本発明の実施形態は、青色光励起性蛍光体材料等のフォトルミネセンス材料の粒子を含有する波長変換コンポーネントを励起するために使用される励起光(典型的には青色光)を生成するように動作可能な、典型的にはLEDである複数の固体発光体を備える発光デバイスを目的とする。加えて、波長変換コンポーネントは、蛍光体材料によるフォトルミネセンス光の生成を強化するために、混合物の形態で蛍光体材料と一体化した、光反射材料(本明細書において「光散乱材料」とも称される)の粒子を含む。この強化された光の生成は、光反射材料が励起光子と蛍光体材料の粒子との衝突数を増加させることにより、もたらされると考えられる。最終的な結果は、選択された放出色で発光デバイスが使用する蛍光体材料の量の減少である。
例示のみを目的とし、具体的に蛍光体材料として具現化されるフォトルミネセンス材料に関して、以下に説明する。しかしながら、本発明は、蛍光体材料又は量子ドットのいずれかのような任意のタイプのフォトルミネセンス材料に適用され得る。量子ドットは、特定の波長又は波長範囲の光を放出するように放射エネルギーによって励起され得る、3つ全ての空間次元において拘束されている励起子を有する物質(例えば半導体)の一部である。この点を踏まえて、本発明は、この点を踏まえて主張されない限り、蛍光体を基本とする波長変換コンポーネントに限定されるものではない。加えて、本特許明細書全体を通じて、同様の参照番号は、同様の部分を指して使用される。
図1は、本発明の実施形態によるLEDに基づく白色発光デバイス10の概略図を示す。デバイス10は、青色発光LED 12及びLEDに対して遠隔に位置付けられるフォトルミネセンス波長変換コンポーネント14を備える。示されるように、波長変換コンポーネント14は、少なくとも1つの面に蛍光体変換層18を有する、光透過性窓(基板)16を備え得る。蛍光体変換層18は、青色光励起性蛍光体材料の粒子20、光反射材料の粒子22、及び光透過性結合材料24の混合物を含む。光透過性窓16は、例えば、ポリカーボネート、アクリル、シリコーン、若しくはエポキシ等のポリマー材料、又は石英ガラス等のガラスといった、任意の光透過性材料を含み得る。典型的に、製造の容易さのため、光透過性窓16は、平面であり、円盤型の形状であることが多いが、意図される用途に応じて、正方形、長方形、又は他の形状であってもよい。光透過性窓が円盤形状である場合、いくつかの実施形態では、直径は、約1cm〜10cmであり得、これは、0.8cm2〜80cm2の面積の光学的開口である。代替的な実施形態において、光透過性窓16は、凸面又は凸レンズ等、光を選択された方向へと誘導する、光学的コンポーネントを備え得る。LED 12から波長変換コンポーネント14へ、特に蛍光体材料への熱の伝達を低減するために、波長変換コンポーネントは、LEDに対して遠隔に、少なくとも5mmの距離Lで物理的に離れて位置付けられる。本発明の実施形態は、発光体から蛍光体材料への熱の伝達を低減するために、波長変換コンポーネント、及びより重要なことには蛍光体材料が、LEDに対して遠隔に提供される、デバイスに関する。本出願の文脈において、遠隔とは、例えば、空隙又は光透過性媒体によって、物理的に分離されることを意味する。遠隔蛍光体デバイスでは、蛍光体材料が、LEDの発光表面の面積(例えば、0.03cm2)よりも、より広い面積(例えば、0.8cm2〜80cm2)にわたって分布されることが理解されるであろう。典型的に、蛍光体材料は、LEDの発光面積の少なくとも50倍、典型的には100倍の面積にわたって分布される。
青色LED 12は、波長範囲440nm〜480nm(典型的には465nm)にピーク波長λ1を有する青色光26を生成するように動作可能な、GaNに基づく(窒化ガリウムに基づく)LEDを含み得る。青色LED 12は、青色励起光26を波長変換コンポーネント14に照射するように構成され、そこで、ある割合が蛍光体材料20によって吸収され、それに応じて、典型的に冷白色発光デバイスでは黄色〜緑色である、異なる波長λ2の光28を放出する。白色に見えるように構成されるデバイス10の発光産物30は、LEDによって放出された組み合わされた光26と、蛍光体材料20によって生成された光28とを含む。
粉末形態である蛍光体材料20及び光反射材料22は、ポリマー材料(例えば、熱若しくはUV硬化性のシリコーン若しくはエポキシ材料)又は例えばNazdar’s(登録商標)UV硬化性リトクリアオーバープリントPSLC−294等のクリアインクといった、光透過性バインダ材料24と、既知の割合で十分に混合される。この混合物は、均一な厚さの1つ以上の層として、窓16の面に適用される。好ましい実施形態では、混合物はスクリーン印刷によって光透過性窓に適用され、層の厚さtは印刷パスの回数によって調整される。当業者には明らかなように、蛍光体/反射材料の混合物は、混合物を、表面上に、インクジェット印刷、スピンコーティング、又はスキージ等のブレードを使用して掃引(例えば、ドクターブレーディング)することを含む、他の方法を使用して適用され得る。
更なる実施形態において、蛍光体と光反射材料との混合物を、光透過性窓の中に組み込むことが想定される。例えば、蛍光体と光反射材料との混合物を、光透過性ポリマーと混合し、このポリマー/蛍光体混合物を押出又は射出成形して、蛍光体及び光反射材料がコンポーネントの体積全体に均一に分布された波長変換コンポーネント14を形成することができる。
蛍光体材料をLEDに対して遠隔に位置付けることにより、蛍光体材料の熱劣化の低減等、多数の利点がもたらされる。加えて、蛍光体材料がLEDダイの発光表面に直接接触して提供されるデバイスと比較して、蛍光体材料を遠隔に提供することにより、LEDダイによる後方散乱光の吸収が低減される。更には、蛍光体を遠隔に位置付けることにより、蛍光体をLEDダイの発光表面に直接適用することと比較して、蛍光体材料が、はるかに大きな面積にわたって提供されるため、より一貫した色及び/又はCCTの光の生成が可能となる。
