人間の機械的刺激は、振動源からの機械的エネルギーがある種の周期的な圧縮および微小変位の形で人間の身体、通常は皮膚または身体部分に影響を与えるプロセスである。刺激の機械的エネルギーは、続いて感覚受容器によって、接触表面の物理的性質と関連付けされる触知情報として翻訳される感覚に変換される。触知情報チャンネルおよび触知感覚の刺激の使用の必要性は触知トランスデューサの開発を導いた。しかし、アクチュエータから皮膚内の特定の受容器への機械的エネルギーの伝播の特徴およびそれらの機能を無視することが触知信号を弱めることによって触知信号の大きさを減衰させ、期待されるより情報価値を下げている。それについて言えば、鍵となる要因の1つが、密度および機械的インピーダンス等の刺激のエネルギーを変調する異なる物理的性質を有する異なる物質を通じたメカノトランスダクション・プロセスに関わる各構成要素の機械的インピーダンスである。さらにまた、指の皮膚の機械的インピーダンスの研究が、約3mmの最大皮膚圧痕まで接触表面に対する圧力が生成されるときの硬直度における非線形増加を明らかにした(例えば、非特許文献12)。
皮膚は、筋肉、血管、および脂肪といった軟らかい変形可能な結合組織のシステムの上に支持された多層の、幾何学的かつ構造的に複雑な機械的システムである。指先の皮膚は、3つの一般的な層、すなわち表皮、真皮、および角皮下層の皮下組織からなる。表皮の基層は、真皮または皮下組織より有意に硬い。表皮および真皮は、中間隆条を伴って物理的に互いに固定されている。2つの層と中間隆条の間に硬直度の差を両方ともに伴って構成されていることから、表皮‐真皮接合は、接触ポイントからメルケル細胞複合体への力および応力を分散させるフィルタリング・メカニズムを生み出す。
これらの機械的受容器は、静的変形に対してもっとも敏感であり、中間隆条の先端に存在する。乳頭状の中間隆条を導入することによって、プレート変形時に、法線力、接線力、および歪みエネルギー密度が中間隆条の先端近傍に集中することが明らかになった(例えば、非特許文献13)。指先マイクロ構造の中間隆条および表皮‐真皮の硬直度の差は、隆条の先端に高い局所的応力集中を生み出し、それにおいて受容器は指向された集中応力を最適に収集するべく配置される(例えば、非特許文献4、非特許文献5)。
しかし、この穏やかで洗練された触知メカニズムは、化学的に強化されたアルミノケイ酸塩アルカリガラスのタッチスクリーンの平らな剛体表面に対して指先が作用するときに役立たなくなる。形式的に言えば、表示システムを通じて広い周波数範囲の機械的信号を伝達することによって有効かつ効率的な皮膚受容器の刺激を提供することは不可能である。従って、皮膚受容器に対する刺激の機械的エネルギーの伝播のための条件を改善し、かつ触知信号の伝達媒体となるスクリーン・オーバーレイを開発することが求められる。
変形可能な透明の表示器オーバーレイは、当初、CRT表示器上においてユーザの指先の圧力および位置を検出するべく設計された(例えば、特許文献1、特許文献2)。しかし、これらの解決策は、触知チャンネルを通じて提示されるあらゆる種類の信号の機械的伝播のための条件を改善するべく実装されてこなかった。
比較的硬質の透明基板、および絶縁流体によって離隔された導電性の透明電極を含む比較的柔軟な透明の膜からなる透明のキーボード・スイッチであって、透明スイッチ構造を押すときおよび離すときの異なる反力およびキーストローク長の増加を可能にするものが開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4)。透明スイッチ・メカニズムが、増強された反力の触感を提供するべく改善された(例えば、特許文献5、非特許文献2)。しかし、これらの実施態様は、特定の設計を有するスイッチまたはボタンのトグルに随伴する触知信号の限られた範囲の機械的伝播のための条件を改善する。
