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JP2016058161A - 燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体 - Google Patents

燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体 Download PDF

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JP2016058161A JP2014181548A JP2014181548A JP2016058161A JP 2016058161 A JP2016058161 A JP 2016058161A JP 2014181548 A JP2014181548 A JP 2014181548A JP 2014181548 A JP2014181548 A JP 2014181548A JP 2016058161 A JP2016058161 A JP 2016058161A
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直樹 満田
之人 田中
Yukito Tanaka
之人 田中
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Abstract

【課題】簡単な構成で、接着剤層からの空気抜きを確実に行うことができ、電解質膜・電極構造体と樹脂枠部材とを強固且つ高品質に接合することを可能にする。【解決手段】樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10は、段差MEA10aと樹脂枠部材24との間に、前記段差MEA10aの外周縁部と前記樹脂枠部材24とが接触する部位を外周端28eとして接着剤層28が設けられる。固体高分子電解質膜18の外周端部18eは、接着剤層28内で外周端28eとの間に隙間S1を形成し、且つ、前記接着剤層28内には、前記隙間S1よりも内周側に離間して接着剤28aが配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、固体高分子電解質膜を第1電極及び第2電極で挟んだ段差MEAと、前記段差MEAの外周を周回する樹脂枠部材とを備える燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体に関する。
一般的に、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。燃料電池は、固体高分子電解質膜の一方側にアノード電極が、前記固体高分子電解質膜の他方側にカソード電極が、それぞれ配設された電解質膜・電極構造体(MEA)を備えている。アノード電極及びカソード電極は、それぞれ触媒層(電極触媒層)とガス拡散層(多孔質カーボン)とを有している。
電解質膜・電極構造体は、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持されることにより、燃料電池が構成されている。この燃料電池は、所定の数だけ積層することにより、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
電解質膜・電極構造体では、一方のガス拡散層が固体高分子電解質膜よりも小さな平面寸法に設定されるとともに、他方のガス拡散層が前記固体高分子電解質膜と同一の平面寸法に設定される、所謂、段差MEAを構成する場合がある。その際、比較的高価な固体高分子電解質膜の使用量を削減させるとともに、薄膜状で強度が低い前記固体高分子電解質膜を保護するために、樹脂枠部材を組み込んだ樹脂枠付きMEAが採用されている。
樹脂枠付きMEAでは、固体高分子電解質膜に亀裂やせん断が発生することを抑制するために、段差MEAと樹脂枠部材との接合強度を良好に維持する必要がある。例えば、特許文献1に開示されている燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体(樹脂枠付きMEA)が知られている。
この樹脂枠付きMEAでは、樹脂製枠部材は、第1電極の外周側に突出して固体高分子電解質膜の外周縁部に当接する内周端部を有している。そして、内周端部は、固体高分子電解質膜と第1電極の外周部との境界部位に配置される角部が、断面曲面形状に構成されている。従って、簡単な構成で、固体高分子電解質膜にせん断応力がかかることを確実に阻止し、前記固体高分子電解質膜の損傷を良好に抑制することが可能になる、としている。
特開2013−98155号公報
ところで、段差MEAと樹脂枠部材とは、これらの間に形成された空間(接着剤層)に、例えば、ホットメルト接着剤の他、種々の接着剤を充填することにより、接着されている。具体的には、接着剤は、接着剤層の一部分に配置され、段差MEA及び樹脂枠部材同士が加圧されることにより、前記接着剤が押し広げられて前記接着剤層全体に充填されている。
しかしながら、接着剤層は、密閉空間を形成する場合が多く、この接着剤層内を接着剤が広げられる際、空気が前記接着剤層から抜けないおそれがある。これにより、接着剤層内に残存する空気に起因して、接着剤を均一厚さに塗ることができず、ガス遮断性や接着耐久性等の品質に大きなばらつきが発生するという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単な構成で、接着剤層からの空気抜きを確実に行うことができ、電解質膜・電極構造体と樹脂枠部材とを強固且つ高品質に接合することが可能な燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、段差MEAと樹脂枠部材とを備えている。段差MEAでは、固体高分子電解質膜の一方の面には、第1電極が設けられ、前記固体高分子電解質膜の他方の面には、第2電極が設けられている。第1電極の平面寸法は、第2電極の平面寸法よりも大きな寸法に設定されている。樹脂枠部材は、固体高分子電解質膜の外周を周回して設けられている。
