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JP2015190744A - 熱交換器用アルミニウム製フィン材 - Google Patents

熱交換器用アルミニウム製フィン材 Download PDF

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JP2015190744A
JP2015190744A JP2014070427A JP2014070427A JP2015190744A JP 2015190744 A JP2015190744 A JP 2015190744A JP 2014070427 A JP2014070427 A JP 2014070427A JP 2014070427 A JP2014070427 A JP 2014070427A JP 2015190744 A JP2015190744 A JP 2015190744A
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corrosion
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aluminum
silver
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JP2014070427A
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慶太 館山
Keita Tateyama
慶太 館山
伸郎 服部
Nobuo Hattori
伸郎 服部
祐介 豊田
Yusuke Toyoda
祐介 豊田
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

【課題】生産性を阻害しない方法で生産することが可能であり、防菌防黴剤を樹脂中に含有させ、さらに、成膜後の防菌防黴剤の残留率が高く、黴や細菌による不快臭の発生を防止することができる熱交換器用アルミニウムフィン材を提供する
【解決手段】アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、前記基板の少なくとも一方の表面に耐食性皮膜が形成された熱交換器用アルミニウム製フィン材であって、前記耐食性皮膜が、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂よりなる群から選択される1種以上の耐食性樹脂を含む樹脂組成物からなり、前記耐食性皮膜の付着量が0.01〜8.0g/mであり、前記耐食性皮膜が銀または銀化合物を含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱交換器のフィン材として用いられる熱交換器用アルミニウム製フィン材に関するものである。
熱交換器は、ルームエアコン、パッケージエアコン、冷凍ショーケース、冷蔵庫、オイルクーラー及びラジエータ等を代表として種々の分野に利用されている。そして、ルームエアコンおよびパッケージエアコン等の熱交換器において、そのフィン材には、熱伝導性及び加工性が優れることからアルミニウムまたはアルミニウム合金が使用されている。
また、熱交換器においては、冷房運転時の結露水がフィン(フィン材)の間に留まり、送風時の抵抗となって熱交換器特性を低下させることを防止するため、結露水のフィン材表面での流動性を高める目的で、フィン材の表面には、親水性処理が施されている。さらに、フィン材の腐食発生防止を目的として、フィン材表面には、耐食性処理も施されている。
しかしながら、前記のような構成のフィン材では、高温多湿の雰囲気で特に塵芥または埃が多い環境で使用されると、フィン材表面に付着した塵芥または埃を栄養源として、カビまたは細菌が繁殖して、不快臭を発生するという問題点を有していた。
このような臭気対策として、従来からいくつかの検討がなされてきた。特許文献1には、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、その上に形成された無機酸化物又は有機−無機複合化合物のいずれか1種からなる耐食皮膜と、その上に形成されたポリアクリル酸又はポリアクリル酸塩の中のいずれか1種の100質量部に対して、分子内にヒドロキシル基を有する水溶性樹脂を1〜100質量部含有する200℃以上で焼付けられた所定厚さの親水性皮膜と、その上に形成された分子内にヒドロキシル基を有する所定厚さの水溶性樹脂皮膜とを備えたアルミニウムフィン材が記載されている。この特許文献1に記載のアルミニウムフィン材によれば、低臭気を維持しつつ、汚染物付着時の親水持続性に優れる旨が記載されている。
また、他の例として、特許文献2には、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板上に、少なくとも一つの表面処理層として、20℃の水に対する溶解度が10mg/100ml以下の防菌防黴剤、および有機高分子物質と無機化合物の親水性を有する複合化合物または親水性樹脂の混合物質を原材料として用いる、防菌防黴性を有する親水性皮膜を形成したアルミニウムフィン材が記載されている。この特許文献2に記載のアルミニウムフィンによれば、フィン表面に生成する凝縮水に親水性皮膜から防菌防黴剤が徐々に溶出することにより、優れた防菌防黴作用を長い期間にわたって発揮することができる旨が記載されている。
