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JP2016018005A - 光導波路素子およびその製造方法、光受信回路、光変調器 - Google Patents

光導波路素子およびその製造方法、光受信回路、光変調器 Download PDF

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JP2016018005A
JP2016018005A JP2014138968A JP2014138968A JP2016018005A JP 2016018005 A JP2016018005 A JP 2016018005A JP 2014138968 A JP2014138968 A JP 2014138968A JP 2014138968 A JP2014138968 A JP 2014138968A JP 2016018005 A JP2016018005 A JP 2016018005A
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light
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unit
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憲介 小川
Kensuke Ogawa
憲介 小川
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】低消費電力で、集積化が容易であり、量産に適し、なおかつ信頼性の高い光導波路素子を提供する。
【解決手段】基板3上にコア4およびクラッド5により構成された導波路Dを備える光導波路素子1Aであって、導波路Dを伝搬する光の位相を調整する位相調整部2Aを有し、位相調整部2Aは、コア4を挟んだ両側に設けられた第1の電極8および第2の電極9と、コア4の両側面および上面の少なくとも一部と、第1の電極8のコア4と対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、第2の電極9のコア4と対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、をそれぞれ覆うように設けられた電気光学層10と、を有し、前記電気光学層10には、分極形成により電気分極が生じている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路素子およびその製造方法、ならびにそのような光導波路素子を備えた光受信回路、光変調器に関する。
光ファイバ通信において、大容量かつ高速のデータ伝送を可能とする技術として、デジタルコヒーレント通信がある。デジタルコヒーレント通信では、偏波多重・直交位相変調(PDM−IQ変調)を行うための光位相変調器およびコヒーレント受信を行うための光受信回路が必要である。
これらの光素子では、光波の位相を調整する(例えば、光波に一定の位相を加える。)ため、光波の位相制御を可能とする位相シフタが必要である。位相シフタに関連する技術として、特許文献1には、電気抵抗体からなる熱拡散体(thermal dissipater)を導波路上に設け、熱光学(TO)効果により導波路の屈折率を制御する構成が開示されている。また、非特許文献1には、電気光学(EO)材料をシリコン導波路コアと組み合わせた高速位相変調部を用いた光位相変調器が開示されている。
国際公開第2003/048845号
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、TO位相シフタを用いて位相差をπ/2に保持するために、TO位相シフタに常に電流または電圧を印加し、熱を生じさせる必要がある。したがって、消費電力を低減することは困難である。
非特許文献1に記載の技術では、永久電気分極をEO材料中に誘起するためのポーリング(poling)による分極形成において、基板全体を高温に熱する必要がある。このため、ワイヤボンディング部分の損傷や、入出力光ファイバなどの外部光部品を接着し固定する接着剤の損傷等を招く可能性がある。したがって、光位相変調器に調整用の光を入射することによって出力される光をモニタしながら、基板全体を高温に加熱することにより位相差をπ/2に保持するために永久電気分極を必要かつ十分な適正値に設定することは困難である。また、各光位相変調器では、個別の駆動電圧の変動が大きく、信頼性が低下するという問題がある。
また、非特許文献1に記載の技術では、基板全体を高温に熱すると、例えば、PN接合を形成するドーパントが再拡散したり、成膜温度の低いゲルマニウム膜や化合物半導体膜が劣化したりするおそれがある。この場合、光位相変調部もしくは受光部との集積化が困難になる。
さらに、非特許文献1に記載の高速位相変調部における電極構成では、ポーリングする際の電極間隔が大きくなってしまい、ポーリング電圧が高くなる。この場合、放電による光位相変調器の損傷の可能性が増し、製造歩留まりが低下するという問題がある。加えて、高速光位相変調部の導波路としてスロット導波路を用いているため、矩形導波路との接続損失および側壁荒れによる伝搬損失が大きく、光損失を低減できないという問題がある。
本発明の一つの態様は、このような従来の問題点に鑑みて提案されたものであり、低消費電力で、集積化が容易であり、量産に適し、なおかつ信頼性の高い光導波路素子およびその製造方法、ならびにそのような光導波路素子を備えた光受信回路、光変調器を提供することを目的の一つとする。
本発明の一つの態様は、基板上にコアおよびクラッドにより構成された導波路を備える光導波路素子であって、前記導波路を伝搬する光の位相を調整する位相調整部を備え、前記位相調整部は、前記コアを挟んだ両側に設けられた第1の電極および第2の電極と、前記コアの両側面および上面の少なくとも一部と、前記第1の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、前記第2の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、をそれぞれ覆うように設けられた電気光学層と、を有し、前記電気光学層には、分極形成により電気分極が生じていることを特徴とする光導波路素子を提供する。
また、前記光導波路素子において、前記クラッドは、前記基板と前記コアとの間に設けられた下部クラッドと、前記コアおよび前記下部クラッドの上に設けられた上部クラッドと、を有し、前記第1の電極は、前記上部クラッドを貫通する第1の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第1の上部電極と電気的に接続され、前記第2の電極は、前記上部クラッドを貫通する第2の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第2の上部電極と電気的に接続されていることが好ましい。
また、前記光導波路素子において、前記電気光学層は、前記上部クラッドを貫通する第3の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第3の上部電極と電気的に接続されていることが好ましい。
また、前記光導波路素子において、前記位相調整部は、前記電気光学層を加熱するヒータを有し、前記ヒータは、前記上部クラッド上に設けられていることが好ましい。
また、前記光導波路素子において、前記第1の電極は、前記上部クラッドを貫通する第4の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第4の上部電極と電気的に接続され、前記第2の電極は、前記上部クラッドを貫通する第5の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第5の上部電極と電気的に接続され、前記第1の上部電極と前記第4の上部電極との間で電流または電圧を印加することによって、前記第1の電極が発熱し、前記第2の上部電極と前記第5の上部電極との間で電流または電圧を印加することによって、前記第2の電極が発熱することが好ましい。
また、前記光導波路素子において、前記位相調整部を周囲から熱的に隔離するギャップ部を備え、前記ギャップ部は、少なくとも前記クラッドを深さ方向に切り欠く溝部を有することが好ましい。
また、前記光導波路素子において、前記ギャップ部は、前記位相調整部を挟んだ両側に前記基板に至る深さで形成された一対の溝部と、前記一対の溝部の間に連続して前記基板の一部が除去された空隙部と、を有することが好ましい。
また、前記光導波路素子において、前記コアは、シリコン層からなり、前記第1の電極および前記第2の電極は、シリコン層に不純物をドーピングすることによって形成された拡散層からなることが好ましい。
また、本発明の一つの態様は、基板上にコアおよびクラッドにより構成された導波路を備える光導波路素子の製造方法であって、前記導波路を伝搬する光の位相を調整する位相調整部を形成する際に、前記コアを挟んだ両側に第1の電極および第2の電極を形成する工程と、前記コアの両側面および上面の少なくとも一部と、前記第1の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、前記第2の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、をそれぞれ覆う電気光学層を形成する工程と、を含むことを特徴とする光導波路素子の製造方法を提供する。
また、前記光導波路素子の製造方法において、前記第1の電極および前記第2の電極を形成する際に、前記コアとなるシリコン層と同じ層からなるシリコン層をパターニングし、パターニングされた前記シリコン層に不純物をドーピングすることによって、前記第1の電極および前記第2の電極となる拡散層を形成することが好ましい。
また、前記光導波路素子の製造方法において、前記位相調整部を周囲から熱的に隔離するギャップ部を形成する工程を含み、前記ギャップ部を形成する際に、前記位相調整部を挟んだ両側に前記クラッドから前記基板に至る深さで一対の溝部をエッチングにより形成した後に、前記一対の溝部から前記基板の一部をエッチングにより選択的に除去することによって、前記一対の溝部の間に連続した空隙部を形成することが好ましい。
また、本発明の一つの態様は、前記いずれかの光導波路素子を備える光受信回路を提供する。
また、前記光受信回路において、前記光導波路素子は、信号光を第1の信号光伝搬用導波路および第2の信号光伝搬用導波路に分岐して伝搬させる第1の光分岐部と、局発光を第1の局発光伝搬用導波路および第2の局発光伝搬用導波路に分岐して伝搬させる第2の光分岐部と、前記第1の信号光伝搬用導波路を伝搬する信号光と前記第1の局発光伝搬用導波路を伝搬する局発光とを合波して、互いに干渉させる第1の光合波部と、前記第2の信号光伝搬用導波路を伝搬する信号光と前記第2の局発光伝搬用導波路を伝搬する局発光とを合波して、互いに干渉させる第2の光合波部と、前記第1の光合波部の出力光を受光する1または2以上の第1の受光部と、前記第2の光合波部の出力光を受光する1または2以上の第2の受光部と、前記第1の局発光伝搬用導波路および前記第2の局発光伝搬用導波路のいずれか一方または両方に設けられた位相調整部と、を有し、連続した入射光に対し、連続した局発光に周波数シフトを印加し、両者の干渉によりヘテロダインビートを発生させ、前記第1の受光部から出力される出力電気信号または前記第2の受光部から出力される出力電気信号のうち、いずれか一方の出力電気信号を参照信号とし、前記参照信号とは異なる方の出力電気信号を入力信号として、ヘテロダインビートの位相を検出する手段を有し、前記位相をπ/2に保持することにより、前記第1の光合波部に入射する局発光と前記第2の光合波部に入射する局発光との間の位相差をπ/2に調整することが可能であることが好ましい。
また、前記光受信回路において、前記第1の光合波部に入射する局発光と前記第2の光合波部に入射する局発光との間の位相差をπ/2に調整する際に前記位相調整部に印加される電流または電圧の設定値を記録したメモリが搭載された制御基板と接続されたことが好ましい。
また、本発明の一つの態様は、前記いずれかの光受信回路の調整方法であって、連続した入射光に対し、連続した局発光に周波数シフトを印加し、両者の干渉によりヘテロダインビートを発生させ、前記第1の受光部から出力される出力電気信号または前記第2の受光部から出力される出力電気信号のうち、いずれか一方の出力電気信号を参照信号とし、前記参照信号とは異なる方の出力電気信号を入力信号として、ヘテロダインビートの位相を検出する手段を光受信回路に設け、前記位相をπ/2に保持することにより、前記第1の光合波部に入射する局発光と前記第2の光合波部に入射する局発光との間の位相差をπ/2に調整することを特徴とする光受信回路の調整方法を提供する。
また、本発明の一つの態様は、前記いずれかの光導波路素子を備える光変調器を提供する。
また、前記光変調器において、前記光導波路素子は、信号光を第1の接続導波路および第2の接続導波路に分岐して伝搬させる第1の光分岐部と、前記第1の接続導波路を伝搬する信号光を第3の接続導波路および第4の接続導波路に分岐して伝搬させる第2の光分岐部と、前記第2の接続導波路を伝搬する信号光を第5の接続導波路および第6の接続導波路に分岐して伝搬させる第3の光分岐部と、前記第3の接続導波路に設けられた第1の高速位相変調部と、前記第4の接続導波路に設けられた第2の高速位相変調部と、前記第5の接続導波路に設けられた第3の高速位相変調部と、前記第6の接続導波路に設けられた第4の高速位相変調部と、前記第1の高速位相変調部からの出力光と前記第2の高速位相変調部からの出力光とを合波して第7の接続導波路から出力する第1の光合波部と、前記第3の高速位相変調部からの出力光と前記第4の高速位相変調部からの出力光とを合波して第8の接続導波路から出力する第2の光合波部と、前記第7の接続導波路を伝搬する出力光と前記第8の接続導波路を伝搬する出力光とを合波して第9の接続導波路から出力する第3の光合波部と、前記第7の接続導波路を伝搬する出力光の一部を第1のタップ導波路を介して受光する第1の受光部と、前記第8の接続導波路を伝搬する出力光の一部を第2のタップ導波路を介して受光する第2の受光部と、前記第7の接続導波路と前記第8の接続導波路とのいずれか一方または両方に設けられた位相調整部と、を有し、前記第1の受光部から出力される電気信号の位相と、前記第2の受光部から出力される電気信号の位相との差分がπ/2となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧が調整されることが好ましい。
