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JP2016063758A - 水耕栽培システム - Google Patents

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JP2016063758A
JP2016063758A JP2014193700A JP2014193700A JP2016063758A JP 2016063758 A JP2016063758 A JP 2016063758A JP 2014193700 A JP2014193700 A JP 2014193700A JP 2014193700 A JP2014193700 A JP 2014193700A JP 2016063758 A JP2016063758 A JP 2016063758A
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treated
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cleaning
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JP2014193700A
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山本 明和
Akikazu Yamamoto
明和 山本
小林 秀樹
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

【課題】 循環養液を廃棄することなく再利用しても安全性の高い野菜の安定生産が可能であり、低コストで環境にやさしく、取り扱いの容易な水耕栽培システムを提供する。
【解決手段】 水耕栽培システム10は、養液を通水させて植物を栽培するための栽培槽2と、栽培槽2から排出された被処理養液を清浄化処理する清浄化処理部1と、被処理養液を清浄化処理部1へと供給する被処理養液供給ラインと、清浄化処理部1で清浄化処理された処理済み養液を栽培槽2へと供給する処理済み養液供給ラインとを備え、清浄化処理部1が、紫外線を被処理養液に照射するUVLED11を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、植物の水耕栽培に用いられる養液循環型の水耕栽培システムに関し、特に循環する養液を効果的に清浄化する水耕栽培システムに関する。
世界的な人口増加や食生活の変化によって、食料問題が世界的に大きな問題となっている。日本における食料の廃棄量は世界的に見て非常に多く、特に生鮮野菜については、生食のニーズが高いことや生鮮野菜の摂取が健康管理の面からも重要視されていることから、少し萎びたり衛生面での課題があると判断されたりすると、すぐに廃棄されてしまうという状況にある。
野菜の生産方法としては土耕栽培が一般的である。土耕栽培においては、近年は農薬の使用が最小限に抑えられているとはいえ皆無ではなく、安全性に若干の問題がある。また、産地から消費地までの輸送にはある程度の時間を要するため、生鮮野菜としての供給状況について消費者のニーズに応え切れていない。一方、最近多くみられるようになってきた水耕栽培の生鮮野菜は、少量で高価なものが多く、まだまだ消費者の要望に応える商品とはなっていない。
ところで、水耕栽培における植物の生育に重要な要素は、炭酸同化作用を行うための光量子束、栄養塩類などの植物の生育に必要な成分を含んだ水(養液)、そして環境条件としての炭酸ガス、温度、湿度等があり、これらの条件が一定以上満たされると植物は生育する。これらの要素のうち、人工栽培における制限要因は水環境であり、養液に含まれる成分や水質を一定に保ち、水質環境を維持することが重要となる。なお、植物の生育に必要な成分としては、窒素、リン、カリウムのほかに微量ミネラル成分等が挙げられ、植物の種類により必要な成分にばらつきはあるものの、特定の成分が過剰または不足すると生育障害が発生する。
