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JP2015028106A - ポリイミド前駆体ワニス、ポリイミド樹脂、およびそれらの用途 - Google Patents

ポリイミド前駆体ワニス、ポリイミド樹脂、およびそれらの用途 Download PDF

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JP2015028106A JP2013157895A JP2013157895A JP2015028106A JP 2015028106 A JP2015028106 A JP 2015028106A JP 2013157895 A JP2013157895 A JP 2013157895A JP 2013157895 A JP2013157895 A JP 2013157895A JP 2015028106 A JP2015028106 A JP 2015028106A
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Abstract

【課題】優れた絶縁特性および耐熱性を兼ね備え、フレキシビリティー性を有するポリイミド樹脂を得るためのポリイミド前駆体ワニスの提供。【解決手段】本発明のポリイミド前駆体ワニスは、ポリイミド前駆体、および溶媒を含む組成物からなり、ポリイミド前駆体は、特定配合比の化学式(1)及び化学式(2)で示されるジアミンと特定配合比の化学式(3)で示される酸二無水物を重縮合することによって得られたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリイミド前駆体ワニスおよびポリイミド樹脂に関する。また、前記ポリイミド前駆体ワニス又はポリイミド樹脂を用いる用途に関する。
電線配線やケーブル等は、金属導体が絶縁被覆層によってコーティングされ、導体部が保護された構成となっている。絶縁被覆層は、用途に応じて様々な製品が開発されているが、200℃を超える高い耐熱性が要求される電線やモーター巻線等の絶縁被覆層用途としては、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリイミド等のエンジニアリングプラスチックが使われている。これらの中でも、エナメル線の絶縁被覆層や粘着テープのベースフィルム、フレキシブルプリント配線板のベースフィルム等には、耐熱性、電気絶縁性および機械強度の優れたポリイミドが使用されている。
商品化されているポリイミドとしては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物からなるKAPTON(登録商標、デュポン社製)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とからなるポリイミドであるユーピレックス(登録商標、宇部興産社製)、AURUM(登録商標、三井化学社製)等がある。
特許文献1には、化学式(I)で表わされる繰り返し構造単位を有するポリイミドを押出機により300〜450℃の温度範囲で加熱溶融して導体を被覆し、冷却固化して絶縁体を成形する絶縁電線の製造方法が記載されている。
Figure 2015028106
化学式(I)中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接又は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示し、Xは単結合、硫黄原子、スルホン基、カルボニル基、イソプロピリデン基又はヘキサフルオロイソプロピリデン基の2価の基を示す。
特許文献2には、ジアミンとしてp−フェニレンジアミンおよび4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、酸二無水物として3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いた絶縁電線が開示されている。
特許文献3には、耐熱性接着剤、被覆電線材料用途等に適用可能な耐熱性を有し、力学特性にも優れた材料を得るために、溶媒に可溶なポリイミド1〜99重量%と熱可塑性ポリアミド1〜99重量%とからなる樹脂組成物が提案されている。実施例においては、ポリイミド:ポリアミド=4〜7:3〜6の混合比の樹脂組成物が開示されている。また、溶媒に可溶なポリイミドとしては、2種類の酸二無水物(ピロメリット酸二無水物と3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物)と、2種類のジアミン(4,4’−ジアミノジフェニルメタンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテル)とからなるポリイミド(AI)と、1種類の酸二無水物(3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物)と、2種類のジアミン(4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと4,4’−ジアミノジフェニルスルホン)からなるポリイミド(AII)の2つが開示されている。
特許文献4においては、第1の絶縁層および第3の絶縁層をポリイミド樹脂とし、第2の絶縁層をポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂およびH種ポリエステル樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂からなる多層絶縁電線が提案されている。実施例においては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物からなるカプトン構造の絶縁層と第2の絶縁層を積層した絶縁層が開示されている。
特開平2−210713号公報 特開平7−37439号公報 特開平9−77972号公報 特開2013−33669号公報
エレクトロニクス産業の目覚ましい発展は、各種電子部品および電子部品に用いる材料の開発によって支えられてきた。絶縁材料においても、前述したとおり、精力的な研究開発により優れた材料が提案されてきた。しかしながら、市場ではさらに高性能な材料が求められている。例えば、巻線モーターを固定化するための含浸ワニス等に含まれるキシレンに侵されない材料が求められている。また、優れた絶縁特性を有しつつ、より高温環境下での使用に耐え得る優れた耐熱性を有する材料が求められている。また、例えば、絶縁電線の絶縁被覆層等の用途において、追随性に優れるフレキシビリティー性を有する材料が求められている。
なお、上記においては、絶縁被覆層等における課題について述べたが、上記特性が求められる各種用途に関しても同様の課題が生じ得る。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、キシレン耐性を有し、且つ、優れた絶縁特性および耐熱性を兼ね備え、さらにフレキシビリティー性に優れるポリイミド樹脂、当該ポリイミド樹脂を得るためのポリイミド前駆体ワニスおよびこれらの用途を提供することである。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において、本発明の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]ポリイミド前駆体、および溶媒を含む組成物からなるポリイミド前駆体ワニスであって、
