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JP2016042032A - グルコースセンサ - Google Patents

グルコースセンサ Download PDF

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JP2016042032A JP2014165183A JP2014165183A JP2016042032A JP 2016042032 A JP2016042032 A JP 2016042032A JP 2014165183 A JP2014165183 A JP 2014165183A JP 2014165183 A JP2014165183 A JP 2014165183A JP 2016042032 A JP2016042032 A JP 2016042032A
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理文 八尾
Masafumi Yao
理文 八尾
可菜子 菊池
Kanako Kikuchi
可菜子 菊池
木村 隆
Takashi Kimura
隆 木村
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Nipro Corp
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Abstract

【課題】発明の目的は、グルコースの測定対象となる水性試料中にマルトース、ガラクトース、及びキシロースが混在していても、高精度でグルコースを検出又は定量できるグルコースセンサを提供することである。【解決手段】グルコースセンサの電極上に設ける反応層に、特定のNADGDH(配列番号1)及び/又はその変異体と、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下、NADとも記述する)及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下、NADPとも記述する)と、電子伝達メディエーターとを含有させることによって、水性試料中にマルトース、ガラクトース、及びキシロースが混在していても、高精度でグルコースを検出又は定量することが可能になる。【選択図】なし

Description

本発明は、グルコースセンサに関する。より具体的には、本発明は、水性試料中のグルコースを高精度で検出又は定量できるグルコースセンサに関する。更に、本発明は、当該グルコースセンサの製造方法、及び当該グルコースセンサを利用したグルコース濃度の測定方法に関する。
近年、糖尿病の患者数は世界中で増加傾向にある。非特許文献1によると、2013年の糖尿病患者数は世界で382百万人と見積られており、2035年には592百万人に達すると試算されている。一般に、糖尿病治療には血糖コントロールが基本方針として採用されており、血糖値のモニタリングや、インスリン、経口薬、食事療法の効果検証のために自己血糖測定機器が利用される。現在流通している主要な自己血糖測定機器は、血液中のグルコースを電気化学的に検出する電極方式が主流であり、グルコースを触媒する酵素及び電極から構成されるグルコースセンサと、当該センサからの電流値を血糖値に換算し表示するメーターから構成されている。
グルコースセンサには、グルコースを電気化学的シグナルに変換するために種々の酵素が利用されている。例えば、特許文献1には、グルコースオキシダーゼ(以下、GODとも記述する)を利用したグルコースセンサが開示されている。しかしながら、GODは分子状酸素を電子受容体として利用するため、GODを利用したグルコースセンサでは、測定試料中の溶存酸素濃度がグルコースの定量値に影響するという問題点がある。この問題点を解消する方法として、分子状酸素を電子受容体にし得ないグルコースデヒドロゲナーゼ(以下、GDHとも記述する)の利用が進んでいる。また、GDHは、要求する補酵素の違いにより複数の種類が確認されており、従来、各種GDHを利用したグルコースセンサが開発されている。
例えば、ピロロキノリンキノン依存性GDH(以下、PQQGDHとも記述する)を利用したグルコースセンサが知られている。しかしながら、PQQGDHは、GODとは異なり分子状酸素を電子受容体にし得ないが、その基質特異性が低く、グルコース以外のマルトース、ガラクトース及びキシロースにも反応するため、PQQGDHを利用したグルコースセンサでは検出精度の点で欠点がある。
また、フラビンアデニンジヌクレオチド依存性GDH(以下、FADGDHとも記述する)を利用したグルコースセンサも知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、FADGDHは、PQQGDHに比べて基質特異性が高く、マルトース及びガラクトースへの反応性は低いものの、キシロースへの反応性を有しているため、FADGDHを利用したグルコースセンサでも、検出精度の点で依然として満足できるものではない。
更に、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド依存性GDH(以下、NADGDHとも記述する)を利用したグルコースセンサも知られている(例えば、特許文献3参照)。従来のNADGDHもFADGDHと同様にPQQGDHに比べて基質特異性が高く、マルトース及びガラクトースへの反応性は低いものの、キシロースへの反応性があるため、NADGDHを利用したグルコースセンサでも、検出精度の向上の点で更なる改善が求められている。更に、従来のNADGDHを使用したグルコースセンサでは、グルコース濃度と観察される電気化学的シグナルの直線性が不十分であり、検出精度の向上という点で更なる改善が求められている。
このように、従来のGDHを利用したグルコースセンサでは、基質特異性が十分とはいえず、マルトース、ガラクトース、及びキシロースの存在下でも、高い検出精度でグルコースを測定できるグルコースセンサの開発が求められている。
一方、グルコースセンサの製造において、一般的には、絶縁性基板上に少なくとも一対の電極を作製し、その電極上へ酵素と、補酵素、電子伝達メディエーター等を含む反応層を形成させる工程が採用されている。そして、前記反応層の形成は、一般的には、前記各成分を溶液に混合した試薬溶液を電極上にスポットし、その溶媒を乾燥工程により除去させている。従来、グルコースセンサに使用されているGODやGDHは、一般的には37℃以下で生育する常温菌から単離された酵素であるため、グルコースセンサの製造時の乾燥温度を当該酵素が失活しない中温以下に設定する必要があり、従来のグルコースセンサの製造では乾燥時間が長期化するという欠点もある。そこで、前記反応層の乾燥を短時間で行うことができ、リードタイムを短縮化できるグルコースセンサの製造方法の開発も求められている。
特許第3193721号公報 特許第5325574号公報 特許第4373604号公報
IDF(International Diabetes Federation)DIABETES ATLAS Sixth edition,2013.
