この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の斜視図である。図2はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機を下方から見た下面図である。図3はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機を上方から見た平面図である。図4はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の左側面図である。図5はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の集塵部カバー等を取り外した状態の平面図である。図6はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の集塵部等を取り外した状態の平面図である。図7は図3のBa−Bb線における断面図である。図8は図7の要部である。
図1に示すように、自走式掃除機は、本体1を有する。本体1は外郭部3を有し、外郭部3は直角部4と円弧部5から構成される。本体1の上面後方部には操作表示部30、上面中央部には集塵部カバー33が設けられ、操作標示部30は本体1に操作を指示する操作ボタン31と動作状態等を表示する標示部32とから構成される。集塵部カバー33の下には後述の集塵部37(図5)等が収納されている。本体1の側面部には左方近接センサー27b等も備え、左側面24bには、凹部200b・201bが設けられて左側面距離計測センサー25b・26bが配置されている。本体1の直角部4の下部には、後述の吸込口11a・11b(図2)があり、その吸込口11a・11bに保持される回転ブラシ12a・12b(後述、図2)は毛ブラシ15を有している。
図2に示すように、本体1の外形は、鉛直投影面上において円弧Rと2本の接線Sとに囲まれる。2本の接線Sは、円弧Rの両端から延長される。円弧Rの中心角度Aは、270度である。本体1は、中央部2と外殻部3とを有する。中央部2と外殻部3とは、円弧Rと同心の円によって分割される。外殻部3は、中央部2の周りを回転し得るように設けられる。具体的には、外殻部3は、図1に示す状態から時計回りに45°まで回転し得るように設けられる。外殻部3は、反時計回りに45°まで回転し得るように設けられる。外殻部3は、直角部4と円弧部5とを有する。直角部4は、中央部2の前部を囲む。円弧部5は、中央部2の後部を囲む。
中央部2の底面には、駆動輪開口部7a・7bが設けられる。駆動輪開口部7a・7bは、中心線Ba−Bbを挟んで対称に設けられる。中央部2の内部には、駆動輪6a・6bが設けられる。駆動輪6a・6bは、本体1後方のヒンジ部(図示せず)を支点に移動自在に支持される。駆動輪6a・6bの下面は、駆動輪開口部7a・7bから突き出す。駆動輪6a・6bは、中心線Ba−Bbと平行となる方向に回転自在に設けられる。駆動輪6a・6bの中間後方には、従動輪10が設けられる。従動輪10は、方向転換自在に中央部2に支持される。
駆動輪6a・6bの内側には、ギヤ部9a・9bが連結される。ギヤ部9a・9bの一部に駆動輪6a・6bの回転速度を検知する回転速度検知センサー209a・209bを備える。
直角部4には、平面状の右側面24aと平面状の左側面24bが設けられる。右側面24aは、本体1の第1の側面となる。左側面24bは、本体1の第2の側面となる。右側面24aと左側面24bとが交差する頂角の角度は約90°である。
直角部4の底面前方には、右吸込口11aと左吸込口11bとが設けられる。右吸込口11aは、第1の塵埃吸込口となる。左吸込口11bは、第2の塵埃吸込口となる。具体的には、右吸込口11aと左吸込口11bとは、長方形状を成す。右吸込口11aの開口の長手方向は、右側面24aと平行となる。左吸込口11bの開口の長手方向は、左側面24bと平行となる。すなわち、右吸込口11aの長手方向と左吸込口11bの長手方向との角度は約90°である。
右吸込口11aと左吸込口11bとの前方側には、軸受け固定部材104が設けられる。右吸込口11aの後端側には、軸受け14aが設けられる。軸受け固定部材104の右吸込口11a側には、軸受け14bが設けられる。左吸込口11bの後端側には、軸受け14dが設けられる。軸受け固定部材104の左吸込口11b側には、軸受け14cが設けられる。
右吸込口11aには、第1の回転ブラシ12aが設けられる。第1の回転ブラシ12aは、回転ブラシ軸13aと毛ブラシ15からなる。回転ブラシ軸13aは、円筒状に形成される。回転ブラシ軸13aは、右吸込口11aの長手方向と平行となる。回転ブラシ軸13aの後端部は、軸受け14aに回転自在に支持される。回転ブラシ軸13aの前端部は、軸受け14bに回転自在に支持される。毛ブラシ15は、回転ブラシ軸13aの外周面に複数の列をなすように螺旋状に植毛される。毛ブラシ15の先端は、右側面24aから突き出すように設定される。
左吸込口11bには、第2の回転ブラシ12bが設けられる。第2の回転ブラシ12bは、回転ブラシ軸13bと毛ブラシ15からなる。回転ブラシ軸13bは、円筒状に形成される。回転ブラシ軸13bは、左吸込口11bの長手方向と平行となる。回転ブラシ軸13bの後端部は、軸受け14dに回転自在に支持される。回転ブラシ軸13bの中間部は、軸受け14cに回転自在に支持される。毛ブラシ15は、回転ブラシ軸13bの外周面に複数の列をなすように螺旋状に植毛される。毛ブラシ15先端は、左側面24bから突き出すように設定される。
第2の回転ブラシ12bは、第1の回転ブラシ12aよりも長い。すなわち、第2の回転ブラシ12bの前端部の外周面は、第1の回転ブラシ12aの軸方向の延長線上に重なる。
右吸込口11aの本体1中心側には、塵埃受け16aが設けられる。塵埃受け16aは、シート状の弾性部材、毛ブラシ列、布等からなる。塵埃受け16aの上下方向の先端は、床面に接触するように設定される。左吸込口11bの本体1中心側には、塵埃受け16bが設けられる。塵埃受け16bは、シート状の弾性部材、毛ブラシ列、布等からなる。塵埃受け16bの上下方向の先端は、床面に接触するように設定される。
直角部4の底面の中央部には、直角部段差検知センサー22cが設けられる。円弧部5の底面外周の前方には、一対の前方段差検知センサー22a・22bが設けられる。円弧部5の底面外周の後方には、一対の後方段差検知センサー23a・23bが設けられる。
例えば、直角部段差検知センサー22c、前方段差検知センサー22a・22b、後方段差検知センサー23a・23bは、発光部と受光部とを備える。直角部段差検知センサー22c、前方段差検知センサー22a・22b、後方段差検知センサー23a・23bは、接触式スイッチ、超音波送受信器等、他のセンサーでもよい。
中央部2の内部には、本体1の向きを検知する方位検知センサーであるジャイロセンサー210を備える。
図3に示すように、本体1の上面には、集塵部カバー33が設けられる。集塵部カバー33は、直角部4と円弧部5に亘る。集塵部カバー33は、後方を支点に開閉するように設けられる。円弧部5の上面後方には、操作表示部30が設けられる。操作表示部30には、複数の操作ボタン31と表示部32とが設けられる。
図3と図4とに示すように、左側面24bには、左側面反射型近接センサー202bが設けられる。左側面反射型近接センサー202bは、外殻部3の円弧Rの中心から左側面24bに向けて引いた垂線上に設けられる。同様に、右側面24aには、右側面反射型近接センサー202aが設けられる。右側面反射型近接センサー202aは、外殻部3の円弧Rの中心から右側面24aに向けて引いた垂線上に設けられる。右側面反射型近接センサー202a、左側面反射型近接センサー202bは、発光部(図示せず)と受光部(図示せず)とを備える。
円弧部5の側面の左側には、左方近接センサー27bが設けられる。円弧部5の側面の左側後方には、左後方近接センサー28bが設けられる。同様に、円弧部5の側面の右側には、右方近接センサー27aが設けられる。円弧部5の側面の右側後方には、右後方近接センサー28aが設けられる。円弧部5の側面後方には、後方近接センサー29が設けられる。右方近接センサー27a、右後方近接センサー28a、左方近接センサー27b、左後方近接センサー28b、後方近接センサー29は、発光部(図示せず)と受光部(図示せず)とを備える。
左側面24bには、凹部200b、201bが設けられる。凹部200b、201bは、予め設定された距離だけ離れて配置される。同様に、右側面24aには、凹部200a、201aが設けられる。凹部200a、201aは、予め設定された距離だけ離れて配置される。
凹部200bには、左側面距離計測センサー25bが設けられる。凹部201bには、左側面距離計測センサー26bが設けられる。左側面距離計測センサー25bと左側面距離計測センサー26bとは、予め設定された距離だけ離れて配置される。同様に、凹部200aには、右側面距離計測センサー25aが設けられる。凹部201aには、右側面距離計測センサー26aが設けられる。右側面距離計測センサー25aと右側面距離計測センサー26aは、予め設定された距離だけ離れて配置される。
右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26bは、三角測量原理を適用した光学式の距離計測センサーである。具体的には、右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26bは、発光部(図示せず)と受光部(図示せず)とを備える。例えば、受光部は、ポジションセンシングデバイス(位置検知素子)又はCMOSイメージセンサーからなる。
図4に示すように、凹部200b(200aも同様)は、直角部4の頂角側に向けて下に傾斜する。その結果、左側面距離計測センサー25bの向き(同様に右側面距離計測センサー25aの向き)も、直角部4の頂角側に向けて下に傾斜する。
