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JP2016089050A - コーティング用組成物およびフォトレジスト積層体の製造方法 - Google Patents

コーティング用組成物およびフォトレジスト積層体の製造方法 Download PDF

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JP2016089050A
JP2016089050A JP2014225499A JP2014225499A JP2016089050A JP 2016089050 A JP2016089050 A JP 2016089050A JP 2014225499 A JP2014225499 A JP 2014225499A JP 2014225499 A JP2014225499 A JP 2014225499A JP 2016089050 A JP2016089050 A JP 2016089050A
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fluoropolymer
coom
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龍二郎 山崎
Tatsujiro Yamazaki
龍二郎 山崎
伊藤 昌宏
Masahiro Ito
昌宏 伊藤
好彦 坂根
Yoshihiko Sakane
好彦 坂根
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】短波長帯域における屈折率が低く、かつアルカリ水溶液への溶解性に優れる膜を形成することができるとともに、貯蔵安定性に優れるコーティング用組成物の提供。
【解決手段】−[CX−CY(Rf−COOM)]−で表される単位を有し、−COOM基の含有量が1.5×10−3〜1.9×10−3モル/gである含フッ素重合体(A)を含有するコーティング用組成物。XおよびXは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または塩素原子、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基、Rfは炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい直鎖状のペルフルオロアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい直鎖状のオキシペルフルオロアルキレン基、−COOMは−COOH、または−COOZ1(Z1は置換されていてもよいアンモニウムイオン)を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、コーティング用組成物に関する。特にフォトリソグラフィにおいて反射防止膜を形成するための組成物として有用なコーティング用組成物、およびこれを用いたフォトレジスト積層体の製造方法に関する。
半導体等の製造工程においてはフォトリソグラフィ技術が用いられ、例えば半導体回路の製造工程には、フォトレジストのパターン(レジストパターン)を形成する工程が含まれる。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、半導体回路の微細化が求められている。これに対応するために、レジストパターンを形成する際に使用する露光光源の短波長化が進行している。
例えば64MビットDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)の量産プロセスにおいては、露光光源としてKrFエキシマレーザ(波長248nm)が使用されたが、256Mビットや1Gビット以上のDRAMの製造には、より短波長なArFエキシマレーザ(波長193nm)またはFレーザ(波長157nm)が使用される。
基板上に形成されたレジスト層に露光光を照射すると、レジスト層に入射する光の他に、基板表面からの反射光、該反射光がさらにレジスト層の表面で反射した光等が発生し、これらの反射光が干渉して定在波が発生する。このような定在波は、レジストパターンの寸法変動や形状の崩れ等の原因となる。
また段差が存在する面上に微細なレジストパターンを形成することもある。このような場合には、特に定在波による寸法変動や形状の崩れが大きくなる(定在波効果)。
これまで、定在波効果を抑制する方法として、レジスト材料に吸光剤を入れる方法、レジスト層上面に反射防止膜を設ける方法(TARC法)、レジスト層下面に反射防止膜を設ける方法(BARC法)等が提案された。
TARC法またはBARC法は、レジスト層に隣接して該レジスト層よりも屈折率が低い反射防止膜層を設ける方法であり、反射防止膜の屈折率が低いほど高い反射防止効果が得られる。
特許文献1には、TARC法に使用する反射防止コーティング用組成物として、含フッ素界面活性剤と、含フッ素重合体を含む水溶性ポリマーと、水性媒体とを含有する組成物が記載されている。該含フッ素重合体は、末端に−COOH等の酸性OH基が結合したオキシペルフルオロアルキレン基を側鎖として有する単位を含む。特許文献1の実施例に記載されている含フッ素重合体は、CF=CFOCFCFCFCOOCHを重合させて、直鎖状のオキシペルフルオロアルキレン基を側鎖として有する前駆重合体を得た後、該側鎖の末端のメチルエステル基を−COOHに変換して得られた重合体である。該前駆重合体の質量平均分子量は4,500であり、数平均分子量を求めると2,700となる。
