JP2015140279A - ガラスフィルムの割断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ガラスフィルムをレーザー割断によって割断する場合に、正確なレーザー割断の実行を可能とすると共に、切れ残り部の残存を防止すること。
【解決手段】
ガラスフィルム2の端部間を横断する割断予定線4の一方端4aに、初期クラック12を形成する初期クラック形成工程と、ガラスフィルム2における割断予定線4を含む部位を湾曲させ、割断予定線4と直交する方向に引張応力を作用させる応力付与工程と、レーザー5の照射による加熱、及び、これに追随する冷媒7による冷却により、初期クラック12を割断予定線4に沿って他方端4bに向かって進展させる割断工程とを含んだガラスフィルムの割断方法であって、初期クラック形成工程を、ガラスフィルム2における割断予定線4の一方端4aを含む部位を平坦にした状態で実行すると共に、応力付与工程の実行により、割断工程における切れ残り部を割断するようにした。
【選択図】図3
ガラスフィルムをレーザー割断によって割断する場合に、正確なレーザー割断の実行を可能とすると共に、切れ残り部の残存を防止すること。
【解決手段】
ガラスフィルム2の端部間を横断する割断予定線4の一方端4aに、初期クラック12を形成する初期クラック形成工程と、ガラスフィルム2における割断予定線4を含む部位を湾曲させ、割断予定線4と直交する方向に引張応力を作用させる応力付与工程と、レーザー5の照射による加熱、及び、これに追随する冷媒7による冷却により、初期クラック12を割断予定線4に沿って他方端4bに向かって進展させる割断工程とを含んだガラスフィルムの割断方法であって、初期クラック形成工程を、ガラスフィルム2における割断予定線4の一方端4aを含む部位を平坦にした状態で実行すると共に、応力付与工程の実行により、割断工程における切れ残り部を割断するようにした。
【選択図】図3
Description
本発明は、レーザー割断によってガラスフィルムを割断するガラスフィルムの割断方法に関する。
近年急速に普及しているスマートフォンや、タブレット型PC等のモバイル機器は、軽量であることが要求されるため、当該機器に採用されるガラス基板においては、薄肉化が推進されているのが現状である。そして、このような要求に応えるものとして、ガラス基板をフィルム状にまで薄肉化(例えば、厚みが200μm以下)したガラスフィルムが開発されるに至っている。
このガラスフィルムを割断するための方法の一つとして、レーザー割断がある。この方法では、まず、ガラスフィルムの端部に初期クラックが形成される。そして、レーザーの照射により加熱された加熱部と、冷媒(例えば、霧状の水)の噴射等により冷却され、且つ加熱部に追随する冷却部とを、初期クラックを始点としてガラスフィルムの端部間を横断するように順次に形成していく。これにより、加熱部と冷却部との温度差に起因して発生する熱応力によって初期クラックが進展し、ガラスフィルムが割断される。
ところで、レーザー割断によってガラスフィルムを割断する場合には、以下のような難点がある。すなわち、図7(a)に示すように、クラック100の進展の終点となるガラスフィルム101の端部101aの近傍においては、同図に二点鎖線で表すように、加熱部102と冷却部103との双方を形成するためのスペースを確保し難い。このため、両部102,103をガラスフィルム101に同時に形成することが困難となる。
その結果、ガラスフィルム101の端部101aの近傍では、クラック100を進展させるための所要の熱応力を作用させることができず、当該クラック100の進展が端部101aへと至る前に停止してしまい、図7(b)に示すように、ガラスフィルム101に切れ残り部101bが残存してしまう不具合があった。
ここで、特許文献1には、ガラスのみでなく、ガラスを含む種々の脆性材料を割断の対象としたものであるが、上記の不具合を解消し得るレーザー割断装置が開示されている。
同装置を用いた脆性材料基板の割断では、まず、脆性材料基板を湾曲させることで、初期クラックの進展予定方向(割断の進行予定方向)と直交する方向に引張応力を作用させる。そして、この状態の下で、脆性材料基板の端部に初期クラックを形成すると共に、加熱部と冷却部とを脆性材料基板上に順次に形成していく。これにより、初期クラックを進展させて脆性材料基板を割断する。
このような態様によれば、初期クラックの進展の終点となる端部において、初期クラックを進展させるための熱応力が不十分となっても、湾曲させた脆性材料基板に作用する引張応力によって、初期クラックの進展を持続させることが可能となる。そのため、切れ残り部の残存を好適に防止することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されたレーザー割断装置によっても、下記のような未だ解決すべき問題が発生している。すなわち、同文献に開示された装置をガラスフィルムの割断に用いた場合、湾曲によって引張応力が作用した状態のガラスフィルムの端部に、初期クラックが形成されることになる。