前記ポリイミド前駆体は、ジアミンと、酸二無水物を重縮合することによって得られたものであり、前記ジアミンの全量に対して、化学式(1)で示されるジアミン成分Aが27〜87モル%、化学式(2)で示されるジアミン成分Bが73〜13モル%含有され、且つ、前記ジアミン成分Aと前記ジアミン成分Bの合計を全ジアミン中80モル%以上とし、前記酸二無水物を、化学式(3)で示されるピロメリット酸二無水物とし、前記ジアミンと前記酸二無水物の合計に対して、前記ジアミンの合計が47.5〜52.5モル%、前記酸二無水物の合計が52.5〜47.5モル%であるポリイミド前駆体ワニス。
Figure 2015028106
Figure 2015028106
Figure 2015028106
[2]前記ポリイミド前駆体において、前記ジアミンと前記酸二無水物からなる繰り返しユニットの全ユニット中、化学式(4)と化学式(5)の合計のユニットにおいて、化学式(4)のユニット数をm、化学式(5)のユニット数をnとしたときに、数式(1)を満たす[1]に記載のポリイミド前駆体ワニス。
Figure 2015028106
Figure 2015028106
<数1> 0.4≦m/(n+m)≦0.9 数式(1)
但し、式中のm、nは1以上の整数。
[3]前記ジアミン成分Aおよび前記ジアミン成分B以外の前記ジアミンが、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、3,4−トルエンジアミン、2,3−トルエンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、および4,4’−ジアミノジフェニルスルホンの少なくともいずれかである[1]又は[2]に記載のポリイミド前駆体ワニス。
[4]前記ジアミンの全量に対して、前記ジアミン成分Aを37モル%以上、87モル%以下含み、前記ジアミン成分Bを13モル%以上、63モル%以下含む[1]〜[3]のいずれかのポリイミド前駆体ワニス。
[5]前記ジアミン成分Aおよび前記ジアミン成分B以外の前記ジアミンが、パラフェニレンジアミン、又は4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルであり、それぞれ独立に全ジアミン中10モル%以下含まれている[1]〜[4]のいずれかのポリイミド前駆体ワニス。
[6]前記ポリイミド前駆体は、前記ジアミンが、前記ジアミン成分Aおよび前記ジアミン成分Bの2種類からなり、前記酸二無水物が、前記ピロメリット酸二無水物からなる[1]〜[5]のいずれかのポリイミド前駆体ワニス。
[7]前記組成物は、前記ポリイミド前駆体の全樹脂固形分に対して、化学式(6)で表されるモノマーおよび化学式(7)〜(9)で表されるオリゴマーの少なくともいずれかが0.1〜20質量%の範囲で含まれている[1]〜[6]のいずれかのポリイミド前駆体ワニス。
Figure 2015028106
Figure 2015028106
但し、式中のpは0〜9の整数を示す。
Figure 2015028106
但し、式中のqは0〜9の整数を示す。
Figure 2015028106
但し、式中のrは1〜5の整数を示し、sは0〜4の整数を示す。
[8][1]〜[7]のいずれかのポリイミド前駆体ワニスから得られた成形物をイミド化することにより形成したポリイミド樹脂。
[9]導体と、前記導体を被覆する絶縁被覆層と、を具備する絶縁電線であって、
前記絶縁被覆層の少なくとも一部が、[1]〜[7]のいずれかのポリイミド前駆体ワニスから得られた成形物をイミド化することにより形成したポリイミド樹脂からなる絶縁電線。
[10]前記絶縁被覆層は、厚さが1μm以上、500μm以下である[9]に記載の絶縁電線。
[11]前記絶縁被覆層は、最外層に厚さ1μm以上、500μm以下であり、ガラス転移温度が50℃以上の熱可塑性ポリイミド層が積層された[9]又は[10]に記載の絶縁電線。
[12][1]〜[7]のいずれかのポリイミド前駆体ワニスから得られた塗膜をイミド化することにより形成したフィルムを備える耐熱フィルム。
[13][12]に記載の耐熱フィルムの片面、若しくは両面に厚さ50nm以上、2mm以下の粘着層が形成された粘着テープ。
[14][12]に記載の耐熱フィルムの片面、若しくは両面に厚さ1μm以上、1mm以下であり、ガラス転移温度が50℃以上の熱可塑性樹脂層が形成された接着フィルム。
[15][12]に記載の耐熱フィルムの片面、若しくは両面にエポキシ、又は熱可塑性ポリイミドから選ばれる接着層が形成され、且つ前記接着層を介して金属箔が積層された積層板。
本発明によれば、キシレン耐性を有し、且つ、優れた絶縁特性および耐熱性を兼ね備え、さらに、フレキシビリティー性に優れるポリイミド樹脂、前記ポリイミド樹脂を得るためのポリイミド前駆体ワニスおよびこれらの用途を提供できるという優れた効果がある。
本実施形態に係る絶縁電線の一例を示す模式的断面図。 本実施形態に係る粘着テープの一例を示す模式的断面図。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に含まれることは言うまでもない。また、以降の図における各部材のサイズや比率は説明の便宜上のものであり、実際のものとは必ずしも一致しない。また、本明細書において「任意の数A〜任意の数B」なる記載は、当該範囲に数Aが下限値として、数Bが上限値として含まれる。
[ポリイミド前駆体ワニス、ポリイミド樹脂]本発明に係るポリイミド前駆体ワニスは、少なくともポリイミド前駆体、および溶媒を含む組成物からなる。本発明のポリイミド前駆体は、ジアミンと酸二無水物を重縮合することによって得られ、以下の(i)〜(iii)の条件を満足する。
(i)ポリイミド前駆体を構成するジアミンは、ジアミン全量に対して、化学式(1)で示される4,4’−ジアミノジフェニルメタン(以下、「ジアミン成分A」ともいう)を27モル%以上、87モル%以下含み、化学式(2)で示される4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下、「ジアミン成分B」ともいう)を13モル%以上、73モル%以下含む。これらジアミン成分Aとジアミン成分Bは、合計で全ジアミン中に80モル%以上含むようにする。
Figure 2015028106
Figure 2015028106
(ii)ポリイミド前駆体を構成する酸二無水物は、化学式(3)で示されるピロメリット酸二無水物とする。
Figure 2015028106
(iii)ジアミンと酸二無水物の合計に対して、ジアミンの合計が47.5〜52.5モル%、酸二無水物の合計が52.5〜47.5モル%となるようにする。
本発明によれば、上記を全て満たすポリイミド前駆体を用いることにより、それぞれのモノマー構造に由来する効果に加えて特定の比率にすることにより、驚くべきことにキシレン耐性を有し、且つ、優れた絶縁特性および耐熱性を兼ね備え、さらに、フレキシビリティー性に優れるポリイミド樹脂、前記ポリイミド樹脂を得るためのポリイミド前駆体ワニス、およびこれらの用途を提供することができる。
