[go: up one dir, main page]

JP2016160694A - ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法 - Google Patents

ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016160694A
JP2016160694A JP2015041828A JP2015041828A JP2016160694A JP 2016160694 A JP2016160694 A JP 2016160694A JP 2015041828 A JP2015041828 A JP 2015041828A JP 2015041828 A JP2015041828 A JP 2015041828A JP 2016160694 A JP2016160694 A JP 2016160694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
downhole tool
rubber member
downhole
rubber
decomposable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015041828A
Other languages
English (en)
Inventor
健夫 ▲高▼橋
健夫 ▲高▼橋
Takeo Takahashi
正之 大倉
Masayuki Okura
正之 大倉
卓磨 小林
Takuma Kobayashi
卓磨 小林
慎弥 高橋
Shinya Takahashi
慎弥 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
Priority to JP2015041828A priority Critical patent/JP2016160694A/ja
Publication of JP2016160694A publication Critical patent/JP2016160694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

【課題】採掘条件が多様化する中で、種々の坑井環境において、過度のデザイン最適化の負担を要せず、確実に流体シールやセンサー等の保護が可能で、かつ、所望の短期間で除去できることにより、坑井掘削の工程管理の合理化や経費軽減に寄与するダウンホールツール用分解性ゴム部材を提供すること。
【解決手段】温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率が、20%以上であることを特徴とするダウンホールツール用分解性ゴム部材、好ましくは加水分解性の官能基を有する分解性ゴムを含有するダウンホールツール用分解性ゴム部材;該部材からなるダウンホールツール用分解性シール部材又は保護部材;坑井掘削用プラグ等のダウンホールツール及び坑井掘削方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、石油または天然ガス等の炭化水素資源を産出するために行う坑井掘削において使用する坑井掘削用プラグ等のダウンホールツール用分解性ゴム部材、分解性シール部材、分解性保護部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法に関する。
石油または天然ガス等の炭化水素資源は、多孔質で浸透性の地下層を有する井戸(油井またはガス井。総称して「坑井」ということがある。)を通じて採掘され生産されてきた。エネルギー消費の増大に伴い、坑井の高深度化が進み、世界では深度9000mを超える掘削の記録もあり、日本においても6000mを超える高深度坑井がある。採掘が続けられる坑井において、時間経過とともに浸透性が低下してきた地下層や、さらには元々浸透性が十分ではない地下層から、継続して炭化水素資源を効率よく採掘するために、生産層を刺激(stimulate)することが行われ、刺激方法としては、酸処理や破砕方法が知られている。酸処理は、塩酸やフッ化水素等の強酸の混合物を生産層に注入し、岩盤の反応成分(炭酸塩、粘土鉱物、ケイ酸塩等)を溶解させることによって、生産層の浸透性を増加させる方法であるが、強酸の使用に伴う諸問題が指摘され、また種々の対策を含めてコストの増大が指摘されている。そこで、流体圧を利用して生産層に亀裂(フラクチャ、fracture)を形成させる方法(「フラクチャリング法」または「水圧破砕法」ともいう。)が注目されている。
水圧破砕法は、水圧等の流体圧(以下、単に「水圧」ということがある。)により生産層に亀裂を発生させる方法であり、一般に、垂直な孔を掘削し、続けて、垂直な孔を曲げて、地下数千mの地層内に水平な孔を掘削した後、それらの坑井孔(坑井を形成するために設ける孔を意味し、「ダウンホール」ということもある。)内にフラクチャリング流体を高圧で送り込み、高深度地下の生産層(石油または天然ガス等の炭化水素資源を産出する層)に水圧によって亀裂(フラクチャ)を生じさせ、該フラクチャを通して炭化水素資源を採取するための生産層の刺激方法である。水圧破砕法は、いわゆるシェールオイル(頁岩中で熟成した油)、シェールガス等の非在来型資源の開発においても、有効性が注目されている。
フラクチャリング流体等の高圧流体を使用して、高深度地下の生産層(シェールオイル等の石油またはシェールガス等の天然ガスなどの炭化水素資源を産出する層)に水圧によって亀裂(フラクチャ)を生じさせたり、また、穿孔を行ったりするという坑井処理を実施するためには、通常、以下の方法が採用されている。すなわち、地下数千mの地層内に掘削した坑井孔(ダウンホール)に対して、坑井孔の先端部から順次、目止めをしながら、所定区画を部分的に閉塞し、その閉塞した区画内にフラクチャリング流体等の流体を高圧で送入する、またはパーフォレーションガン等の火薬を内蔵したツールを用いて、生産層に亀裂を生じさせたり穿孔したりする。次いで、次の所定区画(通常は、先行する区画より手前、すなわち地上側の区画)を閉塞してフラクチャリング等を行い、亀裂や穿孔を進展させる。以下、この工程を必要な目止めとフラクチャリング等が完了するまで繰り返し実施する。
新たな坑井の掘削だけでなく、既に形成された坑井孔の所望の区画について、再度フラクチャリングによる生産層の刺激を行うこともある。その際も同様に、坑井孔の閉塞及びフラクチャリング等を行う操作を繰り返すことがある。また、坑井の仕上げを行うために、坑井孔を閉塞して下部からの流体を遮断し、その上部の仕上げを行った後、閉塞の解除を行うこともある。
坑井孔の閉塞及びフラクチャリング等を行うために坑井内で使用するツールであるダウンホールツールとしては、種々のものが知られている。例えば、特許文献1〜3には、芯金の周囲に諸部材(諸要素)を配置することにより坑井孔の閉塞や固定を行うプラグ(「フラックプラグ」、「ブリッジプラグ」または「パッカー」等と称することもある。)が開示されている。特許文献1には、長尺の本体部材(body member)の外周面上に、スリップ(slip)や複数のシール要素(sealing elements)からなるパッカー要素集合体(packer element assembly)等の部材(component)が配置された生分解性のダウンホールツール(フラックプラグ)が開示されている。特許文献2には、長尺の本体(body)の外周面上にスリップ、円錐状部材(conical member)、及び、エラストマーやゴム等から形成される変形可能要素(malleable element)等が配置され、分解可能なボールやフラッパー(flapper)等の流体の流れに対する障害(impediment)を備える分解性のダウンホールプラグが開示されている。また、特許文献3には、他のダウンホールツールとして、中心部に通路(passageway)を貫通して設けたフラクチャスリーブピストン(fracture sleeve piston。「ピストン」または「ピストンプラグ」という場合もある。)をスリーブの軸方向に移動可能に順次配列し、ボールシーラー(ball sealer。単に「ボール」ということもある。)とボールバルブシート(ball valve seat。「ボールシート」または単に「シート」と称されることもある。)により、順次閉鎖空間を形成するスリーブシステム(「フラックスリーブ」という場合もある。)が開示されている。
更に、特許文献4には、高温高圧のダウンホール環境において使用されるダウンホールツールの表面保護が必要であり、ポリウレタン等のポリマーによる被覆(コーティング)が行われていることが開示されている。
坑井掘削用に使用されるダウンホールツールは、坑井が完成するまで順次坑井孔内に配置され、高圧の流体を使用するフラクチャリングや穿孔等の坑井処理を実施するために、坑井孔内の所要の区画を流体圧力に抗して閉塞(シール)することができるシール性能が求められる。同時に、何らかの坑井処理が終了し、次の坑井処理を実施しようとするときには、容易にシール解除できることが求められる。さらに、シェールオイル等の石油またはシェールガス等の天然ガス(以下、総称して「石油や天然ガス」または「石油または天然ガス」ということがある。)などの生産が開始される段階では、シールを解除するとともに、使用されたダウンホールツールを除去する必要がある。プラグ等のダウンホールツールは、通常、使用後に閉塞を解除して回収できるように設計されていないため、破砕(mill)、ドリル空け(drill out)その他の方法で、破壊されたり、小片化されたりすることによって除去されるが、破砕やドリル空け等には多くの経費と時間を費やす必要があった。また、使用後に回収できるように特殊に設計されたプラグ(retrievable plug)もあるが、プラグは高深度地下に置かれたものであるため、そのすべてを回収するには多くの経費と時間を要していた。
さらに、ダウンホールツールには、坑井が完成するまで、順次坑井内への配置、高圧の流体を使用する坑井処理の実施、坑井処理終了後のシール解除、次いで次の坑井処理の実施という工程を、順次繰り返し遂行することができるようにするために、種々のセンサーや流路等がダウンホールツール部材として配置されている。これらのセンサーや流路等は、ダウンホールツールを地下の坑井孔内に配置する際に摩擦や他の部材との接触や衝突により、また、坑井処理において使用される高圧流体により、破損や傷損が生じることがないように、保護部材や保護被覆による保護が行われており、例えば、ウレタンゴム等のゴム材料が使用されている。センサーや流路が、その要求される機能を発揮するときには、該保護部材や保護被覆を除去する必要がある。したがって、センサーや流路等を保護するダウンホールツール用保護部材にも、センサーや流路等に対する保護機能とともに、容易に除去または回収することができる機能が求められるようになってきた。
特許文献1には、プラグまたはその部材を生分解性の材料から形成される(formed from biodegradable materials)ことが開示されているが、具体的な使用の開示はない。特許文献2には、ボールやフラッパー等の障害を温度100〜750°F(約38〜399℃に相当する。)で分解可能な材料からなるものとすることが開示されている。なお、特許文献3には、フラックスリーブを分解性とすることについての開示はなく、特許文献4には、表面保護被覆を分解性とすることについての開示はない。
