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JP2016017130A - 細菌付着抑制性樹脂 - Google Patents

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JP2016017130A
JP2016017130A JP2014140278A JP2014140278A JP2016017130A JP 2016017130 A JP2016017130 A JP 2016017130A JP 2014140278 A JP2014140278 A JP 2014140278A JP 2014140278 A JP2014140278 A JP 2014140278A JP 2016017130 A JP2016017130 A JP 2016017130A
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富美夫 天野
Tomio Amano
富美夫 天野
峰大 阿部
Minehiro Abe
峰大 阿部
正人 松村
Masato Matsumura
正人 松村
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Abstract

【課題】強い殺菌作用及び消毒作用によらずに、細菌の増殖及び拡散の抑制に寄与することができる細菌付着抑制性樹脂を提供する。
【解決手段】
本発明に係る細菌付着抑制性樹脂は、下記式(1)で表される第一構成単位と、下記式(2)で表される第二構成単位とのうち、少なくとも一方を含む。
式(1)中、R1はH又はメチル基であり、R3は炭素数1〜3のアルキレン基であり、R4及びR5の各々は独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R7は炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基であり、R8はH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、AはO又はNHである。

【選択図】なし

Description

本発明は、細菌付着抑制性樹脂に関し、詳しくは細菌が付着しにくい性質を有する樹脂に関する。
一般に、生活環境における細菌の増殖及び拡散を抑制することが、衛生的観点から求められている。特に医療・介護分野ではそれが顕著である。そのために、無機系、有機系の抗菌剤が広く用いられているが、抗菌剤の多くは高い毒性を持っているため、近年では毒性の低下を目的として、高分子型の抗菌剤が開発されている。
例えば特許文献1にはホスホニウム塩系ビニル単量体からなる重合体が優れた抗菌作用を有し、コンタクトレンズやアイケア製品に応用できることが記載されている。
しかし、特許文献1に示される高分子型抗菌剤でも、従来の抗菌剤と同様に強い殺菌作用又は消毒作用によって抗菌性を示すため、毒性の低下は十分には達成されていない。
国際公開第W95/2617号
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、強い殺菌作用及び消毒作用によらずに、細菌の増殖及び拡散の抑制に寄与することができる細菌付着抑制性樹脂を提供することを目的とする。
本発明に係る細菌付着抑制性樹脂は、下記式(1)で表される第一構成単位と、下記式(2)で表される第二構成単位とのうち、少なくとも一方を含む。
式(1)中、R1はH又はメチル基であり、R3は炭素数1〜3のアルキレン基であり、R4及びR5の各々は独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、AはO又はNHである。
式(2)中、R1はH又はメチル基であり、R7は炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基であり、R8はH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、AはO又はNHである。
本発明に係る細菌付着抑制樹脂は、下記式(3)で表される第三構成単位、下記式(4)で表される第四構成単位及び下記式(5)で表される第五構成単位のうち、少なくとも一種の構成単位を更に含んでもよい。
式(3)中、R1はH又はメチル基であり、R3は炭素数1〜3のアルキレン基であり、R4及びR5の各々は独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R6は炭素数1〜2のアルキレン基であり、AはO又はNHである。
式(4)中のR1はH又はメチル基、R2は炭素数2〜22の範囲内の炭化水素基である。
式(5)中のR1はH又はメチル基である。
本発明に係る細菌付着抑制性樹脂では、第一構成単位、第二構成単位、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位の合計に対する、第一構成単位及び第二構成単位の合計の百分比が25モル%以上100モル%未満の範囲内であってもよい。
