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JP2016034794A - ジェット推進艇 - Google Patents

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JP2016034794A
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Kohei Terada
宏平 寺田
宏信 三浦
Hironobu Miura
宏信 三浦
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を防止できるジェット推進艇を提供すること。
【解決手段】ジェット推進艇は、艇体と、艇体に収容されるエンジンと、エンジンの駆動力によりジェット推進力を発生するジェットポンプと、エンジンに空気を供給するための吸気管46と、吸気ボックス25と、フィルタ35とを含む。吸気ボックス25には、吸気管46に接続される接続口45と、外気を取り込むための取込口とが形成されている。フィルタ35は、吸気ボックス25の内部空間77の一部を形成する空間82に配置されている。フィルタ35は、空間82を、取込口に接続された下領域88と下領域88より上方に位置して接続口45に接続された上領域89とに上下に分割する。フィルタ35は、取込口から内部空間77に取り込まれて接続口45へ向かう空気を浄化する。
【選択図】図15

Description

本発明は、ジェット推進艇に関する。
特許文献1に記載の小型船舶は、船体内に、内燃機関と、内燃機関に空気を供給するための吸気装置とを備えている。吸気装置は、内燃機関のシリンダから上方へ延びる吸気管と、吸気管の上端を覆う吸気箱と、吸気箱に連なって設けられるエアフィルタとを備えている。エアフィルタは、吸気箱の内部に水平方向に連通する内部空間を有するフィルタケースと、フィルタケースの内部に収容されて空気を浄化するエレメントユニットとを備えている。
エレメントユニットは、平面視で環形状に形成されたエレメントと、エレメントを上下から挟む上板および下板とを備えている。空気導入管の一端部が、上板と下板と筒形状のエレメントとによって囲まれた空間に開口し、空気導入管の他端部が、フィルタケースの下方に開口している。
空気は、空気導入管を通って、上板と下板とエレメントとによって囲まれた空間に流入し、エレメントを通過することによって浄化される。エレメントを通過した空気は、フィルタケースの内部から吸気箱の内部へ移り、吸気箱内の吸気管からシリンダに供給される。
特開2002−114192号公報
特許文献1に記載の吸気箱およびフィルタケースを1つの吸気ボックスとみなすと、吸気ボックスの内部空間は、上板と下板との間に配置されて垂直方向を指向するエレメントによって囲まれた上流空間と、エレメントを通過した空気が存在する下流空間とに分割されている。そのため、上流空間に水が流入した場合に、その水がエレメント下方を伝って下流空間に到達しやすく、シリンダへの浸入が発生する虞がある。
そこで、本発明の目的は、水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を防止できるジェット推進艇を提供することである。
前記目的を達成するための本発明の一実施形態は、艇体と、前記艇体の長手方向に延びるクランク軸線まわりに回転するクランクシャフトを含み、前記艇体に収容されるエンジンと、前記エンジンの駆動力により水を吸引して噴出することによってジェット推進力を発生するジェットポンプと、前記エンジンに接続され、前記エンジンに空気を供給するための吸気管と、吸気ボックスと、フィルタとを含む、ジェット推進艇を提供する。前記吸気ボックスには、前記吸気管に接続される接続口と、外気を取り込むための取込口と、前記接続口と前記取込口とを流体連通する内部空間とが形成される。前記フィルタは、前記内部空間の一部を形成する空間に配置され、前記空間を、前記取込口に接続された下領域と前記下領域より上方に位置して前記接続口に接続された上領域とに上下に分割し、前記取込口から前記内部空間に取り込まれて前記接続口へ向かう空気を浄化する。
この構成によれば、吸気ボックスは、外気を取込口から内部空間に取り込む。内部空間の一部を形成する空間に配置されたフィルタが、内部空間に取り込まれた空気を浄化する。浄化された空気は、内部空間において接続口へ向かい、接続口から吸気管によってエンジンに供給される。
フィルタは、フィルタが配置される空間を、取込口に接続された下領域と、下領域より上方に位置して接続口に接続された上領域とに上下に分割する。この場合、取込口から接続口へ向かって内部空間を流れる流体は、下領域から上領域に移る際に、上昇しなければならない。そのため、水が取込口から内部空間に流入しても、水は、自重により、下領域から上領域まで上昇することが困難なので、接続口に到達できない。従って、水は、接続口を経てエンジンに到達することもできない。
その結果、水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を防止できる。
本発明の一実施形態において、前記接続口は、前記フィルタより上方に配置されてもよい。
この構成によれば、内部空間に流入した水が仮にフィルタを通過しても、水は、自重により、フィルタより上方に配置された接続口に到達できない。よって、水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を一層防止できる。
本発明の一実施形態において、前記吸気ボックスは、前記艇体に収容され、前記取込口は、前記艇体が浸水した場合における前記艇体内の水位より上方に配置されてもよい。
この構成によれば、艇体が浸水した場合でも、取込口が艇体内の水位より上方に配置されているので、水が取込口から内部空間に流入すること自体を防止できる。
本発明の一実施形態において、前記吸気ボックスは、前記内部空間の一部として前記取込口と前記下領域とを流体連通する通路を含み、前記通路は、斜め下方に延び、その下端において前記下領域に接続され、前記フィルタは、前記通路と前記下領域との接続部分より上方に位置してもよい。
この構成によれば、取込口から下領域へ向かって通路を斜め下方へ流れる流体は、通路と下領域との接続部分を越えて下領域に流入したときに、流れる向きを上方へ変えなければ、フィルタに到達できない。この場合、取込口から通路に流入した水は、通路によって、斜め下方へ流れるように、勢い付けられる。これにより、通路を流れる水は、慣性力により、下領域に流入したときに、流れる向きを上方へ変えることができないので、フィルタに到達できない。そのため、通路を流れる水は、フィルタを通過して接続口に到達することもできない。よって、水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を一層防止できる。
本発明の一実施形態において、前記吸気ボックスは、前記内部空間の一部として前記取込口と前記下領域とを流体連通する通路と、前記下領域を形成する面の一部であり、前記通路を通過して前記下領域に流入した空気に衝突されることによって当該空気から水分を分離する分離面とを有してもよい。
