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JP2016002553A - 鉛フリーソルダペースト - Google Patents

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智史 坂下
Satoshi Sakashita
智史 坂下
夏希 久保
Natsuki Kubo
夏希 久保
史男 石賀
Fumio Ishiga
史男 石賀
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Abstract

【課題】はんだの濡れ不良やはんだボール発生などの前記課題を解決することができる、Sn−Bi合金を用いた鉛フリーソルダペーストを提供すること。【解決手段】重合ロジン類(a1)を含有するロジン系ベース樹脂(A)、二塩基酸系活性剤(B)およびシクロヘキシルアミンのエチレンオキシド付加物(C)を必須成分として含む非ハロゲン系フラックス、ならびにSn−Biはんだ合金粉末からなることを特徴とする鉛フリーソルダペーストを用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、特定の非ハロゲン系フラックスとSn−Bi合金粉末を用いてなる鉛フリーソルダペーストに関する。
回路基板の表面実装は、例えば、回路基板上の電極パッドに、はんだ付け用フラックスとはんだ粉末を含有するクリーム状のはんだ付け用ペーストを、スクリーン印刷やディスペンサー吐出等の方法で供給し、その上にコンデンサー等の電子部品を搭載して回路基板とした後、当該回路基板をリフロー炉内で加熱して、はんだ粉末を溶融し、該電子部品と該電極パッドを接合することにより行われる。
はんだ付け用フラックスには、ベース樹脂として、ロジン類(ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、重合ロジン等)が汎用されているが、例えばはんだ粉末表面の酸化皮膜の除去やハンダ粉末の再酸化防止効果などに優れるためである。
はんだ合金としては、Sn−Pb合金が一般的であり長期に亘る使用実績があるが、鉛の毒性問題が表面化し、Sn−Ag系、Sn−Sb系、Sn−Bi系、Sn−Zn系合金などの所謂「鉛フリーはんだ合金」が開発されている。
ところで、Sn−Bi合金は、共晶組成が42Sn/58Biで、共晶温度が138℃である。該共晶温度はSn−Pb共晶はんだの共晶温度183℃よりもかなり低いため、耐熱性の低い部材の接合に適しており、耐熱温度の低い部品や紙フェノール基板での実装が可能である。またSn−Bi合金は、銀を含有するはんだ合金に比べて安価であるなどの特長がある。しかしながら、該合金は、脆くて硬いため引張強度や伸びなどの機械的特性が劣る傾向がある。また、Sn−Ag系合金に比べ酸化されやすいため、Sn−Bi合金を用いた鉛フリーソルダペーストでは、はんだの濡れ不良やはんだボール発生などの問題が生じやすい。
なお、特許文献1には、特定アミン化合物を必須成分とするロジン系フラックスとSn−Zn系合金を含有する、鉛フリーソルダペーストが記載されている。
特許第3876446号明細書
本発明は、はんだの濡れ不良やはんだボール発生などの前記課題を解決することができる、Sn−Bi合金を用いた鉛フリーソルダペーストを提供することにある。
すなわち本発明は、重合ロジン類(a1)を含有するロジン系ベース樹脂(A)、二塩基酸系活性剤(B)およびシクロヘキシルアミンのエチレンオキシド付加物(C)を必須成分として含む非ハロゲン系フラックス、ならびにSn−Biはんだ合金粉末からなることを特徴とする鉛フリーソルダペーストに関する。
本発明によれば、はんだの濡れ不足やはんだボール発生などの前記欠点を解消できる、Sn−Bi合金を用いた鉛フリーソルダペーストを提供することができる。
〔非ハロゲン系フラックスについて〕
本発明のソルダペーストに用いられる非ハロゲン系フラックス(以下「本件フラックス」という)は、前記のように、重合ロジン類(a1)(以下「a1成分」という)を含有するロジン系ベース樹脂(A)(以下「A成分」という)、二塩基酸系活性剤(B)(以下「B成分」という)およびシクロヘキシルアミンのエチレンオキシド付加物(C)(以下「C成分」という)を必須成分として含むものである。以下、各構成成分につき順次説明する。
前記A成分では、a1成分が必須成分として含有されている。用いるa1成分としては、格別限定されず各種公知の重合ロジンを使用できる。a1成分の一般恒数についても格別限定されないが、色調(JIS−K5902)がガードナー色数1〜10程度、酸価(JIS−K5903)が130〜160mgKOH/g程度、軟化点(JIS−K2207)が130〜150℃程度の範囲にあるのが好ましい。A成分の色調が重視される場合には、a1成分として水素化重合ロジンを好ましく使用できる。
