この加圧は無菌食品処理において望ましくない。これは、ピンホールまたは他の障害の存在下で、熱交換器のシェル側の高い圧力が冷却媒体を熱交換器の低圧のチューブ側に押し進め、それにより、熱交換器内に収容される食料製品の汚染が引き起こされる可能性があるからである。
[0003]本開示は、食料製品の無菌処理で使用される熱交換器に関し、該熱交換器は、無菌冷却器内の冷却媒体のレベルを維持できる一方で冷却媒体が無菌冷却器を加圧するのを防止する開放チャンバ形態を有する。一実施形態において、本開示は無菌冷却器に関し、この無菌冷却器は、冷却媒体が無菌冷却器を加圧するのを防止しつつ無菌冷却器内の冷却媒体のレベルを維持できる開放チャンバ形態を有する。一実施形態では、熱交換器が提供される。熱交換器は、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバと、チャンバ内に配置され、第2の成分を収容するように構成されるチューブと、チャンバ内に配置され、チャンバ内の第1の成分の所定の量を維持するように構成されるレベル要素とを有する。第1の成分の所定の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当する。
[0004]一実施形態において、第1の成分のレベルは、プロセスニーズに基づき、約20%〜約95%の高さの範囲内で操作できる。
[0005]一実施形態では、第1の成分のレベルがチャンバの高さの約50%〜約95%である。また、第1の成分のレベルは、チャンバの高さの約80%〜約90%であってもよい。また、第1の成分のレベルは、チャンバの高さの約85%〜約90%であってもよい。また、第1の成分のレベルは、チャンバの高さの約80%であってもよい。また、第1の成分のレベルは、チャンバの高さの約85%であってもよい。また、第1の成分のレベルは、チャンバの高さの約90%であってもよい。
[0006]一実施形態では、空気がチャンバの全内容積の約5%〜約35%を占める。また、空気は、チャンバの全容積の約10%〜約20%を占めてもよい。また、空気は、チャンバの全容積の約15%を占めてもよい。
[0007]一実施形態では、レベル要素が容量レベル要素である。また、レベル要素が接地レベル要素であってもよい。更に、レベル要素がレーダデバイスであってもよい。また、レベル要素が誘導レーダデバイスであってもよい。また、レベル要素が超音波デバイスであってもよい。更に、レベル要素が静水圧要素であってもよい。また、レベル要素が差圧要素であってもよい。また、レベル要素が放射要素であってもよい。
[0008]一実施形態では、熱交換器が無菌冷却器である。
[0009]一実施形態では、熱交換器が加熱装置である。
[0010]一実施形態において、第1の成分は、水、プロピレングリコール、エチレングリコール、食塩水、ポリアルファオレフィン族からの合成炭化水素系化学物質、精製野菜抽出物冷却剤、および、これらの組み合わせから成る群から選択される食品用冷却剤である。
[0011]一実施形態では、第1の成分が、食品用冷却剤であり、プロピレングリコールである。
[0012]一実施形態では、第1の成分が、食品用冷却剤であり、エチレングリコールである。
[0013]一実施形態では、第2の成分が食料製品である。第2の成分は粒状物を含んでもよい。第2の成分は粒状物を伴わなくてもよい。第2の成分が略同質であってもよい。第2の成分が異成分から成ってもよい。
[0014]一実施形態では、チャンバが上端と下端とを備える。チャンバの上端が第2の成分出口と第1の成分入口とを有してもよい。同様に、チャンバの下端が第2の成分入口と第1の成分出口とを備える。チャンバが通気孔を有してもよい。
[0015]一実施形態において、チューブは、直線、螺旋、蛇行、および、これらの組み合わせから成る群から選択される形状を有する。
[0016]他の実施形態では、熱交換器が提供される。熱交換器は、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバと、チャンバ内に配置され、第2の成分を収容するように構成されるチューブと、チャンバ内に配置され、チャンバ内の第1の成分の量を検出するように構成されるセンサとを含む。第1の成分の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当してもよい。
[0017]一実施形態では、センサがチャンバ内の圧力の大きさを検出する。
[0018]一実施形態において、センサは、第1の成分圧力が最高値にある位置で測定される第1の成分の圧力の大きさと、第2の成分圧力が最低値にある位置で測定される第2の成分の圧力の大きさとを検出する。
[0019]一実施形態では、複数のセンサが差圧を検出する。この差圧は、外部環境と第1のチャンバとの間の差圧となり得る。また、差圧は、第1のチャンバと第2のチャンバとの間の差圧である。
[0020]一実施形態では、チャンバ内の圧力の大きさを検出するように構成される第2のセンサが設けられる。
[0021]他の実施形態において、無菌食品処理システムは、加熱装置と、保持装置と、冷却装置とを含み、冷却装置は、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバと、チャンバ内に配置され、第2の成分を収容するように構成されるチューブと、チャンバ内に配置され、チャンバ内の第1の成分の所定の量を維持するように構成されるレベル要素とを有する。第1の成分の所定の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当する。
