以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態における説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、本発明の一態様には、撮像装置の他、RF(Radio Frequency)タグ、表示装置、集積回路を含むあらゆる装置が、その範疇に含まれる。また、表示装置には、液晶表示装置、有機発光素子に代表される発光素子を各画素に備えた発光装置、電子ペーパー、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)など、集積回路を有する表示装置が、その範疇に含まれる。
なお、図面を用いて発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いることがある。
また、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図又は文章に示された接続関係に限定されず、図又は文章に示された接続関係以外のものも、図又は文章に記載されているものとする。ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に接続されていない場合であり、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに、XとYとが、接続されている場合である。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、又は、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。又は、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合を含むものとする。
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅又は電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。なお、XとYとが機能的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合と、XとYとが電気的に接続されている場合とを含むものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)とが、本明細書等に開示されているものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同様な内容が、本明細書等に開示されているものとする。
なお、図面上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置の構成例について説明する。
<半導体装置の構成例>
図1(A)に、本発明の一態様にかかる半導体装置10の構成例を示す。半導体装置10は、センサ部20、記憶部30、制御部40を有する。記憶部30は、センサ部20および制御部40と接続されている。半導体装置10は、センサ装置として用いることができる。
センサ部20は、外部からの情報を検出する機能を有する回路である。具体的には、センサ部20には、所定の物理量または化学量を検出する機能を有するセンサを設けることができる。
ここで、物理量とは、温度、圧力、流量、光、磁気、音波、速度、加速度、湿度、電流、電圧、電場、電力、距離、角度などを指し、化学量とは、ガスなどの気体成分の化学物質や、イオンなどの液体成分の化学物質などの量を指す。化学量には、血液、汗、尿などに含まれる特定の生体物質の有機化合物の量も含まれる。センサ部20で化学量を検出しようとする場合には、ある特定の物質を選択的に検出することになるため、あらかじめセンサ部20に、検出しようとする物質と反応する物質を設けておくことが好ましい。例えば、生体物質や薬物の検出を行う場合には、検出しようとする生体物質や薬物と反応する酵素、抗体分子、微生物細胞などを高分子などに固定化して、センサ部20に設けておくことが好ましい。
センサ部20に設けることができるセンサの例としては、温度センサ、湿度センサ、ひずみセンサ、熱流センサ、光センサ、ガスセンサ、圧力センサ、変位センサ、加速度センサ、流速センサ、回転センサ、密度センサ、ジャイロセンサ、超音波センサ、光ファイバセンサ、バイオセンサ、においセンサ、味覚センサ、虹彩センサ、指紋認証センサ、掌紋認証センサ、静脈認証センサなどがあげられる。また、センサ部20に設けられたセンサには、微小電気機械システム(MEMS:Microelectromechanical Systems)が用いられていてもよい。
また、センサ部20は、生体情報を検出する機能を備えていてもよい。生体情報としては、体温、血圧、脈拍数、発汗量、肺活量、血糖値、血中アルコール濃度、白血球数、赤血球数、血小板数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、GOT(AST)含有量、GPT(ALT)含有量、γ−GTP含有量、LDLコレステロール値、HDLコレステロール値、中性脂肪値などがあげられる。センサ部20にこれらの生体情報を検出する機能を備えることにより、半導体装置10を健康管理システムとして用いることができる。
なお、センサ部には、2種類以上のセンサが設けられていてもよい。
記憶部30は、センサ部20で検出した情報に対応するデータ(以下、検出データともいう)を記憶する機能を有する。具体的には、センサ部20において情報の検出が行われると、センサ部20から記憶部30に割り込み信号である信号Int1が送信される。記憶部30が信号Int1を受信すると、記憶部30からセンサ部20に制御信号である信号Ctrl1が出力される。そして、信号Ctrl1に含まれる命令に従って、センサ部20から記憶部30に検出データDataが送信され、記憶部30に記憶される。なお、信号Int1、信号Ctrl1、検出データDataの送受信は、SPI(Serial Peripheral Interface)などを介して行うことができる。
ここで、記憶部30は、複数の検出データを記憶し、制御部40に送信する機能を有する。そのため、センサ部20においてセンシングされた検出データを一定量保持し、所望のタイミングで制御部40に送信することができる。具体的には、記憶部30に記憶された検出データDataの量が所定の基準値に達すると、記憶部30から制御部40に割り込み信号である信号Int2が送信される。制御部40が信号Int2を受信すると、制御部40から記憶部30に制御信号である信号Ctrl2が出力される。そして、信号Ctrl2に含まれる命令に従って、記憶部30から制御部40に検出データDataが送信され、制御部40において検出データDataの処理が行われる。このように、記憶部30は、一定量の検出データDataを蓄積して記憶し、制御部40に一括で送信する機能を有する。
制御部40は、センサ部20において検出され、記憶部30から入力された検出データを用いて、演算などの各種処理を行う機能を有する回路である。制御部40は、CPU、電源管理ユニット(PMU:Power Management Unit)、記憶回路、クロック信号生成回路などによって構成することができる。
センサ部20において検出した情報が制御部40に直接送信される場合、センサ部20が情報を検出する度に制御部40(特に、CPUなど)を駆動し、検出データを抽出する必要がある。そのため、制御部40における消費電力の増大を招く。一方、本発明の一態様においては、一定量の検出データを記憶部30に蓄積することができるため、情報の検出の度に制御部40を駆動させる必要がなく、制御部40に供給される電力の全部または一部を遮断する期間を設けることができる。従って、制御部40における消費電力を削減することができる。以下、制御部40に供給される電力の全部または一部が遮断された状態を、「制御部40が休止状態である」ともいい、制御部40が休止状態である期間を、制御部40の休止期間ともいう。
なお、記憶部30に蓄積された検出データの量が一定の基準値未満である全期間を制御部40の休止期間としてもよいし、一部の期間を制御部40の休止期間としてもよい。
また、図1(B)に示すように、半導体装置10にはバッテリー50を設けることもできる。バッテリー50は、記憶部30から出力される制御信号PC1に従って、制御部40に電力を供給する機能を有する。
<記憶部の構成例>
図2(A)に、記憶部30および制御部40の具体的な構成例を示す。記憶部30は、制御回路31、記憶回路32を有する。また、制御部40は、PMU41、CPU42を有する。なお、制御回路31とPMU41およびCPU42とは、BUS51を介して接続されている。
制御回路31は、検出データを読み出す機能を有する。具体的には、制御回路31は、信号Int1を受信した際、センサ部20に信号Ctrl1を出力し、センサ部20から検出データDataを読み出す機能を有する。
また、制御回路31は、記憶回路32の動作を制御する機能を有する。具体的には、制御回路31は、センサ部20から入力された検出データDataを、記憶回路32に書き込む機能を有する。また、記憶回路32に記憶された検出データDataを読み出し、BUS51を介して制御部40に出力する機能を有する。
ここで、記憶回路32に記憶された検出データDataの量が所定の基準値未満の場合、検出データDataの読み出しは行われず、検出データDataは記憶回路32に蓄積される。そして、記憶回路32に記憶された検出データDataの量が所定の基準値に達すると、制御回路31によって記憶回路32に記憶された検出データDataが読み出され、制御部40に出力される。
具体的には、記憶回路32に記憶された検出データDataが所定の量に達すると、制御回路31からPMU41に信号Int2が入力される。割り込み信号Int2がPMU41に入力されると、CPU42に電力が供給される。そして、記憶回路32に記憶された所定の量の検出データDataが制御回路31によって読み出され、BUS51を介してCPU42に出力される。なお、BUS51は、配線やスイッチなどによって構成することができる。なお、信号Int2は、制御回路31からPMU41に直接入力されてもよいし、BUS51を介して入力されてもよい。
また、制御回路31は、記憶回路32に供給される電力を制御する機能を有していてもよい。センサ部20におけるセンシングや制御回路31による検出データDataの読み出しが行われない場合、記憶回路32における読み書き動作は行われない。このような期間においては、制御回路31から記憶回路32に制御信号PC2を供給することにより、記憶回路32に供給される電力の全部または一部を遮断することが好ましい。これにより、記憶回路32における消費電力を削減することができる。以下、記憶回路32に供給される電力の全部または一部が遮断された状態を、「記憶回路32が休止状態である」ともいい、記憶回路32が休止状態である期間を、記憶回路32の休止期間ともいう。
なお、記憶回路32における読み書き動作が行われない全期間を記憶回路32の休止期間としてもよいし、一部の期間を記憶回路32の休止期間としてもよい。
図2(B)に、記憶回路32に供給される電力の遮断を行うためのスイッチ回路33が設けられた構成を示す。制御回路31は、スイッチ回路33の動作を制御する機能を有する。具体的には、制御回路31は、スイッチ回路33に制御信号PC2を出力することにより、スイッチ回路33の導通状態を制御する機能を有する。
制御信号PC2によってスイッチ回路33がオン状態に制御されると、電源線VDDからスイッチ回路33を介して記憶回路32に電源電位が供給される。これにより、記憶回路32において検出データの書き込みや読み出しを行うことができる。一方、スイッチ回路33がオフ状態に制御されると、記憶回路32への電源電位の供給が停止する。従って、記憶回路32を休止状態とすることができる。
図2(C)に、スイッチ回路33をトランジスタ34によって構成した例を示す。なお、図2(C)においては、トランジスタ34がpチャネル型であり、電源線が高電位電源線VDDである例を示すが、図2(D)に示すように、トランジスタ34はnチャネル型であってもよいし、電源線が低電位電源線VSSであってもよい。
トランジスタ34のゲートは制御信号PC2が入力される配線と接続され、ソースまたはドレインの一方は電源線と接続され、ソースまたはドレインの他方は記憶回路32と接続されている。図2(C)においてはトランジスタ34のゲートに制御信号PC2としてハイレベルの電位を供給することにより、トランジスタ34がオフ状態となる。また、図2(D)においてはトランジスタ34のゲートに制御信号PC2としてローレベルの電位を供給することにより、トランジスタ34がオフ状態となる。これにより、記憶回路32への電源の供給が停止される。
なお、トランジスタ34には、チャネル形成領域に酸化物半導体を含むトランジスタ(以下、OSトランジスタともいう)を用いることができる。OSトランジスタは、チャネル形成領域にシリコンを含むトランジスタ(以下、Siトランジスタともいう)などと比べて、オフ電流が極めて小さい。そのため、トランジスタ34にOSトランジスタを用いることにより、トランジスタ34がオフ状態である期間において、記憶回路32に供給される電力を極めて低く抑えることができ、消費電力の低減を図ることができる。なお、OSトランジスタの詳細については、実施の形態2乃至4で詳述する。
なお、トランジスタ34は、OSトランジスタに限られない。例えば、チャネル形成領域が単結晶半導体を有する基板の一部に形成されるトランジスタを用いることができる。単結晶半導体を有する基板としては、単結晶シリコン基板や単結晶ゲルマニウム基板などが挙げられる。
また、トランジスタ34は、酸化物半導体以外の材料を含む半導体膜にチャネル形成領域が形成されるトランジスタにより構成することもできる。例えば、チャネル形成領域に酸化物半導体以外の非単結晶半導体を有するトランジスタによって構成することができる。このような非単結晶半導体としては、非晶質シリコン、微結晶シリコン、多結晶シリコンなどの非単結晶シリコンや、非晶質ゲルマニウム、微結晶ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウムなどの非単結晶ゲルマニウムなどが挙げられる。
なお、上記に列挙されたトランジスタは、以下に説明する各トランジスタにも用いることができる。
記憶回路32は、複数の検出データDataを記憶する機能を有する。記憶回路32は、FIFO(First In First Out)方式の記憶回路などによって構成することにより、構成を単純化することができる。記憶回路32に蓄積された検出データDataが一定量に達すると、検出データDataがBUS51を介してCPU42に出力される。
ここで、記憶回路32は、OSトランジスタによって構成することが好ましい。これにより、記憶回路32に記憶されたデータのリークを極めて小さく抑え、長期間にわたってデータを保持することが可能となる。そのため、記憶回路32の休止期間においても、記憶回路32に記憶されたデータを長期間保持することができる。なお、OSトランジスタを用いた記憶回路32の具体的な構成例は、実施の形態2で詳述する。
PMU41は、CPU42への電力の供給を制御する機能を有する。記憶回路32に記憶された検出データDataの量が所定の基準値未満である期間には、検出データDataはCPU42に送信されず、CPU42による検出データの処理も行われない。そのため、CPU42に供給される電力の全部または一部を遮断することができる。そして、記憶回路32に記憶された検出データの量が所定の基準値に達すると、制御回路31からPMU41に信号Int2が出力され、CPU42への電力の供給が再開される。以下、CPU42に供給される電力の全部または一部が遮断された状態を、「CPU42が休止状態である」ともいい、CPU42が休止状態である期間を、CPU42の休止期間ともいう。
なお、CPU42の休止期間は、記憶回路32の記憶された検出データDataの量が基準値未満である全期間であってもよいし、一部の期間であってもよい。
CPU42は、検出データを用いて演算などの各種処理を行う機能を有する。PMU41およびCPU42は、複数のトランジスタを有する集積回路によって構成することができる。なお、当該複数のトランジスタには、トランジスタ34と同様の材料を用いることができる。
以上のように、本発明の一態様においては、記憶回路32に蓄積された検出データが一定量に達するまでの期間は、記憶回路32から制御回路31を介して制御部40へ検出データを送信する必要がなく、制御部40内部の回路(特に、CPU42など)を休止状態にすることができる。従って、制御部40における消費電力を削減することができる。
<半導体装置の動作例>
次に、図1、図2(A)に示す半導体装置10の動作例について、図3乃至5を参照しながら説明する。
図3は、センサ部20と記憶部30の動作を説明するためのタイミングチャートである。ここでは一例として、センサ部20と記憶部30間の信号の送受信がSPIを介して行われ、センサ部20にはクロック信号CLKが入力されている場合の動作を説明する。
まず、期間T1においては、センサ部20におけるセンシングは行われず、信号Int1は記憶部30に出力されない。なお、期間T1においては、記憶回路32およびCPU42を休止状態とすることができる。
次に、センサ部20で情報の検出が行われると、信号Int1が記憶部30に出力される(期間T2)。そして、記憶部30が信号Int1を受信すると、記憶部30からセンサ部20に信号Ctrl1が送信される(期間T3、T4)。なお、ここでは、期間T3において、センサ部20が検出した複数の情報の中から、読み出しを行う情報を選択するための制御信号Aが送信され、期間T4において、センサ部20から読み出す情報のアドレスを指定するための制御信号Bが送信される動作例を示している。
そして、制御信号Aおよび制御信号Bを含む信号Ctrl1を受信したセンサ部20は、検出データDataを記憶部30に送信する(期間T5)。そして、検出データDataは記憶部30に記憶される。
上記のような動作により、センサ部20において検出した情報が記憶部30に蓄積される。
次に、図2(A)、(B)に示す制御回路31の動作を説明する。図4は、センサ部20から受信した検出データを記憶回路32に書き込む際の、制御回路31の動作を示すフローチャートである。
