JP2016128708A - 揺動型減速機及びロボットアーム - Google Patents
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Abstract
【課題】第1歯車の第1歯と揺動歯車の第2歯との噛み合い、揺動歯車の第3歯と第2歯車の第4歯との噛み合いを調整可能とする。
【解決手段】入力軸部20は、軸線C1まわりに回転可能に支持されている。傾斜軸部21は、入力軸部20に接続され、傾斜軸線C2の方向に延びて形成され、入力軸部20と一体に回転する。揺動歯車60は、傾斜軸線C2まわりに回転可能に傾斜軸部21に支持され、入力軸部20の回転に伴い軸線C1まわりに揺動する。傾斜軸部21に対する揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整可能な調整機構80が設けられている。
【選択図】図5
【解決手段】入力軸部20は、軸線C1まわりに回転可能に支持されている。傾斜軸部21は、入力軸部20に接続され、傾斜軸線C2の方向に延びて形成され、入力軸部20と一体に回転する。揺動歯車60は、傾斜軸線C2まわりに回転可能に傾斜軸部21に支持され、入力軸部20の回転に伴い軸線C1まわりに揺動する。傾斜軸部21に対する揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整可能な調整機構80が設けられている。
【選択図】図5
Description
本発明は、揺動歯車を備えた揺動型減速機、及び揺動型減速機を備えたロボットアームに関する。
一般に、産業用ロボットでは、高速低トルクの駆動モータの出力が、減速機によって低速高トルクに変換されて関節駆動に使用されている。産業用ロボットに用いられる減速機としては、楕円形歯車と真円形歯車との差動を利用した波動歯車減速機が知られている。波動歯車減速機は、同時に噛み合う歯数が多く、高いトルク容量を得ることができるため、多くの産業用ロボットに使用されている。しかし、波動歯車減速機は、コストが高く、また、変形を利用することから剛性に限界がある、耐久性が低くなる等の問題があった。
一方、減速機としては、揺動歯車の揺動運動により大きな減速比が得られる歯車機構を使用した揺動型減速機が知られている(特許文献1参照)。この歯車機構は、回転自在な入力軸と、該入力軸に一体化した傾斜軸と、入力軸と同軸に設けた、固定歯車と、傾斜軸に軸受等を介して回転自在に保持され、固定歯車と異なる歯数を有して斜めに噛合する揺動歯車と、を備える。揺動歯車は、入力軸及び傾斜軸の回転によって、傾斜しながら揺動回転する。これにより、入力軸の1回転につき歯数差分だけ揺動歯車が固定歯車に対して回転(公転)するため、この公転成分のみを出力軸に取り出すことで、入力軸の回転を減速して出力軸から出力するようになっている。
上述した歯車機構に用いられる固定歯車及び揺動歯車としては、一般的なインボリュート歯形の傘歯車が用いられている。インボリュート歯形の傘歯車では、揺動歯車と固定歯車との噛み合い歯数を多くすることが困難である。このため、噛み合い歯数を多くして伝達トルクを増大させるために、例えばトロコイド歯形、円弧歯形、向斜揺動歯形等を用いた揺動歯車機構が開発されている(特許文献2、特許文献3参照)。
上述した揺動型減速機において、揺動歯車は、第1軸部に一体化した傾斜軸部に、軸受等を介して回転可能に保持されている。しかしながら、揺動歯車の傾斜軸線の方向の位置が、減速機を構成する各部品の誤差や組立時の取付誤差等により、最適な位置となっていない場合がある。この場合、揺動歯車と、揺動歯車の両側にある2つの歯車との噛合いが所定の噛合いとならず、噛合い領域の減少や噛合い歯数の減少による剛性低下等が発生し、所望の性能が得られない。
揺動歯車の傾斜軸線の方向の位置が最適となっていない場合、揺動歯車と、揺動歯車と噛合する2つの歯車との位置関係を修正する必要がある。揺動歯車は、第1軸部に対して傾斜した傾斜軸部に支持されているので、第1軸部の回転に伴って、修正を要する位置関係も回転するため、揺動歯車に噛合する歯車の位置を修正することでは、その位置関係を修正することはできない。
そこで、本発明は、第1歯車の第1歯と揺動歯車の第2歯との噛み合い、揺動歯車の第3歯と第2歯車の第4歯との噛み合いを調整できる揺動型減速機、揺動型減速機を備えたロボットアームを提供することを目的とする。
本発明の揺動型減速機は、軸線まわりに回転可能に支持された第1軸部と、前記第1軸部に接続され、前記軸線に対して傾斜する傾斜軸線の方向に延びて形成され、前記第1軸部と一体に回転する傾斜軸部と、前記第1軸部と同軸に配置され、前記軸線まわりに回転可能に支持された第2軸部と、前記軸線の方向の一方側に形成された第1歯を有し、前記第1軸部と同軸に配置された第1歯車と、前記第1歯の側に形成された、前記第1歯と噛み合う第2歯と、前記第1歯の側とは反対側に形成された第3歯と、を有し、前記傾斜軸線まわりに回転可能に前記傾斜軸部に支持され、前記第1軸部の回転に伴い前記軸線まわりに揺動する揺動歯車と、前記第3歯の側に形成された、前記第3歯と噛み合う第4歯を有し、前記第2軸部と一体に回転する第2歯車と、前記傾斜軸部に対する前記揺動歯車の前記傾斜軸線の方向の位置を調整可能な調整機構と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第1歯車の第1歯と揺動歯車の第2歯との噛み合い、揺動歯車の第3歯と第2歯車の第4歯との噛み合いを調整機構により調整することで、揺動型減速機の剛性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボット装置の概略構成を示す斜視図である。図1に示すロボット装置150は、産業用ロボットであり、ワークWの組み立て等の作業を行うロボット100と、ロボット100を制御する制御装置130と、制御装置130に接続されたティーチングペンダント140と、を備えている。
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボット装置の概略構成を示す斜視図である。図1に示すロボット装置150は、産業用ロボットであり、ワークWの組み立て等の作業を行うロボット100と、ロボット100を制御する制御装置130と、制御装置130に接続されたティーチングペンダント140と、を備えている。
ロボット100は、多関節のロボットアーム101と、ロボットアーム101の先端に接続されたエンドエフェクタであるロボットハンド102と、を備えている。