A成分(固形分換算)中のa1成分の含有量(固形分換算)は、ハンダの濡れ性や貯蔵安定性の観点より決定され、通常は20重量%以上であり、好ましくは25重量%以上である。該含有量が重量%に満たない場合は、はんだボール抑制力が悪化する傾向がある。
A成分では、前記a1成分の前記含有率を満足する限り、a1成分の他に、例えばガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の天然ロジン類;不均化ロジン類、水素化ロジン類、ホルミル化ロジン類、フマル化ロジン類、マレイン化ロジン類、アクリル化ロジン類等の変性ロジン類などを、格別限定なく使用できる。任意使用可能な該ロジン類の使用量は、得られる本件フラックスの性能を維持できる範囲とされ、A成分(固形分換算)中で通常80重量%未満とするのがよい。
本件フラックス全体(有姿)におけるA成分の含有量(固形分換算、以下同様)は、通常20〜60重量%程度、好ましくは25〜55重量%である。該含有量が20重量%未満では、得られる本件フラックスや本発明のソルダペーストのはんだボール抑制力が悪化する傾向となり、また60重量%を超える場合は高粘度のため印刷不良となる傾向がある。
前記B成分としては、非ハロゲン系二塩基酸を用いることが必須とされる。該二塩基酸の具体例としては、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸などが挙げられるが、これらの中でもコハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸からなる群より選択される少なくとも1種を使用した方が、活性剤効果に優れるため好ましい。本件フラックスは、ソルダペーストの絶縁性や腐食性を考慮して、非ハロゲン系であることが必須とされるため、従来公知のフラックスに用いるハロゲン系活性剤の使用は好ましくない。該ハロゲン系活性剤としては、例えば、ジエチルアミン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、などの有機アミン類のハロゲン化水素酸塩;trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールなどの有機ハロゲン化物などが挙げられる。なお、本件フラックスにおいては、得られるソルダペーストの性能に悪影響しない範囲で、ピコリン酸、N−ラウロイルサルコシン、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸などの一塩基酸をB成分と併用してもよく、該使用量は通常B成分100重量部あたり60重量部未満とされる。
本件フラックスにおけるB成分の含有量は、はんだボール抑制力および印刷適性の観点から決定され、通常3〜10重量%程度、好ましくは4〜8重量%である。B成分の含有量が3重量%未満では、得られる本件フラックスや本発明のソルダペーストのはんだボール抑制力が悪化する傾向となり、また10重量%を超える場合は高粘度のため印刷不良となる傾向がある。
前記C成分は、各種有機アミンや有機アミン系界面活性剤の中から、Sn−Bi用ソルダペーストのはんだ付け性向上効果に着目して鋭意選定されたものである。C成分は前記B成分と併用することにより、B成分の活性効果を助長することができる。C成分におけるエチレンオキシド付加モル数は、格別限定されないが、通常は2〜10モル程度である。好ましくはエチレンオキシド付加モル数が2であるN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミンが、はんだボール抑制力や入手容易性の点から好ましく使用できる。なお、公知の有機アミン類、例えばトリブチルアミン、ジエチルアミン、シクロヘキシルアミンなどをC成分と併用してもよく、該使用量は通常、C成分100重量部あたり60重量部未満とされる。
本件フラックスにおいては、前記A〜C成分の他に、必要に応じて、溶剤、チキソトロピック剤などを配合できる。
