JP2016000149A - 脈拍測定装置、脈拍測定方法、および、脈拍測定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても精確に脈拍数を測定することができる脈拍測定装置の提供。【解決手段】被測定者の脈波を脈波センサ15によって検知して脈動を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、被測定者の体動を加速度センサ33によって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得部と、脈波信号と体動信号との両方に基づいて予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、安静期間検出部が前記解析対象期間内で前記安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は前記解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする脈拍測定装置。【選択図】図3
Description
この発明は被測定者の脈波を検知して脈拍数を測定する脈拍測定装置および脈拍測定方法に関する。
また、この発明は被測定者の脈波を検知して脈拍数を測定する方法をコンピュータに実行させるための脈拍測定プログラムに関する。
従来、この種の装置としては、例えば特許文献1(特開2014−054447号公報)に示すように、被測定者の血管の脈動を表す脈波信号を時間領域から周波数領域へ変換することで脈波の周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトル中の強度ピークから脈拍数を決定するものがある。特許文献1の脈拍測定装置は、運動中の被測定者の脈拍数を測定するため、直前の測定で求めた被測定者の脈拍数と、今回の測定の際に被測定者が行った運動の強さと、に基づいて、周波数軸上に周波数スペクトルの強度ピークを探索する範囲(探索周波数範囲)を設定し、当該範囲内に含まれる強度ピークを探索し、強度ピークが検出された周波数に応じて脈拍数を決定する。
特許文献1の脈拍測定装置が上述のようにして探索周波数範囲を設定することの意味は、被測定者の体動に起因して脈波信号に混入する雑音の周波数成分を、強度ピーク抽出の対象から除外することである。(特許文献1の段落番号0019等参照。)
しかしながら、体動の態様によっては、雑音のエネルギが有するモードと、被測定者の血管の脈動のモードとが、周波数軸上において近接する場合がある。そのような場合には、特許文献1の上述の探索周波数範囲に、被測定者の体動に起因した雑音の周波数成分が存在する。探索周波数範囲中に雑音由来の周波数成分が存在すると、特許文献1の脈拍測定装置は当該雑音由来の周波数成分の強度ピークを脈動の基本モードの周波数と誤って検出する可能性がある。
特許文献1が開示する例に限らず、従来、被測定者が運動を行う状態において、つまり、脈波信号中に被測定者の体動に起因する雑音が生じる環境の下で脈拍数を精確に測定することは困難であった。
そこで、この発明の課題は、被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても、可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる脈拍測定装置および脈拍測定方法を提供することにある。
そこで、この発明の課題は、被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても、可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる脈拍測定方法をコンピュータに実行させるための脈拍測定プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の実施形態による脈拍測定装置は、
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得部と、
脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得部と、
脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
この発明の実施形態による脈拍測定装置では、脈波信号取得部が被測定者の脈波を表す脈波信号を取得し、体動信号取得部が被測定者の体動の加速度成分を含む体動信号を取得する。安静期間検出部は、取得した脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれかつ被測定者の体動が実質的に無い期間(安静期間)を検出する。そのようにして安静期間が検出された場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める。このようにして、該脈拍測定装置は、脈拍を測定中に(つまり上記の解析対象期間中に)被測定者の体動が頻繁に生じるような状況にあっても、解析対象期間内から検出した安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求めることで、脈拍測定結果に対する被測定者の体動の影響を少なくとも軽減し、脈拍測定結果の精度を向上させている。なお、解析対象期間内に安静期間が検出されなかった場合、脈拍数算出部は、解析対象期間全体で取得された脈波信号に基づいて脈拍数を算出してよい。
なお、本明細書で、脈波信号取得部は、脈波センサから脈波信号または体動信号を直接取得してもよいし、それに代えて、脈波信号をサーバ(記憶部を有する)等に一旦記憶させ、そのサーバ等から取得(間接的取得)してもよい。また、体動信号取得部は、加速度センサから体動信号を直接取得してもよいし、それに代えて、体動信号をサーバ(記憶部を有する)等に一旦記憶させ、そのサーバ等から取得(間接的取得)してもよい。
また、本明細書において、「安静期間」とは、被測定者がする運動、すなわち体動、が脈拍測定に影響を及ぼさない程度に小さい期間、すなわち脈波信号において体動に起因する雑音の成分が脈動由来の成分と比較して十分に小さい期間を指す。なお、被測定者が能動的に意図的に運動を行わずとも該被測定者が外部から力学的作用を受けて受動的に運動させられるような状況(例えば、悪路を走行中の自動車に着座している被測定者が強制的に揺動させられるような状況)についても当該受動的にする運動の程度をもって安静期間であるか否かを区別してよい。
また、本明細書において、「脈拍数」とは、単位時間当たりの脈拍の数(例えば、毎分当たりの脈拍の数であるビート・パー・ミニッツ(BPM))でよい。
一実施形態による脈拍測定装置では、
安静期間検出部は、体動信号が示す加速度成分の大きさと、加速度成分の時間変化と脈波信号の時間変化との間の相関性の高さと、に基づいて、安静期間を検出する、ことを特徴とする。
安静期間検出部は、体動信号が示す加速度成分の大きさと、加速度成分の時間変化と脈波信号の時間変化との間の相関性の高さと、に基づいて、安静期間を検出する、ことを特徴とする。
この一実施形態による脈拍測定装置では、安静期間検出部は、加速度成分の大きさと、同加速度成分の時間変化および脈波信号の時間変化の相関性の高さと、に基づいて、安静期間を検出する。そのため、該脈拍測定装置では、脈拍測定に対する被測定者の体動の影響が無視できる程度に小さい期間を、安静期間として正しく検出することができる。
一実施形態による脈拍測定装置は、
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、当該安静期間内に取得された脈波信号を時間領域から周波数領域へ変換して周波数スペクトルを求め、当該周波数スペクトルに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、当該安静期間内に取得された脈波信号を時間領域から周波数領域へ変換して周波数スペクトルを求め、当該周波数スペクトルに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
この一実施形態による脈拍測定装置では、安静期間検出部によって解析対象期間内で安静期間が検出された場合、脈拍数算出部は、安静期間内の脈波信号について周波数スペクトルを求め、当該周波数スペクトルに基づいて脈拍数を求める。そのため、該脈拍測定装置では、被測定者の体動の影響が少なくとも軽減された周波数スペクトルを用いて脈拍数を求めることができる。
この一実施形態による脈拍測定装置では、安静期間は、4秒間以上に渡って連続する期間である、ことを特徴とする。
この一実施形態による脈拍測定装置では、安静期間は4秒間以上の期間である。そうすることにより、脈拍数算出部による周波数スペクトルに基づく脈拍数算出の精度が向上する。
一実施形態による脈拍測定装置では、
脈拍数算出部は、周波数スペクトルにおける強度ピークを検出し、検出された強度ピークの周波数に応じて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
脈拍数算出部は、周波数スペクトルにおける強度ピークを検出し、検出された強度ピークの周波数に応じて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
この一実施形態による脈拍測定装置では、安静期間検出部によって安静期間が検出された場合、脈拍数算出部は、当該周波数スペクトルの強度ピークを検出し、検出された強度ピークの周波数に応じて脈拍数を求める。そのため、該脈拍測定装置では、被測定者の体動の影響が少なくとも軽減された周波数スペクトル中から被測定者の血管の脈動に由来する周波数成分を的確に検出し、それに基づいて脈拍数を求めることができる。
上記課題を解決するため、この発明の実施形態による脈拍測定方法は、
脈拍測定装置がする被測定者の脈拍数の測定方法であって、
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得ステップと、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得ステップと、
脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出ステップと、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出ステップと、を有し、
安静期間検出ステップにおいて、解析対象期間内で安静期間が検出された場合、脈拍数算出ステップは、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
脈拍測定装置がする被測定者の脈拍数の測定方法であって、
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得ステップと、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得ステップと、
脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出ステップと、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出ステップと、を有し、
