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JP2015124791A - 歯車装置 - Google Patents

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JP2015124791A
JP2015124791A JP2013267756A JP2013267756A JP2015124791A JP 2015124791 A JP2015124791 A JP 2015124791A JP 2013267756 A JP2013267756 A JP 2013267756A JP 2013267756 A JP2013267756 A JP 2013267756A JP 2015124791 A JP2015124791 A JP 2015124791A
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JP2013267756A
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康人 石原
Yasuto Ishihara
康人 石原
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JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
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Abstract

【課題】ピン部材の小型化を図ることのできる歯車装置を提供する。
【解決手段】減速機1は、カムシャフト11の偏心部22,23に相対回転可能に支持された2つの外歯車12,13と、外歯車12,13の一部と噛合する内歯車14と、カムシャフト11の軸部21の軸線L1周りに周方向に並んで配置された複数のピン部材53を有するキャリヤとを備える。偏心部22,23は、軸部21の軸線L1周りに互いに略180°ずれた位置にそれぞれ軸線L2,L3を有している。外歯車12,13には、その中心O2,O3周りに周方向に並んで形成された複数のピン通孔35,36が形成される。各ピン通孔35,36の内周には、通孔歯車37,38が一体形成される。各ピン部材53は、ピン本体61と、ピン本体61の外周に設けられた軸受62とを備え、軸受62の外輪には、ピン歯車65が一体形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、歯車装置に関する。
従来、減速機等に用いられる歯車装置として、偏心揺動型(ハイポサイクロイド型)の遊星歯車装置が知られている(例えば、特許文献1)。
例えば図6に示すように、特許文献1に記載される形式の歯車装置71は、丸棒状の軸部72、及び軸部72の途中に隣接して設けられた2つの円板状の偏心部73,74を有するカムシャフト75を備えている。偏心部73,74は、軸部72の軸線L5に対して所定量偏心するとともに該軸線L5周りで略180°ずれた位置にそれぞれ軸線L6,L7を有している。また、歯車装置71は、偏心部73,74の外周に軸受76,77を介して相対回転可能に設けられる2つの外歯車78,79と、軸部72と同軸上に固定された内歯車81と、各外歯車78,79に設けられた複数のピン通孔82,83にそれぞれ挿入された複数のピン部材84を有するキャリヤ(図示略)とを備えている。これにより、外歯車78,79は、内歯車81に対して偏心して配置されており、外歯車78,79に形成された複数の外歯78a,79aの一部が内歯車81に形成された複数の内歯81aの一部と噛合している。また、ピン部材84は、円柱状のピン本体85と、ピン本体85の外周に設けられた軸受86とからなり、軸受86の外周がピン通孔82,83の内周面の一部と接触することで、外歯車78,79との間でトルクを伝達可能となっている。なお、ピン部材84(軸受86)のピン通孔82,83の内周面に対する接触位置と該ピン通孔82,83の中心との関係は、外歯車78,79の内歯車81に対する噛み合い位置と内歯車81の中心との関係と略180°ずれた逆位相の関係となっている。