蛍光体材料は、例えば、一般組成式がA3Si(O,D)5又はA2Si(O,D)4であるケイ酸塩に基づく蛍光体等の無機又は有機蛍光体を含み得、式中、Siはケイ素であり、Oは酸素であり、Aはストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)、又はカルシウムを含み、Dは塩素(Cl)、フッ素(F)、窒素(N)、又は硫黄(S)を含む。ケイ酸塩に基づく蛍光体の例は、米国特許第US 7,575,697号「Europium activated silicate−based green phosphor」(Intematix Corp.に譲渡)、同第US 7,601,276号「Two phase silicate−based yellow phosphor」(Intematix Corp.に譲渡)、同第US 7,601,276号「Silicate−based orange phosphor」(Intematix Corp.に譲渡)、及び同第US 7,311,858号「Silicate−based yellow−green phosphor」(Intematix Corp.に譲渡)に開示される。蛍光体はまた、同時係属中の特許出願第US2006/0158090号「Aluminate−based green phosphor」及び特許第US 7,390,437号「Aluminate−based blue phosphor」(Intematix Corp.に譲渡)に教示されるもの等のアルミン酸塩に基づく材料、同時係属中の第US2008/0111472号「Aluminum−silicate orange−red phosphor」に教示されるようなケイ酸アルミニウム蛍光体、又は米国特許第8,274,215号に教示されるもの等の窒化物に基づく赤色蛍光体材料を含み得る。蛍光体材料が、本明細書に記載の例に限定されるものではなく、窒化物及び/若しくは硫酸塩蛍光体材料、オキシ窒化物及びオキシ硫酸塩蛍光体、又はガーネット材料(YAG)を含む、任意の蛍光体材料を含み得ることが、理解されるであろう。
蛍光体材料は、通常は直径が10μm〜20μm、及び典型的には約15μmの球状形状である、粒子を含む。蛍光体材料は、2μm〜60μmの寸法の粒子を含み得る。
光反射材料22は、典型的には0.9又はそれ以上の高反射率を有する粉末材料を含む。光反射材料の粒径は、典型的には0.1μm〜10μmの範囲であり、好ましい実施形態では0.1μm〜10μmの範囲内である。蛍光体材料に対する光反射材料の重量充填百分率は、0.1%〜10%の範囲であり、好ましい実施形態では1〜2%の範囲である。光反射材料の例としては、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化チタン(TiO2)、硫酸バリウム(BaSO4)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。光反射材料はまた、典型的にはTiO2である高度に光反射性の材料の粒子を既に含んでいる、例えばNorcote International IncのスーパーホワイトインクGN−027SA等の白色インクを含み得る。
本発明のデバイスの動作について説明する前に、既知の発光デバイスの動作を、図2を参照して説明し、これは、蛍光体波長変換を用いる冷白色LEDに基づく発光デバイスの概略図を示す。本発明のデバイスと共通して、既知のデバイスには、光透過性バインダ24の体積全体に均一に分布される蛍光体材料粒子20を含む、波長変換コンポーネント18が含まれる。本発明のデバイスとは異なり、既知のデバイスは、光反射材料の粒子を含まない。動作中、LEDからの青色光26は、蛍光体材料の粒子に衝突するまで光透過性バインダ24を透過する。平均すると、光子と蛍光体材料粒子の相互作用のわずか10,000分の1が、フォトルミネセンス光の吸収及び生成につながると考えられる。蛍光体粒子と光子の相互作用の大半すなわち約99.99%が、光子の散乱につながる。散乱プロセスの等方性の性質のため、平均して、散乱された光子の半分が、LEDに向かって戻る方向となる。典型的には、合計入射青色光の約10%が散乱され、波長変換コンポーネントからLEDに向かって戻る方向に放出されることが、試験で示されている。冷白色発光デバイスでは、入射青色光の合計の約10%が窓を通じて放出され、発光産物に寄与することができるように、蛍光体材料の量が選択される。入射光の大半、すなわち約80%は、蛍光体材料によって吸収され、フォトルミネセンス光28として再放出される。フォトルミネセンス光の生成の等方性の性質のため、蛍光体材料によって生成される光28の約半分が、LEDに向かう方向に放出されることになる。結果として、合計入射光の最大(↑)約40%が、波長λ2の光28として放出され、発光産物30に寄与することになり、一方で、合計入射光の最大(↑)約40%が、LEDに向かって戻る方向の波長λ2の光28として放出されることになる。典型的には、LEDに向かって放出された光は、デバイスの総合効率を増すために反射板(図示せず)によって方向転換される。
本発明のいくつかの実施形態による冷白色発光デバイス10の動作を、ここで、図3を参照して説明し、これは、図1のデバイスの動作の概略図を示す。本発明のデバイスの動作は、図2のものに類似であるが、追加として、光反射/散乱材料の粒子による(波長λ1及びλ2の)光の反射又は散乱が含まれる。蛍光体材料とともに光反射材料の粒子を含むことにより、所与の色の発光産物を生成するために必要な蛍光体材料の量を、例えば、最大33%低減することができる。光反射材料の粒子は、光子が蛍光体材料の粒子に衝突する可能性を増加させ、したがって、所与の色の発光産物に必要とされる蛍光体材料が少ない。
図4は、◆−0%、黒四角−0.4%、黒三角−1.1%、及び●−2%の重量充填百分率の光反射材料に対する、本発明のいくつかの実施形態による発光デバイスについての色度CIE xに対する光度のプロットである。このデータは、バインダ材料がNazdar’s(登録商標)UV硬化性リトクリアオーバープリントPSLC−294を含み、蛍光体材料が15μmの平均粒径を有するIntematix Corporationの蛍光体EY4453を含む、スクリーン印刷された蛍光体変換層に関する。蛍光体材料対クリアインクの比率は、重量比で2:1である。光反射材料は、Norcote International IncのスーパーホワイトインクGN−027SAを含む。光反射材料の充填率に関する数字は、スーパーホワイトインク対クリアインクの重量百分率を指す。各データポイントに関連づけられる小さい参照番号は、蛍光体の層を形成するために用いられた印刷パス回数「n」を示す。印刷パスの回数は、蛍光体層18の厚さ及び蛍光体の数に正比例することが理解されるであろう。楕円32、34、36、38は、実質的に同じ光度及びCIE x値を有する発光産物に関するデータポイントをまとめるために使用されている。例えば、楕円32は、i)光反射材料を用いない3回の印刷パス、及びii)充填率2%の光反射材料を用いる2回の印刷パスを含む蛍光体変換層18に関して、類似した光度及び色の発光産物が生産され得ることを示している。これらのデータは、重量充填率2%の光反射材料を含めることによって、約33%少ない蛍光体材料を含む蛍光体変換層18を用いて、同じ色及び光度の光を生成することが可能であることを示している。楕円34は、i)光反射材料を用いない4回の印刷パス、及びii)充填率0.4%の光反射材料を用いる3回の印刷パスを含む蛍光体変換層に関して、同じ光度及び色の発光産物が生産されることを示している。これらのデータは、この実施形態については、重量充填率0.4%の光反射材料を含めることによって、約25%少ない蛍光体を含む蛍光体変換層を用いて、同じ光の色及び光度を生成することが可能であることを示している。