以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態1における技術的思想は、同一の半導体チップに、半導体チップのメイン機能を実現する主回路と、主回路に付加されるアドオン回路と呼ばれる付加回路とを含む半導体装置であって、アドオン回路をMONOS型の書き換え可能な不揮発性メモリから構成する半導体装置に関する技術的思想である。
例えば、SOC(System On Chip)を例に挙げると、主回路としては、DRAM(Dynamic Random Access Memory)もしくはSRAM(Static Random Access Memory)などのようなメモリ回路、CPU(Central Processing Unit)もしくはMPU(Micro Processing Unit)などのような論理回路、または、これらのメモリ回路および論理回路の混在回路等を挙げることができる。一方、アドオン回路としては、主回路に関する比較的小容量の情報を記憶する記憶回路や、回路の救済に使用される電子ヒューズなどを挙げることができる。例えば、比較的小容量の情報としては、半導体チップ内のトリミングの際に使用する素子の配置アドレス情報、メモリ回路の救済の際に使用するメモリセルの配置アドレス情報、半導体装置の製造番号などを挙げることができる。また、半導体チップがLCD(Liquid Crystal Display)ドライバである場合、比較的小容量の情報としては、LCD画像調整時に使用する調整電圧のトリミングタップ情報を挙げることができる。
<半導体チップのレイアウト構成例>
以下に示す本実施の形態1では、メイン機能を実現するシステムが形成された半導体チップを例に挙げて説明する。本実施の形態1における半導体チップは、相対的に低い電圧で駆動する低耐圧MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)と、高電圧駆動を可能とするために相対的に高い電圧で駆動する高耐圧MISFETと、書き換え可能な不揮発性メモリセルとを含んでいる。
ここで、MISFETにおいて、耐圧とは、MISFETを構成するソース領域と半導体基板(ウェル)やドレイン領域と半導体基板(ウェル)との境界に生じるpn接合耐圧や、ゲート絶縁膜の絶縁耐圧をいい、本実施の形態1では、相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETと相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETが半導体基板に形成されている。
図1は、本実施の形態1における半導体チップCHP1のレイアウト構成例を示す図である。図1において、半導体チップCHP1は、CPU1、ROM(Read Only Memory)2、RAM3、アナログ回路4、不揮発性メモリ5、I/O(Input/Output)回路6を有する。
CPU1は、中央演算処理装置とも呼ばれ、コンピュータなどの心臓部にあたる。このCPU1は、記憶装置から命令を読み出して解読し、それに基づいて多種多様な演算や制御を行なうものであり、処理の高速性が要求される。したがって、CPU1を構成しているMISFETには、半導体チップCHP1に形成されている素子の中で、相対的に大きな電流駆動力が必要とされる。すなわち、CPU1は、低耐圧MISFETから構成される。
ROM2は、記憶情報が固定され変更できないメモリで、読み出し専用メモリと呼ばれる。ROM2の構成には、MISFETを直列接続したNAND型と、MISFETを並列接続したNOR型がある。NAND型は、集積密度重視であるのに対し、NOR型は、動作速度重視の目的で使用されることが多い。このROM2も動作の高速性が要求されるため、ROM2を構成しているMISFETには、相対的に大きな電流駆動力が必要とされる。すなわち、ROM2は、低耐圧MISFETから構成される。
RAM3は、記憶情報をランダムに、すなわち随時記憶されている記憶情報を読み出したり、記憶情報を新たに書き込んだりすることができるメモリであり、随時書き込み読み出しができるメモリとも呼ばれる。ICメモリとしてのRAM3には、ダイナミック回路を用いたDRAM(Dynamic RAM)とスタティック回路を用いたSRAM(Static RAM)の2種類がある。DRAMは、記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリであり、SRAMは、記憶保持動作が不要な随時書き込み読み出しメモリである。これらRAM3も動作の高速性が要求されるため、RAM3を構成しているMISFETには、相対的に大きな電流駆動力が必要とされている。すなわち、RAM3は、低耐圧MISFETから構成される。
アナログ回路4は、時間的に連続して変化する電圧や電流の信号、すなわちアナログ信号を扱う回路であり、例えば増幅回路、変換回路、変調回路、発振回路、電源回路などから構成されている。これらアナログ回路4は、半導体チップCHP1に形成された素子の中で、相対的に高耐圧の高耐圧MISFETが使用される。
不揮発性メモリ5は、書き込み動作および消去動作とも電気的に書き換え可能な不揮発性メモリの一種であり、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリとも呼ばれる。本実施の形態1では、この不揮発性メモリ5は、MONOS型トランジスタから構成される。MONOS型トランジスタの書き込み動作および消去動作には、例えばファウラーノルドハイム型トンネル現象が利用される。なお、ホットエレクトロンやホットホールを用いて書き込み動作や消去動作させることも可能である。
不揮発性メモリ5の書き込み動作時などには、MONOS型トランジスタに高い電位差(12V程度)を印加するため、MONOS型トランジスタとして、相対的に高耐圧のトランジスタが必要とされる。
I/O回路6は、入出力回路であり、半導体チップCHP1内から半導体チップCHP1の外部に接続された機器へのデータの出力や、半導体チップCHP1の外部に接続された機器から半導体チップCHP1内へのデータの入力を行なうための回路である。このI/O回路6は、相対的に高耐圧の高耐圧MISFETから構成される。
ここで、CPU1、ROM2、RAM3およびアナログ回路4によって主回路が構成され、不揮発性メモリ5によってアドオン回路が構成されている。すなわち、本実施の形態1における半導体チップCHP1には、メイン機能を実現する主回路と、主回路に付加されるアドオン回路とが形成されている。そして、本実施の形態1では、このアドオン回路にMONOS型トランジスタを適用する点に従来技術からの変更点があり、この変更点によって、以下に示す利点を得ることができる。
例えば、アドオン回路が電子ヒューズを含んでおり、この電子ヒューズを書き換え可能な不揮発性メモリであるMONOS型トランジスタから構成することにより、ウェハ状態やパッケージ状態で何度も調整可能なMTP(Multi Time Program)型の電子ヒューズを実現することができる(第1利点)。
また、例えば、トリミング情報を記憶するメモリとして、主回路に含まれる電界効果トランジスタとの混載に適した浮遊ゲート構造の不揮発性メモリ(NVメモリ)が使用されているが、メモリセルのサイズが大きくなる。この点に関し、浮遊ゲート構造の不揮発性メモリ(NVメモリ)に替えて、MONOS型トランジスタを適用することにより、メモリセルのサイズを縮小できる利点が得られる。さらに、MONOS型トランジスタでは、データの書き換えにFNトンネリング電流を使用するため、定電流でのデータの書き換えが可能となり低消費電力を図ることができる。
このように、本実施の形態1の変更点は、主回路とアドオン回路とを含む半導体装置において、アドオン回路にMONOS型トランジスタを適用する点にあり、この半導体装置の構成を実現するにあたって、半導体装置の製造技術に工夫を施している。すなわち、本実施の形態1における工夫点は、主回路の構成要素である低耐圧MISFETと高耐圧MISFETとともに、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタを混載する製造技術での工夫点にあるが、この工夫点については後述する。
<不揮発性メモリの回路ブロック構成>
次に、図2は、不揮発性メモリ5の回路ブロック構成の一例を示す図である。図2において、不揮発性メモリ5は、メモリアレイ10とメモリアレイ10を駆動するための駆動回路としてメモリアレイ10の直接周辺回路部11および間接周辺回路部12を有している。
メモリアレイ10は、不揮発性メモリ5の記憶部にあたり、メモリセルが縦と横の2次元状(アレイ状)に多数配置されている。メモリセルは、1ビットの単位情報を記憶するための回路であり、記憶部であるMONOS型トランジスタより構成されている。
駆動回路は、メモリアレイ10を駆動するための回路であり、直接周辺回路部11としては、例えば電源電圧から数倍の電圧を生成する昇圧回路、昇圧用クロック発生回路、電圧クランプ回路、行や列を選択するカラムデコーダやロウアドレスデコーダ、カラムラッチ回路およびWELL制御回路などを有している。これら直接周辺回路部11を構成するMISFETは、半導体チップCHP1に形成されている素子の中で、相対的に高耐圧を必要とする高耐圧MISFETより形成されている。
また、間接周辺回路部12としてはメモリアレイの書換え制御回路として形成されており、設定回路、通常用書換えクロック生成部、高速用書換えクロック生成部および書換えタイミング制御部等を有する回路からなる。これら間接周辺回路部12を構成するMISFETは、半導体チップCHP1に形成されている素子の中で、相対的に低い電圧で駆動し、高速動作が可能な低耐圧MISFETより形成されている。
<半導体チップのデバイス構造>
図3は、本実施の形態1における半導体チップCHP1のデバイス構造例を示す断面図である。図3には、メモリ形成領域MR、主回路形成領域AR、メモリ形成領域MRと主回路形成領域ARとで挟まれた境界領域BRが示されており、主回路形成領域ARは、低耐圧MISFET形成領域LRと高耐圧MISFET形成領域HRから構成されている。
ここで、メモリ形成領域MRには、図1に示す不揮発性メモリ5のメモリセルが形成されており、このメモリセルは、MONOS型トランジスタMCから形成されている。低耐圧MISFET形成領域LRには、高速動作を可能とするために大きな電流駆動力を必要とする低耐圧MISFETQ1が形成されている。このような低耐圧MISFETQ1が形成される領域としては、例えば、CPU1やROM2やRAM3の形成領域などが考えられる。この低耐圧MISFETQ1は、例えば、1.5V程度の電源電圧で動作する。また、高耐圧MISFET形成領域HRは、高耐圧MISFETQ2が形成されている。このような高耐圧MISFETQ2が形成される領域としては、例えば、アナログ回路4の形成領域やI/O回路6が形成されている領域などが考えられる。この高耐圧MISFETQ2は、例えば、5V程度の電源電圧で動作する。
図3に示すように、半導体基板1Sには、素子を分離する素子分離領域STIが形成されており、素子分離領域STIによって分離された活性領域が、それぞれメモリ形成領域MR、低耐圧MISFET形成領域LRおよび高耐圧MISFET形成領域HRとなっている。メモリ形成領域MR、低耐圧MISFET形成領域LRおよび高耐圧MISFET形成領域HRの半導体基板1S内には、ウェル分離層NISOが形成されており、このウェル分離層NISO上にウェルが形成されている。例えば、メモリ形成領域MRにおいては、ウェル分離層NISO上にp型ウェルMPWが形成されている。同様に、低耐圧MISFET形成領域LRには、ウェル分離層NISO上にp型ウェルPWが形成されており、高耐圧MISFET形成領域HRには、ウェル分離層NISO上にp型ウェルHPWが形成されている。なお、境界領域BRには、ウェル分離層NISO上に分離層HNWが形成されている。
なお、本実施の形態1では、低耐圧MISFET形成領域LRおよび高耐圧MISFET形成領域HRに形成されているMISFETとしてnチャネル型MISFETを図示して説明するが、それぞれの領域にはpチャネル型MISFETも形成されている。
次に、図3に示すMONOS型トランジスタMCの構成について説明する。
まず、メモリ形成領域MR内に形成されたMONOS型トランジスタMCは、以下に示す構成をしている。すなわち、半導体基板1S内に形成されたp型ウェルMPW上に絶縁膜(電位障壁膜)IF1が形成されており、この絶縁膜IF1上に電荷蓄積膜ECが形成されている。そして、この電荷蓄積膜EC上に絶縁膜(電位障壁膜)IF2が形成され、絶縁膜IF2上に導電膜からなるゲート電極CGが形成されている。ゲート電極CGは、低抵抗化を図るため、例えばポリシリコン膜PF2とシリサイド膜CSの積層膜から構成されており、ゲート電極CGの両側の側壁にはLDD(Lightly Doped Drain)構造を形成するため、例えば、絶縁膜からなるサイドウォールSWが形成されている。
サイドウォールSW下の半導体基板1S内には、半導体領域として、n−型半導体領域MLDおよびn+型半導体領域NDFが形成されている。また、絶縁膜IF1の直下のp型ウェルMPW内には、チャネル領域が形成されている。
このように構成されたMONOS型トランジスタMCにおいて、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜IF1は、例えば、酸化シリコン膜より形成されており、トンネル絶縁膜としての機能も有する。このMONOS型トランジスタMCは、半導体基板1Sから絶縁膜IF1を介して電荷蓄積膜ECに電子を注入したり、電荷蓄積膜ECに蓄積した電子を半導体基板1Sへ放出したりしてデータの記憶や消去を行なうため、絶縁膜IF1は、トンネル絶縁膜として機能する。
電荷蓄積膜ECは、データ記憶に寄与する電荷を蓄積するために設けられた膜であり、例えば、窒化シリコン膜より形成されている。
従来、電荷蓄積膜ECとしてポリシリコン膜が主に使用されてきたが、電荷蓄積膜ECとしてポリシリコン膜を使用した場合、電荷蓄積膜ECを取り囲む酸化膜のどこか一部に欠陥があると、電荷蓄積膜ECが導体であるため、異常リークにより電荷蓄積膜ECに蓄積された電荷がすべて抜けてしまうことが起こりうる。
そこで、上述したように電荷蓄積膜ECとして、絶縁体である窒化シリコン膜が使用されてきている。この場合、データ記憶に寄与する電荷は、窒化シリコン膜中に存在する離散的なトラップ準位(捕獲準位)に蓄積される。したがって、電荷蓄積膜ECを取り巻く酸化膜中の一部に欠陥が生じても、電荷は電荷蓄積膜ECの離散的なトラップ準位に蓄積されているため、すべての電荷が電荷蓄積膜ECから抜け出てしまうことがない。このため、データ保持の信頼性向上を図ることができる。
このような理由から、電荷蓄積膜ECとして、窒化シリコン膜に限らず、離散的なトラップ準位を含むような膜を使用することにより、データ保持の信頼性向上を図ることができる。
サイドウォールSWは、MONOS型トランジスタMCの半導体領域であるソース領域およびドレイン領域をLDD構造にするために形成されたものである。すなわち、MONOS型トランジスタMCのソース領域およびドレイン領域は、n−型半導体領域MLDおよびn+型半導体領域NDFより形成されている。このとき、ゲート電極CG下のソース領域およびドレイン領域をn−型半導体領域MLDとすることで、ゲート電極CGの端部下における電界集中を抑制することができる。
次に、低耐圧MISFETQ1の構成について説明する。低耐圧MISFETQ1においては、半導体基板1S内に形成されたp型ウェルPW上にゲート絶縁膜GOX1が形成されており、このゲート絶縁膜GOX1上にゲート電極G1が形成されている。ゲート絶縁膜GOX1は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極G1は、低抵抗化のため、例えば、ポリシリコン膜PF1およびシリサイド膜CSの積層膜から形成されている。ゲート電極G1の両側の側壁には、サイドウォールSWが形成されており、このサイドウォールSW下の半導体基板1S内には、半導体領域として、n−型半導体領域LNLDおよびn+型半導体領域NDFが形成されている。また、ゲート絶縁膜GOX1の直下のp型ウェルPW内には、チャネル領域が形成されている。
続いて、高耐圧MISFETQ2の構成について説明する。高耐圧MISFETQ2は、半導体基板1S内に形成されたp型ウェルHPW上にゲート絶縁膜GOX2が形成されており、このゲート絶縁膜GOX2上にゲート電極G2が形成されている。ゲート絶縁膜GOX2は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極G2は、低抵抗化のため、例えば、ポリシリコン膜PF1とシリサイド膜CSとの積層膜から形成されている。
ゲート電極G2の両側の側壁には、サイドウォールSWが形成されており、このサイドウォールSW下の半導体基板1S内には、半導体領域として、n−型半導体領域HNLDおよびn+型半導体領域NDFが形成されている。また、ゲート絶縁膜GOX2直下のp型ウェルHPW内には、チャネル領域が形成されている。
