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JP2016025170A - 有機無機ハイブリッド構造からなる光電変換素子 - Google Patents

有機無機ハイブリッド構造からなる光電変換素子 Download PDF

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JP2016025170A JP2014147303A JP2014147303A JP2016025170A JP 2016025170 A JP2016025170 A JP 2016025170A JP 2014147303 A JP2014147303 A JP 2014147303A JP 2014147303 A JP2014147303 A JP 2014147303A JP 2016025170 A JP2016025170 A JP 2016025170A
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Abstract

【課題】出力電圧が1.1V以上まで改善された有機無機ハイブリッド構造からなる太陽電池を提供する。【解決手段】透明導電性基板上に、緻密な導電性材料からなる薄膜3、一般式RMX3(式中、Rは、1価のカチオン、Mは、2価の金属イオンであり、Xは、Cl,Br,Iである)で示されるペロブスカイト型結晶構造を持つ材料からなるペロブスカイト型結晶層4、ペリレン誘導体からなる結晶性導電材料層5が、この順に積層されたものであることを特徴とする光電変換素子。【選択図】図1

Description

本発明は、有機無機ハイブリッド化合物からなる結晶と有機化合物からなる結晶が積層されて構成される有機無機ハイブリッド型の積層構造をもつ固体薄膜太陽電池に関するものである。
シリコン結晶、シリコン薄膜、銅・インジウム・セレンの接合(CIS型)などの無機材料を用いる物理接合型の太陽電池に対して、有機化合物を発電材料もしくは導電材料に用いる有機系太陽電池は、塗布技術等を使った低コストの生産が可能であり、光発電特性においても低照度の光に対する高感度応答や高い電圧の出力などの特長を有する。有機系太陽電池として一般に研究されるものが有機薄膜太陽電池であり、有機材料の固体−固体物理接合構造が光発電を担う薄膜として用いられ、光発電の原理は無機材料による物理接合型太陽電池に近く、感光性もしくは電荷輸送能力をもつ有機材料のn型(電子ドナー)とp型(電子アクセプター)のヘテロ接合が作る界面が発電の原理に関わっている(例えば、非特許文献1)。
有機薄膜太陽電池の層構造中に、電子移動を整流化する目的で無機材料を挿入した有機無機ハイブリッド型の有機薄膜太陽電池も研究されており、酸化チタン等の金属酸化物半導体が用いられている(例えば、非特許文献1)。また、有機材料に変えて無機材料を光吸収に用いる方法として、CdS、CdSe、PdSに代表される無機材料の量子ドットを有機の電荷輸送剤と接合する有機無機ハイブリッド型太陽電池が研究されている。しかし、その太陽エネルギー変換効率(以下、「変換効率」という。)は有機薄膜太陽電池の高い変換効率を超えるレベルには届いていない。
この状況の中で、有機無機のハイブリッド構造から成るペロブスカイト型結晶材料を光吸収材料に用いた固体薄膜太陽電池が2012年から研究され、そのエネルギー変換効率は大きく改善されて17%を超えるレベルに到達している(米国NRELの公開する Best Research-Cell Efficiency, 及び非特許文献2)。ペロブスカイト結晶材料には、2009年に光電変換材料として開示されたメチルアミノ鉛ハライド結晶(非特許文献3)が基本物質となり、Pbを金属とし、これにハロゲンと有機基がイオン結合した結晶が用いられており、特にハロゲンにはヨウ素または臭素、有機基にはアルキルアミノ基が用いられている(非特許文献2)。ペロブスカイト型太陽電池は、ペロブスカイト結晶を溶液塗布または蒸着のいずれの方法によっても製膜できること、そしてペロブスカイト結晶の組成を変えることによって吸収波長の特性を改変できることを特長とする。
ペロブスカイト型太陽電池には、ペロブスカイト結晶に固体接合し電荷輸送を仲介する正孔輸送材料として、ビフルオレン系の有機材料であるSpiroMe0TAD〔2,2(7,7(-tetrakis-(N,N-di-pmethoxyphenylamine)9,9(-spirobifluorene)))〕が最も一般的に用いられている。このほか、正孔輸送剤にはこれまで、高分子材料のポリトリアリルアミン(非特許文献4)、ポリチオフェン(非特許文献4および5)も用いられている。これらの正孔輸送材料は太陽電池の出力特性に大きな影響を与えており、光電応答出力の電流値と電圧にその影響が表れている。このなかでも高い変換効率を与える傾向があるのは、低分子のSpiroMeOTADと高分子のポリトリアリルアミンである。高い変換効率を引き出すために重要なパラメータとなるのが、太陽電池の出力電圧である。出力電圧の基本となる開回路電圧が1Vを超えて高い特長が、ペロブスカイト型太陽電池の変換効率をこれまでの有機薄膜型を超えるレベルに高めることを可能にしている。