段差MEAと樹脂枠部材との間には、前記段差MEAの外周縁部と前記樹脂枠部材とが接触する部位を外周端として、接着剤層が設けられている。そして、固体高分子電解質膜の最外周の少なくとも一部は、接着剤層内で外周端との間に隙間を形成し、且つ、前記接着剤層内には、前記隙間よりも内周側に離間して接着剤が配置されている。
また、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、固体高分子電解質膜の最外周の全周に亘って、外周端との間に隙間が設けられることが好ましい。
さらに、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、固体高分子電解質膜の最外周の一部に凹部が設けられるとともに、前記凹部と外周端との間に隙間が設けられることが好ましい。
さらにまた、この燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体では、凹部は、固体高分子電解質膜の最外周の中、樹脂枠部材の厚さが相対的に薄い部位に対応する部位に設けられることが好ましい。
本発明によれば、接着剤層の内側部位に配置された接着剤は、樹脂枠部材と段差MEAとが密着される際に伸ばされて、前記接着剤層の外端側に流動する。ここで、接着剤層内の空気は、接着剤の流動に沿って外端側に移動し、前記外側端と固体高分子電解質膜の最外周の少なくとも一部との間に形成された隙間に導入される。そして、空気は、隙間から第1電極側に排気される。
このため、簡単な構成で、接着剤層からの空気抜きを確実に行うことができる。従って、接着剤は、接着剤層内で均一厚さに塗ることが可能になり、ガス遮断性や接着耐久性等の品質にばらつきが発生することを抑制することができる。これにより、段差MEAと樹脂枠部材とを強固且つ高品質に接合することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体が組み込まれる固体高分子型燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の要部断面説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を構成する段差MEAの正面説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を構成する樹脂枠部材の斜視説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を製造する方法の説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を製造する方法の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の要部断面説明図である。 前記樹脂枠付き電解質膜・電極構造体を構成する段差MEAの斜視説明図である。 前記段差MEAの正面説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体の要部断面説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10は、横長(又は縦長)の長方形状の固体高分子型燃料電池12に組み込まれる。複数の燃料電池12は、例えば、矢印A方向(水平方向)又は矢印C方向(重力方向)に積層されて燃料電池スタックが構成される。燃料電池スタックは、例えば、車載用燃料電池スタックとして燃料電池電気自動車(図示せず)に搭載される。
燃料電池12は、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10を第1セパレータ14及び第2セパレータ16で挟持する。第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、横長(又は縦長)の長方形状を有する。第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板や、カーボン部材等で構成される。
長方形状の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10は、図1〜図3に示すように、段差MEA10aを備える。段差MEA10aは、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)18と、前記固体高分子電解質膜18を挟持するアノード電極(第1電極)20及びカソード電極(第2電極)22とを有する。固体高分子電解質膜18は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用してもよい。
カソード電極22は、固体高分子電解質膜18及びアノード電極20よりも小さな平面寸法を有する。なお、上記の構成に代えて、アノード電極20は、固体高分子電解質膜18及びカソード電極22よりも小さな平面寸法を有するように構成してもよい。その際、アノード電極20は、第2電極となり、カソード電極22は、第1電極となる。
アノード電極20は、固体高分子電解質膜18の一方の面18aに接合される第1電極触媒層20aと、前記第1電極触媒層20aに積層される第1ガス拡散層20bとを設ける。第1電極触媒層20a及び第1ガス拡散層20bは、同一の外形寸法を有するとともに、固体高分子電解質膜18よりも大きな外形寸法に設定される。
図3及び図4に示すように、第1電極触媒層20aの外周端部20ae及び第1ガス拡散層20bの外周端部20beは、同一位置に終端し且つ固体高分子電解質膜18の外周端部18eよりも大きな寸法に設定される。図4に示すように、固体高分子電解質膜18の外周端部18eの4辺と、外周端部20ae、20beとの間には、隙間Sが形成される。
カソード電極22は、固体高分子電解質膜18の面18bに接合される第2電極触媒層22aと、前記第2電極触媒層22aに積層される第2ガス拡散層22bとを設ける。第2電極触媒層22a及び第2ガス拡散層22bは、同一の外形寸法を有するとともに、固体高分子電解質膜18の外形寸法よりも小さな外形寸法に設定される。
