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JP2015203034A - 難燃性ポリエステルフィルム - Google Patents

難燃性ポリエステルフィルム Download PDF

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JP2015203034A JP2014081488A JP2014081488A JP2015203034A JP 2015203034 A JP2015203034 A JP 2015203034A JP 2014081488 A JP2014081488 A JP 2014081488A JP 2014081488 A JP2014081488 A JP 2014081488A JP 2015203034 A JP2015203034 A JP 2015203034A
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泰人 棟
能澤 晃太郎
Kotaro Nozawa
晃太郎 能澤
佐藤 崇
Takashi Sato
崇 佐藤
悠 松浦
Hisashi Matsuura
悠 松浦
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Abstract

【課題】VTM−0(UL94VTM試験)に合格できる難燃性、耐熱性、そして印字性を達成したポリエステル薄膜フィルムを提供する。【解決手段】下記化学式(1)で表される化合物を含有する難燃性ポリエステルフィルムであり、当該フィルム中のリン元素含有量が0.70〜3.00重量%であり、フィルムの融点が247℃以上であり、フィルム厚みが5〜40μmであり、フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)における200℃、10分の熱収縮率が5〜15%であることを特徴とする難燃性ポリエステルフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性ポリエステルフィルムに関するものである。より詳しくは、本発明は、配向ポリエステルフィルムが持つ外観、機械的強度、熱的性質、電気的性質、高次加工性等の特徴を損なうことなく、薄膜フィルムであってもVTM(UL94VTM試験)に合格できる難燃性、耐熱性、そして印字性を達成したフィルムに関するものである。
二軸延伸ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性、ガスバリヤー性、耐薬品性などに優れ、包装材料、電気絶縁材料、金属蒸着材料、製版材料、磁気記録材料、表示材料、転写材料、窓貼り材料など多くの用途で使用されている。
近年のパーソナルコンピューターや携帯電話の小型化ならびに高効率化に伴う発熱増大に伴い、それらの装置のバッテリーに用いられるラベル用ポリエステルフィルムには、小型化の観点から薄膜化要求、そして発熱由来の火災予防の観点から難燃性および耐熱を要する構造材としての有用な機械物性、耐熱性の要求が強まっている。一般的に、難燃性の指標として、米国アンダーライターズラボラトリーズ(UNDERWRITERS LABORATORIES)社の規格であるUL94の認定が使用される場合が多い。
ポリエステルフィルムに難燃性を付与することのできる難燃性化合物としては、有機ハロゲン化合物、ハロゲン含有有機リン化合物等のハロゲン含有化合物が、難燃効果が高いことで知られている。しかし、ハロゲン含有の難燃性化合物を添加した樹脂は、加工時や燃焼時に有毒ガスが発生することが問題視されている。特に、臭素含有の難燃性化合物においては、成形・加工時に臭化水素ガスが発生することや、燃焼時にダイオキシン類似ガスが発生することが指摘されている。そのため、近年ハロゲンを含まない難燃性化合物を用いることが強く要望されている。
また、その他難燃性化合物として、水酸化マグネシウムに代表される無機化合物、赤リンに代表される無機リン化合物、リン酸エステルやホスホン酸化合物およびホスフィン酸化合物などの有機リン化合物が知られている。これらのうち、無機化合物、無機リン化合物等の無機系難燃性化合物は、ハロゲン系難燃性化合物のような毒性はないものの、樹脂との相溶性に乏しく、また樹脂の透明性を著しく損なうことがある。この観点から、難燃性化合物として、有機リン化合物が注目されている。
ポリエステルフィルムの難燃化技術として、例えば特許文献1および特許文献2等に開示されているように、有機リン化合物を添加混合または共重合溶融押出成形する方法が提案されている。
その中でも、ポリエステル重合時に難燃性化合物を添加共重合させる方法(共重合法)が、その耐ブリードアウト性から、工業的価値の高い方法として知られている。このため、難燃性を付与する目的で有機リン化合物をポリエステルに共重合する方法が多く提案されている。例えば、ポリエステルに、有機リン化合物として、リン酸エステルを共重合する方法(特許文献3)、ホスホン酸を共重合する方法(特許文献4)、特殊なエステル形成性官能基を有するリン化合物を含有させる方法(特許文献5)、カルボキシホスフィン酸を共重合する方法(特許文献6)、ホスフィンオキシド誘導体を共重合する方法(特許文献7)等が開示されている。