安静期間検出ステップにおいて、解析対象期間内で安静期間が検出された場合、脈拍数算出ステップは、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
この発明の実施形態による脈拍測定方法では、脈波信号取得ステップにおいて、被測定者の脈波を表す脈波信号が取得され、体動信号取得ステップにおいて、被測定者の体動の加速度成分を含む体動信号が取得される。安静期間検出ステップにおいては、取得された脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれかつ被測定者の体動が実質的に無い期間(安静期間)が検出される。そのようにして安静期間が検出された場合、脈拍数算出ステップにおいては、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める。このようにして、該脈拍測定方法では、脈拍を測定中に(つまり上記の解析対象期間中に)被測定者の体動が頻繁に生じるような状況にあっても、解析対象期間内から検出した安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求めることで、脈拍測定結果に対する被測定者の体動の影響を少なくとも軽減させ、脈拍測定結果の精度を向上させている。なお、解析対象期間内に安静期間が検出されなかった場合、脈拍数算出ステップは、解析対象期間全体で取得された脈波信号に基づいて脈拍数を算出してよい。
上記課題を解決するため、この発明の実施形態による脈拍測定プログラムは、
脈拍測定装置のコンピュータが実行可能な脈拍測定用コンピュータ・プログラムであって、コンピュータに、
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得ステップと、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得ステップと、
脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出ステップと、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出ステップと、を実行させ、
安静期間検出ステップにおいて、解析対象期間内で安静期間が検出された場合、脈拍数算出ステップは、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
脈拍測定装置のコンピュータが実行可能な脈拍測定用コンピュータ・プログラムであって、コンピュータに、
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得ステップと、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得ステップと、
脈波信号と体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出ステップと、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出ステップと、を実行させ、
安静期間検出ステップにおいて、解析対象期間内で安静期間が検出された場合、脈拍数算出ステップは、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
この発明の実施形態による脈拍測定プログラムは、コンピュータに、脈波信号取得ステップ、体動信号取得ステップ、安静期間検出ステップ、および、脈拍数算出ステップを実行させる。安静期間検出ステップにおいて安静期間が検出された場合、コンピュータは、脈拍数算出ステップにおいて、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める。このようにして該脈拍測定プログラムでは、脈拍を測定中に(つまり上記の解析対象期間中に)被測定者の体動が頻繁に生じるような状況にあっても、解析対象期間内から検出した安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求めることで、脈拍測定結果に対する被測定者の体動の影響を少なくとも軽減させ、脈拍測定結果の精度を向上させている。なお、解析対象期間内に安静期間が検出されなかった場合、脈拍数算出ステップでは、コンピュータは、解析対象期間全体で取得された脈波信号に基づいて脈拍数を算出してよい。
別の局面においては、この発明の実施形態による脈拍測定装置は、
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得部と、
脈波信号と体動信号のうち体動信号のみに基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得部と、
脈波信号と体動信号のうち体動信号のみに基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とする。
この発明の実施形態による脈拍測定装置では、脈波信号取得部が被測定者の脈波を表す脈波信号を取得し、体動信号取得部が被測定者の体動の加速度成分を含む体動信号を取得する。安静期間検出部は、取得した脈波信号と体動信号のうち体動信号のみに基づいて、解析対象期間に含まれる安静期間を検出する。そのようにして安静期間が検出された場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める。このようにして、該脈拍測定装置は、脈拍を測定中に(つまり上記の解析対象期間中に)被測定者の体動が頻繁に生じるような状況にあっても、解析対象期間内から検出した安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求めることで、脈拍測定結果に対する被測定者の体動の影響を少なくとも軽減し、脈拍測定結果の精度を向上させている。また、安静期間検出部は、取得した脈波信号と体動信号のうち体動信号のみに基づいて安静期間を検出するため、安静期間の検出にかかる処理負荷も、体動信号と脈波信号の両方に基づいて安静期間を検出する場合と比較して一層軽減されている。なお、解析対象期間内に安静期間が検出されなかった場合、脈拍数算出部は、解析対象期間全体で取得された脈波信号に基づいて脈拍数を算出してよい。
さらに別の局面においては、この発明の実施形態による脈拍測定装置は、
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
脈波信号のみに基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とすることを特徴とする。
被測定者の脈波を脈波センサによって検知して脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
脈波信号のみに基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ被測定者の体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
解析対象期間内に取得された脈波信号に基づいて被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
安静期間検出部が、解析対象期間内で安静期間を検出した場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める、ことを特徴とすることを特徴とする。
この発明の実施形態による脈拍測定装置では、脈波信号取得部が被測定者の脈波を表す脈波信号を取得し、安静期間検出部が当該脈波信号のみに基づいて、解析対象期間に含まれる安静期間を検出する。そのようにして安静期間が検出された場合、脈拍数算出部は、解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求める。このようにして、該脈拍測定装置は、脈拍を測定中に(つまり上記の解析対象期間中に)被測定者の体動が頻繁に生じるような状況にあっても、解析対象期間内から検出した安静期間内に取得された脈波信号のみに基づいて脈拍数を求めることで、脈拍測定結果に対する被測定者の体動の影響を少なくとも軽減し、脈拍測定結果の精度を向上させている。本形態による脈拍測定装置は、被測定者の体動を表す体動信号を用いずに脈波信号のみを用いて安静期間を検出し、脈拍数を測定する。すなわち、安静期間の検出のために体動信号を取得する必要がない。そのため、体動信号と脈波信号の両方に基づいて安静期間の検出および脈拍数の測定を行う脈拍測定装置との比較において、構成が一層簡単化されている。なお、解析対象期間内に安静期間が検出されなかった場合、脈拍数算出部は、解析対象期間全体で取得された脈波信号に基づいて脈拍数を算出してよい。
一実施形態による脈拍測定装置では、
安静期間検出部は、脈波信号の時間変化の周期性の統計的ばらつきを定量的に求め、当該求めた統計的ばらつきに基づいて、安静期間を検出する、ことを特徴とする。
安静期間検出部は、脈波信号の時間変化の周期性の統計的ばらつきを定量的に求め、当該求めた統計的ばらつきに基づいて、安静期間を検出する、ことを特徴とする。
この一実施形態による脈拍測定装置は、脈波信号についてその時間変化の周期性に関する統計量(例えば、標準偏差)を求め、当該求めた統計量に基づいて、安静期間を検出することができる。したがって、当該脈拍測定装置では、脈波信号のみに基づいて安静期間を検出することができ、したがって、安静期間の検出のために被測定者の体動を表す体動信号を要しない。よって、該脈拍測定装置は、体動信号の取得にかかる構成を要しない。
本明細書において、「統計的ばらつき」("statistical dispersion"あるいは"statistical variability")とは、複数のデータのばらつきを示す尺度であり、例えば、複数のデータからなるデータ群についての標準偏差、分散、範囲等がある。
以上より明らかなように、この発明の実施形態による脈拍測定装置または脈拍測定方法によれば、被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても、可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる。
この発明の実施形態による脈拍測定プログラムによれば、被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても、可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施形態