図5に示すように、駆動輪6aの内側には、ギヤ部9aが連結される。ギヤ部9aにおいては、複数のギヤ(図示せず)が連結される。ギヤ部9aの内側には、駆動輪モーター8aが連結される。駆動輪6a、ギヤ部9a、駆動輪モーター8aは、一体化された駆動部ユニットからなる。駆動輪ユニットには、駆動輪接地センサー(図示せず)が設けられる。駆動部ユニットには、バネ(図示せず)が設けられる。バネは、駆動輪6aが駆動輪開口部7aから突き出す方向の力を駆動輪ユニットにかける。
駆動輪6bの内側には、ギヤ部9bが連結される。ギヤ部9bにおいては、複数のギヤが連結される。ギヤ部9bの内側には、駆動輪モーター8bが連結される。駆動輪6b、ギヤ部9b、駆動輪モーター8bは、一体化された駆動部ユニットからなる。駆動輪ユニットには、駆動輪接地センサー(図示せず)が設けられる。駆動部ユニットには、バネ(図示せず)が設けられる。バネは、駆動輪6bが駆動輪開口部7bから突き出す方向の力を駆動輪ユニットにかける。
右吸込口11aと左吸込口11bには、吸込風路43が接続される。吸込風路43には、自在連結部44が接続される。自在連結部44は、ゴム、エラストマー樹脂等の弾性部材で蛇腹状に形成される。自在連結部44には、集塵部37につながる。集塵部37は、円筒状に形成される。集塵部37は、吸込風路43に近づいたり離れたりしても自在連結部44により気密を確保するように設けられる。吸込風路43から集塵部37に吸込まれた空気は、排気ダクト36から排出される。
中央部2には、ラックギヤ59が設けられる。円弧部5の後方には、角度調節モーター57と、組電池50が設けられる。角度調節モーター57の軸には、ピニオンギヤ58が設けられる。ピニオンギヤ58は、ラックギヤ59に噛み合わされる。円弧部5には、角度検知センサー(図示せず)が設けられ、中央部2に対する外郭部3の回転角度が検出される。組み電池50は複数の蓄電池49から構成される。
図6に示すように、集塵部37は、本体1から取り外し得るように設けられる。
図7に示すように、外殻部3には、複数のガイド60が設けられる。複数のガイド60は、直角部4の直角可動部4aを上下方向に案内するように設けられる。直角部4の後方には、変位量検知センサー61が設けられる。変位量検知センサー61は、赤外線の発光部(図示せず)と受光部(図示せず)とを備え、直角可動部4aの変位量を検知する。なお、直角可動部4a内にある支持軸108は、後述の軸受け固定部材104(図11)と嵌合して支持する。
円弧部5内の中心には、送風機34が設けられる。送風機34は、集塵部37の下方に設けられる。送風機34は、ファン35を有する。ファン35は、複数の回転翼からなる。複数の回転翼は、水平回転するように設けられる。送風機34の上部には、開口部が形成される。当該開口部には、格子41が設けられる。ファン35の中心から外向きの何れかの方向に、排気ダクト36が設けられる。排気ダクト36の後方において、円弧部5の側面後方には、排気口48が設けられる。
集塵部37には、集塵部蓋38が設けられる。集塵部蓋38の下部には、開口部が形成される。当該開口部には、フィルター40が設けられる。フィルター40は、集塵部蓋38から取り外され得るように設けられる。
集塵部蓋38の開口部には、輪状のシール部材42が設けられる。シール部材42は、ゴム、エラストマー樹脂等の弾性部材に潤滑性を有するフッ素樹脂を配合した素材で形成される。シール部材42の断面はV字状である。シール部材42のV字状の一面には、集塵部蓋38の開口部が接する。シール部材42のV字状の他面には、送風機34の開口部が接する。その結果、送風機34と集塵部37とは、気密を確保した状態で水平方向に摺動し得るように設けられる。
中央部2には、電気回路基板47が設けられる。電気回路基板47には、後述の制御部17(図37)や、センサー(図示せず)等の電気部品が搭載される。円弧部5の後方には、組電池50が設けられる。組電池50は、複数の蓄電池49を備える。複数の蓄電池49は、円筒形に形成される。複数の蓄電池49は、円弧部5の外形に沿って円弧状に配列される。複数の蓄電池49は、樹脂ケース(図示せず)に一体化される。その結果、本体1が小型化される。
図8に示すように、集塵部蓋38は、ヒンジ部39を支点に開閉するように設けられる。集塵部蓋38と集塵部37の接触面には、輪状の第2のシール部材(図示せず)が設けられる。第2のシール部材は、集塵部蓋38と集塵部37との気密を確保するように設けられる。集塵部蓋38には、係止爪(図示せず)が設けられる。集塵部蓋38は、係止爪が集塵部37に噛み合った場合に閉じた状態に維持される。
本実施の形態にかかる自走式掃除機においては、駆動輪6a・6bと従動輪10とが本体1を支持する。この際、駆動輪開口部7aにおいて、駆動輪6aの突き出し量が減少する。同様に、駆動輪開口部7bにおいて、駆動輪6bの突き出し量が減少する。
操作ボタン31により電源が入れられると、駆動輪接地センサーは、駆動輪6a・6bの変位を検知する。制御部17は、駆動輪接地センサーの検知結果を監視する。制御部17は、当該監視結果に基づいて駆動輪6a・6bと床面Fとの接触状態を認識する。
操作ボタン31により動作モードが設定されると、制御部17は、予め設定されたアルゴリズムに基づいて駆動輪モーター8a・8bを回転させる。当該回転は、ギヤ部9a・9bを介して駆動輪6a・6bに伝達される。その結果、自走式掃除機が走行を開始する。
制御部17は、回転速度センサー209a・209bの出力を常に監視し、駆動輪6a・6bの回転速度を把握する。そして、駆動輪6a・6bの回転速度を制御することにより本体1の進行方向を制御する。
この際、送風機34は、ファン35を回転させる。当該回転により、負圧が発生する。当該負圧により、含塵空気が右吸込口11aと左吸込口11bから吸引される。この際、制御部17は、回転ブラシ12a・12bを回転させる。当該回転により、毛ブラシ15は、本体1の外側から中心側に向かって床面Fに接触する。当該接触により、床面Fの塵埃が掻き込まれる。
この際、直角部4の先端側の塵埃は、回転ブラシ12bの毛ブラシ15に掻き込まれる。当該塵埃は、回転ブラシ12a側に送り出される。当該塵埃は、第1の回転ブラシ12aの毛ブラシ15により右吸込口11aに掻き込まれる。
塵埃の一部は、毛ブラシ15の後方に通り抜ける。当該塵埃は、塵埃受け16a・16bに接触する。すなわち、塵埃受け16a・16bは、当該塵埃が右吸込口11aと左吸込口11bの後方に通り抜けることを防止する。その結果、当該塵埃は、右吸込口11aと左吸込口11bに吸引される。
含塵空気は、吸込風路43で合流する。当該含塵空気は、自在連結部44を介して集塵部37に吸引される。当該含塵空気中の塵埃は、フィルター40によって集塵部37内に捕集される。すなわち、当該含塵空気は、フィルター40でろ過される。このため、当該含塵空気中の空気のみがファン35の軸方向の上側から流入する。当該空気は、排気ダクト36を通過する。当該空気は、中央部2と円弧部5の内部を通過する。この際、当該空気は、電気回路基板47の電気部品、蓄電池49等の発熱体を冷却する。その後、当該空気は、排気口48から排出される。
本体1が前進する際、回転ブラシ12a・12bは、駆動輪6aと駆動輪6bとの間隔よりも広い間隔で床面Fを掃除する。このため、駆動輪6a、6bには、床面Fの塵埃が付着しない。
本体1が凸状段差にさしかかった際、回転ブラシ12a・12bは、凸状段差から力を受ける。当該力により、直角部4の直角可動部4aが上方に移動する。この際、変位量検知センサー61は、発光部から出射されて凸状段差の境界部で反射した赤外線を受光部で検知する。制御部17は、変位量検知センサー61の検知結果に基づいて直角可動部4aの変位を検出する。制御部17は、当該検出結果に基づいて、直角部4が凸状段差を乗り越えるように駆動輪6a・6bを制御する。
本体1が凹状段差にさしかかった際、前方段差検知センサー22a・22b、後方段差検知センサー23a・23b、直角部段差検知センサー22cは、凹状段差の境界部で反射した赤外線を受光部で検知する。前方段差検知センサー22a・22b、後方段差検知センサー23a・23b、直角部段差検知センサー22cは、当該検知結果に基づいて凹状段差の深さを検出する。予め設定された深さ以上の凹状段差が検出された場合、制御部17は、本体1の移動方向を転換する。
集塵部37内の塵埃を捨てる際は、集塵部カバー33が開かれる。その後、集塵部37が本体1から取り外される。この際、格子41は、送風機34への異物の侵入を防止する。
回転ブラシ12a・12bは、図2の中心線Ba−Bbに対して非対称に配置されており、回転ブラシ12bは回転ブラシ12aよりも長く構成される。回転ブラシ12a・12bが同時に回転すると、床面Fとの摩擦抵抗により本体1は反時計回りに旋回する力を受ける。したがって、制御部17は本体1を直進させる際に、駆動輪6bを駆動輪6aよりも速く回転させることによって本体1が左側に旋回することを防ぐ。
また、制御部17はジャイロセンサー210の出力を監視し、本体1が直進するように駆動輪6aと駆動輪6bの回転速度比を設定する。設定は以下のように行う。まず、制御部17は予め記憶部(図示せず)に記憶された回転ブラシモーター51の負荷電流量に対応する駆動輪6a・6bの回転速度比の初期値データを参照し、回転ブラシモーター51の負荷電流量に対応した駆動輪6a・6bの回転速度比で駆動輪6a・6bを回転させる。
この初期値データに基づいて本体1が走行している時に、制御部17はジャイロセンサー210の出力を監視し、本体1の直進状況を判断する。制御部17はジャイロセンサー210の出力が増大して本体1が直進していないと判断した場合、駆動輪6a・6bの回転速度比を変更して走行させる。そして、制御部17はジャイロセンサー210の出力が本体1の直進を示す値となった時点における回転ブラシモーター51の負荷電流量と駆動輪6a・6bの回転速度比の関係を新規データとして記憶部に記憶させる。
そして、この設定作業を逐次繰り返すことにより、床面の種類が変わった場合でもすばやく駆動輪6a・6bの回転速度の制御を行うことができ、安定して走行させることができる。
次に、図9〜図11を用いて、回転ブラシユニット100を説明する。
図9は図3のDa−Db線における断面図である。図10はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の回転ブラシユニット100を後方から見た斜視図である。図11はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の回転ブラシユニット100を下方から見た斜視図である。
