[go: up one dir, main page]

JP2015170760A - 有機薄膜トランジスタ - Google Patents

有機薄膜トランジスタ Download PDF

Info

Publication number
JP2015170760A
JP2015170760A JP2014045169A JP2014045169A JP2015170760A JP 2015170760 A JP2015170760 A JP 2015170760A JP 2014045169 A JP2014045169 A JP 2014045169A JP 2014045169 A JP2014045169 A JP 2014045169A JP 2015170760 A JP2015170760 A JP 2015170760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
represented
general formula
compound
liquid crystalline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014045169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6255652B2 (ja
Inventor
輝樹 新居
Teruki Arai
輝樹 新居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2014045169A priority Critical patent/JP6255652B2/ja
Priority to EP15759335.1A priority patent/EP3116018B1/en
Priority to PCT/JP2015/055703 priority patent/WO2015133371A1/ja
Priority to TW104107108A priority patent/TWI648889B/zh
Publication of JP2015170760A publication Critical patent/JP2015170760A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6255652B2 publication Critical patent/JP6255652B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/191Deposition of organic active material characterised by provisions for the orientation or alignment of the layer to be deposited
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/731Liquid crystalline materials
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having potential barriers
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/464Lateral top-gate IGFETs comprising only a single gate
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having potential barriers
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/466Lateral bottom-gate IGFETs comprising only a single gate

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】液晶性化合物を用いた配向層上に有機半導体層を設けたトップゲート型構造を有し、優れたキャリア移動度を示す有機薄膜トランジスタを提供する。
【解決手段】基板6と、基板上に設けられた配向層7と、配向層上に設けられた有機半導体層1と、有機半導体層上に設けられたゲート絶縁層2と、ゲート絶縁層上に設けられたゲート電極5と、有機半導体層に接して設けられ、有機半導体層を介して連結されたソース電極3及びドレイン電極4とを有するトップゲート型有機薄膜トランジスタであって、配向層が、円盤状液晶性化合物を配向してなる層である。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機薄膜トランジスタに関する。
液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及び電気泳動型ディスプレイ等の表示装置の多くは薄膜トランジスタ(以下、「TFT」ともいう。)が表示スイッチングデバイスとして組み込まれている。TFTは、基板上に、ゲート電極、半導体層、ゲート電極と半導体層の間に設けられたゲート絶縁層からなる構造体を有しており、さらに半導体層に接してソース電極及びドレイン電極が設けられている。TFTは、ゲート電極に電圧を印加することで駆動する。ゲート電極に電圧を印加することで半導体中の電子又はホールからなるキャリア量をコントロールし、ソース電極−ドレイン電極間に流れる電流が制御される。
TFTに用いる半導体には、従来からアモルファスもしくは多結晶の薄膜シリコンといった無機半導体が用いられてきた。しかし、TFTの半導体層を無機半導体で形成する場合、真空プロセスや300℃以上の高温プロセスを要し、生産性の向上には制約がある。
これに対し近年では、有機半導体を用いたTFTも普及してきている。有機半導体層は、インクジェット、スピンコート、フレキソ印刷等の方法により成膜できるため、成膜プロセスをより低温で、高速・効率的に、低コストで行うことができる。
有機半導体層は、それを構成する有機半導体の配向性を高めることで、キャリア移動度を高めることができ、スイッチング動作をより速めることができる。例えば特許文献1には、トップゲート型の有機薄膜トランジスタの製造において、基板上に、液晶性のコアを有する有機高分子材料を含み、所定方向に配向した下地層を形成し、この下地層上に有機半導体層を形成することで有機半導体を下地層の配向方向に沿って配向させることが記載されている。
また、特許文献2には、ゲート絶縁層の少なくとも一層が誘電率異方性を有する液晶ポリマーからなる電界効果型有機トランジスタが記載されている。特許文献2に記載のトランジスタの構成により、ゲート絶縁層上に形成される有機半導体の配向性が制御される。
特開2006−261339号公報 特開2005−72200号公報
本発明は、液晶性化合物を用いた配向層上に有機半導体層を設けたトップゲート型構造の有機薄膜トランジスタであって、優れたキャリア移動度を示す有機薄膜トランジスタを提供することを課題とする。
上記の課題は以下の手段により達成された。
〔1〕
基板と、基板上に設けられた配向層と、配向層上に設けられた有機半導体層と、有機半導体層上に設けられたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に設けられたゲート電極と、有機半導体層に接して設けられ、有機半導体層を介して連結されたソース電極及びドレイン電極とを有するトップゲート型有機薄膜トランジスタであって、
配向層が、円盤状液晶性化合物を配向してなる層である、有機薄膜トランジスタ。
〔2〕
円盤状液晶性化合物が重合性の円盤状液晶性化合物であり、配向層が重合性の円盤状液晶性化合物を配向状態で重合固定化してなる層である、〔1〕に記載の有機薄膜トランジスタ。
〔3〕
配向層中において、円盤状液晶性化合物がディスコチックネマチック相を形成している、〔1〕又は〔2〕に記載の有機薄膜トランジスタ。
〔4〕
配向層の有機半導体層側表面において、円盤状液晶性化合物が水平配向している、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ。
〔5〕
配向層の有機半導体層側表面において、円盤状液晶性化合物が垂直配向している、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ。
〔6〕
配向層の有機半導体層側表面において、円盤状液晶性化合物が傾斜配向している、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ。
本明細書において、特定の符号で表示された置換基や連結基等(以下、置換基等という)が複数あるとき、あるいは複数の置換基等を同時もしくは択一的に規定するときには、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよいことを意味する。このことは、置換基等の数の規定についても同様である。また、式中に同一の表示で表された複数の部分構造の繰り返しがある場合は、各部分構造ないし繰り返し単位は同一でも異なっていてもよい。また、特に断らない限り、複数の置換基等が近接(特に隣接)するときにはそれらが互いに連結したり縮環したりして環を形成していてもよい意味である。
本明細書において化合物(ポリマーを含む)の表示については、当該化合物そのもののほか、その塩、そのイオンを含む意味に用いる。また、目的の効果を奏する範囲で、構造の一部を変化させたものを含む意味である。
本明細書において置換・無置換を明記していない置換基(連結基についても同様)については、目的の効果を損なわない範囲で、その基にさらに置換基を有していてもよい意味である。これは置換・無置換を明記していない化合物についても同義である。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の有機薄膜トランジスタは、液晶性化合物を用いた配向層上に有機半導体層を設けたトップゲート構造を有し、優れたキャリア移動度を示す。
本発明の有機薄膜トランジスタの好ましい構造を模式的に示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
[有機薄膜トランジスタ]
本発明の有機薄膜トランジスタ(以下、単に「本発明のOTFT」という。)の構造を以下に説明する。
本発明のOTFTはトップゲート構造を有し、基板と、基板上に設けられた配向層と、配向層上に設けられた有機半導体層と、有機半導体層上に設けられたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に設けられたゲート電極と、上記有機半導体層に接して設けられ、有機半導体層を介して連結されたソース電極及びドレイン電極とを有する。ゲート電極に電圧が印加されると、ソース電極−ドレイン電極間の半導体層と隣接する層との界面に電流の流路(チャネル)が形成される。すなわち、ゲート電極に印加される入力電圧に応じて、ソース電極とドレイン電極との間を流れる電流が制御される。
本発明のOTFTの好ましい構造を図面に基づいて説明する。図面に示される各OTFTは、本発明の理解を容易にするための模式図であり、各部材のサイズないし相対的な大小関係等は説明の便宜上大小を変えている場合があり、実際の関係をそのまま示すものではない。また、本発明で規定する事項以外はこれらの図面に示された外形、形状に限定されるものでもない。
図1(A)及び(B)は、各々、本発明のOTFTの代表的な好ましい構造を模式的に表わす縦断面図である。図1(A)及び(B)において、1は有機半導体層、2はゲート絶縁層、3はソース電極、4はドレイン電極、5はゲート電極、6は基板、7は配向層を示す。
また、図1(A)は、トップゲート・ボトムコンタクト型、図1(B)は、トップゲート・トップコンタクト型を示している。本発明のOTFTには上記2つの形態が包含される。図示を省略するが、OTFTの図面最上部(基板6に対して反対側)には、オーバーコート層が形成されている場合もある。
本発明のOTFTを構成する部材ないし材料について以下に説明する。
[基板]
基板は、OTFT及びその上に作製される表示パネル等を支持できるものであればよい。基板は、表面に絶縁性があり、シート状で、表面が平坦であれば特に限定されない。
基板の材料として、無機材料を用いてもよい。無機材料からなる基板として、例えば、ソーダライムガラス、石英ガラス等の各種ガラス基板や、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、サファイヤ基板、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の各種合金や各種金属からなる金属基板、金属箔、紙等を挙げることができる。
基板がステンレスシート、アルミ箔、銅箔又はシリコンウェハ等の導電性あるいは半導体性の材料で形成されている場合、通常は、表面に絶縁性の高分子材料あるいは金属酸化物等を塗布又は積層して用いられる。
また、基板の材料として、有機材料を用いてもよい。例えば、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル、PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィンに例示される有機ポリマーから構成された可撓性を有するプラスチック基板(プラスチックフィルム、プラスチックシートともいう)を挙げることができる。また雲母で形成したものも挙げることができる。
このような可撓性を有するプラスチック基板等を使用すれば、例えば曲面形状を有するディスプレイ装置や電子機器へのOTFTの組込みあるいは一体化が可能となる。
基板を形成する有機材料は、他の層の積層時や加熱時に軟化し難いことから、ガラス転移点が高いことが好ましく、ガラス転移点が40℃以上であるのが好ましい。また、製造時の熱処理により寸法変化を起こし難く、トランジスタ性能の安定性に優れる点から、線膨張係数が小さいことが好ましい。例えば、線膨張係数が25×10−5cm/cm・℃以下である材料が好ましく、10×10−5cm/cm・℃以下である材料がさらに好ましい。