特許文献3には、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、この基板の表面に形成された少なくとも1層の樹脂塗膜層と、を備え、この樹脂塗膜層に防菌防黴剤が含有された熱交換器用アルミニウムフィン材であって、前記防菌防黴剤はめっき粉砕片であり、前記めっき粉砕片は、平均粒子径が前記樹脂塗膜層の膜厚以下であり、前記樹脂塗膜層中に0.1〜50質量%含有されていることを特徴とする熱交換器用アルミニウムフィン材が記載されている。この特許文献3に記載のアルミニウムフィン材によれば、特定の平均粒子径と特定の含有量でめっき粉砕片からなる防菌防黴剤を樹脂塗膜層に含有しているので、樹脂塗膜層を形成する樹脂種の選択を限定せず、かつ、黴や細菌による不快臭の発生を防止することができる。さらに、成膜後の防菌防黴剤の残留率を高くすることができる旨が記載されている。
特許第3383914号公報 特開2006−78134号公報 特開2011−214787号公報
しかしながら、特許文献1のようにフィン材表面の親水性を高くした場合であっても、前記した状況が十分に改善されているとは言い難く、結露水の生成が少ない状態が続くと、黴や細菌に起因する不快臭が発生することがあった。
また、特許文献2のように防菌防黴剤を使用すると、次のような問題があった。例えば、特許文献2のフィン材は、防菌防黴剤を含有する塗料をアルミニウム板の表面に塗布した後、焼付けて樹脂皮膜を形成しているが、防菌防黴剤は有機化合物や有機金属化合物が用いられることが多い。そのため、塗料の焼付け時に熱分解してしまい、成膜後の防菌防黴剤の残留率が低く、期待される防菌防黴効果を得ることができない場合がある。
さらに、特許文献3のように防菌防黴剤としてめっき粉砕片を使用すると、次のような問題があった。例えば、生産の際にはめっき、めっきの剥離および粉砕の各工程を設ける必要があることから、設備上の制約が生じたり、各工程に相応の所要時間が生じたりするなど、産業上の生産性を著しく阻害してしまう可能性が生じていた。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の熱交換器用アルミニウムフィン材は、生産性を阻害しない方法で生産することが可能であり、防菌防黴剤を樹脂中に含有させ、さらに、成膜後の防菌防黴剤の残留率が高く、黴や細菌による不快臭の発生を防止することができる熱交換器用アルミニウムフィン材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、防菌防黴剤について検討を重ねたところ、防菌防黴剤として銀または銀化合物を用いることが、本用途において特に有効であることを見出し、本発明に至ったものである。すなわち本発明は以下のような構成を有するものである。
本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材(以下、適宜「フィン材」と記載することがある。)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、前記基板の少なくとも一方の表面に耐食性皮膜が形成された熱交換器用アルミニウム製フィン材であって、前記耐食性皮膜が、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂よりなる群から選択される1種以上の耐食性樹脂を含む樹脂組成物からなり、前記耐食性皮膜の付着量が0.01〜8.0g/mであり、前記耐食性皮膜が銀または銀化合物を含有することを特徴としている。
係る構成を有することによって、耐食性に優れ、成膜後の防菌防黴剤の残留率が高く、黴や細菌による不快臭の発生を防止することが可能となる。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、前記銀化合物が酸化銀であることが好ましい。
係る構成を有することによって、不快臭の抑制効果により優れたものとなる。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、耐食性皮膜中の銀または銀化合物の含有量が、0.001〜1.0質量%であることが好ましい。
係る構成を有することによって、不快臭の抑制効果により優れたものとなる。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、前記基板と前記耐食性皮膜との間に化成処理皮膜をさらに有し、前記化成処理皮膜が、無機酸化物または有機−無機複合化合物からなることが好ましい。
係る構成を有することによって、フィン材の耐食性が向上し、耐食性皮膜の基板に対する密着性を高めることができる。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、前記耐食性皮膜上にさらに親水性皮膜を有し、前記親水性皮膜が、カルボン酸基、カルボン酸のアルカリ金属塩基、スルホン酸基、スルホン酸のアルカリ金属塩基、ヒドロキシル基、アミド基およびエーテル基よりなる群から選択される1種以上の官能基を有する単量体から構成される重合体または共重合体を含む樹脂組成物からなることが好ましい。