本発明に係る細菌付着抑制性樹脂は、サルモネラ属細菌の付着抑制作用を有することが好ましい。
サルモネラ属細菌がSalmonella enteritidisであることも好ましい。
本発明に係る細菌付着抑制性樹脂は、細菌が非常に付着しにくいため、高い殺菌作用及び消毒作用によらずに、細菌の増殖及び拡散の抑制に寄与することができる。
実施例1〜6及び比較例1,2についての、樹脂への細菌の付着量を測定した結果を示すグラフである。 実施例7〜10及び比較例1についての、樹脂への細菌の付着量を測定した結果を示すグラフである。
本実施形態に係る細菌付着抑制性樹脂は、第一構成単位と第二構成単位とのうち、少なくとも一方を含むことで、細菌が付着しにくい性質を有する。
第一構成単位は下記式(1)で表される。
式(1)中、R1はH又はメチル基であり、R3は炭素数1〜3のアルキレン基であり、R4及びR5の各々は独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、AはO又はNHである。細菌付着抑制性樹脂が第一構成単位を含むと、細菌付着抑制性樹脂に、部分的に正電荷をもつ構造が導入される。この正電荷をもつ構造によって、細菌付着抑制性樹脂に近づいた細菌の、細胞外高分子化合物を形成する活動を、一時的に低下させることができる。そうすると、細菌の細菌付着抑制性樹脂への付着が抑制される。
第二構成単位は下記式(2)で表される。
式(2)中、R1はH又はメチル基であり、R7は炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基であり、R8はH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、AはO又はNHである。細菌付着抑制性樹脂が第二構成単位を含むと、細菌付着抑制性樹脂に非イオン性の親水性構造が導入される。この構造によって、細菌付着抑制性樹脂にSalmonella enteritidis等の表面が疎水性である細菌の接近することが妨げられるため、細菌付着抑制性樹脂への細菌の付着が抑制される。
細菌付着抑制性樹脂は、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位のうち、少なくとも一種の構成単位を更に含んでもよい。
第三構成単位は下記式(3)で表される。
式(3)中、R1はH又はメチル基であり、R3は炭素数1〜3のアルキレン基であり、R4及びR5の各々は独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R6は炭素数1〜2のアルキレン基であり、AはO又はNHである。細菌付着抑制性樹脂が第三構成単位を含むと、細菌付着抑制性樹脂に正電荷と負電荷をもつ構造が導入される。この構造によって、細菌付着抑制性樹脂と細菌の表面に存在する陰イオン性の構造との間に静電的反発力を生じさせて細菌付着抑制性樹脂への細菌の付着を抑制する作用と、細菌付着抑制性樹脂に近づいた細菌の細胞外高分子化合物を形成する活動を一時的に低下させる作用とを、両方得ることができる。これにより細菌付着抑制性樹脂への細菌の付着が抑制される。
第四構成単位は、下記式(4)で表される。
式(4)中のR1はH又はメチル基、R2は炭素数2〜22の範囲内の炭化水素基である。R2は、直鎖状であってよく、分枝鎖状であってもよく、環状であってもよい。
細菌付着抑制性樹脂が第四構成単位を含むと、細菌付着抑制性樹脂の側鎖同士の凝集が起こりやすくなり、細菌付着抑制性樹脂から形成される被膜又は成形体の内側に第四構成単位が偏在しやすくなる。これによって、細菌付着抑制性樹脂中の親水性の構成単位が、成形体又は被膜の表面に配向しやすくなり、成形体又は被膜の表面に親水性が付与される。このため、被膜又は成形体への、表面に疎水性構造を備える細菌の接近が妨げられる。式(4)中のR2の炭素数が8〜22の範囲内であれば、特に好ましい。この範囲であれば、充分な疎水性相互作用を生じさせることができるとともに、細菌付着抑制性樹脂に柔軟性を持たせることが可能となり、細菌付着抑制性樹脂の成形性及び被覆性が向上する。
第五構成単位は、下記式(5)で表される。
式(5)中のR1はH又はメチル基である。
細菌付着抑制性樹脂が第五構成単位を含むと、細菌付着抑制性樹脂に、部分的に負電荷をもつ構造が導入される。そのため、細菌付着抑制性樹脂における負電荷をもつ構造と細菌の表面に存在する陰イオン性の構造との間に静電的反発力を生じさせて、細菌付着抑制性樹脂への細菌の付着を抑制することができる。
細菌付着抑制性樹脂は、特に第一構成単位と第二構成単位の少なくとも一方と、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位のうちのうち少なくとも一種とを含むことが好ましい。この場合、細菌付着抑制性樹脂に細菌が特に付着しにくくなる。