楕円36は、i)光反射材料を用いない4回の印刷パス、及びii)充填率1.1%の光反射材料を用いる3回の印刷パスを含む、蛍光体変換層に関して、同じ光度及び色の発光産物が生産されることを示している。これらのデータは、重量充填率1.1%の光反射材料を含めることによって、約25%少ない蛍光体を含む蛍光体変換層を用いて、同じ光の色及び光度を生成することが可能であることを示している。楕円38は、i)重量充填率0.4%の光反射材料を用いる4回の印刷パス、及びii)重量充填率2%の光反射材料を用いる3回の印刷パスを含む、蛍光体変換層に関して、同じ光度及び色の発光産物が生産されることを示している。これらのデータは、重量充填率0.4%の光反射材料を含めることによって、約25%少ない蛍光体を含む蛍光体変換層を用いて、同じ光の色及び光度を生成することが可能であることを示している。ポイント40(n=4、1.充填率1%)及び42(n=4、充填率2%)は、飽和点が存在することを示唆しており、それを超えると、光反射材料の充填率の増加は色にほとんど影響を及ぼさずに光度の減少をもたらす。
図5は、本発明の別の実施形態によるLEDに基づく白色発光デバイス10の概略図である。この実施形態において、光透過性基板16は、導光板(導波管)として構成され、蛍光体変換層18は、基板の1つの面、すなわち発光面にわたって提供される。典型的には、基板16は、実質的に平面であり、用途に応じて、円盤形状、正方形、長方形、又は他の形状であり得る。基板が円盤形状である場合、直径は、典型的に、約20cm2〜約700cm2の面積の発光面に対応して、約5cm〜30cmである。基板が正方形又は長方形の形状である場合、側面は、典型的に、約80cm2〜約5000cm2の発光面に対応して、5cm〜40cmであり得る。基板16の非発光面(図では下面)上には、デバイスの後部からの光の放出を防ぐために、光反射材料の層44が提供され得る。反射材料44は、クロム等の金属コーティング、又はプラスチック材料若しくは紙等の光沢のある白色の材料を含み得る。基板の縁部から放出される光を最小限に抑えるために、基板の縁部には、好ましくは、光反射表面(示されない)が含まれる。1つ以上の青色LED 12は、青色光26を基板16の1つ以上の縁部に連結させるように構成される。動作中、基板16に連結された光26は、内部全反射によって、基板16の体積全体にわたって誘導される。臨界角よりも高い角度で基板の発光面に衝突する光26は、その面を通って蛍光体波長変換層18に放出されることになる。デバイスの動作は、図3を参照して説明したものと同じである。図5に示されるように、発光表面から離れる方向に放出される、蛍光体が生成した光46は、基板16に再び入り得、光反射層44によって反射されることによって、最終的に発光面を通じて放出されることになる。デバイスから放出される最終的な照射産物30は、LEDによって生成された青色光26と、蛍光体波長変換層18によって生成された波長変換光28の組み合わせである。
図6は、光透過性基板16が、導光板(導波管)として構成される、代替的なLEDに基づく白色発光デバイス10の概略図である。この実施形態では、蛍光体変換層18は、発光面の反対側の基板の面に提供され、光反射層44は、蛍光体変換層18全体にわたって提供される。
図7は、本発明の更なる実施形態によるLEDに基づく白色発光デバイス10の概略図を示す。この実施形態において、波長変換コンポーネント14は、光反射性であり、蛍光体変換層18が上に適用された光反射表面48を備える。示されるように、光反射表面48は、放物面を含み得るが、平面、凸面、及び凹面を含む、任意の表面を含み得る。デバイスからの発光を最大化するために、光反射表面は、可能な限り反射性であり、好ましくは、少なくとも0.9の反射率を有する。光反射表面は、銀、アルミニウム、クロム等の研磨金属表面、光反射ポリマー、光反射紙、又は光反射塗料を含み得る。熱の放散を助けるために、光反射表面は、好ましくは、熱伝導性である。
図7の発光デバイスの動作は、図8に記載され、これは、図3のものに類似であるため、詳細には記載されない。しかしながら、LED光26のうち平均して最大半分が、蛍光体変換層を2回通って移動することになるため、蛍光体変換層18の厚さは、光透過性波長コンポーネントを有する配設(図1及び5)と比較して、最大で半分、すなわち、t/2であり得る。蛍光体材料を光反射表面に提供する結果として、蛍光体材料の使用量を最大約50%更に低減させる可能性を有しながら、同じ色の発光産物が達成され得る。図6の実施形態は、動作に関しては、図7のものに類似であり、光透過性基板16が、LED光26を蛍光体変換層18へと導くために使用されている。
本発明は、発光デバイスに関連して記載されているが、本発明の原理はまた、同時係属中の米国特許第7,937,865号に記載のもの等、フォトルミネセンス波長変換を利用して所望される色の発光を生成する、固体発光サイネージにも適用することができ、この内容は、それを参照することにより本明細書に組み込まれる。このような発光サインでは、波長変換コンポーネント14を、フォトルミネセンスサイネージ表面として使用して、所望の色のサイネージ情報を生成することができることが理解されるであろう。蛍光体材料と光反射材料との混合物は、光透過性基板上に画像、写真、文字、数字、デバイス、パターン、又は他のサイネージ情報を画定するパターンとして構成され得る。あるいは、例えば、チャネルレタリングに必要とされるように、サイネージ表面、すなわち光透過性基板の形状は、サイネージ情報を画定するように構成され得る。本発明は、サイネージ表面の面積が、数百平方センチメートルであり、蛍光体材料を、最小で100cm2(10cm×10cm)、より典型的には数百、又は数千平方センチメートルにわたって分布させる必要がある場合に、特に有利である。
サインは、バックライトで光を当てることができる、すなわち、LEDは、例えばライトボックス内でサイネージ表面の後ろに位置付けられ、サイネージ表面がライトボックスの開放部に重なって提供される。典型的には、サイネージ表面は、LEDから少なくとも約5mmの距離に位置する。あるいは、サインは、エッジライトで光を当てることができ、光透過性基板は、導光板として構成され、蛍光体材料と光反射材料との混合物は、導光板の発光面の少なくとも一部に提供される。
いくつかの実施形態において、光反射材料は、二酸化チタン(TiO2)を含むが、これは、硫酸バリウム(BaSO4)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化ケイ素(SiO2)、又は酸化アルミニウム(Al2O3)等の他の材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、光反射材料は、1μm〜50μmの範囲、好ましくは、10μm〜20μmの範囲の平均粒径を有する。