水耕栽培における水環境においては、とりわけ微生物管理が様々な方法で検討されてきた。養液中に各種病原菌等の細菌類が繁殖すると、根腐れなどによる生育障害を引き起こすため、養液中の細菌数を抑制する必要がある。しかし、植物の生長性を左右する水耕根は、繁茂すると表面積も大きく、格好の微生物繁殖環境となり得るため、養液中の細菌数は水耕根の細菌数と比例関係にある。したがって、養液中の細菌数を抑制することは、とりもなおさず水耕根の細菌数を抑制することになる。そのため、細菌の増殖を抑制する観点から水耕根を減らしたり、野菜の出荷時に水耕根を除去したりすることが考えられる。
しかし、近年、欧米では、根の付いた野菜しか購入しない消費者が増えている。これは、根を切るとその時から鮮度が落ち、野菜の栄養価が失われると考える風潮があるためであり、日本でも根付の野菜が店頭に並ぶようになってきた。また、洗わずに食べられることを特徴とした生野菜の商品もある。そのため、水耕根を保持したまま養液中の細菌数を抑制すべく、完全閉鎖式の水耕栽培工場を作り、野菜を市場に送り出している生産者もいる。しかし、当然のごとく生産コストは通常の室内水耕栽培に比して高くなり、室内水耕栽培で栽培された野菜より高価な野菜となっている。
養液中の細菌数を抑制する方法として薬剤等を用いる方法もあるが、野菜の栽培においては薬剤等の使用に制約がある。例えば、殺菌のために汎用的に使用される次亜塩素酸は、栽培槽や配管等の洗浄にも使用されているが、次亜塩素酸が直接水耕根に作用すると、水耕根が損傷して生育障害を起こす。また、オゾンも強い殺菌力を持ち、殺菌に用いられるが、次亜塩素酸と同様に生育障害を起こすため使用することができない。
さらに、銅イオン、亜鉛イオン、クロムイオン、鉛イオンなどの殺菌性のある重金属イオン類を用いた殺菌方法もあるが、これら重金属イオンは毒性があるため、野菜の栽培においては使用することができない。なお、殺菌性のある重金属イオンとして、一部で銀イオンが使用されているが、銀イオンは殺菌というよりは制菌の効果を期待されて使用されている。
したがって、養液中の細菌数を抑制するために薬剤や重金属イオンを用いることは難しく、また、農薬を使用した場合には無農薬を謳うことができず、安心・安全の概念とは離れてしまう。そのため、機器を用いて養液中の細菌数を抑制する方法が試みられてきた。代表的なものとしては紫外線(UV)殺菌器を用いて養液を殺菌する方法である。
しかし、このUV殺菌器に用いられる紫外線(UV)ランプには水銀ガスが封入されており、破損すると重大な水銀汚染につながるおそれがある。また、紫外線は、殺菌の作用を持つ波長域から、有機物や微量ミネラル成分を酸化させて不溶化してしまう作用を持つ波長域まで幅が広いため、使用に際しては注意が必要であり、使用が難しい。さらに、UVランプによる殺菌は、植物が生長過程で代謝する他の植物の生育を阻害する作用を持つ微量の有機物を酸化し低分子化する。それらの有機物は低分子であるため有機物吸着フィルタを用いて除去することはできない。したがって、UV殺菌器を用いた養液の殺菌方法も改良の余地がある。
このように、水耕栽培において、養液中の細菌数を抑制することは容易ではなく、生産性のリスクを低減させるために、現状では多くの水耕栽培工場において栽培ごとに養液が廃棄されている。現在、養液の排水規制はかかっていないが、養液が河川に放流されて廃棄されると、水系に大量の栄養塩類が放出されて富栄養化を引き起こすおそれがあるため、将来、水耕栽培による大規模な水耕栽培工場が至る所で作られるようになれば、法規制されることが推測される。そのため、現在は樹木や畑への灌漑用として散布することにより養液を廃棄しているのが、これも養液の地下水への浸透が心配されている。
したがって、水耕栽培においては、養液中の植物の生育に必要な栄養塩類などの成分を保持しつつ、不要な成分を除去し、病原菌を含む細菌類を減少・死滅させ、養液を再利用することが求められている。理想的には、養液を廃棄することなく養液の補充のみで連作できることが望ましい。
しかし、水耕栽培で野菜を生育させるには、早くて2週間、遅いものだと3カ月近くかかるものもあり、この間、養液中には酸素供給のため空気が吹き込まれる。無菌室ではない通常の屋内環境であれば、空気中に含まれる浮遊粉塵や細菌類も同時に吹き込まれて養液中に溶解されるため、栄養塩類を含み、微生物にとって繁殖しやすい環境である養液においては細菌類が増殖しやすい。また吹き込まれた粉塵の沈殿も起こり得る。一方、HEPAフィルタで換気し、無人の環境で植物を生育させる完全密室型の無人植物工場を作った場合、無菌化することは可能であるが、当然のごとく生産コストは高くなり、完全閉鎖式の水耕栽培工場で生産された野菜よりさらに高価な野菜となってしまう。