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JP2015165114A - スタータ - Google Patents

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JP2015165114A
JP2015165114A JP2014040035A JP2014040035A JP2015165114A JP 2015165114 A JP2015165114 A JP 2015165114A JP 2014040035 A JP2014040035 A JP 2014040035A JP 2014040035 A JP2014040035 A JP 2014040035A JP 2015165114 A JP2015165114 A JP 2015165114A
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starter
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Tomoya Imanishi
友也 今西
輔 山田
Tasuku Yamada
輔 山田
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Denso Corp
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Abstract

【課題】ピニオンシフト構造を採用するスタータにおいて、ピニオン4の高速回転時に、レバー5の作用端5bが摩耗や発熱により溶ける可能性を低減する。【解決手段】ホルダ15の一部をなす押出側当接部18(平ワッシャ19)の後端面19bにおいて作用端5bが当接する位置γとピニオン4の回転軸αとの距離Raと、前端面19aにおいてピニオン4に当接する位置δと回転軸αとの距離Rbとの間に距離Ra>距離Rbの大小関係が存在する。これにより、エンジン始動後、ピニオン4が高速回転しても、押出側当接部18は、レバー5に対して静止したまま回転しにくくなり、また、回転し始めてもピニオン4よりも低速で回転する。この結果、作用端5bに対する回転摺接を防止したり、緩和したりすることができるので、ピニオン4の高速回転時に作用端5bが摩耗や発熱により溶ける可能性を低減することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンを始動するスタータに関する。
従来から、スタータでは、電磁スイッチの磁気的な吸引力により樹脂製のレバーを回転させてピニオンを軸方向前方に押し出すとともに、電動モータのトルクによりピニオンを回転駆動してエンジンを始動するものが周知である。そして、エンジンの始動後は、一方向クラッチにより電動モータとエンジンとの間のトルクの伝達を遮断する。
また、レバーにより押し出される部材には、ピニオン以外に、レバーの作用端を収容するホルダ等が存在し、レバーの作用端がホルダを押し、さらに、ホルダがピニオンを押すことで、ピニオンおよびホルダ等が一体となって軸方向に押し出される(以下、レバーにより押し出される部材群を一括してピニオン移動体と呼ぶことがある。)。
そして、電磁スイッチの吸引力は、ピニオン移動体の質量が大きいほど強くする必要があるので、ピニオンと一方向クラッチとを別体として設けてピニオン移動体に一方向クラッチを含めないピニオンシフト構造は、電磁スイッチを小型化できる点で有利である(例えば、特許文献1、2参照。)。
ところで、スタータでは、エンジンの着火後にピニオンが高速で回転する。このため、特許文献1のように、ピニオンとホルダとが一体として設けられているスタータでは、ホルダも高速回転する。その上、レバーの作用端とホルダとは僅かな面積で当接しており、面圧が高い状態になっているので、ピニオンおよびホルダが高速で回転するとレバーの作用端が摩耗や発熱により溶ける可能性がある。
