特許文献1に記載された発明によれば、掻取軸をベローズで覆わなくても、掻取軸の外周に付着した固形物を除去することが可能である。しかしながら、特許文献1に記載された発明では、ワイパブレードがケーシングに対して固定されていたため、掻取軸の外周に付着した固形物を除去する際には、掻取軸を直線運動させると同時に、固形物掻取時の往復回動運動とは異なる、狭い角度範囲の往復回転運動を連続的に行わせる必要があった。
遠心分離機の固形物掻取装置においては、本来であれば、掻取刃をバスケット内で上下に移動させるための直線動作(バスケットの軸線に沿った直線運動)と、固形物を掻き取る際に掻取刃を旋回させるための往復回転動作(掻取刃をバスケットの周壁部側及び周壁部から離れる側に旋回させるための回転運動)との2種類の動作を掻取軸に行わせることができればよいが、特許文献1に記載された発明によった場合には、これらの動作の他に、ワイパブレードにクリーニング動作を行わせるための、狭い角度範囲の往復回転動作を掻取軸に連続的に行わせることが必要になるため、掻取軸駆動装置の構造が複雑になるのを避けられなかった。
また、特許文献1に示された発明によった場合には、複数のワイパブレードを掻取軸の周囲に並べて配置する必要があったため、掻取軸の支持部が大形化するのを避けられなかった。
更に、特許文献1に示された発明によった場合には、掻取刃をバスケットの開口部側に移動させる際に、必ず掻取刃の往復旋回運動を行わせる必要があるため、掻取軸駆動装置にかかる機械的負荷が大きくなってその寿命が短くなるおそれがあった。
更に特許文献1に記載された発明によった場合には、間隔をあけて配置された複数のワイパブレードの間に固形物が詰まり易いだけでなく、各ワイパブレードを保持しているワイパ保持フレームの隙間に固形物が侵入して、ワイパブレードの掻取軸側への変位が妨げられることがあるため、ワイパブレードによるクリーニング動作が円滑かつ確実に行われる状態を維持することが難しいという問題があった。また特許文献1に記載された発明によった場合には、固液分離処理を行った後、遠心分離機内を洗浄する際に、複雑な構造を有するワイパブレード回りを完全に洗浄することが容易でないという問題もあった。
本発明の目的は、掻取軸をベローズで覆うことなく、しかも固形物を掻き取るために本来必要とされる動作以外の余分な動作を掻取軸に行わせることなく、掻取軸の外周面に付着した固形物を確実に除去して、掻取軸に付着した固形物が掻取軸の支持部に侵入するのを防ぐことができるようにした遠心分離機を提供することにある。
本発明は、ケーシング内に配置されて回転自在に支持されたバスケットと、バスケットの軸線と平行な方向に軸線を向け、中心軸線の回りに回転可能な状態で、かつバスケットの軸線方向に変位可能な状態でケーシングに支持されて先端寄りの部分がバスケットの開口部を通して該バスケット内に挿入される掻取軸と、掻取軸の先端部に後端部が固定された旋回アームと、旋回アームの先端に取り付けられた掻取刃と、掻取刃をバスケットの軸線方向に直線移動させるべく掻取軸を軸線方向に往復駆動する軸方向駆動装置と、掻取刃をバスケット内で旋回させるべく掻取軸を一定の角度範囲で往復回転させる回転駆動装置とを備えて、バスケットの内周に堆積した固形物を掻取刃の旋回運動と直線運動とにより掻き取る遠心分離機を対象とする。
本発明で用いる回転駆動装置は、掻取軸の軸線方向に延びるようにして該掻取軸の外周に設けられたガイド溝と、このガイド溝にスライド自在に嵌合されたガイド部を介して掻取軸に結合されて掻取軸の軸線方向に沿った変位を許容しつつ掻取軸とともに回転し得るように設けられた掻取軸駆動部材と、掻取軸をその中心軸線を中心にして一定の角度範囲で往復回転させるべく掻取軸駆動部材を往復回転駆動する駆動部材駆動機構とを備える。
また本発明で用いる軸方向駆動装置は、掻取軸の外周に形成された雄ネジ部と、該雄ネジ部に螺合された雌ネジ部を内周に有する環状の回転部材と、掻取軸を軸線方向に往復変位させるべく回転部材を往復回転駆動する回転部材駆動機構とを備えている。
本発明においてはまた、掻取軸を軸線方向に変位させる際に掻取軸の先端部寄りの部分を同心的に囲んだ状態で回転部材と一体に回転する円筒部材が設けられて、掻取軸を取り囲んだ状態で該掻取軸の外周に密接する環状ワイパが上記円筒部材の先端部に固定され、掻取軸を軸線方向に変位させる際に環状ワイパと掻取軸との間に軸線方向の変位と軸線を中心とした回転変位とからなる相対変位を生じさせることにより、掻取軸に付着した固形物を除去するクリーニング動作を行わせるように構成されている。
スラスト変位を行う軸に付着した異物を除去するために、軸の支持部にダストシールを設けて、軸とダストシールとの間に生じる軸線方向の相対変位により、軸に付着した異物を除去することは既に広く知られている。しかしながら、遠心分離機において、掻取軸と掻取軸の支持部との間にダストシールを設けて、掻取軸とダストシールとの間に軸線方向の変位のみを生じさせるように構成した場合には、掻取軸に付着した固形物がダストシールの内側に巻き込まれることがあるため、掻取軸に付着した固形物が掻取軸の支持部内に侵入するのを完全に防ぐことは困難である。