従来例として上述したピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから得られるカプトン骨格のポリイミド構造体では、ガラス転移温度が390℃付近に存在していた。また、100〜250℃における線膨張係数が大きいという問題があった。特許文献1のポリイミド構造体においては、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル構造を有するために、電線としての柔軟性に長けるという特徴がある一方で、イミド基密度が低いために耐溶剤性について課題があった。また、特許文献2においては、線膨張係数が45ppm/℃以下の低線膨張係数化が可能であるもののガラス転移温度が400℃以下である点において課題があった。
本願発明によれば、上述したとおり耐熱性、絶縁特性、フレキシビリティー性および耐キシレン性の全てを満足するポリイミド樹脂を提供できる。本発明によれば、酸二無水物として化学式(3)のピロメリット酸二無水物を導入し、且つ、化学式(1)、(2)のジアミンを用いることにより、ポリイミド樹脂とした際に、剛直化を実現しつつイミド基密度を低くし、且つ、結晶性を向上させることができる。その結果、高Tg,耐溶剤性、低線膨張係数化、フレキシビリティー性を兼ね備えるポリイミド樹脂を提供できる。
具体的には、上記ポリイミド前駆体の構造を採用することにより、比較的イミド基密度を低くして耐溶剤性を高めることができる。また、上記ポリイミド前駆体の構造を採用することにより、ガラス転移温度を400℃以上とすることが可能となり、優れた高耐熱性を実現し、高温環境下での使用耐性を高めたり、耐久性を高めたりすることができる。例えば、250℃程度の環境でも長期間使用することが可能となる。また、弾性率を3GPa以下とすることができ、フレキシビリティー性を高めることができる。また、線膨張係数を50ppm/℃以下とすることができるので、例えば、例えば、金属等の別の部材と積層した際の反り改善を図ることができる。従って、本発明のポリイミド樹脂は、絶縁電線等の各種電子部品、粘着テープ、接着テープ、金属との積層体、耐熱性塗料、航空宇宙用接着剤をはじめとする広範囲な用途に好適に利用できる。
なお、本発明において特定するガラス転移温度(Tg)、弾性率および線膨張係数は、以下の測定方法により求めたときの値をいう。即ち、ポリイミド前駆体ワニスを塗膜し、昇温5℃/min、300℃で1時間、窒素雰囲気下で加熱処理して得られた乾燥後の塗膜厚みが20〜60μmのポリイミドフィルムを以下の方法により測定した時の値をいう。
上記ポリイミドフィルムの乾燥後の塗膜厚みが20〜60μmとなるようにするためには、例えば、ポリイミド前駆体ワニスの塗膜を300〜400μmに塗膜すればよい。上記ポリイミドフィルムの作製方法は特に限定されないが、一例として以下の方法が挙げられる。即ち、ポリイミド前駆体ワニスをガラス板上に300〜400μmギャップのアプリケーターで卓上塗工機を用いて塗布する。次いで、直ちに防爆型乾燥機を用いて、前述したように窒素雰囲気中で常温から5℃/minで昇温し、300℃で1時間保持する。その後、自然冷却により充分に冷却した後に、温水に24時間浸水することでガラス板からポリイミドフィルムを剥離する。そして、充分に乾燥させることによって乾燥後の塗膜厚みが20〜60μmとなるように作製する。なお、乾燥後の塗膜厚み20〜60μmは、上記Tg等の測定サンプルを特定するものであって、各種用途に用いる膜厚を限定するものではない。
また、本明細書においてガラス転移温度は、以下の方法により測定した値をいう。即ち、上記ポリイミドフィルムの固体粘弾性の温度分散測定を、TA instruments社製のRSA−IIを用いて引張モードで測定周波数1Hzの条件で行い、貯蔵弾性率E'と損失弾性率E”を測定する。そして、得られた損失正接tanδ=E”/E'のピーク値から導出した値を「ガラス転移温度」とする。
また、引張破断伸度は、以下の方法により測定した値をいう。即ち、上記ポリイミドフィルムを長さ140mm×幅10mmサイズに切り出し、実際の測定長を100mm(このうち両端20mmの部分は引っ張り領域)とし、島津製作所社製のAUTOGRAPH AGS-100Dを用いて室温(23℃)で、速度50mm/minで短冊状のフィルムサンプルを引っ張る。このときの(破断時のポリイミドフィルムの長さ)/(ポリイミドフィルムの元の長さ)から算出した値を引張破断伸度とする。弾性率は、(弾性変形時の応力)/(元の試料の断面積)/(試料の伸びを試料の元の長さで割った値)により求めた値とする。
本発明のポリイミド前駆体は、ポリイミド前駆体を構成するジアミンと酸二無水物からなる繰り返しユニットの全ユニット中、化学式(4)と化学式(5)の合計のユニットにおいて、化学式(4)のユニット数をm、化学式(5)のユニット数をnとしたときに、数式(1)を満たすことが好ましい。
Figure 2015028106
Figure 2015028106
<数2> 0.4≦m/(n+m)≦0.9 数式(1)
但し、式中のm、nは1以上の整数。
数式(1)を満たすことにより、高い耐熱性(高Tg)、低線膨張係数、機械強度の3つの特性をより効果的に発揮させることができる。本発明のポリイミド前駆体は、数式(2)を満たすことがより好ましい。
<数3> 0.65≦m/(n+m)≦0.85 数式(2)
本発明の課題をより効果的に発揮させる観点からは、ジアミン成分Aの下限値は38モル%以上であることが好ましく、74モル%以上であることがより好ましく、79モル%以上であることがさらに好ましく84モル%以上であることが特に好ましい。一方、ジアミン成分Aの上限値は、90モル%以下であることが好ましく、86モル%以下であることがより好ましい。また、ジアミン成分Bの下限値は、14モル%以上であることが好ましく、17モル%以上であることがより好ましい。一方、ジアミン成分Bの上限値は、52モル%以下であることが好ましく、42モル%以下であることがより好ましく、30モル%以下であることがさらに好ましい。
また、本発明のポリイミド前駆体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてジアミン成分Aおよびジアミン成分B以外の他のジアミンの含んでいてもよい。他のジアミンの好ましい例としては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、3,4−トルエンジアミン、2,3−トルエンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、および4,4’−ジアミノジフェニルスルホンの少なくともいずれかを挙げることができる。これらのうち特に好ましい例として、パラフェニレンジアミン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルが挙げられる。これらは、それぞれ独立に全ジアミン中10モル%以下とすることが好ましく、5モル%以下とすることがより好ましく、2モル%以下とすることがさらに好ましい。
本発明のポリイミド前駆体の好ましい例として、化学式(4)と化学式(5)のユニットのみにより構成されているポリイミド前駆体を例示できる。
本発明のポリイミド前駆体ワニスを構成する組成物は、ポリイミド前駆体の全樹脂固形分に対して、化学式(6)で表されるモノマーおよび化学式(7)〜(9)で表されるオリゴマーの少なくともいずれかを0.1〜20質量%の範囲で含むことが好ましい。