さらに、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、前記親水性皮膜が、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、スルホン酸基含有共重合体、スルホン酸基含有共重合体のアルカリ金属塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩およびポリビニルピロリドンよりなる群から選択される1種以上を含む樹脂組成物からなることが好ましい。
係る構成を有することによって、フィン材表面の親水性の持続性は、より優れたものとなる。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、前記親水性皮膜上にさらに潤滑性皮膜を有し、前記潤滑性皮膜が、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩よりなる群から選択される1種以上を含む樹脂組成物からなることが好ましい。
係る構成を有することによって、フィン材の親水性を向上させ、また、摩擦係数を低減させて、フィン製造時のプレス加工性を向上させることができる。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材では、前記銀または銀化合物が微粒子であることが好ましい。
係る構成を有することによって、不快臭の抑制効果の耐久性において、より優れたものとなる。
本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、前記耐食性皮膜が亜鉛系抗菌剤を含むことが好ましい。また、前記親水性皮膜が亜鉛系抗菌剤を含むことが好ましい。
係る構成を有することによって、不快臭の抑制効果がより優れたものとなる。
さらに、本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、前記亜鉛系抗菌剤が、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛であることが好ましい。
係る構成を有することによって、不快臭の抑制効果がさらに優れたものとなる。
本発明に係る熱交換器用アルミニウム製フィン材は、生産性を阻害しない方法で生産することが可能であり、防菌防黴剤を樹脂中に含有させ、さらに、成膜後の防菌防黴剤の残留率が高く、黴や細菌による不快臭の発生を防止することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
<フィン材>
本発明の熱交換器用アルミニウム製フィン材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、前記基板の少なくとも一方の表面に耐食性皮膜が形成された構成を有している。
(基板)
基板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる板材である。熱伝導性および加工性が優れることから、好ましくはJIS H4000規定の1000系のアルミニウムが使用される。より好ましくは合金番号1200のアルミニウムである。なお、熱交換器用アルミニウムフィン材においては、強度、熱伝導性および加工性等を考慮して、板厚は、0.08〜0.3mm程度のものが使用される。
(耐食性皮膜)
基板の少なくとも一方の表面には、耐食性皮膜が形成されている。耐食性皮膜は、フィン材の表面を保護して、フィン材の耐食性を高める働きがある。また、耐食性皮膜は疎水性であるため、フィン材に水等が浸透して、皮膜下腐食(アルミニウム板の腐食)によって不快な臭気を発生するのを抑制することができる。さらに、後記する親水性皮膜をその上に設けるときは、その密着性を向上させる。
耐食性皮膜は、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂よりなる群から選択される1種以上の耐食性樹脂を含む樹脂組成物からなる。ポリエステル系樹脂としては東洋紡績製「バイロナール(登録商標)MD−1200」が、ポリオレフィン系樹脂としては三井化学製「ケミパール(登録商標)」および東邦化学工業製「ハイテック(登録商標)S3148」が、エポキシ系樹脂としてはDIC製「エピクロン(登録商標)840」が、アクリル系樹脂としては楠本化成製「ネオクリル(登録商標)A−614」が、ウレタン系樹脂としては楠本化成製「ネオレッズ(登録商標)R−9660」が挙げられ、前記樹脂の2種、3種を組み合わせて使用してもよい。
耐食性皮膜は、上記の耐食性樹脂を含む樹脂組成物を、水または溶剤に溶解、乳化、分散させて液体状にして、基板に塗布し、その後乾燥や焼付することによって形成することができる。また、耐食性樹脂を含む樹脂組成物を粉体にし、それを水または溶剤に縣濁や分散させて液体状にして、基板に塗布し、その後乾燥や焼付することによって形成することができる。または、上記の耐食性樹脂を含む樹脂組成物を粉体にして、基板に付着させ、その後融解や焼付することによって形成することができる。
耐食性皮膜を形成する樹脂組成物は、前記耐食性樹脂以外に、塗装性や作業性等や皮膜(塗膜)物性等を改善するために、各種の水系溶媒や塗料添加物を添加してもよい。例えば、水溶性有機溶剤、界面活性剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤等の各種の溶剤や添加剤を、単独でまたは複数組み合わせて配合してもよい。