また、前記光変調器において、前記第1の受光部から出力される電気信号の位相と、前記第2の受光部から出力される電気信号の位相との差分がπ/2となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整するための設定値を記録したメモリが搭載された制御基板と接続されていることが好ましい。
また、本発明の一つの態様は、前記いずれかの光変調器の調整方法であって、前記第1の受光部から出力される電気信号の位相と、前記第2の受光部から出力される電気信号の位相との差分がπ/2となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整することを特徴とする光変調器の調整方法を提供する。
また、前記光変調器において、前記光導波路素子は、信号光を第1の接続導波路および第2の接続導波路に分岐して伝搬させる光分岐部と、前記第1の接続導波路に設けられた第1の高速位相変調部と、前記第2の接続導波路に設けられた第2の高速位相変調部と、前記第1の接続導波路を伝搬する出力光と前記第2の接続導波路を伝搬する出力光とを合波して第3の接続導波路から出力する光合波部と、前記第3の接続導波路を伝搬する出力光の一部をタップ導波路を介して受光する受光部と、前記第1の高速位相変調部と前記光合波部との間と、前記第2の高速位相変調部と前記光合波部との間とのいずれか一方または両方に設けられた位相調整部と、を有し、前記受光部から出力される電気信号を検出し、前記第1の高速位相変調部および前記第2の高速位相変調部に変調電気信号を印加しない状態で、前記第3の接続導波路から出力される出力光が最大となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧が調整されることが好ましい。
また、前記光変調器において、前記受光部から出力される電気信号を検出し、前記第1の高速位相変調部および前記第2の高速位相変調部に変調電気信号を印加しない状態で、前記第3の接続導波路から出力される出力光が最大となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整するための設定値を記録したメモリが搭載された制御基板と接続されていることが好ましい。
また、本発明の一つの態様は、前記いずれかの光変調器の調整方法であって、前記受光部から出力される電気信号を検出し、前記第1の高速位相変調部および前記第2の高速位相変調部に変調電気信号を印加しない状態で、前記第3の接続導波路から出力される出力光が最大となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整することを特徴とする光変調器の調整方法を提供する。
以上のように、本発明の一つの態様によれば、低消費電力で、集積化が容易であり、量産に適し、なおかつ信頼性の高い光導波路素子およびその製造方法、ならびにそのような光導波路素子を備えた光受信回路、光変調器を提供することが可能である。
第1の実施形態の光導波路素子における位相調整部の構成を示す断面模式図である。 第2の実施形態の光導波路素子における位相調整部の構成を示す断面模式図である。 (a)は図2に示す位相調整部の第1の電極の延長方向に沿った断面模式図、(b)は図2に示す位相調整部の第2の電極の延長方向に沿った断面模式図である。 第3の実施形態の光受信回路における光導波路素子の構成を示す平面模式図である。 (a)は図4に示す光導波路素子の偏波分離回路の一例を示す平面模式図、(b)は図4に示す光導波路素子の偏波分離回路の他例を示す平面模式図である。 図4に示す光受信回路における高周波電極およびボンディング電極の構成を示す平面模式図である。 (a)は図6中に示すP−P′線に沿う断面図、(b)は図6中に示すQ−Q′線に沿う断面図である。 図6中に示すR−R′線に沿う断面図である。 第4の実施形態の位相差の調整方法に用いる構成を示す平面模式図である。 第5の実施形態の光変調器における光導波路素子の構成を示す平面模式図である。 第7の実施形態の光変調器における光導波路素子の構成を示す平面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の全ての図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(光導波路素子およびその製造方法)
〔第1の実施形態〕
先ず、本発明の第1の実施形態として、例えば図1に示す光導波路素子1Aについて説明する。なお、図1は、光導波路素子1Aにおける位相調整部2Aの構成を示す断面模式図である。
光導波路素子1Aは、図1に示すように、基板3上に、コア4およびクラッド5により構成された導波路Dを備えている。クラッド5は、基板3とコア4との間に設けられた下部クラッド6と、コア4および下部クラッド403の上に設けられた上部クラッド7とを有している。コア4は、下部クラッド6上に設けられている。
コア4は、結晶性シリコン(Si)層からなる。クラッド5(下部クラッド6および上部クラッド7)は、コア4よりも屈折率が小さいシリカ(SiO)層からなる。光導波路素子1Aの作製には、例えば、Si−SiO−SiからなるSOI(Silicon on insulator)ウエファを用いることができる。具体的に、このSOIウエファの最上層にあるSi層(SOI層)を加工することで、コア4を形成することができる。SOIウエファを用いた場合、最下層にあるSiが基板3となり、中間にある埋め込みSiO層が下部クラッド6となる。
導波路Dは、このようなSOI層をコア材料とし、SiOをクラッド材料とする高屈折率差のシリコン導波路に基づいて構成されている。ただし、コア材料およびクラッド材料は、これらの材料に限らず、他の半導体材料、あるいは絶縁体材料を用いてコアおよびクラッドからなる高屈折率差導波路を用いて光導波路素子1Aを構成することにより、本発明の目的を達成することができる。
なお、本実施形態では、基板3の上平面と平行方向を水平方向とし、基板3の上平面と直交方向を垂直方向とする。各部の幅は水平方向で計測し、各部の高さは垂直方向で計測する。また、TE偏波は、電界が基板3の上平面と平行である直線偏波状態である。TM偏波は、磁界が基板3の上平面と平行である直線偏波状態である。
コア4は、矩形の断面を有する。本実施形態では、例えば、コア4の幅を500nm、コア4の高さを220nm、コア4の導波方向に沿った長さを500μm〜5mmとする場合を例示する。
コアの高さが200nm程度のシリコン導波路では、電界が基板面に平行な直線偏波状態である横電界(TE)偏波の光が安定に伝搬する。磁界が基板面に平行な直線偏波状態である横磁界(TM)偏波は、TE偏波よりも損失が大きくなる傾向がある。
光導波路素子1Aは、導波路Dを伝搬する光の位相を調整する位相調整部2Aを備えている。位相調整部2Aは、第1の電極8および第2の電極9と、電気光学(EO)層10とを有している。
また、位相調整部2Aの導波方向の両端には、コア4と同一材料で構成された矩形コアあるいはリブコアを有する接続導波路(図示せず。)が接続されている。接続導波路の幅は、光損失および光反射を低減するため、導波方向に沿ってテーパ状に変化させてもよい。
第1の電極8および第2の電極9は、下部クラッド6上のコア4を挟んだ両側に設けられている。本実施形態では、例えば、コア4と第1の電極8との間およびコア4と第2の電極9との間の間隔が、それぞれ約300nmである。これらの間隔は、この値に限定されるものではない。コア4の伝搬損失を低減する必要がある場合には、これらの間隔をさらに拡げてもよい。一方、後述するポーリングに要する電圧を低減する必要がある場合には、これらの間隔をさらに狭めてもよい。これらの間隔を狭める場合には、加工精度による制約により最小幅が決まる。量産に適する光描画に基づく加エプロセスでは、現状では約100nmが最小値となる。
第1の電極8および第2の電極9は、シリコン層に不純物をドーピングすることによって形成された拡散層からなる。不純物のドーピング方法としては、例えば、熱拡散(Thermal Diffusion)法やイオン注入(Ion Implantation)法などを用いることができる。不純物としては、例えばP型であれば硼素(B)、N型であればリン(P)などを用いることができる。第1の電極8および第2の電極9には、互いに同一の導電性である場合(双方ともP型もしくはN型)と、互いに異なる導電性の場合(いずれか一方がP型で他方がN型)との2通りがある。
ここで、本実施形態の光導波路素子1Aの製造方法では、第1の電極8および第2の電極9を形成する際に、コア4となるシリコン層と同じ層からなるシリコン層をパターニングし、パターニングされたシリコン層に不純物をドーピングすることによって、コア4と同じ高さの拡散層を形成することができる。
この場合、第1の電極8および第2の電極9をコア4となるシリコン層と同じ層からなるシリコン層を用いて形成できるため、光導波路素子1Aを製造する際の加工が容易となる。
EO層10は、例えば、ソルゲル法により塗布したニオブ酸リチウム(LN)薄膜あるいはスピンコートしたEOポリマ薄膜により形成することができる。ニオブ酸リチウムやEOポリマなどのEO材料では、直流(DC)電圧を印加して永久電気分極を制御することができる。特に、ガラス転移を生ずる材料では、ガラス転移温度よりも高温に熱した状態で直流電圧を印加して電気分極を配向させ、ガラス転移温度よりも低温に冷却して配向された電気分極を固定することにより、永久電気分極を誘起される。また、ガラス転移温度が低い(例えば摂氏150度程度)と、環境温度の上昇により永久電気分極が消滅し、所定の性能を満たせなくなる可能性がある。このため、ガラス転移温度は摂氏200度程度もしくはそれ以上であることが好ましい。
EO層10は、コア4の両側面および上面の少なくとも一部と、第1の電極8のコア4と対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、第2の電極9のコア4と対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、をそれぞれ覆うように設けられている。本実施形態では、例えば、EO層10の幅を800nm〜2000nm、EO層10の高さを下部クラッド6の上面から400nm〜1000nmとする場合を例示する。なお、EO層10の幅及び高さについては、伝搬損失およびポーリング電圧に応じて任意に設定することができる。
第1の電極8は、上部クラッド7を貫通する第1の貫通電極11を介して上部クラッド7上に設けられた第1の上部電極12と電気的に接続されている。第2の電極9は、上部クラッド7を貫通する第2の貫通電極13を介して上部クラッド7上に設けられた第2の上部電極14と電気的に接続されている。EO層10は、上部クラッド7を貫通する第3の貫通電極15を介して上部クラッド7上に設けられた第3の上部電極16と電気的に接続されている。
第1の貫通電極11、第2の貫通電極13及び第3の貫通電極15は、ビア(VIA)と呼ばれるものであり、上部クラッド7を貫通する孔部に、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)等の導電性材料を埋め込むことによって形成することができる。
第1の上部電極12、第2の上部電極14及び第3の上部電極16には、上部クラッド7上に形成された例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)等の金属膜により形成することができる。また、第3の貫通電極15については、可能であれば、EO層10の上面を被覆する面積が50%以上となるように、EO層10との接触面積を拡げて形成することが好ましい。
位相調整部2Aは、EO層10を加熱するヒータとなる一対のヒータ電極17,18を有している。一対のヒータ電極17,18は、上部クラッド7上の第1の上部電極12および第2の上部電極14よりも外側に設けられている。第1の上部電極12および第2の上部電極14には、上部クラッド7上に形成された例えばニッケルクローム(NiCr)合金等からなる高抵抗の薄膜によって形成することができる。
位相調整部2Aでは、ポーリングを行う際に、これら一対のヒータ電極17,18に電流もしくは電圧を印加し、発熱させることによって、EO層10の周辺のみを局所的に加熱することが好ましい。基板3を加熱すると、導波路Dの周辺の構成部分、あるいは導波路Dと同一基板上に集積された他の光回路に接続あるいは接着された外部部品や光受光層等も加熱されるため、これらの構成要素にダメージを与える可能性がある。一方、一対のヒータ電極17,18が発熱により損傷する可能性がある場合には、基板3を同時に加熱し、ヒータ電極17,18に印加する電流あるいは電圧を低減すればよい。ただし、基板3に加える熱量は、上述の構成要素にダメージを与えないように制御する必要がある。
光導波路素子1Aは、位相調整部2Aを周囲から熱的に隔離するギャップ部19を有している。ギャップ部19は、少なくともクラッド5を深さ方向に切り欠く一対の溝部20,21を有している。本実施形態では、一対の溝部20,21が基板3に至る深さで形成されている。また、一対の溝部20,21は、一対のヒータ電極17,18よりも外側に位置している。これにより、一対の溝部20,21は、基板3の垂直面および水平面上で位相調整部2Aを周囲から熱的に隔離している。
さらに、ギャップ部19は、一対の溝部20,21の間に連続して基板3の一部(図1中に破線で示す領域)が除去された空隙部22を有する構成としてもよい。この場合、ギャップ部19は、位相調整部2Aが空隙部22上を跨ぐ、いわゆる吊り橋型(suspended)となることで、位相調整部2Aを熱的に隔離するのにさらに有効となる。
