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JP2016068040A - 帯電フィルタ - Google Patents

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JP2016068040A
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任弘 高階
Takahiro Takashina
任弘 高階
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Abstract

【課題】フィルタの層構造を安定させつつ、圧力損失の抑制および捕集効率の向上を実現することを目的とする。
【解決手段】一実施形態に係る帯電フィルタは、第1の層と第2の層とを含む帯電フィルタであって、第1の層がベースと、該ベースの表面から延び且つ第2の層に隣接する複数の中実の突起とを備え、突起が、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有し、第2の層がベースを備え、茎部の根元側側面と第1の層のベースとがなす角度と、茎部の先端側側面と第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である。
【選択図】図28

Description

本発明の一側面は気体用の帯電フィルタに関する。
従来から、除塵や濾過などの機能を有する様々な気体用のフィルタ(例えば、エアフィルタ)が知られている。
下記特許文献1は、起伏状層によるチャネルフロー濾過媒体を記載する。特許文献1には、「第1の起伏状フィルム層と第2のフィルム層とで画成されるフローチャネルアセンブリの少なくとも1層で形成される濾過媒体アレイ。この起伏状フィルム層には第1の面と第2の面とがあり、起伏状フィルム層の少なくとも一面上の一連の先端部と少なくとも一面とが、その面の少なくとも一部に、高いアスペクト比構造を有するフローチャネルを画成する」との記載がある。また、特許文献1には、「少なくとも数層のフィルム層には、フィルム層の少なくとも一面の表面領域にリブ、ステム、フィブリル、あるいは他の各隆起部などの高アスペクト比構造を延在させて備えている」との記載もある。
下記特許文献2は、エアフィルタを記載する。特許文献2には、「シート状のエレクトレット材をプリーツ状に加工してそのプリーツの折り目方向に空気を通過させる空間を形成してなるエアフィルタ」との記載がある。
特表2002−535125号公報 特開平3−72967号公報
層構造のフィルタを形成する際には、隣接する2層の間で柱の役割を果たす突起が堅固でないと気体の流路が潰れる可能性があるので、安定した層構造のためにはその突起を中実にすることが望ましい。また、突起がフィルムの膨出(エンボス等)やプリーツ加工等によりフィルムに一体的に形成される場合にはその突起の背面側に凹部(空洞)が形成されるが、この得られたフィルムを層構造にする場合、突起の位置が重なると上下のフィルム同士の間隔が狭くなり、圧力損失が増大し捕集効率が低下してしまう。しかし、突起を中実にするとその分だけ流路が狭くなり、圧力損失が増大してしまう。また、突起を中実にすると表面積が制限されるため、捕集効率に影響を与える。そこで、フィルタの層構造を安定させつつ、圧力損失の抑制(すなわち、気体の流れを良くすること)および捕集効率の向上を実現することが望まれている。
本発明の一側面に係る帯電フィルタは、第1の層と第2の層とを含む帯電フィルタであって、第1の層がベースと、該ベースの表面から延び且つ第2の層に隣接する複数の中実の突起とを備え、突起が、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有し、第2の層がベースを備え、茎部の根元側側面と第1の層のベースとがなす角度と、茎部の先端側側面と第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である。
このような側面においては、突起が中実なので、フィルタの層構造が安定し、且つ層間の流路を確保できる。加えて、その突起の茎部の根元側および先端側のそれぞれにおいて気体の流路の隅が広く確保されるので、隣接する二つの突起で形成される流路において、その中心付近だけでなく隅の付近にも気体が通るようになり、気体がフィルタ内を流れやすくなる。したがって、フィルタの層構造を安定させつつ、圧力損失の抑制および捕集効率の向上を実現することができる。
本発明の一側面によれば、フィルタの層構造を安定させつつ、圧力損失の抑制および捕集効率の向上を実現することができる。
実施形態に係る帯電フィルタに用いられるシート(層)の斜視図である。 (a),(b)は共に、シート上の突起の側面図である。 仮想面への突起の投影を説明するための図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の形状と、捕集効率および圧力損失との関係を説明するための図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の上面のいくつかの例を示す図である。 シートにおける突起の配置の例を示す図である。 シートにおける突起の配置の例を示す図である。 シートにおける突起の配置の例を示す図である。 シートにおける突起の配置の例を示す図である。 シートにおける突起の配置の例を示す図である。 シートにおける突起の配置の例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 実施形態に係る帯電フィルタの斜視図および部分拡大図である。 実施形態に係る帯電フィルタの斜視図および部分拡大図である。 実施形態に係る帯電フィルタの斜視図である。 積層の例を示す図である。 積層の例を示す図である。 積層の例を示す図である。 積層の例を示す図である。 積層の例を示す図である。 実施例1における捕集効率を示すグラフである。 実施例1における圧力損失を示すグラフである。 実施例2における捕集効率を示すグラフである。 実施例2における圧力損失を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施形態に係る帯電フィルタの構造を説明する。本明細書における用語「フィルタ」は、気体中に混ざり込んだ微粒子(微小な固形物または異物)を取り除くための装置または部品である。気体の種類は何ら限定されない。微粒子の例としては塵、埃、花粉が挙げられるが、帯電フィルタにより除去しようとする対象物はこれらに限定されず、帯電フィルタは気体中の任意の微粒子を取り除いてよい。帯電フィルタの使用態様は何ら限定されず、マスク、空調設備、自動車、空気清浄機、医療用酸素補給装置、熱および湿度交換装置、呼吸装置などのような様々な物品に帯電フィルタを適用することができる。
帯電フィルタは複数の層を備える。複数の層の少なくとも一部は、図1に示すシート10により形成される。シート10は薄い板状の部材であり、ベース11と、該ベース11上に配置された複数の中実の突起20とを備える。本明細書における用語「突起」は、ベース11の一方の面から外方に向かって延びた構造物である。また、本明細書では、突起20が存在する方の面を層、シート10、またはベース11の表面(おもてめん)と定義し、突起20が存在しない方の面を層、シート10、またはベース11の裏面と定義する。