前記溶剤としては、各種公知のものを格別限定なく使用することができ、具体的には、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキシルグリコール、オクタンジオール、エチルヘキシルグリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4 −ブタンジオール2−(2−n−ブトキシエトキシ)エタノール、テルピネオール等のアルコール類;安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル、2−(2−n−ブトキシエトキシ)エチルアセテート等のエステル類;ドデカン、テトラデセン等の炭化水素類;N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類;メチルプロピレングリコール、ブチルプロピレングリコール、フェニルプロピレングリコール、メチルプロピレントリグリコール等のプロピレン類を例示できる。これらの中でも、はんだ濡れ性の観点から、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テルピネオール、メチルプロピレントリグリコールを好ましく使用できる。これら溶剤は1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本件フラックスにおける該溶剤の含有量は、得られるソルダペーストの濡れ性や印刷適性の観点から決定され、通常15〜50重量%程度、好ましくは25〜45重量%である。
前記チキソトロピック剤としては、各種公知のものを格別限定なく使用でき、具体例としては、硬化ひまし油、蜜ロウ、カルナバワックス、ステアリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸エチレンビスアミド等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。本件フラックスにおけるチキソトロピック剤の含有量は、得られるソルダペーストの印刷適性の観点から決定され、通常は2〜12重量%程度、好ましくは3〜9重量%である。
更に、本件フラックスには、従来のフラックスで常用される各種公知の添加剤、例えば酸化防止剤、防黴剤、つや消し剤などを適宜に配合してもよい。また、所望により、各種合成樹脂を配合することもできる。該具体例としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフイン樹脂、フツ素系樹脂、ABS樹脂など;イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴムまたはナイロンゴムなどの各種合成ゴム;ナイロン系エラストマーまたはポリエステル系エラストマー等のエラストマーなどが挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔ソルダペーストについて〕
本発明のソルダペーストでは、はんだ合金粉末として、Sn−Bi合金粉末(以下「本件はんだ粉末」という)を必須使用する。前記のように、Sn−Bi合金の共晶温度(138℃)はSn−Pb共晶はんだの共晶温度(183℃)よりもかなり低いため、耐熱性の低い部材の接合に適しており、耐熱温度の低い部品や紙フェノール基板での実装が可能である。またSn−Bi合金は、銀を含有するはんだ合金に比べて安価であるなどの特長がある。本発明で用いるSn−Bi合金とは、Snが20〜65重量%で残部がBiである合金、および微量(1〜3%)の範囲の銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、銅(Cu)、アンチモン(Sb)、インジウム(In)等を含んだ合金のことをいう。
本発明のソルダペーストは、本件フラックスおよび本件はんだ粉末で構成される。両者の配合割合は、通常は前者:後者が重量換算で5:95〜30:70程度、好ましくは8:92〜20:80である。本件はんだ粉末の形状についても、特に限定されるものではなく、真球、不定形などいずれの形状であってもよい。また、該粉末の粒径についても特に限定されないが、対象基板に対する印刷性の観点から、2〜50μm程度のものが好ましい。
〔ソルダペーストの使用態様について〕
例えば、基板と電子部品との接合(実装方法)においては、表面実装技術(SMT)が適用できる。この実装方法は、まず本発明のソルダペーストを印刷法により基板、例えば配線板上の所望の箇所に塗布した後、チップ部品やQFPなどの電子部品を該塗布部に載置し、リフロー熱源により一括してはんだ付けを行なう。リフロー熱源には、熱風炉、赤外線炉、蒸気凝縮はんだ付け装置、光ビームはんだ付け装置などを使用できる。
該プロセスでは、プリント配線板の温度を均一にするためにプレヒートし、ついで本件はんだ合金粉末の融点(138℃)以上〜200℃程度以下に加熱される。その後、基板を冷却し表面実装が完了する。この実装方法によれば、プリント配線板等の基板(被接合板)の両面に対しても容易に接合させることができる。なお、本発明のソルダペーストを使用できる電子部品としては、例えば、LSI、抵抗器、コンデンサー、トランス、インダクタンス、発振子・振動子等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<フラックスの調製>