本実施形態の光導波路素子1Aの製造方法では、このような吊り橋型のギャップ部19を形成する際に、位相調整部2Aを挟んだ両側にクラッド5から基板3に至る深さで一対の溝部20,21をエッチングにより形成する。溝部20,21を形成する際は、例えば異方性エッチングを用いることができる。
その後、一対の溝部20,21から基板3の一部をエッチングにより選択的に除去することによって、一対の溝部20,21の間に連続した空隙部22を形成する。空隙部22を形成する際は、シリコン(Si)からなる基板3を選択的に除去するため、エッチングガスとして、例えばSFを用いた反応性イオンエッチングを好適に用いることができる。なお、本実施形態における反応性イオンエッチングの場合、一対の溝部20,21の間の領域(図1中に破線で示す領域)だけでなく、実際は一対の溝部20,21の周囲に等方的に空隙部22が拡がることになる。
以上のような構成を有する光導波路素子1Aでは、EO層10の形成後、ポーリングによりEO層10に永久電気分極を誘起させる。また、ポーリング時には、一対のヒータ電極17,18によりEO層10を局所的に加熱する。また、ポーリング後に加熱を停止し、誘起された永久電気分極を定着させる。位相調整部2Aでは、ポーリングの時間とEO層10に印加される電圧によって、EO層10に誘起される永久電気分極の大きさを調節し、導波路Dを伝搬する光の位相を調整することができる。
具体的に、第1の電極8および第2の電極9が互いに同一の導電性である場合には、第3の上部電極16及び第3の貫通電極15を介してEO層10に直流電圧を印加する。一方、第1の上部電極12及び第1の貫通電極11を介して第1の電極8と、第2の上部電極14及び第2の貫通電極13を介して第2の電極9とを例えば接地することによって、ゼロ電位に保持する。この状態でポーリングを行うことができる。ポーリング後は、直流電圧の印加を解除する。
第1の電極8および第2の電極9が互いに異なる導電性である場合には、第3の上部電極16及び第3の貫通電極15を省略することができる。この場合、第1の上部電極12及び第1の貫通電極11を介して第1の電極8と、第2の上部電極14及び第2の貫通電極13を介して第2の電極9との間に直流電圧を印加する。この状態でポーリングを行うことができる。ポーリング後は、直流電圧の印加を解除する。
また、第1の電極8および第2の電極9が互いに同一の導電性である場合にも、第3の上部電極16及び第3の貫通電極15を省略することができる。この場合、第1の上部電極12及び第1の貫通電極11を介して第1の電極8と、第2の上部電極14及び第2の貫通電極13を介して第2の電極9との間に直流電圧を印加する。この状態でポーリングを行うことができる。ポーリング後は、直流電圧の印加を解除する。
EO層10に分極形成により永久電気分極が生ずると、生じた電界によって結晶原子自体の配置が変わるので、媒質の屈折率が変化する。これにより、コア4から浸み出した光がEO層10により影響を受けるため、コア4を伝搬する光の位相を遅らせることができる。
本実施形態の光導波路素子1Aでは、入射光の波長に応じてコア4の実効屈折率が変化するため、位相の微調整が必要になる場合がある。この場合、入射光の波長に応じて、第1の上部電極12と第2の上部電極14と第3の上部電極16とのうち少なくとも1つの上部電極から電圧を印加し、その電圧を調整する。このとき、EO層10に電界が加わることによって、分極した結晶原子の配置がさらに歪むため、媒質の屈折率を電気的に調節することができる。(なお、分極により屈折率が大きくなるか又は小さくなるかについては、その構造に依存する。)これにより、位相の微調整が可能である。
また、本実施形態の光導波路素子1Aでは、温度変動による位相の微調整も同様に可能である。ポリマ材料は半導体および絶縁体とは逆の屈折率の温度依存性を有するため、実効屈折率の温度変化を低減でき、温度変動による位相の微調整を不要もしくは低減できるという利点がある。
本実施形態の光導波路素子1Aでは、上述したEO層10が、コア4の両側面および上面の少なくとも一部と、第1の電極8のコア4と対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、第2の電極9のコア4と対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、をそれぞれ覆う構成となっている。
この構成の場合、コア4の周辺、すなわちコア4から浸み出した導波光の強度が強い領域に永久電気分極が効率的に誘起されることによって電界が集中し、結晶原子自体の配置が変わるため屈折率が変化する。また、第1の電極8および第2の電極9の上面の一部を覆う位置までEO層10が拡張されることによって、EO層10の上面を平坦化することが容易となるため、加工精度を向上することができる。さらに、EO層10の両側面が第1の電極8および第2の電極9のコア4と対面する側の側面よりも離れているため、EO層10の両側面を介した放電が生ずる可能性が低減される。これにより、位相調整部2Aの放電による破壊の可能性を低減することができる。
また、本実施形態の光導波路素子1Aでは、上述したEO層10を加熱するヒータ電極17,18を設け、このヒータ電極17,18の外側に位相調整部2Aを周囲から熱的に隔離するギャップ部19を設けた構成となっている。この構成の場合、位相調整部2Aを局所的に加熱するのに適した構成とすることが可能である。
さらに、本実施形態の光導波路素子1Aでは、上述した吊り橋型のギャップ部19を設けることで、位相調整部2Aの両側部が一対の溝部20,21により熱的に隔離され、位相調整部2Aの下部が空隙部22により熱的に隔離された構成となっている。この構成の場合、位相調整部2Aを熱的に隔離するのにさらに有効となる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図2および図3(a),(b)に示す光導波路素子1Bについて説明する。なお、図2は、光導波路素子1Bにおける位相調整部2Bの構成を示す断面模式図である。図3(a)は、図2に示す位相調整部2Bの第1の電極8の延長方向に沿った断面模式図である。図3(b)は、図2に示す位相調整部2Bの第2の電極9の延長方向に沿った断面模式図である。また、以下の説明では、上記光導波路素子1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
光導波路素子1Bは、図2に示すように、上記一対のヒータ電極17,18を省略する代わりに、第1の電極8および第2の電極9にヒータ(電気抵抗体)としての機能を持たせた構成である。
具体的に、第1の電極8は、図2および図3(a)に示すように、上部クラッド7を貫通する第1の貫通電極23を介して上部クラッド7上に設けられた第1の上部電極24と電気的に接続されている。また、第1の電極8は、上部クラッド7を貫通する第4の貫通電極25を介して上部クラッド7上に設けられた第4の上部電極26と電気的に接続されている。第1の上部電極24及び第1の貫通電極23と第4の上部電極26及び第4の貫通電極25とは、第1の電極8の延長方向において互いに離間して配置されている。
同様に、第2の電極9は、図2および図3(b)に示すように、上部クラッド7を貫通する第2の貫通電極27を介して上部クラッド7上に設けられた第2の上部電極28と電気的に接続されている。また、第2の電極9は、上部クラッド7を貫通する第5の貫通電極29を介して上部クラッド7上に設けられた第5の上部電極30と電気的に接続されている。第2の上部電極28及び第2の貫通電極27と第5の上部電極30及び第5の貫通電極29とは、第2の電極9の延長方向において互いに離間して配置されている。
以上のような構成を有する光導波路素子1Bでは、第1の上部電極24と第4の上部電極26との間に電圧が印加されて第1の電極8に電流が流れることによって、第1の電極8が発熱する。同様に、第2の上部電極28と第5の上部電極30との間に電圧が印加されて第2の電極9に電流が流れることによって、第2の電極9が発熱する。これにより、EO層10を加熱することができる。
したがって、位相調整部2Bでは、ポーリングを行う際に、第1の電極8および第2の電極9を発熱させることによって、EO層10の周辺のみを局所的に加熱することができる。また、第3の上部電極16及び第3の貫通電極15を介してEO層10に直流電圧を印加する。もしくは、第1の電極8と第2の電極9との間に直流電圧差を発生させる。これにより、ポーリングを行うことができる。
以上のように、本実施形態の光導波路素子1Bでは、上記の構成以外は上記光導波路素子1Aと基本的に同じ構成であるため、上記光導波路素子1Aと同様の効果を得ることが可能である。一方、本実施形態の光導波路素子1Bでは、上記一対のヒータ電極17,18を省略することによって、より簡便な構成による効率の高いEO層10に対する局所加熱が可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、大容量かつ高速でデータ転送を行う光ファイバ通信において、低消費電力での光波の位相制御を可能とし、集積化に適する光導波路素子1A,1Bを提供することが可能である。
また、本実施形態では、EO層10を用いて消費電力を低減するとともに、ワイヤボンディング、外部光部品の接着、および受光部との集積化に適した局所加熱を可能とし、かつ低電圧のポーリングを可能とした光導波路素子1A,1Bを構成することにより、低消費電力で、集積化が容易であり、量産に適し、なおかつ信頼性の高い集積回路を構成することが可能である。
なお、本実施形態の光導波路素子1A,1Bは、EO効果を用いた位相シフタとして、熱光学(TO)効果を用いた位相シフタと直列に接続することも可能である。TO効果ではEO効果よりも位相変化が大きく、導波路長を短縮できる場合がある。よって、伝搬損失を低減すること、あるいはフットプリントを低減することが求められる場合には、両方の位相シフタを直列に接続して利用することも有効である。
(光受信回路)
次に、本発明の実施形態に係る光受信回路について説明する。
光受信回路において、信号光が伝搬する導波路および局発光が伝搬する導波路は、各々1つの入射導波路から複数の導波路に分岐する。このように分岐する導波路が交差部を有しない構成とするためには、信号光が伝搬する導波路と局発光が伝搬する導波路とは、受光部に関して互いに反対側を経由させる必要がある。受光部から出力される電気信号を取り出す際、損失および波形劣化を抑制するためには、チップ上から外に出力を取り出すための電極(例えばワイヤボンディング用の電極パッド)は、チップ端に隣接して設けることが好ましい。そして、受光部と電極パッドとの間は、金属電極で接続される。したがって、当該導波路は金属電極の下を通過することがあり得る。
本実施形態の光受信回路には、第1の実施形態の光導波路素子1Aまたは第2の実施形態の光導波路素子1Bを用いることができる。光導波路素子に使用される導波路は、導波路のコアがシリコン(Si)、導波路のクラッドがシリカ(SiO)からなるシリコン導波路であることが好ましい。シリコン導波路は、高屈折率差導波路である。高屈折率差導波路では伝搬光がコアに強く閉じ込められる。このため、金属電極からコアまでの距離(深さ)が1μm以上であれば、金属電極の影響は無視(実用可能な程度に抑制)でき、金属電極中の伝導電子による伝搬光の吸収は無視できる。
基板型光導波路素子は、ウエファ上に導波路を形成したのち、ウエファから多数のチップを切り出すことにより生産性良く製造することができる。ウエファからチップを切り出す際の衝撃やチップ端からのひずみの影響を回避するため、導波路のコアはチップ端から50μm以上離しておくことが好ましい。また、ワイヤボンディングの際、ワイヤを金属バッドに接合するため、半田を溶融させる工程がある。この際、超音波または熱の衝撃による導波路の損傷を回避するため、導波路のコアは、ワイヤボンディング用の電極パッドの直下を避けて配置することが好ましい。
光受信回路で用いられる偏波分離のための光回路では、偏波分離用の導波路分岐部(偏波分離部)の後方の二つの導波路のうち、TM偏波の光が伝搬する導波路に偏波回転導波路(偏波回転部)を接続し、TM偏波をTE偏波に回転させる。このような偏波分離回路は、TE偏波およびTM偏波を分離して二つの導波路に伝搬させる偏波分離部と、分離されたTM偏波をTE偏波に回転させる偏波回転部とを含む。偏波回転により、偏波分離回路から出力される信号光は、二つともTE偏波になる。このため、分離後の90度ハイブリッド回路は二つともTE偏波に対して機能するよう設計することができる。これにより、各々の90度ハイブリッド回路に共通の構成を適用できるため、従来技術(TM偏波のまま処理する場合)と比較して設計は簡便になる。
コンパクト且つプラガブルな光トランシーバに光受信回路を内蔵するためには、信号光および局発光が光受信回路に入力される光入力端と、光受信回路から電気信号を取り出す出力パッドとは、各々チップの反対側に配置することが好ましい。異なる偏波間での出力電気信号のスキューを低減するため、異なる偏波間での光信号および電気信号の伝搬時間差を解消するように導波路を配置することが好ましい。上述のように偏波回転をした場合、異なる偏波が分離された後の光信号に対しては、TE偏波のみの特性が関与する。このため、伝搬時間差は導波路配置のみに依存するので、容易に伝搬時間差を見積もることができる。
光受信回路に入力される光を光ファイバで伝搬させる場合、光トランシーバのパッケージには、光受信回路チップと光ファイバとの接続部を収容する高さが求められる。パッケージの高さを低減するためには、光受信回路チップの端面から基板面に平行に光(信号光および局発光の各々)を入力するよう、光ファイバを設置することが好ましい。光入力端と電気信号の出力パッドを各々光受信回路チップの反対側に設けるためには、信号光を入力する光入力端および局発光を入力する光入力端は、チップの同一の端面に配置することが好ましい。
本実施形態の光受信回路において、光ハイブリッド回路は少なくとも次の要素を含む。
(1)信号光を第1の信号光伝搬用導波路および第2の信号光伝搬用導波路に分岐して伝搬させる第1の光分岐部。
(2)局発光を第1の局発光伝搬用導波路および第2の局発光伝搬用導波路に分岐して伝搬させる第2の光分岐部。