こうした歯車装置71では、カムシャフト75に時計回りの回転が入力されると、外歯車78,79は、内歯車81との噛合位置を周方向に時計回りに移動させることにより外歯78a,79aの軌跡がハイポサイクロイド曲線を描く態様で揺動(公転)しつつ、内歯81aと外歯78a,79aの歯数差に応じて自転(外歯車78,79の中心周りに回転)する。このとき、ピン部材84とピン通孔82,83の内周面との接触位置は、外歯車78,79の揺動に合わせて該外歯車78,79と内歯車81との噛み合い位置に対して上記逆位相となる関係を保ちつつ周方向に時計回りに移動し、外歯車78,79の自転分だけピン通孔82,83を介してピン部材84に回転が伝達される。これにより、カムシャフト75に入力された回転が減速されつつ、反転されてキャリヤから出力される。
特開2012−223081号公報 特開2013−129311号公報
ところで、外歯車78,79からキャリヤに伝達される回転(トルク)は、ピン通孔82,83の内周面がピン部材84を外歯車78,79の自転分だけ周方向に押すことでそのほとんどが伝達される。つまり、ピン通孔82,83の内周面がピン部材84に対してキャリヤの回転方向後方側で接触することにより、図6において太線の矢印で示すように、ピン通孔82,83からピン部材84に前記回転方向に略沿った方向の押圧力が作用する。
しかし、外歯車78,79と内歯車81との噛合位置近傍のピン通孔82,83では、ピン部材84に対して前記回転方向の側方で接触することになり、ピン部材84をほとんど押圧しない。したがって、外歯車78,79と内歯車81との噛合位置に応じて一部のピン部材84に加わる負担が大きくなることから、ピン部材84に要求される強度が高くなる。その結果、例えばピン部材84を小型化することが困難であるという問題があった。
なお、こうした問題は、外歯車が偏心部の外周に相対回転可能に設けられて揺動する形式の歯車装置に限らず、内歯車が偏心部の内周に相対回転可能に設けられて揺動する形式の歯車装置(例えば、特許文献2)であっても、同様に生じ得る。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ピン部材の小型化を図ることのできる歯車装置を提供することにある。
上記課題を解決する歯車装置は、基準軸線としての軸線を有し、前記基準軸線周りに回転可能であるとともに、前記基準軸線に対して所定量偏心した位置にそれぞれ軸線を有する複数の偏心部が設けられた偏心部材と、前記基準軸線と同軸上に配置された基準歯車と、前記各偏心部に設けられ、前記偏心部材の回転によって揺動しつつ前記基準歯車と噛合する揺動歯車と、前記基準軸線周りに回転可能であるとともに、周方向に並んで配置された複数のピン部材を有するキャリヤとを備え、前記各揺動歯車には、周方向に並んで配置され、前記ピン部材が挿入される複数のピン通孔が形成されたものであって、前記各ピン通孔に固定され、複数の内歯を有する通孔歯車と、前記各ピン部材周りに該各ピン部材と相対回転可能に設けられ、前記各内歯の一部と噛合する複数の外歯を有するピン歯車とを備え、前記複数の偏心部は、前記複数の揺動歯車のうちの一と他の一とが前記基準軸線周りに90°よりも大きくずれて設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、通孔歯車がピン歯車に対してキャリヤの回転方向の側方で噛合するとともに通孔歯車との噛合位置での接線方向が前記回転方向と平行に近い角度になるピン歯車に対して、一の揺動歯車が自転に応じた前記回転方向の押圧力を通孔歯車を介して付与するとき、該ピン歯車には、他の一の揺動歯車から通孔歯車を介して自転に応じた前記回転方向の押圧力が付与される。ここで、一の揺動歯車と他の一の揺動歯車とは、基準軸線周りに90°よりも大きくずれて設けられているため、一及び他の一の揺動歯車からピン歯車に作用する回転方向の押圧力は、該ピン歯車を互いに反対方向に回転させることになる。そのため、一及び他の一の揺動歯車からピン歯車に作用する回転方向の押圧力は、該ピン歯車の自転によって吸収されず、該ピン歯車を介してピン部材(キャリヤ)に作用することになる。これにより、トルク伝達に寄与するピン部材の数が増加するため、揺動歯車と基準歯車との噛合位置に応じて一部のピン部材に大きな負担が加わることを抑制できる。したがって、各ピン部材に要求される強度を低くすることができ、その小型化を図ることができる。
上記歯車装置において、前記キャリヤには、周方向に隣り合う前記複数のピン部材が径方向内側寄りと径方向外側寄りとに交互に設けられ、前記各揺動歯車には、周方向に隣り合う前記複数のピン通孔が前記ピン部材に応じて径方向内側寄りと径方向外側寄りとに交互に設けられることが好ましい。
