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JP2017098065A - 二次電池用電極、及びそれを用いた二次電池 - Google Patents

二次電池用電極、及びそれを用いた二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電池特性を低下させる事なく、電極作製工程、特にスリット工程およびプレス工程における電極材料の粉落ちを低減し、歩留まりが良く電極を製造できる二次電池用電極の構成を提供する事を課題とする。【解決手段】長尺状の基材の表裏面に活物質、導電助剤、及び結着剤を含む電極層を備える二次電池用電極であって、前記長尺状の基材の長手方向の少なくとも一つの端面まで前記電極層が形成され、前記電極層の前記端面を含む領域は、その他の領域よりも結着力の高い前記結着剤を使用した高結着性領域となっており、好ましくは、平面視で、前記高結着性領域の、前記端面に直交する方向における前記端面からの幅は、前記電極層の全体の幅の10%以内である二次電池用電極とする。【選択図】図2

Description

本発明は高エネルギー密度を有する電池用の電極、特にリチウムイオン二次電池用電極、及びそれを用いた二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、そのエネルギー密度の高さから軽量、かつ占有面積の少なさに優位性を持ち、ニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池に比べてメモリー効果(完全放電させずに継ぎ足し充電をして使用した場合、残量が継ぎ足し充電時の容量にさしかかると一時的な電圧降下を起こす現象)の少ない利点を備える事から、携帯電話やノートパソコンなどのポータブルデバイスに幅広く用いられている。また、近年では環境に対する影響から、これまで自動車に用いられてきた石油などの化石燃料に代わるエネルギー源としても用いられる事が多くなってきた。さらに、最近では家庭への電力供給の一部を担う定置型蓄電池としての期待も高い。
一般的に用いられているリチウムイオン二次電池の構成部材は、集電体(基材を兼ねる)、集電体上の電極、電解液、セパレーター、外装体から成り、さらに電極は一般的には正極活物質又は負極活物質、導電助剤、結着剤で構成されている。(以降、これらの構成材料を所定の混合比率で混合したものを総じて正極材料および負極材料と呼称し、正極材料と負極材料を総じて電極材料と呼称する)。活物質はリチウムイオン二次電池の正極および負極においてリチウムイオンの挿入脱離が可能な材料であり、挿入脱離の際に電子の授受を伴う事で電流を流す役割を担う。導電助剤は活物質・活物質間および活物質・集電体間の電子移動を円滑に進める為に電極内部に含まれる。結着剤は活物質、導電助剤および集電体の密着を高める為に電極内部に混合される。
リチウムイオン二次電池用電極は、上述の材料を用いて混練・塗工・スリット・プレスの4つの製造工程によって製造される。混練工程では正極材料または負極材料を溶媒を用いて均一に混練した塗液を作製し(以降、この塗液をスラリーと呼称する)、塗工工程では、スラリーを長尺状の集電体上に均一に塗布した後溶媒を乾燥させ、電極層を形成する。スリット工程では集電体上に塗布された電極層を所定の幅に切断し(以降、切断後の電極層を適宜、単に電極と呼称する)、プレス工程で電極材料の密度を向上する事で、電極内の導電性向上および集電体への密着性向上を図る。
前記のように、携帯電話や車載、定置用途に用いられるリチウムイオン二次電池用電極は、塗工工程で長尺状の集電体上に形成した電極層を、長尺状の長手方向(スラリーの塗布方向)に平行にスリット工程で所定の幅に切断して作製されるため、切断面の一端または両端に電極材料が露出するような構成となる。
上述の工程および電極の構成において、スリット工程で電極層を所定の幅に切断する際に、切断面付近の電極材料は切断刃と接触することによって崩落しやすくなる(所謂粉落ちが生じやすくなる)。さらに、その後のプレス工程においても、電極を圧縮する際に塗膜が膜面方向に僅かに押し出される事で切断面の電極材料の粉落ちが生じる。これらの電極材料の粉落ちは、電極へのコンタミとなり、電池内での正負極の短絡の原因となってしまう。また、スリット・プレス各装置部材の汚染の元となり、装置メンテナンスまでの期間を著しく短くしてしまう不具合が生じる。
粉落ちの根本的な原因は装置側の影響だけではなく電極材料の結着力不足に起因する事が多い。しかしながら、結着力を向上する為に電極材料内の結着剤を増加すると、電極内