しかし、ポリエステル重合時にリン化合物を共重合したものは、融点(Tm)が低下するため、機械的物性および耐熱性が悪化するといった欠点がある。これは、ポリエステル中に、より軟化点の低いリン化合物が介入している構造であるためであると考えられる。
また、リン酸エステルの場合では、その化合物中のP−Oの結合エネルギーが小さいことに起因すると考えられ、成形・加工時の主鎖切断に伴う、自己触媒作用により、分子量低下が起きるといった欠点も生じる。すなわち、より高い難燃性の発現のため、ポリエステル中のリン化合物の共重合量を増やせばそれだけ機械的物性および耐熱性は悪くなることとなる。このことから、難燃性と耐熱性、機械的物性の両立は難しいと考えられる。
また、上記に述べたリン化合物を使用することで難燃性を改善することができたとしても、スマートフォンなど小型端末機器のバッテリーラベルやフラットケーブルで使用されるような非常に薄いポリエステルフィルムでは、UL94VTM試験でVTM不合格になることがある。
特許文献8には、特定のリン化合物を用いた難燃性ポリエステルフィルムに関する発明が提案されている。当該フィルムをバッテリーラベルとして用いる場合、印字性を向上させるために、ポリエステルフィルムを製膜後、プライマ−をオフラインで塗工する必要がある。プライマ−自体は、ポリエステルフィルムのような高分子材料ではないため、一旦燃焼すると自消しにくく、難燃性は低下する。よって、発明そのもので印字機能を有すること、さらに、プライマ−層を設けた後も難燃性を有することまで、考慮した発明とは言えない。
特許文献9は、ポリエステルフィルム製膜時に、プライマ−層を塗工することが提案されている。本発明によるポリエステルフィルムは、オフラインでプライマ−を塗工せずとも印字性が良好であり、かつ難燃性も考慮されている。一般的に通常のプラスチックフィルムは、比表面積観点からフィルムが薄くなるほど燃えやすくなるが、当該発明は分厚いポリエステルフィルムは検討しているが、薄いフィルムについては考慮されていない。
特公昭51−19858号公報 特公昭55−41610号公報 特公昭49−22958号公報 特開昭59−91122号公報 特公昭36−20771号公報 特公昭53−13479号公報 特開平1−40521号公報 特開昭63−19254号公報 特開2001−158070号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、配向ポリエステルフィルムが本来持っている外観、機械的性質、化学的性質を損なうことなく、薄膜フィルムであってもVTM(UL94VTM試験)に合格できる難燃性、耐熱性、そして印字性を達成したフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、ある特定の難燃性化合物を含有させ、かつ収縮率を制御することで、優れた特性を有する難燃性ポリエステルフィルムを得ることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、下記化学式(1)で表される化合物を含有する難燃性ポリエステルフィルムであり、当該フィルム中のリン元素含有量が0.70〜3.00重量%であり、フィルムの融点が247℃以上であり、フィルム厚みが5〜40μmであり、フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)における200℃、10分の熱収縮率が5〜15%であることを特徴とする難燃性ポリエステルフィルムに存する。
Figure 2015203034
(上記式中、nは4以上の整数である)
本発明によれば、配向ポリエステルフィルムが本来持っている外観、熱的性質等の特徴を損なうことなく、薄膜フィルムであってもVTM(UL94VTM試験)に合格できる難燃性、耐熱性、そして印字性を達成した難燃性ポリエステルフィルムを提供することができる。当該フィルムは、パーソナルコンピューターや携帯電話のバッテリーラベルやフラットケーブル用途などに好適に用いることができ、本発明の工業的価値は高い。
本発明のポリエステルフィルムに用いる樹脂としては、特に限定されるものではなく、芳香族ジカルボン酸またはそのエステルとグリコールとを主たる出発原料として得られるポリエステルを主とするものであり、繰り返し構造単位の60%以上がエチレンテレフタレート単位またはエチレン−2,6−ナフタレート単位を有するポリエステルを指す。そして、上記の範囲を逸脱しない条件であれば、他の第三成分を含有していてもよい。
例えば、ポリカーボネート等のポリエステル系樹脂と相溶性のある樹脂の混合が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸成分の例としては、テレフタル酸およびテレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸以外に、例えばイソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキシエトキシ安息香酸等)等を用いることができる。特に、テレフタル酸もしくはテレフタル酸ジメチルを用いることが好ましい。
グリコール成分の例としては、エチレングリコール以外に、例えばジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の一種または二種以上を用いることができる。特に、エチレングリコールを用いることが好ましい。