エネルギー資源の確保及び環境保護等の要求の高まりのもと、特に、非在来型資源の採掘が広がる中で、一方では、高深度化など採掘条件がますます過酷なものとなっているが、他方では、採掘条件の多様化の中で、例えば、温度条件としては深度の多様化等に付随して20℃程度から200℃程度など、また、多様なpH条件等、多様な環境条件での採掘が進んでいる。そこで、フラックプラグ、ブリッジプラグ、パッカーやセメントリテイナー、スリーブシステム(フラックスリーブ)等のダウンホールツールに使用するダウンホールツール部材には、数千mの深度地下に部材を移送することができる機械強度(引張強度や圧縮強度)や、高深度地下のダウンホールの高温かつ高湿度の環境下で、回収対象である炭化水素と接触しても機械強度等が維持される耐油性、耐水性及び耐熱性を有することが求められる。また、ダウンホールツール部材においては、例えば、ダウンホールツール用シール部材(ダウンホールツール用ゴム部材に属する。)においては、穿孔やフラクチャリング等の坑井処理を実施するためにダウンホールの所要空間を閉塞(シール)するときに、ダウンホールツールと坑井孔の内壁、具体的には、坑井孔の内部に配置されるケーシングとの間の流体をシールすることにより、高圧の水圧によっても閉塞を維持することができるシール性能などの諸特性が求められるとともに、坑井処理終了後、必要に応じてシールを解除することができる特性が求められる。更に加えて、ダウンホールツール部材には、坑井掘削用の坑井が完成した段階では、その坑井の環境条件下(先に説明したように、深度の多様化等に付随し温度条件その他において多様な環境がある。)において、所望の期間内で、容易に除去することができ、流体のシールを完全に解除して生産効率を向上させることができるという特性を併せ有することが求められるようになってきた。また、ダウンホールツール用保護部材においても、ダウンホールツールの配置や坑井処理が行われる間、坑井処理流体との接触や坑井処理流体から負荷される高い圧力からセンサーや流路等を保護することができ、しかもその後容易に除去できる特性が求められるようになってきた。
温度、圧力、pHその他の採掘条件が多様なものとなっているもとで、ダウンホールツール部材には、適応されるダウンホール環境に適合するように、部材を形成する材料(例えば、ゴム材料)の材料設計(「材料デザイン」ということもある。)と、部材の形状や大きさの設計(「装置デザイン」ということもある。)等が求められる。したがって、それらの多様な組み合わせの中から最適の組み合わせを選択することが必要であり、それらの多様な組み合わせに対応する材料や部品等の管理保管の負担や、ダウンホールツール部材の設計や組立の負担が増大している。
特に、ダウンホールツール用シール部材や保護部材等に使用されるダウンホールツール用ゴム部材は、流体との接触や流体の高い圧力に直接曝される部材である。したがって、例えば、使用環境温度に即したダウンホールツール用ゴム部材の材料デザイン及び/または装置デザインの最適化や、ダウンホールツール部材の厳密な設計が必要となったりするとともに、実際の使用環境温度が想定と異なる場合等には、シール不良等が発生したりするおそれがある。そこで、ダウンホールツール用ゴム部材には、過度の材料デザインや装置デザインの負担を要することなく、採掘条件が多様化する中で、種々の坑井環境において、過度のデザイン最適化の負担を要せず、確実に流体シールやセンサー等の保護が可能で、かつ、所望の短期間で除去できることにより、坑井掘削の工程管理の合理化や経費軽減に寄与するダウンホールツール用分解性ゴム部材が求められている。
米国特許出願公開2005/0205266号明細書 米国特許出願公開2012/0145378号明細書 米国特許出願公開2010/0132959号明細書 米国特許出願公開2013/0011659号明細書
本発明の課題の第1の側面は、採掘条件が多様化する中で、種々の坑井環境において、過度のデザイン最適化の負担を要せず、確実に流体シールやセンサー等の保護が可能で、かつ、所望の短期間で除去できることにより、坑井掘削の工程管理の合理化や経費軽減に寄与するダウンホールツール用分解性ゴム部材を提供することにある。さらに、本発明の課題の他の側面は、該分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールを提供することにある。また、本発明の課題の更に他の側面は、該分解性ゴム部材を使用する坑井掘削方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究する中で、分解性を有するゴム材料の機械特性を総合的に検討したところ、材料によって機械特性の温度依存性が大きく異なることを見いだし、機械特性の中でも引張弾性率の温度依存性が小さいものを選択することにより、材料デザインや装置デザインの負担を軽減することができ、課題を解決できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の側面によれば、(1)温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率が、20%以上であることを特徴とするダウンホールツール用分解性ゴム部材が提供される。
さらに、本発明の第1の側面によれば、発明の別の態様として、以下(2)〜(13)のダウンホールツール用分解性ゴム部材が提供される。
(2)表面硬度がA60〜D80の範囲内である前記(1)のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(3)温度150℃の水に24時間浸漬後の50%ひずみ圧縮応力の、浸漬前の50%ひずみ圧縮応力に対する減少率が5%以上である前記(1)または(2)のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(4)温度150℃の水に24時間浸漬後の質量の、浸漬前の質量に対する減少率が5%以上である前記(1)〜(3)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(5)ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、アクリルゴム、脂肪族ポリエステルゴム、クロロプレンゴム、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びポリアミド系熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種である分解性ゴムを含有する前記(1)〜(4)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(6)分解性の官能基を有する分解性ゴムを含有する前記(1)〜(5)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(7)強化材を含有する前記(1)〜(6)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(8)シール部材である前記(1)〜(7)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(9)環状の成形体である前記(8)のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(10)環状の成形体が、ダウンホールツールに備えられるマンドレルの軸方向と直交する外周面上に置かれるものである前記(9)のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(11)ボールまたはボールシートである前記(1)〜(7)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(12)ダウンホールツール用分解性保護部材である前記(1)〜(7)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
(13)坑井掘削用プラグに備えられる前記(1)〜(12)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材。
また、本発明の他の側面によれば、(14)前記(1)〜(13)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールが提供され、好ましくは(15)坑井掘削用プラグである前記(14)のダウンホールツールが提供される。
本発明の更に他の側面によれば、(16)前記(1)〜(13)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用する坑井掘削方法が提供される。
本発明の更に他の側面によれば、発明の具体的な態様として、以下(17)〜(22)の坑井掘削方法が提供される。
(17)前記(1)〜(13)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用して、ダウンホールツールとケーシングとの間の流体をシールする坑井掘削方法。
(18)前記(1)〜(13)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用して、坑井孔の目止め処理を行った後に、ダウンホールツールが分解される坑井掘削方法。
(19)前記(1)〜(13)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールを使用して、坑井孔をシールした後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法。
(20)前記(1)〜(13)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材を備え、さらに分解性材料を含有する他のダウンホールツール用部材を備えるダウンホールツールを使用して、坑井孔をシールした後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法。
(21)他のダウンホールツール用部材に含有される分解性材料がポリグリコール酸である前記(20)の坑井掘削方法。
(22)前記(1)〜(13)のいずれかのダウンホールツール用分解性ゴム部材を備え、該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、他のダウンホールツール用部材に接する、及び/または、他のダウンホールツール用部材を覆うように配置されてなるダウンホールツールを使用して、坑井処理を行った後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法。
本発明の第1の側面によれば、温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率が、20%以上であることを特徴とするダウンホールツール用分解性ゴム部材であることによって、採掘条件が多様化する中で、種々の坑井環境において、過度のデザイン最適化の負担を要せず、確実に流体シールやセンサー等の保護が可能で、かつ、所望の短期間で除去できることにより、坑井掘削の工程管理の合理化や経費軽減に寄与するダウンホールツール用分解性ゴム部材が提供されるという効果が奏され、さらに、本発明の他の側面によれば、該部材を備えるダウンホールツール、及び坑井掘削方法が提供されるという効果が奏される。
I.93℃引張弾性率/23℃引張弾性率が20%以上であるダウンホールツール用分解性ゴム部材