耐食性皮膜の付着量は、0.01〜8.0g/mとする。耐食性皮膜の付着量が0.01g/m未満であると、フィン材の耐食性、および、親水性皮膜との密着性を確保することができない。一方、耐食性皮膜の付着量が8.0g/mを超えると耐食性皮膜が断熱層となって、熱交換の効率を悪くする。より好ましい耐食性皮膜の付着量は、0.03〜5.0g/mである。また、耐食性皮膜の膜厚は、0.01〜8.0μmであることが好ましく、0.03〜5.0μmであることがより好ましい。尚、耐食性皮膜の付着量または膜厚は、耐食性樹脂組成物を塗布する際の塗布量を調整することによって制御することができる。
(銀または銀化合物)
本発明では、耐食性皮膜は、銀または銀化合物を含有する。銀または銀化合物は、銀イオンを発生させることによって、強力な抗菌作用を有しており、耐食性皮膜中に含有させることによって、フィン材に抗菌性を付与する。そして、フィン材表面に付着した塵芥または埃に黴や細菌が繁殖して不快臭を発生させることを防止することができる。
また、疎水性である耐食性皮膜に銀または銀化合物を含有させることによって、エアコンの結露水による流失を避けることができる。
銀または銀化合物は、耐食性皮膜の樹脂組成物中に、銀含有薬剤を添加して分散させ、耐食性樹脂と共に基板上に塗布および焼付することによって、耐食性皮膜中に含有させる。銀含有薬剤としては、常温において固体または液体の別を問わないが、水系の樹脂組成物中に含有させる場合には、産業上の生産性を考慮すると、分散させやすい性状である水スラリー状の薬剤を用いることが好ましい。
このような銀または銀化合物を含む水スラリー状の薬剤としては、ゼオミックWAJ10NS(シナネンゼオミック社製)、ゼオミックWAW10NS(シナネンゼオミック社製)、アトミーボールS(日揮触媒化成社製)、アトミーボールUA(日揮触媒化成社製)、銀ナノコロイドH−1(三菱マテリアル電子化成社製)などを挙げることができる。
銀化合物としては、炭酸銀、硝酸銀、酸化銀、塩化銀、硫酸銀などを挙げることができる。中でも、塗料中での安定性や抗菌活性の理由から、酸化銀が好ましい。
耐食性皮膜中の銀または銀化合物の含有量は、耐食性皮膜の固形分に対して、0.001〜1.0質量%であることが好ましい。0.001質量%未満であると、目的の抗菌性を得ることが困難となる。一方、1.0質量%を超えると、皮膜に含有させることが著しく困難となったり、アルミニウム基板の耐食性の低下の原因となる。0.05〜0.5質量%がより好ましい。
銀または銀化合物の形態としては、固体の微粒子として分散させたり、樹脂組成物中に溶解させたり、樹脂組成物と化学結合させたりすることができる。または、アルミノシリケート等への担持体として含有させることもできる。銀または銀化合物の微粒子は、球状、針状、塊状、柱状等の種々の形状であってもよい。また、銀または銀化合物の微粒子は、単独で存在していてもよいし、凝集した集合体として存在していてもよい。但し、凝集物ができると、抗菌性が低下する傾向にあり、好ましくない。
銀または銀化合物の微粒子として含有させるときは、平均粒径が0.01〜2.5μm程度のものが好ましい。平均粒径が0.01μm未満であると、銀または銀化合物の微粒子が皮膜に埋没してしまい、抗菌性や防カビ性を有効に発現できなくなる。一方、平均粒径が2.5μmを超えると、塗料中で著しい沈殿が生じやすくなり、アルミニウム基板へ有効に塗布することが困難となる。
銀または銀化合物の微粒子が耐食性皮膜中に存在する形態としては、耐食性皮膜の内部にあって、耐食性皮膜の樹脂組成物で包含されていたり、または耐食性皮膜を貫通して存在していることができる。このような形態で存在していると、エアコンの使用初期においてはフィン材表面に銀または銀化合物が存在し、一方で、エアコンの使用によって皮膜の表面が溶出または剥離等しても、銀または銀化合物を長期間にわたって皮膜に残留させることができる。
(化成処理皮膜)
本発明では、基板と耐食性皮膜との間に化成処理皮膜をさらに有していることが好ましい。化成処理皮膜が存在することによって、フィン材の耐食性が向上すると共に、耐食性皮膜の基板に対する密着性がより向上する。そのため、フィン材の耐久性を高めることができる。
化成処理皮膜は、耐食性皮膜を形成する前に、基板の表面を化成処理することによって形成される。化成処理皮膜は、リン酸クロメート処理、若しくは、塗布型ジルコニウム処理等の無機酸化物処理、または、有機−無機複合化合物による処理等の公知の化成処理を施すことによって形成されることが好ましい。化成処理皮膜の付着量は、Cr換算で1〜100mg/mが好ましい。
(親水性皮膜)
本発明では、基板上に形成された耐食性皮膜の上にさらに親水性皮膜を有していることが好ましい。親水性皮膜は、フィン材の親水性を向上させる。
親水性皮膜は、カルボン酸基、カルボン酸のアルカリ金属塩基、スルホン酸基、スルホン酸のアルカリ金属塩基、ヒドロキシル基、アミド基およびエーテル基よりなる群から選択される1種以上の官能基を有する単量体から構成される重合体または共重合体を含む樹脂組成物から形成されることが好ましい。
さらに詳しくは、親水性皮膜は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、スルホン酸基含有共重合体、スルホン酸基含有共重合体のアルカリ金属塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩およびポリビニルピロリドンよりなる群から選択される1種以上を含む樹脂組成物から形成されることが好ましい。