そのため、引張応力によって、初期クラックが意図しない方向へと延びた状態に形成されてしまう場合がある。このような事態が発生すると、レーザー割断の実行時において、初期クラックが意図した方向とは異なる方向へと進展したり、初期クラックを進展させること自体が不可能となったりして、正確なレーザー割断の実行が阻害される問題が生じていた。
上記事情に鑑みなされた本発明は、ガラスフィルムをレーザー割断によって割断する場合に、正確なレーザー割断の実行を可能とすると共に、切れ残り部の残存を防止することを技術的課題とする。
上記の課題を解決するために創案された本発明は、ガラスフィルムの端部間を横断する割断予定線の一方端に、初期クラックを形成する初期クラック形成工程と、ガラスフィルムにおける割断予定線を含む部位を湾曲させ、割断予定線と直交する方向に引張応力を作用させる応力付与工程と、レーザーの照射による加熱、及び、これに追随する冷媒による冷却により、初期クラックを割断予定線に沿って他方端に向かって進展させる割断工程とを含んだガラスフィルムの割断方法であって、初期クラック形成工程を、ガラスフィルムにおける割断予定線の一方端を含む部位を平坦にした状態で実行すると共に、応力付与工程の実行により、割断工程における切れ残り部を割断することに特徴付けられる。
このような方法によれば、初期クラック形成工程が、ガラスフィルムにおける割断予定線の一方端を含む部位(以下、初期クラック形成部位と表記する)を平坦にした状態で実行される。従って、初期クラック形成部位において、ガラスフィルムの湾曲によって作用する引張応力が略完全に排除された状態の下で、初期クラックが形成されることになる。このため、初期クラックが意図しない方向へと延びた状態に形成されるような事態の発生を回避することが可能となり、割断工程において、初期クラックを割断予定線に沿って確実に進展させることができる。また、割断工程の実行時に、割断予定線の他方端近傍において、初期クラックを進展させるための熱応力が不十分となっても、応力付与工程を実行することで、割断予定線と直交する方向に作用する引張応力により、割断工程における切れ残り部を初期クラックが進展していく。以上のことから、この方法によれば、正確なレーザー割断の実行が可能となると共に、切れ残り部の発生を防止することができる。
上記の方法において、割断工程の開始から、ガラスフィルムが割断予定線の全長に亘って割断されるまでの間、応力付与工程を実行してもよいし、切れ残り部の割断時のみ、応力付与工程を実行してもよい。
少なくとも切れ残り部の割断時に応力付与工程を実行しておけば、割断工程における切れ残り部を初期クラックが進展し、当該切れ残り部の残存を防止することが可能である。
上記の方法において、割断予定線を境界とする一方側と他方側との各々に、ガラスフィルムを支持し、且つ割断予定線と平行に延びる軸を回転中心として自転可能な支持部材を設け、一方側の支持部材と他方側の支持部材とを逆向きに自転させることで、応力付与工程を実行してもよい。
このようにすれば、一方側の支持部材と他方側の支持部材とが逆向きに自転するのに伴って、ガラスフィルムにおける割断予定線を含む部位(以下、割断予定線周辺部位と表記する)が湾曲し、応力付与工程を実行することができる。また、両支持部材が自転する際の回転角度の大小により、割断予定線周辺部位における湾曲時の曲率を変化させることが可能である。このため、割断の対象となるガラスフィルムの厚みに応じて、適切な大きさの引張応力を割断予定線周辺部位に作用させることができる。
上記の方法において、割断予定線を境界とする一方側と他方側との各々に、ガラスフィルムを支持する支持部材を設け、割断予定線に向かってガスを噴射することで、応力付与工程を実行してもよい。
このようにすれば、ガスの噴射に伴って割断予定線周辺部位が湾曲し、応力付与工程を実行することができる。また、ガスの噴射圧力の大小により、割断予定線周辺部位における湾曲時の曲率を変化させることが可能である。このため、割断の対象となるガラスフィルムの厚みに応じて、適切な大きさの引張応力を割断予定線周辺部位に作用させることができる。
上記の方法において、支持部材におけるガラスフィルムを支持する支持面に複数の孔を設け、応力付与工程の実行時に、孔を介してガラスフィルムに負圧を発生させることが好ましい。