人間の皮膚の応答を改善するもう1つの方法は、触知受容器の感度を増強することにある。触れる感覚のパラメータが、特に皮膚受容器のスレッショルドを下げるべく改善された(例えば、特許文献6、特許文献7)。この方法は、受容器の機能が増強されるべき受容性エリアを突きとめること、および情報価値のある(触知)信号が現われて、知覚され、かつ識別されることが期待される前にこの(皮膚)エリアにバイアス信号を印加することからなる。それについて言えば、バイアス信号が、情報価値のある触知信号とは異なる、非特異性の電気的または機械的(気体/空気流)刺激といった性質を有することができる。その種のアプローチは、前もって較正されなければならないバイアス信号の最適パラメータを伴って効率的となり得る。しかし、皮膚のパラメータは、物理的、生理学的(体液性)、および心理的性質の多くの異なる要因によって有意に変化し、かつ影響を受ける。従って、予測される時間間隔内において感度の変化が生じることもあれば生じないこともあり、移動体機器との不規則的なタッチによるインタラクションのためにその種のテクニックを容易に実現することは可能でない。
振動触知刺激の始まりに先行して振動検出のスレッショルドを一時的に変更し得る(例えば、特許文献8)。これは、振動触知システムが、刺激の振動性変位の振幅の必然的な増加を伴うことなく振動触知アラートまたは伝達刺激の改善された検出を達成することを可能にする。しかし、その種のアプローチは、あらかじめ定義済みの時間間隔内に作動されるべく皮膚の感度を変更しなければならないという下位感覚の振動性ノイズ刺激についての触知受容器への信号伝播とリンクされる問題を取り除かない。感度の変化が生じるかまたは生じないかは、物理的、生理学的(体液性)、および心理的性質の異なる要因にも依存する。言い換えると、このアプローチもまた、インタラクションの表面との比較的連続する接触の条件および振動の固有パラメータのために適用されることから制約を受ける。
機械的信号の触知感覚を増強するもう1つのアプローチは、それらの信号を接触野内の指先の直下において生成することである(例えば、特許文献9)。その発明は、タッチスクリーンのガラス等の非圧電材料表面上の表面音響波の励振に頼る。しかし、メカノトランスダクションの効率を増加することは、指先がタッチスクリーンのガラス等の平らな硬質の表面に対して作用するときに触知感度を低下させるという問題を取り除かない。
触知インターフェースは、高い張力が掛けられたシリコン・ゴム、ポリブタジエン、ニトリル・ゴムといったゴムやエラストマ等のゴム弾性材料の周縁に配置された複数の個別にコントロール可能な圧電ドライバを含むことができる(例えば、特許文献10)。ドライバ回路は、複数の個別にコントロール可能なドライバのそれぞれにコントロール情報を適用して、張力が掛けられたゴム弾性材料内に波パターンを生成できる。しかし、ゴム弾性材料と空気の間には反射率の相違がある。空気中に懸架される薄い弾性ダイアフラムは、視差または表面粗度を有することになり、タッチスクリーン上に表示される画像が歪んだ見え方になる(例えば、特許文献5、非特許文献1)。また空気中に懸架されている薄い弾性ダイアフラムは、容易に破れる可能性もある。これに対して、硬直なダイアフラムは、しばしば触知情報に随伴する負の副作用として考えられている大きな音を生成することになる。
以下、添付図面を参照して実施態様を説明する。図面および説明においては、同一もしくは類似の部分の参照に同一参照番号が用いられる。
これらの実施態様は、指先がタッチスクリーンの平らな硬質の表面に対して作用するときに呈される問題を回避する。
特に、液体物質(例えば、蒸留水、シリコン・ゲル、鉱物油、またはその他の類似した機械的および光学的性質を有する物質)の層を覆う弾力性のある可変形オーバーレイ(例えば、100mkmのポリアミド膜)が、受容野に対する接触表面の適合性および接触エリアから皮膚受容器までの力および応力の非一様分布を改善する必要な沈み/窪み(約0‐3mm)を提供する。
図1を参照する。図1に示されているとおり、順応性オーバーレイ106がタッチスクリーン102の耐久性表面に取り付けられており、間隙には、液体またはゲル類似物質108が満たされている。トランスデューサ110(圧電、電磁気、またはその他の性質のもの)によって生成された剪断および曲げ波112が、振動触知信号に対する皮膚受容器の応答を容易にする窪みのエッジ近傍で隣接してサンプリングされるポイントの間に、非一様な応力分布を伴って接触ポイント104に接近する。空気‐流体遷移ゾーンが、オーバーレイ・アッセンブリ内に生成される振動信号に随伴する寄生音響成分の減衰器/反射器としても作用することになる。