細菌付着抑制性樹脂中の、第一構成単位、第二構成単位、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位の合計に対する、第一構成単位及び第二構成単位の合計の百分比は、25モル%以上100モル%未満の範囲内にあることが好ましい。この百分比が25モル%以上であることで、細菌付着抑制性樹脂への細菌の付着の抑制効果を充分に得ることができる。第一構成単位、第二構成単位、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位の合計に対する、第一構成単位及び第二構成単位の合計の百分比は、特に50モル%以上100モル%未満の範囲内であることが好ましい。この場合、細菌付着抑制性樹脂に細菌が特に付着しにくくなる。
細菌付着抑制性樹脂中の全構成単位に対する第一構成単位、第二構成単位、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位の合計の百分比は、40〜100モル%の範囲内であることが好ましく、80〜100モル%の範囲内であれば更に好ましい。
細菌付着抑制性樹脂は、例えばエチレン性不飽和単量体を重合させることで得られる。
細菌付着抑制性樹脂が第一構成単位を含む場合は、エチレン性不飽和単量体は下記(1a)に示す第一単量体を含むことが好ましい。細菌付着抑制性樹脂が第二構成単位を含む場合は、エチレン性不飽和単量体は下記(2a)に示す第二単量体を含むことが好ましい。細菌付着抑制性樹脂が第三構成単位を含む場合は、エチレン性不飽和単量体は下記(3a)に示す第三単量体を含むことが好ましい。細菌付着抑制性樹脂が第四構成単位を含む場合は、エチレン性不飽和単量体は下記式(4a)に示す第四単量体を含むことが好ましい。細菌付着抑制性樹脂が第五構成単位を含む場合は、エチレン性不飽和単量体は下記式(5a)に示す第五単量体を含むことが好ましい。
細菌付着抑制性樹脂が第一構成単位、第二構成単位、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位以外の構成単位を備える場合、エチレン性不飽和単量体は、第一単量体、第二単量体、第三単量体、第四単量体及び第五単量体以外の単量体(以下、第六単量体という)を含有してもよい。第六単量体は、各種のアニオン性不飽和単量体、カチオン性不飽和単量体、ノニオン性不飽和単量体等を含有することができる。
細菌付着抑制性樹脂に式(3)に示す第三構成単位を含ませるために式(3a)に示す第三単量体が使用される場合は、まず式(1a)に示す第一単量体を用意し、この式(1a)に示す第一単量体の全部を両性化することで、式(3a)に示す第三単量体を得ることができる。また、細菌付着抑制性樹脂に式(1)に示す第一構成単位と式(3)に示す第三構成単位を含ませるために式(1a)に示す第一単量体と式(3a)に示す第三単量体とが使用される場合は、まず式(1a)に示す第一単量体を用意し、この第一単量体の一部を両性化することで、式(1a)に示す第一単量体と式(3a)に示す第三単量体との混合物を得ることができる。両性化は適宜の手法でなされる。例えば式(1a)に示す第一単量体を含む親水性溶媒溶液を攪拌しながら、この溶液に両性化剤を含む液(水溶液、親水性溶媒溶液、懸濁液等)を滴下し、続いてこの溶液を70〜95℃で2〜10時間加熱することで、式(1a)に示す第一単量体の一部又は全部を両性化することができる。両性化剤として、X−R6−COOH(Xはハロゲン原子)で示される化合物、この化合物のアルカリ金属塩等が挙げられる。アルカリ金属塩が使用される場合、両性化により副次的に生成する塩は必要に応じて濾過、イオン交換、電気透析等の適宜の手法で除去される。
エチレン性不飽和単量体の重合方法は特に制限されず、公知の種々の方法が採用され得る。特にエチレン性不飽和単量体を親水性溶媒中又は水と親水性溶媒とを含む混合溶媒中でラジカル重合させることが好ましい。重合法としては、例えば溶液重合法、乳化重合法等が採用され得る。細菌付着抑制性樹脂は、ブロック共重合体であってもグラフト共重合体であってもよい。
親水性溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール等の低級アルコール;アセトン等の低級ケトン;等が挙げられる。これらの溶媒のうち一種のみが用いられても、二種以上が併用されてもよい。
エチレン性不飽和単量体の重合にあたって、重合開始剤が使用されることも好ましい。重合開始剤としては特に制限されないが、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)等のアゾ化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の有機過酸化物;過硫酸カリウム;過硫酸アンモニウム;過酸化水素水;等が挙げられる。
エチレン性不飽和単量体を重合させる際の反応温度はエチレン性不飽和単量体の組成、重合開始剤の種類、溶媒の種類などに依存するが、20〜200℃の範囲内が好ましい。反応時間はエチレン性不飽和単量体の組成、重合開始剤の種類、溶媒の種類などに依存するが、2〜24時間の範囲内であることが好ましい。
