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JP2015182669A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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JP2015182669A
JP2015182669A JP2014062269A JP2014062269A JP2015182669A JP 2015182669 A JP2015182669 A JP 2015182669A JP 2014062269 A JP2014062269 A JP 2014062269A JP 2014062269 A JP2014062269 A JP 2014062269A JP 2015182669 A JP2015182669 A JP 2015182669A
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groove
grooves
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pneumatic tire
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JP2014062269A
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宇 藤井
Takashi Fujii
宇 藤井
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

【課題】雪上安定性能と、ドライ操安性能と、ウェット操安性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部10に、複数の周方向溝14b、14dと、周方向溝14b、14dに対して傾斜する複数の傾斜溝18b1、18b2とによって、複数の陸部B1、B2、B3が区画形成されている。陸部B1、B2、B3は、傾斜溝18b1、18b2と隣接した位置に、トレッド表面12からタイヤ径方向内側に延在する面取り面X1、X21、X22、X3と、面取り面X1、X21、X22、X3からタイヤ径方向内側に溝底面まで延在する溝壁面Y1、Y21、Y22、Y3とを含む。面取り面X1、X21、X22、X3と溝壁面Y1、Y21、Y22、Y3との少なくとも一方に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部22a、22b、22c、22d形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動輪にチェーンを装着した状態でその他の車輪として使用した場合の雪上安定性能(以下、単に「雪上安定性能」と称する)と、ドライ路面での操縦安定性能(以下、単に「ドライ操安性能」と称する)と、ウェット路面での操縦安定性能(以下、単に「ウェット操安性能」と称する)と、をバランス良く改善した空気入りタイヤに関する。
雪道においては、駆動輪にチェーンを装着するとともに、その他の車輪にはチェーンを装着しないで車両を走行させることが、制動性能等を発揮させる上で効率的である。しかしながら、チェーンが装着されていない車輪については、グリップ力が十分な得られないため、いわゆる横滑り等が発生するおそれがある。
雪道においてチェーンを装着しないで使用する空気入りタイヤとしては、例えば、圧雪路における氷上制動性能を改善した空気入りタイヤが知られている(特許文献1)。 特許文献1に開示された空気入りタイヤでは、圧雪路での制動性能を十分に発揮させるために、各陸部におけるタイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保すべく、トレッド表面に比較的多くの溝やサイプが配設されている。
特許第3998525号公報
しかしながら、トレッド表面に多数の溝等を配設した場合には、陸部の剛性が十分に確保されないため、ドライ操安性能やウェット操安性能が十分に発揮されるか不明である。
なお、雪道においてチェーンを装着しないで使用される空気入りタイヤについては、当然に、ドライ路面やウェット路面においても使用されることが想定されている。このため、例えば、駆動輪である前輪にチェーンを装着した状態で後輪として使用した場合の雪上安定性能のみならず、ドライ操安性能やウェット操安性能についても、同時に高いレベルで発揮することのできる空気入りタイヤの開発が要請されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、雪上安定性能と、ドライ操安性能と、ウェット操安性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部に、複数の周方向溝と、上記周方向溝に対して傾斜する複数の傾斜溝とによって、複数の陸部が区画形成されている。上記陸部は、上記傾斜溝と隣接した位置に、トレッド表面からタイヤ径方向内側に延在する面取り面と、上記面取り面からタイヤ径方向内側に溝底面まで延在する溝壁面とを含む。上記面取り面と上記溝壁面との少なくとも一方に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部が形成されている。