このようにすれば、応力付与工程の実行時において、ガラスフィルムが支持部材に吸着されて固定される。そのため、より安定して応力付与工程を実行することが可能となる。また、支持部材とガラスフィルムとの摺動を防止することができ、ガラスフィルムに傷が生じるような事態の発生を回避することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、ガラスフィルムをレーザー割断によって割断する場合に、正確なレーザー割断の実行が可能となると共に、切れ残り部の残存を防止することができる。
以下、本発明の実施形態に係るガラスフィルムの割断方法について、添付の図面を参照して説明する。なお、以下に説明するガラスフィルムの割断方法は、厚みが200μm以下のガラスフィルムの割断に適用することが好ましい。
まず、本発明の第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法に用いるレーザー割断装置について説明する。
図1、図2は、それぞれレーザー割断装置1を示す平面図、正面図である。これらの図に示すように、レーザー割断装置1は、ガラスフィルム2を支持する支持部材としての可動テーブル3と、ガラスフィルム2の端部間を横断する割断予定線4に沿って加熱を行うためのレーザー5を照射するレーザー照射器6と、レーザー5の照射に追随してガラスフィルム2を冷却するための冷媒7(例えば、霧状の水)を噴射する冷媒噴射ノズル8と、ガラスフィルム2における割断予定線4の一方端4a近傍を支持する支持台9とを備えている。
可動テーブル3は、割断予定線4を境界とする一方側と他方側との各々に一台ずつが配置されている。両可動テーブル3の各々について、ガラスフィルム2を支持する支持面3aには複数の孔3bが設けられている。この孔3bの各々は、図示省略の負圧発生装置(例えば、真空ポンプ)と接続されており、負圧の発生に伴って、可動テーブル3が孔3bを介してガラスフィルム2を吸着し、固定することが可能となっている。また、両可動テーブル3は、図1に矢印で示すように、割断予定線4と平行な方向に同期して移動することが可能となっている。さらに、両可動テーブル3の各々には、割断予定線4と平行に延びる軸3cが内蔵されており、図2に矢印で示すように、両可動テーブル3は、軸3cを回転中心として相互に逆向きに自転することが可能となっている。そして、自転によって両可動テーブル3が水平姿勢(図2において、実線で表した姿勢)から傾斜姿勢(図2において、二点鎖線で表した姿勢)へと傾くことで、ガラスフィルム2における割断予定線4の近傍が、平坦な状態から上に凸となるように湾曲した状態へと弾性変形する。なお、両可動テーブル3の各々が軸3cの周りを回転する回転角度は、ガラスフィルム2の厚みに応じて任意の角度に調節することが可能となっている。
レーザー照射器6は、ガラスフィルム2の上方において、定点に固定された状態で設置されている。そして、可動テーブル3の移動に伴って、レーザー照射器6の下方を通過するガラスフィルム2に対し、割断予定線4に沿ってレーザー5を照射して加熱を行う構成とされている。冷媒噴射ノズル8は、レーザー照射器6と同様にガラスフィルム2の上方において、定点に固定された状態で設置されている。そして、割断予定線4におけるレーザー5を照射済みの箇所に対し、冷媒7を噴射して冷却を行う構成とされている。これらにより、図1に二点鎖線で表すように、レーザー5の照射によって加熱された加熱部10と、冷媒の噴射によって冷却され、且つ加熱部10に追随する冷却部11とが、割断予定線4の一方端4a側から他方端4b側に向かって順次に形成されていく。
支持台9は、図2に示すように、両可動テーブル3の間に位置し、ガラスフィルム2における割断予定線4の一方端4a近傍を支持する機能を有している。また、支持台9は、同図に矢印で示すように、上下方向に沿って昇降自在な構成とされている。これにより、一方端4a近傍を支持する際の支持位置(図2において、実線で表した位置)と、ガラスフィルム2から離間した離間位置(図2において、二点鎖線で表した位置)との間を移動することが可能となっている。
以下、上記のレーザー割断装置を用いた本発明の第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法について説明する。
この第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法は、ガラスフィルム2の端部間を横断する割断予定線4の一方端4aに、初期クラック12を形成する初期クラック形成工程と、ガラスフィルム2における割断予定線4を含む部位を湾曲させ、割断予定線4と直交する方向に引張応力を作用させる応力付与工程と、レーザー5の照射による加熱、及び、これに追随する冷媒7による冷却により、初期クラック12を割断予定線4に沿って他方端4bに向かって進展させる割断工程とを含んでいる。
