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JP2016050310A - 重合体、当該重合体を含む成形体、及び前記重合体の製造方法 - Google Patents

重合体、当該重合体を含む成形体、及び前記重合体の製造方法 Download PDF

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JP2016050310A JP2015154740A JP2015154740A JP2016050310A JP 2016050310 A JP2016050310 A JP 2016050310A JP 2015154740 A JP2015154740 A JP 2015154740A JP 2015154740 A JP2015154740 A JP 2015154740A JP 2016050310 A JP2016050310 A JP 2016050310A
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裕之 松木囿
Hiroyuki Matsukizono
裕之 松木囿
遠藤 剛
Takeshi Endo
剛 遠藤
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Abstract

【課題】抗菌材料として有用な新規重合体を提供する。
【解決手段】環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位を有し、第3級又は第4級アンモニウム基を含む、重合体、及び重合体を含む成形体、及び前記重合体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は重合体、当該重合体を含む成形体、及び前記重合体の製造方法に関する。
ポリカーボナートは、光学やエレクトロニクス等の種々の分野で活用されてきた極めて有用な重合体である。
近年では、抗菌材料やドラッグ・遺伝子デリバリーシステムとしても注目されており、例えば、第4級アンモニウム基を側鎖に有する鎖状ポリカーボナートが提案されている(非特許文献1及び2)。
A.C.Engler et al.,Biomacromolecules 2013,14,4331 H.Wang et al.,Polym.Chem.2014,5,854−861
本発明が解決しようとする課題は、抗菌材料として有用な新規重合体を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位を有し、且つ第3級又は第4級アンモニウム基を含む重合体が、抗菌材料として有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔4〕を提供するものである。
〔1〕環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位を有し、第3級又は第4級アンモニウム基を含む、重合体(以下、本発明の重合体(α)とも称する)。
〔2〕上記〔1〕の重合体を含む、成形体(以下、本発明の成形体とも称する)。
〔3〕環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーを含むモノマー成分を、第3級アミノ基又は第3級若しくは第4級アンモニウム基を含むアルコールの存在下で重合させる工程を含む、重合体の製造方法(以下、本発明の製造方法とも称する)。
〔4〕環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位を有し、第3級アミノ基を含む、重合体(以下、本発明の合成中間体とも称する)。
本発明の重合体(α)は、抗菌材料として有用である。
本発明の製造方法によれば、抗菌材料として有用な重合体を簡便に且つ効率よく製造できる。
本発明の合成中間体は、本発明の重合体(α)の合成中間体として有用である。
PAS−N−p(NPGC−DTMPC)3のUV−visスペクトルを示す図である。 PAS−N2−p(NPGC−DTMPC)4のUV−visスペクトルを示す図である。
<重合体(α)>
本発明の重合体(α)は、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位(以下、構造単位(a)とも称する)を有し、第3級又は第4級アンモニウム基を含むものである。構造単位(a)により、ネットワーク構造をとる重合体となる。
本発明の重合体(α)としては、上記構造単位(a)に加えて、環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーに由来する構造単位(以下、構造単位(b)とも称する)を更に有するものが好ましい。
環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマー、及び環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーにおいて、環状カーボナート基としては、4〜8員環の環状カーボナート基が好ましく、5又は6員環の環状カーボナート基がより好ましく、6員環の環状カーボナート基が特に好ましい。
また、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーにおいて、環状カーボナート基の個数は、好ましくは2〜4個、より好ましくは2又は3個、特に好ましくは2個である。なお、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーは、複数の環状カーボナート基が縮合環を形成したものでもよい。
環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーとしては、下記式(1−1)又は(1−2)で表されるモノマーが好ましい。
〔式(1−1)中、
1及びR2は、それぞれ独立して、単結合又はメチレン基を示し、
3は、単結合又は2価の有機基を示し、
4〜R9は、それぞれ独立して、水素原子又は有機基を示す。〕
〔式(1−2)中、
10及びR11は、それぞれ独立して、単結合又はメチレン基を示し、
