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JP2016118608A - 採光装置、採光システム - Google Patents

採光装置、採光システム Download PDF

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JP2016118608A
JP2016118608A JP2014257217A JP2014257217A JP2016118608A JP 2016118608 A JP2016118608 A JP 2016118608A JP 2014257217 A JP2014257217 A JP 2014257217A JP 2014257217 A JP2014257217 A JP 2014257217A JP 2016118608 A JP2016118608 A JP 2016118608A
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俊平 西中
Shunpei Nishinaka
俊平 西中
俊 植木
Takashi Ueki
俊 植木
透 菅野
Toru Sugano
透 菅野
大祐 篠崎
Daisuke Shinozaki
大祐 篠崎
英臣 由井
Hideomi Yui
英臣 由井
智子 南郷
Tomoko Nango
智子 南郷
豪 鎌田
Takeshi Kamata
豪 鎌田
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Abstract

【課題】複数の光拡散シートを用いた構成であってもグレア光を効果的に抑制し、自然光を十分に利用して室内の明るい環境を確保することのできる採光装置、採光システムを提供する。【解決手段】本発明の採光装置は、光透過性を有する第1基材と、前記第1基材の第1面に設けられた光透過性を有する複数の採光部と、を有する採光シートと、前記第1基材の前記第1面および前記第1面とは反対側の第2面のうちのいずれか一方の側に設けられた複数の光拡散シートと、を有する光学シートを備え、隣り合う前記光拡散シートどうしの間隙が、前記採光部の延在方向に垂直な方向における前記採光シートの一端から他端にかけて連続した直線以外の形状をなしている。【選択図】図5

Description

本発明は、採光装置、採光システムに関するものである。
従来より、窓ガラス等を通して屋外の光(太陽光)を屋内に効率良く採り入れるための技術として、採光シートを用いることが提案されている。
採光シートは、光透過性を有するフィルム基材の一面に複数のプリズム体からなる採光部などが形成されたものである。採光シートは、窓ガラスに貼り付けられることによって、この窓ガラスに入射する光をプリズム体で光の進行方向を変えながら、屋内の天井や、側壁、床などに向けて照射する。また、天井に向かう光は、天井で反射して室内を照らすため、照明光の代わりとなる。したがって、このような採光シートを用いた場合、日中に建物内の照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。
しかしながら、窓の緯度、方位の違い又は太陽高度によっては、天井への採光性が低下したり、室内に居る人の目線に光が分配されて不快な眩しさを感じさせてしまったりすることがある。以下の説明において、室内に居る人が眩しさを感じる光をグレア光と言う。
採光シートからの射出光がグレアになるのを抑制するために、採光シートに光拡散シートを積層させた採光装置が提案されている(特許文献1)。光拡散シートにより、採光シートから射出されて室内に居る人の目線へと向かうグレア光を拡散させることによって、グレア光を抑制することが可能である。
特開2013−156554号公報
しかしながら、大型の窓に対応すべく採光装置を大面積化させる場合には、大型化した採光シートに対して定形の光拡散シートを複数設ける必要がある。光拡散シートのタイリングの仕方によっては、光拡散シート同士の境界部分を通じて光が拡散されずに漏れ出してしまう。このような光は強烈なグレア光となり、室内に居る人に不快感を与えてしまうという問題がある。
本発明の一つの態様は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、複数の光拡散シートを用いた構成であってもグレア光を効果的に抑制し、自然光(太陽光)を十分に利用して室内の明るい環境を確保することのできる採光装置、採光システムを提供することを目的の一つとしている。
本発明の一つの態様における採光装置は、光透過性を有する第1基材と、前記第1基材の第1面に設けられた光透過性を有する複数の採光部と、を有する採光シートと、前記第1基材の前記第1面および前記第1面とは反対側の第2面のうちのいずれか一方の側に設けられた複数の光拡散シートと、を有する光学シートを備え、前記採光部が、前記採光部に入射した光を反射する反射面を有しており、前記反射面で反射して前記第1基材の前記第2面から射出される光が、前記第2面に垂直、かつ前記採光部の延在方向に平行な仮想平面を境界とする2つの空間のうち、前記反射面に光が入射する側と同じ側の空間に向けて進行する特性を有してなり、 隣り合う前記光拡散シートどうしの間隙が、前記採光部の延在方向に垂直な方向における前記採光シートの一端から他端にかけて連続した直線以外の形状をなしていることを特徴とする。
本発明の一つの態様における採光装置において、前記間隙が、前記採光部の延在方向に垂直な方向に対して斜めに延在している構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、前記光拡散シートは、前記光の拡散方向に異方性を有しており、前記2つの空間の配置方向よりも、前記配置方向に交差する方向へ強く前記光を拡散させる構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、透明基材をさらに備え、前記透明基材の第1面側に前記採光シートと同様の機能が付与された採光領域と、前記第1面とは反対側の第2面側に前記光拡散シートと同様の機能が付与された光拡散領域と、が設けられている構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、前記採光シートの前記第1基材の前記第2面に前記複数の光拡散シートと、隣り合う前記光拡散シートどうしの間のフラット面からなる前記間隙と、を有している構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、前記光拡散シートが、前記採光シートの光入射側に配置される構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、前記複数の採光部が、前記採光シートの一辺に対して所定の角度で傾斜して延在している構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置は、光透過性を有する第1基材を有し、前記第1基材の第1面側には、複数の採光領域と、隣り合う前記採光領域どうしの間に位置する光拡散領域と、が設けられた光学シートを備え、前記採光領域に設けられる光透過性を有する複数の第1採光部の延在方向に対して、前記光拡散領域に設けられる複数の第2採光部の延在方向は傾斜しており、前記採光部が、前記採光部に入射した光を反射する反射面を有しており、前記反射面で反射して前記第1基材の前記第2面から射出される光が、前記第2面に垂直、かつ前記採光部の延在方向に平行な仮想平面を境界とする2つの空間のうち、前記反射面に光が入射する側と同じ側の空間に向けて進行する特性を有してなることを特徴とする。
本発明の一つの態様における採光装置において、採光スクリーンと、前記採光スクリーンを巻き取り自在にする巻取機構と、を備え、前記採光スクリーンとして、前記光学シートを用いる構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、短手方向に所定の間隔を空けて並んで配置された複数のスラットと、前記複数のスラットを互いに傾動自在に支持する傾動機構と、を備え、前記スラットが、前記光学シートを有する構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、前記複数のスラットの配列方向で隣り合う前記スラットどうしにおける前記間隙が互いにずれている構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光装置において、光透過性を有する第1基板と、前記第1基板に対向配置された光透過性を有する第2基板と、をさらに備え、前記第1基板と前記第2基板との間または外側に前記光学シートの少なくとも一部が配置されている構成としてもよい。
本発明の一つの態様における採光システムは、採光装置と、室内照明具と、室内の明るさを検出する検出部と、前記室内照明具と前記検出部とを制御する制御部と、を有して構成され、前記採光装置として上記の採光装置を採用することを特徴とする。
以上のように、本発明の一つの態様によれば、複数の光拡散シートを用いた構成であってもグレア光を効果的に抑制し、自然光(太陽光)を十分に利用して室内の明るい環境を確保することのできる採光装置、採光システムを提供することができる。
