JP2016016541A - 繊維強化樹脂およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シート21を作成し、当該抄造シート21を加熱膨張させ、さらに当該抄造シート21を上型31と下型32とによって加圧成形することにより得られる繊維強化樹脂に関する。
上記上型と下型とを接近させて抄造シート21を加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シート21を膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することで、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定する。
【効果】 加熱膨張性粒子を用いずに、繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定することができる。
【選択図】 図4
上記上型と下型とを接近させて抄造シート21を加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シート21を膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することで、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定する。
【効果】 加熱膨張性粒子を用いずに、繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定することができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は繊維強化樹脂およびその製造方法に関し、詳しくは補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シートを作成し、当該抄造シートを加熱するとともに加圧成形することで得られる繊維強化樹脂およびその製造方法に関する。
従来、自動車の内装材や建築物における強度材や吸音材などに繊維強化樹脂が用いられており、これらの繊維強化樹脂はガラス繊維などの強化繊維と、ポリプロピレンなどの樹脂とを混合させたものとなっている。
この繊維強化樹脂を作成するためには様々な方法が提案されており、例えば補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シートを作成し、当該抄造シートを加熱するとともに加圧成形することで得る方法が知られている(特許文献1、2)。
ここで、上記強度材や吸音材は所定の厚さを有していることから、上記抄造シートを加熱膨張させる際の膨張率を大きくする要請があり、上記抄造シートに加熱膨張性粒子を混合させたものが知られている(特許文献1、2)。
特に特許文献1においては、上記加熱膨張性粒子をいずれか一方の面に偏在させて、加熱膨張性粒子の偏在していない側の部分の密度を高くし、これにより高い吸音特性等を得るようになっている。
この繊維強化樹脂を作成するためには様々な方法が提案されており、例えば補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シートを作成し、当該抄造シートを加熱するとともに加圧成形することで得る方法が知られている(特許文献1、2)。
ここで、上記強度材や吸音材は所定の厚さを有していることから、上記抄造シートを加熱膨張させる際の膨張率を大きくする要請があり、上記抄造シートに加熱膨張性粒子を混合させたものが知られている(特許文献1、2)。
特に特許文献1においては、上記加熱膨張性粒子をいずれか一方の面に偏在させて、加熱膨張性粒子の偏在していない側の部分の密度を高くし、これにより高い吸音特性等を得るようになっている。
このように上記特許文献1、2では抄造シートを膨張させるために上記加熱膨張性粒子を混合させる必要があり、材料費や手間の関係で製造コストが高くなるという問題がある。
このような問題に鑑み、本発明はより低コストで高性能な繊維強化樹脂を提供するものである。
このような問題に鑑み、本発明はより低コストで高性能な繊維強化樹脂を提供するものである。
すなわち請求項1の発明に係る繊維強化樹脂は、補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シートを作成し、当該抄造シートを加熱膨張させ、さらに当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形することにより得られる繊維強化樹脂において、
上記上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することにより、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定したことを特徴としている。
また請求項8の発明に係る繊維強化樹脂の製造方法は、補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合する工程と、当該混合物によって抄造シートを作成する工程と、当該抄造シートを加熱膨張させる工程と、当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形する工程とを有する繊維強化樹脂の製造方法において、
