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JP2016079169A - 糖アルコールの製造方法および糖液 - Google Patents

糖アルコールの製造方法および糖液 Download PDF

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Abstract

【課題】非可食バイオマスから精製コストをかけることなく簡便な手法で得られる糖液を原料として用い、効率よく糖アルコールを製造する方法、および原料として用いられる糖液を提供する。【解決手段】非可食バイオマスを糖化して糖化液を得る糖化工程と、該糖化液中の反応阻害物を除去する処理を行って処理糖化液を得る除去工程と、該処理糖化液を水素雰囲気下で金属触媒と接触させる水素化反応工程とを有し、該水素化反応工程で糖から糖アルコールを製造する。【選択図】なし

Description

本発明は、非可食バイオマスを用いて糖アルコールを製造する方法に関する。
糖アルコールは食品添加物、甘味料、蓄熱材などに使用されるほか、機能性ポリマーを構成するモノマーとして用いたり、その他モノマーへ変換する原料としても利用される有用な化合物である。一般的に用いられる糖アルコールとしては、ソルビトール、キシリトールが挙げられ、これらはそれぞれ、グルコース、キシロースを水素化して得られることが知られている。例えば、ソルビトールについては、通常、可食バイオマスであるでんぷん等から得られたグルコースを原料としている(非特許文献1)。
しかし、これらの可食バイオマス由来の糖類を上記プロセスの原料として使用する場合、食料との競合が懸念されるため、非可食バイオマスの積極的な利用が求められている。
非可食バイオマスから糖アルコールの原料となる糖類を得る方法として、非可食バイオマスに含まれるセルロースやヘミセルロースをグルコース等のヘキソースやキシロース等のペントースといった単糖に加水分解する方法が知られている。特許文献1には、バイオマス中のセルロースやヘミセルロースを濃硫酸を用いて加水分解し、ヘキソースやペントース等の糖を含む液体を生成することが開示されている。
一方、特許文献2および3には糖から糖アルコールを得る方法として、セルロースを金属触媒の存在下で、加水分解、水素化する方法が開示されている。しかしながらこれらは、溶媒洗浄、塩素処理、水酸化ナトリウム水溶液洗浄等の多段階による精製を経た市販されている粉末状のセルロースを出発物質とした反応である。
特表平11−506934号公報 特開2012−41335号公報 特開2012−41336号公報
室井高城著「工業貴金属触媒」幸書房,2003年5月26日、p.283
特許文献2、3では、多段階による精製を経たα‐セルロースなどの高純度セルロースを原料として用いているが、バガス等の工業的に使用され得る非可食バイオマスを用いた場合と比べて精製コストが高く、実用的なものではない。そのため、非可食バイオマスから簡便な手法で得られる糖液を原料として用いる、糖アルコールの製造方法が求められている。
本発明者の検討に拠れば、非可食バイオマスを糖化して得られる糖化液を原料として、上記の特許文献2および3に記載されているような水素化触媒を用いて糖アルコールの製造を行った場合、触媒の活性が低下し、目的の糖アルコール収率が著しく低くなることがわかった。特許文献1に開示される非可食バイオマスを加水分解して単糖を含む液体を得
る工程では、糖分解物などの様々な不純物が含まれると考えられるので、糖類を糖アルコールやその他糖誘導体に化学変換する工程に問題が生じる場合がある。
本発明の課題は、上記知見により見出されたものであり、非可食バイオマスから精製コストをかけることなく簡便な手法で得られる糖液を原料として用い、効率よく糖アルコールを製造する方法、および原料として用いられる糖液を提供することを課題とする。
上記課題に対し、本発明者は、非可食バイオマスを糖化して得られた糖化液中の反応阻害物を除去する処理を行い、得られた糖液を原料として水素化反応を行うことで、効率よく糖アルコールを製造できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は以下に存する。
[1] 非可食バイオマスを糖化して糖化液を得る糖化工程と、
該糖化液中の反応阻害物を除去する処理を行って処理糖化液を得る除去工程と、
該処理糖化液を水素雰囲気下で金属触媒と接触させる水素化反応工程とを有し、
該水素化反応工程で糖から糖アルコールを製造することを特徴とする糖アルコールの製造方法。
[2] 前記糖化液がグルコースおよび/またはキシロースを含む、[1]に記載の糖アルコールの製造方法。
[3] 前記除去工程において、炭素系多孔質材料および/または金属酸化物を用いて糖化液の処理を行う、[1]または[2]に記載の糖アルコールの製造方法。
[4] 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子を0ppm超、10ppm以下の範囲で含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[5] 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、ギ酸を0ppm超、1500ppm以下の範囲で含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[6] 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、窒素(N)原子を0ppm超、350ppm以下の範囲で含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。[7] 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、塩素(Cl)原子を5ppm以上1000ppm以下の範囲で含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[8] 前記金属触媒が、周期表第8族、第9族、第10族および第11族から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[9] 前記金属触媒が、ルテニウムを含む、[1]〜[8]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[10] 前記糖アルコールが、ソルビトールおよび/またはキシリトールである、[1]〜[9]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[11] 塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下の範囲で含み、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子を0ppm超、10ppm以下の範囲で含むことを特徴とする糖液。
[12] 塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下の範囲で含み、ギ酸を0ppm超、1500ppm以下の範囲で含むことを特徴とする糖液。
[13] 塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下の範囲で含み、窒素(N)原子を0ppm超、350ppm以下の範囲で含むことを特徴とする糖液。
