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JP2016031077A - 直動案内装置 - Google Patents

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JP2016031077A
JP2016031077A JP2014152198A JP2014152198A JP2016031077A JP 2016031077 A JP2016031077 A JP 2016031077A JP 2014152198 A JP2014152198 A JP 2014152198A JP 2014152198 A JP2014152198 A JP 2014152198A JP 2016031077 A JP2016031077 A JP 2016031077A
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JP2014152198A
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佳佑 田中
Keisuke Tanaka
佳佑 田中
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

【課題】転動体の循環が円滑で且つ製造コストが安価な直動案内装置を提供する。【解決手段】直動案内装置は、案内レール1とスライダ2と複数の転動体3とを有している。スライダ1の軌道面11の案内レール1の長手方向の端部には、転動通路13と方向転換路15とを接続する傾斜面21が、スライダ本体2Aの切削加工により形成されている。傾斜面21はスライダ2の軌道面11に対して傾斜しており、傾斜面21とスライダ2の軌道面11とのなす角度θは15?以上50?以下である。【選択図】図10

Description

本発明は直動案内装置に関する。
従来の直動案内装置としては、例えば下記のようなものがある。直線状に延びる断面形状略矩形の案内レールの上に、スライダが案内レールの長手方向に移動可能に組み付けられている。スライダは凹部を有して断面形状略U字状をなしており、その凹部内に案内レールの上部を収容するようにして案内レールに組み付けられている。案内レールの両側面には、前記長手方向に延びる断面円弧状の凹溝からなる軌道面が形成されており、案内レールの側面に対向するスライダの内側面(凹部の内面)には、案内レールの軌道面に対向する断面円弧状の凹溝からなる軌道面が形成されている。
そして、案内レールの軌道面とスライダの軌道面との間に転動体であるボールが転動するための転動通路が形成されていて、この転動通路は前記長手方向に延びている。この転動通路内には複数のボールが転動自在に装填されていて、これら複数のボールの転動通路内での転動を介して、スライダが案内レールに案内されつつ前記長手方向に移動可能となっている。
また、スライダは、スライダ本体と、スライダ本体の両端部(前記長手方向の両端部であり、スライダの移動方向の両端部とも言える)に着脱可能に取り付けられたエンドキャップと、で構成されており、スライダの軌道面はスライダ本体の内側面に形成されている。さらに、スライダは、スライダ本体の内部に、転動通路と平行をなして前記長手方向に貫通する直線孔からなる戻し通路を備えている。
一方、エンドキャップの裏面(スライダ本体との当接面)には、円弧状に湾曲する方向転換路が形成されている。詳述すると、スライダ本体との当接面には方向転換路用凹部が形成されており、この方向転換路用凹部に半円柱状のリターンガイドが嵌合されている。リターンガイドの外径面には、ボールの案内面となる断面円弧状の凹溝が半円周状に形成され、このリターンガイドの案内面と方向転換路用凹部の内面とで方向転換路が形成されている。
このエンドキャップをスライダ本体に取り付けると、方向転換路によって転動通路と戻し通路とが連通される。これら戻し通路と両端の方向転換路とで、ボールを転動通路の終点から始点へ搬送して循環させる転動体搬送路が構成され、転動通路と転動体搬送路とで、略環状の循環経路が構成される。