この構成によれば、取込口から下領域へ向かって通路を流れる流体は、通路を通過して下領域に流入すると、分離面に衝突する。これにより、流体が空気と水分とに分離される。空気は、下領域から上昇して上領域に到達できる。一方、水は、自重により、下領域から上領域に上昇することが困難なので、接続口に到達することなく、下領域に溜まる。よって、水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を一層防止できる。
本発明の一実施形態において、前記吸気ボックスは、前記下領域の下端を形成する底壁を有し、前記底壁には、前記下領域に溜まる水を排出するための排出口が形成されてもよい。
この構成によれば、下領域に溜まった水を排出口から排出できるので、下領域に溜まった水が接続口に到達することを未然に防止できる。よって、水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を一層防止できる。
本発明の一実施形態において、前記吸気ボックスは、前記排出口を開閉する弁を有してもよい。
この構成によれば、一定量の水が下領域に溜まると弁が排出口を開放することによって、下領域に溜まった一定量の水をまとめて排出できる。
本発明の一実施形態において、前記通路の一部は、前記吸気ボックスの上部に形成されてもよい。
この構成によれば、一部が吸気ボックスの上部に形成された通路は、下領域へ向けて下方に延びる部分を必然的に有する。これにより、下領域へ向かって通路を下方へ流れる流体は、通路から上領域までの間において、流れる向きを上方へ変えなければならない。この場合、取込口から通路に流入した水は、通路によって、下方へ流れるように、勢い付けられる。これにより、通路を流れる水は、慣性力により、流れる向きを上方へ変えることができないので、上領域に到達できないし、接続口に到達することもできない。よって、水が吸気ボックスの内部に流入した場合に、エンジンへの浸入を一層防止できる。
本発明の一実施形態において、前記吸気ボックスは、前記吸気ボックスの上部を構成する蓋部と、前記蓋部以外の部分であって前記蓋部が着脱される本体部とを有してもよい。
この構成によれば、吸気ボックスを蓋部と本体部とに分離することによって、吸気ボックスの内部空間をメンテナンスすることができる。
本発明の他の実施形態は、艇体と、第1連結部が形成され、前記艇体に収容されるエンジンと、前記エンジンの駆動力により水を吸引して噴出することによってジェット推進力を発生するジェットポンプと、前記第1連結部に取り付けられる第2連結部が形成され、前記第1連結部を支点とした回動動作を経て前記エンジンに取り付けられる吸気ボックスとを含む、ジェット推進艇を提供する。
この構成によれば、吸気ボックスの第2連結部をエンジンの第1連結部に取り付けてから、吸気ボックスを、第1連結部を支点として回動させることによって、吸気ボックスを下方から支えることなくエンジンに容易に取り付けることができる。そのため、エンジンに対する吸気ボックスの組み付け性の向上を図れる。
本発明の他の実施形態において、前記第2連結部は、前記吸気ボックスの上部に配置されてもよい。
この構成によれば、吸気ボックスを、その上部の第2連結部に取り付けられた第1連結部を支点として回動させることによって、吸気ボックスを下方から支えることなくエンジンに一層容易に取り付けることができる。そのため、エンジンに対する吸気ボックスの組み付け性の一層の向上を図れる。
本発明の他の実施形態において、前記吸気ボックスから延びて前記エンジンに接続され、前記吸気ボックスから前記エンジンに空気を供給するための吸気管を含み、前記吸気管が延びる方向と、前記エンジンに取り付けられる際における前記吸気ボックスの回動方向とが一致または略一致してもよい。
この構成によれば、吸気ボックスを回動させてエンジンに取り付けることによって、吸気ボックスから延びる吸気管をエンジンに接続することもできる。そのため、エンジンに対する吸気ボックスの組み付け性の一層の向上を図れる。
本発明の他の実施形態において、前記吸気ボックスの下部に備えられ、前記吸気ボックスにおいて前記エンジンに取り付けられる第3連結部を含んでもよい。
この構成によれば、吸気ボックスの下部に備えられた第3連結部がエンジンに取り付けられることによって、吸気ボックスの下部をエンジンに固定できる。
本発明の実施形態に係るジェット推進艇の模式図である。 ジェット推進艇に備えられるエンジンユニットの側面図である。 エンジンユニットの正面図である。 エンジンユニットに備えられる吸気ボックスの正面図である。 吸気ボックスの側面図である。 吸気ボックスの背面図である。 吸気ボックスの平面図である。 吸気ボックスの底面図である。 吸気ボックスの模式的な分解斜視図である。 エンジンユニットの要部の側面図である。 図10のA−A線に沿う断面図である。 図10のB−B線に沿う断面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 吸気ボックスがエンジンに取り付けられる様子を示す側面図である。 上下前後に沿う垂直面で切断したときの吸気ボックスの断面図である。 上下左右に沿う垂直面で切断したときの吸気ボックスの断面図である。 上下左右に沿う垂直面で切断したときのジェット推進艇の断面図である。 上下左右に沿う垂直面で切断したときの転倒状態のジェット推進艇の断面図である。 吸気ボックスの上部の模式的な斜視図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るジェット推進艇1の模式図である。また、図1における左右方向をジェット推進艇1の前後方向とし、図1における右方をジェット推進艇1の前方とし、ジェット推進艇1の進行方向に向いたときを基準としてジェット推進艇1の左右方向を定義する。そのため、図1の紙面に直交する方向における手前が、ジェット推進艇1の右方であり、図1の紙面に直交する方向における奥が、ジェット推進艇1の左方である。
図1に示すように、ジェット推進艇1は、艇体2と、艇体2の内部に収容されたエンジン3と、艇体2の後部に取り付けられたジェットポンプ4とを含む。
艇体2は、船底を形成するハル5と、ハル5の上方に配置されたデッキ6とを含み、前後方向に長手である。
エンジン3は、上下方向におけるハル5とデッキ6との間に配置されている。エンジン3は、ジェットポンプ4の前方に配置されている。エンジン3は、前後方向に延びるクランク軸線7まわりに回転するクランクシャフト8を含む内燃機関である。
ジェットポンプ4は、エンジン3によって駆動される。ジェットポンプ4は、エンジン3の駆動力により水を船底から吸引して船外(艇体2の外部)に噴出する。これにより、ジェットポンプ4は、ジェット推進艇1を前方に推進させるためのジェット推進力を発生する。
詳しくは、ジェットポンプ4は、船外の水を吸引する吸水口9(intake)と、吸水口9から吸引された水を後方に噴出する排水口10(outlet)と、吸水口9に吸引された水を排水口10に導く流路11とを含む。ジェットポンプ4は、流路11内に配置されたインペラ12(動翼)および静翼13と、インペラ12に連結されたドライブシャフト14と、排水口10を形成するノズル15と、ノズル15から後方への水の噴出方向を左右に傾けるデフレクタ16とをさらに含む。