また、該前駆重合体の側鎖の末端のメチルエステル基を−COOHに変換した後の重合体の質量平均分子量は4,300、−COOHの含有量は4.13×10−3モル/gとなる。
特許文献2には、TARC法に使用する反射防止コーティング用組成物として、親水性基を有する含フッ素重合体を含む組成物が記載されている。該含フッ素重合体は、CH=CFCF−ORf−Yで表される単量体由来の単位を有する。Rfは、炭素−炭素原子間にエーテル結合を有していてもよい含フッ素アルキレン基であり、Yは親水性基である。
特許文献2の実施例に記載されている含フッ素重合体は、Yが−COOHまたは−OHである。該Yが−COOHである場合の−ORf−はいずれも分岐状のオキシペルフルオロアルキレン基(炭素−炭素原子間にエーテル結合を有していてもよい)である。
国際公開第2008/102820号 国際公開第2005/050320号
特許文献1の実施例に記載されている反射防止膜は、特許文献1の表1に示されるように、KrFエキシマレーザ(248nm)の波長帯域では1.43以下の低屈折率を達成できるものの、ArFエキシマレーザ(193nm)の波長帯域における屈折率は1.48前後と高い。このため、ArFエキシマレーザ(193nm)またはFレーザ(157nm)に対応するには、さらに反射防止膜の屈折率を低くすることが望まれる。
また、反射防止膜は、レジスト層の除去に用いられるアルカリ水溶液への溶解性に優れることが望ましい。反射防止膜のアルカリ水溶液への溶解性に優れると、現像工程において現像と反射防止膜の除去を同時に行うことができる点で好ましい。
さらに本発明者等は、市販の反射防止膜用コーティング用組成物を、例えば室温で2週間保存した後にスピンコート法で塗膜を形成すると、均一な塗膜が得られない塗布不良が発生する場合があることを知見した。すなわち、コーティング用組成物には貯蔵安定性という課題もあることがわかった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、短波長帯域における屈折率が低く、かつアルカリ水溶液への溶解性に優れる膜を形成することができるとともに、貯蔵安定性に優れるコーティング用組成物、およびこれを用いたフォトレジスト積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[6]の構成を有するコーティング用組成物およびフォトレジスト積層体の製造方法である。
[1] 下式(I)で表される単位を有し、−COOMで表される基の含有量が1.5×10−3〜1.9×10−3モル/gである含フッ素重合体(A)を含有することを特徴とするコーティング用組成物。
−[CX−CY(Rf−COOM)]− ・・・(I)
(式中、XおよびXは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または塩素原子を示し、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示し、Rfは炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい直鎖状のペルフルオロアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい直鎖状のオキシペルフルオロアルキレン基を示し、−COOMは−COOH、または−COOZ1(Z1は置換されていてもよいアンモニウムイオン)を示す。)
[2] 前記含フッ素重合体(A)の数平均分子量が1,000〜30,000である、[1]のコーティング用組成物。
[3] 前記含フッ素重合体(A)からなる膜の波長193nmにおける屈折率が1.42以下である、[1]または[2]のコーティング用組成物。
[4] 前記含フッ素重合体(A)の含有量が1〜10質量%である、[1]〜[3]のいずれかのコーティング用組成物。
[5] さらに溶媒を含有し、該溶媒が含フッ素アルコールを含み、前記コーティング用組成物中の該含フッ素アルコールの含有量が9〜49.5質量%である、[1]〜[4]のいずれかのコーティング用組成物。
[6] フォトレジスト層の表面上に反射防止膜が設けられたフォトレジスト積層体を製造する方法であって、フォトレジスト層の表面上に、[1]〜[5]のいずれかのコーティング用組成物を塗布する工程を有することを特徴とする、フォトレジスト積層体の製造方法。
本発明によれば、短波長帯域における屈折率が低く、かつアルカリ水溶液への溶解性に優れる膜を形成することができるとともに、貯蔵安定性に優れるコーティング用組成物が得られる。
コーティング用組成物の貯蔵安定性に優れると、より長期間の保存が可能となるため、未使用で廃棄されるコーティング用組成物の量が減少する。したがって、該コーティング用組成物を用いた半導体製造等における製造コストの削減に貢献できる。
本発明のフォトレジスト積層体の製造方法によれば、フォトレジスト層の表面上に、短波長帯域における屈折率が低く、かつアルカリ水溶液への溶解性に優れる反射防止膜を、良好に形成することができる。
本明細書における重合体の質量平均分子量および数平均分子量の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によるポリスチレン(PS)換算分子量である。
本明細書における含フッ素共重合体のフッ素原子含有量は、フッ素原子含有量分析により得られ、含フッ素共重合体を構成するすべての原子の総質量に対するフッ素原子の質量の割合を示す。
本明細書における単量体の分子量は、化学式に基づいて得られる式量である。