案内レールに組みつけられたスライダが案内レールに沿って前記長手方向に移動すると、転動通路内に装填されているボールは、転動通路内を転動しつつ案内レールに対してスライダと同方向に移動する。そして、ボールが転動通路の終点に達すると、すくい上げ部に衝突することによって転動通路からすくい上げられ方向転換路へ送られる。方向転換路に入ったボールはUターンして戻し通路に導入され、戻し通路を通って反対側の方向転換路に至る。ここで再びUターンして転動通路の始点に戻り、このような循環経路内の循環を無限に繰り返す。
スライダの軌道面の前記長手方向の端部とすくい上げ部との間の最短距離が、ボールの直径よりも小さい場合は、ボールがすくい上げられる際にスライダ本体の前記長手方向の端部と干渉し、ボールを方向転換路へ送ることが困難となる。そのため、スライダの軌道面の前記長手方向の端部に形成された円弧状に連続する角部を面取りして、傾斜面を設け、スライダの軌道面の前記長手方向の端部とすくい上げ部との間の最短距離が、ボールの直径以上となるようにし、ボールとスライダ本体の前記長手方向の端部との干渉を防いでいる。
上記のような技術として、リターンガイドの案内面とスライダの軌道面の前記長手方向の端部とを滑らかに接続するために面取りを施し、ボールの循環に伴う騒音と振動を抑制する技術がある。この面取りは、ボールの循環の阻害を回避できるようなものであればいいので、通常の用途であれば、リターンガイドの案内面とスライダの軌道面の前記長手方向の端部とを必要以上に滑らかに接続しなくても差し支えない。
リターンガイドの案内面とスライダの軌道面の前記長手方向の端部との間に多少の段差があっても、スライダの軌道面の前記長手方向の端部とすくい上げ部との間の最短距離が、ボールの直径以上であれば、ボールは円滑に循環しスライダは円滑に移動する。よって、面取りは、スライダの軌道面の前記長手方向の端部とすくい上げ部との間の最短距離が、ボールの直径以上となるように施せばよい。
特許文献1,2には、スライダの軌道面の研削加工と同時に行う研削加工によって面取りを施す技術が開示されている。特許文献1,2に開示の技術においては、熱処理後の硬化された機械加工しにくいスライダ本体に対して研削加工を行うため、加工コストが高いという問題があった。
一方、特許文献3には、スライダの軌道面の前記長手方向の端部に切削加工により面取りを施す技術が開示されている。この技術によれば、熱処理前に面取りを施すことができるので、面取りの加工コストを低減することができる。
しかしながら、特許文献3に開示の技術では、面取りにより形成された傾斜面とスライダの軌道面とのなす角度が非常に緩やかで、14°以下とされている。そのため、切削加工に特殊な工具が必要となるので、面取りに切削加工を用いることによるコストダウン効果は十分ではなかった。
特開2002−155936号公報 特開平11−264414号公報 特開2007−107683号公報
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、転動体の循環が円滑で且つ製造コストが安価な直動案内装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の一態様に係る直動案内装置は、案内レールと、スライダと、複数の転動体と、を有し、前記案内レール及び前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有し、前記両軌道面は前記案内レールの長手方向に延び、前記転動体は前記転動通路に配置され、前記転動通路内での前記転動体の転動を介して、前記スライダが前記案内レールに案内されて前記長手方向に移動可能となっており、前記スライダは、前記スライダの軌道面とこれに略平行な前記転動体の戻し通路とが形成されたスライダ本体と、前記転動通路と前記戻し通路とを連通する方向転換路が形成されるとともに前記スライダ本体の前記長手方向の両端部に着脱可能に固定されたエンドキャップと、を備え、前記戻し通路と前記方向転換路で前記転動体を前記転動通路の終点から始点へ搬送して循環させるようになっており、前記スライダの軌道面の前記長手方向の端部には、前記転動通路と前記方向転換路とを接続する傾斜面が、前記スライダ本体の切削加工により形成されており、前記傾斜面は前記スライダの軌道面に対して傾斜しており、前記傾斜面と前記スライダの軌道面とのなす角度が15°以上50°以下であることを特徴とする。