Figure 2015028106
Figure 2015028106
但し、式中のpは0〜9の整数を示す。
Figure 2015028106
但し、式中のqは0〜9の整数を示す。
Figure 2015028106
但し、式中のrは1〜5の整数を示し、sは0〜4の整数を示す。
上記モノマー(6)および上記オリゴマー(7)〜(9)の少なくともいずれかを組成物に含ませることにより、耐熱性・フレキシビリティー性、キシレン耐性を損なわずに、各種用途に応じて所望の粘度を容易に調整することができる。ポリイミド前駆体ワニスの低粘度化を図ることができる。
本実施形態に係るポリイミド前駆体の数平均分子量は、特に限定されないが、例えば、5,000〜100万の範囲とすることができる。ポリイミド前駆体の数平均分子量は、ゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)により測定できる。
次に、ポリイミド前駆体ワニスの製造方法について説明する。まず、上述した特定のジアミンと特定のテトラカルボン酸二無水物を反応させてポリアミド酸を得る。ポリイミド前駆体の酸二無水物とジアミンの合成時の割合は特に限定されないが、ジアミンと酸二無水物の合計に対し、ジアミン成分Aとジアミン成分Bの合計が47.5〜52.5モル%、酸二無水物が47.5〜52.5モル%を満たす範囲で共重合することが好ましい。なお、本発明のポリイミド前駆体を構成する酸二無水物は、化学式(3)で示されるピロメリット酸二無水物であるが、このピロメリット酸二無水物を構成する単量体の合成には、化学式(3)で示されるピロメリット酸二無水物に加え、化学式(6)〜(9)に示すような開環型のものを用いて合成したものも含むものとする。
重合は、固相系で行うことも可能であるが、好ましくは液相系で行う。液相系では、重合濃度は、例えば、5〜50質量%程度とする。反応溶媒は特に限定されないが、沸点が100℃以上のものが好ましい。一般に、ポリイミド前駆体の重合に用いられる溶媒を好適に利用できる。例えば、少なくとも一つの反応物質、好ましくは酸二無水物類とジアミン類の両方を溶解するものである。具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、クレゾール、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素等が挙げられる。これらの溶媒類は、単独、あるいはベンゾニトリル、ジオキサン、キシレンあるいはトルエン等の他の溶媒と組み合わせて用いることもできる。
ポリイミド前駆体の製造においては、触媒を用いずに行うことができるが、適宜、触媒を用いてもよい。触媒は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて特に制限されない。また、触媒の使用量は、触媒の揮散性や酸強度等の触媒自身の性質、反応条件を考慮して、適宜、調整すればよい。
液相反応工程において、原料、溶媒、および必要に応じて加えられるその他の触媒等の仕込み順序・方法は特に限定されない。反応温度は、必要な数平均分子量(Mn)が得られればよく特に制限されるものではないが、ポリイミド前駆体としてポリアミド酸を重合するときには、通常20〜100℃である。反応時間は必要な重合度を得るのに充分である範囲内に限って限定されない。また、反応に際しては窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。反応系内(反応機内)の固形分濃度は特に限定されないが、通常、5〜50質量%である。
固相反応に使用する反応装置は、特に限定されないが、スーパーブレンド(住友重機械工業社製)、愛工ケミカルミキサー(愛工舎製作所社製)、プラネタリーミキサー(井上製作所社製)、トリミックス(井上製作所社製)等の混練機が挙げられる。
ポリイミド前駆体ワニスにおける樹脂固形分の濃度は、塗工性を高める観点等から、5〜50質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。溶媒は、特に限定されないが、極性溶媒であることが好ましい。極性溶媒の例には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホン等の他、これらの2種以上の混合溶媒、あるいはこれらの溶媒と非極性溶媒であるベンゼン、トルエン、キシレン、ベンゾニトリル、ジオキサン、シクロヘキサン、1,3,5−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン等との混合溶媒等が例示できる。
本発明のポリイミド前駆体ワニスは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意の添加剤を加えてもよい。例えば、接着助剤、接着剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、架橋剤等を加えたりしてもよい。また、シランカップリング剤等の表面改質剤等を添加してもよい。
架橋剤は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において特に限定されないが、好適な例として、エポキシ、ビスマレイミド、ナジイミドが例示できる。架橋剤を加えることにより耐熱性をより効果的に高めることができる。耐熱性と反応性の観点からは、分子量600以下のビスマレイミドを添加することが好ましい。
本発明のポリイミド前駆体は、単一種類で用いても複数種類を混合して用いてもよい。さらに、本発明のポリイミド前駆体ワニスは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、本発明のポリイミド前駆体とは異なるポリマーが混合されていてもよい。即ち、ポリイミド前駆体ワニスから得られるポリイミド樹脂において、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、他のポリマーが含まれていてもよい。また、ポリイミド前駆体ワニスにおいては、部分的にイミド化されているものが含まれていてもよい。
本発明のポリイミド樹脂は、ポリイミド前駆体を加熱して脱水縮合させることにより得ることができる。例えば、組成物であるポリイミド前駆体ワニスを塗膜し、昇温5℃/min、300℃で1時間、窒素雰囲気下で加熱処理することによりポリイミドフィルムが得られる。
本発明のポリイミド前駆体ワニスは、種々の膜厚のフィルム、シート、種々の形態の成形物を得るために用いることができる。本発明のポリイミド樹脂は、ポリイミド前駆体ワニスから得られた成形物をイミド化することにより形成したものである。ここで、成形物とは、塗膜、フィルム、シート、成形体、ゲルフィルム等である。以下、本発明のポリイミド前駆体ワニス又はポリイミド樹脂の用途例について説明する。