シート10(層)の寸法は帯電フィルタの寸法に応じて設定される。上述した通り帯電フィルタの使用態様は何ら限定されないので帯電フィルタの寸法も様々であり、また、後述するように帯電フィルタの形成方法も何種類か存在する。したがって、シート10の長さおよび幅も様々な値を取り得る。例えば、シート10の長さおよび幅は数センチから数十メートルまでの様々な範囲の値を取り得る。一方、シート10の厚さは、例えば除塵効果(集塵効果)と気体の流路の確保との双方を考慮して設定されるが、この厚さも何ら限定されない。ここで、シート10の厚さとは、ベース11の裏面から突起20の最高地点までの距離である。一例として、シート10の厚さの下限は60μm、100μm、または140μmでもよく、その上限は2000μm、900μm、または600μmでもよい。
図2(a)に示すように、本実施形態の突起20は、ベース11の表面から延びる茎部21を少なくとも備える。図2(b)に示すように、突起20はその茎部21の先端に形成された傘部22を備えてもよく、この場合には突起20は全体として茸状を呈する。もっとも、突起20の形状は図2の例に限定されず、後述するように様々な形状が考えられる。突起20の上面(すなわち、茎部21または傘部22の上面)は平坦でもよいし波状(すなわちギザギザ)であってもよい。
ベース11および突起20の寸法は限定されない。例えば、ベース11の厚さ、突起20の高さ、茎部21の高さ、茎部21の底の最大幅、茎部21の先端の幅、傘部22の最大幅、および、茎部21からの傘部22の張出し量はすべて任意に設定してよい。また、ベース11における突起20の密度も何ら限定されない。例えば、その密度は、1平方センチメートル当たり約60〜約1550個でもよいし、1平方センチメートル当たり約125〜690個、または1平方センチメートル当たり約200〜約500個としてもよい。
シート10の材料は熱可塑性樹脂であり、押出成形に適した熱可塑性樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂には、ポリ(エチレンテレフタレート)等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、ポリプロピレン等のポリオレフィン及び可塑化ポリ塩化ビニル、並びにこれらのコポリマーおよびブレンドが含まれる。例えば、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリプロピレン樹脂(PP)とポリエチレン樹脂(PE)との混合物、およびエチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹脂が具体例として挙げられる。PPとPEの混合物を用いる場合には、PPとPEとを約95:5〜30:70の重量比で混合してもよい。一般に、PPの量が多くなると、突起20が硬くなる傾向がある。反対に、PPの量が少なくなると、突起20が柔らかくなる。PPは単独重合体または共重合体のいずれであってもよい。PEの例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などが挙げられる。
本実施形態では、シート10の製造方法に関して二つの例を示す。
一つは、特表2005−514976号公報に記載の手法である。この手法ではまず、電子放電機械加工により切断された開口を有する押出しダイ(die)から熱可塑性樹脂を押し出すことで、突起の断面形状を有する複数のレール状のリブ(rib)がベースシート上に並んだストリップ(strip)を形成する。続いて、水などの冷却液体を充填した冷却タンク内でそのストリップをローラで引っ張る。続いて、リブの長手方向に沿って互いに離間した複数の位置で、各リブに幅方向の切り込みを入れることで、それぞれのリブについて、突起の厚さに対応する複数の部分を形成する。リブを切断した後、ストリップのベースシートを所定の伸張比で伸ばす。具体的には、互いに異なる表面速度で駆動されるニップローラの第1の対とニップローラの第2の対と間でリブの長手方向に沿ってベースシートを伸張する。この工程では、上流に位置する第1の対のニップローラの一つを加熱することでベースシートを加熱する一方で、下流に位置する第2の対のニップローラの一つを冷却してベースシートを安定化させてもよい。この伸張によって、リブの複数の部分間に空間が生じ、その部分が突起20となる。
もう一つの例は、特表2008−532699号公報に記載の手法である。この手法ではまず、多数の貫通孔を有する型板または押し出し機を用いた押出成形により、複数の突起の原形をなす複数の柱状体が表面に並んだ帯状基材を形成する。なお、各柱状体の先端部を加熱しながらカレンダーロールでその先端部を潰すことで、傘部を有する突起を形成できる。この工程により一つのシート10が得られる。
シート10にはエレクトレット処理が施される。これによりエレクトレット処理が施された層は帯電層として機能し、帯電フィルタが得られる。エレクトレット処理とは、コロナ放電、加熱および冷却、帯電粒子噴霧などによってシート10を帯電させる処理である。シート10を帯電させることにより、各層の除塵あるいは濾過の効果を高めることができる。
突起20の様々な形状を以下に説明する。突起20の形状の特徴は、突起20を側面から見た際に見出すことができる。本実施形態では、図3に示すように、ベース11と直交する仮想面Vに突起20を投影して得られる投影像Pの外縁を用いて、突起20の形状の特徴を示す。仮想面Vは気体が流れる方向と交差するように設定され、これは、仮想面Vが、気体の流れを遮るような態様で設定されることを意味する。図4〜11は、様々な突起20の投影像であるが、これらの図では、説明を分かり易くするために、突起に付した符号と同じものを投影像に付すこととする。図4,5,7〜11に示す、投影像の第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、茎部21の側面に対応する外縁である。本実施形態では、茎部21の側面のうち、ベース11との接続部分を含む一部を「根元側側面」といい、茎部21の先端を含む一部を「先端側側面」という。また、いくつかのパターンでは、茎部21の延び方向を示す基準線Lを示す。この基準線Lは、第1の外縁23と第2の外縁24との中間点を結ぶ線である。図4〜11での各パターンにおいて、下側のベース11は第1の層のベースに相当し、茎部21(突起20)は第1の層の突起に相当し、上側のベース11(隣接する層のベース11)は第2の層のベースに相当する。
パターン1では、突起20は傘部22を備えず茎部21のみから成る。茎部21は直柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。これらの第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びているともいうことができる。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。ここで、本明細書における角度θ,φは、気体の流路(空間)の形状に対応する角度であり、中実である茎部21そのものに関する角度ではないことに留意されたい。本明細書における個々の「流路」は、隣接する二つの突起20の間に形成される空間である。角度θ,φは突起20の投影像において測定される。角度θ,φを直角に設定することで、それぞれの隅の付近にも気体が通るので、気体が流路を流れやすくなり、ひいては帯電フィルタの圧力損失を抑制することができる。また、気体が流路の隅の付近も通るので、流路の隅またはその隅に近い部分でも気体中の微小な粒子を捕集することができる。このように、角度θ,φは、気体の流れやすさおよび圧力損失の値に影響を与える重要な要素であると共に、捕集効率(filtering efficiency)にも影響を及ぼし得る。