これに対し、本発明のように、掻取軸を軸線方向に変位させる際に環状ワイパと掻取軸との間に軸線方向の変位と軸線を中心とした回転変位とからなる相対変位を生じさせるように構成すると、環状ワイパが、掻取軸に付着した固形物を掻取軸の軸線方向に押し退ける動作と、環状ワイパが回転しながら固形物を切断する動作とを交えながら、掻取軸に付着した固形物を除去していくことになるので、ワイパと掻取軸との間に軸線方向の相対変位のみを生じさせる場合に比べて、掻取軸からの固形物の除去をより確実に行わせることができ、掻取軸をベローズで覆わなくても、掻取軸の支持部内に固形物が侵入するのを確実に防ぐことができる。
また上記のように、掻取軸を軸線方向に駆動する機構を、掻取軸の外周に形成された雄ネジ部と、該雄ネジ部に螺合された雌ネジ部を内周に有する環状の回転部材と、掻取軸を軸線方向に往復変位させるべく回転部材を往復回転駆動する回転部材駆動機構とにより構成するとともに、掻取軸を軸線方向に変位させる際に掻取軸の先端部寄りの部分を同心的に囲んだ状態で回転部材と一体に回転する円筒部材を設けて、この円筒部材の先端部の内側に掻取軸の外周に密接する環状ワイパを固定する構造にしておくと、バスケット内の固形物を掻き取るために掻取軸に軸線方向に沿った直線動作を行わせる軸方向駆動装置の一部を利用して、掻取軸に付着した固形物を除去するために必要なワイパの回転動作を行わせる機構を構成することができるため、掻取軸及びワイパを駆動する機構が複雑になるのを防いで、装置の大型化やコストの上昇を招くことなく、掻取軸を覆うベローズを省略できる遠心分離機を実現することができる。
上記ワイパとしては、掻取軸の外周面に密接する断面が楔形の環状リップを少なくとも一つ有するシール部材を用いるのが好ましい。
本発明の好ましい態様では、掻取軸のバスケット内に挿入される部分の外周にセラミック筒体が嵌合固定されて、該セラミック筒体が掻取軸の一部をなしており、掻取軸が軸線方向に変位する過程の全行程で、ワイパがセラミック筒体の外周に密接するように、セラミック筒体の長さが設定されている。
上記のように、掻取軸のバスケット内に挿入される部分の外周にセラミック筒体を嵌合させておくと、掻取軸のバスケット内に挿入される部分の外周が耐酸性を有するセラミックにより形成されるので、掻取軸のバスケット内に挿入される部分をベローズで覆ったり、耐酸性を有する材料により掻取軸を形成したりしなくても、固形物に含まれる酸等により掻取軸が侵されるのを防ぐことができる。
本発明の他の好ましい態様では、円筒面状の内周面を有し、先端部がケーシングの内側でバスケット内に臨むように設けられた筒状の軸支持部を備えた支持フレームがケーシングに固定される。この場合掻取軸は、支持フレームの軸支持部の内側に該軸支持部と同心的に配置されて中心軸線を中心に回転可能な状態で、かつバスケットの軸線方向に変位可能な状態で支持フレームに支持される。また円筒部材は、支持フレームの軸支持部の内側に配置されて回転部材と共に回転するように回転部材に連結された円筒状の内側筒体と、該内側筒体と支持フレームの軸支持部の内周面との間に配置されて軸線方向の変位が許容された状態で内側筒体と共に回転するように内側筒体に結合された円筒状の外側筒体とを備えた構成とし、外側筒体の先端部に前記環状ワイパを固定する。また支持フレームの軸支持部の先端部の内側に外側筒体の外周に密接する他の環状ワイパを固定しておき、掻取軸がバスケット内に進入していく過程で、外側筒体の先端が内側筒体の先端よりも更にバスケットの深奥部に到達した状態になる位置まで外側筒体を変位させ得るように構成する。
上記のように構成すると、円筒部材にテレスコープ構造を持たせて、円筒部材を掻取軸の変位に追従して伸縮させることができるため、掻取軸のストロークが長い場合にも対応することができる。
本発明の好ましい態様では、軸方向駆動機構の回転部材が、内周に雌ネジ部が形成されたウォーム歯車からなっていて、該ウォーム歯車の内周の雌ネジ部が掻取軸の外周の雄ネジ部に螺合される。この場合、回転部材駆動機構は、ウォーム歯車に噛み合わされたウォームと、該ウォームを回転駆動する回転駆動源とを備えた構成とする。
本発明の好ましい態様では、掻取軸駆動部材を往復回転駆動する駆動部材駆動機構を、掻取軸の軸線方向に間隔を隔てて配置されて掻取軸駆動部材に一体化された一対の溝付きレバーと、内側に雌ネジ部を有して前記一対の溝付きレバーの間に配置された可動駒と、この可動駒に固定されて一対の溝付きレバーにそれぞれ形成された一対の溝内に嵌合された一対のピンと、前記可動駒の内側の雌ネジ部に螺合されたネジ棒と、このネジ棒を回転駆動する回転駆動源とを備えた構成とする。