カルボン酸基を有する単量体のみから構成される重合体の具体例としては、東亞合成製「ジュリマー(登録商標)AC−10S」(ポリアクリル酸)が挙げられる。カルボン酸基を有する単量体を含む共重合体の例としては、アクリル酸とスルホン酸基含有単量体との共重合体である日本触媒製「アクアリック(登録商標)GL」等が挙げられる。また、親水性皮膜の樹脂組成物の例としては、前記ジュリマーの単独組成、前記アクアリックの単独組成、前記ジュリマー若しくは前記アクアリックと、クラレ製「クラレポバールPVA105」との混合物が挙げられる。また、適宜、架橋剤と混合した組成物を用いてもよく、例としては、前記アクアリックと架橋剤である日本触媒製「エポクロス(登録商標)WS700」との混合物等が挙げられる。
親水性皮膜の樹脂組成物は、前記重合体、共重合体、または、それらの混合物以外に、塗装性、作業性、若しくは、塗膜物性等を改善するために、各種の水系溶媒や塗料添加物を添加することが可能である。例えば、水溶性有機溶剤、界面活性剤、表面調整剤、湿潤分散剤、架橋剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤等の各種の溶剤や添加剤を、単独でまたは複数組み合わせて添加してもよい。
親水性皮膜の付着量は0.02〜10g/mが好ましい。付着量が0.02g/m未満の場合は、フィン材の親水性が低下しやすくなる。一方、付着量が10g/mを超える場合は、親水性の更なる向上は認められない。又、親水性皮膜を10g/mを超えて形成することは、経済的にも好ましくない。より好ましい親水性皮膜の付着量は、0.08〜2g/mである。このような付着量とすることによって、経済性を損なわずに、フィン材の親水性をより一層向上させることができる。また、親水性皮膜の膜厚は、0.08〜2μmであることが好ましい。尚、親水性皮膜の付着量または膜厚は、親水性樹脂組成物を塗布する際の塗布量を調整することによって制御することができる。
(潤滑性皮膜)
本発明では、基板上に形成された親水性皮膜の上にさらに潤滑性皮膜を有していることが好ましい。潤滑性皮膜は、親水性皮膜の表面(基板と反対側の表面)に形成されるものであり、フィン材の親水性を向上させる。また、潤滑性皮膜は、皮膜を構成する潤滑性樹脂によって摩擦係数を低減させるため、熱交換器のフィン製造時のプレス加工性を向上させる。
潤滑性皮膜は、ポリエチレングリコール(PEG)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、および、カルボキシルセルロースのアルカリ金属塩(CMCアルカリ金属塩)よりなる群から選択される1種以上を含む樹脂組成物から形成されることが好ましい。また、潤滑性皮膜を構成する樹脂組成物は、ポリエチレングリコールを単独で用いてもよいし、カルボキシメチルセルロースを単独で用いてもよいし、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩を単独で用いてもよい。しかし、それらを混合して用いることがより好ましい。例えば、ポリエチレングリコールとカルボキシメチルセルロースナトリウムとを混合して用いることが好ましい。このようにすることにより、造膜性及び潤滑性(プレス成形性)が一層良好となる。ポリエチレングリコールとカルボキシメチルセルロースナトリウムの質量比は、ポリエチレングリコール:カルボキシメチルセルロースナトリウム=5:5〜9:1程度が好ましい。
潤滑性皮膜が親水性皮膜の表面に形成されていても、潤滑性皮膜を構成する潤滑性樹脂も親水性を有することから、親水性皮膜によって発現されるフィン材の親水性の向上、親水性の長期間の維持等の機能が低下することはない。潤滑性皮膜の付着量は、0.01〜1.0g/mが好ましい。また、潤滑性皮膜の膜厚は、0.01〜1.0μmであることが好ましい。尚、潤滑性皮膜の付着量または膜厚は、潤滑性樹脂組成物を塗布する際の塗布量を調整することによって制御することができる。
(亜鉛系抗菌剤)
さらに抗菌性と防カビ性を高めるために、亜鉛系抗菌剤を、耐食性皮膜および親水性皮膜のいずれか、または両方に含むことが好ましい。耐食性皮膜に含むことがより好ましい。耐食性皮膜亜鉛系抗菌剤としては、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛(ジンクピリチオン)、亜鉛担持ゼオライト、亜鉛含有合金等を挙げることができる。これらの中では、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛(ジンクピリチオン)が好ましい。亜鉛系抗菌剤の含有量は、皮膜を構成する樹脂組成物100質量部に対して0.1〜40質量部が好ましい。
<フィン材の皮膜構成>
本発明に係るフィン材は、基板の片面のみに耐食性皮膜、親水性皮膜、潤滑性皮膜等を備える構成に限らず、基板の両面に耐食性皮膜、親水性皮膜、潤滑性皮膜等を備える構成であってもよい。基板の表面には予め、化成処理皮膜が形成されていてもよい。基板表面の耐食性皮膜には、無機系抗菌成分として、銀成分が含有されている。