(3)第1の信号光伝搬用導波路を伝搬する信号光と第1の局発光伝搬用導波路を伝搬する局発光とを合波して、互いに干渉させる第1の光合波部。
(4)第2の信号光伝搬用導波路を伝搬する信号光と第2の局発光伝搬用導波路を伝搬する局発光とを合波して、互いに干渉させる第2の光合波部。
(5)第1の局発光伝搬用導波路および第2の局発光伝搬用導波路のいずれか一方または両方に設けられた位相調整部。
この光ハイブリッド回路によれば、位相調整部において二つの局発光伝搬用導波路に分岐して伝搬される局発光に所定の位相差(例えば90度=π/2ラジアン)を与えることができる。さらに、信号光と局発光とを光合波器で干渉させることにより、干渉光を出力することができる。各々の光合波部は、一般に差動信号として二つの干渉光を出力する。
光合波部から出力される干渉光を受光するため、受光部が設けられる。受光部は、例えば受光器、光電変換素子等である。受光部は、光信号を電気信号に変換して出力する。受光部から出力される電気信号を伝搬する電極は、光導波路素子の上に設けることができる。このため、光導波路素子に含まれる導波路および光分岐部の一部は、電気信号を伝搬する電極の下方を通過することがある。
光導波路素子において、導波路が交差部を有しない構成とするためには、次の要件を満たすことが好ましい。
(A)第2の光分岐部における局発光の伝搬方向が、第1の光分岐部における信号光の伝搬方向に対向するように、第1の光分岐部および第2の光分岐部が配置される。
(B)第2の光合波部における出力光の伝搬方向が、第1の光合波部における出力光の伝搬方向と揃うように、第1の光合波部および第2の光合波部が配置される。
(A)の要件を満たすことにより、第1の光分岐部から二つの信号光伝搬用導波路が分岐する方向と、第2の光分岐部から二つの局発光伝搬用導波路が分岐する方向とが、互いに反対になる。すると、二つの信号光伝搬用導波路の間隔が離れた領域に、局発光伝搬用導波路を配置することができる。したがって、導波路を交差させることなく、局発光伝搬用導波路の出射端を、信号光伝搬用導波路の出射端に近づけることができる。
(B)の要件を満たすことにより、光合波器に対して、信号光伝搬用導波路と局発光伝搬用導波路とを同じ側にある入射端から入射させることができる。また、光合波器において、入射端とは反対側に出射端を設け、出射端に受光部を接続することができる。したがって、例えば2×2分岐の光干渉計を用いて干渉光を生成することができる。
交差部を有しない導波路は、少なくとも、第1の信号光伝搬用導波路、第2の信号光伝搬用導波路、第1の局発光伝搬用導波路および第2の局発光伝搬用導波路である。これらの導波路を含む、光導波路素子において信号光および局発光のいずれか一方または両方が伝搬されるすべての導波路が、基板に対する平面視で互いに重ならないように配置されることが好ましい。
(A)および(B)の要件を満たすように信号光伝搬用導波路および局発光伝搬用導波路を配置するためには、伝搬方向が信号光伝搬用導波路と揃うように局発光伝搬用導波路を180度程度曲げる構成、伝搬方向が局発光伝搬用導波路と揃うように信号光伝搬用導波路を180度程度曲げる構成、信号光伝搬用導波路および局発光伝搬用導波路を各々90度程度、あるいは他の角度だけ曲げる構成等が挙げられる。信号光の損失を抑制するためには、信号光の伝搬方向の変化はなるべく小さくして、局発光の伝搬方向を大きく変化させることが好ましい。例えば、局発光伝搬用導波路が光合波部の側方を経由した後、180度曲がり部を介して当該光合波部に接続される構造が挙げられる。
局発光が伝搬する光分岐部(第2の光分岐部)は、各々の受光部に対して、各々の光合波部とは反対側に設けられていることが好ましい。つまり、光合波部の入射端に対する光の伝搬方向に沿う方向において、受光部が各々の光合波部と第2の光分岐部との間に配置されることが好ましい。これにより、第2の光分岐部は、光合波部の出射端と受光部とを接続する接続導波路の長さに比べて、第2の光分岐部と光合波部との距離が長くなるように短く配置される。一つの光合波部が二つの局発光伝搬用導波路の間に配置される場合にも、これらの囲む内側に、当該光合波部と接続される受光部を容易に配置することができる。例えば図4(詳しくは後述する。)において、光分岐部121と光合波部109の間に受光部110および111が配置されている。光分岐部121から延びる二つの接続導波路141および142は、光合波部109と受光部110および111の領域を避けるように迂回して配置される。
信号光の二つの偏波成分に信号を多重化した場合、上述の光ハイブリッド回路および受光部を含んで構成される処理部(例えば図4の符号150,151)が、偏波成分の各々に対して用意される。処理部は、第1の光分岐部と、第2の光分岐部と、第1の光合波部と、第2の光合波部と、第1の受光部と、第2の受光部と、位相調整部とを含む。信号光に含まれる二つの偏波成分は、各々の光ハイブリッド回路に入射される前に、偏波分離回路により分離される。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態として、例えば図4〜図8に示す光受信回路101について説明する。なお、図4は、光受信回路101を構成する光導波路素子の単一水平面上での模式的構成を示す。
信号光は入射光として入射導波路126の一端(入射端)から入射される。入射導波路126の他端(出射端)は偏波分離回路102の入射端に接続される。偏波分離回路102は二つの出射端を有する。これらの出射端には、接続導波路127および128各々の一端が接続される。
偏波分離回路102は、図5(a)および図5(b)のように、二通りの構成がある。図5(a)の構成では、偏波分離回路102は、偏波分離部201および偏波回転部202を含む。偏波分離回路102の入射端は偏波分離部201の入射端である。偏波分離部201の二つの出射端には接続導波路127および200各々の一端(入射端)が接続される。偏波回転部202は偏波分離部201の後段に設けられ、偏波回転部202の入射端は接続導波路200の他端(出射端)に接続される。偏波分離回路102の出射端の一つは、偏波分離部201の二つの出射端のうち、接続導波路127に接続された出射端である。偏波分離回路102の出射端の他の一つは、偏波回転部202の出射端である。ここで、偏波分離部201と偏波回転部202との間を接続する接続導波路200を接続導波路128の一部と考えれば、接続導波路128中に偏波回転部202が挿入されると理解することもできる。
図5(b)の構成では、偏波分離回路102は、偏波回転部203および偏波分離部204を含む。偏波回転部203は偏波分離部204の前段に挿入される。偏波分離回路102の入射端は偏波回転部203の入射端である。偏波回転部203の出射端は接続導波路205の一端(入射端)に接続され、接続導波路205の他端(出射端)は偏波分離部204の入射端に接続される。ここで、偏波回転部203および偏波分離部204との間を接続する接続導波路205を入射導波路126の一部と考えれば、入射導波路126中に偏波回転部203が挿入されると理解することもできる。偏波分離部204の二つの出射端には接続導波路127および128各々の一端(入射端)が接続される。偏波分離回路102の二つの出射端は、偏波分離部204の二つの出射端である。
各々の偏波分離回路102の構成において、入射光のTE偏波成分がTE偏波の導波光として接続導波路127の一端(入射端)が接続された出射端より出射される。入射光のTM偏波成分は、TE偏波成分に変換され、TE偏波の導波光として接続導波路128の一端が接続された出射端より出射される。TE偏波とは、電界が基板(図7(b)の符号401参照)の上平面と平行である直線偏波状態を指し、TM偏波とは、磁界が基板の上平面と平行である直線偏波状態を指す。以下の説明では、基板の上平面と平行である方向を水平方向と定義し、基板の上平面と直交する方向を垂直方向と定義する。幅は水平方向で計測され、高さは垂直方向で計測される。図4〜図8は紙面が水平方向となるように作成されている。
図5(a)の構成では、偏波分離部201には、例えば、参考文献1(IEEE Photonics Technology Letters vol.17,no.1,pp.100−102,2005)に開示されている、リブ導波路で構成された方向性結合器を用いることができる。寸法の一例として、リブ導波路のコア頂上部の幅は500nm、コア底面からコア頂上部までの高さは220nm、導波路間の間隙(ギャップ)は300nm、方向性結合器の結合長は300μmとする例が挙げられる。偏波回転部202には、非対称リブ導波路を用いることができる(例えば未公開の特願2013−135492参照)。偏波回転部202の入射端に入射されたTM偏波の導波光は、90度偏波が回転し、TE偏波の導波光に変換され、偏波回転部202の出射端より出射される。
図5(b)の構成では、例えば、高次の導波光が伝搬するリブ導波路を用いて偏波回転部203を構成することができる。高次の導波光が伝搬するリブ導波路では、垂直方向の導波路コア断面の非対称性により、入射光のTM偏波成分が高次のTE偏波成分の導波光へと変換される。入射光のTE偏波成分は変換を受けることなく基本次のTE偏波成分の導波光となる。非対称リブ導波路方向性結合器を用いた偏波分離部204を通すと、基本次のTE偏波の導波光と高次のTE偏波の導波光とは分離される。さらに、分離後の導波路において、高次のTE偏波を基本次のTE偏波として伝搬させることができる(未公開の特願2013−135490参照)。
以上の偏波分離回路102によれば、入射導波路を伝搬する入射光が、基本次のTE偏波成分と基本次のTM偏波成分を含む場合に、TE偏波成分とTM偏波成分とを分離することができる。さらに、各々の成分を、偏波分離回路102の二つの出射端から基本次のTE偏波の導波光として、異なる接続導波路127および128に伝搬させることができる。
次に、図4に戻って光受信回路101の説明を続ける。光合波部105、109、113および117は、各々2つの入射端および2つの出射端を有する。一方の入射端は信号光用の入射端であり、他方の入射端は局発光用の入射端である。一方(信号光用)の入射端には、各々信号光が伝搬する接続導波路129〜132が接続される。他方(局発光用)の入射端には、各々局発光が伝搬する接続導波路141〜144が接続される。光合波部105、109、113および117において信号光と局発光とが合波して生じた干渉光は、各々2つの出射端から出力される。
接続導波路127の他端(出射端)は光分岐部103の入射端に接続される。光分岐部103は二つの出射端を有する。光分岐部103の一方の出射端には接続導波路129の一端が、他方の出射端には接続導波路130の一端が各々接続される。接続導波路129の他端は光合波部105の一方(信号光用)の入射端に接続される。接続導波路130の他端は光合波部109の一方(信号光用)の入射端に接続される。
接続導波路128の他端(出射端)は光分岐部104の入射端に接続される。光分岐部104は二つの出射端を有する。光分岐部104の一方の出射端には接続導波路131の一端が、他方の出射端には接続導波路132の一端が各々接続される。接続導波路131の他端は光合波部113の一方(信号光用)の入射端に接続される。接続導波路132の他端は光合波部117の一方(信号光用)の入射端に接続される。
TE偏波の局発光は入射導波路147の一端(入射端)から入射される。入射導波路147中に位相調整部124が挿入される。位相調整部124には、例えば、参考文献2(Journal of Lightwave Technology vol.26,no 14,pp.2235−2244,2008)に開示された矩形導波路を用いた熱光学位相調整器を用いることができる。位相調整部124の構成としては、これに限らず、リブ導波路を用いることもできる。
入射導波路147の他端(出射端)は光分岐部123の入射端に接続される。光分岐部123の二つの出射端各々には、接続導波路145および146各々の一端(入射端)が接続される。
接続導波路145の他端(出射端)は光分岐部121の入射端に接続される。光分岐部121の二つの出射端は各々接続導波路141および142の一端と接続される。接続導波路141の他端は光合波部105の他方(局発光用)の入射端に接続される。接続導波路141中に位相調整部108が挿入される。接続導波路142の他端は光合波部109の他方(局発光用)の入射端に接続される。接続導波路142中に位相調整部112が挿入される。
接続導波路146の他端(出射端)は光分岐部122の入射端に接続される。光分岐部122の二つの出射端は各々接続導波路143および144の一端と接続される。接続導波路143の他端は光合波部113の他方(局発光用)の入射端と接続される。位相調整部116が接続導波路143中に挿入される。接続導波路144の他端は光合波部117の他方(局発光用)の入射端に接続される。位相調整部120が接続導波路144中に挿入される。
位相調整部108、112、116および120は、位相調整部124と同じ構成を有してもよく、異なる構成でもよい。また、位相調整部108、112、116および120が互いに同一の構成を有してもよく、異なる構成でもよい。これらの位相調整部108、112、116、120および124には、第1の実施形態の光導波路素子1Aにおける位相調整部2Aまたは第2の実施形態の光導波路素子1Bにおける位相調整部2Bを用いることができる。
入射光のTE偏波成分の順位相(I)成分および直交位相(Q)成分各々と局発光との干渉により、コヒーレント光受信信号のI成分およびQ成分が生ずる。位相調整部108もしくは112に印加する電流もしくは電圧の調節により、I成分およびQ成分の間での位相差がπ/2に保持され、TE偏波成分の信号のクロストークが除去される。
位相調整部108もしくは112のいずれか一つを駆動するだけで前記位相差を保持することができるので、位相調整部108もしくは112のいずれかを省略してもよい。位相調整部108および112を両方とも設けると、コヒーレント光受信信号のI成分およびQ成分の対応関係を互いに反転させることができるため、システム構成の自由度が増す。光受信回路101に求められる仕様に応じて、位相調整部108および112を両方とも設けるか、いずれか一方を省略するか、選択すればよい。位相調整部108もしくは112に微調整のための電圧を印加して、前記位相差の精度をさらに向上することができる。