本発明の第1の実施形態による脈拍測定装置は、被測定者の血管の脈動(脈波)を光電センサ(脈波センサ)で検知することにより当該被測定者の脈拍数を算出する脈拍測定装置である。本脈拍測定装置は、本脈拍測定装置は、脈波センサに加え、被測定者の運動(体動)を計測するための加速度センサを備える。当該加速度センサは、被測定者の体動の大きさの推定に用いられる。本脈拍測定装置では、脈拍数算出に用いる脈波センサからの出力(脈波信号)を収集する期間(解析対象期間)中の各時点での被測定者の体動の有無を加速度センサからの出力(体動信号)に基づいて判別し、被測定者の体動が無かった時間帯に収集した脈波のデータに基づいて脈拍数を測定する。そうすることで、本脈拍測定装置が行う脈拍測定においては脈拍数算出に対する被測定者の体動に由来する雑音の影響が軽減される。そのため、本脈拍測定装置は被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる。
本発明の第1の実施形態による脈拍測定装置は、被測定者の血管の脈動(脈波)を光電センサ(脈波センサ)で検知することにより当該被測定者の脈拍数を算出する脈拍測定装置である。本脈拍測定装置は、本脈拍測定装置は、脈波センサに加え、被測定者の運動(体動)を計測するための加速度センサを備える。当該加速度センサは、被測定者の体動の大きさの推定に用いられる。本脈拍測定装置では、脈拍数算出に用いる脈波センサからの出力(脈波信号)を収集する期間(解析対象期間)中の各時点での被測定者の体動の有無を加速度センサからの出力(体動信号)に基づいて判別し、被測定者の体動が無かった時間帯に収集した脈波のデータに基づいて脈拍数を測定する。そうすることで、本脈拍測定装置が行う脈拍測定においては脈拍数算出に対する被測定者の体動に由来する雑音の影響が軽減される。そのため、本脈拍測定装置は被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる。
図1Aおよび図1Bは、この発明の第1の実施形態による脈拍測定装置の構成を模式的に示す図である。図1Aは、第1の実施形態による脈拍測定装置1の外観の模式的な斜視図であり、図1Bは、同脈拍測定装置1の模式的な断面図である。なお、説明の都合上、図示しない被測定部位の側を本体10の「下面側」、被測定部位の反対側を本体10の「上面側」としている。
脈拍測定装置1は、本体10と、バンド20と、を含む。図1Aに示すように、脈拍測定装置1は、腕時計のように、バンド20を被測定者の被測定部位3(たとえば、手首)に巻き回すことにより、本体を被測定者の手首に固定することができる。
脈拍測定装置1の本体10は、被測定者の被測定部位3に対して密着して配置されて被測定部位3との接触面を形成する下面13と、当該下面13の反対側に位置する上面11と、を有する。本体10は、下面13に沿った面方向に関して、そのサイズが小さく構成されたくびれ形状wを有する(図1B)。
脈拍測定装置1の本体10は、下面13の側に配置されて被測定者の脈拍を測定する脈波センサとしての測定部15と、上面11の側に配置されて測定部15によって測定された脈拍に関する情報を表示する表示部14と、を備える。下面13の側に配置された測定部15は、測定光(例えば赤外光又は近赤外光)を発光する発光ダイオードのような発光素子16と、フォトダイオード又はフォトトランジスタのような受光素子17と、を備える光学式センサである。発光素子16は、被測定部位に向けて或る発光強度で光を照射する発光部として働く。また、受光素子17は、被測定部位からの反射光又は透過光を受光する受光部として働く。
本体10が被測定部位3に密着して配置された状態で、発光素子16から発せられた測定光(例えば赤外光又は近赤外光)を被測定部位の皮下にある血管(たとえば、動脈)に照射すると、動脈を流れる赤血球によって照射光が反射され、この反射光が受光素子17で受光される。受光素子17で受光される反射光の光量は、動脈の脈動に応じて変化する。したがって、当該測定部15により、脈波に関する情報を検出して脈拍数を計測することができる。なお、図1Aおよび図1Bでは、測定部15の表面が下面13に一致するように配置されているが、測定部15が本体10の内部に配置されるとともに、本体10の内部に配置された測定部15と本体10の下面13と連通する空間部を備える構成であってもよい。また、図1Aおよび図1Bに示した脈拍測定装置1は、測定部15が発光素子16と発光素子16の近傍に配置された受光素子17とから構成されて、被測定部位3からの反射光を検出する。しかしながら脈拍測定装置1はこのタイプのものに限定されない。脈拍測定装置1は、測定部15が発光素子16と発光素子16に対して対向配置された受光素子17とから構成されて、被測定部位3を透過した透過光を検出してもよい。
脈拍測定装置1では、脈波センサとして光電式センサからなる測定部15を備えているので、簡単な構成で、脈拍を含む脈波情報を精度よく検知することができる。
表示部14が、本体10の上面11の側すなわち頭部13に配置されている。表示部14は、表示画面(例えば、LCD(Liquid Crystal Display)またはEL(Electroluminescence)ディスプレイなど)を含む。表示部14は、被測定者の脈拍に関する情報(例えば、脈拍数)等を表示画面に表示する。当該表示画面の制御は、表示制御部として機能する制御部31(CPU)(後述)によって行われる。
本体10を被測定者の被測定部位3に取り付けるためのバンド20は、本体10を密着保持するための本体保持部21と、被測定部位を取り巻くための取り巻き部25と、を有する。
本体保持部21には、本体10のくびれ形状wの外形サイズと略一致するように開口部が形成され、これにより、くびれ形状wの部分にて、本体10とバンド20とが係合している。
本体保持部21の一端部には、略矩形形状に屈折されたバックル部材22が取り付けられている。バックル部材22の穴23を通して、取り巻き部25の端部24が被測定部位3から外向きに挿通され、折り返されている。
取り巻き部25のうち端部24以外の部分には、外側面(被測定部位3に接する内側面と反対の面)に長手方向に延びる長めの雌側面ファスナが設けられており、雌側面ファスナは、端部24に取り付けられた雄側面ファスナ26と着脱自在に係合している。
このようにして、バンド20によって、本体10が被測定部位3に対して密着して保持されている。
図2は、脈拍測定装置1(の本体10)の機能的なブロック構成を示している。この脈拍測定装置1の本体10は、制御部(CPU)31と、記憶部32と、表示部14と、操作部34と、脈波センサ部15と、加速度センサ部33と、を含む。脈拍測定装置1は、さらに、図示しない通信部を含んでもよい。その場合、脈拍測定装置1は、図示しない外部の装置との間で、データ通信を行うことができる。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)およびその補助回路を含み、脈拍測定装置1を構成する各部を制御し、記憶部32に記憶されたプログラムおよびデータに従って各種の処理を実行する。すなわち、制御部(CPU)31は、操作部34、脈波センサ部15、加速度センサ部33、および、図示しない通信部から入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部32に記憶させたり、表示部14で表示させたり、通信部から出力させたりする。
なお、制御部31の構成は、CPUおよびその周辺の補助回路に限定されない。制御部31は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)のようなプログラマブルロジックデバイスや、マイクロコントローラ、といったプロセッサとして実装可能である。また、制御部31の実装上の構成は上述した実装例に限定されない。
記憶部32は、制御部(CPU)31でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部(CPU)31で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)と、を含む。また、記憶部32の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などを用いることができる。この記憶部32は、被測定者毎に、脈波センサ部15によって検知された被測定者の脈拍を表す脈波信号のデータ(特にその変動成分(AC成分)のデータ(脈波振幅変動成分データ))や、および、加速度センサ部33によって検知された被測定者の体動を表す体動信号のデータ(加速度3軸成分データ)を時系列で格納することができる。
ROMは、本発明の実施形態による脈拍測定方法を制御部31に実行させるための脈拍測定プログラムを記憶している。制御部31は、ROMに格納されている該プログラムを読み出し、RAM等を利用して後述する処理を行うことにより脈拍数を算出する。
操作部34は、例えば、脈拍測定装置1の電源をON又はOFFするために操作される電源スイッチと、被測定者毎の測定結果を記憶部32に保存するためにいずれの被測定者であるか、あるいは、どのような測定を行うか、を選択するために操作される操作スイッチ等、を備える。なお、操作部34は、本体10の上面11の側あるいは側面12に設置することができる。
このように、脈拍測定装置1は、単独の装置として構成することが可能である。だが、図示しない通信部を備えることによって、ネットワーク上でも使用可能である。
図示しない通信部は、有線又は無線のネットワークを介して、制御部(CPU)31によって生成されたデータや記憶部32に格納されていたデータをサーバへ送信したり、サーバの制御部(図示しない)によって生成されたデータやサーバの記憶部(図示しない)に格納されていたデータを受信したりするために用いられる。ここで、サーバとは、通常のサーバに加え、例えば、パーソナルコンピュータのような据え置き型端末、あるいは、携帯電話やスマートフォンやPDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)やタブレット(tablet)、および、テレビ等のAV機器のリモートコントローラのような携帯型端末、ならびに、テレビ等のAV機器に内蔵されたコンピュータを含む広い概念を意味している。
なお、脈拍測定装置1の各部へ、図示しない電源から、操作部34の電源スイッチに対するユーザの操作に応じて電力が供給される。
図3は、この脈拍測定装置1の脈波センサ部15の回路構成を例示している図である。脈波センサ部15は、CPU31の制御の下で動作することにより脈波センサ部15の動作を制御する脈波センサコントローラ41を備える。
脈波センサコントローラ41は、パルス駆動回路42を制御して発光素子16をパルス駆動させることができる。つまり、パルス駆動回路42は、脈波センサコントローラ41から供給された駆動パルスに応じてnpn形のトランジスタがスイッチングされることにより、発光素子16の発光状態(周波数とデューティ)を制御する。
また、脈波センサコントローラ41は、発光強度制御回路43を制御して発光素子16の発光強度(すなわち駆動電流)を制御する。つまり、発光強度制御回路43は、CPU31に制御された脈波センサコントローラ41からの発光強度制御信号に応じて可変抵抗の抵抗値が変更されることにより該抵抗値によって規定される駆動電流で発光素子16を駆動して、発光素子16の発光強度を制御する。すなわち、発光素子16を流れる駆動電流が大きくなるほど、発光素子16の発光強度(すなわち発光光量)が大きくなる。
