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JP2015124192A - デカブロモジフェニルエタンの製造方法 - Google Patents

デカブロモジフェニルエタンの製造方法 Download PDF

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JP2015124192A JP2013270497A JP2013270497A JP2015124192A JP 2015124192 A JP2015124192 A JP 2015124192A JP 2013270497 A JP2013270497 A JP 2013270497A JP 2013270497 A JP2013270497 A JP 2013270497A JP 2015124192 A JP2015124192 A JP 2015124192A
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、水分量の多い臭素を使用しても、高純度で、遊離臭素の含有量が少なく、着色も抑制された高品質のデカブロモジフェニルエタンの製造方法を提供することにある。
【解決手段】 ジフェニルエタンと該ジフェニルエタンに対して35〜110モル倍の臭素とを2秒以上接触させて得られた溶液を、触媒と水分を100〜800ppm含む臭素から成る反応液の液面より上部から滴下し、攪拌下均一溶液にて反応させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂の難燃剤として有用なデカブロモジフェニルエタンの製造方法に関するものである。
デカブロモジフェニルエタン結晶は樹脂の難燃剤として広く用いられている。これは通常過剰の臭素を溶媒として使用し、臭素化触媒の存在下で原料であるジフェニルエタンを臭素化することにより得られる。
臭素化触媒として使用する無水塩化アルミニウム、無水塩化第二鉄等のルイス酸触媒は、水により失活することが知られている。水分が多い臭素を使用して反応した場合、触媒の失活分を考慮して触媒を過剰に使用して反応する必要がある。しかし、従来の反応方法では反応後のデカブロモジフェニルエタンの着色が強くなるため、難燃剤として樹脂に混合した場合の着色が問題となっていた。このため臭素中の水分量の管理が重要であった。
特許文献1には得られるデカブロモジフェニルエタンの着色を抑えるため、臭素中の水分量を100ppm未満にする必要性が開示されている。
そして臭素中水分の除去方法として、特許文献1には濃硫酸と混合・攪拌後に水分が除かれた臭素を分相する方法や回収した臭素相を更に蒸留して水分を除くことが開示されている。
しかし、この方法は乾燥に使用した濃硫酸の処理として水酸化ナトリウム等のアルカリ剤との中和処理が必要となることから経済性に問題がある。更に、少量ながら腐食性の強い臭素を含む濃硫酸の取り扱いが必要になるため、処理装置には高級材質が必要である。
このため、原料として用いる臭素は水分の少ない高純度のものを使用する必要があった。
更に、反応後のデカブロモジフェニルエタンの回収操作として一般に行われている方法は、デカブロモジフェニルエタンの粗結晶をスラリーとして攪拌できるだけの十分な水を加えると同時に、水により触媒を失活させ反応を停止させた後、反応液を加熱して溶媒として過剰に使用した臭素を蒸発蒸留して回収し、目的のデカブロモジフェニルエタンを水スラリーとして得ることが行われている。
このとき蒸留回収した臭素をそのまま次の反応に使用できれば操作面、コスト面で効果的であるが、この臭素は水を飽和量(20℃で約300ppm)溶解しているため、次の反応に使用することができず、廃棄するか、上記の経済的に問題のある方法で脱水する必要があった。
このように、デカブロモジフェニルエタンの製造において、原料として使用する臭素の水分許容値が厳しいため、不経済な製造方法で生産せざるを得なかった。
また、従来の技術で生産したデカブロモジフェニルエタンの粗結晶は凝集晶で結晶性が劣り、そのため遊離臭素が多く残存しておりデカブロモジフェニルエタン製品を着色させ、更には、樹脂に、このデカブロモジフェニルエタンを難燃剤として配合する時に、加工時の熱により臭素が放出されて樹脂を傷めて、その熱安定性を低下させたり、放出された臭素ガスにより作業環境を悪くする等の問題があった。そのため、デカブロモジフェニルエタンの製造過程で遊離臭素を除去する必要があった。