上記構成によれば、周方向に隣り合うピン通孔が径方向内側寄りと径方向外側寄りとに交互に設けられるため、外径の小さな外歯車でも隣り合うピン通孔間の距離を確保するとともにピン通孔の孔径を確保できる。これにより、外歯車の小型化を図ることができる。
本発明によれば、ピン部材の小型化を図ることができる。
第1実施形態の減速機の軸方向に沿った断面図。 (a)は第1実施形態の減速機における外歯車の端面を通る軸方向と直交した断面図(図1のA−A断面図)、(b)はピン部材近傍の拡大断面図。 第1実施形態の減速機の各ピン部材に作用する押圧力を示す模式図。 第2実施形態の減速機の軸方向に沿った断面図。 (a)は第2実施形態の減速機における外歯車の端面を通る軸方向と直交した断面図(図4のB−B断面図)、(b)はピン部材近傍の拡大断面図。 従来の減速機の外歯車の端面を通る軸方向と直交した断面図。
(第1実施形態)
以下、歯車装置の第1実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2(a),(b)に示す歯車装置としての減速機1は、偏心揺動型(ハイポサイクロイド型)の遊星歯車機構を用いて構成されている。減速機1は、モータ2のモータ軸(図示略)と同軸上に配置されて回転駆動される偏心部材としてのカムシャフト11を備えている。また、減速機1は、カムシャフト11に相対回転可能に設けられた揺動歯車としての2つの外歯車12,13と、各外歯車12,13の一部と噛合する基準歯車としての内歯車14と、カムシャフト11に入力された回転を出力するキャリヤ15とを備えている。なお、以下の説明では、減速機1のモータ2側(図1中、左側)を軸方向一端側とし、モータ2と反対側(図1中、右側)を軸方向他端側とする。
詳しくは、カムシャフト11は、モータ軸と同軸上に配置される丸棒状の軸部21、及び軸部21の途中に隣接して設けられた2つの円板状の偏心部22,23を有している。2つの偏心部22,23は、軸部21の基準軸線としての軸線L1に対して所定量偏心するとともに該軸線L1周りに互いに略180°ずれた位置にそれぞれ軸線L2,L3を有している。そして、カムシャフト11は、軸部21の軸方向一端部が図示しないモータ軸と同軸上で一体回転可能に連結されるようになっている。
外歯車12,13は、それぞれ円板状に形成されている。外歯車12,13の外周面には、それぞれ径方向外側に突出する複数の外歯12a,13aが形成されている。外歯車12,13の中央には、それぞれ軸方向に貫通した中央孔31,32が形成されている。そして、外歯車12,13は、中央孔31,32に設けられた軸受33,34を介して偏心部22,23の外周に相対回転可能にそれぞれ設けられている。つまり、2つの外歯車12,13の中心O2,O3は、それぞれ偏心部22,23の軸線L2,L3上に位置しており、2つの外歯車12,13は、カムシャフト11の軸線L1(後述する内歯車42の中心O1)周りに互いに略180°回転した位置に配置されている。
また、外歯車12,13における中央孔31,32と外歯12a,13aとの間の部分には、その中心O2,O3周りに周方向に間隔を空けて形成された複数のピン通孔35,36が形成されている。ピン通孔35,36は、それぞれ丸孔状に形成され、外歯車12,13の中心O2,O3を中心とする円上に配置されている。そして、ピン通孔35,36の内周面には、それぞれ径方向内側に突出する複数の内歯が通孔内歯37a,38aとして軸方向全体に亘って形成されている。つまり、本実施形態の外歯車12,13におけるピン通孔35,36には、通孔歯車37,38が一体形成されている。
内歯車14は、円筒状に形成されている。内歯車14の内周面における軸方向中央部には、径方向内側に突出する複数の内歯14aが形成されている。そして、内歯車14は、その中心O1が軸部21の軸線L1と同軸上に配置されており、内歯14aの一部と外歯12a,13aの一部とが噛合している。なお、内歯14aの歯数は、外歯12a,13aの歯数よりも多く設定されている。また、本実施形態の外歯12a,13a、及び内歯14aには、それぞれ歯すじが軸線と平行な平歯のインボリュート歯形が採用されている。図1に示すように、内歯車14には、軸方向両側に突出する円筒状の延出部41,42がそれぞれ形成されている。そして、内歯車14の軸方向一端側の延出部41には、モータ2を収容する円筒状の収容部材(図示略)が連結されるとともに、軸方向他端側の延出部42には、円板状の蓋部材(図示略)が連結されるようになっている。