窓に設置された状態の採光装置の外観を示す平面図。 図1のA−A’線に沿う断面図。 (A)は採光シートの構成を示す斜視図、(B)は採光部の形状を示す断面図。 異方性光拡散シートの概略構成を示す斜視図。 第2ガラス基板に対する異方性拡散シートの貼り合せ状態を示す斜視図。 異方性光拡散シートと第2ガラス基板との貼り合せ状態を示す斜視図。 (A)は、採光シートの製造方法を説明するための図、(B)は、異方性光拡散シートの製造方法を説明するための図。 部屋モデルの一例を示す模式図。 採光シートに入射する入射光LINの入射角θINと、採光シートから射出される射出光LOUTの射出角θOUTとの定義について説明する図。 第1実施形態の採光装置の光学特性について説明するための図。 第1実施形態の採光装置の光学特性について説明するための図。 (A)は、採光シートを室内側から見た様子を示す図、(B)は、(A)のB−B’線に沿う断面図。 (A)は、比較例1として、採光シートの光射出側に光拡散シートを配置した採光装置を示す図、(B)は、(A)のC−C’線に沿う断面図。 (A)は、比較例2としての採光装置を室内側から見た様子を示す図、(B)は、(A)のD−D’線に沿う断面図。 第1実施形態における採光装置を室内側から見た様子を示す図。 (A)〜(D)は、異方性光拡散シートの変形例を示す図。 第2実施形態における採光装置の概略構成を示す図であって、(A)は正面図、(B)は断面図。 (A)は、第3実施形態における採光装置の概略構成を示す断面図、(B)は、第3実施形態における光学シートの光拡散面側の構成を示す正面図。 光学シートとなる原反ロールの構成を示す図であって、(A)は、原反ロール自体を示す図、(B)は、(A)に示す原反ロールの採光面側から見た図、(C)は、(A)に示す原反ロールの異方性光拡散面側から見た図。 第4実施形態における採光装置の概略構成を示す図であって、(A)は正面図、(B)は断面図。 第4実施形態における採光装置の光学特性を示す図。 第5実施形態におけるブラインドの概略構成を示す図。 第5実施形態のブラインドを構成する採光スラットの概略構成を示す断面図。 (A)はブラインド全体での光学特性を示す図、(B)は採光スラットの光学特性を示す図。 第6実施形態における採光装置の一例であるブラインドの概略構成を示す図。 第6実施形態における採光スラットの概略構成を示す断面図。 第6実施形態における2枚の光拡散シートによるタイリング隙間を示す図。 第7実施形態におけるロールスクリーンの概略構成を示す図であって、(A)は全体構造図、(B)は採光スクリーンの分解斜視図。 採光シートの概略構成を示す断面図であって、図28(A)のF−F’線に沿う断面図。 第8実施系形態における複層ガラスの概略構成を示す断面図。 第8実施形態に用いられる2枚の異方性光拡散シートのタイリング状態を示す図。 第8実施形態における複層ガラスの変形例を示す図。 第8実施形態における複層ガラスの変形例を示す図。 第9実施形態における採光装置の採光シートの概略構成を示す正面図。 第9実施形態における採光装置の主要構成部材を示す図。 第10実施形態における採光装置の採光シートの概略構成を示す正面図。 第10実施形態における採光装置の主要構成部材を示す図。 第10実施形態における採光装置の光学特性を示す図。 採光装置及び照明調光システムを備えた部屋モデルであって、図40のJ−J’線に沿う断面図。 部屋モデルの天井を示す平面図。 採光装置によって室内に採光された光(自然光)の照度と、室内照明装置による照度(照明調光システム)との関係を示すグラフ。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
先ず、本発明の第1実施形態として、例えば図1に示す採光装置1について説明する。
図1は、窓に設置された状態の採光装置の外観を示す平面図である。図2は、図1のA−A’線に沿う断面図である。図3(A)は採光シートの構成を示す斜視図、(B)は採光部の形状を示す断面図である。図4は、異方性光拡散シートの概略構成を示す斜視図である。図5は、第2ガラス基板に対する異方性拡散シートの貼り合せ状態を示す斜視図である。
採光装置1は、図1及び図2に示すように、光学シートを備えた採光ユニット10と一対の装着部11,11とを備えて構成されている。
採光ユニット10は、図2に示すように、採光シート12と、採光シート12を保持する第1ガラス基板(第1基板)17と、複数の異方性光拡散シート(光拡散シート)9と、複数の異方性光拡散シート9を保持する第2ガラス基板(第2基板)18と、これら複数の構成要素を支持するフレーム(支持部材)13と、を有する。また、本実施形態では、第1ガラス基板17と第2ガラス基板18との間にスペーサー7が配置されている。
採光シート12及び異方性光拡散シート9は、本発明の請求項における光学シートに対応する。
採光シート12は、図3(A)に示すように、光透過性を有する第1基材2と、第1基材2の第1面2aに設けられた光透過性を有する複数の採光部3と、複数の採光部3の間に設けられた空隙部4と、を備えている。
第1基材2は、熱可塑性ポリマーや熱硬化性樹脂、光重合性樹脂等の光透過性樹脂からなる。また、光透過性樹脂としては、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等からなるものを用いることができる。その中でも、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリイミド(PI)等を好適に用いることができる。第1基材2の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。これにより、十分な透明性を得ることができる。
採光部3は、例えば、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の光透過性及び感光性を有する有機材料で構成されている。また、これらの有機材料に、重合開始剤やカップリング剤、モノマー、有機溶媒等を混合したものを用いることができる。さらに、重合開始剤は、安定剤、禁止剤、可塑剤、蛍光増白剤、離型剤、連鎖移動剤、他の光重合性単量体等のように、各種の添加成分を含んでいてもよい。その他、特許第4129991号公報に記載の材料を用いることができる。採光部3の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。これにより、十分な透明性を得ることができる。
複数の採光部3は、図3(A)に示すように、第1基材2の長手方向(長さ方向)に延在し、且つ、第1基材2の短手方向(幅方向)に並んで設けられている。また、各採光部3は、図3(B)に示すように断面形状が多角形状のプリズム体を構成している。採光部3は、例えば、長手方向に直交する断面形状において6つの頂部を有し、その全ての内角が180°未満とされた六角形である。採光部3の各面3A〜3Fのうち、頂部qを通る面3Aに垂直な平面Mよりも下方に位置する面3D、面3E、面3Fが、面3B、面3Cから入射した光を反射する反射面として機能する。
ここで、隣り合う採光部3の間の空間は空隙部4となっていて空気が存在しているため、この空隙部4が空気との界面となる。この間には、他の低屈折率材料で充填してもよい。しかしながら、採光部3の内部と外部との界面の屈折率差は、外部にいかなる低屈折率材料が存在する場合よりも空気が存在する場合に最大となる。
なお、第1基材2の屈折率と採光部3の屈折率とは略同等であることが望ましい。その理由として、例えば、第1基材2の屈折率と採光部3の屈折率とが大きく異なる場合に光が採光部3から第1基材2に入射した際、これら採光部3と第1基材2との界面で不要な光の屈折や反射が生じることがある。この場合、所望の採光特性が得られない、あるいは輝度が低下するなどの不具合が生じる虞があるからである。
このような採光シート12は、第1ガラス基板17の一面側に貼り合わされている。第1ガラス基板17と採光シート12とは、採光シート12の光射出側に設けられた不図示の接着層等を介して互いに貼り合わされている。
異方性光拡散シート9は、図4に示すように、支持基材96の一面96a側に、一方向に延在する複数の凸部97を備えたスジ状の微細形状を有している。異方性光拡散シート9は、概ね短手方向(Z方向)に延在する凸部97が支持基材96の長手方向(Y方向)に並ぶ、いわゆる疑似ストライプ構造を有している。
このように、異方性光拡散シート9は、凸部97の延在方向に垂直な方向(Y方向)に光拡散性を持ち、凸部97の延在方向に平行な方向(Z方向)には光拡散性をあまり持たない光学特性を有している。以下の説明において、光拡散性の高い方向を高光拡散方向(Y方向)とし、光拡散性の低い方向を低光拡散方向(Z方向)とする。
なお、本実施形態では異方性光拡散シート9として、上述した疑似ストライプ構造のものを採用したが、例えば、レンチキュラーレンズ構造のものを採用してもよい。
本実施形態では、異方性光拡散シート(光拡散シート)9として図5に示す2枚の異方性光拡散シート9A,9Bを備え、これらが第2ガラス基板18の一面に貼り合わされている。異方性光拡散シート9A,9Bは、第2ガラス基板18の長手方向に並べて設けられている。図中の実線矢印で示す異方性光拡散シート9A,9Bの高光拡散方向(Y方向)は、互いに一致している。また、異方性光拡散シート9A,9B同士は、相互間に若干の隙間Wtを設けた状態で第2ガラス基板18に貼り合わされている。
異方性光拡散シート9A,9Bと第2ガラス基板18とは、図2に示すように各異方性光拡散シート9A,9Bの光射出側にそれぞれ設けられた不図示の接着層等を介して互いに貼り合わされている。
採光シート12を有する第1ガラス基板17と、2枚の異方性光拡散シート9A,9Bを有する第2ガラス基板18とは、これらの間に配置されるスペーサー7によって間隔が保持されている。なお、スペーサー7が緩衝材としての機能を有していてもよい。
図1及び図2に示したフレーム13は、アルミニウム製の枠体からなり、採光シート12を有する第1ガラス基板17、複数の異方性光拡散シート9を有する第2ガラス基板の周囲を取り囲むようにしてこれらを平坦な状態で保持するものである。
このような構成を有する採光ユニット10は、装着部11により窓の上部から吊り下げられた状態で設置される。図1及び図2において、符号1003は窓ガラス、符号108は窓サッシ、符号109は窓枠を表している。