本発明によれば、掻取軸を取り囲むように設けた円筒部材の先端に掻取軸の外周に密接する環状ワイパを取り付けるとともに、掻取軸を軸線方向に変位させる際に環状ワイパと掻取軸との間に軸線方向の変位と、軸線を中心とした回転変位とからなる相対変位を生じさせて、環状ワイパが、掻取軸に付着した固形物を掻取軸の軸線方向に押し退ける動作と、環状ワイパが回転しながら固形物を切断する動作とを交えながら、掻取軸に付着した固形物を除去していくようにしたので、ワイパと駆動軸との間に軸線方向の相対変位のみを生じさせる場合に比べて、掻取軸からの固形物の除去をより確実に行わせることができ、掻取軸をベローズで覆わなくても、掻取軸の支持部内に固形物が侵入するのを確実に防ぐことができる。
本発明によればまた、掻取軸を軸線方向に駆動する機構を、掻取軸の外周に形成された雄ネジ部と、該雄ネジ部に螺合された雌ネジ部を内周に有する環状の回転部材と、掻取軸を軸線方向に往復変位させるべく回転部材を往復回転駆動する回転部材駆動機構とにより構成するとともに、掻取軸を軸線方向に変位させる際に掻取軸の先端部寄りの部分を同心的に囲んだ状態で回転部材と一体に回転する円筒部材を設けて、この円筒部材の先端部に掻取軸の外周に密接する環状ワイパを固定する構造にしたので、バスケット内の固形物を掻き取るために掻取軸に軸線方向に沿った直線動作を行わせる軸方向駆動装置の一部を利用して、掻取軸に付着した固形物を除去するために必要なワイパの回転動作を行わせる機構を構成することができる。従って、掻取軸及びワイパを駆動する機構が複雑になるのを防いで、装置の大型化やコストの上昇を招くことなく、掻取軸を覆うベローズを省略できる遠心分離機を実現することができる。
また本発明において、掻取軸の雄ネジ部が設けられた部分よりも先端寄りの部分の外周にセラミック筒体を嵌合固定しておくようにした場合には、掻取軸のバスケット内に挿入される部分の外周が耐酸性を有するセラミックにより覆われた状態になるので、掻取軸のバスケット内に挿入される部分をベローズで覆ったり、掻取軸を耐酸性を有する材料により形成したりしなくても、固形物に含まれる酸等により掻取軸が侵されるのを防ぐことができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、バスケットの軸線を鉛直方向に向けて配置する縦型の遠心分離機及びバスケットの軸線を水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に向けて配置する横型の遠心分離機の何れにも適用することができるが、以下の説明では、縦型の遠心分離機に本発明を適用する場合を例にとって本発明を説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る遠心分離機の全体的な構成を示したもので、これらの図において、1は遠心分離機のケーシングである。ケーシング1は、中心軸線を上下方向に向けて配置された円筒状のケーシング本体101と、ケーシング本体101の上端にヒンジ102を介して取り付けられて、本体101の上端の開口部を閉じる開閉可能な蓋板103とを備えている。ケーシング1は、衝撃吸収手段を備えて等角度(120°)間隔で配置された3個の支持装置2により設置ベース3上に支持されている。ケーシングの蓋板103は、ケーシング本体101の上端開口部を閉じた状態で、ボルト等の締結手段104(図2参照)により本体101に対して固定することができるようになっている。
ケーシング1内には、かご形のバスケット4が、その中心軸線を上下方向に向けた状態で収容されている。バスケット4は、無数の透過孔(図示せず。)を有する円筒状の周壁部401と、該周壁部の軸線方向の一端(本実施形態では周壁部の上端)に取り付けられた環状の端板402と、周壁部401の軸線方向の他端(本実施形態では周壁部の下端)に取り付けられた底板403とを備えていて、端板402の内周部より内側の部分がバスケットの上端の開口部4aとなっている。
バスケットの底板403の中央部には周壁部401と中心軸線を共有する円筒壁部404を備えた固形物排出口405が形成され、バスケットの中心部に、中心軸線を周壁部401と共有した状態で配置された回転軸406の軸線方向の一端(本実施形態では下端)が、放射状に配置された複数のリブ407を介して、固形物排出口の円筒壁部404に固定されている。回転軸406は、ケーシングの蓋103に取り付けられた軸受け装置5により回転自在に支持されている。軸受け装置5の軸線方向の一端(本実施形態では上端)には、電動機601を駆動源として回転軸406を回転駆動するバスケット駆動装置6が取り付けられている。図示してないが、バスケット4の周壁部401の内側には、ろ布や金網、或いは多孔板などからなるフィルタが取り付けられる。
ケーシング1の蓋板103には、バスケット内に原液を供給する給液パイプ7と、バスケット内に洗浄液を供給する洗浄液供給パイプ8とが取り付けられるとともに、バスケットの周壁部401の内側に形成された固形物を掻き取る固形物掻取装置10が取り付けられている。また図示の例では、ケーシングの蓋板103に、バスケット4内を観察するための窓部105が設けられている。