はじめに、初期クラック形成工程が実行される。この初期クラック形成工程では、まず、図3に示すように、水平姿勢の両可動テーブル3と、支持位置まで上昇した状態にある支持台9とにより、ガラスフィルム2の全体が平坦な状態で支持される。そして、この状態の下で、ホイールカッター13を転動させ、ガラスフィルム2を押圧することで、割断予定線4の一方端4aに初期クラック12を形成する。
ここで、初期クラック形成工程の実行時において、ホイールカッター13を転動させる方向は、割断予定線4に沿ってガラスフィルム2の内側から端部側に向かう方向とすることが好ましい。また、ホイールカッター13が転動する距離は、5mm〜10mmの範囲内とすることが好ましい。
初期クラック形成工程が完了すると、図4に示すように、支持台9を離間位置まで下降させる。そして、負圧発生装置によって負圧を発生させることで、両可動テーブル3の支持面3aにガラスフィルム2を吸着させて固定する。次いで、応力付与工程を実行する。この応力付与工程では、両可動テーブル3の相互に逆向きの自転により、両可動テーブル3を水平姿勢から傾斜姿勢へと傾ける。これにより、ガラスフィルム2における割断予定線4の近傍のみが平坦な状態から湾曲した状態へと弾性変形し、割断予定線4と直交する方向に引張応力が作用する。なお、本実施形態においては、ガラスフィルム2が割断予定線4の全長に亘って割断されるまでの間、応力付与工程を実行し続ける。
そして、応力付与工程の実行を開始した後、割断工程を実行する。この割断工程では、両可動テーブル3を割断予定線4と平行な方向に同期して移動させると共に、図4に示すように、初期クラック12を始点に、割断予定線4に沿ったレーザー5の照射と、これに追随する冷媒7の噴射とを行う。これにより、加熱部10と冷却部11との温度差に起因して発生する熱応力で、初期クラック12を割断予定線4に沿って他方端4bに向かって進展させる。
ここで、割断工程の実行時において、両可動テーブル3が割断予定線4と平行な方向に移動する速度は、35mm/s〜160mm/sの範囲内であることが好ましい。
なお、図5(図1におけるA−A断面に初期クラック12の進展が到達した状態を図示)に示すように、初期クラック12が割断予定線4の他方端4b近傍まで進展すると、初期クラック12を進展させるための熱応力が不十分となる。しかしながら、応力付与工程を実行していることで、割断予定線4と直交する方向に作用する引張応力により、初期クラック12の進展が持続し、当該初期クラック12が割断予定線4の他方端4bまで到達する。これにより、ガラスフィルム2が割断予定線4の全長に亘って割断される。
以下、本発明の第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法の作用・効果について説明する。
この第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法によれば、初期クラック形成工程が、ガラスフィルム2の全体を平坦にした状態で実行される。従って、割断予定線4の一方端4aにおいて、ガラスフィルム2の湾曲によって作用する引張応力が略完全に排除された状態の下で、初期クラック12が形成される。このため、初期クラック12が意図しない方向へと延びた状態に形成されるような事態の発生を回避することが可能となる。その結果、割断工程において、初期クラック12を割断予定線4に沿って確実に進展させることができる。
なお、この作用・効果は、ガラスフィルム2における割断予定線4の一方端4a近傍が、支持台9によって支持されていることで、より高められる。
また、割断工程の実行時に、割断予定線4の他方端4b近傍において、初期クラック12を進展させるための熱応力が不十分となっても、応力付与工程が実行されていることで、割断予定線4と直交する方向に作用する引張応力により、初期クラック12の進展が持続され、当該初期クラック12が割断予定線4の他方端4bまで到達する。以上のことから、このガラスフィルムの割断方法によれば、正確なレーザー割断の実行が可能となると共に、切れ残り部の発生を防止することができる。
さらに、このガラスフィルムの割断方法によれば、以下のような作用・効果をも得ることが可能である。
すなわち、この方法では、両可動テーブル3が自転する際の回転角度の大小により、割断予定線4の近傍において、ガラスフィルム2における湾曲時の曲率を変化させることが可能である。このため、応力付与工程の実行時に、割断の対象となるガラスフィルム2の厚みに応じて、適切な大きさの引張応力を作用させることができる。
また、この方法では、応力付与工程の実行時において、ガラスフィルム2が可動テーブル3の支持面3aに吸着されて固定される。そのため、安定して応力付与工程を実行することが可能となる。また、可動テーブル3とガラスフィルム2との摺動を防止することができ、ガラスフィルム2に傷が生じるような事態の発生を回避することが可能である。
