JP2016210164A - カビ繁殖抑制部材、及び農業用カビ繁殖抑制物品 - Google Patents
カビ繁殖抑制部材、及び農業用カビ繁殖抑制物品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016210164A JP2016210164A JP2015152957A JP2015152957A JP2016210164A JP 2016210164 A JP2016210164 A JP 2016210164A JP 2015152957 A JP2015152957 A JP 2015152957A JP 2015152957 A JP2015152957 A JP 2015152957A JP 2016210164 A JP2016210164 A JP 2016210164A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- fine
- height
- microprojections
- meth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Landscapes
- Protection Of Plants (AREA)
- Greenhouses (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【課題】防カビ剤を用いずに、カビの繁殖を抑制することができるカビ繁殖抑制部材を提供する。【解決手段】複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有し、樹脂組成物の硬化物からなる微細凹凸層を備え、隣接する前記微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下であることを特徴とする、カビ繁殖抑制部材。【選択図】図1
Description
本発明は、カビ繁殖抑制部材、及び農業用カビ繁殖抑制物品に関するものである。
浴室やキッチン等の水回り設備や、収納スペース等の通気性の悪い場所では、カビが繁殖しやすく、衛生上の観点等からカビの繁殖の抑制が求められる。従来、カビの繁殖を抑制するためには、防カビ剤を用いた方法が提案されている。例えば特許文献1には、防カビ剤を塗布することにより当該塗布した箇所のカビの繁殖を抑制する方法が記載されている。また、特許文献2には、合成樹脂に抗菌・防カビ剤を含有させた抗菌・防カビ層を最外層に有する積層体が記載されている。
また、農業分野においては、従来からのビニールハウス栽培に加え、近年、屋内において、温度や湿度、光などを植物育成に適した状態に管理することにより、工業的に農作物を生産しようとする試みがなされている(工場栽培)。工場栽培は比較的閉鎖的な空間で行われる場合が多く、植物病原菌の一種であるカビなどの侵入は少ない。そのため、太陽光よりも紫外線の強度の低いLED光源を用いながらも、抗菌剤や抗カビ剤などの農薬を用いない、無農薬栽培が試みられている。しかしながら、ヒト等の出入りなどにより、一旦、カビなどが侵入すると、無農薬環境下においてはカビを除去するのは困難な場合があった。
しかしながら、防カビ剤を含有する組成物をコーティングすることによりカビ繁殖抑制効果を付与しようとした場合、防カビ剤が組成物中において均一に分散し難いために防カビ剤による効果を均一に付与することが困難であるという問題や、防カビ剤を含有する組成物が着色して外観不良の原因になるという問題がある。また、防カビ剤として有機系の防カビ剤を用いた場合には、防カビ剤が溶出し易いため、特に浴室やキッチン等の水回りにおいて、より安全性が高い手法によりカビの繁殖を抑制することが求められている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、防カビ剤を用いずに、カビの繁殖を抑制することができるカビ繁殖抑制部材、及び当該カビ繁殖抑制部材を有する農業用カビ繁殖抑制物品を提供することを目的とする。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有し、樹脂組成物の硬化物からなる微細凹凸層を備え、
隣接する前記微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下であることを特徴とする。
隣接する前記微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下であることを特徴とする。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、前記微小突起の高さHの平均HAVGと、前記微小突起間の距離dの平均dAVGとの比で規定される前記微小突起の平均アスペクト比(HAVG/dAVG)が0.5以上2.0以下であることが、カビ繁殖抑制効果に優れる点から好ましい。
また、本発明に係る農業用カビ繁殖抑制物品は、少なくとも一部に前記本発明に係るカビ繁殖抑制部材を有することを特徴とする。
本発明によれば、防カビ剤を用いずに、カビの繁殖を抑制することができるカビ繁殖抑制部材、及び当該カビ繁殖抑制部材を有する農業用カビ繁殖抑制物品を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本明細書において「部材」は、「板」、「シート」、「フィルム」等の態様を含む概念である。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さの値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
また、本発明において(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタアクリルの各々を表し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの各々を表し、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル又はメタクリロイルの各々を表す。
また、本発明において樹脂組成物の硬化物とは、化学反応を経て又は経ないで固化したもののことをいう。
本明細書において「部材」は、「板」、「シート」、「フィルム」等の態様を含む概念である。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さの値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
また、本発明において(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタアクリルの各々を表し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの各々を表し、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル又はメタクリロイルの各々を表す。
また、本発明において樹脂組成物の硬化物とは、化学反応を経て又は経ないで固化したもののことをいう。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有し、樹脂組成物の硬化物からなる微細凹凸層を備え、
隣接する前記微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下であることを特徴とする。
隣接する前記微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下であることを特徴とする。
上記本発明に係るカビ繁殖抑制部材について、図を参照して説明する。図1は、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の一例を模式的に示す断面図である。図1に例示されるカビ繁殖抑制部材10は、基材1の一面側に、微細凹凸層2を備える。微細凹凸層2の表面は、複数の微小突起3が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を有する微細凹凸面2aであり、微細凹凸層2は樹脂組成物の硬化物からなる。
図2は、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の別の一例を模式的に示す断面図である。図2に例示されるカビ繁殖抑制部材10’は、基材を有しない又は微細凹凸層2が基材と一体となっている。
図2は、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の別の一例を模式的に示す断面図である。図2に例示されるカビ繁殖抑制部材10’は、基材を有しない又は微細凹凸層2が基材と一体となっている。
従来、微細な表面構造により機能を発現する物品としては、例えば、特開2011−33892号公報に記載されるような、錐形の構造物が可視光の波長以下の周期で周期的に形成された、いわゆるモスアイ(moth eye(蛾の目))構造の原理を利用した微細な凹凸パターンが表面に形成された反射防止フィルムがある。
一方で本発明者らは、複数の微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微小突起構造体を有する微細凹凸面においては、平坦面に比べて、カビの胞子が付着してもカビの繁殖が著しく抑制されることを知見した。カビは、胞子が物品の表面に付着して膨潤、発芽し、菌糸を伸長させて菌糸体を形成し、成長した菌糸体から胞子を飛散させることにより繁殖する。また、カビは、温度及び湿度が適当であり、且つ栄養分及び酸素を確保できる環境下で繁殖しやすい。カビの菌糸の太さは一般的に5〜6μmであり、カビが繁殖する際には菌糸から栄養分が吸収される。そのため、カビが繁殖するためには、菌糸が成長することができ、且つ菌糸が栄養分を確保できる必要がある。ここで、本発明のカビ繁殖抑制部材の微細凹凸面における微小突起間の距離dの平均dAVGは50nm以上500nm以下であり、膨潤した胞子及び菌糸に比べて非常に小さい。そのような微細凹凸面にカビの胞子が付着した場合、当該微細凹凸面上で膨潤した胞子は、微小突起の頂部にのみ接触し、微小突起間の谷部には接触しない、即ち、微細凹凸面に接触できない部分が生じると考えられる。それにより、微細凹凸面への菌糸の伸長が阻害されると考えられ、その結果、菌糸からの栄養分の確保も阻害されることにより、微細凹凸面におけるカビの繁殖が抑制されると考えられる。よって、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の微細凹凸面においては、温度及び湿度が適当であり、微細凹凸面又はその内部に栄養分があり、酸素を確保できる環境下であっても、カビの繁殖が抑制されると考えられる。
一方で本発明者らは、複数の微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微小突起構造体を有する微細凹凸面においては、平坦面に比べて、カビの胞子が付着してもカビの繁殖が著しく抑制されることを知見した。カビは、胞子が物品の表面に付着して膨潤、発芽し、菌糸を伸長させて菌糸体を形成し、成長した菌糸体から胞子を飛散させることにより繁殖する。また、カビは、温度及び湿度が適当であり、且つ栄養分及び酸素を確保できる環境下で繁殖しやすい。カビの菌糸の太さは一般的に5〜6μmであり、カビが繁殖する際には菌糸から栄養分が吸収される。そのため、カビが繁殖するためには、菌糸が成長することができ、且つ菌糸が栄養分を確保できる必要がある。ここで、本発明のカビ繁殖抑制部材の微細凹凸面における微小突起間の距離dの平均dAVGは50nm以上500nm以下であり、膨潤した胞子及び菌糸に比べて非常に小さい。そのような微細凹凸面にカビの胞子が付着した場合、当該微細凹凸面上で膨潤した胞子は、微小突起の頂部にのみ接触し、微小突起間の谷部には接触しない、即ち、微細凹凸面に接触できない部分が生じると考えられる。それにより、微細凹凸面への菌糸の伸長が阻害されると考えられ、その結果、菌糸からの栄養分の確保も阻害されることにより、微細凹凸面におけるカビの繁殖が抑制されると考えられる。よって、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の微細凹凸面においては、温度及び湿度が適当であり、微細凹凸面又はその内部に栄養分があり、酸素を確保できる環境下であっても、カビの繁殖が抑制されると考えられる。
<微細凹凸層>
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有し、樹脂組成物の硬化物からなる微細凹凸層を備える。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有し、樹脂組成物の硬化物からなる微細凹凸層を備える。
[微小突起構造体]
前記微小突起の形状は、優れたカビ繁殖抑制効果を発揮し得る点から、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有していることが、好ましい。このような微小突起の形状の具体例としては、三角形状、半円状、半楕円状、放物線状、釣鐘状等の垂直断面形状を有するものが挙げられる。複数ある微小突起は同一の形状を有していても異なる形状を有していてもよい。
前記微小突起の形状は、優れたカビ繁殖抑制効果を発揮し得る点から、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有していることが、好ましい。このような微小突起の形状の具体例としては、三角形状、半円状、半楕円状、放物線状、釣鐘状等の垂直断面形状を有するものが挙げられる。複数ある微小突起は同一の形状を有していても異なる形状を有していてもよい。
本発明において前記微細凹凸層は、微小突起として頂点を複数有するもの(以下、「多峰性微小突起」と称する場合がある。)を有することがカビ繁殖抑制部材の耐擦傷性が向上する点から好ましい。なお、多峰性微小突起との対比により、頂点が1つのみの微小突起を「単峰性微小突起」と称する場合がある。
多峰性微小突起は、単峰性微小突起に比して、頂点近傍の寸法に対する裾の部分の太さが相対的に太く、さらに、外力をより多くの頂点で分散して受ける為、各頂点に加わる外力を低減し、微小突起を損傷し難いようにすることができると考えられる。よって、本発明においては、前記微小突起群の中に多峰性の微小突起を含むことにより、機械的強度及び耐擦傷性がさらに向上する。また仮に微小突起が損傷した場合でも、その損傷箇所の面積を低減することができ、これによっても微細凹凸面により発揮されるカビ繁殖抑制効果の局所的な劣化を低減し、さらに外観不良の発生を低減することができる。更に、多峰性の微小突起の半分程度は、最高峰高さ(麓が同じ微小突起に属する最も高い峰の高さ)が突起高さの平均値HAVG以上の微小突起に生じる為、外力を先ず各峰部分が受止めて犠牲的に損傷することによって、該微小突起の峰より低い本体部分、及び該多峰性の微小突起よりも高さの低い微小突起の損耗を防ぐ。これによってもカビ繁殖抑制効果の局所的な劣化を低減し、さらに外観不良の発生を低減することができる。
なお、本発明において、多峰性微小突起、単峰性微小突起に係る各頂部を形成する各凸部を、適宜、「峰」と称する。
多峰性微小突起は、単峰性微小突起に比して、頂点近傍の寸法に対する裾の部分の太さが相対的に太く、さらに、外力をより多くの頂点で分散して受ける為、各頂点に加わる外力を低減し、微小突起を損傷し難いようにすることができると考えられる。よって、本発明においては、前記微小突起群の中に多峰性の微小突起を含むことにより、機械的強度及び耐擦傷性がさらに向上する。また仮に微小突起が損傷した場合でも、その損傷箇所の面積を低減することができ、これによっても微細凹凸面により発揮されるカビ繁殖抑制効果の局所的な劣化を低減し、さらに外観不良の発生を低減することができる。更に、多峰性の微小突起の半分程度は、最高峰高さ(麓が同じ微小突起に属する最も高い峰の高さ)が突起高さの平均値HAVG以上の微小突起に生じる為、外力を先ず各峰部分が受止めて犠牲的に損傷することによって、該微小突起の峰より低い本体部分、及び該多峰性の微小突起よりも高さの低い微小突起の損耗を防ぐ。これによってもカビ繁殖抑制効果の局所的な劣化を低減し、さらに外観不良の発生を低減することができる。
なお、本発明において、多峰性微小突起、単峰性微小突起に係る各頂部を形成する各凸部を、適宜、「峰」と称する。
図3は、この頂点を複数有する多峰性微小突起の説明に供する断面図(図3(a))、斜視図(図3(b))、平面図(図3(c))である。なおこの図3は、理解を容易にするために模式的に示す図であり、図3(a)は、連続する微小突起の頂点を結ぶ折れ線により断面を取って示す図である。この図3(b)及び図3(c)において、xy方向は、微細凹凸層の面内方向であり、z方向は微小突起の高さ方向である。カビ繁殖抑制部材において、多くの微小突起5は、底面より離れて頂点に向かうに従って徐々に断面積(高さ方向に直交する面(図3においてXY平面と平行な面)で切断した場合の断面積)が小さくなって、1つの頂点が形成されている。一方、多峰性微小突起としては、例えば、複数の微小突起が結合したかのように、先端部分に溝gが形成され、頂点が2つになったもの(5A)、頂点が3つになったもの(5B)、さらには頂点が4つ以上のもの(図示略)等が挙げられる。なお単峰性微小突起5の形状は、概略、回転放物面の様な頂部の丸い形状、或いは円錐の様な頂点の尖った形状で近似することができる。一方、多峰性微小突起5A、5Bの形状は、概略、単峰性微小突起5の頂部近傍に溝状の凹部を切り込んで、頂部を複数の峰に分割したような形状で近似される。多峰性微小突起5A、5Bの主切断面形状は、極大点を複数個含み各極大点近傍が上に凸の曲線になる代数曲線Z=a2X2+a4X4+・・+a2nX2n+・・で近似されるような形状である。