[0022]一実施形態では、無菌食品処理システムが予熱装置を更に含む。
[0023]一実施形態では、無菌食品処理システムが予冷装置を更に含む。
[0024]一実施形態では、システムが閉じたシステムである。
[0025]一実施形態では、無菌食品処理システムが温度センサを更に含む。温度センサが温度計であってもよい。
[0026]一実施形態では、無菌食品処理システムが第1の成分を循環させるように構成されるポンプを更に含む。
[0027]一実施形態では、無菌食品処理システムがチャンバに通気孔を更に含む。
[0028]他の実施形態では、無菌食品処理システムが提供される。このシステムは、加熱装置と、保持装置と、冷却装置とを含み、冷却装置は、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバと、チャンバ内に配置され、第2の成分を収容するように構成されるチューブと、チャンバ内に配置され、チャンバ内の第1の成分の量を検出するように構成されるセンサとを有する。第1の成分の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当する。
[0029]他の実施形態では、無菌食料製品を製造する方法が提供される。この方法は、食品成分を加熱装置内で所定の温度まで加熱するステップと、食品成分を所定の時間にわたって保持装置内で保持するステップと、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバを有する冷却デバイス内で食品成分を冷却するステップとを含み、チューブが、チャンバ内に配置され、第2の成分を収容するように構成され、また、レベル要素が、チャンバ内に配置され、チャンバ内の第1の成分の所定の量を維持するように構成される。第1の成分の所定の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当してもよい。
[0030]一実施形態において、方法は、第1の成分を、チャンバを通じて循環させるステップを更に含む。第1の成分の少なくとも一部がチャンバを通じて再循環されてもよい。
[0031]他の実施形態では、無菌食料製品を製造する方法が提供される。この方法は、組成物を、該組成物中の任意の病原微生物を殺すことができる温度まで加熱装置内で加熱するステップと、組成物を所定の時間にわたって保持装置内で保持するステップと、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバを有する冷却デバイス内で組成物を冷却するステップとを含み、チューブが、チャンバ内に配置され、第2の成分を収容するように構成され、また、センサが、チャンバ内に配置され、チャンバ内の第1の成分の量を検出するように構成される。第1の成分の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当してもよい。
[0032]本開示の利点は、改良された無菌冷却器を提供することである。
[0033]本開示の他の利点は、改良された熱交換器を提供することである。
[0034]本開示の更なる他の利点は、無菌食料製品を製造するための改良されたシステムを提供することである。
[0035]本開示の更に他の利点は、無菌食料製品を製造するための改良された方法を提供することである。
[0036]本開示の他の利点は、粒状物を伴う無菌食料製品を冷却するための改良された方法を提供することである。
[0037]本開示の他の利点は、粒状物を伴わない無菌食料製品を冷却するための改良された方法を提供することである。
[0038]本開示の更なる他の利点は、無菌冷却内の冷却剤の量を維持するための改良された方法を提供することである。
[0039]本開示の更に他の利点は、無菌冷却器内の冷却媒体のレベルを監視するための改良された方法を提供することである。
[0040]更なる特徴および利点が、本明細書中に記載されており、以下の詳細な説明および図から明らかである。
[0045]本開示は、一般に、開放チャンバ形態を有する熱交換器に関連する。具体的には、本開示は無菌冷却器に関し、この無菌冷却器は、開放チャンバ形態を有するとともに、冷却媒体が無菌冷却器を加圧するのを防止しつつ無菌冷却器内の冷却媒体のレベルを維持するように構成されるレベル検出デバイスを含む。開放チャンバ形態は、無菌冷却器に入る冷却媒体が大気圧あるいは大気圧に近くなるようにする空気ブレイク(air break)を無菌冷却器の上端部に与える。本開示の更なる利益および利点については以下で更に説明する。
[0046]無菌環境は、小売店を通じて販売される固体粒状物および液体の両方を含む市販の食料製品のために使用されなければならない。無菌環境内で処理されなければならない食料製品の例としては、全乳、スキムミルク、クリーム、フレーバーミルク、アイスクリーム、ヨーグルトなどの乳製品が挙げられるが、これらに限定されない。例えばオレンジジュース、グレープフルーツジュース、アップルジュース、および、他のフルーツジュースなどの果実製品、並びに、クリームベースのソース(例えば、アルフレイドウソース、ベシャメルソースなど)を含むがこれに限定されない何らかのソースが無菌処理を必要とする場合もある。無菌処理は、粒状物を含む食料製品のために必要とされる場合もある。これらのタイプの食料製品は、例えば、アップルピューレ中のブルーベリー、バナナピューレ中のイチゴ、または、ヨーグルト中の果粒などのデザートタイプの製品を含んでもよい。粒状物を伴う無菌食品は、例えば、ニンジン、パスタ、または、デンプンベースのミートボールなどの食事タイプの製品を含んでもよい。