さらに、光があれば藻類等も発生するおそれがあり、その藻類等が繁殖環境となり水耕根と相まって細菌類の増殖を引き起こす。これらのことから、現在では、養液を廃棄することなく循環させて連作を行うことは、技術的に難しいものとなっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、循環養液を廃棄することなく再利用しても安全性の高い野菜の安定生産が可能であり、低コストで環境にやさしく、取り扱いの容易な水耕栽培システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、養液を通水させて植物を栽培するための栽培槽と、前記栽培槽から排出された被処理養液を清浄化処理する清浄化処理部と、前記被処理養液を前記清浄化処理部へと供給する被処理養液供給ラインと、前記清浄化処理部で清浄化処理された処理済み養液を前記栽培槽へと供給する処理済み養液供給ラインとを備え、前記清浄化処理部が、紫外線を被処理養液に照射する紫外線LEDを備えていることを特徴とする水耕栽培システムを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、養液中の成分に影響を及ぼすことなく、栽培槽から排出された被処理養液に含まれる各種病原菌等の細菌類を清浄化処理部にて殺菌し、再度栽培槽へと供給することができる。そのため、都度養液を廃棄することなく、安全性の高い野菜の安定生産が可能であり、低コストで環境にやさしい。また、紫外線LEDを用いて清浄化処理を行うため、水銀汚染の心配がなく取り扱いが容易である。
上記発明(発明1)においては、前記清浄化処理部が、前記紫外線LEDの前段に懸濁物除去フィルタを備えていることが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、紫外線LEDによる紫外線の照射の障害となる懸濁物を養液から除去し、紫外線LEDによる養液の清浄化処理効率を高めることができる。
また、上記発明(発明1)においては、前記清浄化処理部が、前記紫外線LEDの前段に有機物除去フィルタを備えていることが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、養液中の他の植物の生育を阻害するおそれのある有機物を除去することができる。
上記発明(発明1)においては、前記清浄化処理部が、前記紫外線LEDの前段に懸濁物除去フィルタと有機物除去フィルタとをこの順に備えることが好ましい(発明4)。
かかる発明(発明4)によれば、懸濁物除去フィルタにより、紫外線LEDによる紫外線の照射の障害となる懸濁物を養液から除去し、紫外線LEDによる養液の清浄化処理効率を高めることができ、有機物除去フィルタにより、養液中の他の植物の生育を阻害するおそれのある有機物を除去することができる。また、懸濁物除去フィルタを有機物除去フィルタよりも前段に配置することによって、懸濁物による有機物除去フィルタの目詰まりを防ぐこともできる。
上記発明(発明1〜4)においては、前記清浄化処理部が、前記被処理養液の全てを清浄化処理してもよいし(発明5)、前記清浄化処理部が、前記被処理養液の一部を清浄化処理してもよい(発明6)。
上記発明(発明5)によれば、養液中に含まれる全ての菌類を殺菌することができる。また、上記発明(発明6)によれば、病原性のある菌を一定にすることで発病を防止することができる。
本発明の水耕栽培システムによれば、循環養液を廃棄することなく再利用しても安全性の高い野菜の安定生産が可能であり、低コストで環境にやさしく、取り扱いが容易である。
本発明の一実施形態にかかる水耕栽培システムを示す概略構成図である。 紫外線LEDによる清浄化処理後の循環養液中の生菌数の変化を示した図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる水耕栽培システムについて説明する。
図1は、本実施形態にかかる水耕栽培システム10を示したものである。水耕栽培システム10は、清浄化処理部1と、栽培槽2と、被処理養液供給ライン3と、処理済み養液供給ライン4と、循環養液貯留部5と、循環ポンプ6とから構成されている。