また、特許文献2では、ホルダをピニオンに対して摺接しながら相対回転することができるように組み付け、ホルダとピニオンとを大きな面積で当接させる構造が開示されている。この構造によれば、ホルダに対してピニオンが回転摺接しても、ホルダとピニオンとの間では面圧が下がっているので、ホルダ、ピニオン間の摩耗や発熱は抑制されるものと考えられる。しかし、特許文献1と同様に、レバーの作用端とホルダとは僅かな面積で当接しており、面圧が高い状態になっている。このため、特許文献2の構造でも、ホルダが高速で回転するとレバーの作用端が摩耗や発熱により溶ける可能性がある。
なお、特許文献2では、レバーの作用端とホルダとを係合させてホルダの回転を規制する構造が開示されている。しかし、レバーの作用端とホルダとを係合させる必要があるので、レバーを組み付ける際にホルダの周方向角度を調整しなければならず、組み付け作業性が悪化する。
特開平09−209890号公報 特許4552924号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ピニオンシフト構造を採用するスタータにおいて、ピニオンの高速回転時に、レバーの作用端が摩耗や発熱により溶ける可能性を低減することにある。
本願の第1発明によれば、スタータは、以下のピニオン、樹脂製のレバー、および、押出側当接部を備える。
まず、ピニオンは、電磁スイッチの磁気的な吸引力を軸方向に作用する推力として受けることで軸方向前方に押し出されるとともに、電動モータのトルクにより回転駆動される。また、樹脂製のレバーは、所定の支点を中心として回転自在に組み付けられ、吸引力を推力としてピニオンに伝達する作用端を有する。さらに、押出側当接部は、ピニオンに対し相対回転可能に組み付けられ、吸引力によりレバーが回転駆動されたときに、レバーの作用端(以下、レバー作用端と略して呼ぶことがある。)の当接を受けて軸方向前方に押され、ピニオンに軸方向後方から当接してピニオンを軸方向前方へ押し出す。
また、押出側当接部は、鍔状に設けられて軸方向に垂直な2つの端面を有し、レバーの作用端の当接を一方の端面で受けるとともに、他方の端面によってピニオンに軸方向後方から当接する。そして、一方の端面においてレバーの作用端が当接する位置とピニオンの回転軸との距離(Ra)と、他方の端面においてピニオンに当接する位置とピニオンの回転軸との距離(Rb)との大小関係は、距離(Ra)が距離(Rb)よりも大きい。
これにより、距離(Ra)>距離(Rb)の大小関係から、レバー作用端と押出側当接部との間に作用する摩擦トルクの方を、押出側当接部とピニオンとの間に作用する摩擦トルクよりも大きくすることができる。このため、ピニオンが高速回転しても、押出側当接部は、レバーに対して静止したまま回転しにくくなり、また、回転し始めてもピニオンよりも低速で回転する。この結果、レバー作用端に対する回転摺接を防止したり、緩和したりすることができるので、ピニオンの高速回転時にレバー作用端が摩耗や発熱により溶ける可能性を低減することができる。
本願の第1発明に従属する第2発明によれば、スタータは、次の戻り側当接部を備える。すなわち、戻り側当接部は、押出側当接部の軸方向後方でピニオンに対し相対回転可能に組み付けられ、吸引力の作用時とは逆の方向にレバーが回転駆動されたときに、レバー作用端の当接を受けて軸方向後方に押される。また、押出側当接部および戻り側当接部は、両方とも金属製であり、互いに別体として設けられて組み付けられている。
これにより、押出側当接部および戻り側当接部により、レバー作用端を収容する収容空間を形成してホルダを設けることができる。このとき、押出側当接部および戻り側当接部を金属製かつ互いに別体とすることで、押出側当接部および戻り側当接部をプレス加工等により簡便に製造することができる。このため、ピニオン高速回転時のレバー作用端の熱溶融の可能性が低いホルダを低コストで設けることができる。
本願の第1、第2発明に従属する第3発明によれば、押出側当接部は、複数枚の平ワッシャを軸方向に重ねたものである。
これにより、ピニオンが高速回転しても、レバー作用端が直接当接する平ワッシャは、回転しにくくなったり、回転し始めてもピニオンよりも大幅に低速で回転したりする。このため、ピニオン高速回転時にレバー作用端が熱溶融する可能性を更に低減することができる。
