以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の浴室ユニット(浴室)1は、図1、2に示すように、それぞれ複数の壁パネル2及び天井パネル3と、洗い場床(防水パン)4、浴槽用防水パンに支持される浴槽5と、図示しない浴室出入口や窓等と、を備え、これらによって区画された浴室空間1Aを構成するものである。壁パネル2及び天井パネル3は、それぞれ浴室空間1A内部側に適宜な化粧面を有する鋼板と、この鋼板の裏面に貼付される石膏ボードと、を有した鋼板パネルで構成され、図示しない下地材(骨組)に固定されている。浴室ユニット1の内部には、シャワー装置10と、ベンチカウンター6と、が設けられている。
シャワー装置10は、浴槽5から洗い場を挟んで反対側の浴室内壁面2Aに設けられる装置本体11と、この装置本体11の下端部に設けられるカラン部12と、装置本体11の側面に接続されるハンドシャワー部13と、装置本体11の上部に接続されて洗い場上方の浴室天井面3Aに設けられるオーバーヘッドシャワー部14と、オーバーヘッドシャワー部14に隣り合って天井パネル3に設けられる打たせ湯部15と、を備えて構成されている。
装置本体11は、壁パネル2の浴室内壁面2Aに取り付けられる壁面筐体21と、この壁面筐体21の内部に設けられる給湯配管やバルブ等(後述)と、を備えて構成されている。給湯配管及び給水配管は、浴室空間1Aの外部(屋外)に設けられた給湯器などに接続されるとともに、適宜な混合バルブに接続されてから分岐管によって分岐され、切替バルブを介してカラン部12、ハンドシャワー部13、オーバーヘッドシャワー部14及び打たせ湯部15にそれぞれ接続されている。
壁面筐体21は、上下方向に細長い中空箱型に形成されるとともに、浴室内壁面2Aに設けられる図示しない複数のブラケットに固定されている。この壁面筐体21の下部側は、浴室内壁面2Aからの出寸法が大きく形成され、その前面に複数(本実施形態では、4つ)の操作部24が設けられている。壁面筐体21の上部側は、浴室内壁面2Aからの出寸法が小さく形成され、その内部にオーバーヘッドシャワー部14及び打たせ湯部15に接続される給水管22,23(図3参照)が通されている。また、壁面筐体21の下部側における側面には、給湯配管及び給水配管の接続位置に対応した点検口25と、この点検口25を塞ぐ蓋部材26と、が設けられている。
操作部24のうち、最下段の操作部24は混合バルブに接続された湯温調整用の操作部であり、下から二番目の操作部24はカラン部12及びハンドシャワー部13の切替バルブに接続されている。また、上から二番目の操作部24はオーバーヘッドシャワー部14の切替バルブに接続され、最上段の操作部24は打たせ湯部15の切替バルブに接続されている。
カラン部12は、壁面筐体21の底面部に設けられて下方に吐水可能に設けられ、下から二番目の操作部24によって吐水操作されるものである。ハンドシャワー部13は、壁面筐体21の側面から突出する継手に接続されたシャワーホース13Aと、このシャワーホース13Aの先端に設けられたシャワーヘッド13Bと、壁面筐体21の側面上部に設けられたシャワーフック13Cと、を有し、下から二番目の操作部24によって吐水操作できるように構成されている。
オーバーヘッドシャワー部14は、給水管22に接続されて複数の吐水口を有する吐水部材31(図9参照)と、天井パネル3の浴室天井面3Aに固定された支持部としてのスライドブラケット(不図示)と、吐水部材31を覆うとともにスライドブラケットを介して天井パネル3の浴室天井面3A側に取り付けられる天井筐体32と、を備えて構成されている。このオーバーヘッドシャワー部14は、上から二番目の操作部24によって吐水操作され、吐水部材31に設けられた複数の散水孔から湯水を散水するように構成されている。