図9に示すように、直角部4には、回転ブラシユニット100が設けられる。回転ブラシユニット100の回転ブラシ12a側には、回転ブラシ収容部101aが設けられる。回転ブラシユニット100の回転ブラシ12b側には、回転ブラシ収容部101bが設けられる。
図10、図11に示すように、回転ブラシ収容部101aと回転ブラシ収容部101bとは直交する。回転ブラシ収容部101aには、回転ブラシ駆動軸110aと開口部114aが設けられている。また、回転ブラシ収容部101bには、回転ブラシ駆動軸110bと開口部114bが設けられている。開口部114aと開口部114bは、回転ブラシユニット100内部で吸込風路43につながる。
回転ブラシ収容部101aの前端部には、凹状係合部109aが設けられる。回転ブラシ収容部101bの前端部には、凹状係合部109bが設けられる。凹状係合部109a、109bには、軸受け固定部材104の前端部が嵌合する。
回転ブラシ収容部101aの後端部には、駆動伝達部102aが設けられる。駆動伝達部102aは、複数の異なる径のギヤを有する減速装置からなる。駆動伝達部102aは、回転ブラシ駆動軸110aと軸受け14aとを介して回転ブラシ軸13aの後端部を支持する。回転ブラシ収容部101aの前端部側には、軸受け固定部材103が垂下する。軸受け固定部材103は、軸受け固定部材104とともに、回転ブラシ駆動軸110aと軸受け14bとを介して回転ブラシ軸13aの前端部を支持する。
回転ブラシ収容部101bの後端部には、駆動伝達部102bが設けられる。駆動伝達部102bは、複数の異なる径のギヤを有する減速装置からなる。駆動伝達部102bは、回転ブラシ駆動軸110bと軸受け14dとを介して回転ブラシ軸13bの後端部を支持する。軸受け固定部材104は、回転ブラシ駆動軸110bと軸受け14cとを介して回転ブラシ軸13bの分割部を支持する。
回転ブラシ収容部101bの上方には、回転ブラシモーター51が設けられる。回転ブラシモーター51は、駆動伝達部102bに連結される。
回転ブラシ収容部101bの上方には、動力伝達軸111b、軸受け112b、かさ歯ギヤ113bが設けられる。動力伝達軸111bの一端は、駆動伝達部102bに回転自在に支持される。軸受け112bは、動力伝達軸111bの他方を回転自在に支持する。かさ歯ギヤ113bは、動力伝達軸111bの他端に設けられる。
回転ブラシ収容部101aの上方には、動力伝達軸111a、軸受け112a、かさ歯ギヤ113aが設けられる。動力伝達軸111a、軸受け112a、かさ歯ギヤ113aは、図2のBa−Bb線に対して、動力伝達軸111b、軸受け112b、かさ歯ギヤ113bと対称に設けられる。かさ歯ギヤ113aは、かさ歯ギヤ113bに直角に噛み合う。
回転ブラシユニット100においては、回転ブラシモーター51が回転すると、当該回転の動力が駆動伝達部102bに伝達される。当該動力は、回転ブラシ駆動軸110bに伝達される。当該動力により、回転ブラシ駆動軸110bが回転する。当該回転に追従して、回転ブラシ軸13bが回転する。当該回転に追従して、回転ブラシ12bが適切な速度で回転する。
この際、駆動伝達部102bの動力は、動力伝達軸111bにも伝達される。当該動力は、動力伝達軸111bに伝達される。当該動力により、動力伝達軸111bが回転する。当該回転に追従して、かさ歯ギヤ113bが回転する。当該回転に追従して、かさ歯ギヤ113aが回転する。当該回転に追従して、動力伝達軸111aが回転する。
当該回転の動力は、駆動伝達部102aに伝達される。当該動力は、回転ブラシ駆動軸110aに伝達される。当該動力により、回転ブラシ駆動軸110aが回転する。当該回転に追従して、回転ブラシ軸13aが回転する。すなわち、回転ブラシ軸13aは、回転ブラシ軸13bと同期して回転する。当該回転に追従して、回転ブラシ12aが適切な速度で回転する。
次に、図12を用いて、軸受け固定部材104を説明する。
図12はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の軸受け固定部材の斜視図である。
図12に示すように、軸受け固定部材104には、支持部105a、105b、係合部106a、106b、嵌合部107が設けられる。支持部105aと支持部105bとは、直角に分かれる。支持部105aは、軸受け14bを下側から支持するように形成される。支持部105bは、軸受け14cを下側から支持するように形成される。係合部106aは、回転ブラシ収容部101aに着脱自在に形成される。係合部106bは、回転ブラシ収容部101bに着脱自在に形成される。嵌合部107は、回転ブラシユニット100の支持軸108(図7)に回転自在に嵌合するように形成される。
次に、図13を用いて、回転ブラシ軸13a、13bの取り外し方法を説明する。
図13はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の回転ブラシユニットから軸受け固定部材を外した状態を下方から見た斜視図である。
図13に示すように、軸受け固定部材104が下側に引き下げられると、係合部106a、106bが凹状係合部109a、109bから外れる。この際、軸受け固定部材104は、図7に示した支持軸108を支点に回転する。当該回転により、軸受け14b、14cは、支持部105a、105bとの嵌合から解放される。当該開放により、回転ブラシ軸13a、13bは取り外され得る。
次に、図14を用いて、駆動伝達部102bを説明する。
図14はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の回転ブラシユニットから駆動伝達部のカバーを外した状態を左側から見た斜視図である。
図14に示すように、駆動伝達部102b内には、回転ブラシモーター51の軸115
の端部が配置される。軸115の端部には、ギヤ116の中心が嵌合する。ギヤ116には、ギヤ117が噛み合う。ギヤ117の中心には、軸118の端部が嵌合する。軸118の端部には、ギヤ119の中心が嵌合する。ギヤ119には、ギヤ120が噛み合う。ギヤ120の中心には、軸122の端部が嵌合する。軸122の端部には、ギヤ123の中心が嵌合する。ギヤ123には、ギヤ124が噛み合う。ギヤ124の中心には、回転ブラシ駆動軸110bの端部が嵌合する。ギヤ120には、ギヤ121が噛み合う。ギヤ121の中心には、動力伝達軸111bの端部が嵌合する。
次に、図15を用いて、駆動伝達部102aを説明する。
図15はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の回転ブラシユニットから駆動伝達部のカバーを外した様態を右側から見た斜視図である。
図15においては、駆動伝達部102a内には、動力伝達軸111aの端部が配置される。動力伝達軸111aの端部には、ギヤ125の中心が嵌合する。ギヤ125には、ギヤ126が噛み合う。ギヤ126の中心には、軸127の端部が嵌合する。軸127には、ギヤ128の中心が嵌合する。ギヤ128には、ギヤ129が噛み合う。ギヤ129の中心には、回転ブラシ駆動軸110aの端部が嵌合する。
次に、図16と図17とを用いて、外殻部3が中央部2に対して左回りに45°回転した状態を説明する。
図16は、この発明の実施の形態1における自走式掃除機の直角部の左側面が壁面に近接した状態を説明するための平面図である。図17は、この発明の実施の形態1における自走式掃除機の直角部の左側面が壁面に近接した際の図3のDa−Db線における断面図である。
図16に示すように、制御部17(図37)が角度調節モーター57を左回りに回転させると、当該回転の動力は、ピニオンギヤ58に伝達される。当該回転の動力により、ピニオンギヤ58は、左回りに回転する。この際、ピニオンギヤ58は、ラックギヤ59のギヤ部を転がりながらラックギヤ59の右方向に移動する。
当該移動に追従して、外殻部3は、中央部2に対して左回りに回転する。この際、角度検知センサーは、外殻部3が中央部2に対して左回りに45°回転した状態を検知する。角度検知センサーは、当該検知に対応した信号を制御部17に出力する。制御部17は、当該信号に基づいて角度調節モーター57を停止する。
その結果、左側面24bは、壁面Hに接触する。この際、駆動輪6a、6bの中心軸Ga−Gbは、回転ブラシ軸13bに対して直角になる。この状態で、制御部17は、回転ブラシ12bを回転させる。この状態で、制御部17は、壁面Hに沿って本体1を移動させる。当該移動により、壁面Hから回転ブラシ12aの幅に相当する領域において、床面Fが連続的に効率的に掃除される。
回転ブラシ12bは回転ブラシ12aよりも長いため、回転ブラシ12a・12bが同時に回転すると、床面Fとの摩擦抵抗により本体1は反時計回りに旋回する力を受ける。また、本体1が前方に移動している場合は、回転ブラシ12bのみ床面に対する回転速度が低下したのと同様の効果を生ずるので、外殻部3が中央部2に対して回転していない時よりも、旋回する力を強く受ける。したがって、制御部17は本体1を直進させる際に、外殻部3が中央部2に対して回転していない時よりも、駆動輪6a、6bの回転速度比が大きくなるように、駆動輪6bを駆動輪6aよりも速く回転させることによって本体1が左側に旋回することを防ぐ。
この際、図17に示すように、回転ブラシ12bの毛ブラシ15は、左側面24bの外側に突き出す。その結果、毛ブラシ15の先端は、床面Fと壁面Hとの境界部に達する。すなわち、床面Fと壁面Hとの境界部が確実に掃除される。
次に、図18を用いて、外殻部3が中央部2に対して右回りに45°回転した状態を説明する。
図18はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の平面図である。
図18に示すように、制御部17(図37)が角度調節モーター57を右回りに回転させると、当該回転の動力は、ピニオンギヤ58に伝達される。当該回転の動力により、ピニオンギヤ58は、右回りに回転する。この際、ピニオンギヤ58は、ラックギヤ59のギヤ部を転がりながらラックギヤ59の左方向に移動する。