まず、制御回路31は、割り込みの発生まで待機状態となっている(ステップS11)。そして、割り込みが発生し、センサ部20から信号Int1が出力されると(ステップS12でYES)、制御回路31はセンサ部20から検出データDataの読み出しを行う(ステップS13)。検出データDataの読み出しは、図3のタイミングチャートに従って行われる。なお、割り込みが発生していない待機期間(ステップS11)においては、記憶回路32およびCPU42を休止状態とすることができる。
次に、制御回路31は、記憶回路32が休止状態であるか否かを判別する(ステップS14)。そして、記憶回路32が休止状態である場合は、記憶回路32に電力が供給され、休止状態が解除される(ステップS15)。
次に、制御回路31は、記憶回路32に記憶された検出データの量が所定の基準値に達している状態(以下、Full状態ともいう)であるか否かを判別する(ステップS16)。そして、記憶回路32がFull状態である場合は、Full状態の解除が行われる(ステップS17)。Full状態の解除は、記憶回路32に蓄積された検出データDataを外部に出力する等の方法によって行うことができる。なお、Full状態を解除する動作の詳細は、図5において説明する。そして、Full状態が解除された後、検出データDataが記憶回路32に書き込まれる(ステップS18)。
なお、記憶回路32に記憶された検出データの数は、カウンタなどによって記録することができる。
以上の動作により、検出データを記憶回路32に書き込むことができる。
次に、記憶回路32からCPU42への検出データの送信が行われる際の、制御回路31の動作を説明する。図5は、当該動作を示すフローチャートである。
まず、制御回路31は、記憶回路32がFull状態となるまでは待機状態となっている(ステップS21)。そして、記憶回路32がFull状態となると(ステップS22でYES)、制御回路31はPMU41に割り込み信号(信号Int2)を出力する(ステップS23)。なお、ここでCPU42が休止状態である場合は、PMU41からCPU42に電力が供給され、休止状態が解除される。
そして、PMU41にInt2が入力されると、CPU42は制御回路31に対して検出データDataの読み出しを要求する(ステップS24)。これを受けて、制御回路31は記憶回路32から検出データDataの読み出しを行い(ステップS25)、制御回路31によって読み出された検出データDataは、BUS51を介してCPU42に送信される(ステップS26)。そして、検出データDataがCPU42に送信されると、記憶回路32のFull状態が解除される(ステップS27)。
以上の動作により、一定量蓄積された検出データのCPU42への送信、Full状態の解除が行われる。
上記のように、本発明の一態様においては、一定量の検出データを記憶部30に蓄積することができるため、検出を行う度に制御部40を駆動させる必要がなく、制御部を休止状態とすることができる。従って、半導体装置の消費電力を削減することができる。
また、本発明の一態様においては、記憶回路32における読み書き動作が行われない期間において、記憶回路32を休止状態とすることができる。これにより、半導体装置の消費電力を削減することができる。
なお、本発明の一態様は、上記の構成に限定されない。つまり、本実施の形態には様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。例えば、本発明の一態様として、記憶部30が設けられた半導体装置の例を示したが、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、記憶部30が設けられていない構成であってもよい。また、本発明の一態様として、記憶部30に一定の量のデータが蓄積された場合に、制御部40に転送する半導体装置の例を示したが、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、記憶部30に入力された検出データを逐次、制御部40に転送する構成であってもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。よって、本実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことができる。なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。また、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。これは、以下の実施の形態においても同様である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る記憶部30の具体的な構成例について説明する。
<制御回路の構成例>
図6に、制御回路31の構成例を示す。制御回路31は、制御ロジック100と、複数のインターフェース(IF110、IF120、IF130)を有する。
制御ロジック100は、センサ部20、記憶回路32、または制御部40との間の信号の送受信を制御する機能を有する。具体的には、制御ロジック100は、センサ部20と信号の送受信を行う機能を有するIF110の動作を制御する機能を有する。また、制御ロジック100は、記憶回路32と信号の送受信を行う機能を有するIF120の動作を制御する機能を有する。また、制御ロジック100は、制御部40と信号の送受信を行う機能を有する。
制御ロジック100は、センサ部20から信号Int1を受信した際、IF110に制御信号である信号Ctrl3を出力することによりIF110を制御し、センサ部20からの検出データDataの読み出しを制御する機能を有する。
また、制御ロジック100は、IF120に信号Ctrl4を出力することによりIF120を制御し、記憶回路32への検出データDataの書き込み、および記憶回路32からの検出データDataの読み出しを制御する機能を有する。また、記憶回路32に制御信号PC2を出力することにより、記憶回路32への電力の供給を制御する機能を有する。
また、制御ロジック100は、制御部40に信号Int2を出力することにより、検出データDataの制御部40への出力を制御する機能を有する。
IF110は、制御ロジック100からの命令に従って、センサ部20に信号Ctrl1を出力し、センサ部20から検出データDataを読み出す機能を有する。また、読み出した検出データDataをIF120に出力する機能を有する。
IF120は、制御ロジック100からの命令に従って、IF110から入力された検出データDataを、記憶回路32に出力する機能を有する。これにより、検出データDataは記憶回路32に書き込まれる。また、IF120は、記憶回路32に記憶された検出データDataを読み出す機能を有する。また、読み出した検出データDataをIF130に出力する機能を有する。
IF130は、IF120から入力された検出データDataを、BUS51を介して制御部40に出力する機能を有する。
<記憶回路の構成例>
図7に、記憶回路32の構成例を示す。記憶回路32は、記憶領域200、カウンタ210、カウンタ220、比較回路230を有する。
記憶領域200は、複数の検出データDataを記憶する機能を有する。記憶領域200は、フリップフロップ、DRAM、SRAMなど、各種の記憶回路によって構成することができる。
記憶領域200は、信号WEが入力されることにより、制御回路31から入力された検出データDataを、信号WADDRによって指定されるアドレスに記憶する機能を有する。また、記憶領域200は、信号RADDRによって指定されるアドレスに記憶された検出データDataを、制御回路31に出力する機能を有する。なお、記憶領域200には、クロック信号CLKが入力されていてもよい。
カウンタ210は、制御回路31から入力された検出データDataの数をカウントする機能を有する。具体的には、信号WEが入力されている期間において、記憶領域200に書き込まれた検出データDataの数をカウントする機能を有する。カウンタ210でカウントされた検出データの数が一定量を超えると、記憶回路32はFull状態となり、比較回路230から信号Fullが出力される。
カウンタ220は、制御回路31に出力された検出データDataの数をカウントする機能を有する。具体的には、信号RDが入力されている期間において、記憶領域200から読み出された検出データDataの数をカウントする機能を有する。カウンタ210に記憶されたカウント数と、カウンタ220に記憶されたカウント数が、比較回路230により比較され、両カウンタのカウント数が一定条件を満たすと、比較回路230から信号Emptyが出力される。
比較回路230は、カウンタ210のカウント数とカウンタ220のカウント数を比較した結果に基づいて、信号Fullまたは信号Emptyを出力する機能を有する。
次に、図7に示す記憶回路32の動作例について説明する。図8は、記憶回路32の動作を示すタイミングチャートである。ここでは一例として、カウンタ210およびカウンタ220が2bitのカウンタである例を示す。
期間T11において、信号WEおよび信号RDはローレベルであり、検出データDataの書き込みおよび読み出しは行われない。従って、カウンタ210およびカウンタ220のカウント数は0となっている。
次に、期間T12において、信号WEがハイレベルとなり、検出データDataの書き込みが行われる。そして、信号WEがハイレベルである期間において、記憶領域200に書き込まれた検出データDataの数が、カウンタ210においてカウントされる。そして、書き込まれた検出データ数が4になると、カウンタ210のカウント数が0となり、記憶領域200に記憶された検出データが一定量に達したことを示す信号Fullが比較回路230から出力される。
次に、期間T13において、信号WEがローレベルとなり、検出データDataの書き込みが終了する。
次に、期間T14において、信号RDがハイレベルとなり、検出データDataの読み出しが行われる。そして、信号RDがハイレベルである期間において、記憶領域200から読み出された検出データDataの数が、カウンタ220においてカウントされる。そして、読み出された検出データ数が4になると、カウンタ220のカウント数が0となり、記憶領域200に記憶された一定量の検出データDataが読み出されたことを示す信号Emptyが比較回路230から出力される。なお、記憶領域200から読み出された検出データDataは、制御回路31およびBUS51を介して制御部40に出力される(図2(A)参照)。
次に、期間T15において、信号RDがローレベルとなり、検出データDataの読み出しが終了する。
以上のように、記憶回路32は、記憶領域200に一定量の検出データDataを蓄積した後、一括して制御回路31に出力することができる。そのため、検出データDataが蓄積されている期間においては、記憶領域200の記憶された検出データDataの読み出し動作を省略することができ、制御部40(図2(A)参照)における検出データDataの処理を停止することができる。従って、制御部40の消費電力を低減することができる。
なお、記憶領域200の構成は特に限定されないが、OSトランジスタを用いた記憶回路によって構成することが好ましい。OSトランジスタはオフ電流が低いため、記憶領域200をOSトランジスタによって構成することにより、電力が供給されない期間にも検出データを長期間記憶領域200に保持することが可能となる。従って、記憶回路32の休止期間においても、検出データを長期間保持することができる。以下、OSトランジスタを用いた記憶領域200の構成例について説明する。
[記憶領域の構成例1]
図9に、記憶領域200の構成例を示す。図9に示す記憶領域200は、複数のフリップフロップ300、デコーダ301、AND回路302、マルチプレクサ303を有する。なお、ここでは4行×4列のフリップフロップ300により4bit×4のデータを記憶することが可能な構成を示すが、フリップフロップ300の数はこれに限られず、任意の数とすることができる。
デコーダ301は、外部から入力される信号WADDRに基づき、データの書き込みを行うフリップフロップ300を選択するための信号を出力する機能を有する。なお、信号WADDRがコード化されておらず、信号WADDRを直接、フリップフロップ300に入力することが可能な場合は、デコーダ301を省略することができる。
AND回路302の第1の入力端子には信号WEが入力され、第2の入力端子には信号CLKが入力される。信号WEがハイレベルとなると、AND回路302の出力端子からクロック信号が出力される。
フリップフロップ300への検出データの書き込みは、以下のような動作によって行われる。まず、デコーダ301によって信号WADDRをデコードし、検出データDataの書き込みを行うフリップフロップを選択する。その後、信号WEをハイレベルとすることにより、フリップフロップ300にクロック信号を入力する。これにより、検出データDataが所定のフリップフロップ300に記憶される。
フリップフロップ300からの検出データDataの読み出しは、読み出しを行う検出データDataのアドレスを指定する信号RADDRをマルチプレクサ303に入力することにより、所定のフリップフロップ300を選択し、当該選択されたフリップフロップ300からマルチプレクサ303を介して検出データを出力することにより行う。
ここで、フリップフロップ300とOSトランジスタを組み合わせて記憶領域200を構成することにより、電力が供給されない期間にも検出データを長期間保持することが可能となる。フリップフロップ300にOSトランジスタを接続した構成の一例を、図10に示す。
図10に示す記憶領域200は、フリップフロップ300、トランジスタ304、トランジスタ305、トランジスタ306、容量素子307、選択回路308を有する。ここで、トランジスタ304、トランジスタ305、トランジスタ306はOSトランジスタである。
トランジスタ304のゲートは端子BKと接続され、ソースまたはドレインの一方は端子SD_INと接続され、ソースまたはドレインの他方はノードSDと接続されている。トランジスタ305のゲートは端子REと接続され、ソースまたはドレインの一方はノードN1と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードSDと接続されている。トランジスタ306のゲートは端子BKと接続され、ソースまたはドレインの一方はノードN1と接続され、ソースまたはドレインの他方は端子Qと接続されている。容量素子307の一方の電極はノードN1と接続され、他方の電極は所定の電位が供給される端子と接続されている。また、選択回路308は、ノードSD、端子D、端子SE、フリップフロップ300と接続されている。以下、図10に示すフリップフロップ300の動作例について説明する。
〈通常動作〉
フリップフロップ300の通常動作時には、フリップフロップ300に電源電位およびクロック信号が供給されている。そして、フリップフロップ300に検出データDataの書き込みを行う際は、端子Dに検出データDataが入力される。ここで、端子REおよび端子BKの電位はローレベルであり、トランジスタ304乃至306はオフ状態となっている。また、端子SEはローレベルであり、端子Dは選択回路308を介してフリップフロップ300と導通状態となっている。なお、端子CLKにはクロック信号が入力されている。
また、検出データDataの読み出しは、フリップフロップ300に記憶されたデータを、端子Qを介してマルチプレクサ303(図9参照)に出力することによって行う。
このように、フリップフロップ300においてデータの読み書きが行われている期間においては、フリップフロップ300には電源電位およびクロック信号が供給され、フリップフロップ300は通常動作を行っている。以下、フリップフロップ300が通常動作を行っている状態を、アクティブモードともいう。
〈データのバックアップ〉
フリップフロップ300においてデータの読み書きなどを行わず、フリップフロップ300の駆動が必要とされない期間においては、以下のように、電源電位またはクロック信号の供給が停止される。
まず、端子BKの電位をハイレベルとすることにより、トランジスタ306をオン状態とする。これにより、フリップフロップ300の出力端子に相当する端子QとノードN1が導通状態となる。すなわち、フリップフロップ300の出力データがノードN1に転送される。その後、端子BKの電位をローレベルとし、トランジスタ306をオフ状態とする。これにより、ノードN1は浮遊状態となり、ノードN1にフリップフロップ300の出力データが保持される。
このように、フリップフロップ300に記憶されたデータをノードN1に退避させて保持することにより、データのバックアップを行うことができる。そして、データをノードN1に退避させている期間においては、フリップフロップ300への電源電位やクロック信号の供給を停止することができる。これにより、フリップフロップ300における消費電力を低減することができる。以下、フリップフロップ300への電源電位またはクロック信号の供給が停止されている状態を、スリープモードともいう。
また、トランジスタ305およびトランジスタ306はOSトランジスタであるため、オフ電流が極めて小さい。そのため、トランジスタ305およびトランジスタ306のゲートの電位がローレベルである期間において、ノードN1の電位を長期間にわたって保持することができる。
〈データの復帰〉
フリップフロップ300をスリープモードからアクティブモードに復帰する場合は、以下のように、電源電位の供給、データの復帰、クロック信号の供給が行なわれる。
まず、フリップフロップ300に電源電位を供給する。その後、端子REの電位をハイレベルとし、トランジスタ305をオン状態とする。これにより、ノードN1とノードSDが導通状態となり、ノードN1に退避されたデータがノードSDに転送される。また、端子SEの電位をハイレベルとすることにより、ノードSDが選択回路308を介してフリップフロップ300の入力端子と導通状態となり、ノードN1に退避されたデータがフリップフロップ300の入力端子に入力される。
その後、端子CLKからフリップフロップ300に一定期間クロック信号を供給する。これにより、フリップフロップ300にデータが書き込まれ、フリップフロップ300はスリープモードになる直前の状態に復帰する。その後、端子SEおよび端子REの電位をローレベルとする。これにより、端子Dがフリップフロップ300の入力端子と導通状態となる。また、トランジスタ305がオフとなり、ノードN1が浮遊状態となる。