いくつかの実施形態において、波長変換コンポーネント内で利用される光反射/散乱材料は、粒子が、励起(典型的には青色)光を、フォトルミネセンス(蛍光体)材料(複数可)によって生成される光を散乱させるよりも、相対的に多く散乱させるように選択される、粒径を有する。例えば、光反射粒子の寸法は、粒子が、励起光を、少なくとも1つの蛍光体材料によって生成される光を散乱させるよりも、相対的に少なくとも2倍多く散乱させるように、選択され得る。これは、青色励起光のより高い割合が散乱されることを確実にし、光子が蛍光体材料粒子と相互作用する可能性を増加させ、結果として、フォトルミネセンス光の生成をもたらす。同時に、蛍光体が生成した光は、通過することができ、散乱される可能性はより低くなる。
このアプローチは、青色光子が、蛍光体材料粒子と相互作用する可能性を更に増加させ得るため、選択された発光色を生成するのに必要な蛍光体材料がより少ない。この配設はまた、波長変換コンポーネント/デバイスの発光効率も増加させ得る。青色(400nm〜480nm)励起光を用いるいくつかの実施形態において、光反射材料は、約150nm未満の平均粒径を有し、典型的には、100nm〜150nmの範囲の平均粒径を有する。
光反射/散乱材料(すなわち、青色光を優先的に散乱させるため)は、蛍光体材料と同じ材料層に埋め込まれる。
あるいは、光反射/散乱材料は、蛍光体材料を有する層に隣接するか、又はその付近の別個の層に設置されてもよい。例えば、本発明のいくつかの実施形態により、また図9に示されるように、波長変換コンポーネント136は、順に、光透過性基板142、光反射粒子を含有する光反射層144、及び1つ以上の蛍光体(フォトルミネセンス)と光反射材料との混合物を含有する波長変換層146を備える。図9に見られるように、波長変換コンポーネント136は、動作中、波長変換層146がLEDに面するように構成される。本発明のいくつかの実施形態によると、波長変換コンポーネント136は、順に、光透過性基板142、光反射粒子を含有する光反射層144、及び1つ以上の蛍光体(フォトルミネセンス)材料を含有する波長変換層146を備える。
光透過性基板142は、波長範囲380nm〜740nmの光に実質的に透過性である任意の材料であり得、ポリカーボネート若しくはアクリル等の光透過性ポリマー、又はホウケイ酸塩ガラス等のガラスを含み得る。基板142は、いくつかの実施形態において、直径がφ=62mmであり、厚さがt1、典型的には0.5mm〜3mmである、平面円板を含む。他の実施形態では、基板は、例えばドーム形又は円筒形のような形状の凹面又は凸面等の他の外形を備え得る。
光拡散層144は、好ましくは二酸化チタン(TiO2)である光反射材料の均一な厚さの層を含む。代替的な配設では、光反射材料は、硫酸バリウム(BaSO4)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、又は可能な限り高い反射率、典型的には0.9以上の反射率を有する粉末材料を含み得る。光反射材料の粉末は、光透過性液体バインダ材料と十分に混合されて、懸濁液を形成し、結果として得られる混合物は、好ましくは、スクリーン印刷によって、基板142の面に堆積され、基板の全面を被覆する厚さt2(典型的には10μm〜75μmの範囲)の均一な層を形成する。光拡散層144中の単位面積当たりの光回折材料の量は、典型的に、10μg.cm−2〜5mg.cm−2の範囲内である。
スクリーン印刷は、光拡散層144を堆積するための好ましい方法であるが、例えば、これは、スロットダイコーティング、スピンコーティング、ローラーコーティング、ドローダウンコーティング、又はドクターブレーディング等の他の技術を使用して堆積することもできる。バインダ材料は、ポリマー樹脂、モノマー樹脂、又はアクリル、エポキシ(ポリエポキシド)、シリコーン、若しくはフッ化ポリマーのような硬化性液体ポリマーを含み得る。バインダ材料が、その硬化した状態で、実質的に、蛍光体材料(複数可)及びLEDによって生成される全ての波長の光に対して透過性であり、好ましくは、可視スペクトル(380nm〜800nm)にわたって少なくとも0.9の透過率を有することが、重要である。バインダ材料はUV硬化性であることが好ましいが、熱硬化性のもの、溶剤に基づくもの、又はそれらの組み合わせであってもよい。UV硬化性又は熱硬化性のバインダは、溶剤に基づく材料と異なり、重合中に「脱ガス」しないので、好ましい場合がある。一配設において、光回折材料の平均粒径は、5μm〜15μmの範囲であるが、上述のように、ナノメートル範囲(nm)であってもよく、有利には、100nm〜150nmの範囲である。液体バインダに対する光反射材料の重量充填百分率は、典型的に、7%〜35%である。
波長変換層146は、いかなる介在層又は空隙も介さずに、直接接触による光拡散層144に堆積される。粉末形状である蛍光体材料は、液体の光透過性バインダ材料と既知の割合で十分に混合されて、懸濁液を形成し、結果として得られる蛍光体組成物、すなわち「蛍光体インク」は、反射層144に直接堆積される。波長変換層はスクリーン印刷によって堆積するのが好ましいが、スロットダイコーティング、スピンコーティング、又はドクターブレーディングのような他の堆積手法を使用してもよい。波長変換層146と反射層144との間の光インターフェースを排除し、層間の光の透過を最大にするために、好ましくは、同じ液体バインダ材料、すなわち、ポリマー樹脂、モノマー樹脂、アクリル、エポキシ、シリコーン、又はフッ化ポリマー等が、両方の層を製造するために使用される。
本発明による蛍光体波長変換コンポーネント136の更なる例を、図10に図示する。図9の波長変換コンポーネントと共通して、このコンポーネントは、光透過性基板142、光拡散層144、及び波長変換層146を備える。本発明によると、光拡散層144及び波長変換層146は、互いに直接接触して堆積される。この場合も、動作中、波長変換層146がLEDに面するように波長変換コンポーネントが構成されるように、コンポーネントが構成される。
動作中、LEDによって生成される青色励起光128は、蛍光体材料の粒子に衝突するまで、波長変換層146を通って移動する。平均すると、光子と蛍光体材料粒子との相互作用のわずか10,000分の1が、フォトルミネセンス光138の吸収及び生成をもたらすと考えられる。蛍光体粒子と光子の相互作用の大半すなわち約99.99%が、光子の散乱につながる。散乱プロセスの等方性の性質のために、平均すると、光子の約半分が、LEDに向かって戻る方向に散乱される。典型的には、合計入射青色光128の約10%が散乱され、波長変換コンポーネント136からLEDに向かって戻る方向に放出されることが、試験で示されている。冷白色発光デバイスでは、蛍光体材料の量は、合計入射青色光の約10%が波長変換コンポーネントから放出され、発光産物140に寄与することができるように、選択される。入射光の大半、すなわち約80%は、蛍光体材料によって吸収され、フォトルミネセンス光138として再放出される。フォトルミネセンス光の生成の等方性の性質のため、蛍光体材料によって生成される光138の約半分が、LEDに向かう方向に放出される。結果として、合計入射光の最大約40%のみが波長λ2の光138として放出され、発光産物138に寄与することになり、合計入射光の残り(最大約40%)が、LEDに向かって戻る方向の波長λ2の光138として放出されることになる。波長変換コンポーネント136からLEDに向かって放出される光は、反射チャンバの光反射表面によって方向転換されて、発光産物に寄与し、デバイスの全体的な効率を増加させる。