当該移動に追従して、外殻部3は、中央部2に対して右回りに回転する。この際、角度検知センサーは、外殻部3が中央部2に対して右回りに45°回転した状態を検知する。角度検知センサーは、当該検知に対応した信号を制御部17に出力する。制御部17は、当該信号に基づいて角度調節モーター57を停止する。
その結果、右側面24aは、壁面Iに接触する。この際、駆動輪6a、6bの中心軸Ga−Gbは、回転ブラシ軸13aに対して直角になる。この状態で、制御部17は、回転ブラシ12aを回転させる。この状態で、制御部17は、壁面Iに沿って本体1を移動させる。当該移動により、壁面Iから回転ブラシ12aの幅に相当する領域において、床面Fが連続的に効率的に掃除される。
回転ブラシ12bは回転ブラシ12aよりも長いため、回転ブラシ12a・12bが同時に回転すると、床面Fとの摩擦抵抗により本体1は反時計回りに旋回する力を受ける。また、本体1が前方に移動している場合は、回転ブラシ12aのみ床面に対する回転速度が低下したのと同様の効果を生ずるので、外殻部3が中央部2に対して左回りに45°回転した時よりも、旋回する力を弱く受ける。したがって、制御部17は本体1を直進させる際に、外殻部3が中央部2に対して回転していない時よりも、駆動輪6a、6bの回転速度比が小さくなるように、駆動輪6bを駆動輪6aよりも速く回転させることによって本体1が左側に旋回することを防ぐ。
この際、軸受け14cの下側の床面Fには、毛ブラシ15との非接触領域が形成される。当該非接触領域は、左側面24bを壁面Hに沿わせる場合において回転ブラシ12aと回転ブラシ12bの間に生じる毛ブラシ15の非接触領域よりも狭い。すなわち、本体1が左側面24bを前方又は後方とした状態で本体1が移動すれば、床面Fがより広範囲に掃除される。なお、本体1が壁面から離れた位置を移動する際も同様である。
次に、図19を用いて、絨毯の掃除を説明する。
図19はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機が絨毯上を移動する際の断面図である。
図19に示すように、絨毯Jには、軟らかい毛が植えられている。本体1が絨毯J上を移動する際、駆動輪6a、6b、従動輪10と絨毯Jの接触面積は狭い。このため、駆動輪6a、6bと従動輪10とは、絨毯Jの中に沈み込む。これに対し、直角部4にある毛ブラシ15や塵埃受け16a等の部分が絨毯Jと接触し、その接触面積は広いため、直角部4は、絨毯Jに沈み込まない。すなわち、直角部4は、絨毯Jの表面に接した状態で安定する。その結果、直角部4は、駆動輪6a、6bと従動輪10と外殻部3とに対して上方に移動する。その結果、絨毯J上の塵埃が掃除される。この際、毛ブラシ15が絨毯Jの内部に侵入する。その結果、絨毯Jの内部に入り込んだ塵埃も掻き出される。
回転ブラシ12a・12bは、絨毯J上で回転する場合、毛ブラシ15による摩擦が大きくなる。そして、回転ブラシモーター51の負荷電流量は、床面F上で回転する場合よりも大きくなる。したがって、回転ブラシ12a・12bによる本体1の反時計回りに旋回する力は、床面Fの上の場合よりも大きくなる。したがって、制御部17は本体1を絨毯J上で直進させる際に、床面F上で直進させる時よりも、駆動輪6a、6bの回転速度比を大きくすることによって本体1が左側に旋回することを防ぐ。
また、制御部17はジャイロセンサー210の出力を監視し、本体1が直進するように駆動輪6aと駆動輪6bの回転速度比を設定する。このとき、制御部17は回転ブラシモーター51の負荷電流量を記憶し、駆動輪6a、6bの回転速度比との関連付けを行なう。そして、次回以降の本体1の直進時の駆動輪6a、6bの回転速度比の参考値として使用する。これにより、床面の種類が変わった場合でもすばやく駆動輪6a、6bの回転速度の制御を行うことができ、安定して走行させることができる。
次に、図20を用いて、右側面距離計測センサー25a、26aと左側面距離計測センサー25b、26bとを説明する。
図20はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機に設けられたセンサーの検知方向と検知領域を示す図である。
図20において、右側面反射型近接センサー202aの検知方向はP202aで表される。右側面反射型近接センサー202aの検知領域はQ202aで表される。左側面反射型近接センサー202bの検知方向はP202bで表される。左側面反射型近接センサー202bの検知領域はQ202bで表される。
右方近接センサー27aの検知方向はP27aで表される。右方近接センサー27aの検知領域はQ27aで表される。左方近接センサー27bの検知方向はP27bで表される。左方近接センサー27bの検知領域はQ27bで表される。右後方近接センサー28aの検知方向はP28aで表される。右後方近接センサー28aの検知領域はQ28aで表される。左後方近接センサー28bの検知方向はP28bで表される。左後方近接センサー28bの検知領域はQ28bで表される。後方近接センサー29の検知方向はP29で表される。後方近接センサー29の検知領域はQ29で表される。
右側面距離計測センサー25aの検知方向はP25aで表される。右側面距離計測センサー25aの検知領域はQ25aで表される。右側面距離計測センサー26aの検知方向はP26aで表される。右側面距離計測センサー26aの検知領域はQ26aで表される。左側面距離計測センサー25bの検知方向はP25bで表される。左側面距離計測センサー25bの検知領域はQ25bで表される。左側面距離計測センサー26bの検知方向はP26bで表される。左側面距離計測センサー26bの検知領域はQ26bで表される。
右側面反射型近接センサー202aと左側面反射型近接センサー202bとは、各設置側面に垂直な向きに対しておよそ2mmから3cmの範囲で、壁面、障害物の距離を検出する。具体的には、反射型近接センサー202a、202bは、発光部から赤外線を出射して壁、障害物等で反射した反射光を受光部で受光する。右側面反射型近接センサー202aと左側面反射型近接センサー202bとは、反射光の光量に基づいて距離に対応した信号を出力する。当該信号に基づいて、制御部17は、本体1の前方と壁面、障害物等との距離を検出する。
右方近接センサー27a、右後方近接センサー28a、左方近接センサー27b、左後方近接センサー28b、後方近接センサー29は、発光部から出射されて反射した赤外線を受光部で受光する。右方近接センサー27a、右後方近接センサー28a、左方近接センサー27b、左後方近接センサー28b、後方近接センサー29は、反射光の光量に基づいて距離に対応した信号を出力する。当該信号に基づいて、制御部17は、本体1の側方、後方と壁面、障害物等との距離を検出する。
右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26bの距離検出範囲は、およそ2cmから20cmの範囲である。検知方向P25aと検知方向P26aとは、右側面24aに対して約30°の傾斜を持つ。検知方向P25bと検知方向P26bとは、左側面24bに対して約30°の傾斜を持つ。検知方向P25aと検知方向P26aと検知方向P25bと検知方向P26bとにおいて、右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26b近傍の距離検出不可範囲は、鉛直投影面上において本体1の外形の内側に収まる。
右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26bの発光部は、赤外線を出射する。当該赤外線は、凹部200a、201a、200b、201bのうち、対応した凹部を通過する。当該赤外線は、壁、障害物等で反射する。当該反射光は、受光部で検出される。この受光部にはポジションセンシングデバイス又はCMOSイメージセンサーが使用され、反射光の入射位置を検出する。右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26bは、反射光の光量の分布に基づいて距離に対応した信号を出力する。
ポジションセンシングデバイス又はCMOSイメージセンサーは、反射光の光量の絶対値に基づくのではなく、分布に基づいて距離を検出するため、壁、障害物等の被検出対象の色及び表面状態の影響を受けにくい。このため、右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26bとは、障害物等との距離を正確に計測する。
制御部17は、右側面距離計測センサー25a、26a、左側面距離計測センサー25b、26bの信号に基づいて壁、障害物等までの距離を検出する。制御部17は、同一側面にある2つの距離計測センサーの距離出力を比較することにより、右側面24a、左側面24bに対する壁面、障害物等の角度を検出する。
次に、図21〜図34を用いて、自走式掃除機の動作の一例を説明する。
図21〜図34はこの発明の実施の形態1における自走式掃除機の動作を説明するための平面図である。図22〜図33において、中央部2、外殻部3、駆動輪6a・6bの動作前の状態は破線で表される。
図21に示すように、本体1は、壁面Kに向かって斜めに移動する。この時点では、本体1は、壁面Kから40cm程度離れている。このため、右側面距離計測センサー25a、26aと左側面距離計測センサー25b、26bとは、壁面Kへの近接を検知しない。
図22に示すように、制御部17(図示せず)は、本体1を直進させる。当該直進により、本体1は、壁面Kに10cm程度まで近接する。当該近接により、右側面距離計測センサー25aと右側面距離計測センサー26aと左側面距離計測センサー25bとは、壁面Kまでの距離を計測する。制御部17は、右側面距離計測センサー25aと右側面距離計測センサー26aとの計測結果に基づいて、右側面24aが壁面Kに対して傾斜していることを認識する。
図23に示すように、制御部17は、本体1を反時計回りにわずかに旋回移動させる。制御部17は、右側面距離計測センサー25aと右側面距離計測センサー26aの距離出力とを比較する。制御部17は、右側面距離計測センサー25aに計測された距離と右側面距離計測センサー26aに計測された距離との差が0で且つ右側面24aが壁面Kに極めて近接するように駆動輪6a・6bを回転させる。