本発明のフィン材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板上に前記種々の皮膜を有したものである。これらの種々の皮膜の組み合わせから、以下に例示するように、種々の皮膜構成を有したフィン材とすることができる。フィン材の形状や使い方、用途等に応じて、適宜選択して適用することができる。ここでは、亜鉛系抗菌剤の例として、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛(ジンクピリチオン)をZPTとして記載している。尚、ここに示された皮膜構成の記号は、後記する実施例の表の構成の欄に記載された記号と一致する。
(1)構成A1:基板+耐食性皮膜
(2)構成A2:基板+耐食性皮膜(ZPT含有)
(3)構成B1:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜
(4)構成B2:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜(ZPT含有)
(5)構成C1:基板+耐食性皮膜+親水性皮膜
(6)構成C2:基板+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜
(7)構成C3:基板+耐食性皮膜+親水性皮膜(ZPT含有)
(8)構成C4:基板+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜(ZPT含有)
(9)構成D1:基板+耐食性皮膜+親水性皮膜+潤滑性皮膜
(10)構成D2:基板+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜+潤滑性皮膜
(11)構成D3:基板+耐食性皮膜+親水性皮膜(ZPT含有)+潤滑性皮膜
(12)構成D4:基板+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜(ZPT含有)+潤滑性皮膜
(13)構成E1:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜+親水性皮膜
(14)構成E2:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜
(15)構成E3:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜+親水性皮膜(ZPT含有)
(16)構成E4:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜(ZPT含有)
(17)構成F1:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜+親水性皮膜+潤滑性皮膜
(18)構成F2:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜+潤滑性皮膜
(19)構成F3:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜+親水性皮膜(ZPT含有)+潤滑性皮膜
(20)構成F4:基板+化成処理皮膜+耐食性皮膜(ZPT含有)+親水性皮膜(ZPT含有)+潤滑性皮膜
<フィン材の製造方法>
フィン材の製造方法としては、前記皮膜構成に従って行う。アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板の表面に化成処理皮膜を形成する場合は、リン酸クロメート処理、リン酸ジルコニウム処理等を施すことによって、無機酸化物または有機−無機複合化合物からなる化成処理皮膜を形成する。次に、アルミニウム板、または表面に化成処理皮膜が形成されているアルミニウム板に対して、耐食性樹脂組成物を、バーコータまたはロールコータ等を用いて、塗布、焼付を行うことによって耐食性皮膜を形成する。同様に、親水性樹脂組成物を、耐食性皮膜の上に塗布、焼付を行うことによって親水性皮膜を形成する。同様に、親水性皮膜の上に潤滑性樹脂組成物を用いて潤滑性皮膜を形成する。バーコータまたはロールコータのどちらを使用しても、同等の性能を有するフィン材を作製できる。生産性の観点から、ロール状のアルミニウム板等に対し、ロールコータ等を適用して、連続的に、脱脂、塗装、加熱及び巻き取り等を行うことが好ましい。なお、フィン材の製造方法はこれらの方法に限られるものではない。
本発明のフィン材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板の表面に耐食性皮膜が形成されていることによって、フィン材の耐食性を高めることができる。また、フィン材に水等が浸透して、皮膜下腐食によって不快な臭気を発生するのを抑制することができる。耐食性皮膜が銀または銀化合物を含有することによって、フィン材表面に塵芥や埃が付着したとしても、黴や細菌が繁殖して不快臭を発生させることを防止することができる。さらに、化成処理皮膜、親水性皮膜、潤滑性皮膜を有していることによって、より一層耐食性や耐久性を高め、不快臭の発生を抑制することができる。
以下に、本発明の効果を確認した実施例について説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(樹脂組成物)