受光素子17は、受光した光の強さに応じた光電出力を出力する。脈波センサコントローラ41は上述のようにして発光素子16を制御するとともに、受光感度調整回路44を制御して受光素子17の受光感度(すなわち光電出力のゲイン)を制御する。受光感度調整回路44は、CPU31に制御された脈波センサコントローラ41からの光電出力制御信号に応じて、その可変抵抗の抵抗値を増減させることで、受光素子17からの光電出力(脈波信号のオフセット成分(脈波DC成分))の大きさを調整する。
なお、ここでは、受光素子17からの光電出力は、一定レベルのオフセット成分(DC成分)に変動成分(脈波AC成分)が重畳された脈流である。ただしその脈動の大きさは光電出力の大きさに較べて極めて小さい。そのため、受光素子17からの光電出力を、脈波DC成分とも呼ぶ場合がある。
受光素子17からの光電出力(脈波DC成分)は、二手に分岐されて、一方がバンドパスフィルタ(BPF)45に入力され、他方がA/D変換回路(DC成分用ADC)47Dに入力される。
BPF45は、受光素子17からの脈波DC成分から変動成分(脈波AC成分)を取り出す作用を有する。増幅器46は、BPF45からの出力を増幅する作用を有する。BPF45の通過帯域は、ヒトの一般的な脈拍数の範囲(30BPM〜300BPM)に対応した周波数帯域(0.5Hz〜5Hz)を含めばよい。増幅器46からは、脈波信号の変動成分が出力され、該出力は、A/D変換回路(AC成分用ADC)47Aに入力される。
受光素子17から出力された光電信号(脈波DC成分)は、A/D変換器47Dを経て、アナログ信号からデジタル信号に変換される。ADC47Aの出力からは脈波の変動成分(脈波AC成分)のデジタル信号がCPU31に入力される。脈波の変動成分(脈波AC成分)のデジタル信号は、後述するように、被測定者の脈拍数の算出や、被測定者の安静/非安静の判定に用いられる。ADC47Dの出力からは、脈波DC成分のデジタル信号がCPU31に入力されて、発光強度を制御するためのパラメータ等の演算処理に用いられる。
ADC47AおよびADC47Dは、所定のサンプリング周波数で、例えば32Hz、16Hz等で、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。なお、ADC47AおよびADC47Dは、CPU31に内蔵された態様であってもよい。
なお、脈波センサ部15は、光電的に被測定者の血管の脈動を検出する構成に限定されない。脈波センサ部15は、カフを介して血管の脈動を検出する構成を有してもよい。あるいは、脈波センサ部15は、圧電素子等を用いた振動センサにより圧電的に血管の脈動を検出する構成を有してもよい。また、脈波センサ部15の構成は上述した構成例に限定されない。
加速度センサ部33は、加速度センサ48を備える。加速度センサ48は、直交する3軸の方向に沿って、加速度センサ48にすなわち被測定部位に作用する加速度の大きさを測定し、測定結果を増幅器49へ出力することができる。増幅器49の出力は、A/D変換回路(ADC)50へ入力され、ADC50からは、被測定部位の加速度の3軸の各方向の成分の情報を含んだデジタル信号がCPU31へ入力される。ここでは、加速度センサ48に作用する加速度の大きさは、被測定者が行う運動(体動)の強度とよく対応していると考え、加速度センサ48の出力を、被測定者が行っている体動の程度を表す体動信号として利用する。
ADC50は、所定のサンプリング周波数で、例えば32Hz、16Hz等で、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。なお、ADC50は、CPU31に内蔵された態様であってもよい。
以下、図4〜図13を参照し、第1の実施形態による脈拍測定装置1の動作について説明する。
図4は、制御部(CPU)31が脈拍測定プログラムを実行することにより実施される脈拍測定装置1の動作フローを示すフローチャートである。図5は、脈拍測定装置1がする脈拍測定のタイミング例を示す図である。脈拍測定装置1は、解析対象期間A1の間、脈波信号および体動信号を取得し、取得した脈波信号等に基づいて脈拍数を算出する。時刻t2は解析対象期間A1の終点である時刻t1から5秒後の時刻である。時刻t2において、脈拍測定装置1は、解析対象期間A2の間に取得された脈波信号等に基づいて脈拍数を算出する。時刻t3は解析対象期間A2の終点である時刻t2から5秒後の時刻である。時刻t3において、脈拍測定装置1は、同様に、解析対象期間A3の間に取得された脈波信号等に基づいて、脈拍数を算出する。このように、脈拍測定装置1は、5秒間隔で、脈拍数を算出する。以下、1回の脈拍数算出にかかる脈拍測定装置1の動作の流れを説明する。
図4のステップS1aにおいて、脈拍測定装置1の制御部(CPU)31は、脈波信号取得部および体動信号取得部として動作して、予め定められた解析対象期間の間(例えば解析対象期間A1に相当する16秒間)、被測定者の血管の脈動を表す脈波信号と、被測定者の体動を表す体動信号と、をそれぞれ、脈波センサ部15および加速度センサ部33から取得する。
脈波信号および体動信号、つまり脈波DC成分、および、脈波AC成分、ならびに、加速度の第1軸の成分、第1軸に直交する第2軸の成分、および、第1軸および第2軸に直交する第3軸の成分の情報は、サンプリング周波数32Hzのデジタルデータとして、制御部(CPU)31によって取得され、一旦、記憶部32のRAMに格納される。
制御部(CPU)31は、先ず脈波振幅変動成分のデジタルデータを記憶部32のRAMから読み出して、ダウンサンプリングすることによりサンプリング周波数16Hzのデジタルデータを生成する。以下、この、脈波振幅変動成分デジタルデータ(16Hzサンプリング)を、脈波振幅変動成分あるいは単に変動成分と称する。
制御部(CPU)31は、体動の加速度の3軸各方向成分のデジタルデータを記憶部32のRAMから読み出してダウンサンプリングすることによりサンプリング周波数16Hzのデジタルデータを生成し、当該データから、地球の重力の方向(鉛直方向)の加速度成分と、鉛直方向に垂直な面(水平面)に含まれ互いに直交する2軸(第1および第2水平軸)各方向成分のデジタルデータを生成する。以下、加速度の鉛直方向成分デジタルデータ(16Hzサンプリング)を、加速度鉛直方向(Z軸方向)成分あるいは単にZ軸成分と称し、加速度の第1水平軸方向成分デジタルデータ(16Hzサンプリング)を、加速度第1水平軸方向(X軸方向)成分あるいは単にX軸成分と称し、加速度の水平面に含まれ第1水平軸と直交する第2水平軸方向成分デジタルデータ(16Hzサンプリング)を、加速度第2水平軸方向(Y軸方向)成分あるいは単にY軸成分と称する。
よって、脈波振幅変動成分、ならびに、加速度X軸成分、加速度Y軸成分、および、加速度Z軸成分は、それぞれ、256データポイント(16×16データポイント)からなるデータ列を構成する。
ステップS20において、脈拍測定装置1の制御部(CPU)31は、安静期間検出部として動作して、解析対象期間内の被測定者の体動が実質的に無い期間(安静期間)を、脈波振幅変動成分および体動の加速度の大きさに基づいて検出する。なお、「被測定者の体動が実質的に無い期間」とは、被測定者がする運動、すなわち体動、が脈拍測定に負の影響を及ぼさない程度に小さい期間、すなわち脈波信号において体動に起因する雑音の成分が脈動由来の成分と比較して十分に小さい期間と解してよい。
ここで、図6および図7を参照しながら、ステップS20の処理について説明する。図6は、第1の実施形態による脈拍測定装置1がする安静期間検出処理(ステップS20)の流れを示すフローチャートである。図6に示された各工程は、主として、安静期間検出部として動作する制御部(CPU)31によって行われてよい。
図6のステップS21aにおいて、制御部(CPU)31は、記憶部32のRAMに格納された、加速度X軸成分のデータ列(256データポイント)および加速度Y軸成分のデータ列(256データポイント)を読み出す。図7は、記憶部32のRAMに格納されている脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)(図7(a))、加速度X軸成分のデータ列ACCX(n)(図7(b))、加速度Y軸成分のデータ列ACCY(n)(図7(c))、および、(重力加速度成分が除去された)加速度Z軸成分のデータ列ACCZ(n)(図7(d))のプロットである。これらデータ列のうち、ステップS21aでは、図7(b)および(c)に示されるデータ列ACCX(n)とACCY(n)とが読み出され以下の処理に供される。
図6のステップS22aにおいて、制御部(CPU)31は、加速度X軸成分のデータ列から0.1G未満の値を有するデータポイントを抽出する(ここでは1G=9.80665[m/s2]とする)。同様にして、制御部(CPU)31は、加速度Y軸成分のデータ列から、0.1G未満の値を有するデータポイントを抽出する。そして、制御部(CPU)31は、これら抽出の結果に基づいて、加速度X軸成分および加速度Y軸成分がともに0.1G未満であるデータポイント(ゼロ加速度ポイント)を特定する。
ステップS23aにおいて、制御部31は、解析対象期間内に判定対象期間を設定する。判定対象期間とは、ステップS24a,S25a,S26aでの処理によって安静期間であるか否かについての最終的な判定がなされる対象となる期間である。判定対象期間は、本例では、被測定者の体動の加速度のX軸成分およびY軸成分の大きさが、ともに、常に所定の値を超えない(例:0.1G未満である)期間と規定される。ステップS24aおよびステップS25aにおいて判定対象期間における加速度の時間変化と脈波振幅の時間変化との相関性を定量的に求め、求めた相関性の高低に基づいてステップS26aにおいて判定対象期間が安静期間であるか判断する。なお、判定対象期間の規定ぶりは上述の例に限定されない。判定対象期間は、被測定者の体動の大きさを基準として(あるいは複数の基準の1つに含めて)適切に規定されればよい。例えば、判定対象期間は、被測定者の体動の加速度X軸成分または加速度Y軸成分のいずれか一方の大きさが、所定値未満である期間としてもよい。また例えば、判定対象期間は、被測定者の体動の加速度の水平方向の成分の大きさが、所定値未満である期間としてもよい。なお、加速度X軸成分、加速度Y軸成分と同様に、加速度Z軸成分を判定材料として追加してもよい。例えば、被測定者の体動の加速度の大きさが、所定値未満である期間としてよい。
判定対象期間の設定のため、先ず、制御部(CPU)31は、ステップS22aで特定されたゼロ加速度ポイントについて、測定の時系列に関し互いに隣接している(連続している)ゼロ加速度ポイントを抽出する。制御部(CPU)31は、測定の時系列に沿って連続する、互いに隣接するゼロ加速度ポイントからなるデータ群を判定対象データ群として特定する。そして、制御部(CPU)31は、このようにして特定された判定対象データ群が取得された期間を判定対象期間とする。言うまでも無く、判定対象期間は、解析対象期間内に複数存在してよい。また、長さが短い判定対象期間(例えば、4秒(64データポイントに相当)に満たない判定対象期間)は、後のステップS24a,S25a,S26aでの処理の対象としないようにしてもよい。