本発明の目的は、グルコースの測定対象となる水性試料中にマルトース、ガラクトース、及びキシロースが混在していても、高精度でグルコースを検出又は定量できるグルコースセンサを提供することである。更に、本発明の他の目的は、グルコースセンサに設ける反応層の乾燥時間を短縮化できるグルコースセンサの製造方法を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、グルコースセンサの電極上に設ける反応層に、特定のNADGDH(配列番号1)及び/又はその変異体と、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下、NADとも記述する)及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下、NADPとも記述する)と、電子伝達メディエーターとを含有させることによって、水性試料中にマルトース、ガラクトース、及びキシロースが混在していても、高精度でグルコースを検出又は定量することが可能になることを見出した。また、前記反応層において、更にジアフォラーゼを含有させることによって、より一層高精度にグルコースの検出又は定量が可能になることを見出した。更に、前記特定のNADGDH(配列番号1)及び/又はその変異体は耐熱性を備えているので、グルコースセンサに設ける反応層の乾燥温度を上昇させることができ、それによって前記反応層の形成時の乾燥時間を短縮化できることをも見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 水性試料に含まれるグルコースを検出又は定量するグルコースセンサであって、
絶縁性基板と、
前記絶縁性基板上に設けられた、少なくとも作用極及び対極を有する電極系と、
前記電極上に設けられた反応層と、を備え、
前記反応層が、
(i)(i-1)配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼ、(i-2)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ、及び(i-3)配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のグルコースデヒドロゲナーゼ、
(ii)ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、並びに
(iii)電子伝達メディエーター
を含むことを特徴とする、グルコースセンサ。
項2. 前記反応層が、更に(iv)ジアフォラーゼを含む、項1に記載のグルコースセンサ。
項3. 前記(iv)ジアフォラーゼが、(iv-1)配列番号2に示すアミノ酸配列からなるジアフォラーゼ、(iv-2)配列番号2に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号2に示すアミノ酸配列からなるジアフォラーゼと同等のジアフォラーゼ活性を有するジアフォラーゼ、及び(iv-3)配列番号2に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、且つ配列番号2に示すアミノ酸配列からなるジアフォラーゼと同等のジアフォラーゼ活性を有するジアフォラーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のジアフォラーゼである、項1又は2に記載のグルコースセンサ。
項4. 前記(iii)電子伝達メディエーターが、フェリシアン化カリウム、2−メチル−1,4−ナフトキノン、メルドラブルー、p−アミノフェノール、1,4−ベンゾキノン、ヒドロキシメチルフェロセン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメチルサルフェートよりなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項1〜3のいずれかに記載のグルコースセンサ。
項5. 水性試料に含まれるグルコースを検出又は定量するグルコースセンサの製造方法であって、
絶縁性基板上に設けられた、少なくとも作用極及び対極を有する電極系に、
(i)(i-1)配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼ、(i-2)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ、及び(i-3)配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のグルコースデヒドロゲナーゼ、
(ii)ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、並びに
(iii)電子伝達メディエーター
を含む反応層を設ける工程を含む、グルコースセンサの製造方法。
項6. (i)(i-1)配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼ、(i-2)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ、及び(i-3)配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のグルコースデヒドロゲナーゼ、
(ii)ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、及び
(iii)電子伝達メディエーター
を含む反応層形成用溶液を前記作用極上に滴下する滴下工程、並びに
反応層形成用溶液が滴下された作用極を乾燥する乾燥工程を含む、項5に記載のグルコースセンサの製造方法。
項7. 前記乾燥工程が60℃〜80℃の温度条件下で行われる、項6に記載のグルコースセンサの製造方法。
項8. 項1〜4のいずれかに記載のグルコースセンサを使用して、水性試料に含まれるグルコースを検出又は定量する、グルコースの測定方法。
本発明のグルコースセンサは、グルコースを含む水性試料中におけるマルトース、ガラクトース、キシロースの混在がグルコースの定量結果に影響しないので、例えば、より正確な血糖測定に利用することができる。更に、本発明のグルコースセンサは、反応層に含まれる特定のNADGDH(配列番号1)及び/又はその変異体は、耐熱性を示すので、反応層の形成時の乾燥温度を上昇させることが可能になるため、センサ製造工程における乾燥時間の短縮や工程の簡略化といった効果が期待できる。
実施例5で作成したグルコースセンサを使用して、各種濃度のグルコースに対する応答電流値を測定した結果を示す図である。図1において、横軸はグルコース濃度(mM)、縦軸は応答電流値(μA)である。 実施例6において、各種乾燥温度及び乾燥時間により作成したグルコースセンサの、20mMグルコースに対する応答電流値を測定した結果を示す図である。図2において、横軸は乾燥温度および乾燥時間、縦軸は応答電流値(μA)である。
本発明のグルコースセンサは、水性試料に含まれるグルコースを検出又は定量するグルコースセンサであって、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に設けられた、少なくとも作用極及び対極を有する電極系と、前記電極系上に設けられた特定組成の反応層とを備えることを特徴とする。以下、本発明のグルコースセンサについて、構成部材、測定対象試料、測定方法等について詳述する。
1.構成部材
[絶縁性基板]
絶縁性基板は、電極系を支持するための部材としての役割を果たす。絶縁性基板の素材については、絶縁性を備えていることを限度として特に制限されないが、例えば、プラスチック、ガラス、紙、セラミックス、ゴム等が挙げられる。前記プラスチックとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリプロピレン、ポリイミド、アクリル樹脂、ガラスエポキシ等が例示される。前記紙としては、具体的には、濾紙が例示される。