上記抄造シートを加圧成形する工程では、一度上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した後、これら上型と下型とを離隔させてこれらの間に隙間を形成して抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することを特徴としている。
上記上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することにより、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定したことを特徴としている。
また請求項8の発明に係る繊維強化樹脂の製造方法は、補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合する工程と、当該混合物によって抄造シートを作成する工程と、当該抄造シートを加熱膨張させる工程と、当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形する工程とを有する繊維強化樹脂の製造方法において、
上記抄造シートを加圧成形する工程では、一度上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した後、これら上型と下型とを離隔させてこれらの間に隙間を形成して抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することを特徴としている。
次に請求項3に係る繊維強化樹脂は、補強繊維と熱硬化性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シートを作成し、当該抄造シートを加熱膨張させ、さらに当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形することにより得られる繊維強化樹脂において、
上記上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱することにより、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定したことを特徴としている。
そして請求項9にかかる繊維強化樹脂の製造方法は、補強繊維と熱硬化性樹脂粉末とを水に分散混合する工程と、当該混合物によって抄造シートを作成する工程と、当該抄造シートを加熱膨張させる工程と、当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形する工程とを有する繊維強化樹脂の製造方法において、
上記抄造シートを加圧成形する工程では、一度上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した後、これら上型と下型とを離隔させてこれらの間に隙間を形成して抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱することを特徴としている。
上記上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱することにより、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定したことを特徴としている。
そして請求項9にかかる繊維強化樹脂の製造方法は、補強繊維と熱硬化性樹脂粉末とを水に分散混合する工程と、当該混合物によって抄造シートを作成する工程と、当該抄造シートを加熱膨張させる工程と、当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形する工程とを有する繊維強化樹脂の製造方法において、
上記抄造シートを加圧成形する工程では、一度上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した後、これら上型と下型とを離隔させてこれらの間に隙間を形成して抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱することを特徴としている。
上記請求項1および請求項8の発明によれば、上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させることで、圧縮された抄造シートが再度膨張し、膨張した部分の密度が低くなる。
この時上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却すると、当該上型もしくは下型に接触した部分における熱可塑性樹脂の膨張が妨げられて当該部分の密度が高くなり、特許文献1のように加熱膨張性粒子を用いずとも上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定することが可能となる。
この時上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却すると、当該上型もしくは下型に接触した部分における熱可塑性樹脂の膨張が妨げられて当該部分の密度が高くなり、特許文献1のように加熱膨張性粒子を用いずとも上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定することが可能となる。
請求項3および請求項9の発明によれば、上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させることで、圧縮された抄造シートが再度膨張し、膨張した部分の密度が低くなる。