また、基板を構成する有機材料は、OTFT作製時に用いる溶媒に対する耐性を有する材料が好ましく、また、ゲート絶縁層及び電極との密着性に優れる材料が好ましい。
さらに、ガスバリア性の高い有機ポリマーからなるプラスチック基板を用いることも好ましい。
基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けたり、無機材料を蒸着又は積層したりすることも好ましい。
基板として、上記の他に、導電性基板(金やアルミニウム等の金属からなる基板、高配向性グラファイトからなる基板、ステンレス鋼製基板等)も挙げることができる。
基板には、密着性や平坦性を改善するためのバッファー層、ガスバリア性を向上させるためのバリア膜等の機能性膜、また表面に易接着層等の表面処理層を形成してもよいし、コロナ処理、プラズマ処理、UV/オゾン処理等の表面処理を施してもよい。
基板の厚みは、10mm以下であるのが好ましく、2mm以下であるのがさらに好ましく、1mm以下であるのが特に好ましい。また、一方で、0.01mm以上であるのが好ましく、0.05mm以上であるのがさらに好ましい。特に、プラスチック基板の場合は、厚みが0.05〜0.1mm程度であるのが好ましい。また、無機材料からなる基板の場合は、厚みが0.1〜10mm程度であるのが好ましい。
−基板の配向処理−
本発明のOTFTにおいて、基板は、その配向層側表面に配向処理が施されている。配向処理の方法に特に制限はなく、従来公知の配向処理方法を採用することができる。例えば、基板を構成する有機化合物(好ましくは、ポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、または、ラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例えば、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積により配向処理を施すことができる。さらに、基板表面を構成する有機化合物に電場や磁場を付与したり、基板表面を構成する有機化合物に光照射(直線偏光照射又は非偏光照射)することで配向処理を行うこともできる。
なかでも、本発明においては基板の少なくとも配向層側表面をポリマーで構成し、この配向層側表面をラビングする方法を採用することが好ましい。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができる。特に本発明では「液晶便覧」(発行所:丸善株式会社、2000年10月 30 日発行、p226〜229)に記載されている方法によりラビング処理を施すことが好ましい。
基板の、配向層側表面に配向処理が施されていることで、後述する配向層の材料とする円盤状液晶性化合物を配向処理に沿って配向させることができる。
[配向層]
配向層は、1種又は2種以上の円盤状液晶性化合物(ディスコティック液晶性化合物)が配向してなる層である。円盤状液晶性化合物は従来公知の円盤状液晶性化合物を用いることができる。円盤状液晶性化合物は様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew.Chem.Soc.Chem.Comm.,page 1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page 2655(1994))に記載されている。
配向層を形成する円盤状液晶性化合物の液晶相はディスコチックネマチック相であることが好ましい。また、配向層の有機半導体側表面において、円盤状液晶性化合物の分子配向が垂直配向、水平配向、及び傾斜配向のいずれかの状態となっていることが好ましい。
配向層において、重合固定化された液晶性化合物の配向方向は、基板側表面から有機半導体層側表面までの間において同じであってもよいし、異なっていてもよい。通常は、配向層の基板側表面から有機半導体層側表面までの間の円盤状液晶性化合物の配向方向は同じである。
本明細書において、円盤状液晶性化合物が「垂直配向」しているとは、円盤状液晶性化合物が、配向層の有機半導体層側表面に対して80〜90度の範囲の平均傾斜角で配向していることを意味する。このことは、円盤状液晶性化合物が後述するように重合固定化されている場合も同じである。
また、本明細書において、円盤状液晶性化合物が「水平配向」しているとは、円盤状液晶性化合物が、配向層の有機半導体層側表面に対して0〜10度の範囲の平均傾斜角で配向していることを意味する。このことは、円盤状液晶性化合物が後述するように重合固定化されている場合も同じである。
また、本明細書において、円盤状液晶性化合物が「傾斜配向」しているとは、円盤状液晶性化合物が、配向層の有機半導体層側表面に対して10度超80度未満の範囲の平均傾斜角で配向していることを意味する。このことは、円盤状液晶性化合物が後述するように重合固定化されている場合も同じである。
本明細書において「平均傾斜角」は、円盤状液晶性分子の円盤面と、配向層の有機半導体層側表面との平均角度を意味する。平均傾斜角の最小値は0度であり、最大値は90度である。上記「平均角度」はエリプソメトリーを用いたレタデーションの遅相軸および進相軸の二方向からの入射角依存性をフィッティングすることで算出することができる。
配向層は、より好ましくは1種又は2種以上の、重合性の(重合性基を有する)円盤状液晶性化合物を配向状態で重合固定化してなる層である。円盤状液晶性化合物の重合については、例えば、特開平8−27284号公報に記載がある。
本明細書において、「重合性の円盤状液晶性化合物を配向状態で重合固定化する」とは、重合性の円盤状液晶性化合物の配向を、重合反応により安定的に保持された状態にすることを意味する。円盤状液晶性化合物を配向状態で重合固定化することにより、通常0℃から100℃の温度範囲において、重合固定化された円盤状液晶性化合物は流動性を示さず、また外場や外力を加えても、固定化された配向形態を安定的に保ち続けることができる。なお、重合性の液晶性化合物が配向状態で重合固定化されると、もはや液晶性を示さない。
−重合性の円盤状液晶性化合物−
重合性の円盤状液晶性化合物は、重合性基を有する円盤状液晶性化合物である。重合性基に特に制限はなく、例えば、エチレン性不飽和基(すなわち、臭素価やヨウ素価の測定で消費されるエチレン結合(炭素−炭素二重結合)を有する基を意味する。ベンゼンのような芳香族性を示す不飽和基ではない。)、エポキシ基、オキセタン基等の環状エーテル基等を広く採用することができる。エチレン性不飽和基は、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、ビニル基、スチリル基等として導入されていることが好ましい。重合性の液晶性化合物が有する重合性基の数に特に制限はない。例えば、1分子中の重合性基の数が1〜6の円盤状液晶性化合物を用いることができる。重合性の円盤状液晶性化合物1分子中の重合性基の数は1〜5がより好ましく、1〜3がさらに好ましい。
上記の重合性の円盤状液晶性化合物としては、従来公知の円盤状液晶性化合物に重合性基を導入した形態の化合物を用いることができる。本発明において好ましく用いることのできる、重合性基を有する円盤状液晶性化合物の具体例としては、特開2009−97002号公報[0038]〜[0069]記載の化合物(1,3,5置換ベンゼン型ディスコティック液晶化合物)のうち、Xが重合性基を有する基である形態が挙げられる。また、特開2007−108732号公報の段落[0062]〜[0067]記載の化合物のうち、置換基として重合性基を有する形態のものも、重合性基を有する円盤状液晶性化合物として本発明に好適に用いることができる。
重合性の円盤状液晶性化合物は、配向層の形成において、少なくとも有機半導体層が形成される側の表面において、その分子配向方向が垂直配向、水平配向、及び傾斜配向のいずれかの状態となり、この配向状態が重合反応により固定化されることが好ましい(すなわち、OTFTの配向層の有機半導体側表面において、重合固定化された円盤状液晶性化合物の配向方向が垂直配向、水平配向、又は傾斜配向であることが好ましい)。配向層において、重合固定化された円盤状液晶性化合物の配向方向は、基板側表面から有機半導体層側表面までの間において同じであってもよいし、異なっていてもよい。通常は、基板側表面から有機半導体層側表面までの間の、重合固定化された円盤状液晶性化合物の配向方向は同じである。
重合性の円盤状液晶性化合物は、液晶層を形成する際に、基板上において、重合性の液晶性化合物の液晶相がディスコチックネマチック相となり、この配向状態が重合反応により固定化されることが好ましい。
本発明に用いる重合性の円盤状液晶性化合物は、その分子量が400〜3000であることが好ましく、600〜2000であることがより好ましい。
配向層は一層のみからなっていてもよいし、二層以上の積層体であってもよい。
配向層には、円盤状液晶性化合物又はその重合体の他、配向層の形成材料に由来する成分、例えば、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマーが含まれていてもよい。
配向層は、配向層を形成するための各種材料(上記円盤状液晶性化合物(重合性の円盤状液晶性化合物を含む)、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等)を溶媒中に溶解ないし分散させた塗布液を調製し、この塗布液を基板の配向処理面上に塗布し、これを加熱等することで円盤状液晶性化合物を基板表面の配向処理に沿って配向させ、さらに重合性の円盤状液晶性化合物を用いた場合には、この配向と同時又はこの配向の後、配向した重合性の液晶性化合物を重合固定化して形成される。上記塗布液を構成しうる、液晶性化合物以外の成分について以下に説明する。
−空気界面配向制御剤−
空気界面(有機半導体層が形成される側表面)に偏在する添加剤と、配向層を構成する円盤状液晶性化合物又は重合性の円盤状液晶性化合物の組み合わせを選択することにより、より効率的に、円盤状液晶性化合物又は重合性の円盤状液晶性化合物を配向層の有機半導体層側表面に対して、傾斜配向、垂直配向又は水平配向させることができる。
空気界面配向制御剤としては、従来公知の空気界面配向制御剤を用いることができる。なかでも、炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換の脂肪族基または、炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換の脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1つ以上有する化合物が好ましく、分子内に2つ以上有する化合物がさらに好ましい。本発明に用い得る空気界面配向制御剤は、例えば、特開平11−352328号公報や特開2002−20363号公報に記載されている。また、空気界面配向制御剤として界面活性剤を用いることができる。この界面活性剤としては、従来公知の界面活性剤が挙げられ、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報の段落[0028]〜[0056]記載の化合物、特開2005−179636号公報の段落[0100]〜[0118]記載の化合物が挙げられる。
空気界面配向制御剤の塗布液中の含有量に特に制限はないが、重合性の液晶性化合物100質量部に対して、0.2質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましく、0.2質量部〜3質量部がさらに好ましい。
−ハジキ防止剤−
ハジキ防止剤は、塗布液を塗布する際のハジキを防止するための材料である。ハジキ防止剤として使用する化合物としては、本発明の液晶性組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はなく、高分子化合物及び低分子化合物のいずれを用いてもよい。ハジキ防止剤は好ましくはポリマーである。
ハジキ防止剤として用いるポリマーの例は、例えば特開平8−95030号公報に記載がある。ハジキ防止剤として特に好ましいポリマーの例としてはセルロースエステルを挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロースおよびセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
円盤状液晶性化合物又は重合性の液晶性化合物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの塗布液中濃度は、0.1〜10質量%とすることが好ましく、0.1〜8質量%とすることがより好ましく、0.1〜5質量%とすることがさらに好ましい。
また、ハジキ防止剤として界面活性剤を用いることもできる。この界面活性剤としては、従来公知の界面活性剤が挙げられ、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報の段落[0028]〜[0056]記載の化合物、特開2005−179636号公報の段落[0100]〜[0118]記載の化合物が挙げられる。ハジキ防止剤は空気界面配向制御剤を兼ねることができる。上記界面活性剤の塗布液中濃度は、0.005〜8質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜2.5質量%である。
−重合開始剤−
重合性の円盤状液晶性化合物を用いて配向層を重合固定化する場合、好ましくは重合開始剤が用いられる。重合開始剤は、目的の重合反応により適宜に選択することができ、例えば、光重合開始剤や熱重合開始剤を用いることができる。これらの重合開始剤としては、重合開始剤として従来公知の化合物を用いることができる。重合反応は後述するように、熱により基板等が変形、変質するのを防ぐために光重合反応を採用することが好ましいため、用いる重合開始剤は光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤が挙げられる。ラジカル重合開始剤は、円盤状液晶性化合物が有する重合性基がエチレン性不飽和基である場合に好適に用いられる。また、円盤状液晶性化合物が有する重合性基がエポキシ基、オキセタン基、メチロール基等である場合、光カチオン重合開始剤(好ましくは上述の光酸発生剤)が好適に用いられる。本発明においてはラジカル重合開始剤がより好ましい。