吸水口9は、船底で開口しており、排水口10は、吸水口9より後方において後向きに開口している。ドライブシャフト14は、前後方向に延びている。ドライブシャフト14の前端部は、船内に配置されており、ドライブシャフト14の後端部は、流路11内に配置されている。ドライブシャフト14の前端部は、カップリング17などを介してエンジン3のクランクシャフト8に連結されている。インペラ12は、ドライブシャフト14に連結されている。静翼13は、インペラ12の後方に配置されており、ノズル15は、静翼13の後方に配置されている。インペラ12は、流路11内において、ドライブシャフト14の中心軸線まわりに回転可能である。静翼13は、流路11に対して固定されている。ノズル15は、艇体2に固定されている。
インペラ12は、エンジン3によって、ドライブシャフト14と共にドライブシャフト14の中心軸線まわりに回転駆動される。インペラ12が回転駆動されると、水が吸水口9から流路11内に吸引され、インペラ12から静翼13に送られる。インペラ12によって送られた水が静翼13を通過することにより、インペラ12の回転によって生じた水流のねじれが低減され、水流が整えられる。したがって、整流された水が、静翼13からノズル15に送られる。ノズル15は、前後方向に延びる筒状であり、排水口10は、ノズル15の後端部によって形成されている。したがって、ノズル15に送られた水は、ノズル15の後端部の排水口10から後方に噴射される。
デフレクタ16は、ノズル15から後方に延びている。デフレクタ16は、上下方向に延びるデフレクタ軸線16Aまわりに左右に回転可能にノズル15に連結されている。デフレクタ16は、中空である。ノズル15の排水口10は、デフレクタ16内に配置されている。デフレクタ16は、後向きに開口した噴出口18を形成している。噴出口18は、排水口10の後方に配置されている。排水口10から後方に噴射された水は、デフレクタ16の内部を通って噴出口18から後方に噴出される。
ジェット推進艇1は、乗員が座るシート19と、乗員によって左右に操作されるハンドル20と、ハンドル20に取り付けられたスロットルレバー21とを含む。
シート19およびハンドル20は、艇体2の上方に配置されている。シート19およびハンドル20は、艇体2に支持されている。シート19およびハンドル20は、左右方向におけるジェット推進艇1の中央部に配置されている。シート19は、ハンドル20の後方に配置されている。シート19は、艇体2の上部に配置されている。上方へ向けて開口した開口部22が、艇体2の上部に形成されている。エンジン3は、開口部22の下方において艇体2に収容されている。開口部22は、通常の状態では、シート19によって上方から塞がれている。艇体2の内部をメンテナンスする際、シート19が取り外されることによって、開口部22が開放される。乗員などのユーザは、開放された開口部22から艇体2の内部にアクセスする。
エンジン3の出力は、乗員によるスロットルレバー21の操作によって調整される。また、ジェットポンプ4のデフレクタ16は、ハンドル20の操作に応じて左右に回動する。そのため、ジェットポンプ4から噴出される水の方向は、ハンドル20の操作によって左右に変更される。これにより、ジェット推進艇1が操舵される。
図2は、ジェット推進艇1に備えられるエンジンユニット23の右側面図である。図2の右方は、ジェット推進艇1の前方である。
図2に示すように、エンジン3に供給する空気の量を調整するためのスロットルボディ24が、エンジン3の右面に設けられている。空気を取り込むための吸気入口24Aが、スロットルボディ24の前面に形成されている。吸気入口24Aは、斜め上方を向いている。
ジェット推進艇1は、スロットルボディ24を介してエンジン3に空気を供給する吸気ボックス25をさらに含む。吸気ボックス25は、エンジン3と共に、艇体2の内部に収容されている。吸気ボックス25は、前後方向に延びるクランク軸線7上に配置されていて、クランク軸線7上でエンジン3に並ぶように、前方からエンジン3に対向して配置されている。吸気ボックス25では、後面26がエンジン3に対向している。吸気ボックス25は、エンジン3に取り付けられている。一体化されたエンジン3および吸気ボックス25は、エンジンユニット23を構成している。
図3は、エンジンユニット23の正面図である。図3の左右方向は、エンジンユニット23の左右方向と一致している。
図3に示すように、ジェット推進艇1は、吸気ボックス25の表面において後面26と下面27との両方とは別の面に取り付けられる電装品28をさらに含む。この実施形態では、電装品28の一例として、ヒューズボックス29と、ECU30(Electronic control unit)と、転倒スイッチ31と、スターターユニット32とが挙げられる。
ヒューズボックス29は、ジェット推進艇1内の電気回路に挿入された複数のヒューズを収納している。ECU30は、ジェット推進艇1に備えられた電気機器を制御するための電気部品である。転倒スイッチ31は、ジェット推進艇1の転倒(転覆)を検出するための電気部品である。スターターユニット32は、エンジン3を始動させるための電気部品である。
ヒューズボックス29、ECU30および転倒スイッチ31は、吸気ボックス25の前面33に取り付けられている。スターターユニット32は、吸気ボックス25の右面34に取り付けられている。
図4は、吸気ボックス25の正面図である。図5は、吸気ボックス25の右側面図である。図6は、吸気ボックス25の背面図である。図7は、吸気ボックス25の平面図である。図8は、吸気ボックス25の底面図である。図4〜図8では、電装品28が取り外された状態の吸気ボックス25が図示されている。
図4に示すように、吸気ボックス25は、下方へ向けて細くなる樹脂製の中空体である(図5も参照)。吸気ボックス25は、空気を浄化するためのフィルタ35を内蔵している。吸気ボックス25は、前述した後面26、下面27、前面33および右面34の他に、上面39と左面40とを有する。
前面33は、略上半分を占める上領域33Aと、略下半分を占める下領域33Bとを有する。上領域33Aおよび下領域33Bは、いずれも上下左右に平坦な略矩形状であり、略垂直に延びている。
下領域33Bは、左右方向において上領域33Aより小さい。下領域33Bは、上領域33Aより後方にずれている(図5参照)。そのため、前面33は、上領域33Aと下領域33Bとの境界に段差33Cを有している。吸気ボックス25内に外気を取り込むための取込口36が、上領域33Aの上端部に形成されている。取込口36は、左右方向に細長く、吸気ボックス25の内部に連通している。取込口36から吸気ボックス25内に取り込まれた空気は、吸気ボックス25に内蔵されたフィルタ35によって浄化される。
ヒューズボックス29が取り付けられる複数の第1取付部41が、前面33に設けられている。それぞれの第1取付部41が、ヒューズボックス29に形成された穴(図示せず)に挿通されることによって、ヒューズボックス29が、第1取付部41を介して吸気ボックス25に取り付けられる(図3参照)。
ECU30が取り付けられる複数の第2取付部42が、前面33に設けられている。それぞれの第2取付部42が、ECU30に形成された穴(図示せず)に挿通されることによって、ECU30が、第2取付部42を介して吸気ボックス25に取り付けられる(図3参照)。
転倒スイッチ31が取り付けられる複数の第3取付部43が、前面33に設けられている。それぞれの第3取付部43が、転倒スイッチ31に形成された穴(図示せず)に挿通されることによって、転倒スイッチ31が、第3取付部43を介して吸気ボックス25に取り付けられる(図3参照)。
