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JP2015188345A - 風味改良剤およびその製造方法 - Google Patents

風味改良剤およびその製造方法 Download PDF

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Tadayoshi Katsumata
又 忠与次 勝
井 知香子 酒
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井 知香子 酒
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Abstract

【課題】 新規な飲食品の風味改良剤の提供。【解決手段】含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物とを共存させ、加熱してなる加熱反応物を含む、風味改良剤を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、風味改良剤およびその製造方法、さらに詳細には、畜肉系煮込み感増強剤およびその製造方法に関する。
様々な料理のベース素材として、畜肉由来素材が使用され、加工食品においても畜肉由来のエキス等の天然エキスが幅広く用いられている。これら天然エキスは、食品に複雑で、特長的な風味を与え、さらには、奥深く深みのある味わいを与える。
しかしながら、これら畜肉素材そのものや、畜肉由来のエキス類はBSEや、近年の鶏インフルエンザなどの問題から使用が懸念される場合がある。上記の場合、畜肉素材やエキス類の代替として、より天然での調理フレーバーに近い畜肉様のフレーバーを持つ調味料の開発が望まれている。
畜肉様のフレーバーをもつ調味料の調製方法としては、システインやグルタチオンなどのチオール基をもつアミノ酸やペプタイドと、糖などのカルボニル化合物を加熱する方法が知られている(特許文献1、2、3)。これらで使用されているL型配座をもつアミノ酸を加熱することで得られる畜肉フレーバーは、香ばしいロ−スト感を持った畜肉様のフレーバーである。しかし、畜肉様のフレーバーとしては、このようなロースト感に特徴のある畜肉様のフレーバーとは異なるフレーバー、例えば肉や骨類をじっくりと煮込んだ際に感じられるような、奥深さを持った濃厚なフレーバー(以下、畜肉系煮込み感という)の再現も強く望まれている。
畜肉系煮込み感を再現する方法としては、ボーンエキスに旨味物質、スルホン基含有化合物、リン酸塩、糖類およびL−グルタミン酸、必要に応じて有機酸および/またはイミダゾールペプチドを添加し、加熱する方法(特許文献4)、アミノ酸またはペプチドとアミノ糖との加熱反応物を利用する方法(特許文献5)等が知られているが、使用原料が避けられたり限られたりする恐れがある。
特開2010−220520号公報 特開平4−66069号公報 米国特許第2934437号公報 特開平7−322848号公報 WO2009/069738号公報
本発明は、簡便に飲食品の風味を改良することができ、特に、畜肉を長時間煮込んだような、畜肉系煮込みフレーバー、すなわち畜肉系煮込み感を増強できる風味改良剤、その製造方法、風味の改良された飲食品、飲食品の風味改良方法、および飲食品の製造方法を提供することをその目的とする。
本発明は、以下の(1)〜(9)に関する。
(1)含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物とを共存させ、加熱してなる加熱反応物。
(2)前記含硫D−アミノ酸がシステインまたはシスチンである(1)または(2)に記載の加熱反応物。
(3)(1)または(2)に記載の加熱反応物を含む、風味改良剤。
(4)含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物とを共存させ、加熱する工程を含む、風味改良剤の製造方法。
(5)(1)または(2)に記載の加熱反応物を含有させてなる、風味の改良された飲食品。
(6)飲食品が煮込み飲食品である、(5)記載の飲食品。
(7)(1)または(2)に記載の加熱反応物を飲食品に含有させる工程を含む、飲食品の風味改良方法。
(8)前記風味改良が飲食品の畜肉系煮込み感の増強である(7)記載の飲食品の風味改良方法。
(9)(1)または(2)に記載の加熱反応物を飲食品に含有させる工程を含む、風味の改良された飲食品の製造方法。
本発明によれば、簡便に飲食品の風味を改良することができ、特に、畜肉系煮込み感を増強できる、風味改良剤、その製造方法、風味の改良された飲食品、飲食品の風味改良方法、および飲食品の製造方法を提供することができる。
発明の具体的説明
風味改良剤
本発明の風味改良剤は、含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物とを共存させ、加熱してなる加熱反応物を含むことを一つの特徴としている。