実施例1
重合ロジン(軟化点140℃)を42部、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(日本乳化剤(株)製)を40重量部、グルタル酸(東京化成工業(株)製)を7重量部、チキソトロピック剤(製品名「硬化ひまし油 HCO−P」、豊国製油(株)製)を7.5重量部、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミン(BCHA)を3.5重量部、加熱下に充分に混合し、フラックスを調製した。
実施例2〜5
表1に示す原料組成に変更した他は、実施例1と同様にして各種フラックスを調製した。
比較例1〜5
表2に示す原料組成に変更した他は、実施例1と同様にして各種フラックスを調製した。
<はんだボール抑制力の評価>
鉛フリーはんだ粉末(42Sn/58Bi、粒径20〜38μm)と実施例1のフラックスとを、順に90重量%および10重量%となるようソフナーにて混練し、ソルダペーストを調製した。次いで該ソルダペーストを厚み100μmのステンシルを用いて評価基板上のパターンに印刷した後、大気雰囲気下においてリフローを行った。リフロー後、パターン周りのはんだボールの発生の程度を目視観察し、以下の基準で評価した。また、実施例2〜8、比較例1〜2のフラックスについても同様にはんだボール抑制力を評価した。評価結果を表3に示す。
<はんだボール抑制力の評価基準>
◎:はんだボール数が5個以下
○:はんだボール数が6〜10個
△:はんだボール数が11〜15個
×:はんだボール数が16個以上
<はんだ濡れ性の評価>
はんだボール抑制力の評価と同様にソルダペーストの調製と実装を行い、リフロー後、パターンに対する溶融はんだの面積を測定し、以下の基準で評価した。また、実施例2〜8、比較例1〜5のフラックスについても同様にはんだ濡れ性を評価した。評価結果を表3に示す。
<はんだ濡れ性の評価基準>
◎:溶融後のはんだ面積がパターン面積に対し90%以上
○:溶融後のはんだ面積がパターン面積に対し80%以上90%未満
△:溶融後のはんだ面積がパターン面積に対し70%以上80%未満
×:溶融後のはんだ面積がパターン面積に対し70%未満
なお、表1、表2における数値は重量部を示す。また、「KE−604」はアクリル酸変性ロジン水素化物に係る荒川化学工業(株)製商品名を、「BCHA」はN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミンを、「ニューコール405」はアミン界面活性剤に係る日本乳化剤(株)製商品名を、それぞれ意味する。
表1〜表3の結果から、本発明のSn−Bi合金を用いた鉛フリーソルダペーストは、比較例であるソルダペーストに比べて、はんだの濡れ不良やはんだボール発生などを効果的に解消できることが明らかである。

Claims (7)

  1. 重合ロジン類(a1)を含有するロジン系ベース樹脂(A)、二塩基酸系活性剤(B)およびシクロヘキシルアミンのエチレンオキシド付加物(C)を必須成分として含む非ハロゲン系フラックス、ならびにSn−Biはんだ合金粉末からなることを特徴とする鉛フリーソルダペースト。
  2. 前記(A)における前記(a1)の含有率が20重量%以上である請求項1に記載のソルダペースト。
  3. 前記(B)がグルタル酸、マロン酸、コハク酸およびアジピン酸からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載のソルダペースト。
  4. 前記(C)がN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミンである請求項1〜3のいずれかに記載のソルダペースト。
  5. 前記の非ハロゲン系フラックスが、更に溶剤、チキソトロピック剤およびpH調整剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載のソルダペースト。
  6. 前記の非ハロゲン系フラックスが、前記(A)を20〜60重量%、前記(B)を3〜10重量%、前記(C)を1〜7重量%含有するものである請求項1〜5のいずれかに記載のソルダペースト。
  7. 前記のソルダペーストが、Sn−Biはんだ合金粉末を70〜95重量%含有するものである請求項1〜6のいずれかに記載のソルダペースト。

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