ペロブスカイト型太陽電池の出力電圧の可能性を示す開回路電圧(Voc)は、ヨウ化鉛系ペロブスカイト結晶を用いて1Vを超え、最大で1.05V近くに届いている。このペロブスカイト結晶の光吸収端波長である800nmに相当する励起エネルギーの1.55eVに基づけば、原理的にはさらに高い電圧を引き出すことが期待できる。光電変換に伴う電圧発生の熱的損失として0.3eVを考慮すると1.2Vまでの電圧が可能と考えられるが、ヨウ化鉛系ペロブスカイト結晶を用いる太陽電池では、実現が困難であった。臭化鉛ペロブスカイト(励起エネルギー、2.2eV以上)では1.5Vの出力が報告されるが、光吸収波長が600nm以下に限られることから集光の不足によって変換効率は低い。集光の能力が波長800nm以上と優れるペロブスカイト型太陽電池の系で、高い電圧を安定に取り出す特殊技術が望まれている。
上原赫,吉川暹 監修,有機薄膜太陽電池の最新技術II,シーエムシー出版,2009年 M. Liu, M. B. Johnston, and H. J. Snaith, Nature, 2013年、501巻, p395-398. A. Kojima, K. Teshima, Y. Shirai, and T. Miyasaka, Journal of American Chemical Society, 131巻, p6050-6051(2009年).. J. H. Heo, 他、Nature Photonics, 2013年, 7巻, p486-491. I.K. Ding, N.Te´treault, J. Brillet, B. E. Hardin,E. H. Smith, S. J. Rosenthal, F. Sauvage, M. Gra¨tzel, and M. D. McGehee, Advanced Functional Materials, 2009年, 19巻, p2431-2436.
光吸収の能力が波長800nm以上に及ぶ集光能力に優れる有機無機ペロブスカイト型太陽電池の系で、高い電圧を安定に取り出す技術が望まれている。
そこで、本発明は、有機無機ペロブスカイト結晶を長波長の光吸収に適した材料に変換するとともに、これに接合する有機の電荷輸送層として光電変換能力と正孔輸送能力を兼ね備えた結晶性のペリレンを用いることで、出力電圧が1.1V 以上まで改善された有機無機ハイブリッド構造からなる太陽電池を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の態様により解決できる。具体的には、
(態様1)透明導電性基板上に、緻密な導電性材料からなる薄膜、一般式RMX(式中、Rは、1価のカチオン、Mは、2価の金属イオンであり、Xは、Cl,Br,Iである)で示されるペロブスカイト型結晶構造を持つ材料からなるペロブスカイト型結晶層、ペリレン誘導体からなる結晶性導電材料層が、この順に積層されていることを特徴とする光電変換素子である。
(態様2)前記一般式RMXで示される有機無機ペロブスカイト型結晶構造を持つ材料を構成する1価のカチオン(R)が、有機基であることを特徴とする前記態様1に記載する光電変換素子である。
(態様3)前記一般式RMXで示される有機無機ペロブスカイト型結晶構造を持つ材料を構成する2価の金属イオン(M)が、Pbであることを特徴とする前記態様1または2に記載する光電変換素子である。
(態様4)前記一般式RMXで示される有機無機ペロブスカイト型結晶構造を持つ材料を構成する2価の金属イオン(M)が、Snであることを特徴とする前記態様1または2に記載する光電変換素子である。
(態様5)前記緻密な導電材料が、チタン、亜鉛、ニオビウム、アルミニウム、ジルコニウム、から選ばれる金属の酸化物からなる半導体材料であり、その平均厚みが5nm以上100nm以下であることを特徴とする前記態様1〜4のいずれかに記載する光電変換素子である。
(態様6)前記緻密な導電材料が、ナノカーボンからなる導電材料であり、その平均厚みが5nm以上100nm以下である前記態様1〜4のいずれかに記載する光電変換素子である。
(態様7)前記透明導電性基板を構成する透明基板が合成樹脂であることを特徴とする前記態様1〜6のいずれかに記載する光電変換素子である。
上記の結晶性のペリレンをペロブスカイト結晶に積層した有機無機積層構造からなる光電変換素子によると、光電変換特性において高い開回路電圧を出力することに優れた薄膜固体型の太陽電池を低コストのプロセスで製造することができる。
本発明の実施態様の1例である光電変換素子の概略構成を示す断面図である。