さらに、この方法では、応力付与工程の実行時において、ガラスフィルム2における割断予定線4の近傍は、その全領域が上に凸となるように単一に湾曲する。このため、割断予定線4の近傍を一様な曲率で湾曲させやすくなる。これにより、応力付与工程の実行によって作用する引張応力の大きさに、バラつきが生じるような事態の発生を回避できる。
以下、本発明の第二実施形態に係るガラスフィルムの割断方法に用いるレーザー割断装置について説明する。
図6は、レーザー割断装置1を示す正面断面図である。なお、このレーザー割断装置1の各構成要素に関し、上記の第一実施形態で用いたレーザー割断装置と同一な構成要素については、第一実施形態の説明で参照した各図面で各構成要素に付した符号と同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
このレーザー割断装置1が、上記の第一実施形態で用いたレーザー割断装置と相違している点は、可動テーブル3から軸3cが除去されている点と、両可動テーブル3の間に配置され、且つ割断予定線4に向かってガス14(例えば、空気)を噴射するガス噴射器15を備えている点である。
このレーザー割断装置1においては、可動テーブル3から軸3cが除去されていることで、可動テーブル3は、常に水平姿勢を維持する構成となっている。
ガス噴射器15は、両可動テーブル3の間に位置すると共に、割断予定線4と平行な方向に延びる構成となっている。そして、可動テーブル3の移動に伴って、ガス噴射器15の上方を通過するガラスフィルム2に対し、割断予定線4に向かってガス14を噴射する。これにより、ガラスフィルム2における割断予定線4の近傍を、平坦な状態から湾曲した状態へと弾性変形させる。なお、ガス14の噴射圧力は、任意の圧力に調節することが可能となっている。
以下、上記のレーザー割断装置を用いた本発明の第二実施形態に係るガラスフィルムの割断方法について説明する。なお、以下の説明では、第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法と相違する点についてのみ説明する。以下に言及のない工程については、第一実施形態と同様にして実行される。
この第二実施形態に係るガラスフィルムの割断方法が、第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法と相違している点は、応力付与工程の実行態様である。すなわち、第二実施形態に係るガラスフィルムの割断方法においては、ガス14の噴射により、ガラスフィルム2における割断予定線4の近傍が、平坦な状態から湾曲した状態へと弾性変形し、割断予定線4と直交する方向に引張応力が作用する。
以下、本発明の第二実施形態に係るガラスフィルムの割断方法の作用・効果について説明する。
この第二実施形態に係るガラスフィルムの割断方法によっても、第一実施形態に係るガラスフィルムの割断方法と同様の理由から、以下の(1)〜(3)の効果が得られる。(1)確実なレーザー割断の実行が可能となる。(2)切れ残り部の発生を防止することができる。(3)ガラスフィルム2における傷の発生を回避できる。
また、この方法では、ガス14の噴射圧力の大小により、割断予定線4の近傍において、ガラスフィルム2における湾曲時の曲率を変化させることが可能である。このため、応力付与工程の実行時に、割断の対象となるガラスフィルム2の厚みに応じて、適切な大きさの引張応力を作用させることができる。
ここで、本発明に係るガラスフィルムの割断方法は、上記の実施形態で説明した態様に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、初期クラック形成工程において、ガラスフィルムの全体を平坦にした状態で、初期クラックを形成している。しかしながら、初期クラック形成工程においては、少なくともガラスフィルムにおける割断予定線の一方端を含む部位が平坦であればよい。そのため、例えば、一方端の近傍のみを平坦にした状態で、初期クラック形成工程を実行してもよい。
また、上記の実施形態では、初期クラック形成工程の完了後、ガラスフィルムが割断予定線の全長に亘って割断されるまでの間、応力付与工程を実行し続ける態様となっているが、この限りではない。例えば、初期クラック形成工程の完了後、応力付与工程を実行せずに割断工程を実行する。そして、熱応力による初期クラックの進展が停止した際に、応力付与工程を実行してもよい。つまり、切れ残り部の割断時のみ応力付与工程を実行する態様とすることも可能である。さらには、割断工程の実行中における任意のタイミングから応力付与工程の実行を開始し、ガラスフィルムが割断予定線の全長に亘って割断されるまでの間、応力付与工程を実行し続ける態様としてもよい。