[絶縁電線]図1は、本発明の絶縁電線の一例を示す模式的断面図である。絶縁電線1は、導体10、絶縁被覆層によって形成された絶縁被覆層20を有する。導体10は電線として機能し得るものであればよく、特に限定されないが、例えば、無酸素銅、銅、アルミニウム、アルミニウム合金、又はそれらの組み合わせ等の金属等の導電材料からなる。絶縁被覆層20は、導体10を被覆しており、ポリイミド前駆体ワニスを用いて形成されるポリイミド樹脂からなる。導体10と絶縁被覆層20の間には、これらの接合を良好にする密着層を設けてもよい。図1の例においては、絶縁被覆層20が1層のポリイミド樹脂から形成される例を示しているが、第1絶縁被覆層、第2絶縁被覆層等の2層の積層構造からなる絶縁被覆層であってもよいし、3層以上の積層構造であってもよい。複数積層する場合には、本発明のポリイミド前駆体ワニスを用いて形成されるポリイミド樹脂を複数層積層してもよいし、他の絶縁層と本発明のポリイミド樹脂との積層体としてもよい。他の絶縁層は、特に限定されないが、例えば、導体10との密着性を向上させる材料や、柔軟性の高い材料等、ニーズに応じて適宜設計できる。
絶縁被覆層20の厚みは、用途に応じて任意に設定可能であり特に限定されるものではないが、例えば、1〜500μm程度にすることができる。絶縁被覆層20のより好ましい下限値は10μm以上であり、さらに好ましい範囲は20μm以上である。絶縁被覆層20は、導体10にポリイミド前駆体ワニスを塗布して乾燥し、焼き付けることにより得られる。塗布方法は、特に限定されないが、導体10の外周に直接もしくは間接的に塗布する方法が例示できる。焼き付けにより、ポリイミド前駆体からポリイミドに変換される。絶縁被覆層を複数積層する場合には、塗布・焼き付け工程を繰り返し行うことにより形成できる。ポリイミド樹脂層以外の絶縁被覆層を積層する場合には、公知の形成方法を適宜利用できる。
絶縁被覆層20の最外周には、熱可塑性ポリイミド層をさらに積層することができる。この熱可塑性ポリイミド層の厚みは、用途に応じて適宜設計し得るが、好適には1〜500μm程度にすることができる。この熱可塑性ポリイミド層のガラス転移温度は、耐熱性の観点から、100℃以上とすることが好ましい。耐熱性を高める観点からは、熱可塑性ポリイミド層にビスマレイミド、エポキシ、ナジイミド等の架橋剤を加えることが好ましい。本発明のポリイミド樹脂層を最外周に積層することもできる。
焼き付け工程は、特に限定されないが、不活性ガス中で行うことが好ましく、例えば、窒素雰囲気下で行うことができる。加熱条件は、ポリイミド前駆体からポリイミドに変換できる条件であれば特に限定されないが、例えば、200〜400℃程度を、1分〜10時間の範囲で加熱する例が挙げられる。なお、上述した導体10、絶縁被覆層20は、断面が丸形状の断面を有する例を示したが、特に限定されるものではなく、それぞれ独立に矩形形状・楕円形状等であってもよい。
本発明の絶縁電線によれば、絶縁被覆層20の少なくとも一層に本発明のポリイミド前駆体ワニスから得られるポリイミド樹脂を用いるので、機械的強度およびフレキシビリティー性にも優れる。従って、追随性に優れ、強い外力を受けても内部の導体10を適切に保護することができる。さらに、本発明のポリイミド樹脂は、耐薬品性・耐熱性にも優れるので、高温・高湿度下等の過酷な条件下においても好適に利用できる。
[耐熱フィルム]本発明の耐熱フィルムは、本発明のポリイミド前駆体ワニスから得られた塗膜をイミド化することにより形成したポリイミド樹脂フィルムを備える。ポリイミド樹脂フィルムのみの単層体であってもよいし、複数のポリイミド樹脂フィルムを積層した積層体でもよい。また、ポリイミド樹脂フィルムと、異なる種類のフィルムと積層した積層フィルムでもよい。耐熱フィルムの厚みは、用途により適宜設定し得るものであるが、通常、1μm以上、1mm以下が好ましい。
[粘着テープ]図2は、本発明の粘着テープの一例を示す模式的断面図である。粘着テープ2は、耐熱フィルム30、粘着層31を備える。耐熱フィルム30と粘着層31の間にこれらの接合を強化する中間層等を設けてもよい。粘着テープ2は、例えば、400℃付近の高温領域でも使用可能な耐熱性を確保するために、耐熱フィルム30、粘着層31において耐熱性を備えるものを用いる。
耐熱フィルム30は、少なくとも本発明のポリイミド前駆体ワニスから形成されたポリイミド樹脂層を備える。耐熱フィルム30は、単層あるいは複数層のポリイミド樹脂層から構成されていてもよいし、他の材料からなる層とポリイミド樹脂層の積層体であってもよい。他の材料は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて限定されないが、例えば、アルミ箔等の金属箔や金属層、プラスチックフィルム等が挙げられる。本発明のポリイミド前駆体ワニスから形成されたポリイミド樹脂層との接合性に優れ、且つ、耐熱性に優れるものが好ましい。
粘着層31は、被着体と接合可能であり、本発明の趣旨を逸脱しないものであれば特に限定されない。粘着層31の好適な例としては、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤、およびアクリル系粘着剤が挙げられる。粘着層31の耐熱性を高める観点から、熱硬化性であることが好ましい。
粘着テープ2の厚みやサイズは、各種用途に応じて適宜設計し得る。例えば、耐熱フィルム30の厚みは、2〜100μm程度が好ましい。耐熱フィルム30の下限値は5μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。また、耐熱フィルム30の上限値は50μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。粘着層31の厚みは、例えば、50nm〜2mm程度とすることができる。耐熱フィルム30と粘着層31の厚みの調整により、粘着力の調整が可能である。求められる用途に応じて、厚みや接合層の材料、積層形態を適宜選択することにより、追従性に優れた粘着テープや、高剛性の粘着テープを提供することができる。
粘着テープ2は種々の方法で製造できるが、以下の方法が例示できる。即ち、回転する支持体上にポリイミド前駆体ワニスをフィルム状に連続的に押し出し又は塗布することによりゲルフィルムを得る。次いで、前記支持体からゲルフィルムを剥離し、延伸、乾燥、熱処理することによりイミド化して耐熱フィルム30を得る。その後、この上に粘着層31を従来公知の塗布方法により形成する。塗工方法は特に限定されないが、例えば、ロールコーター法、リバースロールコーター法、グラビアロール法、バーコート法、コンマコーター法、ダイコーター法等が例示できる。塗工された粘着剤の乾燥条件は、用いる粘着剤により適宜調整すればよいが、一般的には、80〜200℃の温度範囲において10秒〜10分間乾燥する。
なお、本発明でいうゲルフィルムとは、ポリイミド前駆体、および/又は部分的にイミド化したポリイミド樹脂が混合したポリイミド前駆体と、溶媒とを含むフィルムのことである。ゲルフィルムは、例えば、膜厚が1〜100μm程度、溶媒含有量が1〜70質量%程度のものがある。
なお、粘着テープ2は、図2の例に限定されず種々の態様を取り得る。例えば、耐熱フィルム30の両面に接合層を設けた両面テープとしてもよい。また、粘着層31の上層に剥離フィルムを積層し、使用時に剥離フィルムを剥離する構成としてもよい。また、ロール状の粘着テープとすることもできる。なお、本発明の粘着テープ2は、サイズは特に限定されず、細帯状の所謂テープ状の形態の他に、シート状のものも含むものとする。また、粘着層31を設けずに、ポリイミド前駆体ワニスから得られたゲルフィルム自体を粘着テープ2として利用することもできる。
本発明の粘着テープによれば、本発明のポリイミド前駆体ワニスから得られるポリイミド樹脂を用いているので、耐キシレン性および耐熱性に優れ、さらにフレキシビリティー性にも優れているので、多種多様な形状の被着体に対して適用できる。例えば、ヒートロールやヒーターといった熱機器に用いるマスキング、加温加圧条件下で用いる部材の電気絶縁、半導体製造プロセス分野においてプリント基板等の保護テープとして好適である。