の導電経路(所謂導電パス)が少なくなり、大電流を流した場合の電池特性が低下してしまう。つまり電池の負荷特性が低下する。このような課題を解決する為に、特許文献1および2に示すような解決策が実施されている。
特許文献1では、電極層を切断する以前の段階で、前記基材の切断予定部とその周辺部分を加圧して圧縮変形させる工程(1)、前記部分を樹脂で被覆する工程(2)、前記部分に樹脂成分を含む液体を含浸させる工程(3)の何れかの工程を有するか、もしくは、前記工程(1)に加え、前記工程(2)、(3)の何れかの工程を有する製造方法で製造する事で課題の解決策としている。
さらに特許文献2では、正極合剤層(電極層)内の結着剤濃度が集電体近くにおいて濃くなるようにし、かつ強制乾燥により正極合剤層内の表面近くの結着剤濃度が中心側よりも高くなっており、かつ、集電体・電極層表面間の真ん中の結着剤濃度が、集電体近くの結着剤濃度に比べて50〜90%とする事で課題の解決策としている。
特許第3553417号公報 特許第3482443号公報
しかしながら特許文献1に示すような、切断予定部を先に圧縮変形させる方法だけでは粉落ちを抑制する事ができない。また電極層表面を樹脂で被覆したり、電極層内部に樹脂を含浸する方法では、電池反応の基となるリチウムイオンの移動を阻害する事になり、電池特性を低下させてしまうおそれがある。一方、特許文献2に示すような集電体側の結着剤濃度を高くする方法では、集電体付近の電極断面の粉落ちは防ぐ事はできても、電極表面側の粉落ちを防ぐ事は出来ない。さらに集電体一面に渡って、その直上に結着剤濃度の高い部分が存在する事で、リチウムイオンの移動が阻害され、やはり電池特性を低下させてしまうおそれがある。
本発明は上述の問題を解決する為になされたものであり、種々の電池特性を低下させる事なく、電極作製工程、特にスリット工程およびプレス工程における電極材料の粉落ちを低減し、歩留まり良く製造できる二次電池用電極の構成を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載の発明は、長尺状の基材の表裏面に活物質、導電助剤、及び結着剤を含む電極層を備える二次電池用電極であって、前記長尺状の基材の長手方向の少なくとも一つの端面まで前記電極層が形成され、前記電極層の前記端面を含む領域は、その他の領域よりも結着力の高い前記結着剤を使用した高結着性領域となっていることを特徴とする二次電池用電極としたものである。
請求項2に記載の発明は、平面視で、前記高結着性領域の、前記端面に直交する方向における前記端面からの幅は、前記電極層の全体の幅の10%以内であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用電極としたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1、2のいずれか一項に記載の二次電池用電極を用いていることを特徴とする二次電池としたものである。
本発明の二次電池用電極は、電極断面が露出する近傍のみ電極材料内に結着力の高い結着剤を使用した高結着性領域とする事で、電極製造工程における電極材料の粉落ちを抑止せしめ、歩留まり良く製造できるとともに、種々の電池特性を維持できる二次電池用電極を提供する事ができる。
本発明の二次電池用電極の第1の実施形態における作製工程中で電極層を形成した形態を示す(a)概略平面図、(b)概略断面図である。 本発明の二次電池用電極の第1の実施形態における電極作製後の形態を示す(a)概略平面図、(b)概略断面図である。 本発明の二次電池用電極の第2の実施形態における(a)作製工程中で電極層を形成した形態(b)電極作製後の形態を示す概略平面図である。 本発明の二次電池用電極の第1の実施形態における塗工工程の一部を示す概略俯瞰図である。
以下、本発明の実施形態例を、図1から図4を用いて説明するが、便宜上実施形態に至る工程に沿って説明する。
<基材(集電体)>
図1〜図4に示す基材100には導電性を有する長尺上の材料を使用する。基材100に用いる材料としてはアルミニウムやステンレス鋼、銅などが挙げられるが、その中でも箔状のアルミニウムや銅(以降、アルミニウム箔および銅箔という)が好適である。アルミニウム箔や銅箔は一般的にリチウムイオン二次電池の正極または負極の集電体に用いられる材料であり、安価で、且つアルミニウム箔であれば正極の電位においてリチウムと合金化せず、銅箔であれば一般的に用いられる黒鉛負極内へのリチウムイオン挿入電位においてリチウムと合金化しない。各々の電極の電位においてリチウムと合金化する材料では、リチウムイオンが挿入脱離する充放電に伴い集電体が脆化する為、電池の充放電サイクル特性が著しく低下する。また、基材100の厚みは特に限定されないが、基材100を用いて電池を製造する際に、電池の重量および体積当りのエネルギー密度を高める為に電池製造工程中の集電体にかかる負荷に耐え得る強度を維持する範囲で、より薄い方が好ましい。一般的なリチウムイオン二次電池の集電体に用いられるアルミニウム箔や銅箔の厚みは8μmから20μm程度である。