同様に、入射光のTM偏波成分の順位相(I)成分および直交位相(Q)成分各々と局発光との干渉により、コヒーレント光受信信号のI成分およびQ成分が生ずる。位相調整部116もしくは120に印加する電流もしくは電圧の調節により、I成分およびQ成分の間での位相差がπ/2に保持され、TM偏波成分の信号のクロストークが除去される。位相調整部108もしくは112と同様に、位相調整部116もしくは120のいずれかを省略してもよい。
位相調整部124を用いて、各偏波成分のコヒーレント光受信信号のI成分およびQ成分の間での位相差の制御とは独立して、局発光の位相を入射光の位相に対して制御させることができる。光受信回路101の構成を簡便にする場合、位相調整部124を省略してもよい。
光合波部105の一方の出射端には接続導波路133の一端が接続され、接続導波路133の他端は受光部106の入射端に接続される。光合波部105の他方の出射端には接続導波路134の一端が接続され、接続導波路134の他端には受光部107の入射端が接続される。受光部106および107では、TE偏波成分のコヒーレント光受信信号のI成分の正および負極性の電気信号TE/I+およびTE/I−が各々発生する。
光合波部109の一方の出射端には接続導波路135の一端が接続され、接続導波路135の他端は受光部110の入射端に接続される。光合波部109の他方の出射端には接続導波路136の一端が接続され、接続導波路136の他端には受光部111の入射端が接続される。受光部110および111では、TE偏波成分のコヒーレント光受信信号のQ成分の正および負極性の電気信号TE/Q+およびTE/Q−が各々発生する。
光合波部113の一方の出射端には接続導波路137の一端が接続され、接続導波路137の他端は受光部114の入射端に接続される。光合波部113の他方の出射端には接続導波路138の一端が接続され、接続導波路138の他端には受光部115の入射端が接続される。受光部114および115では、TM偏波成分のコヒーレント光受信信号のI成分の正および負極性の電気信号TM/I+およびTM/I−が各々発生する。
光合波部117の一方の出射端には接続導波路139の一端が接続され、接続導波路139の他端は受光部118の入射端に接続される。光合波部117の他方の出射端には接続導波路140の一端が接続され、接続導波路140の他端には受光部119の入射端が接続される。受光部118および119では、TM偏波成分のコヒーレント光受信信号のQ成分の正および負極性の電気信号TM/Q+およびTM/Q−が各々発生する。
導波路交差を回避するため、入射光が伝搬する方向に対して、局発光は逆方向から導かれる。入射光のTE偏波成分の一部の要素に対して、図4に示された経路の特徴を説明する。入射光のTE偏波成分の一部の要素が接続導波路129から光合波部105の一方の入射端に入射する方向に対して、逆方向から局発光の一部の要素が接続導波路141中を導かれる。接続導波路141は180度曲がり部141aを有する。接続導波路141を伝搬する局発光の一部の要素は、接続導波路129を伝搬する入射光の一部の要素と同方向に伝搬方向を反転した後、光合波部105の他方の入射端から光合波部105に入射する。
接続導波路141は高屈折率差導波路からなるため、曲げ損失の増加を招くことなく、180度曲がり部141aの曲率半径を5μm程度にまで縮小できる。このため、光受信回路101のフットプリントを縮小することが可能である。接続導波路141の導波方向に沿う長さも短縮され、伝搬損失も低減され、光受信回路101の光損失を低減することができる。二つの90度曲がり部を直列に接続して180度曲がり部を構成することもできる。
接続導波路141は光合波部105および光合波部109各々の側壁の間に設けられる。光受信回路101のフットプリントを低減するには、光合波部105と光合波部109との間隔をできるだけ短縮する必要がある。しかし、接続導波路141からの光漏洩を避けるため、接続導波路141の一方の側壁と光合波部105の一方の側壁との間隔および接続導波路141の他方の側壁と光合波部109の一方の側壁との間隔を少なくとも2μm程度確保することが望ましい。
入射光のTE偏波成分の他の要素および入射光のTM偏波成分の各要素の経路に対しても、同様の特徴がある。例えば、入射光の一部の要素が接続導波路130、131および132から光合波部109、113および117の一方の入射端に入射する方向に対して、逆方向から局発光の一部の要素が接続導波路142、143および144中を導かれる。接続導波路142、143および144は各々180度曲がり部142a、143aおよび144aを有する。接続導波路142、143および144を伝搬する局発光の一部の要素は接続導波路130、131および132を伝搬する入射光の一部の要素と同方向に伝搬方向を反転した後、光合波部109、113および117の他方の入射端に入射する。
図4では、入射導波路147の入射端148と入射導波路126の入射端125は光受信回路101の同一の端面101a上にある。導波路交差を回避するため、入射導波路147は二つの90度曲がり部147aおよび147bを有する。入射導波路147の入射端は、必ずしも入射導波路126の入射端と同一の端面上に存在する必要はない。入射導波路126の入射端125が存在する光受信回路101の端面101aを垂直方向の正面とすると、入射導波路147の入射端は、垂直方向の正面の端面101aと接触する垂直方向の二つの側端面101b,101cのいずれかの上に位置してもよい。この場合、入射導波路147は一つの90度曲がり部を有する。入射導波路147の入射端を設ける端面は光受信回路101を内蔵する筐体の構成に応じて選択すればよい。
局発光の伝搬損失が経路によって異なると、コヒーレント光受信信号の強度がTEおよびTM偏波成分間、あるいはIおよびQ成分間で異なってしまい、受信エラーの要因となる。接続導波路145および接続導波路141からなる経路、接続導波路145および接続導波路142からなる経路、接続導波路146および接続導波路143からなる経路、接続導波路146および接続導波路144からなる経路、これら四つの経路に対して、伝搬損失がすべて等しくなるよう、各接続導波路の導波方向の長さを設定することが好ましい。例えば、接続導波路145および146を互いに等長とし、接続導波路141〜144を互いに等長とする。このため、光分岐部121〜123は、光合波部105、109、113、117が位置する水平面と同一の平面上で、受光部106、107、110、111、114、115、118および119に対して、光合波部105、109、113,117とは反対側の領域に設けられる。
同じ理由により、入射光の四つの経路に対して伝搬損失を等化することが好ましい。例えば、接続導波路127および128を互いに等長とし、接続導波路129〜132を互いに等長とする。
次に、各部寸法等の具体例を挙げるが、本発明はこの具体例に限定されるものではない。接続導波路127〜146および入射導波路126,147のコアは、導波光の伝搬方向と直交する面内において、幅500nm、高さ220nmの矩形断面を有する。光分岐部103、104および123は、幅1500nm、導波方向に沿う長さ1800nmおよび高さ220nmを有するスラブ導波路からなる1×2多モード干渉計である。二つの出射端各々の中心間の間隔は800nmである。光合波部105、109、113および117は、幅1500nm、導波方向に沿う長さ3600nmおよび高さ220nmを有するスラブ導波路からなる2×2多モード干渉計である。二つの入射端および二つの出射端各々の中心間の間隔は800nmである。1×2および2×2多モード干渉計については、これらの寸法に限らず、例えば、参考文献3(Applied Optics vol.34,no.30,pp.6898−6910,1995)の記載に従い、設計することができる。
図6に模式的に示した構成により、受光部106、107、110、111、114、115、118および119で発生する電気信号TE/I+、TE/I−、TE/Q+、TE/Q−、TM/I+、TM/I−、TM/Q+、TM/Q−は、受光部106、107、110、111、114、115、118および119に接続された高周波信号電極310〜317を通じ、高周波信号電極310〜317に接続されたボンディング電極301〜308から出力される。高周波信号電極310〜317およびボンディング電極301〜308は光受信回路101の上面に設けられる。
TE偏波成分に関して個別に列記すると次のとおりである。高周波信号電極310およびボンディング電極301は、受光部106で発生するTE/I+の伝搬に使用される。高周波信号電極311およびボンディング電極302は、受光部107で発生するTE/I−の伝搬に使用される。高周波信号電極312およびボンディング電極303は、受光部110で発生するTE/Q+の伝搬に使用される。高周波信号電極313およびボンディング電極304は、受光部111で発生するTE/Q−の伝搬に使用される。
TM偏波成分に関して個別に列記すると次のとおりである。高周波信号電極314およびボンディング電極305は、受光部114で発生するTM/I+の伝搬に使用される。高周波信号電極315およびボンディング電極306は、受光部115で発生するTM/I−の伝搬に使用される。高周波信号電極316およびボンディング電極307は、受光部118で発生するTM/Q+の伝搬に使用される。高周波信号電極317およびボンディング電極308は、受光部119で発生するTM/Q−の伝搬に使用される。
高周波特性を維持するためには、ボンディング電極301〜308に接続されるリード線の長さを短縮することが好ましい。そのため、ボンディング電極301〜308は光受信回路101の後面の端面101dに隣接して設けられている。入射光および局発光の入射端125,148と電気信号の出射端(ボンディング電極301〜308)とが別々の端面101aおよび101dに分離されているので、光受信回路101を内蔵する筐体の前面に信号光の入射端を、後面に電気信号の出射端を各々設けることが容易となり、小型のプラガブル光送受信機への応用に適する。
高周波信号電極310〜317は、両側を接地電極に挟まれたコプレナ導波路の信号電極である。信号電極の幅は10μm、接地電極とのギャップの幅は6μmであり、インピーダンスを50Ωとして設計されている。図6のように、局発光が伝搬する接続導波路141〜146および入射導波路147の上を高周波信号電極312〜317が通過する。
図6の破線PP’を含む垂直面において、光受信回路101の断面を図7(a)に模式的に示す。基板401上に下部クラッド402、入射導波路147のコア部、上部クラッド403および高周波信号電極317が設けられている。接地電極404および405は高周波信号電極317と同じく、上部クラッド403の上に設けられている。
基板401は結晶性シリコンからなる。基板401への導波光の漏洩を防止するため、下部クラッド402の高さは2μm以上とする。光受信回路101の上側への導波光の漏洩を避けるには上部クラッド403の高さは1μm以上であることが好ましい。図7(a)において、高周波信号電極317と接地電極404および405による光吸収を避けるには、上部クラッド403の高さは2μm以上であることが好ましい。高周波信号電極317と接地電極404および405はアルミニウムからなり、電気信号の減衰を避けるため、これらの高さは1μm以上とする。
図6の破線QQ’を含む垂直面における光受信回路101の断面を図7(b)に模式的に示す。上部クラッド403上に接地電極406が存在する。図6では、接地電極404、405および406は表示されていない。上部クラッド403の上面は平たんでなく、各接続導波路の上部が盛り上がるなど、起伏が生ずる。各高周波信号電極が起伏のため断線する可能性がある。必要ならば、研磨により上部クラッド403の上面を平坦化する。基板401上に形成される光導波路素子410は、コア411とクラッド(下部クラッド402および上部クラッド403)から構成される。図4の接続導波路127〜146、入射導波路126および147は、下部クラッド402の上に形成されるコア411の配置を示す。
受光部106〜119はすべて同じ構成を有することができる。破線RR’を含む垂直面において、受光部119を含む光受信回路101の断面模式図を図8に示す。接続導波路140の両側にはSiコンタクト層501および502が、接続導波路140の上にはゲルマニウム(Ge)からなる光吸収層506が各々設けられている。Siコンタクト層501はビア(VIA)503を介して接地電極404に接続される。Siコンタクト層502はビア(VIA)505を介して接地電極405に接続される。光吸収層506はビア(VIA)504を介して高周波信号電極317に接続される。類似の構成は参考文献4(IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics vol.16,no.1,pp.307−315,2010)に開示されている。
本実施形態の導波路構成を用いて、交差導波路を含まず、小型で光損失が低く、かつ高周波特性に優れた光受信回路101を提供することができる。本光受信回路101はデジタルコヒーレント向け小型プラガブル光送受信機に好適である。
局発光の出力が低い場合には、信号光である入射光を入射導波路147の入射端148より入射し、局発光を入射導波路126の入射端125より入射させてもよい。この場合にも、本実施形態に記載の効果が得られる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態として、上記第3の実施形態に記載の光受信回路101において、TEおよびTM偏波成分各々のI成分とQ成分との位相差を調節する方法について説明する。さらに、位相差調節情報をメモリに格納した光受信回路101の構成について説明する。位相差調整方法の構成の例として、処理部150に対する位相差調整方法の構成の概要図を図9に示す。ここで使用される光受信回路101の構成は、図7および図6と同様であるが、図9では一部を省略して、本実施形態の説明で参照される部分のみを示す。