その製造過程での施策としては、反応後に得られるデカブロモジフェニルエタン粒子を微粉砕して長時間加熱処理したり、溶媒で粒子を洗浄する方法等、効率の悪い方法を採用せざるを得なかった。
例えば、特許文献2には、得られたデカブロモジフェニルエタン粒子を加熱しながら粉砕する方法が開示されている。ここでは、粒子中に6000ppm残存している遊離臭素を除去するため、230℃の高温で40時間粉砕処理している。この粒子の遊離臭素量が極めて多く、高温での長時間粉砕では発生する臭素ガスの腐食対策に高級材質の装置が必要となる。
更にデカブロモジフェニルエタンは反応中に着色しやすいため、反応に工夫が必要であった。
前述の特許文献1に記載の臭素中の水分濃度を低く抑えた上に、特殊な混合装置を用いて原料のジフェニルエタンを臭素に希釈後、2秒以内の短時間で、反応液に供給する方法。特許文献3には水分濃度の低い臭素を使用して、反応液面下にジフェニルエタンを50〜800cm/秒の速度で供給する方法が開示されているが、ジフェニルエタンを供給するための特別な装置が必要であること、ジフェニルエタンを反応液面より下に供給するためジフェニルエタンの供給が一時停止した場合や反応終了時に供給出口で臭素化反応が起こり、反応生成物が析出して出口が閉塞する恐れがあるため、特別な対策が必要であった。
特許第3895769号公報 特許第2833727号公報 特許第3368540号公報
本発明の目的は、水分量の多い臭素を使用しても、高純度で、遊離臭素の含有量が少なく、着色も抑制された高品質のデカブロモジフェニルエタンを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、驚くべきことに、(1)従来とは逆に、むしろ水分量の多い臭素を使用して、(2)原料のジフェニルエタンを臭素に完全に溶解し、反応液に供給すること、そのためには、ジフェニルエタンと該ジフェニルエタンに対して35〜110モル倍の臭素とを2秒以上接触させジフェニルエタンを臭素に完全に溶解させること、(3)触媒と水分を100〜800ppm含む臭素から成る反応液の液面より上部から滴下し、攪拌下均一溶液にて反応させることで、高純度で、着色の抑制されたデカブロモジフェニルエタンを製造できることを見出した。本発明では原料臭素の精製は特に必要なく、デカブロモジフェニルエタンの回収時に得られる水を飽和量溶解した過剰の臭素をそのまま反応系にリサイクル使用できるため、極めて経済的にデカブロモジフェニルエタンを製造できる。更に得られるデカブロモジフェニルエタン中の遊離臭素が少なく、着色が少ない、極めて高品質のデカブロモジフェニルエタンが得られるという興味深い事実も見出して、本発明を完成するに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
デカブロモジフェニルエタンは、ジフェニルエタンの臭素化により得られる。反応に際して、溶媒としてジブロモメタン、ジクロロメタン、1,2−ジブロモエタン、1,2−ジクロロエタン、ブロモホルム、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素を使用することも一般には行われているが、経済面から溶媒の回収や再生が必要なことから、本発明では、反応原料の臭素を過剰量使用して、これを溶媒として用いることにより工程と操作をシンプルにできるため好ましい。
また、原料のジフェニルエタンは市販品を精製することなく、そのまま使用することができる。
そして、反応液に使用する臭素は水を100〜800ppm含むことを必須とする。なお、臭素の含水量は反応液に使用する臭素の水の含有量であり、ジフェニルエタンに混合する臭素の含水量ではありません。ジフェニルエタンに混合する臭素の含水量は幾らでもよく、結果的に反応液に使用する臭素中の水分濃度を100〜800ppmの範囲に調整すればよい。この範囲内であれば臭素中の水分が多くても特に脱水する必要はない。以下に述べるデカブロモジフェニルエタンの製造工程で回収した臭素、これは飽和の水を溶解するが、これをそのまま利用することもできる。このとき反応で消費された臭素分をこれに追加して使用する。この場合においても、反応液中の臭素中の水分濃度は100〜800ppmになるように制御する必要がある。