この時上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱すると、当該上型もしくは下型に接触した部分における熱硬化性樹脂の膨張が妨げられて当該部分の密度が高くなり、特許文献1のように加熱膨張性粒子を用いずとも上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定することが可能となる。
この時上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱すると、当該上型もしくは下型に接触した部分における熱硬化性樹脂の膨張が妨げられて当該部分の密度が高くなり、特許文献1のように加熱膨張性粒子を用いずとも上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定することが可能となる。
以下図示実施例について説明すると、図1は本実施例に係る繊維強化樹脂の製造工程を説明するフローであり、混合分散工程、抄造工程、脱水工程、乾燥工程、形状抜き工程、加熱溶融工程、加圧成形工程とによって構成されている。
本実施例の繊維強化樹脂は、例えば自動車の内装材に使用することができ、ポリプロピレンといった熱可塑性樹脂と、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、セラミック繊維といった補強繊維とが配合されたものとなっている。
本実施例の繊維強化樹脂は、例えば自動車の内装材に使用することができ、ポリプロピレンといった熱可塑性樹脂と、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、セラミック繊維といった補強繊維とが配合されたものとなっている。
上記混合分散工程では、貯水槽1に水とともに所定の原材料をそれぞれ所定の割合で投入し、これを撹拌して所定濃度の混合液を作成するようになっている。
本実施例で製造する繊維強化樹脂の原材料の一例としては、以下のものを用いることができる。
(1)ポリプロピレン樹脂粉末・・20〜50wt%以下
(2)炭素繊維(補強繊維)・・・50〜70wt%
(3)ガラス繊維(補強繊維)・・50〜70wt%
(4)カーボンパウダー・・・・・20〜30wt%
上記原材料の割合は、水と混合する前の原材料全体に占める割合となっており、このうち上記補強繊維としては上記記載のうち(2)(3)のいずれか一方を使用し、また(4)のカーボンパウダーについては使用する場合の割合を示しており、全く使用しないことも可能である。
ここで、上記炭素繊維(例えばクレカチョップ(株式会社クレハの登録商標)繊維)は、細径のフィラメントを約6mm長にカットしたものを用いた。また、ガラス繊維は、約9μm径のロービングを約3〜6mm長にカットしたものを用いている。
そして水の投入量(100wt%)に対し、上記原材料の合計重量が約0.5〜2wt%となるように計量し、当該原材料を上記貯水槽1内に水と共に投入してその後撹拌する。
その際、上記原材料の合計重量に対し0.08wt%の非イオン界面活性剤(例えば、住友精化社製の商品名「PEO−PF」でポリエチレンオキサイドを主成分とする)を添加する。
この低濃度(0.08wt%)の非イオン界面活性剤は高分子凝集剤として機能し、該非イオン界面活性剤の機能により、図2の円Aに拡大して示すように、ポリプロピレン樹脂粉末22が繊維表面に付着した状態で炭素繊維23が柔らかい栗毬状に絡まり、約10〜15mm径のスラリーSとして水中に浮遊し安定に分散し、これにより上記混合液が得られることとなる。
本実施例で製造する繊維強化樹脂の原材料の一例としては、以下のものを用いることができる。
(1)ポリプロピレン樹脂粉末・・20〜50wt%以下
(2)炭素繊維(補強繊維)・・・50〜70wt%
(3)ガラス繊維(補強繊維)・・50〜70wt%
(4)カーボンパウダー・・・・・20〜30wt%
上記原材料の割合は、水と混合する前の原材料全体に占める割合となっており、このうち上記補強繊維としては上記記載のうち(2)(3)のいずれか一方を使用し、また(4)のカーボンパウダーについては使用する場合の割合を示しており、全く使用しないことも可能である。
ここで、上記炭素繊維(例えばクレカチョップ(株式会社クレハの登録商標)繊維)は、細径のフィラメントを約6mm長にカットしたものを用いた。また、ガラス繊維は、約9μm径のロービングを約3〜6mm長にカットしたものを用いている。
そして水の投入量(100wt%)に対し、上記原材料の合計重量が約0.5〜2wt%となるように計量し、当該原材料を上記貯水槽1内に水と共に投入してその後撹拌する。
その際、上記原材料の合計重量に対し0.08wt%の非イオン界面活性剤(例えば、住友精化社製の商品名「PEO−PF」でポリエチレンオキサイドを主成分とする)を添加する。
この低濃度(0.08wt%)の非イオン界面活性剤は高分子凝集剤として機能し、該非イオン界面活性剤の機能により、図2の円Aに拡大して示すように、ポリプロピレン樹脂粉末22が繊維表面に付着した状態で炭素繊維23が柔らかい栗毬状に絡まり、約10〜15mm径のスラリーSとして水中に浮遊し安定に分散し、これにより上記混合液が得られることとなる。
上記抄造工程について説明すると、抄造工程では図2に示す抄造槽4において、図3に示す抄造シート21を得るようになっている。
上記混合分散工程で使用した上記貯水槽1の底壁1aには、多数の抜水孔2が設けられており、該底壁2の上面に板状の開閉弁3が図1の左右方向に移動可能に設けられている。
上記開閉弁3には上記抜水孔2と連通可能な連通孔3aが形成され、通常は各連通孔3aは抜水孔2と連通しない位置に保持されているが、開閉弁3が作動された際には相互に連通し、貯水槽1内で得られた混合液を上記抜水孔2と連通孔3aとを介して下方に落下させるようになっている。
