JP2016111414A - 飛行体の位置検出システム及び飛行体 - Google Patents
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Abstract
【課題】GPS信号に頼らずに無人飛行体の位置を精度良く求めることができる飛行体の位置検出システム及びそれを用いた飛行体を提供する。【解決手段】測距データと撮像により得られた2次元画像データとを利用して自己位置を把握する事により、GPS信号に頼ることなく無人飛行体100を構造物OBJとの距離を一定に保って飛行させ、検査を行う事ができる。【選択図】図5
Description
本発明は、飛行体の位置検出システム及び飛行体に関し、特に構造物の検査に使用すると好適な飛行体の位置検出システム及び飛行体に関する。
橋梁、ダム、モノレール支持体、高層ビル、ガスタンクなどの比較的大型である構造物の定期点検業務は、構造物の安全性を保つために重要である。橋梁を例にとると、現状では直接人間が目視で行う検査が主流となっているが、コンクリート製の橋梁のヒビ割れ検査においては、幅0.2mm程度のヒビを検出することが基準として定められており、これを遠方から目視観察して見分けることは困難である。そこで、被検査箇所に接近する事が困難な場所では、検査者が載ったまま昇降できるゴンドラを有する橋梁点検車等の利用や、仮設足場の設置が行われているが、橋梁点検車等の利用では車道の交通規制が必要になり、また足場の設置では費用の増大と検査に必要な時間の長期化を招くという課題がある。加えて、山間部や海上・河川上の橋梁においては、本来的に足場の設置が困難であることが多く、例え双眼鏡を用いて観察を行ったとしても、遮蔽物に遮られるなどして死角ができる可能性もある。
これに対し、検査装置を搭載した小型の無人飛行体による橋梁等の検査が提案されている。しかるに、オペレーターが無人飛行体を構造物に近接させて飛行させるためには高度な操縦技術が必要であり、その訓練に時間がかかる。そこで、特許文献1に示すように、GPS(Global Positioning System)信号を利用することで、自己位置を把握して移動量を制御し、安定した飛行を行う無人飛行体の制御技術が開発されている。
ここで、特許文献1に開示されている無人飛行体は、鉄塔に張架された送電線の点検に用いられるものであり、本来的に見通しの良い場所での飛行を目的としている。従って、人工衛星からのGPS信号を良好に受信できる環境にあるといえる。しかしながら、検査のため橋梁などの大型の構造物に接近する場合、構造物自体が遮蔽物となりGPS信号を受信できない恐れがあり、それにより現在位置を把握できなくなる可能性がある。また構造物近辺では、GPS信号が構造物に反射して届くマルチパス現象により、現在位置の算出に誤差が発生する現象が起きやすいという問題もある。
これに対し、GPS信号を用いず自己位置を把握するために、搭載した加速度センサの変化量から移動量を算出する手法もあるが、これを無人飛行体に採用した場合、観察・検査時の低速移動と、風などの外乱による突発性移動が混在するため、算出誤差が蓄積し、現在位置を見誤る可能性がある。特に、観察・検査のために構造物の近距離まで接近している際に現在位置の算出に誤差が発生すると、無人飛行体が構造物或いは地面へ衝突する恐れがある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、GPS信号に頼らずに無人飛行体の位置を精度良く求めることができる飛行体の位置検出システム及びそれを用いた飛行体を提供することを目的とする。
本発明の飛行体の位置検出システムは、飛行体に搭載され、前記飛行体の位置を求める位置検出システムにおいて、
構造物との距離を測定する測距装置と、
時間をずらして前記構造物を撮像することによって得られた画像情報を利用して、前記飛行体の移動方向及び移動量を算出する移動ベクトル算出装置とを有し、
前記移動ベクトル算出装置により前記移動方向及び移動量の算出を繰り返し行うことで前記飛行体の位置を検出するものである。
構造物との距離を測定する測距装置と、
時間をずらして前記構造物を撮像することによって得られた画像情報を利用して、前記飛行体の移動方向及び移動量を算出する移動ベクトル算出装置とを有し、
前記移動ベクトル算出装置により前記移動方向及び移動量の算出を繰り返し行うことで前記飛行体の位置を検出するものである。