そして、端子SEおよび端子REの電位をローレベルとして一定期間が経過した後、クロック信号の入力を再開し、フリップフロップ300をアクティブモードとする。
以上のように、フリップフロップ300にOSトランジスタを接続することにより、フリップフロップ300への電源電位またはクロック信号の供給の停止が可能となる。
なお、フリップフロップ300への電源電位の供給の停止によって削減できる電力よりも、スリープモードからアクティブモードに復帰するのに要する電力の方が大きくなる場合は、スリープモードにおける電源電位の供給の停止は行わず、クロック信号の供給の停止のみを行うことが好ましい。
また、図10に示す記憶領域200の回路を複数直列に接続してスキャンチェーンを構成することにより、スキャンテストを実行することができる。具体的には、端子REの電位をローレベル、端子BKの電位をハイレベルとして、トランジスタ304およびトランジスタ306をオン状態とし、トランジスタ305をオフにとする。また、端子SEにハイレベルの信号を供給し、ノードSDとフリップフロップ300の入力端子を導通状態とする。これにより、フリップフロップ300の出力データが、次段の回路の端子SD_INに入力されることになる。
そして、スキャンチェーンの初段の回路の端子SD_INに、スキャンテストデータSCNINを入力する。クロック信号の入力によってスキャンチェーンのシフト動作を行い、スキャンチェーンのフリップフロップ300にSCNINを書き込む。次に、フリップフロップ300を通常動作させ、論理回路の出力データをフリップフロップ300に保持させる。再び、スキャンモードにして、スキャンチェーンのシフト動作を行う。最終段のフリップフロップ300から出力されるデータから、論理回路およびフリップフロップ300の故障の有無を判定することができる。
[記憶領域の構成例2]
図11に、記憶領域200の別の構成例を示す。図11に示す記憶領域200は、複数のメモリセル311を備えたセルアレイ310、駆動回路320、駆動回路330を有する。なお、ここでは一例として、4行4列のメモリセル311を有し、4ビット×4のデータを記憶することが可能なセルアレイ310の構成を示すが、メモリセル311の行および列の数は自由に設定することができる。
メモリセル311はそれぞれ、配線WLおよび配線BLと接続されている。ここでは、1行目乃至4行目の配線WLをそれぞれ配線WL[1]乃至[4]とし、1列目乃至4列目の配線BLをそれぞれ配線BL[1]乃至[4]としている。
配線WLに、所定の行のメモリセル311を選択するための信号(以下、選択信号ともいう)を供給することにより、所定の行のメモリセル311を選択する。そして、所定の行のメモリセル311が選択された状態で、メモリセル311に書き込むデータに対応する電位(以下、書き込み電位ともいう)を配線BLに供給することにより、所定の行のメモリセル311への書き込みを行うことができる。また、メモリセル311に記憶されたデータは、配線BLを介して読み出すことができる。このとき配線BLには、メモリセル311に記憶されたデータに対応する電位(以下、読み出し電位ともいう)が供給される。本発明の一態様においては、駆動回路330を介して配線BLに検出データDataが供給される。
駆動回路320は、アドレス信号である信号WADDRまたは信号RADDRに基づいて、配線WLに選択信号を出力する機能を有する。駆動回路320は、デコーダなどによって構成することができる。
駆動回路330は、駆動回路320によって選択されたメモリセル311にデータを書き込む機能を有する。また、駆動回路320によって選択されたメモリセル311に記憶されたデータを読み出す機能を有する。具体的には、駆動回路330は、配線BLに書き込み電位を供給する機能や、配線BLの電位からメモリセル311に記憶されたデータを読み出す機能を有する。また、駆動回路330は、配線BLを所定の電位にプリチャージする機能を有していてもよい。
ここで、メモリセル311は、OSトランジスタを用いて構成することが好ましい。これにより、メモリセル311に電源電位が供給されていない期間においても、メモリセル311に記憶されたデータを長期間保持することができる。以下、OSトランジスタを用いたメモリセル311の構成例について説明する。
〈メモリセルの構成例1〉
図12(A)に、メモリセル311の構成例を示す。メモリセル311は、回路340、回路350を有する。
回路340は、トランジスタ341乃至346を有する。トランジスタ341、342、345、346はnチャネル型であり、トランジスタ343、344はpチャネル型である。なお、トランジスタ341、342はそれぞれ、nチャネル型であってもpチャネル型であってもよい。
トランジスタ341のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ343のソースまたはドレイン一方、トランジスタ345のソースまたはドレイン一方、トランジスタ344のゲート、トランジスタ346のゲートと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。トランジスタ342のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ344のソースまたはドレイン一方、トランジスタ346のソースまたはドレイン一方、トランジスタ343のゲート、トランジスタ345のゲートと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLBと接続されている。トランジスタ343のソースまたはドレインの他方、トランジスタ344のソースまたはドレインの他方は、それぞれ電源線(ここでは高電位電源線VDD)と接続されている。トランジスタ345のソースまたはドレインの他方、トランジスタ346のソースまたはドレインの他方は、それぞれ電源線(ここでは低電位電源線VSS)と接続されている。なお、トランジスタ343のゲートおよびトランジスタ345のゲートと接続されたノードをノードN3とし、トランジスタ344のゲートおよびトランジスタ346のゲートと接続されたノードをノードN2とする。
配線WLは、選択信号を伝える機能を有する配線であり、配線BLは、書き込み電位または読み出し電位を伝える機能を有する配線であり、配線BLBは、配線BLに供給される信号の反転信号を伝える機能を有する配線である。
このように、回路340は揮発性メモリであるSRAMセルを構成している。従って、ノードN2およびノードN3は、メモリセル311に書き込まれたデータに対応する電荷を保持するノードに対応する。
回路350は、トランジスタ351、352および容量素子353、354を有する。ここで、トランジスタ351、352はOSトランジスタである。
トランジスタ351のゲートは配線BKと接続され、ソースまたはドレインの一方は容量素子353の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードN3と接続されている。トランジスタ352のゲートは配線BKと接続され、ソースまたはドレインの一方は容量素子354の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードN2と接続されている。容量素子353の他方の電極および容量素子354の他方の電極はそれぞれ、所定の電位が供給される配線と接続されている。所定の電位が供給される配線は、高電位電源線であっても低電位電源線(接地線など)であってもよい。また、電位の切り替えが可能な配線であってもよい。なお、トランジスタ351のソースまたはドレインの一方および容量素子353の一方の電極と接続されたノードをノードN4とし、トランジスタ352のソースまたはドレインの一方および容量素子354の一方の電極と接続されたノードをノードN5とする。
配線BKは、データのバックアップを行うメモリセル311を選択する機能を有する配線である。なお、配線WLに供給される信号と配線BKに供給される信号は、一方の信号によって他方の信号が決定されるものであってもよいし、各々が独立した信号であってもよい。
メモリセル311においてデータが保持されるノードに相当するノードN2は、OSトランジスタであるトランジスタ352を介してノードN5と接続されている。また、メモリセル311においてデータが保持されるノードに相当するノードN3は、OSトランジスタであるトランジスタ351を介してノードN4と接続されている。これにより、SRAMセルを構成する回路340に保持されたデータを、ノードN4およびノードN5に退避させることができる。また、退避させたデータを再度、回路340に復帰させることができる。
具体的には、回路340においてデータの読み書きが行われない期間において、配線BKの電位をハイレベルとすることにより、トランジスタ351、352をオン状態とし、ノードN2に保持されたデータをノードN5に退避させ、ノードN3に保持されたデータをノードN4に退避させることができる。その後、配線BKの電位をローレベルとすることにより、トランジスタ351、352をオフ状態とし、ノードN4、N5の電位を保持する。また、配線BKの電位を再度ハイレベルとし、トランジスタ351、352をオン状態とすることにより、ノードN4、N5に退避させたデータをノードN2、N3に復帰させることができる。
ここで、トランジスタ351、352はOSトランジスタであり、オフ電流が極めて小さい。そのため、トランジスタ351、352がオフ状態であるとき、ノードN4の電位とノードN5の電位を長期間にわたって保持することができる。従って、メモリセル311への電力の供給が停止される直前に、ノードN2、N3に保持されたデータをノードN4、N5に退避させることにより、メモリセル311への電力の供給が停止した場合であっても、メモリセル311に記憶されたデータを保持することが可能となる。そして、メモリセル311への電力の供給が再開された後、ノードN4、N5に保持されたデータをノードN2、N3に復帰させることができる。
なお、回路340はSRAMセルを構成するため、トランジスタ341乃至346には高速動作が要求される。そのため、トランジスタ341乃至346にはSiトランジスタなどを用いることが好ましい。ただし、これに限定されず、トランジスタ341乃至346にはOSトランジスタを用いることもできる。
また、メモリセル311に電力が供給され、回路340がSRAMセルとして動作している期間においては、トランジスタ351、352はオフ状態とすることが好ましい。これにより、回路340の高速な動作の阻害を防止することができる。
なお、図12(A)においては、回路350がトランジスタ351、352、容量素子353、354を有する例を示したが、トランジスタ351および容量素子353を省略した構成としてもよいし、トランジスタ352および容量素子354を省略した構成としてもよい。
また、図12(A)においては回路340に揮発性のメモリセルである6トランジスタ型のSRAMセルを用いたが、これに限定されず、回路340として他の揮発性のメモリセルを用いてもよい。他の揮発性メモリセルを用いた場合であっても、図12(A)に示すようにOSトランジスタおよび容量素子を接続することにより、データの退避及び復帰が可能となる。
以上のように、メモリセル311において、回路340に格納されたデータを回路350に退避させて保持することにより、メモリセル311への電力の供給が行われない期間においてもデータを保持することができる。また、電力の供給が再開された後、回路350に保持されたデータを回路340に復帰させることができる。そのため、データの保持期間においてメモリセル311への電力の供給を停止することができ、消費電力を低減することができる。
また、後述するように、OSトランジスタは、Siトランジスタ上に積層することができる。そのため、回路350を回路340上に積層することができる。従って、メモリセル311の面積の増加を抑えることができる。
〈メモリセルの構成例2〉
図12(B)に、メモリセル311の他の構成例を示す。図12(B)に示すメモリセル311は、トランジスタ361、トランジスタ362、容量素子363を有する。なお、トランジスタ361はOSトランジスタとする。また、ここではトランジスタ361、362をnチャネル型としているが、トランジスタ361、362はそれぞれpチャネル型であってもよい。
トランジスタ361のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ362のゲートおよび容量素子363の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。トランジスタ362のソースまたはドレインの一方は配線SLと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。容量素子363の他方の電極は、配線CLと接続されている。ここで、トランジスタ361のソースまたはドレインの一方、トランジスタ362のゲート、および容量素子363の一方の電極と接続されたノードを、ノードN6とする。
トランジスタ361にOSトランジスタを用いることにより、トランジスタ361をオフ状態とした際、ノードN6の電位を極めて長時間にわたって保持することができる。
次に、図12(B)に示すメモリセル311の動作について説明する。まず、配線WLの電位を、トランジスタ361がオン状態となる電位にして、トランジスタ361をオン状態とする。これにより、配線BLの電位がノードN6に与えられる。すなわち、トランジスタ362のゲートには所定の電荷が与えられる(データの書き込み)。
その後、配線WLの電位をトランジスタ361がオフ状態となる電位にして、トランジスタ361をオフ状態とすることにより、ノードN6が浮遊状態となり、ノードN6の電位が保持される(データの保持)。
次に、配線SLの電位を一定の電位に維持した上で、配線CLの電位を所定の電位(読み出し電位)とすると、ノードN6に保持された電荷の量に応じて、配線BLは異なる電位となる。一般に、トランジスタ362をnチャネル型とすると、トランジスタ362のゲートの電位がハイレベルである場合の見かけのしきい値Vth_Hは、トランジスタ362のゲートの電位がローレベルである場合の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ362をオン状態とするために必要な配線CLの電位をいうものとする。したがって、配線CLの電位をVth_HとVth_Lの間の電位V0とすることにより、ノードN6の電位を判別することができる。例えば、ノードN6の電位がハイレベルである場合には、配線CLの電位がV0(>Vth_H)となれば、トランジスタ362はオン状態となる。一方、ノードN6の電位がローレベルである場合には、配線CLの電位がV0(<Vth_L)となっても、トランジスタ362はオフ状態のままとなる。このため、配線BLの電位を読み出すことにより、メモリセル311に記憶されているデータの読み出しが可能となる。
データの読み出しを行わない場合には、ノードN6の電位に関わらずトランジスタ362がオフ状態となるような電位、つまり、Vth_Hより小さい電位を配線CLに与えればよい。
なお、ここではノードN6に2値の電位(ハイレベルまたはローレベル)を保持する場合について説明したが、3値以上の電位を保持する構成としてもよい。これにより、メモリセル311に多値のデータを記憶することができる。
また、データの書き換えは、上記データの書き込みおよび保持と同様の動作により行うことができる。具体的には、配線WLの電位を、トランジスタ361がオン状態となる電位にして、トランジスタ361をオン状態とする。これにより、書き換えるデータに対応する配線BLの電位がノードN6に与えられる。その後、配線WLの電位を、トランジスタ361がオフ状態となる電位にして、トランジスタ361をオフ状態とすることにより、ノードN6が浮遊状態となり、ノードN6には書き換えたデータに対応する電位が保持される。
トランジスタ361はOSトランジスタであり、オフ電流が極めて小さいため、保持期間においてノードN6の電位を長時間にわたって維持することができる。そのため、メモリセル311への電力の供給が停止された期間においても、データを長期間保持することができる。
なお、トランジスタ361のソースまたはドレインの一方は、トランジスタ362のゲートと接続されることにより、不揮発性メモリとして用いられるフローティングゲート型トランジスタのフローティングゲートと同様の機能を有する。このため、図12(B)中、トランジスタ361のソースまたはドレインの一方とトランジスタ362のゲートが接続された部位を、フローティングゲート部FGと呼ぶこともできる。トランジスタ361が非導通状態の場合、当該フローティングゲート部FGは絶縁体中に埋設されたとみなすことができ、フローティングゲート部FGには電荷が保持される。トランジスタ361のオフ電流は、Siトランジスタのオフ電流の10万分の1以下であるため、トランジスタ361のリークによってフローティングゲート部FGに蓄積された電荷が消失する量は極めて小さい。或いは、長期間にわたって、フローティングゲート部FGに蓄積された電荷の消失を無視することが可能である。その結果、OSトランジスタであるトランジスタ361により、不揮発性の記憶装置、或いは、電源の供給なしにデータを非常に長期間保持することができる記憶装置を実現することが可能である。
また、図12(B)のメモリセル311は、再度のデータの書き込みによって直接的にデータを書き換えることが可能である。このためフラッシュメモリなどにおいて必要とされる消去動作が不要であり、消去動作に起因する動作速度の低下を抑制することができる。つまり、半導体装置の高速動作が実現される。
また、この場合、従来のフローティングゲート型トランジスタにおいて指摘されているゲート絶縁膜(トンネル絶縁膜)の劣化という問題が存在しない。つまり、従来問題とされていた、電子をフローティングゲートに注入する際のゲート絶縁膜の劣化という問題を解消することができる。これは、原理的な書き込み回数の制限が存在しないことを意味するものである。また、従来のフローティングゲート型トランジスタにおいて書き込みや消去の際に必要であった高電圧も不要である。
なお、図12(B)においては、データの書き込みと読み出しを同一の配線BLを用いて行う構成を示すが、データの書き込みと読み出しはそれぞれ別の配線を用いておこなってもよい。すなわち、トランジスタ361のソースまたはドレインの他方と、トランジスタ362のソースまたはドレインの他方は、別々の配線と接続されていてもよい。また、トランジスタ362と配線BLは他のトランジスタを介して接続されていてもよいし、トランジスタ362と配線SLは他のトランジスタを介して接続されていてもよい。