供試用試料の作製に用いた耐食性樹脂組成物には、表1に示した各種の耐食性樹脂組成物を使用した。また、銀成分として、株式会社シナネンゼオミック製ゼオミックWAJ10NS(Agと記載)または日揮触媒化成株式会社製アトミーボールUA(AgOと記載)を表3〜表8に記載の所定量添加したものを使用した。また、一部の組成物には、ジンクピリチオン(ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛)を表3〜表8に記載の所定量添加したものを使用した。
供試用試料の作製に用いた親水性樹脂組成物には、表2に示した各種の親水性樹脂組成物を使用した。また、一部の組成物には、ジンクピリチオン(ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛)を表3〜表8に記載の所定量添加したものを使用した。また、一部の比較例においては、親水性樹脂組成物に銀成分を添加した。
また、供試用試料の作製に用いた潤滑性樹脂組成物の組成は以下のとおりである。
ポリエチレングリコールとして三洋化成工業株式会社製PEG20000、カルボキシメチルセルロースナトリウムとして第一工業製薬株式会社製セロゲンPRを用い、固形分質量比を8:1とした潤滑性塗料組成物を使用した。
(供試用試料の作製方法)
以下の方法によって、供試用の各種フィン材試料を作製した。
従来公知の製造方法により、純アルミニウム系のA1200(JIS H4000)からなるアルミニウム板(板厚0.10mm)を製造した。次に、アルミニウム板をアルカリ性薬剤(日本ペイント社製「サーフクリーナー(登録商標)360」)へ浸漬することにより脱脂を5秒間行った。又、特定のアルミニウム板に対しては、リン酸クロメート液に浸漬してリン酸クロメートの化成処理皮膜(Cr換算で30mg/m)をアルミニウム板表面に形成した。次に、これらのアルミニウム板に表1に示す耐食性樹脂組成物をバーコータで塗布して155℃で焼き付けて、耐食性皮膜を形成した。その後、特定のアルミニウム板に対しては、耐食性皮膜の表面に、表2に示す親水性樹脂組成物をバーコータで塗布して205℃で焼き付けて、親水性皮膜を形成した。次に、特定のアルミニウム板に対しては、親水性皮膜の表面に、潤滑性樹脂組成物をバーコータで塗布して160℃で焼き付けて、潤滑性皮膜を形成した。
Figure 2015190744
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作製したフィン材(供試用試料No.1〜127)を用いて、以下の方法で各種性能を評価した。
[評価方法]
(1)抗菌性
JIS Z2801のフィルム密着法によって、大腸菌および黄色ブドウ球菌に対する抗菌性試験を行ない、対照区菌数と生菌数を計測し、得られた結果から抗菌活性値を計算した。抗菌活性値は、次式によって計算される。すなわち、対照区菌数に対して生菌数が1/100であれば抗菌活性値は2、1/1000であれば3となる。
抗菌活性値=LOG[対照区菌数/生菌数]
菌種2種に対する抗菌活性値から、下記の基準によって効果を判定した。菌種2種両方に対する抗菌活性値が2以上である場合に合格とした。
◎:大腸菌および黄色ブドウ球菌の両方に対して、抗菌活性値が3以上
○:大腸菌および黄色ブドウ球菌の両方に対して、抗菌活性値が2以上
△:大腸菌および黄色ブドウ球菌のいずれか1種に対して、抗菌活性値が2以上
×:大腸菌および黄色ブドウ球菌の両方に対して、抗菌活性値が2未満
(2)抗菌性の持続性
流速1リットル/分の流水中に240時間浸漬してから、乾燥させた後、前記の抗菌性の評価試験を同様に行なった。流水中に浸漬する前の抗菌性を「初期の抗菌性」とし、流水中に浸漬した後の抗菌性を「抗菌性の持続性」とした。
(3)臭気
供試材の表面の臭気を官能評価した。パネラ6名がそれぞれ臭気を嗅ぎ、臭気の強さに応じて以下の基準にて点数を付け、6名のうち最高点と最低点を付けた2名分を除いた4名分の点数を平均し、平均点を算出した。平均点から下記の基準で評価し、1点以下であれば合格とした。
0点:臭気を感じない
1点:弱く臭気を感じる
2点:楽に臭気を感じるが、強いとは感じない
3点:強く臭気を感じる
4点:とても強く臭気を感じる
ここで、
◎:平均点が0.5点以下
○:平均点が0.5点を超え、1点以下
△:平均点が1点を超え、2点以下
×:平均点が2点を超える
(4)耐食性
JIS Z 2371に準じた塩水噴霧試験を480時間行なった後、供試材の腐食の程度によって評価した。噴霧液として5質量%の塩化ナトリウム水溶液を用い、噴霧環境温度は35℃、噴霧量は面積80cmで1時間毎に1.5ミリリットルとした。腐食面積率によって腐食の程度を定量化するレイティングナンバ法に準拠して数値化して、レイティングナンバが9.8以上を特に優良として「◎」、9.5以上9.8未満を優良として「○」、9.3以上9.5未満を良好として「△」、9.3未満を「×」とした。
(5)水接触角
25℃の環境下で供試材の評価面を上にして水平に載置し、表面に約0.5μLのイオン交換水を滴下し、接触角測定機(協和界面科学株式会社製CA−05型)を用いて接触角を測定した。
(6)水濡れ性
垂直に載置した供試材の表面にイオン交換水を噴霧し、水濡れ面積率を目視にて測った。水濡れ面積率が95%以上を特に優良として「◎」、90%以上95%未満を優良として「○」、70%以上90%未満を良好として「△」、70%未満を不良として「×」とした。
(7)潤滑性