本発明によれば、GPS信号に頼らずに無人飛行体の位置を精度良く求めることができる飛行体の位置検出システム及びそれを用いた飛行体を提供することができる。
飛行体に搭載する構造物の検査装置としては、外観のヒビ等を検査するための撮像カメラ、レーザ式形状測定器、内部欠陥を検出するための赤外線サーモグラフィや超音波測定機などがあげられるが、非接触の検査装置が好ましい。特に後述するように撮像カメラを用いて検査する場合、規定のヒビ割れ量を検出するためには撮像素子の画素数、レンズ焦点距離、F値、撮像距離により決められる解像度と被写界深度が重要となる。しかるに、遠距離からの撮像を行うにはレンズ焦点距離を長くする必要があるが、それによりレンズが大型化し飛行体の可搬重量を超えてしまう恐れがある。また飛行体の機体のわずかなブレや振動により、撮像画像において必要解像度を得る事が困難になる恐れもある。そこで、レンズ焦点距離を抑えるべく、数mオーダーでの近距離撮像を行うことが好ましいが、突風などの外乱により飛行体が構造物に接触して破損する恐れがあるため、GPS信号に頼らない安定した自律飛行制御が望まれている。尚、橋梁裏面などの光量が不足する箇所に対しては、フラッシュ撮像を行う事が有効であるので、飛行体にフラッシュを装備するようにしても良い。フラッシュ撮像を行う事により、シャッタースピードを早くする事ができ、画像ブレの防止にもつながる。
又、測距装置としては、ステレオカメラ、レーザレーダ、TOF(Time Of Flight)方式距離画像カメラ、ミリ波レーダ、超音波センサ、三角測量センサ、パターン投影を行い投影光を撮像して測距する装置などが挙げられる。ただし、飛行体と構造物の最短距離を検出し衝突防止を図るため、および、撮像カメラを用いた構造物の検査において、構造物に対し撮像カメラの光軸を垂直にするために、最低3点以上で測距を行い、検査面を把握できる構成にすることが望ましい。撮像方向検出センサとしては、3軸地磁気センサや、方位センサと傾斜センサの組み合わせなどが挙げられる。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる位置検出システムを搭載した無人飛行体100の斜視図である。図1に示す無人飛行体100において、脚部102により支持された本体101は、周方向に等間隔に4本のアーム103A〜103Dを水平に植設している。アーム103A〜103Dの先端には、推進力発生装置であるモータ104A〜104Dが取り付けられており、各モータ104A〜104Dの垂直方向を向いた回転軸には、プロペラ105A〜105Dが回転可能に取り付けられている。
本体101の上部には、測定装置群MGが搭載されている。測定装置群MGは、支持部材106により測定軸線を変更可能に本体101に取り付けられている。尚、図1(a)は、測定装置群MGの測定軸線を水平とし、図1(b)は、測定装置群MGの測定軸線を垂直とした状態を示している。測定装置群MGについては後述する。支持部材は電動モータを用いて飛行中も測定軸線を制御できるようにしても構わないし、手動で飛行毎に測定軸線を変更する構成にしても構わない。
図2は、第1の実施の形態にかかる無人飛行体100のブロック図である。図2において、無人飛行体100は、それぞれ本体101内に収納されて固定されており、GPS信号を受信するGPS受信機201と、例えば検査装置としての2000万画素以上の高画素カメラ202と、この高画素カメラ202と光軸を平行に配置した30万〜100万画素程度の低画素カメラ(2次元画像撮像装置)203と、検査対象とする構造物までの距離を測定する測距センサ(測距装置)204と、低画素カメラ203の光軸方向(測定軸線とする)を検出できる撮像方向検出センサ205と、これらの制御及びモータ104A〜104Dの制御を司る制御装置208とを有する。ここでは高画素カメラ202,低画素カメラ203,測距センサ204と、撮像方向検出センサ205が測定装置群MGを構成する。又、低画素カメラ203と、測距センサ204と、撮像方向検出センサ205と、制御装置208が、移動ベクトル算出装置を構成する。