[14] 塩素(Cl)原子と、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子、ギ酸、および窒素(N)原子の少なくとも1つと、を含む糖液であって、
前記塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下、前記硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子を0ppm超、10ppm以下、および前記ギ酸を0ppm超
、1500ppm以下、窒素(N)原子を0ppm超、350ppm以下のいずれかの範囲で含むことを特徴とする糖液。
本発明の糖アルコールの製造方法によれば、非可食バイオマスから簡便な手法で得られる糖液を原料として用い、低コストで、効率よく糖アルコールを製造することができる。
また、本発明の糖液は、水素化反応の原料に用いることで、触媒の活性を低下させることなく、高い収率で糖アルコールを製造することができる。
これらのことより、糖アルコールの製造において、生産効率に優れたプロセス設計が可能になる。
以下、本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば種々に変更して実施することができる。
<糖アルコールの製造方法>
本発明の製造方法は、非可食バイオマスを糖化して糖化液を得る糖化工程と、該糖化液中の反応阻害物を除去する処理を行って処理糖化液を得る除去工程と、該処理糖化液を金属触媒に接触させて水素雰囲気とする水素化反応工程とを有する。
以下、それぞれの工程に分けて詳細に説明する。
(糖化工程)
本発明の製造方法で行われる糖化工程は、非可食バイオマスに含まれる多糖類をその構成単位である糖類まで分解(糖化)してオリゴ糖や単糖を含む糖化液を得ることができればよく、糖化方法については特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
例えばセルロースやヘミセルロースを、濃硫酸を用いてグルコースに代表されるヘキソースや、キシロースに代表されるペントースといった単糖まで加水分解する方法や、多糖類の反応性を向上させる前処理を施した後に、酵素反応、亜臨界水、超臨界水等により加水分解する方法等が挙げられる。
(糖化液)
糖化液は、非可食バイオマスに含まれる多糖の少なくとも一部を糖化して生成する単糖を含む液である。糖化液は単糖以外の糖類を含んでいてもよく、多糖やオリゴ糖などを含んでいてもよい。
また、通常、ギ酸、乳酸、酢酸、酪酸、ピルビン酸、グルコン酸、アミノ酸などの有機酸;フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、ホルムアルデヒド、ヒドロキシアルデヒドなどのアルデヒド類;硫酸イオン、硝酸イオンなどの無機酸イオン類;塩素、フッ素などのハロゲン元素;カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属元素;マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属元素;ケイ素元素;リグニン等の、非可食バイオマスに由来する糖類以外の化合物を含む。ここで、上記に示した元素は糖化液中でどのような形態で存在しているかは特に限定されず、たとえば、糖化液中の化合物やイオンを構成する元素の一部であってもよい。
(糖類)
本発明で用いる糖化液に含まれる糖類は、非可食バイオマス由来の単糖を含んでいれば特に限定はされず、いわゆる糖類一般を用いることができる。
具体的にはグリセルアルデヒド等の炭素数3の単糖(トリオース);エリトロース、トレオース、エリトルロース等の炭素数4の単糖(テトロース);リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、デオキシリボース、キシルロース、リブロース等の炭素数5の単糖(ペントース);アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マ
ンノース、ガラクトース、イドース、フコース、フクロース、ラムノース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース等の炭素数6の単糖(ヘキソース);セドヘプツロース等の炭素数7の単糖(ヘプトース)等が挙げられる。これらの単糖の中でも、ヘキソース、ペントースが好ましい。これらは自然界、植物の構成成分となっていることから豊富に存在し、原料の入手が容易であるためである。
本発明で用いる糖化液は、上記の単糖の1種類を単独で含有していてもよいし、2種類以上を含有していてもよい。
上記ヘキソースとしては、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースが好ましく、グルコースがより好ましい。ペントースとしてはキシロース、アラビノースが好ましく、キシロースがより好ましい。グルコース、キシロースは、自然界、植物の主な構成成分となっているため、原料の入手が容易である点が挙げられる。よって、糖化液はグルコースおよび/またはキシロースを含むことが特に好ましい。
また、糖化液には糖化工程で単糖まで加水分解されなかった糖類が含まれていてもよく、たとえばスクロース、ラクトース、マルトース、トレハノース、ツラノース、セロビオース等の二糖類;ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース等の三糖類;フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナオリゴ糖などのオリゴ糖類;デンプン、デキストリン、セルロース、ヘミセルロース、グルカン、ペントサン等の多糖類を含んでいてもよい。
(非可食バイオマス)
非可食バイオマスとしては、上記の糖類を構成成分とする多糖類を含んでいれば特に限定されないが、たとえば、セルロース、ヘミセルロースを含む植物等が挙げられる。
非可食バイオマスとしては、具体的には、バガス、スイッチグラス、ネピアグラス、エリアンサス、コーンストーバー、稲わら、麦わら、米ぬか、植物油カス、ササ、タケ、パルプ類、古紙、食品廃棄物、水産物残渣、家畜廃棄物等が挙げられる。また、砂糖の製造工程で発生する糖蜜から砂糖を回収した後に残る廃糖蜜も非可食バイオマスとして使用可能である。
上記の非可食バイオマスは、可食バイオマスと異なり、食用用途と競合せず、また通常であれば廃棄、焼却処理をされるものが多いため、安定的な供給、資源の有効利用が図れる点で好ましい。
これらの中でも、原料の集約が容易である観点から、草本系バイオマスが好ましく、なかでもイネ、ムギ、トウモロコシ、ソルガム、サトウキビ、スイッチグラス、タケ、ササなどのイネ科植物や窒素固定能を有するマメ科植物に由来するバイオマスが好ましい。特に大量に集約されているサトウキビ由来のバガス、トウモロコシ由来のコーンストーバー、スイッチグラスが好ましい。
本発明で用いる糖化液中に含まれる糖類の合計濃度(以下、「糖濃度」という)は、糖化液の由来や、含有する糖の種類等によって大きく変動し、特に限定されないが、通常3質量%以上、好ましくは5質量%以上であり、通常60質量%以下、好ましくは50質量%以下である。下限値以上の糖濃度の糖化液を用いることで、水素化反応工程の生産性が向上するため好ましく、上限値以下の糖濃度とすることにより、糖化液の取り扱いが容易となるため好ましい。