[0047]一般的に言えば、無菌食品処理は、加熱、保持、冷却、および、包装を含む4つの基本的なステップで行なわれる。より複雑な無菌食品処理は、加熱デバイスおよび冷却デバイスのそれぞれの形態に応じて、予熱ステップおよび予冷ステップを含むこともできる。基本的な無菌食品処理システム10の概略図が図1に示されており、この無菌食品処理システム10は、予熱セクション12と、加熱セクション14と、保持セクション16と、予冷セクション18と、冷却セクション20とを含む。冷却セクション20から、食料製品が一般的には包装セクション22に送られる。食品処理中に外部汚染源からの汚染を防止するため、システムは閉じたシステムである。システム10の各セクションは、それぞれの処理セクションの目標を達成できる装置を含む。例えば、加熱セクション14は、製品を所望の温度まで加熱するため、加熱装置または熱交換器を有してもよい。同様に、冷却セクション20は、製品を所望の温度まで冷却するための冷却装置または熱交換器を有してもよい。
[0048]予熱段階は、単に、食料製品の所望の温度を達成するために必要とされる場合がある第2の加熱段階であってもよい。予熱段階の必要性は、加熱セクションにおける装置の形態に依存してもよい。例えば、食料製品が適切に加熱されないほど(例えば、熱すぎるあるいは冷えすぎる)加熱セクションで使用される装置が非常に長い場合には、装置が更に短い装置と置き換えられてもよく、また、予熱装置がシステムに加えられてもよい。これに関して、予熱装置は、システムにおける2つの加熱装置のうちの最初の加熱装置としての機能を果たしてもよい。
[0049]加熱段階中、食料製品の温度は、食料製品中に存在する場合がある任意の望ましくない微生物を殺すのに十分高い温度まで上昇される。食料製品は、望ましくない微生物を滅ぼすあるいは排除するのに十分な時間にわたってこの温度で保持される。加熱は、食料製品と熱源とを直接に接触させること(例えば、直接蒸気注入)によって達成されてもよく、あるいは、食料製品と接触する面を通じて熱を伝導することによって間接的に達成されてもよい。一例において、食料製品は、食料製品を加熱するために使用される装置のサイズおよび形態に応じて、約200〜約300°Fの温度まで加熱されてもよく、また、約5秒〜約10分の範囲にわたってこの温度に加熱されてもよい。食料製品は、前述したように、熱交換器の使用を含んでもよいバッチプロセスまたは連続プロセスを使用して加熱されてもよい。熱交換器を用いると、特定量の食料製品が連続的に加熱媒体に通されあるいは加熱媒体を通じて移動され、それにより、熱が加熱媒体から食料製品に伝わって、望ましくない微生物が滅ぼされあるいは排除される。幾つかの異なるタイプの熱交換器が存在し、以下、そのうちの幾つかについて説明する。
[0050]保持プロセスは、食料製品を所望の時間にわたって高温に維持するために使用される。保持プロセスの温度は、一般に、僅かな想定し得る変化を伴って(例えば、保持温度は加熱温度よりも僅かに低くてもよい)、加熱セクションの温度と同様である。同様に、保持セクションで費やされる時間は、加熱セクションで費やされる時間と同様であってもよい。一般に、保持時間は、決定するのにかなり手間がかかり、製品流量、製品の加熱/冷却曲線、食料製品の流れパターンなどを含むがこれらに限定されない幾つかの因子に依存し得る。加熱プロセスと保持プロセスとの組み合わせは、所望のレベルの微生物排除を達成するべく選択される。実際に、無菌食料製品の熱処理の大部分は、保持プロセスで達成される。保持段階の完了時に、食料製品が滅菌されたと見なされる。
[0051]予冷段階は、単に、食料製品の所望の温度を達成するために必要とされる場合がある第2の冷却段階であってもよい。予冷段階の必要性は、予熱段階のそれと同様であってもよく、冷却セクションにおける装置の形態に依存してもよい。例えば、食料製品が適切に冷却されないほど(例えば、熱すぎるあるいは冷えすぎる)冷却セクションで使用される装置が非常に長い場合には、装置が更に短い装置と置き換えられてもよく、また、予冷装置がシステムに加えられてもよい。これに関して、予冷装置は、システムにおける2つの冷却装置のうちの最初の冷却装置としての機能を果たしてもよい。無菌食品処理システムの予冷セクションおよび冷却セクションは、プロピレングリコール、水、エチレングリコール、食塩水、ポリアルファオレフィン族からの合成炭化水素系化学物質、および、精製野菜抽出物冷却剤、または、これらの組み合わせを含むが、これらに限定されない食品用の冷却剤を使用してもよい。