パターン2は、パターン1で示される茎部21の先端に傘部22が設けられた突起20を示す。本明細書では、傘部22が設けられるか否かに関わらず、流路の隅の形状を示す角度φは、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度であり、したがって、このパターン2でも90°である。このように、傘部22の存在は角度φの決定に影響しない。以下に示すパターンでは傘部22を有しない突起20の態様に基づいて説明する。
パターン3では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鋭角であるが、45°以上に設定される。角度θを鈍角に設定することで、その角度θに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度φが鋭角であってもその角度が45°以上であれば、角度φに対応する隅の付近でも一定量以上の気体が通る。したがって、パターン1,2と同様に、全体としては気体が流路を流れやすくなり、ひいては帯電フィルタの圧力損失を抑制することができる。また、気体が流路の隅の付近も通るので、流路の隅またはその隅に近い部分でも気体中の微小な粒子を捕集することができる。
パターン4では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鋭角であるが、45°以上に設定される。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鈍角である。角度φを鈍角に設定することで、その角度φに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度θが鋭角であってもその角度が45°以上であれば、角度θに対応する隅の付近でも一定量以上の気体が通る。流路の形状に着目するとパターン4はパターン3と実質的に同じであるから、パターン3と同様に、圧力損失の抑制および捕集効率の向上が実現可能である。
パターン5では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は共に、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。角度θを鈍角に設定することで、その角度θに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度φを直角に設定することで、その角度φに対応する隅の付近でも気体が通りやすくなる。このように、流路の隅の角度を90°以上に設定し、かつ、そのうちの一部の角度を鈍角に設定することで、帯電フィルタの圧力損失を更に抑制することができ、気体中の微小な粒子をより多く捕集することも可能になる。
パターン6では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は共に、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(隣りのベース11と補助線Mとが成す角度)φは鈍角である。角度φを鈍角に設定することで、その角度φに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度θを直角にすることで、角度θに対応する隅の付近でも気体が通りやすくなる。流路の形状に着目するとパターン6はパターン5と実質的に同じであるから、パターン5と同様に、圧力損失の抑制および捕集効率の向上が実現可能である。
パターン7では、茎部21は、その延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11とが成す角度)φも鈍角である。このように、流路のすべての隅の角度を鈍角に設定することで、流路のすべての隅の付近で気体が更に通りやすくなるので、帯電フィルタの圧力損失を更に抑制することができ、気体中の微小な粒子をより多く捕集することも可能になる。
パターン8では、茎部21は、延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。第1の外縁23の全体は、直線で形成されており、かつ投影像の内部に向かって凸であるように屈曲している。第2の外縁24も第1の外縁23と同様の形状である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも鈍角である。流路のすべての隅の角度が鈍角であるので、パターン7と同様に、流路のすべての隅の付近で気体が更に通りやすくなるので、帯電フィルタの圧力損失を更に抑制することができ、気体中の微小な粒子をより多く捕集することも可能になる。
パターン1〜8ではいずれも、ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度と、茎部21の先端側側面と隣接する層のベース11とが成す角度とのうちの一方である第1の角度が90°以上180°未満に設定され、他方である第2の角度が45°以上180°未満に設定される。このように、気体の流路の隅の角度を広くすることで、流路の隅の付近でも気体が通りやすくなり、帯電フィルタの圧力損失が抑制される。これに伴い、流路の隅またはその隅に近い部分でも気体中の微小な粒子が捕集されるので、捕集効率も向上する。
気体の流れは、流路の隅の角度が鋭角である場合よりも直角である方が円滑であり、その角度が直角である場合よりも鈍角である方が更に円滑である。流路の隅の角度がすべて直角である場合には(パターン1,2を参照)、それぞれの隅の付近にも気体が通るので、気体が流路を流れやすくなる。流路の隅の一部が45°以上の鋭角であり、残りの隅の角度が鈍角である場合には(パターン3,4を参照)、流路全体を見ると気体が良好に流れるので、流路の隅の角度がすべて直角である場合と同等に、あるいはそれ以上に圧力損失を抑制することが可能である。流路の隅の一部が直角であり、残りの隅の角度が鈍角である場合には(パターン5,6を参照)、流路の隅の角度がすべて直角である場合よりも更に圧力損失を抑制することが可能である。流路の隅のすべてを鈍角に設定した場合には(パターン7,8を参照)、流路のすべての部分で気体が良好に流れるので、圧力損失を更に抑制することができる。
図6を参照しながらパターン1,3,7について更に比較する。図6は、これら3パターンについて、隣接する二つの突起20で形成される気体の流路90の断面形状を示す図である。これら3パターンにおいて流路90の断面形状の面積が同じであるとする。このとき、当該断面形状を画する線分(枠)Fの長さは、パターン1よりもパターン3の方が長く、パターン3よりもパターン7の方が長い。この線分Fの長さは、フィルタの奥行きの観点も加味すると表面積を表すといえるから、線分Fが長いほど圧力損失が小さいといえる。パターン3は、流路90の一部の隅の角度が鋭角であるもののパターン1よりも線分Fが長いので、フィルタ表面積に起因する圧力損失はパターン1よりも低いといえる。このように、パターン1とパターン3との間の圧力損失の高低は、流路90の隅の角度と線分Fの長さ(表面積)とのバランスに依る。パターン7は、流路90の隅の角度がすべて鈍角であり、パターン1,3よりも線分Fが長いので、パターン1、3よりも圧力損失が低いといえる。
ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度と、茎部21の先端側側面と隣接する層のベース11とが成す角度とのうちの一方である第1の角度が90°以上180°未満に設定され、他方である第2の角度が45°以上180°未満に設定されるのであれば、茎部21の形状は何ら限定されない。以下に、茎部21の様々な形状を示す。
パターン9では、茎部21は、延び方向における中央部が複数の箇所で窄むような形状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、2箇所において、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。その2箇所を凹部というとすると、その凹部に挟まれた領域は投影像の外部に向かって凸である。したがって、この例では、第1の外縁23の一部のみ、および第2の外縁24の一部のみが、投影像の内側に向かって凸である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11との角度)φも90°である。
パターン10では、茎部21の根元側は直柱状であり、茎部21の残りの部分は先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24の根元側は直線であり、基準線Lに沿って延びているともいうことができる。これに対して、第1の外縁23および第2の外縁24の先端側は、投影像の外部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣りのベース11との角度)φは45°以上の鋭角である。
パターン11では、茎部21は、その延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その中央部が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11との角度)φも90°である。
パターン12では、茎部21は、延び方向における中央部が複数の箇所で窄むような形状を呈している。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも直線で形成されており、2箇所において、投影像の内部に向かって凸であるように屈曲している。その2箇所を凹部と定義すると、その凹部に挟まれた領域は投影像の外部に向かって凸である。したがって、この例では、第1の外縁23の一部のみ、および第2の外縁24の一部のみが、投影像の内側に向かって凸である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも鈍角である。
パターン13〜15は、茎部21の投影像が線対称でない例である。パターン13では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23は、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。一方、第2の外縁24は、その全体が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは90°である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θも90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣りのベース11との角度)φは鈍角である。
パターン14では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは鈍角である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは、45°以上の鋭角である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン15では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23は、その全体が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。一方、第2の外縁24は、その全体が投影像の外側に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは鈍角である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11との角度)φは、45°以上の鋭角である。
パターン16に示すように、茎部21はその途中に枝25を含んでもよい。例示では第1の縁部23および第2の縁部24の双方に枝25が形成されているが、枝25の位置および本数はこの例に限定されない。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。
パターン17〜20は、投影像で見ると茎部21が二股になっており、その結果として隙間26が存在する態様である。茎部21は根元側が二股になっていてもよいし、先端側が二股になっていてもよいし、あるいは双方の側で二股になっていてもよい。隙間26にも気体が流れ得るが、本明細書で上記の通り定義される「流路」は、隙間26を含まない概念である。
パターン17では、茎部21は先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン18では、茎部21の根元側は直柱状であり、茎部21の残りの部分は先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24の根元側は直線であり、基準線Lに沿って延びているともいうことができる。これに対して、第1の外縁23および第2の外縁24の先端側は、投影像の外部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣りのベース11との角度)φは45°以上の鋭角である。
パターン19では、茎部21は直柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。あるいは、第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びているともいうことができる。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。
パターン20では、茎部21は、その延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。隙間26は根元側および先端側の双方に存在する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11とが成す角度)φも鈍角である。
パターン21からパターン23は、茎部21の延び方向と直交する方向に貫通する1以上の孔(以下ではこのような孔を単に「貫通孔」という)27が形成された態様である。個々の貫通孔27の位置および寸法は何ら限定されない。貫通孔27にも気体が流れ得るが、本明細書で上記の通り定義される「流路」は、貫通孔27を含まない概念である。