上記光重合開始剤としては、例えば、α−カルボニル化合物(例えば、米国特許第2367661号、同第2367670号の各明細書記載のα−カルボニル化合物)、アシロインエーテル(例えば、米国特許第2448828号明細書記載のアシロインエーテル)、α炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(例えば、米国特許第2722512号明細書記載のα炭化水素置換芳香族アシロイン化合物)、多核キノン化合物(例えば、米国特許第3046127号、同第2951758号の各明細書記載の多核キノン化合物)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(例えば、米国特許第3549367号明細書記載のトリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ)、アクリジンおよびフェナジン化合物(例えば、特開昭60−105667号公報及び米国特許第4239850号明細書記載のアクリジンおよびフェナジン化合物)およびオキサジアゾール化合物(例えば、米国特許第4212970号明細書記載のオキサジアゾール化合物)等が挙げられる。
塗布液中の光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分中、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
−重合性モノマー−
配向層を形成するための上記塗布液は、重合性モノマーを含有してもよい。重合性モノマーは、円盤状液晶性化合物と相溶性を有し、円盤状液晶性化合物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に制限はない。円盤状液晶性化合物の配向状態をより効果的に固定化するために、重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基およびメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの塗布液中の含有量は、塗布液中の円盤状液晶性化合物100質量%に対して0.5〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。また重合性基の数が2以上のモノマーを用いると、耐溶剤性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。重合性モノマー1分子が有する重合性基の数は2〜6が好ましく、2〜4がより好ましい。
重合性モノマーの分子量は100〜600であることが好ましく、150〜400であることがより好ましい。
−塗布溶剤−
配向層を形成するための上記塗布液に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。この有機溶媒としては、例えば、アミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例えば、ピリジン)、炭化水素(例えば、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が挙げられる。なかでもアルキルハライド、エステルおよびケトンが好ましい。上記塗布液には2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
−塗布方式−
配向層の形成には、まず、上記の配向層を形成するための塗布液を調製し、この塗布液を、表面を配向処理した基板上に塗布し、円盤状液晶性化合物を配向させる。塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、スピンコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
−円盤状液晶性化合物の配向−
塗布液を塗布した後、液晶温度領域まで加熱することで、円盤状液晶性化合物を配向させることができる。液晶温度領域は50℃〜200℃が好ましく、70℃〜150℃がより好ましい。液晶温度が高い場合は、各種材料の添加量で調整することができる。
[重合方法]
円盤状液晶性化合物として重合性の円盤状液晶性化合物を用いる場合、基板表面の配向処理に沿って重合性の円盤状液晶性化合物を配向させた後、この配向状態を固定化するために、重合性の円盤状液晶性化合物(配向層を形成するための塗布液が重合性の円盤状液晶性化合物とは別に重合性モノマーを含む場合には、重合性の円盤状液晶性化合物及び重合性モノマー)を重合させることができる。この重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応または電子線照射による重合反応が好ましく、光重合反応がさらに好ましい。光重合反応としてはラジカル重合反応又はカチオン重合反応が好ましく、ラジカル重合反応がより好ましい。
重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギー(積算)は、10mJ〜50J/cmであることが好ましく、50mJ〜800mJ/cmであることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に影響するため、空気中で所望の重合度に達しない場合には、窒素置換等の方法により酸素濃度を低下させることが好ましい。重合反応を実施する雰囲気中の好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下が最も好ましい。光重合反応の反応温度は40〜150℃とすることが好ましく、60〜100℃とすることがより好ましい。
[ゲート電極]
ゲート電極は、OTFTのゲート電極として用いられている従来公知の電極を用いることができる。ゲート電極を構成する導電性材料(電極材料ともいう)としては、特に限定されない。例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、モリブデン、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム、パラジウム、鉄、マンガン等の金属;InO、SnO、インジウム・錫酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)等の導電性金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等の導電性高分子;塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF、AsF、FeCl等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子等のドーパントを添加した上記導電性高分子、並びに、カーボンブラック、グラファイト粉、金属微粒子等を分散した導電性の複合材料等が挙げられる。これらの材料は、1種のみを用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、ゲート電極は、上記導電性材料からなる1層でもよく、2層以上を積層してもよい。
ゲート電極の形成方法に制限は無い。例えば、真空蒸着法等の物理蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD法)、スパッタ法、印刷法(塗布法)、転写法、ゾルゲル法、メッキ法等により形成された膜を、必要に応じて所望の形状にパターンニングする方法が挙げられる。
塗布法では、上記材料の溶液、ペースト又は分散液を調製、塗布し、乾燥、焼成、光硬化又はエージング等により、膜を形成し、又は直接電極を形成できる。
また、インクジェット印刷、スクリーン印刷、(反転)オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、熱転写印刷、マイクロコンタクトプリンティング法等は、所望のパターニングが可能であり、工程の簡素化、コスト低減、高速化の点で好ましい。
スピンコート法、ダイコート法、マイクログラビアコート法、ディップコート法を採用する場合も、下記フォトリソグラフィー法等と組み合わせてパターニングすることができる。
フォトリソグラフィー法としては、例えば、フォトレジストのパターニングと、エッチング液によるウェットエッチングや反応性のプラズマによるドライエッチング等のエッチングやリフトオフ法等とを組み合わせる方法等が挙げられる。
他のパターニング方法として、上記材料に、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して、研磨し、又は材料の導電性を変化させる方法も挙げられる。
さらに、基板以外の支持体に印刷したゲート電極用組成物を転写させる方法も挙げられる。
ゲート電極の厚みは、任意であるが、1nm以上が好ましく、10nm以上が特に好ましい。また、500nm以下が好ましく、200nm以下が特に好ましい。
[ゲート絶縁層]
ゲート絶縁層は、絶縁性を有する層であれば特に限定されず、単層であってもよいし、多層であってもよい。
ゲート絶縁層は、絶縁性の材料で形成されるのが好ましく、絶縁性の材料として、例えば、有機高分子、無機酸化物等が好ましく挙げられる。
有機高分子及び無機酸化物等は、絶縁性を有するものであれば特に限定されず、薄膜、例えば厚み1μm以下の薄膜を形成できるものが好ましい。
有機高分子及び無機酸化物は、ぞれぞれ、1種を用いても、2種以上を併用してもよく、また、有機高分子と無機酸化物を併用してもよい。
有機高分子としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルフェノール、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレートに代表されるポリ(メタ)アクリレート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、CYTOPに代表される環状フルオロアルキルポリマー、ポリシクロオレフィン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、エポキシ樹脂、ポリジメチルシロキサン(PDMS)に代表されるポリオルガノシロキサン、ポリシルセスキオキサン又はブタジエンゴム等が挙げられる。また、上記の他にも、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、シンナメート樹脂、アクリル樹脂、ポリパラキシリレン樹脂等の熱硬化性樹脂も挙げられる。
有機高分子は、アルコキシシリル基やビニル基、アクリロイルオキシ基、エポキシ基、メチロール基等の反応性置換基を有する化合物と併用することもできる。
有機高分子でゲート絶縁層を形成する場合、ゲート絶縁層の耐溶媒性や絶縁耐性を増す目的等で、有機高分子を架橋し、硬化させることも好ましい。架橋は、光、熱又はこれら双方を用いて、酸又はラジカルを発生させることにより、行うのが好ましい。
ラジカルにより架橋する場合、光又は熱によりラジカルを発生させるラジカル発生剤として、例えば、特開2013−214649号公報の[0182]〜[0186]に記載の熱重合開始剤(H1)及び光重合開始剤(H2)、特開2011−186069号公報の[0046]〜[0051]に記載の光ラジカル発生剤、特開2010−285518号公報の[0042]〜[0056]に記載の光ラジカル重合開始剤等を好適に用いることができ、好ましくはこれらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、特開2013−214649号公報の[0167]〜[0177]に記載の「数平均分子量(Mn)が140〜5,000であり、架橋性官能基を有し、フッ素原子を有さない化合物(G)」を用いるのも好ましく、これらの内容は好ましくは本願明細書に組み込まれる。
酸により架橋する場合、光により酸を発生させる光酸発生剤として、例えば、特開2010−285518号公報の[0033]〜[0034]に記載の光カチオン重合開始剤、特開2012−163946号公報の[0120]〜[0136]に記載の酸発生剤、特にスルホニウム塩、ヨードニウム塩等を好ましく使用することができ、好ましくはこれらの内容は本願明細書に組み込まれる。
熱により酸を発生させる熱酸発生剤(触媒)として、例えば、特開2010−285518号公報の[0035]〜[0038]に記載の熱カチオン重合開始剤、特にオニウム塩等や、特開2005−354012号公報の[0034]〜[0035]に記載の触媒、特にスルホン酸類及びスルホン酸アミン塩等を好ましく使用することができ、好ましくはこれらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、特開2005−354012号公報の[0032]〜[0033]に記載の架橋剤、特に二官能以上のエポキシ化合物、オキセタン化合物、特開2006−303465号公報の[0046]〜[0062]に記載の架橋剤、特に2個以上の架橋基を有し、該架橋基の少なくとも一つがメチロール基もしくはNH基であることを特徴とする化合物、及び、特開2012−163946号公報の[0137]〜[0145]に記載の、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物を用いるのも好ましく、これらの内容は好ましくは本願明細書に組み込まれる。
ゲート絶縁層を有機高分子で形成する方法としては、例えば、有機高分子を塗工、硬化する方法が挙げられる。塗工方法は、特に限定されず、上記の各印刷法が挙げられる。なかでも、マイクログラビアコート法、ディップコート法、スクリーンコート印刷、ダイコート法又はスピンコート法等のウエットコーティング法が好ましい。