本発明に係る空気入りタイヤでは、陸部の表面形状について改良を加えている。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、雪上安定性能と、ドライ操安性能と、ウェット操安性能とをバランス良く改善することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面図である。 図2は、図1の丸囲み部分A(タイヤ幅方向に隣り合う周方向溝14b、14dと、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝18b1、18b2等と、により区画形成された、3つのブロックB1、B2、B3)を拡大して示す平面図である。 図3は、図2の丸囲み部分C(ブロックB1の凸部22a形成領域)を同図の紙面の右下側から見た斜視図である。 図4は、図2の線D−D´に沿う、ブロックB1、B2及び凸部22a、22bのタイヤ周方向断面図である。 図5は、周方向溝と傾斜溝とにより区画形成された陸部を、傾斜溝側から見た場合の、凸部の形成態様を示す側面図であり、(a)は面取り面及び溝壁面に形成された凸部がいずれもタイヤ径方向に延在する例であり、(b)は面取り面に形成された凸部のみがタイヤ径方向に延在する例である。 図6は、図2に示す例の変形例を拡大して示す平面図である。 図7は、傾斜溝を挟んで対峙する凸部の幅方向中心位置同士の関係を示す平面図であり、(a)は当該中心位置同士が傾斜溝の延在方向において一致している場合を示し、(b)は当該中心位置同士が傾斜溝の延在方向においてオフセットしている場合を示す。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から5)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施の形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面図である。なお、図1の符号CLはタイヤ赤道面を示し、符号E、E´は、それぞれ、空気入りタイヤの接地端線を示す。
空気入りタイヤ1のトレッド部10は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。トレッド部10の表面は、空気入りタイヤ1を装着する車両(図示せず)が走行した際に路面と接触する面となるトレッド表面12として形成されている。
トレッド表面12には、図1に示すように、タイヤ周方向に延在する4本の周方向溝14a、14b、14c、14dが、タイヤ幅方向に所定の間隔で設けられており、タイヤ赤道面CLを境に、周方向溝14a、14cはタイヤ幅方向の一方側に、周方向溝14b、14dはタイヤ幅方向の他方側にそれぞれ設けられている。
また、トレッド表面12には、図1に示すように、タイヤ赤道面CLに近い2本の周方向溝14a、14bのいずれかからタイヤ周方向に対して傾斜してタイヤ幅方向内側に延在し、陸部内で終端する、第一傾斜溝16a、16bが、それぞれ、タイヤ周方向に一定のピッチで設けられている。
さらに、トレッド表面12には、図1に示すように、タイヤ赤道面CLに近い2本の周方向溝14a、14bのそれぞれからタイヤ周方向に対して傾斜してタイヤ幅方向外側に延在し、タイヤ赤道面CLから離れた2本の周方向溝14c、14dのそれぞれに連通する、第二傾斜溝18a、18bが、それぞれ、タイヤ周方向に一定のピッチで設けられている。
なお、本実施の形態において、周方向溝14aから14dは、図1に示すようなタイヤ周方向に直線状に延在する溝に限らず、タイヤ幅方向に振幅を有し、波状やジグザグ状を呈してタイヤ周方向に延在する溝も含む。また、本実施の形態においては、周方向溝14aから14dの代わりに、タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、両端が陸部内で終端する複数本の溝からなる傾斜溝群を設けることもできる。
また、本実施の形態において、第一傾斜溝16a、16bは、図1に示すような陸部内で終端する溝に限らず、周方向溝14a、14bの双方に連通する溝も含む。さらに、第二傾斜溝18a(18b)は、図1に示すような隣り合う周方向溝14a(14b)、14c(14d)の双方に連通する溝に限らず、タイヤ幅方向の少なくとも一方側が陸部内で終端する溝も含む。
加えて、本実施の形態においては、図1に示すように、タイヤ赤道面CLから離れた2本の周方向溝14c、14dのそれぞれからタイヤ幅方向外側に接地端線E、E´を超えて延在する、第三傾斜溝(ラグ溝)20a、20bが、それぞれ、タイヤ周方向に一定のピッチで設けられている。