また、トランジスタ361とトランジスタ362は積層することができる。例えば、トランジスタ362の上方に絶縁層を設け、当該絶縁層の上方にOSトランジスタであるトランジスタ361、および容量素子363を設けた構成とすることができる。これにより、メモリセル311の面積を縮小することができる。
〈メモリセルの構成例3〉
図12(C)に、メモリセル311の他の構成例を示す。図12(C)に示すメモリセル311は、トランジスタ371、容量素子372を有する。ここでは、トランジスタ371はnチャネル型のOSトランジスタとしている。
トランジスタ371のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方は容量素子372の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。容量素子372の他方の電極は、所定の電位が供給される配線と接続されている。ここで、トランジスタ371のソースまたはドレインの一方および容量素子372の一方の電極と接続されたノードを、ノードN7とする。以下、メモリセル311の動作を説明する。
まず、容量素子372の他方の電極と接続された配線の電位を一定に維持した上で、配線WLの電位をトランジスタ371がオン状態となる電位にして、トランジスタ371をオン状態とする。これにより、配線BLの電位がノードN7に供給される(データの書き込み)。
次に、配線WLの電位をトランジスタ371が非導通状態となる電位にして、トランジスタ371を非導通状態とする。これにより、ノードN7が浮遊状態となり、ノードN7の電位が保持される(データの保持)。ここで、トランジスタ371はOSトランジスタであり、非導通状態におけるオフ電流が極めて小さいため、ノードN7の電位を長時間にわたって保持することができる。
次に、容量素子372の他方の電極と接続された配線の電位を一定に維持した上で、配線WLの電位をトランジスタ371がオン状態となる電位にして、トランジスタ371をオン状態とする。これにより、ノードN7の電位が配線BLに供給される。この時、配線BLの電位は、ノードN7の電位に応じて異なる電位となる。従って、配線BLの電位を読み出すことにより、メモリセル311に記憶されているデータの読み出しが可能となる。
また、データの書き換えは、上記データの書き込みおよび保持と同様の動作により行うことができる。具体的には、配線WLの電位をトランジスタ371がオン状態となる電位にして、トランジスタ371をオン状態とする。これにより、新たに書き換えるデータに対応する配線BLの電位がノードN7に与えられる。その後、配線WLの電位をトランジスタ371がオフ状態となる電位にして、トランジスタ371をオフ状態とすることにより、ノードN7が浮遊状態となり、ノードN7には書き換えたデータに対応する電位が保持される。
ここで、トランジスタ371はOSトランジスタであり、オフ電流が極めて小さいため、保持期間においてノードN7の電位を長時間にわたって維持することができる。そのため、所定の周期で再度書き込みを行う動作(リフレッシュ動作)が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることができる。また、メモリセル311への電力の供給が停止された期間においてもデータを長期間保持することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様にかかる半導体装置の断面構造の一例を説明する。
<構成例1>
図13に、トランジスタ401、トランジスタ402、容量素子403の断面図を示す。なお、トランジスタ402は、上記実施の形態で示すOSトランジスタに用いることができ、トランジスタ401は、OSトランジスタ以外のトランジスタに用いることができる。また、容量素子403は、上記実施の形態で示す各容量素子などに用いることができる。例えば、トランジスタ401は、図12(A)、(B)におけるトランジスタ341乃至346、362などに用いることができる。また、トランジスタ402は、図10におけるトランジスタ304乃至306、図12(A)乃至(C)におけるトランジスタ351、352、361、371などに用いることができる。また、容量素子403は、図10における容量素子307、図12(A)乃至(C)における容量素子353、354、363、372などに用いることができる。
図13では、第1の層に単結晶半導体基板にチャネル形成領域を有するトランジスタ401が位置し、第1の層上の第2の層にOSトランジスタであるトランジスタ402が位置し、第2の層上の第3の層に容量素子403が位置する場合の、半導体装置の断面構造を例示している。
トランジスタ401は、非晶質、微結晶、多結晶または単結晶である、シリコン又はゲルマニウムなどの半導体膜または半導体基板に、チャネル形成領域を有していても良い。シリコンの薄膜を用いてトランジスタ401を形成する場合、当該薄膜には、プラズマCVD法などの気相成長法若しくはスパッタリング法で作製された非晶質シリコン、非晶質シリコンをレーザー照射などの処理により結晶化させた多結晶シリコン、単結晶シリコンウェハに水素イオン等を注入して表層部を剥離した単結晶シリコンなどを用いることができる。
トランジスタ401が形成される半導体基板410は、例えば、シリコン基板、ゲルマニウム基板、シリコンゲルマニウム基板等を用いることができる。図13では、単結晶シリコン基板を半導体基板410として用いる場合を例示している。
また、トランジスタ401は、素子分離法により電気的に分離されている。素子分離法として、選択酸化法(LOCOS法:Local Oxidation of Silicon法)、トレンチ分離法(STI法:Shallow Trench Isolation)等を用いることができる。図13では、トレンチ分離法を用いてトランジスタ401を電気的に分離する場合を例示している。具体的に、図13では、半導体基板410にエッチング等によりトレンチを形成した後、酸化珪素などを含む絶縁物を当該トレンチに埋め込むことで形成される素子分離領域411により、トランジスタ401を素子分離させる場合を例示している。
トランジスタ401は、不純物領域412aおよび不純物領域412bを有する。不純物領域412aおよび不純物領域412bは、トランジスタ401のソースまたはドレインとして機能する。
トランジスタ401上には絶縁膜421が設けられ、絶縁膜421には開口部が形成されている。そして、当該開口部には、不純物領域412aと接続された導電層413a、不純物領域412bと接続された導電層413bが形成されている。また、導電層413aは絶縁膜421上に形成された導電層422aと接続されており、導電層413bは、絶縁膜421上に形成された導電層422bと接続されている。
導電層422aおよび導電層422b上には、絶縁膜423が設けられ、絶縁膜423には開口部が形成されている。そして、当該開口部には、導電層422aと接続された導電層424が形成されている。また、導電層424は絶縁膜423上に形成された導電層425と接続されている。
導電層425上には、絶縁膜426が設けられ、絶縁膜426には開口部が形成されている。そして、当該開口部には、導電層425と接続された導電層427が形成されている。また、導電層427は絶縁膜426上に形成された導電層428と接続されている。
そして、絶縁膜426上には、OSトランジスタであるトランジスタ402が設けられている。トランジスタ402は、絶縁膜430上の酸化物半導体層441と、酸化物半導体層441上の導電層443aおよび導電層443bと、酸化物半導体層441、導電層443a、導電層443b上の絶縁膜444と、絶縁膜444上に位置し、酸化物半導体層441と重なる領域を有する導電層445と、を有する。なお、導電層443aおよび導電層443bはトランジスタ402のソース電極またはドレイン電極としての機能を有し、絶縁膜444はトランジスタ402のゲート絶縁膜としての機能を有し、導電層445はトランジスタ402のゲート電極としての機能を有する。
また、酸化物半導体層441は、導電層443aと重なる領域と、導電層445と重なる領域との間に、領域442aを有する。また、酸化物半導体層441は、導電層443bと重なる領域と、導電層445と重なる領域との間に、領域442bを有する。領域442aおよび領域442bに、導電層443a、導電層443b、および導電層445をマスクとしてアルゴン、p型の導電型を酸化物半導体層441に付与する不純物、或いは、n型の導電型を酸化物半導体層441に付与する不純物を添加することで、酸化物半導体層441のうち導電層445と重なる領域よりも、領域442aおよび領域442bの抵抗率を下げることができる。
絶縁膜444および導電層445上には、絶縁膜446および絶縁膜451が設けられている。また、絶縁膜451上には導電層452および導電層453が設けられている。導電層452は、絶縁膜430、絶縁膜444、絶縁膜446、絶縁膜451に設けられた開口部を介して導電層428と接続され、絶縁膜444、絶縁膜446、絶縁膜451に設けられた開口部を介して導電層443aと接続されている。導電層453は、絶縁膜444、絶縁膜446、絶縁膜451に設けられた開口部を介して導電層443bと接続されている。導電層452は、図12における配線BL、または配線BLと接続された導電層としての機能を有する。
導電層452および導電層453上には、絶縁膜454が設けられている。また、絶縁膜454上には容量素子403が設けられている。
容量素子403は、絶縁膜454上の導電層461と、導電層461上の絶縁膜462と、絶縁膜462を間に挟んで導電層461と重畳する導電層463とを有する。また、導電層463上には絶縁膜464が設けられている。導電層461は、絶縁膜454の開口部に設けられた導電層455を介して、導電層453と接続されている。導電層461および導電層463は容量素子403の電極としての機能を有し、絶縁膜462は容量素子403の誘電体としての機能を有する。
図13に示す半導体装置では、トランジスタ401のソース電極またはドレイン電極として機能する導電層413aと、トランジスタ402のソース電極またはドレイン電極として機能する導電層443aとを接続する導電層422a、導電層424、導電層425、導電層427、導電層428、導電層452が、図12における配線BLとしての機能を有する。また、これらの導電層に加えて、導電層413aまたは導電層443aも、配線BLに含めることもできる。
なお、図13において、トランジスタ402は、導電層445を酸化物半導体層441の片側において少なくとも有していれば良いが、酸化物半導体層441を間に挟んで存在する一対のゲート電極を有していてもよい。例えば、絶縁膜426上に、トランジスタ402のバックゲートとしての機能を有する導電層429を形成することにより、トランジスタ402に一対のゲート電極を設けることができる。
また、図13では、トランジスタ402が、1つの導電層445に対応した1つのチャネル形成領域を有する構造である場合を例示している。しかし、トランジスタ402は、互いに接続された複数のゲート電極を有することで、酸化物半導体層441にチャネル形成領域を複数有する、マルチゲート構造であっても良い。
以上のように、トランジスタ401、トランジスタ402、容量素子403を積層することにより、半導体装置の面積を縮小することができる。特に、容量素子403をトランジスタ402と重なる位置に設けることにより、図12におけるメモリセル311の容量を十分に確保しつつ、メモリセル311の面積を縮小することができる。
なお、容量素子403は、トランジスタ402と重なる領域を有することが好ましい。例えば、導電層461または導電層463が、酸化物半導体層441や導電層445と重なる領域を有する構成とすることができる。これにより、メモリセルの面積をさらに縮小することができる。
図13において、例えばトランジスタ401のチャネル長を65nm、トランジスタ402のチャネル長を60nmとし、容量素子403をトランジスタ402上に積層した構成を、図11のメモリセル311に適用した場合、メモリセルの面積を0.54μm2以下とすることが可能となる。
<構成例2>
図14に、図13とは異なる半導体装置の断面図を示す。なお、図14は、以下に説明する容量素子403の構成のみ図13と異なり、その他の構成については図13の構成を適用することができる。
図14に示す容量素子403は、導電層471と、導電層471上の絶縁膜472と、絶縁膜472を間に挟んで導電層471と重畳する導電層473とを有する。また、導電層473上には絶縁膜474が設けられている。導電層471および導電層473は容量素子403の電極としての機能を有し、絶縁膜472は容量素子403の誘電体としての機能を有する。ここで、図13における容量素子403がプレーナ型であるのに対して、図14における容量素子403はシリンダ型である。
導電層471は、絶縁膜454上および絶縁膜454に設けられた開口部に形成され、導電層453と接続されている。従って、導電層471は、導電層453と接する第1の領域と、絶縁膜454の上面と接する第2の領域と、絶縁膜454の側面と接する第3の領域を有する。また、絶縁膜472は、導電層471と接するように設けられている。
導電層473は、絶縁膜454上および絶縁膜454に設けられた開口部において、絶縁膜472を介して導電層471と重なるように設けられている。従って、絶縁膜454上、絶縁膜454の開口部の底部に加えて、絶縁膜454の開口部の側面部においても容量が形成される。従って、絶縁膜454の膜厚を大きくし、開口部を深く形成することにより、容量素子403の容量を増加させることができる。
以上の通り、容量素子403をシリンダ型とすることにより、容量素子403の容量を維持したまま面積を縮小することができる。これにより、メモリセルの面積をさらに縮小することができる。
なお、容量素子403は、トランジスタ402と重なる領域を有することが好ましい。例えば、導電層471または導電層473が、酸化物半導体層441や導電層445と重なる領域を有する構成とすることができる。これにより、メモリセルの面積をさらに縮小することができる。
図14において、例えばトランジスタ401のチャネル長を65nm、トランジスタ402のチャネル長を60nmとし、容量素子403をトランジスタ402上に積層した構成を、図11のメモリセル311に適用した場合、メモリセル311の面積を0.17μm2以下とすることが可能となる。
本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様に用いることができるOSトランジスタの構成例について説明する。
<構成例1>
図15にOSトランジスタの構成の一例を示す。図15(A)はOSトランジスタの構成の一例を示す上面図である。図15(B)は、y1−y2線断面図であり、図15(C)はx1−x2線断面図であり、図15(D)はx3−x4線断面図である。ここでは、y1−y2線の方向をチャネル長方向と、x1−x2線方向をチャネル幅方向と呼称する場合がある。よって、図15(B)は、OSトランジスタのチャネル長方向の断面構造を示す図になり、図15(C)および図15(D)は、OSトランジスタのチャネル幅方向の断面構造を示す図になる。なお、デバイス構造を明確にするため、図15(A)では、一部の構成要素が省略されている。
図15に示すOSトランジスタ501は、バックゲートを有する。OSトランジスタ501は絶縁表面に形成される。ここでは、絶縁層511上に形成されている。絶縁層511は基板510表面に形成されている。OSトランジスタ501は、絶縁層514および絶縁層515に覆われている。なお、絶縁層514および515をOSトランジスタ501の構成要素とみなすこともできる。OSトランジスタ501は、絶縁層512、絶縁層513、酸化物半導体層521、酸化物半導体層522、酸化物半導体層523、導電層530、導電層531、導電層541、および導電層542を有する。ここでは、酸化物半導体層521、酸化物半導体層522および酸化物半導体層523をまとめて、酸化物半導体層520と呼称する。
絶縁層513はゲート絶縁層として機能する領域を有する。導電層530はゲート電極(第1のゲート電極)として機能する。導電層531はバックゲート電極(第2のゲート電極)として機能する。導電層541および導電層542は、それぞれ、ソース電極またはドレイン電極として機能する。なお、導電層531は設けなくてもよい(以下同様)。
図15(B)、(C)に示すように、酸化物半導体層520は、酸化物半導体層521、酸化物半導体層522、酸化物半導体層523が順に積層された領域を有する。絶縁層513はこの積層部分を覆っている。導電層531は絶縁層512を介して酸化物半導体層の積層部分と重なる。導電層541および導電層542は酸化物半導体層521および酸化物半導体層522とでなる積層膜上に設けられており、これらは、この積層膜上面、および積層膜のチャネル長方向の側面に接している。また、図15の例では、導電層541、542は絶縁層512とも接している。酸化物半導体層523は、酸化物半導体層521、酸化物半導体層522、および導電層541、導電層542を覆うように形成されている。酸化物半導体層523の下面は酸化物半導体層522の上面と接している。
酸化物半導体層520において、絶縁層513を介して、酸化物半導体層521乃至523の積層部分のチャネル幅方向を取り囲むように、導電層530が形成されている(図15(C)参照)。このため、この積層部分には、垂直方向からのゲート電界に加え、側面方向からのゲート電界も印加される。OSトランジスタ501において、ゲート電界とは、導電層531(ゲート電極層)に印加される電圧により形成される電界のことをいう。よって、ゲート電界によって、酸化物半導体層521乃至523の積層部分全体を電気的に取り囲むことができるので、酸化物半導体層522の全体(バルク)にチャネルが形成される場合がある。そのため、OSトランジスタ501は高いオン電流特性を有することができる。