図5に示すように、右面34は、上下方向において前面33の段差33Cと同じ位置に、段差34Aを有する。右面34は、段差34Aより下方に位置する下領域34Bと、段差34Aより上方に位置する上領域34Cとを含む。下領域34Bおよび上領域34Cは、いずれも上下前後に平坦であり、下領域34Bは、上領域34Cより左方にずれている(図4参照)。右面34の全体は、下方へ向けて細くなる略三角形状に形成されている。右面34の前端縁は、段差34A以外では、ほぼ垂直に延びている。
スターターユニット32が取り付けられる複数の第4取付部44が、下領域34Bに設けられている。それぞれの第4取付部44が、スターターユニット32に形成された穴(図示せず)に挿通されることによって、スターターユニット32が、第4取付部44を介して吸気ボックス25に取り付けられる(図2参照)。
接続口45が、上領域34Cに形成されている。接続口45は、吸気ボックス25の内部に連通している。
吸気ボックス25は、接続口45に接続される吸気管46を含む。吸気管46の少なくとも一部は、ゴムや樹脂といった可撓性の材料で構成されている。
吸気管46は、接続口45に接続される一端部46Aと、一端部46Aとは反対の他端部46Bとを含む。他端部46Bは、スロットルボディ24の吸気入口24Aに対して、差し込まれることによって接続される(図2参照)。つまり、吸気管46は、吸気ボックス25の接続口45から延びてエンジン3の吸気入口24Aに接続される。そのため、吸気ボックス25内でフィルタによって浄化された空気は、接続口45から吸気管46内に流入し、吸気管46によって、スロットルボディ24経由でエンジン3に供給される。
吸気管46は、一端部46Aから右方へ延びた後に湾曲し、他端部46Bまで後方へ延びている。図5に示すように右方から見ると、吸気管46は、一端部46Aから他端部46Bへ向けて下方へ傾斜して延びている。
吸気管46と吸気ボックス25とは、一体形成されてもよい。その場合、部品点数の削減によるコストダウンや、小型化が図れる。また、水が入り込むための隙間が、吸気管46の一端部46Aと吸気ボックス25との間に形成されることを防止できる。
図6に示す左面40も、右面34と同様の略三角形状に形成されている(図10も参照)。後面26は、略三角形状の右面34および左面40の後端縁間に架設されている。後面26の少なくとも一部は、下方へ向かうに従って前方へ傾斜している(図5参照)。
左面40は、上下方向において前面33の段差33Cと同じ位置に、段差40Aを有する。左面40は、段差40Aより下方に位置する下領域40Bと、段差40Aより上方に位置する上領域40Cとを含む。下領域40Bおよび上領域40Cは、いずれも上下前後に平坦であり、下領域40Bは、上領域40Cより右方にずれている。
上面39および下面27は、前後左右に延びている。図7に示すように、上面39は、平面視で、左右方向に長手の略矩形状に形成されている。図8に示すように、下面27は、底面視で、左右方向に長手の略矩形状に形成されている。下面27は、上面39と比べて、一回り以上小さい。
図4〜図6に示すように、前面33、右面34、左面40および後面26に跨る1本の境界47が、吸気ボックス25に形成されている。
図4に示すように、境界47は、前面33の上領域33Aにおいて、取込口36より下方で、左方へ向かうにつれて下方へ傾斜するように直線状に延びている。図5に示すように、境界47は、右面34の上領域34Cの上端部において、前後方向へ水平に延びている。図6に示すように、境界47は、左面40の上領域40Cの上端部において、前後方向へ水平に延びている。左面40の境界47は、右面34の境界47より下方に位置している。境界47は、後面26の上端部において、左方へ向かうにつれて下方へ傾斜するように直線状に延びている。
図9は、吸気ボックス25の模式的な分解斜視図である。
図9に示すように、吸気ボックス25は、境界47より上方の蓋部49と、境界47より下方の本体部50とに分離可能である。蓋部49は、吸気ボックス25の上部を構成している。本体部50は、吸気ボックス25において蓋部49以外の部分であって、蓋部49が本体部50に対して着脱される。
蓋部49を本体部50に対して着脱させるための固定部51および被固定部52が、吸気ボックス25に設けられている。固定部51は、本体部50の右面および左面の上端部のそれぞれに、複数(ここでは2つ)設けられている。それぞれの固定部51は、一例として、本体部50の上端より上方へ突出し、左右方向に折れ曲がった鉤状に形成されている。本体部50の右面の固定部51は、左方へ折れ曲がっていて、本体部50の左面の固定部51は、右方へ折れ曲がっている。被固定部52は、一例として、前後方向に沿って筋状に延びるリブであって、蓋部49の右面および左面の下端部のそれぞれに設けられている。
蓋部49を本体部50に対して上方から被せて、本体部50の右面の固定部51を蓋部49の右面の被固定部52に引っ掛けて本体部50の左面の固定部51を蓋部49の左面の被固定部52(図示せず)に引っ掛けると、蓋部49が本体部50に装着される。逆に、全ての固定部51を被固定部52から外して、蓋部49を本体部50から分離すると、蓋部49は、本体部50から離脱される。
なお、図9では、固定部51を簡略化しているが、固定部51毎にレバーを設け、このレバーの操作に連動して、固定部51が被固定部52に引っ掛かったり、固定部51が被固定部52から外れたりしてもよい。また、固定部51は、着脱される際に、固定部51の右端部または左端部を支点として回動してもよい。
図10は、エンジンユニット23の要部の左側面図である。図11Aは、図10のA−A線に沿う断面図である。図11Bは、図10のB−B線に沿う断面図である。図12は、図3のA−A線に沿う断面図である。
図10に示すように、吸気ボックス25の上部をエンジン3に連結するための第2連結部としての上連結部55が、右面34および左面40のそれぞれの上端部に、1つずつ形成されている(図5も参照)。そのため、上連結部55は、吸気ボックス25の上部に配置されている。それぞれの上連結部55は、後面26より後方へ突出するアーム状に形成されている。切り欠き55Aが、それぞれの上連結部55の後端部に形成されている。切り欠き55Aは、上連結部55の後端部を下方から切り欠く凹状に形成されていて、上連結部55の後端部を左右方向に貫通している。左右の上連結部55の切り欠き55Aは、左右方向から見て互いに重なった位置にある。
防振部材56が、切り欠き55Aに下方から嵌め込まれている。図11Aおよび図11Bに示すように、防振部材56は、たとえば、防振部材56を左右方向に貫通する穴56Aが形成された円筒状のグロメットであり、ゴムなどの弾性材料で構成されている。防振部材56の外周面には、その周方向に沿って延びる溝56Bが形成されている。上連結部55において切り欠き55Aを縁取る部分は、溝56Bに嵌め込まれている。上連結部55において切り欠き55Aを縁取る部分は、溝56B内において、防振部材56によって左右方向から弾性的に挟まれている。
左右方向における防振部材56の一端面56Cは、エンジン3の後端部に対して左右方向から対向している。ワッシャー57が、一端面56Cとエンジン3との間に介在されてもよい。ねじ穴58が、エンジン3の上部において、左右方向から見て防振部材56の穴56Aと重なる位置に形成されている。エンジン3の上部においてねじ穴58が形成された部分は、第1連結部としての上連結部3Aである。