打たせ湯部15は、図3にも示すように、天井パネル3に設けられて浴室空間1Aに開口する吐水口15Aを有する吐水部材15Bと、天井パネル3の天井裏面3Bに沿って延び吐水部材15Bに一端部が接続される天井裏給水管15Cと、天井パネル3を貫通して天井裏給水管15Cの他端に接続される給水管接続部15Dと、を備えて構成されている。給水管接続部15Dは、継手を介して給水管23に接続されている。この打たせ湯部15は、最上段の操作部24によって吐水操作され、吐水口15Aから間欠的に湯水を落下させるように構成されている。打たせ湯部15は、吐水口15Aから間欠的に落下した湯水がベンチカウンター6に座った利用者の肩等に当たるような位置に設置されている。
以下、打たせ湯部15の構造を図3〜8を参照して詳しく説明する。吐水部材15Bは、図4に示すように、天井裏面3B側に設けられて天井裏給水管15Cが接続されるケース41と、浴室空間1A側に設けられる化粧カバー42と、ケース41の下端部に螺合して天井パネル3にケース41を固定するナット43と、ケース41と化粧カバー42とで囲まれた空間内部に保持される吐水部材本体44と、ケース41の下端部開口内に螺合して吐水部材本体44をケース41に保持する保持リング45と、を備えて構成されている。ナット43は、ケース41の下端部外周面に螺合することで、ケース41のフランジ41Aとの間に天井パネル3を挟持し、これにより天井パネル3にケース41を固定するものである。このナット43の外周にはOリング43Aが設けられ、このOリング43Aによって化粧カバー42が保持されている。
吐水部材本体44は、図5、6にも示すように、下側(化粧カバー42側)に設けられる第一本体51と、上側(ケース41側)に設けられる第二本体52と、を備え、その内部に通水空間Sを形成するように構成されている。第一本体51は、上方に開口した円筒状の筒部511と、筒部511の下方を塞ぐ底面部512と、底面部512を貫通する吐出口513と、吐出口513を囲んで底面部512から下方に延びる延長部514と、を有して形成されている。筒部511の上端側内面には、第二本体52と螺合する雌ねじ部515が形成され、筒部511の下端側内面には、後述する散水板53を係止する段付き部516が形成されている。また、筒部511の外面には、ケース41の内面に係合して吐水部材本体44を回り止めする突起部517が形成され、筒部511の下端側外面には、保持リング45に当接して押圧される押圧面518が形成されている。さらに、延長部514の内部には、吐出口513を覆う網519Aと、整流部材519Bとが設けられている。
第二本体52は、全体円筒状に形成され、その下端側外面には、第一本体51の雌ねじ部515と螺合する雄ねじ部521が形成され、雄ねじ部521の上側には、第一本体51の内周面に当接して止水するOリング522が取り付けられ、Oリング522の上側には、ケース41の内周面に当接して止水するOリング523が取り付けられている。また、第二本体52の上端縁は、ケース41の上壁41Bに当接する第一当接面524とされ、第二本体52の下端縁は、後述する渦巻板55に当接して押圧する第二当接面525とされている。このような第一本体51と第二本体52とは、雌ねじ部515と雄ねじ部521とを螺合させることで互いに固定されるとともに、Oリング522によって止水されることで水密に連結され、一体化された吐水部材本体44の内部に通水空間Sが形成されるようになっている。
このような吐水部材本体44の内部の通水空間Sには、供給された湯水を下方に通過させる通水部としての散水板53と、散水板53よりも上流側に回転自在に設けられて湯水の流れを周期的に切る羽根車54と、羽根車54よりも上流側に設けられて湯水に渦巻き状の流れを形成する渦巻板55と、が設けられている。散水板53は、吐水部材本体44の第一本体51における段付き部516に載置され、散水板53の底面部532と、第一本体51の底面部512内面との間に隙間S1が形成されている。この散水板53上側に渦巻板55が載置されるとともに、渦巻板55が第二本体52の第二当接面525で下方に押圧されることで、散水板53及び渦巻板55は、第一本体51及び第二本体52に挟持され、移動不能に吐水部材本体44の通水空間Sに支持されている。羽根車54は、散水板53と渦巻板55との間の空間において、渦巻板55の軸部552によって回転自在に支持されている。