(除去工程)
本発明で行われる除去工程とは、糖化工程で得られた糖化液中の反応阻害物を除去する処理を行って処理糖化液を得る工程である。
上述の糖化工程で非可食バイオマスを糖化して得られる糖化液には、非可食バイオマス
に由来する糖類以外の種々の化合物を含んでいる。発明者の検討により、これらの化合物の一部が水素化反応を阻害し、糖アルコールの生成効率を低減させることを見出した。そのため、多段階による精製を経て高純度の糖類を得る工程を経ずとも、除去工程を実施して糖化液中の水素化反応を阻害する化合物を選択的に除去した処理糖化液を作製することによって、効率的に糖アルコールを製造し得る原料となる糖液を得ることに成功した。
(反応阻害物)
反応阻害物とは、除去工程の後に続く水素化反応工程において、水素化反応を阻害する物質のことをいう。発明者が検討した結果、これらの反応阻害物は、水素化反応で用いられる金属触媒を被毒したり、触媒表面を覆ってしまったりすることにより触媒活性を低下させ、その結果、糖アルコールの収率を低減させることを見出した。
本発明の製造方法において、糖化液中に含まれ反応阻害物となるものは、例えば非可食バイオマスに含まれるチオールやスルフィドに由来すると思われる硫黄含有有機化合物;アミノ酸などに由来する窒素(N)原子を含む化合物;ギ酸、乳酸、酪酸、酢酸といった有機酸が考えられる。さらに糖類由来の有機重合物が物理的に触媒表面を覆い、触媒の活性を低下させることもある。
上記、反応阻害物質のうち、特に硫黄含有有機化合物が糖化液中に存在すると、硫黄(S)原子が触媒の金属に配位し、著しく触媒活性が低下する。硫黄含有有機化合物とは、2価のS原子を有するチオール基、スルフィド基を持つ有機物や4価のS原子を有するスルホキシド基を持つ有機物などが挙げられる。非可食バイオマスに由来する糖化液中に含まれる硫黄含有有機化合物としては、主に2価のS原子を有するチオール基、スルフィド基を持つ有機物が多く、たとえば、アミノ酸であればシステイン、メチオニンが挙げられる。これらのアミノ酸そのものでなくても、システイン、メチオニンから誘導される有機物が存在する場合にも水素化反応阻害の影響がある。特に、2価と4価のS原子を有する硫黄含有有機化合物は、S原子が不対電子を有するため触媒の金属に配位しやすく、触媒の被毒を引き起こす反応阻害物質であると考えられる。
一方で、糖化液中に、硫酸などの無機酸に含まれる6価のS原子が存在していても、不対電子を持たないため水素化反応には影響がない。
硫黄含有有機化合物に含まれるS原子の量については、燃焼吸収イオンクロマトグラフ分析で測定した全S原子の量から水溶解イオンクロマトグラフ分析で測定したS原子の量(6価のS原子の量に相当)を差し引くことで求められる。
ここで、硫黄含有有機化合物に含まれる2価や4価のS原子は糖化液中でどのような形態で存在しているかは特に限定されず、通常、糖化液中に存在する化合物を構成する元素の一部として存在する。
除去工程を実施して得られる処理糖化液中の硫黄含有有機化合物に含まれるS原子量は、糖化液重量に対してS原子として1000ppm以下、好ましくは100ppm以下、より好ましくは10ppm以下、さらに好ましくは5ppm以下、最も好ましくは1ppm以下とすることが望ましい。硫黄含有有機化合物に含まれる2価や4価のS原子の含有量は少ない方が好ましいと考えられるが、上述の範囲であれば、含有していても水素化反応工程を実施するうえで大きな問題とはならない。2価や4価のS原子を全く含まない糖化液を水素化反応工程で用いた場合では、糖の異性化が進行したり、触媒の反応性が高すぎて水素化分解が進行するなど、目的物以外の化合物が生成する場合があり、反応の選択率が低下する傾向がある。
糖化液中に含まれる窒素(N)原子も、触媒の金属に対して配位し、触媒活性を低下させることがある。糖化液中のN原子は、主に各種アミノ酸とその重合物から持ち込まれる
ものである。
除去工程を実施して得られる処理糖化液中のN原子量は、糖化液重量に対してN原子として2000ppm以下、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは400ppm以下、それより好ましくは350ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下、最も好ましくは10ppm以下とすることが望ましい。N原子は全く含まれないことが特に好ましいが、上述の範囲であれば、含有していても水素化反応工程を実施するうえで大きな問題とはならない。
ここで、N原子は糖化液中でどのような形態で存在しているかは特に限定されず、通常、糖化液中に存在する化合物やイオンを構成する元素の一部として存在する。以下、N原子を含む化合物をN原子含有成分と称する場合がある。
糖化液中に含まれる有機酸は、水素化反応を阻害し得る。有機酸は非可食バイオマスを糖化する際に生成するもので、例えばギ酸、乳酸、酢酸、酪酸、ピルビン酸、グルコン酸等である。特にギ酸が存在すると、金属触媒に対して作用し、触媒活性を低下させる。
そのため、除去工程を実施して得られる処理糖化液中のギ酸量は、糖化液質量に対して30000ppm以下、好ましくは3000ppm以下、より好ましくは1500ppm以下、それより好ましくは1000ppm以下、さらに好ましくは500ppm、最も好ましくは100ppm以下とすることが望ましい。ギ酸は全く含まれないことが特に好ましいが、上述の範囲であれば、含有していても水素化反応工程を実施するうえで大きな問題とはならない。
(処理糖化液)
処理糖化液は、反応阻害物を除去する処理を施されたものであり、上述の反応阻害物の少なくとも一部が除去されている糖液である。反応阻害物の含有量は、上述の通りである。処理糖化液は、生産効率のよい糖アルコール製造の原料となる糖液として有用である。
主に、単糖や二糖などの糖類を含み、その他非可食バイオマスに由来する糖以外の化合物を含んでいてもよい。たとえば、塩素、フッ素などのハロゲン元素;カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属元素;マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属元素;ケイ素元素;硫酸イオン、硝酸イオン等を含んでいてもよい。ここで、上記に示した元素は処理糖化液中でどのような形態で存在しているかは特に限定されず、たとえば、処理糖化液中の化合物やイオンを構成する元素の一部であってもよい。
通常、非可食バイオマス由来の糖化液に含まれ、除去処理で除かれないものとして、塩素(Cl)原子を含む化合物が挙げられる。発明者の検討に拠れば、Cl原子を含む糖化液であっても水素化反応への阻害影響は見られなかったため、Cl原子を処理糖化液中に含んでいてもよい。Cl原子は非可食バイオマスを糖化した糖化液に含まれるものであるが、特にこのCl原子を含む糖化液に対して、特定の反応阻害物の除去処理を組み合わせることで糖アルコール製造の効率が改善する傾向がみられる。
除去工程を実施して得られる処理糖化液中のCl原子量は、糖化液重量に対してCl原子として5ppm以上、場合によっては50ppm以上含んでいてもよく、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下とすることが望ましい。