ステップS24aにおいて、制御部(CPU)31は、ステップS23aで設定した判定対象期間それぞれについて、当該期間における脈波振幅変動成分の時間変化と、加速度X軸成分の時間変化と、の相関係数(X相関係数)を求める。より具体的には、制御部(CPU)31は、判定対象期間のX相関係数RXを、
より求める。ここで、ACCX(j)は、加速度X軸成分のデータ列の判定対象期間内j番目データの値であり、ΣJは、判定対象期間にわたる総和を意味し、ACCXAVEは、加速度X軸成分のデータ列の判定対象期間についての平均値である。また、PAC(j)は、脈波振幅変動成分のデータ列の判定対象期間内j番目データの値であり、PACAVEは、脈波振幅変動成分のデータ列の判定対象期間についての平均値である。
ステップS25aにおいて、制御部(CPU)31は、ステップS23aで設定した判定対象期間それぞれについて、当該期間における脈波振幅変動成分の時間変化と、加速度Y軸成分の時間変化と、の相関係数(Y相関係数)を求める。ステップS24aと同様、制御部(CPU)31は、判定対象期間のY相関係数RYを、
より求める。ここで、ACCY(j)は、加速度Y軸成分のデータ列の判定対象期間内j番目データの値であり、ACCYAVEは、加速度Y軸成分のデータ列の判定対象期間についての平均値である。
ステップS26aにおいて、制御部(CPU)31は、ステップS23aで設定した判定対象期間それぞれについて、X相関係数およびY相関係数の両方が0.5未満である、か否かを判断し、X相関係数およびY相関係数の両方が0.5未満である判定対象期間を安静期間と判定する。
本実施形態による脈拍測定装置1は、解析対象期間に含まれる任意長の所与の期間のうち、
a) 所与の期間において常に加速度X軸成分が、0.1G未満であり、かつ、
b) 所与の期間において常に加速度Y軸成分が、0.1G未満であり、かつ、
c) 所与の期間における脈波振幅変動成分の時間変化と加速度X軸成分の時間変化との相関係数が、0.5未満であり、かつ、
d) 所与の期間における脈波振幅変動成分の時間変化と加速度X軸成分の時間変化との相関係数が、0.5未満である、
ような期間を、安静期間と判定する。
a) 所与の期間において常に加速度X軸成分が、0.1G未満であり、かつ、
b) 所与の期間において常に加速度Y軸成分が、0.1G未満であり、かつ、
c) 所与の期間における脈波振幅変動成分の時間変化と加速度X軸成分の時間変化との相関係数が、0.5未満であり、かつ、
d) 所与の期間における脈波振幅変動成分の時間変化と加速度X軸成分の時間変化との相関係数が、0.5未満である、
ような期間を、安静期間と判定する。
ステップS27aにおいて、制御部(CPU)31は、ステップS26aにおいて特定された安静期間について互いに隣接するか、あるいは、一部がオーバーラップしている2つの安静期間があれば、それら2つの安静期間を結合する。以後、脈拍測定装置1は、当該2つの安静期間を1つの安静期間として扱う。
ステップS28aにおいて、制御部(CPU)31は、特定された安静期間のうちで最も時間長が長い安静期間を特定し、当該最長の安静期間の始点や終点(解析対象期間における時間的位置もしくはデータ列における位置)を特定する。本処理の後、脈拍測定装置1の処理は、図4のステップS3へ移行する。
再び図4に戻り、ステップS3において、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、ステップS20において4秒間以上の時間長を有する安静期間が検出されたか否かを判断する。制御部(CPU)31が、4秒間以上の時間長を有する安静期間が検出されたと判断した場合、脈拍測定装置1は、ステップS40の処理を行って脈拍数を算出する。逆に、制御部(CPU)31が、4秒間以上の時間長を有する安静期間が検出されなかったと判断した場合、脈拍測定装置1は、ステップS50の処理を行って脈拍数を算出する。
なお、ステップS3において、「4秒」以上の安静期間の有無存在を判断するのは、次の理由による。脈拍測定装置1は、30bpm以上の脈拍数を測定可能範囲としており、最低脈拍数30bpm、すなわち、0.5Hzの脈動(拍動)を精度よく検出を測定するためには、少なくとも4秒間程度の時間長を有する脈波を利用することが有利であるためである。しかしながら、ステップS3において判断基準とする時間長は、4秒間に限定されない。4秒間と異なる時間長を、ステップS3の判断の閾値としてもよい。
4秒間以上にわたり連続する安静期間が検出された場合、脈拍数算出部として動作する制御部(CPU)31は、ステップS40において、(ステップS20で検出された安静期間のうちで最長の)安静期間内に取得した脈波信号の脈波振幅変動成分のみを用いて脈拍数を算出する。
ここで、図8、図9、および、図10を参照しながら、ステップS40の処理について説明する。図8は、第1の実施形態による脈拍測定装置1がする脈拍数算出処理(ステップS40)の流れを示すフローチャートである。図8に示された各工程は、主として、脈拍数算出部として動作する制御部(CPU)31によって行われてよい。
図8のステップS41aにおいて、脈拍数算出部として動作する制御部(CPU)31は、記憶部32のRAMに格納された、脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)(256データポイント)(図7(a))を読み出す。そして、制御部(CPU)31は、ステップS28aで特定された最長の安静期間に対応する脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)の部分を特定する。
そして、制御部(CPU)31は、脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)(図7(a))において、ステップS28aで特定された最長の安静期間に含まれないデータポイントのデータ値をゼロに置き換える(ゼロで埋める)。図9は、そのようにして得られるゼロパディング後の脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)の例図である。ここで、区間RがステップS28aで特定された最長の安静期間に対応する。安静期間に対応する区間R内のデータ以外のデータZPは、全て、ゼロ値に置き換えられている。このゼロパディングの処理は、次に説明する安静期間の脈波振幅変動成分に対する高速フーリエ変換において周波数分解能を確保することを目的としている。
制御部(CPU)31は、上述のようにして得られたゼロパディング後の脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)について、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行い、ステップS28aで特定された安静期間における脈波振幅変動成分の周波数スペクトルを取得する。つまり、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部に含まれる周波数変換部として動作することにより、脈波信号を時間領域から周波数領域へ変換して脈波信号の周波数スペクトルを求めるために動作する。図10は、そのようにして求めた安静期間での脈波振幅変動成分の周波数スペクトルのプロットである。
ステップS42aにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、ステップS41aで求めた周波数スペクトル中の(最大)強度ピークを探索する。探索により、図10の例では、最大強度ピークPEAKが検出される。
図8のステップS43aにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、ステップS42aで検出された最大強度ピークPEAKの周波数fpeak[Hz]を特定し、同周波数を、単位bpmにおける値に換算する。本処理の後、脈拍測定装置1の処理は、図4のS6へ移行する。
再び図4に戻り、ステップS6において、制御部(CPU)31は、ステップS40で求めた脈拍数を、表示部14(図2)へ出力することにより、脈拍数を表示部14に表示させる。
他方、ステップS3において、4秒間以上にわたり連続する安静期間が検出されなかった場合、脈拍数算出部として動作する制御部(CPU)31は、ステップS50において、解析対象期間内に取得した全ての脈波振幅変動成分を用いて脈拍数を算出する。
ここで、図11、および、図12を参照しながら、ステップS50の処理について説明する。図11は、第1の実施形態による脈拍測定装置1がする脈拍数算出処理(ステップS50)の流れを示すフローチャートである。図11に示された各工程は、主として、脈拍数算出部として動作する制御部(CPU)31によって行われてよい。
図11のステップS51aにおいて、脈拍数算出部として動作する制御部(CPU)31は、記憶部32のRAMに格納された、脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)(256データポイント)(図7(a))を読み出す。
制御部(CPU)31は、読み出された脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)について、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行い、解析対象期間における脈波振幅変動成分の周波数スペクトルを取得する。図12は、そのようにして求めた解析対象期間での脈波振幅変動成分の周波数スペクトルのプロットである。
図11のステップS52aにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、ステップS51aで求めた周波数スペクトルのうち前回の脈拍測定で算出した脈拍数に相当する周波数fprev近傍の周波数範囲SR中の(最大)強度ピークを探索する。探索により、図12の例では、最大強度ピークPEAKが検出される。
ステップS53aにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、ステップS52aで検出された最大強度ピークPEAKの周波数fpeak[Hz]を特定し、同周波数を、単位bpmにおける値に換算する。本処理の後、脈拍測定装置1の処理は、図4のS6へ移行する。
再び図4に戻り、ステップS6において、制御部(CPU)31は、ステップS50で求めた脈拍数を、表示部14(図2)へ出力することにより、脈拍数を表示部14に表示させる。
図13は、比較実験の結果を示すグラフである。横軸は、時間[秒]であり、縦軸は、各時刻において各装置が算出した脈拍数[bpm]である。比較実験は、本実施形態による脈拍測定装置1と、従来型の光電式脈拍測定装置と、測定精度の基準となる心電式心拍測定装置と、の間で行われた。従来型の光電式脈拍測定装置としては、被測定者の手首に装着される腕時計型の装置が用いられた。心電式心拍測定装置としては、被測定者の胸部に巻き回して装着されるベルト型の装置が用いられた。
プロットEMBは、本実施形態による脈拍測定装置1が各時刻において算出した脈拍数のプロットである。プロットCNVは、従来型の脈拍測定装置が各時刻において算出した脈拍数のプロットである。プロットHRTは、上記心電式心拍測定装置が各時刻において算出した脈拍数(心拍数)のプロットである。本実験では、プロットHRTをリファレンスとして、脈拍測定装置1および従来型の脈拍測定装置の性能比較を行っている。