ボルト59が、防振部材56の穴56Aに対して左右方向から挿通され、上連結部3Aのねじ穴58に組み付けられている。これにより、吸気ボックス25の上連結部55は、防振部材56を介してエンジン3の上連結部3Aに取り付けられている。
図4に示すように、吸気ボックス25の下部をエンジン3に連結するための第3連結部としての下連結部60が、左右方向における下面27の両端部に1つずつ形成されている。つまり、下連結部60は、吸気ボックス25の下部に備えられている。それぞれの下連結部60は、下面27から下方へ突出している。それぞれの下連結部60は、上下左右に平坦で前後方向に薄い本体部60Aと、左右方向における本体部60Aの両端部から前方へ延びる一対の側板部60Bとを一体的に有している。本体部60Aは、前後方向から見て略矩形状に形成されている。各側板部60Bは、左右方向から見て略三角形状に形成されている(図5参照)。
切り欠き60Cが、それぞれの下連結部60の本体部60Aに形成されている。切り欠き60Cは、本体部60Aを下方から切り欠く凹状に形成されていて、本体部60Aを前後方向に貫通している。
防振部材61が、切り欠き60Cに下方から嵌め込まれている。図12に示すように、防振部材61は、たとえば、防振部材61を前後方向に貫通する穴61Aが形成された円筒状のグロメットであり、ゴムなどの弾性材料で構成されている。防振部材61の外周面には、その周方向に沿って延びる溝61Bが形成されている。本体部60Aにおいて切り欠き60Cを縁取る部分は、溝61Bに嵌め込まれている。本体部60Aにおいて切り欠き60Cを縁取る部分は、溝61B内において、防振部材61によって前後方向から弾性的に挟まれている。
防振部材61の後端面61Cは、エンジン3の後端部に対して前方から接触している。ねじ穴62が、エンジン3の下部において、前方から見て防振部材61の穴61Aと重なる位置に形成されている。エンジン3の下部においてねじ穴62が形成された部分は、下連結部3Bである。
ボルト63が、防振部材61の穴61Aに対して前方から挿通され、下連結部3Bのねじ穴62に組み付けられている。これにより、吸気ボックス25の左右の下連結部60は、防振部材61を介してエンジン3の下連結部3Bに取り付けられている(図3参照)。
以上のように、吸気管46、防振部材56および防振部材61を介して取り付けられた吸気ボックス25は、エンジン3によって弾性的に支持されている。
次に、吸気ボックス25をエンジン3に取り付ける手順について説明する。
図13は、吸気ボックス25がエンジン3に取り付けられる様子を示す右側面図である。
図13に示すように、まず、吸気ボックス25の上部をエンジン3に連結するための防振部材56は、予めエンジン3の上連結部3Aに取り付けられる。詳しくは、ボルト59が、左右の防振部材56の穴56Aに挿通されて、上連結部3Aのねじ穴58に組み付けられる(図11Aおよび図11B参照)。一方、吸気ボックス25の下部をエンジン3に連結するための防振部材61は、予め吸気ボックス25に取り付けられる。詳しくは、防振部材61は、左右の下連結部60の切り欠き60Cに対して下方から嵌め込まれる。
次に、吸気ボックス25は、ユーザによって掴まれて、下部が上部より前方に位置するように傾いた姿勢で、エンジン3の前方に配置される。
そして、吸気ボックス25が傾いた姿勢を維持した状態で、吸気ボックス25におけるそれぞれの上連結部55が、既にエンジン3に取り付けられた防振部材56に対して上方から引っ掛けられる。このとき、上連結部55において切り欠き55Aを縁取る部分が、防振部材56の外周面の溝56Bに上方から嵌め込まれる(図11B参照)。
その後、吸気ボックス25は、エンジン3の上連結部3A(厳密には、上連結部3Aに取り付けられた防振部材56)を支点として、後方へ向けて斜め下方へ回動される。吸気ボックス25の下連結部60に既に取り付けられた防振部材61の後端面61Cがエンジン3の下連結部3Bに前方から接触すると、吸気ボックス25の回動が停止される。
最後に、ボルト63が防振部材61の穴61Aに挿通されて下連結部3Bのねじ穴62に組み付けられ(図12参照)、さらに、エンジン3の上連結部3Aの穴56Aに挿通済のボルト59が増し締めされる(図11Aおよび図11B参照)。これにより、エンジン3に対する吸気ボックス25の取り付けが完了する。
このように、吸気ボックス25は、上連結部3Aを支点とした回動動作を経てエンジン3に取り付けられる。
また、右方から見て、吸気ボックス25の右面34の吸気管46が一端部46Aから他端部46Bへ延びる方向と、エンジン3に取り付けられる際に回動する吸気ボックス25の回動方向Sとは、一致または略一致している。そのため、吸気ボックス25が回動動作を経てエンジン3に取り付けられるのと同じタイミングで、吸気管46の他端部46Bが、エンジン3におけるスロットルボディ24の吸気入口24Aに接続される。
以上に説明したように、吸気ボックス25の上連結部55をエンジン3の上連結部3Aに取り付けてから、吸気ボックス25を、上連結部3Aを支点として回動させる。これによって、吸気ボックス25を下方から支えることなくエンジン3に容易に取り付けることができる。そのため、エンジン3に対する吸気ボックス25の組み付け性の向上を図れる。
特に、吸気ボックス25を、その上部に位置する上連結部3Aを支点として回動させることによって、吸気ボックス25を下方から支えることなくエンジン3に一層容易に取り付けることができる。そのため、エンジン3に対する吸気ボックス25の組み付け性の一層の向上を図れる。
また、吸気管46が延びる方向と、エンジン3に取り付けられる際における吸気ボックス25の回動方向Sとが一致または略一致している。この場合、吸気ボックス25を回動させてエンジン3に取り付けることによって、吸気ボックス25から延びる吸気管46をエンジン3に接続することもできる。そのため、エンジン3に対する吸気ボックス25の組み付け性の一層の向上を図れる。
そして、吸気ボックス25の下部に備えられた下連結部60がエンジン3に取り付けられることによって、吸気ボックス25の下部をエンジン3に固定できる(図3参照)。
なお、以上に説明したエンジン3に対する吸気ボックス25の取り付けの手順とは逆の手順を経ることによって、吸気ボックス25がエンジン3から取り外される。
また、以上に説明した吸気ボックス25の取り付けの手順では、吸気ボックス25の上連結部55に設けられた凹部である切り欠き55Aを、エンジン3に予め設けられた凸部である防振部材56に上方から引っ掛けてから、吸気ボックス25が回動される。これに代え、エンジン3に凹部を設け、吸気ボックス25に凸部を設けて、この凸部を凹部に上方から引っ掛けてから吸気ボックス25を回動させることによって、吸気ボックス25がエンジン3に取り付けられてもよい。
図14は、上下前後に沿う垂直面で切断したときの吸気ボックス25の断面図である。図15は、上下左右に沿う垂直面で切断したときの吸気ボックス25の断面図である。
図14に示すように、吸気ボックス25は、前後方向に薄い前壁70および後壁71と、上下方向に薄い天壁72および底壁73とを含んでいる。前壁70の前面が、吸気ボックス25の前面33である。後壁71の後面が、吸気ボックス25の後面26である。天壁72の上面が、吸気ボックス25の上面39である。底壁73の下面が、吸気ボックス25の下面27である。