式(1a)に示す第一単量体を含有するエチレン性不飽和単量体を重合することで式(1)に示す第一単位構造を含む中間体を合成し、この中間体中の第一単位構造の全部を両性化することで、式(3)に示す第三単位構造を含む細菌付着抑制性樹脂を得てもよい。中間体中の式(1)に示す第一単位構造の一部を両性化することで、式(1)に示す第一単位構造及び式(3)に示す第三単位構造を含む細菌付着抑制性樹脂を得てもよい。両性化は適宜の手法でなされる。例えば中間体を含む親水性溶媒溶液を攪拌しながら、この溶液に両性化剤を含む液(水溶液、親水性溶媒溶液、懸濁液等)を滴下し、続いてこの溶液を70〜95℃で2〜10時間加熱することで、式(1)に示す第一単位構造の全部又は一部を両性化することができる。
細菌付着抑制性樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーの測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量として2000〜70000の範囲内であることが好ましい。この場合、細菌付着抑制性樹脂中の構成単位の構造に起因する細菌の付着を抑制する効果が充分に得られる。また、各種部材上に細菌付着抑制性樹脂製の被膜を形成する場合、成形性及び被膜の部材への被覆性に優れると同時に、被膜の充分な耐水性を保持することもできる。
本実施形態に係る細菌付着抑制性樹脂は、細菌が付着しにくい性質を有し、特にSalmonella enteritidis等のサルモネラ属細菌が付着しにくい性質を有する。このため、細菌付着抑制性樹脂で被覆された部材、及び細菌付着抑制性樹脂の成形体からなる部材には、細菌が付着しにくい。また、細菌が部材に付着しにくいということは、細菌が部材に付着しても部材から細菌を除去しやすいということでもある。このため、細菌付着抑制性樹脂で被覆された部材、及び細菌付着抑制性樹脂の成形体からなる部材に細菌が付着したとしても、拭き掃除などで部材から細菌を容易に除去することができる。
細菌付着抑制性樹脂で被覆された部材、及び細菌付着抑制性樹脂の成形体からなる部材は、不特定多数の人の手に触れる機会が多い製品、例えば手すりに適用されることが好ましい。この場合、病原菌が付着している人の手が製品に触れても、製品に病原菌が付着しにくく、付着したとしても拭き掃除などで容易に除去される。そのため製品に別の人の手が触れても、この人の手に病原菌が付着しにくい。すなわち、手すりなどの製品を介して細菌が人から人へと拡散することが抑制される。そのため、生活環境における細菌の増殖及び拡散を抑制することができる。
勿論、細菌付着抑制性樹脂で被覆された部材、及び細菌付着抑制性樹脂の成形体からなる部材は、手すりに限らず、種々の製品に適用可能である。
また、従来の抗菌剤のように殺菌作用又は消毒作用を利用するのではなく、細菌が付着しにくい性質を利用するため、細菌の増殖及び拡散を抑制するために本実施形態に係る細菌付着抑制性樹脂を利用しても、人体に害がおよびにくい。
以下、本発明の具体的な実施例を示す。但し、本発明はこの実施例に制限されず、種々の設計変更が可能である。
[樹脂の合成及び樹脂被覆シートの作製]
還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管及び撹拌機が取り付けられた容量1リットルの四つ口フラスコに、表1に示すエチレン性不飽和単量体100質量部とイソプロパノール185質量部を仕込むことで溶液を調製した。この溶液を、窒素気流下、昇温した。約83℃で還流状態となった時点で、溶液に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.8質量部を添加し、4時間還流状態を維持することで重合反応を進行させた。次いで、溶液から溶媒を留去した後、再度イソプロパノールを加えることでこの溶液の溶媒含有量を調整した。これにより、固形分濃度40質量%の樹脂溶液を得た。
表1中のエチレン性不飽和単量体の組成はモル比(モル%)で示した。
尚、表1中のエチレン性不飽和単量体の詳細は次の通りである。
DMMA:メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(CAS No.2867-47-2)。
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル(CAS No.818-61-1)。
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(CAS No. 868-77-9)。
HPMA:メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル(CAS No. 27813-02-1)。
MEB:メタクリロイルオキシエチルジメチルカルボキシベタイン(CAS No.62723-61-9)
BMA:メタクリル酸n−ブチル(CAS No. 97-88-1)。
EHMA:メタクリル酸2−エチルヘキシル(CAS No.688-84-6)。
SMA:メタクリル酸ステアリル(CAS No.32360-05-7)。
MAA:メタクリル酸(CAS No.79-41-4)。