また、図18〜図24に、多峰性微小突起の一例をそれぞれ示す。
図18は、多峰性微小突起の一例を示す平面視拡大写真である。
図19は、微小突起の形状の一例を示す斜視図であり、図20は、図19の例に示される微小突起の、平面図(図20(a))、正面図(図20(b))、及び側面図(図20(c))である。これら図19及び図20は、等高線図である。この図19及び図20による微小突起においては、高さの大きく異なる3つの峰が合体して1つの微小突起が形成されており、ほぼ中央より外方に向かって形成された3本の放射状の溝(沢状の極小部)によりこの3つの峰に係る領域に分割されて微小突起が作製されている。なおこの図19及び図20は、AFMによる計測結果によるデータを部分的に選択して詳細に示したものである。またこの図19及び図20における数字の単位はnmである。X座標及びY座標は、所定の基準位置からの座標値である。
図18は、多峰性微小突起の一例を示す平面視拡大写真である。
図19は、微小突起の形状の一例を示す斜視図であり、図20は、図19の例に示される微小突起の、平面図(図20(a))、正面図(図20(b))、及び側面図(図20(c))である。これら図19及び図20は、等高線図である。この図19及び図20による微小突起においては、高さの大きく異なる3つの峰が合体して1つの微小突起が形成されており、ほぼ中央より外方に向かって形成された3本の放射状の溝(沢状の極小部)によりこの3つの峰に係る領域に分割されて微小突起が作製されている。なおこの図19及び図20は、AFMによる計測結果によるデータを部分的に選択して詳細に示したものである。またこの図19及び図20における数字の単位はnmである。X座標及びY座標は、所定の基準位置からの座標値である。
図21は、図19の微小突起とは別の微小突起の形状の一例を示す斜視図であり、図22は、図21の例に示される微小突起の、平面図(図22(a))、正面図(図22(b))、及び側面図(図22(c))である。この図21及び図22の微小突起においては、ほぼ高さの等しい3つの峰が合体して1つの微小突起が作製され、該3つの峰は、頂部のほぼ中央部より外方に向かって延びた3本の放射状の溝によって区角されている。
図23は、図19及び図21の微小突起とは別の微小突起の形状の一例を示す斜視図であり、図24は、図23の例に示される微小突起の、正面図(図24(a))、及び側面図(図24(b))である。この図23及び図24の微小突起においては、横に一列に並んだ複数の微小突起が結合したかのような形状により形成され、この並び方向と、並び方向と直交する方向とでアスペクト比が異なるように作製されている。尚、此の微小突起に於いては、各峰間の溝は該並び方向と直行する方向に伸びている。
このようにして観察される結果によれば、多峰性微小突起における各峰の内側においては、各峰の外側に比して表面の粗さが粗いように観察され、多峰性微小突起は、このように峰の内側と外側との粗さの相違により、賦型処理時の樹脂の充填不良により生じる多峰性微小突起との相違を見て取ることができる。なおこれらの斜視図等において、等高線が表されていない箇所は、計測の都合上、データが得られていない箇所である。
なお、これら多峰性微小突起の特徴は、後述するような、賦型用金型の対応する形状を備えた微細穴により作製される多峰性微小突起の固有の特徴であり、特開2012−037670号公報に開示の樹脂の充填不良により生じる多峰性微小突起によっては得ることができない特徴である。すなわち樹脂の充填不良による多峰性微小突起は、本来、単峰性微小突起として作製される微細穴に十分に樹脂が充填されないことにより作製されるものであるので、多峰性微小突起が有する複数の頂部が極めて微小であり、これにより耐擦傷性を十分に向上することは困難である。
また、充填不良による多峰性微小突起にあっては、再現性が乏しく、これにより均一な製品を量産できない欠点もあり、これに対して、この実施形態に係る多峰性微小突起は、いわゆる金型により高い再現性を確保することができる。また、後述するように、多峰性微小突起の高さ分布について制御できるのに対し、充填不良の多峰性微小突起については、このような制御が困難である。
耐擦傷性を向上する点からは、微細凹凸面に存在する全微小突起中における多峰性微小突起の個数の比率は10%以上90%以下であることが好ましく、20%以上85%以下であることがより好ましく、30%以上85%以下とすることが更により好ましい。
また、前記微小突起群は、少なくともその一部が、頂部微小突起と、該頂部微小突起の周囲に隣接して形成されており該頂部微小突起よりも高さが低い複数の周辺微小突起とからなる一群の微小突起の集合(本発明において「凸状突起群」と称する。)を構成していても良い。当該微小突起の集合を有することにより、微小突起構造体の機械的強度が向上する。
図4に、複数の微小突起によって構成される凸状突起群の斜視図(図4(a))及び平面図(図4(b))を示す。図4に示す凸状突起群24は、相対的に高さの高い頂部微小突起3Cと、その周囲に隣接して配置された相対的に高さの低い複数の周辺微小突起3Dからなる。尚、図4(a)及び図4(b)は、理解を容易にするために模式的に示す図であり、xy方向は、微細凹凸層の面内方向であり、z方向は微小突起の高さ方向である。
なお、本発明において、前記頂部微小突起は、前記周辺微小突起よりも相対的に高さが高く、高さの差が10nm以上のものをいい、当該高さの差は、20nm以上であることが好ましい。また、前記高さの差は、微細凹凸面のざらつき感を抑える観点から、50nm以下であることが好ましい。
図4に、複数の微小突起によって構成される凸状突起群の斜視図(図4(a))及び平面図(図4(b))を示す。図4に示す凸状突起群24は、相対的に高さの高い頂部微小突起3Cと、その周囲に隣接して配置された相対的に高さの低い複数の周辺微小突起3Dからなる。尚、図4(a)及び図4(b)は、理解を容易にするために模式的に示す図であり、xy方向は、微細凹凸層の面内方向であり、z方向は微小突起の高さ方向である。
なお、本発明において、前記頂部微小突起は、前記周辺微小突起よりも相対的に高さが高く、高さの差が10nm以上のものをいい、当該高さの差は、20nm以上であることが好ましい。また、前記高さの差は、微細凹凸面のざらつき感を抑える観点から、50nm以下であることが好ましい。
前記微細凹凸層においては、特に限定されないが、微小突起構造体の機械的強度が向上する点から、凸状突起群の周辺に配置される微小突起が、頂部微小突起から離れるに連れて、順次高さが低くなっていくように配置されていることが好ましい。
前記微細凹凸層表面に存在する全微小突起中における前記凸状突起群を構成する微小突起の個数の比率は、特に限定されないが、微小突起構造体の機械的強度が向上する点からは、10%以上90%以下であることが好ましく、より好ましくは30%以上85%以下、更に好ましくは50%以上80%以下である。
なお、前記凸状突起群には、前記周辺微小突起にのみ隣接し、且つ前記頂部微小突起よりも高さが低い微小突起は含まれない。また、凸状突起群同士が隣接して形成される場合において、周辺微小突起が互いに隣接する凸状突起群に共有される場合がある。
前記凸状突起群を構成する微小突起の個数の比率は、例えば、前記微細凹凸層の表面をSEM等により観察し、画像解析により存在を確認できた微小突起の個数のうち、凸状突起群を構成する微小突起の個数の割合を算出することにより、求めることができる。
なお、前記凸状突起群には、前記周辺微小突起にのみ隣接し、且つ前記頂部微小突起よりも高さが低い微小突起は含まれない。また、凸状突起群同士が隣接して形成される場合において、周辺微小突起が互いに隣接する凸状突起群に共有される場合がある。
前記凸状突起群を構成する微小突起の個数の比率は、例えば、前記微細凹凸層の表面をSEM等により観察し、画像解析により存在を確認できた微小突起の個数のうち、凸状突起群を構成する微小突起の個数の割合を算出することにより、求めることができる。
微細凹凸層の各微小突起は規則的に配置されていてもよく、不規則に配置されていてもよい。微小突起が不規則に配置されている場合の隣接突起間距離及び突起高さの測定や定義、並びにこれらの設計指針について、図7〜図11を用いて説明する。図7は、微小突起を有する微細凹凸面の説明の用に供する、原子間力顕微鏡により求められた、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の微細凹凸層の一例を示す拡大写真である。微小突起が規則的に配置されている場合、その微小突起間の距離dは、突起の繰り返し周期Pにより規定することができる。一方、図7の例に示されるように微小突起が不規則に配置されている場合には、隣接する微小突起間の距離dはばらつきを有することになる。このような場合、微小突起間の距離dは、以下のように算定される。
(1)すなわち先ず、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope(以下、AFMと呼ぶ))又は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope(以下、SEMと呼ぶ))を用いて突起の面内配列(突起配列の平面視形状)を検出する。なお、AFMのデータは微細凹凸層の高さの面内分布データを有し、図7の写真は輝度により高さの面内分布を示している。
(2)続いてこの求められた面内配列から各突起の高さの極大点(以下、単に極大点と呼ぶ)を検出する。極大点とは、高さが、其の近傍周辺の何れの点と比べても大(極大値)となる点を意味する。なお、極大点を求める方法としては、平面視形状と対応する断面形状の拡大写真とを逐次対比して極大点を求める方法、平面視拡大写真の画像処理によって極大点を求める方法等、種々の手法を適用することができる。図8は、図7の微細凹凸層の例における、微小突起の極大点を示す図である。図8において黒点により示す個所がそれぞれ各突起の極大点である。各極大点は、図7の画像データを処理することにより検出することができる。なおこの処理では4.5×4.5画素のガウシアン特性によるローパスフィルタにより事前に画像データを処理し、これによりノイズによる極大点の誤検出を防止した。また8画素×8画素による最大値検出用のフィルタを順次スキャンすることにより1nm(=1画素)単位で極大点を求めた。
(3)次に検出した極大点を母点とするドロネー図(Delaunary Diagram)を作成する。ここでドロネー図とは、各極大点を母点としてボロノイ分割を行った場合に、ボロノイ領域が隣接する母点同士を隣接母点と定義し、各隣接母点同士を線分で結んで得られる3角形の集合体からなる網状図形である。各3角形は、ドロネー3角形と呼ばれ、各3角形の辺(隣接母点同士を結ぶ線分)は、ドロネー線と呼ばれる。図9は、図7の微細凹凸層の例における、ドロネー図を示す図である。ドロネー図は、ボロノイ図(Voronoi diagram)と双対の関係に有る。またボロノイ分割とは、各隣接母点間を結ぶ線分(ドロネー線)の垂直2等分線同士によって画成される閉多角形の集合体からなる網状図形で平面を分割することを言う。ボロノイ分割により得られる網状図形がボロノイ図であり、各閉領域がボロノイ領域である。
(4)次に、各ドロネー線の線分長の度数分布、すなわち隣接する極大点間距離(隣接突起間距離)の度数分布を求める。図10は、図9のドロネー図から作成した隣接極大点間距離の度数分布のヒストグラムである。なお、図8の5Bに示されるように、突起の頂部に溝状等の凹部が存在したり、あるいは頂部が複数の峰に分裂している場合は、求めた度数分布から、このような突起の頂部に凹部が存在する微細構造、頂部が複数の峰に分裂している微細構造に起因するデータを除去し、突起本体自体のデータのみを選別して度数分布を作成する。
具体的には、突起の頂部に凹部が存在する微細構造、頂部が複数の峰に分裂している多峰性微小突起に係る微細構造においては、このような微細構造を備えていない単峰性微小突起の場合の数値範囲から、隣接する極大点間の距離が明らかに大きく異なることになる。この特徴を利用して対応するデータを除去することにより突起本体自体のデータのみを選別して度数分布を検出する。より具体的には、例えば図7に示すような微小突起(群)の平面視の拡大写真から、5〜20個程度の互いに隣接する単峰性微小突起を選んで、その隣接極大点間距離の値を標本抽出し、この標本抽出して求められる数値範囲から明らかに小さい方向に外れる値(通常、標本抽出して求められる隣接極大点間距離平均値に対して、値が1/2以下のデータ)を除外して度数分布を検出する。図10の例では、隣接極大点間距離が56nm以下のデータ(矢印Aにより示す左端の小山)を除外する。なお図10は、このような除外する処理を行う前の度数分布を示すものである。因みに上述の極大点検用のフィルタの設定により、このような除外する処理を実行してもよい。
(5)このようにして求めた隣接突起間距離dの度数分布を正規分布とみなして平均値dAVG及び標準偏差σdを求める。本発明においては、隣接突起間距離dの最大値dmaxをdmax=dAVG+2σdと定義して算出する。図10の例では、平均値dAVG=158nm、標準偏差σd=38nmとなる。これにより隣接突起間距離dの最大値dmax=234nmと算出される。
同様の手法を適用して突起の高さを定義する。この場合、上述の(2)により求められる極大点から、特定の基準位置からの各極大点位置の相対的な高さの差を取得してヒストグラム化する。このヒストグラムによる度数分布から突起高さの平均値HAVG、標準偏差σHを求める。なお多峰性微小突起が含まれる場合は、1つの微小突起が頂点を複数有していることにより、1つの突起に対してこれら複数のデータが突起高さHのヒストグラムにおいて混在することになる。そこでこの場合は麓部が同一の微小突起に属するそれぞれ複数の頂点の中から高さの最も高い頂点を、当該微小突起の突起高さとして採用して度数分布を求める。
図11は、図7の微細凹凸層の例における、微小突起の高さHの度数分布のヒストグラムである。図11の例では、微小突起の付け根位置を基準(高さ0)とする。図11の例では、平均値HAVG=178nm、標準偏差σ=30nmとなる。これによりこの例では、突起の高さは平均値HAVG=178nmとなる。
図11は、図7の微細凹凸層の例における、微小突起の高さHの度数分布のヒストグラムである。図11の例では、微小突起の付け根位置を基準(高さ0)とする。図11の例では、平均値HAVG=178nm、標準偏差σ=30nmとなる。これによりこの例では、突起の高さは平均値HAVG=178nmとなる。
なお、微小突起の高さを測る際の基準位置は、突起付け根位置、すなわち隣接する微小突起の間の谷底(高さの極小点)を高さ0の基準とする。但し、係る谷底の高さ自体が場所によって異なる場合、例えば、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面が、微小突起の隣接突起間距離に比べて大きな周期でうねった凹凸形状を有する場合(例えば、図5の例に示されるように、谷底の高さが微小突起の隣接突起間距離に比べて大きな周期でウネリを有する場合)等は、(1)先ず、微細凹凸層30の微細凹凸面31とは反対側の面から測った各谷底の高さの平均値を、該平均値が収束するに足る面積の中で算出する。(2)次いで、該平均値の高さを有し、且つ微細凹凸層30の微細凹凸面31とは反対側の面と平行な面を基準面として考える。(3)その後、該基準面を改めて高さ0として、該基準面からの各微小突起の高さを算出する。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、上述のようにして求めた隣接突起間距離dの平均値dAVGが50nm以上500nm以下である。カビ繁殖抑制効果及び耐擦傷性がより向上する点からは、前記dAVGは、300nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましい。また生産性及びカビ繁殖抑制効果の観点から、dAVGは100nm以上であることが好ましく、150nm以上であることがより好ましい。
微小突起の配置は、隣接する微小突起間の谷底部(突起高さの極小部)の幅が実質上0とみなせる様に密接して配置されていても、或いはカビ繁殖抑制効果を阻害し無い範囲内(概ね、100nm未満)の幅を有していても良い。尚カビ繁殖抑制効果の点からは、複数の微小突起が密接して配置されている部分を含む方が好ましい。
また、前記微小突起の平均アスペクト比(HAVG/dAVG)は、カビ繁殖抑制効果及び耐擦傷性が向上する点から、0.5以上2.0以下であることが好ましく、0.7以上1.5以下であることがより好ましい。