パターン21では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鋭角であるが、45°以上に設定される。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鈍角である。
パターン22では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン23では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈し、線対称ではない。第1の外縁23は、その全体が投影像の外側に向かって凸であるように湾曲している。一方、第2の外縁24は、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは90°である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θも90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣のベース11との角度)φは45°以上の鋭角である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン24では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。この例では茎部21には多数の微小な孔28が形成され、したがって、茎部21は多孔質である。孔28にも気体が流れ得るが、本明細書で上記の通り定義される「流路」は、孔28を含まない概念である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鋭角であるが、45°以上に設定される。
突起20の形状の更なる例をパターン25〜28として示す。パターン25では、茎部21は斜柱状を呈している。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。あるいは、パターン1と同様に、第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びているともいうことができる。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは鈍角である。ベース11と第2の外縁24の根元側とが成す角度θは45°以上の鋭角である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは45°以上の鋭角である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鈍角である。
パターン26では、茎部21は、弧状に湾曲した柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びている。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣のベース11との角度)φは鋭角であるが、45°以上に設定される。茎部21の上面に対応する外縁と、隣接する層のベース11とが成す角度φは、45°以上の鋭角である。
パターン27では、茎部21は、J字状に湾曲した柱状を呈する。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。隣接する層のベース11と接する茎部21の部分において、茎部21の側面と隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣のベース11との角度)φは鋭角であるが、45°以上に設定される。
パターン28では、茎部21は、中央付近が湾曲した柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びている。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。
このように、ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度と、茎部21の先端側側面と隣接する層のベース11とが成す角度とのうちの一方である第1の角度が90°以上180°未満に設定され、他方である第2の角度が45°以上180°未満に設定されるのであれば、突起20および茎部21の形状は限定されない。第1の角度の下限は100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよく、その上限は100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよい。また、第2の角度の下限は50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよく、その上限は50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよい。
ベース11とほぼ並行する突起20の上面(茎部21の上面または傘部22の上面)の形状は任意に定めてよい。例えば、図12に示すように、その上面の形状は円であってもよいし(パターンA)、楕円であってもよいし(パターンB)、矩形であってもよいし(パターンC)、星形であってもよい(パターンD)。あるいは、その上面の形状は三角形や六角形などの任意の多角形であってもよいし、より複雑な形状であってもよい。
突起20の形状は上記の通り様々な形状が考えられ、例えば、捕集しようとする物の形状または寸法、通気抵抗、捕集効率、流路内での乱流の発生、帯電フィルタの層構造の安定性などを総合的に考慮して決定される。
ベース11上での複数の突起20の具体的な配置態様は限定されない。例えば、突起20は図13に示すように格子状に配置されてもよいし、図14に示すように千鳥状に配置されてもよい。あるいは、図15に示すように、突起20の列がベース11の外縁に対して傾斜した態様でもよいし、図16に示すように突起20がランダムに配置されてもよい。突起20の配置態様はこれらに限定されず、気体の流路を形成できるのであればどのようなパターンでもよい。
突起20はベース11上に均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよい。不均等に配置される例をいくつか示す。例えば、図17に示すように、ベース11において、突起20が存在する突起領域11aと突起20が存在しない平坦領域11bとが混在してもよい。図17では突起領域11aおよび平坦領域11bは共に矩形だが、これらの領域の形状は何ら限定されず、任意に定めてよい(例えば、円、楕円、星形、任意の多角形、ストライプ状、格子状、波形、または、これらのような複数種類の形状の組合せ)。シート10とは異なる薄い板状の部材を基材として用い、その基材上の一部にシート10を貼り付けることで、シート10が貼られた突起領域11aとシート10が貼られない平坦領域11bとを形成してもよい。平坦領域11bでは気体が滑らかに流れるので、帯電フィルタの圧力損失を全体として更に抑制することができる。
あるいは、図18に示すように、1枚のシート10において、突起20が密集した領域(密な領域)11cと突起20がまばらな領域(疎な領域)11dとが混在してもよい。密な領域11cおよび疎な領域11dの形状は限定されず、任意に定めてよい(例えば、円、楕円、星形、任意の多角形、ストライプ状、格子状、波形、または、これらのような複数種類の形状の組合せ)。あるいは、シート10とは異なる薄い板状の部材を基材として用い、その基材上の一部に、突起20が密集したシート10を接着や溶着などで貼り付け、残りの部分に、突起20がまばらなシート10を同様の手法で貼り付けることで、密な領域11cおよび疎な領域11dを形成してもよい。疎な領域11dでは密な領域11cに比べて気体が滑らかに流れるので、帯電フィルタの圧力損失を全体として更に抑制することができる。