得られた樹脂溶液を、アプリケーターを用いてPETフィルム(三菱樹脂株式会社製、品名ダイアホイルT100−75)の片面上に塗布することで、厚み100μmの塗膜を形成し、この塗膜を一晩放置して自然乾燥させた。次いで、PETフィルムのもう一方の面上に樹脂溶液を塗布することで、厚み100μmの塗膜を形成し、この塗膜も一晩放置して自然乾燥させた。次に、これらの塗膜を70℃の熱風で3時間加熱した。これにより、PETフィルムの両面上に、それぞれ樹脂製の被膜を形成した。これにより、樹脂被覆シートを得た。各被膜の厚みを厚み測定機MG−500Aで測定したところ、平均25μmであった。尚、比較例1ではPETフィルムに被膜を形成しなかった。
[細菌の付着量の評価]
樹脂被覆シートから1cm×1cmの寸法の試験片を切り出した。対数増殖期の細菌として、Salmonella enteritidis CL#15-1の細菌株を用意した。この細菌をLB培地中に懸濁してから、試験片とともに試験管に分注し、試験管内で細菌を4℃で4時間培養した。次いで試験片をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した後、0.1質量%のTriton X−100を含むPBSで洗浄することで、試験片に付着した細菌を除去した。洗浄に使用した後のTriton X−100を含むPBSを回収し、これをLB寒天培地に塗布してコロニーを形成させ、生菌数を計測した。この結果から、試験片における細菌の付着量を評価した。
結果を図1及び図2に示す。尚、図1及び図2のグラフの縦軸は、比較例1における細菌の付着量を1とみなした場合の細菌の付着量の相対値である。
図1及び図2に示すように、実施例1〜10の樹脂被覆シートは、被膜を備えないPETフィルム(比較例1)並びにBMAのみから形成された被膜を備える比較例2と比べて、細菌の付着量が少ないことがわかった。
このうち、第二単量体のみを用いた実施例1及び2、第一単量体のみを用いた実施例3、並びに第一構成単位、第二構成単位、第三構成単位、第四構成単位及び第五構成単位の合計に対する、第一構成単位及び第二構成単位の合計の百分比が25モル%以上100モル%未満の範囲内にある実施例4〜6では、細菌の付着量が特に少なかった。
[培養液中の細菌の増殖量の評価]
樹脂被覆シートから1cm×1cmの寸法の試験片を切り出した。対数増殖期の細菌として、Salmonella enteritidis CL#15-1の細菌株を用意した。この細菌をLB培地中に懸濁してから、試験片とともに試験管に分注し、試験管内で細菌を37℃で4時間培養した。次いで、試験片を取り出したそれぞれの培養液を、細菌量の指標として波長550nmの吸光度を測定した。
殺菌効果を示さないPETフィルム(比較例1)とともに分注した培養液の吸光度と比べて、いずれの実施例の樹脂被覆シートとともに分注した培養液の吸光度は同等であった。このことから、いずれの実施例の樹脂被覆シートもPETフィルム(比較例1)と同様に、殺菌作用や消毒作用を示さないことがわかった。

Claims (5)

  1. 下記式(1)で表される第一構成単位と、下記式(2)で表される第二構成単位とのうち、少なくとも一方を含む細菌付着抑制性樹脂、
    式(1)中、R1はH又はメチル基であり、R3は炭素数1〜3のアルキレン基であり、R4及びR5の各々は独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、AはO又はNHであり、
    式(2)中、R1はH又はメチル基であり、R7は炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基であり、R8はH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、AはO又はNHである。
  2. 下記式(3)で表される第三構成単位、下記式(4)で表される第四構成単位及び下記式(5)で表される第五構成単位のうち、少なくとも一種の構成単位を更に含む請求項1に記載の細菌付着抑制性樹脂、
    式(3)中、R1はH又はメチル基であり、R3は炭素数1〜3のアルキレン基であり、R4及びR5の各々は独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R6は炭素数1〜2のアルキレン基であり、AはO又はNHであり、
    式(4)中のR1はH又はメチル基、R2は炭素数2〜22の範囲内の炭化水素基であり、
    式(5)中のR1はH又はメチル基である。
  3. 前記第一構成単位、前記第二構成単位、前記第三構成単位、前記第四構成単位及び前記第五構成単位の合計に対する、前記第一構成単位及び前記第二構成単位の合計の百分比が、25モル%以上100モル%未満の範囲内である請求項2に記載の細菌付着抑制性樹脂。
  4. サルモネラ属細菌の付着抑制作用を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の細菌付着抑制性樹脂。
  5. 前記サルモネラ属細菌がSalmonella enteritidisである請求項4に記載の細菌付着抑制性樹脂。
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