各装着部11は、図2に示すように、採光ユニット10を窓枠(被装着物)109に取り付けるための取付部材15と、複数の取付ネジ16と、をそれぞれ備える。取付部材15は、ステンレス製のもので、互いに垂直な姿勢で連結されたフレーム取付部15Aと窓枠取付部15Bとにより、断面視L字型を呈するものである。取付部材15は、フレーム取付部15A及び窓枠取付部15Bの各々に形成されたネジ穴に取付ネジ16を螺合させることにより、フレーム13及び窓枠109に固定される。なお、取付部材15の形状は上述したものに限らない。
このようにして、採光ユニット10が装着部11を介して窓枠109に装着される。装着された状態において、採光シート12の微細構造面3aが窓ガラス1003に対向した姿勢となっている。
次に、本実施形態における採光装置1の特徴部分について詳しく説明する。
図6は、異方性光拡散シートと第2ガラス基板との貼り合せ状態を示す斜視図である。
本実施形態の採光装置1は、上述した2枚の異方性光拡散シート9A,9Bを備えて構成されている。
異方性光拡散シート9A,9Bは、図6に示すように、第2ガラス基板18の長手方向に並べて設けられている。異方性光拡散シート9,9は、各々の高光拡散方向(Y方向:実線矢印)が第2ガラス基板18の長手方向に平行、かつ低光拡散方向(Z方向:破線矢印)が第2ガラス基板18の短手方向に平行に配置されている。
これら異方性光拡散シート9A,9Bは、法線方向から見た平面視が略台形状を呈しており、長手方向一方の側辺9bに対して傾斜辺9aが所定の角度αで傾斜した形状となっている。異方性光拡散シート9A,9Bは、傾斜した傾斜辺9a,9a同士を対向させるようにして並べてあり、傾斜辺9a,9a同士の間に一定の幅の隙間Wtが設けられている。
通常、複数の異方性光拡散シート9を大型の第2ガラス基板18にタイリングする際には、太陽光の照射による異方性光拡散シート9,9の熱膨張に起因した境目のせり上がりを考慮して、双方の間に凡そ1mm程度の隙間を設ける必要がある。
ここで、台形状を呈する異方性光拡散シート9A,9Bの各長辺9cの長さLは、凡そ900mmである。また、第1ガラス基板17及び第2ガラス基板18として、凡そ3mm程度の板厚を有するガラス板が用いられる。第2ガラス基板18の長手方向における長さLは、凡そ1500mm、短手方向における長さLは、凡そ700mmである。
なお、第1ガラス基板17も同様の大きさを有するとともに、上述した採光シート12も同様の大きさを有している。
図7(A)は、採光シート12の製造方法を説明するための図であり、図7(B)は、異方性光拡散シート9の製造方法を説明するための図である。
本実施形態における採光シート12は、図7(A)に示すように、ロール・トゥ・ロール法を用いて製造された原反ロール21を、巻取ローラー22から巻き出して採光シート形成領域R1毎に切断することによって得たものである。そのため、原反ロール21のロール幅WR1が採光シート12の短手方向における長さLとなっている。巻取ローラー22から巻き出された採光シート形成領域R1が、採光シート12の長手方向における長さLに対応する。
また、原反ロール21の長さ方向に沿って採光部3が形成されていることから、切断後の採光シート12の長手方向に採光部3が延在することになる。
上記製造方法によれば、採光シート12の大きさ、具体的には窓の左右方向に沿う横幅を自在に調整することができる。そのため、窓の左右方向における採光装置の大型化の際には、原反ロール21の切り出し大きさを変えることによって、大判の採光シート12を作成することが可能である。
一方、異方性光拡散シート9においても、図7(B)に示すようにロール・トゥ・ロール法を用いて製造された原反ロール41を、巻取ローラー42から巻き出して異方性光拡散シート形成領域R2毎に切断することによって得たものである。そのため、原反ロール41のロール幅WR2が、異方性光拡散シート9の長手方向における長さLとなっている。このように、原反ロール41のロール幅WR2が異方性光拡散シート9の横幅を規定することになるが、これらは窓ガラスの左右方向に沿う採光装置1の横幅よりも小さい場合が多い。そのため、採光装置の大型化の際には、採光装置1の横方向(Y方向)に複数の異方性光拡散シート9を並べて設ける必要がある。
また、原反ロール41の長さ方向に沿って複数の凸部97が延在しているため、切断後の異方性光拡散シート9の短手方向における長さLに沿って凸部97が延在することになる。
さらに、本実施形態の異方性光拡散シート9は、上述したように傾斜した傾斜辺9aを有している。そのため、原反ロール41を異方性光拡散シート形成領域R2毎に切断した後、さらに、個片化シート94の一部を斜めに切り取ることによって、本実施形態の異方性光拡散シート9が得られる。
上記製造方法によれば、異方性光拡散シート9の大きさ、具体的には窓の上下方向に沿う縦幅を自在に調整することができる。一方、窓の左右方向に沿う異方性光拡散シート9の横幅は原反ロール41のロール幅によるため、自在に調整するのは難しい。よって、窓の左右方向における採光装置の大型化の際には、定形の異方性光拡散シート9を複数並べて用いることになる。
次に、図8に示す部屋モデル1000を用いて採光装置1の採光特性について説明する。なお、図8は、部屋モデル1000の一例を示す模式図である。
部屋モデル1000は、例えば採光装置1のオフィスでの使用を想定したモデルである。具体的に、図8に示す部屋モデル1000は、天井1001と、床1002と、窓ガラス1003が取り付けられた手前の側壁1004と、手前の側壁1004と対向する奥の側壁1005とで囲まれる室内1006に、窓ガラス1003を通して屋外の光Lが斜め上方から入射する場合を模している。採光装置1は、窓ガラス1003の内側の窓枠(不図示)に設置されている。
部屋モデル1000では、室内1006の高さ寸法(天井1001から床1002までの寸法)Hを2.7mとし、窓ガラス1003の縦寸法H2を天井1001から1.8mとし、採光装置1の縦寸法H1は、窓ガラス1003の縦寸法H2よりも短いかい寸法とし、室内1006の奥行き寸法(手前の側壁1004から奥の側壁1005までの寸法)Wを16mとしている。
部屋モデル1000では、室内1006の中の方に椅子に座っている人Maと、室内1006の奥の方に床1002に立っている人Mbとがいる。椅子に座っている人Maの眼の高さHaは、床1002から0.8mとし、床1002に立っている人Mbの眼の高さHbは、床1002から1.8mとしている。
室内1006に居る人Ma,Mbに眩しさを感じさせる領域(以下、グレア領域Gという。)は、室内に居る人Ma,Mbの眼の高さHa,Hbの範囲である。また、室内1006の窓ガラス1003の付近は、主として窓ガラス1003を通して屋外の光Lが直接照射される領域Fである。この領域Fは、手前の側壁1004から1mの範囲としている。したがって、グレア領域Gは、床1002から0.8m〜1.8mの高さ範囲のうち、領域Fを除いた手前の側壁1004より1m離れた位置から奥の側壁1005までの範囲となっている。
採光装置1は、外光Lを天井1001に向けて進行させる機能を有する。天井1001に向けて進行する光Lは、天井1001で反射して室内を照射する光L’となり、照明の代わりとなる。しかし実際には、採光装置1を通過した光L’は、天井1001に向けて進行するだけではなく、側壁1005あるいは床1002に向けて進行する。
このとき、採光装置1を通過した光には、屋内に居る人の眼の位置に向かう光L5,L6も存在する。このような光は、屋内に居る人に眩しさを感じさせることとなる。部屋モデル1000において、屋内に居る人に眩しさを感じさせる領域をグレア領域Gとする。グレア領域Gの範囲は、上述した人の動く領域及び人の眼の位置に基づいて規定されている。グレア領域Gは、側壁1004から例えば1m離れた所において、床1002から例えば0.8m〜1.8mの領域である。
(入射角と射出角の定義)
次に、図9を用いて、採光装置1に入射する入射光LINの入射角θINと、採光装置1から射出される射出光LOUTの射出角θOUTとの定義について説明する。
入射光LINの入射角θIN及び射出光LOUTの射出角θOUTは、図9に示すように、採光装置1(採光シート12の第1基材2)の法線に沿った方向の角度を0°とし、天井1001に向かう方向の角度を正(+)とし、床1002に向かう方向の角度を負(−)として定義する。
本実施形態の採光装置1では、少なくとも採光シート12の各採光部3に入射した入射光LINの入射角θINが、採光シート12の法線に対して20°≦θIN≦50°の範囲にあるとき、採光シート12から射出される射出光Lの射出角θOUTが、採光シート12の法線に対して入射光LINと同じ側(+側)に0°≦θOUT≦15°となる範囲で、射出光LOUTの輝度が相対的に高くなるように設定されている。
これにより、採光装置1及び窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lのうち、グレア領域Gに向かう光や床1002に向かう光の輝度を低減しながら、天井1001に向かう光の輝度を相対的に高めることが可能である。すなわち、採光装置1及び窓ガラス1003を通して室内1006に入射した光Lを天井1001に向けて効率良く照射することができる。また、室内1006に居る人Ma,Mbに眩しさを感じさせることなく、天井1001に向かう光Lを室内1006の奥の方まで照射することができる。
さらに、天井1001で反射された光L’は、照明光の代わりとして、室内1006を広範囲に亘って明るく照らすことになる。この場合、室内1006の照明設備を消灯することによって、日中に室内1006の照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。