栽培槽2には被処理養液供給ライン3が接続されている。被処理養液供給ライン3上には、上流側より順に、循環養液貯留部5と循環ポンプ6とがそれぞれ設けられており、最終的に被処理養液供給ライン3は清浄化処理部1へと接続されている。また、清浄化処理部1には処理済み養液供給ライン4が接続されており、処理済み養液供給ライン4の他端は栽培槽2へと接続されている。これにより、本実施形態にかかる水耕栽培システム10においては、水耕栽培のためにシステム内を循環する養液(循環養液)が、栽培槽2→被処理養液供給ライン3→清浄化処理部1→処理済み養液供給ライン4→栽培槽2という形で循環するような仕組みになっている。なお、本実施形態においては、栽培槽2から被処理養液供給ライン3を経由して清浄化処理部1で処理されるまでの循環養液を「被処理養液」と、また、清浄化処理部1で清浄化処理され、処理済み養液供給ライン4を経由して栽培槽2に供給されるまでの循環養液を「処理済み養液」と呼ぶこともある。
栽培槽2は栽培対象の植物を定植する場所である。本実施形態においては、複数の植物が定植された槽が3つ並列に配置された栽培槽2A,2B,2Cとなっているが、これに限定されることはなく、栽培槽はいくつであってもよいし、直列に配置されていてもよい。栽培槽2A,2B,2Cには、植物の生育に必要な栄養分を含む循環養液が処理済み養液供給ライン4から供給され、当該循環養液が栽培槽2A,2B,2Cへと流れていき、それぞれの栽培槽に定植された植物の根に流水によって刺激を与えつつ酸素および栄養分を吸収させる。当該循環養液は栽培槽2A,2B,2Cのそれぞれから被処理養液として被処理養液供給ライン3へと流出する。
被処理養液供給ライン3上には、まず循環養液貯留部5が設けられており、栽培槽2A,2B,2Cから被処理養液供給ライン3へと流入した被処理養液は、循環養液貯留部5の循環養液貯槽51へと供給される。
循環養液貯槽51では循環養液が貯留される。循環養液貯槽51に貯留された循環養液のpH、電気伝導度、濁度等を計測することにより、循環養液の水質の変化を計測し、その結果に基づいて、循環養液の量、循環養液中の栄養分や汚れの状態を確認することができる。循環養液貯槽51には、循環養液の水質の変化をリアルタイムで計測し、不足した循環養液や栄養分等を供給することができるように、あらかじめpH計、電気伝導度計、濁度計等の計測器類が備えられていてもよい。さらに、循環養液貯槽51は、撹拌装置を備えていてもよく、これにより循環養液貯槽51内に混入した粉塵等の沈殿物が沈殿することを防止し、もって後述する補充養液と循環養液とが混合される際に水質を均質化することができる。
また、循環養液貯留部5は、循環養液において不足した栄養分や循環養液を添加する補充養液供給部52と、pH調整部53とを備えて構成されていてもよい。
補充養液供給部52は、補充養液貯槽520と、補充養液供給ライン521とから構成されており、補充養液貯槽520には補充養液が貯留されている。補充養液とは、循環養液において不足した栄養分等を含む養液であり、循環養液において不足した栄養分等を養液に添加することにより得られる。また、循環養液は、栽培槽2に定植された植物により消費され、蒸発などによっても消費されるため、単純に量を補充するための補充養液としてあらかじめ調整された循環養液を用いることもある。
不足した栄養分等は、循環養液貯槽51に貯留した循環養液の成分を適宜計測することにより把握することができる。循環養液中の栄養分や循環養液が不足している場合には、補充養液が補充養液貯槽520から補充養液供給ライン521を経由して循環養液貯槽51に供給される。
添加する不足栄養分としては、例えば、窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)、鉄(Fe)、その他のミネラルおよびこれらの供給物質等が挙げられるが、特に窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)、鉄(Fe)を添加することが望ましい。
pH調整部53は、pH調整剤槽530と、pH調整剤供給ライン531とから構成されており、pH調整剤槽530には、pH調整剤が貯留されている。循環養液のpHは、循環養液貯槽51に貯留した循環養液のpHを適宜計測することにより把握することができる。循環養液のpHが不適である場合には、pH調整剤がpH調整剤槽530からpH調整剤供給ライン531を経由して循環養液貯槽51に供給される。