キャリヤ15は、外歯車12,13の軸方向一端側に配置された第1プレート51と、外歯車12,13の軸方向他端側に配置された第2プレート52と、ピン通孔35,36に挿通された状態で第1プレート51と第2プレート52とを前記基準軸線としての軸線L1周りに一体回転可能に連結するピン部材53とを備えている。
第1プレート51は、円板状に形成されている。第1プレート51の中央には、貫通孔54が形成されている。そして、第1プレート51は、その外周と内歯車14の軸方向一端側の延出部41との間に設けられた軸受55a、及び貫通孔54とカムシャフト11の軸部21の外周との間に設けられた軸受55bにより内歯車14及びカムシャフト11に対して相対回転可能に支持されている。
第2プレート52は、円板状に形成されている。第2プレート52の中央には、貫通孔56が形成されている。そして、第2プレート52は、その外周と内歯車14の軸方向他端側の延出部42との間に設けられた軸受57a、及び貫通孔56とカムシャフト11の軸部21の外周との間に設けられた軸受57bにより内歯車14及びカムシャフト11に対して相対回転可能に支持されている。なお、第2プレート52の軸方向他端側には、図示しない車輪のホイール等の出力部材が連結されるようになっている。
図1及び図2(a),(b)に示すように、各ピン部材53は、円柱状に形成されたピン本体61と、ピン本体61の外周に設けられた軸受62とを備えている。本実施形態の軸受62には、ニードルベアリングが採用されている。軸受62の軸方向に沿った長さは、外歯車12,13の軸方向に沿った長さの合計と略等しく設定されている。また、軸受62(外輪)の外周面には、径方向外側に突出する複数の外歯がピン外歯65aとして軸方向全体に亘って形成されている。つまり、本実施形態の軸受62の外輪には、ピン歯車65が一体形成されている。なお、ピン外歯65aの歯数は、通孔内歯37a,38aの歯数よりも少なく設定されている。また、本実施形態の各通孔内歯37a,38a、及び各ピン外歯65aには、その歯すじが軸線と平行な平歯のインボリュート歯形が採用されている。
各ピン部材53は、外歯車12,13のピン通孔35,36内に挿通された状態で、カムシャフト11の軸線L1を中心とした円上に配置されており、ボルト66,67によって第1及び第2プレート51,52と一体回転可能に連結されている。これにより、ピン外歯65aの一部と通孔内歯37a,38aの一部とが噛合している。具体的には、ピン歯車65の通孔歯車37に対する噛合位置とピン通孔35の中心との関係は、外歯車12の内歯車14に対する噛合位置と内歯車14の中心O1との関係と略180°ずれた逆位相の関係となっている。また、ピン歯車65の通孔歯車38に対する噛合位置とピン通孔36の中心との関係は、外歯車13の内歯車14に対する噛合位置と内歯車14の中心O1との関係と略180°ずれた逆位相の関係となっている。これにより、通孔歯車37,38とピン歯車65との噛合位置での接線方向がキャリヤ15の回転方向と平行に近い角度になるピン歯車65(図3中、上側及び下側に位置するピン歯車65y,65z)には、環状に配置された各ピン部材53の内側(軸線L1側)及び外側(軸線L1と反対側)の双方から通孔内歯37a,38aが噛合している。
次に、本実施形態のアクチュエータの動作(作用)について説明する。
図3に示すように、カムシャフト11が時計回りに回転すると、外歯車12,13は、内歯車14との噛合位置を周方向に時計回りに移動させることにより外歯12a,13aの軌跡がそれぞれハイポサイクロイド曲線を描く態様で揺動(公転)しつつ、外歯12a,13aと内歯14aとの歯数差に応じて自転(中心O2,O3周りに回転)する。このとき、通孔歯車37,38とピン歯車65との噛合位置は、各軸受62の外輪がピン部材53の中心周りに回転することにより、外歯車12,13の揺動に合わせて該外歯車12,13と内歯車14との各噛合位置に対して上記逆位相となる関係を保ちつつ周方向に時計回りに移動する。そして、各外歯車12,13の自転が各ピン部材53に伝達されることで、カムシャフト11の回転が減速されつつ反転されてキャリヤ15から出力される。つまり、キャリヤ15が反時計回りに回転する。
詳しくは、外歯車12,13は、通孔歯車37,38がピン歯車65に対してキャリヤ15の回転方向後方側で噛合するとともに該ピン歯車65との噛合位置での接線方向がキャリヤ15の回転方向に対して直角に近い角度となる通孔歯車37,38(ピン通孔35,36)を介して、それぞれ単独でピン部材53を回転方向に押圧することで、自転分の回転をピン部材53に伝達する。具体的には、図3において太線の矢印で示すように、外歯車12における右側に位置する通孔歯車37xからピン部材53(ピン歯車65x)に単独で回転方向の押圧力が作用し、外歯車13における左側に位置する通孔歯車38xからピン部材53(ピン歯車65x)に単独で回転方向の押圧力が作用する。