散水板53は、図7、8にも示すように、上方に開口した円筒状の筒部531と、筒部531の下方を塞ぐ底面部532と、底面部532を貫通する第一通水口533と、底面部532を貫通する複数の第二通水口534と、を有して形成されている。筒部531の上端側内面には、渦巻板55を周方向に係止する4つの突起部535が形成され、筒部531の下端側外面には、吐水部材本体44の第一本体51の段付き部516に載置される被載置部536が形成され、被載置部536の下側には、第一本体51の内面に係止される突起部537が形成されている。また、筒部531の外周には、吐水部材本体44の筒部511の内周面に当接して止水する止水部材としてのOリング538が取り付けられている。
散水板53の第一通水孔533は、吐水部材本体44の吐出口513と対向して単一で設けられるとともに、羽根車54の回転軸(渦巻板55の軸部552)から径方向に偏心して設けられている。また、第一通水孔533は、吐出口513と略同一形状かつ略同一の大きさを有する円形に形成され、第一通水孔533から吐出口513に向かって湯水を通過させる際の抵抗が大きく変動しないようになっている。複数の第二通水孔534は、吐出口513と対向しない位置に分散して配置されている。また、第一通水孔533の開口面積は、複数の第二通水孔の開口面積の総和よりも大きく設定されている。このように吐出口513と対向する第一通水孔533の開口面積を大きく設定することにより、通水空間Sに供給された湯水のほとんどが第一通水孔533を通って吐出口513から吐水されるようになっている。
羽根車54は、図6、7に示すように、全体円盤状に形成され、渦巻板55の軸部552が挿通される軸受部541と、この軸受部541の周囲における略半分の範囲に連続する半円板部542と、半円板部542の反対側にて軸受部541から外方に延びる複数の放射状部543と、複数の放射状部543の外端部を連結する半環状部544と、半円板部542及び放射状部543から上方に立設される複数の羽根部545と、を有して形成されている。複数の放射状部543同士の間には、開口部546が形成されており、これらの開口部546によって湯水を通過させる通過部が構成され、半円板部542によって湯水を遮断する遮断部が構成されている。従って、これらの通過部と遮断部とは、周方向に隣り合って設けられている。
渦巻板55は、全体円盤状に形成された円板部551と、円板部551の中心から下方に突出した軸部552と、円板部551を貫通して湯水を通過させて下方に向かって渦巻き状に噴出させる複数の噴出孔553と、を有して形成されている。円板部551の外周面には、散水板53の突起部535に係止される凹部554が形成されている。複数の噴出孔553は、それぞれ周方向に沿って円板部551を上方から下方に斜めに貫通して形成されており、通水空間Sに供給された湯水を羽根車54に向かって周方向かつ斜め下方に噴射し、この湯水を羽根車54の羽根部545に衝突させることで、羽根車54を回転させるように構成されている。このような渦巻板55からの湯水によって回転された羽根車54は、開口部546(通過部)が散水板53の第一通水孔533と対向した位置において、開口部546を介して第一通水孔533に向かって湯水を通過させ、半円板部542(遮断部)が第一通水孔533と対向した位置において、湯水を遮断することで、湯水を周期的に切るように機能する。
以上のように羽根車54で周期的に切られた湯水は、パルス状の水流となって散水板53の第一通水孔533を通過し、その下方に対向する吐水部材本体44の吐出口513を通過し、打たせ湯部15から浴室空間1Aに断続的に吐水される。この際、羽根車54の半円板部542が第一通水孔533と対向して湯水を遮断しても、開口部546が複数の第二通水孔534に対向し、これらの第二通水孔534から隙間S1に通水される。このように散水板53を通過する湯水は完全に遮断されることはなく、これにより通水空間S内部の水圧上昇を抑制することができ、羽根車54の回転が阻害されることなく、吐出口513からパルス状の水流を継続して吐水することができるように構成されている。