本願の第3発明に従属する第4発明によれば、レバー作用端の当接を受ける端面を有する平ワッシャ(以下、後側ワッシャと呼ぶ。)の外径は、ピニオンに当接する端面を有する平ワッシャ(以下、前側ワッシャと呼ぶ。)の外径よりも大きい。
これにより、前側ワッシャとピニオンとの間に作用する摩擦トルクを、後側ワッシャとレバー作用端との間に作用する摩擦トルクよりも小さくすることができる。このため、前側ワッシャとピニオンとの間の方が、後側ワッシャとレバー作用端との間よりも回転摺接が発生しやすくなる。この結果、ピニオン高速回転時にレバー作用端が熱溶融する可能性を更に低減することができる。
本願の第1〜第4発明に従属する第5発明によれば、スタータは、次の戻り側係合部を備える。すなわち、戻り側係合部は、戻り側当接部と一体物として設けられて戻り側当接部の軸方向前方かつ内周側に組み付けられ、吸引力の作用時とは逆の方向にレバーが回転駆動されたときに、軸方向後方に移動してピニオンの係合部に係合する。
これにより、ピニオンの軸長が短くても、収容空間を確保してレバー作用端を収容することができる。
本願の第1〜第5発明に従属する第6発明によれば、レバー作用端に対し押出側当接部が相対回転可能である。
これにより、レバーを組み付ける際に押出側当接部の周方向角度を調整する必要がなくなるので、組み付け作業性の悪化を阻止することができる。
本願の第1〜第6発明に従属する第7発明によれば、レバーは、レバーの回転軸と平行な回転軸の周囲に回転可能な樹脂製のカラーを有し、カラーがレバー作用端をなす。
これにより、レバー作用端と押出側当接部との当接面積を拡大することができるので、レバー作用端と押出側当接部との間に作用する摩擦トルクを大きくすることができる。このため、ピニオンが高速回転しても、押出側当接部は、更に、レバー作用端に対して静止したまま回転しにくくなり、また、回転し始めてもピニオンよりも更に低速で回転するようになる。
また、レバー作用端と押出側当接部との当接面積を拡大することで、レバー作用端と押出側当接部との間の面圧を下げることができる。このため、押出側当接部がレバーに対して回転摺接しても、レバー作用端と押出側当接部との間の摩耗や発熱を抑制することができる。
以上により、ピニオン高速回転時にレバー作用端が熱溶融する可能性を更に低減することができる。
本願の第7発明に従属する第8発明によれば、カラーは、ピニオンの回転軸を挟む2つの片を有し、2つの片が押出側当接部に当接する。
これにより、カラーを有するレバーの組み付け作業性を高めることができる。
スタータの全体構成図である(実施例1)。 スタータの部分拡大図である(実施例1)。 スタータの要部構成図である(実施例1)。 スタータの部分拡大図である(実施例2)。 スタータの部分拡大図である(実施例3)。 スタータの要部構成図である(実施例3)。 (a)はレバーの正面図であり、(b)はレバーの側面図である(実施例3)。 スタータの要部構成図である(変形例)。
実施形態のスタータを実施例に基づき説明する。
〔実施例1の構成〕
実施例1のスタータ1の構成を、図1および図2等を用いて説明する。
スタータ1は、車両(図示せず。)のエンジンルーム内に搭載されてエンジン(図示せず。)を始動するものであり、電動モータ2、電磁スイッチ3、ピニオン4、レバー5、ドライブシャフト6、ハウジング7および一方向クラッチ(図示せず。)等を備える。
そして、スタータ1は、電磁スイッチ3の磁気的な吸引力によりレバー5を回転させてピニオン4を軸方向前方に押し出すとともにエンジンのリングギヤ8に噛み合わせ、電動モータ2のトルクによりピニオン4を回転駆動してエンジンを始動する。なお、エンジンの始動後は、一方向クラッチにより電動モータ2とエンジンとの間のトルクの伝達を遮断する。
ここで、電動モータ2は、エンジンを始動するトルクを発生するものであり、電機子、界磁、ブラシおよび整流子等を有する周知の直流電動機である。
また、電磁スイッチ3は、コイル、可動接点および固定接点を具備する周知構造を有し、コイルへの通電により発生する磁気的な吸引力によって、ピニオン4を軸方向に前進させるとともに、可動接点を固定接点に当接させて電動モータ2への通電をオンする。なお、電磁スイッチ3には、ピニオン4を軸方向に後退させる推力を及ぼすためにコイルスプリング等の付勢手段が組み付けられている。