固形物掻取装置10は、固液分離処理によりバスケットの周壁部401の内側に形成された固形物を回収するために該固形物を掻き取る装置である。図示の固形物掻取装置10は、バスケット4の軸線と平行な方向(本実施形態では上下方向)に軸線を向け、中心軸線の回りに回転可能な状態で、かつバスケット4の軸線方向に変位可能な状態でケーシング1の蓋板103に支持されて、バスケット4の開口部4aを通して先端寄りの部分がバスケット4内に挿入された掻取軸11と、掻取軸11の先端部に後端部が固定された旋回アーム12と、旋回アーム12の先端に取り付けられた掻取刃13と、掻取軸11を駆動する掻取軸駆動装置15とを備えている。図示の例では、旋回アーム12の後端部にボス部12aが設けられていて、該ボス部12aが掻取軸11の下端に嵌合固定されることにより、旋回アーム12の後端部が掻取軸11の先端(下端)に固定されている。
掻取軸駆動装置15は、掻取刃13をバスケット4の軸線方向に往復直線移動させるべく掻取軸11を軸線方向に往復駆動する軸方向駆動装置と、掻取刃13をバスケット4内で旋回させるべく掻取軸11を一定の角度範囲で往復回転させる回転駆動装置とを備えていて、掻取軸11の直線移動及び回転運動によりそれぞれ生じさせられる掻取刃13の直線運動及び旋回運動により、バスケット4の内側に堆積した固形物を掻き取って、バスケットの底板403上に落下させる。掻取刃13には、掻き取られてバスケットの底板403上に落下した固形物を、固形物排出口405側に移動させるガイド板16が取り付けられ、このガイド板16をバスケットの底板403上で旋回させることにより、底板403上の固形物を固形物排出口405側に移動させることができるようになっている。
ケーシング1の底板105の中央部には、バスケット4の固形物排出口405の円筒壁部404を同心的に取り囲む環状の固形物案内ダクト106が取り付けられ、バスケットの固形物排出口405を通して落下する固形物を、ダクト106を通して固形物回収容器(図示せず。)内に回収するようになっている。
図3及び図4は、本実施形態で用いる掻取軸駆動装置の要部の構造を詳細に示したものである。本実施形態においては、ケーシング1の蓋板103に設けられた貫通孔103aを貫通した円筒部20aと、該円筒部の軸線方向の一端に設けられて蓋板103の上面にパッキンを介して当接されたフランジ20bとを一体に有する第1のフレーム構造体20が設けられて、この第1のフレーム構造体20のフランジ20bの上に第2のフレーム構造体21が配置され、第1のフレーム構造体20と第2のフレーム構造体21とにより、ケーシングの蓋板103に固形物掻取装置10を支持する支持フレームが構成されている。
第2のフレーム構造体21は、箱形の機構ケース21aと、該機構ケースの下端から下方に突出した円筒部21bと、機構ケース21aの上端の開口部を閉じる蓋21cとを有していて、円筒部21bの下端に設けられたフランジ21dが第1のフレーム構造体20のフランジ20bの上に載せられている。第2のフレーム構造体のフランジ21d及び第1のフレーム構造体20のフランジ20bにはそれぞれ互いに整合する取付孔21d1及び20b1が複数個ずつ設けられ、互いに整合する取付孔21d1及び20b1を通してケーシングの蓋板103に設けられたネジ孔に螺合されたボルト(図示せず。)により、フランジ21dと20bとが共締めされた状態で、ケーシングの蓋板103に締結されている。図示の例では、第2のフレーム構造体21の機構ケース21aと円筒部21bとフランジ21dとに跨がって複数の補強リブ21eが形成されている。
第2のフレーム構造体21に設けられた機構ケース21aの上端を閉じる蓋21cは、該蓋21cの上面から上方に突出したボス部21c1と、蓋21cの下面から下方に突出した円筒部21c2とを有して、ボス部20c1及び円筒部21c2の中心軸線を、円筒部21bの中心軸線と一致させた状態で配置されて、機構ケース21aの上端に固定されている。本実施形態では、第1のフレーム構造体20の円筒部20aと、第2のフレーム構造体21の円筒部20bとにより、円筒面状の内周面を有し、先端部がケーシング1の内側でバスケット4内に臨む筒状の軸支持部が構成されている。
第1のフレーム構造体20及び第2のフレーム構造体21の内側には、上下方向に延びる掻取軸11が、その中心軸線を、第2のフレーム構造体21の円筒部21bの中心軸線及び第1のフレーム構造体20の円筒部20aの中心軸線と、蓋21cのボス部21c1及び円筒部20c2の中心軸線と一致させた状態で配置されている。本実施形態では、掻取軸11の下端及び上端をそれぞれ該掻取軸の先端及び後端とする。掻取軸11の外周には、該掻取軸のストローク(軸線方向の変位量)以上の長さを有する雄ネジ部22が、該掻取軸の後端部寄りに位置させた状態で設けられている。掻取軸11の雄ネジ部22が設けられた部分よりも先端寄りの部分の外周には、掻取軸11の一部をなすセラミック筒体(セラミック製のパイプ)23が嵌合固定されている。また掻取軸11の雄ネジ部22が設けられた部分の外周には、掻取軸11のストローク以上の長さを有するガイド溝24が、雄ネジ部のネジ山の一部を横切る形で形成されている。