次に、低耐圧MISFETQ1と高耐圧MISFETQ2の相違点について説明する。高耐圧MISFETQ2におけるゲート電極G2のゲート長は、低耐圧MISFETQ1におけるゲート電極G1のゲート長に比べて長くなっている。低耐圧MISFETQ1では、ゲート電極G1のゲート長を短くすることにより、ソース領域とドレイン領域との間の抵抗を低減し、電流駆動力を向上させる必要があるからである。一方、高耐圧MISFETQ2では、比較的高い電位が印加されるため、ゲート長を短くすると、ソース領域とドレイン領域との間でパンチスルーが発生してしまうからである。
さらに、高耐圧MISFETQ2は、低耐圧MISFETQ1に比べて高い電圧が印加されるため、そのゲート絶縁膜GOX2は、低耐圧MISFETQ1のゲート絶縁膜GOX1に比べて厚くなっている。これにより、高耐圧MISFETQ2のゲート絶縁膜GOX2の絶縁耐性を向上させている。
なお、境界領域BRには、製造工程の痕跡である残渣パターンLFTが形成されている。具体的に、本実施の形態1における残渣パターンLFTは、図3に示すように、ポリシリコン膜PF2の残渣である残渣部LFT3と、絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2とからなる積層絶縁膜の残渣である残渣部LFT2と、ポリシリコン膜PF1の残渣である残渣部LFT1から形成されている。このとき、残渣部LFT3は、残渣部LFT2を介して、残渣部LFT1の側面にサイドウォール形状で形成されている。
<不揮発性メモリの動作>
本実施の形態1における半導体装置は上記のように構成されており、以下に、この半導体装置に含まれるメモリセル(不揮発性メモリセル)の動作について説明する。
図4は、図1に示す不揮発性メモリ5のメモリアレイ構造と動作条件(1セル/1トランジスタ)の一例を示す説明図である。図4において、セルトランジスタCT1〜8のそれぞれは、図3に示すMONOS型トランジスタMCから構成されるメモリセルに対応している。セルトランジスタCT1〜8のゲート電極は、ワード線WL1〜2に接続され、ソース領域はソース線SL1〜4に接続されている。また、ドレイン領域はデータ線DL1〜4に接続されている。さらに、セルトランジスタCT1〜2、CT5〜6のバックゲートは、ウェルWE1に接続され、セルトランジスタCT3〜4、CT7〜8のバックゲートは、ウェルWE2に接続されている。
図4では、説明を簡単にするため、メモリセルが2行4列に配列されている場合を示しているが、これに限定されるわけでなく、実際は、さらに多くのメモリセルがマトリクス状に配置され、メモリアレイを構成している。また、同一ウェルおよび同一ワード線上のメモリセル配列は、図4において、例えばセルトランジスタCT1〜2の2列構成であるが、8ビット(1バイト)構成の場合、同一ウェル上に8列のセルトランジスタが形成されている。この場合、メモリセルの消去および書き込みは、1バイト単位で行なわれる。
次に、図4を用いて、1セル1トランジスタ型のメモリセルの消去、書き込みおよび読み出し動作を説明する。
まず、消去動作から説明する。例えば、データを消去するメモリセル(選択メモリセル)として、セルトランジスタCT1〜2に蓄積されたデータを消去する場合を考える。選択されたウェルWE1の電位を1.5V、ワード線WL1の電位を−8.5V、ソース線SL1〜2の電位を1.5V、データ線DL1〜2をフローティングにする。すると、セルトランジスタCT1〜2の電荷蓄積膜に蓄積された電荷が半導体基板側に引き抜かれ、データが消去される。また、消去を行なわない他のメモリセル(非選択メモリセル)CT3〜8については、選択しないウェルWE2の電位を−8.5V、ワード線WL2の電位を1.5V、ソース線SL3〜4の電位を1.5V、データ線DL3〜4の電位をフローティングにする。これにより、セルトランジスタCT3〜8の電荷蓄積膜に蓄積された電荷が逃げないようにして消去されないようにする。
次に、書き込み動作について説明する。例えば、データを書き込むメモリセル(選択メモリセル)として、セルトランジスタCT1にデータを書き込む場合を考える。選択されたウェルWE1の電位を−10.5V、ワード線WL1の電位を1.5V、ソース線SL1の電位を−10.5V、データ線DL1をフローティングにする。すると、セルトランジスタCT1の電荷蓄積膜に電荷が注入され、データの書き込みが行なわれる。このとき、書き込みを行なわない他のセルトランジスタ(非選択メモリセル)CT2〜8については、選択しないウェルWE2の電位を−10.5V、ワード線WL2の電位を−10.5V、ソース線SL2〜4の電位を1.5V、データ線DL2〜4の電位をフローティングにする。これにより、セルトランジスタCT2〜8の電荷蓄積膜に電荷が注入されないようにする。
次に、読み出し動作について説明する。例えば、セルトランジスタCT1にデータ“1”が書き込まれトランジスタのしきい値電圧が高くなっており、セルトランジスタCT2がデータ“0”となってトランジスタのしきい値電圧が低くなっているとする。セルトランジスタCT1〜2のデータを読み出す場合、選択されたウェルWE1の電位を−2V、ワード線WL1の電位を0V、ソース線SL1〜2の電位を0V、データ線DL1〜2の電位を1Vにする。これにより、セルトランジスタCT1〜2のデータを読み出す。この場合、セルトランジスタCT1のしきい値電圧は高く、セルトランジスタCT2のしきい値電圧は低くなっているので、データ線DL1の電位は変わらず、データ線DL2の電位は下がる。また、読み出しを行なわない他のメモリセルCT3〜8については、選択しないウェルWE2の電位を−2V、ワード線WL2の電位を−2V、ソース線SL3〜4の電位を0V、データ線DL3〜4の電位を0Vにして、セルトランジスタCT3〜8がオンしないようにする。読み出し時に非選択メモリセルのバックゲート電位を下げることにより、メモリセルに選択トランジスタが不要となる。
<改善の余地>
本実施の形態1における半導体装置には、メイン機能を実現する主回路と、主回路に付加されるアドオン回路とが形成されている。そして、本実施の形態1では、このアドオン回路へのMTP型の電子ヒューズの組み込みや不揮発性メモリセルのサイズの縮小化を実現する観点から、アドオン回路にMONOS型トランジスタを適用している。
ただし、アドオン回路として、MONOS型トランジスタを使用する場合、電界効果トランジスタを含む主回路の製造工程に、MONOS構造の不揮発性メモリの製造工程を組み込む必要があり、半導体装置の製造コストが上昇することが懸念される。すなわち、主回路が形成されているベース製品の製造プロセスの変更を最小限に留めながら、アドオン回路としてのMONOS型トランジスタを混載する製造プロセスが望まれている。具体的には、MONOS型トランジスタを主回路の電界効果トランジスタと混載することにより、マスクの枚数が増加するため、なるべく追加するマスクの枚数を削減して、半導体装置の製造コストを削減することが望まれている。そこで、まず、主回路の構成要素である電界効果トランジスタと、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタとを混載する関連技術について説明し、その後、この関連技術に対する改善の余地を説明する。
図5は、関連技術において、主回路の構成要素である電界効果トランジスタと、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタとを混載する製造工程の流れを示すフローチャートである。図5に示すフローチャートにおいて、MONOS型トランジスタを混載することによって、追加マスクが必要となる工程を破線で囲んでいる。
図5に示すように、まず、主回路形成領域にウェルを形成する(S1001)。その後、メモリ形成領域にウェルを形成する(S1002)このとき、主回路形成領域を覆い、かつ、メモリ形成領域を露出する追加マスクMSK1が使用される。すなわち、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのウェルを形成するために、追加マスクMSK1が必要となる。
続いて、メモリ形成領域にゲート電極を形成する(S1003)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのゲート電極を形成するために、追加マスクMSK2が必要となる。その後、主回路形成領域に電界効果トランジスタのゲート電極を形成する(S1004)。
次に、メモリ形成領域にn−型半導体領域(エクステンション領域)を形成する(S1005)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのn−型半導体領域を形成するために、追加マスクMSK3が必要となる。続いて、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn−型半導体領域を形成する(S1006)。
その後、MONOS型トランジスタのゲート電極の側壁、および、電界効果トランジスタのゲート電極の側壁に、それぞれ、サイドウォールスペーサを形成する(S1007)そして、メモリ形成領域にn+型半導体領域(拡散層)を形成する(S1008)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのn+型半導体領域を形成するために、追加マスクMSK4が必要となる。続いて、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn+型半導体領域を形成する(S1009)。
その後の工程では、追加マスクを必要とする工程は存在しないため、省略する。このようにして、関連技術において、主回路の構成要素である電界効果トランジスタと、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタとを混載することができる。ここで、図5に示すように、関連技術における半導体装置の製造工程では、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタ(アドオン回路)を混載することによって、4枚の追加マスクMSK1〜MSK4が必要となる。この点に関し、MONOS型トランジスタを混載することによって追加されるマスクの枚数を削減して、半導体装置の製造コストを削減することが望まれており、関連技術で使用する追加マスクの枚数(4枚)をさらに削減することが望まれている。そこで、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタを混載することによって追加されるマスクの枚数を関連技術よりも削減する工夫を施している。以下に、この工夫を施した本実施の形態1における技術的思想について説明する。
<実施の形態1における基本思想>
図6は、本実施の形態1において、主回路の構成要素である電界効果トランジスタと、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタとを混載する製造工程の流れを示すフローチャートである。図6に示すフローチャートにおいて、MONOS型トランジスタを混載することによって、追加マスクが必要となる工程を破線で囲んでいる。
図6に示すように、主回路形成領域にウェルを形成する(S101)。その後、メモリ形成領域にウェルを形成する(S102)このとき、主回路形成領域を覆い、かつ、メモリ形成領域を露出する追加マスクMSK1が使用される。すなわち、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのウェルを形成するために、追加マスクMSK1が必要となる。
続いて、メモリ形成領域にゲート電極を形成する(S103)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのゲート電極を形成するために、追加マスクMSK2が必要となる。ここで、本実施の形態1では、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのゲート電極を形成する際の追加マスクをそのまま使用することにより、メモリ形成領域にn−型半導体領域(エクステンション領域)を形成する(S104)。つまり、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタのゲート電極を形成する際のパターニングに使用される追加マスクをそのまま使用したイオン注入法により、MONOS型トランジスタのゲート電極に整合したn−型半導体領域を形成する。すなわち、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタのゲート電極を加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタのゲート電極に整合したn−型半導体領域を形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する。これにより、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる(第1のマスク削減効果)。
次に、主回路形成領域に電界効果トランジスタのゲート電極を形成する(S105)。そして、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn−型半導体領域を形成する(S106)。その後、MONOS型トランジスタのゲート電極の側壁、および、電界効果トランジスタのゲート電極の側壁に、それぞれ、サイドウォールスペーサを形成する(S107)そして、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのn+型半導体領域(拡散層)を形成し、かつ、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn+型半導体領域(拡散層)を形成する(S108)。すなわち、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域と電界効果トランジスタのn+型半導体領域とを一緒に形成する。つまり、本実施の形態1では、1枚の共用マスクによるイオン注入法により、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域と電界効果トランジスタのn+型半導体領域とを同時に形成する。
この結果、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域を新たに形成するための追加マスクが不要となる。したがって、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる(第2のマスク削減効果)。
以上のことから、本実施の形態1によれば、上述した第1のマスク削減効果と第2のマスク削減効果により、関連技術に比べて、MONOS型トランジスタを混載することによって追加されるマスクの枚数を削減することができる。具体的に、関連技術においては、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタ(アドオン回路)を混載することによって、4枚の追加マスクMSK1〜MSK4が必要となるのに対し、本実施の形態1では、2枚の追加マスクMSK1〜MSK2で、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタ(アドオン回路)を混載することができる。これにより、本実施の形態1における半導体装置によれば、主回路が形成されているベース製品の製造プロセスの変更を最小限に留めながら、主回路に付加されるアドオン回路として、MONOS型トランジスタを混載することができ、これによって、半導体装置の製造コストを削減できる。
<実施の形態1における半導体装置の製造方法>(MONOS LAST)
以下では、具体的に、本実施の形態1における半導体装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態1における半導体装置の製造方法は、「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法である。この「MONOS LAST」とは、主回路の構成要素となる電界効果トランジスタのゲート電極に加工される導体膜(第1導体膜)を先に形成し、その後、アドオン回路の構成要素となるMONOS型トランジスタのゲート電極に加工される導体膜(第2導体膜)を形成する製造方法である。「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法では、アドオン回路のMONOS型トランジスタに対して、主回路の電界効果トランジスタを形成する際の熱負荷の影響が及ぶことを抑制できる利点を有している。このことから、「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法は、特に、MONOS型トランジスタに対して過剰な熱負荷が印加されることを抑制することによって、アドオン回路の構成要素となるMONOS型トランジスタの特性変動を低減する観点から有用な製造方法である。