上記貯水槽1の下方は抄造槽4となっており、該抄造槽4内の下方に、所要の空間をあけて抄網5を設けてある。この抄網5の上面で上記抄造シート21を形成するようになっており、当該抄網5は抄網ホルダ6上に載置してある。
上記抄網5は、例えばステンレス鋼で構成された約60メッシュの網体であり、また抄網ホルダ6はパンチングメタルや合成樹脂板などで構成されていて、通水孔6aが全面にわたり無数に穿設されている。
上記抄網ホルダ6の下方は抄造槽7となっていて、この抄造槽7内には予め上記抄網ホルダ6ないし抄網5の高さまで水が満たされている。
上記混合分散工程で使用した上記貯水槽1の底壁1aには、多数の抜水孔2が設けられており、該底壁2の上面に板状の開閉弁3が図1の左右方向に移動可能に設けられている。
上記開閉弁3には上記抜水孔2と連通可能な連通孔3aが形成され、通常は各連通孔3aは抜水孔2と連通しない位置に保持されているが、開閉弁3が作動された際には相互に連通し、貯水槽1内で得られた混合液を上記抜水孔2と連通孔3aとを介して下方に落下させるようになっている。
上記貯水槽1の下方は抄造槽4となっており、該抄造槽4内の下方に、所要の空間をあけて抄網5を設けてある。この抄網5の上面で上記抄造シート21を形成するようになっており、当該抄網5は抄網ホルダ6上に載置してある。
上記抄網5は、例えばステンレス鋼で構成された約60メッシュの網体であり、また抄網ホルダ6はパンチングメタルや合成樹脂板などで構成されていて、通水孔6aが全面にわたり無数に穿設されている。
上記抄網ホルダ6の下方は抄造槽7となっていて、この抄造槽7内には予め上記抄網ホルダ6ないし抄網5の高さまで水が満たされている。
そして、上記混合分散工程によって上記貯水槽1内に混合液を作成し、当該混合液において上記スラリーSが分散して水中を漂っている間に、上記開閉弁3を駆動して貯水槽1の全ての抜水孔2を同時に開放する。
するとスラリーSの分散した混合液が抜水孔2および連通孔3aを介して落下し、その際抜水孔2から落下した補強繊維が抄網5上で抄き取られることとなる。
本実施例では上記抄網5から混合液の水面までの高さが120cmとなる程度まで混合液を供給し、このようにして抄網5の上方において次第に混合液の収受量が増えていくと、抄造槽4内を落下する落下流11の勢いにより、抄網5上で上下方向の渦巻流12が生じ、スラリーS中の補強繊維が上下左右3次元のあらゆる方向にランダムに向いて相互に絡まっていく。
このとき、抄網ホルダ6の下方を満水させてないと、水が通水孔6aを流下する際に下方の抄造槽7内の空気が通水孔6aを遡上して上方の抄造槽4内で静置されている混合液をかき混ぜることとなり、仕上がった繊維強化樹脂に空気が通った跡の空洞部を生じたり、補強繊維が空洞部の向きに揃ったりするので好ましくない。
この後、抄造槽4内に貯留された混合液は適当な時間静置される。これにより、スラリーSが沈降し、隣合ったスラリーS間でも補強繊維が絡み合っていく(図3参照)。
この後、上記抄造槽4、7から水抜きが実施され、これにより水を多量(含水率=約85wt%程度)に含む抄造シート21が抄網5に付着した状態で保持されることとなる。
するとスラリーSの分散した混合液が抜水孔2および連通孔3aを介して落下し、その際抜水孔2から落下した補強繊維が抄網5上で抄き取られることとなる。
本実施例では上記抄網5から混合液の水面までの高さが120cmとなる程度まで混合液を供給し、このようにして抄網5の上方において次第に混合液の収受量が増えていくと、抄造槽4内を落下する落下流11の勢いにより、抄網5上で上下方向の渦巻流12が生じ、スラリーS中の補強繊維が上下左右3次元のあらゆる方向にランダムに向いて相互に絡まっていく。
このとき、抄網ホルダ6の下方を満水させてないと、水が通水孔6aを流下する際に下方の抄造槽7内の空気が通水孔6aを遡上して上方の抄造槽4内で静置されている混合液をかき混ぜることとなり、仕上がった繊維強化樹脂に空気が通った跡の空洞部を生じたり、補強繊維が空洞部の向きに揃ったりするので好ましくない。
この後、抄造槽4内に貯留された混合液は適当な時間静置される。これにより、スラリーSが沈降し、隣合ったスラリーS間でも補強繊維が絡み合っていく(図3参照)。
この後、上記抄造槽4、7から水抜きが実施され、これにより水を多量(含水率=約85wt%程度)に含む抄造シート21が抄網5に付着した状態で保持されることとなる。
上記脱水工程について説明すると、当該脱水工程では上記抄造工程によって得られた抄造シートから水分を脱水させる作業を行うようになっている。
上記抄造工程によって得られた水を多量に含んだ抄造シート21は、上記抄網5に付着した状態のまま抄造槽4から取り出され、抄網5が付着したままの状態で上下に複数枚積層される。
そして当該積層された抄造シート21は、押圧手段31において上下から押圧され、これにより抄造シート21内の水が脱水される。
プレス脱水後の抄造シート21は、含水率が約34〜42wt%程度であり、その厚さTは例えば20mm程度となっており、またその目付け量は2500〜3500g/m2程度となっている。
上記抄造工程によって得られた水を多量に含んだ抄造シート21は、上記抄網5に付着した状態のまま抄造槽4から取り出され、抄網5が付着したままの状態で上下に複数枚積層される。
そして当該積層された抄造シート21は、押圧手段31において上下から押圧され、これにより抄造シート21内の水が脱水される。