また、複数の第二通水孔534が分散して配置され、すなわち羽根車54の回転位置に関わらずに開口部546がいずれかの第二通水孔534に対向するようになっていることで、羽根車54の回転に伴う水圧上昇を効果的に抑制することができ、羽根車54の回転が円滑に継続されるようになっている。一方、第二通水孔534の開口面積が大きすぎる場合には、第一通水孔533を通過する湯水の量が相対的に減少してしまうことから、パルス状の水流が形成されにくくなってしまうことになるが、第二通水孔534の開口面積の総和よりも第一通水孔533の開口面積が大きいことで、第二通水孔534を通る水流の流量を抑えることができる。ここで、第一通水孔533の開口面積は、図8では第二通水孔534の開口面積の総和に対して約2.5倍に設定されており、10倍以下に設定されていることが好ましい。このような開口面積とすることで、第一通水孔533から吐水口513に向かう主たる水流の流量を確保し、この主たる水流をパルス状として吐水口から吐水することができる。
次に、図9〜12を参照してシャワー装置10における装置本体11の配管及びバルブに関して説明する。図9に示すように、装置本体11には、各種の配管類やバルブ類が設けられている。このうち、外部の給湯器から装置本体11に接続される給湯配管P1及び給水配管P2の外部接続部27は、装置本体11の下部に設けられている。この外部接続部27において、給湯配管P1と給水配管P2と、は互いに上下に並設され、浴室ユニット1の壁パネル2を貫通して装置本体11の壁面筐体21内部に導入されている。外部接続部27は、給湯配管P1及び給水配管P2のそれぞれに接続されるL字継手61と、各L字継手61の上側に接続される流量調節バルブ62(湯用流量調節バルブ62A及び水用流量調節バルブ62B)と、各流量調節バルブ62の上側に接続される自在継手63と、を有して構成されている。各L字継手61には、それぞれ水抜きスピンドル64が設けられている。
各自在継手63には、それぞれ配管65(湯用配管65A及び水用配管65B)が接続され、湯用配管65A及び水用配管65Bは、上方に延びて湯水混合バルブ29に接続されている。湯用流量調節バルブ62Aは、調整ハンドル66Aにより給湯配管P1から供給される湯量を調節するものであって、水用流量調節バルブ62Bは、調整ハンドル66Bにより給水配管P2から供給される水量を調節するものであり、シャワー装置10の設置時やメンテナンス時に湯量や水量を調節するために用いられる。これらの湯用流量調節バルブ62Aと水用流量調節バルブ62Bとは、互いに上下に並設されるとともに、それぞれに接続されるL字継手61や自在継手63、配管65が互いに干渉しないように所定距離だけ離隔して設けられている。さらに、自在継手63は、壁面筐体21の前後方向に首振り可能に設けられ、湯用配管65A及び水用配管65Bの経路を壁面筐体21の後方(又は前方)に向けることで、流量調節バルブ62等と干渉させずに壁面筐体21内部に配設できるようになっている。
また、前述したように、壁面筐体21の下部側における側面には、外部接続部27に対応した点検口25と、この点検口25を塞ぐ蓋部材26と、が設けられている。点検口25は、蓋部材26を取り外すことで湯用流量調節バルブ62Aと水用流量調節バルブ62Bにアクセスすることができ、湯量や水量を調節することができるようになっている。また、寒冷地などでは、水抜きスピンドル64を取り外すことで、装置本体11の配管内部に残留した水を抜くことで、冬期の凍結防止処理を実施することも可能となっている。このように湯用流量調節バルブ62Aと水用流量調節バルブ62Bとが上下に並設され、その一方側に対向した壁面筐体21の側面に点検口25が設けられていることで、壁面筐体21の前面や左右両面に点検口を設けれる必要がなく、点検口25が目立たず意匠性が阻害されにくくできる。