本発明の第1の側面によるダウンホールツール用分解性ゴム部材は、温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率(以下、この比率を「93℃引張弾性率/23℃引張弾性率」ということがある。)が、20%以上であることを特徴とする。そして、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、ダウンホールツール用分解性シール部材やダウンホールツール用分解性保護部材に適用されることによって、坑井掘削の経費軽減や工程管理の合理化ができる効果を奏するものである。以下、主としてダウンホールツール用分解性シール部材に適用する場合の具体例を示しながら、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を説明する。
1.分解性ゴム
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料となる分解性ゴムとしては、従来、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するために使用されていた分解性ゴムの範疇から、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率が20%以上であるダウンホールツール用分解性ゴム部材に適合し得る分解性ゴムを合成し、または、最適のものを選択することができる。ダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムは、1種単体で使用してもよいが、2種以上の分解性ゴムを混合して使用してもよい。
〔分解性〕
ダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムにおける分解性とは、例えば、フラクチャリング等の坑井処理が実施される土壌中の微生物によって分解される生分解性、または、フラクチャリング流体等の溶媒、特に、水によって、更に所望により酸またはアルカリによって分解する加水分解性、中でも所定温度以上の水によって分解する加水分解性、更に他の何らかの方法によって化学的に分解することができる分解性を意味するほか、例えば、重合度の低下等によりゴムが本来有した強度が低下して脆くなる結果、極めて小さい機械的力を加えることにより、ダウンホールツール用分解性ゴム部材、具体的にはシール部材等、が簡単に崩壊して形状を失うこと(崩壊性)も意味する。より具体的には、後に説明するように、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を温度80℃の水に浸漬して2週間経過後の50%圧縮ひずみにおける圧縮応力を測定することによって行い、水に浸漬中に、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、分解したり溶出したりして形状を失ったり消失して、上記の圧縮応力の測定ができない場合、「分解性を有する」と評価するものとする。
〔分解性ゴムの具体例〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムとしては、ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、アクリルゴム、脂肪族ポリエステルゴム、クロロプレンゴム、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びポリアミド系熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する分解性ゴムが挙げられ、これらの中から最適のものを選択することができる。
また、分解性や崩壊性の観点から、分解性ゴムは、加水分解性等の分解性の官能基(例えば、ウレタン基、エステル基、アミド基、カルボキシル基、水酸基、シリル基、酸無水物、酸ハロゲン化物等)を有するゴムを含有する分解性ゴムも好ましく挙げられる。なお、ここで「官能基を有する」とは、ゴム分子の主鎖を形成する結合として有することや、例えば架橋点となるゴム分子の側鎖として有することを意味する。特に好ましい分解性ゴムとしては、ゴムの構造や硬度、架橋度等を調整したり、他の配合剤を選択したりすることによって、分解性や崩壊性の制御を容易に実施することができることから、ウレタンゴムが挙げられる。すなわち、特に好ましい分解性ゴムは、加水分解性のウレタン結合を有するウレタンゴムを含有するものである。また、同様に分解性ゴムは、ポリエステル系熱可塑性エラストマーまたはポリアミド系熱可塑性エラストマーを含有するものも好ましい。
〔ウレタンゴム〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムとして特に好ましく使用されるウレタンゴム(「ウレタンエラストマー」ということもある。)は、分子中にウレタン結合(−NH−CO−O−)を有するゴム材料であり、通常、イソシアネート化合物と水酸基を有する化合物とを縮合して得られる。イソシアネート化合物としては、芳香族(複数の芳香族環を有してもよい。)、脂肪族、脂環族系のジ、トリ、テトラ系のポリイソシアネート類、またはこれらの混合物が用いられる。水酸基を有する化合物として、その主鎖にエステル結合を有するポリエステル型ウレタンゴム(以下、「エステル型ウレタンゴム」ということがある。)とその主鎖にエーテル結合を有するポリエーテル型ウレタンゴム(以下、「エーテル型ウレタンゴム」ということがある。)とに大別され、分解性や崩壊性の制御がより容易であることから、エステル型ウレタンゴムが好ましい場合が多い。ウレタンゴムは合成ゴムの弾性(柔らかさ)とプラスチックの剛性(固さ)を併せ持った弾性体であり、一般に、耐摩耗性、耐薬品性、耐油性に優れ、機械的強度が大きく、耐荷重性が大きく、高弾性でエネルギー吸収性が高いことが知られている。ウレタンゴムとしては、成形方法の差異によって、i)混練(ミラブル)タイプ:一般のゴムと同じ加工方法で成形できる、ii)熱可塑性タイプ:熱可塑性樹脂と同じ加工方法で成形できる、及びiii)注型タイプ:液状の原料を使用して熱硬化する加工方法で成形できる、というタイプ区分がされるが、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するウレタンゴムとしては、いずれのタイプのものも使用することができる。
特に、iii)注型タイプのウレタンゴムの成形技術は、通常ワンショット法とプレポリマー法の2つに区分される。ワンショット法は、すべての反応素原料を反応容器内で混合撹拌した後、注型して一次熱処理によりほぼ反応を完了させた後に離形し、その後二次熱処理を行う方法である。経済性が高いが、発熱量が大きいので大型成形には不向きとされる。一方プレポリマー法は、ポリオールとジイソシアネートを前もって反応させてプレポリマーを合成する工程と、プレポリマーを他の不足原料と反応させて最終的にウレタンゴムを作る工程の2段階をとる。プレポリマー法によれば、均一に反応が進むため高物性のウレタンゴムが得られる、総発熱量が少なく大型成形が可能である、硬化剤を自由に選択したセグメント化ポリウレタンを製造できるなどの利点が多く、ほぼすべての注型ウレタンゴムがプレポリマー法によって製造されている。
〔ポリエステル系熱可塑性エラストマー〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムとして好ましく使用されるポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポリエステル系ブロック共重合体を主成分としたエラストマーである。具体的には、例えばポリエステルからなるハードセグメントとポリエーテルからなるソフトセグメントとのブロック共重合体があり、ハードセグメントとして、芳香族ポリエステルや脂肪族ポリエステル、より具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリヒドロキシアルカン酸等が挙げられ、ソフトセグメントとして、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルが挙げられる。またハードセグメント及びソフトセグメントがポリエステルからなるブロック共重合体があり、ハードセグメントとして、芳香族ポリエステル、より具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、ソフトセグメントとしては、ハードセグメントより低弾性率の脂肪族ポリエステル、例えばアルキル鎖長が2以上のポリヒドロキシアルカン酸が挙げられる。これらのハードセグメント及びソフトセグメントは、所望のエラストマーの物性、特に所望の分解特性及び機械特性に適合するように、ハードセグメントとソフトセグメントの種類またはこれらの比率を調整することが可能であり、更に必要に応じて各種配合剤との組み合わせによって所望の物性を有するポリエステル系熱可塑性エラストマーを得ることができる。ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、プラスチックとゴムの両特性を備えており、射出成形、押出成形、ブロー成形等の各種成形加工が可能であり、また、エステル結合を有していることにより、所定時間で分解や崩壊しやすい特性がある。
〔ポリアミド系熱可塑性エラストマー〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムとして好ましく使用されるポリアミド系熱可塑性エラストマーは、ポリアミドからなるハードセグメントとポリエーテル及び/またはポリエステルからなるソフトセグメントとのブロック共重合体である。具体的には、ハードセグメントとしては、例えば、脂肪族ポリアミド、より具体的にはナイロン6、ナイロン11、ナイロン12が挙げられ、ソフトセグメントとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルが挙げられる。これらのハードセグメント及びソフトセグメントは、所望のエラストマーの物性、特に所望の分解特性及び機械特性に適合するように、ハードセグメントとソフトセグメントの種類またはこれらの比率を調整することが可能であり、更に必要に応じて各種配合剤との組み合わせによって所望の物性を有するポリアミド系熱可塑性エラストマーを得ることができる。ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、ゴムとプラスチックの中間的な性質を有し、射出成形、押出成形、ブロー成形等の各種成形加工が可能であり、また、アミド結合を有していることにより、高温高圧下で加水分解を生じ、易分解や易崩壊となる特性がある。
なお、耐油性・耐熱性・耐水性等に優れていることから、従来、ダウンホールツール用に汎用されるゴムであるニトリルゴムや水添ニトリルゴムは、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率を20%以上とすることが困難であることから、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムには該当しない。
2.他の配合成分
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、分解性ゴムに加えて、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の配合成分として、他の樹脂(分解性ゴム以外の分解性高分子や、分解性を有しない樹脂やゴムでもよい。)や、架橋剤(加硫剤)、強化材、安定剤、着色剤等の各種添加剤を含有することができ、更に所望によっては分解促進剤または分解抑制剤を含有することができる。他の配合成分の含有量は、他の配合成分の種類によって異なるが、ダウンホールツール用分解性ゴム部材の分解を阻害しない範囲であり、分解性ゴム100質量部に対して、通常150質量部以下、多くの場合100質量部以下、好ましくは50質量部以下の範囲であり、他の配合成分の種類によっては、20質量部以下、更には5質量部以下の範囲でよい場合もあり、0.1質量部以上の含有量で効果を奏することもある。