また、ピニオン4は、電磁スイッチ3の磁気的な吸引力を軸方向に作用する推力として受けることで軸方向前方に押し出されるとともに、電動モータ2のトルクにより回転駆動される。また、ピニオン4は、電動モータ2の出力軸と同軸に組み付けられたドライブシャフト6にヘリカルスプラインを介して嵌合している。すなわち、ピニオン4の内周、ドライブシャフト6の外周には、それぞれ、雌ヘリカルスプライン10、雄ヘリカルスプライン11が設けられており、雌、雄ヘリカルスプライン10、11が噛み合っている。
また、レバー5は、樹脂を材料として設けられるものであり、所定の支点5aを中心として回転自在に組み付けられ、電磁スイッチ3の吸引力を推力としてピニオン4に伝達する作用端5bを有する(図3参照。)。なお、レバー5の力点をなす力点部5cは電磁スイッチ3内に収容されている。また、支点5aから作用端5bに至るアーム5dは2つに枝分かれしており、作用端5bは2つ設けられている。また、2つの作用端5bは、ピニオン4の回転軸α、ならびにレバー5の力点および支点5aを含む平面βを挟んで鏡像対称をなす。
また、ドライブシャフト6は、例えば、遊星歯車式の減速機(図示せず。)を介して電動モータ2からトルクを伝達されて回転駆動されるものであり、電動モータ2の出力軸と同軸に組み付けられている。
さらに、ハウジング7は、ピニオン4やドライブシャフト6等を収容してスタータ1の軸方向前方側の外郭をなす。また、ハウジング7の先端には、ドライブシャフト6の先端を回転自在に支持する軸受13が収容されている。
なお、一方向クラッチは、電動モータ2のトルクがドライブシャフト6、ピニオン4を介してリングギヤ8に伝わるのを許容し、エンジンの始動後、空転してエンジンのトルクがドライブシャフト6から電動モータ2の出力軸に伝わるのを遮断する周知構造を有するものである。
以上の構成により、スタータ1では、乗員によりスイッチオン操作されると、電磁スイッチ3への通電が始まり、レバー5が回転駆動されてピニオン4が軸方向に前進するとともに電動モータ2への通電がオンされ電動モータ2がトルクの出力を開始する。これにより、ピニオン4がリングギヤ8に当接して噛み合うとともに、電動モータ2のトルクによりリングギヤ8が回されてエンジンが始動される。
また、エンジンの始動後、リングギヤ8が高速回転を開始するとピニオン4およびドライブシャフト6も高速回転して一方向クラッチが空転し、ドライブシャフト6と電動モータ2との間のトルクの伝達が遮断される。やがて、電磁スイッチ3への通電が停止されると、レバー5がピニオン4の前進時とは逆の方向に回転駆動されてピニオン4が軸方向に後退し、ピニオン4がリングギヤ8から離脱する。また、電動モータ2への通電がオフされ電動モータ2がトルクの出力を停止する。
以下、スタータ1の特徴的な構成等を図2および図3を用いて説明する。
まず、ピニオン4は、歯先を有して実質的にリングギヤ8にかみ合う歯部4a、歯部4aの軸方向後方に連続するフランジ部4b、および、フランジ部4bから軸方向後方に伸びる円筒状の筒部4cを有し、歯部4a、フランジ部4bおよび筒部4cは、同軸に設けられている。また、歯部4a、フランジ部4bおよび筒部4cを貫通する内周孔が設けられ、この内周孔に雌ヘリカルスプライン10が設けられている。
また、スタータ1は、以下に詳述するホルダ15を備える。
ここで、ホルダ15は、レバー5の作用端5bを収容する収容空間16を形成し、電磁スイッチ3から伝わった推力によりピニオン4とともに軸方向前方に押し出されるものであり、ピニオン4とは別体に設けられる。そして、ホルダ15は、ピニオン4とともにピニオン移動体を構成し、スタータ1は、ピニオン移動体に一方向クラッチを含めないピニオンシフト構造となっている。
また、ホルダ15は、以下に説明する押出側当接部18として機能する平ワッシャ19、ならびに、戻り側当接部20および戻り側係合部21として機能する部分を有する特殊ワッシャ22からなる。
なお、平ワッシャ19および特殊ワッシャ22は、両方も金属製であり、互いに別体として設けられて組み付けられている。