本発明における含硫D−アミノ酸は、飲食品への添加が許容される含硫D−アミノ酸であれば、特に限定はないが、たとえば、D−システイン、D−シスチン、D−メチオニン、D−タウリン等が挙げられ、好ましくは、D−システインおよびD−シスチンが挙げられ、より好ましくはD−システインである。
また、本発明に用いられる含硫D−アミノ酸の塩は、飲食品への添加が許容される塩であれば特に制限はなく、例えば、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。
また、酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、α−ケトグルタル酸塩、グルコン酸塩、カプリル酸塩などの有機酸塩が挙げられる。金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などが挙げられる。アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩が挙げられる。有機アミン付加塩としては、ホルモリン、ピペリジンなどの塩が挙げられる。アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの塩が挙げられる。
これらの含硫D−アミノ酸またはその塩は一種類を単独で用いてもよいが、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明に用いられる含硫D−アミノ酸は、それを含有する飲食可能な素材の形態で用いてもよい。このような飲食品素材としては、それを分解物としたときの本発明に用いられるアミノ酸の量に着目することによって、本発明に従って風味改良する上で望ましいものを適宜選択できる。含硫D−アミノ酸を含有する素材としては、例えば、魚介類、鳥獣肉、乳製品、卵およびその製品、小麦、米、トウモロコシ等の穀類、大豆等の豆類、タマネギ、サツマイモ等の根菜類等、パン酵母、乳酸菌等の微生物の菌体もしくは培養物等が挙げられる。また、これらの飲食品素材から常法に準じて調製される蛋白質の加水分解物等を用いてもよい。
また、本発明に用いられる含硫D−アミノ酸は、含硫L−アミノ酸含硫を化学的処理、酵素学的処理等に供し、それぞれの含硫L−アミノ酸を含硫D−アミノ酸に変換して得てもよい。
また、本発明に用いられる含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドは、そのアミノ酸配列中に含硫D−アミノ酸残基を含むペプチドである。含硫D−アミノ酸残基含有ペプチド中のアミノ酸残基は、上記含硫D−アミノ酸と同様である。したがって、該ペプチド中の含硫D−アミノ酸残基は塩の形態であってもよく、一種類でも二種類以上であってもよい。また、含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドにおける含硫D−アミノ酸残基の含有率や分子量等に特に限定されず、それを分解しときの含硫D−アミノ酸の量に着目することによって、本発明に従って風味改良する上で望ましいものを適宜選択できる。
前記含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドとしては、例えば、γ−L−グルタミル−D−システイニル−グリシン、γ−L−グルタミル−D−システイン、D−システイニル−グリシン等のペプチドが挙げられる。
本発明に用いられる含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドは、ペプチド合成機等を用いて合成してもよく、上述のような含硫D−アミノ酸を含有する食物素材から得られるペプチドをそのまま用いてもよく、かかる食物素材を、酸、アルカリ、酵素等により分解して取得してもよい。
本発明で用いられるカルボニル化合物としては、カルボニル基を持つ有機化合物またはその塩(金属塩、無機塩等)であってもよいが、好ましくは還元糖、または脂質の酸化によって生成するカルボニル化合物であり、より好ましくは還元糖である。還元糖としては、単糖、還元性をもつ二糖以上の多糖類が挙げられる。
単糖としては、トリオース、テトラオース、ペントース、ヘキソース、へプトース等が挙げられる。より具体的には、アルデヒド基やケト基を持ち飲食品の製造に用いられるものであってよく、キシロース、リボース、アラビノースまたはリキソース等のアルドペントース、グルコース、ガラクトースまたはマンノース等のアルドへキソース、フルクトース、プシコース、ソルボースまたはタガトース等のケトヘキソース、グルコサミン、ガラクトサミン等のアミノ糖、ガラクツロン酸、グルクロン酸またはマンヌロン酸等のウロン酸が挙げられる。好ましくはキシロースまたはリボース等のアルドペントース、グルコースまたはガラクトース、マンノース等のアルドへキソース、フルクトース等のケトヘキソース、グルコサミン等のアミノ糖、ガラクツロン酸等のウロン酸であり、より好ましくはキシロースまたはリボース等のアルドペントース、グルコース、ガラクトースまたはマンノース等のアルドへキソース、フルクトース等のケトヘキソース、グルコサミン等のアミノ糖である。