なお、臭素中の水分濃度が800ppmを超えると臭素の沸点においても飽和溶解度を超えてしまうため、臭素中の水分濃度は800ppmを超えることはできない。
次に本発明では、臭素および臭素化触媒が存在する反応器にジフェニルエタンを供給する際、予め臭素にジフェニルエタンを溶解した後に供給することを必須とする。
ジフェニルエタンの臭素への溶解は、別に溶解槽を設けて臭素にジフェニルエタンを溶解した後に、反応器へ供給する方法と、反応器のコンデンサーから還流してくる臭素液にジフェニルエタンを添加・混合・溶解して反応器に供給する方法とがあるが、どちらの方法も使用することができる。操作性や経済性を考慮して決定すればよい。
また、溶解槽を設けてジフェニルエタンと臭素を予め混合して反応器へ供給する場合は、ジフェニルエタンを臭素に溶解後、反応器へ供給するまでの時間は2秒以上であることを必須とする。
還流ラインにジフェニルエタンを供給する場合、ジフェニルエタンを臭素に混合後、反応器内に入るまでの時間は2秒以上2時間以内が好ましく、更には3秒以上1時間以内が好ましく、特に5秒以上5分以内が好ましい。
コンデンサー出口から反応器までの間のラインを水平にし、コンデンサー出口付近にジフェニルエタンの供給部を設け、反応器までの長さで、ジフェニルエタンの供給部から反応器までに溜まる液量を調整することでこの時間は確保できる。また、ジフェニルエタンの供給部分と反応器までの途中に液溜部を設けたり、フレキシブルチューブのような蛇腹型のチューブを使用してジフェニルエタンの供給部から反応器までに溜まる液量を調節することも効果的である。
また、ジフェニルエタンを臭素に混合後、反応器に入るまでの時間は、以下の式(1)で計算することができる。
ジフェニルエタンの供給部から反応器までに溜まる液量/(臭素の時間当たりの還流量+ジフェニルエタンの時間当たりの供給量)・・・(1)
溶解から供給までの時間が短いとジフェニルエタンの臭素への溶解が不十分となり、製品となるデカブロモジフェニルエタンの着色が増加する問題がある。また長すぎても着色抑制の効果はほとんど向上せず、不経済である。
ジフェニルエタンの臭素への溶解は溶解槽を設けて行う場合は、溶解槽中の臭素にジフェニルエタンを粉体で加えても、溶融状態で加えてもよい。還流ラインにジフェニルエタンを供給する場合はジフェニルエタンを粉体で供給しても良いが、融点以上に加熱して溶融状態で供給する方が操作が容易であり好ましい。
ジフェニルエタンを臭素に溶解する際のジフェニルエタンに対する臭素のモル比は通常25〜170で操作できるが、本願発明では35〜110の範囲とすることを必須とする。モル比が35未満の場合は臭素にジフェニルエタンが完全に溶解せず、本発明の効果が発揮されない。また、モル比が110を超える場合、溶解槽を設けてジフェニルエタンを臭素に溶解して操作する場合は、反応器に供給される臭素の量が増加するため、反応器を必要以上に大きくするか、反応中に臭素を抜き出す必要があり、操作性・経済性の面で問題がある。還流ラインにジフェニルエタンを供給する場合でも、モル比が大きい場合、ジフェニルエタンの供給速度を下げるか、還流ラインの臭素の還流量を大きくする必要がある。前者は反応時間が長くなり、生産性が低下する。臭素の還流量を増やす場合は、コンデンサーの容量が大きくなり経済性に問題がある。
溶解槽でジフェニルエタンを溶解する場合、臭素中の水分濃度は、ジフェニルエタンの供給終了時に反応器内の臭素の水分濃度が100ppm以上になるように制御する必要がある。
臭素還流ラインにジフェニルエタンを供給する場合は、還流ラインの臭素の水分濃度は反応器に仕込んだ臭素中の水分濃度で決定される。
反応に使用する臭素の量は、ジフェニルエタンを臭素化してデカブロモジフェニルエタンとする量と、生成するデカブロモジフェニルエタンを臭素液に全量溶解させる量の合計量以上が必要である。具体的にはジフェニルエタンに対し25モル倍以上110モル倍以下を使用することが好ましい。110モル倍を超える場合は生産効率が幾分低下する。25モル倍未満の場合、臭素化反応時に微細なデカブロモジフェニルエタンの結晶や、ノナブロモジフェニルエタン、オクタブロモジフェニルエタンの結晶が析出し、幾分濾過性や製品純度の低下をもたらしたり、結晶中の遊離臭素含有量の増加をもたらす場合があるので好ましくない。溶解槽を別に設けて臭素にジフェニルエタンを溶解する場合は、ジフェニルエタンの溶解に使用する臭素と反応器に仕込む臭素の合計量が上記の範囲であればよい。