[電極系]
電極系は、絶縁性基板上に設けられる。本発明のグルコースセンサでは、電極は、少なくとも作用極及び対極を含んでいればよく、作用極と対極のみの二電極方式であってもよいが、更に参照極を加えた三電極方式があってもよい。
また、各電極には、反応層によって生じた電気化学的シグナルを電気化学的測定装置に伝達するためのリード部が設けられていればよい。
電極の素材としては、グルコースセンサの電極として使用可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、カーボン、白金、金、銀、ニッケル、チタン、パラジウム等が挙げられる。カーボン電極の場合、その形成方法としては、具体的には、カーボンインキを前記絶縁性基板上にスクリーン印刷する方法、カーボンインキを前記絶縁性基板上にコーティングする方法等が挙げられる。また、カーボン電極の形成に使用される前記カーボンインキ内には、例えば、金、銀等の導電性金属微粒子を含んでもいてもよい。金属電極の場合、その形成方法としては、具体的には、蒸着法、メッキ法、スパッタ法、金属箔貼付法等が挙げられる。前記蒸着法は、例えば、イオンプレーティング法により、真空度1.33×10-4Pa、入力パワー300W、レート5×10-1nm/秒、時間2分の条件で、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックシート上に金属を蒸着し、更にキスカット装置を用いて、前記シート上に蒸着された金属箔層に切れ目を入れる方法によって行うことができる。これにより、切れ目部分が絶縁部となり、例えば、作用極および対極からなる電極が形成できる。
また、参照電極については、特に制限されず、電気化学実験において一般的なものを適用することができ、銀−塩化銀を参照電極に接触させる処理を施してもよい。
[反応層]
反応層は、水性試料に含まれるグルコースを電気化学的シグナルに変換するための層であり、電気化学的シグナルを電極に伝達できる形態で電極上の少なくとも一部の領域に設けられる。具体的には、反応層は、作用極上に設けていればよいが、参照極を備える場合には参照極上にも設けてもよい。
反応層には、(i)特定のグルコースデヒドロゲナーゼ、(ii)NAD及び/又はNADP、並びに(iii)電子伝達メディエーターが含まれる。このように、特定の組成の反応層を採用することによって、高精度でグルコースを検出又は定量できると共に、当該反応層の形成時の乾燥温度を上昇させることができ、グルコースセンサの製造におけるリードタイムを短縮化することが可能になる。以下、反応層に含まれる各成分、及び反応層の形成方法について説明する。
(i)特定のグルコースデヒドロゲナーゼ
反応層に使用されるグルコースデヒドロゲナーゼの好適な一態様は、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼ(以下、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)とも記述する)である。当該グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)は、EC1.1.1.47に分類され、Bacillus subtilis由来のNADGDH(配列番号1に示すアミノ酸配列において、159番目のシステインがアラニン、170番目のリジンがグルタミン酸、217番目のアルギニンがチロシン、218番目のロイシンがイソロイシン、及び252番目のロイシンがグルタミンであるアミノ酸配列からなるNADGDH)の改変体である。当該グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)を使用することにより、マルトース、ガラクトース、キシロースが混在する水性試料であっても、グルコースを高精度に検出又は定量することが可能になり、更に水性試料中のグルコース濃度に対応して直線性が高い電気化学的シグナルを生じさせることも可能になる。また、当該グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)は、熱安定性に優れており、しかも、一般的なBacillus属由来グルコースデヒドロゲナーゼとは異なり、その熱安定性に塩化ナトリウムを要求せず、塩化ナトリウムの存在しない水液中において、80℃で30分間処理しても、熱処理前に比べて80%以上ものグルコースデヒドロゲナーゼ活性を保持することができるので、反応層の形成時の乾燥温度を上昇させることができ、グルコースセンサの製造におけるリードタイムを短縮化することが可能になる。
また、反応層に使用されるグルコースデヒドロゲナーゼの他の好適な態様として、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼの変異体が挙げられる。当該変異体としては、具体的には、下記(i-2)と(i-3)のグルコースデヒドロゲナーゼが例示される。
(i-2)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、且つグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)と同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ(以下、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-2)とも記述する)
(i-3)配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、且つグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)と同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ(以下、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-3)とも記述する)
前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-2)に導入されるアミノ酸の変異は、置換、付加、挿入、及び欠失の中から1種類の変異のみ(例えば置換のみ)を含むものであってもよく、2種以上の変異(例えば、置換と付加)を含んでいてもよい。前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-2)において、置換、付加、挿入又は欠失されるアミノ酸は、1個若しくは数個であればよく、具体的には1〜10個、好ましくは1〜6個、更に好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個、特に好ましくは1又は2個或いは1個が挙げられる。
また、前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-3)における「配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性」は、80%以上であればよいが、好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上が挙げられる。
なお、本明細書において、「配アミノ酸同一性」とは、BLAST PACKAGE[sgi32 bit edition,Version 2.0.12;available from National Center for Biotechnology Information(NCBI)]のbl2seq program(Tatiana A.Tatsusova,Thomas L.Madden,FEMS Microbiol.Lett.,Vol.174,p247−250,1999)により得られるアミノ酸配列の同一性の値を示す。パラメーターは、Gap insertion Cost value:11、Gap extension Cost value:1に設定すればよい。