本明細書では、このようにゲート電界によって半導体を電気的に取り囲むことができるトランジスタの構造を”surrounded channel(s−channel)”構造と呼ぶ。OSトランジスタ501は、s−channel構造である。s−channel構造では、トランジスタのソース−ドレイン間に大電流を流すことができ、導通状態でのドレイン電流(オン電流)を高くすることができる。
OSトランジスタ501をs−channel構造とすることで、酸化物半導体層522の側面に対してゲート電界によるチャネル形成領域の制御がしやすくなる。導電層530が酸化物半導体層522の下方まで伸び、酸化物半導体層521の側面と対向している構造では、さらに制御性が優れ、好ましい。その結果、OSトランジスタ501のサブスレッショルドスイング値(S値ともいう。)を小さくすることができ、短チャネル効果を抑制することができる。従って、微細化に適した構造である。
図15に示すOSトランジスタ501のように、OSトランジスタを立体的なデバイス構造とすることで、チャネル長を100nm未満にすることができる。OSトランジスタを微細化することで、回路面積が小さくできる。OSトランジスタのチャネル長は、65nm未満とすることが好ましく、30nm以下または20nm以下がより好ましい。
なお、In−Ga−Zn酸化物などの酸化物半導体は、シリコンと比較して熱伝導が低い。そのため、酸化物半導体層520に酸化物半導体を用いると、特に酸化物半導体層520のチャネル形成領域のドレイン側の端部などにおいて、発熱が生じやすい。しかしながら、図15(B)に示すトランジスタ501は、導電層541、542が導電層530と重なる領域を有するため、導電層541、542が酸化物半導体層520のチャネル形成領域の近傍に配置される。従って、酸化物半導体層520のチャネル形成領域で発生した熱が導電層541、542に伝導する。すなわち、導電層541、542を用いてチャネル形成領域の放熱を行うことができる。
トランジスタのゲートとして機能する導電体をゲート電極、トランジスタのソースとして機能する導電体をソース電極、トランジスタのドレインとして機能する導電体をドレイン電極、トランジスタのソースとして機能する領域をソース領域、トランジスタのドレインとして機能する領域をドレイン領域、と呼ぶ。本明細書では、ゲート電極をゲート、ドレイン電極またはドレイン領域をドレイン、ソース電極またはソース領域をソース、と記す場合がある。
チャネル長とは、例えば、トランジスタの上面図において、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲートとが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとの間の距離をいう。なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル長が全ての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル長は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル長は、チャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
チャネル幅とは、例えば、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲートとが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さをいう。なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル幅がすべての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル幅は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル幅は、チャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
なお、トランジスタの構造によっては、実際にチャネルの形成される領域におけるチャネル幅(以下、実効的なチャネル幅と呼ぶ。)と、トランジスタの上面図において示されるチャネル幅(以下、見かけ上のチャネル幅と呼ぶ。)と、が異なる場合がある。例えば、立体的な構造を有するトランジスタでは、実効的なチャネル幅が、トランジスタの上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも大きくなり、その影響が無視できなくなる場合がある。例えば、微細かつ立体的な構造を有するトランジスタでは、半導体の側面に形成されるチャネル領域の割合が大きくなる場合がある。その場合は、上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも、実際にチャネルの形成される実効的なチャネル幅の方が大きくなる。
本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、見かけ上のチャネル幅を指す場合がある。または、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、実効的なチャネル幅を指す場合がある。なお、チャネル長、チャネル幅、実効的なチャネル幅、見かけ上のチャネル幅、囲い込みチャネル幅などは、断面TEM像などを取得して、その画像を解析することなどによって、値を決定することができる。
<構成例2>
図16に示すOSトランジスタ502は、OSトランジスタ501の変形例である。図16(A)はOSトランジスタ502の上面図である。図16(B)は、y1−y2線断面図であり、図16(C)は、x1−x2線断面図であり、図16(D)は、x3−x4線断面図である。なお、デバイス構造を明確にするため、図16(A)では、一部の構成要素が省略されている。
図16に示すOSトランジスタ502も、OSトランジスタ501と同様に、s−channel構造である。導電層541および導電層542の形状がOSトランジスタ501と異なる。OSトランジスタ502の導電層541および導電層542は、酸化物半導体層521と酸化物半導体層522の積層膜を形成するために使用されるハードマスクから作製されている。そのため、導電層541および導電層542は、酸化物半導体層521および酸化物半導体層522の側面に接していない(図16(D))。
次のような工程を経て、酸化物半導体層521、522、導電層541、542を作製することができる。酸化物半導体層521、522を構成する2層の酸化物半導体膜を形成する。酸化物半導体膜上に、単層または積層の導電膜を形成する。この導電膜をエッチングしてハードマスクを形成する。このハードマスクを用いて、2層の酸化物半導体膜をエッチングして、酸化物半導体層521と酸化物半導体層522の積層膜を形成する。次に、ハードマスクをエッチングして、導電層541および導電層542を形成する。
<構成例3、4>
図17に示すOSトランジスタ503は、OSトランジスタ501の変形例であり、図18に示すOSトランジスタ504は、OSトランジスタ502の変形例である。OSトランジスタ503およびOSトランジスタ504では、導電層530をマスクに用いて、酸化物半導体層523および絶縁層513がエッチングされている。そのため、酸化物半導体層523および絶縁層513の端部は導電層530の端部とほぼ一致することになる。
<構成例5、6>
図19に示すOSトランジスタ505は、OSトランジスタ501の変形例であり、図20に示すOSトランジスタ506は、OSトランジスタ502の変形例である。OSトランジスタ505およびOSトランジスタ506は、それぞれ、酸化物半導体層522と導電層541の間に層551を有し、酸化物半導体層522と導電層542の間に層552を有する。
層551、552は、例えば、透明導電体、酸化物半導体、窒化物半導体または酸化窒化物半導体でなる層で形成することができる。層551、552は、n型の酸化物半導体層で形成することができ、または、導電層541、542よりも抵抗が高い導電体層で形成することができる。例えば、層551、層552として、インジウム、スズおよび酸素を含む層、インジウムおよび亜鉛を含む層、インジウム、タングステンおよび亜鉛を含む層、スズおよび亜鉛を含む層、亜鉛およびガリウムを含む層、亜鉛およびアルミニウムを含む層、亜鉛およびフッ素を含む層、亜鉛およびホウ素を含む層、スズおよびアンチモンを含む層、スズおよびフッ素を含む層またはチタンおよびニオブを含む層などを用いればよい。例示したこれらの層は水素、炭素、窒素、シリコン、ゲルマニウムまたはアルゴンの一または複数を含んでも構わない。
層551、552は、可視光線を透過する性質を有しても構わない。または、層551、552は、可視光線、紫外線、赤外線もしくはX線を、反射もしくは吸収することで透過させない性質を有しても構わない。このような性質を有することで、迷光によるトランジスタの電気特性の変動を抑制できる場合がある。
また、層551、552は、酸化物半導体層523との間にショットキー障壁を形成しない層を用いると好ましい。こうすることで、OSトランジスタ505、506のオン特性を向上させることができる。
層551、552は、導電層541および導電層542よりも高抵抗の層とすることが好ましい。また、層551、552は、トランジスタのチャネル抵抗よりも低抵抗であることが好ましい。例えば、層551、552の抵抗率を、0.1Ωcm以上100Ωcm以下、0.5Ωcm以上50Ωcm以下、または1Ωcm以上10Ωcm以下とすればよい。層551、552の抵抗率を上述の範囲とすることにより、チャネルとドレインとの境界部における電界集中を緩和することができる。そのため、トランジスタの電気特性の変動を低減することができる。また、ドレインから生じる電界に起因したパンチスルー電流を低減することができる。そのため、チャネル長の短いトランジスタにおいても、飽和特性を良好にすることができる。なお、ソースとドレインとが入れ替わらない回路構成であれば、層551、552のいずれか一方のみ(例えば、ドレイン側)を配置するほうが好ましい場合がある。
<構成例7>
図30に示すOSトランジスタ507は、OSトランジスタ503の変形例である。図30(C)に示すように、導電層530は、絶縁層512、513に設けられた開口部を介して、導電層531と接続されている。これにより、OSトランジスタ507のゲートとバックゲートを接続することができる。
次に、OSトランジスタ501乃至507の構成要素について説明する。
<酸化物半導体層>
酸化物半導体層521乃至523の半導体材料としては、代表的には、In−Ga酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(Mは、Ga、Y、Zr、La、Ce、またはNd)がある。また、酸化物半導体層521乃至523は、インジウムを含む酸化物層に限定されない。酸化物半導体層521乃至523は、例えば、Zn−Sn酸化物層、Ga−Sn酸化物層、Zn−Mg酸化物層等で形成することができる。また、酸化物半導体層522は、In−M−Zn酸化物で形成することが好ましい。また、酸化物半導体層521、酸化物半導体層523は、それぞれ、Ga酸化物で形成することができる。
酸化物半導体層521乃至523をスパッタリング法で成膜されたIn−M−Zn酸化物膜で形成する場合について説明する。酸化物半導体層522の形成に用いられるIn−M−Zn酸化物の成膜用のターゲットの金属元素の原子数比をIn:M:Zn=x1:y1:z1とし、酸化物半導体層521、酸化物半導体層523の形成に用いられるターゲットの金属元素の原子数比をIn:M:Zn=x2:y2:z2とする。
酸化物半導体層522の形成には、x1/y1は、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であって、z1/y1は、1/3以上6以下、さらには1以上6以下のIn−M−Zn酸化物の多結晶ターゲットを用いることが好ましい。z1/y1を1以上6以下とすることで、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜が形成されやすくなる。ターゲットの金属元素の原子数比の代表例は、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=2:1:1.5、In:M:Zn=2:1:2.3、In:M:Zn=2:1:3、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:4.1等がある。なお、CAAC−OSとは、c軸に配向する結晶部を有する酸化物半導体のことであり、これについては後述する。CAAC−OS膜は、特にスピネル型の結晶構造が含まれないことが好ましい。これにより、CAAC−OS膜を用いたトランジスタの電気特性、信頼性を向上させることができる。
酸化物半導体層521、523の形成に用いられるターゲットは、x2/y2<x1/y1であって、z2/y2は、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。z2/y2を1以上6以下とすることで、CAAC−OS膜が形成されやすくなる。ターゲットの金属元素の原子数比の代表例は、In:M:Zn=1:3:2、In:M:Zn=1:3:4、In:M:Zn=1:3:6、In:M:Zn=1:3:8、In:M:Zn=1:4:4、In:M:Zn=1:4:5、In:M:Zn=1:4:6、In:M:Zn=1:4:7、In:M:Zn=1:4:8、In:M:Zn=1:5:5、In:M:Zn=1:5:6、In:M:Zn=1:5:7、In:M:Zn=1:5:8、In:M:Zn=1:6:8等がある。
In−M−Zn酸化物膜の原子数比はそれぞれ、誤差として上記の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。例えば、In:M:Zn=4:2:4.1の酸化物ターゲットを用いて成膜された酸化物半導体膜に含まれる金属元素の原子数比は、およそIn:M:Zn=4:2:3である。
[エネルギーバンド]
次に、酸化物半導体層521乃至523の積層により構成される酸化物半導体層520の機能およびその効果について、図21(B)に示すエネルギーバンド構造図を用いて説明する。図21(A)は、OSトランジスタ502のチャネル領域を拡大した図であり、図16(B)の部分拡大図である。図21(B)に、図21(A)で一点鎖線z1−z2で示した部位(OSトランジスタ502のチャネル形成領域)のエネルギーバンド構造を示す。以下、OSトランジスタ502を例に説明するが、OSトランジスタ501、503乃至507でも同様である。
図21(B)中、Ec512、Ec521、Ec522、Ec523、Ec513は、それぞれ、絶縁層512、酸化物半導体層521、酸化物半導体層522、酸化物半導体層523、絶縁層513の伝導帯下端のエネルギーを示している。
ここで、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差(「電子親和力」ともいう。)は、真空準位と価電子帯上端のエネルギーとの差(イオン化ポテンシャルともいう。)からエネルギーギャップを引いた値となる。なお、エネルギーギャップは、分光エリプソメータ(HORIBA JOBIN YVON社 UT−300)を用いて測定できる。また、真空準位と価電子帯上端のエネルギー差は、紫外線光電子分光分析(UPS:Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy)装置(PHI社 VersaProbe)を用いて測定できる。
なお、原子数比がIn:Ga:Zn=1:3:2のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約3.5eV、電子親和力は約4.5eVである。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:3:4のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約3.4eV、電子親和力は約4.5eVである。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:3:6のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約3.3eV、電子親和力は約4.5eVである。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:6:2のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約3.9eV、電子親和力は約4.3eVである。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:6:8のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約3.5eV、電子親和力は約4.4eVである。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:6:10のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約3.5eV、電子親和力は約4.5eVである。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:1:1のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約3.2eV、電子親和力は約4.7eVである。また、原子数比がIn:Ga:Zn=3:1:2のスパッタリングターゲットを用いて形成したIn−Ga−Zn酸化物のエネルギーギャップは約2.8eV、電子親和力は約5.0eVである。
絶縁層512と絶縁層513は絶縁体であるため、Ec513とEc512は、Ec521、Ec522、およびEc523よりも真空準位に近い(電子親和力が小さい)。
また、Ec521は、Ec522よりも真空準位に近い。具体的には、Ec521は、Ec522よりも0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上または0.15eV以上、かつ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下または0.4eV以下真空準位に近いことが好ましい。