尚、アスペクト比とは、通常は、微小突起の高さHを谷底に於ける径W(幅乃至太さと言う事も出来る)で除した比、H/Wとして定義されるが、前記微小突起構造体が有する複数の微小突起が概ね密接して配置されてなる場合には、各微小突起のアスペクト比H/Wの平均値(H/W)aveは、平均突起高さHAVG/平均隣接突起間隔dAVGとみなすことができる。本発明においては、その作用から微小突起の頂部の隣接突起間隔が重要と考えられることから、前記微小突起の平均アスペクト比は、平均突起高さHAVG/平均隣接突起間隔dAVGとみなすこととする。
尚、アスペクト比とは、通常は、微小突起の高さHを谷底に於ける径W(幅乃至太さと言う事も出来る)で除した比、H/Wとして定義されるが、前記微小突起構造体が有する複数の微小突起が概ね密接して配置されてなる場合には、各微小突起のアスペクト比H/Wの平均値(H/W)aveは、平均突起高さHAVG/平均隣接突起間隔dAVGとみなすことができる。本発明においては、その作用から微小突起の頂部の隣接突起間隔が重要と考えられることから、前記微小突起の平均アスペクト比は、平均突起高さHAVG/平均隣接突起間隔dAVGとみなすこととする。
前記微小突起の高さHの平均値HAVGは、前記微小突起の平均アスペクト比を満たす範囲内において適宜選択することができ、特に限定はされないが、カビ繁殖抑制効果が向上する点から、90nm以上であることが好ましく、150nm以上であることがより好ましい。また、前記微小突起の高さHの平均値HAVGは、耐擦傷性が向上する点から、1000nm以下であることが好ましく、700nm以下であることがより好ましく、500nm以下であることが更により好ましい。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、陽極酸化処理とエッチング処理との繰り返しにより賦型用金型を作製し、この賦型用金型を使用した賦型処理により作製することができる。ここで、陽極酸化処理により微細穴を作製する場合、特開2003−43203号公報等で既に知られている様に、隣接微細穴間距離(一定値で分布の無い場合はピッチに相当)と深さとは比例する関係になる。そのため、作製される単峰性微小突起は、付け根部分の幅と高さとの比であるアスペクト比がほぼ一定に保持される。
カビ繁殖抑制部材において形成される多峰性微小突起は、耐擦傷性を向上させるために、以下の条件を満たすようにして形成されることが好ましい。
図12は、微小突起高さに関する、低高度領域、中高度領域、高高度領域についての説明の用に供する、微小突起高さの度数分布の模式的なヒストグラムである。図12に示すように、微小突起の高さHの度数分布における高さの平均値をHAVEとし、標準偏差をσHとし、H<HAVE−σHの領域を微小突起の低高度領域とし、HAVE−σH≦H≦HAVE+σHの領域を中高度領域とし、HAVE+σH<Hの領域を高高度領域とした場合に、各領域内の多峰性微小突起の数Nmと、度数分布全体における多峰性微小突起及び単峰性微小突起の総数Ntとの比率が、以下の(a)、(b)の関係を満たすことが好ましい。
(a)中高度領域のNm/Nt>低高度領域のNm/Nt
(b)中高度領域のNm/Nt>高高度領域のNm/Nt
上記関係を満たすことにより、カビ繁殖抑制部材の微細凹凸面の耐擦傷性を向上することができる。
図12は、微小突起高さに関する、低高度領域、中高度領域、高高度領域についての説明の用に供する、微小突起高さの度数分布の模式的なヒストグラムである。図12に示すように、微小突起の高さHの度数分布における高さの平均値をHAVEとし、標準偏差をσHとし、H<HAVE−σHの領域を微小突起の低高度領域とし、HAVE−σH≦H≦HAVE+σHの領域を中高度領域とし、HAVE+σH<Hの領域を高高度領域とした場合に、各領域内の多峰性微小突起の数Nmと、度数分布全体における多峰性微小突起及び単峰性微小突起の総数Ntとの比率が、以下の(a)、(b)の関係を満たすことが好ましい。
(a)中高度領域のNm/Nt>低高度領域のNm/Nt
(b)中高度領域のNm/Nt>高高度領域のNm/Nt
上記関係を満たすことにより、カビ繁殖抑制部材の微細凹凸面の耐擦傷性を向上することができる。
図16に、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の微小突起高さHの度数分布の一例のヒストグラムを示す。図16に示す例においては、微小突起の高さの平均値がHAVE=145.7nmであり、その標準偏差がσH=22.1nmである。
ここで、微小突起の高さHの度数分布において、低高度領域は、H<HAVE−σH=123.6nmとなり、中高度領域は、HAVE−σH=123.6nm≦H≦HAVE+σH=167.8nmとなり、高高度領域は、H>HAVE+σH=167.8nmとなる。
度数分布全体の微小突起の総数Ntは、263個であり、その中で、中高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、23個であるので、中高度領域のNm/Ntは、0.087となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、2個であるので、低高度領域のNm/Ntは、0.008となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、5個であるので、高高度領域のNm/Ntは、0.019となる。
従って、図16に示す例のカビ繁殖抑制部材は、上述の(a)、(b)の関係、すなわち、
(a)中高度領域のNm/Nt=0.087>低高度領域のNm/Nt=0.008
(b)中高度領域のNm/Nt=0.087>高高度領域のNm/Nt=0.019
を満足する。
ここで、微小突起の高さHの度数分布において、低高度領域は、H<HAVE−σH=123.6nmとなり、中高度領域は、HAVE−σH=123.6nm≦H≦HAVE+σH=167.8nmとなり、高高度領域は、H>HAVE+σH=167.8nmとなる。
度数分布全体の微小突起の総数Ntは、263個であり、その中で、中高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、23個であるので、中高度領域のNm/Ntは、0.087となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、2個であるので、低高度領域のNm/Ntは、0.008となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、5個であるので、高高度領域のNm/Ntは、0.019となる。
従って、図16に示す例のカビ繁殖抑制部材は、上述の(a)、(b)の関係、すなわち、
(a)中高度領域のNm/Nt=0.087>低高度領域のNm/Nt=0.008
(b)中高度領域のNm/Nt=0.087>高高度領域のNm/Nt=0.019
を満足する。
更に本発明のカビ繁殖抑制部材においては、前記微小突起の高さHの度数分布が2つの分布による双峰性であり、2つの分布の境界となる高さをhsとし、hs未満の分布における前記微小突起の高さHの平均値をm1とし、
H<m1−σ1の領域を低高度領域とし、
m1−σ1≦H≦m1+σ1の領域を中高度領域とし、
m1+σ1<H<hsの領域を高高度領域とした場合に、
hs未満の分布における各領域内の前記多峰性微小突起の数Nm1と、前記度数分布全体における前記微小突起の総数Ntとの比率が、以下の(c)、(d)の関係を満たし、
(c)中高度領域のNm1/Nt>低高度領域のNm1/Nt
(d)中高度領域のNm1/Nt>高高度領域のNm1/Nt
且つ、hs以上の分布における前記微小突起の高さHの平均値をm2とし、標準偏差をσ2とし、
hs<H<m2−σ2の領域を低高度領域とし、
m2−σ2≦H≦m2+σ2の領域を中高度領域とし、
m2+σ2<Hの領域を高高度領域とした場合に、
hs以上の分布における各領域内の前記多峰性微小突起の数Nm2と、前記度数分布全体における前記微小突起の総数Ntとの比率が、以下の(e)、(f)の関係を満たすものであってもよい。
(e)中高度領域のNm2/Nt>低高度領域のNm2/Nt
(f)中高度領域のNm2/Nt>高高度領域のNm2/Nt
上記関係を満たすことにより、カビ繁殖抑制部材の微細凹凸面の耐擦傷性を向上することができる。
H<m1−σ1の領域を低高度領域とし、
m1−σ1≦H≦m1+σ1の領域を中高度領域とし、
m1+σ1<H<hsの領域を高高度領域とした場合に、
hs未満の分布における各領域内の前記多峰性微小突起の数Nm1と、前記度数分布全体における前記微小突起の総数Ntとの比率が、以下の(c)、(d)の関係を満たし、
(c)中高度領域のNm1/Nt>低高度領域のNm1/Nt
(d)中高度領域のNm1/Nt>高高度領域のNm1/Nt
且つ、hs以上の分布における前記微小突起の高さHの平均値をm2とし、標準偏差をσ2とし、
hs<H<m2−σ2の領域を低高度領域とし、
m2−σ2≦H≦m2+σ2の領域を中高度領域とし、
m2+σ2<Hの領域を高高度領域とした場合に、
hs以上の分布における各領域内の前記多峰性微小突起の数Nm2と、前記度数分布全体における前記微小突起の総数Ntとの比率が、以下の(e)、(f)の関係を満たすものであってもよい。
(e)中高度領域のNm2/Nt>低高度領域のNm2/Nt
(f)中高度領域のNm2/Nt>高高度領域のNm2/Nt
上記関係を満たすことにより、カビ繁殖抑制部材の微細凹凸面の耐擦傷性を向上することができる。
図17に、本発明に係るカビ繁殖抑制部材の微小突起高さHの度数分布の一例のヒストグラムを示す。なお図17においては、微小突起の高さHをhと、平均突起高さをHAVGをmと、標準偏差をσHをσとして説明する。図17に示す例においては、高さの高い側と低い側とに分布のピークを有する、微小突起の高さ分布が離散的、すなわち、双峰性を持つ分布を示しており、各分布の峰に対応して多峰性微小突起の分布が形成される。図17に示す例においては、度数分布全体の微小突起の高さの平均値がm=195.7nmであり、標準偏差がσ=57.2nmである。
また、図17に示す例においては、微小突起の高さhの度数分布において、低高度領域は、h<m−σ=138.5nmとなり、中高度領域は、m−σ=138.5nm≦h≦m+σ=252.9mとなり、高高度領域は、h>m+σ=252.9nmとなる。
度数分布全体の微小突起の総数Ntは、131個である。また、中高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、21個であるので、中高度領域のNm/Ntは、0.160となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、3個であるので、低高度領域のNm/Ntは、0.023となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、0個であるので、高高度領域のNm/Ntは、0となる。
従って、図17に示す例においては、上述の(a)、(b)の関係、すなわち、
(a)中高度領域のNm/Nt=0.160>低高度領域のNm/Nt=0.023
(b)中高度領域のNm/Nt=0.160>高高度領域のNm/Nt=0
を満足する。
また、図17に示す例においては、微小突起の高さhの度数分布において、低高度領域は、h<m−σ=138.5nmとなり、中高度領域は、m−σ=138.5nm≦h≦m+σ=252.9mとなり、高高度領域は、h>m+σ=252.9nmとなる。
度数分布全体の微小突起の総数Ntは、131個である。また、中高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、21個であるので、中高度領域のNm/Ntは、0.160となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、3個であるので、低高度領域のNm/Ntは、0.023となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nmは、0個であるので、高高度領域のNm/Ntは、0となる。
従って、図17に示す例においては、上述の(a)、(b)の関係、すなわち、
(a)中高度領域のNm/Nt=0.160>低高度領域のNm/Nt=0.023
(b)中高度領域のNm/Nt=0.160>高高度領域のNm/Nt=0
を満足する。
また、図17に示す微小突起の高さhの度数分布は、上述したように、双峰性、すなわち2つの分布の峰が存在する。各峰間の境界となる高さをhsとしたとき、hs未満(高さが低い側)の分布における微小突起の高さhの平均値がm1=52.9nmであり、標準偏差がσ1=24.8nmである。各分布の境界は、度数分布の高さのデータを統計的に処理することによってhs=100nmと求められる。
そのため、hs未満の分布の低高度領域は、h<m1−σ1=28.1nmとなり、中高度領域は、m1−σ1=28.1nm≦h≦m1+σ1=77.7nmとなり、高高度領域は、m1+σ1=77.7nm<h<hs=100nmとなる。
また、中高度領域の多峰性微小突起の数Nm1は、2個であるので、中高度領域のNm1/Ntは、0.015となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nm1は、0個であるので、低高度領域のNm1/Ntは、0となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nm1は、0個であるので、高高度領域のNm1/Ntは、0となる。
従って、図17に示す例のカビ繁殖抑制部材は、hs未満の分布において、上記(c)、(d)の関係、すなわち、
(c) 中高度領域のNm1/Nt=0.015>低高度領域のNm1/Nt=0
(d) 中高度領域のNm1/Nt=0.015>高高度領域のNm1/Nt=0
の関係を満たす。
そのため、hs未満の分布の低高度領域は、h<m1−σ1=28.1nmとなり、中高度領域は、m1−σ1=28.1nm≦h≦m1+σ1=77.7nmとなり、高高度領域は、m1+σ1=77.7nm<h<hs=100nmとなる。
また、中高度領域の多峰性微小突起の数Nm1は、2個であるので、中高度領域のNm1/Ntは、0.015となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nm1は、0個であるので、低高度領域のNm1/Ntは、0となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nm1は、0個であるので、高高度領域のNm1/Ntは、0となる。
従って、図17に示す例のカビ繁殖抑制部材は、hs未満の分布において、上記(c)、(d)の関係、すなわち、
(c) 中高度領域のNm1/Nt=0.015>低高度領域のNm1/Nt=0
(d) 中高度領域のNm1/Nt=0.015>高高度領域のNm1/Nt=0
の関係を満たす。
また、hs以上(高さが高い側)の分布の微小突起については、高さhの平均値がm2=209.2nmであり、標準偏差がσ2=39.4nmである。
そのため、hs以上の分布の低高度領域は、hs=100nm≦h<m2−σ2=169.9nmとなり、中高度領域は、m2−σ2=169.9nm≦h≦m2+σ2=248.7nmとなり、高高度領域は、m+σ=248.7nm<hとなる。
また、中高度領域の多峰性微小突起の数Nm2は、19個であるので、中高度領域のNm2/Ntは、0.145となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nm2は、3個であるので、低高度領域のNm2/Ntは、0.023となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nm2は、0個であるので、高高度領域のNm2/Ntは、0となる。
従って、図17に示す例のカビ繁殖抑制部材は、hs以上の分布においても、上記(e)、(f)の関係、すなわち、
(e) 中高度領域のNm2/Nt=0.145>低高度領域のNm2/Nt=0.023
(f) 中高度領域のNm2/Nt=0.145>高高度領域のNm2/Nt=0
の関係を満たす。
そのため、hs以上の分布の低高度領域は、hs=100nm≦h<m2−σ2=169.9nmとなり、中高度領域は、m2−σ2=169.9nm≦h≦m2+σ2=248.7nmとなり、高高度領域は、m+σ=248.7nm<hとなる。
また、中高度領域の多峰性微小突起の数Nm2は、19個であるので、中高度領域のNm2/Ntは、0.145となる。低高度領域の多峰性微小突起の数Nm2は、3個であるので、低高度領域のNm2/Ntは、0.023となる。高高度領域の多峰性微小突起の数Nm2は、0個であるので、高高度領域のNm2/Ntは、0となる。
従って、図17に示す例のカビ繁殖抑制部材は、hs以上の分布においても、上記(e)、(f)の関係、すなわち、
(e) 中高度領域のNm2/Nt=0.145>低高度領域のNm2/Nt=0.023
(f) 中高度領域のNm2/Nt=0.145>高高度領域のNm2/Nt=0
の関係を満たす。