臭素化に使用する触媒は、ルイス酸触媒がよく、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化鉄、塩化亜鉛、塩化スズ等が挙げられる。これらの中でも触媒活性が適度な強さで、残存する触媒自身の色によるデカブロモジフェニルエタンの着色がないことから無水塩化アルミニウムが好ましい。使用する触媒量は、臭素中に含まれている水と当モル分の量に加えて、ジフェニルエタンに対して2重量%以上が好ましく、更には8重量%以上、より好ましくは16重量%以上である。その理由は、触媒量が少ないと反応の進行が不十分となる。多すぎても反応やデカブロモジフェニルエタン製品の着色に問題はなく、経済性を考慮して触媒量の上限を決定すればよい。
触媒の投入方法は反応開始前に必要量を一括で仕込むのが一般的であるが、反応中または反応後の熟成前に分割して投入することもできる。
触媒の無水塩化アルミニウムの粒径範囲は、0.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.8mm以上2.3mm以下である。本特許による反応方法の採用により得られるデカブロモジフェニルエタンの着色は従来法に比べて大幅に改善できる。しかし、触媒の粒径が0.5mm未満の場合、その効果が不十分になる。また粒径が3.0mmを超えると、反応性が低下し、得られるデカブロモジフェニルエタンの純度が低下する。
ジフェニルエタン供給時の反応温度は50〜60℃が好ましい。更に好ましくは52〜56℃である。50℃より低い温度も適用可能であるが、温度を低くすると反応が不十分になり、反応後のデカブロモジフェニルエタンの純度が低下することがある。また、60℃より温度を高くすると反応速度は大きくなるが、臭素の蒸発と凝縮が激しくなり、必要な熱エネルギーの負荷が増す。また、加圧操作が必要になる場合もあるが、大気圧下で反応を行うことが好ましい。
反応器へのジフェニルエタンの供給は2〜24時間かけて行うことが好ましく、さらに好ましい供給時間は3〜18時間である。供給時間が24時間より長いと生産性が幾分低下する。供給時間が2時間より短いと副生臭化水素と共に揮散する臭素量が増し、その凝縮のためのコンデンサーの能力を大きくする必要がある。
ジフェニルエタンの供給終了後、臭素化反応を完結させるため、一定時間熟成する。熟成温度はジフェニルエタンの供給時の反応温度と同じでも良いが、1℃以上高い温度で保持することが好ましい。保持時間は0.5〜8時間であり、更に好ましい保持時間は3〜5時間である。この温度・時間は、得られるデカブロモジフェニルエタンの目標純度により決定すればよい。
反応後は、反応液に水を加え、臭素化触媒を失活させる。その後、反応混合物を加熱し、臭素の回収を行う。その回収時間は、通常、1〜24時間である。また、必要であれば未反応臭素の回収中に水を所定量追加してもよい。最終的にはデカブロモジフェニルエタン粒子の水スラリーとして反応生成物を回収する。このときのスラリー濃度は35〜70重量%、好ましくは40〜65重量%である。
臭素の回収時は、共沸により水も一部留出する。この水は回収した臭素を静置して上層の水層を分離すれば、次の反応に使用することができる。なお、この臭素中には静置時の液温に対応した水が飽和量溶解している。この溶解水は、臭素から脱水する必要がないため極めて経済的にデカブロモジフェニルエタンを製造することができる。
臭素と水層を分離する温度は、6℃以上58℃以下で操作できるが、好ましくは10℃以上50℃以下である。6℃未満では臭素の水和物の結晶が生成し、配管閉塞等のトラブルが発生する問題がある。58℃を超えると臭素が沸騰するため水層の分離が困難になる。
臭素中の水の飽和濃度は液温により変化する。10℃で250ppm、20℃で300ppm、30℃で400ppm、40℃で500ppm、50℃で700ppm、臭素の沸点の59℃で最大の800ppmとなる。
得られたデカブロモジフェニルエタンの水スラリーは遠心分離または加圧濾過して、デカブロモジフェニルエタンの粒子を得てから水洗する。水洗時の水の量は、通常、該粒子の量に対して0.1〜10重量倍である。