次に、本実施の形態の無人飛行体100を用いて、構造物OBJを検査する動作を説明する。尚、無人飛行体100の制御装置208には、予め無人飛行体100の飛行ルートがプログラミングされており、これに従い制御装置208はモータ104A〜104Dを独立して制御して、例えば図3(a)に示すように構造物OBJの側面に測定軸線を向けつつ水平方向に一定速度で飛行したり、図3(b)に示すように垂直方向に一定速度で飛行したり、或いは図3(c)に示すように構造物OBJの下面に測定軸線を向けつつ水平方向に一定速度で飛行したりできるようになっているものとする。但し、飛行ルートは以上を組み合わせた複合的なものでも良い。以下、一例として図3(a)に示すように、構造物OBJの側面に測定軸線を向けつつ水平方向に一定速度で飛行ルートを考える。ここで、便宜的に測定軸線の方向をX方向とし、地面に垂直方向をZ方向としたとき、無人飛行体100はX方向及びZ方向に垂直なY方向へと飛行するようプログラミングされているものとする。
図4において、構造物OBJの周囲における点線で示す範囲AR内は、GPS信号を受信不可であるものとし、範囲AR外の点Oから範囲AR内の点Aを経由し、点Eへと無人飛行体100を移動させることとする。まず、無人飛行体100を、範囲AR外であり、測距センサ204が構造物OBJまでの距離を測定可能な点Oまでマニュアル操作もしくはGPS制御により移動させ、更に測定軸線を構造物OBJに向ける。続いて、点Oから測距センサ204の測距値に基づいて、構造物OBJより所定距離(例えば5m)だけ離れた点A(範囲AR内の本体101の中心の3次元座標(X1,Y1,Z1))へと、自律飛行させる。これ以降、測距センサ204は構造物OBJより所定距離を保って飛行する事により、衝突を避けることができる。点Aをゼロとして初期位置に設定し、相対移動する事も可能であるが、GPS信号で現在位置を把握できている点Oを初期位置として規定し、後述する移動ベクトル算出装置により求めた移動ベクトルを変換する事で、点AをGPS信号と同じ測地系で規定でき、以降も自己位置を測地系で管理する事も可能となる。
次に、制御装置208の制御に従い、既知の点Aにて時刻T1に、高画素カメラ202で構造物OBJを1回撮像する。撮像した画像データは高画素カメラ202内のメモリに保存しても構わないし、制御装置208へ送信しても構わない。同時に、低画素カメラ203が、高画素カメラ202で撮像した構造物OBJを撮像し、低画素画像データを制御装置208へと送信する。又、この時点(時刻T1)で、撮像方向検出センサ205が測定軸線の方向を検出して制御装置208へと撮像方向データを送信する。
更に、測距センサ204が、低画素カメラ203の撮影画角内の構造物OBJについて測距を行って、制御装置208に測距データを送信する。これにより、制御装置208は、撮像した構造物OBJの2次元画像データDA2と、2次元画像データDA2の撮像方向データと、構造物OBJまでの測距データとを持つこととなるので、これを記憶する。
次いで、無人飛行体100が、プログラミングに従い点B(本体101の中心の3次元座標(X2,Y2,Z2))へと移動したとする。このとき時刻T1より後の時刻T2で、低画素カメラ203が構造物OBJを撮像し、低画素画像データを制御装置208へと送信すると共に、撮像方向検出センサ205が測定軸線の方向を検出し、測距センサ204が構造物OBJについて測距を行って、制御装置208に撮像方向データと測距データを送信する。これにより、制御装置208は、撮像した構造物OBJの2次元画像データDB2と、2次元画像データDB2の撮像方向データと、構造物OBJまでの測距データとを持つ。
ここで、点Aから点Bへの移動ベクトルを求めるために、本実施の形態では構造物OBJの2次元画像データDA2,DB2と、測距データとを用いる。仮に点Aから点Bへの移動において無人飛行体100が完全に平行移動したとすれば、2次元画像データDA2,DB2それぞれの測距データに基づく画像倍率の補正と、共通した特徴点の画素移動量から、移動体の移動量を容易に求めることができる。しかしながら、無人飛行体100は飛行しているので、時刻T2時点での低画素カメラ203の光軸と、時刻T1時点での低画素カメラ203の光軸に対して、ピッチング、ヨーイング、ローリングの少なくとも1つが生じている可能性が高く、従って特徴点の位置が変わってしまう恐れがある。そこで、本実施の形態では、制御装置208が、点Aと点Bとにおける撮像方向データの差に基づいて、2次元画像データDB2を補正するようにしている。