図24に示すように、制御部17は、駆動輪6a・6bの回転方向が壁面Kに対して平行になるように、中央部2と外殻部3とを回転させる。具体的には、制御部17は、駆動輪6aを前進方向に回転させる。これと同時に、制御部17は、駆動輪6bを後退方向に回転させる。これらの回転により、中央部2は、左回りに回転する。その結果、駆動輪6a、6bの回転方向が変わる。これと同時に、制御部17は、角度調節モーター57を右回りに回転させる。当該回転により、外殻部3は、中央部2に対して、中央部2の回転速度と同一の速度で回転する。その結果、外殻部3は、留まった状態に維持される。
図25に示すように、制御部17は、駆動輪6a・6bを前進方向に回転させる。この際、左側面距離計測センサー25bと左側面距離計測センサー26bとが壁面Lへの近接を検知する。制御部17は、左側面距離計測センサー25bと左側面距離計測センサー26bとの検知結果に基づいて、本体1が隅部Mに近接したことを認識する。制御部17は、左側面距離計測センサー25bと左側面距離計測センサー26bとの計測結果に基づいて、壁面Lに対する左側面24bの角度を認識する。制御部は、当該認識結果に基づいて、壁面Lと壁面Kとの角度が90°であることを認識する。制御部17は、隅部Mに対応した掃除を本体1に行わせる。
図26に示すように、本体1が隅部Mに到達すると、制御部17は、右側面24aを壁面Lに極めて近接させた状態で駆動輪6a・6bを予め設定された時間(例えば、2〜3秒)だけ停止させる。
この際、右吸込口11aは、壁面Kに沿う。左吸込口11bは、壁面Lに沿う。その結果、壁面Kと壁面Lと床面Fとの境界部に沿って、含塵空気が吸引される。当該吸引により、隅部M周辺の床面Fにおいて、堆積した塵埃が捕集される。
図27に示すように、制御部17は、駆動輪6a・6bを後退方向に回転させる。当該回転により、本体1は一旦後退する。制御部17は、本体1の全長より長い距離を移動した際に駆動輪6a・6bを停止させる。本体1が後退する間に、隅部Mの壁面K側が繰り返し掃除される。
図28に示すように、制御部17は、角度調節モーター57を反時計回りに回転させる。当該回転により、外殻部3は、中央部2に対して反時計回りに45°回転する。当該回転により、直角部4の頂角は、駆動輪6a・6bの回転方向に向く。
図29に示すように、制御部17は、本体1を直進させる。当該直進により、本体1は、壁面Lに近接する。当該近接により、右側面距離計測センサー25a・26aと左側面距離計測センサー25b・26bとは、壁面Kまでの距離を計測する。制御部17は、右側面距離計測センサー25a・26aと左側面距離計測センサー25b・26bの計測結果に基づいて、本体1が壁面Lに極めて近接したことを認識する。制御部17は、当該認識結果に基づいて、駆動輪6a・6bを停止させる。その結果、本体1は、壁面Lに正対した状態で停止する。
図30に示すように、制御部17は、駆動輪6aを前進方向に回転させる。これと同時に、制御部17は、駆動輪6bを後退方向に回転させる。これらの回転により、本体1は、左回りに45°回転する。当該回転により、右側面24aは、壁面Lに対して一定距離を離れた状態で平行となる。
図31に示すように、制御部17は、駆動輪6a・6bを前進方向に同時に回転させる。右側面距離計測センサー25a・26aは、壁面Lまでの距離を計測する。制御部17は、右側面距離計測センサー25a・26aの計測結果に基づいて、本体1が壁面Lに極めて近接したことを認識する。制御部17は、本体1が壁面Lに極めて近接した時点で駆動輪6a、6bを停止させる。
図32に示すように、制御部17は、駆動輪6aを前進方向に回転させる。これと同時に、制御部17は、駆動輪6bを後退方向に回転させる。これらの回転により、本体1は、左回りに45°回転する。当該回転により、駆動輪6a・6bの回転方向が壁面Lに対して平行となる。これと同時に、制御部17は、角度調節モーター57を右回りに回転させる。当該回転により、外殻部3は、中央部2に対して、中央部2の回転速度と同一の速度で右回りに回転する。当該回転により、右側面24aは、壁面Lに極めて近接した状態に維持される。
図33に示すように、制御部17は、駆動輪6a・6bを前進方向に回転させる。当該回転により、本体1は、壁面Lに沿って床面Fを移動する。
図34に示すように、本体1が図21に示す位置から図33に示す位置に到達するまでの間に、右吸込口11aと左吸込口11bとの移動領域Nは、隅部Mの周辺を網羅する。すなわち、右吸込口11aと左吸込口11bとは、隅部Mの周辺を隙間なく通過する。
なお、壁面Lが壁面Kに対して右側にある場合でも、自走式掃除機は同様に動作する。
次に、図35〜図38を用いて、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、回転ブラシモーター51の負荷電流検出値を利用した、自走式掃除機の駆動制御処理について説明する。図35は、この発明の実施の形態1における自走式掃除機に働く駆動力の床面の違いの影響を説明するための図であり、図36は、回転ブラシモーター51の負荷電流値と床面の種類との関係、および自走式掃除機の右左の駆動輪6a・6bの回転比率補正量の関係を示す図である。また、図37は、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、回転ブラシモーター51の負荷電流検出値を利用した自走制御動作に関連する主要構成部を示すブロック構成図であり、図38は、自走式掃除機の制御部17等の自走動作の駆動制御を説明するためのフローチャートである。
図35は、自走式掃除機を移動させるように働く駆動力の例を示す図であり、(a)は自走式掃除機がフローリング上に位置する場合の例であり、(b)は自走式掃除機が絨毯上に位置する場合の例である。図に示した矢印は、回転ブラシ12a・12b、および駆動輪6a・6bに生じる駆動力の大きさを示している。(a)(b)のいずれの場合も、回転ブラシ12a・12bが所定の回転速度で駆動され、一対の駆動輪6a・6bは本体が直進するように回転数を個別に制御している(あるいは、駆動輪6a・6bの回転比率を制御している)状態である。この自走式掃除機は、前述のように、左の回転ブラシ12bと右の回転ブラシ12aの長さが異なり、左の回転ブラシ12bの方が長いため、回転ブラシ12a・12bの駆動により本体1には反時計回りに(左側へ)曲がろうとする力が加わるので、それを補正するために、右側の駆動輪6aより左側の駆動輪6bの回転比率を高くして、右側へ曲がろうとする力を加えている。フローリング上に位置する場合(a)と比較して絨毯上に位置する場合(b)には、回転ブラシの毛先が絨毯に入り込んで抵抗が大きくなり、回転ブラシ12a・12bの駆動により本体に働く駆動力が大きくなる。その結果、右側の回転ブラシ12aによる駆動力も、左側の回転ブラシ12bによる駆動力も大きくなり、右左の回転ブラシ12a・12bによる駆動力の差も大きくなる。そのため、絨毯上で自走式掃除機を掃除動作を行わせながら直進移動させる場合には、フローリング上で掃除動作を行わせながら直進移動させる場合より右の駆動輪6aに対する左の駆動輪6bの回転比率を高くして大きな駆動力を発生させる必要がある。
図36は、本実施の形態にかかる自走式掃除機において、角度調節モーター57が駆動されておらず(調整角度:0度)、外郭部3が中央部2に対して標準の位置(回転していない状態)にあり、回転ブラシモーター51が一定の回転速度で回転している場合の負荷電流値と床面の種類との関係(横軸)、および回転ブラシ12a・12bの床面に対する摩擦抵抗値との関係(縦軸)を示す図である。本図に示すように、回転ブラシ12a・12bの回転動作に対して摩擦抵抗値が大きい(r2)絨毯面における負荷電流i2は、摩擦抵抗値が小さい(r1)フローリング面における負荷電流i1より大きくなる。
図37は、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、回転ブラシモーター51の負荷電流検出値を利用した自走制御動作に関連する主要構成部を示すブロック構成図である。自走式掃除機の制御部17は、掃除動作を行う際に回転ブラシモーター51を駆動して右左の回転ブラシ12a・12bを駆動し、回転ブラシモーター51に流れる負荷電流を電流センサー52で検出する。床面検知手段20は、電流センサー52で検出した負荷電流値から床面に対する回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値を検知する。また、制御部17は、ジャイロセンサー210を使用して本体の移動方向を検出するとともに、一対の駆動輪6a・6bに対し、駆動輪モーター8a、8bを個別に制御して、目標とする進路に本体が進むように制御を行う。図38を用いて、制御部17の駆動制御処理について説明する。
図38において、制御部17は自走制御動作中、方位検知センサーであるジャイロセンサー210の検出値を取得するとともに、回転ブラシモーター51の負荷電流を検出する電流センサー52の検出値を床面検知手段20に取得させる(ステップ1)。
次いで、床面検知手段20で取得した電流センサー52の検出値に所定値以上の変動があったか否かを判断する(ステップ2)。
回転ブラシモーター51の負荷電流は、図36に示したように床面の種類により異なる。回転ブラシ12a・12bに対する摩擦抵抗値が大きく、回転ブラシの回転動作により本体に対して大きな駆動力も生じる絨毯上において検出される負荷電流量(例えば、i2)と、回転ブラシに対する摩擦抵抗値が小さく、回転ブラシの回転により本体に対して生じる駆動力も小さいフローリング上において検出される負荷電流量(例えば、i1)とは異なるので、自走式掃除機の本体が移動してフローリングと絨毯の境界を超える場合には、所定値以上の電流量変化が検出される。その場合には、本体の進行方向が所定の方向からずれるのを防止するために、床面変化に伴う制御量Aの算出を行う(ステップ3)。