また、還元性を示す二糖以上の多糖類は、単糖が2個以上グリコシド結合によって結合した単糖の重合体であってよく、シュークロースの転化糖、ラクトース、マルトース等のオリゴ糖、デキストリンまたは各種グルカン等の多糖類等が挙げられる。
脂質の酸化によって生成するカルボニル化合物としては、脂質酸化によってよって生じるハイドロキシパーオキサイドがさらに分解して生成するアルデヒド化合物等が挙げられる。また、アルデヒド化合物としては、飽和アルデヒド、不飽和アルデヒド等が挙げられる。より具体的には、飽和アルデヒドとしては、プロパナール、ヘキサナール、オクタナール、ノナナール等が挙げられ、好ましくはヘキサナールまたはオクタナールである。また、不飽和アルデヒドとしては、2−ブタエナール、2−ヘキセナール、2−デセナール、2−ウンデセナール、2−ジエナール、2,4−ヘプタジエナール、2,4−デカジエナール等が挙げられ、好ましくは2−ブタジエナールまたは2−ヘキセナール等である。
本発明の好ましい態様によれば、本発明の風味改良剤は、本含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩またはと、カルボニル化合物とを共存させ、加熱して得られる加熱反応物として製造することができる。これらを共存させる方法としては、例えば、含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物とを混合して共存物とする方法が挙げられる。前記共存物は、粉体、粒体、粉粒体、顆粒状等の固体状であってもよく、または、水、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩の水溶液、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等の緩衝液などの水系溶媒、またはこれらの混合物等の各種液体に分散または溶解させた液体状であってもよい。
加熱する前の前記共存物は、含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物以外に、本発明の風味改良剤の効果を妨げない限り他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、風味改良剤が本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、例えば、本発明に用いられる含硫D−アミノ酸以外のアミノ酸、タンパク質、ペプチド等が挙げられる。
前記共存物中の含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩の含有量は、加熱混合物の取得を妨げない限り特に限定されず、本発明に用いられる含硫D−アミノ酸の総重量として、例えば0.1〜20重量%であり、好ましくは0.1〜15重量%であり、より好ましくは0.1〜12重量%であり、さらに好ましくは0.2〜12重量%である。
なお、含硫D−アミノ酸含硫の含有量は、例えばO−フタルアルデヒドとN−イソブチリル−L−システインや、N−アセチルL−システインを用いてキラル誘導体化後、逆相カラムを用いて高速液体クロマトグラフィーにより分離して、定量することができる。
また、飲食品素材中の総含硫アミノ酸量は、含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩がアミノ酸に完全に分解されるように、例えば該素材に5〜8mol/Lの塩酸を添加し、110〜120℃で、20〜24時間加熱する等して加水分解した後、アミノ酸アナライザ−に供して個々のアミノ酸の重量の合計値として算出することができる。
また、前記カルボニル化合物の含有量は、本発明の風味改良剤の効果の妨げとならない限り特に限定されず、例えば、含硫D−アミノ酸含硫の総量(以下、総アミノ酸量ともいう)1重量部に対して0.02〜5000重量部としてよく、好ましくは0.1〜100重量部である。
前記共存物中の他の成分の含有量は、本発明の風味改良剤の効果の妨げとならない限り特に限定されない。例えば、ペプチドの場合、共存物中の含有量は、1〜30重量%程度とすることができる。
前記共存物を加熱する温度は、本発明の風味改良効果が得られる限り特に限定されないが、通常上述の飲食品素材を煮込んで煮込み飲食品を調製する際の温度と同等、またはそれより高い温度であることが好ましい。具体的には、通常60〜150℃であり、好ましくは60〜130℃である。
前記共存物を加熱する時間は、加熱温度に応じて適宜設定してよいが、通常30分間〜1ヶ月間であり、好ましくは1〜24時間であり、より好ましくは1〜12時間であり、さらに好ましくは1〜8時間である。
加熱する時の前記共存物のpHは、本発明の風味改良効果が得られる限り特に限定されないが、通常pH3〜10であり、好ましくはpH3〜7であり、より好ましくは、pH3〜5である。pHは、飲食品に許容し得る酸またはアルカリにより、上記pH範囲となるように調整してもよい。