まず、図7に示すように、ボロン(ホウ素)などのp型不純物を導入したシリコン単結晶よりなる半導体基板1Sを用意する。このとき、半導体基板1Sは、略円盤形状をした半導体ウェハの状態になっている。そして、半導体基板1Sに素子分離領域STIを形成する。素子分離領域STIは、素子が互いに干渉しないようにするために設けられる。この素子分離領域STIは、例えば、STI(shallow trench isolation)法を用いて形成することができる。STI法では、以下のようにして素子分離領域STIを形成している。すなわち、半導体基板1Sにフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して素子分離溝を形成する。そして、素子分離溝を埋め込むように半導体基板1S上に絶縁膜(酸化シリコン膜等)を形成し、その後、化学的機械的研磨法(CMP;chemical mechanical polishing)により、半導体基板1S上に形成された不要な酸化シリコン膜を除去する。これにより、素子分離溝内にだけ絶縁膜(酸化シリコン膜等)を埋め込んだ素子分離領域STIを形成することができる。これにより、図7に示すように、素子分離領域STIによって、メモリ形成領域MRと主回路形成領域ARとが境界領域BRを介して区画され、主回路形成領域ARは、低耐圧MISFET形成領域LRと高耐圧MISFET形成領域HRとに区画されることになる。
その後、半導体基板1Sにリン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、半導体基板1S内にn型半導体領域からなるウェル分離層NISOを形成する。そして、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、低耐圧MISFET形成領域LRの半導体基板1S内にp型ウェルPWを形成し、高耐圧MISFET形成領域HRの半導体基板1S内にp型ウェルHPWを形成する。なお、境界領域BRに形成されている素子分離領域STIの下層には、分離層HNWを形成する。そして、低耐圧MISFET形成領域LRにおいては、低耐圧MISFETのしきい値電圧を調整するために、イオン注入法により、p型ウェルPW内のチャネル領域に導電型不純物を導入する。同様に、高耐圧MISFET形成領域HRにおいては、高耐圧MISFETのしきい値電圧を調整するために、イオン注入法により、p型ウェルHPW内のチャネル領域に導電型不純物を導入する。
次に、半導体基板1Sの表面を希フッ酸等で洗浄した後、半導体基板1Sの低耐圧MISFET形成領域LR上にゲート絶縁膜GOX1を形成し、半導体基板1Sの高耐圧MISFET形成領域HR上およびメモリ形成領域MR上にゲート絶縁膜GOX2を形成する。このとき、ゲート絶縁膜GOX1およびゲート絶縁膜GOX2は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート絶縁膜GOX1の膜厚は、ゲート絶縁膜GOX2の膜厚よりも薄く形成される。
続いて、半導体基板1Sの主面の全面にポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)PF1を形成する。そして、図8に示すように、ポリシリコン膜PF1上にレジスト膜PR1を塗布した後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR1をパターニングする。レジスト膜PR1のパターニングは、主回路形成領域ARを覆い、かつ、メモリ形成領域MRを露出するように行なわれる。このパターニングされたレジスト膜PR1が、図6のフローチャートに示す追加マスクMSK1となる。そして、パターニングされたレジスト膜PR1をマスクとしたエッチング技術により、メモリ形成領域MRに形成されているポリシリコン膜PF1およびゲート絶縁膜GOX2を除去する。その後、パターニングされたレジスト膜PR1をマスクにしたイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内にp型ウェルMPWを形成する。さらに、メモリ形成領域MRにおいては、MONOS型トランジスタのしきい値電圧を調整するために、イオン注入法により、p型ウェルMPW内のチャネル領域に導電型不純物を導入する。
次に、図9に示すように、半導体基板1S上およびポリシリコン膜PF1上に絶縁膜IF1を形成し、この絶縁膜IF1上に電荷蓄積膜ECを形成する。そして、電荷蓄積膜EC上に絶縁膜IF2を形成し、この絶縁膜IF2上にポリシリコン膜PF2を形成する。例えば、絶縁膜IF1は酸化シリコン膜から形成されており、緻密で良質な膜質の酸化シリコン膜を形成することができるISSG酸化法を使用することができる。この絶縁膜IF1の膜厚は、4nm程度である。また、電荷蓄積膜ECは、窒化シリコン膜から形成されており、例えば、CVD法を使用して形成することができる。この電荷蓄積膜ECの膜厚は、10nm程度である。さらに、絶縁膜IF2は、酸化シリコン膜から形成されており、例えば、緻密で良質な膜質の酸化シリコン膜を形成することができるHTO(High Temperature Oxide)法を使用することができる。この絶縁膜IF2の膜厚は、5nm程度である。また、ポリシリコン膜PF2は、例えば、CVD法を使用することにより形成することができる。以上のようにして、緻密で絶縁耐性に優れた良質な膜質の積層絶縁膜(ONO膜)を形成することができる。
続いて、図10に示すように、ポリシリコン膜PF2上にレジスト膜PR2を塗布した後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR2をパターニングする。レジスト膜PR2のパターニングは、メモリ形成領域MRのゲート電極形成領域を覆い、かつ、主回路形成領域ARを露出するように行なわれる。このパターニングされたレジスト膜PR2が、図6のフローチャートに示す追加マスクMSK2となる。そして、パターニングされたレジスト膜PR2をマスクとしたエッチング技術を使用して、ポリシリコン膜PF2をパターニングすることにより、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成する。このとき、図10に示すように、境界領域BRにおいては、ポリシリコン膜PF2の残渣部LFT3がサイドウォール形状に形成される。その後、図11に示すように、例えば、ドライエッチング技術を使用することにより、露出する絶縁膜IF2と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF1とを除去する。この結果、メモリ形成領域MRに形成されているゲート電極CGの下層に絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2とからなる積層絶縁膜が残存するとともに、境界領域BRにおいては、残渣部LFT3で覆われた部分に、絶縁膜IF2と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF1からなる残渣部LFT2が形成されることになる。
引き続き、図12に示すように、パターニングされたレジスト膜PR2からなるマスクをそのまま使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域(エクステンション領域、低濃度不純物拡散領域)MLDを形成する。つまり、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタのゲート電極CGを加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタのゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する。これにより、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
なお、図12に示すイオン注入工程では、主回路形成領域ARに形成されているポリシリコン膜PF1が露出しているため、このポリシリコン膜PF1内にもn型不純物が導入される。ただし、この場合であっても、イオン注入工程における注入エネルギーを調整することにより、ポリシリコン膜PF1を突き抜けて、主回路形成領域ARの半導体基板1S内にn型不純物が導入されることを防止できる。
また、ポリシリコン膜PF1内には、ポリシリコン膜PF1の導電性を確保するため、図12に示すイオン注入工程よりも数桁高い濃度でn型不純物が導入されているため、図12に示すイオン注入工程で、ポリシリコン膜PF1内にn型不純物が導入されても問題とならない。また、主回路形成領域ARには、nチャネル型電界効果トランジスタだけでなく、pチャネル型電界効果トランジスタも形成され、pチャネル型電界効果トランジスタ形成領域のポリシリコン膜PF1には、p型不純物が導入されるが、このp型不純物の濃度も高濃度であるため、図12に示すイオン注入工程でn型不純物が導入されても問題はない。
次に、図13に示すように、パターニングされたレジスト膜PR2を除去した後、メモリ形成領域MRから主回路形成領域ARにわたってレジスト膜PR3を塗布する。具体的には、メモリ形成領域MRに形成されているゲート電極CGを覆い、かつ、主回路形成領域ARに形成されているポリシリコン膜PF1上にわたってレジスト膜PR3を塗布する。その後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR3をパターニングする。レジスト膜PR3のパターニングは、メモリ形成領域MRを覆い、かつ、主回路形成領域ARのうちのゲート電極形成領域を覆うように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR3をマスクにしたエッチングにより、ポリシリコン膜PF1を加工して、主回路形成領域ARの低耐圧MISFET形成領域LRにゲート電極G1を形成し、主回路形成領域ARの高耐圧MISFET形成領域HRにゲート電極G2を形成する。このとき、境界領域BRには、ポリシリコン膜PF1の残渣である残渣部LFT1が形成されることになる。この結果、境界領域BRには、残渣部LFT1の側壁に残渣部LFT2を介して残渣部LFT3が形成された構造の残渣パターンLFTが残存する。
続いて、図14に示すように、パターニングされたレジスト膜PR3を除去した後、半導体基板1S上にレジスト膜PR4を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR4をパターニングする。レジスト膜PR4のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRと低耐圧MISFET形成領域LRとを覆う一方、高耐圧MISFET形成領域HRを露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR4をマスクにしたイオン注入法により、高耐圧MISFET形成領域HRの半導体基板1S内に、ゲート電極G2に整合したn−型半導体領域HNLDを形成する。
次に、図15に示すように、パターニングされたレジスト膜PR4を除去した後、半導体基板1S上にレジスト膜PR5を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR5をパターニングする。レジスト膜PR5のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRと高耐圧MISFET形成領域HRとを覆う一方、低耐圧MISFET形成領域LRを露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR5をマスクにしたイオン注入法により、低耐圧MISFET形成領域LRの半導体基板1S内に、ゲート電極G1に整合したn−型半導体領域LNLDを形成する。
続いて、パターニングされたレジスト膜PR5を除去した後、図16に示すように、半導体基板1S上に酸化シリコン膜と窒化シリコン膜と酸化シリコン膜からなる積層膜を形成する。このとき、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜は、例えば、CVD法を使用して形成することができる。そして、積層膜を異方性エッチングすることにより、サイドウォールSWを形成する。具体的に、メモリ形成領域MRにおいては、ゲート電極CG(積層構造体:ゲート電極CG+ONO膜)の両側の側壁にサイドウォールSWが形成される。一方、主回路形成領域ARの低耐圧MISFET形成領域LRにおいては、ゲート電極G1の両側の側壁にサイドウォールSWが形成され、主回路形成領域ARの高耐圧MISFET形成領域HRにおいては、ゲート電極G2の両側の側壁にサイドウォールSWが形成される。なお、境界領域BRにおいても、残渣パターンLFTの側壁にサイドウォールSWが形成されることになる。
次に、図17に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、メモリ形成領域MRにサイドウォールSWに整合したn+型半導体領域(拡散層、高濃度不純物拡散領域)NDFを形成する。n+型半導体領域NDFは、リンや砒素などのn型不純物を導入した半導体領域である。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域MLDとによってMONOS型トランジスタのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このように、MONOS型トランジスタのソース領域とドレイン領域のそれぞれをn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域MLDから形成することにより、MONOS型トランジスタのソース領域およびドレイン領域をLDD(Lightly Doped Drain)構造とすることができる。
同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARの低耐圧MISFET形成領域LRにおいても、サイドウォールSWに整合したn+型半導体領域NDFを形成する。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域LNLDによって、低耐圧MISFETのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このように、低耐圧MISFETにおいても、ソース領域とドレイン領域をn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域LNLDから形成することにより、低耐圧MISFETのソース領域およびドレイン領域をLDD構造とすることができる。
また、同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARの高耐圧MISFET形成領域HRにおいても、サイドウォールSWに整合したn+型半導体領域NDFを形成する。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域HNLDによって、高耐圧MISFETのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このように、高耐圧MISFETにおいても、ソース領域とドレイン領域をn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域HNLDから形成することにより、高耐圧MISFETのソース領域およびドレイン領域をLDD構造とすることができる。
このように、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFと低耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFと高耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFとを一緒に形成する。つまり、本実施の形態1では、1枚の共用マスクによるイオン注入法により、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFと低耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFと高耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFとを同時に形成する。この結果、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFを新たに形成するための追加マスクが不要となる。したがって、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
その後、図18に示すように、半導体基板1S上にニッケルプラチナ膜(NiPt膜)を形成した後、熱処理を施すことにより、メモリ形成領域MRにおいては、ゲート電極CGを構成するポリシリコン膜PF2とニッケルプラチナ膜を反応させて、ニッケルプラチナシリサイド膜(NiPtSi膜)からなるシリサイド膜CSを形成する。これにより、ゲート電極CGは、ポリシリコン膜PF2とシリサイド膜CSの積層構造となる。同様に、n+型半導体領域NDFの表面においてもシリコンとニッケルプラチナ膜が反応してシリサイド膜CSが形成される。