プレス脱水後の抄造シート21は、含水率が約34〜42wt%程度であり、その厚さTは例えば20mm程度となっており、またその目付け量は2500〜3500g/m2程度となっている。
上記乾燥工程について説明すると、この乾燥工程では上記脱水した抄造シート21を加熱してさらに乾燥させるようになっている。
上記脱水工程が終了すると、各抄造シート21は上記抄網5が取り外された後に一枚ずつの単層抄造シート21の状態で所要のラックに収容され、乾燥装置32に搬入される。
上記乾燥装置32では、上記抄造シート21を例えば約150〜160℃の環境下において30分間加熱乾燥させる。これにより上記抄造シート21内の樹脂が溶融し、炭素繊維がネットワーク化されるようになっている。
上記脱水工程が終了すると、各抄造シート21は上記抄網5が取り外された後に一枚ずつの単層抄造シート21の状態で所要のラックに収容され、乾燥装置32に搬入される。
上記乾燥装置32では、上記抄造シート21を例えば約150〜160℃の環境下において30分間加熱乾燥させる。これにより上記抄造シート21内の樹脂が溶融し、炭素繊維がネットワーク化されるようになっている。
上記形状打抜き工程について説明すると、この形状打抜き工程では上記抄造シート21を所定の製品形状に従って切断するようになっている。
上記乾燥工程において乾燥された抄造シート21は、それぞれ上記単層抄造シート21の状態で切断装置33に搬送され、当該切断装置33において所要の形状に切断される。
上記乾燥工程において乾燥された抄造シート21は、それぞれ上記単層抄造シート21の状態で切断装置33に搬送され、当該切断装置33において所要の形状に切断される。
上記加熱溶融工程について説明すると、この加熱溶融工程では上記抄造シート21を上記加圧成形するために、当該抄造シート21を加熱して樹脂部分を溶融させるようになっている。
上記形状打抜き工程で切断された抄造シート21は、上記単層抄造シート21の状態で遠赤外線等の加熱手段34に搬入される。
上記加熱装置34では、上記抄造シート21を190〜220℃に加熱し、これにより熱可塑性樹脂であるポリプロピレンが溶融することとなる。
上記形状打抜き工程で切断された抄造シート21は、上記単層抄造シート21の状態で遠赤外線等の加熱手段34に搬入される。
上記加熱装置34では、上記抄造シート21を190〜220℃に加熱し、これにより熱可塑性樹脂であるポリプロピレンが溶融することとなる。
上記加圧成形工程について説明すると、この加圧成形工程では上記加熱溶融工程において溶融して軟化した抄造シート21を、加圧成形することによって所要の製品形状を有した繊維強化樹脂に成形するようになっている。
まず加圧成形工程で使用するプレス装置35について説明すると、当該プレス装置35は上型36および下型37を有しており、上型36および下型37を接近させることで抄造シート21を所要の製品形状に加圧成形するようになっている。
上記上型36は図示しない昇降手段によって上記下型37に対して昇降するようになっており、特に本実施例の上型36は、上型36と下型37との隙間が実際の製品形状の板厚よりも狭い第1位置および、実際の製品形状の板厚に基づく上記第1位置よりも広い第2位置のそれぞれに位置可能となっている。
また上記下型37には、成形後の繊維強化樹脂を下型より取り外すためのプッシャピン38を備えており、当該プッシャピン38が下型表面より上方に突出することで、上記繊維強化樹脂を下型より離型させるようになっている。
そして本実施例のプレス装置35には、上記上型36および下型37のそれぞれに、これら上型36および下型37の表面を冷却するための冷却手段が設けられており、具体的には上型36および下型37の内部に冷却水が循環する冷却水通路36a、37aが形成されている。
まず加圧成形工程で使用するプレス装置35について説明すると、当該プレス装置35は上型36および下型37を有しており、上型36および下型37を接近させることで抄造シート21を所要の製品形状に加圧成形するようになっている。
上記上型36は図示しない昇降手段によって上記下型37に対して昇降するようになっており、特に本実施例の上型36は、上型36と下型37との隙間が実際の製品形状の板厚よりも狭い第1位置および、実際の製品形状の板厚に基づく上記第1位置よりも広い第2位置のそれぞれに位置可能となっている。
また上記下型37には、成形後の繊維強化樹脂を下型より取り外すためのプッシャピン38を備えており、当該プッシャピン38が下型表面より上方に突出することで、上記繊維強化樹脂を下型より離型させるようになっている。
そして本実施例のプレス装置35には、上記上型36および下型37のそれぞれに、これら上型36および下型37の表面を冷却するための冷却手段が設けられており、具体的には上型36および下型37の内部に冷却水が循環する冷却水通路36a、37aが形成されている。
そして上記加圧成形工程では、上記プレス装置35における上記上型36と下型37との間に、上記加熱溶融工程において加熱された抄造シート21を加熱された状態を維持したまま載置する。このときも上記抄造シート21は積層されておらず、単層抄造シート21を用いるようになっている。
すると、プレス装置35は上型36を下降させて上型36を下型37に対して第1位置に位置させる。これにより上記抄造シート21は上型36および下型37の形状に併せて本来の製品形状の板厚よりも薄い形状に加圧成形される。
これにより、当該抄造シート21を構成する補強繊維のうち、板厚方向を向いている補強繊維は、上型36および下型37によるが上下方向からの圧縮によって水平方向に傾くこととなる。