〔強化材〕
特に、ダウンホールツール用分解性ゴム部材は、強化材を含有するものでもよい。強化材としては、従来、機械的強度や耐熱性の向上を目的として樹脂材料等の強化材として使用されている材料を使用することができ、繊維状強化材や、粒状または粉末状強化材を使用することができる。強化材は、分解性ゴム100質量部に対して、通常150質量部以下、好ましくは10〜100質量部の範囲で含有させることができる。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料が、強化材を含有するものであると、ダウンホール環境が分解性ゴムの融点(溶融軟化点)に近い環境であっても、処理に必要な期間、シール(分解性ゴム部材においては保護)を行うことが可能となることがある。
繊維状強化材としては、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維等の無機繊維状物;ステンレス、アルミニウム、チタン、鋼、真鍮等の金属繊維状物;アラミド繊維、ケナフ繊維、ポリアミド、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の高融点有機質繊維状物質;などが挙げられる。繊維状強化材としては、長さが10mm以下、より好ましくは1〜6mm、更に好ましくは1.5〜4mmである短繊維が好ましく、また、無機繊維状物が好ましく使用され、ガラス繊維が特に好ましい。
粒状または粉末状強化材としては、マイカ、シリカ、タルク、アルミナ、カオリン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、フェライト、クレー、ガラス粉(ミルドファイバー等)、酸化亜鉛、炭酸ニッケル、酸化鉄、石英粉末、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等を用いることができる。強化材は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。強化材は、必要に応じて、集束剤または表面処理剤により処理されていてもよい。
〔他の樹脂〕
本発明の目的を阻害しない範囲で、更に他の配合成分として含有することができる他の樹脂(分解性ゴム以外の分解性高分子や、分解性を有しない樹脂やゴムでもよい。)としては、シール機能の喪失を促進することが所望される場合には、分解性ゴム以外の分解性高分子である、例えば、ポリグリコール酸(「PGA」ということがある。)、ステレオコンプレックス型ポリ乳酸等のポリ乳酸(「PLA」ということがある。)、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、及びポリブチレンサクシネート/アジペートなどを含有することができる。
さらに、他の樹脂としては、分解性を有しない樹脂やゴムでもよく、具体的には、芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂;ニトリルゴム、水添ニトリルゴム、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体(EPDM)などの分解性を有しないゴムなどが挙げられる。ゴム材料が他の樹脂(分解性ゴム以外の分解性高分子や、分解性を有しない樹脂やゴムでもよい。)を含有する場合の他の樹脂の含有量は、ダウンホールツール用分解性ゴム部材の分解を阻害しない範囲であり、分解性ゴム100質量部に対して、通常100質量部以下、好ましくは50質量部以下の範囲である。
〔分解促進剤〕
本発明の目的を阻害しない範囲で、所望によっては含有させることができる分解促進剤としては、酸性物質や可塑剤が挙げられる。酸性物質としては、例えば、有機酸(ラウリン酸等の飽和脂肪酸、グリコール酸や乳酸等のオキシカルボン酸またはその二量体やオリゴマー等、スルホン酸、並びにこれらの誘導体等)、無機酸、有機酸エステル〔p-トルエンスルホン酸メチル(MPTS)等のスルホン酸エステル等〕、無機酸エステル(リン酸エステル等)及び酸無水物〔3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)等〕からなる群より選ばれる少なくとも1種などが挙げられる。可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジブチルセバケートなどが挙げられる。
分解促進剤の種類または分解促進剤の含有量により分解速度を制御することが可能であり、坑井処理の終了後に行う、または坑井掘削の完了(坑井の完成)後に行う、ダウンホールツール用分解性ゴム部材によるシールの解除更には除去を、より低温で、及び/またはより短時間で実施することができるので、採掘条件が多様となる中でも、所望の期間でシールの解除を行うことができ、坑井掘削の経費軽減や工程短縮ができる。さらに、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムを、該シール部材の表面からでなく内部から分解することができるため、シール解除後のダウンホールツール用分解性ゴム部材を、従来より微粉化することができるので、坑井処理終了後や坑井掘削完了後の回収操作が容易かつ迅速に行えるようになる。
〔他の配合成分の添加方法〕
これらの他の配合成分を分解性ゴムを製造する反応素原料に添加する方法は、特に限定されず、例えば先に説明した注型タイプのウレタンゴムに含有させる場合は、通常プレポリマーに他の配合成分を添加する。より具体的には、あらかじめプレポリマーを温度80℃程度に加温し、撹拌しながら所定量の他の配合成分を投入し、プレポリマーの脱泡と温度調整を行い(または、脱泡を行った後に温度調整した後、他の配合成分を投入してもよい。)、硬化剤を添加してから、温度調整した型に注入し、一次加硫(一次熱処理)を完了させ、その後二次加硫(二次熱処理)を行う。前記一次加硫は、脱型後、形状を保持できる状態になるまで、例えば注型タイプのウレタンゴムでは通常30〜60分間程度の時間を要する。プレポリマーに他の配合成分を添加する場合、他の配合成分の種類によって、(1)通常の加硫時間と変化ないもの、(2)通常の加硫時間より短くなるもの、(3)通常の加硫時間よりも長時間を要するもの、(4)一次加硫が進まない(硬化しない)ものがある。
3.ダウンホールツール用分解性ゴム部材
〔引張弾性率特性〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率が、20%以上であること(以下、「引張弾性率特性」ということがある。)を特徴とすることにより、多様な坑井環境における坑井処理に際してのシール材や保護材等としての使用に適する所要の機械的特性を有するとともに、所望の分解特性を有することができる。すなわち、本発明の引張弾性率特性を有するダウンホールツール用分解性ゴム部材は、引張弾性率を始めとする機械的特性の温度依存性が低いことにより、多様な坑井環境、例えば、温度177℃(350°F)、163℃(325°F)、149℃(300°F)、121℃(250°F)、93℃(200°F)、80℃または66℃、更には20〜40℃などの環境に対応するために、過度に多様な材料デザインを検討する必要がなく、ダウンホールツール用ゴム部材の厚み等の選定により、所要の機械的特性と分解特性とをバランスよく実現することができる。
〔93℃引張弾性率/23℃引張弾性率〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材における、先に説明した93℃引張弾性率/23℃引張弾性率の測定方法は、以下のとおりである。すなわち、ダウンホールツール用分解性ゴム部材から切り出したダンベル型試料(厚み3mm)を使用して、JIS7161(ISO527−1に相当)に従って、温度23℃及び温度93℃においてそれぞれ応力歪み曲線を取得し、この応力歪み曲線に基づいて温度23℃における引張弾性率と温度93℃における引張弾性率とをそれぞれ算出し、次いで、温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率として、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率を求める。
より一層多様な坑井環境において、所要の機械的特性と分解特性とをバランスよく実現することができる観点から、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率は、好ましくは25%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上である。93℃引張弾性率/23℃引張弾性率は、上限値は100%であるが、ほとんどの場合98%以下である。温度93℃における引張弾性率と温度23℃における引張弾性率のそれぞれの値に格別の制限はないが、比較的低温の坑井環境において所期のシール性能や保護性能を実現する観点から、温度23℃における引張弾性率が、85MPa以下であることが好ましく、80MPa以下がより好ましく、70MPa以下が更に好ましく、60MPa以下が特に好ましい。なお温度23℃における引張弾性率の下限値は、シール性能の観点等から通常5MPa程度である。また、比較的高温の坑井環境において所期のシール性能や保護性能を実現する観点から、温度93℃における引張弾性率が、60MPa以下であることが好ましく、55MPa以下がより好ましく、45MPa以下が更に好ましく、40MPa以下が特に好ましい。なお、温度93℃における引張弾性率の下限値は、シール性能の観点等から通常4MPa程度である。
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率が20%以上である限り、従来、使用されていたダウンホールツール用分解性シール部材やダウンホールツール用分解性保護部材等に使用されるダウンホールツール用分解性ゴム部材と同様の構成、構造、形状を有するものとすることができる。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、更に以下の諸特性を併せて有することにより、多様な坑井環境における坑井処理に際して、所要の機械的特性と所望の分解特性とを、より適合する水準でバランスよく有するものとすることができる。
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材において、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率を制御する因子や制御できる程度は、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムの種類によって異なるが、例えば、加硫度の調整つまり分子鎖間の架橋の度合いをコントロールすることによる制御、加硫方式の変更や架橋剤の種類と比率の変更による制御、後に説明する表面硬度による制御(一般には、表面硬度を上げると分解が抑制され、表面硬度を下げると分解が促進される。)、ゴム材料中の充填材等の他の配合成分の種類と量の調整による制御、成形条件や硬化条件の変更による制御などを行うことができる。
