた。しかし、レーザ加飾工程で用いられるレーザL1によって、加飾フィルム10を切り離すようにしてもよい。
・上記実施形態では、加飾フィルム10を構成するクリア層12がPET樹脂からなり、クリア層12の厚さが20μm100μm以下(具体的には50μm)に設定されていた。しかし、クリア層12の形成材料をPC樹脂やPMMA樹脂などの他の材料に変更してもよい。なお、クリア層がPC樹脂からなる場合、クリア層の厚さは例えば300μmとなる。また、クリア層がPMMA樹脂からなる場合、クリア層の厚さは例えば500μmとなる。
・上記実施形態では、車両用加飾部品1をドアのアームレストに具体化したが、これ以外に、コンソールボックス、インストルメントパネルなどの部品に具体化してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)上記手段1において、前記インモールド成形工程において前記成形品の一部が前記凹部に充填されることにより、前記凹部に充填された前記成形品の一部が前記加飾フィルムの装飾の一部となることを特徴とする加飾部品の製造方法。
(2)上記手段1において、意匠が異なる複数種類の前記加飾フィルムを製造する場合、複数種類の前記加飾フィルムにおいて共通の意匠となる領域が前記柄層となり、前記加飾フィルムの種類に応じて異なる意匠となる領域が前記凹部となることを特徴とする加飾部品の製造方法。
1…加飾部品としての車両用加飾部品
2…成形品としての樹脂成形品
3…被加飾面
10…加飾フィルム
11,81…柄層
12,82…クリア層
12a…クリア層の表面
17,83…凹部
17a…内壁面
20…加飾部品の製造装置
33…レーザ照射装置
34…成形型
37…フィルム繰出ロール
L1…レーザ

Claims (6)

  1. 柄層上にクリア層を有する加飾フィルムを成形品の被加飾面上に設けてなる加飾部品を製造する方法であって、
    前記加飾フィルムの前記柄層側にレーザを照射して前記柄層に凹部を形成することにより、前記加飾フィルムを加飾するレーザ加飾工程と、
    前記レーザ加飾工程後、前記成形品となる材料と前記凹部が形成された前記加飾フィルムとを成形型内に配置した状態でインモールド成形を行うことにより、前記柄層が前記被加飾面に付着して前記加飾フィルムが前記成形品に一体化されるとともに、前記成形品の一部が前記凹部に充填された前記加飾部品を得るインモールド成形工程と
    を含むことを特徴とする加飾部品の製造方法。
  2. 前記レーザ加飾工程では、前記柄層を貫通する一方、前記クリア層を貫通しない前記凹部を形成することを特徴とする請求項1に記載の加飾部品の製造方法。
  3. 前記レーザ加飾工程では、前記レーザの出力を前記柄層の貫通に必要な出力よりも大きくした状態で前記レーザを照射することにより、前記クリア層の表面の一部と、前記クリア層の表面に対して垂直な内壁面とからなる前記凹部を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の加飾部品の製造方法。
  4. 前記レーザ加飾工程では、前記柄層を貫通し、さらに前記クリア層の一部を除去する前記凹部を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加飾部品の製造方法。
  5. 前記レーザの波長は0.5μm以上1.1μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の加飾部品の製造方法。
  6. 柄層上にクリア層を有する加飾フィルムを成形品の被加飾面上に設けてなる加飾部品を製造する装置であって、
    前記加飾フィルムを連続的に繰り出すフィルム繰出ロールと、
    前記フィルム繰出ロールから繰り出された前記加飾フィルムの前記柄層側にレーザを照射することにより、前記柄層に凹部を形成して前記加飾フィルムを加飾するレーザ照射装置と、
    前記成形品となる材料と前記凹部が形成された前記加飾フィルムとを配置した状態でインモールド成形を行うことにより、前記柄層が前記被加飾面に付着して前記加飾フィルムが前記成形品に一体化されるとともに、前記成形品の一部が前記凹部に充填された前記加飾部品を得る成形型と
    を備えることを特徴とする加飾部品の製造装置。
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