同様に、主回路形成領域ARの低耐圧MISFET形成領域LRにおいても、ゲート電極G1を構成するポリシリコン膜PF1の表面にニッケルプラチナシリサイド膜からなるシリサイド膜CSが形成される。これにより、ゲート電極G1はポリシリコン膜PF1とシリサイド膜CSから構成されることになる。また、n+型半導体領域NDFの表面においてもシリコンとニッケルプラチナ膜が反応してニッケルプラチナシリサイド膜からなるシリサイド膜CSが形成される。
同様に、主回路形成領域ARの高耐圧MISFET形成領域HRにおいても、ゲート電極G2を構成するポリシリコン膜PF1の表面にニッケルプラチナシリサイド膜からなるシリサイド膜CSが形成される。これにより、ゲート電極G2はポリシリコン膜PF1とシリサイド膜CSから構成されることになる。また、n+型半導体領域NDFの表面においてもシリコンとニッケルプラチナ膜が反応してニッケルプラチナシリサイド膜からなるシリサイド膜CSが形成される。
なお、本実施の形態1では、ニッケルプラチナシリサイド膜を形成するように構成しているが、例えば、ニッケルプラチナシリサイド膜に代えて、コバルトシリサイド膜やニッケルシリサイド膜やチタンシリサイド膜やプラチナシリサイド膜を形成してもよい。
以上のようにして、半導体基板1Sのメモリ形成領域MRにMONOS型トランジスタを形成し、主回路形成領域ARの低耐圧MISFET形成領域LRに低耐圧MISFETQ1を形成し、主回路形成領域ARの高耐圧MISFET形成領域HRに高耐圧MISFETQ2を形成することができる。
次に、配線工程について説明する。図19に示すように、半導体基板1Sの主面上に窒化シリコン膜SNFを形成する。その後、図20に示すように、窒化シリコン膜SNF上に酸化シリコン膜OXFを形成することにより、窒化シリコン膜SNFと酸化シリコン膜OXFからなるコンタクト層間絶縁膜ILを形成することができる。そして、コンタクト層間絶縁膜ILの表面を、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を使用して平坦化する。
続いて、図20に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して、コンタクト層間絶縁膜ILにコンタクトホールCNTを形成する。その後、図3に示すように、コンタクトホールCNTの底面および内壁を含むコンタクト層間絶縁膜IL上にチタン/窒化チタン膜を形成する。チタン/窒化チタン膜は、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から構成され、例えばスパッタリング法を使用することにより形成することができる。このチタン/窒化チタン膜は、例えば、後の工程で埋め込む膜の材料であるタングステンがシリコン中へ拡散するのを防止する、いわゆるバリア性を有する。
そして、コンタクトホールCNTを埋め込むように、半導体基板1Sの主面の全面にタングステン膜を形成する。このタングステン膜は、例えばCVD法を使用して形成することができる。そして、コンタクト層間絶縁膜IL上に形成された不要なチタン/窒化チタン膜およびタングステン膜を例えばCMP法で除去する。そして、水素雰囲気中でアニールを実施することにより、プラグPLGを形成することができる。
次に、図3に示すように、プラグPLGを形成したコンタクト層間絶縁膜IL上に、例えば、酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜IL1を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、層間絶縁膜IL1に配線溝を形成する。その後、配線溝内を含む層間絶縁膜IL1上にタンタル/窒化タンタル膜を形成する。このタンタル/窒化タンタル膜は、例えば、スパッタリング法により形成することができる。続いて、タンタル/窒化タンタル膜上に薄い銅膜よりなるシード膜を、例えば、スパッタリング法で形成した後、このシード膜を電極とする電解めっき法により、配線溝を形成した層間絶縁膜IL1上に銅膜を形成する。その後、配線溝の内部以外の層間絶縁膜IL1上に露出している銅膜を、例えば、CMP法で研磨して除去することにより、層間絶縁膜IL1に形成された配線溝内にだけ銅膜を残す。これにより、配線W1を形成することができる。さらに、配線W1の上層に配線を形成するが、ここでの説明は省略する。このようにして、最終的に本実施の形態1における半導体装置を形成することができる。
なお、本実施の形態1では、銅膜よりなる配線W1を形成する例について説明したが、例えば、アルミニウム膜よりなる配線W1を形成してもよい。この場合は、層間絶縁膜IL1およびプラグPLG上にチタン/窒化チタン膜、アルミニウム膜、チタン/窒化チタン膜を順次、形成する。これらの膜は、例えばスパッタリング法を使用することにより形成することができる。続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、これらの膜のパターニングを行い、配線W1を形成する。これにより、アルミニウム膜よりなる配線W1を形成することができる。
<実施の形態1における特徴>
続いて、本実施の形態1における特徴点について説明する。本実施の形態1における第1特徴点は、図10〜図12に示すように、パターニングされたレジスト膜PR2をマスクにして、ポリシリコン膜PF2を加工することにより、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成した後、このマスクをそのまま使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成する点にある。つまり、本実施の形態1の第1特徴点は、MONOS型トランジスタMCのゲート電極CGを加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタMCのゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する点にある。これにより、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタMCを混載することによる追加マスクを削減することができる。
次に、本実施の形態1における第2特徴点は、図17に示すように、MONOS型トランジスタMCのn+型半導体領域NDFと低耐圧MISFETQ1のn+型半導体領域NDFと高耐圧MISFETQ2のn+型半導体領域NDFとを一緒に形成する。つまり、本実施の形態1の第2特徴点は、1枚の共用マスクによるイオン注入法により、MONOS型トランジスタMCのn+型半導体領域NDFと低耐圧MISFETQ1のn+型半導体領域NDFと高耐圧MISFETQ2のn+型半導体領域NDFとを同時に形成する点にある。これにより、本実施の形態1における第2特徴点によれば、MONOS型トランジスタMCのn+型半導体領域NDFを新たに形成するための追加マスクが不要となる。したがって、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタMCを混載することによる追加マスクを削減できる。
以上のことから、本実施の形態1では、第1特徴点と第2特徴点とを備えることにより、関連技術に比べて、MONOS型トランジスタMCを混載することによって追加されるマスクの枚数を削減することができる。具体的に、関連技術においては、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタMC(アドオン回路)を混載することによって、4枚の追加マスクが必要となる。これに対し、本実施の形態1では、2枚の追加マスクで、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタMC(アドオン回路)を混載することができる。これにより、本実施の形態1における半導体装置によれば、主回路が形成されているベース製品の製造プロセスの変更を最小限に留めながら、主回路に付加されるアドオン回路として、MONOS型トランジスタを混載することができる。
なお、本実施の形態1における第2特徴点と関連して、MONOS型トランジスタMCのn−型半導体領域MLDと低耐圧MISFETQ1のn−型半導体領域LNLDと高耐圧MISFETQ2のn−型半導体領域HNLDとを一緒に形成することも考えられる。しかしながら、MONOS型トランジスタMCのn−型半導体領域MLDは、書き込み動作やディスターブ特性から、主回路を構成する低耐圧MISFETQ1のn−型半導体領域LNLDや高耐圧MISFETQ2のn−型半導体領域HNLDと同一半導体領域として形成することは困難なのである。そこで、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタMCのn−型半導体領域MLDを形成する工程を、低耐圧MISFETQ1のn−型半導体領域LNLDを形成する工程や高耐圧MISFETQ2のn−型半導体領域HNLDを形成する工程とは別工程にする一方で、第1特徴点によって、追加マスクの削減を図っている。これに対し、MONOS型トランジスタMCのn+型半導体領域NDFと低耐圧MISFETQ1のn+型半導体領域NDFと高耐圧MISFETQ2のn+型半導体領域NDFとは、うまく最適化することによって、同一半導体領域として形成することが可能であることから、第2特徴点によって、追加マスクの削減を図っているのである。
つまり、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタMCのソース領域およびドレイン領域を形成するイオン注入工程において、上述した第1特徴点と第2特徴点で示される工夫を施すことにより、追加マスクの削減を図ることができる。この結果、本実施の形態1によれば、追加マスクの削減によって、半導体装置の製造コストを低減できる。
さらに、本実施の形態1における第3特徴点について説明する。図21は、本実施の形態1における第3特徴点を説明する図である。本実施の形態1における半導体装置の製造方法では、MONOS型トランジスタMCのゲート電極CGを形成するためのポリシリコン膜PF2と、低耐圧MISFETQ1のゲート電極G1や高耐圧MISFETQ2のゲート電極G2を形成するためのポリシリコン膜PF1とが相違することから、必然的に、境界領域にBRに残渣パターンが形成される。
ここで、例えば、図21(b)は、境界領域BRにレジスト膜を残存させて意図的にサイズの大きな残渣パターンLFT(P)を形成する技術を示す図である。図21(b)に示すように、サイズの大きな残渣パターンLFT(P)を形成する場合、残渣パターンLFT(P)の密着力が大きくなることから、残渣パターンLFT(P)が剥がれて異物となることを防止できる利点が得られる。ところが、主回路の製造プロセスの変更を最小限に留めながら、主回路に付加されるアドオン回路として、MONOS型トランジスタを混載することを考えると、以下に示すようなデメリットが存在する。すなわち、図21(b)に示すように、残渣パターンLFT(P)のサイズが大きくなる結果、コンタクト層間絶縁膜の表面と残渣パターンLFT(P)の上面との間の距離LBが狭くなる。このことは、コンタクト層間絶縁膜の厚さL2を厚くする必要が生じることを意味する。つまり、残渣パターンLFT(P)のサイズを大きくすることは、残渣パターンLFT(P)の剥離を防止する観点から有用である一方、コンタクト層間絶縁膜の表面と残渣パターンLFT(P)の上面との間の距離LBを確保するために、この技術では、主回路の製造プロセスの変更が迫られることになる。これによって、この技術では、MONOS型トランジスタを混載する場合に、主回路の製造プロセスの変更を最小限に留めることが困難となる。この結果、主回路の製造プロセスの変更に起因する製造コストの上昇を招くことになる。
これに対し、図21(a)は、本実施の形態1において、境界領域BRに形成される残渣パターンLFTの形状を示す図である。図21(a)に示すように、本実施の形態1では、境界領域BRにレジスト膜を残存させることなく、残渣パターンLFTを形成している(第3特徴点)。この場合、残渣パターンLFTの高さが、主回路形成領域ARに形成されている電界効果トランジスタのゲート電極の高さ以下となる。このことは、本実施の形態1では、コンタクト層間絶縁膜の表面と残渣パターンLFTの上面との間の距離LAを確保することができることを意味する。この結果、本実施の形態1によれば、コンタクト層間絶縁膜の厚さL1を変更する必要がなくなり、これによって、主回路の製造プロセスの変更を最小限に留めることが可能となる。このことから、本実施の形態1によれば、主回路の製造プロセスの変更に起因する製造コストの上昇を回避することができる。
以上のことから、本実施の形態1によれば、第1特徴点と第2特徴点によって追加マスクを削減できる点と、第3特徴点に起因して、主回路の製造プロセスの変更を最小限に留めることができる点との相乗効果によって、主回路に付加されるアドオン回路にMONOS型トランジスタMCを適用する半導体装置の製造コストを低減できるという顕著な効果を得ることができる。
<変形例1>
次に、変形例1について説明する。本変形例1における半導体装置の製造方法は、実施の形態1における半導体装置とほぼ同様であるため、相違点を中心に説明する。
実施の形態1と同様に、図7〜図9に示す工程を実施する。続いて、図22に示すように、ポリシリコン膜PF2上にレジスト膜PR2を塗布し、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR2をパターニングする。レジスト膜PR2のパターニングは、メモリ形成領域MRのゲート電極形成領域を覆い、かつ、主回路形成領域ARを露出するように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR2をマスクとしたエッチング技術により、ポリシリコン膜PF2をパターニングすることにより、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成する。
次に、図23に示すように、パターニングされたレジスト膜PR2をそのままマスクに使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成する。つまり、本変形例1においても、MONOS型トランジスタのゲート電極CGを加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタのゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する。これにより、本変形例1においても、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
ここで、本変形例1では、図23に示すように、絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2とからなる積層絶縁膜であって、ゲート電極CGから露出する積層絶縁膜を介して、半導体基板1S内にn−型半導体領域MLDを形成する。つまり、本変形例1の特徴点は、ゲート電極CGから露出する積層絶縁膜を残存させた状態でのイオン注入法により、n−型半導体領域MLDを形成する点にある。
その後、図24に示すように、例えば、ドライエッチング技術を使用することにより、露出する絶縁膜IF2と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF1とを除去する。その後の工程は、実施の形態1と同様である。
以上のように、本変形例1における半導体装置の製造方法によれば、図23に示すように、積層絶縁膜(絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2)を介して、n−型半導体領域MLDを形成しているため、イオン注入の際に生じるダメージから半導体基板1Sの表面を保護することができる。つまり、本変形例1によれば、積層絶縁膜が介在することによって、イオン注入の際に生じるダメージを低減することができるとともに、イオン注入による半導体基板1Sの表面の汚染も抑制することができる。さらに、主回路形成領域ARにおいて、ポリシリコン膜PF1上に積層絶縁膜が残存しているため、この積層絶縁膜によって、イオン注入された導電型不純物がポリシリコン膜PF1を貫通しにくくなる効果を得ることができる。
<変形例2>
続いて、変形例2について説明する。本変形例2における半導体装置の製造方法は、実施の形態1における半導体装置とほぼ同様であるため、相違点を中心に説明する。
