JP2016190221A - セレン酸還元触媒、セレン酸還元触媒の製造方法及びセレン酸溶液の還元方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】6価の形態で存在するセレンを迅速に還元できる手法を提供し、排水中のセレンを沈殿させて効率よく分離することを可能にする。【解決手段】本発明に係るセレン酸還元触媒は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物を含む担体を有し、担体には、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属粒子が担持されている。金属粒子の担持量は、担体の乾燥質量に対して0.5質量%以上であることが好ましく、COパルス吸着法による金属の分散度が20%以上であることが好ましい。6価のセレン酸を含有するセレン酸溶液に硫酸を硫酸濃度が0.005mol/l以上になるように加え、本発明に係るセレン酸還元触媒とセレン酸還元剤とをさらに加えることで、セレン酸溶液に含まれる6価のセレンを沈殿させて効率よく分離できる。【選択図】図1
Description
本発明は、セレン酸還元触媒、セレン酸還元触媒の製造方法及びセレン酸溶液の還元方法に関する。
セレンは、光電池や複写機の感光体として用いられる有価な元素であり、銅等の鉱石に微量含まれている。銅を製錬する一般的な方法として用いられる銅鉱石を炉に投入して高温で熔解するプロセスでは、セレンは、揮発して排ガスに含まれ、その後、排ガス処理工程においてセレン酸として溶液中に濃縮される。こうした排ガス処理工程で得られる溶液中に存在するセレン酸は、二酸化硫黄(SO2)等のガスと接触させ還元させて単体のセレン(元素状セレン)として回収できる。
一方で、セレンは有毒な元素でもあり、排水中のセレンがそのまま海域等に放流されないように、排水から分離する処理が必要である。
例えば、特許文献1には、石炭ガス化工程において発生するガス洗浄排水等の石炭ガス化排水中に含まれる浮遊物質(SS)、フッ素、シアン、セレン、アンモニア等を効率よく除去して、放流可能な或いは再利用可能な良好な水質の処理水を得る方法が提案されている。この方法は、下記(1)〜(4)の工程を含み、(1)を(2)よりも先に行う石炭ガス化排水の処理方法である。
(1)凝集沈殿によりフッ素を除去するフッ素除去工程
(2)湿式酸化または熱加水分解によりシアンを分解するシアン分解工程
(3)金属還元体によりセレン酸イオンを還元処理するセレン処理工程
(4)アンモニア等を除去するアンモニア等の除去工程
(1)凝集沈殿によりフッ素を除去するフッ素除去工程
(2)湿式酸化または熱加水分解によりシアンを分解するシアン分解工程
(3)金属還元体によりセレン酸イオンを還元処理するセレン処理工程
(4)アンモニア等を除去するアンモニア等の除去工程
また、溶液ないし排水中のセレンは4価と6価の形態で存在することが知られている。このような溶液からセレンを効率よく回収するために、6価の形態で存在するセレン酸(VI)を4価の形態のセレン酸(IV)又は元素状セレンに還元し、分離することが一般的に行われている。
例えば、特許文献2には、排水のセレン濃度が高い場合に、排水からセレンを回収して有効利用を可能とするために、セレンの排水からの回収コストの低減を図る方法が示されている。具体的には、セレン含有排水からのセレン回収方法で、4価のセレンと6価のセレンが含まれている排水において、酸性で溶かした鉄イオンを中和して水酸化鉄のスラッジとして沈殿させ、この際に鉄とともに4価セレンも沈殿させる。この際に6価セレンは沈殿しない。6価セレンを沈殿させるために鉄を用いて6価セレンを4価セレンに還元すると多くの鉄スラッジが発生する。6価セレンを還元する前に4価セレンだけを鉄により沈殿させることで、鉄スラッジ中のセレン濃度を高くし、回収コストの低減を図るものである。
しかしながら、6価から4価への還元反応の進行は遅く、大量の鉄メタルと接触させることが必要だった。また、この還元反応を進めるには、高温及び高い酸濃度の下で時間をかけることが必要であり、多くのエネルギーと手間が必要である。
鉄の溶出を適正に維持するには酸濃度を低く抑える必要があるが、大量の鉄メタルを用いるため、高い酸濃度の溶液に対して適用し難いという課題があった。
遅い還元反応の進行を促進し、時間を短縮するには、触媒を用いることが考えられる。しかしながら、6価のセレンを4価の形態に迅速に還元できるのに適した触媒はなく、排水を効率よく処理する方法は見当たらなかった。