さらに、外歯車12,13と内歯車14との噛合位置近傍のピン通孔35,36では、本実施形態の外歯車12,13は、互い協働することにより、通孔歯車37,38がピン歯車65に対して前記回転方向の側方で噛合するとともにピン歯車65との噛合位置での接線方向がキャリヤ15の回転方向と平行に近い角度になる通孔歯車37,38を介してピン部材53を回転方向に押圧することで、自転分の回転をピン部材53に伝達する。
具体的には、図3において太線の矢印で示すように、外歯車12における上側に位置する通孔歯車37yからピン歯車65yに軸線L1側の位置で回転方向の押圧力が作用する。このとき、外歯車13における上側に位置する通孔歯車38yからピン歯車65yに軸線L1と反対側の位置で回転方向の押圧力が作用する。また、外歯車12における下側に位置する通孔歯車37zからピン歯車65zに軸線L1と反対側の位置で回転方向の押圧力が作用する。このとき、外歯車13における下側に位置する通孔歯車38zからピン歯車65zに軸線L1側の位置で回転方向の押圧力が作用する。つまり、外歯車12,13からピン歯車65に作用する回転方向の押圧力は、該ピン歯車65を互いに反対方向に回転させることになる。そのため、外歯車12,13から図3の上側及び下側に位置する各ピン歯車65に作用される回転方向の押圧力は、該ピン歯車65の自転によって吸収されず、該ピン歯車65を介してピン部材53(キャリヤ15)に作用することになる。これにより、全てのピン部材53が外歯車12,13からキャリヤ15へのトルク伝達に寄与することになる。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)各ピン通孔35,36に通孔歯車37,38を形成するとともに、ピン部材53の軸受62にピン歯車65を形成し、外歯車12,13をカムシャフト11の軸線L1周りに互いに180°回転した位置に配置することで、上記のようにトルク伝達に関与するピン部材53の数が増加するため、各ピン部材53に加わる負担を低減できる。したがって、各ピン部材53に要求される強度を低くすることができ、その小型化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図4及び図5(a),(b)に示すように、周方向に隣り合うピン通孔35,36は、外歯車12,13において、それぞれ径方向内側寄りと径方向外側寄りとに交互に形成されている。径方向内側寄りに配置された各ピン通孔35,36は、それぞれ外歯車12,13の中心O1,O2を中心とする小さな円上に配置され、径方向外側寄りに配置された各ピン通孔35,36は、それぞれ外歯車12,13の中心O1,O2を中心とする前記小さな円よりも大きな円上に配置されている。
各ピン部材53は、第1及び第2プレート51,52間において、ピン通孔35,36に応じて径方向内側寄りと径方向外側寄りとに周方向に交互に配置されている。径方向内側寄りに配置された各ピン部材53は、それぞれ内歯車14の中心O1を中心とする小さな円上に配置され、径方向内側寄りに配置された上記ピン通孔35,36に挿通されている。また、径方向外側寄り各ピン部材53は、それぞれ内歯車14の中心O1を中心とする前記小さな円よりも大きな円上に配置され、径方向外側寄りに配置された上記ピン通孔35,36に挿通されている。そして、各通孔歯車37,38と各ピン歯車65との噛合位置は、上記第1実施形態と同様に、内歯車14と外歯車12,13との噛合位置と略180°ずれた逆位相の関係となっている。なお、本実施形態では、上記第1実施形態と同様にカムシャフト11からキャリヤ15にトルクが伝達される。
次に、本実施形態の効果について記載する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の(1)の効果に加えて以下の効果を有する。