実施の形態1と同様に、図7〜図9に示す工程を実施する。続いて、図25に示すように、ポリシリコン膜PF2上にレジスト膜PR2を塗布し、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR2をパターニングする。レジスト膜PR2のパターニングは、メモリ形成領域MRのゲート電極形成領域を覆い、かつ、主回路形成領域ARを露出するように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR2をマスクとしたエッチング技術により、ポリシリコン膜PF2をパターニングすることにより、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成する。
次に、図26に示すように、パターニングされたレジスト膜PR2からなるマスクを除去した後、例えば、ウェットエッチングを使用することにより、ゲート電極CGから露出する絶縁膜IF2を除去する。その後、ゲート電極CGの露出面を酸化することにより、ゲート電極CGの露出面に酸化シリコン膜OX1を形成する。
続いて、図27に示すように、例えば、窒化シリコン膜からなる電荷蓄積膜ECを熱リン酸によるウェットエッチングにより除去する。その後、図28に示すように、ゲート電極CGをマスクとして使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成する。なお、図28において、ゲート電極CGから露出する絶縁膜IF1をウェットエッチングで除去した後、ゲート電極CGをマスクとして使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成してもよい。その後の工程は、実施の形態1と同様である。
以上のように、本変形例2における半導体装置の製造方法によれば、積層絶縁膜をドライエッチングではなく、ウェットエッチングで除去しているため、ドライエッチングによる半導体基板1Sへのダメージを抑制することができる。さらに、本変形例2によれば、ゲート電極CGの露出面に酸化シリコン膜OX1が形成されており、この酸化シリコン膜OX1が、ゲート電極CGをマスクとして使用したイオン注入工程の際に、オフセットスペーサとして機能するため、MONOS型トランジスタMCでのショートチャネル効果を抑制することができる。
<変形例3>
次に、変形例3について説明する。本変形例3における半導体装置の製造方法は、実施の形態1における半導体装置とほぼ同様であるため、相違点を中心に説明する。
実施の形態1と同様に、図7〜図9に示す工程を実施する。続いて、図29に示すように、ポリシリコン膜PF2上にレジスト膜PR2を塗布し、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR2をパターニングする。レジスト膜PR2のパターニングは、メモリ形成領域MRのゲート電極形成領域を覆い、かつ、主回路形成領域ARを露出するように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR2をマスクとしたエッチング技術により、ポリシリコン膜PF2をパターニングすることにより、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成する。
続いて、図30に示すように、パターニングされたレジスト膜PR2をそのままマスクに使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成する。このとき、本変形例3では、ゲート電極CGから露出する積層絶縁膜(絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2)を介して、半導体基板1S内にn−型半導体領域MLDを形成する。
その後、図31に示すように、パターニングされたレジスト膜PR2からなるマスクを除去した後、例えば、ウェットエッチングを使用することにより、ゲート電極CGから露出する絶縁膜IF2を除去する。その後、ゲート電極CGの露出面を酸化することにより、ゲート電極CGの露出面に酸化シリコン膜OX1を形成する。
次に、図32に示すように、例えば、窒化シリコン膜からなる電荷蓄積膜ECを熱リン酸によるウェットエッチングにより除去する。図32に示す工程の後、ゲート電極CGから露出する絶縁膜IF1をウェットエッチングで除去する(図示せず)。その後の工程は、実施の形態1と同様である。
以上のように、本変形例3における半導体装置の製造方法によれば、積層絶縁膜をドライエッチングではなく、ウェットエッチングで除去しているため、ドライエッチングによる半導体基板1Sへのダメージを抑制することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、パワートランジスタを含む主回路と、アドオン回路に含まれるMONOS型トランジスタとを混載する半導体装置について説明する。
<半導体チップのレイアウト構成例>
図33は、本実施の形態2における半導体チップCHP2のレイアウト構成例を示す図である。図33において、本実施の形態2における半導体チップCHP2は、アナログ回路4、不揮発性メモリ5、I/O回路6、ロジック回路7、ドライバ回路8を有している。ロジック回路7は、例えば、nチャネル型の低耐圧MISFET(n型MISFET)とpチャネル型の低耐圧MISFET(p型MISFET)から構成されており、また、ドライバ回路8は、例えば、nチャネル型のパワートランジスタ(n型パワートランジスタ)とpチャネル型のパワートランジスタ(p型パワートランジスタ)から構成されている。
ここで、アナログ回路4、ロジック回路7およびドライバ回路8によって主回路が構成され、不揮発性メモリ5によってアドオン回路が構成されている。すなわち、本実施の形態2における半導体チップCHP2には、メイン機能を実現する主回路と、主回路に付加されるアドオン回路とが形成されている。そして、本実施の形態2では、このアドオン回路にMONOS型トランジスタを適用している。特に、本実施の形態2では、アドオン回路がウェハ完成後の電圧調整などに使用される電子ヒューズから構成されており、この電子ヒューズを書き換え可能な不揮発性メモリであるMONOS型トランジスタから構成することにより、ウェハ状態やパッケージ状態で何度も調整可能なMTP(Multi Time Program)型の電子ヒューズを実現している。
<半導体チップのデバイス構造>
図34は、本実施の形態2における半導体チップCHP2のデバイス構造例を示す断面図である。図34には、メモリ形成領域MR、主回路形成領域AR、メモリ形成領域MRと主回路形成領域ARとで挟まれた境界領域BRが示されている。そして、主回路形成領域ARは、n型MISFET形成領域LR(N)とp型MISFET形成領域LR(P)とn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)とp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)から構成されている。
図34において、半導体基板1S上には、埋め込み絶縁層BOXが形成されており、この埋め込み絶縁層BOX上にシリコン層SILが形成されている。そして、シリコン層SILには、素子を分離する素子分離領域STIが形成されており、素子分離領域STIによって分離された活性領域が、それぞれメモリ形成領域MR、n型MISFET形成領域LR(N)、p型MISFET形成領域LR(P)、n型パワートランジスタ形成領域PWR(N)およびp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)となっている。特に、n型パワートランジスタ形成領域PWR(N)およびp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)を区画する素子分離領域STIには、シリコン層SILを貫通して、埋め込み絶縁層BOXに達する深溝分離領域DTIが形成されている。
まず、メモリ形成領域MR内に形成されたMONOS型トランジスタMCは、以下に示す構成をしている。すなわち、シリコン層SIL内に形成されたp型ウェルMPW上に絶縁膜(電位障壁膜)IF1が形成されており、この絶縁膜IF1上に電荷蓄積膜ECが形成されている。そして、この電荷蓄積膜EC上に絶縁膜(電位障壁膜)IF2が形成され、絶縁膜IF2上に導電膜からなるゲート電極CGが形成されている。ゲート電極CGは、低抵抗化を図るため、例えばポリシリコン膜PF2とシリサイド膜CSの積層膜から構成されており、ゲート電極CGの両側の側壁にはLDD構造を形成するため、例えば、絶縁膜からなるサイドウォールSWが形成されている。
サイドウォールSW下のシリコン層SIL内には、半導体領域として、n−型半導体領域MLDおよびn+型半導体領域NDFが形成されている。また、絶縁膜IF1の直下のp型ウェルMPW内には、チャネル領域が形成されている。
続いて、n型MISFET形成領域LR(N)に形成されたn型MISFETQ1(N)の構成について説明する。n型MISFETQ1(N)においては、シリコン層SIL内に形成されたp型ウェルPW上にゲート絶縁膜GOX1が形成されており、このゲート絶縁膜GOX1上にゲート電極G1(N)が形成されている。ゲート絶縁膜GOX1は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極G1(N)は、例えば、ポリシリコン膜から形成されている。ゲート電極G1(N)の両側の側壁には、サイドウォールSWが形成されており、このサイドウォールSW下のシリコン層SIL内には、半導体領域として、n−型半導体領域LNLDおよびn+型半導体領域NDFが形成されている。また、ゲート絶縁膜GOX1の直下のp型ウェルPW内には、チャネル領域が形成されている。
次に、p型MISFET形成領域LR(P)に形成されたp型MISFETQ1(P)の構成について説明する。p型MISFETQ1(P)においては、シリコン層SIL内に形成されたn型ウェルNW上にゲート絶縁膜GOX1が形成されており、このゲート絶縁膜GOX1上にゲート電極G1(P)が形成されている。ゲート絶縁膜GOX1は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極G1(P)は、例えば、ポリシリコン膜から形成されている。ゲート電極G1(P)の両側の側壁には、サイドウォールSWが形成されており、このサイドウォールSW下のシリコン層SIL内には、半導体領域として、p−型半導体領域LPLDおよびp+型半導体領域PDFが形成されている。また、ゲート絶縁膜GOX1の直下のn型ウェルNW内には、チャネル領域が形成されている。
続いて、n型パワートランジスタ形成領域PWR(N)に形成されたn型パワートランジスタQ3(N)の構成について説明する。n型パワートランジスタQ3(N)においては、シリコン層SIL内にn型ウェルNWLとp型ウェルPWとが離間して設けられており、n型ウェルNWLに内包されるようにn型ウェルNWが形成されている。そして、n型ウェルNWに内包されるようにn+型半導体領域NDF(ドレイン領域)が形成されている。一方、p型ウェルPW(ボディ領域)に内包されるようにn+型半導体領域NDF(ソース領域)とp+型半導体領域PDF(ボディコンタクト領域)とが形成されており、n+型半導体領域NDFとp+型半導体領域PDFとは互いに隣接するように形成されている。そして、シリコン層SILの表面には、ゲート絶縁膜GOX2が形成されており、このゲート絶縁膜GOX2上にゲート電極G3(N)が形成されている。ゲート絶縁膜GOX2は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極G3(N)は、例えば、ポリシリコン膜から形成されている。
次に、p型パワートランジスタ形成領域PWR(P)に形成されたp型パワートランジスタQ3(P)の構成について説明する。p型パワートランジスタQ3(P)においては、シリコン層SIL内にp型ウェルHPWとn型ウェルNWとが離間して設けられており、p型ウェルHPWに内包されるようにp型ウェルPWが形成されている。そして、p型ウェルPWに内包されるようにp+型半導体領域PDF(ドレイン領域)が形成されている。一方、n型ウェルNW(ボディ領域)に内包されるようにp+型半導体領域PDF(ソース領域)とn+型半導体領域NDF(ボディコンタクト領域)とが形成されており、p+型半導体領域PDFとn+型半導体領域NDFとは互いに隣接するように形成されている。そして、シリコン層SILの表面には、ゲート絶縁膜GOX2が形成されており、このゲート絶縁膜GOX2上にゲート電極G3(P)が形成されている。ゲート絶縁膜GOX2は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート電極G3(P)は、例えば、ポリシリコン膜から形成されている。
なお、境界領域BRには、製造工程の痕跡である残渣パターンLFTが形成されている。具体的に、本実施の形態2における残渣パターンLFTは、図34に示すように、ポリシリコン膜の残渣である残渣部LFT3と、絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2とからなる積層絶縁膜の残渣である残渣部LFT2と、ポリシリコン膜の残渣である残渣部LFT1から形成されている。このとき、残渣部LFT3は、残渣部LFT2を介して、残渣部LFT1の側面にサイドウォール形状で形成されている。
<実施の形態2における半導体装置の製造方法>(MONOS LAST)
本実施の形態2における半導体装置は、上記のように構成されており、以下に、その製造方法について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態2における半導体装置の製造方法は、「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法である。この「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法は、特に、MONOS型トランジスタに対して過剰な熱負荷が印加されることを抑制することができる利点を有している。すなわち、本実施の形態2では、パワートランジスタとMONOS型トランジスタとを混載することを前提としている。このとき、パワートランジスタは、その用途から、大きな電圧や電流をコントロールするため、製造条件として非常に大きな熱負荷が加わる。このことから、パワートランジスタとMONOS型トランジスタとを混載する場合、パワートランジスタを形成する際の大きな熱負荷によって、MONOS型トランジスタの特性への影響が懸念される。そこで、本実施の形態2では、MONOS型トランジスタに対して過剰な熱負荷が印加されることを抑制することができる「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法を採用している。以下に、「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法を使用した本実施の形態2における半導体装置の製造方法について説明する。
まず、図35において、半導体基板1S上に埋め込み絶縁層BOXが形成され、この埋め込み絶縁層BOX上にシリコン層SILが形成されたSOI(Silicon On Insulator)基板を用意する。そして、シリコン層SILに素子分離領域STIを形成することにより、メモリ形成領域MR、n型MISFET形成領域LR(N)、p型MISFET形成領域LR(P)、n型パワートランジスタ形成領域PWR(N)およびp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)が区画される。その後、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、n型MISFET形成領域LR(N)のシリコン層SIL内にp型ウェルPWを形成し、p型MISFET形成領域LR(P)のシリコン層SIL内にn型ウェルNWを形成する。また、n型パワートランジスタ形成領域PWR(N)のシリコン層SIL内に、n型ウェルNWL、n型ウェルNW、p型ウェルPWを形成する。同様に、p型パワートランジスタ形成領域PWR(P)のシリコン層SIL内に、p型ウェルHPW、p型ウェルPW、n型ウェルNWを形成する。その後、n型MISFET形成領域LR(N)およびp型MISFET形成領域LR(P)のそれぞれのシリコン層SILの表面にゲート絶縁膜GOX1を形成し、n型パワートランジスタ形成領域PWR(N)およびp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)のそれぞれのシリコン層SILの表面にゲート絶縁膜GOX2を形成する。
次に、図36に示すように、SOI基板の全面にポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)PF1を形成する。そして、ポリシリコン膜PF1上にレジスト膜PR6を塗布した後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR6をパターニングする。レジスト膜PR6のパターニングは、主回路形成領域ARを覆い、かつ、メモリ形成領域MRを露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR6をマスクとしたエッチング技術により、メモリ形成領域MRに形成されているポリシリコン膜PF1およびゲート絶縁膜GOX1を除去する。続いて、パターニングされたレジスト膜PR6をマスクにしたイオン注入法により、メモリ形成領域MRのシリコン層SIL内にp型ウェルMPWを形成する。さらに、メモリ形成領域MRにおいては、MONOS型トランジスタのしきい値電圧を調整するために、イオン注入法により、p型ウェルMPW内のチャネル領域に導電型不純物を導入する。