実験中、被測定者には、時刻250[秒]から時刻T1[秒]の間安静にしてもらい、時刻T1から時刻T2[秒]の間、運動を行ってもらい、再び、時刻T2[秒]から時刻T3[秒]の間、安静にしてもらい、再び、時刻T3[秒]から運動を再開してもらった。
グラフ中、時刻T2[秒]〜T3[秒]の期間に注目すると、運動を止めた被測定者の脈拍数は、(プロットHRTによれば)次第に減少している。本実施形態による脈拍測定装置1による脈拍数算出結果であるプロットEMBは、減少が始まるタイミングに関してプロットHRTに対し若干の遅れが見られるものの、時刻750[秒]あたりでプロットHRTとほぼ一致するようになる。他方、従来の脈拍測定装置による脈拍数算出結果であるプロットCNVは、時刻T2[秒]〜T3[秒]の期間中脈拍数140[bpm]近傍の値を出力している。
このように、本実施形態による脈拍測定装置1では、従来型の脈拍測定装置と比較して、心電式心拍測定装置に近い測定結果が得られ、脈拍測定の精度の顕著な向上が見られた。
安静期間検出処理の第1の変形例
次に、第1の実施形態による脈拍測定装置1に適用可能な安静期間検出処理の第1の変形例について説明する。本変形例では、脈拍測定装置1は、解析対象期間内の安静期間を、体動の加速度の大きさに基づいて検出する。
次に、第1の実施形態による脈拍測定装置1に適用可能な安静期間検出処理の第1の変形例について説明する。本変形例では、脈拍測定装置1は、解析対象期間内の安静期間を、体動の加速度の大きさに基づいて検出する。
本変形例は、先に図4に示したフローチャートのステップS20の別例である。本変形例にかかる脈拍測定装置の構成は、先に図2および図3に示した構成と同じでよく、その動作は、ステップS20の処理を除き、図4に示した処理と同じでよい。以下、図14を参照し、本変形例での安静期間検出処理について説明する。なお、図6のフローチャートに表された処理と同じ処理については、図14でも同じ参照符号が付されている。
図14のステップS21aにおいて、制御部(CPU)31は、記憶部32のRAMに格納された、加速度X軸成分のデータ列ACCX(n)および加速度Y軸成分のデータ列ACCY(n)を読み出す(図7(b)および図7(c))。
図14のステップS22bにおいて、制御部(CPU)31は、加速度X軸成分のデータ列から0.05G未満の値を有するデータポイントを抽出する。同様にして、制御部(CPU)31は、加速度Y軸成分のデータ列から、0.05G未満の値を有するデータポイントを抽出する。そして、制御部(CPU)31は、これら抽出の結果に基づいて、加速度X軸成分および加速度Y軸成分がともに0.05G未満であるデータポイント(ゼロ加速度ポイント)を特定する。
ステップS23bにおいて、制御部31は、ステップS22bでの特定結果に基づいて、安静期間を検出する。本例では、安静期間は、被測定者の体動の加速度のX軸成分およびY軸成分の大きさが、ともに、常に所定の値を超えない(例:0.05G未満である)期間である。先ず、制御部(CPU)31は、ステップS22bで特定されたゼロ加速度ポイントについて、測定の時系.列に関し互いに隣接している(連続している)ゼロ加速度ポイントを抽出する。制御部(CPU)31は、測定の時系列に沿って連続する、互いに隣接するゼロ加速度ポイントからなるデータ群を安静期間データ群として特定する。そして、制御部(CPU)31は、このようにして特定された判定対象データ群が取得された期間を安静期間とする。
つまり、本変形例では、解析対象期間のうちで、
a) 加速度X軸成分が、0.05G未満であり、かつ、
b) 加速度Y軸成分が、0.05G未満である、
ような期間を、安静期間と判定する。
a) 加速度X軸成分が、0.05G未満であり、かつ、
b) 加速度Y軸成分が、0.05G未満である、
ような期間を、安静期間と判定する。
ステップS28aにおいて、制御部(CPU)31は、特定された安静期間のうちで最も時間長が長い安静期間を特定し、当該最長の安静期間の始点や終点(解析対象期間における時間的位置もしくはデータ列における位置)を特定する。本処理の後、脈拍測定装置1の処理は、図4のステップS3へ移行する。
本変形例では、安静期間の検出に際し体動の加速度の時間変化と脈波振幅変動成分の時間変化との間の相関係数を求めない。本変形例では、体動の加速度の大きさのみに基づいて、安静期間の検出を行っている。本変形例では、安静検出にかかる加速度の大きさの閾値として極めて小さな値を設定することによって、脈波振幅変動成分との相関性の有無の検討を省略している。本変形例は、計算コストの点で、先に説明した安静期間検出処理よりも有利である。
脈拍数算出処理の第1の変形例
以下、図15、図16、および、図17を参照して、第1の実施形態による脈拍測定装置1に適用可能な脈拍数算出処理の変形例について説明する。本変形例では、脈拍測定装置1は、脈拍数を、脈波振幅変動成分の時間領域のデータに現れる時間変化の周期性に基づいて算出する。なお、本変形例は、次に説明する第2の実施形態による脈拍測定装置にも適用可能である。
以下、図15、図16、および、図17を参照して、第1の実施形態による脈拍測定装置1に適用可能な脈拍数算出処理の変形例について説明する。本変形例では、脈拍測定装置1は、脈拍数を、脈波振幅変動成分の時間領域のデータに現れる時間変化の周期性に基づいて算出する。なお、本変形例は、次に説明する第2の実施形態による脈拍測定装置にも適用可能である。
本変形例は、先に図4に示したフローチャートのステップS40の別例である。本変形例にかかる脈拍測定装置の構成は、先に図2および図3に示した構成と同じでよく、その動作は、ステップS40の処理を除き、図4に示した処理と同じでよい。以下、図15を参照し、本変形例での安静期間検出処理について説明する。なお、図8のフローチャートに表された処理と同じ処理については、図15でも同じ参照符号が付されている。
図15は、脈拍数算出処理(ステップS40)の変形例での処理の流れを示すフローチャートである。図15に示された各工程は、主として、脈拍数算出部として動作する制御部(CPU)31によって行われてよい。
図15のステップS41bにおいて、脈拍数算出部として動作得する制御部(CPU)31は、先ず、脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)(図7(a))を記憶部32のRAMから読み出して、ステップS28aで特定された最長の安静期間に対応する脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)の部分を特定する。
そして、制御部(CPU)31は、ステップS28aで特定された最長の安静期間において、脈波振幅変動成分のデータの値が負から正へ変化するときのゼロクロス点を検出し、当該データポイントが取得されたタイミングを特定する。なお、抽出されるゼロクロス点は、データの値が正から負へ変化するときのゼロクロス点でもよい。あるいは、制御部(CPU)31は、脈波振幅変動成分のデータの値が負から正へ変化するときと、正から負へ変化するときの両方のゼロクロス点を抽出してもよい。
ステップS42bにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、隣接ゼロクロス点間のインターバルを求める。
図16は、このようにして求めたゼロクロス点間インターバルを示す例図である。制御部(CPU)31は、安静期間に対応する区間Rにおいて、負から正へ変化する間のゼロクロス点を検出し、隣接ゼロクロス点間インターバルIL1〜IL6を導出する。インターバルIL1〜IL6は、データ列のサンプリング周波数(本例では16Hz)を考慮して時間を単位とする量に変換される。
図15のステップS43bにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、安静期間に対応する区間Rにおける隣接ゼロクロス点間インターバルIL1〜IL6の平均値を求め、求めた平均値から1分あたりのゼロクロス点数を推定することにより、脈拍数を算出する。
図17は、脈拍数算出処理(S40)変形例と対応する脈拍数算出処理(ステップS50)の変形例での処理の流れを示すフローチャートである。
図17のステップS51bにおいて、脈拍数算出部として動作得する制御部(CPU)31は、先ず、脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)(図7(a))を記憶部32のRAMから読み出して、解析対象期間において脈波振幅変動成分のデータの値が負から正へ変化するときのゼロクロス点を検出し、当該データポイントが取得されたタイミングを特定する。なお、抽出されるゼロクロス点は、データの値が正から負へ変化するときのゼロクロス点でもよい。あるいは、制御部(CPU)31は、脈波振幅変動成分のデータの値が負から正へ変化するときと、正から負へ変化するときの両方のゼロクロス点を抽出してもよい。
ステップS52bにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、隣接するゼロクロス点のタイミング間のインターバルを求める。
ステップS53bにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部として動作して、解析対象期間における隣接ゼロクロス点間インターバルの平均値を求め、求めた平均値から1分あたりのゼロクロス点数を推定することにより、脈拍数を算出する。
このように、本変形例においては、脈拍測定装置1は、脈波振幅変動成分の時間領域のデータから、振幅のゼロクロス点の数を求めることにより、脈拍数を算出する。そのため、本変形例では、極めて簡単な演算のみで脈拍数を求めることができる。なお、ステップS41bおよびステップS51bで検出される特徴点は、ゼロクロス点に限定されない。検出される点は、脈波振幅変動成分の時間変化の周期性をよく示す点であればよい。例えば、検出される点は、ピーク点、ボトム点、変曲点等でもよい。また、検出される点はそれらに限定されない。
第2の実施形態
本発明の第2の実施形態による脈拍測定装置は、第1の実施形態による脈拍測定装置と同様、被測定者の血管の脈動を光電センサ(脈波センサ)で検知することにより当該被測定者の脈拍数を算出する脈拍測定装置である。第1の実施形態による脈拍測定装置と異なり、本実施形態による脈拍測定装置は、被測定者の運動(体動)を計測するための加速度センサを備えない。本脈拍測定装置では、解析対象期間中の各時点での被測定者の体動の有無を脈波信号に基づいて判別し、被測定者の体動が無かった時間帯に収集した脈波のデータに基づいて脈拍数を測定する。そうすることで、本脈拍測定装置が行う脈拍測定においては、脈拍数算出に対する被測定者の体動に由来する雑音の影響が軽減される。そのため、本脈拍測定装置は被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる。さらに、本実施形態による脈拍測定装置は、加速度センサを備える必要がないため、コスト面や、装置寸法の小型化、装置重量の軽量化といった様々な点で有利である。