まず、押出側当接部18は、ピニオン4を軸方向前方へ押し出すときに作用端5bの当接を受ける部分であり、ホルダ15の内、軸方向前方側の鍔状の部分を占める。また、押出側当接部18は、1枚の平ワッシャ19からなり、平ワッシャ19は、前、後端面19a、19bが軸方向に垂直となるように筒部4cの外周に嵌まっている。さらに、平ワッシャ19の内周は筒部4cの外周と略同一径であり、平ワッシャ19は、ピニオン4に対し相対回転可能に組み付けられている。そして、前端面19aがフランジ部4bの後端面4dと対向したり、後端面4dに当接したりする。
そして、押出側当接部18は、電磁スイッチ3の吸引力によりレバー5が回転駆動されたときに作用端5bの当接を後端面19bで受けるとともに、作用端5bの当接により軸方向前方に押されて前端面19aによって後端面4dに軸方向後方から当接し、ピニオン4を軸方向前方へ押し出す。ここで、押出側当接部18(平ワッシャ19)は作用端5bに対し相対回転可能である。
また、後端面19bにおいて作用端5bが当接する位置γとピニオン4の回転軸αとの距離Raと、前端面19aにおいてピニオン4に当接する位置δとピニオン4の回転軸αとの距離Rbとの間には、距離Ra>距離Rbの大小関係が成立している。
なお、フランジ部4bは、軸方向後方に向って段状に縮径しており、後端面4dの面積は、軸方向前方寄りの部分の断面積よりも小さい。
また、戻り側当接部20は、ピニオン4を軸方向後方へ戻すときに作用端5bの当接を受ける部分であり、ホルダ15の内、軸方向後方側の鍔状の部分であって押出側当接部18と軸方向に向い合うことで収容空間16を形成する。
ここで、戻り側当接部20は、以下に説明する特殊ワッシャ22の一部である。
すなわち、特殊ワッシャ22とは、例えば、プレス打ち抜きにより設けられる金属加工品であり、軸方向後方に向って段状に拡径する円筒部23と、円筒部23の軸方向後端で外周側に広がる円環板状の鍔部24とからなる。また、円筒部23は、軸方向前方側の小径の第1円筒部23a、軸方向後方側の大径の第2円筒部23b、および、第1円筒部23aの軸方向後端と第2円筒部23bの軸方向前端とを径方向に接続する円環板状の段部25からなる。
さらに、第1、第2円筒部23a、23b、鍔部24および段部25は同軸であり、特殊ワッシャ22は、自身の軸がピニオン4の回転軸αと略一致するように筒部4cの外周に嵌まっており、筒部4cに対して相対回転可能である。また、鍔部24の前、後端面および段部25の前、後端面は軸方向に垂直である。
ここで、筒部4cの外周には、段部25の後端面と当接して段部25と係合する係合部27が設けられており、平ワッシャ19と係合部27との間に第1円筒部23aおよび段部25が収まっている。つまり、特殊ワッシャ22は、第1円筒部23aおよび段部25によって筒部4cの外周に嵌まっている。なお、フランジ部4bの後端面4dと係合部27との軸方向の距離は、第1円筒部23aの軸方向長さ、段部25の厚さ、および、平ワッシャ19の厚さを合計したものに略一致する。また、第1円筒部23aの内周径は筒部4cの外周径に略一致する。
そして、戻り側当接部20は、特殊ワッシャ22の鍔部24からなり、吸引力の作用時とは逆の方向にレバー5が回転駆動されたときに、鍔部24の前端面で作用端5bの当接を受けて軸方向後方に押される。
また、戻り側係合部21は、特殊ワッシャ22の段部25からなり、戻り側当接部20の軸方向前方かつ内周側に位置する。そして、戻り側係合部21は、吸引力の作用時とは逆の方向にレバー5が回転駆動されたときに、軸方向後方に移動して段部25の後端面により係合部27に当接して係合する。
以上により、電磁スイッチ3の吸引力によって、レバー5が回転駆動されると、作用端5bが押出側当接部18(平ワッシャ19)を軸方向前方に押し、さらに、押出側当接部18がピニオン4を軸方向前方に押すことで、ピニオン移動体が一体となって軸方向に前進する。このとき、特殊ワッシャ22は、係合部27が段部25を軸方向前方に押すことで軸方向に前進する。そして、ピニオン4がリングギヤ8に当接して噛み合うとともに、電動モータ2のトルクによりリングギヤ8が回されてエンジンが始動される。