次に、図37に示すように、SOI基板上およびポリシリコン膜PF1上に絶縁膜IF1を形成し、この絶縁膜IF1上に電荷蓄積膜ECを形成する。そして、電荷蓄積膜EC上に絶縁膜IF2を形成し、この絶縁膜IF2上にポリシリコン膜PF2を形成する。例えば、絶縁膜IF1は酸化シリコン膜から形成されており、緻密で良質な膜質の酸化シリコン膜を形成することができるISSG酸化法を使用することができる。この絶縁膜IF1の膜厚は、4nm程度である。また、電荷蓄積膜ECは、窒化シリコン膜から形成されており、例えば、CVD法を使用して形成することができる。この電荷蓄積膜ECの膜厚は、10nm程度である。さらに、絶縁膜IF2は、酸化シリコン膜から形成されており、例えば、緻密で良質な膜質の酸化シリコン膜を形成することができるHTO(High Temperature Oxide)法を使用することができる。この絶縁膜IF2の膜厚は、5nm程度である。また、ポリシリコン膜PF2は、例えば、CVD法を使用することにより形成することができる。以上のようにして、緻密で絶縁耐性に優れた良質な膜質の積層絶縁膜(ONO膜)を形成することができる。
続いて、図38に示すように、ポリシリコン膜PF2上にレジスト膜PR7を塗布した後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR7をパターニングする。レジスト膜PR7のパターニングは、メモリ形成領域MRのゲート電極形成領域を覆い、かつ、主回路形成領域ARを露出するように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR7をマスクとしたエッチング技術により、ポリシリコン膜PF2をパターニングすることにより、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成する。このとき、図38に示すように、境界領域BRにおいては、ポリシリコン膜PF2の残渣部LFT3がサイドウォール形状に形成される。その後、図39に示すように、例えば、ドライエッチング技術を使用することにより、露出する絶縁膜IF2と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF1とを除去する。この結果、メモリ形成領域MRに形成されているゲート電極CGの下層に絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2とからなる積層絶縁膜が残存するとともに、境界領域BRにおいては、残渣部LFT3で覆われた部分に、絶縁膜IF2と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF1からなる残渣部LFT2が形成されることになる。
引き続き、図40に示すように、パターニングされたレジスト膜PR7からなるマスクをそのまま使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRのシリコン層SIL内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成する。つまり、本実施の形態2では、MONOS型トランジスタのゲート電極CGを加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタのゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する。これにより、本実施の形態2によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
次に、図41に示すように、パターニングされたレジスト膜PR7を除去した後、メモリ形成領域MRから主回路形成領域ARにわたってレジスト膜PR8を塗布する。具体的には、メモリ形成領域MRに形成されているゲート電極CGを覆い、かつ、主回路形成領域ARに形成されているポリシリコン膜PF1上にわたってレジスト膜PR8を塗布する。その後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR8をパターニングする。レジスト膜PR8のパターニングは、メモリ形成領域MRを覆い、かつ、主回路形成領域ARのうちのゲート電極形成領域を覆うように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR8をマスクにしたエッチングにより、ポリシリコン膜PF1を加工する。これにより、主回路形成領域ARのn型MISFET形成領域LR(N)にゲート電極G1(N)を形成し、主回路形成領域ARのp型MISFET形成領域LR(P)にゲート電極G1(P)を形成することができる。同様に、主回路形成領域ARのn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)にゲート電極G3(N)を形成し、主回路形成領域ARのp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)にゲート電極G3(P)を形成することができる。このとき、境界領域BRには、ポリシリコン膜PF1の残渣である残渣部LFT1が形成されることになる。この結果、境界領域BRには、残渣部LFT1の側壁に残渣部LFT2を介して残渣部LFT3が形成された構造の残渣パターンLFTが残存することになる。
続いて、図42に示すように、パターニングされたレジスト膜PR8を除去した後、SOI基板上にレジスト膜PR9を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR9をパターニングする。レジスト膜PR9のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRとp型MISFET形成領域LR(P)とn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)とp型パワートランジスタ形成領域PWR(N)とを覆う一方、n型MISFET形成領域LR(N)を露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR9をマスクにしたイオン注入法により、n型MISFET形成領域LR(N)のシリコン層SIL内に、ゲート電極G1(N)に整合したn−型半導体領域LNLDを形成する。
次に、図43に示すように、パターニングされたレジスト膜PR9を除去した後、SOI基板上にレジスト膜PR10を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR10をパターニングする。レジスト膜PR10のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRとn型MISFET形成領域LR(N)とn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)とp型パワートランジスタ形成領域PWR(N)とを覆う一方、p型MISFET形成領域LR(P)を露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR10をマスクにしたイオン注入法により、p型MISFET形成領域LR(P)のシリコン層SIL内に、ゲート電極G1(P)に整合したp−型半導体領域LPLDを形成する。
続いて、パターニングされたレジスト膜PR10を除去した後、図44に示すように、SOI基板上に、例えば、酸化シリコン膜を形成する。このとき、酸化シリコン膜は、例えば、CVD法を使用して形成することができる。そして、酸化シリコン膜を異方性エッチングすることにより、サイドウォールSWを形成する。具体的に、メモリ形成領域MRにおいては、ゲート電極CG(積層構造体:ゲート電極CG+ONO膜)の両側の側壁にサイドウォールSWが形成される。一方、主回路形成領域ARのn型MISFET形成領域LR(N)においては、ゲート電極G1(N)の両側の側壁にサイドウォールSWが形成され、主回路形成領域ARのp型MISFET形成領域LR(P)においては、ゲート電極G1(P)の両側の側壁にサイドウォールSWが形成される。さらに、主回路形成領域ARのn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)においては、ゲート電極G3(N)の両側の側壁にサイドウォールSWが形成され、主回路形成領域ARのp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)においては、ゲート電極G3(P)の両側の側壁にサイドウォールSWが形成される。なお、境界領域BRにおいても、残渣パターンLFTの側壁にサイドウォールSWが形成されることになる。
次に、図45に示すように、SOI基板上にレジスト膜PR11を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR11をパターニングする。レジスト膜PR11のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRとn型MISFET形成領域LR(N)とn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)のボディコンタクト領域を除く領域とを露出するように行なわれる。また、レジスト膜PR11のパターニングは、p型MISFET形成領域LR(P)とn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)のボディコンタクト領域とp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)のボディコンタクト領域を除く領域とを覆うように行なわれる。
その後、パターニングされたレジスト膜PR11をマスクにしたイオン注入法により、メモリ形成領域MRにサイドウォールSWに整合したn+型半導体領域NDFを形成する。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域MLDとによってMONOS型トランジスタのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。
同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARのn型MISFET形成領域LR(N)においても、サイドウォールSWに整合したn+型半導体領域NDFを形成する。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域LNLDによって、n型MISFETのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。
また、同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARのn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)においても、n+型半導体領域NDFを形成する。このn+型半導体領域NDFによって、n型パワートランジスタのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。
さらに、同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARのp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)においても、ボディコンタクト領域となるn+型半導体領域NDFが形成される。
このように、本実施の形態2では、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFとn型MISFETのn+型半導体領域NDFとn型パワートランジスタのn+型半導体領域NDFとp型パワートランジスタのn+型半導体領域NDFを一緒に形成する。つまり、本実施の形態2では、1枚の共用マスクによるイオン注入法により、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFとn型MISFETのn+型半導体領域NDFとn型パワートランジスタのn+型半導体領域NDFとp型パワートランジスタのn+型半導体領域NDFとを同時に形成する。この結果、本実施の形態2によれば、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFを新たに形成するための追加マスクが不要となる。したがって、本実施の形態2によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
続いて、図46に示すように、パターニングされたレジスト膜PR11を除去した後、SOI基板上にレジスト膜PR12を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR12をパターニングする。レジスト膜PR12のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRとn型MISFET形成領域LR(N)とn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)のボディコンタクト領域を除く領域とp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)のボディコンタクト領域とを覆うように行なわれる。また、レジスト膜PR12のパターニングは、p型MISFET形成領域LR(P)とn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)のボディコンタクト領域とp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)のボディコンタクト領域を除く領域とを露出するように行なわれる。
その後、パターニングされたレジスト膜PR12をマスクにしたイオン注入法により、主回路形成領域ARのp型MISFET形成領域LR(P)において、サイドウォールSWに整合したp+型半導体領域PDFを形成する。このp+型半導体領域PDFとn−型半導体領域LPLDによって、p型MISFETのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。
同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARのn型パワートランジスタ形成領域PWR(N)においても、ボディコンタクト領域となるp+型半導体領域PDFが形成される。
さらに、同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARのp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)においても、p+型半導体領域PDFを形成する。このp+型半導体領域PDFによって、p型パワートランジスタのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。
次に、図47に示すように、n型パワートランジスタ形成領域PWR(N)およびp型パワートランジスタ形成領域PWR(P)を区画する素子分離領域STIに、シリコン層SILを貫通して、埋め込み絶縁層BOXに達する深溝分離領域DTIを形成する。その後の配線工程は、前記実施の形態1と同様である。
以上のようにして、MONOS型トランジスタMCとn型MISFETQ1(N)とp型MISFETQ1(P)とn型パワートランジスタQ3(N)とp型パワートランジスタQ3(P)とを混載した本実施の形態2における半導体装置を製造することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、電界効果トランジスタを含む主回路と、アドオン回路に含まれるMONOS型トランジスタとを混載する半導体装置の製造方法として、「MONOS FIRST」と呼ばれる製造方法を使用する例について説明する。
<半導体チップのデバイス構造>
図48は、本実施の形態3における半導体チップCHP3のデバイス構造例を示す断面図である。図48には、メモリ形成領域MR、主回路形成領域AR、メモリ形成領域MRと主回路形成領域ARとで挟まれた境界領域BRが示されている。そして、主回路形成領域ARは、低耐圧MISFET形成領域LRと高耐圧MISFET形成領域HRから構成されている。なお、本実施の形態3における半導体チップCHP3のデバイス構造は、前記実施の形態1における半導体チップCHP1のデバイス構造(図3参照)とほぼ同様であるため、主に相違点について説明する。