また、上述した循環養液貯槽51に備えられた計測器類からの計測結果に基づいて、循環養液に対して不足栄養分や他の添加物、および、pH調整剤を最適な状態で添加するように、制御システム(図示しない)が補充養液供給部52およびpH調整部53を制御するように設定してもよい。さらに、計測器類には、通信機器が組み込まれていてもよく、これにより循環養液の計測結果をパソコン等の電子機器に伝達して、循環養液に含まれる不足栄養分、循環養液量、pH、電気伝導度や濁度等を電子機器で管理することができる。
循環養液貯留部5の後段には水耕栽培システム10中に養液を循環させるための循環ポンプ6が接続されており、循環ポンプ6は一定の水質となった循環養液貯槽51内の循環養液を清浄化処理部1へと供給するために常時稼働している。
循環養液貯留部5から流出した被処理養液は、清浄化処理部1へと供給される。清浄化処理部1にて被処理養液は清浄化処理され、処理済み養液は処理済み養液供給ライン4を経て再び栽培槽2へと供給される。清浄化処理部1は、被処理養液に対して紫外線を照射するための紫外線発光ダイオード(紫外線LED、UVLED)11を備えている。清浄化とは、被処理養液を殺菌して無菌化することを主に意味し、清浄化処理とは、被処理養液を殺菌して無菌化する処理を主に意味する。以下に清浄化処理部1について詳述する。
清浄化処理部1は、清浄化処理部1に供給された被処理養液にUVLED11から照射される紫外線を照射して、被処理養液の清浄化処理を行う。紫外線が照射されると、被処理養液中の例えば大腸菌などの細菌類は、細胞の増殖遺伝子が損傷を受けることにより死滅し、被処理養液は清浄化される。これにより、清浄化処理部1で清浄化処理された被処理養液を、処理済み養液として再度栽培槽2へと供給しても、病原菌の汚染による生育障害等のおそれがなく、植物を安定生産することができる。
また、本実施形態における清浄化処理部1は、循環養液の清浄化処理にUVLED11を用いることにより、循環養液中の有機物や微量ミネラル成分を酸化させて不溶化するおそれや、有機物を低分子化させるおそれが他の殺菌方法(塩素、UV、オゾン等)と比較して明らかに低い。これは、UVLED11の波長域はUVランプに比して狭いため、殺菌の作用を持つ波長域のみを有し、有機物や微量ミネラル成分に影響を与える波長域を有しないためである。そのため、循環養液中の微量ミネラル分を減少させるおそれがなく、また、後述する有機物除去フィルタ13により、生育阻害を引き起こすおそれのある有機物を除去することができるため、循環養液を再利用することができる。さらに、UVLED11は、消費電力が小さくUVランプのような高電圧を必要としないこと、また、破損した際の水銀汚染の心配もないためUVランプに比して取り扱いが容易であることなどから、家庭向け水耕栽培装置にも好適に用いられる。
本実施形態における清浄化処理部1は、さらに、懸濁物除去フィルタ12と、有機物除去フィルタ13とを備えている。これら2つのフィルタは清浄化処理部1において、単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。懸濁物除去フィルタ12は、被処理養液中の混入物や藻類等の懸濁物を除去し、後段に設けられたUVLED11による清浄化処理の効果を高めるものである。栽培槽2から戻ってくる被処理養液には、植物の水耕根の生長の過程代謝産物として、水耕根の細胞や表皮脱離物が混入している。また、循環養液は栄養分が豊富であり、栽培槽2において光も照射されることから、循環養液における藻類の発生は避けることができない。これら懸濁物は、清浄化処理部1の後段に設けられたUVLED11による紫外線の照射の障害となるとともに、UVLED11を循環養液から遮蔽するためのガラス等からなる遮蔽板(遮蔽ガラス)の表面を汚染して清浄化効率を下げるおそれがあるため、UVLED11による清浄化処理の前に懸濁物除去フィルタ12を用いて除去しておくことが好ましい。これにより、UVLED11による清浄化効率を高めることができる。
懸濁物除去フィルタ12は、水耕栽培システム10の規模により種類や型式は異なるが、例えば、ディスポーザブルな糸巻や不織布のフィルタ、濾材充填型のフィルタ、膜方式のフィルタ等が挙げられ、これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