12〜R15は、それぞれ独立して、水素原子又は有機基を示す。〕
また、環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーとしては、下記式(2)で表されるモノマーが好ましい。
〔式(2)中、
16は、単結合又はメチレン基を示し、
17〜R20は、それぞれ独立して、水素原子又は有機基を示す。〕
式(1−1)中のR1及びR2、式(1−2)中のR10及びR11、並びに式(2)中のR16としては、メチレン基が好ましい。
式(1−1)中、R3は、単結合又は2価の有機基を示すが、2価の有機基が好ましい。
2価の有機基としては、2価の炭化水素基、炭素数2以上の2価の炭化水素基の炭素−炭素原子間にエーテル結合、アミド結合及びエステル結合から選ばれる1種以上を有する基が挙げられる。
2価の有機基が、2価の炭化水素基である場合、その炭素数は、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜14、更に好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4である。一方、2価の有機基が、炭素数2以上の2価の炭化水素基の炭素−炭素原子間にエーテル結合、アミド結合及びエステル結合から選ばれる1種以上を有する基である場合、斯かる基における2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは2〜20、より好ましくは2〜14、更に好ましくは2〜8、特に好ましくは2〜4である。
3における「2価の炭化水素基」としては、2価の脂肪族炭化水素基が好ましい。当該2価の脂肪族炭化水素基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。
上記2価の脂肪族炭化水素基としては、アルカンジイル基が好ましく、具体的には、メタン−1,1−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
また、上記炭素数2以上の2価の炭化水素基の炭素−炭素原子間にエーテル結合、アミド結合及びエステル結合から選ばれる1種以上を有する基としては、炭素数2以上の2価の炭化水素基の炭素−炭素原子間にエーテル結合を有する基が好ましく、−Ra−O−Rb−で表される基がより好ましい。ここで、Ra及びRbは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルカンジイル基、好ましくは炭素数1〜3のアルカンジイル基を示す。具体例としては、上記アルカンジイル基と同様のものが挙げられる。
式(1−1)中のR4〜R9、式(1−2)中のR12〜R15、及び式(2)中のR17〜R20で示される有機基としては、炭化水素基が好ましい。炭化水素基は、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含する概念であり、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよく、また飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよく、不飽和結合を分子内及び末端のいずれに有していてもよい。中でも、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基が好ましく、脂肪族炭化水素基がより好ましい。
脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4である。脂肪族炭化水素基としては、アルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜10であり、より好ましくは3〜8である。脂環式炭化水素基としては、シクロアルキル基が好ましい。具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
式(1−1)中のR4〜R9の組み合わせとしては、R4及びR5が水素原子又は有機基であり、R6〜R9が水素原子である組み合わせが好ましく、R4及びR5が有機基であり、R6〜R9が水素原子である組み合わせがより好ましい。一方、式(1−2)中のR12〜R15としては、水素原子が好ましい。
また、式(2)中のR17〜R20の組み合わせとしては、R17及びR18が水素原子であり、R19及びR20が水素原子又は有機基である組み合わせが好ましく、R17及びR18が水素原子であり、R19及びR20が有機基である組み合わせがより好ましい。
環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーとしては、例えば、5,5'−(オキシビスメチレン)ビス(5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン)、5−メチル−5−(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル)−1,3−ジオキサン−2−オン、5−エチル−5−(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル)−1,3−ジオキサン−2−オン、5−[(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−5−プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、5,5'−スピロビ[1,3‐ジオキサン]−2,2'−ジオン等が挙げられる。なお、本発明の重合体(α)は、これらのうち1種を単独で用いたものでもよく、2種以上を組み合わせて用いたものでもよい。