次に、本発明では、該デカブロモジフェニルエタン粒子を粉砕して、平均粒径が1〜10μmで、YI値が20以下であり、且つ、遊離臭素含有量が100ppm以下であるデカブロモジフェニルエタン粒子を得る。粉砕は乾式でも湿式でも可能であるが、湿式法が好ましく、粒子内の臭素除去に対してより大きな効果が得られる。これは、粉砕時に水への臭素の溶解が起こり、該デカブロモジフェニルエタン粒子と分離されるためと考えられる。使用する水に水酸化ナトリウムやチオ硫酸ナトリウムを必要により添加してもよい。粉砕機としてボールミル、ビーズミル等が挙げられる。
粉砕度合は、該デカブロモジフェニルエタン粒子の平均粒径を10μm以下までにする粉砕が好ましく、さらには5μm以下が好ましい。しかし、1μm未満までの粉砕には、特殊な粉砕機や長時間の粉砕が必要になり、さらにはその後の濾過・乾燥に長時間が必要となるため、1μm以上までの粉砕が好ましい。即ち、粉砕度合は、1〜10μmが好ましく、更には1〜5μmが好ましい。
湿式粉砕後のデカブロモジフェニルエタン粒子は、濾過後、乾燥して製品とする。乾燥は、120℃前後の温度で1〜20時間、好ましくは2〜12時間である。このときデカブロモジフェニルエタン粒子中の遊離臭素はほとんど除去されており、乾燥機の腐食もない。
なお、本発明におけるYI値とは、ASTM D1925により測定した黄色指数のことを意味する。また、反応中とは、臭素化触媒を含む臭素中にジフェニルエタンを供給している間を意味し、反応後とは、臭素化触媒を含む臭素にジフェニルエタンの供給を終えた後のことを意味する。無水塩化アルミニウムの粒径範囲は篩分法による粒径範囲である。
本発明ではデカブロモジフェニルエタンを製造する原料および反応溶媒として水分を含む臭素を使用し、もう一つの原料であるジフェニルエタンはあらかじめ臭素に溶解させた後に、触媒の入った反応器に導入して反応させることにより、粉砕前のデカブロモジフェニルエタン粒子が、遊離臭素含有量400ppm以下、YI値が50〜200で、且つ該粒子の粉砕は容易である。そして、該粒子を粉砕、水洗後は、YI値が20以下と着色が少なく、且つ、遊離臭素含有量が100ppm以下である高品質のデカブロモジフェニルエタン結晶を得ることができる。そして、本発明では、原料および溶媒として使用する臭素の脱水が不要であり、また、反応後に回収した余剰の臭素もそのまま次の反応にリサイクルでき、経済的なデカブロモジフェニルエタンの製造方法を提供できる。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
(YI値の測定方法)
デカブロモジフェニルエタンの試料を日本電色工業製VGS−300A型色差計により測定した。
(遊離臭素含有量の測定方法)
デカブロモジフェニルエタンの試料を85℃のクロロベンゼン500mlに溶解した。この溶液に、水酸化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムを少量溶解した水100mlを加え、激しく攪拌して水相へ抽出を行った。その水相をイオンクロマトで分析し、臭素量を定量した。
(GCによるデカブロモジフェニルエタンの純度測定方法)
ガスクロマトグラフィー装置としてアジレント・テクノロジー(株)製7890ガスクロマトグラフ、分析条件として注入口温度:320℃、検出器温度:320℃、初期温度:150℃、昇温速度:5℃/分、最終温度:300℃、最終温度保持時間:30分間、検出器:水素炎イオン化検出器、キャリアガス:ヘリウム、注入口圧力:95kPa、カラム:アジレントJ&W社製DB−1、内径0.25mm、長さ15m、膜厚0.25μm、サンプル0.010gを二硫化炭素50mlに溶解し、溶液5μlを装置に注入して分析を行った。GC純度とは、ガスクロマトグラフィーにより求めたデカブロモジフェニルエタンの面積%による純度を示す。
(平均粒径の測定方法)
レーザー回折・散乱法による測定装置(マイクロトラックHRA9320−X100)を使用し、溶媒としてエタノールを使用して測定した。平均粒径は粒度分布の積算値の50%での粒径を平均粒径とした。
(臭素中の水分の測定方法)
臭素を石英ガラス製セルにとり、赤外吸収法による水の吸光度より求めた。
実施例1
ガラス製コンデンサー及び攪拌機を備えた1Lのガラス製フラスコ(反応器)に、水分濃度300ppmの臭素1400g、触媒として無水塩化アルミニウム23g(日本軽金属株式会社製、粒径0.8〜2.3mm)を仕込み、該フラスコをオイルバスにセットした。そして、攪拌下、オイルバスを加熱し、フラスコ内温度を59℃まで昇温し、臭素を還流させた。