本発明でいうポリエステルフィルムとは、全ての層が口金から共溶融押出される共押出法により押し出されたものを延伸後、必要に応じて熱固定したものを指す。本発明においてポリエステルフィルムは、その目的を満たす限り、単層でも2層でも3層以上の多層であってもよい。
本発明の難燃性ポリエステルフィルム中のリン元素含有量(重量%)は後述するICPで求められる。難燃性ポリエステルフィルムのリン元素含有量の範囲は、0.70〜3.00重量%であり、0.80〜2.50重量%が好ましく、0.90〜2.00重量%がさらに好ましく、1.00〜1.50重量%が特に好ましい。当該リン元素含有量が0.70重量%未満では、厚み40μm以下のポリエステルフィルムで、難燃性が不安定となる。また、リン元素含有量が3.00重量%より高い場合、テンターでの破断が多発し、たとえ膜になったとしても難燃性に関しては良好であるが、機械的強度や耐ブリード性の低下が激しく好ましくない。
本発明では、難燃性化合物として下記化学式(1)で示されるものを使用する。
Figure 2015203034
上記化学式(1)で表される有機リン化合物は、分子中にリン原子を含有し、nの繰り返し単位の下限値は4であり、好ましくは8、さらに好ましくは12である。繰り返し単位が4未満であると、フィルム製膜時の有機リン化合物の揮発およびポリエステル樹脂の結晶化の阻害により、機械的強度の低下に繋がるおそれがある。さらには有機リン化合物のブリードアウトにより、べたつき成分がポリエステルペレット表面に生じ、凝着性の観点から好ましくない場合がある。一方、nの繰り返し単位の上限値は特に規定はないが、過度に分子量を高めることにより、当該難燃性化合物(1)の樹脂内での分散性が阻害されると考えられる。なお、難燃性化合物(1)の合成法(製造例)に関しては、後述する。
本発明では、ポリエステルフィルムに難燃性化合物を含有させるには、ポリエステルフィルム製造時に、難燃性化合物を直接添加する手法または押出機を用いて難燃性化合物をあらかじめ練込んでマスターバッチ化したものを使用する方法がある。また、難燃性ポリエステルフィルムを製造する際に、上記難燃性化合物を直接添加する方法については特に限定されない。ポリエステル重合時に、より軟化点の低い難燃性化合物を添加して共重合させる方法は、ポリエステルの融点(Tm)を低下させ、それに伴ってフィルムの機械的物性および耐熱性を悪化させる懸念があることから好ましくない。
本発明の難燃性ポリエステルフィルムの極限粘度は、0.45dl/g以上が好ましく、0.48dl/g以上がより好ましく、0.50dl/g以上がさらに好ましく、0.53dl/g以上が特に好ましく、0.56dl/g以上が最も好ましい。難燃性ポリエステルフィルムの極限粘度が0.45dl/g未満であると、難燃性ポリエステルフィルムの製膜時に破断が起りやすい傾向がある。
難燃性ポリエステルフィルムの極限粘度の上限は特に設けないが、1.0dl/gが好ましく、0.9dl/gがさらに好ましく、0.8dl/g重量%がさらに好ましく、0.75dl/gが特に好ましい。難燃性ポリエステルフィルムの極限粘度が1.0dl/gよりも高い場合、ポリエステルフィルム製造時の押出工程での負荷が大きくなりすぎる傾向があり、生産性が低下する恐れがある。
本発明に用いる微細な不活性粒子としては、平均粒径が0.5〜5.0μm、さらには、平均粒径が0.8〜4.0μmの粒子が好ましい。平均粒径が0.5μm未満では、フィルムの巻き特性が劣り、作業性が悪くなる傾向がある。また、平均粒径が5.0μmを超えると、フィルム表面の平面性が損なわれたりする恐れがある。
不活性粒子の例としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、リン酸リチウム、リン酸マグネシム、フッ化リチウム、ゼオライト、セライト、カオリン、タルク、カーボンブラックおよび特公昭59−5216号公報に記載されたような架橋高分子微粉体を挙げることができるが、もちろんこれらに限定されるものではない。この際、配合する不活性粒子は単成分でもよく、また2成分以上を同時に用いてもよい。
本発明においてポリエステルに不活性粒子等を含有させる方法は特に限定されないが、重合工程で添加する方法、フィルム製造工程中の押出工程で直接粒子を添加混合する方法、押出機を用い粒子をあらかじめ練込み、マスターバッチとする方法等が採用される。
なお、本発明における難燃性ポリエステルフィルムは、顔料を添加せずに透明難燃性ポリエステルフィルム、二酸化チタンや硫酸バリウムといった白色顔料を添加した白色難燃性ポリエステルフィルム、カーボンブラック等の黒色顔料を添加した黒色難燃性ポリエステルフィルムのいずれとしてもよい。また、その他の着色剤や顔料を添加してもよい。
また、本発明における難燃性ポリエステルフィルムには、その特性に影響しない範囲で、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防曇剤、架橋剤、可塑剤、ブロッキング防止剤、ポリエステル系樹脂の回収組成物、難燃性ポリエステル系樹脂の回収組成物を含有させてもよい。
本発明の難燃性ポリエステルフィルムとは、全ての層が口金から共溶融押出しされる共押出法により、押出されたものが二軸方向に延伸、熱固定されたものが好ましい。共溶融押出しの方法としては、フィードブロックタイプまたはマルチマニホールドタイプのいずれを用いてもよい。そこで、本発明のポリエステルフィルムの製造方法をさらに具体的に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下の例示に特に限定されるものではない。