[0052]冷却段階は、一般に、無菌食料製品が包装される前の最終処理段階である。冷却段階は、所望のレベルの微生物排除が達成された後に加熱に起因する不必要な感覚刺激性の劣化を防止する。冷却は、保持セクションを通じた熱の放散、または、冷蔵、または、低温冷却剤の使用を含むがこれらに限定されない多くの異なるプロセスで行なわれてもよい。一実施形態において、食料製品は、一般に、冷却中に100°F未満の温度まで冷却される。一般に、製品は、約80°Fの温度まで冷却される。食料製品の急速冷却が熱処理を終わらせ、それにより、感覚刺激特性の任意の変化または微生物の排除を遅くしあるいは停止させることができる。代わりに、ゆっくりとした冷却を行なうと、より長い時間にわたって微生物の排除が続く可能性があり、それにより、残念ながら、分子変性のレベルが高まり、あるいは、感覚刺激特性が損失する。無菌食品処理は、一般に、急速加熱プロセスおよび急速冷却プロセスを使用する。食料製品は、一般に、冷却デバイスのサイズおよび形態に応じて、約1分〜約5分の時間にわたって冷却デバイスに存在する。一実施形態において、食料製品は約3分間にわたって冷却デバイスに存在する。
[0053]食料製品が十分に冷却された後、製品は、無菌包装セクションに進む。無菌包装は、滅菌容器の使用、滅菌状態下での滅菌容器の充填、および、無菌容器の密閉を必要とする。そのような無菌包装の使用は、一般に、食料製品の保管寿命を延ばすことが知られており、これは、売れ残った期限切れの食料製品をこれまでは小売店の棚から無駄に捨てざるを得なかった企業にとって有利なコスト削減の手段である。
[0054]前述したように、無菌食品処理システムは熱交換器の使用を含んでもよい。熱交換器は、例えば、予熱、加熱、保持、予冷、または、冷却などの食品処理における任意のステップ中に使用されてもよい。これらのタイプの処理で使用されてもよい幾つかの異なるタイプの熱交換器が存在する。例えば、第1のタイプの熱交換器は、一方側に加熱媒体を伴うとともに他方側に交換器を通じて移動する液状食料製品を伴う非常に薄い波形の熱伝導板を使用する平板熱交換器である。平板熱交換器は、製品を板上で通過させるために様々な流れパターンを使用し、その結果として、熱交換器の表面に最も近い製品は、遠く離れた製品よりもかなり速く熱くなる。したがって、平板熱交換器は、熱交換器表面上で食料製品を焼くあるいは燃やす傾向を有し、そのため、食料製品の感覚刺激特性を低下させて、熱交換器の性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
[0055]第2のタイプの熱交換器は、製品を除去して長期にわたる熱暴露を回避するために加熱面をかき取るブレードを有するかき取り面型熱交換器である。製品側は、移動シャフトまたはフレームに取り付けられるブレードによってかき取られ、また、ブレードは、一般に、かき取り面の損傷を防止するために硬質プラスチック材料から形成される。基本的には、ブレードの配置に応じて3つのタイプのかき取り面型熱交換器が存在する。第1のタイプは回転する管状のものであり、この場合、シャフトは、管軸線と平行に配置されて、必ずしも一致せず、様々な周波数で回転する。第2のタイプは往復動する管状のものであり、この場合、シャフトは、管に対して同心的であり、回転することなく長手方向に移動する。第3のタイプは回転するプレートであり、この場合、ブレードは、シェルの内側に直列に配置された円形プレートの外面を拭き取る。加熱流体/冷却流体がプレートの内側で流れる。他のタイプの熱交換器としては、例えば、断熱ホイール、プレートフィン、ピロープレート、流体、廃熱回収ユニット、相変化が挙げられ、最も一般的な熱交換器はシェルチューブ熱交換器である。
[0056]シェルチューブ熱交換器は、シェルと呼ばれる容器またはチャンバ内に一組のチューブを含む。チューブの内側を流れる流体(例えば、食料製品)はチューブ側流体と呼ばれ、一方、チューブの外側を流れる流体(例えば、加熱媒体または冷却媒体)はシェル側流体と呼ばれる。チューブは、チューブ側流体とシェル側流体との間に熱伝達面を備える。チューブは、継ぎ目がなくてもよくあるいは溶接されてもよく、また、一般に銅または合金鋼から構成される。ニッケル、チタン、または、アルミニウムの他の合金が使用されてもよい。チューブは、当該技術分野において知られる任意の形状または形態を有してもよい。例えば、チューブは、直線状、螺旋状(例えば、コイル状)、蛇行状、または、これらの組み合わせの形状を有してもよい。
[0057]チューブは、一般に、チューブシートの穴内へ挿入されることにより所定位置に保持され、チューブシートは一般に単一の金属円形プレートである。チューブシートは、チューブをシェルの内側の所定位置に保持する役目を果たすだけでなく、チューブ側流体をシェル側流体からシール態様で分離する役目も果たす。チューブシートは、チューブシートの機械的な要件に加えて、熱交換器内の両方の流体による腐食に耐えることもできなければならず、また、チューブおよびチューブ側流体と電気化学的に適合もしなければならない。チューブシートは、例えば、耐食合金の薄層が一方側に金属結合された低炭素鋼から形成されてもよい。
[0058]熱交換器のシェルまたはチャンバは、チューブおよびシェル側流体のための単なる容器である。シェルは一般に円形断面を有する円筒形状を有するが、当業者であれば分かるように、シェルは、シェルがチューブおよびシェル側流体を収容できさえすれば、当該技術分野において知られる任意のサイズおよび形状を有してもよい。シェルは、一般に、金属プレートを円筒形状に丸めることによって形成され、典型的には、低炭素鋼から形成されるが、他の合金を使用することができ、また、他の合金は、腐食強度または高温強度が必要とされるときに使用される。