ロボットアーム101は、垂直多関節型のロボットアームであり、作業台に固定されるベース部(リンク)103と、変位や力を伝達する複数のリンク121〜126と、を有している。ベース部103及び複数のリンク121〜126は、複数の関節J1〜J6で旋回又は回転可能に互いに連結されている。ロボットアーム101の各関節J1〜J6には駆動装置(アクチュエータ)10が設けられている。各関節J1〜J6のアクチュエータ10は、必要なトルクの大きさに合わせて適切な出力のものが用いられる。なお、アクチュエータ10については、後に詳しく説明する。
ロボットハンド102は、ワークWを把持する複数の把持爪104と、複数の把持爪104を駆動する不図示のアクチュエータと、不図示のアクチュエータの回転角度を検出する不図示のエンコーダと、回転を把持動作に変換する不図示の機構とを有している。この不図示の機構は、カム機構やリンク機構などで必要な把持動作に合わせて設計される。なお、ロボットハンド102に用いる不図示のアクチュエータに必要なトルクは、ロボットアーム101の関節用と異なるが、基本構成は同じである。また、ロボットハンド102は、把持爪104等に作用する応力(反力)を検出可能な不図示の力覚センサを有している。
ティーチングペンダント140は、制御装置130に接続可能に構成され、制御装置130に接続された際に、ロボットアーム101やロボットハンド102を駆動制御する指令を制御装置130に送信可能に構成されている。
制御装置130は、コンピュータにより構成されている。制御装置130を構成するコンピュータは、例えばCPUと、データを一時的に記憶するRAMと、各部を制御するためのプログラムを記憶するROMと、入出力インタフェース回路とを備えている。制御装置130は、アクチュエータ10の動作に要求される要求電力を、不図示の電源本体からアクチュエータ10に供給させて、ロボットアーム101やロボットハンド102の位置及び姿勢を制御する。
上述のように構成されたロボット装置150は、入力された設定等に従って、制御装置130がロボットアーム101の各関節J1〜J6のアクチュエータ10を動作させることでロボットハンド102を任意の位置及び姿勢に移動させる。そして、任意の位置及び姿勢で、把持爪104に作用する応力を力覚センサで検出しながらアクチュエータ10の駆動を制御し、ロボットハンド102にワークWを把持させて、ワークWの組み立て等の作業を行うことができる。
次に、第1実施形態に係るアクチュエータ10について説明する。まず、アクチュエータ10の概略構成について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る揺動型減速機を有するアクチュエータを示す断面図である。
アクチュエータ10は、回転駆動源である駆動モータ8と、駆動モータ8の回転軸の回転角度を検出する不図示のエンコーダと、駆動モータ8のトルクを増大させるために駆動モータ8の出力(回転軸の回転)を減速する減速機9と、を備えている。
減速機9は、揺動型減速機である。減速機9は、ハウジング11、第1軸部である入力軸部20、傾斜軸部21、第2軸部である出力軸部30、第1歯車である固定歯車40、第2歯車である出力歯車50、揺動歯車(入力歯車)60及び揺動歯車保持部70を備えている。
入力軸部20は、駆動モータ8の回転軸に接続された軸部材であり、ハウジング11に例えば転がり軸受等の軸受22を介して軸線C1まわりに回転可能に支持されている。つまり、駆動モータ8の回転軸が軸線C1を中心に回転することで、入力軸部20が軸線C1を中心に回転する。なお、駆動モータ8の回転軸と入力軸部20とは、別部材で形成されてねじ止めや溶接等により固定されていてもよいし、一体に形成されていてもよい。
傾斜軸部21は、入力軸部20に接続され、軸線C1に対して所定角度θ1傾斜する傾斜軸線C2の方向に延びて形成された軸部材である。つまり、傾斜軸部21は、入力軸部20に対して傾斜角度θ1だけ傾斜している。傾斜軸部21は、入力軸部20と一体に軸線C1まわりに回転(揺動回転)する。第1実施形態では、傾斜軸部21は、入力軸部20の出力軸部30側に一体形成されている。あるいは、傾斜軸部21を入力軸部20とは別部材として形成し、入力軸部20に対してねじ止めや溶接等により固定して一体化してもよい。
出力軸部30は、入力軸部20と同軸に配置された軸部材であり、例えば転がり軸受等の軸受31を介して軸線C1まわりに回転可能にハウジング11に支持されている。出力軸部30は、出力歯車50と一体に回転する。
即ち、減速機9は、歯車機構を1組以上備え、駆動モータ8から入力軸部20に入力された回転を減速し、出力軸部30から出力するようになっている。
図3は、固定歯車40、揺動歯車60及び出力歯車50の配置関係を示す正面図である。以下、図2及び図3に図示された固定歯車40、揺動歯車60及び出力歯車50について詳細に説明する。
固定歯車40は、入力軸部20と同軸にハウジング11に固定されている。固定歯車40は、軸線C1の方向の一方側に形成された第1歯である歯41を有する。つまり、固定歯車40は、軸線C1の方向の一方側を指向し、歯数がZ1で円環状に形成された歯41を有する。
揺動歯車保持部70は、揺動歯車60を傾斜軸部21に対して回転可能に支持する。揺動歯車60は、固定歯車40と出力歯車50との間に配置され、揺動歯車保持部70を介して傾斜軸線C2まわりに回転可能に傾斜軸部21に支持されている。これにより、揺動歯車60は、入力軸部20の回転に伴い軸線C1まわりに揺動する。揺動歯車60は、傾斜軸線C2の方向で歯41と対向する側に形成され、歯41と噛み合う第2歯である歯61と、傾斜軸線C2の方向で歯41の側とは反対側に形成された第3歯である歯62と、を有する。歯61の歯数をZ2、歯62の歯数をZ3とする。歯61及び歯62は、それぞれ円環状に形成されている。揺動歯車60は、揺動歯車保持部70によって、傾斜軸部21に対する傾斜軸線C2の方向の位置を調整可能となっている。
出力歯車50は、固定歯車40と同軸に配置され、出力軸部30と一体に軸線C1まわりに回転する。出力歯車50は、軸線C1の方向で歯62と対向する側に形成され、歯62と噛み合う第4歯である歯51を有している。歯51の歯数をZ4とする。歯51は、円環状に形成されている。揺動歯車60は、固定歯車40及び出力歯車50に部分的に噛合して傾斜軸線C2まわりに相対回転可能になっている。
これらの歯車40,50,60を構成する材質としては、高強度歯車鋼から低コストの一般鋼、非鉄金属や焼結材や樹脂等、一般的に使用される材質を適用することができる。また、各歯面に対して、歯形の寸法誤差や組立誤差等による片当たりを軽減するクラウニング加工等を施してもよい。
固定歯車40の歯41の歯数Z1と、出力歯車50の歯51の歯数Z4とは、異なる歯数である。また、揺動歯車60の歯61の歯数Z2と、揺動歯車60の歯62の歯数Z3とは、異なる歯数である。そして、歯数Z1と歯数Z2、及び歯数Z3と歯数Z4のうち少なくとも一方は、異なる歯数の組合せである。