次に、上述した本実施形態の採光装置1における光学特性について述べる。
図10及び図11は、第1実施形態の採光装置の光学特性について説明するための図である。
太陽から直接届く光は、図10に示すように、先ず、窓ガラス1003を透過して採光装置1の採光シート12に入射し、採光部3の反射面において斜め上方へ向けて反射された後、異方性光拡散シート9へと入射する。採光シート12からの射出光は、異方性光拡散シート9において水平方向、つまり採光部3の延在方向に異方的に拡散された後、室内の天井へ向かって射出される。
ここで、説明の便宜上、図11に示す採光部3に入射した光のうち任意の1本の光束が採光部3の面3E(反射面)に入射する点を入射点Eとする。入射点Eを通り、第1基材2の第1面2aに直交する仮想的な直線を直線fとする。直線fを含む水平面(仮想平面)を境界とする2つの空間のうち、入射点Eに入射する光Lが存在する側の空間を第1空間S1とし、入射点Eに入射する光Lが存在しない側の空間を第2空間S2とする。
例えば、所定の入射角θINで採光部3の面3Cから入射した光Lは、採光部3の面3Eで全反射して斜め上方、すなわち第1空間S1の側に向かって進み、採光部3の面3Aから射出される。採光部3から射出された光Lは、第1基材2を透過して異方性光拡散シート9へ入射し、水平方向へ拡散された状態で室内へ射出される。採光装置1から所定の射出角θOUTで天井に向けて射出された光は、天井で反射して室内を照らすため、照明光の代わりとなる。したがって、このような採光装置1を用いた場合、日中に建物内の照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。
上述したように、本実施形態における異方性光拡散シート9は、光の拡散方向に異方性を有しており、採光シート12における複数の採光部3の延在方向に交差する方向よりもこれら採光部3の延在方向(水平方向)へ強く光を拡散させる特性を有する。すなわち、図11に示すように、上記直線fを含み、採光シート12における第1基材2の第1面2aに垂直かつ採光部3の延在方向に平行な仮想平面を境界とする2つの空間S1,S2の配置方向よりも、当該配置方向に交差する方向に平行な方向へ強く光を拡散させるものである。このような異方性光拡散シート9において上下方向(Y方向)よりも水平方向(X方向)へ強く光を拡散させることによって、直射光の輝度を抑えつつ採光することができる。
図12(A)は、採光シートを室内側から見た様子を示す図であり、図12(B)は、(A)のB−B’線に沿う断面図である。図13(A)は、比較例1として、採光シートの光射出側に光拡散シートを配置した採光装置を示す図であり、図13(B)は、(A)のC−C’線に沿う断面図である。
図12(A),(B)に示すように、採光シート12のみを透過した太陽光は、採光シート12の微細構造によりその上下方向、つまり採光部3の長手方向に交差する方向へ拡散される。この際、採光シート12の左右方向には殆ど拡散されないため、グレア光は、太陽と目線とを結んだ位置で上下方向に引き延ばされる。このような採光シート12の特性により、グレア光は1本の縦線となって現れて室内に居る人に視認されてしまう。太陽と人との位置関係によって、採光シート12上でグレア光が現れる場所は変わってくるものの常に視認されるため、室内に居る人にとっては不快なものとなっていた。
そこで、従来においては、図13(A)に示すように、採光シート12の光射出側に光拡散シート19を配置することによってグレア光を拡散させていた。図13(B)に示すように、採光シート12からグレア領域へ向けて射出された光が光拡散シート19において拡散されることで、室内に居る人の目に強い光が入り込むことが防止される。
図14(A)は、比較例2としての採光装置を室内側から見た様子を示す図であり、図14(B)は、(A)のD−D’線に沿う断面図である。
ところが、大型の採光装置を得る場合には、複数の光拡散シート19を大型のガラス基板上にタイリングする必要がある。その場合、図14(A)に示すように既存の平面視矩形状を呈した光拡散シート19を複数並べて設けていた。上述したように、複数の光拡散シート19をタイリングする場合には、シートの熱膨張を考慮してシート同士の境界部分に隙間Wを設けることが必要になる。
特に、ロール・トゥ・トールで作製した異方性を有する光拡散シート19を用いる場合には、上述したようにシートのサイズが幅方向(光の拡散が強い方向)に制限を受けやすい。そのため、採光シート12の長手方向、つまり採光部3の延在方向に沿って並べられる。すると、採光部3の延在方向に直交する方向に沿って光拡散シート19同士の隙間Wが形成されることになる。
すると、採光シート12から射出された光が上記隙間Wから拡散されずに漏れ出してしまう。先に述べたように、採光シート12から射出されたグレア光は、採光部3の延在方向に対して垂直な方向に縦線となって生じる。そのため、図14(B)に示すように、タイリングされた光拡散シート19の間にグレア光の縦線と同じ方向の隙間Wがあると、その隙間Wを透過した光は強烈なグレア光となり、室内に居る人に不快感を与えてしまう。
図15は、第1実施形態における採光装置を室内側から見た様子を示す図である。
本実施形態の採光装置1では、図15に示すように、採光シート12の横幅に沿って2枚の異方性光拡散シート9A、9Bが設けられている。これら異方性光拡散シート9A,9Bの間に形成された隙間Wtは、採光装置1の上下方向に対して傾斜しており、採光シート12の採光部3の延在方向に直交する方向に対して斜めに延在している。隙間Wtは、1mm程度であるが、延在幅Weがグレア光LGの幅Wよりも大きい。
採光シート12から射出されたグレア光LGは縦線となって現れることから、採光シート12から射出されたグレア光LGの殆どが異方性光拡散シート9A,9Bを透過して室内へと射出される。一部のグレア光LGが異方性光拡散シート9A,9Bを介さずに隙間Wtから射出されることになるが、グレア光LGと隙間Wtとの交点のみから点となって射出されるため、室内に居る人が不快に感じる光ではなくなる。これにより、拡散されていない強烈なグレア光LGが室内へ射出されてしまうのを大幅に減少させることができる。
このように、隣り合う異方性光拡散シート9A,9Bの形状を異ならせて、異方性光拡散シート9A,9Bの境界部分における隙間Wtが、採光部3の延在方向に対して交差する方向へ延在する部分を減らすことによって、グレア光LGを効果的に減少させることが可能である。
(異方性光拡散シートの変形例)
次に、異方性光拡散シートの変形例について述べる。
図16(A)〜(D)は、異方性光拡散シートの変形例を示す図である。
図16(A)に示す異方性光拡散シート9A,9Bのように、互いの対向側の傾斜辺9a,9aが曲線状に形成されていてもよい。この場合、相互間に形成される隙間Wtは、採光装置の上下方向に対して斜め方向へ曲線を描きながら延在している。
図16(B)に示す異方性光拡散シート9A,9Bのように、互いの対向側の傾斜辺9a,9aが採光装置の上下方向にジグザグに切り取られたような形状をなしていてもよい。ここでは、一方の傾斜辺9aがV字形状、他方の傾斜辺9aが山切り形状にカットとされている。そのため、相互間に形成される隙間Wtは、直線が折れ曲がったような屈曲した線状に形成されている。
なお、採光装置の横幅方向に2枚の異方性光拡散シートを有する構成に限らず、3枚以上の異方性光拡散シートを用いてもよい。
図16(C)に示すように、3枚の異方性光拡散シート9A,9B,9Cを有していてもよい。この場合も、各異方性光拡散シート9A,9B,9Cの間に採光装置の上下方向に対して斜めに延在する隙間Wtがそれぞれ形成されるようにする。
図16(D)に示すように、矩形状を呈する異方性拡散シートを多数配置してもよい。この場合、上下方向で隣り合うシートの端部どうしが一致しないように、上下に並ぶシートを横幅方向へずらして配置する。これにより、採光装置の上下方向に階段形状の隙間Wtが形成される。
なお、図16(A)〜(D)に示したいずれの隙間Wtにおいても、Y方向における延在幅Weは、図15に示したグレア光の幅Wよりも大きい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態における採光装置の構成について説明する。
以下に示す本実施形態の採光装置の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、採光シートと異方性光拡散シートとが同一基板上に設けられている点において異なる。よって、以下の説明では、先の実施形態と異なる部分について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図16と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
図17は、第2実施形態における採光装置の概略構成を示す図であって、(A)は正面図、(B)は断面図である。
図17(A)、(B)に示すように、本実施形態における採光装置20は、透明基材23、採光シート12、一対の異方性光拡散シート9A,9Bを主として構成されている。透明基材23としては、例えばガラス基板が用いられる。透明基材23の第1面23aに採光シート12が設けられ、第2面23bに異方性光拡散シート9A,9Bが貼り合わされている。このような採光装置20は、採光シート12側を窓ガラスに対向させるようにして設置される。
本実施形態においても、異方性光拡散シート9A,9Bの傾斜辺9a,9a間に形成される隙間Wtが斜めに延在している。よって、先の実施形態と同様に、採光シート12を介して生じたグレア光が線状のまま室内に射出されず、グレア光と隙間Wtとの交点のみから点となって射出される。これにより、拡散されていない強烈なグレア光を大幅に減少させることができる。