換言すれば、前記一態様に係る直動案内装置は、以下のようになる。すなわち、本発明の一態様に係る直動案内装置は、案内レールと、スライダと、複数の転動体と、を有し、前記案内レール及び前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有し、前記両軌道面は前記案内レールの長手方向に延び、前記転動体は前記転動通路に配置され、前記転動通路内での前記転動体の転動を介して、前記スライダが前記案内レールに案内されて前記長手方向に移動可能となっており、前記スライダは、前記スライダの軌道面とこれに略平行な前記転動体の戻し通路とが形成されたスライダ本体と、前記転動通路と前記戻し通路とを連通する方向転換路が形成されるとともに前記スライダ本体の前記長手方向の両端部に着脱可能に固定されたエンドキャップと、を備え、前記戻し通路と前記方向転換路で前記転動体を前記転動通路の終点から始点へ搬送して循環させるようになっている直動案内装置において、前記スライダの軌道面の前記長手方向の端部には、前記転動通路と前記方向転換路とを接続する傾斜面が、前記スライダ本体の切削加工により形成されており、前記傾斜面は前記スライダの軌道面に対して傾斜しており、前記傾斜面と前記スライダの軌道面とのなす角度が15°以上50°以下であることを特徴とする。
この直動案内装置においては、前記傾斜面は、前記スライダ本体の熱処理前に切削加工により形成されたものであってもよい。また、この直動案内装置においては、前記転動体を前記転動通路の終点ですくい上げて前記方向転換路に送るすくい上げ部と、前記傾斜面との間の最短距離が、前記転動体の直径以上であってもよい。
本発明の直動案内装置は、転動体の循環が円滑で且つ製造コストが安価である。
本発明の一実施形態に係る直動案内装置の構造を示す斜視図である。 図1の直動案内装置を案内レールの長手方向の端部側から見た正面図である(ただし、エンドキャップを省略して図示してある)。 図2の直動案内装置のIII −III 断面図である。 装着前のエンドキャップとリターンガイドの斜視図である。 リターンガイドの斜視図である。 リターンガイド装着後のエンドキャップの斜視図である。 エンドキャップとリターンガイドとスライダ本体の分解断面図である。 スライダ本体とリターンガイドとの位置関係を示す図である。 スライダの軌道面の端部の角部に形成された傾斜面を説明するスライダ本体の斜視図である。 スライダの軌道面の端部の角部に形成された傾斜面を説明する図であり、(a)はスライダ本体とエンドキャップの断面図であり、(b)は傾斜面の周辺部分を拡大して示した拡大断面図である。 すくい上げ部と傾斜面との間の最短距離を説明する図である。 角部とすくい上げ部との間の距離の算出方法を説明する図である。 面取りを形成する方法を説明する図である。 リターンガイドの端部が傾斜面の端部よりも案内レール側に突出する場合において、転動通路からすくい上げられる転動体の様子を示す図である。
本発明に係る直動案内装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、これ以降の説明で参照する各図においては、同一又は相当する部分には同一の符号を付してある。また、これ以降の説明において「断面」と記した場合は、特に断りがない限り、案内レールの長手方向に直交する平面で切断した場合の断面を意味する。さらに、これ以降の説明における「上」,「下」,「左」,「右」等の方向を示す用語は、特に断りがない限り、説明の便宜上、図2におけるそれぞれの方向を意味するものである。
図1,2に示すように、直線状に延びる断面形状略矩形の案内レール1の上に、断面形状略U字状のスライダ2が、案内レール1の長手方向(以下「前記長手方向」と記す)に移動可能に組み付けられている。この案内レール1の幅方向(以下「前記幅方向」と記す)の左右両側面1a,1aと上面1bとが交差する稜部には、前記長手方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる軌道面10,10が形成されている。