まず、難燃性化合物と必要に応じて不活性粒子を含有するポリエステル原料を、押出機に供給し、当該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをTダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が採用される。
本発明においては、このような方法で得られたシートを二軸方向に延伸する。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを縦方向(MD)に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦一軸延伸フィルムとした後、フィルムの少なくとも片面に塗布液を塗布し、適度な乾燥を施すか、あるいは未乾燥で、横方向(TD)に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。また、熱収縮率を調整するために、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に弛緩したり、再延伸などを付与することも可能である。
本発明の難燃性ポリエステルフィルムの厚みは、5〜40μmである。さらに好ましくは10〜30μmである。フィルムの厚みが5μm未満では、後述する熱収縮率を満たしても比表面積が大きいため難燃性が発現しない。また、40μmより厚い場合は、後述する熱収縮率を満たしていなくてもVTMに合格できる難燃性を発現することができるが、バッテリーやフラットケーブルなどに貼り合わせる際にフィルムのコシが強く追従できない。
本発明の難燃性ポリエステルフィルムの融点は、後述するDSC測定より、247℃以上である。好ましくは248℃以上、さらに好ましくは249℃以上である。融点が247℃未満であると、高熱環境化にさらされた時の物性は低下する。融点の上限は特に設けないが、260℃が現実的な値である。
本発明の難燃性ポリエステルフィルムは、縦方向(MD)および横方向(TD)における200℃、10分の熱収縮率が5〜15%であり、好ましくは6〜12%、さらに好ましくは7〜10%である。上記範囲のフィルム厚みにおいて、200℃、10分の熱収縮率が5%を満たさない場合、接炎時に接炎部が上に向かって溶けてしまいVTM不合格となってしまう。200℃、10分の熱収縮率が15%を超える場合、寸法安定性が不十分となる。
本発明の難燃性ポリエステルフィルムをバッテリーラベル用として用いる場合、バッテリーの名称を表記するため、インキによる印字が行われる。この場合、ポリエステルフィルムは、一般的に不活性であることから印字性に乏しく、かかる印字層との接着性を向上させるために、塗布層を予め設ける必要がある。
本発明のフィルムでは、少なくとも片面に印字易接着層を有するものである。当該易接着層はテンター入口前(配向結晶化完了前)に塗布してテンター内で乾燥するいわゆるインラインコートにより設けることが好ましい。
本発明の難燃性ポリエステルフィルムにおいて、二軸延伸ポリエステルフィルム上に形成される塗布層としては、ウレタン成分を含有することを必須とし、主として、各種バインダー樹脂と架橋剤との組み合わせからなることが好ましい。バインダー樹脂としては接着性/難燃性の観点から、ポリエステル系樹脂を用いることが好ましく、ポリエステル系樹脂とウレタン系樹脂の組み合わせがさらに好ましい。
塗布剤中におけるポリエステル系樹脂の配合量は、通常10〜80重量%、好ましくは15〜75重量%の範囲である。ポリエステル系樹脂の配合量が10重量%未満だと、他のバインダー成分が相対的に増えることとなり難燃性の観点から好ましくない場合がある。また、85重量%を超えると、インキとの接着性が不十分となる傾向がある。
塗布剤中におけるポリウレタン系樹脂の種類については限定しないが、ポリカーボネートポリウレタン系樹脂が好ましい。配合量は、通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲である。ポリウレタン系樹脂の配合量が5重量%未満では、インキとの接着性が不十分となることがある。また、40重量%を超えると、相対的にポリエステル系樹脂の量が減じられるので、難燃性の観点から好ましくない場合がある。
架橋剤樹脂としては、メラミン系、エポキシ系、オキサゾリン系樹脂等を用いることができるが、難燃性とインキとの接着性の観点から、メラミン系樹脂が特に好ましい。メラミン系樹脂は、特に限定されるものではないが、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロール化メラミン誘導体、メチロール化メラミンに低級アルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。
また、メラミン系樹脂としては、単量体および/または2量体以上の多量体からなる縮合物のいずれでもよい。
上記エーテル化に用いる低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノールなどが好ましい。また、その官能基としては、イミノ基、メチロール基、あるいはメトキシメチル基やブトキシメチル基等のアルコキシメチル基を1分子中に有するもので、イミノ基型メチル化メラミン樹脂、メチロール基型メラミン樹脂、メチロール基型メチル化メラミン樹脂、完全アルキル型メチル化メラミン樹脂などを用いることができる。それらの中でも、特にメチロール化メラミン樹脂が好ましい。さらに、メラミン系架橋剤の熱硬化を促進するため、p−トルエンスルホン酸などの酸性触媒を用いることもできる。