〔表面硬度〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、シール機能の観点から表面硬度がA60〜D80の範囲であることが好ましい。ダウンホールツール用分解性ゴム部材の表面硬度とは、ISO7619に準拠して測定されるデュロメータ硬度のタイプA(以下、「表面硬度A」または単に「硬度A」ということがある。)またはタイプD(以下、「表面硬度D」または単に「硬度D」ということがある。)で表される表面硬度を意味するものである。デュロメータ硬度としては、一般ゴム等に適合する中硬さ用のタイプA、硬質ゴム等に適合する高硬さ用のタイプD、及びスポンジ等に適合する低硬さ用のタイプEがある(例えば、硬度A100は、概ね硬度D60程度に相当することが多い。)。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、硬度A60〜D80の範囲であることによって、更に所望によりゴム部材の構造等を併せて調整することにより、フラクチャリング等の高圧流体加圧に抗して坑井孔のシールを行うことができるよう構成することができる。ダウンホールツール用分解性ゴム部材の表面硬度は、より好ましくは表面硬度A65〜D78、更に好ましくは表面硬度A70〜D75の範囲である。
〔150℃24時間圧縮応力減少率〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、より一層多様な坑井環境において、所要の機械的特性と分解特性とをバランスよく実現することができる観点から、温度150℃の水に24時間浸漬後の50%ひずみ圧縮応力の、浸漬前の50%ひずみ圧縮応力に対する減少率(以下、「150℃24時間圧縮応力減少率」ということがある。)が5%以上であることが好ましい。ダウンホールツール用分解性ゴム部材の150℃24時間圧縮応力減少率の測定方法は以下のとおりである。すなわち、所定形状の試料(厚み、長さ及び幅各5mmに切り出した試料を使用する。)を、温度150℃の水(脱イオン水等)400mL中に浸漬し、24時間経過後に取り出して、JIS K7181(ISO604準拠)に従って、常温で圧縮応力を測定し、圧縮ひずみ50%における圧縮応力(単位:MPa。以下「50%ひずみ圧縮応力」ということがある。)を求める。予め温度150℃の水に浸漬する前に測定した50%ひずみ圧縮応力(「当初の圧縮応力」)の値と比較して、当初の圧縮応力に対する減少率(単位:%)を算出する。なお、温度150℃の水に浸漬中に、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、分解したり溶出したりして形状を失ったり消失したりする場合、または、圧縮応力を測定しているときに50%ひずみ到達前にダウンホールツール用分解性ゴム部材が崩壊する場合は、前記の減少率を100%とする。
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材の当初の圧縮応力、すなわち、温度150℃の水への浸漬前の50%ひずみ圧縮応力としては、高深度地下にあるダウンホール内において、フラクチャリング等の坑井処理を行うのに要する期間(プラグの所定位置までの搬入・移送、ダウンホールツール用分解性ゴム部材によるダウンホールの閉塞、及び、穿孔またはフラクチャリングの準備及び実施等を含む時間であり、概ね1〜2日間程度である。)、ダウンホールツール用分解性ゴム部材の強度が維持され、ダウンホールの閉塞を確実に継続できる限り、特に限定はないが、通常5MPa以上、多くの場合7MPa以上であり、10MPa以上であることが特に好ましい。ダウンホールツール用分解性ゴム部材の当初の50%ひずみ圧縮応力は、上限値が特にないが、取扱い性や分解性(または崩壊性)の観点から、通常200MPa以下、多くの場合150MPa以下のものが使用される。
ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、150℃24時間圧縮応力減少率が5%以上であることにより、ダウンホール環境(深度の多様化等に付随し約60〜200℃程度の温度であり、近年は更に20〜40℃程度の低温のダウンホール環境もある。)において、数時間〜数週間以内の所望の期間内で、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解または崩壊することにより、ダウンホールツール用分解性ゴム部材によるシール機能が喪失されるため、その回収や物理的な破壊など多くの経費と時間を費やす必要がないので、坑井掘削のための経費軽減や工程短縮に寄与することができる。ダウンホールツール用分解性ゴム部材には、種々のダウンホールの温度等の環境や当該環境において実施する工程に応じて、多様なシール機能の機能維持時間及び機能喪失時間が求められるが、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、150℃24時間圧縮応力減少率が、5%以上が好ましいものであり、より好ましくは20%以上、更に好ましくは50%以上、特に好ましくは70%以上、最も好ましくは100%であることによって、例えば、温度177℃、163℃、149℃、121℃、93℃、80℃または66℃、更には20〜40℃などの種々のダウンホールの温度環境において、一定時間シール機能を発揮し、その後シール機能を喪失してシールを解除する特性を有するものとすることができる。
なお、ダウンホールツール用分解性ゴム部材の150℃24時間圧縮応力減少率を制御する因子や制御できる程度は、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムの種類によって異なるが、先に93℃引張弾性率/23℃引張弾性率について説明したと同様である。また、ダウンホールツール用分解性ゴム部材の150℃24時間圧縮応力減少率の上限は、100%である。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、必要に応じて、150℃24時間圧縮応力減少率が100%であって、温度93℃、66℃、40℃または25℃などの種々の温度の水に24時間浸漬後の50%ひずみ圧縮応力の浸漬前の50%ひずみ圧縮応力に対する減少率が、例えば50%以下、30%以下、10%以下、更には5%未満であるように調製することもできる。
〔150℃24時間質量減少率〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、さらに、より一層多様な坑井環境において、所要の機械的特性と分解特性とをバランスよく実現することができる観点から、温度150℃の水に24時間浸漬後の質量の、浸漬前の質量に対する減少率(以下、「150℃24時間質量減少率」ということがある。)が5%以上であることが好ましい。ダウンホールツール用分解性ゴム部材の150℃24時間質量減少率は、厚み、長さ及び幅各20mmに切り出したダウンホールツール用分解性ゴム部材の試料を、温度150℃の水(脱イオン水等)400mL中に浸漬し、24時間経過後に取り出した後に測定した試料の質量と、予め温度150℃の水に浸漬する前に測定した試料の質量(以下、「当初質量」ということがある。)とを比較して、当初質量に対する減少率(単位:%)を算出するものである。なお、温度150℃の水に浸漬中に、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、分解したり溶出したりして形状を失いまたは消失する場合は、前記の質量減少率を100%とする。
ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、150℃24時間質量減少率が5%以上であることによって、ダウンホール環境(深度の多様化等に付随し約60〜200℃程度の温度であり、近年は更に20〜40℃程度の低温のダウンホール環境もある。)において、数時間〜数週間以内で、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解または崩壊、更に望ましくは消失(本発明においては、総称して「分解」ということがある。)することにより、ダウンホールツール用分解性ゴム部材によるシール機能が喪失されるので坑井掘削のための経費軽減や工程短縮に寄与することができる。ダウンホールツール用分解性ゴム部材には、種々のダウンホールの温度等の環境や当該環境において実施する工程に応じて、多様なシール機能の機能維持時間及び機能喪失時間が求められるが、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、150℃24時間質量減少率が、5%以上が好ましいものであり、より好ましくは10%以上、更に好ましくは50%以上、特に好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上、望ましくは上限値である100%であることにより、引張弾性率特性の機能と相まって、例えば、温度177℃、163℃、149℃、121℃、93℃、80℃または66℃、更には20〜40℃などの種々のダウンホールの温度環境において、一定時間シール機能を発揮し、その後シール機能を喪失してシールを解除する特性を有するものとすることができる。ダウンホールツール用分解性ゴム部材の150℃24時間質量減少率を制御する因子や制御できる程度は、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を形成するゴム材料に含有される分解性ゴムの種類によって異なるが、先に93℃引張弾性率/23℃引張弾性率について説明したと同様である。
〔ダウンホール環境内でのゴム部材の分解〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、所定の引張弾性率特性を有するようにゴム材料を選択することにより、既に説明した多様なダウンホール環境〔深度の多様化等に付随し多くは60〜200℃程度の温度であり、近年は更に20〜40℃程度の低温のダウンホール環境もある。〕において、数時間〜数週間以内で、所望によっては数日間以内で、ダウンホールツール用分解性ゴム部材がシール機能を喪失してシールを解除するものとすることができる。ダウンホールツール用分解性保護部材については、センサーや流路等に対する保護を解除して、露出したセンサーや流路等が本来の機能を発揮することができる。
〔93℃引張弾性率/23℃引張弾性率の具体例〕
以下にいくつかの分解性ゴム部材等について、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率の結果を示す。
i)硬度A82°の熱硬化性ポリウレタン(ウレタンゴム)から形成したダウンホールツール用分解性ゴム部材(以下、「PU−A82」ということがある。)から切り出したダンベル型試料(厚み3mm)を使用して、JIS7161(ISO527−1に相当)に従って、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃においてそれぞれ応力歪み曲線を取得し、この応力歪み曲線に基づいてそれぞれの温度における引張弾性率を算出した。