<電極層>
次に、基材100の表裏面上に電極層200を形成する(図1参照)。この時、後のスリット工程で電極材料が二次電池用電極300(図2参照)の切断面に露出する部分、即ち電極層200を切断線Aに沿って所定の幅に切り分ける部分を含む領域のみ、予め電極材料内の結着剤として、他の領域よりも結着力の高い材料を使用した高結着性領域201とする事で、後のスリット工程およびプレス工程での切断面からの電極材料の粉落ちを大幅に低減する事が可能となる。(以降、電極層200の高結着性領域201以外の領域を通常領域202と呼称する。また電極層の幅とは、長尺状の基材100の長手方向に直交する方向(幅方向)の電極層の幅(長さ)を指す)。尚、電極層を形成する全領域に結着力の高い材料を使用すると、結着力の高さと、取り扱いの簡便性(特に材料を混練する時の粘度条件の調整)及び良好な電池特性の維持とを両立することが難しくなる。
(高結着性領域)
図1における電極層200の切断線Aは、図2のように切断後の電極層の一つの端面を形成するため、本発明の二次電池用電極では、切断後の電極層の少なくとも一つの端面を含む領域は、その他の領域よりも結着力の高い前記結着剤を使用した高結着性領域となる
。さらに、切断後の平面視で、前記高結着性領域の、前記端面に直交する方向における前記端面からの幅b1は、前記電極層の全体の幅a1の10%以内とする事が望ましい。電極層200内における結着剤の目的は、活物質や導電材と基材100との結着であり、電池動作に必要なリチウムイオンや電子の移動には寄与しない為、結着力の高い結着剤を使用する領域が広すぎると、電池特性を低下させてしまう原因となる可能性が高い。
<電極材料>
電極材料内の活物質、導電助剤、結着剤の比率は、選択する材料や用途によって異なる為、適宜選択する事ができる。正極では、例えばLiCoO、LiNiO、LiMn、LiFePO、LiMnPO、LiCo(1−x)(M:Mn、Niなどの遷移金属、0<x<1)、LiNiCoMn(1−x−y)O(0<x<1、0<y<1、0<x+y<1)などが、選択される活物質として挙げられ、電池に求める電圧および容量特性に応じて適宜選択する事ができる。これらの材料は単独で用いても良いし、必要に応じて組合せ複合しても良い。導電助剤には、例えば非晶性炭素材料、結晶性炭素材料、金属粒子、金属化合物粒子などの高導電性材料を適宜選択する事ができ、単独で用いても良いし、必要に応じて組合せ複合しても良い。結着剤には、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、芳香族ポリアミド、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレングリコール、ブタジエンラバー、スチレンブタジエンラバー、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン、セルロース、カルボキシメチルセルロースなどが選択でき、単独で使用しても良いし、必要に応じて組合せ複合しても良い。一方、負極では、例えば黒鉛、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、Si、SiO、Sn、LiTi12、などが挙げられ、電池に求める電圧および容量特性に応じて適宜選択する事ができ、正極同様、単独で用いても、必要に応じて組合せ複合しても良い。導電助剤および結着剤は、前述の正極と同様の例示から適宜組合せて選択する事ができる。
(高結着材料)
高結着性領域201に使用する結着力の高い材料としては、既述の通常領域に用いる結着剤の材料種と同種でより高分子量のものや架橋基の多いものを用いても良いし、通常領域に用いる材料よりも結着力の高い材料を用いても良い(例えば、通常領域にはカルボキシメチルセルロース、高結着性領域にはカルボキシメチルセルロースにスチレンブタジエンラバーを加えたもの、などである)。
(電極層の形成方法)