[接着フィルム]本発明の接着フィルムは、接着層と、上記本発明の耐熱フィルムを備える。耐熱フィルムと接着層の間にこれらの接合を強化する中間層等を設けてもよい。接着フィルムは、例えば、400℃付近の高温領域でも使用可能な耐熱性を確保するために、耐熱フィルム、接着層において耐熱性を備えるものを用いる。
接着層は、被着体と接合可能であり、本発明の趣旨を逸脱しないものであれば特に限定されないが、耐熱性の観点から、ガラス転移温度が50℃以上の熱可塑性樹脂層により構成することが好ましい。熱可塑性樹脂層のガラス転移温度の上限値は特に限定されないが、低温での接着性を良好にする観点から300℃以下とすることが好ましい。接着層の好適な例としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。
接着フィルムの厚みやサイズは、各種用途に応じて適宜設計し得る。例えば、耐熱フィルムの厚みは、2〜100μm程度が好ましい。耐熱フィルムの下限値は5μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。また、耐熱フィルムの上限値は50μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。接着層の厚みは、用途に応じて適宜設計し得るが、例えば、1μm〜1mm程度とする。より好ましくは、3〜100μm程度である。耐熱フィルムと接着層の厚みの調整により、接着力の調整が可能である。
接着フィルムは種々の方法で製造できるが、上記粘着テープと同様の方法等により耐熱フィルムを形成後、この上に接着層を従来公知の塗布方法により形成する方法が例示できる。塗工方法は特に限定されないが、粘着層31と同様の方法を例示できる。
なお、接着フィルムは、種々の態様を取り得る。例えば、耐熱フィルムの両面に接合層を設けた接着フィルムとしてもよい。また、接着層の上層に剥離フィルムを積層し、使用時に剥離フィルムを剥離する構成としてもよい。また、ロール状の接着フィルムとすることもできる。また、接着層を設けずに、ポリイミド前駆体ワニスから得られたゲルフィルム自体を接着フィルムとして利用することもできる。
本発明の接着フィルムによれば、本発明のポリイミド前駆体ワニスから得られるポリイミド樹脂を用いているので、耐キシレン性および耐熱性に優れ、さらに低弾性特性を兼ね備え、フレキシビリティー性にも優れているので、多種多様な形状の被着体に対して適用できる。例えば、回路基板の絶縁性を保持するかバーレイフィルムや層間接着フィルム等に好適である。
[積層体]本発明の積層体は、耐熱フィルム、接着層および金属箔を備える。耐熱フィルムと接着層の間にこれらの接合を強化する中間層等を設けてもよい。積層体は、例えば、400℃付近の高温領域でも使用可能な耐熱性を確保するために、耐熱フィルム、接着層において耐熱性を備えるものを用いる。耐熱フィルムは、好適な例として前述した耐熱フィルム30と同様の態様が挙げられる。
接着層は、金属箔および耐熱フィルムと接合可能であり、本発明の趣旨を逸脱しないものであれば特に限定されない。接着層の好適な例としては、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤、およびアクリル系接着剤が挙げられる。接着層の耐熱性を高める観点から、熱硬化性であることが好ましい。
積層体の厚みやサイズは、各種用途に応じて適宜設計し得る。例えば、耐熱フィルムの厚み、接着層の厚みの好適な例として、上述した耐熱フィルムと接着層と同様の構成が挙げられる。金属箔は、例えば、アルミニウム箔、銅箔、SUS箔等が挙げられる。金属箔の厚みは、用途により適宜設計し得るが、例えば、5〜210μmである。
積層体は種々の方法で製造できるが、例えば、上記耐熱フィルム30と同様の方法により耐熱フィルムを得る。その後、この上に接着層を従来公知の塗布方法により形成する。塗工方法は特に限定されないが、粘着層31と同様の方法を例示できる。なお、積層体は種々の態様を取り得る。例えば、耐熱フィルムの両面に金属箔を設けた積層体としてもよい。また、接着層を設けずに、ポリイミド前駆体ワニスから得られたゲルフィルム自体を金属箔と接合してもよい。
本発明の積層体によれば、本発明のポリイミド前駆体ワニスから得られるポリイミド樹脂を用いているので、耐キシレン性および耐熱性に優れ、さらにフレキシビリティー性にも優れているので、多種多様な形状の被着体に対して適用できる。従って、例えば、プリント配線板基板の用途として好適である。
≪実施例≫以下、本発明を実施例によってより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1](ポリイミド前駆体ワニスの調製) ジメチルアセトアミド溶媒中に、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山セイカ社製)(以下、「ODA」と称する)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(三井化学社製)(以下、「MDA220」と称する)、の2種類のジアミンと、ピロメリット酸二無水物(三菱ガス化学社製)(以下、「PMDA」と称する)の酸二無水物とを、ODA:MDA220:PMDA=25:25:49.5のモル比で配合した。そして、混合物を4時間以上攪拌して樹脂固形分割合が20〜25質量%のポリイミド前駆体ワニスを得た。
(ポリイミドフィルムの作製)上記ポリイミド前駆体ワニスを、ガラス板上に360μmギャップのアプリケーターで卓上塗工機を用いて塗布した。塗布した後、直ちに防爆型乾燥機を用いて窒素雰囲気中で乾燥した。乾燥は、常温から5℃/minで昇温し、300℃で1時間保持した。その後、自然冷却した。充分冷却した後、温水に24時間浸水することでガラス板からポリイミドフィルムを剥離し、所望のポリイミドフィルムサンプルを得た。得られたポリイミドフィルムの乾燥後の膜厚は、30μmであった。
(ガラス転移温度評価(耐熱性評価))上述の方法により作製したポリイミドフィルムについて、ガラス転移温度を評価した。測定は、固体粘弾性の温度分散測定(引張モード)により、貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”を評価し、損失正接tanδ=E”/E’のピーク値からガラス転移温度を導出した。測定装置は、TA instruments社製のRSA−IIIを用い、以下の評価基準で判定した。
A:405℃≦Tg
B:400℃≦Tg<405℃
C:Tg<400℃
(線膨張係数評価)上述の方法により作製したポリイミドフィルムについて、線膨張係数(C.T.E.)を評価した。サンプルを20mm長さ×4mm幅サイズに切り出し、両端を治具でチャックしたものを、マック・サイエンス社製 TMA−4000を用いて空気雰囲気下、荷重0.049N、昇温速度10℃/minにて伸縮量を測定後、50−250℃での平均線膨張係数(C.T.E.)を算出した。評価基準は、以下の通りとした。
A:C.T.E.≦42(ppm/℃)
B:42(ppm/℃)<C.T.E.≦50(ppm/℃)
C:50(ppm/℃)<C.T.E.