前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-2)において、配列番号1に示すアミノ酸配列に対して導入される変異(置換、付加、挿入、及び/又は欠失)の部位については、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)と同等の熱安定性を備え得ることを限度として特に制限されないが、配列番号1に示すアミノ酸配列における159番目のシステイン、170番目のリジン、217番目のアルギニン、218番目のロイシン、及び252番目のロイシン以外のアミノ酸残基であることが好ましい。
また、前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-2)及び(i-3)において、導入されるアミノ酸置換は、保存的置換であることが好ましい。即ち、前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-2)及び(i-3)においてける置換としては、例えば、置換前のアミノ酸が非極性アミノ酸であれば他の非極性アミノ酸への置換、置換前のアミノ酸が非荷電性アミノ酸であれば他の非荷電性アミノ酸への置換、置換前のアミノ酸が酸性アミノ酸であれば他の酸性アミノ酸への置換、及び置換前のアミノ酸が塩基性アミノ酸であれば他の塩基性アミノ酸への置換が挙げられる。
前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-2)及び(i-3)において、「グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)と同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ」とは、下記条件にて加熱処理を行った場合に、グルコースデヒドロゲナーゼ活性の残存率が、同条件で加熱処理を行ったグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)のグルコースデヒドロゲナーゼ活性の残存率と同程度であることを意味する。より具体的には、下記条件にて加熱処理を行った後のグルコースデヒドロゲナーゼ活性の残存率が、70%以上、好ましくは75%以上、更に好ましくは80%以上であることを意味する。
前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)、(i-2)及び(i-3)は、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードしている遺伝子、又は当該遺伝子に変異を施した変異遺伝子を使用して、公知の遺伝子工学的手法を用いて製造することができる。また、前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)、(i-2)及び(i-3)は、国際公開第2012/133761号を参照することによって製造することができる。
<加熱条件>
グルコースデヒドロゲナーゼを0.03mg/mlとなるように20mMのリン酸カリウム緩衝液に溶解させる。これを80℃で30分間加熱する。
<グルコースデヒドロゲナーゼ活性の残存率の算出>
下記式に従って、グルコースデヒドロゲナーゼ活性の残存率を算出する。なお、グルコースデヒドロゲナーゼ活性の測定法については後述する通りである。
グルコースデヒドロゲナーゼ活性の残存率(%)={(加熱処理後のグルコースデヒドロゲナーゼ活性)/(加熱処理前のグルコースデヒドロゲナーゼ活性)}×100
反応層には、前記グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)、(i-2)及び(i-3)の中から1種を選択して単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
反応層を形成するための前記グルコースデヒドロゲナーゼの電極への塗布量については、特に制限されないが、例えば、電極上で0.001〜10U/mm2、好ましくは0.01〜1.0U/mm2、更に好ましくは0.1〜1.0U/mm2となる量が挙げられる。
本明細書において、グルコースデヒドロゲナーゼの活性単位Uは、下記試薬を用いて、下記測定条件で測定される値である。
(試薬)
100mM トリス−塩酸緩衝液 pH8.0
100mM NAD水溶液
1M D−グルコース水溶液
酵素活性測定試薬:上記トリス−塩酸緩衝液を17.5mL、NAD水溶液を0.5mL、グルコース水溶液を2mL、を混合して酵素活性測定試薬とする。
酵素活性測定溶液:グルコースデヒドロゲナーゼを所望の濃度に希釈するための溶液として、20mM リン酸カリウム緩衝液(pH8.0)を使用し、以下の活性値が5〜15U/mLとなるようにグルコースデヒドロゲナーゼの原液を希釈して酵素活性測定溶液とする。
(活性測定条件)
酵素活性測定試薬0.9mLを分光光度計用セル(光路長1cm)に入れ、37℃で5分間以上プレインキュベートする。酵素活性測定溶液0.005mLを添加してよく混合し、37℃で予めインキュベートされた分光光度計で、340nmの吸光度変化を40秒間記録し、測定開始0秒後から60秒後の吸光度変化(ΔOD)を測定する。ブランクは、酵素活性測定溶液の代わりに水を酵素活性測定試薬に混合して上記のように60秒間あたりの吸光度変化(ΔODblank)を測定する。これらの値から、下記式に従ってグルコースデヒドロゲナーゼ活性を求める。
グルコースデヒドロゲナーゼ活性(U/mL)=(ΔOD−ΔODblank)×905×希釈倍率/(6.22×5×1.0)
なお、上記計算式の905は酵素活性測定試薬と酵素活性測定溶液の液量、6.22は本測定条件におけるNADの分子吸光係数(cm2/マイクロモル)、5は酵素活性測定溶液の液量、1.0は酵素活性測定に使用するセルの光路長(cm)を示す。
(ii)NAD及び/又はNADP
反応層には、前記グルコースデヒドロゲナーゼにおいて補酵素として要求されるNAD及び/又はNADPが含まれる。反応層には、NAD又はNADPのいずれか一方のみが含まれていてもよく、またこれらの双方が含まれていてもよい。一般的にはNADに比べてNADPの方が高価であるため、NADの利用が好ましい。
反応層を形成するための前記NAD及び/又はNADPの電極への塗布量については、特に制限されないが、例えば、電極上で0.01〜1,000nmol/mm2、好ましくは0.1〜100nmol/mm2、更に好ましくは1〜10nmol/mm2となる量が挙げられる。
(iii)電子伝達メディエーター
反応層には、更に、前記グルコースデヒドロゲナーゼによるグルコース脱水素反応によって生じた電気化学的シグナルを電極に伝達するために、電子伝達メディエーターを含有する。
本発明で使用される電子伝達メディエーターの種類については、酸化型と還元型に可逆的に変化して電子を電極に伝達できることを限度として特に制限されないが、例えば、キノン類、シトクロム類、ビオロゲン類、フェナジン類、フェノキサジン類、フェノチアジン類、フェリシアン化物、フェレドキシン類、フェロセンおよびその誘導体等、オスミウム錯体、コバルト錯体、ルテニウム錯体等が挙げられる。より具体的には、フェリシアン化カリウム、2−メチル−1,4−ナフトキノン、メルドラブルー、p−アミノフェノール、1,4−ベンゾキノン、ヒドロキシメチルフェロセン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメチルサルフェート等が挙げられる。これらの電子伝達メディエーターは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