振動トランスデューサ110の設計が、順応性オーバーレイの上(図2(a))にそれを取り付けることだけでなく、膜の下側(図2(b))、絶縁液体物質108が満たされたパウチの内側にトランスデューサを配置することを可能にするとき、異なる効率を伴って剪断および曲げ波の励振を行なうことが可能である。振動トランスデューサ110は、タッチスクリーン102の耐久性表面の上(図2(c))、タッチスクリーンの下側の電子デバイスの内側(図2(f))、または外側表面に近接して配置されるタッチスクリーン・アッセンブリ内に埋め込まれる形(図2(d))で取り付けることが可能である。その場合の液体物質108は、振動トランスデューサの一方の側から接触すること(図2(b)または図2(c))、または図2(g)に示されるとおり両側からそれを覆うことが可能である。いくつかの実施態様においては、振動トランスデューサ110が、1つの側面だけに沿って液体物質108との限定的な接触を有することができる(図2(e))。その種の場合においては、異なるタイプのトランスデューサ(例えば、磁歪または多層圧電アクチュエータ、液圧または空気圧、またはその他の性質のもの)を用いて剪断および曲げ波の励振をもたらすことが可能である。
順応性オーバーレイ・アッセンブリが、それ自体で振動トランスデューサ110として振る舞うことも可能である(図2(h))。それにおいては、トランスデューサ110が2つの柔軟な透明シート106からなるとすることが可能であり、それぞれの一方の側が、層114および116として図解されている透明な導電性材料によって覆われる。それに代えて、図3(b)および図3(c)に図解されているとおり、ケースに適するように、トランスデューサ110を不透明材料とすることができる。2つのシートは、外側シートの内部導電層が液体物質108と電気接触を有し、他方のシートがシートの絶縁材料によって液体物質108から分離された導電層を有するという形でパウチに組み立てられる。この実施態様においては、液体物質108が導電性のイオン性液体またはゲルになる。その種のトランスデューサ110の実施態様は、ゲルによるオーディオ・スピーカとして広い周波数範囲の剪断および曲げ波を生成することができる(例えば、非特許文献14)。
図2(a)から図2(j)を参照する。いくつかの実施態様においては、順応性オーバーレイ106自体(図2(g))が、層114および116として図解されている透明な導電性材料で覆われるか、またはそれの埋め込み構成要素を有する圧電ポリマ材料の使用を伴って実装され、剪断および曲げ波を生成する振動トランスデューサ110として振る舞うことが可能である(例えば、非特許文献15)。振動トランスデューサ110は、順応性オーバーレイ・アッセンブリの外側に配置することも可能であり、それにおいてはそれが、アクチュエータ110からゲル類似物質108に効率的に伝播されてオーバーレイ表面106にわたって剪断および曲げ波112を作り出す機械的振動を伝えることが可能な同一のゲル類似または別の液体物質が満たされる延長部118を用いて機械的に結合される。延長部118は、トランスデューサの振動に対して最小のインピーダンスを提供し、それらの減衰を最小化する垂直断面のサイズを伴って任意の適切な柔軟性ポリマ材料から実装され得る。延長部118は、タッチスクリーンを覆うパウチへの密封接続を有する。トランスデューサ110は、図2(a)から図2(i)に図解されているとおりの任意の方法で延長部118と結合することも可能である。それにおいてはトランスデューサを、図6(b)に示されているとおり、タッチスクリーンを介してコントロールされる電子デバイスの外側または内側に配置することができる。
図3(a)から図3(c)に図解されているとおり、順応性オーバーレイ106は、接触感知入力デバイスまたは投影型表示スクリーン102の耐久性または可撓性の変形可能な接触表面120(例えば、非特許文献17)に取り付け可能であり、オーバーレイの上面(図3(b))または底面(図3(a))に画像が投影され得る。その種の実施態様においては、オーバーレイが可撓性かつ変形可能(シリコンまたは発泡材料等のように)であり、透明または不透明/反射性である必要がある。接触表面上に投影されるビデオ画像がないところで表面とのインタラクションが生じるときには、任意のインタラクション接触表面120に順応性オーバーレイ106を取り付けることが可能である(図3(c))。その場合には、指先の接触ポイントを、任意の適切な周知のテクニック(光学、熱、圧電音響、および電磁気)を用いて検出できる。視覚的フィードバックがなければ、特別な触知パターン(例えば、非特許文献18)をオーバーレイ106に適用して、指の下の特定の場所を容易に特定できる。