本発明のコーティング用組成物は含フッ素重合体(A)を含有する。
[含フッ素重合体(A)]
含フッ素重合体(A)は上式(I)で表される単位(以下、単位(I)ともいう。)を有する。
含フッ素重合体(A)は−COOM(Mは式(I)におけるMと同じ意味である。)を有さない他の単位(以下、単位(II)ともいう。)を含んでもよい。
含フッ素重合体(A)中の単位(I)は1種でもよく、2種以上でもよい。含フッ素重合体(A)中の単位(II)は1種でもよく、2種以上でもよい。
後述するように、単位(I)は、前駆単量体(例えば前駆単量体(a))を重合反応させた後、側鎖(−COOM)を導入して形成される。単位(II)は、他の単量体(b)を重合反応させて形成される。
(単位(I))
式(I)において、XおよびXは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または塩素原子を示す。単位(I)を形成するための前駆単量体の入手容易性の点からは水素原子またはフッ素原子が好ましい。含フッ素重合体(A)のフッ素原子含有量が高くて屈折率が充分に低い膜が得られやすい点からは、フッ素原子であることが好ましい。
Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示す。単位(I)を形成するための前駆単量体の入手容易性の点からはフッ素原子であることが好ましい。
Rfは直鎖状のペルフルオロアルキレン基または直鎖状のオキシペルフルオロアルキレン基である。該ペルフルオロアルキレン基またはオキシペルフルオロアルキレン基は、炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい。
「ペルフルオロ」アルキレン基は、アルキレン基の炭素原子に結合している水素原子の全部がフッ素原子で置換されている基を意味する。
「オキシ」ペルフルオロアルキレン基は、式(I)における、Yが結合している炭素原子に、エーテル結合(−O−)を介して、ペルフルオロアルキレン基が結合していることを意味する。
「炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含む」とは、ペルフルオロアルキレン基またはオキシペルフルオロアルキレン基を構成している炭素鎖の途中(炭素−炭素原子間)にエーテル結合性の酸素原子が挿入されていることを意味する。
Rfとしての、直鎖状のペルフルオロアルキレン基または直鎖状のオキシペルフルオロアルキレン基の炭素原子数は3〜11が好ましく、3〜9が特に好ましい。該炭素原子数が前記範囲の下限値以上であると、屈折率が充分に低い膜が得られやすい。前記範囲の上限値以下であると、アルカリ水溶液への溶解性に優れる膜が得られやすく、またコーティング組成物の優れた貯蔵安定性が得られやすい。
−Rf−の好ましい例として、−O(CF−、−O(CFO(CF−、−O(CFO(CFO(CF−等が挙げられる。
式(I)において、−COOMは−COOHまたは−COOZ(Zは置換されていてもよいアンモニウムイオン)である。
としては、NH 、もしくはNH の水素原子の1以上をアルキル基、アルキル基の複数の水素原子の一部が酸基や水酸基で置換された基、酸基または水酸基で置換したものが挙げられる。Zとしては、−NR4+(R〜Rは、それぞれ独立に水素原子か炭素数1〜3のアルキル基である。)が好ましく、特に種々の用途に使用できる点、低コストの点で、NH が特に好ましい。
(単位(II))
単位(II)は、−COOMを有さず、単位(I)とともに共重合体を形成できるものであればよい。
含フッ素重合体(A)のフッ素原子含有量が高くて膜の屈折率が低くなりやすい点で、単位(II)はフッ素を含有する単位であることが好ましい。
単位(II)を形成する他の単量体(b)の具体例としては、CF=CF、CH=CF、CF=CFCl等のフルオロエチレン類;ペルフルオロビニルエーテル類;炭素数3以上のペルフルオロオレフィン類;等の重合性ペルフルオロ化合物類が挙げられる。
含フッ素重合体(A)中にエーテル性酸素原子が存在すると、含フッ素重合体(A)の水への溶解性が向上しやすい。この点で単位(II)を形成する他の単量体(b)はペルフルオロビニルエーテル類が好ましく、具体的には下式(II−1)で表される単量体が好ましい。
CF=CF−O−Rf・・・(II−1)
(式中、Rfは炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい、直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル基を表す。)
式(II−1)における、Rfの炭素原子数は1以上であり、3以上が好ましく、3〜6が特に好ましい。該炭素原子数が前記範囲の下限値以上であると、沸点が常温以上となるため単位(I)を形成する前駆単量体との共重合反応制御が容易となる。前記範囲の上限値以下であると、単位(II)を形成する他の単量体(b)と単位(I)を形成する前駆単量体との沸点差が適度となり、共重合反応終了後の未反応単量体の分留回収が容易となる。
−Rfの好ましい例として、下記のペルフルオロアルキル基が挙げられる。
−CFCFCF
−CFCF(CF)−O−CFCFCF
−CFCF(CF)−O−CFCF(CF)−O−CFCFCF
これらのうち、特に、製造容易の点で−CFCFCFが好ましい。
含フッ素重合体(A)の1g当りの、−COOMで表される基の含有量(以下、単に−COOMの含有量ともいう。)は、1.5×10−3〜1.9×10−3モル/gである。1.5×10−3〜1.8×10−3モル/gがより好ましく、1.5×10−3〜1.6×10−3モル/gが特に好ましい。