ここで、Cl原子は糖化液中でどのような形態で存在しているかは特に限定されず、糖化液中に存在する化合物やイオンを構成する元素の一部として存在したり、単独でClイオンとして存在していてもよい。
(除去処理方法)
本発明の製造方法の除去工程において、前記反応阻害物を除去する処理方法としては、炭素系多孔質材料や金属酸化物などの吸着剤に吸着させて除去する方法(以下、吸着処理ということがある)、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂に接触させて除去する方法、糖液から晶析でグルコースやキシロースを得る際に母液から除去する方法、還元剤などと
反応させて除去する方法、蒸留で物理的性質を利用して除去する方法等がある。特に吸着剤で吸着させる方法では、糖化液のpH糖濃度を大きく変化させることなく、操作も簡便であることから好ましい。より好ましくは、炭素系多孔質材料および/または金属酸化物を用いて糖化液の処理を行うことである。
(吸着剤)
前述の吸着処理に使用できる吸着剤としては、反応阻害物質を吸着できるものであれば何でもよく、例えば活性炭、カーボンブラック、シリコンカーバイドなどの炭素系多孔質材料、アルミナ、シリカ、ジルコニア、ニオビア、チタニア、セリア、珪藻土、ゼオライト、酸化亜鉛等の金属酸化物等が挙げられる。特に活性炭、アルミナ、酸化亜鉛が硫黄含有有機化合物の吸着能が高いので好ましい。
また、上記炭素系多孔質材料や金属酸化物に、周期表第8族、第9族、第10族および第11族から選ばれる少なくとも1種の金属成分を担持した水素化触媒と同様のものを使用してもよい。担持する金属触媒の成分としては、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、銅、パラジウム、金、白金、鉄、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム等が好ましく、水素化活性の観点からルテニウム、パラジウム元素を担持した金属触媒が特に好ましい。
上記の吸着剤は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。併用する場合は、同時に2種類の吸着剤を使用してもよいし、1種類ずつ順に使用してもよい。
吸着剤として用いる活性炭は、特に限定されるものではないが、例えば、泥炭、亜炭、褐炭、無煙炭、ピッチコークス等の石炭系、木材、おがくず、木炭、ヤシガラ炭、パーム炭等の植物質系、石油残渣、オイルカーボン等の石油系、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂系、パルプ廃液、有機廃棄物等の廃棄物系などを原料とする活性炭を用いることができる。また、これら各種原料活性炭を、ガス賦活法、水蒸気賦活法、塩化亜鉛およびリン酸などの薬品賦活法などの手法により賦活した活性炭を用いることができる。特に塩化亜鉛などの薬品賦活法により賦活した活性炭が、活性炭の細孔容積が大きく、平均細孔径も大きいことから阻害物を吸着除去しやすく好ましい。
市販されている活性炭の具体例としては、カルゴンカーボンジャパン社製カルボンCPG、カルゴンCAL、カルゴンSGL、ダイアソープW、ダイアホープMS10、ダイアホープM010、ダイアホープMS16、ダイアホープ6MD、ダイアホープ6MW、ダイアホープ8ED、ダイアホープZGN4およびCENTUR、日本ノリット社製GAC、GAC PLUS、GCN PLUS、C GRAN、RO、ROX、DARCO、CN、SX、SX PLUS、SA、PKおよびW、クラレケミカル社製GW、GWH、GLC、4GC、KW、PWおよびPK、ツルミコール社製HC−30S、GL−30S、4G−3S、4GV、PAおよびPC、フタムラ化学社製P、W、CW、SG、SGP、S、GB、CAおよびK、日本エンバイロケミカルズ社製 白鷺KL、白鷺W2C、白鷺WH2C、白鷺W5C、白鷺WH5C、白鷺WH5X、白鷺XS7100H−3、カルボラフィン、白鷺A、白鷺Cおよび白鷺M、並びに味の素ファインテクノ社製ホクエツCL−K、ホクエツHSおよびホクエツKSなどが挙げられる。
(吸着処理)
上記吸着剤の形状については特に制約はないが、1μm程度の粉状のものから数mm程度の直径をもつ粒状のものでもよい。糖化液の吸着処理後に吸着剤と糖液を分離する上で、操作が簡便なため、工業規模の操作で用いる場合には、粒状のものが好ましい。
吸着処理の様式については、回分式でも連続式でもよく、効率上の観点からは連続式が
好ましい。
吸着処理における吸着剤の使用量は、糖化液に含まれる反応阻害物が十分に吸着される量であれば特に限定されず、糖化液に含まれる反応阻害物の量によって適宜調整されるものであるが、糖化液に対して通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、10質量%以下、好ましくは1質量%以下である。下限値以上であれば反応阻害物を十分に除去することができ、上限値以下であれば、吸着剤に吸収される糖の量を抑えることができ、糖アルコールの回収率を高く維持することができるため好ましい。
吸着処理における処理中の温度は、特に制約はないが、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、100℃以下、好ましくは60℃以下である。通常、糖化液は水を含んでおり、前記範囲よりも温度が低いと凍結の恐れがあり、前記範囲よりも高いと沸騰する恐れがある。
吸着処理における処理時間は、特に制約はないが、通常10分以上、好ましくは30分以上であって、通常6時間以下、好ましくは2時間以下である。多孔質材料を使用するため、処理時間が短いと十分に内部まで糖化液が浸透しない可能性がある。処理時間が長いと生産性の面で不利となる。
吸着処理における吸着剤と処理液の分離方法は特に制約はないが、通常、濾紙、濾布、メンブレンフィルターによる濾過;デカンテーション;遠心分離が用いられる。好ましくは濾過による分離である。濾過についてはどのような方法でもよく、ガードカラム方式の搭状のもの、セントルによるバッチ式のものなどが用いられる。
吸着処理で用いる吸着剤は、吸着処理を行った後、再生処理を行ってもよい。再生処理としては水、有機溶媒による洗浄処理;硫酸、硝酸などによる酸処理;ギ酸、アルコールによる還元処理;窒素、酸素、水素ガス、スチーム存在下での加熱処理などが用いられる。特に炭素系多孔質材料に対して加熱処理を行う場合は、炭素質が焼失せず、かつ付着有機物が除去される温度範囲が望ましい。具体的には100℃以上、600℃以下、より好ましくは200℃以上、500℃以下である。
(水素化反応工程)
本発明の製造方法で行われる水素化反応工程は、該処理糖化液を水素雰囲気下で金属触媒と接触させて、処理糖液中の糖を還元して糖アルコールにする工程である。糖を糖アルコールへ水素化することができれば、反応手順は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。以下に、好ましい態様を説明する。
(金属触媒)