以上により、本実施の形態においては、複数の溝14a、14b、14c、14d、16a、16b、18a、18b、20a、20bにより、複数の陸部(センターリブ及びブロック)が区画形成されている。
図2は、図1の丸囲み部分A(タイヤ幅方向に隣り合う周方向溝14b、14dと、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝18b1、18b2等と、により区画形成された、3つのブロックB1、B2、B3)を拡大して示す平面図である。なお、図2中、点線は、ブロックB1、B2、B3のそれぞれについての、トレッド表面12と、面取り面X1、X21、X22、X3と、溝壁面Y1、Y21、Y22、Y3との境界位置を定める仮想線である。
即ち、本実施の形態においては、図2に示すように、ブロックB1、B2、B3は、それぞれ、傾斜溝18b1、18b2と隣接した位置に、トレッド表面12からタイヤ径方向内側に延在する面取り面X1、X21、X22、X3と、面取り面X1、X21、X22、X3からタイヤ径方向内側に溝底面まで延在する溝壁面Y1、Y21、Y22、Y3とを含む。
なお、図1に示す陸部のうち、面取り面を形成する対象は、ブロックB1、B2、B3に限られない。即ち、その他の陸部についても、傾斜溝16a、16b、18a、20a、20bに隣接していれば、面取り面を任意選択的に形成することができる。
以上のような前提の下、本実施の形態においては、図2に示すように、面取り面と溝壁面との少なくとも一方(図1に示す例では、面取り面X1、X21、X22、X3と溝壁面Y1、Y21、Y22、Y3との双方)に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの(図1に示す例では複数の)凸部22(22a、22b、22c、22d)が形成されている。
これらの凸部22は、例えば、図3(図2の丸囲み部分C(ブロックB1の凸部22a形成領域)を同図の紙面の右下側から見た斜視図)に示すように、長手方向において折れ曲がった四角柱とすることができる。なお、凸部は、上記四角柱の他、三角柱や、半円柱等の様々な形状とすることもできる。
なお、図1に示す陸部のうち、凸部を形成する対象は、ブロックB1、B2、B3に限られない。即ち、その他の陸部についても、傾斜溝16a、16b、18a、20a、20bに隣接していれば、ブロックB1、B2、B3と同様に、凸部を任意選択的に形成することができる。
図4は、図2の線D−D´に沿う、ブロックB1、B2及び凸部22a、22bのタイヤ周方向断面図である。図4に示す例では、凸部22a(22b)は、面取り面X1(X21)のタイヤ径方向の大部分の領域と、溝壁面Y1(Y21)のタイヤ径方向の全領域とにおいて形成されている。
(作用等)
本実施の形態においては、面取り面と溝壁面との少なくとも一方に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部を形成することで、当該凸部によってタイヤ周方向のエッジを確保することができる。これにより、タイヤ幅方向の応力に対する抗力を発揮し、その結果、横滑りを抑制して、優れた雪上安定性能を実現することができる。また、上記の凸部形成により、陸部剛性をより大きくすることができ、ひいてはドライ操安性能及びウェット操安性能をともに高いレベルで発揮することができる。
なお、図4に示す例では、凸部22a(22b)のタイヤ径方向最外部が、面取り面X1(X21)のタイヤ径方向最外部よりもタイヤ径方向内側に位置している。これは、タイヤ新品時において面取り面X1(X21)と凸部22a(22b)表面との間に段差を設け、凸部22a(22b)表面よりもタイヤ径方向外側の、面取り面X1(X21)の特定領域により、タイヤ周方向の応力に対する抗力をさらに発揮させ、雪上安定性能を高いレベルで実現させるためである。
ここで、特にタイヤ新品時に限って、タイヤ周方向の応力に対する抗力を高める必要があるのは、タイヤ新品時には、溝深さが大きいため、当該溝によって区画形成されている陸部の剛性、ひいては上記抗力が低く、これを上記段差によって補填する必要があるためである。一方、タイヤをある程度使用して摩耗が進行すると、図4に示す凸部22a(22b)と面取り面X1(X21)とのタイヤ径方向位置が同じとなり、上記段差はなくなる。このため、この段差に起因する上記特定領域による抗力の発揮がなくなるので、一見すると、雪上安定性能が低減するようにも考えられる。しかしながら、タイヤの摩耗が進行すれば、溝深さ自体が小さくなるので、当該溝によって区画形成された陸部の剛性は全体として大きくなる。その結果、摩耗が進行した後もタイヤ新品時と同程度の雪上安定性能を発揮することができる。