基材100上へのスラリーの塗布方法は、通常領域202、高結着性領域201に関わらず基材上に均一に形成されれば特に制限されないが、例えばダイコートやグラビアコートなどが挙げられる。また、一回の塗工工程で結着力の異なる二種類のスラリーを基材上に形成するためには、図4に示すような同一塗工装置内の2箇所に塗工ダイヘッド600a、600bが設置された塗工装置を用いると良い。基材100上への電極層200の形成においては、基材100の表裏面に形成する電極層200の位置合せを行って実施する。例えば、基材100の一方の面に塗布、形成された電極層200をビデオ画像で撮像し、その画像に対して基材100の位置を制御するか、または塗布ヘッドの位置を制御することにより位置合わせが可能である。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の二次電池用電極の第2の実施形態における(a)作製工程中電極層を形成した形態(b)電極作製後の形態を示す概略平面図である。高結着性領域は、スリット工程において電極層を切断する部分を含むが、電極層内に複数箇所あっても良い。2箇
所ある場合は、図3のように、電極層400は切断線B、Cに沿って切断され、切断後は両端に高結着性領域をもつ二次電池用電極500となるが、この場合は切断後の両端の高結着性領域401aの幅b2、b3の和b2+b3が切断後の電極層の全体の幅a2の10%以内であればよい。
以上の構成により、本発明の二次電池用電極300、500が完成する(図2、3参照)。本発明の二次電池用電極300、500の構成は上記に例示されたものに限定されず、同様の機能を持つと類推される全ての構成および材料を含むものとする。
本発明の二次電池は、電極に本発明の二次電池用電極を備える以外は公知の構成を備えている。作製方法の具体的な例は、実施例において例示する。
(正極の作製)
基材として厚さ15μm、幅300mmのアルミニウム箔を準備した。
次に、アルミニウム箔上に形成する電極材料には、活物質としてLiMn、導電助剤としてアセチレンブラック、結着剤として分子量10x10のポリフッ化ビニリデンを準備した。
これらの材料を、LiMnとアセチレンブラックとポリフッ化ビニリデンの重量比が90対5対5となるよう秤量し、n−メチル−2−ピロリドンを攪拌溶媒として、二軸混練攪拌機を用いて30分間攪拌して通常領域塗工用のスラリーを作製した。高結着性領域への塗工用としては、LiMnとアセチレンブラックと分子量90x10のポリフッ化ビニリデンの重量比が90対5対5となるよう秤量し、n−メチル−2−ピロリドンを攪拌溶媒として、二軸混練攪拌機を用いて30分間攪拌してスラリーを作製した。
次に、これらの材料を、図4に示すような同一塗工装置内に2箇所のダイコーター用ダイヘッド600a、600bが設置されたダイコーターを用いて、図1(a)、(b)に示すような構成(基材100の表裏両面に、基材100の幅方向の中央部に高結着性領域201を、且つその両側に通常領域202を、それぞれ長手方向に平行に、且つ相互に連接して配置した構成)でスラリーを塗工した。ここで、スラリーを塗工する全体の幅を200mm、幅方向に対して基材100端から電極層200の塗工端までの距離d1、d2を50mm、幅方向の中央に幅2mmの領域のみを高結着性領域用のスラリーで塗工し、残りの領域を通常領域用のスラリーで塗工する設計として、基材100であるアルミニウム箔の両面に、表裏面の幅方向の塗工位置ズレが0.5mm以内となるように塗工を実施した。また、この時の乾燥後の電極目付量(電極層の単位面積当りの重量。通常領域と高結着性領域の平均)は13mg/cmとした。
次に、この電極層200の高結着性領域201の幅方向の中央を、長手方向に平行にスリッターを用いて切断した。こうすることで、電極層200が形成された基材100の幅方向の片面のみ電極層202、201aが形成された切断面を持ち、切断後の電極全幅(通常領域と高結着性領域を合せた幅)100mmに対して、切断面から幅方向に1mmの領域まで高結着性領域201aを持つような構成とした(図2参照)。さらに切断後の電極を、プレス機を用いて電極の平均密度が2.7g/cmとなるように圧縮した。
以上の工程により、本発明の第1の実施形態の二次電池用電極(正極)300を作製した。
<比較例>
図1、図2における高結着性領域201を形成せず、電極層200を通常領域202のみで形成したことを除き、実施例と同じ条件にて二次電池用電極(正極)を作製した。
以上の工程により作製した2種類の二次電池用電極の断面観察、およびそれらの電極を用いて作製した二次電池の特性を測定した。
(スリット工程による電極断面の比較結果)