環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーとしては、例えば、エチレンカーボナート、プロピレンカーボナート、ブチレンカーボナート、プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ブチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ペンチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、エチル−1,3−ジオキサン−2−オン、プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、ブチル−1,3−ジオキサン−2−オン、ペンチル−1,3−ジオキサン−2−オン等が挙げられる。なお、本発明の重合体(α)は、これらのうち1種を単独で用いたものでもよく、2種以上を組み合わせて用いたものでもよい。
また、本発明の重合体(α)は、第3級又は第4級アンモニウム基を含むものであるが、これが電気的に中性となるように、対イオンを有していてもよい。対イオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲンイオン;CH3−C64−SO3 -(パラトルエンスルホナートアニオン)、C65−SO3 -(ベンゼンスルホナートアニオン)等のスルホナートアニオンの他、ClO4 -、BF4 -、CH3(C=O)O-、PF6 -等のスルホナートアニオン以外の酸の対アニオンが挙げられる。中でも、ハロゲンイオン、スルホナートアニオンが好ましく、ハロゲンイオンがより好ましい。
また、本発明の重合体(α)は、上記第3級又は第4級アンモニウム基を含有する部分構造として、下記式(3)で表される部分構造を有するものであるのが好ましい。
〔式(3)中、
21は、第3級又は第4級アンモニウム基を含むn価の有機基を示し、
nは、1以上の整数を示し、
*は、結合手を示す。〕
21は、第3級又は第4級アンモニウム基を含むn価の有機基を示す。n価の有機基に含まれる第3級又は第4級アンモニウム基の個数は、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4、特に好ましくは1又は2である。また、有機基の炭素数は、好ましくは4〜100、より好ましくは5〜60、更に好ましくは6〜40、特に好ましくは7〜35である。
nとしては、1〜12の整数が好ましく、1〜8の整数がより好ましく、1〜6の整数が更に好ましく、1〜4の整数が特に好ましい。なお、部分構造(3)は、nが1のとき、重合体の末端構造であり、nが2以上のとき、上記構造単位間を架橋する架橋構造である。
斯様な部分構造(3)としては、以下の部分構造(4−1)又は(4−2)が好ましい。
〔式(4−1)中、
22は、水素原子、又は置換若しくは非置換の炭化水素基を示し、
23は、2価の有機基を示し、
-は、対イオンを示し、
p及びqは、p=1であり且つq=3の組み合わせ、p=2であり且つq=2の組み合わせ、又はp=3であり且つq=1の組み合わせのいずれかを示し、
*は、結合手を示す。〕
なお、式(4−1)中、pが2又は3の場合、p個のR22は同一でも異なっていてもよく、また、qが2又は3の場合、q個のR23は同一でも異なっていてもよい。但し、pが2の場合、2個のR22のうち少なくとも1個は置換又は非置換の炭化水素基であり、pが3の場合、3個のR22のうち少なくとも2個は置換又は非置換の炭化水素基である。
〔式(4−2)中、
24は、水素原子、又は置換若しくは非置換の炭化水素基を示し、
25及びR26は、それぞれ独立して、2価の有機基を示し、
27は、r価の有機基を示し、
-は、対イオンを示し、
rは、2以上の整数を示し、
*は、結合手を示す。〕
なお、式(4−2)中、r個のR24は同一でも異なっていてもよい。R25、R26、Z-についても同様である。
式(4−1)中のR22及び式(4−2)中のR24は、水素原子、又は置換若しくは非置換の炭化水素基を示す。炭化水素基は、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含する概念であり、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよく、また飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよく、不飽和結合を分子内及び末端のいずれに有していてもよい。
上記脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜4である。脂肪族炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
上記脂環式炭化水素の炭素数は、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜12、特に好ましくは3〜7である。脂環式炭化水素としては、シクロアルキル基が好ましい。具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜20である。芳香族炭化水素基としては、アリール基、アラルキル基が好ましい。
アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。本明細書において、アリール基とは、単環〜3環式芳香族炭化水素基をいい、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントラニル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、炭素数7〜16のアラルキル基がより好ましい。アラルキル基の具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、2−フェニルプロパン−2−イル基等が挙げられる。
これらの中でも、式(4−1)中のR22及び式(4−2)中のR24としては、水素原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基が好ましく、水素原子、アルキル基、アラルキル基がより好ましい。
なお、式(4−1)中のR22及び式(4−2)中のR24における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基等が挙げられる。
式(4−1)中のR23並びに式(4−2)中のR25及びR26は、2価の有機基を示す。