また、Ec523は、Ec522よりも真空準位に近い。具体的には、Ec523は、Ec522よりも0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上または0.15eV以上、かつ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下または0.4eV以下真空準位に近いことが好ましい。
また、酸化物半導体層521と酸化物半導体層522との界面近傍、および、酸化物半導体層522と酸化物半導体層523との界面近傍では、混合領域が形成されるため、伝導帯下端のエネルギーは連続的に変化する。即ち、これらの界面において、準位は存在しないか、ほとんどない。
従って、当該エネルギーバンド構造を有する積層構造において、電子は酸化物半導体層522を主として移動することになる。そのため、酸化物半導体層521と絶縁層512との界面、または、酸化物半導体層523と絶縁層513との界面に準位が存在したとしても、当該準位は電子の移動にほとんど影響しない。また、酸化物半導体層521と酸化物半導体層522との界面、および酸化物半導体層523と酸化物半導体層522との界面に準位が存在しないか、ほとんどないため、当該領域において電子の移動を阻害することもない。従って、上記酸化物半導体の積層構造を有するOSトランジスタ502は、高い電界効果移動度を有することができる。
なお、図21(B)に示すように、酸化物半導体層521と絶縁層512の界面、および酸化物半導体層523と絶縁層513の界面近傍には、不純物や欠陥に起因したトラップ準位Et502が形成され得るものの、酸化物半導体層521、および酸化物半導体層523があることにより、酸化物半導体層522と当該トラップ準位とを遠ざけることができる。
OSトランジスタ502は、チャネル幅方向において、酸化物半導体層522の上面と側面が酸化物半導体層523と接し、酸化物半導体層522の下面が酸化物半導体層521と接して形成されている(図16(C)参照)。このように、酸化物半導体層522を酸化物半導体層521と酸化物半導体層523で覆う構成とすることで、上記トラップ準位の影響をさらに低減することができる。
ただし、Ec521またはEc523と、Ec522とのエネルギー差が小さい場合、酸化物半導体層522の電子が該エネルギー差を越えてトラップ準位に達することがある。トラップ準位に電子が捕獲されることで、絶縁膜の界面にマイナスの固定電荷が生じ、トランジスタのしきい値電圧はプラス方向にシフトしてしまう。
従って、Ec521、およびEc523と、Ec522とのエネルギー差を、それぞれ0.1eV以上、好ましくは0.15eV以上とすると、トランジスタのしきい値電圧の変動が低減され、トランジスタの電気特性を良好なものとすることができるため、好ましい。
また、酸化物半導体層521、および酸化物半導体層523のバンドギャップは、酸化物半導体層522のバンドギャップよりも広いほうが好ましい。
酸化物半導体層521および酸化物半導体層523には、例えば、Ga、Y、Zr、La、Ce、またはNdを酸化物半導体層522よりも高い原子数比で含む材料を用いることができる。具体的には、当該原子数比を1.5倍以上、好ましくは2倍以上、さらに好ましくは3倍以上とする。前述の元素は酸素と強く結合するため、酸素欠損が酸化物半導体に生じることを抑制する機能を有する。すなわち、酸化物半導体層521および酸化物半導体層523は、酸化物半導体層522よりも酸素欠損が生じにくいということができる。
酸化物半導体層521、酸化物半導体層522、酸化物半導体層523が、少なくともインジウム、亜鉛およびM(Mは、Ga、Y、Zr、La、Ce、またはNd)を含むIn−M−Zn酸化物である場合、酸化物半導体層521をIn:M:Zn=x1:y1:z1[原子数比]、酸化物半導体層522をIn:M:Zn=x2:y2:z2[原子数比]、酸化物半導体層523をIn:M:Zn=x3:y3:z3[原子数比]とすると、y1/x1およびy3/x3がy2/x2よりも大きくなることが好ましい。y1/x1およびy3/x3はy2/x2よりも1.5倍以上、好ましくは2倍以上、さらに好ましくは3倍以上とする。このとき、酸化物半導体層522において、y2がx2以上であるとトランジスタの電気特性を安定させることができる。ただし、y2がx2の3倍以上になると、トランジスタの電界効果移動度が低下してしまうため、y2はx2の3倍未満であることが好ましい。
このような条件を満たすIn−M−Zn酸化物膜は、上述した金属元素の原子数比を満たすIn−M−Zn酸化物のターゲットを用いることで形成することができる。
酸化物半導体層521および酸化物半導体層523のZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%よりも高く、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%よりも高くする。また、酸化物半導体層522のZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は、好ましくはInが25atomic%よりも高く、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%よりも高く、Mが66atomic%未満とする。
また、酸化物半導体層521および酸化物半導体層523の少なくとも一方が、インジウムを含まなくても構わない場合がある。例えば、酸化物半導体層521および/または酸化物半導体層523を酸化ガリウム膜で形成することができる。
酸化物半導体層521および酸化物半導体層523の厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上50nm以下とする。また、酸化物半導体層522の厚さは、3nm以上200nm以下、好ましくは3nm以上100nm以下、さらに好ましくは3nm以上50nm以下とする。また、酸化物半導体層523は、酸化物半導体層521および酸化物半導体層522より薄いが好ましい。
なお、酸化物半導体をチャネルとするOSトランジスタに安定した電気特性を付与するには、酸化物半導体中の不純物濃度を低減し、酸化物半導体を真性または実質的に真性にすることが有効である。ここで、実質的に真性とは、酸化物半導体のキャリア密度が、8×1011個/cm3未満、好ましくは1×1011個/cm3未満、さらに好ましくは1×1010個/cm3未満であり、且つ、1×10−9個/cm3以上であることを指す。
また、酸化物半導体において、水素、窒素、炭素、シリコン、および主成分以外の金属元素は不純物となる。例えば、水素および窒素はドナー準位の形成に寄与し、キャリア密度を増大させてしまう。また、シリコンは酸化物半導体中で不純物準位の形成に寄与する。当該不純物準位はトラップとなり、トランジスタの電気特性を劣化させることがある。したがって、酸化物半導体層521、酸化物半導体層522および酸化物半導体層523の層中や、それぞれの界面において不純物濃度を低減させることが好ましい。
酸化物半導体を真性または実質的に真性とするためには、SIMS分析において、例えば、酸化物半導体のある深さにおいて、または、酸化物半導体のある領域において、シリコン濃度を1×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm3未満とする。また、水素濃度は、例えば、酸化物半導体のある深さにおいて、または、酸化物半導体のある領域において、2×1020atoms/cm3以下、好ましくは5×1019atoms/cm3以下、より好ましくは1×1019atoms/cm3以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm3以下とする。また、窒素濃度は、例えば、酸化物半導体のある深さにおいて、または、酸化物半導体のある領域において、5×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3以下、より好ましくは1×1018atoms/cm3以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm3以下とする。
また、酸化物半導体が結晶を含む場合、シリコンや炭素が高濃度で含まれると、酸化物半導体の結晶性を低下させることがある。酸化物半導体の結晶性を低下させないためには、例えば、酸化物半導体のある深さにおいて、または、酸化物半導体のある領域において、シリコン濃度を1×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm3未満とする部分を有していればよい。また、例えば、酸化物半導体のある深さにおいて、または、酸化物半導体のある領域において、炭素濃度を1×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm3未満とする部分を有していればよい。
また、上述のように高純度化された酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタのオフ電流は極めて小さい。例えば、ソースとドレインとの間の電圧を0.1V、5V、または、10V程度とした場合に、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流を数yA/μmから数zA/μmにまで低減することが可能となる。
[オフ電流]
本明細書において、特に断りがない場合、オフ電流とは、トランジスタがオフ状態(非導通状態、遮断状態、ともいう)にあるときのドレイン電流をいう。オフ状態とは、特に断りがない場合、nチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低い状態、pチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも高い状態をいう。例えば、nチャネル型のトランジスタのオフ電流とは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低いときのドレイン電流を言う場合がある。
トランジスタのオフ電流は、Vgsに依存する場合がある。従って、トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、トランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを言う場合がある。トランジスタのオフ電流は、所定のVgsにおけるオフ状態、所定の範囲内のVgsにおけるオフ状態、または、十分に低減されたオフ電流が得られるVgsにおけるオフ状態、等におけるオフ電流を指す場合がある。
一例として、しきい値電圧Vthが0.5Vであり、Vgsが0.5Vにおけるドレイン電流が1×10−9Aであり、Vgsが0.1Vにおけるドレイン電流が1×10−13Aであり、Vgsが−0.5Vにおけるドレイン電流が1×10−19Aであり、Vgsが−0.8Vにおけるドレイン電流が1×10−22Aであるようなnチャネル型トランジスタを想定する。当該トランジスタのドレイン電流は、Vgsが−0.5Vにおいて、または、Vgsが−0.5V乃至−0.8Vの範囲において、1×10−19A以下であるから、当該トランジスタのオフ電流は1×10−19A以下である、と言う場合がある。当該トランジスタのドレイン電流が1×10−22A以下となるVgsが存在するため、当該トランジスタのオフ電流は1×10−22A以下である、と言う場合がある。
本明細書では、チャネル幅Wを有するトランジスタのオフ電流を、チャネル幅Wあたりを流れる電流値で表す場合がある。また、所定のチャネル幅(例えば1μm)あたりを流れる電流値で表す場合がある。後者の場合、オフ電流の単位は、電流/長さの次元を持つ単位(例えば、A/μm)で表される場合がある。
トランジスタのオフ電流は、温度に依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、室温、60℃、85℃、95℃、または125℃におけるオフ電流を表す場合がある。または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等の信頼性が保証される温度、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等が使用される温度(例えば、5℃乃至35℃のいずれか一の温度)におけるオフ電流、を表す場合がある。トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、室温、60℃、85℃、95℃、125℃、当該トランジスタが含まれる半導体装置の信頼性が保証される温度、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等が使用される温度(例えば、5℃乃至35℃のいずれか一の温度)、におけるトランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを指す場合がある。
トランジスタのオフ電流は、ドレインとソースの間の電圧Vdsに依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、Vdsが0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V,2.5V,3V、3.3V、10V、12V、16V、または20Vにおけるオフ電流を表す場合がある。または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等の信頼性が保証されるVds、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVdsにおけるオフ電流、を表す場合がある。トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、Vdsが0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V,2.5V,3V、3.3V、10V、12V、16V、20V、当該トランジスタが含まれる半導体装置の信頼性が保証されるVds、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVds、におけるトランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを指す場合がある。
上記オフ電流の説明において、ドレインをソースと読み替えてもよい。つまり、オフ電流は、トランジスタがオフ状態にあるときのソースを流れる電流を言う場合もある。
本明細書では、オフ電流と同じ意味で、リーク電流と記載する場合がある。
本明細書において、オフ電流とは、例えば、トランジスタがオフ状態にあるときに、ソースとドレインとの間に流れる電流を指す場合がある。
[酸化物半導体膜の結晶構造]
以下に、酸化物半導体層520を構成する酸化物半導体膜の構造について説明する。なお、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
〈CAAC−OS膜〉
CAAC−OS膜は、c軸配向した複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OS膜の明視野像および回折パターンの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察することで複数の結晶部を確認することができる。一方、高分解能TEM像によっても明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
試料面と略平行な方向から、CAAC−OS膜の断面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、試料面と略垂直な方向から、CAAC−OS膜の平面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnO4の結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnO4の結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることが確認できる。
InGaZnO4の結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
CAAC−OS膜を用いたOSトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
〈微結晶酸化物半導体膜〉
微結晶酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折(制限視野電子回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
〈非晶質酸化物半導体膜〉
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化物半導体膜である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体膜が一例である。
非晶質酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において結晶部を確認することができない。非晶質酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いた構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、電子回折を行うと、ハローパターンが観測される。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、ナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測されず、ハローパターンが観測される。
酸化物半導体膜は、nc−OS膜と非晶質酸化物半導体膜との間の物性を示す構造を有する場合がある。そのような構造を有する酸化物半導体膜を、特に非晶質ライク酸化物半導体(a−like OS:amorphous−like Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。