なお、コンデンサーと反応器との間の配管には水平部分を設け、そこにジフェニルエタンを供給するための滴下漏斗の接続部を設けた。更にその先にテフロン(登録商標)製のフレキシブルチューブを接続して反応器へ還流液を戻した。還流液は、反応液の液面の上部から滴下するように装置をセットした。なお、漏斗の接続部から反応器までに溜まる液量を測定すると2mlであった。
また、臭素中の水分濃度は20℃での飽和濃度(300ppm)に相当する。
次に、ガラス製滴下漏斗にジフェニルエタン63.8gを仕込み、窒素気流下、リボンヒーターにより外部から加熱してこれを全量溶融した。この溶融ジフェニルエタンを臭素の還流ラインに4時間かけて供給した。
ジフェニルエタンを供給中の反応温度が53℃になるようにオイルバスの温度を調節した。この反応条件では、ジフェニルエタンを供給する間、還流ラインにおける臭素:ジフェニルエタンのモル比は47:1になった。また臭素の還流液の流量とジフェニルエタンの供給量の和は1秒当たり0.4mlであった。
またジフェニルエタンを臭素に添加後、反応器に入るまでの時間は式(1)による計算で、5秒で、ジフェニルエタンは臭素に完全に溶解した状態で反応器に供給した。
ジフェニルエタンの供給が終わった後、反応温度を約60℃まで昇温し、4時間保持した。
その後、水を少量添加し、触媒を失活させた。
そして、コンデンサーをディーンスタークコンデンサーに変更し、余剰の臭素の蒸留回収を開始した。回収された臭素に見合う量の水を反応器に供給した。臭素が除去されるとデカブロモジフェニルエタンの粒子が徐々に析出してきた。蒸気温度が100℃になるまで蒸留を続け、未反応の臭素を回収し、デカブロモジフェニルエタン粒子を水スラリーとして得た。
次に、該粒子の水スラリーを減圧ろ過し、純水で洗浄して粒子を得た。平均粒径は120μmであり、この粒子中の遊離臭素含有量は乾燥重量基準で28ppmであった。また、YI値は108であった。
この粒子を湿式粉砕により粉砕を行った。粒子80g、水228g、5重量%水酸化ナトリウム水溶液3mL、直径1cmのジルコニア製ボール300mLを直径10cm、内容積1Lのポリエチレン製容器に仕込み、100回転/分の速度で回転し、4時間予備粉砕を行った。
予備粉砕後のデカブロモジフェニルエタンスラリーを回収し、減圧濾過し、そして湿潤ケークの全量に水228g、直径1mmのジルコニアビーズ400mLを1Lのポリエチレン製容器に仕込み、100回転/分の速度で4時間更に微粉砕を行った。
微粉砕後、デカブロモジフェニルエタンのスラリーを回収し、減圧濾過し、その湿潤ケークと水228g、直径1mmのガラスビーズ400mLを1Lのポリエチレン製容器に仕込み、100回転/分の速度で4時間粉砕を行った。
この粉砕操作をもう一度行った後、デカブロモジフェニルエタンのスラリーを濾過して、ケークとして回収した。
このケークを120℃で12時間乾燥し、デカブロモジフェニルエタン結晶を得た。
平均粒径2.8μm、GC純度99.5%、YI値14、遊離臭素含有量10ppmの高品質デカブロモジフェニルエタン粒子であった。
実施例2
ガラス製コンデンサー及び攪拌機を備えた1Lのガラス製フラスコ(反応器)に、水分濃度250ppmの臭素700g、無水塩化アルミニウム23g(日本軽金属株式会社製、粒径0.8〜2.3mm)を仕込み、該フラスコをオイルバスにセットした。そして、攪拌下、オイルバスを加熱し、フラスコ内温度を59℃まで昇温し、臭素を還流させた。
ジフェニルエタン31.9gを水分100ppmを含む臭素1090gに溶解し、3分間攪拌した後、滴下漏斗に仕込んだ。この溶液を1時間50分かけて上記の触媒を含む臭素の液面上へ滴下した。ジフェニルエタンを供給中の反応液の温度は54〜55℃であった。
滴下終了後、更にジフェニルエタン31.9gを水分100ppmを含む臭素1090gに溶解した溶液を新たに準備し、同様に滴下漏斗に仕込み、反応液への滴下を行った。
ジフェニルエタンの供給終了後、実施例1と同様にデカブロモジフェニルエタンの回収を行った。得られた粒子の平均粒径は110μmであり、この粒子中の遊離臭素含有量は乾燥重量基準で30ppmであった。また、YI値は98であった。
実施例1と同様に粉砕を行い、デカブロモジフェニルエタンのスラリーを濾過して、ケークとして回収し、このケークを120℃で12時間乾燥し、平均粒径3.1μm、GC純度99.2%、YI値14、遊離臭素含有量12ppmの高品質デカブロモジフェニルエタン粒子を得た。