有機物除去フィルタ13は、被処理養液中の有機物を除去し、後段に設けられたUVLED11による清浄化効率を高めるものである。栽培槽2から戻ってくる被処理養液には、植物の生長過程で水耕根から循環養液中に排出される代謝産物が混入している。これは、アレロパシー物質として知られ、他の植物の生育を阻害する微量の有機物であり、植物の種類によっては生育障害を引き起こすおそれがある。同一種類の植物の栽培であればその影響は無いが、循環養液を交換することなく別の種類の植物を栽培すると、当該有機物が生育障害を引き起こす可能性がある。そのため、養液を循環させて用いるためには、当該有機物を植物の生育に影響を及ぼさないレベルまであらかじめ低下させておくことが好ましい。
有機物除去フィルタ13によって除去される有機物は一般的に溶解性有機物であり、例えば有機酸や色素成分などが挙げられる。UVLED11は、UVランプと異なりこれら有機物を酸化して低分子化しないことから、溶解性有機物を吸着する吸着器として、例えば、表面処理をした活性炭のフィルタ等を設けることにより、循環養液中の溶解性有機物を除去することができる。
図1に示すように、清浄化処理部1においては、上流側より順に、懸濁物除去フィルタ12と、有機物除去フィルタ13と、UVLED11とがそれぞれ備えられた構成になっている。このような構成により、UVLED11による清浄化処理効率を高めることができるとともに、懸濁物除去フィルタ12を有機物除去フィルタ13よりも前段に配置することによって、懸濁物による有機物除去フィルタ13の目詰まりを防ぐことができる。
さらに、本実施形態における清浄化処理部1は、UVLED11と、懸濁物除去フィルタ12と、有機物除去フィルタ13とを内部に収容したケーシングを備えていてもよい。それにより、UVLED11から照射される紫外線を外部に逃さず、循環養液に効率よく紫外線を照射するためである。
清浄化処理部1による清浄化処理は、次のようにして実施される。まず、清浄化処理部1に供給された被処理養液は、懸濁物除去フィルタ12により濾過されて、被処理養液に含まれる懸濁物が除去される。懸濁物が除去された被処理養液は、次に有機物除去フィルタ13により濾過されて被処理養液に含まれる有機物が除去される。懸濁物および有機物が除去された被処理養液は、UVLED11から照射された紫外線により清浄化処理される。清浄化処理された循環養液は、処理済み養液として処理済み養液供給ライン4を介して再度栽培槽2に供給される。
このように、本実施形態にかかる水耕栽培システム10によれば、循環養液中の成分に影響を及ぼすことなく、栽培槽2から排出された被処理養液に含まれる細菌類を清浄化処理部1にて除去して清浄化処理し、再度栽培槽2へと供給することができる。そのため、被処理養液を廃棄することなく再利用することが可能となり、ランニングコストを低減することができるとともに、廃棄による環境汚染を引き起こすおそれもない。また、病原菌の汚染による生育障害等のおそれがなく、植物の安定生産を図ることができる。
さらに、UVLED11の消費電力は小さく、UVランプのような高電圧を必要としないこと、また、UVLED11は破損した際の水銀汚染の心配もないためUVランプに比して取り扱いが容易であることなどから、本実施形態にかかる水耕栽培システム10は、家庭向け水耕栽培装置にも好適に用いられる。また、本実施形態にかかる水耕栽培システム10により栽培した植物は、農薬を含まない清浄化処理された循環養液で栽培されているため、水耕根を付けたまま出荷することができ、簡単な根の洗浄で食すことのできる商品として、付加価値を付けて販売することができる。
なお、本実施形態にかかる水耕栽培システム10を家庭向け水耕栽培装置に適用するにあたっては、次のような工夫をこらすことも可能である。
例えば、家庭向け水耕栽培装置に適するように、清浄化処理部1と、栽培槽2と、循環養液貯留部5とを一体的に構成することができる。この場合、清浄化処理部1におけるUVLED11は、例えば事業用の大きなシステムで採用されるものに比してサイズを小型化することもできる。UVLED11は、UVランプと比べてサイズを小型化することができるため、水耕栽培システム10の規模を容易に小型化することができるのである。