a−like OS膜は、高分解能TEM像において鬆(ボイドともいう。)が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。a−like OS膜は、TEMによる観察程度の微量な電子照射によって、結晶化が起こり、結晶部の成長が見られる場合がある。一方、良質なnc−OS膜であれば、TEMによる観察程度の微量な電子照射による結晶化はほとんど見られない。
a−like OS膜およびnc−OS膜の結晶部の大きさの計測は、高分解能TEM像を用いて行うことができる。例えば、InGaZnO4の結晶は層状構造を有し、In−O層の間に、Ga−Zn−O層を2層有する。InGaZnO4の結晶の単位格子は、In−O層を3層有し、またGa−Zn−O層を6層有する、計9層がc軸方向に層状に重なった構造を有する。よって、これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nmと求められている。そのため、高分解能TEM像における格子縞に着目し、格子縞の間隔が0.28nm以上0.30nm以下である箇所においては、それぞれの格子縞がInGaZnO4の結晶のa−b面に対応する。
酸化物半導体膜は、構造ごとに膜密度が異なる場合がある。例えば、ある酸化物半導体膜の組成がわかれば、該組成と同じ組成における単結晶酸化物半導体膜の膜密度と比較することにより、その酸化物半導体膜の構造を推定することができる。例えば、単結晶酸化物半導体膜の膜密度に対し、a−like OS膜の膜密度は78.6%以上92.3%未満となる。また、例えば、単結晶酸化物半導体膜の膜密度に対し、nc−OS膜の膜密度およびCAAC−OS膜の膜密度は92.3%以上100%未満となる。なお、単結晶酸化物半導体膜の膜密度に対し膜密度が78%未満となる酸化物半導体膜は、成膜すること自体が困難である。
上記について、具体例を用いて説明する。例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、菱面体晶構造を有する単結晶InGaZnO4の膜密度は6.357g/cm3となる。よって、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、a−like OS膜の膜密度は5.0g/cm3以上5.9g/cm3未満となる。また、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、nc−OS膜の膜密度およびCAAC−OS膜の膜密度は5.9g/cm3以上6.3g/cm3未満となる。
なお、同じ組成の単結晶酸化物半導体膜が存在しない場合がある。その場合、任意の割合で組成の異なる単結晶酸化物半導体膜を組み合わせることにより、所望の組成の単結晶酸化物半導体膜に相当する膜密度を算出することができる。所望の組成の単結晶酸化物半導体膜の膜密度は、組成の異なる単結晶酸化物半導体膜を組み合わせる割合に対して、加重平均を用いて算出すればよい。ただし、膜密度は、可能な限り少ない種類の単結晶酸化物半導体膜を組み合わせて算出することが好ましい。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、a−like OS膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
<基板>
基板510は、単なる支持材料に限らず、他のトランジスタなどのデバイスが形成された基板であってもよい。この場合、OSトランジスタ501の導電層530、導電層541、および導電層542の一つは、上記の他のデバイスと電気的に接続されていてもよい。
<下地絶縁膜>
絶縁層511は、基板510からの不純物の拡散を防止する役割を有する。絶縁層512は酸化物半導体層520に酸素を供給する役割を有することが好ましい。したがって、絶縁層512は酸素を含む絶縁膜であることが好ましく、化学量論組成よりも多い酸素を含む絶縁膜であることがより好ましい。例えば、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy:昇温脱離ガス分光法)において、膜の表面温度が100℃以上700℃以下、または100℃以上500℃以下の範囲における酸素分子の放出量が1.0×1018[分子/cm3]以上である膜とする。基板510が他のデバイスが形成された基板である場合、絶縁層511は、表面が平坦になるようにCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等で平坦化処理を行うことが好ましい。
絶縁層511、512は、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタル、窒化シリコン、窒化酸化アルミニウムなどの絶縁材料、またはこれらの混合材料を用いて形成することができる。なお、本明細書において、酸化窒化物とは、窒素よりも酸素の含有量が多い材料であり、窒化酸化物とは、酸素よりも窒素の含有量が多い材料である。
<ゲート電極>
導電層530は、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉛(Pb)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ストロンチウム(Sr)、白金(Pt)の低抵抗材料からなる単体、もしくは合金、またはこれらを主成分とする化合物で形成することが好ましい。
また、導電層530は、一層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜と、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構造、Cu−Mn合金膜の単層構造、Cu−Mn合金膜上にCu膜を積層する二層構造、Cu−Mn合金膜上にCu膜を積層し、さらにその上にCu−Mn合金膜を積層する三層構造等がある。特にCu−Mn合金膜は、電気抵抗が低く、且つ、酸素を含む絶縁膜との界面に酸化マンガンを形成し、Cuの拡散を防ぐことができるため好ましい。
また、導電層530には、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また、上記透光性を有する導電性材料と、上記金属元素の積層構造とすることもできる。
ここで、トランジスタ501乃至507のように、あるトランジスタTが、半導体膜を間に挟んで存在する一対のゲートを有している場合、一方のゲートには信号Aが、他方のゲートには固定電位Vbが与えられてもよい。
信号Aは、例えば、導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号Aは、電位V1、または電位V2(V1>V2とする)の2種類の電位をとるデジタル信号であってもよい。例えば、電位V1を高電源電位とし、電位V2を低電源電位とすることができる。信号Aは、アナログ信号であってもよい。
固定電位Vbは、例えば、トランジスタTのしきい値電圧VthAを制御するための電位である。固定電位Vbは、電位V1、または電位V2であってもよい。この場合、固定電位Vbを生成するための電位発生回路を別途設ける必要がなく好ましい。固定電位Vbは、電位V1、または電位V2と異なる電位であってもよい。固定電位Vbを低くすることで、しきい値電圧VthAを高くできる場合がある。その結果、ゲートーソース間電圧Vgsが0Vのときのドレイン電流を低減し、トランジスタTを有する回路のリーク電流を低減できる場合がある。例えば、固定電位Vbを低電源電位よりも低くしてもよい。固定電位Vbを高くすることで、しきい値電圧VthAを低くできる場合がある。その結果、ゲートーソース間電圧VgsがVDDのときのドレイン電流を向上させ、トランジスタTを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。例えば、固定電位Vbを低電源電位よりも高くしてもよい。
また、トランジスタTの一方のゲートには信号Aが、他方のゲートには信号Bが与えられてもよい。信号Bは、例えば、トランジスタTの導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号Bは、電位V3、または電位V4(V3>V4とする)の2種類の電位をとるデジタル信号であってもよい。例えば、電位V3を高電源電位とし、電位V4を低電源電位とすることができる。信号Bは、アナログ信号であってもよい。
信号Aと信号Bが共にデジタル信号である場合、信号Bは、信号Aと同じデジタル値を持つ信号であってもよい。この場合、トランジスタTのオン電流を向上し、トランジスタTを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。このとき、信号Aの電位V1は信号Bの電位V3と異なっていても良い。また、信号Aの電位V2は信号Bの電位V4と異なっていても良い。例えば、信号Bが入力されるゲートに対応するゲート絶縁膜が、信号Aが入力されるゲートに対応するゲート絶縁膜よりも厚い場合、信号Bの電位振幅(V3−V4)を、信号Aの電位振幅(V1−V2)より大きくしても良い。そうすることで、トランジスタTの導通状態または非導通状態に対して、信号Aが与える影響と、信号Bが与える影響と、を同程度とすることができる場合がある。
信号Aと信号Bが共にデジタル信号である場合、信号Bは、信号Aと異なるデジタル値を持つ信号であってもよい。この場合、トランジスタTの制御を信号Aと信号Bによって別々に行うことができ、より高い機能を実現できる場合がある。例えば、トランジスタTがnチャネル型である場合、信号Aが電位V1であり、かつ、信号Bが電位V3である場合のみ導通状態となる場合や、信号Aが電位V2であり、かつ、信号Bが電位V4である場合のみ非導通状態となる場合には、一つのトランジスタでNAND回路やNOR回路等の機能を実現できる場合がある。また、信号Bは、しきい値電圧VthAを制御するための信号であってもよい。例えば、信号Bは、トランジスタTを有する回路が動作している期間と、当該回路が動作していない期間と、で電位が異なる信号であっても良い。信号Bは、回路の動作モードに合わせて電位が異なる信号であってもよい。この場合、信号Bは信号Aほど頻繁には電位が切り替わらない場合がある。
信号Aと信号Bが共にアナログ信号である場合、信号Bは、信号Aと同じ電位のアナログ信号、信号Aの電位を定数倍したアナログ信号、または、信号Aの電位を定数だけ加算もしくは減算したアナログ信号等であってもよい。この場合、トランジスタTのオン電流を向上し、トランジスタTを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。信号Bは、信号Aと異なるアナログ信号であってもよい。この場合、トランジスタTの制御を信号Aと信号Bによって別々に行うことができ、より高い機能を実現できる場合がある。
信号Aがデジタル信号、信号Bがアナログ信号であってもよい。信号Aがアナログ信号、信号Bがデジタル信号であってもよい。
また、トランジスタTの一方のゲートには固定電位Vaが、他方のゲートには固定電位Vbが与えられてもよい。トランジスタTの両方のゲートに固定電位を与える場合、トランジスタTを、抵抗素子と同等の素子として機能させることができる場合がある。例えば、トランジスタTがnチャネル型である場合、固定電位Vaまたは固定電位Vbを高く(低く)することで、トランジスタの実効抵抗を低く(高く)することができる場合がある。固定電位Va及び固定電位Vbを共に高く(低く)することで、一つのゲートしか有さないトランジスタによって得られる実効抵抗よりも低い(高い)実効抵抗が得られる場合がある。
<ゲート絶縁層>
絶縁層513は、単層構造または積層構造の絶縁膜で形成される。絶縁層513には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタルを一種以上含む絶縁膜を用いることができる。また、絶縁層513は上記材料の積層であってもよい。なお、絶縁層513に、ランタン(La)、窒素、ジルコニウム(Zr)などを、不純物として含んでいてもよい。また、絶縁層511も絶縁層513と同様に形成することができる。絶縁層513は、例えば、酸素、窒素、シリコン、ハフニウムなどを有する。具体的には、酸化ハフニウム、酸化シリコン、または酸化窒化シリコンを含むと好ましい。
酸化ハフニウムは、酸化シリコンや酸化窒化シリコンと比べて比誘電率が高い。したがって、酸化シリコンや酸化窒化シリコンを用いた場合と比べて、絶縁層513の膜厚を大きくできるため、トンネル電流によるリーク電流を小さくすることができる。即ち、オフ電流の小さいトランジスタを実現することができる。さらに、結晶構造を有する酸化ハフニウムは、非晶質構造を有する酸化ハフニウムと比べて高い比誘電率を備える。したがって、オフ電流の小さいトランジスタとするためには、結晶構造を有する酸化ハフニウムを用いることが好ましい。結晶構造の例としては、単斜晶系や立方晶系などが挙げられる。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されない。
<ソース電極、ドレイン電極、バックゲート電極>
導電層541、導電層542および導電層531は、導電層530と同様に作製することができる。Cu−Mn合金膜は、電気抵抗が低く、且つ、酸化物半導体層520との界面に酸化マンガンを形成し、Cuの拡散を防ぐことができるため、導電層541、導電層542に用いることが好ましい。
<保護絶縁膜>
絶縁層514は、酸素、水素、水、アルカリ金属、アルカリ土類金属等のブロッキングできる機能を有することが好ましい。このような絶縁層514を設けることで、酸化物半導体層520からの酸素の外部への拡散と、外部から酸化物半導体層520への水素、水等の入り込みを防ぐことができる。絶縁層514としては、例えば、窒化物絶縁膜を用いることができる。該窒化物絶縁膜としては、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム等がある。なお、酸素、水素、水、アルカリ金属、アルカリ土類金属等のブロッキング効果を有する窒化物絶縁膜の代わりに、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する酸化物絶縁膜を設けてもよい。酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する酸化物絶縁膜としては、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等がある。
酸化アルミニウム膜は、水素、水分などの不純物、および酸素の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高いので絶縁層514に適用するのに好ましい。したがって、酸化アルミニウム膜は、トランジスタの作製工程中および作製後において、トランジスタの電気特性の変動要因となる水素、水分などの不純物の酸化物半導体層520への混入防止、酸化物半導体層520を構成する主成分材料である酸素の酸化物半導体からの放出防止、絶縁層512からの酸素の不必要な放出防止の効果を有する保護膜として用いることに適している。また、酸化アルミニウム膜に含まれる酸素を酸化物半導体中に拡散させることもできる。
<層間絶縁膜>
また、絶縁層514上には絶縁層515が形成されていることが好ましい。絶縁層515は単層構造または積層構造の絶縁膜で形成することができる。当該絶縁膜には、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタルを一種以上含む絶縁膜を用いることができる。
<成膜方法>
半導体装置を構成する絶縁膜、導電膜、半導体膜等の成膜方法としては、スパッタ法や、プラズマCVD法が代表的である。その他の方法、例えば、熱CVD法により形成すること可能である。熱CVD法として、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法を使用することができる。
熱CVD法は、プラズマを使わない成膜方法のため、プラズマダメージにより欠陥が生成されることが無いという利点を有する。熱CVD法は、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、原料ガスと酸化剤を同時にチャンバー内に送り、基板近傍または基板上で反応させて基板上に堆積させることで成膜を行ってもよい。
また、ALD法は、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、反応のための原料ガスが順次にチャンバーに導入され、そのガス導入の順序を繰り返すことで成膜を行ってもよい。例えば、それぞれのスイッチングバルブ(高速バルブとも呼ぶ)を切り換えて2種類以上の原料ガスを順番にチャンバーに供給し、複数種の原料ガスが混ざらないように第1の原料ガスと同時またはその後に不活性ガス(アルゴン、或いは窒素など)などを導入し、第2の原料ガスを導入する。なお、同時に不活性ガスを導入する場合には、不活性ガスはキャリアガスとなり、また、第2の原料ガスの導入時にも同時に不活性ガスを導入してもよい。また、不活性ガスを導入する代わりに真空排気によって第1の原料ガスを排出した後、第2の原料ガスを導入してもよい。第1の原料ガスが基板の表面に吸着して第1の単原子層を成膜し、後から導入される第2の原料ガスと反応して、第2の単原子層が第1の単原子層上に積層されて薄膜が形成される。このガス導入順序を制御しつつ所望の厚さになるまで複数回繰り返すことで、段差被覆性に優れた薄膜を形成することができる。薄膜の厚さは、ガス導入順序を繰り返す回数によって調節することができるため、精密な膜厚調節が可能であり、微細なFETを作製する場合に適している。
MOCVD法やALD法などの熱CVD法は、これまでに記載した実施形態に開示された導電膜や半導体膜を形成することができ、例えば、InGaZnOX(X>0)膜を成膜する場合には、トリメチルインジウム、トリメチルガリウム、及びジメチル亜鉛を用いることができる。なお、トリメチルインジウムの化学式は、In(CH3)3である。また、トリメチルガリウムの化学式は、Ga(CH3)3である。また、ジメチル亜鉛の化学式は、Zn(CH3)2である。また、これらの組み合わせに限定されず、トリメチルガリウムに代えてトリエチルガリウム(化学式Ga(C2H5)3)を用いることもでき、ジメチル亜鉛に代えてジエチル亜鉛(化学式Zn(C2H5)2)を用いることもできる。