第1実施形態において、歯61の歯数Z2は、Z1+1(固定歯車40の歯41との歯数差が1)、歯62の歯数Z3は、Z4+1(出力歯車50の歯51との歯数差が1)となっている。
揺動歯車60の歯62は、揺動歯車60の歯61と固定歯車40の歯41との噛合部位の径方向及び軸方向の反対側で、出力歯車50に噛合するようになっている。
ここで、揺動歯車60の自転の回転中心軸、即ち傾斜軸部21の中心軸である傾斜軸線C2は、入力軸部20の回転中心軸である軸線C1に対して、一定の傾斜角度θ1だけ傾斜している。
図4(a)は、傾斜軸部21と入力軸部20の一部分の断面図である。図4(b)は、揺動歯車60の断面図である。図4(c)は、揺動歯車60の一部分を示す断面図である。図4(a)に示すように、傾斜軸線C2と軸線C1との交点を、傾斜軸部21の基準点P1とする。また、図4(b)及び図4(c)に示すように、揺動歯車60の基準点P2を定義する。基準点P2は、揺動歯車60の歯61及び歯62の歯型形状における、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の点である。即ち、基準点P2は、歯61の歯すじに沿って延びる線と、歯62の歯すじに沿って延びる線との交点である。図2において、揺動歯車60は、傾斜軸部21に対して、基準点P1と基準点P2とが一致するように配置されている。
傾斜軸部21は、入力軸部20が回転すると、傾斜角度θ1だけ傾斜したまま基準点P1を原点として、軸線C1を中心に揺動回転する。同時に、傾斜軸部21に回転可能に支持されている揺動歯車60は、傾斜軸線C2を中心に自転しながら、基準点P1を原点として軸線C1を中心に揺動しながら公転する。これにより、揺動歯車60は、固定歯車40及び出力歯車50に対して、常に一定の傾斜角度θ1だけ傾斜して噛合するようになっている。そして、入力軸部20の回転に伴い揺動歯車60が揺動することで、固定歯車40の歯41と揺動歯車60の歯61との噛合部位と、出力歯車50の歯51と揺動歯車60の歯62との噛合部位とが、周方向に移動する。
ハウジング11は、一体形成物であってもよいが、第1実施形態では、3つのハウジング301,302,303からなる。第1ハウジングである入力軸ハウジング301は、軸受22を介して入力軸部20を支持するものである。第2ハウジングである固定ハウジング302には、固定歯車40が固定されている。第3ハウジングである出力軸ハウジング303は、軸受31を介して出力軸部30を支持するものである。
入力軸ハウジング301と出力軸ハウジング303との間に固定ハウジング302が配置され、入力軸ハウジング301と固定ハウジング302とがねじ等により連結され、固定ハウジング302と出力軸ハウジング303とがねじ等により連結されている。これにより、入力軸ハウジング301、固定ハウジング302及び出力軸ハウジング303が一体に連結されている。
以下、減速機9による減速動作について説明する。まず、入力軸部20が1回転すると、入力軸部20に接続された傾斜軸部21に回動可能に保持された揺動歯車60が、基準点P1を中心として1回揺動運動する。このとき、揺動歯車60は、固定された歯数Z1の固定歯車40に対して360/(Z1+1)だけ公転する。一方、歯数Z4の出力歯車50と揺動歯車60との間にも、揺動による公転が生じる。即ち、この構成は、揺動歯車60の公転を出力歯車50により取り出すようにした構成である。
第1実施形態の減速機9の減速比は、1−(Z1(Z4+1))/((Z1+1)Z4)で計算できる。例えば、Z1=24、Z4=48のとき、1/50の減速比が得られる。また、例えば、Z1=48、Z4=49とすれば、1/2401という大減速比も可能であり、このタイプの減速機は、1/20程度の低減速比から数千分の1という大減速比まで、広い範囲の減速比を一段で実現することが可能になる。
図5(a)は、本発明の第1実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。図5(b)は、本発明の第1実施形態に係る揺動型減速機の傾斜軸部及び可動部を示す断面図である。揺動歯車保持部70は、調整機構80、軸受91,92、及び揺動歯車ホルダ90A,90Bを有して構成されている。
調整機構80は、傾斜軸部21に対する揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整可能に構成されている。即ち、調整機構80は、揺動歯車60の基準点P2を傾斜軸線C2に沿って移動するよう揺動歯車60の位置を調整可能に構成されている。調整機構80は、傾斜軸部21に設けられている。図5(a)では、軸線C1と傾斜軸線C2との交点である基準点P1と揺動歯車60の基準点P2とが重なっている(一致している)状態を図示している。
調整機構80は、可動部である筒状部材81と、操作部であるねじ部材82とを有する。筒状部材81は、内周面が傾斜軸部21の外周面に接触するよう略円筒状の形状に形成されている。そして、筒状部材81は、傾斜軸部21に嵌合され、傾斜軸線C2の方向に移動可能となっている。
筒状部材81の外周面には、軸受91,92が配置されている。軸受91,92の内輪は、筒状部材81の外周面に固定されている。軸受91,92の外輪には、揺動歯車ホルダ90Aが固定されている。軸受91,92は、例えば組合せアンギュラ軸受であるが、これに限定されるものではなく、他の軸受を使用してもよい。また軸受の代替として、潤滑性に優れた材料、例えばPOM樹脂で形成された円筒形状の部品等で代用してもよい。
揺動歯車ホルダ90A,90Bは、揺動歯車60を保持すると共に、傾斜軸部21に対して、筒状部材81及び軸受91,92を介して回転自在に支持されている。これにより、筒状部材81は、揺動歯車60を、軸受91,92及び揺動歯車ホルダ90A,90Bを介して傾斜軸線C2まわりに回転可能に支持する。そして揺動歯車60は、筒状部材81の傾斜軸線C2の方向の移動に伴い、筒状部材81と一体に傾斜軸線C2の方向に移動することとなる。
図5(b)に示すように、傾斜軸部21の外周面には、傾斜軸線C2の方向に延びるガイド溝(凹形状)21Aが形成されており、筒状部材81の内周面には、傾斜軸線C2の方向に延びるガイド溝(凹形状)81Aが形成されている。そして、傾斜軸線C2の方向に延びる平行キー部材93が両方のガイド溝21A,81Aに嵌められて配置されている。平行キー部材93は、ガイド溝21Aに圧入されている。これにより、筒状部材81は、傾斜軸線C2の方向への平行移動のみ許容され、傾斜軸線C2まわりの周方向CAへの回転が規制される。なお、傾斜軸部21に対する筒状部材81の周方向CAの回転を規制する機構は、この構成に限定するものではない。例えば、平行キーの凸形状を傾斜軸部21又は筒状部材81に形成する等の構成としてもよい。このように、筒状部材81は、傾斜軸部21に対する周方向CAの回転が規制されているので、傾斜軸部21に対する位置決め精度が向上する。なお、筒状部材81は、傾斜軸部21に対する周方向CAの回転が規制されているのが好ましいが、規制されていなくてもよい。