本発明において、前記微細凹凸層の厚みは、適宜調整すればよい。微細凹凸層2の厚み(図1におけるT)は、基材1の表面に前記微細凹凸形状を形成可能な最低限の厚みにて各種性能を発現可能である。しかしながら後述の賦型プロセスでの生産性を考慮すると、厚みが薄い場合は異物による外観欠陥が発生しやすく、厚みが厚いと賦型速度が低下したりカールの懸念が高くなるため、2μm以上30μm以下であることが好ましく、3μm以上20μm以下であることがより好ましい。なお、微細凹凸層の厚みとは、微細凹凸層の基材側の界面から、最も高さの高い微小突起の頂部の高さまでの基材平面に対する垂線方向の距離を意味する。
なお、本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、基材を有しないものであってもよく、また、微細凹凸層の材料と基材の材料が同じものであることにより、微細凹凸層と基材とが一体化したものであってもよい。この場合の微細凹凸層は当該基材の厚みに依存するため、特に限定されない。
なお、本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、基材を有しないものであってもよく、また、微細凹凸層の材料と基材の材料が同じものであることにより、微細凹凸層と基材とが一体化したものであってもよい。この場合の微細凹凸層は当該基材の厚みに依存するため、特に限定されない。
隣接する微小突起32の間の谷底の高さ自体が場所によって異なる場合、例えば図5に示すように、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面が周期Dでうねることもある。該周期的なうねりは、基材の表裏面に平行な平面(図5におけるXY平面)における1方向(例えばX方向)のみでこれと直交する方向(例えばY方向)には一定高さであっても良いし、或いは基材の表裏面に平行な平面(図5におけるXY平面)における2方向(X方向及びY方向)共にうねりを有していても良い。
また、カビ繁殖抑制部材10の良好な平滑性を確保する場合には、前記周期Dでうねった凹凸面33の高低差(図5中のh)は、10μm以下であることが好ましい。なお、前記凹凸面33により形成される凹凸面の高低差は、例えば500nm以上離れた微小突起32の谷底部の位置の高低差を測定することにより求めることができる。微小突起32の谷底部の位置は、カビ繁殖抑制部材10を、厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真又はSEM写真を用いて観察することにより求めることができる。
[樹脂組成物]
本発明における微細凹凸層は、樹脂組成物の硬化物からなる。前記微細凹凸層に用いられる樹脂組成物は、特に限定されず、少なくとも樹脂を含み、必要に応じて重合開始剤等その他の成分を含有する。樹脂組成物には、1種類の樹脂のみが含まれるものも包含される。
前記樹脂としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系等の電離放射線硬化性樹脂、(メタ)アクリレート系、ウレタン系、エポキシ系、ポリシロキサン系等の熱硬化性樹脂、(メタ)アクリレート系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系等の熱可塑性樹脂等の各種材料及び各種硬化形態の賦型用樹脂等が挙げられる。なお、電離放射線とは、分子を重合させて硬化させ得るエネルギーを有する電磁波または荷電粒子を意味し、例えば、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等が挙げられる。
本発明における微細凹凸層は、樹脂組成物の硬化物からなる。前記微細凹凸層に用いられる樹脂組成物は、特に限定されず、少なくとも樹脂を含み、必要に応じて重合開始剤等その他の成分を含有する。樹脂組成物には、1種類の樹脂のみが含まれるものも包含される。
前記樹脂としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系等の電離放射線硬化性樹脂、(メタ)アクリレート系、ウレタン系、エポキシ系、ポリシロキサン系等の熱硬化性樹脂、(メタ)アクリレート系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系等の熱可塑性樹脂等の各種材料及び各種硬化形態の賦型用樹脂等が挙げられる。なお、電離放射線とは、分子を重合させて硬化させ得るエネルギーを有する電磁波または荷電粒子を意味し、例えば、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等が挙げられる。
前記樹脂としては、中でも微細凹凸形状の成形性及び機械的強度に優れる点から電離放射線硬化性樹脂が好ましく用いられる。なお、電離放射線硬化性樹脂とは、分子中にラジカル重合性及び/又はカチオン重合性結合を有する単量体、低重合度の重合体、反応性重合体を適宜混合したものであり、重合開始剤によって硬化されるものである。なお、非反応性重合体を含有してもよい。
本発明において貯蔵弾性率(E’)及び損失弾性率(E”)は、JIS K7244に準拠して、以下の方法により測定される。
まず、微細凹凸層形成用の樹脂組成物を、2000mJ/cm2のエネルギーの紫外線を1分以上照射することにより十分に硬化させて、基材及び微細凹凸形状を有しない、厚さ1mm、幅5mm、長さ30mmの単膜とする。
次いで、25℃下、上記樹脂組成物の硬化物の長さ方向に10Hzで25gの周期的外力を加え、動的粘弾性を測定することにより、25℃における、E’、E”が求められる。測定装置としては、例えば、UBM製 Rheogel E4000を用いることができる。
まず、微細凹凸層形成用の樹脂組成物を、2000mJ/cm2のエネルギーの紫外線を1分以上照射することにより十分に硬化させて、基材及び微細凹凸形状を有しない、厚さ1mm、幅5mm、長さ30mmの単膜とする。
次いで、25℃下、上記樹脂組成物の硬化物の長さ方向に10Hzで25gの周期的外力を加え、動的粘弾性を測定することにより、25℃における、E’、E”が求められる。測定装置としては、例えば、UBM製 Rheogel E4000を用いることができる。
前記樹脂組成物としては、カビ繁殖抑制部材の用途に合わせて、適宜、好ましい物性が得られるように選択される。
微細凹凸形状の成形性及び機械的強度に優れる点から好適に用いられる電離放射線硬化性樹脂の中で、特に好ましく用いられる(メタ)アクリレートを含む樹脂組成物を例にとって、以下具体的に説明する。
微細凹凸形状の成形性及び機械的強度に優れる点から好適に用いられる電離放射線硬化性樹脂の中で、特に好ましく用いられる(メタ)アクリレートを含む樹脂組成物を例にとって、以下具体的に説明する。
(1)(メタ)アクリレート
(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を1分子中に1個有する単官能(メタ)アクリレートであっても、(メタ)アクリロイル基を1分子中に2個以上有する多官能アクリレートであってもよく、単官能(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとを併用するものであってもよい。中でも、硬度を高くする点からは、単官能(メタ)アクリレートに比べて多官能(メタ)アクリレートを多く含有することが好ましい。
(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を1分子中に1個有する単官能(メタ)アクリレートであっても、(メタ)アクリロイル基を1分子中に2個以上有する多官能アクリレートであってもよく、単官能(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとを併用するものであってもよい。中でも、硬度を高くする点からは、単官能(メタ)アクリレートに比べて多官能(メタ)アクリレートを多く含有することが好ましい。
多官能アクリレートの具体例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタントリ(メタ)アクリレート、エステルトリ(メタ)アクリレート、ウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記多官能(メタ)アクリレートの含有量は、前記樹脂組成物の全固形分に対して、40質量%以上95質量%以下であることが好ましく、50質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。なお本発明において固形分とは、溶剤を除いたすべての成分を表す。
中でも、微小突起構造体の耐擦傷性に優れる点から、(メタ)アクリロイル基を1分子中に4個以上、更に好ましくは6個以上有する多官能アクリレートと、長鎖ポリエチレングリコールを有する多官能(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて用いることが好ましい。更に、(メタ)アクリロイル基を1分子中に4個以上、更に好ましくは6個以上有する多官能アクリレートと、長鎖ポリエチレングリコールを有する多官能(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種との合計量が、前記樹脂組成物の全固形分に対して、50質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、前記組合せにおいて、長鎖ポリエチレングリコールを有する多官能(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種が、前記樹脂組成物の全固形分に対して40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
中でも、微小突起構造体の耐擦傷性に優れる点から、(メタ)アクリロイル基を1分子中に4個以上、更に好ましくは6個以上有する多官能アクリレートと、長鎖ポリエチレングリコールを有する多官能(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて用いることが好ましい。更に、(メタ)アクリロイル基を1分子中に4個以上、更に好ましくは6個以上有する多官能アクリレートと、長鎖ポリエチレングリコールを有する多官能(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種との合計量が、前記樹脂組成物の全固形分に対して、50質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、前記組合せにおいて、長鎖ポリエチレングリコールを有する多官能(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種が、前記樹脂組成物の全固形分に対して40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、イソデキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ビフェニロキシエチルアクリレート、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレート、ビフェニリロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビフェニリロキシエチル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単官能(メタ)アクリル酸エステルは、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
単官能(メタ)アクリレートを用いる場合の単官能(メタ)アクリレートの含有量は、前記樹脂組成物の全固形分に対して、1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、3質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
また、単官能(メタ)アクリレートを用いる場合、多官能(メタ)アクリレートの含有量(質量部)に対する単官能(メタ)アクリレートの含有量(質量部)の比は、前記樹脂組成物の硬化物が前記貯蔵弾性率(E’)とtanδを満たしやすく、硬度が向上する点から、0.01以上0.5未満であることが好ましく、0.05以上0.3未満であることがより好ましい。
(2)光重合開始剤
上記(メタ)アクリレートの硬化反応を開始又は促進させるために、必要に応じて光重合開始剤を適宜選択して用いても良い。光重合開始剤の具体例としては、例えば、ビスアシルフォスフィノキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フォスフィンオキサイド、フェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸エチル等が挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(メタ)アクリレートの硬化反応を開始又は促進させるために、必要に応じて光重合開始剤を適宜選択して用いても良い。光重合開始剤の具体例としては、例えば、ビスアシルフォスフィノキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フォスフィンオキサイド、フェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸エチル等が挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤を用いる場合、当該光重合開始剤の含有量は、通常、前記樹脂組成物の全固形分に対して0.8質量%以上20質量%以下であり、0.9質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
(3)帯電防止剤
本発明においては、前記樹脂組成物中に帯電防止剤を含有することが好ましい。帯電防止剤を含有することにより、微細凹凸面に汚れが付着することを抑制することができ、また、拭取り時に汚れが落ちやすい。
帯電防止剤は、従来公知のものの中から適宜選択して用いることができる。帯電防止剤の具体例としては、例えば、4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、1級〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられる。中でも、カチオン性化合物が好ましく、3級アミノ基を有するカチオン性化合物がより好ましく、N,N−ジオクチル−1−オクタンアミン等のトリアルキルアミンであることが更により好ましい。
本発明においては、前記樹脂組成物中に帯電防止剤を含有することが好ましい。帯電防止剤を含有することにより、微細凹凸面に汚れが付着することを抑制することができ、また、拭取り時に汚れが落ちやすい。
帯電防止剤は、従来公知のものの中から適宜選択して用いることができる。帯電防止剤の具体例としては、例えば、4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、1級〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられる。中でも、カチオン性化合物が好ましく、3級アミノ基を有するカチオン性化合物がより好ましく、N,N−ジオクチル−1−オクタンアミン等のトリアルキルアミンであることが更により好ましい。
帯電防止剤を用いる場合、当該帯電防止剤の含有量は、通常、前記樹脂組成物の全固形分に対して1質量%以上20質量%以下であり、2質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
(4)溶剤
本発明において樹脂組成物は、塗工性などを付与する点から溶剤を用いてもよい。溶剤を用いる場合、当該溶剤は、組成物中の各成分とは反応せず、当該各成分を溶解乃至分散可能な溶剤の中から適宜選択して用いることができる。このような溶剤の具体例としては、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)等のエーテル系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、およびジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤、シクロヘキサン等のアノン系溶剤、メタノール、エタノール、およびプロパノール等のアルコール系溶剤を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、前記樹脂組成物に用いられる溶剤は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上の溶剤の混合溶剤でもよい。
本発明において樹脂組成物は、塗工性などを付与する点から溶剤を用いてもよい。溶剤を用いる場合、当該溶剤は、組成物中の各成分とは反応せず、当該各成分を溶解乃至分散可能な溶剤の中から適宜選択して用いることができる。このような溶剤の具体例としては、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)等のエーテル系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、およびジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤、シクロヘキサン等のアノン系溶剤、メタノール、エタノール、およびプロパノール等のアルコール系溶剤を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、前記樹脂組成物に用いられる溶剤は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上の溶剤の混合溶剤でもよい。