−COOMの含有量が前記範囲の下限値以上であると、含フッ素重合体(A)からなる膜のアルカリ水溶液に対する溶解性に優れ、コーティング用組成物の貯蔵安定性にも優れる。−COOMの含有量が前記範囲の上限値以下であると、含フッ素重合体(A)からなる膜の屈折率が充分に低くなりやすい。
該含フッ素重合体(A)の1g当りの−COOMの含有量は、単位(I)の分子量が小さいほど高くなる。単位(I)の分子量とは、化学式に基づいて得られる式量である。
含フッ素重合体(A)を構成する全単位が、単位(I)である場合、単位(I)の分子量は540〜660が好ましく、600〜660が特に好ましい。単位(I)の分子量が上記範囲の下限値以上であると、膜の屈折率が充分に低くなりやすい。上限値以下であると、−COOMによる、膜のアルカリ水溶液に対する溶解性、およびコーティング用組成物の貯蔵安定性の向上効果が充分に得られやすい。
含フッ素重合体(A)が2種以上の単位(I)を含む場合は、それぞれの分子量が上記の範囲内であればよい。
含フッ素重合体(A)が単位(I)と単位(II)とからなる共重合体である場合、含フッ素重合体(A)の全単位に対する、−COOMを有する単位(I)の含有量(単位:モル%)が高いほど、−COOMの含有量は高くなる。
該全単位に対する−COOMを有する単位(I)の含有量は35〜100モル%が好ましく、50〜100モル%が特に好ましい。該単位(I)の含有量が上記範囲の下限値以上であると、含フッ素重合体(A)からなる膜のアルカリ水溶液に対する溶解性に優れ、前記範囲の上限値以下であると、含フッ素重合体(A)からなる膜の屈折率が充分に低くなりやすい。
全単位に対する−COOMを有する単位(I)の含有量が同じである場合、単位(I)の分子量が小さいほど−COOMの含有量は高くなり、単位(II)の分子量が小さいほど−COOMの含有量は高くなる。
含フッ素重合体(A)が共重合体である場合の、単位(I)の分子量は200〜500が好ましく、250〜450が特に好ましい。単位(I)の分子量が上記範囲の下限値以上であると、膜の屈折率が充分に低くなりやすい。上限値以下であると、−COOMによる膜のアルカリ水溶液に対する溶解性、およびコーティング用組成物の貯蔵安定性の向上効果が充分に得られやすい。
また、単位(II)の分子量は260以上が好ましく、260〜430が特に好ましい。単位(II)の分子量が上記範囲の下限値以上であると、沸点が常温以上となるため単位(I)を形成する前駆単量体との共重合反応制御が容易となる。上限値以下であると、単位(II)を形成する他の単量体(b)と単位(I)を形成する前駆単量体との沸点差が適度となり、共重合反応終了後の未反応単量体の分留回収が容易となる。
含フッ素重合体(A)のフッ素原子含有量が高いほど、含フッ素重合体(A)からなる膜の屈折率は低くなる。
含フッ素重合体(A)のフッ素原子含有量は62.5〜66.5質量%が好ましく、62.5〜64.0質量%がより好ましく、63.0〜64.0質量%が特に好ましい。該フッ素原子含有量が上記範囲の下限値以上であると、膜の屈折率が充分に低くなりやすい。上限値以下であると、膜のアルカリ水溶液に対する優れた溶解性、およびコーティング用組成物の優れた貯蔵安定性が得られやすい。
含フッ素重合体(A)の数平均分子量は1,000〜3,0000が好ましく、1,500〜6,000がより好ましく、3,000〜6,000が特に好ましい。
数平均分子量が前記下限値以上であると、造膜性に優れ、平坦部における膜厚の均一性に優れる。前記上限値以下であると、塗布時の段差への追従性に優れ、レジスト層の表面に凹凸がある場合に、凸部および凹部の表面全部を覆うのに必要な塗布量が少なくて済む。
含フッ素重合体(A)であって−COOMが−COOHである重合体の製造方法は、特に限定されないが、以下の方法(i)または方法(ii)が好ましい。(i)「−COOH」に変換可能な前駆官能基を有する前駆単量体を重合させて前駆重合体を重合した後、前駆官能基を「−COOH」に変換する方法。(ii)前駆官能基を有しない含フッ素単量体(前駆単量体)を重合させた後、該重合体の一部に「−COOH」を導入する方法。
方法(i)としては、CX=CY(Rf−COOCH)[X、X、Y、Rfは式(I)と同じである。]で表される前駆単量体(a)(すなわち単位(I)を形成する前駆単量体である。)を重合して前駆重合体を得た後、−COOCH部分を加水分解する方法が挙げられる。
含フッ素重合体(A)が共重合体である場合は、前記前駆単量体(a)と、他の単位(II)を形成する他の単量体(b)を共重合して前駆重合体を得た後、−COOCH部分を加水分解する。
重合方法は特に限定されないが、単量体に重合開始剤を加えて加熱する重合方法が好ましい。
重合開始剤としては、過酸化物、アゾ化合物等が好ましい。過酸化物としては、過酸化水素、ジアルキルペルオキシド類、ペルオキシケタール類、ジアシルペルオキシド類、ペルオキシカーボネート類、ペルオキシエステル類、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等が好ましい。
アゾ化合物としては、アゾニトリル類、アゾアミド類、環状アゾアミド類、アゾアミジン類等が好ましい。
重合開始剤の使用量は、重合反応に用いる単量体のモル数の合計に対して0.01〜10モル%であることが好ましい。
また重合反応においては、連鎖移動剤を用いてもよい。重合反応に使用する連鎖移動剤の使用量は、単量体のモル数の合計に対して0.01〜10モル%であることが好ましい。連鎖移動剤の使用量を増大させることにより、含フッ素重合体(A)の数平均分子量を小さくできる。