反応層を形成するための前記電子伝達メディエーターの電極への塗布量については、使用する電子伝達メディエーターの種類に応じて適宜設定すればよいが、例えば、電極上で0.01〜1,000nmol/mm2、好ましくは0.05〜500nmol/mm2、更に好ましくは0.1〜100nmol/mm2となる量が挙げられる。
(iv)ジアフォラーゼ
反応層には、前記成分の他に、ジアフォラーゼが含まれていてもよい。反応層にジアフォラーゼを含有させることによって、還元型NADから電子伝達メディエーターへの電子伝達を増幅でき、より一層高精度でグルコースを検出又は定量することが可能になる。
ジアフォラーゼは、前記補酵素としてNADを使用する場合であればNADH依存性のジアフォラーゼを使用すればよく、また前記補酵素としてNADPを使用する場合であればNADPH依存性のジアフォラーゼを使用すればよい。
また、ジアフォラーゼの由来については、特に制限されず、様々な生物種由来のものが利用可能であるが、例えば、バクテリア由来のジアフォラーゼ、好ましくはGeobacillus属由来ジアフォラーゼ、更に好ましくはGeobacillus stearothermophilus由来ジアフォラーゼが挙げられる。
ジアフォラーゼの好適な例として、配列番号2に示すアミノ酸配列からなるジアフォラーゼ(以下、グルコースデヒドロゲナーゼ(iv-1)とも記述する)又はその変異体が挙げられる。グルコースデヒドロゲナーゼ(iv-1)は、Geobacillus stearothermophilus由来であり、NADH依存性のジアフォラーゼである。
また、ジアフォラーゼ(iv-1)の変異体としては、具体的には、下記(iv-2)と(iv-3)のジアフォラーゼが例示される。
(iv-2)配列番号2に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、且つジアフォラーゼ(iv-1)と同等のジアフォラーゼ活性を有するジアフォラーゼ(以下、ジアフォラーゼ(iv-2)とも記述する)
(iv-3)配列番号2に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、且つジアフォラーゼ(iv-1)と同等のジアフォラーゼ活性を有するジアフォラーゼ(以下、ジアフォラーゼ(iv-3)とも記述する)
前記ジアフォラーゼ(iv-2)に導入されるアミノ酸の変異は、置換、付加、挿入、及び欠失の中から1種類の変異のみ(例えば置換のみ)を含むものであってもよく、2種以上の変異(例えば、置換と付加)を含んでいてもよい。前記ジアフォラーゼ(iv-2)において、置換、付加、挿入又は欠失されるアミノ酸は、1個若しくは数個であればよく、具体的には1〜10個、好ましくは1〜6個、更に好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個、特に好ましくは1又は2個或いは1個が挙げられる。
また、前記ジアフォラーゼ(iv-3)における「配列番号2に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性」は、80%以上であればよいが、好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上が挙げられる。
また、前記ジアフォラーゼ(iv-2)及び(iv-3)において、導入されるアミノ酸置換は、保存的置換であることが好ましい。即ち、前記ジアフォラーゼ(iv-2)及び(iv-3)においてける置換としては、例えば、置換前のアミノ酸が非極性アミノ酸であれば他の非極性アミノ酸への置換、置換前のアミノ酸が非荷電性アミノ酸であれば他の非荷電性アミノ酸への置換、置換前のアミノ酸が酸性アミノ酸であれば他の酸性アミノ酸への置換、及び置換前のアミノ酸が塩基性アミノ酸であれば他の塩基性アミノ酸への置換が挙げられる。
前記ジアフォラーゼ(iv-2)及び(iv-3)において、「ジアフォラーゼ(iv-1)と同等のジアフォラーゼ活性を有するジアフォラーゼ」とは、ジアフォラーゼ(iv-1)のジアフォラーゼ活性を100%とした場合に、それと同量でのジアフォラーゼ活性が50%以上、好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上であることを意味する。なお、ジアフォラーゼ活性の測定法については後述する通りである。
前記ジアフォラーゼ(iv-1)、(iv-2)及び(iv-3)は、配列番号2に示すアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードしている遺伝子、又は当該遺伝子に変異を施した変異遺伝子を使用して、公知の遺伝子工学的手法を用いて製造することができる。
反応層を形成するための前記ジアフォラーゼの電極への塗布量については、特に制限されないが、例えば、電極上で0.001〜10U/mm2、好ましくは0.01〜1.0U/mm2、更に好ましくは0.1〜1.0U/mm2となる量が挙げられる。
なお、本明細書において、ジアフォラーゼの活性単位Uは、下記試薬を用いて、下記測定条件で測定される値である。
(試薬)
500mM トリス−塩酸緩衝液 pH8.5
13.1mM NADH水溶液
1.2mM 2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCIP)水溶液
酵素活性測定試薬:上記トリス−塩酸緩衝液を3.00mL、NADH水溶液を2.28mL、水を23.22mL、を混合して酵素活性測定試薬とする。
酵素活性測定溶液:ジアフォラーゼを所望の濃度に希釈するための溶液として、50mM リン酸カリウム緩衝液(pH7.5)を使用し、以下の活性値が1.0〜2.0U/mLとなるようにグルコースデヒドロゲナーゼの原液を希釈して酵素活性測定溶液とする。
(測定条件)
酵素活性測定試薬2.85mLを分光光度計用セル(光路長1cm)に入れ、30℃で3分間以上プレインキュベートする。DCIP水溶液を0.15ml及び0.01mlの酵素活性測定溶液を添加してよく混合し、30℃で予めインキュベートされた分光光度計で、600nmの吸光度変化を60秒間記録し、吸光度変化(ΔOD)を測定する。ブランクは、酵素活性測定溶液の代わりに水を酵素活性測定試薬に混合して上記のように60秒間あたりの吸光度変化(ΔODblank)を測定する。これらの値から、下記式に従って活性値を求める。
ジアフォラーゼ活性(U/mL)=(ΔOD−ΔODblank)×3.01×希釈倍率/(19×0.01×1.0)
なお、上記計算式の3.01は反応試薬の総液量、19は本測定条件におけるDCIPの分子吸光係数(cm2/マイクロモル)、0.01は酵素活性測定溶液の液量、1.0は酵素活性測定に使用するセルの光路長(cm)を示す。
(その他の成分)
反応層には、反応層形成時の塗布性、前記成分の電極上での固着性等を向上させるために、必要に応じて、親水性高分子を含んでいてもよい。親水性高分子としては、特に制限されないが、例えば、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ゼラチン、アクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸系ポリマー、これらの誘導体等が挙げられる。これらの親水性高分子の中でも、好ましくはカルボキシメチルセルロースやポリビニルピロリドンが挙げられる。これらの親水性高分子は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
反応層を形成するための前記親水性高分子の電極への塗布量については、特に制限されないが、例えば、電極上で0.1〜1000μg/mm2、好ましくは1〜500μg/mm2、更に好ましくは1〜100μg/mm2となる量が挙げられる。