本発明の光電変換素子(有機系薄膜太陽電池)の構成と製造方法を図1に基づき説明するが、図1に示す態様に限定されるものではない。
図1に示すハイブリッド型薄膜太陽電池は、透明基板1と、透明導電膜2と、緻密な導電材料からなる薄膜3と、ペロブスカイト型結晶層4、ペリレン誘導体からなる結晶層5、が順次積層された固体接合の構造をとっている。ここで光入射側の透明電極基板は透明基板1と透明導電膜2から構成されており、透明導電膜2は外部回路と電気的につなげるための端子となる電極(負極)7に接合している。また、ペリレン誘導体からなる結晶層5は外部回路と電気的につなげるための端子となる電極(正極)6に接合している。これらの電極材料には金属の薄膜が一般に用いられる。
上記透明基板1の材料としては、光透過性があれば、合成樹脂、ガラスなどを適宜使用できる。合成樹脂製としては、ポリエチレン・ナフタレート(PEN)フィルムなどの熱可塑性樹脂、ポリエチレン・テレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリイミド、テフロン(登録商標)などが用いられる。光電変換素子を薄く軽量化し、機械的にフレキシブル化できるメリットがある観点から、透明基板1には合成樹脂すなわちプラスチック製の材料を用いることが好ましい。
透明導電膜2には、スズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)あるいはそれらの積層膜が使用され、この他に、酸化スズ(SnO2)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)などの導電性金属酸化物を含む薄膜を使用することができ、高い導電性を持つ高分子材料の薄膜を用いることもできる。このような高分子材料としては、例えば、ポリアセチレン系、ポリピロール系、ポリチオフェン系、ポリフェニレンビニレン系の高分子材料が選ばれる。また、高い導電性を持つ炭素系の薄膜を用いることもできる。例えば、透明性で優れるカーボンナノチューブの薄膜が選ばれる。これらの透明導電膜の表面抵抗は15Ω/□以下であることが好ましく、5Ω/□以下であることがさらに好ましい。
電極(正極)6の材料としては、例えば、アルミニウム、金、銀、白金などの金属、スズ添加酸化インジウム(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)などの導電性金属酸化物、導電性高分子等を含む有機系の導電材料が用いられる。これらは、薄膜として蒸着またはスパッタリング法などにより形成したもの、あるいはこれらの材料を含む分散物を塗布によって被覆したものが用いられる。電極(正極)6には上記の金属、金属酸化物薄膜、炭素材料などによって構成される固体基板を物理的に接合して用いることもできる。また、ナノチューブやグラフェンなどのナノカーボンを含めた炭素系材料を用いることができる。
本発明の緻密な導電材料からなる薄膜3は、本発明の素子の性能を制御する重要な要素であり、導電材料として半導体を含めた電気的導電性をもつ材料を用いることができる。薄膜3は緻密な固体構造すなわち細孔を持たず隙間なく物理的に連続した構造から成る固体薄膜が選ばれる。このため、緻密な導電材料からなる薄膜としては、多孔性の構造の薄膜は本発明の目的では使用されない。しかし多孔性の構造の薄膜を緻密な導電材料からなる薄膜の一部として、その構造中で併用することは可能である。緻密な導電材料からなる薄膜を構成する半導体材料として好ましいものは、酸化物半導体であり、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ又はタンタルのなどの金属の酸化物等が用いられる。より好ましくは酸化チタン(TiO)、酸化チタンストロンチウム(SrTiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タングステン(WO)、などの金属酸化物が用いられ、とくに好ましくは、酸化チタン(TiO)、酸化チタンストロンチウム(TiSrO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化亜鉛(ZnO)が用いられる。これらの酸化物半導体の2種以上を複合させて用いてもよい。これらの半導体緻密層は、上記の酸化物半導体のナノ粒子もしくはその前駆体を溶媒に分散して調製する粘性のコロイドもしくはペーストを準備し、この粘性分散物を基板に塗布したのち、塗布層を加熱または焼成することによって形成することができる。また、半導体緻密層は、真空スパッタリング法を用いても形成することができる。半導体緻密層は、電流を一方向的整流する目的のバッファー層あるいはブロッキング層としての作用をもたらす。半導体緻密層は、高い整流効果を持つ一方で、電気抵抗値が低いことが好ましく、この目的から、半導体緻密層の平均厚みは、5nm以上であり100nm以下であることが好ましい。