本発明は、6価の形態で存在するセレンを迅速に還元できる触媒を提供し、この触媒を用いることで排水中のセレンを沈殿させて効率よく分離しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、担体及び担持物質をいずれも特定の材料にすることで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的に、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1)本発明は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物を含む担体に、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属の粒子が担持されているセレン酸還元触媒である。
(2)また、本発明は、前記金属の粒子の担持量が前記担体の乾燥質量に対して0.1質量%以上である、(1)に記載のセレン還元触媒である。
(3)また、本発明は、COパルス吸着法による前記金属の分散度が5%以上である、(1)又は(2)に記載のセレン還元触媒である。
(4)また、本発明は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物を含む担体に、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属を含有する金属含有溶液を含浸させる、セレン還元触媒の製造方法である。
(5)また、本発明は、6価のセレン酸を含有するセレン酸溶液に硫酸を硫酸濃度が0.005mol/l以上になるように加え、(1)から(3)のいずれかに記載のセレン還元触媒及び還元剤をさらに加える、セレン酸溶液の還元方法である。
本発明によると、6価で存在するセレン酸を効率よく還元できる。また、排水に含まれるセレンの処理について、効率化を図ることができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<セレン酸還元触媒>
本発明のセレン酸還元触媒は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物を含む担体を有し、この担体には、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属粒子が担持されている。
本発明のセレン酸還元触媒は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物を含む担体を有し、この担体には、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属粒子が担持されている。
〔担体〕
一般に、セレンを含有する溶液や排水は、酸性であることが多い。そのため、担体は、酸性領域での溶解を抑えられる材料であることを要する。この観点から、担体は、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、三酸化二アルミニウム(アルミナ,Al2O3)、二酸化ケイ素(シリカ,SiO2)、酸化マグネシウム(MgO)、アルカリ土類金属の酸化物又はこれらの複合酸化物(例えば、SiO2−Al2O3(シリカアルミナ)、ZrO2−MgO等)であることを要する。
一般に、セレンを含有する溶液や排水は、酸性であることが多い。そのため、担体は、酸性領域での溶解を抑えられる材料であることを要する。この観点から、担体は、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、三酸化二アルミニウム(アルミナ,Al2O3)、二酸化ケイ素(シリカ,SiO2)、酸化マグネシウム(MgO)、アルカリ土類金属の酸化物又はこれらの複合酸化物(例えば、SiO2−Al2O3(シリカアルミナ)、ZrO2−MgO等)であることを要する。
また、担体は、担持された金属粒子が脱落することを防止できる材料であることを要する。この観点から、担体は、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、三酸化二アルミニウム(アルミナ,Al2O3)、二酸化ケイ素(シリカ,SiO2)、三酸化二ホウ素(B2O3)又はこれらの複合酸化物(SiO2−Al2O3(シリカアルミナ)、SiO2−ZrO2等)、珪藻土、ゼオライト、リン酸塩等であることを要する。