上記無機酸化物としては、特に限定されるものではないが、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素(SiN)、酸化ハフニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化銅、酸化ニッケル等の酸化物、また、SrTiO、CaTiO、BaTiO、MgTiO、SrNbのようなペロブスカイト、あるいはこれらの複合酸化物又は混合物等が挙げられる。ここで、酸化ケイ素としては、酸化シリコン(SiO)の他に、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、酸化窒化シリコン(SiON)、SOG(スピンオングラス)、低誘電率SiO系材料(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシクロブテン、環状フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アリールエーテル、フッ化ポリイミド、アモルファスカーボン、有機SOG)を含む。
ゲート絶縁層を無機酸化物で形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング又はCVD法等の真空成膜法を用いることができ、また成膜中に任意のガスを用いたプラズマやイオン銃、ラジカル銃等でアシストを行ってもよい。
また、それぞれの金属酸化物に対応する前駆体、具体的には塩化物、臭化物等の金属ハロゲン化物や金属アルコキシド、金属水酸化物等を、アルコールや水中で塩酸、硫酸、硝酸等の酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基と反応させて加水分解することにより、形成してもよい。このような溶液系のプロセスを用いる場合、上記ウエットコーティング法を用いることができる。
ゲート絶縁層は、上記の方法以外にも、リフトオフ法、ゾル−ゲル法、電着法及びシャドウマスク法のいずれかと、必要に応じてパターニング法とを組合せた方法により、設けることもできる。
ゲート絶縁層は、コロナ処理、プラズマ処理、UV/オゾン処理等の表面処理を施してもよいが、この場合、処理による表面粗さが粗くしないのが好ましい。好ましくは、ゲート絶縁層表面の算術平均粗さRa又は二乗平均粗さRMSは0.5nm以下である。
[有機半導体層]
有機半導体層は、半導体性を示し、キャリアを蓄積可能な層である。
有機半導体層は、有機半導体を含有する層であればよい。
有機半導体としては、特に限定されず、有機ポリマー及びその誘導体、低分子化合物等が挙げられる。
本発明において、低分子化合物は、有機ポリマー及びその誘導体以外の化合物を意味する。すなわち、繰り返し単位を有さない化合物をいう。低分子化合物は、このような化合物である限り、分子量は特に限定されるものではない。低分子化合物の分子量は、好ましくは300〜2000であり、さらに好ましくは400〜1000である。
低分子化合物としては、縮合多環芳香族化合物が挙げられる。例えば、ナフタセン、ペンタセン(2,3,6,7−ジベンゾアントラセン)、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン等のアセン、アントラジチオフェン、ピレン、ベンゾピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセン、及び、これらの炭素原子の一部をN、S、O等の原子で置換した誘導体又は上記炭素原子に結合している少なくとも1つの水素原子をカルボニル基等の官能基で置換した誘導体(ペリキサンテノキサンテン及びその誘導体を含むジオキサアンタントレン系化合物、トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノン等)、並びに、上記水素原子を他の官能基で置換した誘導体を挙げることができる。
また、銅フタロシアニンで代表される金属フタロシアニン、テトラチアペンタレン及びその誘導体、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルベンジル)ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロオクチル)、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロブチル)、N,N’−ジオクチルナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド誘導体、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミド等のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、アントラセン−2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミド等のアントラセンテトラカルボン酸ジイミド等の縮合環テトラカルボン酸ジイミド、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン及びこれらの誘導体、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素、ヘミシアニン色素等の色素とこれらの誘導体等を挙げることもできる。
さらに、ポリアントラセン、トリフェニレン、キナクリドンを挙げることができる。
また、低分子化合物としては、例えば、4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)、4,4’−ジイソシアノビフェニル、4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル、2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン、2,5−ビス(5’−チオアセトキシル−2’−チオフェニル)チオフェン、4,4’−ジイソシアノフェニル、ベンジジン(ビフェニル−4,4’−ジアミン)、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、テトラチアフルバレン(TTF)及びその誘導体、テトラチアフルバレン(TTF)−TCNQ錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体に代表される電荷移動錯体、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、1,4−ジ(4−チオフェニルエチニル)−2−エチルベンゼン、2,2”−ジヒドロキシ−1,1’:4’,1”−テルフェニル、4,4’−ビフェニルジエタナール、4,4’−ビフェニルジオール、4,4’−ビフェニルジイソシアネート、1,4−ジアセチニルベンゼン、ジエチルビフェニル−4,4’−ジカルボキシレート、ベンゾ[1,2−c;3,4−c’;5,6−c”]トリス[1,2]ジチオール−1,4,7−トリチオン、α−セキシチオフェン、テトラチアテトラセン、テトラセレノテトラセン、テトラテルルテトラセン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−チオフェン−β−エタンスルホン酸)、ポリ(N−アルキルピロール)ポリ(3−アルキルピロール)、ポリ(3,4−ジアルキルピロール)、ポリ(2,2’−チエニルピロール)、ポリ(ジベンゾチオフェンスルフィド)を例示することができる。
有機半導体は、低分子化合物が好ましく、なかでも、縮合多環芳香族化合物が好ましい。縮合多環芳香族化合物はキャリア移動度及び耐久性の向上効果が高く、さらには優れた閾値電圧の低減効果をも示す。
縮合多環芳香族化合物は、式(A1)〜(A4)のいずれかで表されるアセン、及び、下記一般式(C)〜(T)のいずれかで表される化合物が好ましく、樹脂(C)と偏在しやすい点で、下記一般式(C)〜(T)のいずれかで表される化合物がより好ましい。
縮合多環芳香族化合物として好ましいアセンは、下記式(A1)又は(A2)で表されるものである。
Figure 2015170760
式中、RA1〜RA6、XA1及びXA2は、水素原子又は置換基を表す。
A1及びZA2は、S、O、Se又はTeを表す。
nA1及びnA2は0〜3の整数を表す。ただし、nA1及びnA2が同時に0になることはない。
A1〜RA6、XA1及びXA2で各々表される置換基としては、特に限定されないが、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、ペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、オクチル、tert−オクチル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル、2−ペンテニル、イソプロペニル等)、アルキニル基(例えば、エチニル、プロパルギル等)、芳香族炭化水素基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル、p−クロロフェニル、メシチル、トリル、キシリル、ナフチル、アントリル、アズレニル、アセナフテニル、フルオレニル、フェナントリル、インデニル、ピレニル、ビフェニリル等)、芳香族複素環基(ヘテロアリール基ともいい、例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(ヘテロアリール環基等ともいい、例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ドデシルオキシ等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、オクチルチオ、ドデシルチオ等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、ブチルアミノスルホニル、ヘキシルアミノスルホニル、シクロヘキシルアミノスルホニル、オクチルアミノスルホニル、ドデシルアミノスルホニル、フェニルアミノスルホニル、ナフチルアミノスルホニル、2−ピリジルアミノスルホニル等)、アシル基(例えば、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、ペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、オクチルカルボニル、2−エチルヘキシルカルボニル、ドデシルカルボニル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、ピリジルカルボニル等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、ドデシルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、ジメチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、ペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ、オクチルカルボニルアミノ、ドデシルカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、ペンチルアミノカルボニル、シクロヘキシルアミノカルボニル、オクチルアミノカルボニル、2−エチルヘキシルアミノカルボニル、ドデシルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、ナフチルアミノカルボニル、2−ピリジルアミノカルボニル等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド、エチルウレイド、ペンチルウレイド、シクロヘキシルウレイド、オクチルウレイド、ドデシルウレイド、フェニルウレイド、ナフチルウレイド、2−ピリジルアミノウレイド等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ブチルスルフィニル、シクロヘキシルスルフィニル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフィニル、フェニルスルフィニル、ナフチルスルフィニル、2−ピリジルスルフィニル等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ブチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシルスルホニル等)、アリールスルホニル基(フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル、2−ピリジルスルホニル等)、アミノ基(例えば、アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、ナフチルアミノ、2−ピリジルアミノ等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタフルオロフェニル等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル、トリイソプロピルシリル、トリフェニルシリル、フェニルジエチルシリル等)、下記一般式(SG1)で表される基(ただし、XはGe又はSn)等が挙げられる。
これらの置換基は、さらに置換基を複数有していてもよい。複数有していてもよい置換基としては、上記、RA1〜RA6で表される置換基が挙げられる。
上記アセンのなかでも、下記式(A3)又は(A4)で表されるものがより好ましい。
Figure 2015170760
式中、RA7、RA8、XA1及びXA2は、水素原子又は置換基を表す。RA7、RA8、XA1及びXA2は同じであっても異なっていてもよい。RA7及びRA8で表される置換基は式(A1)及び(A2)のRA1〜RA6として採用しうる置換基として上記で列挙したものが好ましい。
A1及びZA2は、S、O、Se又はTeを表す。