また、反応層には、各種緩衝剤を含んでいてもよい。緩衝剤の種類については、特に制限されないが、例えば、後述する反応層形成用溶液のpHを5.0〜9.0に設定可能で緩衝能を有する物質であればよい。緩衝剤としては、具体的には、リン酸塩;フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸、クエン酸等の有機酸;MOPS、PIPES、HEPES、MES、TES等のグッドバッファーが挙げられる。
更に、反応層には、前記グルコースデヒドロゲナーゼ、及び必要に応じて使用されるジアフォラーゼの安定性を高める目的等で、タンパク質、糖類、アミノ酸、金属塩、キレート剤、界面活性剤等の添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤の種類については、前記グルコースデヒドロゲナーゼ、及び必要に応じて使用されるジアフォラーゼの基質として作用しないものであることを限度として特に制限されない。具体的には、ウシ血清アルブミン、卵白アルブミン、セリシン等のタンパク質;カルシウム、マグネシウム、亜鉛、マンガン等の金属塩;エデト酸ナトリウム等のキレート剤;TritonX−100、デオキシコール酸、コール酸、Tween20、Brij35、エマルゲン等の界面活性剤が挙げられる。
(反応層の形成方法)
反応層は、電極の少なくとも一部の領域に設ければよく、その形成方法については、特に制限されない。
反応層の形成方法の好適な一例として、前記反応層に含有させる各成分を含有する水溶液(以下、反応層形成溶液とも記述する)を電極の少なくとも一部の領域に接触させた後に、乾燥させる方法が挙げられる。
反応層形成溶液を電極に接触させる方法としては、具体的には、マイクロシリンジ、エアパルス方式ディスペンサー装置、メカニカル方式ディスペンサー装置等を用いて、反応層形成溶液を電極に滴下する方法が挙げられる。
また、電極上に滴下した反応層形成溶液を乾燥する方法としては、特に制限されないが、例えば、熱乾燥機を使用する方法、熱乾燥と乾燥気体の通風を組み合わせた方法等が挙げられる。乾燥温度については、特に制限されないが、例えば、20℃〜90℃、好ましくは20℃〜80℃、更に好ましくは40℃〜80℃が挙げられる。特に、反応層に含まれる前記グルコースデヒドロゲナーゼは、耐熱性を備えており、高温条件での乾燥処理に供しても、活性を維持できるので、乾燥時間を短縮化して効率的なグルコースセンサの製造を行うという観点からは、60〜80℃で乾燥することが好ましい。なお、乾燥時間は、乾燥方法や乾燥温度に応じて適宜決定すればよいが、例えば1〜60分、好ましくは5〜30分、更に好ましくは30秒〜5分が挙げられる。
また、反応層の形成方法の好適な他の例として、反応層に含有させる前記成分を、架橋試薬、高分子マトリックス、透析膜等を用いて電極上に固定化する方法が挙げられる。典型的には、グルタルアルデヒドを用いて、反応層に含有させる前記成分をカーボン電極上に固定化した後、アミン基を有する試薬で処理してグルタルアルデヒドをブロッキングする方法が例示される。
2.測定対象試料
本発明のグルコースセンサは、水性試料のグルコースの検出又は定量に使用される。測定に供する水性試料としては、水を含み、グルコースの検出又は定量が求められるものであることを限度として特に制限されず、グルコースを成分として含有する可能性のある水溶液はもとより、血液、体液、尿などの生体試料であってもよい。
また、固体試料中のグルコースの検出又は定量を行う場合であれば、当該固体試料を所望量の水に添加してグルコースを溶解させて水性試料を調製し、当該水性試料を用いてグルコースの検出又は定量を行えばよい。
3.測定方法
本発明のグルコースセンサを用いた水性試料中のグルコースの検出又は定量は、従来のグルコースセンサと同様の方法で行うことができる。
具体的には、先ず、電極系をポテンショスタット/ガルバノスタット等の電気化学測定装置に接続し、グルコースセンサの電極に設けられた反応層上に、測定対象となる水性試料を添加する。測定対象となる水性試料の添加は、電極上の反応層にマイクロピペット等を用いて滴下してもよく、また開口部から電極系にいたる液体流路を具備し該流路を通して水性試料を電極上に送液してもよい。
次いで、電極上の反応層と水性試料とを接触させた状態で電圧を印加し、得られる電気化学的シグナルとしての電流値を計測する。この電流値は水性試料中に含まれるグルコース濃度に依存するので、予め標準液を用いて作成した検量線を基に電流値から基質濃度を算出することもできる。印加する電圧の強度は、使用する電子伝達メディエーターの酸化還元電位等に応じて適宜設定できるが、例えば50〜1000mV、好ましくは100〜500mVが挙げられる。また、測定に際しては、可能な範囲で反応温度を一定にして行うことが望ましいが、測定環境温度を計測し、予め作成した温度と電気化学的シグナルとの相関式から温度依存的な反応速度の変化分を補正することも可能である。
なお、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において使用したグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)は、Bacillus subtilisから単離したNADGDH(配列番号1に示すアミノ酸配列において、159番目のシステインがアラニン、170番目のリジンがグルタミン酸、217番目のアルギニンがチロシン、218番目のロイシンがイソロイシン、及び252番目のロイシンがグルタミンであるアミノ酸配列からなるNADGDH)をコードする遺伝子に対して、170番目、217番目、218番目、及び252番目のアミノ酸に該当するコドンに変異を施し、該変異遺伝子を導入した形質転換体から単離した変異型NADGDHである(国際公開第2012/133761号)。また、以下の実施例において使用したジアフォラーゼ(iv-1)(配列番号2)は、Geobacillus stearothermophilusから単離した配列番号2からなるポリペプチドをコードしている遺伝子を使用して遺伝子工学的手法を用いて製造したものである。
実施例1
絶縁性基板に作用電極、対極、及び参照電極を配した印刷電極を、有限会社バイオデバイステクノロジー社より入手した。当該印刷電極は、12.5mm×4.0mm×0.3mmの絶縁性基板にカーボン電極が印刷されており、作用電極の面積は2.64mm2である。
下記組成の反応層を形成できるように、所定量のグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)、NAD、ジアフォラーゼ(iv-1)(配列番号2)、及び電子伝達メディエーターを水に溶解させて反応層形成溶液を調製した。得られた反応層形成溶液を作用極の2.64mm2の領域にマイクロシリンジにて滴下した。
(作用電極1mm2当りの反応層の各成分量)
グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1): 0.758U/mm2
NAD: 3.788nmol/mm2
ジアフォラーゼ(iv-1)(配列番号2): 0.758U/mm2
電子伝達メディエーター#1: 0.379〜75.76nmol/mm2
#1 電子伝達メディエーターとしては、フェリシアン化カリウム(以下、FKとも記述する)、又は2−メチル−1,4−ナフトキノン(以下、VK3とも記述する)、又はメルドラブルー(以下、MBとも記述する)、又はp−アミノフェノール(以下、APとも記述する)、又は1,4−ベンゾキノン(以下、BQとも記述する)、又はヒドロキシメチルフェロセン(以下、FMAとも記述する)、又はN,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン(以下、TMPDとも記述する)、又は1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメチルサルフェート(以下、m−PMSとも記述する)を使用した。