例えば、ALDを利用する成膜装置によりタングステン膜を成膜する場合には、WF6ガスとB2H6ガスを順次繰り返し導入して初期タングステン膜を形成し、その後、WF6ガスとH2ガスを順次繰り返し導入してタングステン膜を形成する。なお、B2H6ガスに代えてSiH4ガスを用いてもよい。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化物半導体膜、例えばInGaZnOX(X>0)膜を成膜する場合には、In(CH3)3ガスとO3ガスを順次繰り返し導入してInO2層を形成し、その後、Ga(CH3)3ガスとO3ガスを順次繰り返し導入してGaO層を形成し、更にその後Zn(CH3)2ガスとO3ガスを順次繰り返し導入してZnO層を形成する。なお、これらの層の順番はこの例に限らない。また、これらのガスを混ぜてInGaO2層やInZnO2層、GaInO層、ZnInO層、GaZnO層などの混合化合物層を形成してもよい。なお、O3ガスに変えてAr等の不活性ガスでバブリングして得られたH2Oガスを用いてもよいが、Hを含まないO3ガスを用いる方が好ましい。また、In(CH3)3ガスにかえて、In(C2H5)3ガスを用いてもよい。また、Ga(CH3)3ガスにかえて、Ga(C2H5)3ガスを用いてもよい。また、Zn(CH3)2ガスを用いてもよい。
本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置を用いたセンサ装置の構成例について説明する。光センサの一例を図22に、タッチセンサの一例を図23に示す。
図22(A)に示す光センサは、Siトランジスタおよび光電変換素子1000を有する層1100と、層1100と接して設けられ、配線層を有する層1200と、層1200と接して設けられ、OSトランジスタを有する層1300と、層1300と接して設けられ、配線層を有する層1400を備えている。層1100に形成される光電変換素子1000上には絶縁層1500が形成される。また、層1400に接して支持基板1600が設けられる。なお層1200、層1300、及び層1400は図22(B)に示すように省略することが可能である。
絶縁層1500上には、遮光層1510が形成される。絶縁層1500および遮光層1510上には平坦化膜として有機樹脂層1520が形成される。有機樹脂層1520上には、光学変換層1550が形成される。光学変換層1550上にはマイクロレンズアレイ1540が設けられ、一つのレンズを通る光が直下の光学変換層1550を通り、光電変換素子1000に照射されるようになる。なお絶縁層1500上にある、遮光層1510、有機樹脂層1520、光学変換層1550、及び/またはマイクロレンズアレイ1540は、省略して形成することが可能である。
なお層1300が有するOSトランジスタは、半導体装置が有する他のトランジスタと同じ層に設けられていてもよい。この場合、センサ回路と半導体装置を同じ工程で作製することができるため、低コスト化、小型化を図ることができる。
また図23(A)は、相互容量方式のタッチセンサの構成を示すブロック図である。図23(A)では、パルス電圧出力回路601、電流検出回路602を示している。なお図23(A)では、パルス電圧が与えられる配線612、電流の変化を検出する配線613をそれぞれ、X1乃至X6、Y1乃至Y6の6本の配線として示している。また、図23(A)は、配線612及び配線613が重畳することで形成される容量611を図示している。
パルス電圧出力回路601は、X1乃至X6の配線に順にパルス電圧を印加するための回路である。X1乃至X6の配線にパルス電圧が印加されることで、容量611を形成する配線612及び配線613は、電界が生じる。この配線間に生じる電界が遮蔽等により容量611での相互容量に変化を生じさせることを利用して、被検知体の近接、又は接触を検知することができる。
電流検出回路602は、容量611での相互容量に変化による、Y1乃至Y6の配線での電流の変化を検出するための回路である。Y1乃至Y6の配線では、被検知体の近接、又は接触がないと検出される電流値に変化はないが、検出する被検知体の近接、又は接触により相互容量が減少する場合に電流値が減少する変化を検出する。なお電流の検出は、積分回路等を用いて行えばよい。
次いで図23(B)は、図23(A)で示す相互容量方式のタッチセンサにおける入出力波形のタイミングチャート図である。図23(B)では、1フレーム(1F)期間で各行列での被検知体の検出を行うものとする。また図23(B)では、被検知体を検出する場合と、被検知体を検出しない場合と、に分けて示している。なおY1乃至Y6の配線については、検出される電流値を電圧値として波形を示している。
X1乃至X6の配線には、順にパルス電圧が与えられ、該パルス電圧に従ってY1乃至Y6の配線での波形が変化する。被検知体の近接、又は接触がない場合には、X1乃至X6の配線の電圧の変化に応じてY1乃至Y6の波形が変化する。一方、被検知体の近接、又は接触がある場合には、被検知体の近接、又は接触する箇所では、電流値が減少するため、電圧値の波形も変化する。
このように、相互容量の変化を検出することにより、被検知体の近接、又は接触を検知することができる。なお図23(A)、(B)の構成に限らず、別のタッチセンサとしてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、半導体装置の一例として、電子部品、及び電子部品を具備する電子機器等について説明する。
図24(A)は、電子部品の作製方法例を示すフローチャートである。電子部品は、半導体パッケージ、IC用パッケージ、またはパッケージともいう。この電子部品は、端子取り出し方向や、端子の形状に応じて、複数の規格や名称が存在する。そこで、本実施の形態では、その一例について説明することにする。
トランジスタで構成される半導体装置は、組み立て工程(後工程)を経て、プリント基板に脱着可能な部品が複数合わさることで完成する。後工程については、図24(A)に示す各工程を経ることで完成させることができる。具体的には、前工程で得られる素子基板が完成(ステップS31)した後、基板を複数のチップに分離するダイシング工程を行う(ステップS32)。基板を複数に分割する前に、基板を薄膜化して、前工程での基板の反り等を低減し、部品の小型化を図る。
チップをピックアップしてリードフレーム上に搭載し接合する、ダイボンディング工程を行う(ステップS33)。ダイボンディング工程におけるチップとリードフレームとの接着は樹脂やテープによって行えばよい。接着方法は製品に適した方法を選択すればよい。ダイボンディング工程は、インターポーザ上にチップを搭載し接合してもよい。ワイヤーボンディング工程で、リードフレームのリードとチップ上の電極とを金属の細線(ワイヤー)で電気的に接続する(ステップS34)。金属の細線には、銀線や金線を用いることができる。ワイヤーボンディングは、ボールボンディングとウェッジボンディングの何れでもよい。
ワイヤーボンディングされたチップは、エポキシ樹脂等で封止される、モールド工程が施される(ステップS35)。リードフレームのリードをメッキ処理する。そしてリードを切断及び成形加工する(ステップS36)。めっき処理によりリードの錆を防止し、後にプリント基板に実装する際のはんだ付けをより確実に行うことができる。パッケージの表面に印字処理(マーキング)を施す(ステップS37)。検査工程(ステップS38)を経て、電子部品が完成する(ステップS39)。上掲した実施の形態の半導体装置を組み込むことで、低消費電力で、小型な電子部品を提供することができる。
図24(B)は完成した電子部品の斜視模式図である。一例として、図24(B)はQFP(Quad Flat Package)を示している。図24(B)に示す電子部品7000は、リード7001及び回路部7003を示している。回路部7003には、例えば、上記実施の形態に示す半導体装置やセンサ装置、その他の論理回路が含まれている。電子部品7000は、例えばプリント基板7002に実装される。このような電子部品7000が複数組み合わされて、それぞれがプリント基板7002上で電気的に接続されることで電子機器に搭載することができる。完成した回路基板7004は、電子機器等の内部に設けられる。例えば、電子部品7000は、データを記憶するランダムアクセスメモリ、CPU、MCU、FPGA、無線IC等の各種の処理を実行するプロセッシングユニットに用いることができる。電子部品7000を搭載することで、電子機器の消費電力を削減することができる。または、電子機器を小型化することが容易になる。
よって、電子部品7000は、デジタル信号処理、ソフトウェア無線、アビオニクス(通信機器、航法システム、自動操縦装置、飛行管理システム等の航空に関する電子機器)、ASICのプロトタイピング、医療用画像処理、音声認識、暗号、バイオインフォマティクス(生物情報科学)、機械装置のエミュレータ、および電波天文学における電波望遠鏡等、幅広い分野の電子機器の電子部品(ICチップ)に適用することが可能である。このような電子機器としては、表示機器、パーソナルコンピュータ(PC)、記録媒体を備えた画像再生装置(DVD、ブルーレイディスク、フラッシュメモリ、HDD等の記録媒体を再生する装置、および画像を表示するための表示部を有する装置)に用いることができる。その他に、本発明の一形態に係る半導体装置を用いることができる電子機器には、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍端末、カメラ(ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等)、ウエアラブル型表示装置(ヘッドマウント型、ゴーグル型、眼鏡型、腕章型、ブレスレッド型、ネックレス型等)ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図25に示す。
図25(A)に示す携帯型ゲーム機900は、筐体901、筐体902、表示部903、表示部904、マイクロホン905、スピーカ906、操作キー907、およびスタイラス908等を有する。
図25(B)に示す携帯情報端末910は、筐体911、筐体912、表示部913、表示部914、接続部915、および操作キー916等を有する。表示部913は筐体911に設けられ、表示部914は筐体912に設けられている。接続部915により筐体911と筐体912とが接続され、筐体911と筐体912との間の角度は接続部915により変更可能となっている。そのため、接続部915における筐体911と筐体912との間の角度によって、表示部913に表示される画像を切り換える構成としてもよい。また、表示部913および/または表示部914にタッチパネル付の表示装置を使用してもよい。
図25(C)に示すノート型PC920は、筐体921、表示部922、キーボード923、およびポインティングデバイス924等を有する。
図25(D)に示す電気冷凍冷蔵庫930は、筐体931、冷蔵室用扉932、および冷凍室用扉933等を有する。
図25(E)に示すビデオカメラ940は、筐体941、筐体942、表示部943、操作キー944、レンズ945、および接続部946等を有する。操作キー944およびレンズ945は筐体941に設けられており、表示部943は筐体942に設けられている。そして、筐体941と筐体942は接続部946によって接続されており、かつ接続部946により筐体941と筐体942の間の角度を変えることが可能な構造となっている。筐体941に対する筐体942の角度によって、表示部943に表示される画像の向きの変更、画像の表示/非表示の切り換え等を行えるようにしてもよい。
図25(F)に示す自動車950は、車体951、車輪952、ダッシュボード953、およびライト954等を有する。
本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置の使用形態の例について説明する。
本発明の一態様に係る半導体装置は、上記実施の形態で示したように、所定の物理量または化学量を検出することができる。そのため、人間や動物などに半導体装置を携帯させることによって、生体情報を時間・場所を問わず継続的に検出することができる。
半導体装置の携帯の方法としては、人間を例に挙げると、体の表面に貼り付ける方法や人体に埋め込む方法などがあるが、検出しようとする物理量や化学量に応じて適切な方法を選択すればよい。本発明の半導体装置の使用形態の具体例を、図26に示す。
図26(A)は、バングル型の電子機器5001であり、筐体5002には半導体装置5003が設けられている。半導体装置5003が手首や腕に接するように電子機器5001を身に着けることにより、手首や腕から体温、血圧などの生体情報を検出することができる。なお、電子機器5001は腰や足に装着することもできる。また、筐体5002の代わりにベルトなどを用いることもできる。半導体装置5003において検出した生体情報は、リーダ/ライタなどを用いて読み取ることができる。
また、半導体装置は体内に埋め込むこともできる。半導体装置5004を手首に埋め込んだ場合の使用形態を図26(B)に示す。この場合、筐体やベルトを用いることなく半導体装置5004を身に着けることができ、脱着の煩わしさを避けることができる。なお、半導体装置5004は手首に限らず、口内や耳たぶ(図26(C))など人体のあらゆる位置に埋め込むことができる。
また、図26(D)に示すように、半導体装置5004は動物に貼り付け、または埋め込むこともできる。そして、半導体装置5004により検出される動物の生態情報を定期的に読み取ることにより、動物の健康状態を監視し、管理することができる。この場合、あらかじめ、半導体装置5004に識別番号を記憶させておくことにより複数の動物を同時に管理することができる。
また、図26(E)に示すように、半導体装置5004を植物に貼り付け、または埋め込むこともできる。そして、半導体装置5004により検出される植物の生態情報を定期的に読み取ることにより、花の開花時期や出荷時期などの情報を予想することができる。また、半導体装置5004が光を検出する素子を含む場合、日照時間の情報を得ることができる。また、半導体装置5004が太陽電池を含む場合、外部からの光を電力に変換して半導体装置5004に供給することにより、半導体装置5004を動作させることが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の別の使用形態の例を、図27に示す模式図で説明する。例えば、接着パッド等を用いて人体に無線センサ800を取り付け、質問器822から無線信号811を送信する。無線信号811を受信した無線センサ800は、配線832を介して人体に取り付けられた電極831等に信号を与えて生体情報等の情報を取得し、送信することができる。取得した情報は、質問器822の表示部833で確認することができる。
このように、本発明の一態様に係る半導体装置を人間、動物、植物などの生物に貼り付け、または埋め込むことにより、個々の生物の生体情報を容易に検出することができる。
また、本発明の使用形態は上記に限られない。本発明に係る半導体装置は、温度計、湿度計、血圧計、体重計、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯情報端末、電子書籍端末、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機、医療機器などの様々な電子機器にも応用することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上述の実施の形態で説明した半導体装置を適用した無線センサの応用例について、図28、図29を用いて説明する。
図28(A)では、無線センサの模式図について示す。図28(A)に示すように無線センサ2000は、アンテナ2001、集積回路部2002、センサ回路2005を有する。
アンテナ2001は、電波法に定められた範囲内で目的に合った大きさ、形状であればよい。例えばダイポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、八木アンテナなどを用いることができる。
集積回路部2002は、Siトランジスタ及びOSトランジスタで構成される回路2003、アンテナとの接続をするための端子部2004を有する。回路2003は、Siトランジスタ及びOSトランジスタを形成する前工程を経て形成される。端子部2004は、ダイシング工程やボンディング工程を経てチップ化する後工程を経て形成される。集積回路部2002は、半導体パッケージ、又はIC用パッケージともいう。なおセンサ回路2005は、集積回路部2002に内蔵あるいは外付けして設けられる。
センサ回路2005は、熱的、あるいは電磁気学的等の諸情報をアナログデータとして出力する機能を有する回路である。センサ回路2005の大きさによって、無線センサ2000の外部に設ける場合もありえる。
図28(B)には、図28(A)の無線センサ2000が無線信号2011を受信する模式図を示す。無線センサ2000は、外部から発信される無線信号2011に応答して、電力を生成する。無線センサ2000で生成された電力を受けて、センサ回路2005及び集積回路部2002が動作する。
このような無線センサの応用形態としては、図28(C)に示す模式図で説明することができる。例えば、無線センサ2000を物品2021に貼付、あるいは内部に設置し、外部の質問器2022から無線信号2011を送信する。無線信号2011を受信した無線センサ2000は、センサによって物品2021に触れることなく、温度等の情報を取得し、質問器2022に送信することができる。
また別の無線センサの応用形態としては、図29(A)に示す模式図で説明することができる。例えば、トンネル壁面に無線センサ2000を埋め込み、外部から無線信号2011を送信する。無線信号2011を受信した無線センサ2000は、センサによってトンネル壁面の情報を取得し、送信することができる。したがって、無線センサ2000は、トンネル壁面の情報をトンネル壁面と直接接触することなく取得することができる。
また別の無線センサの応用形態としては、図29(B)に示す模式図で説明することができる。例えば、橋梁の支柱の壁面に無線センサ2000を埋め込み、外部から無線信号2011を送信する。無線信号2011を受信した無線センサ2000は、センサによって橋梁の支柱内から送信される情報を取得し、送信することができる。したがって、無線センサ2000は、橋梁の支柱内から送信される情報を支柱と直接接触することなく取得することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。