(弾性率、機械強度評価)作製したポリイミドフィルムの引張機械強度を測定した。サンプルを140mm長さ×10mm幅サイズに切り出し、両端20mm部分を引っ張り領域として使用した(実際の測定長は100mm)。速度50mm/minで短冊状のフィルムサンプルを引っ張ることで、弾性率、破断伸度を測定した。測定装置は、島津製作所社製のAUTOGRAPH AGS−100Dを使用した。弾性率の評価基準は以下の通りとした。
A:弾性率≦2・5GPa、
B:2.5GPa<弾性率≦3.0GPa
C:3.0GPa<弾性率、
また、破断伸度の評価基準は以下の通りとした。
A:37%≦破断伸度
B:30≦破断伸度<37%
C:破断伸度<30%
(耐キシレン性)上述の方法により作製したポリイミドフィルムについて、耐キシレン性を評価した。サンプルを140mm長さ×10mm幅サイズに切り出し、上端を固定治具、下端に2.0kg相当の錘を付けたサンプルを、SUS製の容器内に入れて吊るした。容器内にサンプルの上端まで満たされるようにキシレンを充填し、容器ごと温水槽(60℃)で加温し、フィルムサンプルが破断するまでの時間を測定し、以下の評価基準で判定した。
A:キシレン溶媒中に浸漬後10秒以上維持したもの。
C:キシレン溶媒中に浸漬後10秒未満に破断したもの。
(粘度評価)粘度はE型粘度計(東機産業製、TVE-25H型)を使用して測定した。測定温度は25℃とした。回転数は1〜100rpmの範囲で、トルク負荷が20〜80%となる回転数で測定した。
[実施例2]MDA220、ODAのジアミン2種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、MDA220:ODA:PMDA=37.5:12.5:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[実施例3]MDA220、ODAのジアミン2種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、MDA220:ODA:PMDA=42.5:7.5:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[実施例4]MDA220、ODA,パラフェニレンジアミン(MGCデュポン社製)(以下「pPD」と称する)のジアミン3種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、MDA220:ODA:pPD:PMDA=20:25:5:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[実施例5]MDA220、ODAのジアミン2種類と、PMDAの酸二無水物1種類、およびPMDAを開環した化学式(6)で表されるテトラカルボン酸1種類とを、MDA220:ODA:PMDA:開環PMDA=42.5:7.5:49.3:0.2のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[比較例1]ODAのジアミン1種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、ODA:PMDA=50:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[比較例2]MDA220、ODAのジアミン2種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、MDA220:ODA:PMDA=12.5:37.5:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[比較例3]MDA220のジアミン1種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、MDA220:PMDA=50:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[比較例4]pPD、ODAのジアミン2種類と、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(JFEケミカル社製)(以下、「BPDA」と称する)の酸二無水物1種類とを、pPDA:ODA:BPDA=40:10:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[比較例5]4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製)(以下、「4,4’−DAS」と称する)のジアミン1種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、4,4’−DAS:PMDA=50:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[比較例6]MDA220、ODA、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル(三井化学社製)(以下、「mBP」と称する)のジアミン3種類と、PMDAの酸二無水物とを、MDA220:ODA:mBP:PMDA=42.5:5:2.5:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
[比較例7]MDA220、ODAのジアミン2種類と、PMDAの酸二無水物1種類とを、MDA220:ODA:PMDA=45:5:49.5のモル比で配合したこと以外は、実施例1と同様にポリイミド前駆体ワニス、およびポリイミドフィルムを作製し、評価した。
表1にポリイミド酸ワニスの調製比率を、表2に物性値の結果を示す。
Figure 2015028106
Figure 2015028106
本実施例に係るポリイミドフィルムは、いずれのサンプルもTgが405℃以上であり、高Tgであることを確認した。例えば、比較例1は、MDA220とPMDAからなるポリイミド樹脂であるが、Tgは392℃であり、本発明の実施例に比して劣ることがわかる。MDA220の一部をODA,mBPに変更した比較例6においても、Tgが399℃であった。一方、ジアミンとしてMDA220とODAの2種類を用い、酸二無水物としてPMDAを用いた比較例7においては、Tgが424℃となり、優れた耐熱性が得られることがわかる。しかしながら、伸び率が19%であり、機械耐性において問題があることがわかる。
本実施例に係るポリイミドフィルムは、いずれのサンプルも弾性率が3.0GPa以下、より詳細には、2.5GPa以下であり、低弾性特性を有することがわかった。例えば、比較例4は弾性率が7.0GPaであるのに対し、実施例1においては弾性率が2.5GPa以下であった。