また、装置本体11には、図11、12にも示すように、残水排水バルブ28が設けられている。残水排水バルブ28は、上部吐水部としてのオーバーヘッドシャワー部14及び打たせ湯部15の内部に残った水(残水)を下部吐水部としてのカラン部12から排水するためのものであって、図11(B)に示すように、オーバーヘッドシャワー部14用の第一残水排水バルブ28Aと、打たせ湯部15用の第二残水排水バルブ28Bと、が左右に並設されている。残水排水バルブ28は、壁面筐体21内部において、湯水混合バルブ29の下方かつ外部接続部27の上方であり、湯用配管65A及び水用配管65Bよりも前方に設けられている。
残水排水バルブ28は、操作部24により操作される切替バルブに配管81で接続される第一供給口71と、第一供給口71に第一連通空間72を介して連通された第一排水口73と、上部吐水部(オーバーヘッドシャワー部14又は打たせ湯部15)からの残水配管83が接続される第二供給口74と、第二供給口74に第二連通空間75を介して連通された第二排水口76と、第一供給口71から第一排水口73へ流れる水の圧力で移動して第二連通空間75を開閉する開閉弁77と、開閉弁77を閉方向に付勢する付勢手段としての圧縮ばね78と、を有して構成されている。
第一残水排水バルブ28Aの第一供給口71には、オーバーヘッドシャワー部14用の切替バルブ(上から二番目の操作部24に接続された切替バルブ)からの配管81Aが接続され、第二残水排水バルブ28Bの第一供給口71には、打たせ湯部15用の切替バルブ(最上段の操作部24に接続された切替バルブ)からの配管81Bが接続されている。各切替バルブには、湯水混合バルブ29で混合された湯水が供給され、各操作部24を冷水排水位置に操作することで各切替バルブから配管81を介して第一供給口71に湯水が供給されるようになっている。また、第一残水排水バルブ28A及び第二残水排水バルブ28Bの第一排水口73には、それぞれを1つにまとめる継手82Aを介して配管82が接続され、この配管82は、カラン部12に接続されている。
第一残水排水バルブ28Aの第二供給口74には、オーバーヘッドシャワー部14に接続された残水配管83Aが接続され、第二残水排水バルブ28Bの第二供給口74には、打たせ湯部15に接続された残水配管83Bが接続されている。また、第一残水排水バルブ28A及び第二残水排水バルブ28Bの第二排水口76には、それぞれを1つにまとめる継手84Aを介して配管84が接続され、この配管84は、カラン部12に接続されている。
開閉弁77は、図12に示すように、第一連通空間72と第二連通空間75とに亘って水平方向に移動自在に支持されるとともに、圧縮ばね78によって常時閉方向(図12の右向き)に付勢されている。この開閉弁77は、第一連通空間72と第二連通空間75とを仕切る仕切り板771と、第二連通空間75を閉じる閉塞板772と、を有して構成され、圧縮ばね78で閉方向に付勢されることで、閉塞板772が第二連通空間75の内部を閉じ、これにより第二供給口74と第二排水口76とが常時は非連通になっている。
一方、操作部24を冷水排水位置に操作することによって、配管81を介して第一供給口71に湯水が供給されると、その水圧により仕切り板771が押圧されることで、閉弁77は、圧縮ばね78の付勢力に抗して開方向(図12の左向き)に移動し、これにより閉塞板772が開いて第二供給口74と第二排水口76とが連通される。第二供給口74と第二排水口76とが連通されると、残水配管83内部の水とオーバーヘッドシャワー部14又は打たせ湯部15の内部の残水は、重力によって下降し、第二連通空間75を介して第二排水口76に流れ、さらに配管84からカラン部12に送られて外部に吐水(排水)されるようになっている。