本発明の第2の実施形態による脈拍測定装置は、第1の実施形態による脈拍測定装置と同様、被測定者の血管の脈動を光電センサ(脈波センサ)で検知することにより当該被測定者の脈拍数を算出する脈拍測定装置である。第1の実施形態による脈拍測定装置と異なり、本実施形態による脈拍測定装置は、被測定者の運動(体動)を計測するための加速度センサを備えない。本脈拍測定装置では、解析対象期間中の各時点での被測定者の体動の有無を脈波信号に基づいて判別し、被測定者の体動が無かった時間帯に収集した脈波のデータに基づいて脈拍数を測定する。そうすることで、本脈拍測定装置が行う脈拍測定においては、脈拍数算出に対する被測定者の体動に由来する雑音の影響が軽減される。そのため、本脈拍測定装置は被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる。さらに、本実施形態による脈拍測定装置は、加速度センサを備える必要がないため、コスト面や、装置寸法の小型化、装置重量の軽量化といった様々な点で有利である。
図18に示されるように、第2の実施形態による脈拍測定装置1の構成は、加速度センサ部33(図2)を有さない点を除き、第1の実施形態による脈拍測定装置1の構成と同じでよい。よってここでは、第2の実施形態による脈拍測定装置1の構成の説明を省略する。
次に、図19〜図22を参照し、第2の実施形態による脈拍測定装置1の動作について説明する。
図19は、制御部(CPU)31が脈拍測定プログラムを実行することにより実施される脈拍測定装置1の動作フローを示すフローチャートである。脈拍測定装置1は、既に図5を参照して説明したように、解析対象期間の間、脈波信号および体動信号を取得し、取得した脈波信号等に基づいて脈拍数を算出する。本実施形態での動作ステップのうち先に図4に示したフローチャートの動作ステップと同じものについては、図19でも同じ参照符号が付されている。それらステップについては、適宜、説明を簡略化する。
ステップS1bにおいて、脈拍測定装置1の制御部(CPU)31は、脈波信号取得部として動作して、予め定められた解析対象期間の間(例えば16秒間)、被測定者の血管の脈動を表す脈波信号を脈波センサ部15から取得する。
取得された脈波信号は、サンプリング周波数32Hzのデジタルデータとして、一旦、記憶部32のRAMに格納される。
制御部(CPU)31は、脈波振幅変動成分のデジタルデータからサンプリング周波数16Hzのデジタルデータを生成する。このようにして生成されたデータ(脈波振幅変動成分)は、256データポイント(16×16データポイント)からなるデータ列である。
ステップS20において、脈拍測定装置1の制御部(CPU)31は、安静期間検出部として動作して、安静期間を、脈波振幅変動成分に基づいて検出する。
ここで、図20、図21、および図22を参照しながら、ステップS20の処理について説明する。図20は、第2の実施形態による脈拍測定装置1がする安静期間検出処理(ステップS20)の流れを示すフローチャートである。図20に示された各工程は、主として、安静期間検出部として動作する制御部(CPU)31によって行われてよい。
図20のステップS21cにおいて、制御部(CPU)31は、解析対象期間内に、複数の判定対象期間を設定する。ここでの判定対象期間とは、ステップS23cでの処理によって安静期間であるか否かについての判定がなされる対象となる期間である。判定対象期間は、本例では、図21に示されるように、様々な時間長で、互いの重複を許して設定される。例えば、判定期間D1〜D4はそれぞれ4秒の時間長を有し、互いに隣接する。判定期間D5や判定期間D6は、部分的に判定期間D1〜D4の一部と重複する。判定期間D7のように、判定期間D1〜D6とは異なる時間長(例えば、2秒間)といった判定期間も設定されてよい。ステップS22cにおいて判定対象期間における脈波振幅変動成分の周波数スペクトルが求められ、ステップS23cにおいて当該周波数スペクトルに基づいて判定対象期間が安静期間であるか判断する。
図20のステップS22cにおいて、制御部(CPU)31は、脈拍数算出部の周波数変換部として動作して、ステップS21cで設定した判定対象期間それぞれについて、判定対象期間における脈波振幅変動成分の周波数スペクトルを取得する。当該取得にあたっては、FFTが用いられてよい。図22は、そのようにして取得した、ある判定対象期間における脈波振幅変動成分の周波数スペクトルのプロットである。
図20のステップS23cにおいて、制御部(CPU)31は、安静期間検出部として動作して、ステップS21cで設定した判定対象期間それぞれについて、判定対象期間における脈波振幅変動成分の周波数スペクトルに基づいて、当該判定対象期間が安静期間であるか否か判断する。具体的には、制御部(CPU)31は、脈波振幅変動成分の周波数スペクトルのうちで、スペクトル強度が所定値以上である周波数の範囲を求め、そのようにして求めた周波数範囲の広さに基づいて、判定対象期間が安静期間であるか否か判断する。
当該判断について図22を参照して例示する。例えば、制御部(CPU)31は、先ず、周波数スペクトルの最大強度に対し25%以上の強度を有する周波数の範囲を検出する。ここでは、周波数の範囲W1、W2、および、W3が検出される。次に制御部(CPU)31は、これら周波数範囲の幅の和、すなわちW1+W2+W3、で表される周波数幅が、ヒトの脈拍数がとり得る全周波数範囲の幅に占める割合を求め、当該割合が、所定の閾値未満である場合に、判定対象期間が安静期間であると判断する。ここで、ヒトの脈拍数がとり得る全周波数範囲の幅とは、例えば、0.5[Hz](=30[bpm])から5.0[Hz](=300[bpm])の幅、4.5[Hz]でよい。また、上での「25%」なる数値は一例に過ぎず、他の比率を用いてもよい。
本実施形態による脈拍測定装置1は、解析対象期間に含まれる任意長の所与の期間のうち、
a) 所与の期間の脈波振幅変動成分の周波数スペクトルにおいてその強度が所定の閾値を超えている周波数の範囲の幅がヒトの脈拍数がとり得る全周波数範囲の幅に占める割合に関し、当該割合が別の所定の閾値未満である
ような期間を、安静期間と判定する。
a) 所与の期間の脈波振幅変動成分の周波数スペクトルにおいてその強度が所定の閾値を超えている周波数の範囲の幅がヒトの脈拍数がとり得る全周波数範囲の幅に占める割合に関し、当該割合が別の所定の閾値未満である
ような期間を、安静期間と判定する。
図20のステップS27aにおいて、制御部(CPU)31は、ステップS23cにおいて特定された安静期間について互いに隣接するか、あるいは、一部がオーバーラップしている2つの安静期間があれば、それら2つの安静期間を結合する。以後、脈拍測定装置1は、当該2つの安静期間を1つの安静期間として扱う。
ステップS28aにおいて、制御部(CPU)31は、特定された安静期間のうちで最も時間長が長い安静期間を特定し、当該最長の安静期間の始点や終点(解析対象期間における時間的位置もしくはデータ列における位置)を特定する。本処理の後、脈拍測定装置1の処理は、図19のステップS3へ移行する。
図19のステップS3においては、第1の実施形態と同様にして、制御部(CPU)31は、ステップS20において4秒間以上の時間長を有する安静期間が検出されたか否かを判断する。4秒間以上の時間長を有する安静期間が検出されている場合には、処理は、ステップS40の処理へ移行する。4秒間以上の時間長を有する安静期間が検出されなかった場合には、処理は、ステップS50の処理へ移行する。
ステップS40においては、制御部(CPU)31は、主として脈拍数算出部として動作して、安静期間の脈波振幅変動成分に基づいて、脈拍数を算出する。ステップS40での処理は、図8(または図15)に示した処理と同じでよいため、ここでの説明を省略する。
ステップS50においても、制御部(CPU)31は、主として脈拍数算出部として動作して、解析対象期間の脈波振幅変動成分に基づいて、脈拍数を算出する。ステップS50での処理は、図11(または図17)に示した処理と同じでよいため、ここでの説明を省略する。
ステップS6において、制御部(CPU)31は、ステップS40またはS50で求めた脈拍数を、表示部14(図2)へ出力することにより、脈拍数を表示部14に表示させる。
このように、本実施形態による脈拍測定装置1は、脈波振幅変動成分のみに基づいて安静期間を検出して、検出した安静期間に取得された脈波振幅変動成分のみに基づいて脈拍数を算出することができる。そのため、本装置では、加速度センサを搭載する必要がなくなり、コスト面での優位性を期待できる。
安静期間検出処理の第2の変形例
最後に、第2の実施形態による脈拍測定装置1に適用可能な安静期間検出処理の第2の変形例について説明する。本変形例では、脈拍測定装置1は、安静期間を、脈波振幅変動成分の時間変化の周期性の統計的ばらつきに基づいて検出する。下に示す例では、統計的なばらつきの尺度として標準偏差が利用される。しかしながら統計的ばらつきの尺度は、標準偏差のほか、分散、範囲等があり、さらに、これに限定されない。なお、本変形例は、先に説明した第1の実施形態による脈拍測定装置1にも適用可能である。
最後に、第2の実施形態による脈拍測定装置1に適用可能な安静期間検出処理の第2の変形例について説明する。本変形例では、脈拍測定装置1は、安静期間を、脈波振幅変動成分の時間変化の周期性の統計的ばらつきに基づいて検出する。下に示す例では、統計的なばらつきの尺度として標準偏差が利用される。しかしながら統計的ばらつきの尺度は、標準偏差のほか、分散、範囲等があり、さらに、これに限定されない。なお、本変形例は、先に説明した第1の実施形態による脈拍測定装置1にも適用可能である。
本変形例は、先に図19に示したフローチャートのステップS20の別例である。本変形例にかかる脈拍測定装置の構成は、先に図18、または、図2および図3に示した構成と同じでよく、その動作は、ステップS20の処理を除き、図19または図4に示した処理と同じでよい。以下、図23および図24を参照し、本変形例での安静期間検出処理について説明する。なお、先に示された処理と同じ処理については、図23でも同じ参照符号が付されている。
図23のステップS21cにおいて、制御部(CPU)31は、解析対象期間内に、複数の判定対象期間を設定する。ここでの判定対象期間は、図21に例示した期間でよい。判定対象期間は、様々な時間長で、互いの重複を許して設定される。
図23のステップS22dにおいて、脈拍数算出部として動作得する制御部(CPU)31は、先ず、脈波振幅変動成分のデータ列PAC(n)(図7(a))を記憶部32のRAMから読み出して、脈波振幅変動成分のデータの値が負から正へ変化するときのゼロクロス点を検出し、当該データポイントが取得されたタイミングを特定する。なお、抽出されるゼロクロス点は、データの値が正から負へ変化するときのゼロクロス点でもよい。あるいは、制御部(CPU)31は、脈波振幅変動成分のデータの値が負から正へ変化するときと、正から負へ変化するときの両方のゼロクロス点を抽出してもよい。
図24は、このようにして求めたゼロクロス点間インターバルを示す例図である。制御部(CPU)31は、解析対象期間に含まれる全てのデータについて、負から正へ変化する間のゼロクロス点を検出し、隣接ゼロクロス点間インターバルIL1〜IL17を導出する。そして、制御部(CPU)31は、ステップS21cで設定した判定対象期間それぞれに含まれる隣接ゼロクロス点間インターバルを特定する。