一つのベース11上に複数種類の突起が設けられてもよい。例えば、一つのベース上に、異なる寸法の突起が設けられてもよいし、異なる形状(パターン)の突起が設けられてもよいし、寸法および形状の双方が異なる突起が設けられてもよい。
ベース11にはスリットまたは開口が形成されてもよい。図19〜27を用いてそのスリットおよび開口について説明する。本明細書における用語「スリット」とは、スリット状の溝またはスリット状の貫通部を含む概念である。本明細書における用語「溝」は、ベース11における一方の面に設けられた切込みが他方の面に貫通しない状態を示す。この溝は、ベース11の表面に形成されてもよいし裏面に形成されてもよい。本明細書における用語「貫通部」は、ベース11に設けられた孔または開口が一方の面から他方の面まで貫通した状態を示す。本明細書では、スリット状の溝およびスリット状の貫通部をまとめて、単に「スリット」ともいう。本実施形態では直線状のスリットを示すが、スリットの形は任意であり、例えば、波型、山形、凹凸型などのスリットをベース11に形成してもよい。
スリットは、従来から用いられている任意の手法(例えば、刃やレーザ切断など)により形成することができる。一方、開口は、例えば、スリット状の貫通部が形成されたベース11をスリット列と直交する方向に広げることで形成することができる。ベース11を広げる手段としては、幅出し機(tenter)やローラなどの機械や、手作業などが挙げられる。あるいは、開口14は、ベース11を広げることなく、そのベース11を所望の形にくり抜くことで形成してもよい。
スリットの配置は任意である。例えば、図19に示すように、ベース11の一辺付近からその対辺付近にかけて途切れることなく延びるスリット13が所定の間隔で並んでもよい。あるいは、図20に示すようにスリット13が千鳥状に配置されてもよいし、図21に示すようにスリット13が格子状に配置されてもよい。また、ベース11全体においてスリット13の密集度が一定である必要はなく、例えば図22,23に示すように、一つのベース11においてスリット13がまばらな部分とスリット13が密な部分とが存在してもよい。図22の例では、ベース11の一辺からその対辺に進むにつれて(同図において左から右に進むにつれて)スリット13が次第に密になっている。図23の例では、スリット13が密集する部分とスリット13がまばらな部分とが交互に配置されている。
個々のスリット13の長さは限定されない。また、一つのベース11おいて個々のスリット13の長さが統一されてもよいし、異なる長さのスリット13が混在してもよい。スリット13の延び方向における、隣接する二つのスリット13の間隔も限定されず、当該延び方向と直交する方向における、隣接する二つのスリット13の間隔も限定されない。また、一つのベース11においてこれらの間隔が統一されてもよいし統一されなくてもよい。上述した図22,23は、スリット13の延び方向と直交する方向においてスリット13同士の間隔が統一されない態様を示しているともいえる。
上記の例では個々のスリットがベース11の一辺と平行になるように延びているが、スリット13の延び方向も限定されない。例えば、スリット13はベース11の辺に対して任意の角度θ(0°<θ<90°)で傾斜するように形成されてもよい。
開口の配置も任意である。例えば、図24に示すように、ベース11の一辺付近からその対辺付近にかけて途切れることなく延びる開口14が所定の間隔で並んでもよい。あるいは、図25に示すように開口14が千鳥状に配置されてもよいし、図26に示すように開口14が格子状に配置されてもよい。図示はしないが、一つのベース11において開口がまばらな部分と開口が密集する部分とが混在してもよい。また、隣接する二つの開口14の間隔も限定されないし、その間隔は統一されていても統一されていなくてもよい。また、開口14はベース11の辺に対して斜めに形成されてもよい。このように、開口の配置については、スリットの場合と同様に様々な変形が考えられる。
図24〜26の例では開口14が矩形であるが、開口の形状はこれに限定されない。例えば、開口は菱形、円形、楕円形、矩形、星形、波形、あるいは他の多角形であってもよい。また、一つのベース11において複数の形状の開口14が混在してもよい。
図27に示すように、スリット13と開口14とが混在してもよい。当然ながら、個々のスリット13および開口14の配置は図27の例に限定されず、任意に定めてよい。
本実施形態に係る帯電フィルタは複数の層を備える。複数の層を備えること、すなわち積層された構造は、複数の層を重ねることにより形成され得る。具体的には、1枚のシート10を折り曲げたり、巻いたりすることで行われてもよいし、複数のシート10を積み重ねることで行われてもよい。異なる種類のシート10を繋いだ後に巻くことで複数の層を形成してもよく、また、複数層からなるシートを一緒に巻く、または積み重ねることで複数の層を形成することも可能である。突起20の上面(すなわち、茎部21または傘部22の上面)に粘着層または接着層が設けられてもよく、これにより、積層時のずれを防止することができる。
図28は、1枚の帯状のシート10を何重にも巻くことで得られる帯電フィルタ100を示す。この帯電フィルタ100を作製する場合には、帯電フィルタの軸となる円柱部材にシート10を何重にも巻き付けてもよいし、その円柱部材を用いることなくシート10を巻いてもよい。ベース11にスリットまたは開口が形成されている場合には、シート10自体の剛性が小さくなってシート10がより柔軟に変形するようになるので、シート10を小さく巻く作業が容易になり、隣接する二つの層がより確実に密着した帯電フィルタ100を作製することができる。シート10に形成するスリットまたは開口の寸法または形状を調整することで、帯電フィルタの属性(作製方法や適用場面など)に応じて、シート10の柔軟性を適宜変更することができる。開口が形成されたシート10を用いた場合には、その開口が存在する領域では突起が存在しないことで気体が滑らかに流れるので、帯電フィルタの圧力損失を全体として更に抑制することができる。
図28に示す帯電フィルタ100を固定するために、粘着剤および接着剤を用いることなく、収縮性を有するフィルム(収縮フィルム)のみを用いてもよい。具体的には、帯電フィルタ100の外周面を収縮フィルムで覆うことで帯電フィルタ100を固定する。例えば、収縮フィルムとして熱収縮チューブを採用した場合には、その熱収縮チューブを帯電フィルタ100の外周面に配した後にそのチューブを加熱することで、当該チューブが縮んで帯電フィルタ100を外側から押さえ込む。熱収縮チューブの材料の例として、ポリエチレンテレフタラート(PET)および二軸延伸ポリスチレン(BOPS)が挙げられる。あるいは、収縮フィルムに張力をかけながら帯電フィルタ100を当該収縮フィルムで巻くことで帯電フィルタ100を外側から押さえ込んでもよい。