以上のような残水排水バルブ28において、第一供給口71及び第二供給口74が上方に向けて設けられ、第一排水口73及び第二排水口76が下方に向けて設けられている。すなわち残水排水バルブ28に対し、二系統の給水管(配管81及び残水配管83)が上方から接続され、二系統の排水管(配管82及び配管84)が下方から接続されている。このような残水排水バルブ28の構造を採用したことで、残水排水バルブ28の側方に接続される配管をなくしてコンパクトな構成とすることができ、残水排水バルブ28の側方に必要な空間を最小限にすることができるようになっている。また、圧縮ばね78は、第二連通空間75を挟んで第一連通空間72と反対側に設けられているので、第一供給口71と第一排水口73とが上下に連続した直線状に配置でき、この間を通る水をスムーズに排水することができる。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。すなわち、打たせ湯部15において、吐水部材本体44の吐水口513と対向して散水板53の第一通水口533が設けられ、この第一通水口533を通る水流を羽根車54で切ってパルス状にするに際し、吐水口513と対向しない位置に設けられる第二通水孔534にも通水させることで、第一通水孔533に対する水流を羽根車54が遮断しても通水空間S内部の水圧上昇を抑制することができ、羽根車54の回転が阻害されることなく、吐水口513からパルス状の水流を継続して吐水することができる。
また、複数の第二通水孔534が分散して配置されているので、回転する羽根車54の開口部546に対して第二通水孔534を偏りなく配置することができ、羽根車54の回転位置に関わらず水圧上昇を効果的に抑制することができる。一方、複数の第二通水孔534の開口面積の総和よりも第一通水孔533の開口面積が大きく設定されているので、第二通水孔534を通る水流の流量を抑え、第一通水孔533から吐水口513に向かう主たる水流の流量を確保し、この主たる水流を羽根車54が周期的に切ることで、吐水口513からパルス状の水流を吐水することができる。また、散水板53がOリング538を介して吐水部材本体44の内部に支持されていることで、通水空間S内部の水圧が上昇したとしても、吐水部材本体44と散水板53との間からの水漏れを防止することができる。
また、外部接続部27において、壁面筐体21の内部における給湯配管P1の接続位置と給水配管P2の接続位置とが上下に並設されているので、これらの接続位置同士が左右に並設される場合と比較して、給湯配管P1及び給水配管P2の接続に要する幅方向の空間を小さくすることができ、壁面筐体21の幅寸法を縮小してスリムな形態とすることができ、意匠性を向上させることができる。さらに、湯用流量調節バルブ62Aと水用流量調節バルブ62Bとが上下に並設されていることで、これらの流量調節バルブ62同士が干渉することなくこれらを壁面筐体21の内部に配置することができる。さらに、壁面筐体21に点検口25が設けられているので、流量調節バルブ62にアクセスすることができ、容易に湯や水の流量を調節することができる。
また、残水排水バルブ28の第一供給口71及び第二供給口74が上方に向けて設けられ、第一排水口73及び第二排水口76が下方に向けて設けられているので、残水排水バルブ28をコンパクトに構成することができ、壁面筐体21内部に占める空間を小さくすることができ、壁面筐体21をスリム化して意匠性を向上させることができる。また、残水排水バルブ28の開閉弁77は、第一連通空間72と第二連通空間75とに亘って水平方向に移動自在に設けられているので、残水排水バルブ28の上下方向の寸法を小型化することができ、壁面筐体21内部に占める空間をさらに小さくすることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、前記実施形態では、シャワー装置10にカラン部12、ハンドシャワー部13、オーバーヘッドシャワー部14、打たせ湯部15が設けられていたが、本発明のシャワー装置は、少なくとも打たせ湯部15を備えて構成された吐水装置であればよく、カラン部12、ハンドシャワー部13、オーバーヘッドシャワー部14を省略することができる。