すると、プレス装置35は上型36を下降させて上型36を下型37に対して第1位置に位置させる。これにより上記抄造シート21は上型36および下型37の形状に併せて本来の製品形状の板厚よりも薄い形状に加圧成形される。
これにより、当該抄造シート21を構成する補強繊維のうち、板厚方向を向いている補強繊維は、上型36および下型37によるが上下方向からの圧縮によって水平方向に傾くこととなる。
上型36および下型37によって抄造シート21を加圧成形し、所定時間が経過したら、プレス装置35は上型36を上記第2位置に上昇させ、これにより上型36と下型37との隙間が拡大する。
このとき、上記抄造シート21は加熱された状態を維持しているため、圧縮された抄造シート21は上記上型36と下型37との隙間を埋めるように膨張する。
具体的には、上記加圧成形により上記抄造シート21が圧縮されると、それまで板厚方向を向いていた補強繊維が水平方向に傾き、その後上記上型36と下型37からの圧力が解消されると、スプリングバックによって傾いた補強繊維が板厚方向に復帰するため、抄造シート21が板厚方向に向けて膨張することとなる。
このとき、上記抄造シート21は加熱された状態を維持しているため、圧縮された抄造シート21は上記上型36と下型37との隙間を埋めるように膨張する。
具体的には、上記加圧成形により上記抄造シート21が圧縮されると、それまで板厚方向を向いていた補強繊維が水平方向に傾き、その後上記上型36と下型37からの圧力が解消されると、スプリングバックによって傾いた補強繊維が板厚方向に復帰するため、抄造シート21が板厚方向に向けて膨張することとなる。
一方、上記抄造シート21を加圧変形させた上記上型36および下型37は冷却手段によって冷却されている。
このため、上記加圧成形工程において上記抄造シート21を上記上型36および下型37によって加圧成形すると、当該上型36および下型37に接触する抄造シート21の表面及び裏面が冷却されて硬化を開始する。
従って、上記上型36が第1位置から第2位置に上昇し、上記隙間が形成されると、すでに硬化が開始されている抄造シート21の表面及び裏面に対し、中間層の部分が相対的に大きく膨張することとなる。
その結果、上型36を第2位置に位置させることで板厚方向に膨張した抄造シート21の内部では、中間層の密度が表面および裏面の密度よりも小さくなるようになっている。
そして、上型36が上記第2位置に位置して上記抄造シート21が膨張することにより、製品形状を有する繊維強化樹脂が得られることとなり、当該繊維強化樹脂はプレス装置35の内部でさらに冷却された後、上記プッシャピン38によって下方から押圧され、下型37より取り出されるようになっている。
このため、上記加圧成形工程において上記抄造シート21を上記上型36および下型37によって加圧成形すると、当該上型36および下型37に接触する抄造シート21の表面及び裏面が冷却されて硬化を開始する。
従って、上記上型36が第1位置から第2位置に上昇し、上記隙間が形成されると、すでに硬化が開始されている抄造シート21の表面及び裏面に対し、中間層の部分が相対的に大きく膨張することとなる。
その結果、上型36を第2位置に位置させることで板厚方向に膨張した抄造シート21の内部では、中間層の密度が表面および裏面の密度よりも小さくなるようになっている。
そして、上型36が上記第2位置に位置して上記抄造シート21が膨張することにより、製品形状を有する繊維強化樹脂が得られることとなり、当該繊維強化樹脂はプレス装置35の内部でさらに冷却された後、上記プッシャピン38によって下方から押圧され、下型37より取り出されるようになっている。
上記実施例における製造方法を用いて製造した繊維強化樹脂は、上述したように中間層の密度が表裏面の密度よりも小さくなっている。
図5は得られた繊維強化樹脂の拡大写真を示しており、当該繊維強化樹脂の裏面側および中間層を示している。測定の結果、上記裏面側における高密度な部分の密度は1.1(g/cm)となっており、これに対し中間層における低密度な部分の密度は0.5(g/cm)であった。
このような中間層の密度を表裏面の密度よりも小さくした繊維強化樹脂によれば、例えばこれを自動車の内装材に用いた場合に、より高い曲げ剛性や防音性能を得ることができる。
図5は得られた繊維強化樹脂の拡大写真を示しており、当該繊維強化樹脂の裏面側および中間層を示している。測定の結果、上記裏面側における高密度な部分の密度は1.1(g/cm)となっており、これに対し中間層における低密度な部分の密度は0.5(g/cm)であった。
このような中間層の密度を表裏面の密度よりも小さくした繊維強化樹脂によれば、例えばこれを自動車の内装材に用いた場合に、より高い曲げ剛性や防音性能を得ることができる。
なお上記実施例に対し、例えば目付け量500〜1200g/m2程度の薄肉の抄造シート21を作成し、これを複数枚積層させたものをプレス装置35によって加圧成形してもよい。
その場合も、加圧成形工程において積層された抄造シート21の表面及び裏面を冷却することで、当該部分の熱可塑性樹脂の膨張が妨げられることから、中間層の密度が表裏面の密度よりも小さな繊維強化樹脂を得ることができる。
ただし、上記薄肉の抄造シートの場合、繊維の長さが板厚に対して長いことから、その内部における補強繊維は板厚方向を向いていない。
したがって、これら薄肉の抄造シートを積層させても補強繊維を板厚方向に向けることができず、加圧形成工程において上型36と下型37とを離隔させた際のスプリングバックの効果が低くなることから、単層抄造シート21を使用した場合に比べて抄造シート21の板厚方向への膨張量が限られることとなる。