緻密な導電材料からなる薄膜3には、ナノカーボンからなる導電材料を用いることができる。ナノカーボンからなる導電材料には、薄膜状態で高い導電性を維持しながら光学透明性に優れる点で、カーボンナノチューブ、フラーレンとその誘導体の薄膜を用いることが好ましい。ナノカーボンからなる導電材料は、上記の半導体緻密層を形成するために用いられる半導体材料と併用することができる。この場合は、半導体材料の表面をナノカーボンからなる導電材料が被覆する構成を取る。ナノカーボンからなる緻密な導電材料の平均厚みは、高い整流効果を持つ一方で光学的透明性を確保する目的で、5nm以上であり100nm以下であることが好ましい。
本発明の光電変換素子(有機系薄膜太陽電池)の光発電層は、上記の緻密な導電材料からなる薄膜の表面に、ペロブスカイト化合物が光吸収材料として物理的に接合しており、ペロブスカイト化合物は、下記の一般式で表わされるものが用いられる。
RMX(式中、Rは1価のカチオンであり、Mは、2価の金属イオンであり、Xは、F,Cl,Br,Iである。)
本発明の感光材料のペロブスカイト化合物における無機枠組みは、頂点を共有する金属ハロゲン化物八面体の層を有する。1価のカチオンRと電荷の平衡をとるため、陰イオン性金属ハロゲン化物層(例えば、MX3 2-,MX4 2-)を構成する金属は一般に2価の金属である。本発明の有機無機ペロブスカイト化合物の陰イオン性金属ハロゲン化物層を構成する金属は、具体的には、Pb2+,Sn2+,Mn2+,Cu2+,Ni2+,Fe2+、Co2+、Pd2+、Ge2+、Eu2+である。本発明の光電変換の目的において、金属として好ましいものは、光吸収波長がより可視光から近赤外の長波長範囲に及んでおり、化学的物理的に安定なものが選ばれ、具体的にはPb2+,Sn2+,Mn2+が好ましい。
ペロブスカイト化合物の陰イオン性金属ハロゲン化物層を構成するハロゲン化物は、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、またはこれらの組合せである。このハロゲン化物は、臭化物、ヨウ化物が好ましい。
ペロブスカイト化合物の1価のカチオンには無機、有機の各種のカチオンが用いられる。無機カチオンとして一般的なのはCsである。有機カチオンには、一級アミン、二級アミン、三級アミン、ジアミンが一般に用いられ、炭素数として1個から14個、窒素数として1個または2個の有機基が用いられ、好ましくは炭素数として8個以下の有機基が好ましく用いられる。具体的には、メチルアンモニウム、ホルミルアミジニウム、ヘキサメチルジアミンなどがあげられる。本発明の光電変換素子に用いるペロブスカイトは、光吸収特性と光電変換能力に優れる点で1価のカチオンに有機のカチオンが用いることが好ましい。
1価の有機のカチオンを用いるペロブスカイト化合物の具体例としては、CHNHPbI、CHNHPbBr、CHNHPbIBr、HC(NHPbI、(CH(CHCHCHNHPbI[n=5〜8]、(CNHPbBr、CHNHSnI、CHNHSnIBr、CHNHPbIBr、CHNHPbBr、HC(NHSnBr、などがある。
本発明の有機無機ペロブスカイト化合物の結晶は、前駆体溶液を用いた自己組織化反応により合成することができる。本発明の有機無機ペロブスカイト化合物の結晶薄膜は、ペロブスカイト化合物を有機溶剤に溶解した後、グラビア塗布法、バー塗布法、印刷法、スプレー法、スピンコーティング法、ディップ法、ダイコート法等の塗布方法によって形成できる。
本発明で用いるペロブスカイト化合物を、緻密な導電層の表面に塗布するための溶液の調製に用いる溶剤は、ペロブスカイトを溶解できるものであれば特に限定するものではない。エステル類(例、メチルホルメート、エチルホルメート、等)、ケトン類(例、γ-ブチロラクトン、Nメチル-2-ピロリドン、アセトン、ジメチルケトン、ジイソブチルケトン、等)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、ジメトキシメタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール、2−プロパノール、tert−ブタノール、メトキシプロパノール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール等)、グリコールエーテル(セロソルブ)類、アミド系溶剤(例、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等)、ニトリル系溶剤(例、アセトニトリル、イソブチロニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリル等)、カーボネート系(例、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等)、ハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、ジクロロメタン、クロロホルム等)、炭化水素、ジメチルスルホキシドなどがある。