また、案内レール1の両側面1a,1aの上下方向略中央部には、前記長手方向に延びる断面ほぼ半円形の凹溝からなる軌道面10,10が形成されている。そして、案内レール1の両側面1a,1aの上下方向略中央部に形成された軌道面10,10の溝底部には、保持器4の一部を収容して保持器4と案内レール1との干渉を防ぐ保持器用逃げ溝10a(ワイヤー溝)が、スライダ2の移動領域の両端間(例えば、案内レール1の前記長手方向の両端間)にわたって前記長手方向に沿って形成されている。保持器用逃げ溝10aの断面形状は例えば略矩形状である。
また、スライダ2は、案内レール1の上面1bに対向する平板状の胴部7と、胴部7の左右両側部からそれぞれ下方に延び案内レール1の側面1aに対向する2つの脚部6,6とからなり、胴部7と脚部6,6とのなす角度は略直角であるため、スライダ2の断面形状は略U字状をなしている。そして、スライダ2は、両脚部6,6の間に案内レール1を挟むようにして、案内レール1に移動可能に取り付けられている。
このようなスライダ2は、鋼製のスライダ本体2Aと、スライダ本体2Aの両端部(前記長手方向の両端部であり、スライダ2の移動方向の両端部とも言える)に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ2B,2Bと、を備えている。さらに、スライダ2の両端部(各エンドキャップ2Bの前記長手方向の外側)には、案内レール1の外面(上面1b及び側面1a,1a)に摺接して案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口のうち前記長手方向の端面側に面する部分を密封するサイドシール5,5が装着されており、スライダ2の下部には、案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口のうちスライダ2の下面側に面する部分を密封するアンダーシール8,8が装着されている。これらサイドシール5,5及びアンダーシール8,8により、外部から前記隙間への異物の侵入や、前記隙間から外部への潤滑剤の漏出が防止されている。
さらに、スライダ本体2Aの左右両脚部6,6の内側面の角部及び上下方向略中央部には、案内レール1の軌道面10,10,10,10に対向する断面ほぼ半円形の凹溝からなる軌道面11,11,11,11が形成されている。そして、案内レール1の軌道面10,10,10,10とスライダ2の軌道面11,11,11,11との間に、断面ほぼ円形の転動通路13,13,13,13がそれぞれ形成されていて、これらの転動通路13,13,13,13は前記長手方向に延びている(図2,3を参照)。
これらの転動通路13内には複数の転動体(ボール)3が保持器4に保持されつつ転動自在に装填されていて、転動通路13内でのこれらの転動体3の転動を介して、スライダ2が案内レール1に案内されて前記長手方向に移動可能となっている。保持器4は例えばワイヤーで形成されており、例えば案内レール1に組み付ける前など、案内レール1に組み付けられていない状態のスライダ2からの転動体3の脱落を防止するために、転動体3を保持している。
なお、案内レール1及びスライダ2が備える軌道面10,11の数は片側二列に限らず、例えば片側一列又は三列以上であってもよい。また、軌道面10,11の断面形状は、前述したように単一の円弧からなる円弧状でもよいが、曲率中心の異なる2つの円弧を組合せてなる略V字状(ゴシックアーク形状溝)でもよい。さらに、転動体3の種類はボールに限定されるものではなく、ころであってもよい。転動体3がころである場合は、軌道面10,11は、断面形状が円弧状又は略V字状の凹溝ではなく、平面又は断面形状が略矩形の凹溝となる。
さらに、スライダ2は、スライダ本体2Aの左右両脚部6,6の上部及び下部に、転動通路13,13,13,13と平行をなして前記長手方向に貫通する断面形状略円形の貫通孔からなる戻し通路14,14,14,14を備えている(図2,3を参照)。
一方、エンドキャップ2Bは、例えば樹脂材料の成形品からなり、断面形状が略U字状に形成されている。また、エンドキャップ2Bの裏面(スライダ本体2Aとの当接面)の左右両側には、断面形状円形で円弧状に湾曲する方向転換路15が上下二段に形成されている(図3を参照)。このエンドキャップ2Bをねじ等の締結部材でスライダ本体2Aに取り付けると、方向転換路15によって転動通路13と戻し通路14とが連通される。なお、方向転換路15の断面形状は、方向転換路15の連続方向に直交する平面で切断した場合の断面形状である。