以上に示すように、本実施の形態の空気入りタイヤは、傾斜溝に隣接する陸部に所定形状の凸部を形成することにより、当該凸部によってタイヤ周方向のエッジを確保することができるとともに、陸部剛性を高めることができる。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、雪上安定性能と、ドライ操安性能と、ウェット操安性能とをバランス良く改善することができる。
なお、以上に示す、本実施の形態に係る空気入りタイヤは、図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。ここで、空気入りタイヤの子午断面形状とは、タイヤ赤道面と垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状をいう。本実施の形態の空気入りタイヤは、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部を有する。そして、上記空気入りタイヤは、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層と、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成された、ベルト層及びベルト補強層とを備える。
さらに、本実施の形態の空気入りタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施の形態の空気入りタイヤを製造する場合には、加硫用金型の内壁に、例えば、図1から図4に示すトレッド部に形成される溝及び凸部に対応する凸部及び凹部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。
なお、本実施の形態においては、凸部は傾斜溝に隣接する陸部の壁面のうち、面取り面と溝壁面との少なくともいずれかに形成することができる。しかしながら、加硫後に金型からタイヤを抜き出す作業をより容易に行うためには、面取り面と溝壁面との双方に凸部を形成するよりも溝壁面のみに凸部を形成することが好ましく、面取り面のみに凸部を形成することがさらに好ましい。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から5を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、傾斜溝のうちの少なくとも1本が、タイヤ幅方向に対して10°以上の傾斜角を有する高傾斜溝(例えば、図2の傾斜溝18b1)であり、かつ、平面視で、高傾斜溝と隣接する陸部(例えば、図2のブロックB1)の、高傾斜溝の延在方向長さ(例えば、図2の長さL)に対する、凸部の、高傾斜溝の延在方向長さ(例えば、図2のl1、l2、l3、l4)の総和の割合が、50%以下であること(付加的形態1)が好ましい。
ここで、傾斜溝が曲線状の場合の上記傾斜角は、当該傾斜溝のタイヤ幅方向両端部(のタイヤ周方向中点)同士を結ぶ直線がタイヤ幅方向に対してなす角とする。また、傾斜溝が接地領域を超えてタイヤ幅方向外側まで延在する場合には、上記傾斜角を決定する上で考慮される傾斜溝のタイヤ幅方向最外部は、接地端部とする。さらに、凸部の高傾斜溝の延在方向長さの上記総和とは、図2に示す例では、ブロックB1に形成された各凸部22aについての、溝18b1の延在方向における最大長さ、の総和をいう。なお、この総和についての解釈は、同図に示す凸部22b、22c、22dについても同様である。
傾斜溝のうちの少なくとも1本を、タイヤ幅方向に対して10°以上の傾斜角を有する高傾斜溝とすることで、当該傾斜溝により区画形成される陸部のエッジに、タイヤ周方向のエッジ成分を多く含ませることができる。これにより、タイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに発揮し、その結果、横滑りをより一層抑制して、雪上安定性能をさらに改善することができる。
このような知見の下、さらに、平面視で、高傾斜溝と隣接する陸部の、高傾斜溝の延在方向長さに対する、凸部の、高傾斜溝の延在方向長さ、の総和の割合を、50%以下とすることで、陸部の面取り面及び溝壁面に、凸部が形成されていない領域を十分に確保することができる。
図2に示す凸部は、その形状(即ち、傾斜溝の延在方向と比較してタイヤ周方向に長い)に基づき、単独では傾斜溝の延在方向の応力に対して比較的容易に変形する。しかしながら、本実施の形態において設定された上記割合によれば、凸部が形成されていない面取り面及び溝壁面において、タイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保することができる。その結果、横滑りをより一層抑制して、雪上安定性能をさらに改善することができる。
(付加的形態2)
基本形態及び基本形態に付加的形態1を加えた形態においては、面取り面と溝壁面とを、傾斜溝側から見た場合に、面取り面に形成された凸部はタイヤ径方向に延在し、溝壁面に形成された凸部は、タイヤ径方向内側から外側に向かって傾斜溝の延在方向のタイヤ赤道面から離れる側に延在していること(付加的形態2)が好ましい。