酸性への耐性、金属粒子の脱落防止の両方を考慮すると、担体は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物(例えば、SiO2−Al2O3(シリカアルミナ)、SiO2−ZrO2等)を含むことを要する。
〔担持物質〕
担体には、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属の粒子が担持されている。一般的に、材料の還元を促す触媒として、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム等が知られている。触媒活性は、ロジウムが最も高く、白金が次に高く、パラジウム、イリジウム及びルテニウムが次に高い。これらの金属であれば、触媒としての効果を十分に発揮するが、触媒活性及びコストの両方を考慮すると、担持物質として白金を用いることが好ましい。
担体には、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属の粒子が担持されている。一般的に、材料の還元を促す触媒として、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム等が知られている。触媒活性は、ロジウムが最も高く、白金が次に高く、パラジウム、イリジウム及びルテニウムが次に高い。これらの金属であれば、触媒としての効果を十分に発揮するが、触媒活性及びコストの両方を考慮すると、担持物質として白金を用いることが好ましい。
金属(担持物質)の担持量は特に限定されるものでないが、担体の乾燥質量に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、0.8質量%以上であることがさらに好ましい。担持量が少なすぎると、セレン酸を還元する効率に影響を及ぼし得る。
担持量の上限は特に限定されるものでないが、担持量が多すぎると、担持物質である金属の分散度が十分でなく、担持物質の単位質量あたりの還元効率に影響を及ぼし得る。担持物質が高コストであることを考慮すると、見かけ上の還元効率のみならず、担持物質の単位質量あたりの還元効率についても考慮することが好ましい。この観点から、担持量の上限は、担体の乾燥質量に対して20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
また、本発明に係るセレン酸還元触媒では、一酸化炭素(CO)ガスを一定量流して、触媒表面への吸着量を測定するCOパルス吸着法にしたがって測定した金属(担持物質)の分散度が5%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましく、20%以上であることがさらに好ましい。分散度は、CO吸着量に相当する金属(担持物質)のモル量の触媒に含まれる金属(担持物質)の総モル量に対する割合、すなわち、(CO吸着量に相当する金属(担持物質)のモル量)/(触媒に含まれる金属(担持物質)の総モル量)×100から求められる。一般に、分散度は、担持量と相関があり、担持量が少ないほど分散度が大きい。
分散度が低すぎると、金属(担持物質)の単位質量あたりの還元効率に影響を及ぼし得る。金属(担持物質)が高コストであることを考慮すると、見かけ上の還元効率のみならず、金属(担持物質)の単位質量あたりの還元効率についても考慮することが好ましい。
<セレン酸還元触媒の製造方法>
本発明に係るセレン酸還元触媒の製造方法は特に限定されるものでない。例えば、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム又はこれらの複合酸化物を含む担体に、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属の溶液を含浸させて乾燥し、焼成する方法のほか、希薄溶液で繰り返し含浸する方法、限界近い高濃度で含浸するincipinent wetness法、噴霧乾燥法等が挙げられる。
本発明に係るセレン酸還元触媒の製造方法は特に限定されるものでない。例えば、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム又はこれらの複合酸化物を含む担体に、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属の溶液を含浸させて乾燥し、焼成する方法のほか、希薄溶液で繰り返し含浸する方法、限界近い高濃度で含浸するincipinent wetness法、噴霧乾燥法等が挙げられる。
ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属の担持量は、白金溶液の白金濃度や担体の白金溶液への含浸時間によって調整される。この観点から、白金溶液の白金濃度は、0.5g/l以上20g/l以下であることが好ましく、1g/l以上20g/l以下であることがより好ましく、3g/l以上10g/l以下であることがさらに好ましい。
また、金属(担持物質)の分散度は、金属(担持物質)の担持量が好適な範囲内にあるセレン酸還元触媒の分散度を測定してさらに選別すること、担体に金属(担持物質)を担持させる際の撹拌の強弱を調整すること等によって調整される。
反応中に金属(担持物質)の成分が溶出するのを防ぐために乾燥及び焼成する場合、乾燥は、白金溶液に含まれる液体成分を蒸発できる態様であれば、特に限定されるものではない。また、焼成についても、担体に及び担持物質を焼成できる態様であれば、特に限定されるものではない。なお、還元剤を用いて金属(担持物質)の前駆体を還元して担体に析出・固定化する触媒調製法では、乾燥・焼成を特に必要としない。
<セレン酸溶液の還元方法>
6価のセレン酸を含有するセレン酸溶液は、セレン酸溶液に硫酸を硫酸濃度が0.005mol/l以上になるように加え、上述したセレン酸還元触媒とセレン酸還元剤とをさらに加えることによって還元される。
6価のセレン酸を含有するセレン酸溶液は、セレン酸溶液に硫酸を硫酸濃度が0.005mol/l以上になるように加え、上述したセレン酸還元触媒とセレン酸還元剤とをさらに加えることによって還元される。
セレン酸溶液に加える酸は、硫酸であることが好ましい。塩酸、硝酸等、他の酸であると、塩酸や硝酸では、担持物質としての金属が溶出する可能性があるため、好ましくない。
硫酸は、硫酸濃度が0.005mol/l以上になるように加えることを要し、硫酸濃度が0.005mol/l以上になるように加えることが好ましく、0.01mol/l以上になるように加えることがより好ましい。還元反応は、低pH条件ほど進行しやすく、硫酸濃度が低すぎると、セレン酸還元触媒とセレン酸還元剤とを加えても、触媒作用が発現しても反応が進行せず、結果として、6価のセレン酸を好適に還元できない可能性があるため、好ましくない。
硫酸濃度の上限は、セレンの析出状態に影響を及ぼさない程度であれば、特に限定されるものではない。
セレン酸還元剤は、6価のセレン酸を還元できる材料であれば特に限定されるものでなく、ヒドラジン、水和ヒドラジンン等が挙げられる。
セレン酸還元剤の供給量も特に限定されるものでないが、6価のセレン酸を効率よく還元できるようにすること、及びセレン酸還元剤の残存を防止することの両方を考慮すると、セレン酸還元剤の供給量は、6価のセレン酸のモル量に対し、3倍以上10倍以下であることが好ましい。
還元反応が進むと、液中のSe(VI)は還元されてSe元素となって沈降する。そのため、本発明に係るセレン酸還元触媒を用いると、6価の形態で存在するセレンを迅速に還元できるとともに、排水中のセレンを沈殿させて効率よく分離できる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<セレン酸還元触媒の調製>
〔実施例1〕
Ptを0.05g含有するジニトロアンミン白金(IV)水溶液10mlに、TiO2(製品名:P25,日本エアロジル社製)10gを添加し、スターラーで撹拌しながら75℃に維持して2時間かけて水分を蒸発させた。その後、さらに80℃の温度で真空乾燥し、次いで大気中で500℃に維持しながら2時間かけて焼成することで、実施例1に係るセレン酸還元触媒を得た。このセレン酸還元触媒の白金品位を分析したところ、白金の担持量は、担体の乾燥質量に対して10質量%であった。
〔実施例1〕
Ptを0.05g含有するジニトロアンミン白金(IV)水溶液10mlに、TiO2(製品名:P25,日本エアロジル社製)10gを添加し、スターラーで撹拌しながら75℃に維持して2時間かけて水分を蒸発させた。その後、さらに80℃の温度で真空乾燥し、次いで大気中で500℃に維持しながら2時間かけて焼成することで、実施例1に係るセレン酸還元触媒を得た。このセレン酸還元触媒の白金品位を分析したところ、白金の担持量は、担体の乾燥質量に対して10質量%であった。
〔実施例2〕
TiO2をZrO2(製品名:JRC-ZRO-3,触媒学会製)にしたこと以外は、実施例1と同じ手法により、実施例2に係るセレン酸還元触媒を得た。白金の担持量は、担体の乾燥質量に対して10質量%であった。