これら戻し通路14と両端の方向転換路15,15とで、転動体3を転動通路13の終点から始点に搬送して循環させる転動体搬送路16が構成され(転動体搬送路16は転動通路13と同数設けられている)、転動通路13と転動体搬送路16とで、略環状の循環経路が構成される(図3を参照)。そして、この略環状の循環経路は、案内レール1を挟んで左右両側に形成される。
案内レール1に組みつけられたスライダ2が案内レール1に沿って前記長手方向に移動すると、転動通路13内に装填されている転動体3は、転動通路13内を転動しつつ案内レール1に対してスライダ2と同方向に移動する。そして、転動体3が転動通路13の終点に達すると、エンドキャップ2Bに設けられたすくい上げ部18に衝突することによって転動通路13からすくい上げられ方向転換路15へ送られる。方向転換路15に入った転動体3はUターンして戻し通路14に導入され、戻し通路14を通って反対側の方向転換路15に至る。ここで再びUターンして転動通路13の始点に戻り、このような循環経路内の循環を無限に繰り返す。
ここで、エンドキャップ2B(特に裏面)について、さらに詳細に説明する。エンドキャップ2Bのスライダ本体2Aとの当接面(裏面)には、図4に示すように、半円状の方向転換路形成凹部31,31が左右両脚部6,6の上下に形成されるとともに、これら方向転換路形成凹部31,31の中心部を横断して半円柱状のリターンガイド嵌合用凹部33が設けてある。これら方向転換路形成凹部31とリターンガイド嵌合用凹部33とで、方向転換路用凹部34が構成される。
そして、半円柱状のリターンガイド嵌合用凹部33には、樹脂材料(例えばポリアセタール樹脂)を射出成形して得た半円柱状のリターンガイド35(図4,5を参照)が嵌合される。このリターンガイド35の外径面には、図5に示すように、転動体3の案内面となる断面円弧状の凹溝36,36が半円周状に連続して形成されている。なお、凹溝36の断面形状は、凹溝36の連続方向に直交する平面で切断した場合の断面形状である。
このようなリターンガイド35を、凹溝36が形成された外径面を内側にしてリターンガイド嵌合用凹部33に嵌め込むことにより、リターンガイド35の凹溝36とエンドキャップ2Bの方向転換路形成凹部31とで方向転換路15が形成され、エンドキャップ2Bの裏面の左右両側に、断面形状円形で円弧状に湾曲する方向転換路15が上下二段に形成される(図3,6を参照)。
このエンドキャップ2Bをスライダ本体2Aに取り付けると(図7を参照)、方向転換路15,15によって、転動通路13,13と戻し通路14,14とが連通されることとなる。図8は、エンドキャップ2Bをスライダ本体2Aに取り付けた状態において、スライダ本体2Aとリターンガイド35との位置関係を示す図である。図8においては、エンドキャップ2Bの図示を省略してある。
スライダ2の軌道面11の前記長手方向の端部には、スライダ本体2Aの前記長手方向の端面41において、円弧状に連続する角部が形成されるが、この角部には面取り(C面取り)が施されて傾斜面21が形成されている(図9,10を参照)。そして、この傾斜面21によって転動通路13と方向転換路15とが滑らかに接続されている。傾斜面21はスライダ2の軌道面11に対して傾斜しており、傾斜面21とスライダ2の軌道面11とのなす角度θは15°以上50°以下であり、より好ましくは20°以上30°以下である(図10の(b)を参照)。
角度θが15°未満であると、転動体3がすくい上げ部18に衝突して転動通路13からすくい上げられ方向転換路15へ送られる際に、傾斜面21とスライダ本体2Aの前記長手方向の端面41との境界に形成される角部に転動体3が衝突しやすくなる。この角部に転動体3が衝突しないように滑らかにすくい上げるためには、転動体3が衝突するすくい上げ部18の先端を尖鋭にする必要が生じるが、そうすると、この尖鋭なすくい上げ部18の先端が転動体3のすくい上げの際に欠損しやすくなるという不都合が生じる。一方、角度θが50°超過であると、戻し通路14を通って循環してきた転動体3が方向転換路15から転動通路13に入る際に、傾斜面21とスライダ2の軌道面11との境界に形成される角部に衝突しやすくなる。そのため、この角部が欠損するおそれがある。