かかる補正により、点Aでの撮像時における撮像軸線と平行で且つ画像が回転していない状態(つまり無人飛行体が平行移動した状態)で、点Bで撮像を行うことにより得られる2次元画像データとほぼ同じものが得られるので、これを補正された2次元画像データDB2として、更に2次元画像データDA2との間における共通の特徴点の画素移動量を検出することで、点Aの座標に対する点Bの座標への移動ベクトルを求めることができる。点Aの座標は既知であるので、点Bの座標を割り出せる。通過する2点毎に以上を繰り返すことを、自己位置情報の更新という。これにより移動最終目標となる点Eまで無人飛行体100を自律飛行させることができる。尚、2次元画像データDA2,DB2のマッチングを行う場合、テンプレートマッチングや交配法を用いることができる(特開平2-117276参照)
以上述べたように、仮想的に同一方向に向けて撮影した構造物OBJの2枚の画像の特徴点の画像内移動量を算出し、低画素カメラ203の画角と測距センサ204からの距離情報を用いて、実空間での無人飛行体100の移動ベクトル(既知の点Aの3次元座標と、求めた点Bの3次元座標から導き出せる)を算出する事が可能となるから、所定の飛行ルートから逸れないように無人飛行体100を自律飛行させることができる。
低画素カメラ203は無人飛行体100の移動中にも、所定のタイミングで静止画を撮像するか、或いは所定のフレームレートで動画撮像することで、随時飛行体の現在位置を更新する事ができ、飛行ルートの修正を行える。一方、無人飛行体100の飛行中に撮像した高画素画像の合成を目的としている場合は、高画素カメラ202のレンズの画角と構造物OBJまでの距離から決定される視野と、画像合成に必要なオーバーラップ領域量から撮像画像取得間隔を求めることができる。従って、飛行方向(Y方向)が予め決まっていれば、高画素カメラ202による次に撮像すべき位置が決定される。そこで、次の撮像位置(すなわち無人飛行体100の位置が目標位置(図4の点C)の位置誤差許容範囲(点Cの周囲の点線で示す円)内に入ったとき)に到達したときに、高画素カメラ202で構造物OBJを撮像して、制御装置208は、高画素画像データを、撮影位置の座標に対応づけて記憶する。もしくは、高画素画像データは高画素カメラ202内のメモリに保存し、撮影時刻と撮影位置データを制御装置208に記録する事で後ほど高画素画像と撮影位置データを結びつけることができる。これにより1回目の撮像による高画素画像と、2回目の撮像による高画素画像とは一部が重なるので画像合成を行うことができ、撮像した画像において構造物OBJの抜けがなくなり検査洩れを抑制できる。尚、次の撮像位置とは、厳密に位置が一致する必要はなく、構造物OBJに対し垂直方向に関しては視野範囲や画像ボケなど、水平方向に関しては画像合成時のマッチング領域量等から、ある程度許容される範囲を設定することが好ましい。
本実施の形態によれば、制御装置208の制御により、GPS信号に頼ることなく構造物OBJとの距離を一定に保つように無人飛行体100を飛行制御することができ、これにより構造物OBJとの衝突等を回避する事ができる。また、画像検査を行う場合においては、撮像における視野や解像度はほぼ一定であることが望ましいとされているところ、構造物OBJに対して一定距離からの撮像によりこれを実現できる。また、高画素カメラ202の既知の画角と測距センサ204により得られた撮像対象物としての構造物OBJまでの距離により、撮像した画像内の構造物の実寸法を換算することができ、ヒビなどの実寸法が必要な検査にも使用することができる。
又、無人飛行体100のホバリング時には、構造物OBJの撮像した画像内にある特徴点位置が変化しないように飛行制御し、移動時は特徴位置の画面内移動量から無人飛行体100自身の移動量を把握する事ができる。尚、プログラミングにより、例えば構造物OBJに漸次接近したり、離間するなどの飛行ルートを設定することは任意である。
図5は、本実施の形態の無人飛行体の制御内容を示すフローチャートである。以上の内容を、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS101で、オペレーターが、無人飛行体100を初期位置の点O(図4に示す範囲AR外)にセットする。次いで、ステップS102で、無人飛行体100を、点Oから点A(図4に示す範囲AR内であって、測距センサ204の測距範囲内)へと自律飛行させる。次に、ステップS103で、無人飛行体100を所定ルート(構造物OBJに沿って点Aから点Eに向かうルート)で飛行させる。ステップS104では、低画素カメラ203と測距センサ204と撮像方向検出205を介して、制御装置208がそれぞれ情報を取得して2次元画像データ及び撮像方向データ及び測距データを作成する。