具体的には、例えば床面検知手段20で図36に示した関係を用いて回転ブラシ12a・12bの床面に対する摩擦力の変化の大きさ(例えば、Δr)を求め、その値に対して制御部17が回転ブラシの回転速度等の係数を乗じて自走式掃除機の本体に働く駆動力の変化の大きさ(例えば、Δf)を求め、その変化の大きさに対応した右左の駆動輪6a・6bの回転比率調整量を算出する。この実施の形態において、検出した回転ブラシモーター51の負荷電流が増大した場合は、例えば、フローリングが床面の領域から絨毯が床面の領域に移動した場合であり、回転ブラシの摩擦力により本体に働く駆動力が大きくなる。そのため、本体の進行方向(例えば、直進方向)と異なる方向への駆動力である左旋回の駆動力が大きくなるので、右側の駆動輪6aに対する左側の駆動輪6bの回転比率を大きくする補正量Aを算出する。逆に、回転ブラシモーター51の負荷電流が減少した場合は、例えば絨毯が床面の領域からフローリングが床面の領域に移動した場合であり、回転ブラシ12a・12bの摩擦力による左旋回の駆動力が小さくなるので、右側の駆動輪6aに対する左側の駆動輪6bの回転比率を低下させる補正量Aを算出する。一方、ステップ2で、電流センサー52で検出した回転ブラシモーター51の負荷電流の検出値に大きな変動が無かった場合には、床面の種類等の状態の変動は無かったものとして、回転ブラシモーター51の負荷電流の変動による補正量Aを0とする(ステップ4)。
次いで、ジャイロセンサー210を用いて検出した自走式掃除機の本体の検出方位と、自走式掃除機を進行させようとしていた目標方位との方位誤差を算出し(ステップ5)、その算出した方位誤差に基づいて右左の駆動輪6a・6bの個別の回転数、あるいは右左の駆動輪6a・6bの回転数比率をフィードバック制御する制御量Bを算出する(ステップ6)。
そして、回転ブラシモーター51の負荷電流の変動による制御量Aと、目標方位と検出方位の差によるフィードバック制御による制御量Bに基づき、一対の駆動輪6a・6bの駆動制御を行い(ステップ7)、ステップ1へ戻る。
上記の駆動制御処理によれば、回転ブラシモーター51の負荷電流を検出することにより、床面の摩擦抵抗値の変化を判別して駆動輪6a・6bの制御を行うので、回転ブラシ12a・12bの影響により床面変化時に生じる自走式掃除機の走行方向の乱れを抑制することができる。
次に、図39〜図42を用いて、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、回転ブラシ12a・12bが配置されている直角可動部4aの上下方向の変位量を検出する変位量検知センサー61の検出値を利用した、自走式掃除機の駆動制御処理について説明する。図39は、回転ブラシ12a・12bが配置されている直角可動部4aの上下方向に変位している状態が、床面の種類により変化することを説明する図であり、図40は、変位量検知センサー61で検出した直角可動部4aの変位量と床面の種類との関係、および回転ブラシの摩擦抵抗値との関係を示す図である。また、図41は、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、回転ブラシ12a・12bが配置されている直角可動部4aの変位量検出値を利用した自走制御動作に関連する主要構成部を示すブロック構成図であり、図42は、自走式掃除機の制御部17の自走動作の駆動制御処理を説明するためのフローチャートである。
図39において、(a)はフローリングの床面に自走式掃除機を置いた状態、(b)は絨毯の床面に自走式掃除機を置いた状態である。
(a)の自走式掃除機がフローリング(F)上に位置する場合は、駆動輪6a・6bや従動輪10で支持される本体も、回転ブラシ12a・12bの毛ブラシ15や、塵埃受け16a・16bにより支持される直角可動部4aも、フローリング(F)の床面の同一の高さで支持されている。毛ブラシ15や塵埃受け16a・16bは、駆動輪6a・6bや従動輪10より底面からの突出高さが低いので、本体底面に対して直角可動部4aの底面は低い状態となり、本体底面からの直角可動部4aの変位量は、比較的大きな値d1(図40)となる。
一方、(b)の自走式掃除機が絨毯(J)上に位置する場合は、駆動輪6a・6bおよび従動輪10で支持される本体は、本体の重量が駆動輪6a・6bや従動輪10に集中するため絨毯の繊維に沈み込んで支持されるのに対し、回転ブラシ12bの位置する直角可動部4aは、毛ブラシ15や塵埃受け16a・16bにより広く支持されるので、絨毯の繊維にあまり沈み込むことなく支持される。その結果、図に示したように、絨毯上に配置した自走式掃除機の直角可動部4aは、フローリング上にある場合より絨毯上にある場合の方が、本体底面に対して直角可動部4aの底面の下方への出っ張りが小さい値d2(図40)となっている。
図40は、本実施の形態にかかる自走式掃除機において、回転ブラシ12a・12bが位置する直角可動部4aの変位量と床面の種類との関係(横軸)、および回転ブラシ12a・12bの床面に対する摩擦抵抗値との関係(縦軸)を示すもので、例えば、予め実験的、統計的に導き出した関係を用いたものである。この関係を使用して、直角可動部4aの変位量から回転ブラシ12a・12bの床面に対する摩擦抵抗値を推定する。なお、変位量から推定した摩擦抵抗値は統計的な関係を用いて検知したものであり、実際の摩擦抵抗値とは正確に一致するものではない。
本体を支持する駆動輪6a・6bや従動輪10は、狭く少ない接点でかなりの重量を支持するので単位面積当たりの加重が大きくなるのに対し、直角可動部4aを支持する回転ブラシ12a・12bの毛ブラシ15や塵埃受け16a・16bは、単位面積当たりの加重は小さくなるので、床面を構成するものの弾性度に応じてその変位量は変わる。例えば、床面がフローリングであれば、本体を支持する駆動輪6a・6b等も、直角可動部4aを支持する毛ブラシ15や塵埃受け16a・16bも、フローリング面に当接した状態となるので、直角可動部4aは本体に対して下側に大きく変位した状態となる(d1)。一方、床面が絨毯であれば、比較的大きな荷重がかかる本体を支持する駆動輪6a・6bは絨毯に深く沈み込んで支持され、比較的小さい荷重がかかる直角可動部4aの毛ブラシ15や塵埃受け16a・16bは沈み込みが浅い状態で支持されるので、直角可動部4aの本体に対する下側への変位は小さくなる(d2)。そのため、本図の横軸に示すように、回転ブラシ12a・12b等が位置する直角可動部4aの本体に対する変位量により床面を判別することができる。床面の種類が異なり、直角可動部4aの変位量が変化した場合には、図に示すように回転ブラシ12a・12bの床面に対する摩擦抵抗値が変わったものと判断する。例えば、変位量がd1からd2に変化した場合には、摩擦抵抗値はΔs増加したものと推定する。
図41は、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、回転ブラシが位置する直角可動部4aの変位量検出値を利用した自走制御動作に関連する主要構成部を示すブロック構成図である。図37と同一または対応する部分には同一の符号を付している。変位量検出センサー61は自走式掃除機の本体底面と、回転ブラシ12a・12bが位置する直角可動部4aの底面の垂直方向の変位量を検出する。床面検知手段20aは、この検出された変位量に基づき、図40に示した変位量と回転ブラシの摩擦抵抗値の関係を用いて、床面の摩擦抵抗値の変化を検知する。また、制御部17は、ジャイロセンサー210を使用して本体の移動方向を検出するとともに、床面検知手段20aで検知した回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値の変化に応じて、一対の駆動輪6a・6bに対し、駆動輪用モーター8a、8bを個別に制御して、目標とする進路に本体が進むように制御を行う。回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値が大きくなると回転ブラシ12a・12bの回転により本体に働く駆動力も大きくなり、本体の進行方向と異なる方向成分の駆動力も大きくなるので、その方向成分を打ち消すように駆動輪6a・6bの回転比率の補正量を設定する。
図42は、上記構成において、制御部17等が自走制御動作中に行う処理を示したフローチャートである。図38のフローチャートと同様に行う処理については同一の符号を付している。制御部17は自走制御動作中、まず、回転ブラシ12a・12b等が位置する直角可動部4aの垂直方向の変位量を変位量検知センサー61で取得する。また、方位検知センサーであるジャイロセンサー210の検出値を取得する(ステップ1a)。次いで、取得した直角可動部4aの変位量に基づいて、床面検知手段20aで図40に示した関係を用いて、回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値に所定値以上の変動があったか否かを判断する(ステップ2a)。直角可動部4aの本体に対する垂直方向の変位量は、本体の駆動輪6a・6b等の比較的荷重が集中して大きくなる部分における沈み込みと、直角可動部4aの毛ブラシ15や塵埃受け16a・16b等の比較的荷重が小さくなる部分における沈み込みとが、床面の種類等により異なることを利用して判別する。床面の種類に変化があれば、回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値が変わり、回転ブラシ12a・12bの回転動作により本体に対して生じる駆動力にも変化が生じる。床面の摩擦抵抗値に変化があったと判断した場合には、本体の進行方向が所定の方向からずれるのを防止するために、床面変化に伴う制御量Aの算出を行う(ステップ3a)。具体的には、例えば図40に示した関係を用いて変位量の変化から得た回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値の変化量に対し、回転ブラシ12a・12bの回転速度や、回転ブラシにより行動される方向と本体の進行方向との差異を考慮して、右左の駆動輪6a・6bに対する回転比率補正量を設定する。この実施の形態において、検出した直角可動部4aの変位量が減少した場合は、例えば、フローリングが床面の領域から絨毯が床面の領域に移動し、直角可動部4aの変位量がd1からd2に減少した場合は床面の摩擦抵抗値がΔs増加した場合であり、回転ブラシ12a・12bの回転による駆動力が大きくなり、その結果、左旋回の駆動力が大きくなるので、右側の駆動輪6aに対する左側の駆動輪6bの回転比率を大きくする補正量Aを設定する。逆に、検出した直角可動部4aの変位量が増大した場合は、例えば、絨毯が床面の領域からフローリングが床面の領域に移動し、直角可動部4aの変位量がd2からd1に増加した場合は、床面の摩擦抵抗値がΔs減少した場合であり、回転ブラシ12a・12bの回転による駆動力が小さくなり、その結果、左旋回の駆動力も小さくなるので、右側の駆動輪6aに対する左側の駆動輪6bの回転比率を低下させるように補正量Aを設定する。一方、ステップ2aで、変位量検知センサー61で取得した変位量に基づく摩擦抵抗値に所定値以上の変動が無かったものと判断した場合には、床面の種類等の変化による補正量Aを0とする(ステップ4)。次いで、ジャイロセンサー210を用いて検出した自走式掃除機の本体の検出方位と、自走式掃除機を進行させようとしていた目標方位との方位誤差によるフィードバック制御を図38のフローチャートと同様に行い(ステップ5〜ステップ7)、ステップ1へ戻る。