その場合も、加圧成形工程において積層された抄造シート21の表面及び裏面を冷却することで、当該部分の熱可塑性樹脂の膨張が妨げられることから、中間層の密度が表裏面の密度よりも小さな繊維強化樹脂を得ることができる。
ただし、上記薄肉の抄造シートの場合、繊維の長さが板厚に対して長いことから、その内部における補強繊維は板厚方向を向いていない。
したがって、これら薄肉の抄造シートを積層させても補強繊維を板厚方向に向けることができず、加圧形成工程において上型36と下型37とを離隔させた際のスプリングバックの効果が低くなることから、単層抄造シート21を使用した場合に比べて抄造シート21の板厚方向への膨張量が限られることとなる。
なお、上記実施例における加圧成形工程では、プレス装置35の上型36および下型37にそれぞれ冷却手段を設けているが、このうちいずれか一方を省略することも可能である。
これにより、成形した繊維強化樹脂における表面もしくは裏面だけ密度を高くすることが可能となる。
これにより、成形した繊維強化樹脂における表面もしくは裏面だけ密度を高くすることが可能となる。
次に、上述した第1実施例では熱可塑性樹脂を含んだ繊維強化樹脂の製造方法を説明したが、以下では熱硬化性樹脂を含んだ繊維強化樹脂の製造方法について説明する。
ただし、以下に説明する相違点以外については、上記第1実施例の製造方法と同様であるので、共通する部分についての詳細な説明については省略する。
まず混合分散工程では、原材料として、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンに代えて、熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂粉末40wt%以下を使用する。
これにより混合分散工程では当該フェノール樹脂を含んだ混合液が作成され、続く抄造工程および脱水工程、乾燥工程については、上述した製造方法と同様の作業をすることにより、抄造シート21が作成され、乾燥させられる。
本実施例において作成する抄造シート21も、内部の補強繊維が3次元のあらゆる方向にランダムに向いて相互に絡まっており、その目付け量が2500〜3500g/m2程度となっている。
続く加熱溶融工程では、抄造シート21は加熱手段によって熱硬化性樹脂であるフェノールが硬化しない程度の温度、例えば120℃まで加熱される。
ただし、以下に説明する相違点以外については、上記第1実施例の製造方法と同様であるので、共通する部分についての詳細な説明については省略する。
まず混合分散工程では、原材料として、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンに代えて、熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂粉末40wt%以下を使用する。
これにより混合分散工程では当該フェノール樹脂を含んだ混合液が作成され、続く抄造工程および脱水工程、乾燥工程については、上述した製造方法と同様の作業をすることにより、抄造シート21が作成され、乾燥させられる。
本実施例において作成する抄造シート21も、内部の補強繊維が3次元のあらゆる方向にランダムに向いて相互に絡まっており、その目付け量が2500〜3500g/m2程度となっている。
続く加熱溶融工程では、抄造シート21は加熱手段によって熱硬化性樹脂であるフェノールが硬化しない程度の温度、例えば120℃まで加熱される。
そして上記加圧成形工程で使用するプレス装置35は、第1実施例で使用するプレス装置35の冷却手段に対し、上型36および下型37を加熱する加熱手段を備えている。
上記加熱手段は上型36および下型37を加熱することにより、これらに接触する抄造シート21の表面および裏面を加熱し、当該抄造シート21に含有されるフェノール樹脂を硬化させるようになっている。
上記構成を有するプレス装置35を用いて上記加圧成形工程が開始されると、上記加熱溶融工程において加熱された一枚の単層抄造シート21が上記プレス装置35における上記上型36と下型37との間に載置される。
すると、プレス装置35は上型36を下降させて上型36と下型37との位置を第1位置に位置させて上記抄造シート21を加圧成形し、その後上型36を上記第2位置に上昇させる。
上記抄造シート21は加熱手段によってフェノール樹脂が硬化しない程度に加熱されていることから、プレス装置35によって圧縮されていた抄造シート21は再度膨張して、上記上型36と下型37とによって形成された隙間を埋め、繊維強化樹脂が得られることとなる。
このとき、上記上型36および下型37は加熱手段によって加熱されていることから、上記上型36および下型37に接触した上記抄造シート21における表面及び裏面は加熱により硬化し、抄造シート21の中間層の密度が表裏面の密度に比べて低くなる。
このようにして得られた表面および裏面の密度が高い繊維強化樹脂によれば、これを例えば建築物の断熱材に用いた場合に、より高い断熱性を得ることができる。
上記加熱手段は上型36および下型37を加熱することにより、これらに接触する抄造シート21の表面および裏面を加熱し、当該抄造シート21に含有されるフェノール樹脂を硬化させるようになっている。
上記構成を有するプレス装置35を用いて上記加圧成形工程が開始されると、上記加熱溶融工程において加熱された一枚の単層抄造シート21が上記プレス装置35における上記上型36と下型37との間に載置される。
すると、プレス装置35は上型36を下降させて上型36と下型37との位置を第1位置に位置させて上記抄造シート21を加圧成形し、その後上型36を上記第2位置に上昇させる。