ここで、図5(a)揺動歯車60の歯61,62それぞれの傾斜軸線C2の方向の基準点P2は、傾斜軸部21の傾斜軸線C2と入力軸部20の軸線C1との交点である基準点P1に一致して設計されている。しかし、揺動歯車60を設計通りに組付けたとしても、揺動歯車60及びこれを取り付ける部品等の精度及び組立時の誤差等により、揺動歯車60の歯61,62それぞれの基準点P2が基準点P1に対し、傾斜軸線C2の方向に対してずれることがある。
図6(a)は、傾斜軸部21及び揺動歯車60のxz面に沿う断面模式図である。図6(b)は、xz面における傾斜軸部21の基準点P1に対する揺動歯車60の基準点P2の位置ずれを説明するための図である。図6(c)は、yz面における傾斜軸部21の基準点P1に対する揺動歯車60の基準点P2の位置ずれを説明するための図である。
例えば、図6(a)に示すように、基準点P1を原点とし、入力軸部20の軸線C1の一方向をx軸方向、傾斜軸線C2を含む面上でx軸方向に対して垂直となる方向をz軸方向、x軸方向とz軸方向に対し垂直な方向をy軸方向とする。
図6(b)に示すように、xz面において、揺動歯車60の基準点P2が傾斜軸部21の基準点P1に対し、x軸方向にx1、z軸方向にz1の誤差を持つとする。これは傾斜軸線C2の方向に対してζ=√(x12+z12)の誤差量である。
ここで、z1の誤差は、入力軸部20の回転に伴って、軸線C1に対し、揺動歯車60の基準点P2を半径z1で回転させることになる。例えば、揺動歯車60と固定歯車40との噛合いを考えると、図6(c)のyz面に示すように、歯61と歯41との噛合い位置は、入力軸部20の回転に伴って変動することになる。
揺動歯車60と噛合う、固定歯車40のx軸方向の位置調整で誤差x1は修正可能だが、誤差z1は入力軸部20の回転に伴い、yz面でその位置が回転移動するので、固定歯車40の位置の移動では修正できない。これは、揺動歯車60と出力歯車50との関係においても同じである。
第1実施形態では、揺動歯車保持部70が、傾斜軸部21の傾斜軸線C2方向へ移動するための調整機構80を有しているので、誤差z1を低減可能である。即ち、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整機構80により調整することで、傾斜軸部21の基準点P1と揺動歯車60の基準点P2とを一致させることができ、これにより、減速機9の剛性を高めることができる。
第1実施形態では、調整機構80は、筒状部材81及びねじ部材82を有している。図7(a)は、ねじ部材82の斜視図、図7(b)は、ねじ部材82の側面図、図7(c)は、ねじ部材82の底面図である。図7(a)〜図7(c)に示すように、ねじ部材82は、ねじ軸82Bと、ねじ軸82Bの中心軸に対し偏心量rだけ偏心した位置に中心軸を持つ直径Dのねじ頭82Aと、を有して構成されている。
図8(a)は、傾斜軸部21、揺動歯車60及び調整機構80の配置関係を示す斜視図である。図8(a)は、揺動歯車60の歯62が形成されている側を見た斜視図である。また、図8(b)は、傾斜軸部21、揺動歯車60及び調整機構80の配置関係を示す断面図である。
筒状部材81の側壁には、ねじ部材82のねじ頭82Aが嵌合する嵌合穴81Bが形成されている。傾斜軸部21の側壁には、ねじ軸82Bが螺合するねじ穴21Bが形成されている。
図9は、調整機構80のねじ部材82の操作状況を説明するための図である。図9に示すように、操作部であるねじ部材82は、揺動歯車60に対し傾斜軸線C2の方向で出力歯車50の側に配置されている。つまり、ねじ部材82は、固定歯車40の歯41と揺動歯車60の歯61を噛み合わせた状態で、例えば調整用のドライバー1000等を用いた調整操作が可能な位置に配置されている。これにより、ねじ部材82を操作する操作者は、ドライバー1000等の工具を用いて、又は直接、ねじ部材82を操作することが容易となる。なお、図9では、出力歯車50が未装着の状態でねじ部材82の操作を行う場合について図示しているが、ねじ部材82にアクセス可能であれば、出力歯車50が組み付けられた状態で行ってもよい。例えば、出力歯車50に傾斜軸部21が突出する開口部が形成され、出力歯車50に対して歯51が形成されている側とは反対側にねじ部材82が配置されるように、出力歯車50の開口部から傾斜軸部21及び筒状部材81を突出して形成すればよい。
図10(a)は、ねじ部材82のねじ頭82Aの動作を説明するための図である。ねじ部材82は、作業者による回転操作量に応じた移動量で筒状部材81を傾斜軸線C2の方向に移動させるものである。
具体的に説明すると、ねじ部材82を、ねじ軸82Bを中心に180°回転させると、ねじ軸82Bの中心軸に対してねじ頭82Aの位置が最大2×r偏心回転する。つまり、ねじ頭82Aと嵌合した嵌合穴81Bを持つ筒状部材81は、ねじ部材82の回転操作量に応じて、傾斜軸部21に対し、傾斜軸線C2の方向に±rの範囲内の移動量で移動する。
図10(b)は、ねじ頭82Aが嵌合穴81Bに嵌合している状態を示す平面図である。第1実施形態では、筒状部材81は、周方向CAへの回転が規制されている。したがって、図10(b)に示すように、嵌合穴81Bは、傾斜軸線C2の方向で筒状部材81にねじ頭82Aが当接し、ねじ軸82Bまわりに公転するねじ頭82Aが傾斜軸線C2に交差する方向に逃げる形状に形成されている。嵌合穴81Bの形状は、ねじ部材82の操作量に応じた移動量で筒状部材81が傾斜軸線C2の方向に移動すればいかなる形状でもよいが、第1実施形態では、嵌合穴81Bは、周方向CAに延びる長穴に形成されている。
嵌合穴81Bは、傾斜軸線C2方向の長さが、ねじ頭82Aの直径Dに設定されており、ねじ頭82Aの傾斜軸線C2の方向の両側が、嵌合穴81Bを形成する筒状部材81に当接している。そして、ねじ軸82Bは、傾斜軸部21に形成されたねじ穴21Bに螺合している。ねじ部材82を回転操作すると、筒状部材81は、ねじ頭82Aに傾斜軸線C2の方向に押圧されて移動し、その際、ねじ頭82Aは、嵌合穴81Bの周方向CAに逃げることになる。
揺動歯車60において、歯61の歯数Z2は、歯62の歯数Z3よりも少なく設定されている。一例として、固定歯車40の歯41の歯数Z1=24,出力歯車50の歯51の歯数Z4=48、揺動歯車の歯61の歯数Z2=25、歯62の歯数Z3=49とした減速比1/50の場合で説明する。
図11(a)は、揺動歯車60の歯61と歯62との関係を説明するための図である。図11(b)は、圧力角αと回転方向Rへの移動量との関係を説明するための図である。