前壁70の上端は、天壁72の前端より下方に位置し、前壁70の上端と天壁72の前端との隙間が、取込口36である。上下方向における後壁71の途中部分は、下方へ向かうにつれて徐々に前方へずれるように斜め下方に延びる傾斜壁76である。傾斜壁76の前面76Aも、斜め下方に延びている。
図15に示すように、吸気ボックス25は、左右方向に薄い右壁74および左壁75を含んでいる。右壁74の右面が、吸気ボックス25の右面34である。左壁75の左面が、吸気ボックス25の左面40である。吸気管46の一端部46Aが接続される接続口45は、右壁74の上部に形成されている。
図14および図15に示すように、前壁70と後壁71と天壁72と底壁73と右壁74と左壁75とによって囲まれた内部空間77が、吸気ボックス25に形成されている。内部空間77は、取込口36と接続口45とを流体連通している。
図14に示すように、吸気ボックス25は、前壁70の上端から後方へ延びる第1区画壁78と、第1区画壁78の後端から下方へ延びる第2区画壁79とを含む。
第1区画壁78は、上下方向に薄く、内部空間77において、天壁72より下方で天壁72と平行に延び、右壁74と左壁75との間に架設されている。なお、第1区画壁78の前端部および後端部は、下方へ湾曲していてもよい。また、吸気ボックス25は、左右方向に薄い複数の仕切壁80も含む。これらの仕切壁80は、左右方向に並んで設けられ、天壁72と第1区画壁78との間に架設されている(図15も参照)。
第2区画壁79は、前後方向に薄く、内部空間77において右壁74と左壁75との間に架設されている。第2区画壁79は、後壁71全体に対して前方へ離れている。第2区画壁79の下端は、後壁71における傾斜壁76と、上下方向において同じ位置にある。また、第2区画壁79の下端は、上下方向における前壁70の略中央と、上下方向において略同じ位置にある。
これらの第1区画壁78および第2区画壁79は、内部空間77を、取込口36に接続される通路81と、接続口45に接続される空間82とに分けている。通路81および空間82のそれぞれは、内部空間77の一部を形成している。
通路81は、天壁72と第1区画壁78との間において取込口36から後方へ延びた後に、折れ曲がって後壁71と第2区画壁79との間において下方へ延びている。特に、通路81において下方へ延びている部分の略下半分は、後壁71の傾斜壁76の前面76Aに沿って、前方へ向けて斜め下方に延びている。
空間82は、第2区画壁79より前方において上下に延びる直方体状に形成されていて、空間82の上端は、第1区画壁78によって上方から塞がれている。空間82において前面33の段差33Cより上方の領域は、前方へ一段広くなっている。空間82において右面34の段差34Aおよび左面40の段差40Aより上方の領域は、左右方向へ一段広くなっている(図15参照)。
吸気ボックス25は、前述したフィルタ35を含む。フィルタ35は、取込口36から内部空間77に取り込まれて接続口45へ向かう空気を浄化する。フィルタ35は、上下方向から見て左右方向に長手の額縁状に形成されたフレーム84と、フレーム84内にセットされたエレメント85とを含む。フレーム84は、その前後左右の側面の上端部からフレーム84の外方へ突出した後に下方へ折れ曲がった爪状の引っ掛かり部86を有する。エレメント85は、不織布や濾紙などで構成された1枚のシートをジグザグに折ることによって形成されていて、前後方向から見て、左右方向に交互に並ぶ山部85Aおよび谷部85Bを複数有している(図15参照)。
フィルタ35は、上下方向における空間82の略中央に配置されている。
フィルタ35の配置に関連して、第2区画壁79の下端部は、前方へ折れ曲がっていて、この下端部の上面には、下方へ窪む溝状に形成された受け部87が形成されている。受け部87は、前壁70の後面において前面33の段差33Cと一体する部分と、右壁74の左面において右面34の段差34Aと一体する部分と、左壁75の右面において左面40の段差40Aと一体する部分とのそれぞれにも形成されている(図15も参照)。フレーム84の引っ掛かり部86が受け部87に上方から引っ掛かることによって、フィルタ35は、吸気ボックス25に対して固定され、空間82において位置決めされている。なお、位置決めされた状態にあるフィルタ35は、完全に水平に沿っている必要はなく、たとえば左端部が右端部より上方に位置するように、水平方向に対して若干傾斜してもよい(図15参照)。
フィルタ35は、空間82を、フィルタ35より下方に位置する下領域88と、フィルタ35を挟んで下領域88より上方に位置する上領域89とに上下に分割している。
通路81は、その下端において下領域88の略上半分に後方から接続されており、取込口36と下領域88とを流体連通している。そのため、下領域88は、通路81を介して取込口36に接続されている。また、フィルタ35は、通路81と下領域88との接続部分90より上方に位置している。厳密には、フィルタ35において空気を通すエレメント85が、接続部分90より上方に位置している。
底壁73は、下領域88の下端を形成している。底壁73には、底壁73を上下に貫通する排出口91が形成されている。排出口91は、底壁73の下面27では円形状に開口されていて、底壁73の上面では、周方向における少なくとも1箇所が途切れた環状に形成れている。底壁73を上下に貫通する挿通穴92が、底壁73の上面において環状の排出口91に囲まれた部分に形成されている。
吸気ボックス25は、排出口91を下方から開閉する弁93を有する。弁93は、逆止弁であり、弁93の全体は、ゴムなどの弾性体で形成されている。弁93は、円盤状の本体93Aと、本体93Aの円中心位置から上方へ突出する軸状に形成された支持部93Bとを一体的に含む。
本体93Aの上面は、下方へ向かうにつれて広がるテーパー面である。本体93Aは、排出口91より下方に配置されている。支持部93Bの外周面から鍔状に張り出した引っ掛かり部93Cが、上下方向における支持部93Bの途中に形成されている。支持部93Bは、底壁73の挿通穴92に挿通されていて、引っ掛かり部93Cが、底壁73の上面において挿通穴92を縁取る部分に対して上方から引っ掛かっている。
図14に示すように、本体93Aが、底壁73の下面27において排出口91を縁取る部分に下方から接触している状態では、弁93は、排出口91を閉じている。
図15に示すように、接続口45は、上領域89に対して右方から接続されている。接続口45は、フィルタ35より上方に配置されている。接続口45に接続された吸気管46の一端部46Aは、上領域89内にはみ出ている。
図14および図15に示すように、取込口36から内部空間77に取り込まれて接続口45へ向かう空気の流れが、太線矢印で示されている。内部空間77において、通路81は、下領域88よりも上流にあり、下領域88は、上領域89よりも上流にある。
そのため、図14に示すように、取込口36から取り込まれた空気は、通路81内において、天壁72および第1区画壁78に沿って後方へ流れ、その後、後壁71に沿って下方へ流れる。そして、空気は、通路81内の下部では、後壁71の傾斜壁76の前面76Aに沿って、前方へ向けて斜め下方に流れる。