nA1及びnA2は0〜3の整数を表す。ただし、nA1とnA2が同時に0になることはない。
式(A3)又は(A4)において、RA7及びRA8は、下記式(SG1)で表されるものが好ましい。
Figure 2015170760
式中、RA9〜RA11は置換基を表す。XはSi、Ge又はSnを表す。RA9〜RA11で表される置換基は、式(A1)及び(A2)のRA1〜RA6として採用しうる置換基として上記で列挙したものであることが好ましい。
以下に、式(A1)〜(A4)で表されるアセン又はアセン誘導体の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
縮合多環芳香族化合物としては、さらに、下記一般式(C)〜(T)で表される化合物も好ましい。
Figure 2015170760
一般式(C)中、AC1、AC2は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。好ましくはAC1、AC2共に酸素原子、硫黄原子を表し、より好ましくは硫黄原子を表す。RC1〜RC6は水素原子又は置換基を表す。RC1〜RC6のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(D)中、XD1及びXD2はNRD9、酸素原子又は硫黄原子を表す。AD1はCRD7又はN原子を表し、AD2はCRD8又はN原子を表し、RD9は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又はアシル基を表す。RD1〜RD8は水素原子又は置換基を表し、RD1〜RD8のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(E)中、XE1及びXE2は酸素原子、硫黄原子又はNRE7を表す。AE1及びAE2はCRE8又は窒素原子を表す。RE1〜RE8は水素原子又は置換基を表す。RE1〜RE8のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(F)中、XF1及びXF2は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。好ましくはXF1及びXF2は酸素原子、硫黄原子を表し、より好ましくは、硫黄原子を表す。RF1〜RF10、RFa及びRFbは水素原子又は置換基を表す。RF1〜RF10、RFa及びRFbのうち少なくとも一つは一般式(W)で表される置換基である。p及びqは0〜2の整数を表す。
一般式(G)中、XG1及びXG2はNRG9、酸素原子又は硫黄原子を表す。AG1はCRG7又はN原子を表す。AG2はCRG8又はN原子を表す。RG9は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。RG1〜RG8は水素原子又は置換基を表す。RG1〜RG8のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(H)中、XH1〜XH4は、NRH7、酸素原子又は硫黄原子を表す。XH1〜XH4は、好ましくは硫黄原子を表す。RH7は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。RH1〜RH6は水素原子又は置換基を表す。RH1〜RH6のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(J)中、XJ1及びXJ2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRJ9を表す。XJ3及びXJ4は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。XJ1、XJ2、XJ3及びXJ4は好ましくは硫黄原子を表す。RJ1〜RJ9は水素原子又は置換基を表す。RJ1〜RJ9のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(K)中、XK1及びXK2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRK9を表す。XK3及びXK4は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表す。XK1、XK2、XK3及びXK4は好ましくは硫黄原子を表す。RK1〜RK9は水素原子又は置換基を表す。RK1〜RK9のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(L)中、XL1及びXL2は酸素原子、硫黄原子又はNRL11を表す。XL1及びXL2は好ましくは酸素原子又は硫黄原子を表す。RL1〜RL11は水素原子又は置換基を表し、RL1〜RL11のうち少なくとも1つが下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(M)中、XM1及びXM2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRM9を表す。XM1及びXM2は好ましくは硫黄原子を表す。RM1〜RM9は水素原子又は置換基を表す。RM1〜RM9のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(N)中、XN1及びXN2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRN13を表す。XN1及びXN2は好ましくは硫黄原子を表す。RN1〜RN13は水素原子又は置換基を表す。RN1〜RN13のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(P)中、XP1及びXP2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRP13を表す。XP1及びXP2は好ましくは硫黄原子を表す。RP1〜RP13は水素原子又は置換基を表す。RP1〜RP13のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(Q)中、XQ1及びXQ2は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRQ13を表す。XQ1及びXQ2は好ましくは硫黄原子を表す。RQ1〜RQ13は水素原子又は置換基を表す。RQ1〜RQ13のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(R)中、XR1、XR2及びXR3は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRR9を表す。XR1、XR2及びXR3は好ましくは硫黄原子を表す。RR1〜RR9は水素原子又は置換基を表す。RR1〜RR9のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(S)中、XS1、XS2、XS3及びXS4は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRS7を表す。XS1、XS2、XS3及びXS4は好ましくは硫黄原子を表す。RS1〜RS7は水素原子又は置換基を表す。RS1〜RS7のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
一般式(T)中、XT1、XT2、XT3、及びXT4は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はNRT7を表す。XT1、XT2、XT3及びXT4は好ましくは硫黄原子を表す。RT1〜RT7は水素原子又は置換基を表す。RT1〜RT7のうち少なくとも1つは下記一般式(W)で表される置換基である。
以下に、上記一般式(C)〜(T)において、水素原子又は置換基を表す、RC1〜RC6、RD1〜RD8、RE1〜RE8、RF1〜RF10、RFa及びRFb、RG1〜RG8、RH1〜RH6、RJ1〜RJ9、RK1〜RK9、RL1〜RL11、RM1〜RM9、RN1〜RN13、RP1〜RP13、RQ1〜RQ13、RR1〜RR9、RS1〜RS7及びRT1〜RT7(以下、置換基R〜Rという)について、説明する。
置換基R〜Rが、とりうる置換基として、ハロゲン原子、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等の炭素数1〜40のアルキル基、ただし、2,6−ジメチルオクチル、2−デシルテトラデシル、2−ヘキシルドデシル、2−エチルオクチル、2−デシルテトラデシル、2−ブチルデシル、1−オクチルノニル、2−エチルオクチル、2−オクチルテトラデシル、2−エチルヘキシル、シクロアルキル、ビシクロアルキル、トリシクロアルキル等を含む)、アルケニル基(1−ペンテニル、シクロアルケニル、ビシクロアルケニル等を含む)、アルキニル基(1−ペンチニル、トリメチルシリルエチニル、トリエチルシリルエチニル、トリ−i−プロピルシリルエチニル、2−p−プロピルフェニルエチニル等を含む)、アリール基(フェニル、ナフチル、p−ペンチルフェニル、3,4−ジペンチルフェニル、p−ヘプトキシフェニル、3,4−ジヘプトキシフェニルの炭素数6〜20のアリール基等を含む)、複素環基(ヘテロ環基といってもよい。2−ヘキシルフラニル等を含む)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アシル基(ヘキサノイル、ベンゾイル等を含む。)、アルコキシ基(ブトキシ等を含む)、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基(ウレイド基含む)、アルコキシ及びアリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキル及びアリールチオ基(メチルチオ、オクチルチオ等を含む)、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルキル及びアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基(ジトリメチルシロキシメチルブトキシ基等)、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH))、ホスファト基(−OPO(OH))、スルファト基(−OSOH)、その他の公知の置換基が挙げられる。
これら置換基は、さらに上記置換基を有していてもよい。
これらの中でも、置換基R〜Rがとりうる置換基として、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基、アルコキシ基、アルキルチオ基、後述の一般式(W)で表される基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基、炭素数1〜11のアルコキシ基、炭素数5〜12の複素環基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、後述の一般式(W)で表される基がより好ましく、後述の一般式(W)で表される基が特に好ましく、後述の一般式(W)で表される基がより特に好ましい。
上記RD9、RG9及びRH7の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基は、それぞれ、置換基R〜Rがとりうる置換基で説明した、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基と同義である。
また、ヘテロアリール基は、RA1〜RA6の置換基で説明したヘテロアリール基と同義である。
一般式(W):−L−R で表される基について説明する。
一般式(W)中、Lは下記一般式(L−1)〜(L−25)のいずれかで表される2価の連結基又は2以上の下記一般式(L−1)〜(L−25)のいずれかで表される2価の連結基が結合した2価の連結基を表す。Rは置換又は無置換のアルキル基、シアノ基、ビニル基、エチニル基、オキシエチレン基、オキシエチレン単位の繰り返し数vが2以上のオリゴオキシエチレン基、シロキサン基、ケイ素原子数が2以上のオリゴシロキサン基、あるいは、置換又は無置換のトリアルキルシリル基を表す。
Figure 2015170760
一般式(L−1)〜(L−25)中、波線部分は上記一般式(C)〜(T)で表される各骨格を形成するいずれかの環との結合位置を表す。なお、本明細書中、Lが一般式(L−1)〜(L−25)のいずれかで表される2価の連結基が2つ以上結合した2価の連結基を表す場合、波線部分は上記一般式(C)〜(T)で表される各骨格を形成するいずれかの環との結合位置及び一般式(L−1)〜(L−25)で表される2価の連結基のいずれかとの結合位置を表してもよい。
*はRwとの結合位置または一般式(L−1)〜(L−25)の波線部分との結合位置を表す。
一般式(L−13)におけるmは4を表し、一般式(L−14)及び(L−15)におけるmは3を表し、一般式(L−16)〜(L−20)におけるmは2を表し、(L−22)におけるmは6を表す。
一般式(L−1)、(L−2)、(L−6)及び(L−13)〜(L−19)及び(L−21)〜(L−24)におけるR’はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、一般式(L−1)及び(L−2)中のR’はそれぞれLに隣接するRと結合して縮合環を形成してもよい。
は水素原子又は置換基を表し、Rsiはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す。
この中でも、一般式(L−17)〜(L−21)、(L−23)及び(L−24)で表される2価の連結基は、下記一般式(L−17A)〜(L−21A)、(L−23A)及び(L−24A)で表される2価の連結基であることがより好ましい。
Figure 2015170760