重合反応においては、媒体を使用してもよく、使用しなくてもよい。使用する場合には、重合反応に用いる単量体が媒体に溶解した状態または分散した状態で重合反応を行うのが好ましい。媒体としては、水、含フッ素溶剤等が好ましく用いられる。
前駆重合体を得た後、−COOCH部分を加水分解して含フッ素重合体(A)を得る方法は特に限定されないが、前駆重合体を水または水を含む溶媒に混合した溶液を撹拌する等の方法が挙げられる。該溶液を加熱しながら撹拌することが好ましい。その際の該溶液の温度は50〜150℃が好ましい。
撹拌時間の短縮が可能な点、加水分解後の含フッ素重合体(A)溶液のろ過性に優れる点、そしてコーティング用組成物の貯蔵安定性に優れる点からは、水と前駆重合体の双方が溶解可能な有機溶媒と水との混合溶媒を使用する等の方法が好ましい。
該加水分解工程で水と混合して用いられる有機溶媒としては、水との溶解性に優れる点から、アルコール類が好ましく、中でも前駆重合体との溶解性にも優れる点から含フッ素アルコールが好ましい。含フッ素アルコールとしては、フッ素含有率が50重量%以上の化合物が好ましく、たとえば、2−(パーフルオロブチル)エタノール、2−(パーフルオロヘキシル)エタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等が挙げられる。
混合溶媒における水と有機溶媒との質量比率は、3:7〜9:1であることが好ましく、4:6〜6:4が特に好ましい。前記範囲であると、水と前駆重合体の双方が溶解しやすい。
加水分解工程において使用する混合溶媒中の有機溶媒として含フッ素アルコールを使用する場合、含フッ素重合体(A)中の−COOMで表される基が、1.5×10−3〜1.9×10−3モル/gであるとき、混合溶媒中の含フッ素アルコールの量が20〜50質量%であることが好ましい。該組み合わせであると、溶媒として水のみでなく含フッ素アルコールを混合した場合の効果(ろ過性の向上、貯蔵安定性の向上)に優れる。
なお、加水分解時に前駆重合体を溶解する溶媒として水を使用する場合に、加水分解後に、前記有機溶媒を添加し、加水分解時と同程度に加熱しながら撹拌して含フッ素重合体(A)溶液を得る方法でも、同様の効果を得ることができる。
工程数が少なくて済み、ろ過性の向上効果および貯蔵安定性の向上効果に優れる点では、加水分解時に前記有機溶媒を存在させることが好ましい。
方法(ii)の例としては、CX=CY(Rf−CCl)で表される含フッ素単量体(前駆単量体)を重合した後、硫酸と水を加えて、−CClをCOOHに変換する方法が挙げられる。
含フッ素重合体(A)であって−COOMが−COOZである重合体の製造方法は、方法(i)または方法(ii)で−COOHを有する前駆重合体を得て、次に有機アミンを加えて、−COOHを−COOZに変換する方法が挙げられる。有機アミンとしては、エチルアミン、プロピルアミン等のモノアルキルアミン類;ジエチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよい、2種以上を併用してもよい。
含フッ素重合体(A)からなる膜の屈折率は低い傾向にある。屈折率は、波長193nmにおいて1.42以下が好ましく、1.41以下が特に好ましい。
該屈折率は、含フッ素重合体(A)を濃度が3質量%となるように溶媒に溶解し、得られた溶液をシリコンウェハ上に膜厚が約100nmになるように塗布し、150℃に温度調節したホットプレート上で90秒間乾燥させることにより溶媒を除去して得られる膜について、波長193nmにおける屈折率をエリプソメータにより測定して得られる値である。
かかる低屈折率が得られる理由としては、含フッ素重合体(A)がフッ素原子を多く含むことが考えられる。
波長193nmにおける屈折率が1.42以下である膜は、ArFエキシマレーザ(波長193nm)用のフォトレジスト層の反射防止膜として好適であり、屈折率が低いほど反射防止効果に優れる。
[コーティング用組成物]
コーティング用組成物は、含フッ素重合体(A)を含む重合体成分、および必要に応じて溶媒、界面活性剤、その他の添加剤を含む。コーティング用組成物が溶媒を含む場合、含フッ素重合体(A)は溶媒に溶解していることが好ましい。
重合体成分として、含フッ素重合体(A)以外の他の重合体成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含有してもよい。
コーティング用組成物中の全重合体成分の濃度は、1〜10質量%が好ましい。
コーティング用組成物中の全重合体成分に対する含フッ素重合体(A)の割合が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。
コーティング用組成物中の含フッ素重合体(A)の濃度が、1〜10質量%であることが好ましい。
(溶媒)
本発明のコーティング用組成物中に含まれる溶媒としては、水、有機溶媒または水と有機溶媒の混合溶媒が使用できる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、含フッ素アルコール等のアルコール類が挙げられる。含フッ素アルコールとしては、前記加水分解工程で挙げた含フッ素アルコールが例示される。前記加水分解工程を行う場合は、該加水分解工程で用いた含フッ素アルコールを、コーティング用組成物中の溶媒の一部または全部として用いることができる。