通路81の下端に到達した空気は、通路81と下領域88との接続部分90から下領域88内に流入し、下領域88において、流れる向きを上方へ変える。詳しくは、前壁70の後面が、傾斜壁76の前面76Aに沿って空気の流れる先に存在する。前壁70の後面は、下領域88を形成する面の一部を構成する分離面70Aである。傾斜壁76の前面76Aに沿って通路81を通過して接続部分90から下領域88内に流入した空気は、太い破線矢印で示すように、分離面70Aに衝突する。分離面70Aは、空気に衝突されることによって当該空気から水分を分離する。また、分離面70Aは、衝突した空気の流れる向きを上方へ変える。
このように、下領域88内に流入した空気は、下領域88内を上方へ流れる。そして、下領域88内を上方へ流れた空気は、フィルタ35のエレメント85を通過する。その際、空気に含まれる塵や埃などがエレメント85によって除去されることにより、空気が浄化される。
図15に示すように、フィルタ35によって浄化された空気は、上領域89に流入する。上領域89に流入した空気は、流れる向きを右方に変え、接続口45から吸気管46内に流入する。吸気管46内に流入した空気は、スロットルボディ24を経てエンジン3に供給される。
図14に示すように、下領域88内において分離面70Aによって空気から分離された水分は、自重により落下して、下領域88に溜まる。また、取込口36から流入して分離面70Aに衝突する前に、自重によって落下した水も下領域88に溜まる。下領域88に溜まった水は、排出口91において弁93の本体93Aに上方から伸し掛かる。下領域88に溜まった水が一定量以上になると、弁93が水の重みに耐えられなくなる。すると、弁93では、本体93Aの外周部が下方へ湾曲するように弾性変形したり、支持部93Bが下方へ伸びるように弾性変形したりする。これにより、弁93は、底壁73の排出口91から下方へずれて排出口91を開放する。下領域88に溜まった水は、開放された排出口91から下方へ排出される。下領域88に溜まった水が排出されると、弁93は、弾性変形前の形状に戻り、排出口91を再び閉じる。
図9に示すように、吸気ボックス25の上部を構成する蓋部49は、天壁72と、第1区画壁78と、後壁71、右壁74および左壁75のそれぞれにおいて境界47より上方の部分とを含んでいる。そのため、通路81において天壁72と第1区画壁78との間で取込口36から後方へ延びる一部は、蓋部49に形成されている。蓋部49を取り外すと、本体部50では、空間82が上方へ露出されるので、空間82内のフィルタ35にアクセスできる。
図16Aは、上下左右に沿う垂直面で切断したときのジェット推進艇1の断面図である。図16Bは、上下左右に沿う垂直面で切断したときの転倒状態のジェット推進艇1の断面図である。
図16Aのジェット推進艇1は、艇体2においてデッキ6がハル5より上方に位置した通常状態にある。一方、図16Bのジェット推進艇1は、艇体2においてハル5がデッキ6より上方に位置した転倒状態にある。また、ジェット推進艇1は、通常状態と転倒状態との間の横転状態になることもある。
吸気ボックス25は、艇体2に収容された状態において、艇体2の内面2Aから所定の距離を隔てている。特に、吸気ボックス25の取込口36は、ジェット推進艇1がどのような状態にあっても、必ず、艇体2の内面2Aの下端から所定の距離だけ上方へ離れるように設定されている。このような構成が達成されるように、取込口36は、上下左右に沿う垂直面で切断したときの艇体2の断面の中心2Bに近づくように配置されている。
そのため、艇体2が浸水した場合、ジェット推進艇1がどのような状態にあっても、取込口36は、艇体2内に流入した水の水位Wより上方に配置される。たとえば、艇体2内に水が入り込んだ状態で、ジェット推進艇1が通常状態から転倒状態に変わったとしても、艇体2内で内面2Aに沿って流れる水が取込口36から吸気ボックス25の内部に流入する虞が低減される。
このように水が取込口36から吸気ボックス25の内部に流入しにくい構成であれば、水が吸気ボックス25内に流入してフィルタ35を通過しないように、フィルタ35に撥水処理を施す手間を省略できる。
以上に説明したように、吸気ボックス25は、外気を取込口36から内部空間77に取り込む。図14に示すように、内部空間77の一部を形成する空間82に配置されたフィルタ35が、内部空間77に取り込まれた空気を浄化する。浄化された空気は、内部空間77において接続口45へ向かい、接続口45から吸気管46によってエンジン3に供給される。
フィルタ35は、フィルタ35が配置される空間82を、取込口36に接続された下領域88と、下領域88より上方に位置して接続口45に接続された上領域89とに上下に分割する。この場合、取込口36から接続口45へ向かって内部空間77を流れる流体は、下領域88から上領域89に移る際に、上昇しなければならない。そのため、水が取込口36から内部空間77に流入しても、水は、自重により、下領域88から上領域89まで上昇することが困難なので、接続口45に到達できない。従って、水は、接続口45を経てエンジン3に到達することもできない。
その結果、水が吸気ボックス25の内部に流入した場合に、エンジン3への浸入を防止できる。
内部空間77に流入した水が仮にフィルタ35を通過しても、水は、自重により、フィルタ35より上方に配置された接続口45(図15参照)に到達できない。よって、水が吸気ボックス25の内部に流入した場合に、エンジン3への浸入を一層防止できる。
取込口36から下領域88へ向かって通路81を斜め下方へ流れる流体は、通路81と下領域88との接続部分90を越えて下領域88に流入したときに、流れる向きを上方へ変えなければ、フィルタ35に到達できない。この場合、取込口36から通路81に流入した水は、通路81によって、斜め下方へ流れるように、勢い付けられる(図14の太い破線矢印参照)。これにより、通路81を流れる水は、慣性力により、下領域88に流入したときに、流れる向きを上方へ変えることができないので、フィルタ35に到達できない。そのため、通路81を流れる水は、フィルタ35を通過して接続口45に到達することもできない。よって、水が吸気ボックス25の内部に流入した場合に、エンジン3への浸入を一層防止できる。
取込口36から下領域88へ向かって通路81を流れる流体は、通路81を通過して下領域88に流入すると、分離面70Aに衝突する。これにより、流体が空気と水分とに分離される。空気は、下領域88から上昇して上領域89に到達できる。一方、水は、自重により、下領域88から上領域89に上昇することが困難なので、接続口45に到達することなく、下領域88に溜まる。よって、水が吸気ボックス25の内部に流入した場合に、エンジン3への浸入を一層防止できる。
なお、下領域88において流れる向きが下向きから上向きに反転された空気によって、下領域88に空気の乱流が発生し、この乱流によっても空気中から水分が分離される。
下領域88に溜まった水を排出口91から排出できるので、下領域88に溜まった水が接続口45に到達することを未然に防止できる。よって、水が吸気ボックス25の内部に流入した場合に、エンジン3への浸入を一層防止できる。
一定量の水が下領域88に溜まると弁93が排出口91を開放することによって、下領域88に溜まった一定量の水をまとめて排出できる。