本発明において用いるペロブスカイト化合物は、他の有機系あるいは無機系の感光材料あるいは光吸収材料と共存させて用いることができる。ここで、有機系の感光材料としては、色素増感太陽電池の増感剤として用いられる多くの有機色素が含まれる。これらは、例えば、ビピリジン構造若しくはターピリジン構造を含む配位子を有するルテニウム錯体や鉄錯体、ポルフィリン化合物、フタロシアニン誘導体、エオシン、シアニン色素、メロシアニン色素、クマリン系色素、インドリン色素、オキサゾール系色素、トリフェニルアミン系色素、スクワリリウム系色素、オリゴチオフェン誘導体、ポリチオフェン等の高分子化合物などが挙げられる。無機系の感光材料としては、例えば、CdS、CdSe、PbSなどに代表される化合物半導体のナノ粒子あるいは量子ドットなどが挙げられる。
本発明の太陽電池に用いるペリレン誘導体は、無置換のペリレンのほか、WO 2012014460 A1等に開示されるインデノペリレンとその誘導体、ジインデノペリレンとその誘導体、ペリレンジイミド誘導体、WO2011052719 A1等に開示されるペリレンテトラカルボキシジイミド誘導体、その他、特開2008−222795、特開2009−13066等に開示される各種のペリレン誘導体、そして有機太陽電池用ならびに有機発光素子用に使用される各種のペリレン誘導体を用いることができる。
以下に、いくつかの化合物の例を示す。
化合物例1(ペリレン)
化合物例2(ジインデノペリレン)
化合物例3(テトラフェニルジベンゾペリフランテン)
化合物例4(R〜R16は、水素もしくはアリール基、アルキル基、アミノ基から選ばれる有機基)
化合物例5(R1、は、水素、アルキル基、アリール基)
化合物例6(R1、は、水素、アルキル基、アリール基)
化合物例7
化合物例8
化合物例9(3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸二無水物、PTCDA)
化合物例10(R1、は、水素、アルキル基、アリール基)、R1、:水素(3,4,9,10-ペリレンジカルボキシミド、PTCDI)
化合物例11(R1〜は、水素、アルキル基、アリール基、カルボキシル基、エチニル基)
※たとえば、
上記のペリレンとペリレン誘導体は、蒸着法またはスピンコート法などを用いて薄膜として製膜される。薄膜は有機半導体としての性質を持ち、その厚みが10nm〜500nmであることを特徴とする。有機半導体層の厚みは、10nm〜200nmであることが好ましく、10nm〜150nmであることが最も好ましい。また、ペリレンとペリレン誘導体の薄膜は細孔等を含まない緻密な構造であり、結晶性が高いことが好ましい。薄膜の結晶性とその秩序性を示す配向性は、X線回折測定によってこれを検定することができる。薄膜は電子もしくは正孔を輸送する半導体の性質をもち、特に正孔を輸送するp型半導体としての特性を示すことが好ましく、その正孔移動度は、0.01cm2/Vs以上であることが好ましい。
以下、上記実施の形態をより具体的に示した実施例によって、本発明の固体薄膜型の有機無機ハイブリッド太陽電池における構造と製造方法について説明する。
<実施例1>
(A)ガラス基板を用いるハイブリッド光電変換素子の作製
(1)緻密な無機半導体材料の製膜
導電性基板として、アンチモン添加酸化スズ(ATO)から成る透明導電膜(シート抵抗10Ω/□)をガラス基板に真空蒸着法によって製膜した透明導電ガラス基板を用いた。このATO導電膜の表面に、チタンイソプロポキシドのアセチルアセトン溶液をスプレーし、空気中400℃で熱分解することによって、厚さが約40nmの二酸化チタンから成る緻密な半導体の薄膜を被覆した。この緻密な半導体薄膜は、結晶性の二酸化チタン(TiO)と非結晶性のチタン酸化物(TiO)の混合物であり、電子顕微鏡によってナノサイズの超微粒子が充填され空隙の無い連続した固体層を形成していることを確認した。このように形成した緻密なTiO薄膜は、電子受容層としてはたらき、光電変換においては電流の整流効果を高めるためのバッファー層あるいはブロッキング層として作用する。
(2)感光材料の有機無機ペロブスカイト結晶層の製膜
三口フラスコ内に、メチルアミン〔CHNH〕1gとメタノール〔CH3OH〕100mlを入れ、窒素バブリングを行いながらヨウ化水素酸〔HI〕を加えてpHを3〜4程度に調整した後、1時間撹拌した。この溶液をエバポレーターで蒸留した後、40℃で乾燥し、再精製することによりヨウ化メチルアミン〔CHNHI〕を合成した。次に合成したヨウ化メチルアミン〔CHNHI〕と市販の塩化鉛〔PbCl〕をモル比3:1の割合で、ジメチルホルムアルデヒド〔(CH3)2NCHO〕に20重量%の濃度に溶解し、ペロブスカイト結晶合成用のプレカーサー溶液を調製した。