本発明のコーティング用組成物は、特にフォトレジスト層上に塗布する反射防止コーティング用組成物として有用である。反射防止コーティング用組成物の溶媒としては、反射防止コーティング用組成物をフォトレジスト層に塗布する際、フォトレジスト膜にダメージを与えないものから選択することが好ましい。
好ましい溶媒として、水単独、または水と上述のアルコール類との混合溶媒が挙げられる。混合溶媒中のアルコール類の割合が多いと、例えばフォトレジスト層にダメージを与える場合があるため、混合溶媒中のアルコール類の割合は、50質量%以下が好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
コーティング用組成物は含フッ素アルコールを9〜49.5質量%含むことが好ましく、9〜18質量%含むことが特に好ましい。
含フッ素アルコールの含有量が前記範囲の下限値以上であると、コーティング用組成物中に含まれる含フッ素重合体の凝集物発生を抑制する点で好ましく、上限値以下であると、フォトレジスト層にダメージを与えない点で好ましい。
(界面活性剤)
本発明のコーティング用組成物中に、塗布時の濡れ性、形成される膜の均一性を改善するための添加剤として、界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、フッ素系有機酸のアミン塩等が挙げられる。具体的には、ポリフルオロアルキル基とポリオキシエチレン基を有する化合物(3M社製、製品名:フロラード「FC−430」、「FC−4430」等)、アセチレングリコールおよびそれにポリオキシエチレンを付加した化合物(エアープロダクツ社製、製品名:「サーフィノール104」、「サーフィノール420」)、アルキルスルホン酸およびアルキルベンゼンスルホン酸類(例えば、日光ケミカルズ社製、製品名:ニッコール「SBL−2N−27」等)、および水酸基を含みポリオキシエチレン基を含まない化合物(ポリグリセリン脂肪酸エステル等)等が挙げられる。
組成物中の界面活性剤の含有量は、多すぎると膜の白化を招いたり、反射防止膜下層のフォトレジスト膜中に拡散して露光不良を引き起こすおそれがあるため、全重合体成分に対して10質量%以下が好ましく、5質量%以下が特に好ましい。
(その他の添加剤)
本発明のコーティング用組成物中に含まれてもよいその他の添加剤としては、反射防止膜形成用のコーティング用組成物において公知の添加剤が挙げられる。
具体例としては、オニウム塩、ハロアルキル基含有化合物、o−キノンジアジド化合物、ニトロベンジル化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホン化合物等の光酸発生剤が挙げられる。
コーティング用組成物中におけるその他の添加剤の合計の含有量は、全重合体成分に対して10質量%以下が好ましく、5質量%以下が特に好ましい。
[フォトレジスト積層体の製造方法]
本発明のフォトレジスト積層体の製造方法は、フォトレジスト層の表面上に反射防止膜が設けられたフォトレジスト積層体を製造する方法であって、フォトレジスト層の表面上に、本発明のコーティング用組成物を塗布する工程を有する。
フォトレジスト層の表面上に本発明のコーティング用組成物を塗布する方法は、公知の方法を用いることができる。反射防止膜の均一性、簡便性の点からスピンコート法が好ましい。
塗布後に溶剤を除去することにより反射防止膜が得られる。溶媒を除去する方法としては、例えばホットプレートまたはオーブンを用いて加熱乾燥を行うことが好ましい。乾燥条件としては、例えばホットプレートの場合、80〜150℃の温度で30〜200秒間の条件が好ましい。
反射防止膜の膜厚は、公知の反射防止理論に従って設定すればよく、膜厚を「(露光波長)/(4×(反射防止膜の屈折率))」の奇数倍とすることが、反射防止性能が高くなるため好ましい。
本発明は、基板上にフォトレジスト層を形成し、その表面上に反射防止膜を形成してフォトレジスト積層体とし、該フォトレジスト積層体を露光した後、アルカリ水溶液を用いて現像を行ってレジストパターンを形成する方法に好適に用いることができる。
すなわち、本発明のコーティング用組成物を用いて前記反射防止膜を形成することにより、定在波効果が抑制され、レジストパターンの寸法変動や形状の崩れを抑えることができる。また該反射防止膜はアルカリ水溶液への溶解性が優れ、現像工程において現像と反射防止膜の除去を同時に行うことができる。
特に、特にArFエキシマレーザ(波長193nm)またはFレーザ(波長157nm)を用いて露光を行う方法において、高い反射防止効果を発揮する。
またレジスト層が、露光により生成するプロトンの触媒作用を利用する、いわゆる化学増幅型レジストからなる層である場合、露光後にレジスト層が大気中に放置されるとレジスト表面の変質が生じ易い。かかるレジスト層の表面上に本発明のコーティング用組成物を用いて膜を形成すると、保護膜として機能して、レジスト層表面の変質を防止できる。
本発明によれば、特に、後述の実施例に示されるように、−COOMを有する単位(I)のRfを直鎖状とすることにより、コーティング組成物の貯蔵安定性を向上させることができる。
その理由としては、Rfに分岐構造がある場合に比べて、含フッ素重合体の単位質量当たりの体積が小さくなり、その結果、貯蔵中に含フッ素重合体凝集物が発生した場合にも、該凝集物の体積が小さいため塗布不良を生じ難いと考えられる。
また側鎖の末端に−COOMを有する単位(I)は親水性である。そのため、媒体として水、有機溶媒または水と有機溶媒の混合溶媒を含むコーティング用組成物中で、ポリマー鎖が広がりやすく、Rfにおける分岐構造の有無による体積差が大きく発現すると考えられる。