図5は、周方向溝及び傾斜溝により区画形成された陸部を、傾斜溝側から見た場合の、凸部の形成態様を示す側面図である。同図中、(a)は面取り面及び溝壁面に形成された凸部がいずれもタイヤ径方向に延在する例であり、(b)は面取り面に形成された凸部のみがタイヤ径方向に延在する例である。なお、図5(a)に示す凸部22a全体のタイヤ周方向長さと、図5(b)に示す凸部22e全体のタイヤ周方向長さとは同一であるものとする。
即ち、図5(a)は、図2に示すブロックB1を、傾斜溝18b1側から見た場合の凸部22aの形成態様を示している。これに対し、図5(b)は、図5(a)に示す例の変形例であり、面取り面X4に形成された凸部22eの部分はタイヤ径方向に延在し、溝壁面Y4に形成された凸部22eの部分は、タイヤ径方向内側から外側に向かって傾斜溝の延在方向のタイヤ赤道面から離れる側に延在している。なお、図5(b)においては、タイヤ赤道面は、図示しないが、ブロックB4に対して紙面の左側に位置するものとする。
本実施の形態は、図5(b)に示す例を好適例と位置付けた形態である。本実施の形態では、上述したとおり、凸部22e全体のタイヤ周方向長さが凸部22a全体のタイヤ周方向長さと同一である。このため、本実施の形態(図5(b)に示す例)では、図5(a)に示す例と比較して、凸部22eに凸部22aと同等のタイヤ周方向のエッジ成分を持たせることができる。従って、タイヤ幅方向の応力に対する抗力を図5(a)に示す例と同等に発揮し、その結果、横滑りを抑制して、優れた雪上安定性能を実現することができる。
また、本実施の形態では、図5(a)に示す例とは異なり、溝壁面Y4に形成された凸部22eの部分を、タイヤ径方向内側から外側に向かって傾斜溝の延在方向のタイヤ赤道面から離れる側(紙面の右側)に延在させている。これにより、傾斜溝に浸入した水を、タイヤ赤道面及び溝底面のいずれからも離れる向き、換言すれば、接地端及びトレッド表面のいずれにも近づく向きに容易に移動させることができる。その結果、排水性能が高まり、ひいては、ウェット操安性能をさらに改善することができる。
(付加的形態3)
基本形態及び基本形態に付加的形態1、2の少なくともいずれかを加えた形態においては、図6(図2に示す例の変形例を拡大して示す平面図)に示すように、面取り面X5、X6のタイヤ周方向長さは、面取り面X5、X6が形成されたブロックB5、B6の、タイヤ幅方向中心位置で最大であること(付加的形態3)が好ましい。
なお、図6中、符号14e、14fはタイヤ幅方向に隣り合う周方向溝を示し、符号18b3は傾斜溝を示し、符号22fは、面取り面X5、X6と、溝壁面Y5、Y6との双方に形成された凸部を示す。また、図6中、点線は、ブロックB5、B6のそれぞれについての、トレッド表面12と、面取り面X5、X6と、溝壁面Y5、Y6との境界位置を定める仮想線である。
一般に、陸部のうち、溝から離れた領域は、接地圧が低くなる傾向にある。図6に示す例においても、ブロックB5、B6は、それぞれ、タイヤ幅方向において、その中心位置で最も接地圧が低くなる可能性が高い。
しかしながら、本実施の形態では、面取り面X5、X6のタイヤ周方向長さを、面取り面X5、X6が形成されたブロックB5、B6の、タイヤ幅方向中心位置で最大としている。これにより、図6に示すように、凸部22fをタイヤ幅方向に等間隔に形成した場合には、接地圧の低い領域において凸部のタイヤ周方向長さを十分に確保することができることから、当該領域において凸部にタイヤ周方向のエッジを十分に持たせることができる。このため、タイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに高めることができ、その結果、横滑りをさらに抑制して、雪上安定性能をさらに改善することができる。
(付加的形態4)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれかを加えた形態においては、接地領域のうち、タイヤ幅方向中央50%領域をセンター領域とし、タイヤ幅方向外側25%領域のそれぞれをショルダー領域とした場合に、センター領域においては、タイヤ周方向に隣り合う陸部に形成され、かつ、傾斜溝を挟んで対峙する凸部の幅方向中心位置同士が、傾斜溝の延在方向において一致し、ショルダー領域においては、タイヤ周方向に隣り合う陸部に形成され、かつ、傾斜溝を挟んで対峙する凸部の幅方向中心位置同士が、傾斜溝の延在方向においてオフセットしていること(付加的形態4)が好ましい。
図1に示す例では、周方向溝14cと周方向溝14dとの間に形成された陸部は、全てセンター領域の陸部であり、これらの周方向溝14c、14dよりもタイヤ幅方向外側に位置する陸部は、ショルダー領域の陸部である。なお、傾斜溝により区画形成されている陸部が、センター領域とショルダー領域とに跨って存在する場合には、当該陸部がいずれの領域に多くの部分(面積比による)を含むかを判断し、多くの部分を含む側の領域に存在する陸部とする。