バウデン式付着滑り試験機を用い、無塗油、荷重0.2kgf、移動速度4mm/秒の条件で摩擦係数を測定した。評価基準は、摩擦係数が0.15未満では特に良好(◎)、0.15以上0.20未満では良好(○)、0.20以上0.35未満ではやや不良(△)、0.35以上では不良(×)とした。
供試用試料の皮膜構成と各皮膜の構成を表3〜表8に示した。また、供試用試料の性能の評価結果を表9〜表14に示した。
Figure 2015190744
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表9〜表13に示すように、試料1〜109(実施例)はいずれも、抗菌性(初期、持続性)、臭気および耐食性が良好であった。耐食性皮膜中の銀成分の粒径をSEMによる拡大写真から測定したところ、0.05〜2μm程度のものが主として存在していた。また、耐食性皮膜中の銀成分の存在状況をSEMによる拡大写真から観察したところ、いずれの供試材も、耐食性皮膜内に納まっている粒子と、耐食性皮膜の表面を貫通している粒子の両方が存在していた。
また、親水性皮膜を有していない構成のものは、水接触角が70°〜80°であり、水濡れ性に劣っていた。一方、親水性皮膜を有している構成のものは、水接触角が50°以下であり、水濡れ性に優れていた。
表14の試料110〜127は、いずれも比較例に相当する試料である。試料110〜127はいずれも耐食性皮膜に銀成分を含有していない。そのため、いずれの試料も抗菌性の持続性において劣っていた。また、初期の抗菌性に劣っているものもあった。その他一部の試料は、臭気、水濡れ性、潤滑性等に劣っていた。

Claims (11)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、前記基板の少なくとも一方の表面に耐食性皮膜が形成された熱交換器用アルミニウム製フィン材であって、
    前記耐食性皮膜が、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂よりなる群から選択される1種以上の耐食性樹脂を含む樹脂組成物からなり、
    前記耐食性皮膜の付着量が0.01〜8.0g/mであり、
    前記耐食性皮膜が銀または銀化合物を含有することを特徴とする熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  2. 前記銀化合物が酸化銀である請求項1に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  3. 前記耐食性皮膜中の銀または銀化合物の含有量が、0.001〜1.0質量%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  4. 前記基板と前記耐食性皮膜との間に化成処理皮膜をさらに有し、
    前記化成処理皮膜が、無機酸化物または有機−無機複合化合物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  5. 前記耐食性皮膜上にさらに親水性皮膜を有し、
    前記親水性皮膜が、カルボン酸基、カルボン酸のアルカリ金属塩基、スルホン酸基、スルホン酸のアルカリ金属塩基、ヒドロキシル基、アミド基およびエーテル基よりなる群から選択される1種以上の官能基を有する単量体から構成される重合体または共重合体を含む樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  6. 前記親水性皮膜が、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、スルホン酸基含有共重合体、スルホン酸基含有共重合体のアルカリ金属塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩およびポリビニルピロリドンよりなる群から選択される1種以上を含む樹脂組成物からなることを特徴とする請求項5に記載のアルミニウム製フィン材。
  7. 前記親水性皮膜上にさらに潤滑性皮膜を有し、
    前記潤滑性皮膜が、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩よりなる群から選択される1種以上を含む樹脂組成物からなることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  8. 前記銀または銀化合物が微粒子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  9. 前記耐食性皮膜が亜鉛系抗菌剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  10. 前記親水性皮膜が亜鉛系抗菌剤を含むことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
  11. 前記亜鉛系抗菌剤が、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛であることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の熱交換器用アルミニウム製フィン材。
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