図11(a)に示すように、揺動歯車60の歯61と歯62を、歯の基準点P2からの半径方向距離及び軸方向高さが同一の位置で比較する。歯数の少ない歯61における圧力角α61は、歯数の多い歯62における圧力角α62に対して大きい、即ちα61>α62となる。
図11(b)に示すように、圧力角α同士の噛合い部に傾斜軸線C2の方向への移動Vを与えると、回転方向Rへの移動量はV×tanαとなり、圧力角αが大きい方が、回転方向Rへの移動量が大きくなる。揺動歯車60に傾斜軸部21の傾斜軸線C2に対する誤差ζは、移動Vの方向である。つまり、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の誤差ζがある場合に、歯同士の噛合いにおける影響は、圧力角が大きい歯形を持つ噛み合いの方が大きい。
第1実施形態においては、揺動歯車60に形成された歯61の歯数Z2と歯62の歯数Z3の内、歯数が少ない歯と固定歯車40又は出力歯車50の歯とが噛合した状態で、傾斜軸線C2の方向の位置を調整機構80により調整する。これは歯数の少ない側の歯面形状の方が、歯の圧力角が大きく、傾斜軸線C2の方向の位置の調整による効果が大きいためである。
即ち、Z2=25、Z3=49であり、歯数が少ない方の歯は、歯61であるので、図9に示すように、揺動歯車60の歯61と固定歯車40の歯41とが噛合した状態で、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整機構80により調整する。ねじ部材82は、例えばドライバー1000で回転操作可能な位置に配置されている。
よって、第1実施形態では、揺動歯車60に傾斜軸部21の傾斜軸線C2に対する誤差が生じている場合において、噛合いにおける影響が大きい、圧力角が大きい歯同士の噛み合いとなる固定歯車40と揺動歯車60とが噛合した状態とすればよい。作業者は、この噛合い状態を確認しながら、ねじ部材82を回転操作することで、揺動歯車60を傾斜軸線C2の方向の最適な位置に調整することが可能となる。
第1実施形態によれば、歯面噛合いにおける圧力角の大きい歯側の噛合い状態で調整可能となる。よって、調整機構80による揺動歯車60の位置調整により、減速機9の剛性を効果的に高めることが可能となる。
また、揺動歯車60の操作部であるねじ部材82を操作するだけで、揺動歯車60を、基準点P1と基準点P2とが一致する最適な位置に調整するのが可能となるため、調整作業の効率が向上する。
さらに、固定歯車40の歯41と揺動歯車60の歯61との噛合い状態で揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整することが可能である。よって、例えば歯同士の噛合いにおいて、隙間等によるバックラッシを低減する位置に揺動歯車60を移動し、調整することが可能である。
また、傾斜軸部21の基準点P1と揺動歯車60の基準点P2とが一致したか否かの判断は、駆動モータ8の負荷トルクの変動を測定することで行うことが可能である。即ち、入力軸部20に駆動モータ8の回転軸を接続して入力軸部20を回転させ、噛合い状態における駆動モータ8の負荷トルク変動を測定し、その変動が小さくなる方向へ、揺動歯車60の位置を調整機構80により調整すればよい。このように、調整機構80で簡単に揺動歯車60の位置を最適位置に調整することができる。
なお、調整後はねじ部材82が回動して揺動歯車60が再度移動しないよう、接着剤等で固着するとよい。また、ねじ部材82とは別の部分で、筒状部材81を傾斜軸部21に固定する手段を設けてもよい。
また、操作部が、ねじ部材82である場合について説明したが、操作者により操作可能なものであれば、ねじ部材に限定するものではない。その際、操作部の操作量に応じた移動量で、筒状部材81を傾斜軸線C2の方向に移動させるよう構成すればよい。また、可動部が筒状部材81である場合について説明したが、筒状部材81に限定するものではなく、操作部の操作量に応じて傾斜軸線C2方向に揺動歯車60と一体に移動するものであれば、いかなる部材であってもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図12(a)は、本発明の第2実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第2実施形態において、前記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図12(a)は、本発明の第2実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第2実施形態において、前記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の揺動型減速機では、傾斜軸部と揺動歯車保持部の構成が前記第1実施形態の揺動型減速機と相違する。そのため、図12(a)においては、前記第1実施形態と相違する傾斜軸部及び揺動歯車保持部と、これらの周辺に配置された部材のみを図示し、それ以外の構成(例えば、ハウジング、出力軸部等)の図示は省略している。
第2実施形態の揺動型減速機は、図12(a)に示すように、前記第1実施形態と異なる構成の傾斜軸部221と、揺動歯車保持部270と、を有する。
傾斜軸部221は、入力軸部20に接続され、軸線C1に対して所定角度θ1傾斜する傾斜軸線C2の方向に延びて形成された軸部材である。つまり、傾斜軸部221は、入力軸部20に対して傾斜角度θ1だけ傾斜している。傾斜軸部221は、入力軸部20と一体に軸線C1まわりに回転(揺動回転)する。第2実施形態では、傾斜軸部221は、入力軸部20の出力軸部の側に一体形成されている。あるいは、傾斜軸部221を入力軸部20とは別部材として形成し、入力軸部20に対してねじ止め、溶接等により固定して一体化してもよい。
揺動歯車保持部270は、揺動歯車60を傾斜軸部221に対して回転可能に支持する。揺動歯車保持部270は、調整機構280と、前記第1実施形態と同様、軸受91,92及び揺動歯車ホルダ90A,90Bと、を有して構成されている。
調整機構280は、傾斜軸部221に対する揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整可能に構成されている。即ち、調整機構280は、揺動歯車60の基準点P2を傾斜軸線C2に沿って移動するよう揺動歯車60の位置を調整可能に構成されている。調整機構280は、傾斜軸部221に設けられている。図12(a)では、軸線C1と傾斜軸線C2との交点である基準点P1と揺動歯車60の基準点P2とが重なっている(一致している)状態を図示している。
調整機構280は、可動部である筒状部材281と、操作部であるねじ部材282とを有する。筒状部材281は、内周面が傾斜軸部221の外周面に接触するよう略円筒状の形状に形成されている。そして、筒状部材281は、傾斜軸部221に嵌合され、傾斜軸線C2の方向に移動可能となっている。