図7は、傾斜溝を挟んで対峙する凸部の幅方向中心位置同士の関係を示す平面図である。同図中、(a)は上記中心位置同士が傾斜溝の延在方向において一致している場合を示し、(b)は上記中心位置同士が傾斜溝の延在方向においてオフセットしている場合を示す。なお、図7(a)(図7(b))中、符号14g、14h(14i、14j)はタイヤ幅方向に隣り合う周方向溝を示し、符号18b4(18b5)は傾斜溝を示し、符号22g、22h、22i、22jは、それぞれ、面取り面X7、X8、X9、X10と、溝壁面Y7、Y8、Y9、Y10との双方に形成された凸部を示す。また、図7中、点線は、ブロックB7、B8、B9、B10のそれぞれについての、トレッド表面12と、面取り面X7、X8、X9、X10と、溝壁面Y7、Y8、Y9、Y10との境界位置を定める仮想線である。
本実施の形態では、センター領域においては図7(a)に示す凸部の形成態様を採用するとともに、ショルダー領域においては図7(b)に示す凸部の形成態様を採用する。
即ち、雪上安定性性能への寄与が比較的高いセンター領域においては、図7(a)に示すように、凸部22g、22hを、それらの幅方向中心位置が傾斜溝18b4の延在方向において一致するように、形成することで、傾斜溝18b4への雪の浸入を抑制することができる。これにより、凸部22g、22hのタイヤ周方向のエッジによる、タイヤ幅方向の応力に対する抗力をより一層発揮し易くすることができ、ひいては雪上安定性能をさらに改善することができる。
また、排水性能への寄与が比較的高いショルダー領域においては、図6(b)に示すように、凸部22i、22jを、それらの幅方向中心位置が傾斜溝18b5の延在方向においてオフセットするように、形成することで、傾斜溝18b5へ浸入した水をタイヤ幅方向外側に排出し易くすることができる。これにより、排水性能を高めることができ、ひいては、ウェット操安性能をさらに改善することができる。
(付加的形態5)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれかを加えた形態においては、平面視(例えば、図2)で、凸部のタイヤ周方向長さは、0.3mm以上1.0mm以下であること(付加的形態5)が好ましい。ここで、凸部のタイヤ周方向長さとは、タイヤ周方向の最大長さを意味し、例えば、図2に示す凸部22aについては、符号Sで示す長さである。
凸部のタイヤ周方向長さを0.3mm以上とすることで、凸部のタイヤ周方向のエッジによる、タイヤ幅方向の応力に対する抗力をより一層高いレベルで発揮することができ、ひいては雪上安定性能をさらに改善することができる。なお、凸部のタイヤ周方向長さを0.5mm以上とした場合には、上記効果をさらに高いレベルで発揮することができる。
また、凸部のタイヤ周方向長さを1.0mm以下とすることで、傾斜溝の容積を過度に小さくすることなく、当該傾斜溝へ浸入する水の量を十分に確保することができる。これにより、排水性能を高めることができ、ひいては、ウェット操安性能をさらに改善することができる。なお、凸部のタイヤ周方向長さを0.8mm以下とした場合には、上記効果をさらに高いレベルで発揮することができる。
タイヤサイズを215/60R16とし、図1に示すトレッドパターンを有するとともに、同図に示す第二傾斜溝18a、18b及び第三傾斜溝20a、20bに隣接する陸部の全てに、図2、図3及び図4(a)に示す態様で、凸部を形成した、実施例1から6の空気入りタイヤを作製した。なお、実施例1から6の空気入りタイヤの各トレッドパターンの細部の諸条件については、以下の表1に示すとおりである。
これに対し、タイヤサイズを215/60R16とし、凸部を設けなかったこと以外は、実施例1の空気入りタイヤと同じ構造を有する、従来例の空気入りタイヤを作製した。
このように作製した、実施例1から実施例6及び従来例の各試験タイヤを、16×6.5JJのアルミニウム製のリムに230kPaで組み付け、以下の要領に従い、雪上安定性能、ドライ操安性能及びウェット操安性能についての評価を行った。
(雪上安定性能)
各試験タイヤを、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF方式)の車両(排気量2000cc)に装着するにあたり、駆動輪の前輪にのみチェーンを装着した。そして、車両を雪上路にて走行させ、チェーンを装着しなかった後輪の横滑りに関する安定性能を、ドライバーの官能により評価した。なお、この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価とし、数値が大きいほど雪上安定性能が高いことを示す。
(ドライ操安性能)
各試験タイヤをFF方式の車両(排気量2000cc)に装着し、当該車両を乾燥路面にて時速120kmで走行した際の、パネラー2名による官能性評価を実施し、その平均値を算出した。そして、この算出結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、ドライ操安性能が高いことを示す。