前記樹脂組成物全量に対する、固形分の割合は20質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。
(5)その他の成分
本発明において用いられる微細凹凸層用の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、更にその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、濡れ性調整のための界面活性剤、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、安定化剤、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、粘度調整剤、離型剤等が挙げられる。
本発明において用いられる微細凹凸層用の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、更にその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、濡れ性調整のための界面活性剤、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、安定化剤、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、粘度調整剤、離型剤等が挙げられる。
<基材>
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、支持体として基材を含むものであっても良い。本発明に用いられる基材は、用途に応じて適宜選択することができ、透明基材であっても、不透明基材であってもよく、特に限定されない。前記透明基材の材料としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂、ソーダ硝子、カリ硝子、無アルカリガラス、鉛ガラス等の硝子、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン(PLZT)等のセラミックス、石英、蛍石等の透明無機材料等が挙げられる。前記不透明基材の材料としては、例えば、金属、紙、木、及びこれらの複合材料、並びにこれらと前記透明基材の材料との複合材料等が挙げられる。
また、基材と微細凹凸層が一体となって形成される場合は、基材の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂や前述した微細凹凸層形成用の樹脂組成物を用いることができる。
また、本発明に係るカビ繁殖抑制部材をガラス部分へ設置する場合は、前記基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂基材を用いることが、ガラス破損時の耐飛散性を付与する点から好ましい。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、支持体として基材を含むものであっても良い。本発明に用いられる基材は、用途に応じて適宜選択することができ、透明基材であっても、不透明基材であってもよく、特に限定されない。前記透明基材の材料としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂、ソーダ硝子、カリ硝子、無アルカリガラス、鉛ガラス等の硝子、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン(PLZT)等のセラミックス、石英、蛍石等の透明無機材料等が挙げられる。前記不透明基材の材料としては、例えば、金属、紙、木、及びこれらの複合材料、並びにこれらと前記透明基材の材料との複合材料等が挙げられる。
また、基材と微細凹凸層が一体となって形成される場合は、基材の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂や前述した微細凹凸層形成用の樹脂組成物を用いることができる。
また、本発明に係るカビ繁殖抑制部材をガラス部分へ設置する場合は、前記基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂基材を用いることが、ガラス破損時の耐飛散性を付与する点から好ましい。
また、前記基材は、シートであってもフィルムであってもよく、また、巻き取れるもの、巻き取れるほどには曲がらないが負荷をかけることによって湾曲するもの、完全に曲がらないもののいずれであってもよい。基材の厚みは、用途に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、通常10μm以上5000μm以下である。
本発明に用いられる基材の構成は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有してもよい。複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また、異なった組成を有する複数の層が積層されてもよい。
微細凹凸層が基材とは別の材料からなる場合は、基材と前記微細凹凸層との密着性を向上させ、ひいては耐摩耗性(耐傷性)を向上させるためのプライマー層を基材上に形成してもよい。このプライマー層は、基材として透明基材を用いる場合には、当該透明基材とプライマー層を介して隣接する微細凹凸層に密着性を有し、可視光を透過するものが好ましい。また透明基材と微細凹凸層の屈折率差により干渉ムラが出る場合にはプライマー層の屈折率を基材と微細凹凸層の中間の値に調整することでムラ軽減が可能である。
微細凹凸層が基材とは別の材料からなる場合は、基材と前記微細凹凸層との密着性を向上させ、ひいては耐摩耗性(耐傷性)を向上させるためのプライマー層を基材上に形成してもよい。このプライマー層は、基材として透明基材を用いる場合には、当該透明基材とプライマー層を介して隣接する微細凹凸層に密着性を有し、可視光を透過するものが好ましい。また透明基材と微細凹凸層の屈折率差により干渉ムラが出る場合にはプライマー層の屈折率を基材と微細凹凸層の中間の値に調整することでムラ軽減が可能である。
本発明に用いられる基材の可視領域における全光線透過率は、用途に応じて適宜調節することができ、特に限定されず、前記透過率が80%以上の透明基材を用いることもできるし、前記透過率が80%未満の半透明の基材又は不透明の基材を用いることもできる。前記透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材を、例えば保護フィルム等のような透明部材として用いる場合には、前記基材としては透明基材を用いることが好ましい。また、本発明に係るカビ繁殖抑制部材を、後から貼り付ける態様において用いる場合に、意匠性を妨げないようにするためにも、前記基材としては透明基材を用いることが好ましい。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材を、例えば保護フィルム等のような透明部材として用いる場合には、前記基材としては透明基材を用いることが好ましい。また、本発明に係るカビ繁殖抑制部材を、後から貼り付ける態様において用いる場合に、意匠性を妨げないようにするためにも、前記基材としては透明基材を用いることが好ましい。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、特に限定はされないが、用途に応じて、可視領域における全光線透過率を80%以上とすることができる。前記透過率が前記下限値以上であることにより、本発明に係るカビ繁殖抑制部材を他の物品に貼り付けて用いる態様において、下地の意匠性の損傷を抑制することができ、また、視認性に優れるものとすることができる。前記透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)により測定することができる。
<カビ繁殖抑制部材の用途>
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、カビの繁殖の抑制が求められるあらゆる用途に用いることができ、特に限定されない。本発明に係るカビ繁殖抑制部材がカビ繁殖抑制効果を発揮し得る用途としては、例えば建築物や乗り物等において湿度が高くなりやすい場所や通気性の悪い場所に用いられる部材等が挙げられる。具体的には例えば、浴室、洗面所、洗濯機置き場、キッチン、トイレ(ユニットバス設備を含む)等の水回り設備が設けられた部屋又は空間及びこれらの水回り設備に隣接した部屋又は空間、収納スペース、屋根裏等に用いられる内装用部材、排気ダクトの内壁、窓、窓のサッシ等を挙げることができる。本発明に係るカビ繁殖抑制部材の用途としては、中でも、カビ繁殖抑制効果の持続性に優れる点から、手指や他の物品等が接触し難い場所で用いられる部材、具体的には例えば、前記内装用部材のうちの天井用部材及び高い位置の壁材、排気ダクトの内壁、二重ガラス窓等に好ましく用いられる。本発明に係るカビ繁殖抑制部材を二重ガラス窓の少なくとも一方のガラス板に用いる場合、前記カビ繁殖抑制部材は、微細凹凸面が内側に向くように配置されることが好ましい。なお、本発明において「浴室」とは、浴槽、シャワー、サウナ設備、及びミストサウナ設備よりなる群から選ばれる少なくとも1つが設けられている部屋又は空間をいう。ミストサウナ設備とは、浴用設備としてのミスト(冷/温を含む)、蒸気発生器等を含む意味である。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材は、カビの繁殖の抑制が求められるあらゆる用途に用いることができ、特に限定されない。本発明に係るカビ繁殖抑制部材がカビ繁殖抑制効果を発揮し得る用途としては、例えば建築物や乗り物等において湿度が高くなりやすい場所や通気性の悪い場所に用いられる部材等が挙げられる。具体的には例えば、浴室、洗面所、洗濯機置き場、キッチン、トイレ(ユニットバス設備を含む)等の水回り設備が設けられた部屋又は空間及びこれらの水回り設備に隣接した部屋又は空間、収納スペース、屋根裏等に用いられる内装用部材、排気ダクトの内壁、窓、窓のサッシ等を挙げることができる。本発明に係るカビ繁殖抑制部材の用途としては、中でも、カビ繁殖抑制効果の持続性に優れる点から、手指や他の物品等が接触し難い場所で用いられる部材、具体的には例えば、前記内装用部材のうちの天井用部材及び高い位置の壁材、排気ダクトの内壁、二重ガラス窓等に好ましく用いられる。本発明に係るカビ繁殖抑制部材を二重ガラス窓の少なくとも一方のガラス板に用いる場合、前記カビ繁殖抑制部材は、微細凹凸面が内側に向くように配置されることが好ましい。なお、本発明において「浴室」とは、浴槽、シャワー、サウナ設備、及びミストサウナ設備よりなる群から選ばれる少なくとも1つが設けられている部屋又は空間をいう。ミストサウナ設備とは、浴用設備としてのミスト(冷/温を含む)、蒸気発生器等を含む意味である。
また、本発明の抗菌・抗カビ性物品は、農業用途に好ましく用いることができる。少なくとも一部に前記本発明に係るカビ繁殖抑制部材を有するを有する農業用カビ繁殖抑制物品は、カビ類の繁殖を抑制することができ、農作物の安定した育成が可能となり、また、収穫量を高めることも可能となる。なお、カビ類の具体例としては、養液栽培のすべて−植物工場を支える基本技術 日本施設園芸協会 (編集), 日本養液栽培研究会 (編集)に記載のものが挙げられ、本発明のカビ繁殖抑制部材は、中でも、ピシューム属(Pythium)やフザリウム属(Fusarium)等のカビ類に対して高い抗カビ性を有することが明らかとなった。
本発明の農業用カビ繁殖抑制物品の使用態様について、図を参照して説明する。図26は、本発明に係る農業用カビ繁殖抑制物品の使用態様の一例を模式的に示す図であり、具体的にはビニールハウス50の模式的な断面図である。本発明の農業用カビ繁殖抑制物品は、例えば、天井部51や壁面部52の内面側に配置されるものであってもよく、土壌面53上に設けられた反射シートの表面に配置されるものであってもよい。また、本発明の農業用カビ繁殖抑制物品は、それ自体が天井部51や壁面部52を形成するようなシート状又は板状のものであってもよく、天井部51や壁面部52の内面側に貼り合わせて用いられるフィルム状のものであってもよい。
また、図27は、本発明に係る農業用カビ繁殖抑制物品の使用態様の別の一例を模式的に示す図であり、具体的には工場栽培における植物栽培ユニット60(LEDハウスともいう)の一例を示す模式的な断面図である。図27の例に示される植物栽培ユニットは、1段乃至2段以上の棚の天板側にLED光源等の光源62が配置され、当該棚は、光源光を効率よく利用し、また、温度、湿度条件を維持するための反射フィルム61が配置されている。本発明の農業用カビ繁殖抑制物品は、例えば、前記反射フィルム61の内面側に配置されるものであってもよく、棚を構成する棚板や天板に配置されるものであってもよい。
また、図27は、本発明に係る農業用カビ繁殖抑制物品の使用態様の別の一例を模式的に示す図であり、具体的には工場栽培における植物栽培ユニット60(LEDハウスともいう)の一例を示す模式的な断面図である。図27の例に示される植物栽培ユニットは、1段乃至2段以上の棚の天板側にLED光源等の光源62が配置され、当該棚は、光源光を効率よく利用し、また、温度、湿度条件を維持するための反射フィルム61が配置されている。本発明の農業用カビ繁殖抑制物品は、例えば、前記反射フィルム61の内面側に配置されるものであってもよく、棚を構成する棚板や天板に配置されるものであってもよい。
本発明の農業用カビ繁殖抑制物品用いることにより、抗カビ剤等の農薬の使用量を削減することができ、農作物の収穫量を向上し、安定的な生産が可能となる。
<カビ繁殖抑制部材の製造方法>
本発明に係るカビ繁殖抑制部材の製造方法は、前記微細凹凸層を形成できる方法であれば特に限定されない。例えば、透明基材上に微細凹凸層用樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、前記樹脂組成物の塗膜に、所望の微小突起構造体の形状を反転した凹凸形状を有する微小突起構造体形成用原版の該凹凸形状を賦型した後、前記樹脂組成物を硬化させ、前記微小突起構造体形成用原版を剥離することにより、微小突起構造体を表面に有する微細凹凸層を形成する方法等が挙げられる。
なお、微小突起構造体形成用原版の凹凸形状とは、多数の微小穴が密に形成されたものであり、微小突起構造体が備える微小突起群の形状に対応する形状である。
また、微小突起構造体形成用原版の凹凸形状を微細凹凸層用樹脂組成物に賦型し、該樹脂組成物を硬化させる方法は、樹脂組成物の種類等に応じて適宜選択することができる。
本発明に係るカビ繁殖抑制部材の製造方法は、前記微細凹凸層を形成できる方法であれば特に限定されない。例えば、透明基材上に微細凹凸層用樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、前記樹脂組成物の塗膜に、所望の微小突起構造体の形状を反転した凹凸形状を有する微小突起構造体形成用原版の該凹凸形状を賦型した後、前記樹脂組成物を硬化させ、前記微小突起構造体形成用原版を剥離することにより、微小突起構造体を表面に有する微細凹凸層を形成する方法等が挙げられる。
なお、微小突起構造体形成用原版の凹凸形状とは、多数の微小穴が密に形成されたものであり、微小突起構造体が備える微小突起群の形状に対応する形状である。
また、微小突起構造体形成用原版の凹凸形状を微細凹凸層用樹脂組成物に賦型し、該樹脂組成物を硬化させる方法は、樹脂組成物の種類等に応じて適宜選択することができる。
前記微小突起構造体形成用原版としては、繰り返し使用した際に変形および摩耗するものでなければ、特に限定されるものではなく、金属製であっても良く、樹脂製、セラミックス製等であっても良いが、通常、金属製が好適に用いられる。耐変形性および耐摩耗性に優れているからである。尚、金属製、非金属製何れの場合も、以降、金型と呼称する。
前記微小突起構造体形成用原版の微細凹凸形状を有する面は、特に限定されないが、酸化されやすく、陽極酸化による加工が容易である点から、アルミニウムからなることが好ましい。
前記微小突起構造体形成用原版は、具体的には、例えば、ステンレス鋼、銅、アルミニウム等の金属製の母材の表面に、直接に又は他の層を介して、スパッタリング等により純度の高いアルミニウム層が設けられ、当該アルミニウム層に微細凹凸形状を形成したものが挙げられる。前記母材は、前記アルミニウム層を設ける前に、電解溶出作用と、砥粒による擦過作用の複合による電解複合研磨法によって母材の表面を超鏡面化しても良い。アルミニウム純度は、通常、99質量%以上の物が用いられる。