光反射材料の粒子から構成される光拡散層144の追加により、選択された色の発光を生成するために必要な蛍光体材料の量を実質的に低減することができる。拡散層144は、光子が、光を波長変換層146に反射して戻すことによってフォトルミネセンス光の生成をもたらす可能性を増加させる。波長変換層と直接接触する反射層を含むことにより、所与の色の発光産物を生成するために必要な蛍光体材料の量を、例えば、いくつかの実施形態では最大40%低減することができる。
したがって、光拡散層が、LEDによって生成される青色光を、蛍光体材料によって生成される光を散乱するよりも多く、選択的に散乱するように、光拡散層を構成することが想定される。このような光拡散層は、波長変換層から放出される青色光のより高い割合が、光反射材料によって散乱され、波長変換層に戻るように方向付け、光子が蛍光体材料粒子と相互作用する可能性を増加させ、結果として、フォトルミネセンス光の生成をもたらすことを確実にする。同時に、蛍光体が生成した光は拡散層を通過することができ、散乱される可能性はより低くなる。拡散層は、青色光子が蛍光体材料粒子と相互作用する可能性を増加させるため、選択された発光色を生成するのに必要な蛍光体材料がより少ない。
加えて、このような配設はまた、波長変換コンポーネント/デバイスの発光効率を増加させ得る。光散乱材料の平均粒径を適切に選択することによって、光拡散層が、他の色、すなわち緑色及び赤色よりも容易に、青色光を散乱するように、光拡散層を構成することが可能である。図11は、赤色、緑色、及び青色に関する、TiO2の平均粒径(nm)に対する相対光散乱率のプロットを示す。図11に見られるように、100nm〜150nmの平均粒径を有するTiO2粒子は、青色光(450nm〜480nm)を散乱する傾向が、緑色光(510nm〜550nm)又は赤色光(630nm〜740nm)を散乱するよりも2倍を上回って高い。例えば、100nmの平均粒径を有するTiO2粒子は、青色光を、緑色又は赤色の光を散乱するよりもほぼ3倍(2.9=0.97/0.33)多く、散乱するであろう。200nmの平均粒径を有するTiO2粒子に関しては、これらは、青色光を、緑色又は赤色光を散乱する2倍(2.3=1.6/0.7)多く散乱するであろう。本発明のいくつかの実施形態によると、光回折粒子の寸法は、好ましくは、粒子が、青色光を、蛍光体材料(複数可)によって生成される光の相対的に少なくとも2倍散乱するように、選択される。蛍光体材料によって生成される波長の光と比較して、LEDによって生成される波長に対応する光を優先的に散乱する、光反射粒子から構成される光反射層を含む波長変換コンポーネントの概念は、それ自体が発明と見なされる。
したがって、光反射/散乱材料は、蛍光体材料を含む層に隣接するか、又はその付近の別個の層で具現化され得る。光反射/散乱材料を蛍光体材料と同じ層に混合する代わりに、及び/又はそれに加えて、別個の光反射層を使用してもよい。同じか又は異なる反射材料のいずれも、蛍光体材料と混合される光反射材料とは別個の光反射層に使用することができる。
本明細書に開示されている発明の概念は、任意の好適な形を包含する波長変換コンポーネントに適用され得る。例えば、白熱電球の代わりに固体電球が示される図12及び13に図示されるLED照明デバイス200を考察する。
LED照明デバイス200は、ねじ込み口金206を含む照明基部204を備える。ねじ込み口金206は、標準的なエジソンねじ込み口金として実装される、標準的な電球ソケットに嵌合するように構成される。エンベロープ208は、LED照明デバイス200の上部の周囲に延在し得る。エンベロープ208は、LED照明デバイス200の保護及び/又は拡散特性を提供する、光透過性材料(例えば、ガラス又はプラスチック)である。
LED照明デバイス200は、照明基部204から延在する、伸長したドーム形状を有する波長変換コンポーネント202を備える。青色LEDデバイス12は、照明基部204の上表面、波長変換コンポーネント202の下に存在する。波長変換コンポーネント202の三次元の性質は、LED 12の周囲及び上の容積を包囲する、比較的大きな形状を作出する。照明デバイス200内の波長変換コンポーネント202に三次元形状を使用することにより、照明デバイス200によって放出される光に形を与える能力等、特定の機能的利点を可能にする。
しかしながら、波長変換コンポーネント202のこれらのタイプの三次元形状は、比較的大きい体積の波長変換コンポーネントにも相当し、これは、十分な量の蛍光体材料を投入する必要がある。先行技術のアプローチでは、したがって、このような波長変換コンポーネント202を製造するために、非常に多くの量の蛍光体材料が必要となる。本発明の実施形態を用いて、このような波長変換コンポーネント202を製造するために必要とされる蛍光体の量を低減することができる。具体的には、波長変換コンポーネント202は、蛍光体と反射材料との混合物を含む。波長変換コンポーネント202内の反射材料は、光を散乱する性質を有するため、これにより、波長変換コンポーネント202に必要な蛍光体材料の量が低減される。
いくつかの実施形態において、波長変換コンポーネント202を製造するために必要とされる蛍光体材料の量を低減するために、光拡散層(示されない)が、波長変換コンポーネント202に追加されてもよい(蛍光体と混合された反射材料に加えて、及び/又はその代わりに)。青色光を散乱する可能性が高くなるように選択される光散乱粒子等の任意の好適な材料を、光反射材料に利用してもよい。
したがって、LEDに基づく照明デバイス及び/又は波長変換コンポーネントを実装するための改善されたアプローチについて記載しており、これは、このようなデバイス及びコンポーネントの製造に必要なフォトルミネセント材料の量を低減させる。
全方向性のLEDに基づく発光デバイス