緻密半導体層を被覆した透明導電性基板の表面に、スピンコーターを用いて、上記のプレカーサーのジメチルホルムアルデヒド溶液を、2000回転で60秒展開して被覆し、60℃で20分間乾燥させたのちさらに100℃で60分エージング処理を行った。こうして、塩素をドープした有機無機ペロブスカイト化合物〔CHNHPbI3−xCl〕の暗褐色の結晶の薄膜が電子受容層上に形成した。ペロブスカイト膜の結晶構造を二次元X線回折によって調べた結果、配向性を持ったCHNHPbIの結晶構造が主体であることが確認された。光学特性においては、半導体特有の強いバンドギャップ吸収を波長800nm近くに有する特徴を確認した。走査型電子顕微鏡観察によってペロブスカイト膜は電子受容層を覆っている部分と、覆っていない部分に分かれており、覆う部分では平均厚さが約300nmであった。
有機無機ペロブスカイトを構成する1価のカチオンを、有機基である上記のメチルアミンに替えてホルミルアミド基に置き換えたペロブスカイト結晶を合成した。ヨウ化ホルミルアミジニウム〔HC(NHI〕を合成し、これを市販のヨウ化鉛〔PbI〕とモル比1:1で混合し、ジメチルホルムアルデヒド〔(CH3)2NCHO〕に溶解して20重量%のプレカーサー溶液を調製した。このプレカーサー溶液を、スピンコーターを用いて、緻密半導体層を被覆した透明導電基板上に添加して、2000回転で60秒間展開して被覆し、60℃で20分間乾燥させたのちさらに100℃で60分エージング処理を行った。こうして、ペロブスカイト化合物の暗褐色の結晶の薄膜が電子受容層上に形成した。ペロブスカイト膜の結晶構造を二次元X線回折によって調べた結果、配向性を持ったHC(NHPbIの結晶構造が主体であることが確認された。光学特性においては、半導体特有の強いバンドギャップ吸収を波長830nm近くに有する特徴を確認した。
鉛からなるペロブスカイト化合物に替えてスズ(Sn)を金属とするペロブスカイト化合物の結晶の各種を合成した。
ヨウ化セシウム〔CsI〕とヨウ化スズ〔SnI2〕をモル比1:1の割合で、ジメチルホルムアルデヒド〔(CH3)2NCHO〕に20重量%の濃度となるように溶解し、プレカーサー溶液として調製した。電子受容層を被覆した透明導電性基板の表面に、スピンコーターを用いて、このプレカーサー溶液を塗布、乾燥することによって、無機ペロブスカイト化合物〔CsSnI3〕の結晶の薄膜を作製した。この薄膜は強いバンドギャップ吸収の吸収端を波長950nm近くに示した。
また、同様な方法によって、ヨウ化メチルアミン〔CHNHI〕とヨウ化スズ〔SnI2〕をモル比1:1の割合で、ジメチルホルムアルデヒド〔(CH3)2NCHO〕に40重量%の濃度となるように溶解してプレカーサー溶液を調製し、これを緻密半導体層を被覆した透明導電性基板の表面に、スピンコーターを用いて、塗布、乾燥することによって、スズ置換型有機無機ペロブスカイト化合物〔CHNHSnI〕の結晶の薄膜を作製した。このスズ置換ペロブスカイトは酸素と湿気に対して不安定であったことから、製膜は乾燥窒素雰囲気中で行い、製膜した基板も窒素雰囲気中に保存した。光学特性において、この薄膜は強いバンドギャップ吸収の吸収端を波長1000nm近くに示した。
さらに、スズ置換ペロブスカイトにおいて、ヨウ素の一部を臭素で置換したペロブスカイトの薄膜を、ヨウ化メチルアミン〔CHNHI〕、ヨウ化スズ〔SnI2〕、塩化スズ〔SnBr〕を原料とするプレカーサー溶液を用い、原料のモル比を調整することで、ハロゲン組成の異なる各種のスズ置換ペロブスカイトの薄膜を、基板上に乾燥窒素雰囲気下のスピンコートによって製膜した。これらのペロブスカイトのうち、二次元X線回折によって〔CHNHSnIBr〕の組成からなる結晶薄膜を素子に使用した。この薄膜は、バンドギャップ吸収の吸収端を波長690nm近くに示した。
(3)ペリレン誘導体の結晶層の製膜
上記の各種のペロブスカイト結晶薄膜を被覆した基板の表面に、市販のペリレンperyleneの粉末を原料に用いて、ペリレンからなる有機薄膜を真空蒸着法により積層した。基板の温度を100℃に設定して、製膜速度を0.1Å/sから1Å/sの遅い速度で制御してする膜形成をすることで、高い結晶性の薄膜が得られた。一方で製膜を速めて1Å/sから5Å/sの速度とする条件では、非晶質性の薄膜が得られた。前者ではペリレンの高い結晶性が二次元X線回折によって確認され、その膜厚は約100nmであった。
同様にして、他のペリレンの誘導体を、ペロブスカイト結晶薄膜を被覆した基板の表面に、真空蒸着法により低い製膜速度によって積層した。ここで、誘導体としてテトラフェニルジベンゾペリフランテンtetraphenyldibenzoperiflanthene(TDBP)とジインデノペリレン diindenoperylene (DIP)を用い、膜厚が約80nmの結晶性の薄膜を積層した。