加熱手段は、当業者が一般に用いることができる手段であれば、特に限定されず、例えば、焼く(焼成を含む)、炒める、揚げる、茹でる、蒸す、煮るが挙げられる。具体的な例としては、製造タンクなどでの加熱、熱風による加熱が挙げられる。また、加熱手段としては、レトルト殺菌、ジュール殺菌、加圧殺菌、熱風乾燥、蒸気乾燥、または燻製等の手段を用いてもよい。また、加熱中は必要に応じて、圧力等を調整してもよい。
前記製造法により得られる加熱処理物は、そのまま風味改良剤として用いてもよく、必要に応じてさらに加熱反応物に対して、脱色処理、固液分離処理、濃縮処理、乾燥処理等の処理を単独でまたは組み合わせて得られた物を風味改良剤として用いてもよい。
本発明の風味改良剤は、必要に応じて、飲食品に使用可能な各種添加物を含有してもよい。添加物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、脂肪酸等のカルボン酸、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、アラニン等のアミノ酸、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等の核酸、ショ糖、ブドウ糖、乳糖等の糖類、醤油、味噌、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス等の調味料、スパイス類、ハーブ類等の香辛料、デキストリン、各種澱粉等の賦形剤等が挙げられる。 かかる本発明の風味改良剤は、調味料として用いてもよい。
また、本発明の風味改良剤は、液状、粉状、顆粒状等のいずれの形状を有するものであってもよい。
用途(風味改良効果)
本発明の風味改良剤は、飲食品に添加することにより、飲食品の風味を改良することができる。また、本発明の風味改良剤は、特に、「畜肉系煮込み感増強剤」または「畜肉系煮込み風味増強剤」または調味料として用いることができる。より具体的には、本発明の風味改良剤は、畜肉を素材として煮込む飲食品、すなわち畜肉煮込み飲食品に添加することにより、特に畜肉を長時間煮込んだときに得られる風味を増強することができる。
本発明の1つの態様によれば、本発明の加熱反応物を含有させてなる、風味の改良された飲食品が提供される。また、本発明の別の態様によれば、本発明の加熱反応物を飲食品に含有させる工程を含む、飲食品の風味改良方法が提供される。また、本発明のさらに別の態様によれば、本発明の加熱反応物を飲食品に含有させる工程を含む、風味の改良された飲食品の製造方法が提供される。
前記飲食品に本発明の加熱反応物を含有させる方法は、特に限定されないが、例えば、本発明の加熱反応物を飲食品を製造する際に素材の一部として添加する方法、飲食品を加熱調理、電子レンジ調理等で調理する際に添加する方法、飲食品を喫食の際に添加する方法等が挙げられる。
本発明の加熱反応物を飲食品へ加える量は、飲食品の種類、性質に応じて、風味改良のための有効量に当業者が適宜調整できる。例えば、畜肉煮込み飲食品100重量部に対して、乾燥質量基準で、本発明の加熱反応物を0.01〜10重量部、好ましくは0.01〜5質量部であり、より好ましくは0.01〜1質量部添加することができる。
本発明の飲食品は、液体、固体、または半固体のいずれの形態のものであってもよい。また、飲食品の種類は、特に限定されないが、飲食品の畜肉系煮込み感を増強することを勘案すれば、加熱調理工程または熟成工程を特徴とする飲食品が好ましく、さらに、加熱調理工程を特徴とする飲食品としては、煮込み工程を特徴とする煮込み飲食品が特に好ましい。例えば、畜肉煮込み飲食品としては、カレー、シチュー、コンソメスープ、ラーメンスープ、デミグラスソース、フォンドボー等が挙げられる。
また、本発明の別の態様によれば、風味改良のための有効量の本発明の加熱反応物を、飲食品に含有させる工程を含む、飲食品の風味改良方法が提供される。また、上記方法において、風味改良は、飲食品の煮込み感の増強である。
また、本発明のさらに別の態様によれば、風味改良のための有効量の本発明の加熱反応物を、飲食品に含有させる工程を含む、風味の改良された飲食品の製造方法が提供される。また、上記製造方法において、風味改良は、好ましくは畜肉系煮込み感の増強である。
これら別の態様に用いる、含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩、カルボニル化合物、他の成分の種類および飲食品へ添加量、加熱方法およびその他の条件等は、上述した、風味改良剤、その製造方法、風味の改良された飲食品、飲食品の風味改良方法、および飲食品の製造方法に関する記述に準じることができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は、以下の実施例に限定されない。
実施例1:ビーフシチュー
風味改良剤の調製