本実施の形態3における半導体チップCHP3では、境界領域BRに形成されている残渣パターンLFTが、前記実施の形態1の残渣パターンLFTと相違する。これは、前記実施の形態1では、「MONOS LAST」と呼ばれる半導体装置の製造方法を採用しているのに対し、本実施の形態3では、「MONOS FIRST」と呼ばれる半導体装置の製造方法を採用していることに起因する。具体的に、前記実施の形態1では、「MONOS LAST」と呼ばれる製造方法を使用する結果、前記実施の形態1の残渣パターンLFTは、図3に示すように、残渣部LFT1の側壁に残渣部LFT2を介してサイドウォール形状の残渣部LFT3が形成されている構造をしている。一方、本実施の形態3では、「MONOS FIRST」と呼ばれる製造方法を使用する結果、本実施の形態3の残渣パターンLFTは、図48に示すように、残渣部LFT3の側壁に残渣部LFT2を介してサイドウォール形状の残渣部LFT1が形成されている構造をしている。すなわち、前記実施の形態1では、残渣部LFT3がサイドウォール形状をしているのに対し、本実施の形態3では、残渣部LFT1がサイドウォール形状をしている点が相違する。
なお、本実施の形態3における半導体チップCHP3のその他のデバイス構造は、前記実施の形態1における半導体チップCHP1のデバイス構造と同様である。
<改善の余地>
本実施の形態3における半導体装置の製造方法は、「MONOS FIRST」と呼ばれる製造方法である。この「MONOS FIRST」とは、アドオン回路の構成要素となるMONOS型トランジスタのゲート電極に加工される導体膜(第2導体膜)を先に形成し、その後、主回路の構成要素となる電界効果トランジスタのゲート電極に加工される導体膜(第1導体膜)を形成する製造方法である。「MONOS FIRST」と呼ばれる製造方法では、主回路(ベース製品)の電界効果トランジスタに対して、MONOS型トランジスタを形成する際の熱負荷の影響が及ぶことを抑制できる利点を有している。このことから、「MONOS FIRST」と呼ばれる製造方法は、特に、主回路を構成する電界効果トランジスタに対して過剰な熱負荷が印加されることを抑制することによって、主回路の構成要素となる電界効果トランジスタの特性変動を低減する観点から有用な製造方法である。
このような「MONOS FIRST」と呼ばれる半導体装置の製造方法においても、「MONOS LAST」と呼ばれる半導体装置の製造方法と同様に、主回路が形成されているベース製品の製造プロセスの変更を最小限に留めながら、アドオン回路としてのMONOS型トランジスタを混載することが望まれている。具体的には、MONOS型トランジスタを主回路の電界効果トランジスタと混載することにより、マスクの枚数が増加するため、なるべく追加するマスクの枚数を削減して、半導体装置の製造コストを削減することが望まれている。そこで、まず、「MONOS FIRST」についての関連技術について説明し、その後、この関連技術に対する改善の余地を説明する。
図49は、関連技術において、主回路の構成要素である電界効果トランジスタと、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタとを混載する製造工程の流れを示すフローチャートである。図49に示すフローチャートにおいて、MONOS型トランジスタを混載することによって、追加マスクが必要となる工程を破線で囲んでいる。
図49に示すように、まず、メモリ形成領域にウェルを形成する(S2001)。このとき、主回路形成領域を覆い、かつ、メモリ形成領域を露出する追加マスクMSK1が使用される。すなわち、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのウェルを形成するために、追加マスクMSK1が必要となる。そして、半導体基板の主面の全面にポリシリコン膜を形成し、メモリ形成領域に形成されているポリシリコン膜を残存させながら、主回路形成領域に形成されているポリシリコン膜を除去する(S2002)。この際、メモリ形成領域を覆い、かつ、主回路形成領域を露出する追加マスクMSK2が使用される。その後、主回路形成領域にウェルを形成する(S2003)。
続いて、主回路形成領域にゲート電極を形成する(S2004)。その後、メモリ形成領域にゲート電極を形成する(S2005)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのゲート電極を形成するために、追加マスクMSK3が必要となる。
次に、メモリ形成領域にn−型半導体領域(エクステンション領域)を形成する(S2006)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのn−型半導体領域を形成するために、追加マスクMSK4が必要となる。続いて、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn−型半導体領域を形成する(S2007)。
その後、MONOS型トランジスタのゲート電極の側壁、および、電界効果トランジスタのゲート電極の側壁に、それぞれ、サイドウォールスペーサを形成する(S2008)そして、メモリ形成領域にn+型半導体領域(拡散層)を形成する(S2009)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのn+型半導体領域を形成するために、追加マスクMSK5が必要となる。続いて、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn+型半導体領域を形成する(S2010)。
その後の工程では、追加マスクを必要とする工程は存在しないため、省略する。このようにして、関連技術において、主回路の構成要素である電界効果トランジスタと、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタとを混載することができる。ここで、図49に示すように、関連技術における半導体装置の製造工程では、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタ(アドオン回路)を混載することによって、5枚の追加マスクMSK1〜MSK5が必要となる。この点に関し、MONOS型トランジスタを混載することによって追加されるマスクの枚数を削減して、半導体装置の製造コストを削減することが望まれており、関連技術で使用する追加マスクの枚数(5枚)をさらに削減することが望まれている。そこで、本実施の形態3では、MONOS型トランジスタを混載することによって追加されるマスクの枚数を関連技術よりも削減する工夫を施している。以下に、この工夫を施した本実施の形態3における技術的思想について説明する。
<実施の形態3における基本思想>
図50は、本実施の形態3において、主回路の構成要素である電界効果トランジスタと、アドオン回路の構成要素であるMONOS型トランジスタとを混載する製造工程の流れを示すフローチャートである。図50に示すフローチャートにおいて、MONOS型トランジスタを混載することによって、追加マスクが必要となる工程を破線で囲んでいる。
図50に示すように、メモリ形成領域にウェルを形成する(S201)このとき、主回路形成領域を覆い、かつ、メモリ形成領域を露出する追加マスクMSK1が使用される。すなわち、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのウェルを形成するために、追加マスクMSK1が必要となる。そして、半導体基板の主面の全面にポリシリコン膜を形成し、メモリ形成領域に形成されているポリシリコン膜を残存させながら、主回路形成領域に形成されているポリシリコン膜を除去する(S202)。この際、メモリ形成領域を覆い、かつ、主回路形成領域を露出する追加マスクMSK2が使用される。その後、主回路形成領域にウェルを形成する(S203)。
続いて、主回路形成領域にゲート電極を形成する(S204)。その後、メモリ形成領域にゲート電極を形成する(S205)。このときも、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのゲート電極を形成するために、追加マスクMSK3が必要となる。ここで、本実施の形態3では、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのゲート電極を形成する際の追加マスクをそのまま使用することにより、メモリ形成領域にn−型半導体領域を形成する(S206)。つまり、本実施の形態3では、MONOS型トランジスタのゲート電極を形成する際のパターニングに使用される追加マスクをそのまま使用したイオン注入法により、MONOS型トランジスタのゲート電極に整合したn−型半導体領域を形成する。すなわち、本実施の形態3では、MONOS型トランジスタのゲート電極を加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタのゲート電極に整合したn−型半導体領域を形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する。これにより、本実施の形態3によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる(第1のマスク削減効果)。
次に、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn−型半導体領域を形成する(S207)。その後、MONOS型トランジスタのゲート電極の側壁、および、電界効果トランジスタのゲート電極の側壁に、それぞれ、サイドウォールスペーサを形成する(S208)そして、メモリ形成領域にMONOS型トランジスタのn+型半導体領域を形成し、かつ、主回路形成領域に電界効果トランジスタのn+型半導体領域を形成する(S209)。すなわち、本実施の形態3では、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域と電界効果トランジスタのn+型半導体領域とを一緒に形成する。つまり、本実施の形態3では、1枚の共用マスクによるイオン注入法により、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域と電界効果トランジスタのn+型半導体領域とを同時に形成する。
この結果、本実施の形態3によれば、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域を新たに形成するための追加マスクが不要となる。したがって、本実施の形態3によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる(第2のマスク削減効果)。
以上のことから、本実施の形態3によれば、上述した第1のマスク削減効果と第2のマスク削減効果により、関連技術に比べて、MONOS型トランジスタを混載することによって追加されるマスクの枚数を削減することができる。具体的に、関連技術においては、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタ(アドオン回路)を混載することによって、5枚の追加マスクMSK1〜MSK5が必要となるのに対し、本実施の形態3では、3枚の追加マスクMSK1〜MSK3で、ベース製品(主回路)にMONOS型トランジスタ(アドオン回路)を混載することができる。これにより、本実施の形態3における半導体装置によれば、主回路が形成されているベース製品の製造プロセスの変更を最小限に留めながら、主回路に付加されるアドオン回路として、MONOS型トランジスタを混載することができ、これによって、半導体装置の製造コストを削減できる。
<実施の形態3における半導体装置の製造方法>(MONOS FIRST)
以下では、具体的に、本実施の形態3における半導体装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態3における半導体装置の製造方法は、「MONOS FIRST」と呼ばれる製造方法である。
まず、図51に示すように、ボロン(ホウ素)などのp型不純物を導入したシリコン単結晶よりなる半導体基板1Sを用意する。このとき、半導体基板1Sは、略円盤形状をした半導体ウェハの状態になっている。そして、半導体基板1Sに素子分離領域STIを形成する。素子分離領域STIは、素子が互いに干渉しないようにするために設けられる。その後、半導体基板1Sにリン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入することにより、半導体基板1S内にn型半導体領域からなるウェル分離層NISOを形成する。
次に、半導体基板1S上にレジスト膜PR13を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR13をパターニングする。レジスト膜PR13のパターニングは、メモリ形成領域MRを露出し、かつ、主回路形成領域ARを覆うように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR13をマスクにしたイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内にp型ウェルMPWを形成する。さらに、メモリ形成領域MRにおいては、MONOS型トランジスタのしきい値電圧を調整するために、イオン注入法により、p型ウェルMPW内のチャネル領域に導電型不純物を導入する。
続いて、図52に示すように、パターニングされたレジスト膜PR13を除去した後、半導体基板1S上に絶縁膜IF1を形成し、この絶縁膜IF1上に電荷蓄積膜ECを形成する。そして、電荷蓄積膜EC上に絶縁膜IF2を形成し、この絶縁膜IF2上にポリシリコン膜PF2を形成する。例えば、絶縁膜IF1は酸化シリコン膜から形成されており、緻密で良質な膜質の酸化シリコン膜を形成することができるISSG酸化法を使用することができる。この絶縁膜IF1の膜厚は、4nm程度である。また、電荷蓄積膜ECは、窒化シリコン膜から形成されており、例えば、CVD法を使用して形成することができる。この電荷蓄積膜ECの膜厚は、10nm程度である。さらに、絶縁膜IF2は、酸化シリコン膜から形成されており、例えば、緻密で良質な膜質の酸化シリコン膜を形成することができるHTO(High Temperature Oxide)法を使用することができる。この絶縁膜IF2の膜厚は、5nm程度である。また、ポリシリコン膜PF2は、例えば、CVD法を使用することにより形成することができる。以上のようにして、緻密で絶縁耐性に優れた良質な膜質の積層絶縁膜(ONO膜)を形成することができる。
次に、図53に示すように、ポリシリコン膜PF2上にレジスト膜PR14を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR14をパターニングする。レジスト膜PR14のパターニングは、メモリ形成領域MR全体を覆い、かつ、主回路形成領域ARを露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR14をマスクにしたエッチング技術により、主回路形成領域ARに形成されているポリシリコン膜PF2と積層絶縁膜(ONO膜)を除去する。
ここでの工程においては、メモリ形成領域MR全体にポリシリコン膜PF2と積層絶縁膜が残存しており、メモリ形成領域MRにMONOS型トランジスタのゲート電極を形成する加工は行なわない。なぜなら、この工程で、メモリ形成領域MRにMONOS型トランジスタのゲート電極を形成すると、この後の工程で主回路形成領域ARにゲート絶縁膜を形成する工程が存在するため、MONOS型トランジスタにバーズビークが発生してしまうからである。そこで、本実施の形態3では、MONOS型トランジスタにバーズビークが発生することを防止するため、ここでの工程では、メモリ形成領域MR全体にポリシリコン膜PF2と積層絶縁膜とを残存させている。
続いて、図54に示すように、パターニングされたレジスト膜PR14を除去した後、ポリシリコン膜PF2上および半導体基板1S上にレジスト膜PR15を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR15をパターニングする。レジスト膜PR15のパターニングは、メモリ形成領域MRおよび低耐圧MISFET形成領域LRを覆い、かつ、高耐圧MISFET形成領域HRを露出するように行なわれる。次に、パターニングされたレジスト膜PR15をマスクにしたイオン注入法により、高耐圧MISFET形成領域HRの半導体基板1S内にp型ウェルHPWを形成する。その後、詳細は省略するが、図55に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、低耐圧MISFET形成領域LRの半導体基板1S内にp型ウェルPWを形成し、境界領域BRに形成されている素子分離領域STIの下層に分離層HNWを形成する。