また、エンジンの始動後、電磁スイッチ3が吸引力の発生を停止すると、レバー5がピニオン移動体の前進時とは逆の方向に回転駆動される。これにより、作用端5bが戻し側当接部(特殊ワッシャ22の鍔部24)を軸方向後方に押し、さらに、戻し側係合部(特殊ワッシャ22の段部25)が係合部27を介してピニオン4を軸方向後方に押すことで、ピニオン移動体が一体となって軸方向に後退する。これにより、ピニオン4がリングギヤ8から離脱する。
〔実施例1の効果〕
実施例1のスタータ1によれば、ホルダ15の一部をなす押出側当接部18(平ワッシャ19)の後端面19bにおいて作用端5bが当接する位置γとピニオン4の回転軸αとの距離Raと、前端面19aにおいてピニオン4に当接する位置δと回転軸αとの距離Rbとの間に距離Ra>距離Rbの大小関係が存在する。
これにより、作用端5bと押出側当接部18との間に作用する摩擦トルクの方を、押出側当接部18とピニオン4との間に作用する摩擦トルクよりも大きくすることができる。このため、エンジン始動後、ピニオン4が高速回転しても、押出側当接部18は、レバー5に対して静止したまま回転しにくくなり、また、回転し始めてもピニオン4よりも低速で回転する。この結果、作用端5bに対する回転摺接を防止したり、緩和したりすることができるので、ピニオン4の高速回転時に作用端5bが摩耗や発熱により溶ける可能性を低減することができる。
また、戻り側当接部20は、押出側当接部18をなす平ワッシャ19とは別体の特殊ワッシャ22の一部であり、平ワッシャ19および特殊ワッシャ22は両方とも金属製である。
これにより、押出側当接部18および戻り側当接部20をプレス加工等により簡便に製造してホルダ15を構成することができる。このため、ホルダ15を低コストで設けることができる。
また、戻り側係合部21は、特殊ワッシャ22の一部であり、戻り側当接部20の軸方向前方かつ内周側に組み付けられ、吸引力の作用時とは逆の方向にレバー5が回転駆動されたときに、軸方向後方に移動してピニオン4の係合部27に係合する。
これにより、ピニオン4の軸長が短くても、収容空間16を確保して作用端5bを収容することができる。
また、押出側当接部18は、作用端5bに対し相対回転可能である。
これにより、レバー5を組み付ける際に押出側当接部18の周方向角度を調整する必要がなくなるので、組み付け作業性の悪化を阻止することができる。
〔実施例2〕
実施例2のスタータ1によれば、図4に示すように、押出側当接部18は、2枚の平ワッシャ19A、19Bを軸方向に重ねたものである。そして、軸方向前方の平ワッシャ19A(以下、前側ワッシャ19Aと呼ぶことがある。)の前端面19aが後端面4dに当接し、軸方向後方の平ワッシャ19B(以下、後側ワッシャ19Bと呼ぶことがある。)の後端面19bに作用端5bが当接する。
これにより、ピニオン4が高速回転しても、ピニオン4と後側ワッシャ19Bとの間に前側ワッシャ19Aが介在することで、後側ワッシャ19Bは回転しにくくなったり、回転し始めてもピニオン4よりも大幅に低速で回転したりする。このため、ピニオン4の高速回転時に作用端5bが熱溶融する可能性を更に低減することができる。
また、後側ワッシャ19Bの外径は前側ワッシャ19Aの外径よりも大きい。
これにより、後側ワッシャ19Bと作用端5bとの間に作用する摩擦トルクの方を、前側ワッシャ19Aとピニオン4との間に作用する摩擦トルク、および、前側ワッシャ19Aと後側ワッシャ19Bとの間に作用する摩擦トルクよりも大きくすることができる。
このため、前側ワッシャ19Aとピニオン4との間、および、前側ワッシャ19Aと後側ワッシャ19Bとの間で回転摺接が発生しやすくなり、後側ワッシャ19Bと作用端5bとの間では回転摺接が発生しにくくなる。この結果、ピニオン4の高速回転時に作用端5bが熱溶融する可能性を更に低減することができる。
なお、実施例2のフランジ部4bは、軸方向後方に向って段状に縮径しておらず、後端面4dの外径は前側ワッシャ19Aの外径よりも大きい。
〔実施例3〕