上記抄造シート21は加熱手段によってフェノール樹脂が硬化しない程度に加熱されていることから、プレス装置35によって圧縮されていた抄造シート21は再度膨張して、上記上型36と下型37とによって形成された隙間を埋め、繊維強化樹脂が得られることとなる。
このとき、上記上型36および下型37は加熱手段によって加熱されていることから、上記上型36および下型37に接触した上記抄造シート21における表面及び裏面は加熱により硬化し、抄造シート21の中間層の密度が表裏面の密度に比べて低くなる。
このようにして得られた表面および裏面の密度が高い繊維強化樹脂によれば、これを例えば建築物の断熱材に用いた場合に、より高い断熱性を得ることができる。
1 貯水槽 4 抄造槽
5 抄網 21 抄造シート
34 加熱手段 35 プレス装置
36 上型 37 下型
5 抄網 21 抄造シート
34 加熱手段 35 プレス装置
36 上型 37 下型
Claims (10)
- 補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シートを作成し、当該抄造シートを加熱膨張させ、さらに当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形することにより得られる繊維強化樹脂において、
上記上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することにより、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定したことを特徴とする繊維強化樹脂。 - 上記熱可塑性樹脂粉末がポリプロピレン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化樹脂。
- 補強繊維と熱硬化性樹脂粉末とを水に分散混合し、当該混合物によって抄造シートを作成し、当該抄造シートを加熱膨張させ、さらに当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形することにより得られる繊維強化樹脂において、
上記上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した状態から、上型と下型とを離隔させてこれらの間に形成された隙間に抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱することにより、上記繊維強化樹脂における中間層の密度を表裏面の密度よりも小さく設定したことを特徴とする繊維強化樹脂。 - 上記熱硬化性樹脂粉末がフェノール樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の繊維強化樹脂。
- 上記抄造シートにおける上記補強繊維が3次元のあらゆる方向にランダムに向いて相互に絡まっており、かつ上記繊維強化樹脂を一枚の上記抄造シートから得ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の繊維強化樹脂。
- 上記補強繊維がカーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、セラミック繊維のいずれか一つ、もしくはこれらを混合したものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の繊維強化樹脂。
- 上記抄造シートにカーボン粉末、ガラス粉末といった充填剤を添加したことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の繊維強化樹脂。
- 補強繊維と熱可塑性樹脂粉末とを水に分散混合する工程と、当該混合物によって抄造シートを作成する工程と、当該抄造シートを加熱膨張させる工程と、当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形する工程とを有する繊維強化樹脂の製造方法において、
上記抄造シートを加圧成形する工程では、一度上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した後、これら上型と下型とを離隔させてこれらの間に隙間を形成して抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を冷却することを特徴とする繊維強化樹脂の製造方法。 - 補強繊維と熱硬化性樹脂粉末とを水に分散混合する工程と、当該混合物によって抄造シートを作成する工程と、当該抄造シートを加熱膨張させる工程と、当該抄造シートを上型と下型とによって加圧成形する工程とを有する繊維強化樹脂の製造方法において、
上記抄造シートを加圧成形する工程では、一度上型と下型とを接近させて抄造シートを加圧成形した後、これら上型と下型とを離隔させてこれらの間に隙間を形成して抄造シートを膨張させ、かつその際に上型もしくは下型の少なくともいずれか一方を加熱することを特徴とする繊維強化樹脂の製造方法。 - 上記抄造シートを作成する工程では、当該抄造シートにおける上記補強繊維が3次元のあらゆる方向にランダムに向いて相互に絡むようにし、
かつ上記抄造シートを加圧成形する工程では、一枚の上記抄造シートを加圧成形することを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の繊維強化樹脂の製造方法。
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