このダウンホールツール用分解性ゴム部材の分解性の有無は、上記の試料を温度80℃の水に浸漬して2週間経過後の50%圧縮ひずみにおける圧縮応力を測定することによって行い、水に浸漬中に、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、分解したり溶出したりして形状を失ったり消失して、上記の圧縮応力の測定ができない場合、「分解性を有する」と評価するものとした。PU−A82は、分解性を有することが確認された。このダウンホールツール用分解性ゴム部材(PU−A82)について、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃における引張弾性率(「93℃弾性率/23℃弾性率」と表記することがある。)、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
ii)PU−A82に代えて、硬度A90°の熱硬化性ポリウレタン(ウレタンゴム)から形成したダウンホールツール用分解性ゴム部材(以下、「PU−A90」ということがある。)を使用して、各温度における引張弾性率の算出及び分解性の有無の確認を行った。PU−A90について、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃における引張弾性率、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
iii)PU−A82に代えて、硬度A80°のエステル型熱可塑性ウレタンゴム(未架橋タイプ)から形成したダウンホールツール用分解性ゴム部材(以下、「TPU−A80」ということがある。)を使用して、各温度における引張弾性率の算出及び分解性の有無の確認を行った。TPU−A80について、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃における引張弾性率、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
iv)PU−A82に代えて、硬度A90°のエステル型熱可塑性ウレタンゴム(未架橋タイプ)から形成したダウンホールツール用分解性ゴム部材(以下、「TPU−A90」ということがある。)を使用して、各温度における引張弾性率の算出及び分解性の有無の確認を行った。TPU−A90について、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃における引張弾性率、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
v)PU−A82に代えて、硬度A80°のエステル型熱可塑性ウレタンゴム(架橋タイプ)から形成したダウンホールツール用分解性ゴム部材(以下、「架橋TPU−A80」ということがある。)を使用して、各温度における引張弾性率の算出及び分解性の有無の確認を行った。架橋TPU−A80について、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃における引張弾性率、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
vi)PU−A82に代えて、硬度A90°のエステル型熱可塑性ウレタンゴム(架橋タイプ)から形成したダウンホールツール用分解性ゴム部材(以下、「架橋TPU−A90」ということがある。)を使用して、各温度における引張弾性率の算出及び分解性の有無の確認を行った。架橋TPU−A90について、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃における引張弾性率、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
vii)PU−A82に代えて、生分解性ポリマーとして知られているポリブチレンアジペート−ブチレンテレフタレート共重合体から形成したダウンホールツール用分解性ゴム部材(以下、「PBAT」ということがある。)を使用して、各温度における引張弾性率の算出及び分解性の有無の確認を行った。なお、PBATは、温度121℃及び149℃においては溶融したため(融点が105〜115℃程度であった。)、これらの温度における引張弾性率の測定はできなかった。PBATについて、温度23℃、66℃、及び93℃における引張弾性率、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
viii)PU−A82に代えて、硬度A80°のニトリルゴムから形成したダウンホールツール用ゴム部材(以下、「NBR−A80」ということがある。)を使用して、各温度における引張弾性率の算出及び分解性の有無の確認を行った。なお、NBR−A80は、温度80℃の水に浸漬して2週間経過後に、何らの形状や性状の変化もみられなかった(150℃24時間圧縮応力減少率及び150℃24時間質量減少率は、ともに0%であった。)ので、分解性を有しないことが確認された。NBR−A80について、温度23℃、66℃、93℃、121℃及び149℃における引張弾性率、並びに、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率及び分解性の有無を表1に示す。
Figure 2016160694
以上の具体例からみて、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率が20%以上である具体例i)〜vi)のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、引張弾性率の温度依存性が小さいので、採掘条件が多様化する中でも、種々の坑井環境において、引張弾性率を始めとする機械的特性の低下が小さいため、確実に流体シールやセンサー等の保護が可能で、かつ、所望の短期間で除去できることにより、坑井掘削の工程管理の合理化や経費軽減に寄与するダウンホールツール用分解性ゴム部材であることが分かった。特に、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率が50%超過である具体例i)、ii)、v)及びvi)のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、分解性を有するとともに、NBR−A80に匹敵する小さな温度依存性を有することから、より一層多様な坑井環境において、材料デザインの検討を要せず使用可能であるダウンホールツール用分解性ゴム部材であることが分かった。
これに対し、93℃引張弾性率/23℃引張弾性率が9%である具体例vii)のダウンホールツール用分解性ゴム部材(PBAT)は、温度変化に対する引張弾性率を始めとする機械的特性の低下が大きいので、個々の坑井環境に応じた材料デザインの検討、及び装置デザインの検討をしなければ使用することが難しく、特に、温度121℃以上となる高深度の坑井環境においては溶融するおそれがあり、使用が極めて困難なダウンホールツール用分解性ゴム部材であることが分かった。
また、分解性を有しない具体例viii)のダウンホールツール用ゴム部材(NBR−A80)は、流体シール等を必要とする坑井処理の終了後または坑井掘削の完了後においても、分解されることなく坑井孔内に残置されたままとなるため、炭化水素資源の生産量を十分大きなものとすることが難しかったり、該ゴム部材の除去や排除のために特別の操作を要したりするものであることが分かった。
したがって、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材によれば、ダウンホール環境に応じて、分解性ゴム及び他の配合成分の最適の組み合わせを選択することにより、坑井掘削用プラグ等のダウンホールツールとケーシングとの間の空間の閉塞(シール)を解除したり、センサーや流路等の保護を解除したりすることを目的として、ダウンホールツール用の部材を回収したり物理的に破壊するなどのために、多くの経費と時間を費やす必要がなくなるので、坑井掘削(炭化水素資源の回収)のための経費軽減や工程短縮に寄与することができる。さらに、ダウンホールツールを、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材とともに、分解性材料から形成される他の部材を備えるものとすることにより、ダウンホールツール用の種々の部材を回収したり物理的に破壊する操作を完全に不要とすることができる。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備える坑井掘削用プラグ等のダウンホールツールには、種々のダウンホールの温度等の環境や当該環境において実施する工程に応じて、多様な強度等の性能維持時間及び分解時間が求められるが、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、例えば、温度177℃、163℃、149℃、121℃、93℃、80℃または66℃、更には20〜40℃などの種々のダウンホールの温度環境において、一定時間シール機能を維持し、その後シール機能を喪失してシールを解除する特性を有することができる。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材において、シール機能の維持時間やシール機能を喪失する速度等を制御する因子や制御が可能である程度は、他の配合成分と分解性ゴムの種類や組み合わせによっても異なり、種々の手法により調整可能である。
〔ダウンホールツール用分解性ゴム部材の形状及び大きさ〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材の形状及び大きさは、特に限定されず、ダウンホールツール用分解性シール部材やダウンホールツール用分解性保護部材等のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールの種類、形状や大きさに適合するように調製することができる。例えば、ダウンホールツール用分解性ゴム部材については、シート状(薄いフィルム状、厚板状等)、棒状(丸棒状、角柱状等)、直方体状(立方状を含む)、ボール状、その他の塊状(定形、不定形等)などの形状でもよい。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材がシート状であったり、シーリング材またはパッキング材(詰め物様)であったりする場合は、必ずしも所定の形状を有する成形体である必要はない。また、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールが、坑井掘削用プラグ等である場合は、環状の成形体であるダウンホールツール用分解性ゴム部材とすることができ、更に具体的には、環状の成形体がダウンホールツールに備えられるマンドレルの軸方向と直交する外周面上に置かれるものであるダウンホールツール用分解性ゴム部材などとすることができ、フラックプラグまたはブリッジプラグ等の坑井掘削用プラグに備えられるダウンホールツール用分解性ゴム部材とすることができ、また、ボールまたはボールシートであるダウンホールツール用分解性ゴム部材とすることができる。同様に、ダウンホールツール用分解性保護部材についても、保護の対象であるセンサーや流路等の形状や大きさを踏まえて、シート状、センサー等の形状に対応する所定の形状、更には不定形のものでもよく、必要に応じた大きさに調製することができる。
4.ダウンホールツール用分解性ゴム部材の製造方法
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、製造方法が特に限定されるものではない。例えば、射出成形、押出成形(固化押出成形を含む。)、遠心成形、圧縮成形その他の公知の成形方法により、所定量の分解性ゴムと他の配合成分を含有するゴム材料である組成物を成形原料として、所定形状の成形品を成形し、または適宜形状(例えば、棒状体や厚板等)の予備成形品を成形した後、必要に応じて切削加工や穿孔等の機械加工した後に、それ自体公知の方法によって組み合わせて、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を得ることができる。