[0059]また、バッフルがシェル内へ挿入されてもよく、これらのバッフルは少なくとも2つの機能を果たすことができる。第1に、バッフルは、チューブを組立中および動作中に適切な位置で支持できるとともに、動作中にチューブの振動を防止する。第2に、バッフルは、シェル側流体がシェルのシェル側流体入口からシェルのシェル側流体出口に移動するときに、シェル側流体がチューブを横切って行き来するのを案内できる。この案内機構は、システムの熱伝達率および速度を高めるのに役立つ。
[0060]チューブ、チューブシート、シェル、および、バッフルに加えて、熱交換器は、チューブ側流体のチューブ内外の流れを制御するためのチューブ側チャネルおよびノズルと、チャネルフランジにボルト締結するチャネルカバーと、2つのチューブ側パスを有する熱交換器のためのパス仕切りとを含んでもよい。
[0061]高流量および高い機械的応力に晒される殆どのデバイスと同様に、熱交換器は、障害、結果として、内部に収容される食料製品の汚染を生じ易い。実際に、チューブの壁のピンサイズの穴であっても、処理されるべき食料製品の大部分の汚染を引き起こす可能性がある。前述した食品プロセスまたは包装システムのための計画的プロセスの任意の欠陥は、影響された製品が壊され、再処理され、または、分離されて更なる評価のために保持されなければならないことを意味し得る。製造中の滅菌の損失は、数時間から数日の長さにわたって持続するダウンタイムを引き起こす可能性がある。
[0062]微生物の食料製品への侵入は、製品冷却器、無菌サージ装置、分流バルブ、均質化器、無菌ポンプ、または、保持セクションよりも下流側にある任意の他の機器で生じ得る。しかしながら、汚染は、一般に、食料製品の予冷中または冷却中にチューブの壁で生じる。これに関して、腐食、浸食、または、機械的/材料応力を含むがこれらに限定されない様々な理由のため、脆弱ポイントがチューブの壁に生じる場合がある。例えば、典型的な熱交換器は、外側シェルに溶接される内側チューブの幾つかの部分を有する場合がある。チューブの端部で、チューブ側流体がチューブシートによってシェル側流体から分離されてもよい。溶接は、熱処理された熱い食料製品の導入に起因してチューブが膨張するときにチューブに応力を生じさせ得る。この膨張は、溶接の破損、および、チューブ内で運ばれる食料製品中への冷却媒体の想定し得る漏れをもたらし得る。
[0063]無菌食品処理システムにおいて、製品汚染に対処するための1つの方法は、チューブ側流体とシェル側流体との間の圧力差を維持することである。実際に、米国において、食品医薬品局(“FDA”)は、冷却媒体側よりも高い圧力を無菌熱交換器の製品側で監視して保証するための機構を求める。この圧力差は少なくとも2つの目的を果たす。第1に、熱交換器チューブは、一般に、かなり低いコストのために、熱交換器のシェルよりも高い圧力に耐えるように形成され得る。第2に、圧力差は、チューブ漏れの場合に任意のシェル側流体(例えば、冷却媒体)が製品チューブに入るのを防止する。この場合、チューブ壁に生じ得る任意のピンホールまたは漏れ口は、チューブ側流体(例えば、食料製品)の漏れがチューブ側流体からシェル側流体へ向かう方向となることを許容し、それにより、加熱/冷却媒体による食料製品の汚染が防止される。
[0064]その結果、高流量シェル流体側で低い圧力を維持することが課題となる。これは、多くのシステムが、シェル流体側の圧力を超えるレベルまでチューブ流体側の圧力を増大させるために製品背圧弁に依存するからである。背圧弁の使用は、チューブ側流体として水を流す際には奨励されるが、チューブ側流体として食料製品を流す際には制御が難しい。また、背圧弁は、無菌冷却器での圧力増大がすぐに上流処理ポイントで高圧になるため、システム能力に挑むことができる。
[0065]シェルチューブ熱交換器がどのように作用するのかを示すため、図2aは、従来技術の一般的なシェルチューブ熱交換器24を示している。図示の熱交換器24は、簡単に前述したように(例えば、滅菌プロセスの場合のように熱を食料製品へ伝えるために)、無菌食品処理システムにおける任意の段階で使用されてもよいが、本開示の残りの部分は熱交換器を無菌冷却器と称する。この場合、シェルが、冷却剤または冷却媒体を収容するとともに、無菌食品プロセスの冷却セクションで使用される。
[0066]図2aに示されるように、冷却媒体は、シェル26の上端部のシェル流体入口28を通じてシェル26内に入って、チューブ30(例えばコイル)の外部およびシェル26の内部を横切り、シェル26の下端部のシェル流体出口32でシェル26から抜け出る。同様の態様で、滅菌された食料製品は、シェル26の下端部のチューブ流体入口34を通じてチューブ30内に入って、チューブ30の内部を横切り、シェル26の上端部のチューブ流体出口36でチューブ30から抜け出る。
[0067]図2bは、従来技術の他の一般的なシェルチューブ熱交換器124を示している。図示の熱交換器124は、簡単に前述したように(例えば、滅菌プロセスの場合のように熱を食料製品へ伝えるために)、無菌食品処理システムにおける任意の段階で使用されてもよいが、本開示の残りの部分は熱交換器を無菌冷却器と称する。この場合、シェルが、冷却剤または冷却媒体を収容するとともに、無菌食品プロセスの冷却セクションで使用される。