前記反応層形成用溶液を滴下した電極を予め60℃に加温した乾燥機に投入し、5分間、乾燥させて水を除去し、作用極表面に前記組成からなる反応層を形成し、グルコースセンサを作成した。
作成したグルコースセンサをポテンショスタットに接続し、作用極、対極、参照極をまたぐように20mMグルコース水溶液を10μL滴下し、電圧を印加して得られる応答電流値を測定した。印加電圧の設定は、それぞれの電子伝達メディエーターの酸化還元電位を考慮し、FKの場合は0.5V、VK3の場合は0.1V、MBの場合は0.1V、APの場合は0.4V、BQの場合は0.4V、FMAの場合は0.5V、TMPDの場合は0.4V、m−PMSの場合は0.2Vとした。
グルコース水溶液を滴下してから電圧を印加するまでの時間を5秒、電圧印加から応答電流値を求めるまでの時間を30秒とした。
電子伝達メディエーターの種類、及びその作用極への各添加量における、グルコースに対する応答電流値を表1に示す。この結果から、作用極の上に、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)、NAD、ジアフォラーゼ(iv-1)(配列番号2)、及び電子伝達メディエーターを含む反応層を形成することにより、水性試料中におけるグルコースを検出可能であることが確認された。また、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)を含まない反応層を作用極上に設けたところ、グルコースに対する応答電流は観察されなかったことから、反応層層−電極系のバックグラウンド電流が低いことが確認された。一方、電子伝達メディエーターを含まない反応層を作用極上に設けた場合にも、グルコースに対する応答電流は観察されなかったため、反応層において電子伝達メディエーターの使用が必須であることが確認された。
実施例2
以下の組成の反応層を形成できるように調製した反応層形成用溶液を使用して、下記組成の反応層を作用極上に形成したこと以外は、前記実施例1と同条件でグルコースセンサを作成した。
(作用電極1mm2当りの反応層の各成分量)
グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1): 0.758U/mm2
NAD: 3.788nmol/mm2
ジアフォラーゼ(iv-1)(配列番号2): 0U/mm2又は0.758U/mm2
表2に示す電子伝達メディエーター: 0.379nmol/mm2
カルボキシメチルセルロース: 9.470μg/mm2
作成したグルコースセンサを用いて、前記実施例1と同条件でグルコースに対する応答電流の測定を行った。
得られた結果を表2に示す。この結果から、MB以外の電子伝達メディエーターを使用する場合には、反応層にジアフォラーゼを含有させることにより、応答電流値の増大が観察された。これは、ジアフォラーゼの反応により、還元型NADから電子伝達メディエーターへの電子伝達が増幅されることが原因と考えられる。
実施例3
以下の組成の反応層を形成できるように調製した反応層形成用溶液を使用して、下記組成の反応層を作用極上に形成したこと以外は、前記実施例1と同条件でグルコースセンサを作成した。
(作用電極1mm2当りの反応層の各成分量)
グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1): 0.758U/mm2
NAD: 3.788nmol/mm2
ジアフォラーゼ(iv-1)(配列番号2): 0.758U/mm2
表3に示す電子伝達メディエーター: 0.379nmol/mm2
カルボキシメチルセルロース: 9.470μg/mm2
作成したグルコースセンサを用い、20mMグルコースを含む水溶液、20mMグルコース及び20mMガラクトースを含む水溶液、20mMグルコース及び20mMマルトースを含む水溶液、及び20mMグルコース及び20mMキシロースを含む水溶液を測定対象として使用したこと以外は、前記実施例1と同条件でグルコースに対する応答電流の測定を行った。
得られた結果を表3に示す。表3には、20mMグルコースを含む水溶液を測定対象とした場合の応答電流値を100として、各水溶液の応答電流値の相対値を示す。この結果から、作用極の上に、グルコースデヒドロゲナーゼ(配列番号1)、NAD、ジアフォラーゼ、及び電子伝達メディエーターを含む反応層を形成することにより、ガラクトース、マルトース、及びキシロースの存在下でも、±5%の精度でグルコースを定量できることが明らかとなった。
一般的に、バクテリア由来のニコチンアミドアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼはキシロースに対する反応性が高いことが知られるが、本発明で使用される、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼを使用することにより、その問題点は克服できていた。
実施例4
市販のニコチンアミドアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(商品名「GlcDH2」、ユニチカ株式会社製:以下、GDH2とも記述する)、及びグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)を夫々用いて、耐熱性の比較を行った。
GDH2及びグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)を夫々0.03mg/mlとなるように20mMのリン酸カリウム緩衝液に溶解してGDH溶液を作成し、前述する方法で酵素活性値を求めた。次いで、各GDH溶液を0.5mlずつ分注し、30℃〜80℃の温度で30分間、熱処理した後に、前述する方法で酵素活性値を求めた。熱処理前のGDH活性を100%としたときの残存活性を算出した。
得られた結果を表4に示す。この結果から、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)は、80℃でも残存活性が80%以上であり、耐熱性に優れていることが確認された。即ち、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)をグルコースセンサの反応層に使用することによって、反応層の形成時に高温で乾燥処理できることが明らかとなった。
実施例5
以下の組成の反応層を形成できるように調製した反応層形成用溶液を使用して、下記組成の反応層を作用極上に形成したこと以外は、前記実施例1と同条件でグルコースセンサを作成した。なお、GDH2を使用した場合には、反応層の乾燥条件は35℃、20分とした。
(作用電極1mm2当りの反応層の各成分量)
グルコースデヒドロゲナーゼ#1: 0.758U/mm2
NAD: 3.788nmol/mm2
ジアフォラーゼ: 0.758U/mm2
フェリシアン化カリウム: 15.15nmol/mm2
カルボキシメチルセルロース: 9.470μg/mm2
#1 グルコースデヒドロゲナーゼとして、市販のニコチンアミドアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(商品名「GlcDH2」、ユニチカ株式会社製:以下、GDH2とも記述する)、又はグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)を使用した。
作成したグルコースセンサを用い、0mM、5mM、10mM、20mM、及び30mMのグルコースを含む水溶液を測定対象として使用したこと以外は、前記実施例1と同条件でグルコースに対する応答電流の測定を行った。