筒状部材281の外周面には、軸受91,92が配置されている。軸受91,92の内輪は、筒状部材281の外周面に固定されている。よって、筒状部材281は、揺動歯車60を、軸受91,92及び揺動歯車ホルダ90A,90Bを介して傾斜軸線C2まわりに回転可能に支持する。そして揺動歯車60は、筒状部材281の傾斜軸線C2の方向の移動に伴い、筒状部材281と一体に傾斜軸線C2の方向に移動することとなる。
なお、図示は省略するが、第2実施形態においても、前記第1実施形態の図5(b)に示すような、傾斜軸部221に対する筒状部材281の周方向CAの回転を規制する機構が設けられている。このように、筒状部材281は、傾斜軸部221に対する周方向CAの回転が規制されているので、傾斜軸部221に対する位置決め精度が向上する。
第2実施形態においても、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整機構280により調整することで、傾斜軸部221の基準点P1と揺動歯車60の基準点P2とを一致させることができ、これにより、揺動型減速機の剛性を高めることができる。
第2実施形態では、第1実施形態の調整機構80に対して、筒状部材281を傾斜軸部221の傾斜軸線C2の方向の位置を調整するための調整機構280の構成が異なっている。調整機構280は、前述したように、可動部である筒状部材281と、操作部であるねじ部材282とを有する。
図12(b)は、本発明の第2実施形態に係る揺動型減速機の調整機構のねじ部材を示す側面図である。ねじ部材282には、周方向CAに延びる溝部282Cが形成されている。
また、図12(a)に示すように、傾斜軸部221の傾斜軸線C2の方向の出力軸部側の先端面には、ねじ部材282のねじ軸282Bが螺合するねじ穴221Bが形成されている。ねじ穴221Bは、傾斜軸部221の傾斜軸線C2と同軸である。
筒状部材281の傾斜軸線C2の方向の出力軸部側の先端面には、前記ねじ穴に対向する位置に、ねじ部材282の溝部282Cが嵌る(係合する)切欠(例えばU字形状の切欠)281Bが形成されている。ねじ穴221Bに螺合したねじ部材282は、1回転に付き、ねじ山1ピッチ分、係合した筒状部材281及び揺動歯車60と共に傾斜軸線C2の方向に移動する。
図13は、本発明の第2実施形態に係る揺動型減速機の調整機構のねじ部材の操作状況を説明するための図である。図13に示すように、操作部であるねじ部材282は、揺動歯車60に対し傾斜軸線C2の方向で出力歯車50の側に配置されている。これにより、ねじ部材282を操作する操作者は、ドライバー1000等の工具を用いて、又は直接、ねじ部材282を操作することが容易となる。
ねじ部材282は、固定歯車40の歯41と揺動歯車60の歯61とを噛み合わせ、揺動歯車60の歯62と出力歯車50の歯51とを噛合わせた状態で、ドライバー1000等を用いて調整操作が可能である。具体的には、ねじ部材282は、傾斜軸部221の軸先端に配置されているため、その調整の際は、傾斜軸線C2の方向からねじ部材282を回転させる工具、例えばドライバー1000を挿入すればよい。これにより、入力軸部20に接続される駆動モータと反対側に配置される、出力歯車50に開口部を形成することで、固定歯車40及び出力歯車50が共に揺動歯車60と噛合した状態で、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置が調整可能となる。
第2実施形態によれば、固定歯車40と出力歯車50とのどちらが歯数が少ない場合でも、剛性を高める効果を得るための調整を行うことが可能となる。更に、前記第1実施形態の効果に加え、歯の圧力角が大きく、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置の調整効果が大きい側の噛合いを調整した後に、更に反対側の歯部の圧力角が小さい噛合い側の噛合いを勘案して、更に調整を加えることも可能である。
なお、調整後はねじ部材282が回動して揺動歯車60が再度移動しないよう、接着剤等で固着するとよい。また、ねじ部材282とは別の部分で、筒状部材281を傾斜軸部21に固定する手段を設けてもよい。
また、操作部が、ねじ部材282である場合について説明したが、操作者により操作可能なものであれば、ねじ部材に限定するものではない。その際、操作部の操作量に応じた移動量で、筒状部材281を傾斜軸線C2の方向に移動させるよう構成すればよい。また、可動部が筒状部材281である場合について説明したが、筒状部材281に限定するものではなく、操作部の操作量に応じて傾斜軸線C2方向に揺動歯車60と一体に移動するものであれば、いかなる部材であってもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図14は、本発明の第3実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第3実施形態において、前記第1、第2実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図14は、本発明の第3実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第3実施形態において、前記第1、第2実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図14に示すように、入力軸部20が入力軸ハウジング301に軸受22を介して支持されている。また固定歯車40は、固定ハウジング302に固定されている。第3実施形態の揺動型減速機は、前記第2実施形態で説明した調整機構280を備えている。
更に、第3実施形態では、入力軸ハウジング301と固定ハウジング302を相互に連結固定する部位に、入力軸ハウジング301と固定ハウジング302との間隔を調整する第1調整部材であるスペーサ311が設けられている。スペーサ311の軸線C1の方向の厚みtを調整することで、固定ハウジング302に対する入力軸ハウジング301の軸線C1の方向の位置が調整可能である。入力軸ハウジング301の軸線C1の方向の位置が調整されるので、揺動歯車60と固定歯車40との軸線C1の方向の位置関係、つまりは噛合い状態(歯車40,60間の予圧量)が調整される。これにより、歯車40,60間の歯の噛合わせにおいて、歯形状及び組立誤差によって発生するバックラッシを低減し、減速機の剛性を高めることが可能である。
第3実施形態においては、前記第1、第2実施形態と同じく、揺動歯車60の歯61の歯数Z2は、固定歯車40の歯41と噛合う側が少ない歯数に設定されている。また、前記第2実施形態と同じく、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を調整する調整機構280が、揺動歯車60と固定歯車40とが噛合した状態で、調整可能な位置に配置されている。