[0068]図2bに示されるように、冷却媒体は、シェル126の上端部のシェル流体入口128を通じてシェル126内に入って、チューブ130の外部およびシェル126の内部を横切り、シェル126の下端部のシェル流体出口132でシェル126から抜け出る。同様の態様で、滅菌された食料製品は、シェル126の下端部のチューブ流体入口134を通じてチューブ130内に入って、チューブ130の内部を横切り、シェル126の上端部のチューブ流体出口136でチューブ130から抜け出る。
[0069]従来技術の無菌管状冷却器は、一般に、“フィードアンドブリードシステム”と一般に称される無菌システムで使用されてきており、その一例が図3にシステム38として示される。これらのタイプのシステムは、熱伝達のためにシェルを通じて冷却媒体を再循環させることにより作用する。例えば、これらのシステムでは、通常、遠心ポンプ40が熱交換器42に隣接して配置され、この場合、ポンプの吸込側が下端から出て吐出側が上端から吐出する。そのような再循環は、動作前に通気孔46がシェル側内に収容される全ての空気を排出した後にシェル側で媒体を加圧する。
[0070]システム38は、産出製品の温度を検出するための温度検出デバイス48を更に含む。製品出口温度が所望の設定点よりも高くなると、循環する冷却媒体の一部が、自動制御弁50の使用によって冷却媒体戻しラインに流出する。シェル側から流出された冷却媒体の量は、冷却媒体供給ラインから供給される冷却媒体と直ちに置き換えられる。再循環システムでは、循環する媒体の一部または全てが冷却媒体戻しラインから流出されてもよい。同様に、循環する媒体の一部または全てがシステムから完全に流出されてもよい。再循環経路が逆止弁52および弁54、56によって更に制御されてもよい。この構造の欠点は、冷却媒体の再循環中にポンプ40がシェル44を加圧し、それにより、冷却媒体がシェル44を溢れさせるという点である。
[0071]従来技術のシステムの欠点および潜在的欠陥を回避するために、本開示は、冷却器内のシェル流体(例えば、冷却剤または冷却媒体)の量を判定するためのデバイスを伴う開放チャンバ形態を有する、無菌冷却器および該無菌冷却器を含むシステムを提供する。本開示の無菌冷却器は、熱交換器であってもよく、また、無菌食品処理システムの冷却セクションで使用されてもよい。そのようなシステムの利点は、それが開放チャンバを前提として作用するという点であり、その場合、チャンバ内で十分な冷却媒体を維持するために液体測定デバイスが使用される一方で、冷却媒体によるシェル流体の溢出に少なくとも部分的に起因するシェルまたはチャンバの加圧も回避される。本開示のシステムでは、熱交換器のシェル内での冷却媒体のレベルがシェルの上端付近で維持されるが、シェルの上端の冷却媒体出口とシェル内での冷却媒体のレベルとの間に空気ブレイクが存在する。この空気ブレイクは、シェル内に入る冷却媒体の圧力が大気圧付近となるようにする。この場合、冷却媒体で溢れるシェル内へ冷却媒体を導入して、それにより、シェル内に圧力をもたらすのではなく、冷却媒体は、シェルの上端において大気圧で空気中に導入される。
[0072]また、熱交換器の冷却媒体出口での冷却媒体の圧力は、冷却媒体を再循環させる遠心ポンプの速度に応じて、大気圧あるいは更には大気圧以下に維持される。したがって、シェル内の冷却媒体により及ぼされる最大圧力は冷却媒体のヘッド高さ圧力以下であり、これは、冷却媒体で溢れるシェル内の冷却媒体により及ぼされる圧力よりもかなり低い。全体として、この構成は、チューブ流体(例えば、無菌食料製品)とシェル流体(例えば、冷却媒体)との間の圧力差が熱交換器の上端部および下端部で最大にされるようにする。
[0073]例えば、図4は、シェル62およびチューブ64を有する熱交換器60を含む本開示のシステム58を示している。システム58は、ポンプ66と、通気孔68と、温度検出デバイス70と、弁72、74と、シェル62の内部に配置される液体測定デバイス76とを更に含む。動作時、冷却媒体を冷却媒体入口78に輸送する二方弁74を通じて冷却媒体がシステム58内に導入される。同時に、あるいは、ほぼ同時に、シェル62の製品入口80を通じて無菌食料製品がシステム58内へ導入される。冷却媒体は、シェル62を通って冷却媒体出口82へ向けて下方に移動し、ポンプ66の吸引によってシェル62から除去される。一方、無菌食料製品は、チューブ64を通ってシェル62の製品出口84へ向けて上向き方向で移動する。冷却媒体および無菌食料製品のこの逆行する流れは、例えば、冷却媒体および無菌食料製品の並行する流れよりも効率的である。これは、逆行する流れが、より多くの熱を無菌食料製品から冷却媒体に伝えるからである。
[0074]冷却媒体および無菌食料製品が熱交換器62を通じて流れると、冷却媒体の温度が、2つの流体間での熱の伝達に起因して高くなる。温度検出デバイス70により測定される製品出口温度が所定の温度よりも高いポイントまで熱伝達が減少し始めると、温度検出デバイス70は、二方弁74を開いて幾らかの新鮮な冷たい冷却媒体をシステム58に配分するために、プログラマブルロジックコントローラと通信することができる。