風味改良剤として、以下の方法により含硫D−アミノ酸およびカルボニル化合物との加熱反応物を得た。
キシロース(Xyl)2.5gとD−システイン(D−Cys)1.9gを混合し、水15mLに溶解させた。該水溶液をpH3.5に調製し、90℃で1.5時間の加熱反応を行ってXyl−D−Cys反応溶液を得た。
また、キシロースの代わりにグルコース(Glc)を用いる以外は同様の操作を行ってGlc−D−Cys反応溶液を得た。
また、キシロースの代わりに2−ヘキセナール(2−hex)を用いる以外は同様の操作を行って2−hex−D−Cys反応溶液を得た。
また、上記操作においてD−Cysの代わりにL−システイン(L−Cys)を用いる以外は同様の操作を行ってそれぞれXyl−L−Cys、Glc−L−Cys、2−hex−L−Cys反応溶液を得た。
シチューの調製
市販ビーフシチュールゥ、牛肉、人参、ジャガイモ、水を用いて、裏面表示を参考に常法によりビーフシチューを調製した。得られたビーフシチュー100gに対して1gの前記反応溶液をそれぞれ添加し、添加区とした。
風味の評価
前記反応溶液の添加されていない無添加区と比較して、ビーフシチューのロースト感、煮込み感およびビーフ感について官能評価を行った。官能評価は熟練した7名よりなるパネルにより行なった。
官能評価は、以下の評価基準で行った。
評価結果は、無添加区を「±」として、下記の記号にて示した。
それぞれ、「+」「−」が多いほど、差が大きいことを示す。
ロースト感は、強い順に「+++」、「++」、「+」、「±」と表記した。
煮込み感は、強い順に「+++」、「++」、「+」、「±」と表記した。
ビーフ感は、強い順に「+++」、「++」、「+」、「±」と表記した。
その結果を第1表に示す。表中の評価は、7名のパネラーの評点の平均値である。
Figure 2015188345
第1表に示したとおり、D−システインを用いて得られた反応溶液を添加した添加区は、ビーフ様の煮込み感が感じられるものであった。それに対して、L−システインを用いて得られた反応溶液を添加した添加区は強いビーフ様のロースト感であった。
実施例2:コンソメスープ
風味改良剤の調製
市販の大豆たん白加水分解物(HVP/キリン協和フーズ社製)100gにキシロース(Xyl)2.5gとD−システイン(D−Cys)1.9gを混合し、水300mLに溶解させた。該水溶液をpH3.5に調製し、90℃で1.5時間の加熱反応を行いHVP−Xyl−D−Cys反応溶液を得た。
また、HVPを用いる代わりに市販の豚ゼラチン酵素分解物(HEAP/キリン協和フーズ社製)を用いる以外は、上記、HVP−Xyl−D−Cys反応溶液の調製と同様の操作を行って、HEAP−Xyl−D−Cys反応溶液を得た。
また、HVPを用いる代わりに市販のビール酵母エキス(YE/キリン協和フーズ社製)を用いる以外は、上記、HVP−Xyl−D−Cys反応溶液の調製と同様の操作を行って、YE−Xyl−D−Cys反応溶液を得た。
スープの調製
食塩、オニオンエキスパウダー、グルタミン酸ナトリウムなどを含むコンソメスープの素15gに熱水を加え全量を1Lとし、コンソメスープを調製した。
このコンソメスープ100mLに1gの前記反応溶液をそれぞれ添加し、添加区とした。
風味の評価
前記反応溶液の添加されていない無添加区と比較して官能評価を行った。官能評価は熟練した5名よりなるパネルにより行なった。
評価方法および表記は、実施例1に準じた。
その結果を第2表に示す。表中の評価は、5名のパネラーの評点の平均値である。
Figure 2015188345
第2表に示したとおり、D−システインを用いて得られる反応溶液を添加した添加区は、いずれもビーフ様の煮込み感が感じられるものであった。

Claims (9)

  1. 含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物とを共存させ、加熱してなる加熱反応物。
  2. 前記含硫D−アミノ酸または含硫D−アミノ酸残基が、システインまたはシスチンである、請求項1記載の加熱反応物。
  3. 請求項1または2に記載の加熱反応物を含む、風味改良剤。
  4. 含硫D−アミノ酸もしくは含硫D−アミノ酸残基含有ペプチドまたはそれらの塩と、カルボニル化合物とを共存させ、加熱する工程を含む、風味改良剤の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の加熱反応物を含有させてなる、風味の改良された飲食品。
  6. 飲食品が煮込み飲食品である、請求項5記載の飲食品。
  7. 請求項1または2に記載の加熱反応物を飲食品に含有させる工程を含む、飲食品の風味改良方法。
  8. 風味改良が、飲食品の畜肉系煮込み感の増強である、請求項7記載の飲食品の風味改良方法。
  9. 請求項1または2に記載の加熱反応物を飲食品に含有させる工程を含む、風味の改良された飲食品の製造方法。
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