2価の有機基としては、2価の炭化水素基、炭素数2以上の2価の炭化水素基の炭素−炭素原子間にエーテル結合、アミド結合及びエステル結合から選ばれる1種以上を有する基が挙げられるが、2価の炭化水素基が好ましい。
2価の有機基が、2価の炭化水素基である場合、その炭素数は、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜14、更に好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4である。一方、2価の有機基が、炭素数2以上の2価の炭化水素基の炭素−炭素原子間にエーテル結合、アミド結合及びエステル結合から選ばれる1種以上を有する基である場合、斯かる基における2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは2〜20、より好ましくは2〜14、更に好ましくは2〜8、特に好ましくは2〜4である。
式(4−1)中のR23並びに式(4−2)中のR25及びR26における「2価の炭化水素基」としては、2価の脂肪族炭化水素基が好ましい。当該2価の脂肪族炭化水素基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。
上記2価の脂肪族炭化水素基としては、アルカンジイル基が好ましく、具体的には、メタン−1,1−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
式(4−1)中のX-及び式(4−2)中のZ-で示される対イオンは、上記で挙げた本発明の重合体(α)が有していてもよい対イオンと同様のものであればよい。
式(4−2)中、rとしては、2〜6の整数が好ましく、2〜4の整数がより好ましく、2又は3が特に好ましい。
式(4−2)中、R27は、r価の有機基を示す。r価の有機基の炭素数としては、1〜50が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10が更に好ましく、1〜6が特に好ましい。
r価の有機基としては、r価の炭化水素基が好ましい。r価の炭化水素基は、r価の脂肪族炭化水素基、r価の脂環式炭化水素基及びr価の芳香族炭化水素基を包含する概念であり、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよく、また飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよく、不飽和結合を分子内及び末端のいずれに有していてもよい。中でも、r価の脂肪族炭化水素基が好ましく、2又は3価の脂肪族炭化水素基がより好ましい。
上記2価の脂肪族炭化水素基としては、アルカンジイル基が好ましい。アルカンジイル基の炭素数としては、1〜50が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10が更に好ましく、1〜6が特に好ましい。アルカンジイル基の具体例としては、メタン−1,1−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
上記3価の脂肪族炭化水素基としては、アルカントリイル基が好ましい。アルカントリイル基の炭素数としては、1〜50が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10が更に好ましく、1〜6が特に好ましい。アルカントリイル基の具体例としては、メタン−1,1,1−トリイル基、エタン−1,1,2−トリイル基、プロパン−1,2,3−トリイル基、プロパン−1,2,2−トリイル基等が挙げられる。
また、本発明の重合体(α)において、構造単位(a)の含有量は、カーボナート由来の構造単位全量に対し、好ましくは1〜99モル%、より好ましくは5〜50モル%、フィルム又はシートとする観点から、更に好ましくは10〜30モル%、透過性や柔軟性を備えた自立膜とする観点から、特に好ましくは15〜25モル%である。
また、第3級又は第4級アンモニウム基の含有量は、カーボナート由来の構造単位全量に対し、好ましくは1〜20モル%、フィルム又はシートとする観点から、より好ましくは2.5〜15モル%、透過性や柔軟性を備えた自立膜とする観点から、特に好ましくは5〜10モル%である。
また、構造単位(b)の含有量は、カーボナート由来の構造単位全量に対し、好ましくは0〜99モル%、より好ましくは50〜95モル%、フィルム又はシートとする観点から、更に好ましくは70〜90モル%、透過性や柔軟性を備えた自立膜とする観点から、特に好ましくは75〜85モル%である。
これら含有量は、元素分析や溶液又は固体NMR測定等で測定できる。
また、本発明の重合体(α)としては、ポリカーボナートが好ましい。
<合成中間体>
本発明の合成中間体は、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位を有し、第3級アミノ基を含む、重合体である。以下、本発明の合成中間体について説明するが、本発明の重合体(α)と同様の部分についての説明は省略する。
本発明の合成中間体は、上記第3級アミノ基を含有する部分構造として、下記式(5)で表される部分構造を有するものであるのが好ましい。
〔式(5)中、
31は、第3級アミノ基を含むn価の有機基を示し、
nは、1以上の整数を示し、式(3)中のnと同義であり、
*は、結合手を示す。〕
31は、第3級アミノ基を含むn価の有機基を示す。n価の有機基に含まれる第3級アミノ基の個数は、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4、特に好ましくは1又は2である。また、有機基の炭素数は、好ましくは4〜100、より好ましくは5〜60、更に好ましくは6〜40、特に好ましくは7〜35である。
斯様な部分構造(5)としては、以下の部分構造(6−1)又は(6−2)が好ましい。
〔式(6−1)中、R22、R23、p、q、及び*は、式(4−1)中のR22、R23、p、q、及び*と同義である。〕
〔式(4−2)中、R25、R26、R27、r、及び*は、式(4−2)中のR25、R26、R27、r、及び*と同義である。〕