得られた結果を図1に示す。この結果から、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)は0〜30mMのグルコースに対して直線的な応答電流の増加が観察されたが、GDH2は直線性が観察されなかった。前記メディエーターにフェリシアン化カリウム以外を適用しても同様の結果が得られたので、反応層にグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)を含有させることによって、試料中のグルコース濃度に応じた直線性の高い応答シグナルが得られることが明らかとなった。
実施例6
以下の組成の反応層を形成できるように調製した反応層形成用溶液を使用して、下記組成の反応層を作用極上に形成し、更に反応層の乾燥条件を35℃で20分、60℃で5分、80℃で5分、100℃で5分、及び120℃で5分に設定したこと以外は、前記実施例1と同条件でグルコースセンサを作成した。
(作用電極1mm2当りの反応層の各成分量)
グルコースデヒドロゲナーゼ#1: 0.758U/mm2
NAD: 3.788nmol/mm2
ジアフォラーゼ: 0.758U/mm2
フェリシアン化カリウム: 15.15nmol/mm2
カルボキシメチルセルロース: 9.470μg/mm2
#1 グルコースデヒドロゲナーゼとして、市販のニコチンアミドアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(商品名「GlcDH2」、ユニチカ株式会社製:以下、GDH2とも記述する)、又はグルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)を使用した。
作成したグルコースセンサを用い、前記実施例1と同条件でグルコースに対する応答電流の測定を行った。
得られた結果を図2に示す。GDH2を使用した場合では、反応層の乾燥温度が60℃以上になると応答電流が低下した。これはGDH2の熱失活が原因と考えられる。一方、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)を使用した場合は、反応層の乾燥温度が80℃でも応答電流の低下が観察されなかった。高温により短時間で反応層の形成を完了できれば、ジアフォラーゼの熱失活も起こっていないと考えられる。
前記メディエーターにフェリシアン化カリウム以外を適用しても同様の結果が得られたので、本発明において、グルコースデヒドロゲナーゼ(i-1)(配列番号1)を含有させることによって、反応層形成時の乾燥温度を従来よりも上昇させることが可能になり、短時間で反応層を形成できることが確認された。

Claims (8)

  1. 水性試料に含まれるグルコースを検出又は定量するグルコースセンサであって、
    絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に設けられた、少なくとも作用極及び対極を有する電極系と、
    前記電極上に設けられた反応層と、を備え、
    前記反応層が、
    (i)(i-1)配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼ、(i-2)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ、及び(i-3)配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のグルコースデヒドロゲナーゼ、
    (ii)ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、並びに
    (iii)電子伝達メディエーター
    を含むことを特徴とする、グルコースセンサ。
  2. 前記反応層が、更に(iv)ジアフォラーゼを含む、請求項1に記載のグルコースセンサ。
  3. 前記(iv)ジアフォラーゼが、(iv-1)配列番号2に示すアミノ酸配列からなるジアフォラーゼ、(iv-2)配列番号2に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号2に示すアミノ酸配列からなるジアフォラーゼと同等のジアフォラーゼ活性を有するジアフォラーゼ、及び(iv-3)配列番号2に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、且つ配列番号2に示すアミノ酸配列からなるジアフォラーゼと同等のジアフォラーゼ活性を有するジアフォラーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のジアフォラーゼである、請求項1又は2に記載のグルコースセンサ。
  4. 前記(iii)電子伝達メディエーターが、フェリシアン化カリウム、2−メチル−1,4−ナフトキノン、メルドラブルー、p−アミノフェノール、1,4−ベンゾキノン、ヒドロキシメチルフェロセン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、及び1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメチルサルフェートよりなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載のグルコースセンサ。
  5. 水性試料に含まれるグルコースを検出又は定量するグルコースセンサの製造方法であって、
    絶縁性基板上に設けられた、少なくとも作用極及び対極を有する電極系に、
    (i)(i-1)配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼ、(i-2)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ、及び(i-3)配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のグルコースデヒドロゲナーゼ、
    (ii)ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、並びに
    (iii)電子伝達メディエーター
    を含む反応層を設ける工程を含む、グルコースセンサの製造方法。
  6. (i)(i-1)配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼ、(i-2)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼ、及び(i-3)配列番号1に示すアミノ酸配列に対するアミノ酸同一性が80%以上であり、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるグルコースデヒドロゲナーゼと同等の熱安定性を有するグルコースデヒドロゲナーゼよりなる群から選択される少なくとも1種のグルコースデヒドロゲナーゼ、
    (ii)ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド及び/又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、及び
    (iii)電子伝達メディエーター
    を含む反応層形成用溶液を前記作用極上に滴下する滴下工程、並びに
    反応層形成用溶液が滴下された作用極を乾燥する乾燥工程を含む、請求項5に記載のグルコースセンサの製造方法。
  7. 前記乾燥工程が60℃〜80℃の温度条件下で行われる、請求項6に記載のグルコースセンサの製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載のグルコースセンサを使用して、水性試料に含まれるグルコースを検出又は定量する、グルコースの測定方法。
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