塗布剤中におけるメラミン樹脂の配合量は、通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくは7〜15重量%の範囲である。架橋剤樹脂の配合量が1重量%未満では、耐久接着性が十分発揮されず、耐溶剤性の改良効果が不十分となる場合がある。また、50重量%を超えると、相対的にバインダー樹脂が減り、十分な難燃性が発揮されないことがある。
本発明において、フィルムの滑り性、固着性などを改良するため、塗布層中に無機系粒子や有機系粒子を含有させるのが好ましい。
塗布剤中における粒子の配合量は、通常0.2〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。添加する粒子の配合量が0.2重量%未満では、耐ブロッキング性が不十分となる場合がある。また、10重量%を超えると、耐ブロッキング性能の機能が飽和する。
無機粒子としては、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、硫化モリブデン、アルミナ、カーボンブラック、カオリン、タルク等が挙げられる。これらの中では、二酸化ケイ素が安価でかつ粒子径が多種あるので利用しやすい。
有機粒子としては、炭素−炭素二重結合を一分子中に2個以上含有する化合物(例えばジビニルベンゼン)により架橋構造を達成したポリスチレンまたはポリアクリレートポリメタクリレートが挙げられる。
上記の無機粒子および有機粒子は表面処理されていてもよい。そこで、表面処理剤としては、界面活性剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、分散剤としての高分子などが挙げられる。
また、塗布層は、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、消泡剤、塗布性改良剤、発泡剤、染料、顔料などを含有していてもよい。
塗布剤は、水を主たる媒体とする限りにおいて、水への分散を改良する目的または造膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は、水に溶解する範囲で使用することが好ましい。有機溶剤としては、n−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール等の脂肪族または脂環族アルコール類、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、n−ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。これらの有機溶剤は、一種類または二種以上を併用してもよい。
塗布剤の塗布方法としては、例えば、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されているような、リバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクターコーターまたはこれら以外の塗布装置を使用することができる。
塗布層は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面または必要に応じて、両面に形成してもよい。片面にのみ形成した場合、その反対面には必要に応じて上記の塗布層と異なる塗布層を形成して他の特性を付与することもできる。なお、塗布剤のフィルムへの塗布性や接着性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処理や放電処理を施してもよく、さらに、表面特性を改良するため、塗布層形成後に放電処理を施してもよい。
塗布層の厚みは、乾燥厚さとして、通常0.010〜0.300μm、好ましくは0.015〜0.100μm、さらに好ましくは0.020〜0.080μmの範囲である。
塗布層の厚さが0.010μm未満では、インキとの接着性が十分でないことがある。また、塗布層の厚さが0.300μmを超えると、難燃性が劣る傾向がある。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、本発明で用いた物性測定法を以下に示す。
(1)フィルムの厚さ(μm)
マイクロメーターで測定した。
(2)極限粘度(dl/g)
ポリエステルサンプル0.5gを、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒中に溶解し、毛細管粘度計を用いて、1.0(g/dl)の濃度の溶液の流下時間、および、溶媒のみの流下時間を測定し、それらの時間比率から、Hugginsの式を用いて、極限粘度を算出した。その際、Huggins定数を0.33と仮定した。
(3)リン元素含有量(重量%)
ICP:Varian Tech.社製ICP−AESを用いて、硝酸による酸分解法により、ポリエステルサンプル中のリン元素含有量(重量%)を求めた。
(4)融点(℃)
ポリエステルフィルムを、パ−キンエルマ社製DSC7型で10℃/min.の昇温速度で得られた結晶融解による吸熱ピ−ク温度を融点(℃)とした。