掻取軸11を往復回転させるため、掻取軸11を同心的に取り囲む円筒状の掻取軸駆動部材26と、掻取軸駆動部材26を径方向に貫通してガイド溝24にスライド自在に嵌合されたガイド部25(図3参照)と、掻取軸駆動部材26を往復回転駆動する駆動部材駆動機構27とが設けられている。掻取軸駆動部材26は、ガイド溝24にスライド自在に嵌合されたガイド部25を介して掻取軸11に結合されているため、掻取軸11の軸線方向に沿った変位が許容された状態で掻取軸11とともに回転することができる。
駆動部材駆動機構27は、掻取刃13をバスケット内で旋回させるために掻取軸11をその中心軸線を中心にして一定の角度範囲で往復回転させるべく、掻取軸駆動部材26を往復回転駆動する機構である。図示の駆動部材駆動機構27は、掻取軸11の軸線方向に間隔を隔てて配置されて掻取軸駆動部材26に一体化された一対の溝付きレバー28,28と、中心部を貫通した雌ネジ部を有して一対の溝付きレバー(長手方向に沿って溝を有するレバー)28,28の間に配置された可動駒29と、可動駒29に固定されて一対の溝付きレバー28,28にそれぞれ形成された一対の溝部28a,28a内に嵌合された一対のピン30,30と、可動駒29に形成された雌ネジ部に螺合されたネジ棒31と、ネジ棒31を回転駆動する回転駆動源32とを備えている。
回転駆動源32は、図3に示されているように、モータ(電動機)33と、モータ33の回転を減速する減速機34とを備えていて、減速機34の出力軸がネジ棒31に連結されている。図示の例では、溝付きレバー28,28としてそれぞれの溝部28a,28aの先端が開放されたフォーク状のものが用いられているため、掻取軸駆動部材26を駆動する際に溝付きレバー28,28の先端が開かないようにするために、レバー28,28の先端に、溝部28a、28aの両側に存在する一対の腕部の先端部間を連結するコの字形の補強部材36,36が取り付けられている。
図示の駆動部材駆動機構27において、モータ33を回転させると、ネジ棒31が回転して可動駒29を変位させる。この可動駒の変位はピン30を介してレバー28に伝達されるため、レバー28が回動して、掻取軸駆動部材26を回転させる。掻取軸駆動部材26は、掻取軸11のガイド溝24に嵌合したガイド部材25を介して掻取軸11に結合されているため、掻取軸駆動部材26を回動させると掻取軸11が回転させられる。掻取軸11の回転方向は、モータ33の回転方向を切り換えて、可動駒29の移動方向を反転させることにより切り換えることができ、モータ33を往復回転させることにより、掻取軸11を一定の角度範囲で往復回転させることができる。
本実施形態では、掻取刃13を、その先端がバスケットの端板402の内周に相応する位置よりも更に内径側に位置した状態になる退避位置(図3に鎖線で示された位置)と、その先端がバスケットの周壁部401の内周に取り付けられたフィルタに近接した状態になる侵入限界位置(図3に実線で示された位置)との間で往復旋回させるように、掻取軸11の回転角度範囲が設定されている。
掻取軸11を軸線方向に変位させるため、内周に雌ネジ部40を有して、該雌ネジ部40が掻取軸11の外周の雄ネジ部22に螺合された環状の回転部材41と、掻取軸11を軸線方向に往復変位させるべく回転部材41を往復回転駆動する回転部材駆動機構42とが設けられている。
図示の回転部材41は、内周に雌ネジ部40が形成されたウォーム歯車からなっていて、該ウォーム歯車の内周の雌ネジ部が掻取軸11の外周の雄ネジ部22に螺合されている。また回転部材駆動機構42は、回転部材41を構成するウォーム歯車の外周の歯43に噛み合わされたウォーム44と、ウォーム44を回転駆動する回転駆動源45(図3参照)とからなっている。
本実施形態では、回転駆動源45がモータ(電動機)からなっていて、該モータの回転軸がウォーム44に連結されている。図示の例では、掻取軸駆動部材26の下端に形成された環状の軸受け保持部の内周に外輪が保持された球軸受け50の内輪の内周に回転部材(ウォーム歯車)41の上端が嵌合されることにより、回転部材41の上端が掻取軸駆動部材26に対して回転自在に支持されている。
掻取軸11の外周に設けられたガイド溝24に、掻取軸駆動部材26に固定されたガイド部材25がスライド自在に嵌合しているため、掻取軸駆動部材26が回転を停止している状態では、掻取軸11が回転することはできず、掻取軸11は、その軸線方向への変位のみが許容されている。そのため、回転駆動源45によりウォーム44を回転させて回転部材(ウォーム歯車)41を回転させることにより、掻取軸11を軸線方向に変位させることができる。掻取軸11の変位の方向は、回転駆動源45の回転方向を切り換えて、回転部材41の回転方向を切り換えることにより切り換えることができ、回転部材41を一方向及び他方向にそれぞれ回転させることにより、掻取軸11を上方及び下方に直線移動させることができる。