本発明の製造方法の水素化反応工程において使用される金属触媒の金属成分は、糖類を糖アルコールに水素化できるものであれば特に限定されないが、通常ルテニウム、ニッケル、銅、パラジウム、金、白金、鉄、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム等の金属を用いることができる。なかでも、水素化能力を発揮するものとして、周期表第8族、第9族、第10族および第11族から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含むことが好ましく、特に水素化能力が高いことから、周期表第8族、第9族、および第10族から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含むことが好ましく、特に選択性が高いことからルテニウム、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金が好ましく、特にカルボニル基の水素化能力の高さからルテニウム、ニッケルがより好ましい。
水素化反応工程で用いる金属触媒は、金属を1種類用いても、2種類以上用いてもよい。
金属を2種類以上用いるときは、その組み合わせは特に限定されず、それぞれの金属が触媒活性を有するもの(共触媒)でも、1種類以上の金属の触媒活性を向上させるもの(助触媒)であってもよいが、これらのうち助触媒が好ましい。
水素化反応工程で用いる金属触媒としては、合金触媒や、担体に触媒活性種を担持させた担持金属触媒等が挙げられる。
前記合金触媒は、特に限定はされないが、ルテニウム、ニッケル、銅、パラジウム、金、白金等の金属の合金が用いられる。具体的には一般的に知られているラネー触媒や、銅クロム触媒などが挙げられる。
前記担持金属触媒は特に限定はされないが、活性金属種を後述する各種の担体に担持させた担持触媒を用いてもよく、反応液からの分離を容易にすること、触媒の再使用が容易であるという点から、担持触媒を用いることが好ましい。
前記担体としては特に限定はされないが、例えば活性炭、カーボンブラック、シリコンカーバイド等の炭素系担体;アルミナ、シリカ、ジルコニア、ニオビア、チタニア、セリア、珪藻土、ゼオライト等の金属酸化物担体等が挙げられる。中でも活性炭、シリカおよびアルミナから選ばれる少なくとも1種を担体として用いるのが、反応活性発現と触媒の
活性安定化の面で好ましい。
水素化反応工程で使用される金属触媒における金属の含有量は、特に限定されないが、金属に換算した質量百分率で、通常、担体と金属の合計質量に対して0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上であり、通常50質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。金属含有量を前記範囲内とすることにより、十分な触媒活性を得ることができる。なお、以下の触媒の記載において、質量%と記載されている値は、その触媒の担体と金属の合計質量に対する金属含有量を示す。
金属触媒に用いられる担体の表面積は特に限定されないが、通常1〜2000m2/g
であり、好ましくは10〜1500m2/gである。前記下限値以上のものを用いること
で、金属を担体に高い分散度で担持することを可能とし、十分な触媒活性を得る上で好ましい。また前記上限値以下のものを用いることは、通常担体が有する細孔を有効に利用できる点で好ましい。特に担体として活性炭を用いる場合は、その表面積が500〜1500m2/gであることが、高い生産性を得る上でより好ましい。
水素化反応工程で用いる金属触媒の製造方法は、本発明において行なう還元反応の際に、活性成分が金属状態で触媒として機能していればよく、特に限定されないが、通常は用いる金属、又は金属化合物等を、還元処理して用いる。
担持金属触媒を用いる場合、その製造方法は特に限定されず、一般的な方法を適宜組み合わせて製造することができる。通常、金属源となる金属化合物を担体に担持させ、乾燥、洗浄、焼成等の処理を行なった後、還元処理によって、金属状態に変換して用いる。
金属化合物の担体への担持方法は、特に限定されないが、例えば含浸法、イオン交換法、スプレー法、共沈法等の担持金属触媒の調製に常用されている既知の方法を用いることができる。前記金属化合物が担持された担体を還元処理することにより、担体に担持された金属化合物が金属に変換されることで、目的とする触媒が得られる。
前記還元処理は、液相および気相のいずれでも行うことができるが、水素などの還元性ガスを用いて還元する気相還元やアルコール、ギ酸などを用いて還元する液相還元が好ま
しい。
前記還元処理における還元温度は特に限定はされないが、通常20℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは250℃以上、通常600℃以下、好ましくは500℃以下で還元する。
水素化反応工程で用いられる金属触媒の形状は、特に限定はされず、該金属触媒を用いて行なう反応の形式に応じて、適宜選択して用いることができる。該金属触媒の具体的な形状としては、例えば粉末状、粒子状、ペレット状等の形状が挙げられるが、中でも操作性を向上する観点で粒状、ペレット状が好ましい。
また水素化反応工程で用いられる金属触媒の粒子径等も特に限定はされず、該金属触媒を用いて行なう反応の形式に応じて、適宜選択して用いることができるが、通常、平均粒径100μm以上、20mm以下までの大きさの触媒が使用される。
(水素化反応条件)
本発明において行なわれる還元反応は、水素雰囲気下で行われる。
本発明の実施態様における水素源としては特に限定はされないが、反応終了後に分離精製の必要がない気体の水素を用いることが望ましい。
水素圧は、特に限定はされないが通常、水素存在下、加圧条件下で行われる。水素化反応の圧力は特に限定されないが、通常0.1MPa以上、好ましくは0.3MPa以上、より好ましくは0.4MPa以上、通常10MPa以下、好ましくは5MPa以下であり、より好ましくは3MPa以下である。
一般的には、反応圧力を上昇させると金属触媒への水素供給が促進され、反応速度が向上する。一方で、高い反応圧力で実施するには特別に耐圧性を高めた反応器等の設備が必要となるほか、水素化能力が上るため水素化分解が進行する可能性がある。
また水素雰囲気下における水素濃度は、特に限定はされないが、通常70体積%以上、好ましくは80体積%以上、より好ましくは90体積%以上であり、上限は通常100体積%であり、好ましくは95体積%以下である。
水素化反応工程において行われる還元反応で溶媒を用いる際、具体的な溶媒としては、特に限定されないが、通常、水;メタノールやエタノール、1,4ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブテンジオールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンやジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;ヘキサン、デカリンなどの炭化水素;等である。これらの溶媒は、単独でも2種類以上の混合溶媒としても用いることができる。非可食バイオマスから得られる糖化液は水を含むことが多く、水をそのまま溶媒として用いることが効率上好ましい。
水素化反応工程で行なわれる還元反応の反応温度は、特に限定されないが、通常20℃以上、好ましくは50℃以上、より好ましくは90℃以上、通常350℃以下、好ましくは250℃以下、より好ましくは150℃以下、さらに好ましくは120℃以下である。反応温度が前記範囲内であることにより、糖類の目的物以外への変換が抑制され、かつ還元反応が十分に進行し、収率が向上する。
前記還元反応の反応時間については特に限定はされないが、使用する糖類が反応し、目的とする糖アルコールを十分に得ることができれば特に限定されない。通常30分以上、好ましくは1時間以上、より好ましくは3時間以上、通常24時間以下、好ましくは12時間以下、より好ましくは5時間以下である。