II.ダウンホールツール
本発明によれば、前記のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールが提供される。ダウンホールツールの種類、形状や大きさは、特に限定されない。例えば、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、スリーブシステム(フラックスリーブ)におけるシール部材、ダウンホールツール内におけるボールバルブ、フラッパーバルブ等のシール部材、ダウンホールツールとケーシングの間の開口部に配置されることで一時的に流体を遮断できるシール部材、更に金属製のダウンホールツール部材、センサーや流路等を覆って保護やシールを行う形で存在し、これら金属部分等が拡径することで坑井孔をシールするなどの他の多くのシール用途におけるシール部材として、または保護部材として使用することができる。本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材の特性である分解性に由来する崩壊性をより有効に発揮することができる観点から、好ましいダウンホールツールとしては、坑井掘削用プラグが挙げられ、より好ましくはフラックプラグまたはブリッジプラグが挙げられる。
〔坑井掘削用プラグ〕
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツール(以下、「本発明のダウンホールツール」ということがある。)として、より好ましい坑井掘削用プラグは、通常、マンドレル(中実でも中空部を有するものでもよい。)と、マンドレルの軸方向に直交する外周面上に置かれる種々のダウンホールツール部材とを備える、それ自体周知の構造を備えるものが適合する。ダウンホールツール部材としては、拡径してダウンホールツール(坑井掘削用プラグ)とケーシングとの間の空間を閉塞して流体をシールすることができる拡径可能な環状のシール部材、及び/または、拡径してダウンホールツール(坑井掘削用プラグ)とケーシングとを相互に固定するスリップや、ウエッジ、リングその他の部材が挙げられ、それ自体周知の部材(例えば、センサー等)を備えるものとすることができる。
本発明のダウンホールツールは、例えば環状の成形体であるダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるものであり、好ましくはマンドレルの軸方向と直交する外周面上に置かれる環状の成形体であるダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるものであり、また、ボールまたはボールシートであるダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるものとすることができる。
本発明のダウンホールツールが備える他のダウンホールツール部材、例えば、マンドレル、スリップ、ウエッジまたはリングなどは、従来、当該ダウンホールツール部材として使用されてきた材料、形状や大きさ、機械的特性等を有するものの範囲から選択することができる。したがって例えば、マンドレル等としては、分解性材料から形成されるものを使用してもよく、また、強化材を含有する材料から形成されるものを使用してもよく、さらに、他の材料から形成される別部材との複合材から形成されるものを使用してもよい。さらに、マンドレルについていえば、中空部を有してもよいし、軸方向に沿って径が変化するものでもよいし、外表面に固定部、段部、凹部、凸部等を有するものでもよい。
〔ダウンホールツールによるダウンホールのシール〕
ダウンホールツールの流体シールを確実なものとするために、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、例えば環状の成形体として、好ましくはダウンホールツールに備えられるマンドレルの軸方向と直交する外周面上に置かれる環状の成形体として、軸方向に圧縮されて縮径することに伴い軸方向と直交する方向に拡径する部材として、また例えばボールまたはボールシートとして、坑井孔のケーシングとダウンホールツールとの間の空間を閉塞し、流体をシールするものとすることができる。
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材は、引張弾性率特性の機能により、流体シール性に優れたものとすることができる。流体シール性は、以下の方法によって測定することができる。すなわち、(1)ダウンホールツール用分解性ゴム部材から、外径90mm、内径60mmで特定形状に切削した試料(環状のゴム部材)を、内径103.1mmの外筒及び外径60mmの芯棒が付帯している治具にセットする、(2)該試料(環状のゴム部材)を治具の軸方向に圧縮して、治具の外筒及び芯棒部が該試料(環状のゴム部材)でシールされるようにする、(3)水圧負荷を行い、シール不良が発生する(多くの場合、試料、すなわち環状のゴム部材の治具の軸方向両端部に大きな変形力がかかることにより該部位が破壊され、シール不良が発生する。)ときの水圧(以下、「破壊水圧」ということがある。)を測定する。破壊水圧が、20MPa以上であれば、流体シール性が優れているということができ、好ましくは23MPa以上、より好ましくは26MPa以上である。ダウンホールツール用分解性ゴム部材の破壊水圧は、分解性ゴムの種類、分解性ゴムと他の配合成分との組み合わせや含有量等の材料デザインや装置デザインによって調整することができる。
III.坑井掘削方法
本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用する坑井掘削方法、例えばダウンホールツール用分解性ゴム部材を備える坑井掘削用プラグ等のダウンホールツールを使用して、ダウンホールツールとケーシングとの間の流体をシールする坑井掘削方法によれば、並びに、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用して、例えばダウンホールツール用分解性ゴム部材を備える坑井掘削用プラグ等のダウンホールツールを使用して、坑井孔の目止め処理を行った後に、ダウンホールツールが分解される、具体的には、ダウンホールツール用分解性ゴム部材を備える坑井掘削用プラグ等のダウンホールツールの一部または全部が分解される坑井掘削方法によれば、所定の諸区画のフラクチャリングが終了し、または、坑井の掘削が終了して坑井が完成し、石油や天然ガス等の生産を開始するときには、坑井孔を閉塞しているダウンホールツール用分解性ゴム部材によるシールを、当該のダウンホール環境において所望する期間内に、容易にシール解除することができるように設計することができる。同様に、ダウンホールツール用分解性保護部材を備えるダウンホールツールを使用する坑井掘削方法においても、当該のダウンホール環境において所望する期間内に、センサーや流路等に対する保護を解除することができるように設計することができる。この結果、本発明の坑井掘削方法によれば、従来、坑井処理の終了後または坑井完成後に、シール解除を行うためにシール機能を喪失させる操作や、保護部材による保護を解除する操作のために、更には、坑井内に残置されていた多数の坑井掘削用プラグまたはシール部材や保護部材等の部材を、破砕、穿孔その他の方法によって破壊したり、小片化したりするために要していた多くの経費と時間が不要となるので、坑井掘削の経費軽減や工程短縮ができる。
〔坑井孔の閉塞〕
シール及びシールの解除について更に説明すると、本発明のダウンホールツールは、ダウンホールツール用分解性ゴム部材に対して、例えば、1対のリングにマンドレルの軸方向の力を加えることにより、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、軸方向に圧縮されて縮径することに伴い、マンドレルの軸方向と直交する方向に拡径して、軸方向に直交する方向の外方部がダウンホールの内壁と当接するとともに、軸方向に直交する方向の内方部がマンドレルの外周面に当接することにより、ダウンホールツールとダウンホールとの間の空間を閉塞し、流体をシールすることができる。なお、ダウンホールツール用分解性ゴム部材が短時間で分解してしまうような高温環境にあるダウンホール内において、上記した閉塞(シール)や、ダウンホールツールの保護等を行う場合には、地上から流体を注入して(cooldown injection)、ダウンホールツール用分解性ゴム部材の周辺温度を低下させた状態にコントロールすることによって、所望の時間、シール性能(強度等)や保護機能を維持するような処理方法を採用することができる。
〔ダウンホールツールの分解〕
本発明の坑井掘削用プラグ等のダウンホールツールは、所定の諸区画のフラクチャリングが終了した後、通常は、坑井の掘削が終了して坑井が完成し、石油や天然ガス等の生産を開始するときに、生分解、加水分解または更に他の何らかの方法による化学的な分解や溶剤への溶解などの多様な手段により、ダウンホールツール用分解性ゴム部材のシール機能を喪失させ、更に所望により、分解性を有するマンドレルやスリップ、リング等のダウンホールツール用分解性ゴム部材以外の他のダウンホールツール部材とともに、容易に分解または崩壊させて除去することができる。すなわち、本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用して坑井孔の目止め処理を行った後に、ダウンホールツール用分解性ゴム部材がシール機能を喪失し、更に所望により分解されることによって、(i)坑井内において流体の移動を妨げるためのシールが所望期間内に解除できる、(ii)生産を妨げる不要なダウンホールツールの除去が容易となる、(iii)ダウンホールツールに備えられる他の部材をPGAやPLA等の分解性材料、より好ましくはPGAから形成することによれば、生産開始前にダウンホールツールやダウンホールツール部材の破砕処理が全く不要であるダウンホールツールを得ることができる、(iv)フラクチャリング工程に使用されるダウンホールツールに限られることなく、何らかのシールが必要とされる多様な工程において使用される種々のダウンホールツールに適用することができる、などの利点がある。本発明のダウンホールツール用分解性保護部材を使用してセンサー等の保護を行う坑井掘削方法についても、同様の利点がある。なお、坑井処理が終了した後に残存するダウンホールツール用分解性ゴム部材は、生産を開始するまでに完全に消失していることが好ましいが、完全に消失していないとしても、強度が低下してダウンホール中の水流等の刺激により崩壊するような状態となれば、崩壊したダウンホールツール用分解性ゴム部材は、フローバックなどにより容易に回収することができ、ダウンホールやフラクチャに目詰まりを生じさせることがないので、石油や天然ガス等の生産障害となることがない。また通常、ダウンホールの温度が高い方が、短時間でダウンホールツール用分解性ゴム部材の分解や強度低下が進行する。なお、坑井によっては地層中の含水量が低いことがあり、その場合にはフラクチャリング時に使用した水ベースの流体を、フラクチャリング後に回収することなく坑井中に残留させることで、ダウンホールツールの分解を促進させることができる。