ステップS105では、移動ベクトル算出手段により移動ベクトルを算出し、自己位置情報を更新する。ステップS106で、制御装置208が、更新した自己位置について、高画素カメラ202による撮像を行う目標位置(図4に示す点C)の位置誤差許容範囲内に入ったか否かを判断し、位置誤差許容範囲でないと判断すれば、フローをステップS104へと戻して同様に飛行を続け自己位置情報を更新する。一方、位置誤差許容範囲内に入ったと判断したときは、制御装置208は、ステップS107で高画素カメラ202に撮像を行わせて、得られた高画素画像データと撮像した自己位置を記憶する。
ステップS108で、制御装置208が、予めプログラミングされた飛行ルートに沿って飛行し終えたか否かを判断し、飛行し終えていなければ、フローをステップS104に戻して同様な自律制御動作を行う一方、飛行し終えていれば、自律制御動作を終了する。この時点で、制御装置208は、初期位置まで無人飛行体100を戻しても良いし、構造物OBJから十分離間させても良いし、飛行制御をマニュアルやGPS信号によるものとしても良い。以上、一方向に関する飛行に関する制御を説明したが、移動方向と移動距離の組み合わせからなる飛行ルートを予め設定する事により、自律飛行による構造物の多面的な検査が可能となる。飛行ルートは構造物の設計図や3Dデータを基に作成する事により、検査洩れがないようにすることが可能となる。
図6は、第2の実施の形態にかかる位置検出システムを搭載した無人飛行体100’の斜視図である。図7は、第2の実施の形態にかかる無人飛行体100’のブロック図である。図8は、検査対象となる構造物と無人飛行体との位置関係を示す概略図(a)と、制御装置208が得た形状情報を模式的に示す図((b)〜(d))であるが、2次元(XY面)で示している。
本実施の形態にかかる無人飛行体100’は、上述した実施の形態に対し、測定装置群MGが異なっている。具体的には、低画素カメラ及び測距センサの代わりに、高画素カメラ202の両脇に、低画素のステレオカメラ211,212を備えており、また撮像方向検出センサを設けていない点が異なる。本実施の形態では、3次元形状取得装置としてのステレオカメラ211,212の画像から3次元形状データを作成し、これが測距装置を兼ねる。ステレオカメラ211,212と制御装置208により移動ベクトル算出装置を構成する。
ステレオカメラ211,212を用いることで、点Aでの撮像による構造物OBJの3次元形状データDA3(図8(b)参照)と、点Bでの撮像による構造物OBJの3次元形状データDB3(図8(c)参照)を得ることができる。制御装置208は、3次元形状データDA3、DB3のマッチングをとって(図8(d)参照)、重なり部分を比較することで、既知の点Aから未知の点Bへの移動ベクトルを算出できる。マッチングには最小二乗法等の手法が利用できる。飛行体自体に加速度センサを持たせ、加速度センサの変化量から得られる推定位置を初期値として設定する事で演算の収束を早くする事ができる。
例えば、無人飛行体100が完全にY方向に距離ΔYだけ飛行しているならば、元の3次元形状データDA3に対して、重なった部位の3次元形状データDB3は、Y座標に(−ΔY)を加えるだけとなるはずである。ところが、風などの影響で、X方向又はZ方向に無人飛行体100がシフトしてしまった場合、重なった部位の3次元形状データDB3においてX座標又はZ座標にシフト分が重畳されることとなる。そこで、制御装置208は、3次元形状データDA3と、3次元形状データDB3とを比較して、X座標のシフト分ΔX、Z座標のシフト分ΔZをそれぞれ求めて、予めプログラミングされたモータ104A〜104Dの駆動量に対して、シフト分を押し戻すように補正する。これによりGPS信号に頼らずに本来のY方向のルートに沿って無人飛行体100を精度良く飛行させることができるから、橋梁の陰などのGPS信号が届かない場所でも無人飛行体100の飛行制御が可能になる。
このようにステレオカメラ211,212より、制御装置208が構造物OBJの3次元形状データを作成し、それらを繰り返しマッチングすることにより随時無人飛行体100’の現在位置を更新する事ができ、精度良い自立飛行を支援できる。制御装置208により、無人飛行体100’の位置が目標位置の位置誤差許容範囲内に入ったと判断されれば、高画素カメラ202で撮像を行う。