スペーサ311により、入力軸ハウジング301に固定される揺動歯車60の固定歯車40に対する位置が移動し、揺動歯車60の傾斜軸部221の傾斜軸線C2の方向の最適位置も変化することになる。
第3実施形態によれば、スペーサ311により歯車40,60間の予圧量を調整した状態で、調整機構280により、傾斜軸部221に対する揺動歯車60の軸線C1の方向の位置を調整可能である。
第3実施形態においても、前記第1実施形態で述べたように、歯同士の噛合いにおける影響は、圧力角が大きい歯同士の噛み合いとなる固定歯車40と揺動歯車60の噛み合いの側の方が大きい。結果、揺動歯車60をスペーサ311で移動させることで、予圧によるバックラッシの低減及び減速機の剛性向上に対して効果を得ることができる。更に、揺動歯車60と固定歯車40とが噛合した状態で、噛合い状態を確認しながら、ねじ部材282を回転させることで、揺動歯車60を傾斜軸線C2の方向に調整することが可能である。
なお、第3実施形態では、図14に示すように、調整機構を前記第2実施形態の調整機構280とした場合について説明したが、前記第1実施形態の調整機構80としてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図15は、本発明の第4実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第4実施形態において、前記第1〜第3実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。第4実施形態では、図14に示すスペーサ311の代わりに、図15に示すように、第2調整部材であるスペーサ312を、固定歯車40と固定ハウジング302との間に配置している。これにより、固定ハウジング302と固定歯車40との軸線C1方向の間隔が調整される。
次に、本発明の第4実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図15は、本発明の第4実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第4実施形態において、前記第1〜第3実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。第4実施形態では、図14に示すスペーサ311の代わりに、図15に示すように、第2調整部材であるスペーサ312を、固定歯車40と固定ハウジング302との間に配置している。これにより、固定ハウジング302と固定歯車40との軸線C1方向の間隔が調整される。
第4実施形態によれば、前記第1及び第2実施形態における効果に加え、歯車40,60の噛合いにおいて適切な予圧を与えることで、バックラッシュを低減かつ剛性を高めることが可能となる。
なお、図15において、図14に示すスペーサ311を更に配置してもよい。また、図15に示すように、調整機構を前記第2実施形態の調整機構280とした場合について説明したが、前記第1実施形態の調整機構80としてもよい。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図16は、本発明の第5実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第5実施形態において、前記第1〜第4実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第5実施形態に係る揺動型減速機について説明する。図16は、本発明の第5実施形態に係る揺動型減速機の要部を示す断面図である。なお、第5実施形態において、前記第1〜第4実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
第5実施形態では、前記第3実施形態の構成に対して更に、図16に示すように、固定ハウジング302と出力軸ハウジング303との間に、第3調整部材であるスペーサ313を設けている。このスペーサ313によって、固定ハウジング302と出力軸ハウジング303との軸線C1方向の間隔が調整される。
これにより、出力歯車50と揺動歯車60との間にも予圧が付与され、バックラッシが低減し減速機の剛性が高められる。更に、スペーサ311,313を組み合わせることで、固定歯車40及び出力歯車50それぞれの揺動歯車60に対する位置が調整され、各歯車同士の予圧を与えた状態で、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向の位置を適切に調整することが可能となる。
このとき、揺動歯車60の傾斜軸線C2の方向における位置調整において、揺動歯車60の位置を影響が大きい噛合い側である固定歯車40側を先に調整した後に、出力歯車50側を調整すればよい。
第5実施形態によれば、前記第1及び第2実施形態における効果に加え、全歯車40,50,60の噛合いにおいて適切な予圧を与えることで、バックラッシュを低減かつ剛性を高めることが可能となる。
なお、第5実施形態において、スペーサ311を省略してもよいし、前記第4実施形態で説明したスペーサ312を設けてもよい。
また、スペーサ311,313の厚さを変更して、歯車間の位置関係を調整した例を示したが、例えば、ばね状の部材とその変形量を規制するねじ等を組み合わせた構造等を使用してもよい。
また、図16に示すように、調整機構を前記第2実施形態の調整機構280とした場合について説明したが、前記第1実施形態の調整機構80としてもよい。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
9…減速機、11…ハウジング、20…入力軸部(第1軸部)、21…傾斜軸部、30…出力軸部(第2軸部)、40…固定歯車(第1歯車)、41…歯(第1歯)、50…出力歯車(第2歯車)、51…歯(第4歯)、60…揺動歯車、61…歯(第2歯)、62…歯(第3歯)、80…調整機構、C1…軸線、C2…傾斜軸線
Claims (14)
- 軸線まわりに回転可能に支持された第1軸部と、
前記第1軸部に接続され、前記軸線に対して傾斜する傾斜軸線の方向に延びて形成され、前記第1軸部と一体に回転する傾斜軸部と、
前記第1軸部と同軸に配置され、前記軸線まわりに回転可能に支持された第2軸部と、
前記軸線の方向の一方側に形成された第1歯を有し、前記第1軸部と同軸に配置された第1歯車と、
前記第1歯の側に形成された、前記第1歯と噛み合う第2歯と、前記第1歯の側とは反対側に形成された第3歯と、を有し、前記傾斜軸線まわりに回転可能に前記傾斜軸部に支持され、前記第1軸部の回転に伴い前記軸線まわりに揺動する揺動歯車と、