(5)200℃、10分間の熱収縮率(%)
熱風循環炉(田葉井製作所製)を使用し、無張力状態のフィルムを200℃の雰囲気中で10分間熱処理し、フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)の熱処理前後の長さを測定し、下記式にて計算し、5本ずつの試料についての平均値で表した。
熱収縮率(%)=(L−L)×100/L
(上記式中、Lは熱処理前のサンプル長さ(mm)、Lは熱処理後のサンプル長さ(mm)を表す)
なお、LがLよりも小さくなる場合(フィルムが膨張する場合)は、熱収縮率の値を−(マイナス)で表した。
(6)印字性
ポリエステルフィルムの印字易接着層が設けられた面に、寺西化学工業製油性マーカーM700−T1で、長さ50mmの線を引く。30秒後、セロハンテープを上から貼り付ける。15秒後、セロハンテープを高速で剥がす。目視観察し、下記基準で印字性評価した。
良:マジック跡が残っている
悪:マジック跡がかすれて、ほとんど残っていない
(7)燃焼性
アンダーライターズラボラトリーズ社発行のプラスチック材料の燃焼性試験規格UL94の垂直燃焼試験方法に準じ、UL94VTM試験を行った。評価対象は、受理状態(23℃/50%RH/48h)およびエージング後(70℃/168h後)である。以下に、難燃性評価手順([1]〜[4])について説明する。
[1]UL94のVTM試験に準ずる試験片を10本準備する。
[2]試験片5本に対しUL94VTM試験を行い、合格すれば終了。不合格であれば、残りの試験片5本に対しUL94VTM試験を行い、合否を判断する。
[3]上記[1]から[2]の作業を受理状態とエージング後で実施。
[4]VTM−0、VTM−1、VTM−2、不合格の評価基準に従って難燃性を評価した。
以下の実施例および比較例で用いた難燃性化合物、ならびにポリエステル原料の製造方法は以下のとおりであるなお、特記しない限り、実施例および比較例中の「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を意味する。
≪難燃性化合物:有機リン化合物(化学式(1))≫
攪拌機、温度計、ガス吹き込み口、および蒸留口を備えた内容積3Lのガラス製フラスコに9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナントレン−10−オキサイド(下記化学式(2))7.8molとエチレングリコール25.97molを加え、成分を溶解させるため、内容物の温度が100℃になるまでフラスコを加熱した。次いで、攪拌しながらイタコン酸7.96molを添加し、蒸留口から減圧器を介して、フラスコを30Torrの真空状態で加熱し、内容物を沸騰させた。この時点で、蒸留口の留出速度を調製することで、生成した水を除去した。さらに、内容物の沸騰状態を維持したまま、フラスコ内の温度を上昇させ、それに対応させて、減圧度も低下させていった。その内訳として、内容物の温度が185℃になるまでに4時間を要し、この時点での減圧度は430Torrであった。さらに、加熱を続け、最終的に内容物の温度が200℃になるまで加熱していった。この点を確認後、反応機に窒素ガスを吹き込んでフラスコを常圧に戻した。反応混合物は下記化学式(3)のエチレングリコール溶液である。また、減圧下、エチレングリコールを除去することにより、固形状の下記化学式(3)の化合物を精製できる。
Figure 2015203034
Figure 2015203034
続いて、このフラスコ内に、三酸化アンチモン(Sb)0.33gおよび酢酸亜鉛二水和物[(AcO)Zn・2HO]0.29gを含んだエチレングリコール130gを添加し、フラスコ内を200℃に保持し、減圧度を徐々に高めていき、1Torr以下の真空状態とした。さらに、内容物の温度を220℃まで上昇させ、エチレングリコールの留出が極端に減少した点を反応終点とした。この点を確認後、内容物を窒素ガスで加圧しながら、SUS製容器内で固化させることで、端黄色の透明なガラス状固体である、難燃性化合物(1)を得た。
上記操作を繰り返すことにより、後述する実施例および比較例で添加する難燃性化合物(1)の必要量を確保した。
この難燃性化合物(1)に関して、生成物のGPC分析から重量平均分子量(Mw)は6,800であった。なお、当該分析において、下記化学式(4)で示される化合物の酸無水物または化合物(4)とエチレングリコールとの環状エステルであると推定される、低分子量領域におけるピークも観測された。従って、難燃性化合物(1)のnの平均値は18.1に相当していたと言える。また、ICP測定により、リン元素含有量(重量%)は8.01であることがわかった。
Figure 2015203034
≪ポリエステル原料(1)の製造≫
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム4水塩の0.02部を反応器にとり、反応開始温度を150℃ とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.03部を添加した後、重縮合槽に移し、三酸化アンチモンを0.04部加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度(dl/g)を0.64に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ストランド状に抜き出して、水冷後、カッターで切断してポリエステル原料(1)を製造した。極限粘度(dl/g)は0.64であった。