また、上記の実施形態では、応力付与工程の実行時に、ガラスフィルムにおける割断予定線の近傍のみを湾曲させる態様となっているが、応力付与工程においては、少なくともガラスフィルムにおける割断予定線を含む部位が湾曲した状態となっていればよい。このため、割断予定線と直交する方向において、ガラスフィルムの全体を湾曲させる態様としてもよい。さらに、応力付与工程においては、割断予定線と直交する方向に引張応力が作用してさえいればよいため、上記の実施形態とは逆に、ガラスフィルムが下に凸となるように湾曲させてもよい。加えて、上記の第一実施形態においては、可動テーブルの回転中心となる軸の位置は、可動テーブルにおける任意の位置としてよい。ただし、割断予定線から離れた位置に軸を設ける場合には、ガラスフィルムの湾曲に伴って可動テーブルが割断予定線に接近する方向にスライドできる機構を設けることが好ましい。また、応力付与工程の実行は、上記の第一実施形態における可動テーブルの回転と、第二実施形態におけるガスの噴射とを組み合わせて実行してもよい。
また、上記の実施形態では、可動テーブルにおける支持面に複数の孔が設けられ、応力付与工程の実行時に、可動テーブルの支持面がガラスフィルムを吸着して固定する態様となっている。しかしながら、可動テーブルへのガラスフィルムの固定は、例えば、ガラスフィルムを介して可動テーブル上に錘を載せることで行ってもよい。さらに、上記の実施形態では、初期クラック形成工程の実行時には、可動テーブルの支持面によるガラスフィルムの吸着が行われていないが、初期クラック形成工程においても、ガラスフィルムの吸着を行ってもよい。
また、上記の実施形態では、レーザー照射器、及び冷媒噴射ノズルを定点に固定し、可動テーブルに支持されたガラスフィルムを移動させることで、割断工程を実行している。しかしながら、この限りではなく、ガラスフィルムを固定して、レーザー照射器、及び冷媒噴射ノズルを移動させることで、割断工程を実行してもよい。さらには、レーザー照射器、及び冷媒噴射ノズルと、ガラスフィルムとが相対移動する態様である限り、任意の態様により割断工程を実行してよい。
2 ガラスフィルム
3 可動テーブル
3a 支持面
3b 孔
3c 軸
4 割断予定線
4a 割断予定線の一方端
4b 割断予定線の他方端
5 レーザー
7 冷媒
12 初期クラック
14 ガス
3 可動テーブル
3a 支持面
3b 孔
3c 軸
4 割断予定線
4a 割断予定線の一方端
4b 割断予定線の他方端
5 レーザー
7 冷媒
12 初期クラック
14 ガス
Claims (6)
- ガラスフィルムの端部間を横断する割断予定線の一方端に、初期クラックを形成する初期クラック形成工程と、前記ガラスフィルムにおける前記割断予定線を含む部位を湾曲させ、該割断予定線と直交する方向に引張応力を作用させる応力付与工程と、レーザーの照射による加熱、及び、これに追随する冷媒による冷却により、前記初期クラックを前記割断予定線に沿って他方端に向かって進展させる割断工程とを含んだガラスフィルムの割断方法であって、
前記初期クラック形成工程を、前記ガラスフィルムにおける前記割断予定線の一方端を含む部位を平坦にした状態で実行すると共に、
前記応力付与工程の実行により、前記割断工程における切れ残り部を割断することを特徴とするガラスフィルムの割断方法。 - 前記割断工程の開始から、前記ガラスフィルムが前記割断予定線の全長に亘って割断されるまでの間、前記応力付与工程を実行することを特徴とする請求項1に記載のガラスフィルムの割断方法。
- 前記切れ残り部の割断時のみ、前記応力付与工程を実行することを特徴とする請求項1に記載のガラスフィルムの割断方法。
- 前記割断予定線を境界とする一方側と他方側との各々に、前記ガラスフィルムを支持し、且つ前記割断予定線と平行に延びる軸を回転中心として自転可能な支持部材を設け、
一方側の前記支持部材と他方側の前記支持部材とを逆向きに自転させることで、前記応力付与工程を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラスフィルムの割断方法。 - 前記割断予定線を境界とする一方側と他方側との各々に、前記ガラスフィルムを支持する支持部材を設け、
前記割断予定線に向かってガスを噴射することで、前記応力付与工程を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラスフィルムの割断方法。 - 前記支持部材における前記ガラスフィルムを支持する支持面に複数の孔を設け、
前記応力付与工程の実行時に、前記孔を介して前記ガラスフィルムに負圧を発生させることを特徴とする請求項4又は5に記載のガラスフィルムの割断方法。
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