ここで、置換又は無置換のアルキル基、オキシエチレン基、オキシエチレン単位の繰り返し数vが2以上のオリゴオキシエチレン基、シロキサン基、ケイ素原子数が2以上のオリゴシロキサン基、あるいは、置換又は無置換のトリアルキルシリル基が置換基の末端に存在する場合は、一般式(W)における−R単独と解釈することもでき、一般式(W)における−L−Rと解釈することもできる。
本発明では、主鎖が炭素数N個の置換又は無置換のアルキル基が置換基の末端に存在する場合は、置換基の末端から可能な限りの連結基を含めた上で一般式(W)における−L−Rと解釈することとし、一般式(W)における−R単独とは解釈しない。具体的には「一般式(W)におけるLに相当する(L−1)1個」と「一般式(W)におけるRに相当する主鎖が炭素数N−1個の置換又は無置換のアルキル基」とが結合した置換基として解釈する。例えば、炭素数8のアルキル基であるn−オクチル基が置換基の末端に存在する場合、2個のR’が水素原子である(L−1)1個と、炭素数7のn−ヘプチル基とが結合した置換基として解釈する。また、一般式(W)で表される置換基が炭素数8のアルコキシ基である場合、−O−である一般式(L−4)で表される連結基1個と、2個のR’が水素原子である(L−1)で表される連結基1個と、炭素数7のn−ヘプチル基とが結合した置換基として解釈する。
一方、本発明では、オキシエチレン基、オキシエチレン単位の繰り返し数vが2以上のオリゴオキシエチレン基、シロキサン基、ケイ素原子数が2以上のオリゴシロキサン基、あるいは、置換又は無置換のトリアルキルシリル基が置換基の末端に存在する場合は、置換基の末端から可能な限りの連結基を含めた上で、一般式(W)におけるR単独と解釈する。例えば、−(OCHCH)−(OCHCH)−(OCHCH)−OCH基が置換基の末端に存在する場合、オキシエチレン単位の繰り返し数vが3のオリゴオキシエチレン基単独の置換基として解釈する。
Lが一般式(L−1)〜(L−25)のいずれかで表される2価の連結基が結合した連結基を形成する場合、一般式(L−1)〜(L−25)のいずれかで表される2価の連結基の結合数は2〜4であることが好ましく、2又は3であることがより好ましい。
一般式(L−1)、(L−2)、(L−6)及び(L−13)〜(L−24)中の置換基R’としては、一般式(C)〜(T)の置換基R〜Rが採りうる置換基として例示したものを挙げることができる。その中でも一般式(L−6)中の置換基R’はアルキル基であることが好ましく、(L−6)中のR’がアルキル基である場合は、該アルキル基の炭素数は1〜9であることが好ましく、4〜9であることが化学的安定性、キャリア輸送性の観点からより好ましく、5〜9であることがさらに好ましい。(L−6)中のR’がアルキル基である場合は、該アルキル基は直鎖アルキル基であることが、キャリア移動度を高めることができる観点から好ましい。
としては、置換基R〜Rが採りうる置換基として例示したものを挙げることができる。その中でもRとしては水素原子又はメチル基が好ましい。
siは、アルキル基であることが好ましい。Rsiがとり得るアルキル基としては特に制限はないが、Rsiがとり得るアルキル基の好ましい範囲はRがシリル基である場合に該シリル基がとり得るアルキル基の好ましい範囲と同様である。Rsiがとり得るアルケニル基としては特に制限はないが、置換又は無置換のアルケニル基が好ましく、分枝アルケニル基であることがより好ましく、該アルケニル基の炭素数は2〜3であることが好ましい。Rsiがとり得るアルキニル基としては特に制限はないが、置換又は無置換のアルキニル基が好ましく、分枝アルキニル基であることがより好ましく、該アルキニル基の炭素数は2〜3であることが好ましい。
Lは、一般式(L−1)〜(L−5)、(L−13)、(L−17)もしくは(L−18)のいずれかで表される2価の連結基、又は一般式(L−1)〜(L−5)、(L−13)、(L−17)もしくは(L−18)のいずれかで表される2価の連結基が2以上結合した2価の連結基であることが好ましく、一般式(L−1)、(L−3)、(L−13)もしくは(L−18)のいずれかで表される2価の連結基又は一般式(L−1)、(L−3)、(L−13)もしくは(L−18)で表される2価の連結基が2以上結合した2価の連結基であることがより好ましく、(L−1)、(L−3)、(L−13)もしくは(L−18)で表される2価の連結基、あるいは一般式(L−3)、(L−13)又は(L−18)のいずれか1つで表される2価の連結基と一般式(L−1)で表される2価の連結基が結合した2価の連結基であることが特に好ましい。一般式(L−3)、(L−13)又は(L−18)のいずれか1つで表される2価の連結基と一般式(L−1)で表される2価の連結基が結合した2価の連結基は、一般式(L−1)で表される2価の連結基がR側に結合することが好ましい。
化学的安定性、キャリア輸送性の観点から一般式(L−1)で表される2価の連結基を含む2価の連結基であることが特に好ましく、一般式(L−1)で表される2価の連結基であることがより特に好ましく、Lが一般式(L−18)及び(L−1)で表される2価の連結基であり、(L−1)を介してRと結合し、Rが置換又は無置換のアルキル基であることがさらにより特に好ましく、Lが一般式(L−18A)及び(L−1)で表される2価の連結基であり、(L−1)を介してRと結合し、Rが置換又は無置換のアルキル基であることがさらにより特に好ましい。
一般式(W)において、Rは、好ましくは、置換又は無置換のアルキル基である。一般式(W)において、Rに隣接するLが一般式(L−1)で表される2価の連結基である場合は、Rは置換又は無置換のアルキル基、オキシエチレン基、オキシエチレン単位の繰り返し数が2以上のオリゴオキシエチレン基、シロキサン基、ケイ素原子数が2以上のオリゴシロキサン基であることが好ましく、置換又は無置換のアルキル基であることがより好ましい。
一般式(W)において、Rに隣接するLが一般式(L−2)及び(L−4)〜(L−25)で表される2価の連結基である場合は、Rは置換又は無置換のアルキル基であることがより好ましい。
一般式(W)において、Rに隣接するLが一般式(L−3)で表される2価の連結基である場合は、Rは置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシリル基であることが好ましい。
が置換又は無置換のアルキル基の場合、炭素数は4〜17であることが好ましく、6〜14であることが化学的安定性、キャリア輸送性の観点からより好ましく、6〜12であることがさらに好ましい。Rが上記の範囲の長鎖アルキル基であること、特に長鎖の直鎖アルキル基であることが、分子の直線性が高まり、キャリア移動度を高めることができる観点から好ましい。
がアルキル基を表す場合、直鎖アルキル基でも、分枝アルキル基でも、環状アルキル基でもよいが、直鎖アルキル基であることが、分子の直線性が高まり、キャリア移動度を高めることができる観点から好ましい。
これらの中でも、一般式(W)におけるRとLの組み合わせとしては、一般式(C)〜(T)のLが一般式(L−1)で表される2価の連結基であり、かつ、Rが直鎖の炭素数4〜17のアルキル基であるか;あるいは、Lが一般式(L−3)、(L−13)又は(L−18)のいずれか1つで表される2価の連結基と一般式(L−1)で表される2価の連結基が結合した2価の連結基であり、かつ、Rが直鎖のアルキル基であることが、キャリア移動度を高める観点から好ましい。
Lが一般式(L−1)で表される2価の連結基であり、かつ、Rが直鎖の炭素数4〜17のアルキル基である場合、Rが直鎖の炭素数6〜14のアルキル基であることがキャリア移動度を高める観点からより好ましく、直鎖の炭素数6〜12のアルキル基であることが特に好ましい。
Lが一般式(L−3)、(L−13)又は(L−18)のいずれか1つで表される2価の連結基と一般式(L−1)で表される2価の連結基が結合した2価の連結基であり、かつ、Rが直鎖のアルキル基である場合、Rが直鎖の炭素数4〜17のアルキル基であることがより好ましく、直鎖の炭素数6〜14のアルキル基であることが化学的安定性、キャリア輸送性の観点からより好ましく、直鎖の炭素数6〜12のアルキル基であることがキャリア移動度を高める観点から特に好ましい。
一方、有機溶媒への溶解度を高める観点からは、Rが分枝アルキル基であることが好ましい。
が置換基を有するアルキル基である場合の該置換基としては、ハロゲン原子等を挙げることができ、フッ素原子が好ましい。なお、Rがフッ素原子を有するアルキル基である場合は該アルキル基の水素原子が全てフッ素原子で置換されてパーフルオロアルキル基を形成してもよい。ただし、Rは無置換のアルキル基であることが好ましい。
がエチレンオキシ基又はオリゴエチレンオキシ基の場合、Rが表す「オリゴオキシエチレン基」とは本明細書中、−(OCHCHOYで表される基のことを言う(オキシエチレン単位の繰り返し数vは2以上の整数を表し、末端のYは水素原子又は置換基を表す)。なお、オリゴオキシエチレン基の末端のYが水素原子である場合はヒドロキシ基となる。オキシエチレン単位の繰り返し数vは2〜4であることが好ましく、2〜3であることがさらに好ましい。オリゴオキシエチレン基の末端のヒドロキシ基は封止されていること、すなわちYが置換基を表すことが好ましい。この場合、ヒドロキシ基は、炭素数が1〜3のアルキル基で封止されること、すなわちYが炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、Yがメチル基やエチル基であることがより好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
が、シロキサン基又はオリゴシロキサン基の場合、シロキサン単位の繰り返し数は2〜4であることが好ましく、2〜3であることがさらに好ましい。また、Si原子には、水素原子やアルキル基が結合することが好ましい。Si原子にアルキル基が結合する場合、アルキル基の炭素数は1〜3であることが好ましく、例えば、メチル基やエチル基が結合することが好ましい。Si原子には、同一のアルキル基が結合してもよく、異なるアルキル基又は水素原子が結合してもよい。また、オリゴシロキサン基を構成するシロキサン単位はすべて同一であっても異なっていてもよいが、すべて同一であることが好ましい。
に隣接するLが一般式(L−3)で表される2価の連結基である場合、Rが置換又は無置換のシリル基であることも好ましい。Rが置換又は無置換のシリル基である場合はその中でも、Rが置換シリル基であることが好ましい。シリル基の置換基としては特に制限はないが、置換又は無置換のアルキル基が好ましく、分枝アルキル基であることがより好ましい。Rがトリアルキルシリル基の場合、Si原子に結合するアルキル基の炭素数は1〜3であることが好ましく、例えば、メチル基やエチル基やイソプロピル基が結合することが好ましい。Si原子には、同一のアルキル基が結合してもよく、異なるアルキル基が結合してもよい。Rがアルキル基上にさらに置換基を有するトリアルキルシリル基である場合の該置換基としては、特に制限はない。
一般式(W)において、L及びRに含まれる炭素数の合計は5〜18であることが好ましい。L及びRに含まれる炭素数の合計が上記範囲の下限値以上であると、キャリア移動度が高くなり、駆動電圧を低くなる。L及びRに含まれる炭素数の合計が上記範囲の上限値以下であると、有機溶媒に対する溶解性が高くなる。
L及びRに含まれる炭素数の合計は5〜14であることが好ましく、6〜14であることがより好ましく、6〜12であることが特に好ましく、8〜12であることがより特に好ましい。
一般式(C)〜(T)で表される各化合物において置換基R〜Rのうち、一般式(W)で表される基は1〜4個であることが、キャリア移動度を高め、有機溶媒への溶解性を高める観点から好ましく、1又は2個であることがより好ましく、2個であることが特に好ましい。
置換基R〜Rのうち、一般式(W)で表される基の位置に特に制限はない。
一般式(C)で表される化合物においては、RC1、RC2、RC3、RC6のいずれかが一般式(W)で表される基であることが好ましく、RC1とRC2との両方又はRC3とRC6の両方が一般式(W)で表される基であることがより好ましい。
一般式(D)で表される化合物においては、RD6が一般式(W)で表される基であることが好ましく、RD5とRD6との両方が一般式(W)で表される基であることがより好ましい。
一般式(E)で表される化合物においては、RE6が一般式(W)で表される基であることが好ましく、RE5とRE6との両方が一般式(W)で表される基であることがより好ましい。また、RE5及びRE6が一般式(W)で表される基以外の置換基である場合、2つのRE7が一般式(W)で表される基であるのも好ましい。
一般式(F)で表される化合物においては、RF2、RF3、RF8及びRF9のうち少なくとも一つは一般式(W)で表される置換基であるのが好ましい。
一般式(G)で表される化合物においては、RG5又はRG6が一般式(W)で表される基であることが、キャリア移動度を高め、有機溶媒への溶解性を高める観点から好ましい。