尚、同じカメラを用いて、移動ベクトル算出装置と検査装置を兼用する事は可能である。ただし、構造物の検査用途のカメラの視野は、必要解像度に関連付けて設定すべきであり、高画素の静止画となる可能性が高い。一方、無人飛行体の移動ベクトルの算出用カメラの視野は広角にした方が特徴点を検出しやすく、必要最小限度の解像度に抑えた方が処理速度を早くできるために飛行体の制御の安定につながる。それぞれの目的が異なるため、異なる用途に適した2種類のカメラを設けることが望ましい。
又、測距装置としてステレオカメラを用いる場合、第1の実施の形態のように、無人飛行体の移動ベクトルの算出のため片方のカメラを低画素カメラとして使用して、2次元画像データから無人飛行体の移動ベクトルを算出する手法と、第2の実施の形態のように、両方のカメラの撮像から得られた3次元形状データによる無人飛行体の移動ベクトルの算出手法のどちらを利用する事も可能である。
又、進行方向にある障害物を検知するために、別途進行方向を確認するカメラや測距センサを搭載する事が望ましい。
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。明細書の記載及び実施例は、あくまでも例証を目的としており、本発明の範囲は後述するクレームによって示されている。例えば、本発明は、有人飛行体の自動操縦に用いることもできる。
100、100’ 無人飛行体
101 本体
102 脚部
103A-103D アーム
104A-104D モータ
105A-105D プロペラ
201 GPS受信機
202 高画素カメラ
203 低画素カメラ
204 測距センサ
205 撮像方向検出センサ
208 制御装置
211,212 ステレオカメラ
MG 測定装置群
OBJ 構造物
101 本体
102 脚部
103A-103D アーム
104A-104D モータ
105A-105D プロペラ
201 GPS受信機
202 高画素カメラ
203 低画素カメラ
204 測距センサ
205 撮像方向検出センサ
208 制御装置
211,212 ステレオカメラ
MG 測定装置群
OBJ 構造物
Claims (6)
- 飛行体に搭載され、前記飛行体の位置を求める位置検出システムにおいて、
構造物との距離を測定する測距装置と、
時間をずらして前記構造物を撮像することによって得られた画像情報を利用して、前記飛行体の移動方向及び移動量を算出する移動ベクトル算出装置とを有し、
前記移動ベクトル算出装置により前記移動方向及び移動量の算出を繰り返し行うことで前記飛行体の位置を検出する位置検出システム。 - 前記移動ベクトル算出装置は、前記構造物を撮像して2次元画像データを出力する2次元画像撮像装置と、前記2次元画像撮像装置の撮像方向を検出する撮像方向検出センサとを有し、
前記2次元画像撮像装置が時間をずらして前記構造物を2回撮像すると共に、前記撮像方向検出センサが前記2次元画像撮像装置の撮像方向を検出し、前記測距装置が測距を行い、
2回の撮像間における前記飛行体の移動方向及び移動量を算出する請求項1に記載の位置検出システム。 - 前記移動ベクトル算出装置は、2台以上の画像撮像装置により前記構造物を撮像して3次元形状データを出力する3次元形状取得装置を有し、前記3次元形状取得装置が時間をずらして前記構造物を2回撮像することにより得られた2組の3次元形状データに基づいて、その撮像間における前記飛行体の移動方向及び移動量を算出する請求項1に記載の位置検出システム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の位置検出システムと、推進力発生装置と、前記構造物を検査する検査装置と、前記位置検出システムにより検出された前記飛行体の位置に基づいて前記推進力発生装置を制御する制御装置とを有する飛行体。
- 前記飛行体は設定された目標位置に向かって飛行し、前記位置検出システムにより検出された前記飛行体の位置が目標位置の位置誤差許容範囲内に入った際に前記検査装置が動作する請求項4の飛行体。
- 前記飛行体が所定のルートに沿って飛行するよう、前記制御装置にプログラミング可能となっている請求項4又は5の飛行体。
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