TiO2をZrO2(製品名:JRC-ZRO-3,触媒学会製)にしたこと以外は、実施例1と同じ手法により、実施例2に係るセレン酸還元触媒を得た。白金の担持量は、担体の乾燥質量に対して10質量%であった。
〔実施例3〕
白金の担持量が担体の乾燥質量に対して0.8質量%であること以外は、実施例1と同じ手法により、実施例3に係るセレン酸還元触媒を得た。
白金の担持量が担体の乾燥質量に対して0.8質量%であること以外は、実施例1と同じ手法により、実施例3に係るセレン酸還元触媒を得た。
〔実施例4〕
白金の担持量が担体の乾燥質量に対して5質量%であること以外は、実施例1と同じ手法により、実施例4に係るセレン酸還元触媒を得た。
白金の担持量が担体の乾燥質量に対して5質量%であること以外は、実施例1と同じ手法により、実施例4に係るセレン酸還元触媒を得た。
〔実施例5〕
白金の担持量が担体の乾燥質量に対して20質量%であること以外は、実施例1と同じ手法により、実施例5に係るセレン酸還元触媒を得た。
白金の担持量が担体の乾燥質量に対して20質量%であること以外は、実施例1と同じ手法により、実施例5に係るセレン酸還元触媒を得た。
〔比較例〕
実施例1と同じTiO2を、ジニトロアンミン白金(IV)水溶液に接触させることなく80℃の温度で真空乾燥し、次いで大気中で500℃に維持しながら2時間かけて焼成することで、比較例に係るセレン酸還元触媒を得た。
実施例1と同じTiO2を、ジニトロアンミン白金(IV)水溶液に接触させることなく80℃の温度で真空乾燥し、次いで大気中で500℃に維持しながら2時間かけて焼成することで、比較例に係るセレン酸還元触媒を得た。
<評価> セレン酸溶液の還元
〔評価1:セレン酸還元触媒の比較〕
実施例1及び2並びに比較例に係るセレン酸還元触媒に、硫酸濃度がそれぞれ0.01M/l、0.1M/lの水溶液200mlを添加し、さらにNa2SeO4を0.1mM/l添加して、窒素バブリングしながら80℃に加温し、80℃になった時点でその温度を維持して30分間撹拌しながら保持した。30分経過後、液中のSe濃度をICP分析装置で測定したところ、0.7mM/lだった。
〔評価1:セレン酸還元触媒の比較〕
実施例1及び2並びに比較例に係るセレン酸還元触媒に、硫酸濃度がそれぞれ0.01M/l、0.1M/lの水溶液200mlを添加し、さらにNa2SeO4を0.1mM/l添加して、窒素バブリングしながら80℃に加温し、80℃になった時点でその温度を維持して30分間撹拌しながら保持した。30分経過後、液中のSe濃度をICP分析装置で測定したところ、0.7mM/lだった。
このときの液に含まれるSeのモル濃度を100%とし、撹拌後のセレン酸溶液に対し、Seのモル量の10倍当量に相当する抱水ヒドラジン(ヒドラジン一水和物)を加えた。そして、抱水ヒドラジンを加えてから2時間経過した後の液をサンプリングし、そのSe濃度を測定した。
還元反応が進むと、液中のSe(VI)は還元されてSe元素となって沈降する。そのため、抱水ヒドラジンを加える前のSe濃度から抱水ヒドラジンを加えてから2時間経過した後のSe濃度を差し引くことで、還元されたSeの量を計算できる。
そこで、((抱水ヒドラジンを加える前のSe濃度)−(抱水ヒドラジンを加えてから2時間経過した後のSe濃度))/(抱水ヒドラジンを加える前のSe濃度)×100を6価のセレン酸の還元率とした。結果を表1に示す。
実施例に係るセレン酸還元触媒を用いると、6価のセレン酸を2時間という短時間で34%という極めて高い効率で還元できる。
一方、比較例に係るセレン酸還元触媒を用いると、始液の硫酸濃度が好適な範囲内にあっても、6価のセレン酸をほとんど還元できない。
〔評価2:始液の硫酸濃度の比較〕
実施例1に係るセレン酸還元触媒について、硫酸濃度がそれぞれ0.001M/l、0.01M/l、0.1M/l、0.5M/lの4種類の水溶液を添加したこと以外は、〔評価1:セレン酸還元触媒の比較〕と同じ手法によって6価のセレン酸の還元率を求めた。結果を表2に示す。
実施例1に係るセレン酸還元触媒について、硫酸濃度がそれぞれ0.001M/l、0.01M/l、0.1M/l、0.5M/lの4種類の水溶液を添加したこと以外は、〔評価1:セレン酸還元触媒の比較〕と同じ手法によって6価のセレン酸の還元率を求めた。結果を表2に示す。
実施例に係るセレン酸還元触媒を用いると、始液の硫酸濃度が0.01mol/l以上0.5mol/l以下の範囲にある場合、6価のセレン酸を2時間という短時間で20%以上の割合で還元できる。中でも、始液の硫酸濃度が0.01mol/l以上0.1mol/l以下であると、6価のセレン酸をより効率よく還元でき、始液の硫酸濃度が0.01mol/l程度であると、さらに効率よく還元できる。