上記の駆動制御処理によれば、回転ブラシ12a・12b等が位置する直角可動部4aの垂直方向の変位量を検出する変位量検出センサー61を使用し、その検出した変位量から回転ブラシ12a・12bの床面に対する摩擦抵抗値を推定する例を示したが、変位量検出センサー61の代わりに、床面の回転ブラシ等の近傍に接触センサーを配置して、その床面に絨毯があるか否かによる柔軟性等の差異から床面の種類を判別することとしてもよい。このような方法で回転ブラシが接触する床面の種類を判別することにより、床面の種類の変化を検出し、床面の種類の変化による回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値の変化を検知して駆動輪6a・6bの制御を行えば、回転ブラシ12a・12bの回転による駆動力の影響により床面変化時に生じる自走式掃除機の走行方向の乱れを抑制することができる。
次に、図43〜図45を用いて、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、床面イメージセンサー53を用いて床面の種類を判定し、その床面判定結果を利用した、自走式掃除機の駆動制御処理について説明する。図43は、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、床面のイメージデータを取得して判別した床面の種類の変動情報を利用した自走制御動作に関連する主要構成部を示すブロック構成図であり、図44は、床面イメージセンサー53で検出して判別した床面の種類と、回転ブラシの摩擦抵抗値との関係を示す図である。また、図45は、この構成における自走式掃除機の制御部17の自走動作の駆動制御処理を説明するためのフローチャートである。
図43は、ジャイロセンサー210の検出値に加えて、床面イメージセンサー53により取得したデータから判別した床面の種類の変動情報を利用した自走制御動作に関連する主要構成部を示すブロック構成図であり、図37および図41と同一または対応する部分には同一の符号を付している。床面イメージセンサー53については、右側面距離計測センサー25aおよび左側面距離計測センサーに使用しているCMOSイメージセンサーを利用してもよいし、別途、床面のイメージデータを取得するイメージセンサーを設けてもよい。右側面距離計測センサー25a、左側面距離計測センサー25bを利用する場合には、本体前方の床面のイメージを取得することができる。床面イメージセンサー53から床面のイメージデータを取得する床面検知手段20bは、床面種別判別手段62と床面抵抗値記憶手段63を内蔵する。床面種類判別手段62は、取得した床面のイメージデータから模様や色調、高さ方向の変動等をから床面の種類を判別する。また、床面抵抗値記憶手段63は、床面の種類に応じた床面の摩擦抵抗値の標準的値を記憶している。床面検知手段20bは、床面イメージセンサー53から取り込んだ床面イメージデータから床面種類判別手段で床面の変化を検出した場合には、床面抵抗値記憶手段63を参照して、その床面の種類が変化による回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値の変化を検知する。制御部17は、ジャイロセンサー210を使用して本体の移動方向を検出するとともに、床面検知手段20bで検知した回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値を用いて補正を行うことにより、床面が変わる箇所での本体駆動方向のずれを抑制するように、一対の駆動輪6a・6bに対し、駆動輪モーター8a、8bを個別に制御して、目標とする進路に本体が進むようする。
図44は、判別した床面の種類と、回転ブラシ12a・12bの床面に対する摩擦抵抗値との関係を示す図であり、床面抵抗値記憶手段63に記憶される。この関係は、実験的・統計的に見出した関係を使用すればよい。例えば、床面が絨毯の場合は回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値は大きく(t1)、回転ブラシ12a・12bの回転による本体への駆動力が大きい。一方、床面がフローリングの場合は回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値が小さく(t2)、回転ブラシ12a・12bの回転による本体への駆動力も小さい。床面が畳面の場合はその中間の状態であるので回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値も中間の値(t3)である。床面の種類が変化すると、その変化に応じて回転ブラシ12a・12bの回転による本体に対する駆動力が変化する。
図45は、上記構成において、制御部17等が自走制御動作中に行う処理を示したフローチャートである。図38または図42のフローチャートと同様に行う処理については同一の符号を付している。制御部17は自走制御動作中、まず、床面イメージセンサー53で床面の状態データを取得する。また、方位検知センサーであるジャイロセンサー210の検出値を取得する(ステップ1b)。次いで、取得した床面のイメージデータから床面検知手段20bが床面種類判別手段62を用いて床面の種類を判別し、制御部17は判別した床面の種類に変化があったか否かを判断する(ステップ2b)。床面の種類に変化があったと判断した場合には、本体の進行方向が所定の方向からずれるのを防止するために、床面変化に伴う制御量Aの算出を行う(ステップ3b)。具体的には、床面検知手段20bが床面抵抗値記憶手段63に記憶されている図44に示した床面の種類と回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値の関係を用いて、例えば床面が畳面から絨毯面に変わった場合には、摩擦抵抗値の変化量Δt1(=t1−t3)を検知する。その検知した摩擦抵抗値の変化量Δt1に回転ブラシ12a・12bの回転速度等を考慮して、補正量Aを決定する。本実施の形態においては、回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値が大きくなる場合には、本体が左側に旋回する力が大きくなるので、右側の駆動輪6aに対する左側の駆動輪6bの回転比率を大きくする補正量Aを設定する。また、絨毯面からフローリング面に変化した場合には回転ブラシ12a・12bの摩擦抵抗値が小さくなる(−Δt1−Δt2=t2−t1)ので、回転ブラシ12a・12bの回転による本体に対する駆動力も小さくなり、本体を左側へ旋回する力も小さくなるので、右側の駆動輪6aに対する左側の駆動輪6bの回転比率を小さくする補正量Aを設定する。一方、ステップ2bで、床面の種類に変化は無かったものと判断した場合には、床面の種類等の変動による補正量Aを0とする(ステップ4)。次いで、ジャイロセンサー210を用いて検出した自走式掃除機の本体の検出方位と、自走式掃除機を進行させようとしていた目標方位との方位誤差によるフィードバック制御を図38のフローチャートと同様に行い(ステップ5〜ステップ7)、ステップ1へ戻る。
なお、上記の実施の形態によれば、床面の種類を単一に判別していたが、例えば右左の床面イメージセンサーで右側の床面と左側の床面を個別に判別し、その結果に応じて駆動輪6a・6bの右左の回転比率の補正を行って、回転ブラシ12a・12bの影響により床面変化時に生じる自走式掃除機の走行方向の乱れを抑制するようにしてもよく、さらに多数のセンサー等により、床面の種類を細かい領域に分割して判別し、走行方向の乱れを抑制するように制御してもよい。
以上で説明した実施の形態1によれば、回転ブラシ12a・12bが、一対の駆動輪6a・6bの中間位置の直進方向に対して非対称な位置に配置され、床面の種類が走行中に変わる場合であっても、走行方向の乱れを抑制することができる。
また、右側面距離計測センサー25a・26a、左側面距離計測センサー25b・26b近傍の距離検出不可範囲は、鉛直投影面上において本体1の外形の内側に収まる。このため、本体1が壁面、障害物等の物体に極めて近接した場合でも、物体までの距離を正確に計測することができる。その結果、右側面24a、左側面24bが壁面に0mmから5mmの距離で平行になるように極めて近接した状態で掃除を行うことができる。
なお、自走式掃除機は、壁面から5mm〜1cm程度離れて移動してもよい。この場合、予期しない壁面への衝突の頻度を低減することができる。
また、右側面24aと左側面24bとにフッ素樹脂等で形成された緩衝部材を設けてもよい。当該緩衝部材の滑り性能は高い。このため、右側面24a又は左側面24bが壁面に接触した際に壁面が傷付くことを防止できる。
また、吸込口11を1つにしてもよい。この場合、壁面と平行な側面又は隅部の床面の壁面交差角度に応じた角部を外殻部3に設ければよい。その結果、壁面近傍の床面又は隅部近傍の床面に吸込口11を近接させることができる。このため、掃除漏れを更に少なくすることができる。