図29は、複数のシート10を重ねることで得られる帯電フィルタ100Aを示す。この場合には、複数の同形のシート10を重ねることで帯電フィルタ100Aを形成してもよいし、複数のシート10を重ねた後に帯電フィルタの側面を切り揃えることで帯電フィルタ100Aを完成させてもよい。図29に示す帯電フィルタ100Aは直方体であるが、帯電フィルタ100Aの形状はこれに限定されず、円柱、楕円柱、任意の多角柱、あるいはより複雑な形状であってもよい。
図30は、1枚の帯状のシート10を何重にも巻いた後に中心(巻芯に相当する部分)を引っ張ることで円錐状にした帯電フィルタ100Bを示す。
このように一つまたは複数のシート10から様々な形状の帯電フィルタを作製することができる。いずれにしても、本実施形態に係る帯電フィルタは、気体が流れる多数の流路を有する(図28,29中の拡大部分に示される流路90を参照)。帯電フィルタ全体の厚さ(フィルタの流路長)の下限は1mm、3mm、5mm、10mm、または15mmでもよく、その上限は700mm、600mm、500mm、250mm、または100mmでもよい。帯電フィルタの径の下限は10mm、15mm、20mm、25mmまたは30mmでもよく、その上限は1000mm、900mm、800mm、700mm、または600mmでもよい。
シート10の重ね方は限定されない。例えば、図31に示すように、ある層の突起20の頂部(最高地点)が、隣接する層の裏面と接するようにシートを重ねてもよい。あるいは、図32に示すように、第1層の突起20と、第1層に隣接する第2層の突起20とが向かい合うように第1層および第2層を重ね、第1層の裏面と、第1層に隣接する第3層の裏面とが接するように第1層および第3層を重ねる、ということを繰り返してもよい。この場合には、ベース、突起、突起、ベース、ベース、突起、突起、ベース、…と並ぶように複数のシート10が積層された帯電フィルタが得られる。図32に示すような形状の帯電フィルタは、例えば、1枚のシート10をつづら折りにすることで形成できる。図32の例では、上記の角度θは第1層の突起20の根元側側面と第1層のベースとが成す角度である。また、上記の角度φは第1層の突起20の先端側側面と第2層のベースとが成す角度であり、より具体的には、第1層の突起20の先端側側面の仮想的な延長線と第2層のベースとが成す角度である。
帯電フィルタの流入口または排出口に向かって該帯電フィルタを見た時に、突起20は積層方向に沿って整列してもよいし、千鳥状に配列されてもよいし、ランダムに配置されてもよい。
図28〜32の例では、すべての層が同じ種類であるが、帯電フィルタは、互いに異なる複数種類の層を備えてもよい。例えば、帯電フィルタは、シート10により形成される層(基本層)以外の層(付加機能層)を備えてもよい。例えば、付加機能層は、有機成分の除去または脱臭を行う活性炭でもよいし、ゼオライトあるいはアルミノケイ酸塩などの吸収剤でもよいし、銅−アスコルビン酸などの脱臭触媒でもよい。あるいは、付加機能層は、シリカゲル、ゼオライト、塩化カルシウムあるいは活性アルミナなどの乾燥剤でもよいし、UV殺菌系などの消毒剤でもよいし、グロキサル、メタクリル酸エステルあるいは香料などの芳香剤でもよい。あるいは、付加機能層は、Mg、Ag、Fe、Co、Ni、Pt、PdあるいはRn、またはアルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、珪藻土、シリカジルコニウムあるいはチタニアなどの担体上に支持された酸化物などの金属を含むオゾン除去剤でもよい。一つの帯電フィルタが複数種類の付加機能層を備えてもよい。
図33に示すように、付加機能層30は、ある基本層(シート)10の突起20と、隣接する基本層(シート)10の裏面との間に挿入されてもよい。この場合には、基本層(シート)10が第1の層に相当し、付加機能層30が、ベースを備える第2の層に相当する。あるいは、図34に示すように、付加機能層30は、ある基本層10の突起20と、隣接する基本層10の突起20との間に挿入されてもよい。この場合も、基本層(シート)10が第1の層に相当し、付加機能層30が、ベースを備える第2の層に相当する。あるいは、図35に示すように、付加機能層30は、ある基本層10の裏面と、隣接する基本層10の裏面との間に挿入されてもよい。この場合には、上記の角度θ,φは図32の例と同様に定義される。積層される基本層と付加機能層との割合は任意に定めてよい。例えば、基本層10と付加機能層30とを交互に配置することでその割合を1:1にしてもよい。2個の基本層10を重ねた後に1個の付加機能層30を配置することを繰り返すのであれば、その割合は2:1になる。その割合は3:1でもよいし、1:2でもよいし、これら以外でもよい。
あるいは、帯電フィルタは、中実の突起の形状等が互いに異なる複数種類の層を備えてもよい。すなわち、この場合、第1の層と第2の層とは互いに異なる種類の層であり、第1の層と第2の層との間では、シート材料、突起の形状、寸法、密度等が異なってもよい。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ポリプロピレンを材料として用いて、帯電フィルタを形成するためのシートを形成した。個々の突起は茎部を備え傘部を備えない態様であり、したがって、図2(a)に示すような形状であった。仮想面に投影されて得られる茎部の投影像は、上記のパターン3または5に相当するものであった。ベースの厚みを約0.1〜約0.2mmとし、各突起の高さを約0.3〜約0.4mmとし、各突起の先端部の最大幅を約0.1〜約0.2mmとした。個々の突起が約0.8mm間隔で格子状に配置されるように、ベース上に当該突起を形成した。シートへのエレクトレット処理は、ウェッジ株式会社(Wedge Inc.)製の、機械幅(machine width)が1200mmである装置を用いて行った。エレクトレット処理における加熱処理(100℃)の時間は5秒であり、冷却処理の時間も5秒であり、印加電圧は13.5KVであった。エレクトレット処理を施したシートをロール状(直径:約300mm)に巻き取った。次に、フィルムを巻き出し50mm×3mm、50mm×5mm、50mm×10mm、および50mm×15mmのシート形状に裁断した。そして、裁断したフィルムを突起方向に複数枚積み重ね、縦が50mmになるようにブロック形状(図29)に組み立てることで、帯電フィルタを作製した。4種類のそれぞれのフィルタの寸法(縦×横×幅)は50mm×50mm×3mm、50mm×50mm×5mm、50mm×50mm×10mm、および50mm×50mm×15mmである。ここでの「フィルタの幅」とは、フィルタの厚さまたは流路長ともいうことができる。
幅の異なる4種類の帯電フィルタの性能を、TSI MODEL 8130という検査装置を用いて評価した。検査用の粒子として、粒子数中央径(count median diameter)で示される寸法が約0.10μmである塩化ナトリウムを用い、気流中における粒子の密度を約50mg/m(変動範囲は15%)とした。100mgの塩化ナトリウムを気流中に提供し終えるまでの時間を検査時間とした。
捕集効率E(%)は、フィルタ通過前の気流中の粒子濃度をCa(mg/m)とし、フィルタ通過後の気流中の粒子濃度(mg/m)をCbとすると、下記式で得られる。
E=(Ca−Cb)/Ca×100
図36は、4種類の帯電フィルタについての捕集効率を示すグラフである。横軸は流速(cm/sec)であり、縦軸は捕集効率(%)である。流速についてはグラフに示す3段階を設定し、それぞれの流速において、4個の帯電フィルタの捕集効率を測定した。