第3級アミノ基の含有量は、カーボナート由来の構造単位全量に対し、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは2.5〜15モル%、特に好ましくは5〜10モル%である。
上記含有量は、元素分析や溶液又は固体NMR測定等で測定できる。
<重合体の製造方法>
本発明の重合体の製造方法は、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーを含むモノマー成分を、第3級アミノ基又は第3級若しくは第4級アンモニウム基を含むアルコールの存在下で重合させる工程(以下、工程Aとも称する)を含むものである。
(工程A)
工程Aで用いるモノマー成分は、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーを含むものである。環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマー等を更に含んでいてもよい。
環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーの使用量は、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに対して、好ましくは0.5〜50モル当量、より好ましくは1〜10モル当量である。
工程Aは、第3級アミノ基又は第3級若しくは第4級アンモニウム基を含むアルコールの存在下で行うものである。当該アルコールは、重合開始剤として作用し、1価のアルコールである場合は、重合体の末端に導入され、2価以上のアルコールである場合は、架橋構造を形成する。
上記アルコールとしては、N,N−ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の第3級アミノ基を含むアルコール;これらの第3級又は第4級アンモニウム化物が挙げられる。これらアルコールは、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記アルコールの使用量は、全モノマーの合計に対して、好ましくは0.01〜0.1モル当量、より好ましくは0.05〜0.1モル当量である。
工程Aは、塩基存在下で行うのが好ましい。塩基としては、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロノネン、ジアザビシクロウンデセン等のアミン系化合物が挙げられる。塩基は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩基の使用量は、全モノマーの合計に対して、好ましくは0.001〜0.2モル当量、より好ましくは0.025〜0.1モル当量である。
また、工程Aは、溶媒存在下で行うのが好ましい。溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族アルカン系溶媒;シクロヘキサン、シクロヘプタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。溶媒は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶媒の使用量は、全モノマーの合計に対して、通常、2〜5質量倍である。
工程Aの重合温度は、溶媒の沸点以下であればよいが、25〜60℃が好ましく、透明なフィルムを得る点からは、40〜60℃が好ましく、55〜60℃がより好ましい。
そして、工程Aにおいて、第3級アミノ基を含むアルコールを用いた場合には、環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位を有し、第3級アミノ基を含む重合体が得られる。斯かる重合体は、本発明の重合体(α)の合成中間体として有用である。また、耐熱性を備える。
斯様にして、工程Aにおいて、第3級アミノ基を含むアルコールを用いた場合には、更に、第3級アミノ基を第3級アンモニウム化又は第4級アンモニウム化することで、本発明の重合体(α)を得ることができる(以下、この第3級又は第4級アンモニウム化工程を工程Bとも称する)。
(工程B)
工程Bは、第3級アミノ基を第3級アンモニウム化又は第4級アンモニウム化する工程である。本工程は、上記本発明の合成中間体と、ハロゲン化炭化水素やスルホン酸化合物等の酸とを接触させるなどして行えばよい。ハロゲン化炭化水素としては、例えば、ベンジルブロミド、ベンジルヨージド、ブロモメタン、ヨードメタン、ブロモエタン、ヨードエタン等が挙げられる。スルホン酸化合物としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等が挙げられる。
工程Bは、溶媒存在下で行うのが好ましい。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒が挙げられる。
なお、上記各工程において、各反応生成物の単離は、必要に応じて、ろ過、洗浄、乾燥等の通常の手段を適宜組み合わせて行えばよい。
そして、上記のようにして得られる本発明の重合体(α)は、抗菌材料として有用である。また、フィルムやシート等といった種々の形態とするのが容易であり、しかも、成形されるフィルムやシートは高い透明性を有するため、抗菌フィルム、抗菌シート等として幅広く利用可能である。また、本発明の重合体(α)は、耐熱性を備える。
なお、本発明の重合体(α)を用いた抗菌材料は、以下の(i)〜(ii)を包含する概念である。
(i)本発明の重合体(α)を含み、必要に応じて、溶剤や他の抗菌材料等を更に含む抗菌剤。
抗菌剤(i)を、対象物の表面に塗布又は散布等することで、対象物に抗菌性を付与することができる。塗布手段としては、スプレーコーティング、コーターコーティング、ディッピング、刷毛塗り、ロールコーティング等の通常の塗布手段を採用することができる。
(ii)本発明の重合体(α)を含み、必要に応じて、ポリオレフィン、ポリウレタン、ABS、ポリスチレン等の他の高分子材料や金属、セラミックス等の無機材料等を更に含む抗菌材料。
抗菌材料(ii)は、抗菌性を備える、プラスチック、フィルム、繊維、ゴム、セラミックス、ガラス等の材料として用いることができ、また、これを用いることにより、抗菌性を備える成形体を得ることができる。