実施例3
実施例1で回収した臭素700gに追加分の臭素700g(東ソー株式会社製、水分10ppm)を加え、実施例1と同じ反応器に仕込んだ。実施例1で回収した臭素は、20℃での飽和濃度に近い約300ppmの水を溶解していた。
この臭素に触媒として無水塩化アルミニウム23g(日本軽金属株式会社製、粒径0.8〜2.3mm)を添加し、実施例1と同様に反応操作を行った。
得られたデカブロモジフェニルエタン粒子の平均粒径は125μmであり、この粒子中の遊離臭素含有量は乾燥重量基準で29ppmであった。またYI値は101であった。
その後、実施例1と同様に粉砕を行い、デカブロモジフェニルエタンのスラリーを濾過して、ケークとして回収し、このケークを120℃で12時間乾燥し、平均粒径3.2μm、GC純度99.3%、YI値15、遊離臭素含有量14ppmの高品質デカブロモジフェニルエタン粒子を得た。
実施例4
臭素中の水分濃度が110ppmであることと、コンデンサーの還流ラインに設置したジフェニルエタンの添加位置を変更したこと以外は、実施例1で使用した装置を使用して反応を行った。滴下漏斗の接続部から反応器までに溜まる還流液の液量を測定すると1.2mlであった。
他の操作は、実施例1と同様に操作を行った。臭素の還流液の液量とジフェニルエタンの供給量の和は1秒当たり0.4mlで、ジフェニルエタンを臭素に添加後、反応器に入るまでの時間は式(1)による計算で3秒であったが、ジフェニルエタンは臭素に溶解して反応器へ供給された。
反応後に得られたデカブロモジフェニルエタン粒子中の平均粒径は113μmであり、この粒子中の遊離臭素含有量は乾燥重量基準で32ppmであった。またYI値は104であった。
その後、実施例1と同様に粉砕を行い、デカブロモジフェニルエタンのスラリーを濾過して、ケークとして回収し、このケークを120℃で12時間乾燥し、平均粒径2.7μm、GC純度99.4%、YI値14、遊離臭素含有量12ppmの高品質デカブロモジフェニルエタン粒子を得た。
実施例5
実施例3で回収した臭素700gに追加分の臭素700g(東ソー株式会社製、水分10ppm)を加え、実施例1と同じ反応器に仕込んだ。実施例3で回収した臭素は、20℃での飽和濃度に近い約300ppmの水を溶解していた。
この臭素に無水塩化アルミニウム23g(日本軽金属株式会社製、粒径0.8〜2.3mm)を添加した。ジフェニルエタンを供給中の反応温度が55℃になるように操作した。他の操作は実施例1と同様に行った。この反応条件では、反応温度が実施例1に比べて高いため、副生する臭化水素に同伴して蒸発する臭素が多く、臭素の還流量も多くなるため、ジフェニルエタンを供給する間の還流ラインにおける臭素:ジフェニルエタンのモル比は75:1になった。臭素の還流液の流量とジフェニルエタンの供給量の和は1秒当たり0.57mlで、ジフェニルエタンを臭素に添加後、式(1)による計算で反応器に入るまでの時間は3.5秒であった。
他の反応操作は実施例1と同様に反応操作を行った。
得られたデカブロモジフェニルエタン粒子の平均粒径は103μmであり、この粒子中の遊離臭素含有量は乾燥重量基準で23ppmであった。またYI値は92であった。
その後、実施例1と同様に粉砕を行い、デカブロモジフェニルエタンのスラリーを濾過して、ケークとして回収し、このケークを120℃で12時間乾燥し、平均粒径2.8μm、GC純度99.9%、YI値15、遊離臭素含有量13ppmの高品質デカブロモジフェニルエタン粒子を得た。
比較例1
実施例4で使用した装置からテフロン(登録商標)製のフレキシブルチューブを撤去し、コンデンサーの還流ラインに設置したジフェニルエタンの添加位置を反応器に近づけた反応装置を組み立てた。反応操作は実施例1と同様に反応を行った。滴下漏斗の接続部から反応器までに溜まる還流液の液量を測定すると0.5mlであった。
臭素の還流液の流量とジフェニルエタンの供給量の和は1秒当たり0.4mlで、このときジフェニルエタンを臭素に添加後、反応器に入るまでの時間は式(1)による計算で1.3秒であった。このため、ジフェニルエタンの一部が臭素に溶解しない状態で反応器に供給された。
反応終了後の操作は実施例1と同様に行い、粉砕後に得られたデカブロモジフェニルエタン粒子は平均粒径3.3μm、GC純度99.3%、遊離臭素含有量12ppm、YI値24と着色が強いデカブロモジフェニルエタンの粒子しか得られなかった。