図23に戻り、ステップS23dにおいて、制御部(CPU)31は、ステップS21cで設定した判定対象期間それぞれについて、当該判定対象期間に含まれる隣接ゼロクロス点間インターバルの標準偏差と、平均値と、を算出する。そして、制御部(CPU)31は、判定対象期間の隣接ゼロクロス点間インターバルの標準偏差を平均値で割った数が、0.2未満であるか否かを判断する。制御部(CPU)31は、数「(隣接ゼロクロス点間インターバルの標準偏差)/(平均値)」が0.2未満である判定対象期間を安静期間と判定する。
ステップS27aにおいて、制御部(CPU)31は、ステップS23dにおいて特定された安静期間について互いに隣接するか、あるいは、一部がオーバーラップしている2つの安静期間があれば、それら2つの安静期間を結合する。以後、脈拍測定装置1は、当該2つの安静期間を1つの安静期間として扱う。
ステップS28aにおいて、制御部(CPU)31は、特定された安静期間のうちで最も時間長が長い安静期間を特定し、当該最長の安静期間の始点や終点(解析対象期間における時間的位置もしくはデータ列における位置)を特定する。本処理の後、脈拍測定装置1の処理は、図19のステップS3へ移行する。
本変形例では、図20に示した安静期間検出処理とは異なり、脈波振幅変動成分を周波数領域へ変換する必要がない。さらに、図23に示した本変形例での処理は、簡単な演算のみで構成されるため、本変形例は、計算コストの点で、先に説明した安静期間検出処理よりも有利である。
以上より明らかなように、この発明の第1および第2の実施形態ならびにその変形例による脈拍測定装置または脈拍測定方法は、解析対象範囲のうちで被測定者が安静状態にあった期間を検出して当該期間に取得されたデータを利用して脈拍数を算出する。そのため、本装置または本方法によれば、被測定者の体動が頻繁に発生するような状況においても、可能な限り精確に当該被測定者の脈拍数を測定することができる。また、これらの装置または方法は、従来型の脈拍測定装置の一例にあるように前回の脈拍測定において算出された脈拍数に応じて今回の脈拍測定における脈拍数算出過程のパラメータを決定するようなことがない。したがって、本装置または本方法によれば、仮に前回の脈拍測定において算出された脈拍数に大きな誤差が含まれるような場合でも、当該誤差に起因して今回の脈拍測定の精度が劣化するようなことがない。つまり、本装置または本方法では、仮に脈拍測定において算出された脈拍数が異常値を示したとしても、次回の脈拍測定で正常に脈拍数を算出することができる。
1 脈拍測定装置
10 本体
14 表示部
15 脈波センサ部
16 発光素子
17 受光素子
31 CPU
32 記憶部
33 加速度センサ部
34 操作部
48 加速度センサ
10 本体
14 表示部
15 脈波センサ部
16 発光素子
17 受光素子
31 CPU
32 記憶部
33 加速度センサ部
34 操作部
48 加速度センサ
Claims (10)
- 被測定者の脈波を脈波センサによって検知して前記脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
前記被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得部と、
前記脈波信号と前記体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ前記被測定者の前記体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
前記解析対象期間内に取得された前記脈波信号に基づいて前記被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
前記安静期間検出部が、前記解析対象期間内で前記安静期間を検出した場合、前記脈拍数算出部は、前記解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された前記脈波信号のみに基づいて前記脈拍数を求める、ことを特徴とする、脈拍測定装置。 - 請求項1に記載の脈拍測定装置であって、
前記安静期間検出部は、前記体動信号が示す加速度成分の大きさと、前記加速度成分の時間変化と前記脈波信号の時間変化との間の相関性の高さと、に基づいて、前記安静期間を検出する、ことを特徴とする、脈拍測定装置。 - 請求項1または2に記載の脈拍測定装置であって、
前記安静期間検出部が、前記解析対象期間内で前記安静期間を検出した場合、前記脈拍数算出部は、当該安静期間内に取得された前記脈波信号を時間領域から周波数領域へ変換して周波数スペクトルを求め、当該周波数スペクトルに基づいて前記脈拍数を求める、ことを特徴とする、脈拍測定装置。 - 請求項1から3のいずれか1つに記載の脈拍測定装置であって、
前記安静期間は、4秒間以上に渡って連続する期間である、ことを特徴とする、脈拍測定装置。 - 請求項3または4に記載の脈拍測定装置であって、
前記脈拍数算出部は、前記周波数スペクトルにおける強度ピークを検出し、検出された強度ピークの周波数に応じて前記脈拍数を求める、ことを特徴とする、脈拍測定装置。 - 脈拍測定装置がする被測定者の脈拍数の測定方法であって、
前記被測定者の脈波を脈波センサによって検知して前記脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得ステップと、
前記被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得ステップと、
前記脈波信号と前記体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ前記被測定者の前記体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出ステップと、
前記解析対象期間内に取得された前記脈波信号に基づいて前記被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出ステップと、を有し、
前記安静期間検出ステップにおいて、前記解析対象期間内で前記安静期間が検出された場合、前記脈拍数算出ステップは、前記解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された前記脈波信号のみに基づいて前記脈拍数を求める、ことを特徴とする、脈拍測定方法。 - 脈拍測定装置のコンピュータが実行可能な脈拍測定用コンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータに、
前記被測定者の脈波を脈波センサによって検知して前記脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得ステップと、
前記被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得ステップと、
前記脈波信号と前記体動信号との両方に基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ前記被測定者の前記体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出ステップと、
前記解析対象期間内に取得された前記脈波信号に基づいて前記被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出ステップと、を実行させ、
前記安静期間検出ステップにおいて、前記解析対象期間内で前記安静期間が検出された場合、前記脈拍数算出ステップは、前記解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された前記脈波信号のみに基づいて前記脈拍数を求める、ことを特徴とする、脈拍測定用コンピュータ・プログラム。 - 被測定者の脈波を脈波センサによって検知して前記脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
前記被測定者の体動を加速度センサによって検知して加速度成分を含む体動信号を取得する体動信号取得部と、
前記脈波信号と前記体動信号のうち前記体動信号のみに基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ前記被測定者の前記体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
前記解析対象期間内に取得された前記脈波信号に基づいて前記被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
前記安静期間検出部が、前記解析対象期間内で前記安静期間を検出した場合、前記脈拍数算出部は、前記解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された前記脈波信号のみに基づいて前記脈拍数を求める、ことを特徴とする、脈拍測定装置。 - 被測定者の脈波を脈波センサによって検知して前記脈波を表す脈波信号を取得する脈波信号取得部と、
前記脈波信号のみに基づいて、予め定められた解析対象期間に含まれ前記被測定者の前記体動が実質的に無い期間である安静期間を検出する安静期間検出部と、
前記解析対象期間内に取得された前記脈波信号に基づいて前記被測定者の脈拍数を求める脈拍数算出部と、を有し、
前記安静期間検出部が、前記解析対象期間内で前記安静期間を検出した場合、前記脈拍数算出部は、前記解析対象期間のうち当該安静期間内に取得された前記脈波信号のみに基づいて前記脈拍数を求める、ことを特徴とする、脈拍測定装置。 - 請求項9に記載の脈拍測定装置であって、
前記安静期間検出部は、前記脈波信号の時間変化の周期性の統計的ばらつきを定量的に求め、当該求めた統計的ばらつきに基づいて、前記安静期間を検出する、ことを特徴とする、脈拍測定装置。
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2019209041A (ja) * | 2018-06-08 | 2019-12-12 | 株式会社デンソー | 脈波形解析方法、及びプログラム |
| CN114343592A (zh) * | 2022-01-25 | 2022-04-15 | 广东省第二人民医院(广东省卫生应急医院) | 一种即时体温与心律关联护理监控方法及系统 |
| WO2024080265A1 (ja) * | 2022-10-11 | 2024-04-18 | ミネベアミツミ株式会社 | 心拍数取得装置、及びベッドシステム |
| JP2024145525A (ja) * | 2023-03-31 | 2024-10-15 | Kddi株式会社 | 心拍データ解析装置及びプログラム |
-
2014
- 2014-06-12 JP JP2014121462A patent/JP2016000149A/ja active Pending
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