なお、第1の実施形態では、第2電極触媒層22aと第2ガス拡散層22bとは、同一の平面寸法に設定されているが、前記第2電極触媒層22aの平面寸法は、前記第2ガス拡散層22bの平面寸法よりも大きな寸法(又は小さな寸法)を有してもよい。
第1電極触媒層20aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が第1ガス拡散層20bの表面に一様に塗布されて形成される。第2電極触媒層22aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が第2ガス拡散層22bの表面に一様に塗布されて形成される。第1ガス拡散層20b及び第2ガス拡散層22bは、カーボンペーパ、カーボンクロス等からなるとともに、前記第2ガス拡散層22bの平面寸法は、前記第1ガス拡散層20bの平面寸法よりも小さく設定される。第1電極触媒層20a及び第2電極触媒層22aは、例えば、固体高分子電解質膜18の両面に形成される。
樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10は、固体高分子電解質膜18の外周を周回するとともに、アノード電極20及びカソード電極22に接合される樹脂枠部材24を備える。樹脂枠部材24は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、変性ポリオレフィン又はm−PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)等で構成される。
図1及び図5に示すように、樹脂枠部材24は、枠形状を有する。樹脂枠部材24は、図2及び図3に示すように、内周基端部24sからカソード電極22側に膨出する薄肉状に形成された内側膨出部24aを有する。内側膨出部24aは、内周基端部24sから内方(矢印C方向)に所定の長さを有して延在し、固体高分子電解質膜18の外周縁部18btから第2電極触媒層22a及び第2ガス拡散層22bの外周端部22ae、22beの近傍に配置される。固体高分子電解質膜18の外周縁部18btは、カソード電極22の先端部から面方向外方に露出する。
内側膨出部24aには、内周基端部24sに連続して、段差MEA10aの外周縁部、具体的には、アノード電極20を構成する第1電極触媒層20aの先端側に当接する凸状部26aが設けられる。凸状部26aは、第1電極触媒層20aの先端側を周回する枠形状に形成される。凸状部26aの内方端部には、段部26aeを介して前記凸状部26aより薄肉状に形成される平坦面部26bが設けられ、前記平坦面部26bは、該凸状部26aから内側膨出部24aの内周端部24aeまで延在する。
段差MEA10aと樹脂枠部材24との間には、接着剤28aが充填される接着剤層28が設けられる。具体的には、図2及び図3に示すように、固体高分子電解質膜18の外周縁部18btと樹脂枠部材24の平坦面部26bとの間に接着剤層28が設けられる。
固体高分子電解質膜18の最外周の少なくとも一部は、第1の実施形態では、前記固体高分子電解質膜18の外周端部18e(最外周)の全周に亘って、接着剤層28内で外周端28eとの間に隙間S1を形成する(図3及び図4参照)。接着剤層28内には、隙間S1よりも内周側に離間して接着剤28aが配置される。
接着剤層28には、接着剤28aとして、例えば、高分子やフッ素系エラストマーが設けられる。なお、接着剤28aとしては、液体や固体、熱可塑性や熱硬化性等に制限されない。
樹脂枠部材24とアノード電極20の第1ガス拡散層20bとは、接着用樹脂を用いた樹脂含浸部30により一体化される。樹脂含浸部30は、例えば、樹脂枠部材24に一体成形される樹脂突起部30tを加熱変形させて構成することができる。なお、樹脂含浸部30は、接着剤層28と同様に、接着剤28aを使用してもよい。
図1に示すように、燃料電池12の矢印B方向(図1中、水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス入口連通孔40a、冷却媒体入口連通孔42a及び燃料ガス出口連通孔44bが設けられる。酸化剤ガス入口連通孔40aは、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給する一方、冷却媒体入口連通孔42aは、冷却媒体を供給する。燃料ガス出口連通孔44bは、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出する。酸化剤ガス入口連通孔40a、冷却媒体入口連通孔42a及び燃料ガス出口連通孔44bは、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
燃料電池12の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給する燃料ガス入口連通孔44a、冷却媒体を排出する冷却媒体出口連通孔42b、及び酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス出口連通孔40bが設けられる。燃料ガス入口連通孔44a、冷却媒体出口連通孔42b及び酸化剤ガス出口連通孔40bは、矢印C方向に配列して設けられる。
第2セパレータ16の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10に向かう面16aには、酸化剤ガス入口連通孔40aと酸化剤ガス出口連通孔40bとに連通する酸化剤ガス流路46が設けられる。
第1セパレータ14の樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10に向かう面14aには、燃料ガス入口連通孔44aと燃料ガス出口連通孔44bとに連通する燃料ガス流路48が形成される。互いに隣接する第1セパレータ14の面14bと第2セパレータ16の面16bとの間には、冷却媒体入口連通孔42aと冷却媒体出口連通孔42bとに連通する冷却媒体流路50が形成される。
図1及び図2に示すように、第1セパレータ14の面14a、14bには、この第1セパレータ14の外周端部を周回して、第1シール部材52が一体化される。第2セパレータ16の面16a、16bには、この第2セパレータ16の外周端部を周回して、第2シール部材54が一体化される。