例えば白熱灯(電球)のエネルギー効率のよい代替品といった、多数の用途に、実質的に全方向性の放出特性が必要である。このようなランプは、多数の形態で利用可能であり、標準的には、文字及び数字の組み合わせで言及されることが多い。電球の文字表記は、典型的には、汎用(A、マッシュルーム形)、高ワット数汎用(PS−洋ナシ形)、装飾用(B−キャンドル形、CA−ツイストキャンドル形、BA−先端が曲がったキャンドル形、F−炎形、P−豪華な丸形、G−地球形)、反射板(R)、放物面のアルミメッキ反射板(PAR)、及び多面反射板(MR)といった、その電球のタイプの特定の形状を指す。番号表記は、しばしば8分の1インチ単位でランプの直径を示すことにより、ランプの大きさを指す。したがって、A−19型のランプとは、形が「A」という文字で言及され、直径が最大2と8分の3インチである、汎用ランプ(電球)を指す。最も一般的に使用される家庭用「電球」は、A−19エンベロープを有し、米国では一般にE26ねじ込み口金とともに販売される、ランプである。
正確な仕様を提供して基準を定義する様々な標準規格及び取締機関が存在し、製造業者がこれらの標準的な参照表記を使用して照明製品にラベル付けを行うことが認められている。ランプの物理的な寸法に関しては、ANSIが、必要な寸法及び形状を概説する仕様書(ANSI C78.20−2003)を提供しており、それによって、製造業者がそのランプをA−19型のランプとして許容範囲でラベル付けすることが認められている。ランプの物理的寸法の他に、ランプの性能及び機能性に言及した、追加の仕様書及び基準も存在する。例えば、米国では、US Environmental Protection Agency(EPA)が、US Department of Energy(DOE)とともに、性能の仕様書を公布しており、それに従って、ランプを、例えば、電力使用量要件、最小光出力要件、配光要件、及び寿命を特定した、「ENERGY STAR」に準拠した製品として表記することができる。
例えば、ENERGY STAR仕様書の配光基準に関して、LEDに基づく代替ランプがEnergy StarによってA−19の代替品として認められるためには、それは、270度にわたる一様な(+/−20%)発光及び270度を超える最低5%の発光を示す必要がある。LEDに基づくデバイスに伴う問題は、LEDが、本質的に、典型的には90度未満の比較的狭い配光を有することである。
本発明の実施形態による全方向性のLEDに基づく発光デバイス300を、ここで、図14を参照して説明し、これは、デバイスのA−Aを通る断面側面図及び部分的な切り取り図を示す。発光デバイス300は、青色放出(465nm)非パッケージ化LEDチップ(ダイ)320のアレイが1つの面に直接載置された光透過性回路基板(基板)310を備える。図示される実施形態において、回路基板310は、平面であり、LEDチップ320が基板の長さに沿った線形のアレイとして構成される、伸長した形状(ストリップ)を有する。記載されるように、デバイス300がエネルギー効率のよい電球の一部として使用される場合には、デバイスの外見及び放出特性が、従来的な白熱電球のフィラメントにより近似しているため、伸長したアレイが好ましい可能性がある。用途に応じて、回路基板は、例えば、正方形又は円形である等、他の形態を備えてもよく、LEDチップは、例えば他のアレイ又は構成として構成される。LEDチップ320は、回路基板310に直接載置され、パッケージ化されていない。このようなパッケージ化は、そうでなければ回路基板に向かって戻る方向の光の放出を遮断する。
回路基板310は、少なくとも半透明であり、好ましくは、50%以上の可視光に透過性である、任意の光透過性材料を含み得る。したがって、回路基板は、ガラス、又はポリプロピレン、シリコーン、若しくはアクリルといったプラスチック材料を含み得る。LEDチップ320によって生成される熱の放散を助けるために、回路基板310は、光透過性であるだけでなく、有利なことに、熱伝導性でもある。好適な光透過性熱伝導性材料の例には、酸化マグネシウム、サファイア、酸化アルミニウム、石英ガラス、窒化アルミニウム、及びダイヤモンドが挙げられる。熱伝導性回路基板の透過率は、回路基板を薄くすることによって増加され得る。機械的強度を増加させるために、回路基板は、熱伝導性層がガラス又はプラスチック材料等の光透過性支持体に載置された、積層構造を備え得る。
回路基板310は、LEDチップ320に電気的に接続するために所望される回路構成で構成される、導電性トラック330を更に備える。図示されるように、LEDチップ320は、ストリングとして直列に接続されるが、他の回路構成が使用されてもよいことが理解されるであろう。導電性トラック330は、典型的に、銅、銀、若しくは他の金属、又はインジウムスズ酸化物(ITO)等の透明な電気伝導体を含む。図示されるように、LEDチップ320は、ボンドワイヤ340を使用して、導電性トラック330に電気的に接続される。他の実施形態において、LEDチップは、表面載置可能又はフリップチップデバイスを含み得る。LEDチップ320は、ハンダ付け、熱伝導性接着剤、又は当業者には明らかであろう他の固定方法によって回路基板に載置され得る。光透過性回路基板310が、熱伝導性材料を含む場合、LEDチップ320は、回路基板と熱通信する状態で有利に載置される。酸化ベリリウム等の放熱化合物を使用して、LEDチップを回路基板に熱的に結合するのを助けることができる。
発光デバイス300は、封入層の形態でLEDチップ320に直接適用される、少なくとも1つのフォトルミネセンス材料と光反射材料の粒子との混合物を含む、フォトルミネセンス波長変換コンポーネント350を更に備える。典型的に、少なくとも1つのフォトルミネセンス材料は、黄色〜緑色の放出蛍光体材料を含む。デバイスによって生成される光のCRI(演色評価数)を高めるために、フォトルミネセンス波長変換コンポーネントは、橙色〜赤色の放出蛍光体を含み得る。代替的な実施形態において、デバイスは、デバイスの発光産物を増加させる赤色放出LEDチップを備え得る。均一な放出色を助けるために、赤色放出LEDを、更に、フォトルミネセンス波長変換コンポーネントで覆ってもよい。
動作中、LEDチップ320によって生成される青色励起光は、フォトルミネセンス材料を励起して、典型的には色が黄色〜緑色のより長い波長のフォトルミネセンス光を生成する。色が白色に見えるデバイスの発光産物は、組み合わさったフォトルミネセンス光と変換されていない青色LED光を含む。前述のように、フォトルミネセンス光生成プロセスは、等方性であるため、蛍光体の光は、全ての方向に等しく生成され、回路基板に向かう方向に放出される光は、回路基板を通過し、デバイスの後方から放出され得る。同様に、光反射粒子による光散乱の等方性の性質のため、変換されていない青色励起光もまた、回路基板に向かう方向に散乱されることになり、これもまた、回路基板を通過し、デバイスの後方から放出され得る。光透過性回路基板(基板)の使用により、概して全方向性の放出特性の達成が可能となる。対照的に、LEDチップが従来的な非透過性(典型的には反射性)回路基板にパッケージ化又は載置されるデバイスでは、放出特性は、常に180度未満である。前述のように、光反射材料の粒子を蛍光体とともに組み込むことにより、所与の発光産物の色を生成するのに必要な蛍光体の量が低減される。