また、ガラス基板が1枚になったことで、構成の簡略化及び軽量化を図ることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態における採光装置の構成について述べる。
以下に示す本実施形態の採光装置の基本構成は、上記した第1実施形態と略同様であるが、採光機能及び光拡散機能の双方を兼ね備えた光学シートを備えている点において異なる。よって、以下の説明では、先の実施形態と異なる部分について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図16と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
図18(A)は、第3実施形態における採光装置の概略構成を示す断面図であり、図18(B)は、第3実施形態における光学シートの光拡散面側の構成を示す正面図である。
第3実施形態の採光装置30は、図18(A)に示すように、一面側に採光機能を有するとともに他面側に光拡散機能を有する、両面に光学構造が賦形された光学シート31を備えている。
光学シート31は、基材32の第1面32a側に、上記採光シートと同様の採光機能を有する採光領域33が設けられており、第2面32b側に、上記異方性光拡散シートと同様の光拡散機能を有する異方性光拡散領域(光拡散領域)34が複数設けられている。
採光領域33には、採光装置30の横幅方向(Y方向)へ延在する複数の採光部3が設けられている。一方、異方性光拡散領域34には、図18(B)に示すように採光装置30の上下方向(Z方向)へ延在する複数の凸部97がスジ状に形成されている。本実施形態の光学シート31はこのような異方性光拡散領域34を複数有している。異方性光拡散領域34どうしの間には、基材32の第2面32bが露出したフラット面35が設けられている。フラット面35は、各凸部97の延在方向に対して斜めに延在する。
また、上述した光学シート31の基材32として、先に述べた採光シート12を構成する第1基材2を用いてもよく、この第1基材2の第2面2bに複数の異方性光拡散領域34を形成した構成としてもよい。
なお、フラット面35の少なくとも一部が採光部3の延在方向に対して垂直にならない部分を有していれば、直線状でなく、その他の形状でもよい。
図19は、光学シート31となる原反ロールの構成を示す図であって、(A)は、原反ロール自体を示す図、(B)は、(A)に示す原反ロールの採光面側から見た図、(C)は、(A)に示す原反ロールの異方性光拡散面側から見た図である。
上述した光学シート31は、ロール・トゥ・ロール法を用いて、ロール基材36の両面に加工を施すことによって製造される。
しかしながら、採光領域33の採光部3の延在方向と、異方性光拡散領域34における凸部97の延在方向とが互いに直交するため、両方同時には連続な形成が困難である。そのため本実施形態では、採光領域33側をロール・トゥ・ロールで連続的に形成し、異方性光拡散領域34側を金型で形成している。金型を用いる場合には、金型面積の単位で基材32上にフラット面35が生じる。つまり、金型よって多数の凸部97が賦形される領域の継ぎ目(間隙)に、ロール基材36の短手方向に対して傾斜したフラット面35が生じる。
このようにして両面に光学構造が賦形された原反ロール37を、巻取ローラー38から巻き出して、光学シート形成領域R3毎に切断することによって光学シート31が得られる。
なお、ロール基材36としては、加工しやすい透明樹脂材料等からなる基材を用いる。
本実施形態の採光装置30によれば、採光装置の大型化に柔軟に対応することができる。つまり、上述したような製造方法であれば、原反ロール37の切り出し大きさを変えることによって、様々な大きさの採光装置を容易に形成することができる。また、基材の両面に加工を施すことで形成することができるため、光学シートとして各構成要素を一体的に形成することができ、接着部分を有しない単一の構造とすることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態における採光装置の構成について述べる。
以下に示す本実施形態の採光装置の基本構成は、上記した第1実施形態と略同様であるが、先の実施形態では、採光シート12の光射出側に異方性光拡散シート9が配置された構成となっていたが、本実施形態では、採光シート12の光入射側に異方性光拡散シート9が配置されている点において上記構成とは異なる。よって、以下の説明では、先の実施形態と異なる部分について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図16と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
図20は、第4実施形態における採光装置の概略構成を示す図であって、(A)は正面図、(B)は断面図である。
図20(A),(B)に示すように、本実施形態における採光装置40は、採光シート12を有する第1ガラス基板17と、異方性光拡散シート9A,9Bを有する第2ガラス基板18と、を備えている。第2ガラス基板18は、採光シート12の光入射側に位置し、異方性光拡散シート9A,9Bが採光シート12と対向するようにして配置されている。
図21は、第4実施形態における採光装置の光学特性を示す図である。
上記構成の採光装置40によれば、図20(B)及び図21に示すように、第2ガラス基板18を透過した太陽光は、異方性光拡散シート9A,9Bに入射して散乱された状態で射出され、採光シート12を介して室内へと射出される。一方、太陽光のうち、異方性光拡散シート9A,9Bの間の隙間Wtを透過した光は、そのまま採光シート12へと入射して散乱された状態で室内へ射出される。
このように、採光装置40に入射した太陽光のうち、異方性光拡散シート9A,9Bの間の隙間Wtを透過する光はほんの僅かである。隙間Wtを透過した光は採光シート12において反射あるいは屈折されるため、強烈なグレア光がそのまま室内へ射出されることはない。よって、本実施形態の採光装置40においても、上記各実施形態と同様の効果が得られ、室内へ射出されるグレア光を大幅に減少させることができる。
[第5実施形態]
(ブラインド)
次に、第5実施形態としての本発明の採光装置の一例であるブラインドについて説明する。
図22は、第5実施形態におけるブラインドの概略構成を示す斜視図である。図23は、第5実施形態のブラインドを構成する採光スラットの概略構成を示す断面図である。図24(A)はブラインド全体での光学特性を示す図であり、図24(B)は採光スラットの光学特性を示す図である。なお、以下の説明では、上記採光シート及び異方性光拡散シートと同様の部位については説明を省略するとともに、図面において同じ符号を付すものとする。
ブラインド(採光装置)50は、図22に示すように、所定の間隔を空けて並んで配置された複数のスラット52と、複数のスラット52を互いに傾動自在に支持する傾動機構(支持機構)53と、傾動機構53によって連結された複数のスラット52を出し入れ可能に折り畳んで収納する収納機構58と、を備えている。
ブラインド50に設けられている複数のスラット52は、採光性を有する複数の採光スラット56により構成される採光部55と、採光部55の下方に位置して、遮光性を有する複数の遮光スラット59により構成される遮光部57とを有している。なお、以下の説明において、採光スラット56と遮光スラット59とを特に区別しない場合は、スラット52としてまとめて扱うものとする。
採光スラット56は、図23に示すように、光透過性を有する長尺板状のスラット基材51と、採光シート12と、異方性光拡散シート9A,9Bと、を備え、スラット基材51の一面側に採光シート12を有し、他面側に異方性光拡散シート9A,9Bを有した構成となっている。
ここでは、各採光スラット56として、上述した各実施形態のうちいずれかの採光装置と同じ構造を採用することができる。但し、採光シート12及び異方性光拡散シート9A,9Bの形状、大きさ、厚み等については、上述した各実施形態の採光シート12及び異方性光拡散シート9A,9Bとは異なっており、採光スラット56に適した寸法とされている。
採光スラット56の室内側に面する側には、異方性光拡散シート9A,9B同士の間に斜めに延在する隙間Wtが存在している。本実施形態では、一つの採光スラット56に対して2枚の異方性光拡散シート9A,9Bを備えた構成となっているが、これに限らない。採光スラット56の寸法に応じて3枚以上の光拡散シートを備え、斜めの隙間Wtが複数あってもよい。
採光スラット56は、長手方向の寸法が凡そ1000mm以上で構成されることが多い。そのため、横幅サイズに制限を受けやすい異方性光拡散シート9を備えるスラットを構成する場合には、複数の異方性光拡散シート9をタイリングすることになるため、異方性光拡散シート9A,9B同士の隙間Wtを斜めにすることでグレア光を効果的に低減させることが可能である。
以上のような構成を有するブラインド50は、図24(A)に示すように、窓ガラス1003の上部から吊り下げられた状態で、窓ガラス1003の内面に対向させた状態で使用される。このとき、スラット52は、窓ガラス1003に対して複数のスラット52の並び方向が窓ガラス1003の縦方向(上下方向)と一致する向きで配置される。また、採光スラット52は、窓ガラス1003に対して採光シート12における各採光部3の延在方向が窓ガラス1003の横方向(水平方向)と一致するように配置される。
ブラインド50の採光部55では、図24(A),(B)に示すように、窓ガラス1003を透過した太陽光Lが採光シート12における各採光部3で斜め上方へ反射され、スラット基材51を経て異方性光拡散シート9A,9Bへと入射する。これら異方性光拡散シート9A,9Bに入射した光は散乱されて室内の天井へ向けて射出される。一方、隙間Wtを透過した光はそのまま室内へと射出されるが、隙間Wtとの交点で点となって射出されるため、強烈なグレア光にはならない。