傾斜面21は、スライダ本体2Aに対して切削加工により形成されたものである。研削加工ではなく切削加工によって面取りを施すので、短時間で加工することができる。また、熱処理後のスライダ本体2Aは硬化され機械加工しにくいが、熱処理前のスライダ本体2Aであれば硬化されておらず加工性が優れているので、切削加工はスライダ本体2Aの熱処理前に行うことが好ましい。そうすれば、短時間で容易に面取りを施すことができるので、面取りの加工コストが低く、直動案内装置の製造コストが安価である。
このとき、転動体3をすくい上げて方向転換路15に送るすくい上げ部18と傾斜面21との間の最短距離(すなわち、方向転換路15の入口の幅)が、転動体3の直径よりも小さいと、転動体3がすくい上げられる際に傾斜面21と干渉するので、傾斜面21は転動体3と干渉しないように設けることが好ましい。すなわち、すくい上げ部18(転動体3とすくい上げ部18との接触点)と傾斜面21との間の最短距離が転動体3の直径以上となるように、傾斜面21を設けることが好ましい。そうすれば、転動体3の循環が阻害されにくく円滑となる。
なお、すくい上げ部18と傾斜面21との間の最短距離とは、傾斜面21上のいずれかの点と、転動体3とすくい上げ部18との接触点とを結んだ複数の直線のうち、最短の直線の長さを意味する。図11の例であれば、傾斜面21において最も転動通路13側の点と、転動体3とすくい上げ部18との接触点とを結んだ直線(図11において実線で示した直線)の長さが最短距離であり、傾斜面21において最も方向転換路15側の点と、転動体3とすくい上げ部18との接触点とを結んだ直線(図11において破線で示した直線)の長さは最短距離ではない。
例えば、以下のような場合には、上記のような傾斜面21を設けるとよい。すなわち、スライダ2の軌道面11の前記長手方向の端部には円弧状に連続する角部が形成されるが、この角部の頂点とすくい上げ部18(転動体3とすくい上げ部18との接触点)との間の距離が転動体3の直径よりも小さいと、転動体3がすくい上げ部18ですくい上げられる際に角部と干渉し、転動体3の方向転換路15への進入が阻害される。よって、このような場合には、角部に面取りを施して傾斜面21を設けるとよい。
角部とすくい上げ部18との間の距離Cは、式C=√{A2 +(B+Da/2)2 }によって求めることができる(図12を参照)。ここで、Aは、すくい上げ部18(転動体3とすくい上げ部18との接触点)とスライダ本体2Aの前記長手方向の端面41との間の前記長手方向の距離である。また、Bは、転動通路13内の転動体3の中心とすくい上げ部18(転動体3とすくい上げ部18との接触点)との間の前記幅方向の距離である。さらに、Daは転動体3の直径である。CがDa未満である場合は、角部に面取りを施して傾斜面21を設けるとよい。
切削加工によって面取りを施す方法は特に限定されるものではないが、例えば、円錐形状の切削工具を用いる方法を用いることができる。ここで、円錐形状の切削工具55を用いた切削加工により面取り21を形成する方法について、図13を参照しながら以下に説明する。
まず、断面形状略U字状の鋼製素材51の内側面に、軌道面11となる溝53を加工する。次に、円錐形状の回転式切削工具55を用いて、溝53の端部に形成された角部53aに面取りを施す。図13に示すように、切削工具55は円錐形状をなしており、円錐の側面部分に切削部(刃)55aが形成されている。そして、円錐の中心軸線を回転軸として回転可能となっている。
切削工具55の姿勢を、回転軸が溝53の連続方向と平行をなすように且つ円錐の頂点が溝53の長手方向中央側を向くようにし、さらに、円錐の側面が溝53の内面に対向するように切削工具55を配置する。そして、切削工具55を回転させながら、円錐の側面部分に形成されている切削部55aを溝53の端部に接近させる(図13の(a)を参照)。
溝53の連続方向端部に形成された円弧状に連続する角部53aに切削部55aを接触させると、溝53の角部53aに面取りが施され傾斜面21が形成される(図13の(b)、(c)を参照)。接触時における溝53に対する切削工具55の位置(溝53の幅方向の位置及び切削工具55の回転軸と溝53との相対距離)を調整することにより、傾斜面21の大きさを調整することができる。