また、前記微小突起構造体形成用原版の形状としては、所望の形状を賦型することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、平板状であっても良く、ロール(中空円筒又は中実円柱)状であっても良いが、前記微小突起構造体形成用原版は、生産性向上の観点からは、ロール状の金型(以下、「ロール金型」と称する場合がある。)を用いることが好ましい。
本発明において用いられるロール金型としては、例えば、母材として、円筒形状の金属材料を用い、当該母材の周側面に、直接に又は各種の中間層を介して設けられたアルミニウム層に、上述したように、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにより、微細な凹凸形状が作製されたものが挙げられる。
前記微小突起構造体形成用原版に微細凹凸形状を形成する方法としては、例えば、陽極酸化法によって前記アルミニウム層の表面に複数の微細穴を形成する陽極酸化工程と、前記アルミニウム層をエッチングすることにより前記微細穴の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程と、前記アルミニウム層を前記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより前記微細穴の穴径を拡大する第2エッチング工程とを順次繰り返し実施することによって形成することができる。即ち、図13に示すように、陽極酸化工程A1、…、AN、エッチング工程E1、…、ENを交互に繰り返して母材を処理し、ロール金型を作製する。
微細凹凸形状を形成する際には、アルミニウム層の純度(不純物量)や結晶粒径、陽極酸化処理及び/又はエッチング処理の諸条件を適宜調整することによって、所望の形状とすることができる。前記陽極酸化処理において、より具体的には、液温、印加する電圧、陽極酸化に供する時間等の管理により、微細な穴をそれぞれ目的とする深さ及び微小突起形状に対応する形状に作製することができる。
このようにして、前記微小突起構造体形成用原版は、深さ方向に徐々に穴径が小さくなる多数の微細穴が密に作製される。当該微小突起構造体形成用原版を用いて製造される微細凹凸層には、前記微細穴に対応して、頂部に近付くに従って徐々に径が小さくなる微小突起群を備えた微細凹凸が形成され、すなわち、当該微細凹凸の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微細凹凸を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微細凹凸の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する微細凹凸形状が形成される。
前記微小突起構造体形成用原版の微細凹凸形状を有する面は、特に限定されないが、酸化されやすく、陽極酸化による加工が容易である点から、アルミニウムからなることが好ましい。
前記微小突起構造体形成用原版は、具体的には、例えば、ステンレス鋼、銅、アルミニウム等の金属製の母材の表面に、直接に又は他の層を介して、スパッタリング等により純度の高いアルミニウム層が設けられ、当該アルミニウム層に微細凹凸形状を形成したものが挙げられる。前記母材は、前記アルミニウム層を設ける前に、電解溶出作用と、砥粒による擦過作用の複合による電解複合研磨法によって母材の表面を超鏡面化しても良い。アルミニウム純度は、通常、99質量%以上の物が用いられる。
また、前記微小突起構造体形成用原版の形状としては、所望の形状を賦型することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、平板状であっても良く、ロール(中空円筒又は中実円柱)状であっても良いが、前記微小突起構造体形成用原版は、生産性向上の観点からは、ロール状の金型(以下、「ロール金型」と称する場合がある。)を用いることが好ましい。
本発明において用いられるロール金型としては、例えば、母材として、円筒形状の金属材料を用い、当該母材の周側面に、直接に又は各種の中間層を介して設けられたアルミニウム層に、上述したように、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにより、微細な凹凸形状が作製されたものが挙げられる。
前記微小突起構造体形成用原版に微細凹凸形状を形成する方法としては、例えば、陽極酸化法によって前記アルミニウム層の表面に複数の微細穴を形成する陽極酸化工程と、前記アルミニウム層をエッチングすることにより前記微細穴の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程と、前記アルミニウム層を前記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより前記微細穴の穴径を拡大する第2エッチング工程とを順次繰り返し実施することによって形成することができる。即ち、図13に示すように、陽極酸化工程A1、…、AN、エッチング工程E1、…、ENを交互に繰り返して母材を処理し、ロール金型を作製する。
微細凹凸形状を形成する際には、アルミニウム層の純度(不純物量)や結晶粒径、陽極酸化処理及び/又はエッチング処理の諸条件を適宜調整することによって、所望の形状とすることができる。前記陽極酸化処理において、より具体的には、液温、印加する電圧、陽極酸化に供する時間等の管理により、微細な穴をそれぞれ目的とする深さ及び微小突起形状に対応する形状に作製することができる。
このようにして、前記微小突起構造体形成用原版は、深さ方向に徐々に穴径が小さくなる多数の微細穴が密に作製される。当該微小突起構造体形成用原版を用いて製造される微細凹凸層には、前記微細穴に対応して、頂部に近付くに従って徐々に径が小さくなる微小突起群を備えた微細凹凸が形成され、すなわち、当該微細凹凸の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微細凹凸を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微細凹凸の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する微細凹凸形状が形成される。
(微小突起を形成する微細穴の形成過程)
次に、多峰性微小突起を形成し、また、微小突起の高さの分布が制御された微細な穴が形成される方法について説明する。上述したように、賦型用金型(ロール版)に形成される微細穴は、陽極酸化処理及びエッチング処理の交互の繰り返しによって形成されるが、この繰り返しの陽極酸化処理における印加電圧を可変することによって、微細穴の深さ(微小突起の高さ分布)を制御することができる。ここで、陽極酸化処理における印加電圧と、形成される微細穴の間隔(ピッチ)とは、比例する関係にあるため、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにおいて、陽極酸化処理の印加電圧を可変すれば、深さ方向に掘り進める時間が相違する微細穴を混在させてその比率を制御することができる。
次に、多峰性微小突起を形成し、また、微小突起の高さの分布が制御された微細な穴が形成される方法について説明する。上述したように、賦型用金型(ロール版)に形成される微細穴は、陽極酸化処理及びエッチング処理の交互の繰り返しによって形成されるが、この繰り返しの陽極酸化処理における印加電圧を可変することによって、微細穴の深さ(微小突起の高さ分布)を制御することができる。ここで、陽極酸化処理における印加電圧と、形成される微細穴の間隔(ピッチ)とは、比例する関係にあるため、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにおいて、陽極酸化処理の印加電圧を可変すれば、深さ方向に掘り進める時間が相違する微細穴を混在させてその比率を制御することができる。
また、このように陽極酸化処理における印加電圧を可変する場合にあっては、太さ(径)の太い微細穴の底面に、複数の微細穴を作成して多峰性微小突起に係る微細穴とすることができる。この太さの太い微細穴の高さの制御等により、多峰性微小突起についても、高さ分布を制御することができる。
図14は、図13の金型の製造工程により形成される微細穴の形成過程を示す模式図であって、高さ分布の制御の説明に供する模式図である。
上述したように、陽極酸化処理における印加電圧と、微細穴のピッチとの関係は比例関係であるが、実際上、処理に供するアルミニウムの粒界等により微細穴のピッチにはばらつきが生じる。しかし、図14においては、このばらつきが存在しないものとして、微細穴が規則正しい配列により作製されるものとして説明する。なお、図14(a)〜図14(e)において、左側の図は、ロール金型の表面の拡大図を示し、右側の図は、左側の図におけるa−a断面図を示す。
上述したように、陽極酸化処理における印加電圧と、微細穴のピッチとの関係は比例関係であるが、実際上、処理に供するアルミニウムの粒界等により微細穴のピッチにはばらつきが生じる。しかし、図14においては、このばらつきが存在しないものとして、微細穴が規則正しい配列により作製されるものとして説明する。なお、図14(a)〜図14(e)において、左側の図は、ロール金型の表面の拡大図を示し、右側の図は、左側の図におけるa−a断面図を示す。
(第1の工程)
図14(a)に示すように、まず、賦型用金型の表面のアルミニウム層に、電圧V1を印加して陽極酸化工程A1を実行した後に、エッチング工程E1を実行し、微細穴f1を形成する。ここで、陽極酸化工程A1は、アルミニウムのフラット面に後続する陽極酸化処理のきっかけを作製するものである。なお、この場合、エッチング工程を適宜省略してもよい。
図14(a)に示すように、まず、賦型用金型の表面のアルミニウム層に、電圧V1を印加して陽極酸化工程A1を実行した後に、エッチング工程E1を実行し、微細穴f1を形成する。ここで、陽極酸化工程A1は、アルミニウムのフラット面に後続する陽極酸化処理のきっかけを作製するものである。なお、この場合、エッチング工程を適宜省略してもよい。
(第2の工程)
次に、電圧V1よりも高い電圧V2(V2>V1)を印加して陽極酸化工程A2を実行した後に、エッチング工程E2を実行する。これにより、陽極酸化工程A2では、図14(b)に示すように、先の陽極酸化工程A1により形成された微細穴f1のうち、陽極酸化工程A2に対応する間隔の微細穴f1を更に掘り下げる。
本実施形態では、陽極酸化工程A2によって、先の陽極酸化工程A1で形成された微細穴f1を二つ置きに掘り進める処理が行われる。従って、賦型用金型の表面には、二つ置きに広くかつ深く掘り下げられた微細穴f2が形成され、ロール版の表面には、微細穴f1と微細穴f2とが混在する状態となる。
次に、電圧V1よりも高い電圧V2(V2>V1)を印加して陽極酸化工程A2を実行した後に、エッチング工程E2を実行する。これにより、陽極酸化工程A2では、図14(b)に示すように、先の陽極酸化工程A1により形成された微細穴f1のうち、陽極酸化工程A2に対応する間隔の微細穴f1を更に掘り下げる。
本実施形態では、陽極酸化工程A2によって、先の陽極酸化工程A1で形成された微細穴f1を二つ置きに掘り進める処理が行われる。従って、賦型用金型の表面には、二つ置きに広くかつ深く掘り下げられた微細穴f2が形成され、ロール版の表面には、微細穴f1と微細穴f2とが混在する状態となる。
(第3の工程)
続いて、電圧V2よりも高い電圧V3(V3>V2)を印加して陽極酸化工程A3を実行した後に、エッチング工程E3を実行する。この工程では、ピッチの異なる微細穴を作製する。具体的には、印加する電圧を、電圧V2から電圧V3へ徐々に上昇させ、この印加電圧の上昇を離散的(段階的)に実行すると、微小突起の高さ分布(微細穴の深さ分布)を離散的に作製することができ、この印加電圧の上昇を連続的に実行すると、微小突起の高さ分布を正規分布に設定することができる。そのため、本実施形態では、陽極酸化工程A3における印加電圧の印加時間、エッチング工程の処理時間を上述の第1の工程、第2の工程よりも長く設定することにより、図14(c)に示すように、最初の陽極酸化工程A1において形成された微細穴f1が二つ、一つに纏まるように広くかつ深く掘り進められ、また、その一つに纏められた微細穴f3の底面が略平坦に形成される(平坦微細穴形成工程)。ここで、略平坦とは、微細穴の底面が平坦な状態だけでなく、その底面が大きい曲率半径で湾曲している状態をも含む状態をいう。
続いて、電圧V2よりも高い電圧V3(V3>V2)を印加して陽極酸化工程A3を実行した後に、エッチング工程E3を実行する。この工程では、ピッチの異なる微細穴を作製する。具体的には、印加する電圧を、電圧V2から電圧V3へ徐々に上昇させ、この印加電圧の上昇を離散的(段階的)に実行すると、微小突起の高さ分布(微細穴の深さ分布)を離散的に作製することができ、この印加電圧の上昇を連続的に実行すると、微小突起の高さ分布を正規分布に設定することができる。そのため、本実施形態では、陽極酸化工程A3における印加電圧の印加時間、エッチング工程の処理時間を上述の第1の工程、第2の工程よりも長く設定することにより、図14(c)に示すように、最初の陽極酸化工程A1において形成された微細穴f1が二つ、一つに纏まるように広くかつ深く掘り進められ、また、その一つに纏められた微細穴f3の底面が略平坦に形成される(平坦微細穴形成工程)。ここで、略平坦とは、微細穴の底面が平坦な状態だけでなく、その底面が大きい曲率半径で湾曲している状態をも含む状態をいう。
(第4の工程)
続いて、電圧V3よりも高い電圧V4(V4>V3)を印加して陽極酸化工程A4を実行した後に、エッチング工程E4を実行する。この工程では、目的とする突起間間隔によるピッチにより微細穴を作成する。この陽極酸化工程A4においても、印加電圧は、電圧V3から電圧V4へ徐々に上昇させる。これにより、上記第3の工程により掘り進められた微細穴f3の一部が更に掘り進められ、その結果、図14(d)に示すように、微細穴f4となり、この微細穴f4が高さの高い単峰性微小突起を形成する。
続いて、電圧V3よりも高い電圧V4(V4>V3)を印加して陽極酸化工程A4を実行した後に、エッチング工程E4を実行する。この工程では、目的とする突起間間隔によるピッチにより微細穴を作成する。この陽極酸化工程A4においても、印加電圧は、電圧V3から電圧V4へ徐々に上昇させる。これにより、上記第3の工程により掘り進められた微細穴f3の一部が更に掘り進められ、その結果、図14(d)に示すように、微細穴f4となり、この微細穴f4が高さの高い単峰性微小突起を形成する。
(第5の工程)
続いて、印加電圧を上記第1の工程における電圧V1に変更して陽極酸化工程A5を実行した後に、エッチング工程E5を実行する。この工程では、陽極酸化工程A3において形成された微細穴f3であって、第4の工程の陽極酸化工程A4の影響を受けていない微細穴f3の底面に、図14(e)に示すように、微細穴を複数個形成し、多峰性微小突起に対応する微細穴f5を形成する(多峰性微小突起用微細穴形成工程)。ここで、印加する電圧V1の大きさを調整することによって、微細穴f5の底面に形成される微細穴の数を増減したり、その微細穴の間隔を調整したりすることができる。
続いて、印加電圧を上記第1の工程における電圧V1に変更して陽極酸化工程A5を実行した後に、エッチング工程E5を実行する。この工程では、陽極酸化工程A3において形成された微細穴f3であって、第4の工程の陽極酸化工程A4の影響を受けていない微細穴f3の底面に、図14(e)に示すように、微細穴を複数個形成し、多峰性微小突起に対応する微細穴f5を形成する(多峰性微小突起用微細穴形成工程)。ここで、印加する電圧V1の大きさを調整することによって、微細穴f5の底面に形成される微細穴の数を増減したり、その微細穴の間隔を調整したりすることができる。
以上より、賦型用金型の表面には、高さの異なる微小突起を形成する微細穴f1、f2、f4や、多峰性微小突起を形成する微細穴f5が形成される。
ここで、この一連の工程では、第1の工程及び第2の工程により作製された深さの異なる微細穴f1、f2を、第3の工程で掘り進めて底面の略平坦な微細穴f3を作製し、第4の工程において、この微細穴f3を掘り進めて単峰性微小突起に係る微細穴f4を作製し、また、第5の工程において、この微細穴f3の底面を加工して多峰性微小突起に係る微細穴f5を作製している。ここで、第1の工程から第4の工程に係る陽極酸化工程の印加時間、処理時間、エッチング工程の処理時間等を制御して、各工程で作製される微細穴の深さを制御することにより、微小突起の高さの分布や、多峰性微小突起の高さの分布を制御することができる。なお、上述の第1の工程〜第5の工程は、必要に応じて回数を省略したり、繰り返したり、工程を一体化したりすることができる。
ここで、この一連の工程では、第1の工程及び第2の工程により作製された深さの異なる微細穴f1、f2を、第3の工程で掘り進めて底面の略平坦な微細穴f3を作製し、第4の工程において、この微細穴f3を掘り進めて単峰性微小突起に係る微細穴f4を作製し、また、第5の工程において、この微細穴f3の底面を加工して多峰性微小突起に係る微細穴f5を作製している。ここで、第1の工程から第4の工程に係る陽極酸化工程の印加時間、処理時間、エッチング工程の処理時間等を制御して、各工程で作製される微細穴の深さを制御することにより、微小突起の高さの分布や、多峰性微小突起の高さの分布を制御することができる。なお、上述の第1の工程〜第5の工程は、必要に応じて回数を省略したり、繰り返したり、工程を一体化したりすることができる。