また、比較として、ペリレン誘導体に替えて、ペロブスカイト太陽電池に広く用いられているspiroMeOTAD〔2,2(7,7(-tetrakis-(N,N-di-pmethoxyphenylamine)9,9(-spirobifluorene)))〕を用い、CHNHPbIの組成の配向性を高めたペロブスカイト結晶膜上に溶液塗布法によってspiroMeOTADを被覆した光電変換素子を作製した。このspiroMeOTADには、乗法に従ってドーパントとして、LiTFSIとブチルピリジンを添加して製膜し、乾燥空気中で酸化のために終夜エージング処理を行うことで正孔輸送材としての導電性を確保した。spiroMeOTADの厚みは約200nmであった。
(4)対向電極の被覆と光電変換素子の作製
上記のペロブスカイト結晶とペリレン結晶が積層された膜上に、対向電極として、真空蒸着法を用いて金を蒸着した。膜厚は100〜500nmであった。このようにして透明導電基板を光照射される負極、対向電極を正極とする薄膜型の光電変換素子を作製した。
上記のように作製した固体薄膜型の光電変換素子について光電変換特性の評価を行った。セルの受光面積は遮光マスクによって0.16cm2に設定した。キセノンランプ光源装置にAM1.5Gフィルターを装着した擬似太陽光源を用い、照射光量が100mW cm-2の条件のもとで、光電変換素子をソースメータ(2400型ソースメータ、Keithley社製)に接続し、バイアス電圧を、0Vから1.2Vまで、0.02V単位で変化させながら光発電の出力電流を測定し、フィルファクター(FF)とエネルギー変換効率を計測した。
上記実施例で製作した異なった材料構成の固体薄膜太陽電池について、表1に、光電変換特性を比較して示した。
この実施例の中で、表1には数値を示していないが、二酸化チタンからなる緻密層の平均厚みを変えて厚み効果を調べた結果、厚みが100nmを超える素子においては、素子のシリーズ抵抗値が上昇する結果、光電変換特性のフィルファクターが0.45より低い値となり、変換効率が大きく低下する傾向が明らかとなった。
表1に示すように、本発明に従った光電変換素子は条件によって、本発明の目的である開回路電圧が1.1Vを超える十分に高い光電変換性能が得られる。比較として、ペリレン誘導体に替えて、spiroMeOTADを用いた素子では、開回路電圧、FF、効率がともに低く、本発明の素子の積層構造では性能取出しが不十分であり、ペリレン誘導体を用いることが優れることがわかる。また、1価のカチオンとして無機カチオンのCsを用いたものは、有機カチオンを用いる他のものに比べて開回路電圧が低く、有機カチオンを用いるペロブスカイトが優位である傾向がみられる。とくに、有機カチオンにホルムアマディニウム[HC(NH22]を用いるペロブスカイトは、光電流密度が高まる効果から効率が高まっている。また、ペリレンとペリレン誘導体の比較においては、ペリレン誘導体を用いることがより高い素子性能を与える傾向がわかる。ペロブスカイトの二価の金属にPbを用いる場合とSnを用いる場合を比較すると、Pbを用いるペロブスカイトがより高い効率を与える傾向がある。これは開回路電圧とFFが低いことに起因するものであるが、SnペロブスカイトはPbペロブスカイトに比べて光吸収能力が赤外波長領域にまで拡張されるために、バンドギャップに相関する電圧が低下することは理論的に避けられない。しかし出力の光電流値が高まる優位点があるため、素子の積層構造を最適化し開回路電圧とFFが改善されれば、Pbペロブスカイトを超える効率を与える可能性が予想される。
<実施例2>
(B)プラスチック基板を用いるハイブリッド光電変換素子の作製
(1)緻密なナノカーボン導電層の製膜
素子を軽量フレキシブル化する目的で、導電性基板としてポリエチレンナフタレート(PEN)から成るプラスチックフィルム(厚さ188μm)に酸化インジウムスズ(ITO)を被覆した透明導電フィルムを用いた。このITO導電膜の表面に、チタンイソプロポキシドのアセチルアセトン溶液をスプレーし、紫外線の照射下で、空気中150℃で熱処理することによって、厚さが約15nmの薄膜を被覆した。この薄膜は非結晶性のチタン酸化物(TiO)からなり空隙の無い連続した固体層を形成していることを確認した。次にフラーレンの誘導体であるPCBM〔[6,6]-phenyl-C61-butyric acid methyl〕を、クロルベンゼンに分散した溶液(濃度約3重量%)をスピンコーティング法によってTiO層上に塗布し、厚さが80nmの緻密なフラーレンの薄膜を形成した。このフラーレン薄膜は電子顕微鏡によって空隙の無い連続した固体層を形成していることを確認した。このように形成した緻密なフラーレン薄膜は、電子受容層としてはたらき、光電変換においては、下層にあるチタン酸化物とともに電流の整流効果を高めるためのバッファー層あるいはブロッキング層として作用する。
また、比較のために、上記のフラーレンの薄膜をもたないチタン酸化物のみからなる固体層を被覆したITO導電膜プラスチックフィルム基板も作製した。
(2)感光材料の有機無機ペロブスカイト結晶層の製膜