比較例2
ガラス製コンデンサー及び攪拌機を備えた1Lのガラス製フラスコ(反応器)に、水分濃度300ppmの臭素1400g、無水塩化アルミニウム23g(日本軽金属株式会社製、粒径0.8mm以下)を仕込み、該フラスコをオイルバスにセットした。そして、攪拌下、オイルバスを加熱し、フラスコ内温度を59℃まで昇温し、臭素を還流させた。
ガラス製滴下漏斗の出口の先端に内径10mmのテフロン(登録商標)チューブを取り付け、先端が反応液の液面下になるように長さを調節した。この滴下漏斗にジフェニルエタン63.8gを仕込み、窒素気流下、リボンヒーターにより外部から加熱してこれを全量溶融した。この溶融ジフェニルエタンを反応液中へ供給し、反応を開始した。
反応開始1時間後にテフロン(登録商標)チューブが析出物で閉塞したため、反応を打ち切った。
比較例3
実施例1で使用した反応装置を使用して反応を行った。水分濃度60ppmの臭素を使用したこと、ジフェニルエタンを供給中の反応温度を51℃とし、反応器に入るまでの時間が式(1)で計算して7秒であった以外は、実施例1と同様に反応を行った。この反応条件では、反応温度が実施例1に比べて低いため、臭化水素に同伴して蒸発する臭素が少なく、臭素の還流量も少なくなり、ジフェニルエタンを供給する間、還流ラインにおける臭素:ジフェニルエタンのモル比は33:1になった。臭素の還流液量とジフェニルエタンの供給量の和は1秒当たり0.28mlで、ジフェニルエタンを臭素に添加後、反応器に入るまでの時間は式(1)で計算して7秒であった。
反応後、実施例1と同様に取り出したデカブロモジフェニルエタン粒子の粉砕を行った。得られたデカブロモジフェニルエタン結晶は平均粒径3.0μm、GC純度98.9%、遊離臭素含有量30ppm、YI値=25と着色が強いデカブロモジフェニルエタンの粒子しか得られなかった。
比較例4
反応液として用いる臭素に水分濃度20ppmの臭素を使用し、触媒として無水塩化アルミニウムを使用した以外の操作は実施例1と同様に反応を行った。
反応後、実施例1と同様に取り出したデカブロモジフェニルエタンの粉砕を行った。得られたデカブロモジフェニルエタン結晶は平均粒径2.7μm、GC純度100%、遊離臭素含有量23ppm、YI値=30と着色が強いデカブロモジフェニルエタンの粒子しか得られなかった。
本発明のデカブロモジフェニルエタンの製造方法は経済性に優れた効率の良い製造方法であり、樹脂の難燃剤として有用である。

Claims (5)

  1. ジフェニルエタンと該ジフェニルエタンに対して35〜110モル倍の臭素とを2秒以上接触させて得られた溶液を、触媒と水分を100〜800ppm含む臭素から成る反応液の液面より上部から滴下し、攪拌下均一溶液にて反応させることを特徴とするデカブロモジフェニルエタンの製造方法。
  2. コンデンサーと攪拌機を備えた反応器に触媒と臭素を仕込み、これを加熱して臭素を蒸発させ、コンデンサー内で凝縮して反応器へ還す該臭素の還流経路の途中に液溜部を設け、ジフェニルエタンを該臭素に完全に溶解させてから、該反応器に導入することを特徴とする請求項1に記載のデカブロモジフェニルエタンの製造方法。
  3. 反応で得られたデカブロモジフェニルエタンに水を添加した後、又は反応で得られたデカブロモジフェニルエタンに水を添加しながら加熱して未反応の臭素を回収し、該回収された臭素をリサイクルして溶媒及び/又は反応原料として用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデカブロモジフェニルエタンの製造方法。
  4. 反応で得られたデカブロモジフェニルエタンに水を添加及び/又は生成物から余剰の臭素を除去してデカブロモジフェニルエタンを粒子として得ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデカブロモジフェニルエタンの製造方法。
  5. 触媒として、粒径が0.5mm〜3.0mmの無水塩化アルミニウムを用いることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のデカブロモジフェニルエタンの製造方法。
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