(ウェット操安性能)
各試験タイヤをFF方式の車両(排気量2000cc)に装着し、当該車両をウェット低μ路(水深1mm以上2mm以下のアスファルト路面)を走行させ、ラップタイムを計測した。ラップタイムは各試験タイヤについて各々8回計測し、最大値及び最小値を除いた6回の平均値を算出した。そして、この算出結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、ウェット操安性能が高いことを示す。
これらの評価結果を表1に併記する。
Figure 2015182669
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する(陸部の表面形状に改良を加えた)実施例1から実施例6の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない、従来例の空気入りタイヤに比べて、雪上安定性能と、ドライ操安性能と、ウェット操安性能とが、いずれも優れていることが判る。
1 空気入りタイヤ
10 トレッド部
12 トレッド表面
14a、14b、14c、14d、14e、14f、14g、14h、14i、14j 周方向溝
16a、16b 第一傾斜溝
18a、18b、18b1、18b2、18b3、18b4、18b5 第二傾斜溝
20a、20b 第三傾斜溝(ラグ溝)
22a、22b、22c、22d、22e、22f、22g、22h、22i、22j 凸部
A、C 丸囲み部分
B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10 ブロック
CL タイヤ赤道面
E、E´ 接地端線
L 高傾斜溝の延在方向長さ
l1、l2、l3、l4 凸部の高傾斜溝の延在方向長さ
S 凸部のタイヤ周方向長さ
X1、X21、X22、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9、X10 面取り面
Y1、Y21、Y22、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9、Y10 溝壁面

Claims (6)

  1. トレッド部に、複数の周方向溝と、前記周方向溝に対して傾斜する複数の傾斜溝とによって、複数の陸部が区画形成され、前記陸部は、前記傾斜溝と隣接した位置に、トレッド表面からタイヤ径方向内側に延在する面取り面と、前記面取り面からタイヤ径方向内側に溝底面まで延在する溝壁面とを含む、空気入りタイヤにおいて、
    前記面取り面と前記溝壁面との少なくとも一方に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部が形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記傾斜溝のうちの少なくとも1本が、タイヤ幅方向に対して10°以上の傾斜角を有する高傾斜溝であり、かつ、平面視で、前記高傾斜溝と隣接する陸部の、前記高傾斜溝の延在方向長さに対する、前記凸部の、前記高傾斜溝の延在方向長さの総和の割合が、50%以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記面取り面と前記溝壁面とを、前記傾斜溝側から見た場合に、前記面取り面に形成された凸部はタイヤ径方向に延在し、前記溝壁面に形成された凸部は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、前記傾斜溝の延在方向のタイヤ赤道面から離れる側に延在している、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記面取り面のタイヤ周方向長さは、前記面取り面が形成された陸部の、タイヤ幅方向中心位置で最大である、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 接地領域のうち、タイヤ幅方向中央50%領域をセンター領域とし、タイヤ幅方向外側25%領域のそれぞれをショルダー領域とした場合に、
    前記センター領域においては、タイヤ周方向に隣り合う陸部に形成され、かつ、傾斜溝を挟んで対峙する凸部の幅方向中心位置同士が、前記傾斜溝の延在方向において一致し、
    前記ショルダー領域においては、タイヤ周方向に隣り合う陸部に形成され、かつ、傾斜溝を挟んで対峙する凸部の幅方向中心位置同士が、前記傾斜溝の延在方向においてオフセットしている、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 平面視で、前記凸部のタイヤ周方向長さは、0.3mm以上1.0mm以下である、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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