一部が吸気ボックス25の上部に形成された通路81は、下領域88へ向けて下方に延びる部分81Aを必然的に有する。これにより、下領域88へ向かって通路81を下方へ流れる流体は、通路81から上領域89までの間において、流れる向きを上方へ変えなければならない。この場合、取込口36から通路81に流入した水は、通路81によって、下方へ流れるように、勢い付けられる。これにより、通路81を流れる水は、慣性力により、流れる向きを上方へ変えることができないので、上領域89に到達できないし、接続口45に到達することもできない。よって、水が吸気ボックス25の内部に流入した場合に、エンジン3への浸入を一層防止できる。
図9に示すように、吸気ボックス25を、吸気ボックス25の上部を構成する蓋部49と本体部50とに分離することによって、吸気ボックス25の内部空間77をメンテナンスすることができる。
図16Aおよび図16Bに示すように、艇体2が浸水した場合でも、取込口36が艇体2内の水位Wより上方に配置されているので、水が取込口36から内部空間77に流入すること自体を防止できる。
本発明の実施形態の説明は以上であるが、本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変更が可能である。
図17は、吸気ボックス25の上部の模式的な斜視図である。
図17に示すように、ジェット推進艇1は、発電機(図示せず)で発電された交流電流を直流に変換するためのレクチファイア(Rectifier)と、電圧を一定以下に制御するためのレギュレータ(Regulator)とが一体となったREC/REG95を備える。
REC/REG95は、発熱するため、放熱用のフィン96を複数備えている。フィン96は、周囲に空気に触れることによって、冷却される。このような空冷のREC/REG95がエンジン3に搭載されると、REC/REG95の周囲温度が高いので、REC/REG95の放熱効果が低下する。しかし、水冷のREC/REG95を用いると、コスト上昇が懸念される。
そこで、REC/REG95は、吸気ボックス25の取込口36で取り込まれる空気によって効果的に冷却されるように、吸気ボックス25の上面39に取り付けられてもよい。詳しくは、REC/REG95は、上下方向に薄い金属製のプレート97に上方から搭載される。プレート97は、その下面97Aが通路81内に露出するように、吸気ボックス25の天壁72に取り付けられる。REC/REG95とプレート97との固定や、天壁72とプレート97との固定には、ボルトなどの締結部材が用いられる。
この場合、REC/REG95が生じた熱は、プレート97に伝えられる。プレート97は、取込口36内に取り込まれて通路81内を流れる空気によって冷却される。そのため、空冷のREC/REG95を用いた低コストの構成でも、高い放熱効果を得ることができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :ジェット推進艇
2 :艇体
3 :エンジン
3A :上連結部
4 :ジェットポンプ
7 :クランク軸線
8 :クランクシャフト
25 :吸気ボックス
35 :フィルタ
36 :取込口
45 :接続口
46 :吸気管
49 :蓋部
50 :本体部
55 :上連結部
60 :下連結部
70A :分離面
73 :底壁
77 :内部空間
81 :通路
82 :空間
88 :下領域
89 :上領域
90 :接続部分
91 :排出口
93 :弁
S :回動方向
W :水位

Claims (13)

  1. 艇体と、
    前記艇体の長手方向に延びるクランク軸線まわりに回転するクランクシャフトを含み、前記艇体に収容されるエンジンと、
    前記エンジンの駆動力により水を吸引して噴出することによってジェット推進力を発生するジェットポンプと、
    前記エンジンに接続され、前記エンジンに空気を供給するための吸気管と、
    前記吸気管に接続される接続口と、外気を取り込むための取込口と、前記接続口と前記取込口とを流体連通する内部空間とが形成された吸気ボックスと、
    前記内部空間の一部を形成する空間に配置され、前記空間を、前記取込口に接続された下領域と前記下領域より上方に位置して前記接続口に接続された上領域とに上下に分割し、前記取込口から前記内部空間に取り込まれて前記接続口へ向かう空気を浄化するフィルタとを含む、ジェット推進艇。
  2. 前記接続口は、前記フィルタより上方に配置される、請求項1に記載のジェット推進艇。
  3. 前記吸気ボックスは、前記艇体に収容され、
    前記取込口は、前記艇体が浸水した場合における前記艇体内の水位より上方に配置される、請求項1または2に記載のジェット推進艇。
  4. 前記吸気ボックスは、前記内部空間の一部として前記取込口と前記下領域とを流体連通する通路を含み、
    前記通路は、斜め下方に延び、その下端において前記下領域に接続され、
    前記フィルタは、前記通路と前記下領域との接続部分より上方に位置している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  5. 前記吸気ボックスは、前記内部空間の一部として前記取込口と前記下領域とを流体連通する通路と、前記下領域を形成する面の一部であり、前記通路を通過して前記下領域に流入した空気に衝突されることによって当該空気から水分を分離する分離面とを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  6. 前記吸気ボックスは、前記下領域の下端を形成する底壁を有し、
    前記底壁には、前記下領域に溜まる水を排出するための排出口が形成されている、請求項4または5に記載のジェット推進艇。
  7. 前記吸気ボックスは、前記排出口を開閉する弁を有する、請求項6に記載のジェット推進艇。
  8. 前記通路の一部は、前記吸気ボックスの上部に形成されている、請求項4〜7のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  9. 前記吸気ボックスは、前記吸気ボックスの上部を構成する蓋部と、前記蓋部以外の部分であって前記蓋部が着脱される本体部とを有する、請求項8に記載のジェット推進艇。
  10. 艇体と、
    第1連結部が形成され、前記艇体に収容されるエンジンと、
    前記エンジンの駆動力により水を吸引して噴出することによってジェット推進力を発生するジェットポンプと、
    前記第1連結部に取り付けられる第2連結部が形成され、前記第1連結部を支点とした回動動作を経て前記エンジンに取り付けられる吸気ボックスとを含む、ジェット推進艇。
  11. 前記第2連結部は、前記吸気ボックスの上部に配置される、請求項10に記載のジェット推進艇。
  12. 前記吸気ボックスから延びて前記エンジンに接続され、前記吸気ボックスから前記エンジンに空気を供給するための吸気管を含み、
    前記吸気管が延びる方向と、前記エンジンに取り付けられる際における前記吸気ボックスの回動方向とが一致または略一致している、請求項10または11に記載のジェット推進艇。
  13. 前記吸気ボックスの下部に備えられ、前記吸気ボックスにおいて前記エンジンに取り付けられる第3連結部を含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
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