本実施形態では、掻取刃13を、図5に示したようにバスケット4の端板402の下面に近接した位置に設定された上限位置と、図7に示したようにバスケット4の底板403の上面に近接した位置に設定された下限位置との間で上下に変位させるように、掻取軸11の上下方向(バスケットの軸線方向)に沿った移動範囲が設定されている。
回転部材41の下方には、掻取軸11を軸線方向に変位させる際に掻取軸11の先端寄りの部分を同心的に取り囲む内側筒体51が、回転部材41と中心軸線を共有した状態で配置され、この内側筒体51の上端に設けられたフランジ51aが、回転部材41の下端に設けられたフランジ41aにボルト52により締結されることにより、回転部材41と内側筒体51とが連結されている。内側筒体51の上端は、第2のフレーム構造体21の円筒部21bの内周に玉軸受け53を介して回転自在に支持されている。
また掻取軸11に嵌合されたセラミック筒体23の上端には肉厚部23aが形成され、掻取軸11と内側筒体51の上端部との間には軸受けメタル54が配置されている。内側筒体51と回転部材41とは、それぞれの軸線を共有した状態で連結されているため、回転駆動源45を駆動して回転部材41を回転させると、内側筒体51が回転部材41と一体になって回転する。
本実施形態では、内側筒体51の外周に、内側筒体51と中心軸線を共有する外側筒体55がスライド自在に嵌合されている。外側筒体55は、第2のフレーム構造体21の円筒部21bの内周及び第1のフレーム構造体20の軸支持部20aの内周にそれぞれ軸受けメタル61及び62を介して回転自在かつスラスト自在に支持されている。内側筒体51の外周の互いに180度離れた対称位置には、該内側筒体の軸線方向に沿って延びる一対のガイド溝51a,51aが形成され、外側筒体55を貫通した一対のピン65,65がガイド溝51a、51aにスライド自在に嵌合されている。
従って、外側筒体55は、内側筒体51が回転部材41とともに回転したときに、その軸線方向への変位が許容された状態で、内側筒体51と一体になって回転する。本実施形態では、内側筒体51と外側筒体55とにより、掻取軸11を軸線方向に変位させるために回転部材41を回転させた際に掻取軸11の先端寄りの部分を同心的に囲んだ状態で回転部材41と一体に回転するテレスコープ構造の円筒部材56が構成されている。
外側筒体55の先端部(下端部)には、掻取軸11を取り囲んだ状態で該掻取軸の外周面(本実施形態ではセラミックパイプ23の外周面)に密接する環状ワイパ70が、ワイパ取付具71を介して取り付けられている。
本実施形態では、図9に示したように、ゴム等の弾性を有する材料により形成されて、断面が楔形を呈する環状の主リップ70aと該主リップと並べて配置された副リップ70bとを一体に有する環状のリップシールにより環状ワイパ70が構成され、このワイパが、リング状のワイパ保持体72の内周に固定されている。
図8に示したように、ワイパ取付具71は、軸線方向の一端の内周部に内鍔部71aが形成された環状の部材からなっていて、その内周に、ワイパ70を保持した2個のワイパ保持部材72が、ワイパ70,70を背中合せに配置した状態で嵌合保持されている。ワイパ70、70を固定したワイパ保持体72,72を保持したワイヤ取付具71は、外側筒体55の下端に接した状態で配置されて、複数のボルト73により、外側筒体55の下端に締結され、背中合せに配置された環状ワイパ70,70が掻取軸11の一部をなすセラミック筒体23の外周に密接させられている。
ワイパ取付具71の内鍔部71aの内径は、セラミック筒体23で覆われた掻取軸11をゆるく貫通させる大きさに設定されている。また掻取軸11が中間位置まで下降した時にセラミック筒体23の上端に形成された肉厚部23aが、ワイパ保持部材72の内周寄りの部分に軸線方向から接するように、ワイパ保持部72の内径が設定されている。
また本実施形態では、掻取軸11が上方に変位する際に、掻取軸11の下端に旋回アーム12の後端部を固定しているボス部12aがワイパ取付具71の下端に当接し得るように、ボス部12aが設けられている。第1のフレーム構造体20の円筒部20aの下端(支持フレームの軸支持部の下端)の内側には、外側筒体55の外周に密接して、外側筒体55と第1のフレーム構造体20の円筒部20aとの間に(外側筒体55と支持フレームの軸支持部との間に)固形物等の異物が侵入するのを阻止する環状シール部材75が固定されている。シール部材75としても、リップシールのように、外側筒体72の外周に密接するリップを有するものを用いるのが好ましい。
第2のフレーム構造体21の機構ケース21aの上端の開口部を閉じる蓋21cには、掻取軸11の蓋21cから上方に突出した部分を収容する筒状の軸カバー80(図1参照)が取り付けられる。