実施例3のスタータ1によれば、図5〜図7に示すように、レバー5は、以下に説明する樹脂製のカラー29を有する。なお、押出側当接部18は、実施例1と同様に1枚の平ワッシャ19である。また、フランジ部4bは、実施例1と同様に軸方向後方に向って段状に縮径しており、後端面4dの面積は、軸方向前方寄りの部分の断面積よりも小さい。
カラー29は、2つの直線部29aと円弧部29bとからなるU字形状の樹脂部品であり、2つのアーム5dの間に軸支されている。
ここで、カラー29ではそれぞれの直線部29aにおいて軸部29cが外側に向かって突設されており、アーム5dの先端部の内側には、軸部29cが嵌まる軸受穴5eが設けられている。そして、それぞれの軸受穴5eに軸部29cが嵌まることで、カラー29は、レバー5の回転軸εと平行な回転軸ζを形成し、レバー5に対して相対回転自在に支持される。また、円弧部29bは、平ワッシャ19と略同一径であり、直線部29aよりも上側で回転するように組み付けられる。そして、カラー29は、アーム5dに代わって収容空間16に収容され、全体でレバー5の作用端5bをなす。なお、カラー29は平面βを挟んで鏡像対称をなす。
これにより、作用端5bと押出側当接部18との当接面積を拡大することができるので、作用端5bと押出側当接部18との間に作用する摩擦トルクを大きくすることができる。このため、ピニオン4が高速回転しても、押出側当接部18は、更に、レバー5に対して静止したまま回転しにくくなり、また、回転し始めてもピニオン4よりも更に低速で回転するようになる。
また、作用端5bと押出側当接部18との当接面積を拡大することで、作用端5bと押出側当接部18との間の面圧を下げることができる。このため、押出側当接部18が作用端5bに対して回転摺接しても、作用端5bと押出側当接部18との間の摩耗や発熱を抑制することができる。
以上により、ピニオン4の高速回転時に作用端5bが熱溶融する可能性を更に低減することができる。
さらに、カラー29によれば、2つの直線部29aは、円弧部29bと接続しない端同士が離れている。
このため、レバー5にカラー29を軸支させた状態でも、レバー5の組み付け作業性は低下しない。
〔変形例〕
スタータ1の態様は、実施例に限定されず種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例1のスタータ1によれば、押出側当接部18の平ワッシャ19の枚数は1であり、実施例2のスタータ1によれば、押出側当接部18の平ワッシャ19の枚数は2であったが、3枚以上の平ワッシャ19により押出側当接部18を設けてもよい。
また、実施例2のスタータ1によれば、押出側当接部18は、2枚の平ワッシャ19を軸方向に重ねることで設けられていたが、内径や外径が異なる複数のリング状の円板を軸方向に重ねて接合することで1つのワッシャとして押出側当接部18を設けてもよい。例えば、実施例2で用いた前側、後側ワッシャ19A、19Bを軸方向に重ねて接合することで押出側当接部18としての1枚のワッシャを設けてもよい。
また、実施例3のスタータ1によれば、カラー29は、2つの直線部29aと円弧部29bからなるU字状の樹脂部品であり、2つの直線部29aは、円弧部29bと接続しない端同士が離れていたが、図8に示すように、2つの直線部29aの両端を両方とも円弧部29bで接続し、カラー29をO字形状にしてもよい。
さらに、ホルダ15の態様は、実施例に限定されず、本願発明の作用効果を奏する範囲で様々な態様を採用することができる。例えば、1つの金属部品に押出側当接部18や戻り側当接部20の機能を有する部分を含ませてもよく、さらに、1つの金属部品に押出側当接部18、戻り側当接部20および戻り側係合部21の機能を有する部分を全て含ませてもよい。
1 スタータ 2 電動モータ 3 電磁スイッチ 4 ピニオン 5 レバー 5a 支点 5b 作用端 18 押出側当接部 19a 前端面(端面) 19b 後端面(端面) Ra、Rb 距離 α 回転軸 γ、δ 位置

Claims (8)

  1. 電磁スイッチ(3)の磁気的な吸引力を軸方向に作用する推力として受けることで軸方向前方に押し出されるとともに、電動モータ(2)のトルクにより回転駆動されるピニオン(4)と、