(2)周方向に隣り合うピン通孔35,36を径方向内側寄りと径方向外側寄りとに交互に設けたため、外径の小さな外歯車12,13でも隣り合うピン通孔35,36(通孔歯車37,38)間の距離を確保するとともに、ピン通孔35,36の孔径を確保できる。これにより、外歯車12,13の小型化を図ることができる。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記各実施形態では、各外歯12a,13a、各内歯14a、各通孔内歯37a,38a及び各ピン外歯65aを平歯としたが、これに限らず、斜歯としてもよい。この場合には、各外歯12a,13a、各内歯14a、各通孔内歯37a,38a及び各ピン外歯65aをそれぞれ歯すじが同一方向にねじられた斜歯とすることが好ましい。これにより、各外歯12a,13aと各内歯14aとの噛合位置で発生するスラスト力と、各通孔内歯37a,38aと各ピン外歯65aとの噛合位置で発生するスラスト力が互いに逆向きになる。そのため、各噛合位置から外歯車12,13に作動するスラスト力を相殺でき、外歯車12,13を軸方向から支持せずともよくなる。
・上記各実施形態において、各外歯12a,13a、各内歯14a、各通孔内歯37a,38a及び各ピン外歯65aを、例えばサイクロイド歯形としてもよい。
・上記各実施形態において、カムシャフト11を、外歯車12,13と同軸上に配置される偏心部材(偏心部22,23)と、偏心部材を内歯車14と同軸上で一体回転させるシャフトとに分割してもよい。この場合において、減速機1がシャフトを備えず、例えばモータ軸が偏心部材と一体回転可能に連結されるようにしてもよい。
・上記各実施形態において、ピン通孔35,36の内周面に通孔内歯37a,38aを一体形成せず、別部材からなる通孔歯車をピン通孔35,36に固定してもよい。同様に、軸受62にピン外歯65aを一体形成せず、別部材からなるピン歯車を外輪に固定してもよい。
・上記各実施形態では、減速機1が2つの外歯車12,13を備える構成としたが、これに限らず、3つ以上の外歯車を備える構成としてもよい。
・上記各実施形態では、偏心部22,23の軸線L1,L2が、軸部21の軸線L1周りに互いに略180°ずれるようにカムシャフト11を形成したが、これに限らず、少なくとも軸線L1周りに90°よりも大きくずれていれば、180°以下であってもよい。
・上記各実施形態では、外歯車12,13を偏心部22,23の外周に相対回転可能に設けた揺動歯車とする形式の歯車装置に対して通孔歯車37,38及びピン歯車65を設ける構成を適用した。しかし、これに限らず、複数の内歯車を揺動歯車とする形式の歯車装置(例えば、特許文献2)に対して通孔歯車37,38及びピン歯車65を設ける構成を適用してもよい。
・上記各実施形態では、歯車装置を減速機1として用いたが、例えばキャリヤ15に回転を入力し、カムシャフト11から増速した回転を出力する増速機として用いてもよい。
1…減速機(歯車装置)、11…カムシャフト(偏心部材)、12,13…外歯車(揺動歯車)、12a,13a…外歯、14…内歯車(基準歯車)、14a…内歯、15…キャリヤ、22,23…偏心部、35,36…ピン通孔、37,38…通孔歯車、37a,38a…通孔内歯、53…ピン部材、65…ピン歯車、65a…ピン外歯、L1〜L3…軸線、O1〜O3…中心。

Claims (2)

  1. 基準軸線としての軸線を有し、前記基準軸線周りに回転可能であるとともに、前記基準軸線に対して所定量偏心した位置にそれぞれ軸線を有する複数の偏心部が設けられた偏心部材と、
    前記基準軸線と同軸上に配置された基準歯車と、
    前記各偏心部に設けられ、前記偏心部材の回転によって揺動しつつ前記基準歯車と噛合する揺動歯車と、
    前記基準軸線周りに回転可能であるとともに、周方向に並んで配置された複数のピン部材を有するキャリヤとを備え、
    前記各揺動歯車には、周方向に並んで配置され、前記ピン部材が挿入される複数のピン通孔が形成された歯車装置であって、
    前記各ピン通孔に固定され、複数の内歯を有する通孔歯車と、
    前記各ピン部材周りに該各ピン部材と相対回転可能に設けられ、前記各内歯の一部と噛合する複数の外歯を有するピン歯車とを備え、
    前記複数の偏心部は、前記複数の揺動歯車のうちの一と他の一とが前記基準軸線周りに90°よりも大きくずれて設けられたことを特徴とする歯車装置。
  2. 請求項1に記載の歯車装置において、
    前記キャリヤには、周方向に隣り合う前記複数のピン部材が径方向内側寄りと径方向外側寄りとに交互に設けられ、
    前記各揺動歯車には、周方向に隣り合う前記複数のピン通孔が前記ピン部材に応じて径方向内側寄りと径方向外側寄りとに交互に設けられたことを特徴とする歯車装置。
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