単一モードで発信する波長可変レーザ601からの連続光をビームスプリッタ602で二つの経路603,604に分岐する。一方の経路603からの連続光が入射光として入射導波路126の入射端125から光受信回路101に入射される。他方の経路604からの連続光は周波数シフタ605を通して周波数シフトされ、局発光として入射導波路147の入射端148から光受信回路101に入射される。周波数シフタ605として、例えば、音響光学周波数シフタあるいはEO周波数シフタを用いることができる。周波数シフト量は前記連続光のスペクトル線の周波数幅よりも約5倍以上大きく、かつ本実施形態において使用するRFロックインアンプ613の応答周波数帯域にある。周波数シフト量の具体例は、例えば、10MHzである。入射光と局発光との干渉の結果、周波数シフトに等しい周波数のヘテロダインビートが発生する。
入射光のTE偏波成分におけるI成分とQ成分との位相差をπ/2に調整するための手順を説明する。ボンディング電極301および302から出力されるI成分の電気信号TE/I+およびTE/I−が第1の差動増幅器611の正および負入力端に各々入力される。第1の差動増幅器611から出力される電気信号が参照信号としてRFロックインアンプ613に入力される。ボンディング電極303および304から出力されるQ成分の電気信号TE/Q+およびTE/Q−が第2の差動増幅器612の正および負入力端に各々入力され、第2の差動増幅器612から出力される電気信号が入力信号としてRFロックインアンプ613に入力される。
RFロックインアンプ613で検出されるヘテロダインビートの位相がπ/2に一致するよう、位相調整部108もしくは112に印加する直流電流もしくは直流電圧を調整する。TM成分に対して、同様に調整することができる。参照信号をQ成分の電気信号、入力信号をI成分の電気信号としてもよい。この場合、I成分とQ成分との位相差は−π/2に一致するよう調整する。
入射光の波長変化あるいは温度変化により、導波路の実効屈折率が変化し、位相調整部に印加する電流もしくは電圧を調整するには、使用する各波長あるいは温度に応じて各位相調整部に印加する電流もしくは電圧を指定する必要がある。そこで、波長可変レーザ601の波長あるいは光受信回路101の周囲の温度を変化させ、各波長あるいは温度でI成分とQ成分との位相差をπ/2に保持するために必要な電流値もしくは電圧値を記録する。記録した電流値もしくは電圧値をルックアップテーブルとしてメモリに格納する。ルックアップテーブルを格納したメモリ621を搭載した制御ボード(制御基板620)を光受信回路101に接続し、波長あるいは温度の変化に対応して位相調整部108もしくは112を制御することにより、IQ成分間の位相差をπ/2に保持することができる。
制御基板620は、位相調整部108もしくは112に印加する電流もしくは電圧を制御する制御部622を有する。制御部622と光受信回路101との間には、配線623もしくは624が設けられる。光受信回路101は、位相調整部108もしくは112に印加する電流もしくは電圧が入力されるボンディング電極321もしくは322と、前記印加する電流もしくは電圧が伝搬する電極323もしくは324を有する。ボンディング電極321もしくは322と配線623もしくは624との間はワイヤボンディングで接続することができる。配線623、ボンディング電極321および電極323は、制御部622と位相調整部108との間を接続するために設けられる。配線624、ボンディング電極322および電極324は、制御部622と位相調整部112との間を接続するために設けられる。
連続した入射光に対し、連続した局発光に周波数シフトを印加する手段600は、波長可変レーザ601、ビームスプリッタ602、二つの経路603,604、周波数シフタ605を含む。参照信号および入力信号からヘテロダインビートの位相を検出する手段610は、差動増幅器611および612、RFロックインアンプ613、配線614〜619を含む。これらの手段600および610は、位相差の調整工程が完了した後には、光受信回路101から除去することができる。
配線614〜619について個別に接続すれば、次のとおりである。配線614はボンディング電極301と第1の差動増幅器611の正入力端との間を接続し、配線615はボンディング電極302と第1の差動増幅器611の負入力端との間を接続する。配線616はボンディング電極303と第2の差動増幅器612の正入力端との間を接続し、配線617はボンディング電極304と第2の差動増幅器612の負入力端との間を接続する。配線618は、第1の差動増幅器611から出力される電気信号をRFロックインアンプ613に入力する。配線619は、第2の差動増幅器612から出力される電気信号をRFロックインアンプ613に入力する。
メモリ621および制御部622を備える制御基板620は、光受信回路101が信号光を受信する際、光受信回路101の位相調整部108もしくは112に接続される。制御部622は、波長あるいは温度の変化に対応して位相調整部108もしくは112を制御する。この際、メモリ621に格納されたルックアップテーブルを参照して、位相調整部に印加する電流もしくは電圧を指定することにより、波長あるいは温度が変化してもIQ成分間の位相差をπ/2に保持することができる。制御基板620は、信号光の波長の変化に関する信号を制御部622に入力する手段、光受信回路101の周囲の温度に関する信号を制御部622に入力する手段の一方または両方を含むことができる。光受信回路101の周囲の温度をリアルタイムに測定するため、光受信回路101上または近傍に温度センサを設けることができる。
入射光のTM偏波成分におけるI成分とQ成分との位相差をπ/2に調整するための手順も、TE偏波成分の場合と同様である。この場合、ボンディング電極301および302から出力されるI成分の電気信号TE/I+およびTE/I−の代わりに、ボンディング電極305および306から出力されるI成分の電気信号TM/I+およびTM/I−が使用される。また、ボンディング電極303および304から出力されるQ成分の電気信号TE/Q+およびTE/Q−の代わりに、ボンディング電極307および308から出力されるQ成分の電気信号TM/Q+およびTM/Q−が使用される。
TM偏波成分におけるIQ成分間の位相差調整を行う場合、メモリ621および制御部622は、位相調整部108および112の代わりに、位相調整部116および120(図4参照)に接続される。位相調整部116および120の制御に使用されるメモリ621および制御部622は、位相調整部108および112の制御に使用されるメモリ621および制御部622と同一の制御基板620に設けられることが好ましい。TE偏波成分用およびTM偏波成分用のメモリ621および制御部622が別々に設けられてもよい。同一のメモリ621および制御部622がTE偏波成分用およびTM偏波成分用に使用されてもよい。制御基板620は、位相調整部124の制御に使用される制御部をさらに備えることもできる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
位相差調整方法において、本実施形態では光源として波長可変レーザを使用したが、本調整方法はこれに限定されない。波長の変化に対応しない場合には単一波長レーザを使用してもよい。波長の変化に対応する場合でも、波長の異なる2以上の光源を組み合わせて使用することが可能である。この場合は、異なる波長に対して位相差を調整するごとに、光受信回路101の入射端に接続される光源を切り替えればよい。
本実施形態では、同一の光源から出射された光を2つの経路に分岐したが、本調整方法はこれに限定されない。連続した入射光を発生する光源と、連続した局発光を発生する光源とを別々に設けることも可能である。この場合、ビームスプリッタを省略することができる。また、2つの光源から出力される連続光の波長が異なれば、周波数シフタを省略することができる。しかし、本実施形態のように、光源として1つの波長可変レーザを使用することにより、異なる波長での位相差調整を容易に行うことができる。
本実施形態では、局発光が伝搬する経路に周波数シフタを設けたが、その代わりに、入射光が伝搬する経路に周波数シフタを設けてもよい。また、両方の経路にそれぞれ周波数シフタを設けてもよい。ヘテロダインビートの位相を検出する手段としては、RFロックインアンプに限らず、例えば、約100KHz以下(RFより低い周波数)で動作する、通常のロックインアンプなど、公知の位相検出器を用いることもできる。光信号の変調等に用いられる電気信号は、信号速度の高速化のためには、高周波信号であることが好ましいが、本発明が高周波(RF)用に限定されるものではない。
(光変調器)
次に、本発明の実施形態に係る光変調器について説明する。
本実施形態の光変調器には、第1の実施形態の光導波路素子1Aまたは第2の実施形態の光導波路素子1Bを用いることができる。本実施形態の光変調器を構成する光導波路素子では、偏波多重のための光回路の前まではTE偏波の光が伝搬する。偏波多重光回路に含まれる偏波回転部を通してTE偏波がTM偏波へと回転され、TE偏波の導波光がTM偏波の導波光へと変換される。TM偏波の導波光は偏波合波部でTE偏波の導波光と合波される。
シリコン導波路を用いた光変調器では、シリコン導波路の実効屈折率を変化させて光変調を行うために、PN接合が形成された高速位相変調部を設け、高速位相変調部に高速電気信号を印加して高ビットレートの光信号を発生する。
さらに、光位相変調器の位相状態および光強度変調器の強度交差点の制御のために、モニタ用受光部を集積して、光変調器を小型化・高機能化する。
光変調器に集積化されるモニタ用受光部あるいは光受信回路に集積化される受光部では、ゲルマニウム薄膜あるいは化合物半導体薄膜を光受光層として利用する。上述のガラス転移温度が高いと、基板全体を高温に熱することにより、PN接合のドーパントが再拡散してドーピングプロファイルが崩れたり、光受光層に転移や欠が発生する。さらに、外部光学部品を固定する接着材やワイヤボンディングが損傷する。そのため、EO材料を有する位相調整部が周辺の領域とは熱的に隔離され、周囲の温度上昇は、上述のようなPN接合、受光部および外部光学部品の接着部に損傷を与えないレベルに抑えられる必要がある。
位相変調部に正弦波信号を印加し、受光部から出力される正弦波電気信号の強度および位相、さらに、光変調器では、出射端からの出力光の強度および位相を測定することにより、ポーリングにより誘起される永久電気分極を適正値に設定することができる。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態として、例えば図10に示す光変調器901について説明する。なお、図10は、光変調器901を構成する光導波路素子の単一水平面上での模式的構成を示す。
波長可変レーザからの単一縦モードの連続光は、TE偏波の入射光として、入射導波路940の一端(入射端)より入射される。入射光の波長は、所定の波長に設定する。入射導波路940の他端(出射端)は、光分岐部902の入射端に接続される。光分岐部902の一方の出射端には、接続導波路941の入射端が接続される。光分岐部902の他方の出射端には、接続導波路942の入射端が接続される。
接続導波路941の出射端は、光分岐部903の入射端に接続される。光分岐部903の一方の出射端には、接続導波路943の入射端が接続される。光分岐部903の他方の出射端には、接続導波路944の入射端が接続される。接続導波路943の出射端は、光分岐部905の入射端に接続される。接続導波路944の出射端は、光分岐部906の入射端に接続される。
光分岐部905の一方の出射端には、接続導波路947の入射端が接続される。光分岐部905の他方の出射端には、接続導波路948の入射端が接続される。光分岐部906の一方の出射端には、接続導波路949の入射端が接続される。光分岐部906の他方の出射端には、接続導波路950の入射端が接続される。
接続導波路947の出射端は、光合波部917の一方の入射端に接続される。接続導波路947中に高速位相変調部909が挿入される。高速位相変調部909には、例えばOptics Express vol. 19, no. 26, B26・B31(2011)に記載のリブ導波路に基づく構成を用いることができる。接続導波路948の出射端は、光合波部917の他方の入射端に接続される。接続導波路948中に高速位相変調部909と同じ構成の高速位相変調部910が挿入される。光合波部917の出射端には、接続導波路955の入射端が接続される。
接続導波路949の出射端は、光合波部918の一方の入射端に接続される。接続導波路949中に高速位相変調部909と同じ構成の高速位相変調部911が挿入される。接続導波路950の出射端は、光合波部918の他方の入射端に接続される。接続導波路950中に高速位相変調部909と同じ構成の高速位相変調部912が挿入される。光合波部918の出射端には、接続導波路956の入射端が接続される。
接続導波路942の出射端は、光分岐部904の入射端に接続される。光分岐部904の一方の出射端には、接続導波路945の入射端が接続される。光分岐部904の他方の出射端には、接続導波路946の入射端が接続される。接続導波路945の出射端は、光分岐部907の入射端に接続される。接続導波路946の出射端は、光分岐部908の入射端に接続される。
光分岐部907の一方の出射端には、接続導波路951の入射端が接続される。光分岐部907の他方の出射端には、接続導波路952の入射端が接続される。光分岐部908の一方の出射端には、接続導波路953の入射端が接続される。光分岐部908の他方の出射端には、接続導波路954の入射端が接続される。
接続導波路951の出射端は、光合波部919の一方の入射端に接続される。接続導波路951中に高速位相変調部909と同じ構成の高速位相変調部913が挿入される。接続導波路952の出射端は、光合波部919の他方の入射端に接続される。接続導波路952中に高速位相変調部909と同じ構成の高速位相変調部914が挿入される。光合波部919の出射端には、接続導波路957の入射端が接続される。