また、前記実施形態では、打たせ湯部15は、天井パネル3に設けられていたが、このような構成に限らず、打たせ湯部15が浴室内壁面2Aや壁面筐体21の上部に設けられていてもよい。また、本発明の浴室としては、浴室ユニット1によって構成されるものに限らず、在来工法によって構築されるものであってもよいし、浴槽を備えないシャワー室や複数の吐水装置が設けられる公衆浴場などのようなものであってもよい。
また、前記実施形態では、シャワー装置10の打たせ湯部15がベンチカウンター6の上方に設けられる構成を例示したが、これに限らず、浴槽部分に設けられていてもよく、ベンチカウンター6以外の洗い場上方に設けられてもよい。さらに、前記実施形態の浴室にはベンチカウンター6が設けられていたが、これに限らず、ベンチカウンター6が省略されてもよい。さらに、前記実施形態では、打たせ湯部15が1箇所に設けられていたが、これに限らず、二箇所以上に吐水装置の吐水口が設けられていてもよい。
また、前記実施形態のシャワー装置10は、浴室内壁面2Aに設けられるとともに上下に延びて形成された壁面筐体21と、該壁面筐体21の内部に設けられる配管及びバルブと、壁面筐体21に設けられてバルブの開閉操作又は流量調整するための操作部24と、壁面筐体21から延出して設けられて湯水を吐水する吐水部(カラン部12、ハンドシャワー部13、オーバーヘッドシャワー部14及び打たせ湯部15)と、を備え、壁面筐体21の内部の前記配管又は前記バルブには、浴室壁を貫通して壁面筐体21の内部に導入される給湯配管P1及び給水配管P2のそれぞれが接続され、給湯配管P1の接続位置と、給水配管P2の接続位置と、が上下に並設されている。
このような構成によれば、壁面筐体21の内部における給湯配管P1の接続位置と給水配管P2の接続位置とが上下に並設されているので、これらの接続位置同士が左右に並設される場合と比較して、給湯配管P1及び給水配管P2の接続に要する幅方向の空間を小さくすることができ、壁面筐体21の幅寸法を縮小してスリムな形態とすることができ、意匠性を向上させることができる。
ここで、特許文献1に記載された従来のシャワー装置では、壁面筐体の内部における給湯配管の接続位置と給水配管の接続位置とが左右に並設されているため、給湯配管及び給水配管の接続に要する幅方向の空間が拡大してしまい、壁面筐体の幅寸法を小さくすることが困難となり、意匠性向上の妨げとなっていた。
また、前記実施形態のシャワー装置10において、給湯配管P1は、湯用流量調節バルブ62A及び湯用配管65Aを介して湯水混合バルブ29に接続され、給水配管P1は、水用流量調節バルブ62B及び水用配管65Bを介して湯水混合バルブ29に接続され、湯用流量調節バルブ62Aと水用流量調節バルブ62Bとが壁面筐体21の内部において上下に並設されている。
このような構成によれば、湯用流量調節バルブ62Aと水用流量調節バルブ62Bとが上下に並設されていることで、これらの流量調節バルブ62同士が干渉することなくこれらを壁面筐体21の内部に配置することができる。この際、流量調節バルブ62に比べて径が小さい湯用配管65Aや水用配管65Bは、流量調節バルブ62の脇を通して湯水混合バルブ29に接続することができ、壁面筐体21の幅寸法を拡大する必要はない。
また、前記実施形態のシャワー装置10において、壁面筐体21には、湯用流量調節バルブ62A及び水用流量調節バルブ62Bの側方にて開口可能な点検口25が設けられている。
このような構成によれば、点検口25を開けることで湯用流量調節バルブ62A及び水用流量調節バルブ62Bにアクセスすることができ、容易に湯や水の流量を調節することができる。ここで、従来のシャワー装置のように、給湯配管の接続位置と給水配管の接続位置とが左右に並設されていると、これらの接続位置に流量調節バルブを設けた場合、壁面筐体の前面側に点検口を設けるか、壁面筐体の左右両側面に点検口を設ける必要がある。これに対して、湯用流量調節バルブ62Aと水用流量調節バルブ62Bとが上下に並設されていることで、壁面筐体21の左右いずれか一方の側面に点検口25を設ければよいので、点検口25が目立たず意匠性が阻害されにくい。