<成形体>
本発明の成形体は、本発明の重合体(α)を含むものである。斯かる成形体の形態は特に限定されるものでなく、例えば、フィルム、シート、繊維等が挙げられるが、好ましくはフィルム、シートであり、より好ましくは透明フィルム、透明シートである。
本発明の成形体は、本発明の重合体(α)を含む溶液中の溶媒を除去する等の簡便な方法で製造できる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。実施例における各分析条件は以下に示すとおりである。
〔分子量測定〕
数平均分子量(Mn)及び分散度(Mw/Mn)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により以下の条件で測定した。測定値は標準ポリスチレン換算によるものである。
測定装置:トーソー社製HLC−8320GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、測定温度:40℃
〔元素分析〕
元素分析は、MICRO CODER JM10及びHALOGEN SULFUR MEASUREMENT SYSTEM HSU−20(いずれもジェイサイエンス社製)を用いて行った。
<例1 第3級アミン修飾ポリカーボナートの合成>
4種の第3級アミノアルコール存在下で、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(以下、DBUと称する)を用いて5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン(以下、NPGCと称する)の開環重合をそれぞれ行い、4種の第3級アミン修飾ポリカーボナートの合成を行った。具体的手順を例1−1〜1−4に示す。
(例1−1 N−pNPGCの合成)
NPGC520mg(4.00mmol)をシュレンク管(30mLサイズ)に入れ、窒素ガスで置換を行った後、N,N−ジメチルアミノエタノール(以下、N−OHと称する)の脱水THF溶液(1.0M,0.10mL,モノマーに対して2.5mol%)と脱水THF(0.80mL)をシリンジで加え、50℃で数分間撹拌した。この溶液に、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.10mL,モノマーに対して2.5mol%)を加え、この反応溶液(モノマー濃度:4.0M)を50℃で18時間撹拌した。結果、反応溶液は粘性の高い溶液へと変化した。
次に、反応溶液を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(2mL)を加えて反応溶液の粘性を低下させ、メタノール(200mL)に室温で滴下することで沈殿させた。この懸濁液を冷蔵庫で数時間静置した。その後吸引濾過により沈殿を回収し、メタノール洗浄後、減圧乾燥を行い、N−pNPGCを白色固体として得た。収量と分子量測定結果は以下の通りである。
収量:388mg(73.4%)
n,GPC=2,800g/mol
w/Mn=1.37
(例1−2 N−(pNPGC)2の合成)
NPGC520mg(4.00mmol)をシュレンク管(30mLサイズ)に入れ、窒素ガスで置換を行った後、メチルジエタノールアミン(以下、N−(OH)2と称する)の脱水THF溶液(1.0M,0.10mL,モノマーに対して2.5mol%)と脱水THF(0.70mL)をシリンジで加え、50℃で数分間撹拌した。この溶液に、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.20mL,モノマーに対して5.0mol%)を加え、この反応溶液(モノマー濃度:4.0M)を50℃で18時間撹拌した。結果、反応溶液は粘性の高い溶液へと変化した。
次に、反応溶液を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(2mL)を加えて反応溶液の粘性を低下させ、メタノール(200mL)に室温で滴下することで沈殿させた。この懸濁液を冷蔵庫で数時間静置した。その後吸引濾過により沈殿を回収し、メタノール洗浄後、減圧乾燥を行い、N−(pNPGC)2を白色固体として得た。収量と分子量測定結果は以下の通りである。
収量:388mg(72.9%)
n,GPC=4,600g/mol
w/Mn=1.22
(例1−3 N−(pNPGC)3の合成)
NPGC520mg(4.00mmol)をシュレンク管(30mLサイズ)に入れ、窒素ガスで置換を行った後、トリエタノールアミン(以下、N−(OH)3と称する)の脱水THF溶液(1.0M,0.10mL,モノマーに対して2.5mol%)と脱水THF(0.60mL)をシリンジで加え、50℃で数分間撹拌した。この溶液に、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.30mL,モノマーに対して7.5mol%)を加え、この反応溶液(モノマー濃度:4.0M)を50℃で18時間撹拌した。結果、反応溶液は粘性の高い溶液へと変化した。
次に、反応溶液を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(2mL)を加えて反応溶液の粘性を低下させ、メタノール(200mL)に室温で滴下することで沈殿させた。この懸濁液を冷蔵庫で数時間静置した。その後吸引濾過により沈殿を回収し、メタノール洗浄後、減圧乾燥を行い、N−(pNPGC)3を白色固体として得た。収量と分子量測定結果は以下の通りである。
収量:331mg(61.9%)
n,GPC=5,300g/mol
w/Mn=1.31
(例1−4 N2−(pNPGC)4の合成)
NPGC520mg(4.00mmol)をシュレンク管(30mLサイズ)に入れ、窒素ガスで置換を行った後、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン(以下、N2−(OH)4と称する)の脱水THF溶液(0.50M,0.20mL,モノマーに対して2.5mol%)と脱水THF(0.40mL)をシリンジで加え、50℃で数分間撹拌した。この溶液に、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.40mL,モノマーに対して10.0mol%)を加え、この反応溶液(モノマー濃度:4.0M)を50℃で18時間撹拌した。結果、反応溶液は粘性の高い溶液へと変化した。