一般式(H)で表される化合物においては、RH4又はRH6が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RH4又はRH6、及び、RH3又はRH5が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(J)で表される化合物においては、RJ8が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RJ8とRJ4との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(K)で表される化合物においては、RK7が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RK7とRK3との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(L)で表される化合物においては、RL2、RL3、RL6及びRL7のうち少なくとも一つが一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(M)で表される化合物においては、RM2が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RM2とRM6との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(N)で表される化合物においては、RN3が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RN3とRN9との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(P)で表される化合物においては、RP3が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RP3とRP9との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(Q)で表される化合物においては、RQ3が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RQ3とRQ9との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(R)で表される化合物においては、RR2が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RR2とRR7との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(S)で表される化合物においては、RS2が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RS2とRS5との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
一般式(T)で表される化合物においては、RT2が一般式(W)で表される基であるのが好ましく、RT2とRT5との両方が一般式(W)で表される基であるのがより好ましい。
置換基R〜Rのうち、一般式(W)で表される基以外の置換基は、0〜4個であることが好ましく、0〜2個であることがより好ましい。
以下に、一般式(C)〜式(T)で表される各化合物の具体例を以下に示すが、本発明で用いることができる化合物は、これらの具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
一般式(C)で表される化合物Cの具体例を示す。
Figure 2015170760
一般式(C)で表される化合物は、分子量が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることがさらに好ましく、850以下であることが特に好ましい。分子量が上記範囲内にあると、溶媒への溶解性を高めることができる。
一方で、薄膜の膜質安定性の観点からは、分子量は300以上であることが好ましく、350以上であることがより好ましく、400以上であることがさらに好ましい。
一般式(D)で表される化合物Dの具体例を示す。
Figure 2015170760
Figure 2015170760
一般式(D)で表される化合物の分子量は、上限が一般式(C)で表される化合物と同じであるのが、溶媒への溶解性を高めることができ、好ましい。一方で、薄膜の膜質安定性の観点からは、分子量は400以上であることが好ましく、450以上であることがより好ましく、500以上であることがさらに好ましい。
一般式(E)で表される化合物E、一般式(F)で表される化合物F、一般式(G)で表される化合物G及び一般式(H)で表される化合物Hそれぞれの具体例を、順に示す。
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
上記化合物E、化合物F、化合物G及び化合物Hの分子量は、それぞれ、上限が一般式(C)で表される化合物Cと同じであるのが、溶媒への溶解性を高めることができ、好ましい。一方で、薄膜の膜質安定性の観点から、分子量の下限は一般式(D)で表される化合物と同じである。
一般式(J)及び一般式(K)で表される化合物J及び化合物Kの具体例を示す。
Figure 2015170760
Figure 2015170760
上記化合物J及び化合物Kの分子量は、それぞれ、上限が一般式(C)で表される化合物Cと同じであるのが、溶媒への溶解性を高めることができ、好ましい。一方で、薄膜の膜質安定性の観点から、分子量の下限は一般式(D)で表される化合物と同じである。
一般式(L)で表される化合物L、一般式(M)で表される化合物M、一般式(N)で表される化合物N、一般式(P)で表される化合物P及び一般式(Q)で表される化合物Qそれぞれの具体例を、順に示す。
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
上記化合物L、化合物M、化合物N、化合物P及び化合物Qの分子量は、それぞれ、上限が一般式(C)で表される化合物Cと同じであるのが、溶媒への溶解性を高めることができ、好ましい。一方で、薄膜の膜質安定性の観点から、分子量の下限は一般式(D)で表される化合物と同じである。
一般式(R)で表される化合物R、一般式(S)で表される化合物S及び一般式(T)で表される化合物Tそれぞれの具体例を、順に示す。
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
上記化合物R、化合物S及び化合物Tの分子量は、それぞれ、上限が一般式(C)で表される化合物Cと同じであるのが、溶媒への溶解性を高めることができ、好ましい。一方で、薄膜の膜質安定性の観点から、分子量の下限は一般式(D)で表される化合物と同じである。
有機ポリマー及びその誘導体としては、例えば、ポリピロール及びその置換体、ポリジケトピロール及びその置換体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリイソチアナフテン等のイソチアナフテン、ポリチエニレンビニレン等のチエニレンビニレン、ポリ(p−フェニレンビニレン)等のポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリアニリン及びその誘導体、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリアズレン、ポリピレン、ポリカルバゾール、ポリセレノフェン、ポリフラン、ポリ(p−フェニレン)、ポリインドール、ポリピリダジン、ポリテルロフェン、ポリナフタレン、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィド等のポリマー及び縮合多環芳香族化合物の重合体等を挙げることができる。
ポリチオフェン及びその誘導体としては、特に限定されないが、例えば、ポリチオフェンにヘキシル基を導入したポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
また、これらのポリマーと同じ繰返し単位を有するオリゴマー(例えば、オリゴチオフェン)を挙げることもできる。
また、有機ポリマーとして、下記一般式(C)〜(T)で表される化合物が繰り返し構造を有する高分子化合物が挙げられる。
このような高分子化合物としては、一般式(C)〜(T)で表される化合物が少なくとも1つ以上のアリーレン基、ヘテロアリーレン基(チオフェン、ビチオフェン等)を介して繰り返し構造を示すπ共役ポリマーや、一般式(C)〜(T)で表される化合物が高分子主鎖に側鎖を介して結合したペンダント型ポリマーが挙げられる。高分子主鎖としては、ポリアクリレート、ポリビニル、ポリシロキサン等が好ましく、側鎖としては、アルキレン基、ポリエチレンオキシド基等が好ましい。ペンダント型ポリマーの場合、高分子主鎖は置換基R〜Rの少なくとも1つが重合性基由来の基を有し、これが重合してなるものであってもよい。
これらの有機ポリマーは、重量平均分子量が3万以上であることが好ましく、5万以上であることがより好ましく、10万以上であることがさらに好ましい。重量平均分子量が上記下限値以上とすることにより、分子間相互作用を高めることができ、高い移動度が得られる。
[ソース電極、ドレイン電極]
本発明のOTFTにおいて、ソース電極は、配線を通じて外部から電流が流入する電極である。また、ドレイン電極は、配線を通じて外部に電流を送り出す電極であり、通常、上記半導体層に接して設けられる。
ソース電極及びドレイン電極の材料としては、従来の有機薄膜トランジスタに用いられている導電性材料を用いることができ、例えば、上記ゲート電極で説明した導電性材料等が挙げられる。
ソース電極及びドレイン電極は、それぞれ、上記ゲート電極の形成方法と同様の方法により形成することができる。
上記フォトリソグラフィー法としては、リフトオフ法又はエッチング法を採用できる。
特に、ゲート絶縁層がエッチング液や剥離液に対する耐性に優れていることから、ソース電極及びドレイン電極はエッチング法でも好適に形成することができる。エッチング法は、導電性材料を成膜した後に不要部分をエッチングにより除去する方法である。エッチング法によりパターニングすると、レジスト除去時に下地に残った導電性材料の剥がれ、レジスト残渣や除去された導電性材料の下地への再付着を防止でき、電極エッジ部の形状に優れる。この点で、リフトオフ法よりも好ましい。
リフトオフ法は、下地の一部にレジストを塗布し、この上に導電性材料を成膜し、レジスト等を溶媒により溶出又は剥離等することにより、レジスト上の導電性材料ごと除去して、レジストが塗布されていなかった部分にのみ導電性材料の膜を形成する方法である。
ソース電極及びドレイン電極の厚みは、任意であるが、それぞれ、1nm以上が好ましく、10nm以上が特に好ましい。また、500nm以下が好ましく、300nm以下が特に好ましい。
ソース電極とドレイン電極との間の間隔(チャネル長)は、任意であるが、100μm以下が好ましく、50μm以下が特に好ましい。また、チャネル幅は、5000μm以下が好ましく、1000μm以下が特に好ましい。
[オーバーコート層]
本発明のOTFTは、オーバーコート層を有していてもよい。オーバーコート層は、通常、OTFTの表面に保護層として形成される層である。単層構造でも多層構造でもよい。
オーバーコート層は、有機系のオーバーコート層でも無機系のオーバーコート層でもよい。
有機系のオーバーコート層を形成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリアセナチレン、エポキシ樹脂等の有機ポリマー、及び、これらの有機ポリマーに架橋性基や撥水基等を導入した誘導体等が挙げられる。これらの有機ポリマーやその誘導体は、架橋成分、フッ素化合物、シリコン化合物等と併用することもできる。
無機系のオーバーコート層を形成する材料としては、特に限定されないが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の金属酸化物、窒化ケイ素等の金属窒化物等が挙げられる。
これらの材料は、1種を用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
オーバーコート層の形成方法に制限は無く、公知の各種の方法により形成することができる。
例えば、有機系のオーバーコート層は、例えば、その下地となる層に、オーバーコート層となる材料を含む溶液を塗布後に乾燥させる、オーバーコート層となる材料を含む溶液を塗布、乾燥後に露光、現像してパターニングする等の方法により形成することができる。なお、オーバーコート層のパターニングは、印刷法やインクジェット法等により直接形成することもできる。また、オーバーコート層のパターニング後に、露光や加熱することにより、オーバーコート層を架橋させてもよい。
一方、無機系のオーバーコート層は、スパッタリング法、蒸着法等の乾式法やゾルゲル法のような湿式法により形成することができる。
[その他の層]
本発明のOTFTは、上記以外の層や部材を設けてもよい。
その他の層又は部材としては、例えば、バンク等が挙げられる。バンクは、インクジェット法等により半導体層やオーバーコート層等を形成するときに、吐出液を所定の位置に塞き止める目的等で用いられる。このため、バンクには、通常、撥液性がある。バンクの形成方法としては、フォトリソグラフィー法等によりパターニングした後にフッ素プラズマ法等の撥液処理を施す方法、フッ素化合物等の撥液成分を含む感光性組成物等を硬化させる方法等が挙げられる。
本発明の有機薄膜トランジスタの場合、ゲート絶縁層が有機層であることから、後者の撥液成分を含む感光性組成物を硬化させる方法が、ゲート絶縁層が撥液処理の影響を受ける可能性がなく、好ましい。なお、バンクを用いずに下地に撥液性のコントラストを持たせてバンクと同じ役割を持たせる技術を用いてもよい。
[OTFTの用途]
本発明のOTFTは好ましくは表示パネルに搭載して使用される。表示パネルとしては、例えば、液晶パネル、有機ELパネル、電子ペーパーパネル等が挙げられる。
以下に実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[製造例1] トップゲート型OTFTの作製−1
<基板>
図1(A)に示す形態のトップゲート・ボトムコンタクト型のOTFTを作製した。厚さ1.1mmのガラス基板上に、N−メチル−2−ピロリドンを用いて2wt%に希釈したポリイミド系配向膜溶液(SE−130、ポリイミド前駆体溶液、日産化学社製)を塗布し、100℃で10分間乾燥した。その後、230℃で2時間イミド化を行うことでポリイミド膜(厚さ:100nm)を形成した。この膜表面にコットン布を用いてラビング処理(配向処理)を行い、表面に配向処理が施された基板6とした。
<配向層>
下記の重合性液晶性化合物(液晶性モノマー)と、重合開始剤としてイルガキュア907とを、メチルエチルケトンに溶解して固形分濃度10wt%の塗布液を調製した。塗布液中、重合性液晶性化合物の100質量部に対して、イルガキュア907の含有量を3質量部とした。また、塗布液の一部は、下表に示す界面活性剤(空気界面配向制御剤)を、塗布液中の重合性液晶性化合物の100質量部に対して0.5質量部となるように添加した。