また、後述の実施例に示されるように、他の単位(II)における分岐構造の有無は貯蔵安定性に影響しない。その理由としては、−COOMを有していない疎水性の単位(II)はコーティング用組成物中では収縮しており、分岐構造の有無による体積差が小さいためと考えられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、例1〜9のうち、例1〜4は実施例、例5〜9は比較例である。
測定方法および評価方法は以下の方法を用いた。
[質量平均分子量・数平均分子量]
重合体の質量平均分子量および数平均分子量の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によるポリスチレン(PS)換算分子量である。
[−COOMの含有量、全単位に対する−COOMを有する単位の含有量]
80℃で4時間真空乾燥させた含フッ素重合体と標準物質(p−ヘキサフルオロキシレン)の質量とを、電子天秤等を用いて秤量した後、ペルエフルオロベンゼン(PFB)に溶解してH−NMR測定を行った。測定で得られたピーク面積比と先に秤量した質量から、含フッ素重合体の−COOMの含有量(単位:モル/g)を算出した。共重合体の場合は、同時に含フッ素重合体を構成する全単位に対する−COOMを有する単位の含有量(単位:モル%)も算出した。
[含フッ素共重合体のフッ素原子含有量]
含フッ素共重合体のフッ素原子含有量(単位:質量%)は、フッ素原子含有量分析により得られ、含フッ素共重合体を構成するすべての原子の総質量に対するフッ素原子の質量の割合を示す。
[膜の屈折率]
各例で得た含フッ素重合体の溶液(重合体の濃度10%)を、シリコンウェハ上にスピンコート法により膜厚が約100nmになるように塗布し、150℃に温度調節したホットプレート上で90秒間乾燥させて、含フッ素重合体からなる膜(反射防止膜)を形成した。該膜の波長193nmにおける屈折率をエリプソメータにより測定した。
[膜のアルカリ水溶液に対する溶解性(アルカリ溶解性ともいう。)]
上記膜の屈折率の測定方法において、屈折率の測定を終えたシリコンウェハ上の膜に、濃度が2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド(TMAH)水溶液(室温(20〜25℃))を0.5mL滴下して10秒間放置した。その後、滴下した溶液をブロワーで吹き飛ばし、該溶液と接触していた部分を目視で観察した。膜が溶解してシリコンウェハを視認できればアルカリ溶解性が〇(良好)、視認できなければ×(不良)と判定した。
[コーティング用組成物の貯蔵安定性]
各例で得た含フッ素重合体の溶液(重合体の濃度10%)を、製造後2週間室温で放置(貯蔵)した後、シリコンウェハ上にスピンコート法により膜厚が約100nmになるように塗布した。形成された塗膜の表面状態を目視で観察した。
貯蔵中に含フッ素重合体の凝集体が発生した場合、該凝集体が視認できない程度にわずかなものであっても、スピンコート法で薄膜状にすると塗膜の表面が均一にならず異常が発生する。例えばハジキと呼ばれる膜厚ムラが生じる。
塗膜の表面に異常が全くなく均一である場合を貯蔵安定性が〇(良好)、異常が1つでも発生した場合は×(不良)と判定した。
下記の例において、以下の単量体および重合開始剤を用いた。
[直鎖状の前駆単量体(a)]
(a1):CF=CFOCFCFCFOCFCFCFOCFCFCFCOOCH(分子量623)
(a2):CF=CFOCFCFCFCOOCH(分子量307)
[分岐状の前駆単量体(c)(比較例)]
(c1):CF=CFOCFCF(CF)OCFCF(CF)OCFCFCFCOOCH(分子量623)
(c2):CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCOOCH(分子量422)
[他の単量体(b)]
(b1):CF=CF−O−CFCFCF(分子量266)
(b2):CF=CF−O−CFCF(CF)−O−CFCFCF(分子量451)
[重合開始剤]
開始剤溶液(1):ジイソプロピルペルオキシジカーボネート溶液(濃度:50質量%、溶媒:CFCHOCFCFH)
(例1)
まず50mLの耐圧ガラス製容器に、単量体と重合開始剤を仕込んだ後、系内を窒素により置換した。単量体として直鎖状である前駆単量体(a1)の50g、重合開始剤として開始剤溶液(1)の0.29g用いた。
次いで内温が、重合反応温度である40℃になるように加熱しながら撹拌して重合反応を行った。重合反応時間は72時間とした。重合反応終了後、未反応の原料を80℃の真空乾燥により留去して、前駆重合体を得た。前駆重合体の収量は24.0gであった。
次に前駆重合体の加水分解を行った。溶媒として、水と含フッ素アルコールとの混合溶媒(質量比5:5)を用いた。含フッ素アルコールとしてヘキサフルオロイソプロパノールを用いた。
すなわち、前駆重合体の濃度が10質量%となるように、1Lのセパラブルフラスコに、水と含フッ素アルコールとの混合溶媒、および前駆重合体を仕込んだ。これを80℃に加熱し、温度を保ちつつ24時間撹拌することで加水分解を行い、前駆重合体が加水分解された含フッ素重合体(A)の溶液(コーティング用組成物)を得た。該溶液における含フッ素重合体(A)の含有量(濃度)は10質量%、含フッ素アルコールの含有量は45質量%である。
前駆重合体が加水分解されるとき、直鎖状の前駆単量体(a)に基づく単位の−COOCHが加水分解されて式(I)で表される単位(I)となる。