[0075]新鮮な冷たい冷却媒体が冷却媒体入口78を通じてシェル62内へ導入されると、シェル62内での冷却媒体のレベルが上昇し始める。冷却媒体のレベルのこの上昇は、シェル62の内部に配置されるレベル測定デバイス76によって検出される。当業者は、本開示で使用されてもよい幾つかの異なるタイプのレベル測定デバイスを認識できるだろう。一実施形態において、レベル測定デバイス76は、冷却媒体の連続的なレベル測定のために使用されてもよい容量レベルセンサである。容量レベルセンサは、容量レベルセンサが晒される液体のレベルの変化に起因する容量の変化を検出するロッド状容量センサであってもよい。容量レベルセンサは、シェル62の内部の上壁から下方へ突出してもよく、また、シェル62の上壁から下方へ向けて測定するシェルの高さのパーセンテージである距離だけシェル62内に延びてもよい。この場合、シェル62の下壁がシェル高さの100%である。例えば、レベルセンサは、シェル62の高さの約15%〜約90%である距離だけシェル62内に下方へ延びてもよい。また、レベルセンサは、シェル62の高さの約20%〜約80%である距離だけシェル62内に下方へ延びてもよい。一実施形態において、レベルセンサは、シェル62の高さの約50%である距離だけシェル62内に下方へ延びてもよい。当業者であれば分かるように、レベルセンサがシェル62内に延びる望ましい距離は、レベルセンサがどのくらい長いのかを決定する。
[0076]容量レベルセンサを使用する実施形態において、容量レベルセンサは、容量レベルセンサを実質的に取り囲むグランドチューブを含んでもよい。グランドチューブは少なくとも2つの目的を果たしてもよい。第1に、グランドチューブは、容量レベルセンサが電気を伝導しない容器(例えば、プラスチック容器)と共に使用されるときに容量レベルセンサを接地する役目を果たすことができる。第2に、グランドチューブは、容量レベルセンサを取り囲むための保護シースとしての役目を果たすことができる一方で、冷却媒体が容量レベルセンサとこれを取り囲むグランドチューブとの間の空間を占めることができるようにする。このようにして、グランドチューブは、シェル62内の乱流に起因するとともにシェル62内での冷却媒体レベルの誤った読み取りをもたらし得る冷却媒体の飛散に容量レベルセンサが晒されないように保護する。
[0077]動作時、容量レベルセンサは、シェル62内に配置されるとともに、シェル62内の冷却媒体のレベルがシェル62内で望まれる空気ブレイクの量にも対応する所定のレベルまで上昇するときにプログラマブルロジックコントローラと通信するように較正される。例えば、シェル62内での冷却媒体の望ましいレベルがシェル62の下端から測定されるシェル62の高さの約95%のレベルである場合、そのレベルは、容量レベルセンサの最下端から測定される容量レベルセンサの長さの約60%である位置に相当してもよい。このレベルは、シェル62内の空気の望ましい体積に相当してもよい。例えば、チューブ64は、シェル62内の全容積のある割合を占める。冷却媒体がシェル62の高さの約95%であるレベルに相当するシェル62の容積を占める場合、シェル62の内部の限られた容積は、空気が占めたままである。一実施形態において、空気は、シェル62の内部の全容積の約5%〜約35%を占める。他の実施形態において、空気は、シェル62の内部の全容積の約10%〜約20%を占める。更なる他の実施形態において、空気は、シェル62の内部の全容積の約15%を占める。
[0078]シェル62内の冷却媒体のレベルが容量レベルセンサの長さの60%に相当するシェル62の高さの95%まで上昇すると、容量レベルセンサは、プログラマブルロジックコントローラを介して三方弁72と協働して、シェル62からの冷却媒体流出の一部を、シェル62に戻る再循環通路88の代わりに、冷却媒体出口通路86に分流する。そのような分流は、シェル62内の冷却媒体のレベルを下げる。シェル62内の冷却媒体のレベルが許容レベルに達すると、センサは、プログラマブルロジックコントローラを介して三方弁72と協働して、シェル62からの冷却媒体流出の一部を、冷却媒体をシステム58から排出する冷却媒体出口通路86の代わりに、シェル62に戻る再循環通路88に分流してもよい。
[0079]他の実施形態では、レベルセンサがレーダセンサである。他の実施形態では、レベルセンサが誘導レーダセンサである。他の実施形態では、レベルセンサが超音波センサである。他の実施形態では、レベルセンサが静水圧要素である。他の実施形態では、レベルセンサが差圧要素であり、1つの実施形態において、第1の成分の圧力は、第1の成分圧力が最も高い値にある位置で測定され、および、第2の成分の圧力は、第2の成分圧力が最も低い値にある位置で測定される。他の実施形態では、レベルセンサが放射センサである。当業者であればすぐに分かるように、複数のタイプのレベルセンサが使用されてもよい。
[0080]当業者であればすぐに分かるように、シェル62の内部の上端の空気ブレイクの望ましい量は、三方弁72を作動させるために必要な冷却媒体の所定のレベルを決定する。例えば、冷却媒体の所定のレベルは、シェル62の下端から測定されるシェル62の高さの約50%〜約95%の距離に相当してもよい。他の実施形態において、冷却媒体の所定のレベルは、シェル62の高さの約75%〜約95%の距離に相当してもよい。他の実施形態において、冷却媒体の所定のレベルは、シェル62の高さの約80%〜約90%の距離に相当してもよい。他の実施形態において、冷却媒体の所定のレベルは、シェル62の高さの約85%の距離に相当してもよい。前述したように、シェル62の高さの残りの長さは、シェル62内の空気の比体積に相当してもよい。