一方、始液の硫酸濃度が低すぎると、実施例に係るセレン酸還元触媒を用いたとしても、6価のセレン酸を還元できない。本反応は、低pH条件ほど進行しやすく、0.001mol/lと低すぎる硫酸濃度では、触媒作用が発現しても反応が進行しなかったためであると考えられる。
〔評価3:白金粒子の担持量の比較〕
セレン酸還元触媒を実施例1及び3〜5の4種類としたこと以外は、〔評価1:セレン酸還元触媒の比較〕と同じ手法によって6価のセレン酸の還元率を求めた。また、白金粒子1質量%あたりの還元率も求めた。結果を表3に示す。
セレン酸還元触媒を実施例1及び3〜5の4種類としたこと以外は、〔評価1:セレン酸還元触媒の比較〕と同じ手法によって6価のセレン酸の還元率を求めた。また、白金粒子1質量%あたりの還元率も求めた。結果を表3に示す。
白金粒子の担持量は、担体の乾燥質量に対して0.8質量%以上であれば足り、担持量が0.8質量%以上であれば6価のセレン酸を効率よく還元できるといえる。白金粒子の担持量が多いほど、見かけ上の還元率は高くなる。しかしながら、表3から、担持量が多すぎると、白金粒子の単位質量あたりの還元効率に影響を及ぼし得ることが分かる。白金粒子が高コストであることを考慮すると、見かけ上の還元効率のみならず、白金粒子の単位質量あたりの還元効率についても考慮することが好ましい。この観点から、担持量の上限は、担体の乾燥質量に対して20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
担持量が多すぎることの影響を考察するため、実施例1及び3〜5に係るセレン酸還元触媒の分散度を、公知手法であるCOパルス吸着法にしたがって測定した。担持量と分散度及び白金粒子1質量%あたりの還元率の関係を表4及び図1に示す。また、分散度と白金粒子1質量%あたりの還元率との関係を図2に示す。
表4、図1及び図2から、白金粒子の単位質量あたりの還元効率は、白金の分散度と相関を有するといえる。分散度が低すぎると、白金粒子の単位質量あたりの還元効率に影響を及ぼし得る。白金粒子が高コストであることを考慮すると、見かけ上の還元効率のみならず、白金粒子の単位質量あたりの還元効率についても考慮することが好ましい。
Claims (5)
- 二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物を含む担体に、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属の粒子が担持されているセレン酸還元触媒。
- 前記金属の粒子の担持量は、前記担体の乾燥質量に対して0.1質量%以上である、請求項1に記載のセレン酸還元触媒。
- COパルス吸着法による前記金属の分散度が5%以上である、請求項1又は2に記載のセレン酸還元触媒。
- 二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、三酸化二アルミニウム、二酸化ケイ素又はこれらの複合酸化物を含む担体に、ロジウム、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びこれらの混合物から選択される1種類以上の金属を含有する金属含有溶液を含浸させる、セレン酸還元触媒の製造方法。
- 6価のセレン酸を含有するセレン酸溶液に硫酸を硫酸濃度が0.005mol/l以上になるように加え、請求項1から3のいずれかに記載のセレン酸還元触媒とセレン酸還元剤とをさらに加える、セレン酸溶液の還元方法。
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114790555A (zh) * | 2021-01-25 | 2022-07-26 | 南开大学 | 一种硒掺杂多孔碳基氮还原电催化剂的制备方法及应用 |
| CN115624971A (zh) * | 2022-09-30 | 2023-01-20 | 浙江工业大学 | 一种氨基树脂载钯纳米催化材料、制备方法及其还原去除水中硒酸盐的方法 |
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- 2015-03-31 JP JP2015072855A patent/JP2016190221A/ja active Pending
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