含フッ素重合体(A)の質量平均分子量、数平均分子量、フッ素原子含有量、−COOMの含有量、および全単位に対する単位(I)の含有量は、前駆重合体の質量平均分子量、数平均分子量、フッ素原子含有量、−COOCHの含有量、および全単位に対する前駆単量体に基づく単位の含有量と、それぞれ同じとみなすことができる。これらを表1に示す(以下、同様)。
得られた含フッ素重合体(A)の溶液(コーティング用組成物)の貯蔵安定性を上記の方法で評価した。得られた含フッ素重合体(A)からなる膜の屈折率およびアルカリ水溶液に対する溶解性を上記の方法で評価した。これらの結果を表1に示す(以下、同様)。
表1には主な製造条件も記載する。また重合開始剤の使用量を、重合反応に用いる単量体のモル数の合計に対する割合(単位:モル%)に換算した値も記載する(以下、同様)。
(例2〜9)
重合工程の条件を表1に示すとおりに変更したほかは例1と同様にして、含フッ素重合体(A)の含有量(濃度)が10質量%、含フッ素アルコールの含有量が45質量%である含フッ素重合体(A)の溶液(コーティング用組成物)を得、例1と同様に評価した。
例6〜9において、前駆重合体が加水分解されるとき、分岐状の前駆単量体(c)に基づく単位の−COOCHが加水分解されて、式(I)におけるRfが分岐状のオキシペルフルオロアルキレン基である単位(比較例)となる。
Figure 2016089050
表1の結果に示されるように、式(I)で表される単位(I)を有し、かつ−COOMの含有量が1.5×10−3〜1.9×10−3モル/gである含フッ素重合体(A)を含有する例1〜4の含フッ素重合体(A)の溶液(コーティング用組成物)は、貯蔵安定性に優れ、該溶液用いて形成した含フッ素重合体(A)からなる膜は、屈折率が充分に低く、かつアルカリ水溶液に対する溶解性も優れていた。
これに対して、例5は、単位(I)を有するが、含フッ素重合体(A)の全単位に対する単位(I)の含有量が低いため、−COOMの含有量が1.5×10−3モル/gより少ない例である。膜の屈折率は充分に低いが、含フッ素重合体の溶液(コーティング用組成物)の貯蔵安定性が不充分であり、膜のアルカリ水溶液に対する溶解性も不充分であった。
例6〜9は、式(I)で表される単位(I)の代わりに、式(I)におけるRfが分岐状のオキシペルフルオロアルキレン基である単位を有する例である。いずれも膜の屈折率は充分に低いが、貯蔵安定性が不充分であった。
特に−COOMの含有量が1.5×10−3モル/gより低い例9は、膜のアルカリ水溶液に対する溶解性も不充分であった。
特に、例1と6を比べると、−COOMの含有量が同じでも、式(I)におけるRfが分岐状である例6は貯蔵安定性が劣ることが分かる。
一方、例2と4を比べると、−COOMの含有量が同じであって、他の単量体(b)が分岐構造を有する例2と、他の単量体(b)が分岐構造を有しない例4は、いずれも貯蔵安定性が優れていた。すなわち、他の単量体(b)における分岐構造の有無は貯蔵安定性に影響しないことがわかる。
また例5と9の結果より、Rfにおける分岐構造の有無に関わらず、−COOMの含有量が1.1×10−3モル/gと低いと、膜のアルカリ溶解性が不充分であり、反射防止膜には不適格であることが分かる。アルカリ溶解性に優れる含フッ素重合体は反射防止膜に使用可能である。

Claims (6)

  1. 下式(I)で表される単位を有し、−COOMで表される基の含有量が1.5×10−3〜1.9×10−3モル/gである含フッ素重合体(A)を含有することを特徴とするコーティング用組成物。
    −[CX−CY(Rf−COOM)]− ・・・(I)
    (式中、XおよびXは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または塩素原子を示し、Yは水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を示し、Rfは炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい直鎖状のペルフルオロアルキレン基、または炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子を含んでもよい直鎖状のオキシペルフルオロアルキレン基を示し、−COOMは−COOH、または−COOZ1(Z1は置換されていてもよいアンモニウムイオン)を示す。)
  2. 前記含フッ素重合体(A)の数平均分子量が1,000〜30,000である、請求項1に記載のコーティング用組成物。
  3. 前記含フッ素重合体(A)からなる膜の波長193nmにおける屈折率が1.42以下である、請求項1または2に記載のコーティング用組成物。
  4. 前記含フッ素重合体(A)の含有量が1〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコーティング用組成物。
  5. さらに溶媒を含有し、該溶媒が含フッ素アルコールを含み、前記コーティング用組成物中の該含フッ素アルコールの含有量が9〜49.5質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコーティング用組成物。
  6. フォトレジスト層の表面上に反射防止膜が設けられたフォトレジスト積層体を製造する方法であって、
    フォトレジスト層の表面上に、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコーティング用組成物を塗布する工程を有することを特徴とする、フォトレジスト積層体の製造方法。
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