また、外殻部3を中央部2に対して360°回転し得るようにしてもよい。実施の形態1のように外殻部3の回転範囲を制限した場合は、集塵部37の後方に蓄電池49等を設けることができる。その結果、自走式掃除機を小さくすることができる。
また、駆動輪6a・6bとは別に、中央部2を回転させる機構を設けてもよい。実施の形態1のように中央部2の回転中心を通る直線上に駆動輪6a・6bを設けた場合は、中央部2を移動させる機構と中央部2を回転させる機構とを兼用することができる。その結果、自走式掃除機を小さくすることができる。
また、塵埃受けを削除してもよい。実施の形態1のように回転ブラシ12a・12bと塵埃受けとを設ければ、床面の塵埃を確実に掃除できる。特に、壁に極めて近接した位置において、床面の塵埃を確実に掃除できる。このため、掃除漏れを更に少なくすることができる。
また、直角部4を固定したり、直角部4の底面を前方が高くなるように傾斜させたりしてもよい。実施の形態1のように、直角部4を上下移動にすれば、凸状段差を確実に乗り越えることができる。また、絨毯上も掃除することができる。その結果、掃除漏れを更に少なくすることができる。
また、従動輪10を削除してもよい。その場合、回転ブラシ12a・12bの毛ブラシ15が床面Fに接することで、本体1の前方が支持される。このため、本体1を床面Fに対して水平にすることができる。
また、従動輪10に代えて、摺動性の高いクッション部材を設けてもよい。この場合、本体1の前方が持ち上がった際に、クッション部材が床面Fに接する。このため、本体1の底面が損傷することを防止できる。
また、送風機34と集塵部37とを外殻部3に設けてもよい。この場合、外殻部3が中央部2に対して回転する際に、送風機34の排気ダクト36が駆動輪モーター8a・8b等と干渉しないようにすることができる。
また、回転ブラシ12aと回転ブラシ12bのそれぞれに対応する2つの回転ブラシモーター51を備えてもよい。この場合、それぞれを独立に回転させるように制御してもよい。
実施の形態2
上記の実施の形態1にかかる自走式掃除機は、一対の駆動輪6a・6bに対して非対称な位置に回転ブラシが配置されていたものだが、一対の駆動輪6a・6bに対して対称な位置に回転ブラシ12を配置した自走式掃除機であってもよい。図46にその一例を示す。
図46は、実施の形態2にかかる自走式掃除機の構成を示す底面図であり、実施の形態1の図2と同一または相当部分には同一の符号を付している。本実施の形態にかかる自走式掃除機は、前方が矩形で後方が円形を成す本体1の底部に、本体1を移動させる一対の駆動輪6a・6bと1つの従動輪10を有する。本体1の前方の矩形部分には、吸込口体18が前方を上下に回動可能な状態に設置される。吸込口体18は底面から前方下部にかけて塵埃を吸込む吸込口11が設けられ、吸込口11の内部に回転ブラシ12を備える。この回転ブラシ12は、一対の駆動輪6a・6bに対して対称な位置に配置されている。吸込口11の右隣および左隣には、床面の種類を検知するための床面センサー19a・19bが配置されている。この床面センサー19a・19bは、床面のイメージデータを取り込むイメージセンサーでもよいし、床面の接触状態を検出する接触センサーであってもよい。
図47は。本実施の形態にかかる自走式掃除機の自走制御動作に関連する主要構成部を示すブロック構成図である。実施の形態1の図43と同一または相当部分には同一の符号を付している。自走式掃除機の床面検知手段20bは、回転ブラシ12の右側および左側の床面センサー19a・19bを用いて取り込んだデータから床面種類判別手段62を用いて、床面の種類を個別に検知し、床面抵抗値記憶手段63を用いて床面に対する回転ブラシの摩擦抵抗値を個別に検知する。また、制御部17は、ジャイロセンサー210を使用して本体の移動方向を検出するとともに、床面検知手段20bで検知した左右個別の回転ブラシ12の摩擦抵抗値に基づいて補正を行い、一対の駆動輪6a・6bに対し、駆動輪モーター8a・8bを個別に制御して、目標とする進路に本体が進むようする。
図48は、本実施の形態にかかる自走式掃除機に、床面の種類に応じて働く駆動力を説明するための図である。図において、(a)は床面がフローリングの場合、(b)は床面が絨毯の場合、(c)は床面がフローリングと絨毯の境界である場合であり、矢印の長さは回転ブラシ12の回転、あるいは、駆動輪6a・6bの回転(右左の駆動輪6a・6bが同一・一定速度)により自走式掃除機の本体に対して生じる駆動力の大きさの例を示したものである。床面の種類により、回転ブラシ12の回転による自走式掃除機の本体への駆動力は変化する。例えば、絨毯面の方がフローリング面より大きい。床面が回転ブラシ12の左右部分に対して同時に、同様に切り替わる場合(例えば、回転ブラシの左右部分で同時に絨毯面からフローリング面に切り替わる場合)には、本体の進行速度が変化する可能性はあるが、本体の進行方向に影響は生じない。しかし、例えば回転ブラシ12の右側の床面が絨毯であり、回転ブラシ12の左側の床面がフローリングである(c)の状態では、回転ブラシ12の左右部分における本体に対する駆動力が同等ではないので、その進行方向に影響を与える。床面が回転ブラシ12の左右部分に対して同時に同様に切り替わるのではない場合、例えば、自走式掃除機が、床面がフローリング(a)、あるいは絨毯(b)の領域から、フローリングと絨毯の境界領域(c)に移動した場合には、回転ブラシ12の回転による本体に対する駆動力に左右部分で異なる変化を生じるので、自走式掃除機本体の進路方向にずれが生じる。その進路方向のずれを抑制するため、左右の床面センサー19a・19bで個別に検出した床面の種類を変化に応じて、対応する駆動輪6a・6bの回転速度を調整して、駆動輪6a・6bの回転比率を補正する。例えば、図48(c)の右側の床面が絨毯、左側の床面がフローリングの場合には、右側の駆動輪6aの回転速度を左側の駆動輪6bと比較して、白抜き矢印の長さで示すように駆動力を小さくするように調整する。
図49は、本実施の形態にかかる自走式掃除機の制御部17における自走制御処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態1における図38、図42、図45に示したフローチャートと同様に行う処理については、同一の符号を付している。以下、図に従って、制御部17等の駆動制御処理について説明する。
図において、制御部17は自走制御動作中、まず、回転ブラシ12の右左に位置する床面センサー19a・19bからの検出値を取得する。また、方位検知センサーであるジャイロセンサー210の検出値を取得する(ステップ1c)。次いで、取得した右左の床面センサー19a・19bの検出値から、床面検知手段20cで自走式掃除機本体の右左で異なる床面の種類の変化を検出したか否かを判断する(ステップ2c)。右左で異なる床面の変化の検出があったときは、本体の進行方向が予定の方向からずれるのを防止するために、床面変化に伴う制御量Aの算出を行う(ステップ3c)。例えば、右側の床面センサー19aでフローリングから絨毯への変化を検出した場合には、回転ブラシ12の右側部分における本体に対する駆動力が大きくなるので、右側の駆動輪6aの左側の駆動輪6bに対する回転比率を下げるように補正量Aを調整する。逆に、右側の床面センサー19aで絨毯からフローリングへの変化を検出した場合には、回転ブラシ12の右側部分における本体に対する駆動力が小さくなるので、右側の駆動輪6aの左側の駆動輪6bに対する回転比率を上げるように補正量Aを調整する。また、左側の床面センサー19bでフローリングから絨毯への変化を検出した場合には、回転ブラシ12の左側部分における本体に対する駆動力が大きくなるので、左側の駆動輪6bの右側の駆動輪6aに対する回転比率を下げるように補正量Aを調整し、逆に左側の床面センサー19bで絨毯からフローリングへの変化を検出した場合には、回転ブラシ12の左側部分における本体に対する駆動力が小さくなるので、左側の駆動輪6bの右側の駆動輪6aに対する回転比率を上げるように補正量Aを調整する。
一方、ステップ2cで右左の床面センサー19a・19bの検出状態に変化が無く、あるいは、右左の床面センサー19a・19bで同時に同じ床面の変化を検出した場合には、床面の種類等の変動による補正量Aを0とする(ステップ4)。右左の床面センサー19a・19bで同時に同じ床面の種類の変化を検出した場合には、回転ブラシ12による本体に対する駆動力は全体として変化するものの、右左の駆動力のバランスには影響を与えないので、補正量Aの調整は不要である。ただし、回転ブラシ12による駆動力の変動を打ち消すように右左の駆動輪6a・6bの回転量をバランスをとりつつ調整することとすれば、自走式掃除機の本体を移動速度の変動を抑えて駆動することができる。
次いで、ジャイロセンサー210を用いて検出した自走式掃除機の本体の検出方位と、自走式掃除機を進行させようとしていた目標方位との方位誤差によるフィードバック制御を実施の形態1(図38、図42、図45)と同様に行い(ステップ5〜ステップ7)、ステップ1へ戻る。
なお、本実施の形態にかかる自走式掃除機では、自走式掃除機の進路上の床面の種類の変化を、床面センサーを左右2個設けて、右側と左側で異なるのを検出して駆動輪6a・6bの回転比率の制御を行ったが、床面センサーを数を3個以上に増やして制御を行うこととしてもよい。
また、上記実施の形態の自走式掃除機は、一対の駆動輪6a・6bと回転ブラシ12の回転軸の位置関係が一定に保たれており、一対の駆動輪6a・6bに対して回転ブラシ12が対称な位置に配置されていたものであったが、駆動輪6a・6bの回転軸と回転ブラシ12の回転軸を回転可能とし、一対の駆動輪6a・6bに対して回転ブラシ12が対称な位置に配置されていない状態となり得る自走式掃除機としてもよい。図50に一例を示す。図において、駆動輪6a・6bや従動輪10が位置する中心部2と、回転ブラシ12や吸込口体18が位置する外郭部3とを、例えば実施の形態1と同様に回転可能であるものとする。
以上で説明した実施の形態2によれば、自走式掃除機の走行進路上の左側床面と右側床面で異なる床面の種類の変化があった場合であっても、走行方向の乱れを抑制することができる。