また、遮光部57では図24(A)に示すように、各遮光スラット59の一面に対して斜め上方から内部に入射した光Lを、各遮光スラット59により遮光する。遮光部57は、採光部55よりも下方に位置するため、窓ガラス1003を通して室内に入射した光Lのうち、主にグレア領域に向かう光や床に向かう光を遮光することが可能である。
また、ブラインド50では、複数のスラット52を傾動させることによって、天井に向かう光Lの角度を調整することができる。さらに、複数のスラット52の間から入射する光を調整することができる。
以上、本実施形態のブラインド50によっても、上記各実施形態と同様の効果が得られ、ブラインド50を介して室内へ射出されるグレア光を大幅に低減させることができる。
[第6実施形態]
(ブラインド)
次に、第6実施形態における採光装置の一例であるブラインドについて説明する。
以下に示す本実施形態のブラインドの基本構成は、上記した第5実施形態と略同様であるが、隙間が鉛直方向に延在している点において異なる。よって、以下の説明では、先の実施形態と異なる部分について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図16と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
図25は、第6実施形態における採光装置の一例であるブラインドの概略構成を示す図である。図26は、第6実施形態における採光スラットの概略構成を示す断面図である。図27は、第6実施形態における2枚の光拡散シートによるタイリング隙間を示す図である。
本実施形態におけるブラインド(採光装置)60は、図25に示すように、上記複数の遮光スラット59からなる遮光部57と、複数の採光スラット62からなる採光部55と、を有している。採光スラット62は、図26に示すように光透過性を有する上記スラット基材51と、採光シート12と、平面視矩形状を呈する2枚の異方性光拡散シート9C,9Dと、を備えている。
図27に示すように、各異方性光拡散シート9C,9Dが平面視矩形状であることから、これらの間の隙間Wtは、スラットの短手方向に沿って鉛直に延在している。
採光部55を構成する殆どの採光スラット62において、異方性光拡散シート9Cと光拡散シート9Dとの大きさが互いに異なる。本実施形態では、各段における採光スラット62において、異方性光拡散シート9C,9Dのタイリングの隙間Wtの位置がブラインド60の幅方向で一致していない。本実施形態では、採光部55を構成する採光スラット62全体で、上方の採光スラット62における隙間Wtよりも下方の採光スラット62における隙間Wtの位置がスラットの長手方向一方(Y方向)へずれている。
上下方向で隣り合う採光スラット62どうしの隙間Wtがブラインド60の幅方向で一致している場合は、隙間Wtが鉛直方向へ連続した直線を描くことになるため各隙間Wtからグレア光が縦線となって室内へ射出されてしまう。
これに対して、本実施形態では、全ての採光スラット62どうしの隙間Wtの位置が一致しないように、各隙間Wtの位置をブラインド60の幅方向へ全てずれるように構成されている。これにより、縦線を描くグレア光が各採光スラット62の隙間Wtにおいて点となって射出されるため、室内に居る人が不快に感じる光ではなくなる。
[第7実施形態]
(ロールカーテン)
次に、第7実施形態として本発明の採光装置の一例であるロールスクリーンについて述べる。
図28は、第7実施形態におけるロールスクリーンの概略構成を示す図であって、(A)は全体構造図、(B)は採光スクリーンの分解斜視図である。図29は、採光シートの概略構成を示す断面図であって、図28(A)のF−F’線に沿う断面図である。また、以下の説明では、上記採光装置と同等の部位についての説明を省略するとともに、図面において同じ符号を付すものとする。
ロールスクリーン(採光装置)70は、図28(A),(B)に示すように、採光スクリーン71と、採光スクリーン71を巻き取り自在に支持する巻取機構76とを備えている。
採光スクリーン71は、図28(B)及び図29に示すように、採光シート72と、採光シート72の微細構造面72a側(光入射側)に設けられた保護シート73と、採光シート72の他面72b側に設けられた2枚の異方性光拡散シート74A,74Bと、を備えて構成され、外光を採り入れるものである。
採光シート72及び異方性光拡散シート74A,74Bは、上記実施形態における採光シート及び異方性光拡散シートと同様の構造を採用することができる。但し、採光シート72及び異方性光拡散シート74A,74Bの形状、大きさ、厚み等については、上述した各実施形態の採光シート及び異方性光拡散シートとは異なっており、ロールスクリーン70に適した寸法とされている。
図28(B)に示すように、本実施形態における異方性光拡散シート74A,74B間の隙間Wtは、採光スクリーン71の上下方向に亘って斜めに延在している。
採光スクリーン71の幅方向(Y方向)における長さW1が1.5m、引張り方向(Z方向)における長さLが0.6mであるとき、異方性光拡散シート74A,74Bの各短辺74aの長さが0.6m、異方性光拡散シート74A,74Bの各長辺74bの長さが0.9mである。各異方性光拡散シート7A,7Bの斜辺74c、74c同士の間の隙間Wtは1mm程度である。
図28(A)に示すように、巻取機構76は、採光スクリーン71の上端部に沿って取り付けられた巻芯(支持部材)75と、採光スクリーン71の下端部に沿って取り付けられた下パイプ(支持部材)79と、採光スクリーン71の下端部中央に取り付けられた引張りコード77と、巻芯75に巻き取られた採光スクリーン71を収納する収納ケース78とを備えている。
巻取機構76は、プルコード式として、採光スクリーン71を引っ張り出した位置で固定させたり、引っ張り出した位置からさらに引張りコード77を引っ張ることで、固定を解除して採光スクリーン71を巻芯75に自動的に巻き取らせたりすることが可能である。なお、巻取機構76については、このようなプルコード式に限らず、巻芯75をチェーンで回転させるチェーン式の巻き取り機構や、巻芯75をモータにより回転させる自動式の巻き取り機構等であってもよい。
以上のような構成を有するロールスクリーン70は、図28(A)に示すように、窓ガラス1003の上部に収納ケース78を固定した状態で、この収納ケース78に収納された採光スクリーン71を引張りコード77で引っ張り出しながら、窓ガラス1003の内面に対向させた状態で使用される。このとき、採光スクリーン71は、窓ガラス1003に対して複数の採光部3の並び方向が窓ガラス1003の縦方向(鉛直方向)と一致する向きで配置される。つまり、採光スクリーン71は、窓ガラス1003に対して複数の採光部3の長手方向が窓ガラス1003の横方向(水平方向)と一致するように配置される。
窓ガラス1003の内面に対向させた採光スクリーン71は、窓ガラス1003を通して室内に入射した光を複数の採光部3で光の進行方向を変えて、異方性光拡散シート74C,74Dにより水平方向へ拡散させながら、室内の天井に向けて照射する。天井に向かう光は、天井で反射して室内を照らすため、照明光の代わりとなる。
また、採光スクリーン71から射出されたグレア光は、異方性光拡散シート74A,74Bの間の隙間Wtとの交点において点となって室内へ射出される。このため、室内に居る人が不快に感じる光ではなくなる。
したがって、このようなロールスクリーン70を用いた場合、グレア光を低減して室内環境を良好にできるとともに、日中に建物内の照明設備が消費するエネルギーを節約する省エネルギー効果が期待できる。
[第8実施形態]
(複層ガラス)
次に、第8実施形態における採光装置の一例である複層ガラスについて説明する。
図30は、第8実施形態における複層ガラスの概略構成を示す断面図である。図31は、第8実施形態に用いられる2枚の異方性光拡散シートのタイリング状態を示す図である。なお、以下の説明では、上記採光シート及び異方性光拡散シートと同様の部位については説明を省略するとともに、図面において同じ符号を付すものとする。
図30に示すように、本実施形態に係る複層ガラス(採光装置)80は、例えば、室内の窓枠に組み込まれた状態で太陽光(外光)を室内に採り入れる採光装置の一つの例である。
複層ガラス80は、図30及び図31に示すように、互いに対向して配置された第1ガラス基板81及び第2ガラス基板82を主として構成される複層ガラス構造(ペアガラス構造)の窓ガラスである。第1ガラス基板81と第2ガラス基板82との間に形成される中空の断熱層(空気層)83内に採光シート84及び異方性光拡散シート85A,85Bが配置されている。
第1ガラス基板81及び第2ガラス基板82は互いに光透過性を有するガラス基板からなる。第1ガラス基板81が屋外側に配置され、第2ガラス基板82が室内側に配置されている。第1ガラス基板81及び第2ガラス基板82は、互いの周縁部がシール部材86によって接着されている。第1ガラス基板81と第2ガラス基板82とのギャップは凡そ12mmである。
ガラス基板81,82としては、通常の窓に用いられるフロートガラスの他に、表面に特殊な金属膜による赤外線反射層が形成された熱線反射ガラスや低放射(low−E)ガラスが用いられる。
採光シート84は、中空断熱層83側となる第1ガラス基板81の内面81aに貼り付けられている。異方性光拡散シート85A,85Bは、中空断熱層83側となる第2ガラス基板82の内面82aに貼り付けられている。本実施形態では、採光シート84の採光部3が形成されている微細構造面84Aが異方性光拡散シート85A,85Bに対向するように構成されている。