図15a及び15bは、それぞれ、図14の発光デバイスを用いるLEDに基づくランプ(電球)400のB−Bを通る部分的な断面側面図及び部分的な切り取り平面図を図示する。ランプ400は、白熱灯A−19電球のエネルギー効率のよい代替品となることを意図し、ENERGY STAR要件に準拠する放出特性を有する、すなわち、これは、270度にわたる均一な(+/−20%)発光及び270度を超える最低5%の発光を有する。
ランプ400は、いくつかの実施形態において、北アメリカで使用される、110V(r.m.s.)のAC(60Hz)電源で動作するように構成される。ランプ400は、概して円錐形の熱伝導体410を備える。本体410の外側表面は、概して、錐体の錐台、すなわち、その頂部(頂点)が基部に平行な平面で切断された錐体(すなわち、円錐台形)に似ている。本体410は、例えば、アルミニウム(≒250Wm−1K−1)、アルミニウム合金、マグネシウム合金、ポリマー、例えばエポキシ等の金属負荷プラスチック材料といった、高熱伝導性(典型的には、≧150Wm−1K−1、好ましくは、≧200Wm−1K−1)を有する材料でできている。便利なことに、本体410は、金属合金を含む場合にはダイキャスティングするか、又はそれが金属負荷ポリマーを含む場合には例えば射出成形によって成形することができる。
図15aに図示されるように、本体410は、本体410の外側曲面の周囲に円周方向に間隔をあけて複数の緯度方向に延在する熱放射フィン(脈)420を更に備え得る。このランプは従来の白熱灯A−19電球の代替となることを意図するため、ランプの寸法は、ランプが従来の照明器具に適合することを可能にする、ANSI標準に準拠することを確実にするように選択される。本体410は、ランプを動作させるための整流器又は他の駆動回路を収容するために、切断された頂部から本体に延在する同軸の円筒形空洞部(示されない)を更に備え得る。本体410は、本体の基部から延在する、円錐台形の光反射台座部分430を更に備え得る。台座部分430は、本体410の必須部分として、又は別個のコンポーネントとして形成され得る。それが別個のコンポーネントとして製造される場合、台座は、熱通信する状態で、本体に載置される。
ランプ400は、ランプが、標準的な電灯照明のねじ込みソケットを使用して、電源に直接接続されることを可能にする、E26コネクタ基部(Edisonねじ込みランプ基部)440を更に備える。意図される用途に応じて、例えば、英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、及び英連邦の種々の地域で一般的に使用される二重接点差し込みコネクタ(すなわち、B22d又はBC)、又はヨーロッパで使用されるE27ねじ込み口金(Edisonねじ込みランプ基部)等の他のコネクタ基部が使用され得ることが理解されるであろう。コネクタ基部440は、本体410の切断された頂部に載置される。
ランプ400は、本体410の基部に載置される、光透過性エンベロープ又はカバー450を更に備え得る。カバー450は、ガラス、又はポリカーボネート、アクリル、PET、若しくはPVC等の光透過性ポリマーを含み得る。カバーは、更に、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化チタン(TiO2)、硫酸バリウム(BaSO4)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化ケイ素(SiO2)、又は酸化アルミニウム(Al2O3)等の光拡散(散乱)材料の層を組み込むか、又はそれを有し得る。
ランプ400は、図14に図示されるものといった、4つの全方向性のLEDに基づく発光デバイス300a〜300dを更に備える。デバイス300a〜300dのそれぞれは、その回路基板310が概して電球400の軸460に平行な方向に伸びて、配向される。デバイス300a〜300dは、台座430の周囲に均等に円周方向に間隔が空いており、各デバイス300a〜300dの熱伝導性回路基板310a〜310dの第1の端部が、台座430の円錐表面のスロットに載置されている。各デバイスの熱伝導性回路310の第1の端部は、熱伝導性台座430と熱通信する状態で載置され、LEDチップ320によって生成された熱の、回路基板から台座、そして本体410への伝導を可能にする。デバイス300a〜300dを動作するための電力は、各スロット内の電気コネクタ(示されない)によって提供され得る。図15aに示されるように、各発光デバイス300a〜300dは、ランプ400の軸460に対して約30度の角度で台座430に載置され、円錐形の配設形態で構成される。
発光デバイス300の数及び構成は、ランプ400の必要とされる放出特性及び/又は用途に応じて多様であり得ることが理解されるであろう。例えば、図16a及び16bは、それぞれ、本発明の更なる実施形態によるLEDに基づくランプ400のC−Cを通る側の部分的な断面側面図及び平面図を図示する。図15a及び15bの実施形態のように、ランプは、A−19電球のエネルギー効率のよい代替品となることを意図し、ENERGY STAR要件に準拠する放出特性を有する。
本質的に、図16a及び16bのランプは、図15a及び15bのものと同じであり、同様の参照番号は、同様の部分を指して使用される。この実施形態では、4つの発光デバイス300a〜300dが、ジグザグのパターンで構成され(図16a)、これはランプの直径に沿って流れるように構成される(図16b)。外側の2つの発光デバイス300a、300dの回路基板310a、310dの第1の端部は、それぞれの熱伝導性カラム470a、470bの第1の端部と熱通信する状態で取り付けられる。各カラム470a、470bの第2の端部は、台座430の円錐表面と熱通信する状態で載置される。発光デバイス300a、300dから本体410へ熱を伝導するための熱伝導路を提供することと同様に、熱伝導性カラム470a、470bは、更に、発光デバイスに電力を提供することができる。発光デバイス300a、300dの第2の端部は、台座430の上部表面(切断された頂部)に隣接して、台座430の円錐表面のスロットに載置される。内側の2つの発光デバイス300b、300cの回路基板310の第1の端部は、発光デバイス300a、300dのそれぞれのものの第2の端部に隣接する、台座430の上部表面のスロットに載置される。内側の2つの発光デバイス300b、300cは、それらの第2の端部が、ランプ軸460に頂部が位置して接触し、熱伝導性キャップ480により熱通信する状態で接合されるように、構成される。
図17a〜17cは、それぞれ、本発明の更なる実施形態によるLEDに基づくランプ400のD−Dを通る部分的な断面側面図、E−Eを通る部分的断面側面図、及び平面図を図示する。図15及び16のように、このランプは、白熱灯A−19電球のエネルギー効率のよい代替品となることを意図し、ENERGY STAR要件に準拠した放出特性を有する。