図2に示すように、第1シール部材52は、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10を構成する樹脂枠部材24に当接する第1凸状シール52aと、第2セパレータ16の第2シール部材54に当接する第2凸状シール52bとを有する。第2シール部材54は、第2凸状シール52bに当接する面がセパレータ面に沿って平面状に延在する平面シールを構成する。なお、第2凸状シール52bに代えて、第2シール部材54に凸状シール(図示せず)を設けてもよい。
第1シール部材52及び第2シール部材54には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
次いで、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10を製造する方法について、以下に説明する。
先ず、段差MEA10aが作製される一方、樹脂枠部材24は、金型(図示せず)を用いて射出成形される。段差MEA10aでは、カーボンペーパの平坦面に、カーボンブラックとPTFE粒子との混合物からなるスラリーを塗布し、乾燥させて下地層を形成することにより、第1ガス拡散層20b及び第2ガス拡散層22bが形成される。
一方、電極触媒に溶媒を加えた後、バインダー溶液を投入してカソード電極インク及びアノード電極インクが作成される。カソード電極インクは、PETフィルムにスクリーン印刷により塗工され、カソード電極シートが形成される。同様に、アノード電極インクは、PETフィルムにスクリーン印刷により塗工され、アノード電極シートが形成される。
次いで、固体高分子電解質膜18が、カソード電極シート及びアノード電極シートに挟持された状態で、ホットプレスを行った後、PETフィルムを剥離することにより接合体(CCM)が形成される。さらに、CCMは、第1ガス拡散層20bと第2ガス拡散層22bとに挟持され、ホットプレスにより一体化されて段差MEA10aが作製される。
また、図5に示すように、樹脂枠部材24は、肉薄形状の内側膨出部24aを有する。内側膨出部24aには、内周基端部24sに連続して凸状部26aが設けられるとともに、前記凸状部26aの内方端部には、前記凸状部26aより薄肉状に形成される平坦面部26bが設けられている。なお、樹脂枠部材24には、必要に応じて、図2に示す樹脂突起部30tが一体成形される。
次に、図6に示すように、樹脂枠部材24には、内側膨出部24aの平坦面部26bに、接着剤層28の内側部位に対応して、接着剤28aが、例えば、図示しないディスペンサーを介して塗布される。接着剤28aの配置位置は、少なくとも固体高分子電解質膜18の外周端部18eよりも内側の位置に設定される。さらに、樹脂枠部材24の内周基端部24sと段差MEA10aを構成する第1ガス拡散層20bの外周端部20beとが位置合わせされる。
図7に示すように、接着剤28aが加熱されるとともに、厚さ方向に荷重(プレス等)が付与される。このため、接着剤28aが加圧及び溶融され、接着剤層28内を内側から外側に向かって伸ばされる。従って、樹脂枠部材24の内側膨出部24aと固体高分子電解質膜18の外周縁部18btとは、接着剤層28を介して接着される。
さらに、樹脂枠部材24の内周端部24aeの内周面と第2ガス拡散層22bの外周端部22beの先端面とは、接着剤層28を介して接着される。一方、樹脂枠部材24とアノード電極20の第1ガス拡散層20bとは、樹脂含浸部30により一体化される。従って、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10が製造される。
この場合、第1の実施形態では、固体高分子電解質膜18の外周端部18eの全周に亘って、接着剤層28内で外周端28eとの間に隙間S1が形成されている。このため、接着剤28aが、接着剤層28の外側に流動する際、前記接着剤層28内の空気は、前記接着剤28aの流動に沿って外側に移動する。そして、空気は、隙間S1に露呈するアノード電極20側に排気される一方、接着剤28aは、前記アノード電極20内に漏れ出すことがない。
従って、簡単な構成で、接着剤層28からの空気抜きを確実に行うことができ、接着剤28aを前記接着剤層28内で均一厚さに塗ることが可能になる。これにより、ガス遮断性や接着耐久性等の品質にばらつきが発生することを抑制することができ、段差MEA10aと樹脂枠部材24とを強固且つ高品質に接合することが可能になるという効果が得られる。
このように構成される燃料電池12の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔40aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔44aには、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔42aには、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔40aから第2セパレータ16の酸化剤ガス流路46に導入され、矢印B方向に移動して段差MEA10aのカソード電極22に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔44aから第1セパレータ14の燃料ガス流路48に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路48に沿って矢印B方向に移動し、段差MEA10aのアノード電極20に供給される。
従って、各段差MEA10aでは、カソード電極22に供給される酸化剤ガスと、アノード電極20に供給される燃料ガスとが、第2電極触媒層22a及び第1電極触媒層20a内で電気化学反応により消費されて、発電が行われる。