≪ポリエステル原料(2)の製造≫
ポリエステル原料(1)を出発原料とし、真空下220℃にて固相重合を行って、ペレット状態のポリエステル原料(2)を得た。得られたポリエステルの極限粘度(dl/g)は0.85であった。
≪ポリエステル原料(3)の製造≫
再生可能なポリエチレンテレフタレートボトルを洗浄、乾燥したのち破砕、再溶融過程を経てリペレットしたポリエステルを、真空下220℃にて固相重合による高分子量化を行い、ペレット状のポリエステル原料(3)を得た。得られたポリエステルの極限粘度(dl/g)は1.10であった。
≪ポリエステル原料(4)の製造≫
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラ−n−ブチルチタネートを得られるポリエステル樹脂1t当たりのチタン原子としての含有量が5g/樹脂tとなる量で加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、平均粒子径2 .5μmのシリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、粒子のポリエステルに対する含有量が3.0重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.62に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステル原料(4)を得た。極限粘度(dl/g)は0.62であった。
≪ポリエステル原料(5)の製造≫
前記手法により製造した難燃性化合物(1)35重量%およびポリエステル原料(2)65重量%を、シリンダー部を290℃に設定したベント付二軸混錬機により混練、押出して難燃性樹脂組成物のペレットを得た。得られたポリエステル原料(5)の極限粘度(dl/g)は0.45であった。
≪ポリエステル原料(6)の製造≫
エステル交換終了後に、化学式(3)で示される難燃性化合物、10−[2,3−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)カルボニルプロピル]−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイドをポリマー鎖に対し、リン元素量が3.00重量%にとなるよう添加すること以外はポリエステル原料(1)と同様の方法で行い、ポリエステル原料(6)を得た。得られたポリエステル原料(6)の極限粘度(dl/g)は0.61であった。ポリエステル原料(6)の概念図を化学式(5)に示す。
Figure 2015203034
また、以下の実施例、比較例で用いた配向結晶化完了前に塗布する水性塗料の原料成分を下記に示す。
<<水性塗料の原料成分>>
・成分a
テレフタル酸:イソフタル酸:5−ソジウムスルホイソフタル酸:エチレングリコール:1,4−ブタンジオール:ジエチレングリコール=56:40:4:70:20:10(mol%)から形成されるポリエステル樹脂の水分散体。
・成分b
1,6−ヘキサンジオールとジエチルカーボネートからなる数平均分子量が2000のポリカーボネートポリオール400部、ブタンジオール14部、ペンタエチレングリコール15部、イソホロンジイソシアネート100部、ジメチロールプロピオン酸75部からなるウレタン樹脂をトリエチルアミンで中和した、ウレタン樹脂の水分散体
・成分c
ヘキサメトキシメチロールメラミン
・成分d
平均粒径0.07μmのシリカゾル
水性塗料の配合は、下記表のとおりである。
Figure 2015203034
実施例1:
上記ポリエステル原料(1)、ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(5)を15:39.5:2.5:43の比率で混合したポリエステル原料を、口径90mmのベント付き二軸押出機により、吐出量;500kg/hr、シリンダー温度;280℃で溶融押出し、口金から流出した非晶質のポリエステルシートを、静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定したキャスティングドラム上で急冷固化させて未延伸の単層シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.5倍延伸した後、上記記載の水性塗料Iを片面に塗布し、その後テンターに導き、クリップで掴まれた縦延伸シートを横方向に120℃で4.0倍延伸し、210℃で熱処理を行い、厚さ25μmのポリエステルフィルムを得た。当該ポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
実施例2:
ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(5)を54.5:2.5:43の比率で混合したポリエステル原料を用い、厚さ15μmとした以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例3:
ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(5)を54.5:2.5:43の比率で混合したポリエステル原料を用い、水性塗料Iを両面に塗布し、205℃で熱処理した以外は実施例1と同様の方法で厚さ25μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例4:
ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(5)を44:2.5:53.5の比率で混合したポリエステル原料を用い、厚さ39μmとした以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例5:
ポリエステル原料(1)、ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(5)を52.5:20:2.5:25の比率で混合したポリエステル原料を用い、水性塗料IIを片面に塗布し、厚さ7μmとした以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例6:
水性塗料III を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。難燃性はVTM−2合格レベルであった。
実施例7:
水性塗料IVを用いた以外は実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。印字性が悪かったが、実使用上問題ないレベルであった。
実施例8:
水性塗料を塗工しなかった以外は実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。印字性が悪かったが、実使用上問題ないレベルであった。
実施例9:
ポリエステル原料(1)、ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(5)を20:52.5:2.5:25の比率で混合したポリエステル原料を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。リン元素含有量が0.7%で、かつ極限粘度が0.6dl/gと高いとドリップ回数が抑えられるので、VTM試験時に火種が非常大きくなった後に、ドリップして綿着火が起こりVTM−2合格レベルであった。
比較例1:
ポリエステル原料(1)、ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(5)を56:20:2.5:21.5の比率で混合したポリエステル原料を用いた以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。VTM不合格であり、十分な難燃性は得られなかった。
比較例2:
220℃で熱処理した以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。VTM試験時に接炎部が上に向かって溶けて標線まで到達してしまい、VTM不合格であった。
比較例3:
ポリエステル原料(1)、ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)およびポリエステル原料(6)を40:27.5:2.5:30の比率で混合したポリエステル原料を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。耐熱性が低下したため、実使用上問題があり使用不可と判定された。
比較例4:
厚みを4μmとした以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。VTM不合格となり、難燃性を発現できなかった。
比較例5:
190℃で熱処理した以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。加工時に熱をかけるとフィルムにシワが入り使用不可と判定された。
比較例6:
厚みを50μmとした以外は実施例1と同様の方法によってポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。バッテリーにフィルムを巻きつける際、フィルムのコシが強く浮きが発生してしまい使用不可と判断された。
比較例7:
ポリエステル原料(1)、ポリエステル原料(3)、ポリエステル原料(4)および難燃性化合物(1)を20:37.5:2.5:40の比率で混合して押出しリン含有量が3.2重量%のフィルムを得ようとしたが、テンターでの破断が頻発しフィルムを得ることができなかった。
Figure 2015203034
Figure 2015203034
本発明のフィルムは、包装材料、電気絶縁材料、金属蒸着材料、製版材料、磁気記録材料、表示材料、転写材料、窓貼り材料など多くの用途で好適に利用することができる。

Claims (2)

  1. 下記化学式(1)で表される化合物を含有する難燃性ポリエステルフィルムであり、当該フィルム中のリン元素含有量が0.70〜3.00重量%であり、フィルムの融点が247℃以上であり、フィルム厚みが5〜40μmであり、フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)における200℃、10分の熱収縮率が5〜15%であることを特徴とする難燃性ポリエステルフィルム。
    Figure 2015203034
  2. 少なくとも片面に印字易接着層を有する請求項1に記載の難燃性ポリエステルフィルム。
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