図4(a)から図4(h)は、携帯型電子機器の接触表面の上にわたり、また液体またはゲル類似物質108、および表示器102にわたって拡散する異なる振動信号112を生成できるいくつかのトランスデューサ110のアレンジメント例を図解した断面図である。特に、内部トランスデューサ110からの接触表面にわたって拡散する曲げ波112、および液体またはゲル類似物質108および表示器102にわたって拡散する第2の振動信号が示されているが、トランスデューサの位置は、もっとも効率的な形でユーザの指先を摸する干渉振動信号の最適空間的パターンを、例えば『先取り』信号(例えば、特許文献8)を生成することによって作り出すべく多様化し得る(図4(a)から図4(h))。しかし、本発明は、情報信号を生成するために異なる作動原理およびテクノロジを使用できる、特定のタイプのオーバーレイ用振動トランスデューサ110、および先取り信号を生成するその他のトランスデューサに限定されない。
図5(a)から図5(f)は、順応型オーバーレイ・アッセンブリおよび剪断および曲げ波トランスデューサのアレンジメント例を図解している。図5(a)は、オーバーレイが移動/携帯電話114またはその類といった携帯型電子機器に取り付けられ、タッチスクリーンの4つの辺のうちのいずれかに沿って、そのベゼルの近くに配置できる単一の振動トランスデューサ110が備えられる実例を示している。図5(b)は、2つのトランスデューサがタッチスクリーンの任意の対辺に取り付けられる実例を図解している。この構成は、剪断および曲げ波の伝播エネルギーの方向性分布を使用して振動パターンの機能を拡張できる。同様にして、6つのトランスデューサのアレンジメントを図5(c)に示す。
しかし、本発明は、インタラクションの接触表面の周囲、例えば上または下に特定数の振動トランスデューサが配置されることに限定されない。さらにまた、別々のトランスデューサをそれぞれ、または各ペアの対向するトランスデューサを互いに独立してコントロールすることは可能である。順応性オーバーレイ106が、図5(a)から図5(c)に示されているように携帯型機器114のタッチスクリーン102の外側表面を完全に覆うこと、または振動トランスデューサの適切なアレンジメントを伴って完成された全体のタッチスクリーンの部分を覆うこと(図5(d))は可能である。携帯型電子機器から先取り信号を生成するためのトランスデューサの数、およびそれらの位置もまた多様化し得る。
図2(h)および図2(i)に図解されていたとおり、剪断および曲げ波を生成する順応性オーバーレイ106および/または埋め込み作動構成要素がタッチスクリーンを完全に覆うこと(図5(e))または別々に作動されるいくつかのセグメントに分割すること(図5(f))が可能である。これにおいて、作動されるセグメントのオーバーレイのアレイが、相応じてコントロールされる行および列でアレンジされるマトリクスを呈することができる。
図6(a)は、順応性オーバーレイが携帯型電子機器114に取り付けられる実例を図解している。
図6(b)は、振動トランスデューサ110が携帯型電子機器114の内側に配置され、タッチスクリーンを覆うパウチとの延長部118を通じた機械的な接続を有する別の実例を図解している。
図7(a)および図7(b)は、本発明の別の実施態様による移動/携帯電話、ゲーム・タブレット、またはその類といった携帯型電子機器のための拡張ケーシングを図解している。拡張ケーシングは、ケーシング120、順応性オーバーレイ106、ケーシング120内に配置されるプリント回路基板148、ケーシング120内に配置される再充電可能バッテリ122、および限定ではないがタッチスクリーン上の指先の位置の接触ポイント104の座標に少なくとも関係する携帯型電子機器からの信号を適応させるコネクタ(例えば、DCオス/メス電気コネクタ、光、赤外線、または無線による接続をサポート)、バッテリ122を充電する外部電源とのコネクタ、および取り付けられている携帯型電子機器とバッテリ122のエネルギーを共有するための接続を含む。再充電可能バッテリ122は、任意の再使用可能バッテリ(例えば、ニッケル‐カドミウム電池、NiMHバッテリ、リチウム電池、またはこれらの類)とすることが可能である。プリント回路基板の構成要素は、図8に概略図としてより詳細に示されている。