次いで、カソード電極22に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔40bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、アノード電極20に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔44bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔42aに供給された冷却媒体は、第1セパレータ14と第2セパレータ16との間の冷却媒体流路50に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、段差MEA10aを冷却した後、冷却媒体出口連通孔42bから排出される。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体60の要部断面説明図である。なお、第1の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
樹脂枠付き電解質膜・電極構造体60は、段差MEA60aと樹脂枠部材24とを一体化して構成される。段差MEA60aでは、図8〜図10に示すように、固体高分子電解質膜18の最外周の一部に複数の凹部62が設けられる。凹部62は、樹脂枠部材24の段部26aeから平坦面部26b側に、すなわち接着剤層28内に切り込んで形成され、前記凹部62と外周端28eとの間に隙間S2が設けられる。
凹部62は、1個以上設けられており、固体高分子電解質膜18の最外周の中、樹脂枠部材24の厚さが相対的に薄い部位に対応する部位に設けられる。具体的には、樹脂枠部材24が射出成形される際、複数本の樹脂注入部の間に薄肉部が形成されるため、前記樹脂注入部の間、例えば、固体高分子電解質膜18の各長辺に2個ずつ凹部62が設けられる。
このように構成される第2の実施形態では、固体高分子電解質膜18の最外周の一部に、接着剤層28に連通する複数の凹部62が設けられている。このため、接着剤28aによる接着作業時に、接着剤層28内の空気は、隙間S2に導入され、前記隙間S2に露呈するアノード電極20側に排気される。従って、ガス遮断性や接着耐久性等の品質にばらつきが発生することを抑制することができ、段差MEA60aと樹脂枠部材24とを強固且つ高品質に接合することが可能になる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体70の要部断面説明図である。なお、第1の実施形態に係る樹脂枠付き電解質膜・電極構造体10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
樹脂枠付き電解質膜・電極構造体70は、段差MEA10aと樹脂枠部材72とを備える。樹脂枠部材72は、平板状に構成され、最大厚さは、凸状部26aの厚さに設定される。
このように構成される第3の実施形態では、上記の第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られるとともに、樹脂枠部材72の薄肉化が容易に図られるという利点がある。
10、60、70…樹脂枠付き電解質膜・電極構造体
10a、60a…段差MEA 12…燃料電池
14、16…セパレータ 18…固体高分子電解質膜
18bt…外周縁部
18e、20ae、20be、22ae、22be…外周端部
20…アノード電極 20a、22a…電極触媒層
20b、22b…ガス拡散層 22…カソード電極
24、72…樹脂枠部材 24a…内側膨出部
24s…内周基端部 26a…凸状部
26b…平坦面部 28…接着剤層
28a…接着剤 30t…樹脂突起部
40a…酸化剤ガス入口連通孔 40b…酸化剤ガス出口連通孔
42a…冷却媒体入口連通孔 42b…冷却媒体出口連通孔
44a…燃料ガス入口連通孔 44b…燃料ガス出口連通孔
46…酸化剤ガス流路 48…燃料ガス流路
50…冷却媒体流路 52、54…シール部材
62…凹部

Claims (4)

  1. 固体高分子電解質膜の一方の面には、第1電極が設けられ、前記固体高分子電解質膜の他方の面には、第2電極が設けられるとともに、前記第1電極の平面寸法は、前記第2電極の平面寸法よりも大きな寸法に設定される段差MEAと、
    前記固体高分子電解質膜の外周を周回して設けられる樹脂枠部材と、
    を備える燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体であって、
    前記段差MEAと前記樹脂枠部材との間には、該段差MEAの外周縁部と該樹脂枠部材とが接触する部位を外周端として、接着剤層が設けられるとともに、
    前記固体高分子電解質膜の最外周の少なくとも一部は、前記接着剤層内で前記外周端との間に隙間を形成し、且つ、前記接着剤層内には、前記隙間よりも内周側に離間して接着剤が配置されることを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
  2. 請求項1記載の燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体において、前記固体高分子電解質膜の最外周の全周に亘って、前記外周端との間に前記隙間が設けられることを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
  3. 請求項1記載の燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体において、前記固体高分子電解質膜の最外周の一部に凹部が設けられるとともに、
    前記凹部と前記外周端との間に前記隙間が設けられることを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
  4. 請求項3記載の燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体において、前記凹部は、前記固体高分子電解質膜の最外周の中、前記樹脂枠部材の厚さが相対的に薄い部位に対応する部位に設けられることを特徴とする燃料電池用樹脂枠付き電解質膜・電極構造体。
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