[0081]また、当業者であれば分かるように、冷却媒体の所定のレベルは、シェルの高さのある割合に相当するだけでなく、前述したように、容量レベルセンサの長さのある割合にも対応する。例えば、シェル62内に収容される冷却媒体の所定のレベルは、容量レベルセンサの下端から測定される容量レベルセンサの長さの約40%〜約80%に相当してもよい。他の実施形態において、シェル62内に収容される冷却媒体の所定のレベルは、容量レベルセンサの長さの約50%〜約70%に相当してもよい。他の実施形態において、シェル62内に収容される冷却媒体の所定のレベルは、容量レベルセンサの長さの約60%に相当してもよい。
[0082]他の実施形態において、レベル測定デバイス76は、シェル62内の冷却媒体の存在および/または冷却媒体の圧力を検出できるセンサ(図示せず)である。この実施形態において、センサは、シェル62内の冷却媒体の望ましいレベルに相当する位置でシェル62の内部の側壁に配置されてもよい。例えば、シェル62内の冷却媒体の望ましいレベルがシェル62の下端から測定されるシェル62の高さの約95%である位置に相当する場合、同じ位置でシェル62の内部の側壁にセンサが配置されてもよい。シェル62内の冷却媒体のレベルがセンサのレベルまで上昇する場合、センサは、プログラマブルロジックコントローラを介して三方弁72と協働して、シェル62からの冷却媒体流出の一部を、シェル62に戻る再循環通路88の代わりに、冷却媒体出口通路86に分流してもよい。そのような分流は、シェル62内の冷却媒体のレベルを下げる。シェル62内の冷却媒体のレベルが許容レベルに達すると、センサは、プログラマブルロジックコントローラを介して三方弁72と協働して、シェル62からの冷却媒体流出の一部を、冷却媒体をシステム58から排出する冷却媒体出口通路86の代わりに、シェル62に戻る再循環通路88に分流してもよい。センサは、シェル62内の冷却媒体のレベルを決定する、シェル62内の圧力を検出する、あるいは、これらの両方を行なうように構成されてもよい。
[0083]この無菌冷却器およびシステムの他の利益および利点は、冷却媒体が熱交換器60内に入るときの冷却媒体の温度の調節にある。この調節は、新鮮な冷たい冷却媒体を、熱交換器60を通じて循環していて再循環通路88を通じて再循環される冷却媒体と混合させることによって達成される。新鮮な冷たい冷却媒体と再循環された媒体とを組み合わせることにより、冷却媒体の温度は、非常に冷たい温度が暖かいあるいは熱い製品に衝撃を与えることによりチューブ64の壁で製品の停滞層の形成を引き起こす可能性を防止するように調節される(例えば、新鮮な冷却媒体の温度よりも僅かに高くされる)。そのような停滞層は、熱交換器60の効率を劇的に低下させるだけでなく、それが製品品質および製品の感覚刺激性特性に悪影響を及ぼす程度まで無菌食料製品特性を変える。
[0084]本開示を考慮すると、当業者であれば分かるように、前述した無菌冷却器を使用する方法も提供される。例えば、一実施形態では、無菌食料製品を製造する方法が提供される。該方法は、食品成分を加熱装置内で所定の温度まで加熱するステップと、成分を所定の時間にわたって保持装置内で保持するステップと、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバを有する冷却デバイス内で成分を冷却するステップとを含んでもよく、チューブが、チャンバ内に配置されるとともに、チャンバ内の第1の成分の所定の量を維持するように構成される。第1の成分の所定の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当してもよい。
[0085]方法は、第1の成分を、チャンバを通じて循環させることを更に含んでもよい。第1の成分の少なくとも一部がチャンバを通じて再循環されてもよい。
[0086]他の実施形態では、無菌食料製品を製造する方法が提供される。該方法は、組成物を、該組成物中の任意の病原微生物を殺すことができる温度まで加熱装置内で加熱するステップと、組成物を所定の時間にわたって保持装置内で保持するステップと、第1の成分とある量の空気とを収容するように構成されるチャンバを有する冷却デバイス内で組成物を冷却するステップとを含んでもよく、チューブが、チャンバ内に配置されるとともに、第2の成分を収容するように構成され、また、センサが、チャンバ内に配置されるとともに、チャンバ内の第1の成分の量を検出するように構成される。第1の成分の量は、チャンバの高さの約75%〜約95%である第1の成分のレベルに相当してもよい。当業者であれば直ちに分かるように、第1の成分は、プロセスニーズに基づいて定めることができる高さごとに、チャンバの高さの約20%〜約95%である第1の成分のレベルに相当してもよい。
[0087]したがって、本開示は、無菌冷却熱交換器の製品側と冷却媒体側との間の圧力差を最大にする一方で、熱交換器内の調節された冷却媒体温度を維持するという利点を与える。
[0088]言うまでもなく、本明細書中に記載される現在好ましい実施形態に対する様々な変更および改良は当業者に明らかである。そのような変更および改良は、この主題の思想および範囲から逸脱することなく、また、その意図された利点を損なうことなく、成すことができる。したがって、そのような変更および改良が添付の特許請求の範囲によって網羅されることが意図される。