シール部材86は、1次シール材と2次シール材とを備えたデュアルシール構造である。このようなシール部材5により、温度の上昇や周囲の雰囲気における圧力の低下によって第1ガラス基板81と第2ガラス基板82との間に形成される中空断熱層83が膨張しても、ガラス基板81,82同士の接着部分の引張り応力を緩和することができる。そのため、複層ガラス構造の耐熱性能が長期に亘って支持される。
なお、本実施形態においては、中空断熱層83が空気からなる空気層としたが、中空断熱層83は、窒素などの不活性ガスから成る不活性ガス層であってもよく、減圧状態とされた減圧層であってもよい。
本実施形態の複層ガラス80においても、一対の異方性光拡散シート85A,85Bによってグレア光を減少させることができるので、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例)
図32及び図33は、第8実施形態における複層ガラスの変形例を示す図である。
図32に示すように、採光シート84の光入射側に異方性光拡散シート85A,85Bを配置してもよい。具体的には、第1ガラス基板81側に異方性光拡散シート85A,85Bが設けられ、第2ガラス基板82側に採光シート84が設けられた構成としてもよい。
また、図33に示すように、採光シート84及び異方性光拡散シート85A,85Bを同一のガラス基板上に設けてもよい。具体的には、第2ガラス基板82の内面82a側に採光シート84を設け、外面82b側に異方性光拡散シート85A,85Bを設けた構成としてもよい。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態における採光装置の構成について述べる。
以下に示す本実施形態の採光装置は、先の述べた各実施形態の採光装置とは、採光シート及び異方性光拡散シートの構成が異なっている。よって、以下の説明では、先の実施形態と異なる部分について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。
図34は、第9実施形態における採光装置の採光シートの概略構成を示す正面図である。図35は、第9実施形態における採光装置の主要構成部材を示す図である。
本実施形態における採光装置90は、図34及び図35に示すように、採光シート91と、2枚の異方性光拡散シート92A,92Bと、を主として構成されている。
採光シート91は、その4辺に対して斜めに延在する複数の採光部(第2採光部)93を有している。先の実施形態で述べた採光シートでは、各採光部の延在方向が採光装置の上下方向に交差する方向へ延在した構成となっていたが、本実施形態の採光シート91では、採光装置90の上下方向に交差する方向(Y方向:採光部(第1採光部)3の延在方向)に対して各採光部93が所定の角度βで傾いた方向へ延在した構成となっている。つまり、採光部93の延在方向が、採光シート91の上辺91Aあるいは下辺91Bに対して所定の角度βで傾いている。
異方性光拡散シート92A,92Bは平面視矩形状を呈している。互いの対向端部92a,92aの間に形成されるタイリングの隙間Wtは、採光装置90の上下方向(Z方向)に沿って鉛直に延びている。
先の実施形態においては、異方性光拡散シート同士の対向端部を斜めにカットすることによって、採光シートの各採光部の延在方向に対して傾斜した隙間Wtを形成した構成となっていたが、本実施形態では採光装置90の上下方向に対して各採光部93の延在方向を傾斜させた。
本実施形態における採光装置90では、採光シート91に入射した光が各採光部93によって斜め上方へ角度変更されて射出される際、図中における実線矢印の方向へ高拡散されるとともに、破線矢印の方向へ低拡散される。そのため、採光シート91のみを室内から見た場合には、採光シート91の上下方向に対してグレア光が斜めに傾斜した縦線となって現れる。
そこで本実施形態では、異方性光拡散シート92A,92Bの隙間Wtが鉛直方向へ延びるように構成した。これにより、採光シート91から射出されたグレアは、隙間Wtとの交点から点となって射出されることになり、室内に居る人が不快に感じる光ではなくなる。これによって拡散されていない強烈なグレア光が室内へ射出されてしまうのを大幅に減少させることができる。
なお、上記では採光装置90の上下方向に対して、採光シート91の各採光部93の延在方向だけ斜めになっているが、これに限られず、異方性光拡散シート92A,92Bの隙間Wtも斜めに延在していてもよい。
[第10実施形態]
次に、第10実施形態における採光装置の構成について述べる。
以下に示す本実施形態の採光装置は、先の述べた各実施形態の採光装置とは、採光シートの構成が異なっている。よって、以下の説明では、先の実施形態と異なる部分について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。
図36は、第10実施形態における採光装置の採光シートの概略構成を示す正面図である。図37は、第10実施形態における採光装置の主要構成部材を示す図である。
本実施形態における採光装置100は、図36及び図37に示すように、採光シート104と、上記実施形態で述べた2枚の異方性光拡散シート92A,92Bと、を主として構成されている。
採光シート104は、2つの第1採光領域101と、これら第1採光領域101とは採光特性の異なる第2採光領域102と、を有して構成されている。第2採光領域102は、一対の第1採光領域101の間であって、採光シート104の長手方向(Y方向)における略中央に位置する。ここで、採光装置100の法線方向から見て、第2採光領域102が異方性光拡散シート92A,92Bどうしの間の隙間Wtと重なっている。
第1採光領域101では、複数の採光部3が採光装置100の上下方向に交差する方向(Y方向)に延在している。一方、第2採光領域102では、複数の採光部93が採光装置100の上下方向に交差する方向(Y方向)に対して所定の角度βで傾斜して延在している。つまり、採光部93の延在方向が、採光シート104の上辺104Aあるいは下辺104Bに対して所定の角度βで傾いている。
図38は、第10実施形態における採光装置の光学特性を示す図である。
本実施形態における採光装置100は、図38に示すように、第1ガラス基板17の光入射側の面に採光シート104が設けられ、第2ガラス基板18の光入射側の面に一対の異方性光拡散シート92A,92Bが設けられている。一対のガラス基板17,18の板厚は4mmであり、これらの配置間隔は6mmとなっている。
このような構成とした場合、例えば、南向きの窓に設置した採光装置100に対して入射した太陽光のうち所定の方位角ΦIN[°]で入射した光が、採光シート104に入射した後に、異方性光拡散シート92A,92Bの間の隙間Wtを通じて室内へ向けて射出される。
そのため本実施形態の構成においては、太陽光の入射方位角の角度範囲を考慮して、窓の横方向(Y方向)における採光シート104の第2採光領域102の幅を決定する。これにより、採光シート104から射出されたグレア光のうち隙間Wtを透過する光が、隙間Wtとの交点において点となって室内へと射出されるため、室内に居る人が不快に感じる光ではなくなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。各実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。
[照明調光システム]
図39は、採光装置及び照明調光システムを備えた部屋モデル2000であって、図40のJ−J’線に沿う断面図である。図40は、部屋モデル2000の天井を示す平面図である。
部屋モデル2000において、外光が導入される部屋2003の天井2003aを構成する天井材は、高い光反射性を有していてもよい。図39及び図40に示すように、部屋2003の天井2003aには、光反射性を有する天井材として、光反射性天井材2003Aが設置されている。光反射性天井材2003Aは、窓2002に設置された採光装置2010からの外光を室内の奥の方に導入することを促進することを目的とするもので、窓際の天井2003aに設置されている。具体的には、天井2003aの所定の領域E(窓2002から約3mの領域)に設置されている。
この光反射性天井材2003Aは、先に述べたように、採光装置2010(上述したいずれかの実施形態の採光装置)が設置された窓2002を介して室内に導入された外光を室内の奥の方まで効率よく導く働きをする。採光装置2010から室内の天井2003aへ向けて導入された外光は、光反射性天井材2003Aで反射され、向きを変えて室内の奥に置かれた机2005の机上面2005aを照らすことになり、当該机上面2005aを明るくする効果を発揮する。
光反射性天井材2003Aは、拡散反射性であってもよいし、鏡面反射性であってもよいが、室内の奥に置かれた机2005の机上面2005aを明るくする効果と、室内に居る人とって不快なグレア光を抑える効果を両立するために、両者の特性が適度にミックスされたものが好ましい。
採光装置2010によって室内に導入された光の多くは、窓2002の付近の天井に向かうが、窓2002の近傍は光量が十分である場合が多い。そのため、上記のような光反射性天井材2003Aを併用することによって、窓付近の天井(領域E)に入射した光を、窓際に比べて光量の少ない室内の奥の方へ振り分けることができる。
光反射性天井材2003Aは、例えば、アルミニウムのような金属板に数十ミクロン程度の凹凸によるエンボス加工を施したり、同様の凹凸を形成した樹脂基板の表面にアルミのような金属薄膜を蒸着したりして作成することができる。あるいは、エンボス加工によって形成される凹凸がもっと大きな周期の曲面で形成されていてもよい。