この実施形態では、ランプ400は、回路基板310がランプの直径に沿って延在して配向される、単一の発光デバイス300を備える。デバイスの回路基板310の下面(すなわち、LEDチップを含有しない面)は、円錐台形の台座430の上部表面(切断された頂部)から延在する、熱伝導性支持部材490と熱通信する状態で載置される。回路基板310から支持部材への熱伝導を最大化するために、部材490は、示されるように、実質的に回路基板の長さに延在し得る。他の実施形態において、支持部材は、例えば、1つ以上の支柱といった、他の構造を備えてもよい。LEDチップを動作させるための電力は、支持部の内部にある通路を通る導線(示されない)によって提供され得る。発光を助けるために、支持部材は、熱伝導性光透過性材料を含み得る。
図18は、本発明の実施形態による多方向性のLEDに基づく発光デバイス500のF−Fを通る断面側面図及び部分的な切り取り平面図を示す。本質的に、発光デバイス500は、図14nのものと同じであり、同様の参照番号は、同様の部分を指して使用される。この実施形態では、LEDチップ320a、320bのそれぞれの線形アレイは、光透過性回路基板310の反対側の面に提供される。LEDチップ320a、320bのそれぞれのアレイは、少なくとも1つのフォトルミネセンス材料と光反射材料の粒子との混合物を含む、それぞれのフォトルミネセンス波長変換コンポーネント350a、350bによって直接封入される。LEDチップ320a、320bは、示されるように、各LEDチップが、回路基板310の反対側の面で、対応するLEDチップに逆向きに対向する、すなわち、製造公差の範囲内で、一方の面上の各LEDチップが、反対の面上の対応するLEDチップと同じ位置になるように載置され得る。あるいは、反対の面上のLEDチップ320a、320bのアレイは、オフセットされ得る。基部(すなわち、回路基板と接触している表面)を通じて発光するLEDチップについては、このような構成は、回路基板の反対側の面のLEDチップによる光の吸収を低減させることによって、デバイスからの発光を増加させることができる。発光デバイス500の動作は、図14のものと同じである。
本発明の実施形態による代替的な多方向性のLEDに基づく発光デバイス600を、ここで、図19a、19bを参照して説明し、これらは、それぞれ、デバイス600のG−Gを通る分解斜視図及び断面側面図を示す。この実施形態では、発光デバイス600は、図20に図示されるLEDに基づくライトエンジン610、及び遠隔フォトルミネセンス波長変換コンポーネント620という2つの部分を備える。
図20は、フォトルミネセンス波長変換コンポーネント350を含まないことを除き、図14の発光デバイス300と同じである、LED形ライトエンジン610の概略図及び平面図を示す。同様の参照番号は、デバイス600及び300の同様の部分を指して使用される。したがって、ライトエンジン610は、回路基板の上に載置され、そこに接続される、非パッケージ化青色放出LEDチップ320のアレイを有する、光透過性回路基板310を備える。図示されるように、回路基板310は、伸長した形態であり、LEDチップ320は、回路基板の長さに沿って線形アレイとして構成される。用途に応じて、回路基板は、例えば、正方形又は円形である等、他の形態を備えてもよく、LEDチップは、例えば他のアレイ又は構成として構成される。回路基板310は、好ましくは、光透過性及び熱伝導性の両方である材料を含み、例えば、酸化マグネシウム、サファイア、酸化アルミニウム、石英ガラス、窒化アルミニウム、又はダイヤモンドを含み得る。
図19a及び19bを参照すると、多方向性のLEDに基づく発光デバイス600は、ライトエンジン610及び遠隔フォトルミネセンス波長変換コンポーネント620を備える。図に示されるように、フォトルミネセンス波長変換コンポーネント620は、ライトエンジン610がコンポーネントの孔内に載置される、管状コンポーネントを備え得る。コンポーネント620の壁部は、ライトエンジン610を包囲することが理解されるであろう。波長変換コンポーネントは、コンポーネント全体に均一に分布される、少なくとも1つのフォトルミネセンス材料と光反射材料の粒子との混合物を組み込む。典型的には、少なくとも1つのフォトルミネセンス材料は、黄色〜緑色発光蛍光体材料を備え、更に、CRIを増加させる及び/又はデバイスの発光産物の色温度を低減するために橙色〜赤色放出蛍光体を含み得る。代替的な実施形態において、フォトルミネセンス材料と光反射材料の粒子との混合物は、波長変換コンポーネント620上に別個の層を含み得る。好ましくは、波長変換コンポーネント620は、ポリカーボネート、アクリル、PVC(ポリ塩化ビニル)、ナイロン、HDPE(高密度ポリプロピレン)、ポリエチレン、PET(ポリテレフテート)、又はPOM(ポリオキシメチレン)を含む、光透過性熱可塑性材料を使用して、成形又は射出成形によって製造される。
コンポーネントの端部からの発光を防止するために、デバイスは、コンポーネントの開放端部を被覆する端部キャップ630、640を更に備え得る。キャップ630、640は、光反射材料又はコンポーネント620と同じ材料を含み得、フォトルミネセンス材料と光反射材料の粒子との混合物を含む。示されるように、一方のキャップ630(図では上方のキャップ)は、コンポーネントの開放部を完全に覆うが、他方のキャップ640(図では下方のキャップ)には、ライトエンジン610の回路基板310が通過する開口部650(通過路)が含まれる。
図21は、図19の発光デバイス600を用いたLEDに基づくランプ(電球)400の部分的な断面側面図を図示する。ランプ400は、白熱灯A−19電球のエネルギー効率のよい代替品となることを意図し、ENERGY STAR要件に準拠する放出特性を有する、すなわち、これは、270度にわたる均一な(+/−20%)発光及び270度を超える最低5%の発光を有する。
本質的に、図21のランプは、図15、16、及び17のものと同じであり、同様の参照番号は同様の部分を指して使用される。この実施形態では、ランプ400は、3つの発光デバイス600a、600b、及び600cを備え、これらのそれぞれは、ランプの軸460に平行な方向に配向される。各発光デバイス600a〜600cの回路基板310の第1の端部は、円錐形の台座430の上方の平面(切断された頂部)と熱通信する状態で載置され、デバイスは、ランプの軸に沿って見た場合に正三角形として構成される。
本発明による発光デバイスは、記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、変化形が、本発明の範囲内でなされ得ることが理解されるであろう。例えば、本発明を、LED系発光デバイスに関して記載してきたが、本発明はまた、固体レーザー及びレーザーダイオードを含む、他の固体発光体に基づくデバイスにも適用される。