前記第3歯の側に形成された、前記第3歯と噛み合う第4歯を有し、前記第2軸部と一体に回転する第2歯車と、
前記傾斜軸部に対する前記揺動歯車の前記傾斜軸線の方向の位置を調整可能な調整機構と、を備えたことを特徴とする揺動型減速機。 - 前記調整機構は、前記揺動歯車と一体に前記傾斜軸線の方向に移動する可動部と、操作量に応じた移動量で前記可動部を前記傾斜軸線の方向に移動させる操作部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の揺動型減速機。
- 前記操作部は、前記揺動歯車に対し前記第2歯車の側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の揺動型減速機。
- 前記可動部は、前記傾斜軸線の方向に移動可能に前記傾斜軸部に嵌合された筒状部材であり、
前記操作部は、回転操作量に応じた移動量で前記筒状部材を前記傾斜軸線の方向に移動させるねじ部材であることを特徴とする請求項2又は3に記載の揺動型減速機。 - 前記ねじ部材は、ねじ軸と、前記ねじ軸に対して偏心して設けられたねじ頭と、を有し、
前記筒状部材の側壁には、前記ねじ頭が嵌合する嵌合穴が形成されており、
前記傾斜軸部の側壁には、前記ねじ軸が螺合するねじ穴が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の揺動型減速機。 - 前記筒状部材は、周方向への回転が規制され、
前記嵌合穴は、前記傾斜軸線の方向で前記筒状部材に前記ねじ頭が当接し、前記ねじ軸まわりに公転する前記ねじ頭が前記傾斜軸線に交差する方向に逃げる形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の揺動型減速機。 - 前記嵌合穴は、周方向に延びる長穴に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の揺動型減速機。
- 前記ねじ部材には、周方向に延びる溝部が形成されており、
前記傾斜軸部の先端面には、前記ねじ部材のねじ軸が螺合するねじ穴が形成されており、
前記筒状部材の先端面には、前記ねじ穴に対向する位置に、前記ねじ部材の溝部が嵌る切欠が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の揺動型減速機。 - 前記筒状部材は、前記傾斜軸部の周方向への回転が規制されていることを特徴とする請求項8に記載の揺動型減速機。
- 軸受を介して前記第1軸部を支持する第1ハウジングと、
前記第1歯車が固定された第2ハウジングと、
軸受を介して第2軸部を支持する第3ハウジングと、を備え、
前記第1ハウジング、前記第2ハウジング及び前記第3ハウジングが一体に連結されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の揺動型減速機。 - 前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間隔を調整する第1調整部材を備えたことを特徴とする請求項10に記載の揺動型減速機。
- 前記第2ハウジングと前記第1歯車との間隔を調整する第2調整部材を備えたことを特徴とする請求項10又は11に記載の揺動型減速機。
- 前記第2ハウジングと前記第3ハウジングとの間隔を調整する第3調整部材を備えたことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の揺動型減速機。
- 関節で連結された複数のリンクを備え、
前記関節は、回転駆動源と、前記回転駆動源の回転を減速する請求項1乃至13のいずれか1項に記載の揺動型減速機と、を有することを特徴とするロボットアーム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015003401A JP2016128708A (ja) | 2015-01-09 | 2015-01-09 | 揺動型減速機及びロボットアーム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015003401A JP2016128708A (ja) | 2015-01-09 | 2015-01-09 | 揺動型減速機及びロボットアーム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016128708A true JP2016128708A (ja) | 2016-07-14 |
Family
ID=56384174
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2015003401A Pending JP2016128708A (ja) | 2015-01-09 | 2015-01-09 | 揺動型減速機及びロボットアーム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2016128708A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102017210898A1 (de) | 2016-06-29 | 2018-01-04 | Yazaki Corporation | Kabelbaum |
| CN109910035A (zh) * | 2019-04-04 | 2019-06-21 | 中船重工鹏力(南京)智能装备系统有限公司 | 一种薄壁筒体柔性移载机械手 |
| JP2021143709A (ja) * | 2020-03-12 | 2021-09-24 | 住友重機械工業株式会社 | 減速装置 |
-
2015
- 2015-01-09 JP JP2015003401A patent/JP2016128708A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102017210898A1 (de) | 2016-06-29 | 2018-01-04 | Yazaki Corporation | Kabelbaum |
| CN109910035A (zh) * | 2019-04-04 | 2019-06-21 | 中船重工鹏力(南京)智能装备系统有限公司 | 一种薄壁筒体柔性移载机械手 |
| JP2021143709A (ja) * | 2020-03-12 | 2021-09-24 | 住友重機械工業株式会社 | 減速装置 |
| JP7742217B2 (ja) | 2020-03-12 | 2025-09-19 | 住友重機械工業株式会社 | 減速装置 |
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