図15は、図13の金型の製造工程において、微小突起の高さ分布の制御に係る深さの異なる微細穴が形成される過程の説明に供する模式図である。
(第1の工程)
ここで図15(a)に示すように、第1の工程において、先ず、賦型用金型の表面のアルミニウム層に、電圧V1を印加して陽極酸化工程A1を実行した後に、エッチング工程E1を実行し、微細な穴f1を形成する。ここで、陽極酸化工程A1は、アルミニウムのフラット面に後続する陽極酸化処理のきっかけを作製するものである。なお、この場合、エッチング工程を適宜省略してもよい。
ここで図15(a)に示すように、第1の工程において、先ず、賦型用金型の表面のアルミニウム層に、電圧V1を印加して陽極酸化工程A1を実行した後に、エッチング工程E1を実行し、微細な穴f1を形成する。ここで、陽極酸化工程A1は、アルミニウムのフラット面に後続する陽極酸化処理のきっかけを作製するものである。なお、この場合、エッチング工程を適宜省略してもよい。
(第2の工程)
次に、電圧V1よりも高い電圧V2(V2>V1)を印加して陽極酸化工程A2を実行した後に、エッチング工程E2を実行する。これにより、陽極酸化工程A2では、図15(b)に示すように、先の陽極酸化工程A1により形成された微細な穴f1のうち、陽極酸化工程A2に対応する間隔の微細な穴f1を更に掘り下げる。
次に、電圧V1よりも高い電圧V2(V2>V1)を印加して陽極酸化工程A2を実行した後に、エッチング工程E2を実行する。これにより、陽極酸化工程A2では、図15(b)に示すように、先の陽極酸化工程A1により形成された微細な穴f1のうち、陽極酸化工程A2に対応する間隔の微細な穴f1を更に掘り下げる。
ここで印加電圧V2をV2=2×V1に設定すると、陽極酸化工程A2によって、先の陽極酸化工程A1で形成された微細な穴f1を一つ置きに掘り進める処理が行われる。従って、賦型用金型の表面には、一つ置きに広くかつ深く掘り下げられた微細な穴f2が形成され、成形型の表面には、微細な穴f1と微細な穴2とが混在する状態となる。
(第3の工程)
続いて、電圧V1と電圧V2の間の電圧V3(V2>V3>V1)を印加して陽極酸化工程A3を実行した後に、エッチング工程E3を実行する。この工程では、ピッチの異なる微細な穴を作製する。具体的には、印加する電圧を、電圧V3として、縦横に面内に配列した微細な穴f2の間に存在する図示の如くの特定の微細な穴f1を一つ置きに広く且つ深く掘り下げる。ここで印加電圧V3をV3=(V1)1/2に設定すると、陽極酸化工程A3における印加電圧の印加時間、エッチング工程の処理時間を上述の第1の工程よりも長く設定することにより、図15(c)に示すように、最初の陽極酸化工程A1において形成された微細な穴f1のうち、4個の微細な穴f2で囲まれる最小の四角形の中心に位置する微細な穴f1が選択的に深く掘り下げられる。且つ同時に、第2の陽極酸化工程A2形成された微細な穴f2のうちで図15(c)で図示される位置関係に有る一部のものが更に掘り下げられ、微細な穴f3となる。
続いて、電圧V1と電圧V2の間の電圧V3(V2>V3>V1)を印加して陽極酸化工程A3を実行した後に、エッチング工程E3を実行する。この工程では、ピッチの異なる微細な穴を作製する。具体的には、印加する電圧を、電圧V3として、縦横に面内に配列した微細な穴f2の間に存在する図示の如くの特定の微細な穴f1を一つ置きに広く且つ深く掘り下げる。ここで印加電圧V3をV3=(V1)1/2に設定すると、陽極酸化工程A3における印加電圧の印加時間、エッチング工程の処理時間を上述の第1の工程よりも長く設定することにより、図15(c)に示すように、最初の陽極酸化工程A1において形成された微細な穴f1のうち、4個の微細な穴f2で囲まれる最小の四角形の中心に位置する微細な穴f1が選択的に深く掘り下げられる。且つ同時に、第2の陽極酸化工程A2形成された微細な穴f2のうちで図15(c)で図示される位置関係に有る一部のものが更に掘り下げられ、微細な穴f3となる。
その結果、図15(c)に示すように、微細な穴f1(これが最も高さの低い微小突起に対応する穴となる)の周囲をf1よりも深い微細な穴f2及びf3(それぞれ中程度及び高程度の高さの微小突起に対応する穴となる)によって周囲を包囲された穴群が面内に配列した表面構造を有する成形型が得られる。
このように複数回の陽極酸化処理における印加電圧の切り替えにより掘り進める微細穴が異なることにより、微細穴の深さを大きく異ならせることができ、これにより意図する分布により微小突起の高さを制御することができる。
図6に、微細凹凸層形成用の樹脂組成物として光硬化性樹脂組成物を用い、微小突起構造体形成用原版としてロール金型を用いた場合に、透明基材上に微細凹凸層を形成する方法の一例を示す。
図6に示す方法では、樹脂供給工程において、帯状フィルム形態の透明基材45に、ダイ41により微細凹凸層形成用の樹脂組成物を塗布し、微小突起形状を受容する受容層46を形成する。樹脂組成物の塗布方法については、ダイ41による場合に限らず、各種の手法を適用することができる。続いて、押圧ローラ43により、微小突起構造体形成用原版であるロール金型42の周側面に透明基材を加圧押圧し、これにより透明基材に受容層46を密着させると共に、ロール金型42の周側面に作製された微細な凹凸形状の凹部に、受容層46を構成する樹脂組成物を充分に充填する。この状態で、紫外線の照射により樹脂組成物を硬化させ、これにより透明基材表面に微細凹凸層を作製する。続いて剥離ローラ44を介してロール金型42から、硬化した微細凹凸層と一体に透明基材を剥離する。必要に応じてこの透明基材に粘着層等を作製した後、所望の大きさに切断してカビ繁殖抑制部材10が得られる。このように、ロール材による長尺の透明基材45上の樹脂組成物の硬化物に、微小突起構造体形成用原版であるロール金型42の周側面に作製された微細凹凸形状を順次賦型することにより、本発明に係るカビ繁殖抑制部材を効率良く大量生産することができる。
図6に示す方法では、樹脂供給工程において、帯状フィルム形態の透明基材45に、ダイ41により微細凹凸層形成用の樹脂組成物を塗布し、微小突起形状を受容する受容層46を形成する。樹脂組成物の塗布方法については、ダイ41による場合に限らず、各種の手法を適用することができる。続いて、押圧ローラ43により、微小突起構造体形成用原版であるロール金型42の周側面に透明基材を加圧押圧し、これにより透明基材に受容層46を密着させると共に、ロール金型42の周側面に作製された微細な凹凸形状の凹部に、受容層46を構成する樹脂組成物を充分に充填する。この状態で、紫外線の照射により樹脂組成物を硬化させ、これにより透明基材表面に微細凹凸層を作製する。続いて剥離ローラ44を介してロール金型42から、硬化した微細凹凸層と一体に透明基材を剥離する。必要に応じてこの透明基材に粘着層等を作製した後、所望の大きさに切断してカビ繁殖抑制部材10が得られる。このように、ロール材による長尺の透明基材45上の樹脂組成物の硬化物に、微小突起構造体形成用原版であるロール金型42の周側面に作製された微細凹凸形状を順次賦型することにより、本発明に係るカビ繁殖抑制部材を効率良く大量生産することができる。
また上述の実施形態では、ロール金型を使用した賦型処理によりフィルム形状のカビ繁殖抑制部材を生産する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カビ繁殖抑制部材の形状に係る基材の形状に応じて、例えば平板、特定の曲面形状による賦型用金型を使用した枚葉の処理によりカビ繁殖抑制部材を作成する場合等、賦型処理に係る工程、微小突起構造体形成用原版は、カビ繁殖抑制部材の形状に係る基材の形状に応じて適宜変更することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
(微小突起構造体形成用原版の作製)
純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、研磨後、0.02Mシュウ酸水溶液の電解液中で、印加電圧40V、20℃の条件にて100秒間、陽極酸化を実施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で60秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で130秒間穴径処理を行った。さらに、上記処理を繰り返し、これらを合計7回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に微小穴が密に形成された陽極酸化アルミニウム層が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、微小突起構造体形成用原版を得た。なお、微小突起構造体形成用原版のアルミニウム層に形成された微細な凹凸形状は、平均隣接微小穴間距離200nmであった。また、頂点を複数有する微小突起となるような微小穴が一部存在しており、一部の微小穴に深さのばらつきがある形状であった。
(微小突起構造体形成用原版の作製)
純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、研磨後、0.02Mシュウ酸水溶液の電解液中で、印加電圧40V、20℃の条件にて100秒間、陽極酸化を実施した。次に、第1エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で60秒間エッチング処理を行った。続いて、第2エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で130秒間穴径処理を行った。さらに、上記処理を繰り返し、これらを合計7回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に微小穴が密に形成された陽極酸化アルミニウム層が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、微小突起構造体形成用原版を得た。なお、微小突起構造体形成用原版のアルミニウム層に形成された微細な凹凸形状は、平均隣接微小穴間距離200nmであった。また、頂点を複数有する微小突起となるような微小穴が一部存在しており、一部の微小穴に深さのばらつきがある形状であった。
(微細凹凸層形成用樹脂組成物の調製)
下記成分を酢酸エチル200質量部に溶解し、微細凹凸層用樹脂組成物を調製した。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)23質量部
・アロニックスM−260(東亜合成社製、ポリエチレングリコールジアクリレート)72質量部
・ヒドロキシエチルアクリレート5質量部
・光開始剤(ルシリンTPO、BASF社製)3質量部
下記成分を酢酸エチル200質量部に溶解し、微細凹凸層用樹脂組成物を調製した。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)23質量部
・アロニックスM−260(東亜合成社製、ポリエチレングリコールジアクリレート)72質量部
・ヒドロキシエチルアクリレート5質量部
・光開始剤(ルシリンTPO、BASF社製)3質量部
前記微細凹凸層形成用樹脂組成物を2000mJ/cm2のエネルギーの紫外線を1分以上照射することにより十分に硬化させて、微小突起構造体を有しない、厚さ1mm、幅5mm、長さ30mmの試験用単膜を作製し、当該単膜について貯蔵弾性率(E’)及びtanδを求めた。
貯蔵弾性率(E’)及びtanδは、JIS K7244に準拠し、25℃下、前記単膜の長さ方向に10Hzで25gの周期的外力を加え、動的粘弾性を測定することにより、25℃における、貯蔵弾性率E’、及び損失弾性率E”を求め、当該E’及びE”の結果からtanδを算出することにより求めた。測定装置はUBM製 Rheogel E4000を用いた。測定の結果、前記微細凹凸層形成用樹脂組成物の貯蔵弾性率E’は350MPaであり、tanδは0.22であった。
貯蔵弾性率(E’)及びtanδは、JIS K7244に準拠し、25℃下、前記単膜の長さ方向に10Hzで25gの周期的外力を加え、動的粘弾性を測定することにより、25℃における、貯蔵弾性率E’、及び損失弾性率E”を求め、当該E’及びE”の結果からtanδを算出することにより求めた。測定装置はUBM製 Rheogel E4000を用いた。測定の結果、前記微細凹凸層形成用樹脂組成物の貯蔵弾性率E’は350MPaであり、tanδは0.22であった。
[実施例1]
前記微細凹凸層形成用樹脂組成物を、前記微小突起構造体形成用原版の凹凸形状を有する面が覆われ、微小突起構造体が形成される微細凹凸層の硬化後の厚さが20μmとなるように塗布、充填し、その上に基材(材質:PET、厚さ:100μm、商品名:ルミラーU34、東レ社製)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cm2の加重で圧着した。微小突起構造体形成用原版全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、基材側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させた。その後、微小突起構造体形成用原版より剥離し、実施例1のカビ繁殖抑制部材を得た。
得られたカビ繁殖抑制部材の表面の断面をSEMにより観察したところ、微小突起間の距離の平均dAVGが200nm、微小突起の平均高さHAVGが160nmの複数の微小突起が密接に配置されてなる微小突起群が形成されていた。また、微小突起の一部が頂点を複数有する微小突起であり、各微小突起の高さに、標準偏差30nmの高低差があった。
前記微細凹凸層形成用樹脂組成物を、前記微小突起構造体形成用原版の凹凸形状を有する面が覆われ、微小突起構造体が形成される微細凹凸層の硬化後の厚さが20μmとなるように塗布、充填し、その上に基材(材質:PET、厚さ:100μm、商品名:ルミラーU34、東レ社製)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cm2の加重で圧着した。微小突起構造体形成用原版全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、基材側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させた。その後、微小突起構造体形成用原版より剥離し、実施例1のカビ繁殖抑制部材を得た。
得られたカビ繁殖抑制部材の表面の断面をSEMにより観察したところ、微小突起間の距離の平均dAVGが200nm、微小突起の平均高さHAVGが160nmの複数の微小突起が密接に配置されてなる微小突起群が形成されていた。また、微小突起の一部が頂点を複数有する微小突起であり、各微小突起の高さに、標準偏差30nmの高低差があった。
[比較例1]
基材(材質:PET、厚さ:100μm、商品名:ルミラーU34、東レ社製)上に、硬化後の厚さが20μmとなるように、前記微細凹凸層形成用樹脂組成物を塗布し、基材側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して前記樹脂組成物を硬化させることにより、比較例1の部材を得た。
基材(材質:PET、厚さ:100μm、商品名:ルミラーU34、東レ社製)上に、硬化後の厚さが20μmとなるように、前記微細凹凸層形成用樹脂組成物を塗布し、基材側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して前記樹脂組成物を硬化させることにより、比較例1の部材を得た。
<評価>
[カビ抵抗性試験1]
実施例1で得られたカビ繁殖抑制部材及び比較例1で得られた部材について、JIS Z 2911:2010の「プラスチック製品の試験」に準じて、下記手順によりカビ抵抗性試験を行った。但し、短時間でカビを繁殖させる加速試験とするために、更に10%ブドウ糖ペプトン培地を添加して試験を行った。
ポテトデキストロース寒天培地に表1に記載の各試験カビを接種して25℃で7〜14日間培養した後、更に10%ブドウ糖ペプトン培地を添加し、胞子数が106CFU/mLになるようにすることにより、胞子液を調製した。
試験試料は、各部材の前記微細凹凸層形成用樹脂組成物の硬化物からなる表面をエタノール消毒し、50mm角に切断することにより作製した。
試験試料の前記表面全体に胞子液を水滴が付く程度に噴霧接種し、前記表面が鉛直方向となるように試験試料を吊るし、温度24±1℃、湿度95%RHの条件で、4週間培養した。
培養後の試験試料の前記表面を肉眼及び実体顕微鏡にて観察し、下記基準により判定した。判定結果を表1に示す。
0:肉眼及び顕微鏡下でカビの発育は認められない
1:肉眼ではカビの発育が認められないが,顕微鏡下では明らかに確認できる
2:肉眼でカビの発育が認められ,発育部分の面積は試料の全面積の25%未満
3:肉眼でカビの発育が認められ,発育部分の面積は試料の全面積の25%以上50%未満
4:菌糸はよく発育し,発育部分の面積は試料の全面積の50%以上
5:菌糸の発育は激しく,試料全面を覆っている
[カビ抵抗性試験1]