実施例1と同様にして、上記の緻密なフラーレン層を被覆した透明導電性プラスチック基板の表面に、スピンコーターを用いてプレカーサーのジメチルホルムアルデヒド溶液を被覆して乾燥し、CHNHPbIから成る有機無機ペロブスカイト結晶の薄膜を形成した。結晶性薄膜の平均厚さは約300nmであった。また、ペロブスカイトを構成する1価のカチオンを、有機基である上記のメチルアミンに替えてホルミルアミド基に置き換えたペロブスカイト結晶〔HC(NHPbI〕を合成した。
実施例1と同様にして、鉛からなるペロブスカイト化合物に替えてスズ(Sn)を金属とするペロブスカイト化合物としてCHNHSnIならびにCHNHSnIBrの組成からなる結晶の薄膜をそれぞれ作製した。
(3)ペリレン誘導体の結晶層の製膜
上記の各種のペロブスカイト結晶薄膜の表面に、ペリレンならびにその誘導体であるDIPから成る有機薄膜を実施例1と同様なプロセスによって真空蒸着法により積層した。蒸着層の膜厚は約100nmであり、高い結晶性が二次元X線回折によって確認された。
(4)電極(正極)の被覆と光電変換素子の作製
上記のペロブスカイト結晶とペリレン結晶が積層された膜上に、対向電極(正極)、として、真空蒸着法を用いて金を蒸着し、プラスチック基板を用いる機械的フレキシブル性をもつ光電変換素子を作製した。これらの素子について、実施例1と同様にして、擬似太陽光源を用いた光電変換特性の計測を行った。
上記実施例で製作した異なった材料構成の固体薄膜太陽電池について、表2に、光電変換特性を比較して示した。
この実施例の中で、表2には数値を示していないが、緻密層を作るフラーレン(PCBM)の平均厚みを変えて厚みの影響を調べた結果、厚みが5nm以下の超薄膜ではナノカーボンの整流効果が発揮できず開回路電圧が低下した。また、100nmを超える素子においては、素子のシリーズ抵抗値が上昇し光電変換特性のフィルファクターが0.45より低い値となり、また、緻密層の光透過率が減少してペロブスカイトの光吸収が低下する結果から、効率が大きく低下した。する傾向が明らかとなった。
表1の結果から、本実施例のように基板にフレキシブルなプラスチック基板、緻密な導電材料にフラーレン誘導体(PCBM)を用いた素子においては、表1に示すガラス基板の素子ほどの高い効率は得られていないものの、開回路電圧において本発明の目的である1.1Vを超える十分に高い性能が得られる。また、表1の結果と同様にペリレンとペリレン誘導体の比較においては、ペリレン誘導体を用いることがより高い素子性能を与える傾向がわかる。ペロブスカイトに関しては、有機カチオンにホルムアマディニウムHC(NHを用いるペロブスカイトの効率が高い。このように基板に軽量でフレキシブルなプラスチック基板を用いる光電変換素子が緻密層にフラーレン誘導体を用いる方法によって作製できることを示す。
1 透明基板
2 透明導電膜
3 緻密な導電材料からなる薄膜
4 ペロブスカイト型結晶層
5 ペリレン誘導体からなる結晶層
6 電極(正極)
7 電極(負極)

Claims (7)

  1. 透明導電性基板上に、緻密な導電性材料からなる薄膜、一般式RMX(式中、Rは、1価のカチオン、Mは、2価の金属イオンであり、Xは、Cl,Br,Iである)で示されるペロブスカイト型結晶構造を持つ材料からなるペロブスカイト型結晶層、ペリレン誘導体からなる結晶性導電材料層が、この順に積層されたものであることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記一般式RMXで示される有機無機ペロブスカイト型結晶構造を持つ材料を構成する1価のカチオン(R)が、有機基であることを特徴とする請求項1に記載する光電変換素子。
  3. 前記一般式RMXで示される有機無機ペロブスカイト型結晶構造を持つ材料を構成する2価の金属イオン(M)が、Pbであることを特徴とする請求項1または2に記載する光電変換素子。
  4. 前記一般式RMXで示される有機無機ペロブスカイト型結晶構造を持つ材料を構成する2価の金属イオン(M)が、Snであることを特徴とする請求項1または2に記載する光電変換素子。
  5. 前記緻密な導電材料が、チタン、亜鉛、ニオビウム、アルミニウム、ジルコニウム、から選ばれる金属の酸化物からなる半導体材料であり、その平均厚みが5nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載する光電変換素子。
  6. 前記緻密な導電材料が、ナノカーボンからなる導電材料であり、その平均厚みが5nm以上100nm以下である請求項1〜4のいずれかに記載する光電変換素子。
  7. 前記透明導電性基板を構成する透明基板が合成樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載する光電変換素子。
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