    所定の支点(5a)を中心として回転自在に組み付けられ、前記吸引力を前記推力として前記ピニオン(4)に伝達する作用端(5b)を有する樹脂製のレバー(5)と、
    前記ピニオン(4)に対し相対回転可能に組み付けられ、前記吸引力により前記レバー(5)が回転駆動されたときに、前記レバー(5)の作用端(5b)の当接を受けて軸方向前方に押され、前記ピニオン(4)に軸方向後方から当接して前記ピニオン(4)を軸方向前方へ押し出す押出側当接部(18)とを備え、
    この押出側当接部(18)は、鍔状に設けられて軸方向に垂直な2つの端面(19a、19b)を有し、前記レバー(5)の作用端(5b)の当接を一方の端面(19b)で受けるとともに、他方の端面(19a)によって前記ピニオン(4)に軸方向後方から当接し、
    前記一方の端面(19b)において前記レバー(5)の作用端(5b)が当接する位置(γ)と前記ピニオン(4)の回転軸(α)との距離(Ra)と、前記他方の端面(19a)において前記ピニオン(4)に当接する位置(δ)と前記ピニオン(4)の回転軸(α)との距離(Rb)との大小関係は、前記距離(Ra)が前記距離(Rb)よりも大きいことを特徴とするスタータ(1)。
  2. 請求項1に記載のスタータ(1)において、
    前記押出側当接部(18)の軸方向後方で前記ピニオン(4)に対し相対回転可能に組み付けられ、前記吸引力の作用時とは逆の方向に前記レバー(5)が回転駆動されたときに、前記レバー(5)の作用端(5b)の当接を受けて軸方向後方に押される戻り側当接部(20)を備え、
    前記押出側当接部(18)および前記戻り側当接部(20)は、両方とも金属製であり、互いに別体として設けられて組み付けられていることを特徴とするスタータ(1)。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスタータ(1)において、
    前記押出側当接部(18)は、複数枚の平ワッシャ(19、19A、19B)を軸方向に重ねたものであることを特徴とするスタータ(1)。
  4. 請求項3に記載のスタータ(1)において、
    前記レバー(5)の作用端(5b)の当接を受ける端面(19b)を有する平ワッシャ(19)の外径は、前記ピニオン(4)に当接する端面(19a)を有する平ワッシャ(19)の外径よりも大きいことを特徴とするスタータ(1)。
  5. 請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載のスタータ(1)において、
    前記押出側当接部(18)の軸方向後方で前記ピニオン(4)に対し相対回転可能に組み付けられ、前記吸引力の作用時とは逆の方向に前記レバー(5)が回転駆動されたときに、前記レバー(5)の作用端(5b)の当接を受けて軸方向後方に押される戻り側当接部(20)と、
    この戻り側当接部(20)と一体物(22)として設けられて前記戻り側当接部(20)の軸方向前方かつ内周側に組み付けられ、前記吸引力の作用時とは逆の方向に前記レバー(5)が回転駆動されたときに、軸方向後方に移動して前記ピニオン(4)の係合部(27)に係合する戻り側係合部(21)とを備えるスタータ(1)。
  6. 請求項1ないし請求項5の内のいずれか1つに記載のスタータ(1)において、
    前記レバー(5)の作用端(5b)に対し前記押出側当接部(18)が相対回転可能であることを特徴とするスタータ(1)。
  7. 請求項1ないし請求項6の内のいずれか1つに記載のスタータ(1)において、
    前記レバー(5)は、前記レバー(5)の回転軸(ε)と平行な回転軸(ζ)の周囲に回転可能な樹脂製のカラー(29)を有し、このカラー(29)が前記レバー(5)の作用端(5b)をなすことを特徴とするスタータ(1)。
  8. 請求項7に記載のスタータ(1)において、
    前記カラー(29)は、前記ピニオン(4)の回転軸(α)を挟む2つの片(29a)を有し、この2つの片(29a)が前記押出側当接部(18)に当接することを特徴とするスタータ(1)。
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