本実施例によれば、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’ジアミノジフェニルエーテルを特定比率とし、さらに酸二無水物としてピロメリット酸二無水物を用いたポリイミド樹脂により、いずれのポリイミドフィルムにおいてもガラス転移温度が400℃以上、弾性率が3.0GPa以下、線熱膨張係数が50ppm/℃以下、伸び率が30%以上であり、優れたキシレン耐性に加え、耐熱性と低弾性特性を兼ね備えていることがわかる。さらに、酸二無水物として化学式(3)のピロメリット酸二無水物のうちの一部を化学式(6)の開環型のピロメリット酸二無水物(1,2,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸)に変更した以外は実施例3と同様の条件とした実施例5においては、ガラス転移温度、線膨張係数、弾性率、伸び率が実施例3と同等でありながら、ワニス粘度を実施例3に比して大幅に低下させることができることを確認した。
本発明のポリイミド前駆体ワニスから得られるポリイミド樹脂は、キシレン耐性に優れ、優れた絶縁特性および耐熱性を兼ね備え、さらに、低弾性特性に優れるので、フレキシビリティー性が求められる用途全般に幅広く利用することができる。好適な態様として、本発明のポリイミド前駆体ワニスから得られるポリイミド樹脂フィルムがある。好適な用途例としては、絶縁電線等の各種電子部品、粘着テープ、接着フィルム、耐熱塗料、航空宇宙用接着剤が挙げられる。また、例えば、耐熱フィルム、プリント配線板用基材、自動車・航空宇宙をはじめとする各種産業用摺動部品、OA機器用シームレスベルト、放熱部材、電磁波シールド部材、電池用バインダー、太陽電池用部材、歯科部材、透明導体の絶縁保護材、導電ペースト、絶縁ペースト、半導体保護膜、半導体封止材、医療用接着剤、耐放射線部材、フレキシブルディスプレイ用基板、樹脂改質材として好適である。また、低伝送損失化・低誘電率化を実現できるので、絶縁電線、又は巻線等の用途に特に好適である。
1 絶縁電線
2 粘着テープ
10 導体
20 絶縁被覆層
30 耐熱フィルム
31 粘着層

Claims (15)

  1. ポリイミド前駆体、および溶媒を含む組成物からなるポリイミド前駆体ワニスであって、
    前記ポリイミド前駆体は、ジアミンと、酸二無水物を重縮合することによって得られたものであり、
    前記ジアミンの全量に対して、化学式(1)で示されるジアミン成分Aが27〜87モル%、化学式(2)で示されるジアミン成分Bが73〜13モル%含有され、
    且つ、前記ジアミン成分Aと前記ジアミン成分Bの合計を全ジアミン中80モル%以上とし、
    前記酸二無水物を、化学式(3)で示されるピロメリット酸二無水物とし、
    前記ジアミンと前記酸二無水物の合計に対して、前記ジアミンの合計が47.5〜52.5モル%、前記酸二無水物の合計が52.5〜47.5モル%であるポリイミド前駆体ワニス。
    Figure 2015028106
    Figure 2015028106
    Figure 2015028106
  2. 前記ポリイミド前駆体において、前記ジアミンと前記酸二無水物からなる繰り返しユニットの全ユニット中、化学式(4)と化学式(5)の合計のユニットにおいて、化学式(4)のユニット数をm、化学式(5)のユニット数をnとしたときに、数式(1)を満たす請求項1に記載のポリイミド前駆体ワニス。
    Figure 2015028106
    Figure 2015028106
    <数1> 0.4≦m/(n+m)≦0.9 数式(1)
    但し、式中のm、nは1以上の整数。
  3. 前記ジアミン成分Aおよび前記ジアミン成分B以外の前記ジアミンが、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、3,4−トルエンジアミン、2,3−トルエンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、および4,4’−ジアミノジフェニルスルホンの少なくともいずれかである請求項1又は2に記載のポリイミド前駆体ワニス。
  4. 前記ジアミンの全量に対して、前記ジアミン成分Aを37モル%以上、87モル%以下含み、前記ジアミン成分Bを13モル%以上、63モル%以下含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体ワニス。
  5. 前記ジアミン成分Aおよび前記ジアミン成分B以外の前記ジアミンが、パラフェニレンジアミン、又は4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルであり、それぞれ独立に全ジアミン中10モル%以下含まれている請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体ワニス。
  6. 前記ポリイミド前駆体は、前記ジアミンが、前記ジアミン成分Aおよび前記ジアミン成分Bの2種類からなり、前記酸二無水物が、前記ピロメリット酸二無水物からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体ワニス。
  7. 前記組成物は、前記ポリイミド前駆体の全樹脂固形分に対して、化学式(6)で表されるモノマーおよび化学式(7)〜(9)で表されるオリゴマーの少なくともいずれかが0.1〜20質量%の範囲で含まれている請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体ワニス。
    Figure 2015028106
    Figure 2015028106
    但し、式中のpは0〜9の整数を示す。
    Figure 2015028106
    但し、式中のqは0〜9の整数を示す。
    Figure 2015028106
    但し、式中のrは1〜5の整数を示し、sは0〜4の整数を示す。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体ワニスから得られた成形物をイミド化することにより形成したポリイミド樹脂。
  9. 導体と、
    前記導体を被覆する絶縁被覆層と、を具備する絶縁電線であって、
    前記絶縁被覆層の少なくとも一部が、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体ワニスから得られた成形物をイミド化することにより形成したポリイミド樹脂からなる絶縁電線。
  10. 前記絶縁被覆層は、厚さが1μm以上、500μm以下である請求項9に記載の絶縁電線。
  11. 前記絶縁被覆層は、最外層に厚さ1μm以上、500μm以下であり、ガラス転移温度が50℃以上の熱可塑性ポリイミド層が積層された請求項9又は10に記載の絶縁電線。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体ワニスから得られた塗膜をイミド化することにより形成したフィルムを備える耐熱フィルム。
  13. 請求項12に記載の耐熱フィルムの片面、若しくは両面に厚さ50nm以上、2mm以下の粘着層が形成された粘着テープ。
  14. 請求項12に記載の耐熱フィルムの片面、若しくは両面に厚さ1μm以上、1mm以下であり、ガラス転移温度が50℃以上の熱可塑性樹脂層が形成された接着フィルム。
  15. 請求項12に記載の耐熱フィルムの片面、若しくは両面にエポキシ、又は熱可塑性ポリイミドから選ばれる接着層が形成され、且つ前記接着層を介して金属箔が積層された積層板。
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