次に、図56に示すように、半導体基板1Sの表面を希フッ酸等で洗浄した後、半導体基板1Sの低耐圧MISFET形成領域LR上にゲート絶縁膜GOX1を形成し、半導体基板1Sの高耐圧MISFET形成領域HR上にゲート絶縁膜GOX2を形成する。このとき、ゲート絶縁膜GOX1およびゲート絶縁膜GOX2は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、ゲート絶縁膜GOX1の膜厚は、ゲート絶縁膜GOX2の膜厚よりも薄く形成される。なお、この工程において、メモリ形成領域MRでは、ポリシリコン膜PF2上にゲート絶縁膜GOX2が形成されることになる。そして、ゲート絶縁膜GOX1上およびゲート絶縁膜GOX2上にポリシリコン膜PF1を形成する。
続いて、図57に示すように、ポリシリコン膜PF1上にレジスト膜PR16を塗布した後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR16をパターニングする。レジスト膜PR16のパターニングは、主回路形成領域ARのゲート電極形成領域を覆い、かつ、メモリ形成領域MRを露出するように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR16をマスクとしたエッチング技術を使用して、ポリシリコン膜PF1をパターニングすることにより、低耐圧MISFET形成領域LRにゲート電極G1を形成し、高耐圧MISFET形成領域HRにゲート電極G2を形成する。このとき、図57に示すように、境界領域BRにおいては、ポリシリコン膜PF2の側壁に、残渣部LFT2およびサイドウォール形状の残渣部LFT1が形成される。
次に、図58に示すように、パターニングされたレジスト膜PR16を除去した後、メモリ形成領域MRから主回路形成領域ARにわたってレジスト膜PR17を塗布する。具体的には、主回路形成領域ARに形成されているゲート電極G1およびゲート電極G2を覆い、かつ、メモリ形成領域MRに形成されているポリシリコン膜PF2上にわたってレジスト膜PR17を塗布する。その後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR17をパターニングする。レジスト膜PR17のパターニングは、主回路形成領域ARを覆い、かつ、メモリ形成領域MRのうちのゲート電極形成領域を覆うように行なわれる。そして、パターニングされたレジスト膜PR17をマスクにしたエッチングにより、ポリシリコン膜PF2を加工して、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成する。その後、例えば、ドライエッチング技術を使用することにより、露出する絶縁膜IF2と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF1とを除去する。
なお、境界領域BRには、残渣部LFT3の側壁に残渣部LFT2を介して残渣部LFT1が形成された構造の残渣パターンLFTが残存する。
引き続き、図59に示すように、パターニングされたレジスト膜PR17からなるマスクをそのまま使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成する。つまり、本実施の形態3では、MONOS型トランジスタのゲート電極CGを加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタのゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する。これにより、本実施の形態3によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
続いて、図60に示すように、パターニングされたレジスト膜PR17を除去した後、半導体基板1Sの主面の全面に酸化シリコン膜OX2を形成し、この酸化シリコン膜OX2上にレジスト膜PR18を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR18をパターニングする。レジスト膜PR18のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRと低耐圧MISFET形成領域LRとを覆う一方、高耐圧MISFET形成領域HRを露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR18をマスクにしたイオン注入法により、高耐圧MISFET形成領域HRの半導体基板1S内に、ゲート電極G2に整合したn−型半導体領域HNLDを形成する。
次に、図61に示すように、パターニングされたレジスト膜PR18を除去した後、半導体基板1S上にレジスト膜PR19を塗布する。そして、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR19をパターニングする。レジスト膜PR19のパターニングは、メモリ形成領域MRと境界領域BRと高耐圧MISFET形成領域HRとを覆う一方、低耐圧MISFET形成領域LRを露出するように行なわれる。その後、パターニングされたレジスト膜PR19をマスクにしたイオン注入法により、低耐圧MISFET形成領域LRの半導体基板1S内に、ゲート電極G1に整合したn−型半導体領域LNLDを形成する。
続いて、パターニングされたレジスト膜PR19を除去した後、図62に示すように、半導体基板1S上に酸化シリコン膜と窒化シリコン膜と酸化シリコン膜からなる積層膜を形成する。このとき、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜は、例えば、CVD法を使用して形成することができる。そして、積層膜を異方性エッチングすることにより、サイドウォールSWを形成する。具体的に、メモリ形成領域MRにおいては、ゲート電極CG(積層構造体:ゲート電極CG+ONO膜)の両側の側壁にサイドウォールSWが形成される。一方、主回路形成領域ARの低耐圧MISFET形成領域LRにおいては、ゲート電極G1の両側の側壁にサイドウォールSWが形成され、主回路形成領域ARの高耐圧MISFET形成領域HRにおいては、ゲート電極G2の両側の側壁にサイドウォールSWが形成される。なお、境界領域BRにおいても、残渣パターンLFTの側壁にサイドウォールSWが形成されることになる。
次に、図63に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、メモリ形成領域MRにサイドウォールSWに整合したn+型半導体領域NDFを形成する。n+型半導体領域NDFは、リンや砒素などのn型不純物を導入した半導体領域である。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域MLDとによってMONOS型トランジスタのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このように、MONOS型トランジスタのソース領域とドレイン領域のそれぞれをn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域MLDから形成することにより、MONOS型トランジスタのソース領域およびドレイン領域をLDD構造とすることができる。
同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARの低耐圧MISFET形成領域LRにおいても、サイドウォールSWに整合したn+型半導体領域NDFを形成する。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域LNLDによって、低耐圧MISFETのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このように、低耐圧MISFETにおいても、ソース領域とドレイン領域をn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域LNLDから形成することにより、低耐圧MISFETのソース領域およびドレイン領域をLDD構造とすることができる。
また、同様のイオン注入工程によって、主回路形成領域ARの高耐圧MISFET形成領域HRにおいても、サイドウォールSWに整合したn+型半導体領域NDFを形成する。このn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域HNLDによって、高耐圧MISFETのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このように、高耐圧MISFETにおいても、ソース領域とドレイン領域をn+型半導体領域NDFとn−型半導体領域HNLDから形成することにより、高耐圧MISFETのソース領域およびドレイン領域をLDD構造とすることができる。
このように、本実施の形態3では、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFと低耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFと高耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFとを一緒に形成する。つまり、本実施の形態3では、1枚の共用マスクによるイオン注入法により、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFと低耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFと高耐圧MISFETのn+型半導体領域NDFとを同時に形成する。この結果、本実施の形態3によれば、MONOS型トランジスタのn+型半導体領域NDFを新たに形成するための追加マスクが不要となる。したがって、本実施の形態3によれば、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
その後の工程は、前記実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。以上のようにして、本実施の形態3における半導体装置を製造することができる。
<変形例>
次に、変形例について説明する。本変形例における半導体装置の製造方法は、実施の形態3における半導体装置とほぼ同様であるため、相違点を中心に説明する。
実施の形態3と同様に、図51〜図57に示す工程を実施する。続いて、図64に示すように、パターニングされたレジスト膜PR16を除去した後、メモリ形成領域MRから主回路形成領域ARにわたってレジスト膜PR17を塗布する。具体的には、主回路形成領域ARに形成されているゲート電極G1およびゲート電極G2を覆い、かつ、メモリ形成領域MRに形成されているポリシリコン膜PF2上にわたってレジスト膜PR17を塗布する。その後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜PR17をパターニングする。レジスト膜PR17のパターニングは、主回路形成領域ARを覆い、かつ、メモリ形成領域MRのうちのゲート電極形成領域を覆うように行なわれる。そして、パターニングされたれレジスト膜PR17をマスクにしたエッチングにより、ポリシリコン膜PF2を加工して、メモリ形成領域MRにゲート電極CGを形成する。
次に、図65に示すように、パターニングされたレジスト膜PR17をそのままマスクに使用したイオン注入法により、メモリ形成領域MRの半導体基板1S内に、ゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成する。つまり、本変形例においても、MONOS型トランジスタのゲート電極CGを加工する際に使用されるマスクと、MONOS型トランジスタのゲート電極CGに整合したn−型半導体領域MLDを形成するイオン注入に使用されるマスクを共用する。これにより、本変形例においても、MONOS型トランジスタを混載することによる追加マスクを削減することができる。
ここで、本変形例では、図65に示すように、絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2とからなる積層絶縁膜であって、ゲート電極CGから露出する積層絶縁膜を介して、半導体基板1S内にn−型半導体領域MLDを形成する。つまり、本変形例の特徴点は、ゲート電極CGから露出する積層絶縁膜を残存させた状態でのイオン注入法により、n−型半導体領域MLDを形成する点にある。
その後、図66に示すように、例えば、ドライエッチング技術を使用することにより、露出する絶縁膜IF2と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF1とを除去する。その後の工程は、実施の形態3と同様である。
以上のように、本変形例における半導体装置の製造方法によれば、図65に示すように、積層絶縁膜(絶縁膜IF1と電荷蓄積膜ECと絶縁膜IF2)を介して、n−型半導体領域MLDを形成しているため、イオン注入の際に生じるダメージから半導体基板1Sの表面を保護することができる。つまり、本変形例によれば、積層絶縁膜が介在することによって、イオン注入の際に生じるダメージを低減することができるとともに、イオン注入による半導体基板1Sの表面の汚染も抑制することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前記実施の形態は、以下の形態を含む。
(付記1)(MONOS FIRST)
半導体基板の第1領域に形成された不揮発性メモリセル、
前記半導体基板の第2領域に形成された電界効果トランジスタ、
を備え、
前記不揮発性メモリセルは、
前記半導体基板内に形成されたウェル、
前記ウェル内に形成されたソース領域、
前記ソース領域と離間して前記ウェル内に形成されたドレイン領域、
前記ソース領域と前記ドレイン領域で挟まれたチャネル領域、
前記チャネル領域上に形成された第1絶縁膜、
前記第1絶縁膜上に形成された電荷蓄積膜、
前記電荷蓄積膜上に形成された第2絶縁膜、
前記第2絶縁膜上に形成された第1ゲート電極、
を有し、
前記ソース領域および前記ドレイン領域のそれぞれは、
第1不純物濃度の第1半導体領域、
前記第1不純物濃度よりも高濃度の第2半導体領域、
を含む、半導体装置の製造方法であって、
(a)前記第1領域を露出し、かつ、前記第2領域を覆う第1マスクを使用したイオン注入法により、前記第1領域に前記ウェルを形成する工程、
(b)前記(a)工程後、前記半導体基板上に前記第1絶縁膜を形成する工程、
(c)前記第1絶縁膜上に前記電荷蓄積膜を形成する工程、
(d)前記電荷蓄積膜上に前記第2絶縁膜を形成する工程、
(e)前記第2絶縁膜上に第2導体膜を形成する工程、
(f)前記第1領域を覆い、かつ、前記第2領域を露出する第2マスクを使用して、前記第2導体膜をパターニングすることにより、前記第2領域に形成されている前記第2導体膜を除去する工程、
(g)前記(f)工程後、前記第2導体膜上および前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程、
(h)前記絶縁膜上に第1導体膜を形成する工程、
(i)前記(h)工程後、前記第2領域の第2ゲート電極形成領域を覆い、かつ、前記第1領域を露出する第3マスクを使用して、前記第1導体膜をパターニングすることにより、前記第2領域に前記電界効果トランジスタの第2ゲート電極を形成する工程、
(j)前記(i)工程後、前記第1領域の第1ゲート電極形成領域を覆い、かつ、前記第2領域を覆う第4マスクを使用して、前記第2導体膜をパターニングすることにより、前記第1領域に前記第1ゲート電極を形成する工程、
(k)前記(j)工程後、前記第4マスクを使用したイオン注入法により、前記半導体基板内に前記第1半導体領域を形成する工程、
を備える、半導体装置の製造方法。
(付記2)(ONO膜除去)
付記1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(j)工程と前記(k)工程との間に、
(l)前記第1ゲート電極から露出する前記第2絶縁膜を除去する工程、
(m)前記(l)工程後、前記第1ゲート電極から露出する前記電荷蓄積膜を除去する工程、
(n)前記(m)工程後、前記第1ゲート電極から露出する前記第1絶縁膜を除去する工程、
を有する、半導体装置の製造方法。
(付記3)(ONO膜残存)
付記1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(k)工程は、前記第1絶縁膜と前記電荷蓄積膜と前記第2絶縁膜とからなる積層絶縁膜であって、前記第1ゲート電極から露出する前記積層絶縁膜を介して、前記半導体基板内に前記第1半導体領域を形成する、半導体装置の製造方法。
(付記4)(境界領域)
付記1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1領域と前記第2領域との間に境界領域が存在する、半導体装置の製造方法。
(付記5)(残渣パターン)
付記4に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(k)工程後において、
前記境界領域に残渣パターンが形成されている、半導体装置の製造方法。