さらに、光反射性天井材2003Aに形成するエンボス形状を適宜変えることによって、光の配光特性や室内における光の分布を制御することができる。例えば、室内の奥の方に延在するストライプ状にエンボス加工を施した場合は、光反射性天井材2003Aで反射した光が、窓2002の左右方向(凹凸の長手方向に交差する方向)に拡がる。部屋2003の窓2002の大きさや向きが限られているような場合は、このような性質を利用して、光反射性天井材2003Aによって光を水平方向へ拡散させるとともに、室内の奥の方向へ向けて反射させることができる。
採光装置2010は、部屋2003の照明調光システムの一部として用いられる。照明調光システムは、例えば、採光装置2010と、複数の室内照明装置2007と、窓に設置された日射調整装置2008と、これらの制御系と、天井2003aに設置された光反射性天井材2003Aと、を含む部屋全体の構成部材から構成される。
部屋2003の窓2002には、上部側に採光装置2010が設置され、下部側に日射調整装置2008が設置されている。ここでは、日射調整装置2008として、ブラインドが設置されているが、これに限らない。
部屋2003には、複数の室内照明装置2007が、窓2002の左右方向(Y方向)および室内の奥行き方向(X方向)に格子状に配置されている。これら複数の室内照明装置2007は、採光装置2010と併せて部屋2003の全体の照明システムを構成している。
図39及び図40に示すように、例えば、窓2002の左右方向(Y方向)の長さLが18m、部屋2003の奥行方向(X方向)の長さLが9mのオフィスの天井2003aを示す。ここでは、室内照明装置2007は、天井2003aの横方向(Y方向)及び奥行方向(X方向)に、それぞれ1.8mの間隔Pをおいて格子状に配置されている。
より具体的には、50個の室内照明装置2007が10行(Y方向)×5列(X方向)に配列されている。
室内照明装置2007は、室内照明器具(室内照明具)2007aと、明るさ検出部2007bと、制御部2007cと、を備え、室内照明器具2007aに明るさ検出部2007b及び制御部2007cが一体化されて構成されたものである。
室内照明装置2007は、室内照明器具2007a及び明るさ検出部2007bをそれぞれ複数ずつ備えていてもよい。但し、明るさ検出部2007bは、各室内照明器具2007aに対して1個ずつ設けられる。明るさ検出部2007bは、室内照明器具2007aが照明する被照射面の反射光を受光して、被照射面の照度を検出する。ここでは、明るさ検出部2007bによって、室内に置かれた机2005の机上面2005aの照度を検出する。
各室内照明装置2007に1個ずつ設けられた制御部2007cは、互いに接続されている。各室内照明装置2007は、互いに接続された制御部2007cにより、各々の明るさ検出部2007bが検出する机上面2005aの照度が一定の目標照度L0(例えば、平均照度:750lx)になるように、それぞれの室内照明器具2007aのLEDランプの光出力を調整するフィードバック制御を行っている。
図41は、採光装置によって室内に採光された光(自然光)の照度と、室内照明装置による照度(照明調光システム)との関係を示すグラフである。図41において、縦軸は机上面の照度(lx)を示し、横軸は窓からの距離(m)を示している。また、図中の破線は、室内の目標照度を示している。(●:採光装置による照度、△:室内照明装置による照度、◇:合計照度)
図41に示すように、採光装置2010により採光された光に起因する机上面照度は、窓近傍ほど明るく、窓から遠くなるに従ってその効果は小さくなる。採光装置2010を適用した部屋では、昼間において窓からの自然採光によりこのような部屋奥方向への照度分布が生じる。そこで、採光装置2010は、室内の照度分布を補償する室内照明装置2007と併用して用いられる。室内天井に設置された室内照明装置2007は、それぞれの装置の下の平均照度を明るさ検出部2007bによって検出し、部屋全体の机上面照度が一定の目標照度L0になるように調光制御されて点灯する。
従って、窓近傍に設置されているS1列、S2列はほとんど点灯せず、S3列、S4列、S5列と部屋奥方向に向かうに従って出力を上げながら点灯される。結果として、部屋の机上面は自然採光による照度と室内照明装置2007による照明の合計で照らされ、部屋全体に渡って執務をする上で十分とされる机上面照度である750lx(「JIS Z9110 照明総則」の執務室における推奨維持照度)を実現することができる。
以上述べたように、採光装置2010と照明調光システム(室内照明装置2007)とを併用することにより、室内の奥の方まで光を届けることが可能となり、室内の明るさをさらに向上させることができるとともに部屋全体に渡って執務をする上で十分とされる机上面照度を確保することができる。したがって、季節や天気による影響を受けずにより一層安定した明るい光環境が得られる。
1,20,30,40,90,100,2010…採光装置、2…第1基材、2a…第1面、3…採光部(第1採光部)、93…採光部(第2採光部)、9(9A,9B)…光拡散シート、L…光、Wt…隙間、12,72,84,91,104…採光シート、17…第1ガラス基板(第1基板)、18…第2ガラス基板(第2基板)、23…透明基材、33…採光面、34…異方性光拡散領域(光拡散領域)、35…フラット面、50,60…ブラインド(採光装置)、52…スラット、53…傾動機構、70…ロールスクリーン(採光装置)、71…採光スクリーン、76…巻取機構、80…複層ガラス(採光装置)、S1…空間、2007b…検出部、1006…室内、2007a…室内照明器具(室内照明具)、2007c…制御部

Claims (13)

  1. 光透過性を有する第1基材と、前記第1基材の第1面に設けられた光透過性を有する複数の採光部と、を有する採光シートと、
    前記第1基材の前記第1面および前記第1面とは反対側の第2面のうちのいずれか一方の側に設けられた複数の光拡散シートと、を有する光学シートを備え、
    前記採光部が、前記採光部に入射した光を反射する反射面を有しており、前記反射面で反射して前記第1基材の前記第2面から射出される光が、前記第2面に垂直、かつ前記採光部の延在方向に平行な仮想平面を境界とする2つの空間のうち、前記反射面に光が入射する側と同じ側の空間に向けて進行する特性を有してなり、
    隣り合う前記光拡散シートどうしの間隙が、前記採光部の延在方向に垂直な方向における前記採光シートの一端から他端にかけて連続した直線以外の形状をなしていることを特徴とする採光装置。
  2. 前記間隙が、前記採光部の延在方向に垂直な方向に対して斜めに延在している
    請求項1に記載の採光装置。
  3. 前記光拡散シートは、前記光の拡散方向に異方性を有しており、前記2つの空間の配置方向よりも、前記配置方向に交差する方向へ強く前記光を拡散させる請求項1又は2に記載の採光装置。
  4. 透明基材をさらに備え、
    前記透明基材の第1面側に前記採光シートと同様の機能が付与された採光領域と、
    前記第1面とは反対側の第2面側に前記光拡散シートと同様の機能が付与された光拡散領域と、が設けられている
    請求項1から3のいずれか一項に記載の採光装置。
  5. 前記採光シートの前記第1基材の前記第2面に前記複数の光拡散シートと、
    隣り合う前記光拡散シートどうしの間のフラット面からなる前記間隙と、を有している
    請求項1から3のいずれか一項に記載の採光装置。
  6. 前記光拡散シートが、前記採光シートの光入射側に配置される
    請求項1から5のいずれか一項に記載の採光装置。
  7. 前記複数の採光部が、前記採光シートの一辺に対して所定の角度で傾斜して延在している
    請求項1から6のいずれか一項に記載の採光装置。
  8. 光透過性を有する第1基材を有し、
    前記第1基材の第1面側には、複数の採光領域と、隣り合う前記採光領域どうしの間に位置する光拡散領域と、が設けられた光学シートを備え、
    前記採光領域に設けられる光透過性を有する複数の第1採光部の延在方向に対して、前記光拡散領域に設けられる複数の第2採光部の延在方向は傾斜しており、
    前記採光部が、前記採光部に入射した光を反射する反射面を有しており、前記反射面で反射して前記第1基材の前記第2面から射出される光が、前記第2面に垂直、かつ前記採光部の延在方向に平行な仮想平面を境界とする2つの空間のうち、前記反射面に光が入射する側と同じ側の空間に向けて進行する特性を有してなることを特徴とする採光装置。
  9. 採光スクリーンと、
    前記採光スクリーンを巻き取り自在にする巻取機構と、を備え、
    前記採光スクリーンとして、前記光学シートを用いることを特徴とする
    請求項1から8のいずれか一項に記載の採光装置。
  10. 短手方向に所定の間隔を空けて並んで配置された複数のスラットと、
    前記複数のスラットを互いに傾動自在に支持する傾動機構と、を備え、
    前記スラットが、前記光学シートを有することを特徴とする
    請求項1から8のいずれか一項に記載の採光装置。
  11. 前記複数のスラットの配列方向で隣り合う前記スラットどうしにおける前記間隙が互いにずれている
    請求項10に記載の採光装置。
  12. 光透過性を有する第1基板と、
    前記第1基板に対向配置された光透過性を有する第2基板と、をさらに備え、
    前記第1基板と前記第2基板との間または外面に前記光学シートの少なくとも一部が配置されていることを特徴とする
    請求項1から8のいずれか一項に記載の採光装置。
  13. 採光装置と、
    室内照明具と、
    室内の明るさを検出する検出部と、
    前記室内照明具と前記検出部とを制御する制御部と、を有して構成され、
    前記採光装置として請求項1から12のいずれか一項に記載の採光装置を採用することを特徴とする採光システム。
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