実施例1で得られたカビ繁殖抑制部材及び比較例1で得られた部材について、JIS Z 2911:2010の「プラスチック製品の試験」に準じて、下記手順によりカビ抵抗性試験を行った。但し、短時間でカビを繁殖させる加速試験とするために、更に10%ブドウ糖ペプトン培地を添加して試験を行った。
ポテトデキストロース寒天培地に表1に記載の各試験カビを接種して25℃で7〜14日間培養した後、更に10%ブドウ糖ペプトン培地を添加し、胞子数が106CFU/mLになるようにすることにより、胞子液を調製した。
試験試料は、各部材の前記微細凹凸層形成用樹脂組成物の硬化物からなる表面をエタノール消毒し、50mm角に切断することにより作製した。
試験試料の前記表面全体に胞子液を水滴が付く程度に噴霧接種し、前記表面が鉛直方向となるように試験試料を吊るし、温度24±1℃、湿度95%RHの条件で、4週間培養した。
培養後の試験試料の前記表面を肉眼及び実体顕微鏡にて観察し、下記基準により判定した。判定結果を表1に示す。
0:肉眼及び顕微鏡下でカビの発育は認められない
1:肉眼ではカビの発育が認められないが,顕微鏡下では明らかに確認できる
2:肉眼でカビの発育が認められ,発育部分の面積は試料の全面積の25%未満
3:肉眼でカビの発育が認められ,発育部分の面積は試料の全面積の25%以上50%未満
4:菌糸はよく発育し,発育部分の面積は試料の全面積の50%以上
5:菌糸の発育は激しく,試料全面を覆っている
前記カビ抵抗性試験で用いた培養後の試験試料の前記表面の顕微鏡写真を、図25に示す。図25(a)は実施例1のコウジカビの試験試料表面、図25(b)は実施例1のクロカビの試験試料表面、図25(c)は実施例1のケタマカビの試験試料表面、図25(d)は実施例1のアオカビの試験試料表面、図25(e)は実施例1のクモノスカビの試験試料表面、図25(f)は比較例1のコウジカビの試験試料表面、図25(g)は比較例1のクロカビの試験試料表面、図25(h)は比較例1のケタマカビの試験試料表面、図25(i)は比較例1のアオカビの試験試料表面、図25(j)は比較例1のクモノスカビの試験試料表面の顕微鏡写真である。
(結果のまとめ)
比較例1で得られた表面が平坦な部材は、温度24±1℃、湿度95%RHの湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験1において、前記基準で3レベルのカビの繁殖が認められた。
これに対し、実施例1で得られたカビ繁殖抑制部材は、微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下で複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有していたため、前記比較例1と同じ湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験において、前記基準で1又は2レベルでしかカビの繁殖が認められず、試験に用いた全種類のカビにおいて、カビの繁殖を抑制することができた。
比較例1で得られた表面が平坦な部材は、温度24±1℃、湿度95%RHの湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験1において、前記基準で3レベルのカビの繁殖が認められた。
これに対し、実施例1で得られたカビ繁殖抑制部材は、微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下で複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有していたため、前記比較例1と同じ湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験において、前記基準で1又は2レベルでしかカビの繁殖が認められず、試験に用いた全種類のカビにおいて、カビの繁殖を抑制することができた。
[カビ抵抗性試験2]
上記カビ抵抗性試験1において、カビをPythium vanterpoolii、Fusarium solani、Fusarium oxysporum、Fusarium moniliformeとした以外は、カビ抵抗性試験1と同様にカビ抵抗性試験2を行った。結果を表2に示す。
上記カビ抵抗性試験1において、カビをPythium vanterpoolii、Fusarium solani、Fusarium oxysporum、Fusarium moniliformeとした以外は、カビ抵抗性試験1と同様にカビ抵抗性試験2を行った。結果を表2に示す。
(結果のまとめ)
比較例1で得られた表面が平坦な部材は、温度24±1℃、湿度95%RHの湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験2において、前記基準で4レベルのカビの繁殖が認められた。
これに対し、実施例1で得られたカビ繁殖抑制部材は、微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下で複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有していたため、前記比較例1と同じ湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験において、前記基準で2又は3レベルでしかカビの繁殖が認められず、試験に用いた全種類のカビにおいて、カビの繁殖を抑制することができた。
比較例1で得られた表面が平坦な部材は、温度24±1℃、湿度95%RHの湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験2において、前記基準で4レベルのカビの繁殖が認められた。
これに対し、実施例1で得られたカビ繁殖抑制部材は、微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下で複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有していたため、前記比較例1と同じ湿潤状態で行われた前記カビ抵抗性試験において、前記基準で2又は3レベルでしかカビの繁殖が認められず、試験に用いた全種類のカビにおいて、カビの繁殖を抑制することができた。
1 基材
2 微細凹凸層
2a 微細凹凸面
3 微小突起
3C 頂部微小突起
3D 周辺微小突起
5、5A、5B 微小突起
10、10’ 抗菌性物品
24 凸状突起群
30 微細凹凸層
31 微細凹凸面
32 微小突起
33 うねりによる凹凸面
41 ダイ
42 ロール金型(原版)
43 押圧ローラ
44 剥離ローラ
45 透明基材
46 受容層
g 溝
50 ビニールハウス
51 天井部
52 壁面部
53 土壌面(反射シート)
60 植物栽培ユニット
61 反射シート
62 光源
2 微細凹凸層
2a 微細凹凸面
3 微小突起
3C 頂部微小突起
3D 周辺微小突起
5、5A、5B 微小突起
10、10’ 抗菌性物品
24 凸状突起群
30 微細凹凸層
31 微細凹凸面
32 微小突起
33 うねりによる凹凸面
41 ダイ
42 ロール金型(原版)
43 押圧ローラ
44 剥離ローラ
45 透明基材
46 受容層
g 溝
50 ビニールハウス
51 天井部
52 壁面部
53 土壌面(反射シート)
60 植物栽培ユニット
61 反射シート
62 光源
Claims (3)
- 複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微小突起構造体を表面に有し、樹脂組成物の硬化物からなる微細凹凸層を備え、
隣接する前記微小突起間の距離dの平均dAVGが50nm以上500nm以下であることを特徴とする、カビ繁殖抑制部材。 - 前記微小突起の高さHの平均HAVGと、前記微小突起間の距離dの平均dAVGとの比で規定される前記微小突起の平均アスペクト比(HAVG/dAVG)が0.5以上2.0以下である、請求項1に記載のカビ繁殖抑制部材。
- 少なくとも一部に前記請求項1又は請求項2に記載のカビ繁殖抑制部材を有する、農業用カビ繁殖抑制物品。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015094018 | 2015-05-01 | ||
| JP2015094018 | 2015-05-01 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016210164A true JP2016210164A (ja) | 2016-12-15 |
Family
ID=57550922
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2015152957A Pending JP2016210164A (ja) | 2015-05-01 | 2015-07-31 | カビ繁殖抑制部材、及び農業用カビ繁殖抑制物品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2016210164A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019059907A (ja) * | 2017-09-26 | 2019-04-18 | シャープ株式会社 | 殺菌作用を備えた表面を有する合成高分子膜、光硬化性樹脂組成物、合成高分子膜の製造方法、および合成高分子膜の表面を用いた殺菌方法 |
| WO2020067500A1 (ja) | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 株式会社三菱ケミカルホールディングス | 抗菌材、積層体、抗菌性積層体、医療用部材、抗菌材の製造方法、抗菌性積層体の製造方法及び抗菌方法 |
| US10934405B2 (en) | 2018-03-15 | 2021-03-02 | Sharp Kabushiki Kaisha | Synthetic polymer film whose surface has microbicidal activity, plastic product which includes synthetic polymer film, sterilization method with use of surface of synthetic polymer film, photocurable resin composition, and manufacturing method of synthetic polymer film |
| US10968292B2 (en) | 2017-09-26 | 2021-04-06 | Sharp Kabushiki Kaisha | Synthetic polymer film whose surface has microbicidal activity, photocurable resin composition, manufacturing method of synthetic polymer film, and sterilization method with use of surface of synthetic polymer film |
| JP2022018957A (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-27 | 株式会社サーフテクノロジー | 部材の抗カビ表面処理方法及び抗カビ部材 |
| US11364673B2 (en) | 2018-02-21 | 2022-06-21 | Sharp Kabushiki Kaisha | Synthetic polymer film and production method of synthetic polymer film |
-
2015
- 2015-07-31 JP JP2015152957A patent/JP2016210164A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019059907A (ja) * | 2017-09-26 | 2019-04-18 | シャープ株式会社 | 殺菌作用を備えた表面を有する合成高分子膜、光硬化性樹脂組成物、合成高分子膜の製造方法、および合成高分子膜の表面を用いた殺菌方法 |
| US10968292B2 (en) | 2017-09-26 | 2021-04-06 | Sharp Kabushiki Kaisha | Synthetic polymer film whose surface has microbicidal activity, photocurable resin composition, manufacturing method of synthetic polymer film, and sterilization method with use of surface of synthetic polymer film |
| US11364673B2 (en) | 2018-02-21 | 2022-06-21 | Sharp Kabushiki Kaisha | Synthetic polymer film and production method of synthetic polymer film |
| US10934405B2 (en) | 2018-03-15 | 2021-03-02 | Sharp Kabushiki Kaisha | Synthetic polymer film whose surface has microbicidal activity, plastic product which includes synthetic polymer film, sterilization method with use of surface of synthetic polymer film, photocurable resin composition, and manufacturing method of synthetic polymer film |
| WO2020067500A1 (ja) | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 株式会社三菱ケミカルホールディングス | 抗菌材、積層体、抗菌性積層体、医療用部材、抗菌材の製造方法、抗菌性積層体の製造方法及び抗菌方法 |
| JP2022018957A (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-27 | 株式会社サーフテクノロジー | 部材の抗カビ表面処理方法及び抗カビ部材 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6500409B2 (ja) | 抗菌性物品 | |
| JP2016210164A (ja) | カビ繁殖抑制部材、及び農業用カビ繁殖抑制物品 | |
| JP2016093939A (ja) | 抗菌性物品 | |
| JP6206623B1 (ja) | カビ繁殖抑制部材 | |
| JP2016215622A (ja) | 抗菌・抗カビ性物品、及び農業用抗菌・抗カビ性物品 | |
| JP6409497B2 (ja) | 撥水撥油性部材 | |
| JP6092775B2 (ja) | モールドの製造方法および微細凹凸構造を表面に有する成形体の製造方法 | |
| CN104870694B (zh) | 多孔阳极氧化铝的制造方法、和表面具有微细凹凸结构的成形体的制造方法、以及表面具有微细凹凸结构的成形体 | |
| KR20140097478A (ko) | 스탬퍼와 그의 제조 방법 및 성형체의 제조 방법 | |
| JP5630104B2 (ja) | 成形体とその製造方法 | |
| JP6347132B2 (ja) | 線状微細凹凸構造体、及びその製造方法 | |
| WO2017168893A1 (ja) | カビ繁殖抑制部材 | |
| JP2017132916A (ja) | 抗菌性物品 | |
| JP2016026546A (ja) | 菌体低付着性物品、および菌体付着対策方法 | |
| JP2017048132A (ja) | 防カビ性部材、及び農業用防カビ性物品 | |
| JP2009174007A (ja) | 鋳型とその製造方法、および成形体の製造方法 | |
| JP5626395B2 (ja) | 水滴保持シート | |
| JP2015068944A (ja) | 反射防止物品 | |
| JP6398638B2 (ja) | 撥水撥油性部材及び撥水撥油性部材の製造方法 | |
| JP6361339B2 (ja) | 結露抑制部材 | |
| JP2008189914A (ja) | 成形体およびその製造方法 | |
| JP5742098B2 (ja) | 反射防止フィルム製造用金型の作製方法 | |
| JP2012220675A (ja) | 積層体ならびに反射防止物品および撥水性物品 | |
| JP6308754B2 (ja) | スタンパ用アルミニウム原型とその製造方法、スタンパとその製造方法、および転写物の製造方法 | |
| JP6458481B2 (ja) | 反射防止物品及び美術品展示体 |