また、懸濁物除去フィルタ12と有機物除去フィルタ13とは一体化し、かつディスポーザブル式とすることもできる。これら2つのフィルタを一体化することにより、清浄化処理部1のサイズを小型化することもできる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、清浄化処理部1における清浄化処理は、水耕栽培システムにおける一部の循環養液に対し行ってもよく、水耕栽培システムにおけるすべての循環養液に対し行ってもよい。
以下の具体的実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
図2および表1は、野菜を栽培している水耕栽培システムから循環養液(大腸菌群として9.0×10CFU/g、生菌数として2.1×10CFU/g)を取り出し、UVLEDのみを備えた清浄化処理部に循環通液処理することで循環養液に紫外線を照射して清浄化処理し、清浄化処理後の大腸菌群および生菌数を表したものである。
Figure 2016063758
図2および表1に示すように、約10分間の循環通液処理で大腸菌群数が0個になり、約30分の循環通液処理で生菌数も21000個から80個へと減少し、99%以上除菌できていることがわかる。
一方、清浄化処理を行った循環養液の含有成分と、水耕栽培システムに供給するために処方した養液(処方養液)の含有成分とを比較した結果を表2に示す。
Figure 2016063758
表2に示すように、UVLEDの紫外線の照射によって循環養液および処方養液の成分に変化はなく、酸化分解による微量ミネラル成分の減少がないことがわかる。これらの結果より、UVLEDを効果的に使用することにより、循環養液中の成分に影響を及ぼすことなく、循環養液を清浄化処理することができることがわかる。
本発明の水耕栽培システムは、循環養液を廃棄することなく再利用しても安全性の高い野菜の安定生産が可能であり、低コストで環境にやさしく、取り扱いが容易であるため、産業上の利用可能性は極めて大きい。
10…水耕栽培システム
1…清浄化処理部
11…UVLED
12…懸濁物除去フィルタ
13…有機物除去フィルタ
2A,2B,2C…栽培槽
3…被処理養液供給ライン
4…処理済み養液供給ライン
5…循環養液貯留部
51…循環養液貯槽
52…補充養液供給部
520…補充養液貯槽
521…補充養液供給ライン
53…pH調整部
530…pH調整剤槽
531…pH調整剤供給ライン
6…循環ポンプ

Claims (6)

  1. 養液を通水させて植物を栽培するための栽培槽と、
    前記栽培槽から排出された被処理養液を清浄化処理する清浄化処理部と、
    前記被処理養液を前記清浄化処理部へと供給する被処理養液供給ラインと、
    前記清浄化処理部で清浄化処理された処理済み養液を前記栽培槽へと供給する処理済み養液供給ラインとを備え、
    前記清浄化処理部が、紫外線を被処理養液に照射する紫外線LEDを備えていることを特徴とする水耕栽培システム。
  2. 前記清浄化処理部が、前記紫外線LEDの前段に懸濁物除去フィルタを備えていることを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培システム。
  3. 前記清浄化処理部が、前記紫外線LEDの前段に有機物除去フィルタを備えていることを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培システム。
  4. 前記清浄化処理部が、前記紫外線LEDの前段に懸濁物除去フィルタと有機物除去フィルタとをこの順に備えることを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培システム。
  5. 前記清浄化処理部は、前記被処理養液の全てを清浄化処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の水耕栽培システム。
  6. 前記清浄化処理部は、前記被処理養液の一部を清浄化処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の水耕栽培システム。
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WO2023190156A1 (ja) 2022-03-30 2023-10-05 愛知製鋼株式会社 複素環含有アミノ酸化合物及び錯体

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