本実施形態の遠心分離機を用いて原液を固形物と液分とに分離する処理を行う際には、掻取刃13を退避位置(図3に鎖線で示した位置)に位置させた状態で、バスケット駆動装置6により駆動されて高速回転しているバスケット4内に給液パイプ7を通して原液を供給し、バスケットの高速回転により生じる遠心力により、原液を固形物と液分とに分離する固液分離工程を行う。分離された固形物はバスケット4の周壁部401の内周に取り付けられた図示しないフィルタの内側に層をなして堆積する。また分離された液分は、フィルタの内側に形成された固形物層と、フィルタと、バスケットの周壁部401に設けられた透過孔とを等してバスケット4外に排出される。
バスケット4内に所定の厚みの固形物層が形成され、液分の排出が完了した後、高速回転しているバスケット内に洗浄液を供給して固形物層を洗浄する洗浄工程と、固形物層から洗浄液を離脱させる脱液行程とを行う。脱液行程が終了した後、バスケット4を減速した状態で、固形物掻取装置10によりバスケットの周壁部の内側の固形物を?き取ってバスケットの底板上に落下させる固形物掻取行程を行う。この固形物掻取行程においては、最初図5に示すように、掻取刃13をバスケットの上端の端板402に近接した上限位置に位置させておく。
この状態で、モータ33を回転させてレバー28を回動させることにより、掻取軸11を回転させて掻取刃13をバスケットの周壁部の内側に形成されている固形物層側に旋回させ、掻取刃13を固形物層内に進入させる。掻取刃13の先端がバスケットの周壁部の内周に取り付けられたフィルタに所定の隙間(掻取刃をフィルタに接触させないようにするために安全を見て設定された隙間)を介して対向した状態になる侵入限界位置(図3に実線で示した位置)に掻取刃が達したときに掻取刃の旋回を停止させる。
次いで掻取刃13を上記限界位置に保持した状態で、ウォーム41を回転させることにより回転部材41を回転させて、掻取軸11を下方に直線移動させ、掻取刃13を下方に変位させる。これにより固形物をバスケットの底板403上に落下させる。
図6は、掻取刃13をバスケットの上下方向の中間位置まで下降させた状態を示している。掻取軸11が図6に示す位置まで下降した時に、掻取軸11の外周に嵌着されたセラミックパイプ23の上端に形成された肉厚部23aが、外側筒体55の下端に固定されたワイパ保持部材72の内周寄りの部分に接する。この状態から更に掻取軸11を下降させると、セラミックパイプ23の肉厚部23aがワイパ保持部材72を介して外側筒体55を下方に押すため、外側筒体55が第1のフレーム構造体20の円筒部20aの内側(支持フレームの軸支持部の内側)から出て、外側筒体55の下端が、内側筒体51の下端よりも更に下方の位置に向けて変位するようになり、掻取軸11の変位に伴って、円筒部材56の長さが伸長していく。
図7に示すように、最終的に掻取刃13がバスケット4の底板403に近接した状態になる下限位置に達したときに掻取軸11の下降動作を停止させる。次いで、掻取軸11を回転させて掻取刃13をバスケットの内径側に旋回させることによりガイド板16を固形物排出口405側に旋回させて、バスケットの底板上に残っている固形物を固形物排出口405に向けて移動させる。
図7に示したように掻取刃13が下限位置に達した状態から掻取軸11を上方に移動させると、掻取軸11の下端に固定された旋回アーム12のボス部12aが外側筒体55の下端に近づいていく。掻取軸11の下端に取り付けられた旋回アーム12のボス部12aが外側筒体55の下端のワイパ取付具71に接した後は、掻取軸11の上方への変位に伴ってボス部12aが外側筒体55を上方に押すため、外側筒体55が第1のフレーム構造体20の円筒部20aの内側に進入して円筒部材56の長さが短縮される。
バスケット内の固形物を?き取る際には、?き取られて飛散した固形物が掻取軸11の外周に付着する。掻取軸11の外周に付着した固形物が内側筒体51の内側に侵入すると、掻取軸の変位が妨げられたり、掻取軸を支持している軸受けメタルが破損したりする。また本実施形態のように、円筒部材56を内側筒体51と外側筒体55とにより構成する場合には、外側筒体55が支持フレームの軸支持部から出て下方に変位する際に、外側筒体55の外面に固形物が付着する。
本実施形態においては、掻取軸11を軸線方向に変位させる際に環状ワイパ70と掻取軸11との間に軸線方向の変位と軸線を中心とした回転変位とからなる相対変位を生じさせるため、環状ワイパ70が、掻取軸11に付着した固形物を掻取軸の軸線方向に押し退ける動作と、環状ワイパ70が回転しながら固形物を切断する動作とを交えながら、掻取軸に付着した固形物を除去していく。そのため、ワイパ70と掻取軸との間に軸線方向の相対変位のみを生じさせる場合に比べて、掻取軸11からの固形物の除去をより確実に行わせることができ、掻取軸11をベローズで覆わなくても、掻取軸の支持部内に固形物が侵入するのを確実に防ぐことができる。
また本実施形態においては、掻取軸11を軸線方向に移動させる際に外側筒体55も内側筒体51とともに回転するため、外側筒体55が軸線方向に変位する際(円筒部材が伸縮する際)には、外側筒体55と環状ワイパ75との間に、軸線方向の変位と回転変位とからなる相対変位が生じる。従って、外側筒体55の外面に付着した固形物も環状ワイパ75により確実に除去することができる。