接続導波路953の出射端は、光合波部920の一方の入射端に接続される。接続導波路953中に高速位相変調部909と同じ構成の高速位相変調部915が挿入される。接続導波路954の出射端は、光合波部920の他方の入射端に接続される。接続導波路954中に高速位相変調部909と同じ構成の高速位相変調部916が挿入される。光合波部920の出射端には、接続導波路958の入射端が接続される。
接続導波路955の出射端は、光合波部925の一方の入射端に接続される。接続導波路956の出射端は、光合波部925の他方の入射端に接続される。光合波部925の出射端には、接続導波路959の入射端が接続される。接続導波路955中に位相調整部921が挿入される。接続導波路956中に位相調整部922が挿入される。
接続導波路957の出射端は、光合波部926の一方の入射端に接続される。接続導波路958の出射端は、光合波部926の他方の入射端に接続される。光合波部926の出射端には、接続導波路960の入射端が接続される。接続導波路957中に位相調整部923が挿入される。接続導波路956中に位相調整部924が挿入される。
光分岐部902〜908は、第3の実施形態の光受信回路101における光分岐部103と同じ寸法の1×2多モード干渉計を用いて構成される。光合波部917〜926は、光分岐部902〜908とは光の伝搬方向を反転している構成である。すなわち、光合波部917〜926は、光分岐部103を構成する1×2多モード干渉計を用いて、光分岐部103の入射端を出射端とし、光分岐部103の2つの出射端を各々の入射端とした2×1多モード干渉計によって構成される。
接続導波路959の出射端は、偏波合波回路927の一方の入射端に接続される。接続導波路960の出射端は、偏波合波回路927の他方の入射端に接続される。偏波合波回路927の出射端には、出射導波路961の入射端が接続される。
偏波合波回路927は、第3の実施形態の光受信回路101における偏波分離回路102と同一の構造を用いて、偏波分離回路102とは光の伝搬方向を反転している構成である。すなわち、偏波合波回路927は、偏波分離回路102の入射端を出射端とし、偏波分離回路102の2つの出射端を各々の入射端とした構成である。
TE偏波におけるI成分およびQ成分の光信号、およびTM偏波におけるI成分およびQ成分の光信号が多重され、出射導波路961の出射端から出射される。
接続導波路943の入射端から接続導波路955の出射端までの光経路中にあるすべての要素がTE偏波におけるI成分の光信号を発生するマッハツェンダ(MZ)変調部を構成する。接続導波路944の入射端から接続導波路956の出射端までの光経路中にあるすべての要素がTE偏波におけるQ成分の光信号を発生するMZ変調部を構成する。それとは逆に、前者のMZ変調部からTE偏波におけるQ成分の光信号が発生し、後者のMZ変調部からTE偏波におけるI成分の光信号が発生するように、IQ成分間での対応関係を反転させてもよい。
一方、接続導波路945の入射端から接続導波路957の出射端までの光経路中にあるすべての要素がTM偏波におけるI成分の光信号を発生するMZ変調部を構成する。このMZ変調部を伝搬する光はTE偏波であるが、偏波合波回路927を通過した後にTM偏波へと変換される。
接続導波路946の入射端から接続導波路958の出射端までの光経路中にあるすべての要素がTM偏波におけるQ成分の光信号を発生するMZ変調部を構成する。それとは逆に、前者のMZ変調部からTM偏波におけるQ成分の光信号が発生し、後者のMZ変調部からTM偏波におけるI成分の光信号が発生するように、IQ成分間での対応関係を反転させてもよい。
接続導波路955〜958には、各々に挿入された位相調整部921〜924の後方にタップ導波路962〜965の各々の入射端が側方に設けられる。タップ導波路962〜965の各々の出射端には、受光部928〜931が接続される。受光部928〜931は、第3の実施形態の光受信回路101における受光部106と同じ構成を用いることができる。
接続導波路959,960の各々の側方には、タップ導波路966,967の各々が設けられる。タップ導波路966,967の各々の出射端には、受光部932,933の各々が接続される。
受光部928〜931を用いて、IQ成分の各々の強度を制御することが可能である。また、受光部928〜931および受光部932,933を用いて、IQ成分間の位相差がπ/2に保持されるように制御することができる。また、受光部932,933を用いて、TE偏波の光信号の強度およびTM偏波の光信号の強度を制御することができる。これらの制御が必要ない場合は、タップ導波路962〜965および受光部928〜931、もしくはタップ導波路966,967および受光部932,933を省略できる。
本実施形態の光変調器901において、位相調整部921〜924には、第1の実施形態の光導波路素子1Aにおける位相調整部2Aまたは第2の実施形態の光導波路素子1Bにおける位相調整部2Bを用いることができる。
本実実施形態の導波路構成を用いて、小型で低光損失、かつIQ成分間のクロストークの低い光変調器901を提供することができる。本実施形態の光変調器901は、例えばデジタルコヒーレント向け小型プラガブル光送受信機に好適である。
なお、本実施形態の光変調器901において、光分岐部903,904が本発明の第1の光分岐部に対応する。光分岐部905,907が本発明の第2の光分岐部に対応する。光分岐部906,908が本発明の第3の光分岐部に対応する。接続導波路943,945が本発明の第1の接続導波路に対応する。接続導波路944,946が本発明の第2の接続導波路に対応する。接続導波路947,951が本発明の第3の接続導波路に対応する。接続導波路948,952が本発明の第4の接続導波路に対応する。接続導波路949,953が本発明の第5の接続導波路に対応する。接続導波路950,954が本発明の第6の接続導波路に対応する。接続導波路955,957が本発明の第7の接続導波路に対応する。接続導波路956,958が本発明の第8の接続導波路に対応する。接続導波路959,960が本発明の第9の接続導波路に対応する。高速位相変調部909,913が本発明の第1の高速位相変調部に対応する。高速位相変調部910,914が本発明の第2の高速位相変調部に対応する。高速位相変調部911,915が本発明の第3の高速位相変調部に対応する。高速位相変調部912,916が本発明の第4の高速位相変調部に対応する。光合波部917,919が本発明の第1の光合波部に対応する。光合波部918,920が本発明の第2の光合波部に対応する。光合波部925,926が本発明の第3の光合波部に対応する。タップ導波路962,964が本発明の第1のタップ導波路に対応する。タップ導波路963,965が本発明の第2のタップ導波路に対応する。受光部928,930が本発明の第1の受光部に対応する。受光部929,931が本発明の第2の受光部に対応する。位相調整部921〜924が本発明の位相調整部に対応する。また、位相調整部921もしくは922のいずれかを省略してもよく、位相調整部923もしくは924のいずれかを省略してもよい。
〔第6の実施形態〕
次に、本発明の第6の実施形態として、上記第5の実施形態に記載の光変調器901において、TE偏波におけるI成分とQ成分との位相差を調節する方法について説明する。また、TM偏波においても、同様にI成分とQ成分との位相差を調節することができる。
TE偏波におけるI成分の試験光信号として、高速位相変調部909および910に正弦波電気信号を入力し、受光部928から出力される電気信号の位相から、TE偏波におけるI成分の試験光信号の位相を検知する。受光部928から出力される電気信号の歪を除去するため、正弦波電気信号に重畳されるDC逆バイアス電圧を調節する。
TE偏波におけるQ成分の試験光信号として、高速位相変調部911および912に正弦波電気信号を入力し、受光部929から出力される電気信号の位相から、TE偏波におけるQ成分の試験光信号の位相を検知する。受光部929から出力される電気信号の歪を除去するため、正弦波電気信号に重畳されるDC逆バイアス電圧を調節する。
位相調整部921もしくは922に印加するポーリング時の電流または電圧、あるいはポーリング後の電流または電圧を調節して、受光部928から出力される電気信号の位相をI成分の位相として、受光部932から出力される電気信号に含まれるQ成分の位相がI成分に対して差分π/2を有するように調節する。TM偏波においても、同様にI成分とQ成分との位相差を調節することができる。
入射光の波長変化あるいは温度変化により、導波路の実効屈折率が変化し、位相調整部に印加する電圧を調整して位相差をπ/2に一致させるには、使用する各波長あるいは温度に応じて各位相調整部に印加する電流または電圧を指定する必要がある。そこで、波長可変レーザの波長あるいは光変調器901の温度を変化させ、各波長あるいは温度でI成分とQ成分との位相差をπ/2に保持するために必要な電圧値を記録する。記録した電圧値をルックアップテーブルとしてメモリに格納する。ルックアップテーブルを格納したメモリを搭載した制御ボード(制御基板)を光変調器に接続し、波長あるいは温度の変化に対応して位相調整部を制御することにより、IQ成分間の位相差をπ/2に保持することができる。
〔第7の実施形態〕
次に、本発明の第7の実施形態として、例えば図11に示す光変調器1001について説明する。なお、図11は、光変調器1001を構成する光導波路素子の単一水平面上での模式的構成を示す。
入射光は、入射導波路1009の入射端から入射される。入射導波路1009の出射端は、光分岐部1002の入射端に接続される。光分岐部1002の一方の出射端には、接続導波路1010の入射端が接続される。光分岐部1002の他方の出射端には、接続導波路1011の入射端が接続される。接続導波路1010の出射端は、光合波部1007の一方の入射端に接続される。接続導波路1011の出射端は、光合波部1007の他方の入射端に接続される。
接続導波路1011中に、高速位相変調部1003および位相調整部1005が挿入される。接続導波路1011中に、高速位相変調部1004および位相調整部1006が挿入される。光合波部1007の出射端には、出射導波路1012の入射端が接続される。出射導波路1012の出射端から光信号が出射される。出射導波路1012の側方には、タップ導波路1013の入射端が設けられる。タップ導波路1013の出射端には、受光部1008が接続される。
本実施形態の光変調器1001において、位相調整部1005,1006には、第1の実施形態の光導波路素子1Aにおける位相調整部2Aまたは第2の実施形態の光導波路素子1Bにおける位相調整部2Bを用いることができる。
位相調整部1005もしくは位相調整部1006にポーリング時の電流または電圧、あるいはポーリング後の電流または電圧を調節して、受光部1008から出力される電気信号を検出する。これにより、導波路を形成する加エプロセスにおける誤差などにより生ずる光学特性における不均衡性を解消することができる。
高速位相変調部1003および1004に変調電気信号を印加しない状態で、出射導波路1012から出射される光強度が最大となるように調整すると、強度変調器として使用する際の不均衡性を解消することができる。
本実施形態の導波路構成を実施第5の実施形態の光変調器におけるMZ変調部に用いると、位相変調器として使用する際の位相および光強度の不均衡性を解消することができる。その手順は、第6の実施形態と同様の手順にしたがい、位相調整部1005もしくは1006に印加するポーリング時の電流または電圧、あるいはポーリング後の電流または電圧を調節する。
なお、本実施形態の光変調器1001において、光分岐部1002が本発明の光分岐部に対応する。接続導波路1010が本発明の第1の接続導波路に対応する。接続導波路1011が本発明の第2の接続導波路に対応する。接続導波路1012が本発明の第3の接続導波路に対応する。光合波部1007が本発明の光合波部に対応する。高速位相変調部1003が本発明の第1の高速位相変調部に対応する。高速位相変調部1004が本発明の第2の高速位相変調部に対応する。位相調整部1005,1006が本発明の位相調整部に対応する。タップ導波路1013が本発明のタップ導波路に対応する。受光部1008が本発明の受光部に対応する。
1A,1B…光導波路素子、2A,2B…位相調整部、3…基板、4…コア、5…クラッド、6…下部クラッド、7…上部クラッド、8…第1の電極、9…第2の電極、10……電気光学(EO)層、11…第1の貫通電極、12…第1の上部電極、13…第2の貫通電極、14…第2の上部電極、15…第3の貫通電極、16…第3の上部電極、17,18…ヒータ電極(ヒータ)、19…ギャップ部、20,21…溝部、22…空隙部、23…第1の貫通電極、24…第1の上部電極、25…第4の貫通電極、26…第4の上部電極、27…第2の貫通電極、28…第2の上部電極、29…第5の貫通電極、30…第5の上部電極、D…導波路、
101…光受信回路、102…偏波分離回路、103,104…光分岐部(第1の光分岐部)、105,113…光合波部(第1の光合波部)、106,107,114,115…受光部(第1の受光部)、108,112,116,120,124…位相調整部、109,117…光合波部(第2の光合波部)、110,111,118,119…受光部(第2の受光部)、121,122…光分岐部(第2の光分岐部)、123…光分岐部(最初の光分岐部)、126…入射導波路(信号光入射用導波路)、127〜146…接続導波路、141a,142a,143a,144a…180度曲がり部、147…入射導波路(局発光入射用導波路)、147a,147b…90度曲がり部、150,151…処理部、201,204…偏波分離部、202,203…偏波回転部、301〜308…ボンディング電極、310〜317…高周波信号電極、401…基板、402…下部クラッド、403…上部クラッド、410…光導波路素子、411…コア、