次に、反応溶液を室温まで冷却した後、ジクロロメタン(2mL)を加えて反応溶液の粘性を低下させ、メタノール(200mL)に室温で滴下することで沈殿させた。この懸濁液を冷蔵庫で数時間静置した。その後吸引濾過により沈殿を回収し、メタノール洗浄後、減圧乾燥を行い、N2−(pNPGC)4を白色固体として得た。収量と分子量測定結果は以下の通りである。
収量:285mg(52.4%)
n,GPC=7,300g/mol
w/Mn=1.45
<例2 第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムの作製>
NPGCに5,5'−(オキシビスメチレン)ビス(5−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン)(以下、DTMPCと称する)をモノマーとして加えて開環重合を行うことで、4種の第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムの作製を行った。具体的手順を以下の例2−1〜2−4に示す。
(例2−1 N−p(NPGC−DTMPC)の作製)
NPGC260mg(2.00mmol)とDTMPC151mg(0.500mmol,全モノマー(NPGC+DTMPC)に対して20mol%)を脱水THF(1.63mL)に溶解させ、N−OHの脱水THF溶液(1.0M,0.125mL,全モノマーに対して5.0mol%)を加えた。その後、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.25mL,全モノマーに対して10.0mol%)を加え、この反応溶液(全モノマー初濃度:1.25M)を室温で数分間撹拌した。その後、この溶液をPTFE製のシャーレ(内径5cm)に注ぎ、蓋をしたのち、60℃で12時間静置することで、溶媒のTHFを徐々に除去し、フィルムを作製した。
得られたフィルムをシャーレから剥離した後、メタノールに室温で約6時間浸漬して洗浄を行い、その後室温、大気下で乾燥させることで、第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN−p(NPGC−DTMPC)を得た。
(例2−2 N−p(NPGC−DTMPC)2の作製)
NPGC260mg(2.00mmol)とDTMPC151mg(0.500mmol,全モノマーに対して20mol%)を脱水THF(1.63mL)に溶解させ、N−(OH)2の脱水THF溶液(1.0M,0.125mL,全モノマーに対して5.0mol%)を加えた。その後、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.25mL,全モノマーに対して10.0mol%)を加え、この反応溶液(全モノマー初濃度:1.25M)を室温で数分間撹拌した。その後、この溶液をPTFE製のシャーレ(内径5cm)に注ぎ、蓋をしたのち、60℃で12時間静置することで、溶媒のTHFを徐々に除去し、フィルムを作製した。
得られたフィルムをシャーレから剥離した後、メタノールに室温で約6時間浸漬して洗浄を行い、その後室温、大気下で乾燥させることで、第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN−p(NPGC−DTMPC)2を得た。
(例2−3 N−p(NPGC−DTMPC)3の作製)
NPGC260mg(2.00mmol)とDTMPC151mg(0.500mmol,全モノマーに対して20mol%)を脱水THF(1.63mL)に溶解させ、N−(OH)3の脱水THF溶液(1.0M,0.125mL,全モノマーに対して5.0mol%)を加えた。その後、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.25mL,全モノマーに対して10.0mol%)を加え、この反応溶液(全モノマー初濃度:1.25M)を室温で数分間撹拌した。その後、この溶液をPTFE製のシャーレ(内径5cm)に注ぎ、蓋をしたのち、60℃で12時間静置することで、溶媒のTHFを徐々に除去し、フィルムを作製した。
得られたフィルムをシャーレから剥離した後、メタノールに室温で約6時間浸漬して洗浄を行い、その後室温、大気下で乾燥させることで、第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN−p(NPGC−DTMPC)3を得た。
(例2−4 N2−p(NPGC−DTMPC)4の作製)
NPGC260mg(2.00mmol)とDTMPC151mg(0.500mmol,全モノマーに対して20mol%)を脱水THF(1.5mL)に溶解させ、N2−(OH)4の脱水THF溶液(0.50M,0.25mL,全モノマーに対して5.0mol%)を加えた。その後、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.25mL,全モノマーに対して10.0mol%)を加え、この反応溶液(全モノマー初濃度:1.25M)を室温で数分間撹拌した。その後、この溶液をPTFE製のシャーレ(内径5cm)に注ぎ、蓋をしたのち、60℃で12時間静置することで、溶媒のTHFを徐々に除去し、フィルムを作製した。
得られたフィルムをシャーレから剥離した後、メタノールに室温で約6時間浸漬して洗浄を行い、その後室温、大気下で乾燥させることで、第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN2−p(NPGC−DTMPC)4を得た。
<例3 第3級又は第4級アンモニウム塩修飾ポリカーボナートフィルムの作製>
(例3−1 第4級アンモニウム塩修飾ポリカーボナートフィルムの作製)
以下の合成経路に従い、第4級アンモニウム塩修飾ポリカーボナートフィルムBnBr−N−p(NPGC−DTMPC)を作製した。具体的手順を以下に示す。