水素化反応工程で用いられる反応装置については、特に限定されないが、通常は高圧反応が可能なオートクレーブが使用される。連続反応器の使用も可能であり、触媒を反応器に充填し、原料液と水素を流通させ、反応を行うことも選択できる。連続反応器の場合は、触媒の分離工程が不要であり、大量生産を行なう場合は連続反応器の方が望ましい。
水素化反応工程で用いる金属触媒は、再生処理を行い、リサイクル反応してもよい。再生処理としては水、有機溶媒による洗浄処理;硫酸、硝酸などによる酸処理;ギ酸、アルコールによる還元処理;窒素、酸素、水素、スチーム存在下での加熱処理などが用いられる。特に炭素系多孔質材料に対して加熱処理を行う場合は、炭素質が焼失せず、かつ付着有機物が除去される温度範囲が望ましい。具体的には100℃以上、600℃以下、より好ましくは200℃以上、500℃以下である。
本発明の製造方法で得られる糖アルコールの収率は、特に限定はされないが、通常50%以上であり、好ましくは80%以上であり、上限は特に限定されず、通常は100%以下である。
なお前記収率は、下記の通りの計算式で算出した。
収率(%) = (反応後の対応する糖アルコール(mol)/ 仕込原料糖類化合物(mol))×100
水素化反応工程で行われる還元反応により得られた糖アルコールは、反応終了後、反応混合物から適宜、ろ過、濃縮、抽出、蒸留、昇華等の一般的な分離、精製操作を経て、分離され、適宜目的とする純度まで精製することができる。精製方法として、回分反応器の場合は触媒をろ別した後、一般的には晶析が選択される。高分子膜やゼオライト膜などを使用して、晶析工程を省く、もしくは簡便な条件にすることもできる。
(糖アルコール)
本発明の製造方法によって得られた糖アルコールは、ソルビトールおよび/またはキシリトールであることが好ましい。
これらは食品添加物、蓄熱材、ポリマー原料として使用できる。ソルビトールについては続いて脱水反応を行えば、イソソルバイドまで誘導が可能である。イソソルバイドは2級のジオールで、光学特性に優れたポリカーボネートのモノマーとして使用できるため、その前駆体であるソルビトールも重要なモノマー原料である。
<糖液>
本発明の糖液は、塩素(Cl)原子と、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子、ギ酸、および窒素(N)原子の少なくとも1つと、を含む糖液である。本発明の糖液は、塩素(Cl)原子のほか、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子、ギ酸、窒素(N)原子を単独または2種以上の成分を含んでいてもよい。
たとえば本発明の糖液は、塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下の範囲で含み、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子を0ppm超、10ppm以下の範囲で含む。
また、本発明の別の糖液は、塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下の範囲で含み、ギ酸を0ppm超、1500ppm以下の範囲で含む。
また、本発明の別の糖液は、塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下の範囲で含み、窒素(N)原子を0ppm超、350ppm以下の範囲で含む。
いずれの糖液も、上述の反応阻害物の含有量が低減されていることより、水素化反応工程に供すれば、高効率で糖アルコールを製造することができる原料となり得る。一方、バイオマスの糖化液に特徴的に含まれる塩素(Cl)原子を特定量含んでいることから、精
製した糖類を溶解した糖液とは明確に異なる。
本発明のいずれの糖液も、前述した本発明の製造方法の除去工程で得られる処理糖化液と同様にして、糖アルコールの原料として有用である。
いずれの糖液も、糖液中のCl原子量は、糖液重量に対してCl原子として5ppm以上、場合によっては50ppm以上含んでいてもよく、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下であることが望ましい。
糖液に含まれる硫黄含有有機化合物中のS原子量は、糖液重量に対してS原子として10ppm以下、好ましくは5ppm以下、より好ましくは1ppm以下である。とすることが望ましい。硫黄含有有機化合物に含まれる2価や4価のS原子の含有量は少ない方が好ましいと考えられるが、上述の範囲であれば、含有していても水素化反応工程を実施するうえで大きな問題とはならない。2価や4価のS原子を全く含まない糖化液を水素化反応工程で用いた場合では、糖の異性化が進行したり、触媒の反応性が高すぎて水素化分解が進行するなど、目的物以外の化合物が生成する場合があり、反応の選択率が低下する傾向がある。
糖液に含まれるギ酸量は、糖液重量に対して1500ppm以下、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは100m以下とすることが望ましい。ギ酸は全く含まれないことが特に好ましいが、上述の範囲であれば、含有していても糖アルコールの製造のための原料として用いるうえで大きな問題とはならない。
糖液に含まれるN原子量は、糖液重量に対してN原子として400ppm以下、好ましくは350ppm以下、より好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは10m以下とすることが望ましい。N原子は全く含まれないことが特に好ましいが、上述の範囲であれば、含有していても糖アルコールの製造のための原料として用いるうえで大きな問題とはならない。
(糖液の製造方法)
本発明の糖液は、上記の組成をしていればどのように作製されていてもよいが、バイオマスを糖化して得られたものであることが好ましい。たとえば、前述の糖化工程と除去工程を実施することにより、製造し得る。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例で得られた反応混合物の高速液体クロマトグラフィー(以下、LC)測定条件およびイオンクロマトグラフィー測定条件は以下の通りである。
また、硫黄含有有機化合物に含まれるS原子の量を算出するための燃焼吸収イオンクロマトグラフィー測定条件および水溶解イオンクロマトグラフィー測定条件を以下に示す。
(液相クロマトグラフ(LC)分析)
ポンプ :島津製作所社製 LC−20AD
カラムオーブン:島津製作所社製 CTO−10A
UV検出器 :島津製作所社製 SPD−10A
RI検出器 :島津製作所社製 RID−10A
カラム :信和化工社製 ULTRON PS−80H 8.0ID×300mm装置 :溶離液:0.11質量%過塩素酸溶液 1.0mL/分
検出方法 :UV(210nm),RI
注入量 :10μL
(イオンクロマトグラフ分析)
塩素(Cl)原子の量を測定するための方法は以下の通りである。
試料を磁製ボードに採取して、石英製管状炉で加熱し、燃焼ガス中のCl分を0.1%過酸化水素水で吸収した。吸収液中のClイオンをイオンクロマトグラフ装置で測定した。
石英製管状炉:三菱化学社製 AQF−2100H型
インクロマトグラフ装置:Dionex社製 ICS−1000型
(燃焼吸収イオンクロマトグラフ分析)