切削加工が終了したら、溝53の内面に研削加工を施し、溝53の内面と面取り21との境界部分に生じたバリを除去して、軌道面11とする(図13の(d)を参照。図13の(d)中の破線は研削加工前の溝53の内面を示す)。研削加工の取り代(加工量)は特に限定されるものではないが、0.1mm以上0.5mm以下が好ましい。
また、切削工具55の開き角度φは、特に限定されるものではないが、40°以上60°以下とすることが好ましい。そうすれば、傾斜面21とスライダ2の軌道面11とのなす角度を20°以上30°以下とすることができる。なお、開き角度φとは、円錐形状の切削工具55を側面視した場合(円錐の側面側から見た場合)の円錐の頂点の角度を意味する(図13を参照)。
傾斜面21とスライダ2の軌道面11とのなす角度が20°以上30°以下であれば、面取りを施すための加工が行いやすく、上記のような汎用的な工具や加工方法によって切削加工を行うことができる。よって、面取りの加工コストが低く、直動案内装置の製造コストが安価である。
傾斜面21とスライダ2の軌道面11とのなす角度が20°未満であると、円錐形状の切削工具を容易に製作することができなくなり、切削工具が高価となってしまう。そのため、面取りの加工コストが高くなり、直動案内装置の製造コストが高価となる。
一方、傾斜面21とスライダ2の軌道面11とのなす角度が30°超過であると、リターンガイド35の前記幅方向の端部が傾斜面21の端部よりも案内レール1側に突出しやすくなる。仮に、図14に示すように、リターンガイド35の前記幅方向の端部が傾斜面21の端部よりも案内レール1側に突出すると、転動体3がすくい上げ部18ですくい上げられる際に、すくい上げ部18に衝突した転動体3は、リターンガイド35に向かう方向(図14において矢印で示す跳ね上がり方向)に跳ね上がり、リターンガイド35の突出した端部に衝突する(図14において矢印で示す衝突方向に衝突する)。そのため、転動体3の円滑な循環が阻害されるとともに、リターンガイド35に損傷が生じるおそれがある。
1 案内レール
2 スライダ
2A スライダ本体
2B エンドキャップ
3 転動体
10 軌道面
11 軌道面
13 転動通路
14 戻し通路
15 方向転換路
18 すくい上げ部
21 傾斜面

Claims (3)

  1. 案内レールと、スライダと、複数の転動体と、を有し、
    前記案内レール及び前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有し、
    前記両軌道面は前記案内レールの長手方向に延び、
    前記転動体は前記転動通路に配置され、
    前記転動通路内での前記転動体の転動を介して、前記スライダが前記案内レールに案内されて前記長手方向に移動可能となっており、
    前記スライダは、前記スライダの軌道面とこれに略平行な前記転動体の戻し通路とが形成されたスライダ本体と、前記転動通路と前記戻し通路とを連通する方向転換路が形成されるとともに前記スライダ本体の前記長手方向の両端部に着脱可能に固定されたエンドキャップと、を備え、前記戻し通路と前記方向転換路で前記転動体を前記転動通路の終点から始点へ搬送して循環させるようになっており、
    前記スライダの軌道面の前記長手方向の端部には、前記転動通路と前記方向転換路とを接続する傾斜面が、前記スライダ本体の切削加工により形成されており、
    前記傾斜面は前記スライダの軌道面に対して傾斜しており、前記傾斜面と前記スライダの軌道面とのなす角度が15°以上50°以下であることを特徴とする直動案内装置。
  2. 前記傾斜面は、前記スライダ本体の熱処理前に切削加工により形成されたものである請求項1に記載の直動案内装置。
  3. 前記転動体を前記転動通路の終点ですくい上げて前記方向転換路に送るすくい上げ部と、前記傾斜面との間の最短距離が、前記転動体の直径以上である請求項1又は請求項2に記載の直動案内装置。
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WO2024214354A1 (ja) * 2023-04-10 2024-10-17 日本精工株式会社 直動案内装置

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