また本実施形態のように、掻取軸11を軸線方向に駆動する機構を、掻取軸11の外周に形成された雄ネジ部22と、該雄ネジ部に螺合された雌ネジ部を内周に有する環状の回転部材41と、掻取軸を軸線方向に往復変位させるべく回転部材41を往復回転駆動する回転部材駆動機構42とにより構成するとともに、掻取軸11を軸線方向に変位させる際に掻取軸の先端部寄りの部分を同心的に囲んだ状態で回転部材と一体に回転する円筒部材56を設けて、この円筒部材の先端部の内側に掻取軸の外周に密接する環状ワイパ70を固定する構造にしておくと、バスケット内の固形物を掻き取るために掻取軸に軸線方向に沿った直線動作を行わせる軸方向駆動装置の一部を利用して、掻取軸に付着した固形物を除去するために必要なワイパ70の回転動作を行わせる機構を構成することができるため、掻取軸11及びワイパ70を駆動する機構が複雑になるのを防いで、装置の大型化やコストの上昇を招くことなく、掻取軸を覆うベローズを省略できる遠心分離機を得ることができる。
上記の実施形態のように、掻取軸11を軸線方向に駆動する機構を構成する回転部材(ウォームホイール)41と一体に回転する円筒部材56を内側筒体51と外側筒体55とを備えたテレスコープ構造として、掻取軸を直線変位させる過程で、円筒部材56を伸縮させるようにしておくと、掻取軸11のストロークが長い遠心分離機にも対応することができる。
上記の説明では、外側筒体55を下方に移動させるために、掻取軸11を覆うセラミック筒体23の上端に肉厚部23aを形成して、掻取軸11が中間位置より下方に移動する際に肉厚部23aでワイパ保持部材72を押すことにより外側筒体55を下方に移動させるとしたが、外側筒体55を下方に移動させる手段は上記の例に限定されない。例えば、セラミック筒体23に肉厚部を形成する代わりに、セラミック筒体23の外周に外側筒体55を下方に押す部材を固定しておくようにしてもよい。
また掻取軸11を下方に変位させる際に、先ずワイパ70と掻取軸11との摩擦接触により、外側筒体55を道連れにして下方に変位させ、外側筒体55が下限位置まで変位しして停止した後、掻取軸11のみを下方に変位させるようにしても良い。この場合、掻取軸11を上昇させる際には、先ず外側筒体55を道連れにして上昇させ、外側筒体55を上限位置まで変位させた後に掻取軸11のみを上方に変位させる。
上記の説明では、ワイパ70としてリップシールを用いるとしたが、ワイパ70は、耐酸性、耐摩耗性及び耐久性を有する材料により形成されて、掻取軸の外周に密接することができるものであればよい。掻取軸の外周に付着した固形物を環状ワイパにより効果的に除去するためには、環状ワイパとして、断面が楔形を呈する環状のリップを少なくとも一つ備えたものを用いて、該リップの刃形の先端を掻取軸に接触させるようにするのが好ましい。また上記の説明では、環状ワイパ70が弾性を有する材料からなっているとしたが、硬質の材料により形成された環状ワイパ70を用いることもできる。環状ワイパ70としては、バスケット内に形成される固形物の性状に応じて最適の材質及び構造を有するものを用いればよい。外側筒体55の外面に付着した固形物を除去するために第1のフレーム構造体20の円筒部20aの下端の内側に設ける環状「ワイパ75についても同様である。
上記の実施形態では、円筒部材56を内側筒体51と外側筒体55とにより構成して、円筒部材56を伸縮させ得るようにしたが、掻取軸11のストロークが特に長くない場合(バスケット4の軸線方向長さが特に長くない場合)には、図10に示したように、掻取軸11を軸線方向に移動させる機構を構成する回転部材(ウォームホイール)41と一体に回転する単一の円筒体からなる円筒部材56′を第1のフレーム構造体20の円筒部20aの内側に設けて、円筒部材56′の先端部に掻取軸11の外周に密接する環状ワイパ70をワイパ取付具71を介して取り付けるようにすればよい。この場合、円筒部材56′は、回転はするが軸線方向には変位しないので、第1のフレーム構造体20の円筒部20aの下端の内側に固定するワイパ75′は、回転する円筒部材51と固定された円筒部20aとの間をシールし得るものであれば良い。
図10に示した例では、内側筒体51が回転部材42と一体に設けられているように図示されているが、図4に示した例と同様に、内側筒体51を回転部材42と別部材により構成して両者を連結するようにしても良い。
上記の実施形態では、掻取軸11の先端寄りの部分の外周(バスケット内に挿入される部分の外周)をセラミック筒体23で覆うとしたが、掻取軸11を耐酸性を有する材料により構成する場合にはセラミック筒体を省略することができる。また耐酸性を有しない材料により掻取軸を形成する場合、セラミック以外の耐酸性を有する材料により掻取軸の外周を覆うようにすることもできる。
また円筒部材を内側筒体と外側筒体とにより構成する場合、内側筒体及び外側筒体の固形物が付着するおそれがある部分は、耐酸性を有する材料により形成しておくか、又はセラミック等の耐酸性を有する材料により覆うようにしておくことが好ましい。