実施例および比較例で作製したそれぞれの電極の断面を、光学顕微鏡を用いて観察すると、実施例で作製した電極の切断面は滑らかであったのに対して、比較例で作製した電極の切断面は、所々電極が剥がれている結果となった。また、スリットおよびプレス工程後に、装置内の電極が通過した部分を観察すると、実施例の工程の後には電極の粉落ち起因とみられる電極屑がほとんど観察されなかったのに対して、比較例の工程の後では粉落ち起因とみられる電極屑が多数観察された。
(実施例および比較例における負極の作製)
正極の結着性および電池特性を見るため、負極は実施例、比較例ともに高結着性領域を用いない同じ構成とし、以下のように作製した。
基材として厚さ15μm、幅300mmの銅箔を用意した。銅箔上に形成する電極層として使用する材料としては、活物質として鱗片状黒鉛、導電助剤としてアセチレンブラック、結着剤としてスチレンブタジエンラバーを用意した。
鱗片状黒鉛とアセチレンブラックとスチレンブタジエンラバーの重量比が96対3対1となるように秤量し、水を攪拌溶媒として一軸混練攪拌機を用いて1時間攪拌してスラリーを作製した。また、この時塗液の粘度を調整するためにカルボキシメチルセルロースを前記組成の総重量部100に対して1重量部添加して作製した。
次に、一般的なダイコーターを用いて、負極スラリーを塗工する全幅が204mm、基材端部から塗工端までの距離が左右均等に48mmとなるよう、銅箔の両面に、表裏面の基材幅方向の塗工位置ズレが0.5mm以内となるよう塗工を実施した。また、この時の乾燥後の電極目付量(電極層の単位面積当りの重量)は6mg/cmとした。
部100に対して1重量部添加して作製した。
次に、前記負極の幅方向の中央を、長手方向に沿ってスリッターを用いて、電極層の幅が102mmとなるように切断し負極を作製した。さらに切断後の負極を、プレス機を用いて密度が1.6g/cmとなるように圧縮した。
(電池の作製)
実施例および比較例で作製したそれぞれの正極、および前記の負極を用い、それらの電極を電池セルに必要な長さに幅方向に平行に切り出し、正極と負極の間にセパレーターを挟んで積層した。電解液としては、1mol/Lの六フッ化燐酸リチウムを含有し且つ重量比が1対1となるような割合でエチレンカーボネイトとジエチルカーボネイトが混合された溶媒を用いて、ラミネート型電池を作製した。電池容量は、正極と負極を積層し500mAhとなるように設計した。(以降、実施例で作製した電極を用いた二次電池を電池1、比較例で作製した電極を用いた二次電池を電池2と呼称する)。
(電池の電流負荷特性の比較)
電池1、2を用いて電流負荷特性を評価した。測定温度を25℃として、充電電流250mAで4.3Vまで充電した後、放電電流250mAで3Vまで放電し、さらにその後充電電流250mAで4.3Vまで充電した後、放電電流2000mAで3Vまで放電した。この試験における放電電流250mAで放電した時に得られた電池容量に対する放電電流2000mAで放電した時に得られた電池容量の比率を負荷容量維持率として電池1と2を比較したところ、電池1の負荷容量維持率は83.2%、電池2の負荷容量維持率は83.7%とほぼ同等の値を示した。
以上の結果から、本発明の構成からなる電極は粉落ちが低減され歩留まり良く製造することが可能であるとともに、本発明の電極を使用した二次電池は、電流負荷特性を落とすことなく安定して使用することができることが分った。
本発明の電極の構成は、リチウムイオン二次電池分野のみならず、類似型状の電極を用いるエネルギーデバイス等の分野に適用する事ができる。
100・・・・・・・・・基材
100a・・・・・・・・基材(切断後)
200、400・・・・・電極層
201、401・・・・・高結着性領域
201a、401a・・・高結着性領域(切断後)
202、402・・・・・通常領域
A、B、C・・・・・・・切断線
300、500・・・・・二次電池用電極
600a、600b・・・ダイコーター用ダイヘッド

Claims (3)

  1. 長尺状の基材の表裏面に活物質、導電助剤、及び結着剤を含む電極層を備える二次電池用電極であって、
    前記長尺状の基材の長手方向の少なくとも一つの端面まで前記電極層が形成され、前記電極層の前記端面を含む領域は、その他の領域よりも結着力の高い前記結着剤を使用した高結着性領域となっていることを特徴とする二次電池用電極。
  2. 平面視で、前記高結着性領域の、前記端面に直交する方向における前記端面からの幅は、前記電極層の全体の幅の10%以内であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用電極。
  3. 請求項1、2のいずれか一項に記載の二次電池用電極を用いていることを特徴とする二次電池。
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