901…光変調器、903,904…光分岐部(第1の光分岐部)、905,907…光分岐部(第2の光分岐部)、906,908…光分岐部(第3の光分岐部)、943,945…接続導波路(第1の接続導波路)、944,946…接続導波路(第2の接続導波路)、947,951…接続導波路(第3の接続導波路)、948,952…接続導波路(第4の接続導波路)、949,953…接続導波路(第5の接続導波路)、950,954…接続導波路(第6の接続導波路)、955,957…接続導波路(第7の接続導波路)、956,958…接続導波路(第8の接続導波路)、959,960…接続導波路(第9の接続導波路)、909,913…高速位相変調部(第1の高速位相変調部)、910,914…高速位相変調部(第2の高速位相変調部)、911,915…高速位相変調部(第3の高速位相変調部)、912,916…高速位相変調部(第4の高速位相変調部)、917,919…光合波部(第1の光合波部)、918,920…光合波部(第2の光合波部)、925,926…光合波部(第3の光合波部)、962,964…タップ導波路(第1のタップ導波路)、963,965…タップ導波路(第2のタップ導波路)、928,930…受光部(第1の受光部)、929,931…受光部(第2の受光部)、921〜924…位相調整部、
1001…光変調器、1002…光分岐部、1010…接続導波路(第1の接続導波路)、1011…接続導波路(第2の接続導波路)、1012…接続導波路(第3の接続導波路)、1007…光合波部、1003…高速位相変調部(第1の高速位相変調部)、1004…高速位相変調部(第2の高速位相変調部)、1005,1006…位相調整部、1013…タップ導波路、1008…受光部。

Claims (22)

  1. 基板上にコアおよびクラッドにより構成された導波路を備える光導波路素子であって、
    前記導波路を伝搬する光の位相を調整する位相調整部を備え、
    前記位相調整部は、
    前記コアを挟んだ両側に設けられた第1の電極および第2の電極と、
    前記コアの両側面および上面の少なくとも一部と、前記第1の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、前記第2の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、をそれぞれ覆うように設けられた電気光学層と、を有し、
    前記電気光学層には、分極形成により電気分極が生じていることを特徴とする光導波路素子。
  2. 前記クラッドは、前記基板と前記コアとの間に設けられた下部クラッドと、前記コアおよび前記下部クラッドの上に設けられた上部クラッドと、を有し、
    前記第1の電極は、前記上部クラッドを貫通する第1の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第1の上部電極と電気的に接続され、
    前記第2の電極は、前記上部クラッドを貫通する第2の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第2の上部電極と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路素子。
  3. 前記電気光学層は、前記上部クラッドを貫通する第3の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第3の上部電極と電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の光導波路素子。
  4. 前記位相調整部は、前記電気光学層を加熱するヒータを有し、
    前記ヒータは、前記上部クラッド上に設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の光導波路素子。
  5. 前記第1の電極は、前記上部クラッドを貫通する第4の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第4の上部電極と電気的に接続され、
    前記第2の電極は、前記上部クラッドを貫通する第5の貫通電極を介して前記上部クラッド上に設けられた第5の上部電極と電気的に接続され、
    前記第1の上部電極と前記第4の上部電極との間で電流または電圧を印加することによって、前記第1の電極が発熱し、
    前記第2の上部電極と前記第5の上部電極との間で電流または電圧を印加することによって、前記第2の電極が発熱することを特徴とする請求項2または3に記載の光導波路素子。
  6. 前記位相調整部を周囲から熱的に隔離するギャップ部を備え、
    前記ギャップ部は、少なくとも前記クラッドを深さ方向に切り欠く溝部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光導波路素子。
  7. 前記ギャップ部は、前記位相調整部を挟んだ両側に前記基板に至る深さで形成された一対の溝部と、前記一対の溝部の間に連続して前記基板の一部が除去された空隙部と、を有することを特徴とする請求項6に記載の光導波路素子。
  8. 前記コアは、シリコン層からなり、
    前記第1の電極および前記第2の電極は、シリコン層に不純物をドーピングすることによって形成された拡散層からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光導波路素子。
  9. 基板上にコアおよびクラッドにより構成された導波路を備える光導波路素子の製造方法であって、
    前記導波路を伝搬する光の位相を調整する位相調整部を形成する際に、
    前記コアを挟んだ両側に第1の電極および第2の電極を形成する工程と、
    前記コアの両側面および上面の少なくとも一部と、前記第1の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、前記第2の電極の前記コアと対向する側の側面および上面の少なくとも一部と、をそれぞれ覆う電気光学層を形成する工程と、を含むことを特徴とする光導波路素子の製造方法。
  10. 前記第1の電極および前記第2の電極を形成する際に、前記コアとなるシリコン層と同じ層からなるシリコン層をパターニングし、パターニングされた前記シリコン層に不純物をドーピングすることによって、前記第1の電極および前記第2の電極となる拡散層を形成することを特徴とする請求項9に記載の光導波路素子の製造方法。
  11. 前記位相調整部を周囲から熱的に隔離するギャップ部を形成する工程を含み、
    前記ギャップ部を形成する際に、前記位相調整部を挟んだ両側に前記クラッドから前記基板に至る深さで一対の溝部をエッチングにより形成した後に、前記一対の溝部から前記基板の一部をエッチングにより選択的に除去することによって、前記一対の溝部の間に連続した空隙部を形成することを特徴とする請求項9に記載の光導波路素子の製造方法。
  12. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の光導波路素子を備える光受信回路。
  13. 前記光導波路素子は、
    信号光を第1の信号光伝搬用導波路および第2の信号光伝搬用導波路に分岐して伝搬させる第1の光分岐部と、
    局発光を第1の局発光伝搬用導波路および第2の局発光伝搬用導波路に分岐して伝搬させる第2の光分岐部と、
    前記第1の信号光伝搬用導波路を伝搬する信号光と前記第1の局発光伝搬用導波路を伝搬する局発光とを合波して、互いに干渉させる第1の光合波部と、
    前記第2の信号光伝搬用導波路を伝搬する信号光と前記第2の局発光伝搬用導波路を伝搬する局発光とを合波して、互いに干渉させる第2の光合波部と、
    前記第1の光合波部の出力光を受光する1または2以上の第1の受光部と、
    前記第2の光合波部の出力光を受光する1または2以上の第2の受光部と、
    前記第1の局発光伝搬用導波路および前記第2の局発光伝搬用導波路のいずれか一方または両方に設けられた位相調整部と、
    を有し、
    連続した入射光に対し、連続した局発光に周波数シフトを印加し、両者の干渉によりヘテロダインビートを発生させ、前記第1の受光部から出力される出力電気信号または前記第2の受光部から出力される出力電気信号のうち、いずれか一方の出力電気信号を参照信号とし、前記参照信号とは異なる方の出力電気信号を入力信号として、ヘテロダインビートの位相を検出する手段を有し、前記位相をπ/2に保持することにより、前記第1の光合波部に入射する局発光と前記第2の光合波部に入射する局発光との間の位相差をπ/2に調整することが可能であることを特徴とする請求項12に記載の光受信回路。
  14. 前記第1の光合波部に入射する局発光と前記第2の光合波部に入射する局発光との間の位相差をπ/2に調整する際に前記位相調整部に印加される電流または電圧の設定値を記録したメモリが搭載された制御基板と接続されたことを特徴とする請求項13に記載の光受信回路。
  15. 請求項13または14に記載の光受信回路の調整方法であって、
    連続した入射光に対し、連続した局発光に周波数シフトを印加し、両者の干渉によりヘテロダインビートを発生させ、前記第1の受光部から出力される出力電気信号または前記第2の受光部から出力される出力電気信号のうち、いずれか一方の出力電気信号を参照信号とし、前記参照信号とは異なる方の出力電気信号を入力信号として、ヘテロダインビートの位相を検出する手段を光受信回路に設け、前記位相をπ/2に保持することにより、前記第1の光合波部に入射する局発光と前記第2の光合波部に入射する局発光との間の位相差をπ/2に調整することを特徴とする光受信回路の調整方法。
  16. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の光導波路素子を備える光変調器。
  17. 前記光導波路素子は、
    信号光を第1の接続導波路および第2の接続導波路に分岐して伝搬させる第1の光分岐部と、
    前記第1の接続導波路を伝搬する信号光を第3の接続導波路および第4の接続導波路に分岐して伝搬させる第2の光分岐部と、
    前記第2の接続導波路を伝搬する信号光を第5の接続導波路および第6の接続導波路に分岐して伝搬させる第3の光分岐部と、
    前記第3の接続導波路に設けられた第1の高速位相変調部と、
    前記第4の接続導波路に設けられた第2の高速位相変調部と、
    前記第5の接続導波路に設けられた第3の高速位相変調部と、
    前記第6の接続導波路に設けられた第4の高速位相変調部と、
    前記第1の高速位相変調部からの出力光と前記第2の高速位相変調部からの出力光とを合波して第7の接続導波路から出力する第1の光合波部と、
    前記第3の高速位相変調部からの出力光と前記第4の高速位相変調部からの出力光とを合波して第8の接続導波路から出力する第2の光合波部と、
    前記第7の接続導波路を伝搬する出力光と前記第8の接続導波路を伝搬する出力光とを合波して第9の接続導波路から出力する第3の光合波部と、
    前記第7の接続導波路を伝搬する出力光の一部を第1のタップ導波路を介して受光する第1の受光部と、
    前記第8の接続導波路を伝搬する出力光の一部を第2のタップ導波路を介して受光する第2の受光部と、
    前記第7の接続導波路と前記第8の接続導波路とのいずれか一方または両方に設けられた位相調整部と、
    を有し、
    前記第1の受光部から出力される電気信号の位相と、前記第2の受光部から出力される電気信号の位相との差分がπ/2となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧が調整されることを特徴とする請求項16に記載の光変調器。
  18. 前記第1の受光部から出力される電気信号の位相と、前記第2の受光部から出力される電気信号の位相との差分がπ/2となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整するための設定値を記録したメモリが搭載された制御基板と接続されていることを特徴とする請求項17に記載の光変調器。
  19. 請求項17または18に記載の光変調器の調整方法であって、
    前記第1の受光部から出力される電気信号の位相と、前記第2の受光部から出力される電気信号の位相との差分がπ/2となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整することを特徴とする光変調器の調整方法。
  20. 前記光導波路素子は、
    信号光を第1の接続導波路および第2の接続導波路に分岐して伝搬させる光分岐部と、
    前記第1の接続導波路に設けられた第1の高速位相変調部と、
    前記第2の接続導波路に設けられた第2の高速位相変調部と、
    前記第1の接続導波路を伝搬する出力光と前記第2の接続導波路を伝搬する出力光とを合波して第3の接続導波路から出力する光合波部と、
    前記第3の接続導波路を伝搬する出力光の一部をタップ導波路を介して受光する受光部と、
    前記第1の高速位相変調部と前記光合波部との間と、前記第2の高速位相変調部と前記光合波部との間とのいずれか一方または両方に設けられた位相調整部と、
    を有し、
    前記受光部から出力される電気信号を検出し、前記第1の高速位相変調部および前記第2の高速位相変調部に変調電気信号を印加しない状態で、前記第3の接続導波路から出力される出力光が最大となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧が調整されることを特徴とする請求項16に記載の光変調器。
  21. 前記受光部から出力される電気信号を検出し、前記第1の高速位相変調部および前記第2の高速位相変調部に変調電気信号を印加しない状態で、前記第3の接続導波路から出力される出力光が最大となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整するための設定値を記録したメモリが搭載された制御基板と接続されていることを特徴とする請求項20に記載の光変調器。
  22. 請求項20または21に記載の光変調器の調整方法であって、
    前記受光部から出力される電気信号を検出し、前記第1の高速位相変調部および前記第2の高速位相変調部に変調電気信号を印加しない状態で、前記第3の接続導波路から出力される出力光が最大となるように、前記位相調整部のうちいずれか一方または両方に印加される電流または電圧を調整することを特徴とする光変調器の調整方法。
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