図8に示されているとおり、ケーシング120内に配置されたプリント回路基板148は、マイクロプロセッサ(MP)ホスト・コントローラ・インターフェース140、メモリ142、トランスデューサ(1つまたは複数)のコントローラ144、および多数のコネクタを含む。
メモリ142は、データのストアのために使用されるRAM等の半持続性メモリ、および/または1つまたは複数の異なるタイプのメモリを含むことが可能である。すなわちメモリ142は、トランスデューサのコントローラとともに動作するための任意タイプのデータ(振動信号のパラメータ、振動触知効果またはパターンのライブラリまたはデータベース)をストアするために使用される。
携帯型電子機器114のPCB充電器電源プラグ130は、電源プラグ134を通じて拡張ケーシング120と接続される。携帯型電子機器114の伝達インターフェース128は、伝達インターフェース132を通じて拡張ケーシング120と接続される。従って、MPホスト・コントローラ・インターフェース140および携帯型電子機器114からの信号は、いずれも、さらに伝達インターフェース136を通じて任意の外部デバイスに伝達することが可能である。再充電可能バッテリ122の充電のために、拡張ケーシング120にはPCB充電器電源プラグ138が備えられている。トランスデューサ(1つまたは複数)コントローラからの信号は、コネクタ146を通じて振動トランスデューサ110に渡される。
拡張ケーシング120のバッテリ122は、それの主要な機能に加えて、メイン・バッテリ124の低下時に携帯型電子機器114の予備電源として使用することが可能である。
以上、いくつかの実施態様に関して方法を説明してきたが、これらの設計および方法は記述された実施態様に限定されることなく、むしろそれが付随する特許請求の範囲の精神ならびに範囲内における修正および変更を伴って実施可能であることは当業者に認識されるであろう。従って、この説明は、限定ではなく例証であると考えられるべきである。本質においてこの設計は、スクリーンのオーバーレイが、いかなる形においても携帯型電子機器の表示を歪ませるかあるいは劣化させることがないというものである。
皮膚の微細構造の中間隆条モデルを用いて例証している周知のレンズ効果(例えば、非特許文献4、非特許文献5)によれば、弾力性のある変形可能な透明オーバーレイは、剪断および曲げ波の励振およびインタラクションの耐久性表面との接触ポイントまでの伝播を改善する。可変形オーバーレイの窪み内への指先の沈みは、皮膚受容器までの動的応力の機械的伝播のためのより良好な条件を提供し、接触感知キーボード、キーパッド、タッチスクリーン、またはこれらの類といった入力デバイスとともに/入力デバイスを介してインタラクションするときの振動触知信号に対する人間の皮膚の応答の増強を可能にする。
可変形オーバーレイは、タッチスクリーンを覆う透明パウチとして、または液体またはゲル類似物質を伴ってタッチスクリーンから分離される変形可能な外側インタラクション表面として実装される。オーバーレイ励振、トランスデューサ、または複数のトランスデューサが、パウチ内に剪断および曲げ波を誘導するべく構成される。異なる密度を有する媒体の境界におけるサウンドの吸収および歪みに起因して、このアレンジメントは、振動刺激の音響成分も最小化できる。さらにオーバーレイは、接触事象および接触表面に関するそれの位置を検出可能な検出器、振動触知信号を生成するための能動回路、ホスト・コントローラとのインターフェース、および電源を含むケースと結合することができる。
以上、特定の実施態様を説明してきたが、これらの実施態様が本発明を限定するべきではない。これらの実施態様は、本発明の精神および範囲内において、省略、置き換え、および/または変更および/または修正を伴って多様な形で実装されることがあり得る。例えば、上記の実施態様においてはタッチスクリーンが例証されているが、本発明は任意種類のデバイスに適用できる。