本発明の具体的態様によれば、更に、i)本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールを使用して、坑井孔をシールした後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法、ii)本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備え、さらに分解性材料(好ましくはPGA)を含有する他のダウンホールツール用部材を備えるダウンホールツールを使用して、坑井孔をシールした後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法、及び、iii)本発明のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備え、該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、他のダウンホールツール用部材に接する、及び/または、他のダウンホールツール用部材を覆うように配置されてなるダウンホールツールを使用して、坑井処理を行った後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法が提供される。
本発明は、温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率が、20%以上であることを特徴とするダウンホールツール用分解性ゴム部材であることによって、採掘条件が多様となる中で、過度のデザイン最適化の負担を要せず、確実に流体をシールして坑井処理を容易とし、かつ、所望の期間でシールを解除し、その除去や流路の確保ができるよう、所望に応じて設計可能な分解性シール部材や、センサーや流路等を保護し、その後容易に除去できるよう設計可能な分解性保護部材に適用可能であることによって、坑井掘削の経費軽減や工程短縮ができるダウンホールツール用分解性ゴム部材を提供することができ、更に、該部材を備えるダウンホールツール、及び坑井掘削方法を提供することができるので、産業上の利用可能性が高い。

Claims (22)

  1. 温度93℃における引張弾性率の、温度23℃における引張弾性率に対する比率が、20%以上であることを特徴とするダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  2. 表面硬度がA60〜D80の範囲内である請求項1記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  3. 温度150℃の水に24時間浸漬後の50%ひずみ圧縮応力の、浸漬前の50%ひずみ圧縮応力に対する減少率が5%以上である請求項1または2記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  4. 温度150℃の水に24時間浸漬後の質量の、浸漬前の質量に対する減少率が5%以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  5. ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、アクリルゴム、脂肪族ポリエステルゴム、クロロプレンゴム、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びポリアミド系熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種である分解性ゴムを含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  6. 分解性の官能基を有する分解性ゴムを含有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  7. 強化材を含有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  8. シール部材である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  9. 環状の成形体である請求項8記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  10. 環状の成形体が、ダウンホールツールに備えられるマンドレルの軸方向と直交する外周面上に置かれるものである請求項9記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  11. ボールまたはボールシートである請求項1乃至7のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  12. ダウンホールツール用分解性保護部材である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  13. 坑井掘削用プラグに備えられる請求項1乃至12のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツール。
  15. 坑井掘削用プラグである請求項14記載のダウンホールツール。
  16. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用する坑井掘削方法。
  17. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用して、ダウンホールツールとケーシングとの間の流体をシールする坑井掘削方法。
  18. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材を使用して、坑井孔の目止め処理を行った後に、ダウンホールツールが分解される坑井掘削方法。
  19. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備えるダウンホールツールを使用して、坑井孔をシールした後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法。
  20. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備え、さらに分解性材料を含有する他のダウンホールツール用部材を備えるダウンホールツールを使用して、坑井孔をシールした後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法。
  21. 他のダウンホールツール用部材に含有される分解性材料がポリグリコール酸である請求項20記載の坑井掘削方法。
  22. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のダウンホールツール用分解性ゴム部材を備え、該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が、他のダウンホールツール用部材に接する、及び/または、他のダウンホールツール用部材を覆うように配置されてなるダウンホールツールを使用して、坑井処理を行った後に、坑井孔内で該ダウンホールツール用分解性ゴム部材が分解されることを特徴とする坑井掘削方法。
JP2015041828A 2015-03-03 2015-03-03 ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法 Pending JP2016160694A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015041828A JP2016160694A (ja) 2015-03-03 2015-03-03 ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015041828A JP2016160694A (ja) 2015-03-03 2015-03-03 ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016160694A true JP2016160694A (ja) 2016-09-05

Family

ID=56844505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015041828A Pending JP2016160694A (ja) 2015-03-03 2015-03-03 ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016160694A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110144201A (zh) * 2019-07-15 2019-08-20 山东石大油田技术服务股份有限公司 一种粘弹性颗粒调驱剂及制备方法与应用
CN111801484A (zh) * 2018-03-30 2020-10-20 株式会社吴羽 具备保护构件的井下堵塞器
WO2022224856A1 (ja) * 2021-04-23 2022-10-27 大塚化学株式会社 シール部材

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111801484A (zh) * 2018-03-30 2020-10-20 株式会社吴羽 具备保护构件的井下堵塞器
CN111801484B (zh) * 2018-03-30 2023-09-19 株式会社吴羽 具备保护构件的井下堵塞器
CN110144201A (zh) * 2019-07-15 2019-08-20 山东石大油田技术服务股份有限公司 一种粘弹性颗粒调驱剂及制备方法与应用
WO2022224856A1 (ja) * 2021-04-23 2022-10-27 大塚化学株式会社 シール部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6114875B2 (ja) ダウンホールツール用分解性ゴム部材、分解性シール部材、分解性保護部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法
CA2931282C (en) Downhole tool or downhole tool member, degradable resin composition, and method for recovering hydrocarbon resource
JP6327933B2 (ja) ダウンホールツール用ゴム部材、及びダウンホールツール、並びに炭化水素資源の回収方法
JP6359355B2 (ja) 分解性を有するゴム材料から形成される拡径可能な環状のゴム部材を備える坑井掘削用プラグ
JP2015143333A (ja) ダウンホールツール用分解性シール部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法
JP6635785B2 (ja) ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法
CN108368311B (zh) 组合物、井下工具用组合物、井下工具用分解性橡胶构件、井下工具、以及坑井挖掘方法
JP2016160694A (ja) ダウンホールツール用分解性ゴム部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法
JP2015180795A (ja) 崩壊性のダウンホールツール用シール部材、ダウンホールツール、及び坑井掘削方法