図37は、4種類の帯電フィルタについての圧力損失を示すグラフである。横軸は流速(cm/sec)であり、縦軸は圧力損失(mmAq)である。なお、1mmAq=9.80665Paである。流速の設定は図36と同じである。
実施例1の結果より、帯電フィルタの幅をコントロールすることで帯電フィルタの捕集効率および圧力損失を調整することが可能であり、用途に応じた製品設計ができる、といえる。
(実施例2)
実施例1で作製したものと同じ、5mm幅のシートから作製した帯電フィルタを、実施例として用意した。また、参考例として、実施例の帯電フィルタと寸法が同じ下記の市販品の帯電フィルタを用意した。
・参考例1:不織布製高帯電エアフィルタ(プリーツ有、プリーツ幅5mm)(ハイエンド品)
・参考例2:ハニカム構造を有するポリオレフィン製帯電エアフィルタ
・参考例3:不織布製低帯電エアフィルタ(プリーツ有、プリーツ幅5mm)(汎用品)
・参考例4:不織布製低帯電エアフィルタ(プリーツ有、プリーツ幅2mm)(汎用品)
実施例に係る帯電フィルタおよび参考例に係る帯電フィルタのそれぞれの捕集効率および圧力損失を、実施例1と同じ手法で測定した。図38は、実施例、および四つの参考例での捕集効率を示すグラフであり、横軸および縦軸はそれぞれ流速(cm/sec)、捕集効率(%)である。図39は、実施例、および四つ参考例での圧力損失を示すグラフであり、横軸および縦軸はそれぞれ流速(cm/sec)、圧力損失(mmAq)である。実施例2では、流速に関して、3水準とし、測定に使用したサンプルの寸法に応じて換算した。
実施例2の結果より、実施例の帯電フィルタは、ハイエンド品である「不織布製高帯電エアフィルタ」(参考例1)と同等の性能(捕集効率および圧力損失)を発揮することがわかった。
以上説明したように、本発明の一側面に係る帯電フィルタは、第1の層と第2の層とを含む帯電フィルタであって、第1の層がベースと、該ベースの表面から延び且つ第2の層に隣接する複数の中実の突起とを備え、突起が、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有し、第2の層がベースを備え、茎部の根元側側面と第1の層のベースとがなす角度と、茎部の先端側側面と第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である。
また、本発明の一側面に係る物品は、上記の帯電フィルタを備える。
このような側面においては、突起が中実なので、フィルタの層構造が安定し、且つ層間の流路を確保できる。加えて、その突起の茎部の根元側および先端側のそれぞれにおいて気体の流路の隅が広く確保されるので、隣接する二つの突起で形成される流路において、その中心付近だけでなく隅の付近にも気体が通るようになり、気体がフィルタ内を流れやすくなる。したがって、フィルタの層構造を安定させつつ、圧力損失の抑制および捕集効率の向上を実現することができる。
また、本発明の一側面に係る帯電フィルタは、フィルタの幅(厚さまたは流路長)を長くすることが可能であり、フィルタの幅(厚さまたは流路長)を長くしても詰まりにくい構造なので、不織布を用いた帯電フィルタに比べて製品寿命を延ばすことができる。
別の側面に係る帯電フィルタでは、第1の層と第2の層とが同じ種類の層であってもよい。
別の側面に係る帯電フィルタでは、第1の層と第2の層とが、互いに異なる種類の層であってもよい。
別の側面に係る帯電フィルタでは、第2の層が、第1の層とは異なる種類の層であり、且つ該第2の層のベースの表面から延びる複数の中実の突起を更に備えてもよい。
別の側面に係る帯電フィルタでは、第2の角度が90°以上180°未満であってもよい。
この場合には、突起の茎部の根元側および先端側のそれぞれにおいて気体の流路の隅が90°以上に確保されるので、流路のそれぞれの隅の付近にも気体がより円滑に通るようになり、気体が帯電フィルタ内を流れやすくなる。
別の側面に係る帯電フィルタでは、第1の層のベースと直交する仮想面に茎部を投影して得られる投影像の二つの外縁の全体が、投影像の外側に向かって凸でなくてもよい。
このように、突起の側面の全体を、外側に向かって凸にならないように形成することで、流路の径が広がるので、気体が帯電フィルタ内を流れやすくなる。
別の側面に係る帯電フィルタでは、二つの外縁のうちの少なくとも一つの全体が、投影像の内側に向かって凸であってもよい。
このように、突起の側面の全体を、内側に向かって凸であるように形成することで、流路の径が更に広がるので、気体が帯電フィルタ内を流れやすくなる。
別の側面に係る帯電フィルタでは、第1の層のベース上に、スリット状の溝、スリット状の貫通部、または開口が形成されてもよい。
この場合にはシートの柔軟性が増すので、帯電フィルタを作製する際にそのシートを小さく丸めることができる。したがって、層同士が密接に重なり合った帯電フィルタを作製することができる。また、フィルタにおける流路のコントロールの多様性が増すため、用途に応じた製品設計が可能となる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
10…シート(基本層)、11…ベース、13…スリット、14…開口、20…突起、21…茎部、22…傘部、23…第1の外縁、24…第2の外縁、30…付加機能層、100,100A,100B…帯電フィルタ。

Claims (9)

  1. 第1の層と第2の層とを含む帯電フィルタであって、
    前記第1の層がベースと、該ベースの表面から延び且つ前記第2の層に隣接する複数の中実の突起とを備え、前記突起が、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有し、
    前記第2の層がベースを備え、
    前記茎部の根元側側面と前記第1の層のベースとがなす角度と、前記茎部の先端側側面と前記第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である、
    帯電フィルタ。
  2. 前記第1の層と前記第2の層とが同じ種類の層である、
    請求項1に記載の帯電フィルタ。
  3. 前記第1の層と前記第2の層とが、互いに異なる種類の層である、
    請求項1に記載の帯電フィルタ。
  4. 前記第2の層が、該第2の層のベースの表面から延びる複数の中実の突起を更に備える、請求項3に記載の帯電フィルタ。
  5. 前記第2の角度が90°以上180°未満である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電フィルタ。
  6. 前記第1の層のベースと直交する仮想面に前記茎部を投影して得られる投影像の二つの外縁の全体が、前記投影像の外側に向かって凸ではない、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の帯電フィルタ。
  7. 前記二つの外縁のうちの少なくとも一つの全体が、前記投影像の内側に向かって凸である、
    請求項6に記載の帯電フィルタ。
  8. 前記第1の層のベース上に、スリット状の溝、スリット状の貫通部、または開口が形成された、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の帯電フィルタ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の帯電フィルタを備える物品。
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