(1)NPGC260mg(2.00mmol)とDTMPC151mg(0.500mmol,全モノマー(NPGC+DTMPC)に対して20mol%)を脱水THF(1.75mL)に溶解させ、N−OHの脱水THF溶液(1.0M,0.25mL,全モノマーに対して10.0mol%)を加えた。その後、DBUの脱水THF溶液(1.0M,0.05mL,全モノマーに対して2.0mol%)を加え、この反応溶液(全モノマー初濃度:1.25M)を室温で数分間撹拌した。その後、この溶液をPTFE製のシャーレ(内径5cm)に注ぎ、蓋をしたのち、60℃で12時間静置することで、溶媒のTHFを徐々に除去し、フィルムを作製した。
得られたフィルムをシャーレから剥離した後、メタノールに室温で約6時間浸漬して洗浄を行い、その後室温、大気下で乾燥させることで、第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN−p(NPGC−DTMPC)を得た。目視で確認したところ、得られたフィルムは無色透明であった。元素分析の結果は以下の通りである。
実測値C:55.32%,H:8.35%,N:0.62%
理論値(NPGC/DTMPC/N−OH=8/2/0.75)C:55.40%,H:7.78%,N:0.61%
(2)上記で作製した第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN−p(NPGC−DTMPC)をベンジルブロミド(BnBr)のメタノール溶液(100mM,10mL)に浸漬し、室温で一晩静置した。その後メタノールに浸漬することで洗浄を行い、室温、大気下で乾燥させ、第4級アンモニウム塩修飾ポリカーボナートフィルムBnBr−N−p(NPGC−DTMPC)を得た。目視で確認したところ、得られたフィルムは無色透明であった。元素分析の結果は以下の通りである。
実測値C:54.43%,H:7.90%,N:0.63%,Br:3.16%
理論値(NPGC/DTMPC/N−OH/BnBr=8/2/0.84/0.74)C:54.97%,H:7.55%,N:0.64%,Br:3.19%
また、N−p(NPGC−DTMPC)2、N−p(NPGC−DTMPC)3、N2−p(NPGC−DTMPC)4をそれぞれ原料として用いて、例3の(2)と同様の操作を行うことで、3種の異なる第4級アンモニウム塩修飾ポリカーボナートフィルムを得た。
(例3−2 PAS−N−p(NPGC−DTMPC)3の作製)
以下の合成経路に従い、第3級アンモニウム塩修飾ポリカーボナートフィルムPAS−N−p(NPGC−DTMPC)3を作製した。具体的手順を以下に示す。
例2−3で作製した第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN−p(NPGC−DTMPC)3をパラトルエンスルホン酸のメタノール溶液(100mM,10mL)に浸漬し、室温で1.5時間静置した。その後メタノールに浸漬することで洗浄を行い、室温、大気下で乾燥させ、プロトン化した第3級アミン(第3級アンモニウム基)を含むポリカーボナートフィルムPAS−N−p(NPGC−DTMPC)3を得た。目視で確認したところ、得られたフィルムは無色透明であった。
また、N−p(NPGC−DTMPC)3、PAS−N−p(NPGC−DTMPC)3について、JASCO V570スペクトルメーターでUV−vis測定を行った。UV−vis測定の結果を図1に示す。
(例3−3 PAS−N2−p(NPGC−DTMPC)4の作製)
以下の合成経路に従い、第3級アンモニウム塩修飾ポリカーボナートフィルムPAS−N2−p(NPGC−DTMPC)4を作製した。具体的手順を以下に示す。
例2−4で作製した第3級アミン修飾ポリカーボナートフィルムN2−p(NPGC−DTMPC)4をパラトルエンスルホン酸のメタノール溶液(100mM,10mL)に浸漬し、室温で1.5時間静置した。その後メタノールに浸漬することで洗浄を行い、室温、大気下で乾燥させ、プロトン化した第3級アミン(第3級アンモニウム基)を含むポリカーボナートフィルムPAS−N2−p(NPGC−DTMPC)4を得た。目視で確認したところ、得られたフィルムは無色透明であった。
また、N2−p(NPGC−DTMPC)4、PAS−N2−p(NPGC−DTMPC)4について、JASCO V570スペクトルメーターでUV−vis測定を行った。UV−vis測定の結果を図2に示す。

Claims (9)

  1. 環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーに由来する構造単位を有し、第3級又は第4級アンモニウム基を含む、重合体。
  2. 前記環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーが、4〜8員環の環状カーボナート基を分子内に2個有するモノマーである、請求項1に記載の重合体。
  3. 更に、環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーに由来する構造単位を有する、請求項1又は2に記載の重合体。
  4. 前記環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーが、4〜8員環の環状カーボナート基を分子内に1個有するモノマーである、請求項3に記載の重合体。
  5. ポリカーボナートである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合体を含む、成形体。
  7. フィルム又はシートである、請求項6に記載の成形体。
  8. 環状カーボナート基を分子内に2個以上有するモノマーを含むモノマー成分を、第3級アミノ基又は第3級若しくは第4級アンモニウム基を含むアルコールの存在下で重合させる工程を含む、重合体の製造方法。
  9. 前記第3級アミノ基又は第3級若しくは第4級アンモニウム基を含むアルコールとして、第3級アミノ基を含むアルコールを使用し、且つ、第3級アミノ基を第3級アンモニウム化又は第4級アンモニウム化する工程を更に含む、請求項8に記載の製造方法。
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