S原子の量を測定するための方法は以下の通りである。
試料を助剤共存下で燃焼し、そのガスを水溶液に吸収させフィルターでろ過後、イオンクロマトグラフ装置にて測定を行う。
イオンクロマトグラフ装置:サーモフィッシャーサイエンティフィック社製
ICS−2000、DX500
燃焼装置:三菱化学アナリテック社製 AQF−2100M
(水溶解イオンクロマトグラフ分析)
6価のS原子の量を測定するための方法は以下の通りである。
試料を水で100倍に希釈して、フィルターでろ過後、イオンクロマトグラフ装置にて測定を行う。
イオンクロマトグラフ装置:サーモフィッシャーサイエンティフィック社製
ICS−2000、DX500
(微量窒素分析)
N原子の量を測定するための方法は以下の通りである。
試料を酸素雰囲気下で燃焼させ、発生したガスを燃焼、減圧化学発光法を用いた微量窒素分析装置で測定した。その際、標準試料としては和光純薬工業製アンモニア系窒素標準液を使用した。
微量窒素分析計:三菱化学アナリテック社製 TN−05
<合成例>
(糖化工程)
非可食バイオマスとして、バガスを使用した。前記バガス乾燥質量の2%質量分の硫酸および含水率が60%となる量の水を添加し、ドラムミキサー(杉山重工社製)で20分間混合した。得られた希硫酸処理物を加水分解装置(ヤスジマ社製)に投入して、蒸気を投入し、180℃にて15分間蒸煮処理した。得られた蒸煮処理物の含水率は64.6%であった。
前記蒸煮処理物を、乾燥重量200g/Lとなるように糖化装置に仕込み、10N NaOHを添加することでpHを6.0に調整した。そこに糖化酵素として15FPU分のCTec2(novozyme社製)を添加し、温度50℃、攪拌速度200rpmにて72時間攪拌しながら、加水分解を行った。その後、10000gで10分間遠心分離を行い、未分解セルロースあるいはリグニンを分離除去して、糖化液を作製した。イオンクロマトグラフで分析した結果、糖化液には160ppmのCl原子が含まれていたほか、硫黄含有有機化合物に含まれるS原子も含まれていた。
<実施例1>
前記合成例と同様の方法で糖化液Aを作製した。この糖化液AをLC分析したところ、グルコース7.33質量%、キシロースとフルクトースの合計が3.95質量%であった。また、その他の0.5質量%以上の糖類は検出されなかった。
(除去工程)
12gの糖化液Aに対して0.7gの粉状の活性炭(日本エンバイロケミカルズ社製 FP−1)を加え、室温で1時間攪拌した。得られた混合物は1μmのメンブレンフィルターを装着したアルゴン加圧濾過器でろ過し、処理糖化液1を得た。
(水素化反応工程)
上記処理糖化液1を4g、および1.5質量%Ru/C触媒(エヌ・イーケムキャット社製)0.33gを、内容積70mLのオートクレーブ中でアルゴン雰囲気下、攪拌子を用いて混合した後、オートクレーブを密閉した。次いで、オートクレーブ内にバルブを介してH2圧力2MPaとなるようにH2を仕込んだ。前記オートクレーブを120℃に保持した電気炉内に設置し、そのまま15分間保持してオートクレーブ内を120℃まで昇温できた時点を反応開始とした。反応開始から1時間経過後、オートクレーブを電気炉から取り出し、室温まで放冷し、残圧をパージした後、オートクレーブ中の反応混合物を全量回収した。
回収した反応混合物は、上記条件によるLC分析を行なって、下記計算式によりソルビトール収率、キシリトール収率を求めた。結果を表1に示した。
なお、糖化液中のフルクトースの含量は極めて少ないため、キシロースとフルクトースの合計量はキシロース量を示すものとして用いた。
ソルビトール収率(%) = (反応後のソルビトール量(mol)/ 仕込グルコース量(mol))×100
キシリトール収率(%) = (反応後のキシリトール量(mol)/ 仕込キシロース量(mol))×100
<実施例2>
実施例1において糖化液Aの除去処理を、粒径420μm以下の粉状となるように粉砕した活性炭(ツルミコール社製 4GV)を用いて行ったこと以外は、実施例1と同様に除去工程および水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表1に示した。
<実施例3>
実施例1において糖化液Aの除去処理を粉末状の5質量%Pd/C(エヌ・イーケムキャット社製)としたこと以外は、実施例1と同様に除去工程および水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表1に示した。
<実施例4>
実施例1において糖化液Aの除去処理をAl23(日揮触媒化成社製 N612)としたこと以外は、実施例1と同様に除去工程および水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表1に示した。
<実施例5>
実施例1において糖化液Aの除去処理を塩基性のAl23(WAKO社製 活性アルミナ)としたこと以外は、実施例1と同様に除去工程および水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表1に示した。
<実施例6>
実施例1において糖化液Aの除去処理をアミノプロピル基修飾を行った塩基性のSiO2(関東化学社製)としたこと以外は、実施例1と同様に除去工程および水素化反応工程
を行った。LC分析の結果を表1に示した。
<実施例7>
実施例1において処理糖液1を5.2g、水素化反応の触媒としてRu/C触媒に替え
て日興リカ社製 スポンジNi R−2311を(金属量として)0.104g使用したことと、反応温度を120℃から90℃に変更したこと以外は、実施例1と同様に除去工程および水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表1に示した。
<比較例1>
実施例1において糖化液Aの除去処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表1に示した。
<比較例2>
実施例1において糖化液Aに対する除去工程を行わなかったこと、水素化反応の触媒としてRu/C触媒に替えて日興リカ社製 スポンジNi R−2311を(金属量として)0.08g使用したことと、反応温度を120℃から90℃に変更したこと以外は、実施例1と同様に水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表1に示した。
Figure 2016079169
実施例1〜6と比較例1との比較により、糖化液を炭素系多孔質材料または金属酸化物で処理することにより、水素化反応の活性が大幅に向上していることがわかる。これは、糖化液中の反応阻害物質が、炭素系多孔質材料や金属酸化物の吸着剤によって低減化されたことに由来する。また、実施例7と比較例2との比較により、糖化液を炭素系多孔質材料で処理することにより、水素化反応の活性が大幅に向上していることがわかる。これはスポンジNiのような合金触媒においても、Ru/Cのような担持金属触媒と同様に、糖化液中の反応阻害物質を前処理によって低減化された効果が見られることを意味している。
本実施例では、草本系の非可食バイオマスであるバガスを出発原料として、糖化液を吸着剤で処理するという簡便な方法で、糖アルコールを高収率で得られることを示している。
非可食バイオマス由来の糖化液に対する除去工程の実施により、糖化液中の硫黄(S)原子を含む反応阻害物質が除去される可能性が示唆されため、モデル糖液を用いてこれを確認する実験を行った。