また、前記実施形態のシャワー装置10は、浴室内壁面2Aに設けられるとともに上下に延びて形成された壁面筐体21と、該壁面筐体21の内部に設けられる配管及びバルブと、壁面筐体21に設けられてバルブの開閉操作又は流量調整するための操作部24と、壁面筐体21の上部から延出して設けられて湯水を吐水する上部吐水部(オーバーヘッドシャワー部14及び打たせ湯部15)と、壁面筐体21の下部に設けられて湯水を吐水する下部吐水部(カラン部12)と、を備え、壁面筐体21の内部には、操作部24の操作により上部吐水部から吐水する際に、上部吐水部に残った残水を下部吐水部から排出する残水排水バルブ28が設けられ、残水排水バルブ28は、混合バルブ29から湯水が供給される第一供給口71と、第一供給口71に第一連通空間72を介して連通された第一排水口73と、上部吐水部からの残水配管が接続される第二供給口74と、第二供給口74に第二連通空間75を介して連通された第二排水口76と、第一供給口71から第一排水口73へ流れる水の圧力で移動して第二連通空間75を開閉する開閉弁77と、を有して構成され、第一供給口71及び第二供給口74が上方に向けて設けられ、第一排水口73及び第二排水口76が下方に向けて設けられている。
このような構成によれば、残水排水バルブ28の第一供給口71及び第二供給口74が上方に向けて設けられ、第一排水口73及び第二排水口76が下方に向けて設けられているので、残水排水バルブ28をコンパクトに構成することができ、壁面筐体21内部に占める空間を小さくすることができ、壁面筐体21をスリム化して意匠性を向上させることができる。
ここで、特許文献1に記載された従来のシャワー装置では、操作部の操作により上部吐水部であるオーバーヘッドシャワーから吐水する際に、先ず、操作部を温度確認位置に操作することで、オーバーヘッドシャワー内部に残った残水を下部吐水部である吐水口から排出する残水排水バルブ(冷水排水弁)が設けられている。しかし、特許文献1に記載された従来の残水排水バルブは、混合バルブから湯水が供給される第一供給口(配管E)が下方に向けて設けられ、上部吐水部からの残水配管が接続される第二供給口(配管C)が上方に向けて設けられ、第一供給口に連通された第一排水口(配管F)が側方に向けて設けられ、第二供給口に開閉弁を介して連通された第二排水口(配管D)が第一排水口の上側に並んで設けられている。このため、従来の残水排水バルブでは、第一、第二排水口が重複する部分の占める空間が拡大してしまい、壁面筐体の幅寸法を小さくすることが困難となり、意匠性向上の妨げとなっていた。
また、前記実施形態のシャワー装置10において、開閉弁77は、第一連通空間72と第二連通空間75とに亘って水平方向に移動自在に支持されるとともに、付勢手段(圧縮ばね78)によって常時閉方向に付勢されている。
このような構成によれば、従来の残水排水バルブのように第一供給口と第二供給口との間に開閉弁が設けられる構成と比較して、第一連通空間72と第二連通空間75とに亘って水平方向に移動自在に開閉弁77が設けられているので、残水排水バルブ28の上下方向の寸法を小型化することができ、壁面筐体21内部に占める空間を小さくすることができる。
また、前記実施形態のシャワー装置10において、付勢手段(圧縮ばね78)は、第二連通空間75を挟んで第一連通空間72と反対側に設けられている。
このような構成によれば、従来の残水排水バルブのように第一供給口と第一排水口とが屈曲して連通される構成と比較して、第一供給口71と第一排水口73とが上下に連続した直線状に配置でき、その途中の第一連通空間72側に付勢部材(圧縮ばね78)を配置する必要がないので、第一供給口71から第一連通空間72を介して第一排水口73に向かう湯水への抵抗を減少させることができ、第一排水口73から送り出す湯水をスムーズに下部吐水部(カラン部12)から吐水することができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。