得られた塗布液を基板6のラビング処理表面にスピンコートした(2000回転、10秒)。続いて、110℃に加温して重合性液晶性化合物の配向を熟成させた。その後、60℃又は140℃の温度下で紫外線を照射し(積算照射量:500mJ/cm、10秒)重合性液晶性化合物を重合して配向状態を固定化することで、配向層7(厚さ220nm)を形成した。なお、塗布液中に界面活性剤を添加したものは、重合反応後に配向層7をメチルエチルケトン溶液に浸漬して超音波洗浄し、配向層7から界面活性剤を除去した。
なお、下表中、配向層形成の際の「重合反応前の液晶相の状態」は、偏光顕微鏡を用いて光学組織を観察することで評価した。また、重合反応後(重合固定化後)における配向層の「有機半導体層側表面の配向状態」は、セナルモン法によりレタデーションを測定することで評価した。
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
Figure 2015170760
<ソース電極 ドレイン電極>
上記で形成した配向層7上に、金を真空蒸着し、チャネル長30μm、チャネル幅10mm、厚さ50nmのソース電極3及びドレイン電極4を作製した。
<有機半導体層>
下記に示す有機半導体を0.5wt%濃度で溶解したトルエン溶液を調製した。この溶液をソース−ドレイン電極間にスピンコート(500回転で20秒及び1000回転で20秒)し、乾燥後の層厚が150nmとなるように有機半導体層1を形成した。
Figure 2015170760
<ゲート絶縁層>
旭硝子社製Cytop CTL−809M(固形分濃度9wt%)をソース電極3、ドレイン電極4及び有機半導体1を覆うようにスピンコートし、150℃にて乾燥して溶媒を除去し、ゲート絶縁層2(厚さ200nm)を形成した。
<ゲート電極>
ゲート絶縁層2上に金を真空蒸着し、ゲート電極5(厚さ50nm)を形成し、トップゲート型のOTFTを得た。
配向層X1〜X5を有するOTFTを、それぞれOTFT Xt1〜Xt5と呼ぶ。
[製造例2] トップゲート型OTFTの作製−2
製造例1において、配向層を形成せずに、基板上(基板はラビング処理を施していない)に直接ソース電極、ドレイン電極及び有機半導体層を作製した以外は、製造例1と同様にしてOTFTを製造した。得られたOTFTをOTFT Yt1と呼ぶ。
[試験例1] OTFTの性能評価−1
上記各製造例で得られたOTFTについて、キャリア移動度を下記方法により評価した。
ソース電極−ドレイン電極間に−40Vの電圧を印加し、ゲート電圧を40V〜−40Vの範囲で変化させ、ドレイン電流Idを表わす下記式を用いてキャリア移動度μを算出した。
Id=(w/2L)μCi(Vg−Vth)
(式中、Lはゲート長、wはゲート幅、Ciは絶縁層の単位面積当たりの容量、Vgはゲート電圧、Vthは閾値電圧)
得られたキャリア移動度を下記評価基準に基づき評価した。
(キャリア移動度の評価基準)
A:キャリア移動度が0.05cm/Vs以上
B:キャリア移動度が0.025以上0.05cm/Vs未満
C:キャリア移動度が0.01以上0.025cm/Vs未満
D:キャリア移動度が0.005以上0.01cm/Vs未満
E:キャリア移動度が0.005cm/Vs未満
結果を下記表2に示す。
Figure 2015170760
表2に示されるように、配向層において円盤状液晶性化合物を配向させずに、その上に有機半導体層を設けて作製したOTFT Xt4や、配向層を設けずに基板上に直接有機半導体層を設けたOTFT Yt1は、キャリア移動度が著しく低い結果となった。また、配向層に棒状液晶性化合物を用いたOTFT Xt5は、棒状液晶性化合物を配向層中で配向させているにもかかわらず、やはりキャリア移動度が大きく劣る結果となった。
これに対し、配向層に円盤状液晶性化合物を用い、この円盤状液晶性化合物を配向させた本発明のOTFT Xt1〜Xt3は、いずれも優れたキャリア移動度を示すことがわかった。
1 有機半導体層
2 ゲート絶縁層
3 ソース電極
4 ドレイン電極
5 ゲート電極
6 基板
7 配向層

Claims (6)

  1. 基板と、該基板上に設けられた配向層と、該配向層上に設けられた有機半導体層と、該有機半導体層上に設けられたゲート絶縁層と、該ゲート絶縁層上に設けられたゲート電極と、前記有機半導体層に接して設けられ、該有機半導体層を介して連結されたソース電極及びドレイン電極とを有するトップゲート型有機薄膜トランジスタであって、
    前記配向層が、円盤状液晶性化合物を配向してなる層である、有機薄膜トランジスタ。
  2. 前記円盤状液晶性化合物が重合性の円盤状液晶性化合物であり、前記配向層が前記重合性の円盤状液晶性化合物を配向状態で重合固定化してなる層である、請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
  3. 前記配向層中において、前記円盤状液晶性化合物がディスコチックネマチック相を形成している、請求項1又は2に記載の有機薄膜トランジスタ。
  4. 前記配向層の前記有機半導体層側表面において、前記円盤状液晶性化合物が水平配向している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
  5. 前記配向層の前記有機半導体層側表面において、前記円盤状液晶性化合物が垂直配向している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
  6. 前記配向層の前記有機半導体層側表面において、前記円盤状液晶性化合物が傾斜配向している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機薄膜トランジスタ。
JP2014045169A 2014-03-07 2014-03-07 有機薄膜トランジスタ Active JP6255652B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014045169A JP6255652B2 (ja) 2014-03-07 2014-03-07 有機薄膜トランジスタ
EP15759335.1A EP3116018B1 (en) 2014-03-07 2015-02-26 Organic thin film transistor
PCT/JP2015/055703 WO2015133371A1 (ja) 2014-03-07 2015-02-26 有機薄膜トランジスタ
TW104107108A TWI648889B (zh) 2014-03-07 2015-03-06 有機薄膜電晶體

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014045169A JP6255652B2 (ja) 2014-03-07 2014-03-07 有機薄膜トランジスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015170760A true JP2015170760A (ja) 2015-09-28
JP6255652B2 JP6255652B2 (ja) 2018-01-10

Family

ID=54055179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014045169A Active JP6255652B2 (ja) 2014-03-07 2014-03-07 有機薄膜トランジスタ

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP3116018B1 (ja)
JP (1) JP6255652B2 (ja)
TW (1) TWI648889B (ja)
WO (1) WO2015133371A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020039864A1 (ja) 2018-08-24 2020-02-27 富士フイルム株式会社 有機薄膜トランジスタ、および、有機薄膜トランジスタの製造方法
WO2020049956A1 (ja) 2018-09-03 2020-03-12 富士フイルム株式会社 有機薄膜トランジスタ、および、有機薄膜トランジスタの製造方法
WO2020158408A1 (ja) 2019-02-01 2020-08-06 富士フイルム株式会社 有機薄膜トランジスタおよび有機薄膜トランジスタの製造方法
WO2020162093A1 (ja) 2019-02-08 2020-08-13 富士フイルム株式会社 有機半導体薄膜の製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113196452A (zh) * 2019-01-18 2021-07-30 应用材料公司 用于电场引导的光刻胶图案化工艺的膜结构
US20220045274A1 (en) * 2020-08-06 2022-02-10 Facebook Technologies Llc Ofets having organic semiconductor layer with high carrier mobility and in situ isolation

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004335932A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Konica Minolta Holdings Inc 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP2006261339A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Seiko Epson Corp 有機半導体装置の製造方法、有機半導体装置、電子デバイスおよび電子機器
JP2012253132A (ja) * 2011-06-01 2012-12-20 Fujifilm Corp 有機薄膜、その製造方法、及びそれを有する有機トランジスタ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004335932A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Konica Minolta Holdings Inc 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP2006261339A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Seiko Epson Corp 有機半導体装置の製造方法、有機半導体装置、電子デバイスおよび電子機器
JP2012253132A (ja) * 2011-06-01 2012-12-20 Fujifilm Corp 有機薄膜、その製造方法、及びそれを有する有機トランジスタ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020039864A1 (ja) 2018-08-24 2020-02-27 富士フイルム株式会社 有機薄膜トランジスタ、および、有機薄膜トランジスタの製造方法
WO2020049956A1 (ja) 2018-09-03 2020-03-12 富士フイルム株式会社 有機薄膜トランジスタ、および、有機薄膜トランジスタの製造方法
WO2020158408A1 (ja) 2019-02-01 2020-08-06 富士フイルム株式会社 有機薄膜トランジスタおよび有機薄膜トランジスタの製造方法
WO2020162093A1 (ja) 2019-02-08 2020-08-13 富士フイルム株式会社 有機半導体薄膜の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI648889B (zh) 2019-01-21
WO2015133371A1 (ja) 2015-09-11
EP3116018A4 (en) 2017-03-08
EP3116018A1 (en) 2017-01-11
EP3116018B1 (en) 2018-08-29
JP6255652B2 (ja) 2018-01-10
TW201539817A (zh) 2015-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6140626B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP6255652B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ
JP6204580B2 (ja) 薄膜トランジスタ及び絶縁層形成用組成物
WO2015133376A1 (ja) 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP6255651B2 (ja) 薄膜トランジスタ
JP6110801B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ
JP6243053B2 (ja) 有機電界効果トランジスタ、有機半導体結晶の製造方法、及び、有機半導体素子
JP6110802B2 (ja) 薄膜トランジスタ
JP6118287B2 (ja) 半導体素子及び半導体素子の絶縁層形成用組成物
JP6034326B2 (ja) 半導体素子及び絶縁層形成用組成物
JP6285074B2 (ja) 有機半導体液組成物、有機半導体素子及びその作製方法
JP6140625B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ
JPWO2016117389A1 (ja) 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6255652

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250