<参考合成例>
(モデル糖液の作製)
超純水72.8mLにグルコース27g、メチオニン0.06g(糖液に対してメチオニン600ppm;硫黄含有有機化合物に含まれるSとして129ppm)を溶解させモ
デル糖液Bを作製した。上記条件によるモデル糖液BのLC分析を行ったところ、グルコース26.8質量%であった。
超純水72.8mLにグルコース27g、メチオニン0.006g(糖液に対してメチオニン60ppm:硫黄含有有機化合物に含まれるSとして13ppm)を溶解させモデル糖液Cを作製した。上記条件によるモデル糖液CのLC分析を行ったところ、グルコース26.8質量%であった。
<参考実験例1>
(除去工程)
12gのモデル糖液Bに対して0.7gの活性炭(ツルミコール社製 4GV)を加え、室温で1時間攪拌した。得られた混合物は1μmのメンブレンフィルターを装着したアルゴン加圧濾過器でろ過し、処理糖液2を得た。
(水素化反応工程)
実施例1において処理糖液2を使用し、反応温度を90℃とした以外は、実施例1と同様に水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表2に示した。
<参考比較例1>
実施例1において糖液の処理を行わずモデル糖液Bを使用し、反応温度を90℃としたこと以外は、実施例1と同様に水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表2に示した。
<参考実験例2>
12gのモデル糖液Cに対して0.02gの酸化亜鉛(関東化学社製)を加え、室温で1時間攪拌した。得られた混合物は1μmのメンブレンフィルターを装着したアルゴン加圧濾過器でろ過し、処理糖液3を得た。
実施例1において処理糖液3を使用し、反応温度を90℃とした以外は、実施例1と同様に水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表2に示した。
<参考比較例2>
実施例1において糖液の処理を行わずモデル糖液Cを使用し、反応温度を90℃としたこと以外は、実施例1と同様に水素化反応工程を行った。LC分析の結果を表2に示した。
Figure 2016079169
参考実験例1、2と参考比較例1、2との比較により、硫黄含有有機化合物を含む糖液を炭素系多孔質材料または金属酸化物で処理することにより、水素化反応の活性が大幅に向上していることがわかる。これにより、硫黄含有有機化合物が反応阻害物質であることが確認され、炭素系多孔質材料や金属酸化物の吸着剤によって低減化されたことに由来することを示している。
<実施例1−2、実施例3−2、比較例1−2>
実施例1の除去工程および実施例3の除去工程で得られたそれぞれの処理糖化液、ならびに比較例1で用いた糖化液Aについて、前述の方法により窒素(N)原子の含有量を測定した。また、ギ酸の含有量を前述の液相クロマトグラフ(LC)分析にて測定した。結果を表3に示す。
Figure 2016079169
実施例1−2、3−2と比較例1−2との比較により、N原子含有成分、およびギ酸を含む糖化液を炭素系多孔質材料または担持金属触媒で処理することにより、糖化液中のN原子量、ギ酸量が減少したことがわかる。これにより炭素系多孔質材料や担持金属触媒が阻害物質吸着の効果を示すことが明らかとなり、さらに、実施例1および3の結果を鑑みると、N原子含有成分やギ酸は、触媒に対する阻害物質である可能性が示されると共に、炭素系多孔質材料または担持金属触媒での処理が水素化反応の阻害要因を低減することも示している。
本発明の糖アルコールの製造方法によれば、非可食バイオマス由来の糖化液中の特定の物質を簡便な手法で除去することにより、得られた処理糖化液を糖アルコール製造の原料として用いることができ、これにより低コストで、効率よく糖アルコールを製造することができる。
また、本発明の糖液は、水素化反応の原料に用いることで、触媒の活性を低下させることなく、高い収率で糖アルコールを製造することができる。
これらのことより、糖アルコールの製造において、生産効率に優れたプロセス設計が可能になる。

Claims (11)

  1. 非可食バイオマスを糖化して糖化液を得る糖化工程と、
    該糖化液中の反応阻害物を除去する処理を行って処理糖化液を得る除去工程と、
    該処理糖化液を水素雰囲気下で金属触媒と接触させる水素化反応工程とを有し、
    該水素化反応工程で糖から糖アルコールを製造する糖アルコールの製造方法。
  2. 前記糖化液がグルコースおよび/またはキシロースを含む、請求項1に記載の糖アルコールの製造方法。
  3. 前記除去工程において、炭素系多孔質材料および/または金属酸化物を用いて糖化液の処理を行う、請求項1または2に記載の糖アルコールの製造方法。
  4. 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子を0ppm超、10ppm以下の範囲で含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の糖アルコールの製造方法。
  5. 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、ギ酸を0ppm超、1500ppm以下の範囲で含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の糖アルコールの製造方法。
  6. 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、窒素(N)原子を0ppm超、350ppm以下の範囲で含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の糖アルコールの製造方法。
  7. 前記除去工程後に得られる処理糖化液が、塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下の範囲で含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の糖アルコールの製造方法。
  8. 前記金属触媒が、周期表第8族、第9族、第10族および第11族から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の糖アルコールの製造方法。
  9. 前記金属触媒が、ルテニウムまたはニッケルを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の糖アルコールの製造方法。
  10. 前記糖アルコールが、ソルビトールおよび/またはキシリトールである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の糖アルコールの製造方法。
  11. 塩素(Cl)原子と、硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子、ギ酸、および窒素(N)原子の少なくとも1つと、を含む糖液であって、
    前記塩素(Cl)原子を5ppm以上、1000ppm以下、前記硫黄含有有機化合物に含まれる硫黄(S)原子を0ppm超、10ppm以下、および前記ギ酸を0ppm超、1500ppm以下、窒素(N)原子を0ppm超、350ppm以下のいずれかの範囲で含むことを特徴とする糖液。
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